特許第6624198号(P6624198)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6624198人体通信装置、人体通信方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6624198
(24)【登録日】2019年12月6日
(45)【発行日】2019年12月25日
(54)【発明の名称】人体通信装置、人体通信方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04B 13/00 20060101AFI20191216BHJP
【FI】
   H04B13/00 500
【請求項の数】29
【全頁数】39
(21)【出願番号】特願2017-516570(P2017-516570)
(86)(22)【出願日】2016年3月25日
(86)【国際出願番号】JP2016059569
(87)【国際公開番号】WO2016178343
(87)【国際公開日】20161110
【審査請求日】2019年2月28日
(31)【優先権主張番号】特願2015-94665(P2015-94665)
(32)【優先日】2015年5月7日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】天野 翔
【審査官】 佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−5787(JP,A)
【文献】 特開2014−146955(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信が継続される間は、送信すべきデータの有無によらず、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いて第1のフレーム送信を行う送信部を備え、
前記送信部は、通信相手によって自装置の前記フレーム送信期間における第2のフレーム送信が行われている間、前記第1のフレーム送信を停止する、人体通信装置。
【請求項2】
前記送信部は、第1のフレーム交換が行われると、前記第1のフレーム送信を停止する、請求項1に記載の人体通信装置。
【請求項3】
前記第1のフレーム交換は、前記第2のフレーム送信の開始の通知に係る移行通知フレームおよび前記移行通知フレームへの応答となる移行通知応答フレームの交換、または前記移行通知応答フレームおよび前記移行通知応答フレームへの応答となるフレームの交換を含む、請求項2に記載の人体通信装置。
【請求項4】
前記第1のフレーム交換は、送信すべきデータがない場合に送信されるフレームの連続的な交換を含む、請求項2に記載の人体通信装置。
【請求項5】
前記送信部は、予め決定される第1の時間が到来すると、前記第1のフレーム送信を停止する、請求項1に記載の人体通信装置。
【請求項6】
前記送信部は、前記第1のフレーム送信の停止後に行われる第2のフレーム交換に基づいて、前記第1のフレーム送信を開始し、または前記第1のフレーム送信の停止を継続する、請求項1に記載の人体通信装置。
【請求項7】
前記第2のフレーム交換は、前記第2のフレーム送信の停止の通知に係る復帰通知フレームおよび前記復帰通知フレームへの応答となる復帰通知応答フレームの交換を含む、請求項6に記載の人体通信装置。
【請求項8】
前記送信部は、前記通信相手との通信により得られる情報に基づいて特定される前記フレーム送信期間において前記復帰通知フレームを送信する、請求項7に記載の人体通信装置。
【請求項9】
前記送信部は、前記第1のフレーム送信の停止後における一連のフレームの受信に基づいて、前記第1のフレーム送信を開始し、または前記第1のフレーム送信の停止を継続する、請求項1に記載の人体通信装置。
【請求項10】
前記送信部によって送信されるフレームは、受信フレームに基づくフレームの送信の際に更新されるフレーム交換情報を含み、
前記一連のフレームの各々は、予め決定されるパターンで更新された前記フレーム交換情報をそれぞれ含む、請求項9に記載の人体通信装置。
【請求項11】
前記送信部は、前記第1のフレーム送信の停止後に、予め決定される第2の時間が到来すると、前記第1のフレーム送信を開始する、請求項1に記載の人体通信装置。
【請求項12】
人体通信を用いてフレームを受信する受信部と、
前記送信部によって前記第1のフレーム送信が停止されると共に、前記受信部のフレーム受信を停止させる制御部をさらに備える、請求項1に記載の人体通信装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記受信部のフレーム受信が停止されている状態における前記第1のフレーム送信の有無を切り替える、請求項12に記載の人体通信装置。
【請求項14】
人体通信を用いてフレームを受信する受信部と、
予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いてフレームを送信する送信部と、
前記送信部に前記フレーム送信期間毎のフレーム送信を継続させながら、前記受信部のフレーム受信可否を制御する制御部と、
