特許第6623910号(P6623910)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6623910
(24)【登録日】2019年12月6日
(45)【発行日】2019年12月25日
(54)【発明の名称】車両用表示装置
(51)【国際特許分類】
   B60Q 1/00 20060101AFI20191216BHJP
   B60K 35/00 20060101ALI20191216BHJP
   B60Q 1/50 20060101ALI20191216BHJP
   B60Q 1/54 20060101ALI20191216BHJP
   B60R 21/00 20060101ALI20191216BHJP
   B60R 21/34 20110101ALI20191216BHJP
   B60J 1/02 20060101ALI20191216BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20191216BHJP
【FI】
   B60Q1/00 C
   B60K35/00 A
   B60Q1/00 G
   B60Q1/50 Z
   B60Q1/54
   B60R21/00 991
   B60R21/00 993
   B60R21/34
   B60J1/02 M
   B60R16/02 640K
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-78986(P2016-78986)
(22)【出願日】2016年4月11日
(65)【公開番号】特開2017-189998(P2017-189998A)
(43)【公開日】2017年10月19日
【審査請求日】2018年5月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】山本 誠二
(72)【発明者】
【氏名】大見 正宣
(72)【発明者】
【氏名】松村 善昭
(72)【発明者】
【氏名】榊原 孝典
(72)【発明者】
【氏名】杉江 和紀
(72)【発明者】
【氏名】木下 美里
【審査官】 當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2017/073249(WO,A1)
【文献】 特開2015−174541(JP,A)
【文献】 特開2004−354792(JP,A)
【文献】 特開平01−109141(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60Q 1/00
B60J 1/02
B60K 35/00
B60Q 1/50
B60Q 1/54
B60R 16/02
B60R 21/00
B60R 21/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動運転が可能な車両に設けられた透明なウインドと、
前記ウインドよりも車室内側に設けられ、前記ウインドを透過する光を調光して前記ウインドの透明状態と不透明状態とを切り替える調光部材と、
前記ウインドよりも車室外側又は前記ウインドに設けられ、前記ウインドに前記車両の状態を示す情報を表示する表示手段と、
前記ウインドと対向する対象体を検知する検知手段と、
前記車両の自動運転状態において、前記検知手段により前記対象体が検知されたときに前記車両における前記対象体側のみの前記調光部材を調光して前記ウインドを不透明状態とし、且つ前記表示手段により前記ウインドの車室外側に前記情報を表示させる制御を行い、前記検知手段により前記対象体が検知されないときには、前記車両における前記対象体側のみの前記調光部材を調光して前記ウインドを透明状態とする制御を行う制御手段と、
を有する車両用表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、フロントウインドシールドに取り付けられ車両の周囲の人に各種の情報を報知する表示部を備えた車載装置が開示されている。表示部を駆動させると、表示部の表示内容が車外から視認可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−174541号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車両の自動運転中に、車両の周囲の人に報知する各種の情報を透明なウインドに表示させる構成では、車室内の乗員の視界に表示が入るため、乗員が煩わしいと感じる可能性がある。つまり、車両の自動運転中に乗員が煩わしいと感じるのを抑制するには、改善の余地がある。