特許第6623991号(P6623991)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6623991
(24)【登録日】2019年12月6日
(45)【発行日】2019年12月25日
(54)【発明の名称】電源管理装置および電源管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/3209 20190101AFI20191216BHJP
   G06F 1/3215 20190101ALI20191216BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20191216BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20191216BHJP
   H04M 1/73 20060101ALI20191216BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20191216BHJP
【FI】
   G06F1/3209
   G06F1/3215
   H02J13/00 311K
   H02J13/00 311N
   H04M1/00 U
   H04M1/73
   H04Q9/00 301Z
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-183994(P2016-183994)
(22)【出願日】2016年9月21日
(65)【公開番号】特開2018-49429(P2018-49429A)
(43)【公開日】2018年3月29日
【審査請求日】2018年11月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100549
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 嘉之
(74)【代理人】
【識別番号】100085006
【弁理士】
【氏名又は名称】世良 和信
(74)【代理人】
【識別番号】100113608
【弁理士】
【氏名又は名称】平川 明
(74)【代理人】
【識別番号】100123319
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 武彦
(74)【代理人】
【識別番号】100123098
【弁理士】
【氏名又は名称】今堀 克彦
(74)【代理人】
【識別番号】100143797
【弁理士】
【氏名又は名称】宮下 文徳
(74)【代理人】
【識別番号】100138357
【弁理士】
【氏名又は名称】矢澤 広伸
(74)【代理人】
【識別番号】100176201
【弁理士】
【氏名又は名称】小久保 篤史
(72)【発明者】
【氏名】池野 篤司
(72)【発明者】
【氏名】島田 宗明
(72)【発明者】
【氏名】久米 智
(72)【発明者】
【氏名】渡部 聡彦
(72)【発明者】
【氏名】坂本 快矢統
(72)【発明者】
【氏名】西島 敏文
(72)【発明者】
【氏名】片岡 史憲
(72)【発明者】
【氏名】刀根川 浩巳
(72)【発明者】
【氏名】梅山 倫秀
【審査官】 征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−017355(JP,A)
【文献】 特開2011−203990(JP,A)
【文献】 特開平09−237136(JP,A)
【文献】 特開2010−092329(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F1/32−1/3296
H02J13/00
H04M1/00;1/73
H04Q9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信を介して主装置と連係動作する補助装置の電源を管理する電源管理装置であって、
前記主装置と前記補助装置の給電状態を取得する給電検知手段と、
前記主装置と前記補助装置の前記連係動作が継続していない場合に前記補助装置を休止状態にするか否かを、前記主装置の給電状態および前記補助装置の給電状態に応じて定義したテーブルを格納するテーブル格納手段と、
前記主装置および前記補助装置の給電状態および前記テーブルにしたがって、前記補助装置の電源を制御する電源制御手段と、
を備え、
前記補助装置は、前記連係動作が継続していない場合には自動的に休止状態に移行するものであり、
前記電源制御手段は、前記主装置と前記補助装置の前記連係動作が継続していないときに前記補助装置を休止状態にしない場合には、前記主装置と前記補助装置のあいだでダミーの連係動作を定期的に実施する、
電源管理装置。
【請求項2】
前記テーブル格納手段は、前記テーブルを複数格納し、
前記複数のテーブルのうちどのテーブルにしたがった電源管理を行うかを、ユーザが選択可能とする設定手段をさらに備える、
請求項1に記載の電源管理装置。
【請求項3】
前記電源管理装置は、前記補助装置に搭載される、
請求項1または2に記載の電源管理装置。
【請求項4】
前記電源管理装置は、前記主装置に搭載される、
請求項1または2に記載の電源管理装置。
【請求項5】
無線通信を介して主装置と連係動作する補助装置の電源を管理する電源管理方法であって、