を備える、人体通信装置。
【請求項15】
前記制御部は、第1のフレーム交換が行われると、前記受信部にフレーム受信を停止させる、請求項14に記載の人体通信装置。
【請求項16】
前記第1のフレーム交換は、前記受信部のフレーム受信の停止の通知に係る移行通知フレームおよび前記移行通知フレームへの応答となる移行通知応答フレームの交換を含む、請求項15に記載の人体通信装置。
【請求項17】
前記第1のフレーム交換は、送信すべきデータがない場合に送信されるフレームの連続的な交換を含む、請求項15に記載の人体通信装置。
【請求項18】
前記制御部は、予め決定される第1の時間が到来すると、前記受信部にフレーム受信を停止させる、請求項17に記載の人体通信装置。
【請求項19】
前記制御部は、フレーム受信の停止後に、予め決定される第3の時間が到来すると、所定の期間だけ前記受信部にフレーム受信を行わせ、
前記所定の期間において行われる第2のフレーム交換に基づいて、前記受信部にフレーム受信を開始させ、またはフレーム受信の停止を継続させる、請求項14に記載の人体通信装置。
【請求項20】
前記第2のフレーム交換は、前記受信部のフレーム受信の開始の通知に係る復帰通知フレームおよび前記復帰通知フレームへの応答となる復帰通知応答フレームの交換を含む、請求項19に記載の人体通信装置。
【請求項21】
前記送信部によって送信されるフレームは、受信フレームに基づくフレームの送信の際に更新されるフレーム交換情報を含み、
前記第2のフレーム交換は、前記所定の期間において送信されるフレームおよび前記所定の期間において送信されるフレームに含まれる前記フレーム交換情報を更新することにより得られるフレーム交換情報を含むフレームの交換を含む、請求項19に記載の人体通信装置。
【請求項22】
前記制御部は、フレーム受信の停止後に、予め決定される第2の時間が到来すると、前記受信部にフレーム受信を開始させる、請求項14に記載の人体通信装置。
【請求項23】
前記制御部は、フレーム受信が停止している間に前記送信部に行わせるフレーム送信を、自装置の前記フレーム送信期間における第1のフレーム送信、または前記第1のフレーム送信および通信相手の前記フレーム送信期間における第2のフレーム送信の両方のうちのいずれかに切り替える、請求項19に記載の人体通信装置。
【請求項24】
前記制御部は、前記第3の時間が予め決定される回数だけ到来すると、フレーム送信を切り替える、請求項23に記載の人体通信装置。
【請求項25】
前記制御部は、前記所定の期間において通信されるフレームに基づいてフレーム送信を切り替える、請求項23に記載の人体通信装置。
【請求項26】
受信部によって、人体通信を用いてフレームを受信することと、
送信部によって、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いてフレームを送信することと、
制御部によって、前記フレーム送信期間毎のフレーム送信を継続させながら、前記受信部のフレーム受信可否を制御することと、
を含む人体通信方法。
【請求項27】
送信部によって、通信が継続される間は、送信すべきデータの有無によらず、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いて第1のフレーム送信を行うことと、
通信相手によって自装置の前記フレーム送信期間における第2のフレーム送信が行われている間、前記第1のフレーム送信を停止することと、
を含む人体通信方法。
【請求項28】
人体通信を用いてフレームを受信する受信機能と、
予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いてフレームを送信する送信機能と、
前記送信機能に前記フレーム送信期間毎のフレーム送信を継続させながら、前記受信機能のフレーム受信可否を制御する制御機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項29】
通信が継続される間は、送信すべきデータの有無によらず、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いて第1のフレーム送信を行う送信機能と、
通信相手によって自装置の前記フレーム送信期間における第2のフレーム送信が行われている間、前記第1のフレーム送信を停止する送信機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、人体通信装置、人体通信方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、人体を介した通信(以下、人体通信とも称する。)の技術についての研究開発が行われている。このような人体通信を行う装置は、概して継続的な給電が困難であるため、動作の継続性向上のために消費電力の低減が望まれる。
【0003】