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、車両の周囲の対象体に報知する各種の情報を透明なウインドに表示させる構成に比べて、車両の自動運転中に対象体に車両の情報を伝えると共に乗員が煩わしいと感じるのを抑制することができる車両用表示装置を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の本発明に係る車両用表示装置は、自動運転が可能な車両に設けられた透明なウインドと、前記ウインドよりも車室内側に設けられ、前記ウインドを透過する光を調光して前記ウインドの透明状態と不透明状態とを切り替える調光部材と、前記ウインドよりも車室外側又は前記ウインドに設けられ、前記ウインドに前記車両の状態を示す情報を表示する表示手段と、前記ウインドと対向する対象体を検知する検知手段と、前記車両の自動運転状態において、前記検知手段により前記対象体が検知されたときに前記車両における前記対象体側のみの前記調光部材を調光して前記ウインドを不透明状態とし、且つ前記表示手段により前記ウインドの車室外側に前記情報を表示させる制御を行い、前記検知手段により前記対象体が検知されないときには、前記車両における前記対象体側の前記調光部材を調光して前記ウインドを透明状態とする制御を行う制御手段と、を有する。
【0007】
請求項1に記載の本発明に係る車両用表示装置では、車両の自動運転状態において、検知手段によりウインドと対向する対象体(人や他の車両等)が検知されたときに、制御手段が、調光部材を調光してウインドを不透明状態とする。さらに、制御手段が、表示手段によりウインドの車室外側に情報を表示させる制御を行う。情報には、例えば、「自動運転中」等の車両の運転状態に関する情報がある。
【0008】
調光部材はウインドよりも車室内側に設けられており、表示手段はウインドよりも車室外側に設けられている。このため、調光部材がウインドを不透明状態としても、表示手段によりウインドの車室外側に情報を表示させることができる。また、車室内の乗員がウインドを見たときに、ウインドが不透明状態でかつ情報がウインドの車室外側に表示されているので、乗員がウインドの情報を視認することがなくなる。これにより、車両の周囲の対象体に報知する各種の情報を透明なウインドに表示させる構成に比べて、車両の自動運転中に対象体に車両の情報を伝えると共に乗員が煩わしいと感じるのを抑制することができる。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように、本発明は、車両の周囲の対象体に報知する各種の情報を透明なウインドに表示させる構成に比べて、車両の自動運転中に対象体に車両の情報を伝えると共に乗員が煩わしいと感じるのを抑制することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係る車両に設けられた車両用表示装置の構成を示す説明図である。
図2】本実施形態に係る車両用表示装置によってフロントウインドシールドガラスに情報が表示される状態を示す説明図である。
図3】本実施形態に係る車両用表示装置によってフロントウインドシールドガラスに表示された情報が車両の前方の人に認識される状態を示す説明図である。
図4】(A)本実施形態の第1変形例に係る車両用表示装置によってサイドウインドシールドガラスに表示された情報が車両の側方の人に認識される状態を示す説明図である。(B)本実施形態の第2変形例に係る車両用表示装置によってリアウインドシールドガラスに表示された情報が車両よりも後方の人に認識される状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本実施形態の車両用表示装置20について説明する。なお、各図に適宜示す矢印FRは車両前方(進行方向)を示しており、矢印UPは車両上方を示しており、矢印RRは車両後方を示しており、矢印Wは車両幅方向を示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、進行方向を向いた場合の車両幅方向の左右を示すものとする。
【0012】
図1に示すように、車両10は、一例として、車室13を有する車体12と、インストルメントパネル14と、操舵装置16と、シート18と、車両用表示装置20とを含んで構成されている。なお、シート18に着座した運転者P(乗員)はダミーで示されている。また、運転者Pの視線は、破線の矢印Kで示されている。以下、車室13における内側を車室内側、車室13における外側を車室外側と称する。
【0013】
車両用表示装置20は、一例として、フロントウインドシールドガラス22と、調光部材24と、電圧印加部26と、HUD装置28と、表示部32と、検知部34と、スイッチ36と、制御部40とを有している。HUDは、Head−Up Displayの略称である。表示部32は、表示手段の一例である。検知部34は、検知手段の一例である。制御部40は、制御手段の一例である。
【0014】
<フロントウインドシールドガラス>
フロントウインドシールドガラス22は、車両10の車室内側の前方に設けられている。車室内側に車両前方側へ向けて着座した運転者Pは、フロントウインドシールドガラス22越しに車両前方の風景を視認することができる。また、フロントウインドシールドガラス22は、一例として、車室内側に配置された光透過ガラス42と、車両前後方向において光透過ガラス42よりも車室外側に間隔をあけて配置された光透過ガラス44とを合せた合わせガラスで構成されている。光透過ガラス44は、ウインドの一例である。