前記主装置と前記補助装置の給電状態を取得する給電検知ステップと、
前記主装置と前記補助装置の前記連係動作が継続していない場合に前記補助装置を休止状態にするか否かを、前記主装置の給電状態および前記補助装置の給電状態に応じて定義したテーブルと、前記主装置および前記補助装置の給電状態とにしたがって、前記補助装置の電源を制御する電源制御ステップと、
を含み、
前記補助装置は、前記連係動作が継続していない場合には自動的に休止状態に移行するものであり、
前記電源制御ステップでは、前記主装置と前記補助装置の前記連係動作が継続していないときに前記補助装置を休止状態にしない場合には、前記主装置と前記補助装置のあいだでダミーの連係動作を定期的に実施する、
電源管理方法。
【請求項6】
請求項に記載の方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源管理装置に関し、特に、無線通信を介して主装置と連携する補助装置の電源を管理する電源管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ノート型パソコンなどにおいて、給電されていない状態で操作されていない場合にスリープ状態や休止状態とする電源制御が行われている。ノート型パソコンでの電源制御では、他の機器との連携は考慮されず、通信中であってもスリープ状態あるいは休止状態に移行することが一般的である。
【0003】
特許文献1は、ネットワークプリンタのような処理機器の電源制御を開示する。特許文献1は、処理機器がコンピュータと接続されているか(通信しているか)を監視し、処理機器にいずれのコンピュータも接続されていなければ処理機器を休止状態にし、その状態が所定時間以上継続すると処理機器を電源オフ状態にすることを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−35624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の手法では、対象機器と通信する装置が一時的にでも存在しない場合には、対象機器が休止状態とされてしまう。休止状態になると再稼働までに時間を要するので、対象機器を使用する必要がある際に応答が悪くなるという問題がある。
【0006】
本発明は、無線通信を介して主装置と連係動作する補助装置の電源を管理する電源管理装置において、必要性を適切に判断して補助装置の電源を管理可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかる電源管理装置は、無線通信を介して主装置と連係動作する補助装置の電源を管理する電源管理装置であって、前記主装置と前記補助装置の給電状態を取得する給電検知手段と、前記主装置と前記補助装置の前記連係動作が継続していない場合に前記補助装置を休止状態にするか否かを、前記主装置の給電状態および前記補助装置の給電状態に応じて定義したテーブルを格納するテーブル格納手段と、前記主装置および前記補助装置の給電状態および前記テーブルにしたがって、前記補助装置の電源を制御する電源制御手段と、を備える。なお、テーブルには休止状態にするか否かだけでなく、休止状態にするまでの連係動作が無い時間が格納されてもよい。
【0008】
本発明によれば、主装置と補助装置の給電状態に基づいて電源制御を行うので、状況に応じた適切な制御が可能となる。
【0009】
また、本発明において、前記テーブル格納手段は、前記テーブルを複数格納し、前記複数のテーブルのうちどのテーブルにしたがった電源管理を行うかを、ユーザが選択可能とする設定手段をさらに備える、ことも好ましい。
【0010】
補助装置の電源をどの程度頻繁に休止状態にするかべきかは、ユーザが許容する電力消
費量と利便性とによって決まる。したがって、このように主装置および補助装置の給電状態に応じてどのような電源制御を行うかをユーザが選択可能とすることで、ユーザが所望する制御が可能となる。
【0011】
補助装置の電源をどのように制御するかは特に限定されない。例えば、前記補助装置が、前記連係動作が継続していない場合には自動的に休止状態に移行するものである場合、前記電源制御手段は、前記主装置と前記補助装置の前記連係動作が継続していないときに前記補助装置を休止状態にしない場合には、前記主装置と前記補助装置のあいだでダミーの連係動作を定期的に実施することができる。
【0012】
あるいは、前記電源制御手段は、前記主装置と前記補助装置の前記連係動作が継続していないときに前記補助装置を休止状態にする場合には、前記補助装置に対して休止状態に移行する指示を通知するようにしてもよい。
【0013】
本発明において、電源管理装置は、補助装置に搭載されてもよいし、主装置に搭載されてもよい。あるいは、電源管理装置は、主装置および補助装置のいずれとも通信可能な第三の装置に搭載されても構わない。
【0014】