例えば、特許文献1では、電界を検知すると移行される通信モードにおいてユーザ認証のための人体通信を行い、当該ユーザ認証の終了後に戻される省電力モードにおいては人体通信を行わない人体通信装置に係る発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−103523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1で開示される発明では、消費電力は低減されるが、通信接続を維持することが困難である。例えば、省電力モードでは通信相手との通信が行われないため、他の人体通信装置が当該通信相手との通信を開始する場合がある。この場合には、当該他の人体通信装置との通信が終了するまでの間の待機時間が生じる。また、通信を再開する際に再度接続処理が行われるため、通信のオーバヘッドが増加する。
【0006】
そこで、本開示では、人体通信の通信接続を維持しながら、自装置または通信相手の少なくとも一方の消費電力を低減することが可能な、新規かつ改良された人体通信装置、人体通信方法およびプログラムを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、通信が継続される間は、送信すべきデータの有無によらず、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いて第1のフレーム送信を行う送信部を備え、前記送信部は、通信相手によって自装置の前記フレーム送信期間における第2のフレーム送信が行われている間、前記第1のフレーム送信を停止する、人体通信装置が提供される。
【0008】
また、本開示によれば、人体通信を用いてフレームを受信する受信部と、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いてフレームを送信する送信部と、前記送信部に前記フレーム送信期間毎のフレーム送信を継続させながら、前記受信部のフレーム受信可否を制御する制御部と、を備える、人体通信装置が提供される。
【0009】
また、本開示によれば、送信部によって、通信が継続される間は、送信すべきデータの有無によらず、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いて第1のフレーム送信を行うことと、通信相手によって自装置の前記フレーム送信期間における第2のフレーム送信が行われている間、前記第1のフレーム送信を停止することと、を含む人体通信方法が提供される。
【0010】
また、本開示によれば、受信部によって、人体通信を用いてフレームを受信することと、送信部によって、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いてフレームを送信することと、制御部によって、前記フレーム送信期間毎のフレーム送信を継続させながら、前記受信部のフレーム受信可否を制御することと、を含む人体通信方法が提供される。
【0011】
また、本開示によれば、通信が継続される間は、送信すべきデータの有無によらず、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いて第1のフレーム送信を行う送信機能と、通信相手によって自装置の前記フレーム送信期間における第2のフレーム送信が行われている間、前記第1のフレーム送信を停止する送信機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラムが提供される。
【0012】
また、本開示によれば、人体通信を用いてフレームを受信する受信機能と、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いてフレームを送信する送信機能と、前記送信機能に前記フレーム送信期間毎のフレーム送信を継続させながら、前記受信機能のフレーム受信可否を制御する制御機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように本開示によれば、人体通信の通信接続を維持しながら、自装置または通信相手の少なくとも一方の消費電力を低減することが可能な人体通信装置、人体通信方法およびプログラムが提供される。なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】従来の人体通信装置の処理の例を示すシーケンス図である。
図2】本開示の第1の実施形態に係る端末の処理の例を示すシーケンス図である。
図3】同実施形態に係る端末の概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
図4】同実施形態に係る端末の第1のスリープモードへの移行処理の例を概念的に示すシーケンス図である。
図5】同実施形態に係る端末の通常モードへの復帰処理の例を概念的に示すシーケンス図である。
図6】同実施形態の第1の変形例に係る端末の第1のスリープモードへの移行処理の例を概念的に示すシーケンス図である。
図7】同実施形態の第2の変形例に係る端末の周期的なモード変更処理の例を概念的に示すシーケンス図である。
図8】同実施形態の第3の変形例に係る端末の通常モードへの復帰処理の例を概念的に示すシーケンス図である。
図9】本開示の第2の実施形態に係る端末の処理の例を示すシーケンス図である。