【0015】
光透過ガラス42及び光透過ガラス44は、透明なガラスである。本実施形態における透明状態とは、一例として、可視域の波長の光の透過性が80〔%〕以上である状態を指している。また、不透明状態とは、一例として、可視域の波長の光の透過性が80〔%〕よりも低い状態を指している。光の透過性とは、部材に入射した光の光量に対する透過した光の光量の比率である。
【0016】
<調光部材>
調光部材24は、一例として、液晶シートで構成されている。また、調光部材24は、光透過ガラス42と光透過ガラス44との間に設けられている。言い換えると、調光部材24は、光透過ガラス44よりも車室内側に設けられている。さらに、調光部材24は、車両前後方向に見て、フロントウインドシールドガラス22の周縁部を除く領域に設けられている。
【0017】
調光部材24は、電圧が印加された場合に、液晶分子が整列することで光を透過させる性質を有する。また、調光部材24は、電圧が印加されない場合に、液晶分子が不規則に並ぶことで光を拡散させる性質を有する。つまり、調光部材24は、光透過ガラス44を透過する光を調光して、光透過ガラス44の透明状態と不透明状態とを切り替え可能とされている。
【0018】
<電圧印加部>
電圧印加部26は、調光部材24に図示しない配線を介して電気的に接続されている。また、電圧印加部26は、後述する制御部40からの指令により調光部材24への電圧の印加を開始し又は調光部材24への電圧の印加を停止するようになっている。調光部材24に印加する電圧の値は、調光部材24(光透過ガラス44)の透明状態と不透明状態とが切り替わるように予め設定されている。
【0019】
<HUD装置>
HUD装置28は、車室内側における車両前方側に設けられたインストルメントパネル14に設けられている。インストルメントパネル14には、車両上方に向けて開口した図示しない開口部が形成されている。また、HUD装置28は、インストルメントパネル14の図示しない開口部を通して光透過ガラス42の一部に情報を投影することで、光透過ガラス42に情報を表示するようになっている。
【0020】
HUD装置28によって光透過ガラス42に投影される表示内容は、車両前方の実空間の風景に重ねて表示が可能とされている。つまり、光透過ガラス42に投影される表示内容は、運転者Pが視認可能となっている。なお、HUD装置28によって投影される情報の一例としては、車両10の走行速度、シフトポジション等がある。
【0021】
<表示部>
表示部32は、車体12における光透過ガラス44よりも車室外側に設けられている。車体12の車両前方側は、図示しないエンジンフードにより覆われている。図示しないエンジンフードには、光透過ガラス44に向けて開口した図示しない開口部が形成されている。そして、表示部32は、図示しないエンジンフードの開口部を通して光透過ガラス44の一部に情報を投影することで、光透過ガラス44に情報を表示するようになっている。
【0022】
表示部32によって光透過ガラス44の車室外側に投影される表示内容は、調光部材24により光透過ガラス44が不透明状態にされた場合に、車両10の周囲から視認が可能となっている。つまり、光透過ガラス44に投影される表示内容は、車両10の周囲の対象体から視認可能となっている。対象体の一例としては、歩行者等の人M(図3参照)や対向車の乗員がある。なお、表示部32によって投影(表示)される情報としては、例えば、「自動運転中です」、「直進します」、「停止します」、「バックします」等の車両10の運転状態を示すメッセージや図柄等がある。
【0023】
<検知部>
検知部34は、車両10の周囲環境がどのような状況であるかを表す情報を取得する図示しない周囲状況取得部の一部を構成している。周囲状況取得部は、検知部34の他に、例えば、GPS装置、車載通信機、後方撮影カメラ、側方撮影カメラ、ナビゲーションシステム等を含んで構成されている。GPSは、Global Positioning Systemの略称である。
【0024】
また、検知部34は、一例として、ミリ波レーダ及び超音波ソナーの少なくとも一方を含み、車両10の車室外側(周囲)の他の車両、人M(図3参照)、店舗及び障害物等の物体の位置及び移動速度を検知する。検知部34による物体(対象体含む)の検知範囲には、車両10の側方のうち運転者Pから死角となる範囲も含まれている。検知部34は、後述する制御部40に電気的に接続されており、検知部34で検知された車両10の周囲の情報が、制御部40に送られるようになっている。
【0025】
<スイッチ>
スイッチ36は、後述する制御部40に電気的に接続されている。また、スイッチ36は、一度押されたときに点灯してON状態を示し、ON状態で再度押されたときに消灯してOFF状態を示すようになっている。なお、スイッチ36のON状態では、制御部40において自動運転モードがONとなる。また、スイッチ36のOFF状態では、制御部40において自動運転モードがOFF(手動運転モードがON)となる。車両10の手動運転状態とは、運転者Pが操舵装置16を操作する運転状態を意味する。また、車両10の自動運転状態とは、制御部40に設定された自動運転プログラムにより行われる運転を意味する。