なお、本発明は、上記手段の少なくとも一部を備える電源管理装置として捉えることもできる。あるいは、本発明は、上記の主装置、補助装置、および電源管理装置を含むシステムとして捉えることもできる。本発明は、また、上記処理の少なくとも一部を実行する電源管理方法として捉えることができる。また、本発明は、この方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム、あるいはこのコンピュータプログラムを非一時的に記憶したコンピュータ可読記憶媒体として捉えることもできる。上記手段および処理の各々は可能な限り互いに組み合わせて本発明を構成することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、無線通信を介して主装置と連係動作する補助装置の電源を管理する電源管理装置において、必要性を適切に判断して補助装置の電源を管理できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、実施形態に係る音声対話システムのシステム構成を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る音声対話システムの機能構成を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る音声対話システムにおける電源管理処理の流れの例を示す図である。
図4図4(A)および図4(B)は、電源制御のためのテーブルの例を示す図である。
図5図5は、電源制御のためのテーブルの別の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。以下で説明される実施形態は音声対話ロボットとスマートフォンが連係動作する音声対話システムであるが、本発明は主装置と補助装置が連係動作する任意のシステムに適用可能である。
【0018】
<システム構成>
図1は本実施形態に係る音声対話システムのシステム構成を示す図であり、本実施形態に係る音声対話システムは、図1に示すように、音声対話ロボット100、スマートフォン110、音声認識サーバ200、対話サーバ300から構成される。
【0019】
音声対話ロボット100は、音声入力部(マイク)、画像入力部(カメラ)、音声出力部(スピーカー)、通信部、コマンド送受信部などを含む。音声対話ロボット100は、可動関節(顔、腕、足等)、当該可動関節の駆動制御部、各種のライト、当該ライトの点灯・消灯などの制御部などを有していてもよい。
【0020】
音声対話ロボット100は、マイクから取得した音声やカメラから取得した画像をスマートフォン110に送信し、スマートフォン110からの指令に従って応答を出力したり、関節部を駆動したりする。
【0021】
スマートフォン110は、マイクロプロセッサなどの演算装置、メモリなどの記憶部、タッチスクリーンなどの入出力装置、通信装置などを含むコンピュータである。スマートフォン110は、音声対話ロボット100からの音声や画像を受け取り、応答を作成して音声対話ロボット100に通知する。本実施形態では、スマートフォン110は、音声認識サーバ200に対して音声認識処理を依頼し、対話サーバ300に対して音声認識結果に基づく応答作成処理を依頼する。ただし、応答の作成はスマートフォン110自体が行ってもよいし、スマートフォン110とサーバの両方で応答を作成してもよい。
【0022】
音声認識サーバ200および対話サーバ300は、それぞれ、マイクロプロセッサなどの演算装置、メモリ、通信装置などを含むコンピュータであり、豊富な資源を用いた音声認識処理や応答作成処理が可能である。
【0023】
以上のように、本実施形態に係る音声対話システムは音声対話ロボット100とスマートフォン110が無線通信によって連係動作するものである。
【0024】
図2は、本実施形態における音声対話ロボット100とスマートフォン110についての電源制御に関する機能を示した機能ブロック図である。
【0025】
音声対話ロボット100は、給電検知部101、給電情報受信部102、電源判断部103、制御テーブル記憶部104、電源制御部105をその機能部として備える。これらの機能部は、音声対話ロボット100のマイクロプロセッサがプログラムを実行することにより実現される。
【0026】
給電検知部101は、音声対話ロボット100に外部電源からの電力が供給(給電)されているかどうかを検知する。なお、音声対話ロボット100は、バッテリを備えており、給電されていないときにはバッテリからの電力によって動作する。給電検知部101は、バッテリの電力残量も取得可能である。
【0027】
給電情報受信部102は、通信を介してスマートフォン110から給電情報を受信する。スマートフォン110の給電情報は、スマートフォン110に外部電源からの給電があるか否か、またスマートフォン110のバッテリの電力残量などの情報が含まれる。なお、音声対話ロボット100は、自装置の給電情報をスマートフォン110に送信するようにしてもよい。
【0028】
電源制御判断部103は、音声対話ロボット100およびスマートフォン110の給電情報および制御テーブル記憶部104に格納されて制御テーブルに基づいて、音声対話ロボット100の電源をどのように制御すべきかを判断する。制御テーブルの内容や、電源制御判断部103による具体的な処理の内容は、後ほど詳しく説明する。
【0029】
電源制御部105は、電源制御判断部103の判断結果に基づいて、音声対話ロボット100の電源状態を制御する。例えば、電制制御判断部103によって音声対話ロボット
100を休止状態にすると判断された場合は、電源制御部105は音声対話ロボット100を休止状態に移行させる処理を実施する。
【0030】
スマートフォン110は、給電検知部111、給電情報送信部112、設定部113をその機能部として備える。これらの機能部は、スマートフォン110のマイクロプロセッサがプログラムを実行することにより実現される。