図10】同実施形態に係る代行端末から第2のスリープモードへの移行が通知される場合の移行処理の例を概念的に示すシーケンス図である。
図11】同実施形態に係る停止端末から第2のスリープモードへの移行が通知される場合の移行処理の例を概念的に示すシーケンス図である。
図12】同実施形態に係る停止端末から通常モードへの復帰が通知される場合の復帰処理の例を概念的に示すシーケンス図である。
図13】同実施形態に係る停止端末から通常モードへの復帰が通知される場合の復帰処理の他の例を概念的に示すシーケンス図である。
図14】同実施形態の第1の変形例に係る端末の第2のスリープモードへの移行処理の例を概念的に示すシーケンス図である。
図15】同実施形態の第3の変形例に係る端末の通常モードへの復帰処理の例を概念的に示すシーケンス図である。
図16】本開示の一実施形態に係る人体通信装置のハードウェア構成を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0016】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.従来技術の課題
2.第1の実施形態(第1のスリープモード)
3.第2の実施形態(第2のスリープモード)
4.第3の実施形態(スリープモードの切り替え)
5.本開示の一実施形態に係る人体通信装置のハードウェア構成
6.むすび
【0017】
<1.従来技術の課題>
まず、従来の人体通信装置の課題について説明する。
【0018】
人体通信装置(以下、端末とも称する。)は概して、送信機能および受信機能を有する。送信機能は人体通信を用いてフレームの送信処理を行い、受信機能は人体通信を用いてフレームの受信処理を行う。このため、端末は、他の端末との双方向通信が可能である。
【0019】
さらに、従来の端末には、人体通信に係る既存の通信規格に基づいて動作する端末が存在する。例えば、人体通信に係る通信規格としては、ECMA−401がある。ECMA−401では、時間軸がTDS(Time Division Slot)と呼ばれるタイムスロットに分割され、1つのTDSにおいて1つのP−PDU(PHY Protocol Data Unit)(以下、フレームとも称する。)が送信される。当該フレームは、通信を行う端末の各々によって交互に送信される。
【0020】
また、上記のフレームには、シーケンスナンバ(Sequence Number)と呼ばれる情報が付加される。当該シーケンスナンバはフレームが正しく受信されるとインクリメントされ、インクリメントされたシーケンスナンバが次に送信されるフレームに付加される。例えば、シーケンスナンバは、2進数の2ビット情報であり得る。
【0021】
また、上記のフレームには概してデータが含まれるが、送信すべきデータが存在しない場合は、データを含まないフレーム(以下、Nullフレームとも称する。)が送信される。なお、当該Nullフレームにもシーケンスナンバが付加される。
【0022】
さらに、図1を参照して、従来の人体通信装置である端末Aおよび端末BがECMA−401に従った通信を行う例を説明する。図1は、従来の人体通信装置の処理の例を示すシーケンス図である。
【0023】
まず、端末Aからデータフレームが送信され、端末Bにて当該データフレームが受信される(ステップS11)。具体的には、当該データフレームは2番目のTDSで送信され、当該データフレームに付加されるシーケンスナンバは2すなわち(10)b(以下、2(10)bのような形式で示す。)である。当該データフレームが、端末Aから送信され、端末Bによって受信される。
【0024】
次に、端末Bからデータフレームが送信され、端末Aにて当該データフレームが受信される(ステップS12)。具体的には、端末Bは、受信されたデータフレームに付加されるシーケンスナンバをインクリメントすることによって得られるシーケンスナンバ3(11)bを送信すべきデータフレームに付加する。そして、当該シーケンスナンバが付加されたデータフレームが、端末Bから送信され、端末Aによって受信される。
【0025】
次に、端末AからNullフレームが送信され、端末Bにて当該Nullフレームが受信される(ステップS13)。具体的には、端末Aにおいて送信すべきデータが存在しない場合、端末Aはデータを含まないNullフレームを生成する。端末Aは、生成されるNullフレームに、受信されたデータフレームに付加されるシーケンスナンバをインクリメントすることによって得られるシーケンスナンバ0(00)bを付加する。そして、そして、当該シーケンスナンバが付加されたNullフレームが、端末Aから送信され、端末Bによって受信される。
【0026】
そして、ステップS13以降(ステップS14〜S16)では、ステップS13と同様に、各端末において送信すべきデータがないため、図1に示したように、インクリメントされるシーケンスナンバが付加されたNullフレームの送受信が繰り返される。
【0027】