【0026】
<制御部>
制御部40は、操舵装置16や図示しないブレーキECU(Electronic Control Unit)等と電気的に接続されている。そして、制御部40は、スイッチ36により自動運転状態に切り替えられた場合に、検知部34等によって検知された周囲情報に基づいて、運転者Pが操舵装置16を操作することなく車両10の走行を制御できるように構成されている。言い換えると、車両10は、自動運転制御を含む高度運転支援が可能な車両とされている。このように、車両10では、一例として、運転者P(乗員)がスイッチ36を操作することで、手動運転状態と自動運転状態との切り替えが行われるようになっている。
【0027】
なお、手動運転状態と自動運転状態との切り替え方法は、運転者Pがスイッチ36を操作する方法に限らない。例えば、対話型の車両エージェント(音声認識によるスイッチ)を用いて行う方法や、予め制御部40に設定された自動運転プログラムにより自動で切り替える方法であってもよい。
【0028】
また、制御部40は、電圧印加部26と、HUD装置28と、表示部32とに電気的に接続されている。そして、制御部40は、車両10の自動運転状態において、検知部34により対象体が検知されたときに、調光部材24を調光して光透過ガラス44を不透明状態とする制御を行う。具体的には、電圧印加部26から調光部材24への電圧の印加を停止させる。さらに、制御部40は、光透過ガラス44の不透明状態において、表示部32により光透過ガラス44に車両10の運転状態に関する情報を表示させる制御を行うようになっている。
【0029】
また、制御部40は、スイッチ36により手動運転状態に切り替えられた場合に、電圧印加部26により調光部材24に電圧を印加させるようになっている。さらに、制御部40は、HUD装置28により光透過ガラス42に各種情報を表示させる制御を行うようになっている。
【0030】
〔作用及び効果〕
次に、本実施形態の車両用表示装置20の作用及び効果について説明する。
【0031】
図1に示す車両10において、手動運転状態では、制御部40の指令により電圧印加部26から調光部材24に電圧が印加されることで、光透過ガラス42及び光透過ガラス44が透明状態となる。これにより、運転者Pは、光透過ガラス42及び光透過ガラス44を通して車両10の車室外側を視認可能となる。また、手動運転状態では、制御部40の指令によりHUD装置28が動作することで、光透過ガラス42に走行速度、図示しないシフトレバーのシフトポジション等の情報が表示される。そして、これらの情報を運転者Pが視認する。
【0032】
運転者Pがスイッチ36を押すことにより、車両10が自動運転状態に切り替わる。自動運転状態では、制御部40が、車両10を自動的に走行させるために、検知部34等から得られる車両10の周囲の情報及び自車両の情報に基づいて、アクセル量、ブレーキ量及び操舵角等を制御する。
【0033】
車両10の自動運転状態において、例えば、検知部34により車両の10の前方の人M(図3参照)が検知されたときに、制御部40の指令により電圧印加部26から調光部材24への電圧の印加が停止される。これにより、図2に示すように、光透過ガラス44が、車室内側から見て不透明状態となる。さらに、光透過ガラス44の不透明状態において、制御部40の指令により、表示部32が光透過ガラス44に情報を表示(投影)する。表示される情報は、既述のように、「自動運転中です」、「直進します」、「停止します」等、車両10の運転状態に関する情報である。
【0034】
ここで、調光部材24は、光透過ガラス44よりも車室内側に設けられており、表示部32は、光透過ガラス44よりも車室外側に設けられている。このため、車両10では、調光部材24が光透過ガラス44を不透明状態にしても、表示部32により光透過ガラス44に情報を表示させることができる。これにより、図3に示すように、人Mに車両10の運転状態の情報(一例として、一点鎖線で示す領域IF内の情報)を伝えることができる。
【0035】
さらに、図2に示す車両10では、運転者Pが光透過ガラス42及び光透過ガラス44を見たときに、光透過ガラス44が不透明状態となっている。このため、車室内側の運転者Pは、光透過ガラス44に表示された情報を視認しなくて済むので、透明状態の光透過ガラス44に情報を表示させる構成に比べて、運転者Pが煩わしいと感じるのを抑制することができる。
【0036】
続いて、検知部34により対象体が検知されない状態となった場合は、一例として、制御部40の指令により電圧印加部26から調光部材24へ電圧が印加される。これにより、調光部材24(光透過ガラス44)が透明状態となるので、運転者Pは、自動運転中に車両10の車室外側の風景を視認することができる。なお、自動運転状態では、検知部34により対象体が検知されない状態となった場合でも、光透過ガラス44の不透明状態を維持させてよい。