【0031】
給電検知部111は、スマートフォン110に外部電源からの電力が供給(給電)されているかどうかを検知する。なお、スマートフォン110は、バッテリを備えており、給電されていないときにはバッテリからの電力によって動作する。給電検知部111は、バッテリの電力残量も取得可能である。
【0032】
給電情報送信部112は、通信を介して音声対話ロボット100に給電情報を送信する。音声対話ロボット100に送信する給電情報は、スマートフォン110に外部電源からの給電があるか否か、またスマートフォン110のバッテリの電力残量などの情報が含まれる。
【0033】
設定部113は、音声対話ロボット100およびスマートフォン110の給電状態に応じて、どのような電源制御を行うかをユーザが設定可能とする。ユーザがスマートフォン110を操作して電源制御の設定を行うと、入力された設定はスマートフォン110から音声対話ロボット100に送信されて制御テーブル記憶部104に記憶される。具体的な設定の方法は特に限定されない。例えば、設定部113を介して、各給電状態の組み合わせにおける設定値を個々に設定可能としてもよいし、各設定値があらかじめ定義された複数のテーブルからいずれを採用するかを選択可能としてもよい。
【0034】
図3は、本実施形態における音声対話ロボット100の電源制御処理の流れを示すフローチャートである。この処理は定期的に繰り返し実行される。
【0035】
ステップS11において、電源制御判断部103は、音声対話ロボット100およびスマートフォン110の給電情報を取得する。具体的には、音声対話ロボット100の給電情報は、給電検知部101から取得する。スマートフォン110の給電情報は、給電検知部111によって検知され、給電情報送信部112から給電情報受信部102に送信されたものを受信する。
【0036】
給電情報には、装置が外部電源からの給電を受けているか否か、およびバッテリの電力残量の情報が含まれる。電源制御判断部103は、音声対話ロボット100およびスマートフォン110の給電情報を定期的に取得する。
【0037】
ステップS12において、電源制御判断部103は、制御テーブル記憶部104を参照して、音声対話ロボット100およびスマートフォン110の給電状態に対応する電源制御方法を取得する。
【0038】
図4(A)は、制御テーブルの一例を示す図である。制御テーブルは、音声対話ロボット100とスマートフォン110の給電状態に応じて、音声対話ロボット100とスマートフォン110のあいだでどの程度の期間のあいだ連係動作がなければ、音声対話ロボット100の電源を休止状態にするかという情報を格納する。図4(A)の例では、音声対話ロボット100とスマートフォン110の両方が給電されていれば、音声対話ロボット100を常時電源オン状態とする(休止状態にするまでの期間が無限大)。また、音声対話ロボット100は給電されているがスマートフォン110が給電されていない場合には、15分間のあいだ連係動作がなければ音声対話ロボット100を休止状態とする。音声
対話ロボット100が給電されていなければ、スマートフォン110の給電の有無に応じて、それぞれ10分間あるいは5分間のあいだ連係動作がなければ音声対話ロボット100を休止状態とする。
【0039】
スマートフォン110が無給電の場合に、スマートフォン110が給電されているときと比較して、音声対話ロボット100が休止状態になるまでの時間が短く設定されているのは以下の理由による。すなわち、音声対話ロボット100が電源オン状態であると音声対話ロボット100とスマートフォン110のあいだで通信が発生しスマートフォン110の消費電力が大きくなるので、スマートフォン110が無給電の場合にはこのような電力消費を抑制するためである。
【0040】
図4(A)の制御テーブルは一例であり、図4(B)に示すような設定がされていてもよい。設定部113を介してユーザが制御テーブル内の設定値を変更できるようにすることが好ましい。また、制御テーブル記憶部104には図4(A),図4(B)に示すような複数の制御テーブルが記憶されており、ユーザが設定部113を介してどの制御テーブルを適用するかを選択できるようにしてもよい。
【0041】
ステップS13において、電源制御判断部103は、音声対話ロボット100とスマートフォン110のあいだの連係動作の状況を取得する。具体的には、音声対話ロボット100とスマートフォン110のあいだで最後になされた連係動作からの経過時間を取得する。
【0042】
ここで、音声対話ロボット100とスマートフォン110のあいだの連係動作とは、ユーザが音声対話ロボット100とスマートフォン110を接続させる意図がある場合またはあると推定される場合に、音声対話ロボット100とスマートフォン110のあいだで行われる通信処理あるいは通信処理に基づく処理が該当する。例えば、音声対話ロボット100とスマートフォン110のあいだでの給電情報の通知は、ユーザに接続の意図が無くても行われるものであるので、連係動作として扱わないことが好適である。連係動作は、典型的には、スマートフォン110のマイクやタッチスクリーンを介してユーザが音声対話ロボット100に対してインタラクションする動作やこれに伴う処理が該当する。
【0043】