ここで、送信すべきデータがない場合であっても通信接続を維持するためにNullフレームの送受信が繰り返される。例えば、通信のビットレートよりもデータレートが低い音声等のストリーミング通信では、送信すべきデータがないTDSが連続して生じ得るため、Nullフレームの送受信が繰り返し発生し得る。しかし、このような場合においても、上述したように、Nullフレームについて、送信処理、受信処理ならびにシーケンスナンバの取得および取得されるシーケンスナンバのインクリメント等の処理が行われる。そのため、Nullフレームであっても、通信接続の維持のためにデータフレームの通信と同等の電力が消費されることになる。
【0028】
これに対し、送信すべきデータがない場合には通信接続を切断することが考えられる。しかし、通信接続の切断後に、同じ通信相手との通信を再開するのに時間がかかる場合がある。例えば、通信接続の切断後に、通信相手であった端末が他の端末との通信を開始した場合、当該他の端末との通信が終了するまでの間の待機時間が生じる。また、通信を再開する際に再度接続処理が行われるため、通信のオーバヘッドが増加する。
【0029】
また、同一のNullフレームを送信し、フレームの受信処理を停止することが考えられる。しかし、ECMA−401では、フレームに付加されるシーケンスナンバについて更新すなわちインクリメントが行われない場合、当該フレームは再送フレームとして扱われる。そのため、インクリメントされないシーケンスナンバが付加されたNullフレームが複数送信されると、通信相手の端末にて、再送の頻発すなわち通信環境の悪化が生じていると判断され、通信の停止すなわち通信接続の切断が行われる可能性がある。
【0030】
なお、人体通信と異なる無線通信における省電力に係る機能を適用することも考えられる。例えば、Bluetooth(登録商標)通信では、Park Mode、Hold ModeおよびSniff Modeといった省電力モードが用意されている。しかし、人体通信にこのような省電力に係る機能をそのまま適用することは困難である。
【0031】
例えば、Bluetooth等の無線通信の省電力モードでは概して、フレームの送受信を停止することによって消費電力が低減される。他方、ECMA−401では、フレームの送信が行われていない場合、TDSが空いていると判断され、当該TDSが他の端末によって使用される可能性がある。そのため、TDSを確保するために、少なくともフレームの送信が継続されることが望ましい。
【0032】
また、Bluetooth通信では、端末はMasterおよびSlaveのいずれかの役割を持ち、省電力モードがHold Mode以外である場合、Masterとなる端末は省電力モードに移行しない仕様となっている。他方、ECMA−401では、端末はTalkerおよびListenerのいずれかの役割を持ち、いずれの役割を担う端末であっても省電力モードに移行可能であることが望ましい。
【0033】
そこで、本開示では、人体通信の通信接続を維持しながら、自装置または通信相手の少なくとも一方の消費電力を低減することが可能な人体通信装置を提案する。以下、本開示の各実施形態に係る人体通信装置100についてそれぞれ詳細に説明する。また、説明の便宜上、第1〜第3の実施形態に係る人体通信装置100の各々を、人体通信装置100−1〜人体通信装置100−3のように、末尾に実施形態に対応する番号を付することにより区別する。
【0034】
<2.第1の実施形態(第1のスリープモード)>
以上、従来の人体通信装置の課題について説明した。次に、本開示の第1の実施形態に係る人体通信装置100−1(以下、端末100−1とも称する。)について説明する。
【0035】
まず、図2を参照して、第1の実施形態に係る端末100−1の概要について説明する。図2は、本開示の第1の実施形態に係る端末100−1の処理の例を示すシーケンス図である。
【0036】
第1の実施形態では、端末100−1は、通常モードと省電力モード(以下、スリープモードとも称する。)と有し、当該スリープモードとして、第1のスリープモードを有する。当該第1のスリープモードは、フレームの送信処理が継続されながら、フレームの受信処理が停止されるモードである。
【0037】
例えば、第1のスリープモードでは、図2に示したように、通信を行う端末100−1Aおよび100−1Bが交互にフレームを送信しているが、送信されるフレームは受信されない。そのため、通常モードではシーケンスナンバがフレーム送信の度にインクリメントされるが、第1のスリープモードでは受信処理が行われないため、同じシーケンスナンバを含むフレームの送信が繰り返される。
【0038】
なお、同じシーケンスナンバのフレームが連続して送信されると、通信相手である端末がフレームの再送が頻発している、すなわち通信環境が悪化していると判断し、通信を停止し得る。そのため、第1のスリープモードへの移行の際または当該移行前に、端末間で第1のスリープモードのサポート有無および第1のスリープモード中の動作をエラーとして扱わない旨の確認を行うことが望ましい。
【0039】
このように、第1のスリープモードでは、送信処理が継続されながら、受信処理が停止されるため、例えば送信すべきデータがなくNullフレームが送信される場合に第1のスリープモードが選択されると、Nullフレームが送信されている間の電力消費を低減することが可能となる。以下に、第1の実施形態について詳細に説明する。
【0040】