【0037】
運転者Pがスイッチ36を押すことにより、車両10は自動運転状態から手動運転状態に切り替わる。そして、手動運転状態では、既述のように、HUD装置28が動作することで、光透過ガラス42に走行速度、図示しないシフトレバーのシフトポジション等の情報が表示される。なお、図示しないスイッチを動作させることで、HUD装置28による情報の表示を停止させてもよい。
【0038】
〔変形例〕
本発明は上記の実施形態に限定されない。
【0039】
<第1変形例>
車両10において、車両用表示装置20を設けて各種情報の表示を行う部位は、フロントウインドシールドガラス22に限らず、図4(A)に示すように、サイドウインドシールドガラス52であってもよい。サイドウインドシールドガラス52は、フロントウインドシールドガラス22(図2参照)と同様の構成とされており、2枚の光透過ガラスを合せた構成とされている。2枚の光透過ガラスの間には、調光部材24(図2参照)が設けられている。
【0040】
表示部32は、ドアアウタパネル54に設けられており、サイドウインドシールドガラス52における車室外側の光透過ガラスに情報を表示させるようになっている。ここで、車両10の自動運転状態において、検知部34(図1参照)が人Mを検知したときに、サイドウインドシールドガラス52が不透明状態とされ、サイドウインドシールドガラス52における車室外側の光透過ガラスに情報が表示される。なお、図4(A)では、左側のサイドウインドシールドガラス52に車両用表示装置20を設けた状態を示しているが、右側のサイドウインドシールドガラス56に車両用表示装置20を設けてもよい。
【0041】
<第2変形例>
車両10において、車両用表示装置20を設けて各種情報の表示を行う部位は、図4(B)に示すように、リアウインドシールドガラス62であってもよい。リアウインドシールドガラス62は、フロントウインドシールドガラス22(図1参照)と同様の構成とされており、2枚の光透過ガラスを合せた構成とされている。2枚の光透過ガラスの間には、調光部材24(図1参照)が設けられている。
【0042】
表示部32は、ラゲージドア64の車両前後方向前端部の付近で車体12(図1参照)に設けられており、リアウインドシールドガラス62における車室外側の光透過ガラスに向けて情報を表示するようになっている。ここで、車両10の自動運転状態(バックしている状態)において、検知部34が人Mを検知したときに、リアウインドシールドガラス62が不透明状態とされ、リアウインドシールドガラス62における車室外側の光透過ガラスに情報が表示される。
【0043】
<他の変形例>
車両10において、車両用表示装置20をフロントウインドシールドガラス22、サイドウインドシールドガラス52、56及びリアウインドシールドガラス62のうち少なくとも1つに設けてよい。例えば、フロントウインドシールドガラス22、サイドウインドシールドガラス52、56及びリアウインドシールドガラス62の全てに車両用表示装置20を設けて、自動運転状態において、全てのウインドシールドガラスを不透明状態にしてもよい。全てのウインドシールドガラスを不透明状態にする場合は、室内灯を点灯させればよい。
【0044】
各ウインドシールドガラスにおいて、表示部32により情報を表示する領域は、調光部材24により不透明状態とされる領域の一部に限らず、不透明状態とされた領域の全体であってもよい。また、表示部32により表示される情報は、静止画、動画のいずれであってもよい。
【0045】
車両10において、HUD装置28を取り除き、手動運転状態(ウインドシールドガラスの透明状態)において、表示部32によりウインドシールドガラスの車室内側に、走行速度、図示しないシフトレバーのシフトポジション等の情報を表示させてもよい。
【0046】
各ウインドシールドガラスが不透明状態でかつ表示部32により情報が表示されているときに、HUD装置28を動作させて光透過ガラス42に走行速度、図示しないシフトレバーのシフトポジション等の情報を表示させてもよい。
【0047】
対象体は、人Mに限らず、車両10の対向車の乗員(運転者)であってもよい。
【0048】
光透過ガラス44を透過型ディスプレイに置き換えて、車両10の運転状態の情報を制御部40の指令により透過型ディスプレイに表示させてもよい。つまり、表示手段は、ウインドに設けられた構成であってもよい。なお、表示手段がウインドに設けられた構成とは、表示手段がウインドとは別体で設けられた構成だけでなく、表示手段がウインドを兼ねた一体の構成も含む。
【0049】
以上、本発明の実施形態及び各変形例に係る車両用表示装置について説明したが、これらの実施形態及び各変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0050】
10 車両
13 車室
20 車両用表示装置
24 調光部材
32 表示部(表示手段の一例)
34 検知部(検知手段の一例)
40 制御部(制御手段の一例)
44 光透過ガラス(ウインドの一例)
M 人(対象体の一例)
図1
図2
図3
図4