ステップS14において、電源制御判断部103は、音声対話ロボット100とスマートフォン110のあいだの連係動作の無い期間が、両者の給電状態と制御テーブルとに応じて定まる所定時間以上であるか否かを判断する。例えば、図4(A)に示す制御テーブルを利用しており、音声対話ロボット100とスマートフォン110がともに無給電である場合には、この所定時間は5分である。
【0044】
音声対話ロボット100とスマートフォン110の連係動作が上記の所定時間以上である場合(S14−YES)には、電源制御判断部103が電源制御部105に対して、電源を休止状態に移行するように通知する。
【0045】
以上の処理は繰り返し実行される。ただし、給電状態の確認と連係動作が無い期間の確認は同じ間隔で行う必要は無く、異なる処理ループとして実行してもよい。また、電源を休止状態にしない給電状態の場合には、連係動作がない期間の確認処理を行う必要は無い。
【0046】
<本実施形態の有利な効果>
本実施形態に係る音声対話システムでは、給電状態を考慮して音声対話ロボットの電源を制御しているので、状況に応じて適切に制御が行える。特に、音声対話ロボット100とスマートフォン110の両方の給電状態を考慮しているので、細やかな制御が可能であ
る。一般に、電源制御の対象となる装置(ここでは、音声対話ロボット100)が給電されている場合は休止状態に移行しなかったり、休止状態に移行するまでの時間を無給電時よりも長くすることは行われている。本実施形態ではさらにスマートフォン110の給電状態も考慮しており、スマートフォン110が無給電の場合に給電されている場合よりもスマートフォン110の電力消費を抑制するように音声対話ロボット100の電源を制御可能である。
【0047】
<変形例>
上記の説明では、制御テーブルでは各装置の給電の有無のみが考慮されている。しかしながら、例えば、図5に示すように、無給電時にはバッテリ残量を考慮して、電源を休止状態にするまでの時間を設定してもよい。ここでは、30%を基準としてバッテリ残量を2つのレベルに分けているが、この基準値はシステムの要求に応じて適宜決定すればよいし、また3つ以上のレベルに分けてもよい。また、音声対話ロボット100とスマートフォン110の両方において、基準値やレベル分けの数を同一にしなくてもよい。例えば、スマートフォンではバッテリ残量を考慮せずに、給電の有無のみを考慮するようにしてもよい。
【0048】
また、上記の説明では、電源を休止状態にする際の待機時間(連係動作が無い時間)を給電状態ごとに異なるものとしている。しかしながら、制御テーブルには給電状態に応じて電源を休止状態に移行するかあるいは電源を常時オンとするかが定義され、休止状態にするまでの待機時間は一定としても構わない。
【0049】
上記の説明では、音声対話ロボット100を休止状態にさせるために、電源制御部105に対して休止状態に移行するように指示を出している。しかしながら、最終的に設定された時間だけ連係動作が無い場合に電源が休止状態になりさえすれば、具体的な実現方法は問われない。例えば、音声対話ロボット100は、所定期間連係動作が無い場合に自動的に電源が休止状態になるという制御を行っている場合は、休止状態に移行させない条件にあてはまっているあいだはダミーの連係動作あるいは通信を行って、休止状態に移行するのを抑制してもよい。
【0050】
また、上記の説明では給電状態に応じて電源を制御することを開示しているが、電源制御以外に動作モードを給電状態に応じて変更するようにしてもよい。例えば、音声対話ロボット100とスマートフォン110の両方が給電状態であるときには、連係動作を頻繁にしたり、より高度な処理内容の連係動作を実行するようにし、無給電状態のときには連係動作の頻度を少なくしたり、連係動作の内容を簡略化して実行するようにしてもよい。
【0051】
本実施形態では、音声対話ロボット100の電源制御の判断を主に音声対話ロボット100内で行っているが、スマートフォン110で電源制御の判断を行うようにしてもよいし、音声対話ロボット100およびスマートフォン110とは異なる第3の装置において電源制御の判断を行うようにしてもよい。また、音声対話ロボット100、スマートフォン110、および第3の装置のそれぞれ機能を分担して実行するようにしても構わない。
【0052】
また、上記の実施形態では主装置としてのスマートフォン110と補助装置としての音声対話ロボット100が連携するシステムを例に説明したが、具体的なシステム構成はこれに限られない。例えば、補助装置として、ウェアラブル端末、外部ディスプレイ、外部スピーカー、外部マイクなどのように主装置と連係動作する任意の装置が該当する。主装置もスマートフォンに限定する必要はなく、ノート型コンピュータやタブレット型コンピュータのような任意のコンピュータが該当する。
【0053】
<その他>
上記の実施形態および変形例の構成は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、適宜組み合わせて利用することができる。また、本発明は、その技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更を加えて実現しても構わない。
【符号の説明】
【0054】
100:音声対話ロボット
101:給電検知部
102:給電情報受信部
103:電源制御判断部
104:制御テーブル記憶部
105:電源制御部
110:スマートフォン
111:給電検知部
112:給電情報送信部
113:設定部
図1
図2
図3
図4
図5