<2−1.装置の構成>
続いて、図3を参照して、本開示の第1の実施形態に係る端末100−1の機能構成について説明する。図3は、本開示の第1の実施形態に係る端末100−1の概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
【0041】
端末100−1は、図3に示したように、送信部102、受信部104、処理部106および制御部108を備える。
【0042】
送信部102は、人体通信を用いてフレームの送信を行う。具体的には、送信部102は、通信が継続される間は、送信すべきデータの有無によらず、予め決定される自端末のフレーム送信期間に人体通信を用いてフレーム送信(以下、第1のフレーム送信とも称する。)を行う。例えば、第1のフレーム送信は、ECMA−401に従って行われる。この場合、フレーム送信期間はTDSに相当し、端末の各々のTDSは接続開始の際すなわちアソシエーションの際に端末間で決定される。なお、送信部102が送信するフレームは、後述する処理部106によって生成される。
【0043】
また、送信されたフレームが受信されない場合すなわち通信相手によってフレーム受信が失敗される場合、送信部102は、同一のフレームを再送する。例えば、送信部102は、フレーム送信後に通信相手から受信されたフレームに付加されるシーケンスナンバが自端末の送信したフレームに付加されたシーケンスナンバをインクリメントして得られる値でない場合、フレームの再送を行う。
【0044】
受信部104は、人体通信を用いてフレームの受信を行う。具体的には、受信部104は、人体通信を用いて送信されるフレームを待ち受ける。例えば、受信部104は、フレームが通信相手となる端末から送信されると、送信されるフレームを受信し、受信されるフレームを処理部106に提供する。
【0045】
処理部106は、フレームの生成および分析を行う。具体的には、処理部106は、制御部108からの指示に基づいて、後述するPS−REQフレームおよびPS−ACKフレーム等のフレームを生成し、生成されるフレームを送信部102に提供する。
【0046】
また、処理部106は、受信フレームに基づくフレームの送信の際に更新されるフレーム交換情報の取得、更新および利用を行う。より具体的には、処理部106は、受信部104によって受信されるフレームからフレーム交換情報を取得し、取得されるフレーム交換情報を更新する。そして、処理部106は、更新されたフレーム交換情報を生成されるフレームに付加する。例えば、フレーム交換情報は、上述のシーケンスナンバであり、処理部106は、受信されたフレームから取得されるシーケンスナンバをインクリメントする。そして、処理部106は、インクリメント後のシーケンスナンバを生成されるフレームに付加する。
【0047】
制御部108は、端末100−1の動作を全体的に制御する。具体的には、制御部108は、端末100−1の動作モードを選択する。例えば、端末100−1の動作モードには、上述したような通常モードおよび第1のスリープモードがある。
【0048】
制御部108は、第1のスリープモードにおいては、送信部102に自端末のフレーム送信期間毎のフレーム送信を継続させながら、受信部104のフレーム受信可否を制御する。より具体的には、制御部108は、第1のフレーム交換としての、受信部104のフレーム受信の停止の通知に係るフレーム(以下、移行通知フレームまたはPS−REQフレームとも称する。)および当該移行通知フレームへの応答となるフレーム(以下、移行通知応答フレームまたはPS−ACKフレームとも称する。)の交換が行われると、受信部104にフレーム受信を停止させる。なお、PS−REQフレームおよびPS−ACKフレームはPHY(Physical)層に相当する階層のフレームであってもよく、MAC(Media Access Control)層に相当する階層のフレームであってもよい。
【0049】
(第1のスリープモードへの移行)
例えば、制御部108は、自端末が自ら第1のスリープモードに移行する場合、送信部102および処理部106を介してPS−REQフレームを通信相手に送信する。そして、制御部108は、第1のスリープモードへの移行の許可を示すPS−ACKフレームが当該通信相手から受信されると、受信部104の動作すなわちフレーム受信および処理部106の動作すなわちシーケンスナンバのインクリメントを停止させる。なお、制御部108は、アプリケーションからのスリープ要求に応じてスリープモードへの移行処理を行う。
【0050】
また、制御部108は、自端末が通信相手からの通知に応じて第1のスリープモードに移行する場合、当該通信相手からPS−REQフレームが受信されると、第1のスリープモードへの移行の許可を示すPS−ACKフレームを送信部102および処理部106を介して送信する。そして、制御部108は、PS−ACKフレームの送信後に、受信部104および処理部106の動作を停止させる。
【0051】
なお、上記では、第1のスリープモードへの移行の許可または不許可を示すPS−ACKフレームが用いられる例を説明したが、不許可を示す応答が行われない場合、PS−ACKフレームの代わりにNullフレーム等の他のフレームが用いられてもよい。
【0052】
また、上記では、PS−ACKフレームが受信され、またはPS−ACKフレームが送信されると、端末100−1が第1のスリープモードに移行する例を説明したが、第1のスリープモードへの移行タイミングが指示され、または共有されてもよい。具体的には、PS−REQフレームまたはPS−ACKフレームに受信部104のフレーム受信の停止タイミングを示す情報が付加され、制御部108は、当該情報に基づいて受信部104のフレーム受信を停止させる。
【0053】
例えば、フレーム受信の停止タイミングは、PS−ACKフレームの受信からの経過時間(time segmentまたはTDSの数)、または接続処理(Association Request1、Association Response1またはAssociation Request2の送信または受信)からの経過時間を用いて、通信を行う各端末が同じタイミングで第1のスリープモードへ移行するように、決定され得る。なお、time segmentは複数のTDS、例えば8つのTDSを含む。
【0054】
PS−REQフレームおよびPS−ACKフレームがP−DUフレームである場合には、当該PS−REQフレーム等は、少なくとも2つのPHYフレームすなわちP−PDUフレームに分割され、少なくとも2つのTDSに跨って送信される。この場合、一方の端末100−1がP−DUフレームの一部の受信に基づいて第1のスリープモードに移行すると、他方の端末100−1が第1のスリープモードに移行することが困難となり得る。しかし、上記のように第1のスリープモードへの移行タイミングが揃えられることにより、そのような状況の発生を防止することが可能となる。
【0055】
また、制御部108は、端末100−1の各部、特に送信部102、受信部104および処理部106への給電制御を行うことによって当該各部の動作の有無を制御する。あるいは、制御部108は、給電制御以外のハードウェアまたはソフトウェアの処理によって端末100−1の各部の動作の有無を制御してもよい。
【0056】
(通常モードへの復帰)
制御部108は、第1のスリープモード中に、第3の時間として、予め決定される時間(以下、一時復帰タイミングとも称する。)が到来すると、所定の期間(以下、一時復帰期間とも称する。)だけ受信部104にフレーム受信を行わせる。そして、制御部108は、当該一時復帰期間において第2のフレーム交換が行われると、受信部104にフレーム受信を開始させる。
【0057】
具体的には、制御部108は、上記の一時復帰期間において、第2のフレーム交換としての、受信部104のフレーム受信の開始の通知に係るフレーム(以下、復帰通知フレームまたはPS−WUPフレームとも称する。)および当該復帰通知フレームへの応答となるフレーム(以下、復帰通知応答フレームとも称する。)の交換が行われると、受信部104のフレーム受信を開始させる。
【0058】
例えば、制御部108は、一時復帰タイミングとして、接続処理からの経過時間等の予め決定される時間が到来する度に、一時復帰期間だけ自端末を通常モードに復帰させる。なお、当該一時復帰期間は、フレーム受信の失敗の可能性を考慮した長さに設定されることが望ましい。
【0059】
そして、制御部108は、自端末が自ら通常モードに復帰する場合、上記の一時復帰期間において、送信部102および処理部106を介してPS−WUPフレームを通信相手に送信する。そして、制御部108は、PS−WUPフレームへの応答となるNullフレームが当該通信相手から受信されると、受信部104および処理部106の動作を再開させる。ここで、動作の再開は、一時復帰期間の経過後も動作を継続させることを意味する。
【0060】
また、制御部108は、自端末が通信相手からの通知に応じて通常モードに復帰する場合、当該通信相手からPS−WUPフレームが受信されると、当該PS−WUPフレームへの応答となるNullフレームを送信部102および処理部106を介して送信する。そして、制御部108は、当該Nullフレームの送信後に、受信部104および処理部106の動作を再開させる。受信されるNullフレームがPS−WUPフレームに対する応答であるかは、シーケンスナンバに基づいて判定される。例えば、制御部108は、Nullフレームに付加されるシーケンスナンバがPS−WUPフレームに付加されるシーケンスナンバをインクリメントすることによって得られる値であるかを判定する。
【0061】
なお、上記では、PS−WUPフレームに対する応答となるフレームは、Nullフレームである例を説明したが、当該応答となるフレームは、別途用意される特定のフレームまたはデータフレーム等の他のフレームであってもよい。
【0062】
また、制御部108は、PS−WUPフレームへの応答となるNullフレームが受信されるまで送信部102および処理部106に当該PS−WUPフレームの再送を継続させてもよい。さらに、再送回数の上限が設けられ、制御部108は、再送回数が上限に達すると送信部102等に再送を停止させてもよい。
【0063】
<2−2.装置の処理>
次に、本実施形態に係る端末100−1の処理について説明する。
【0064】
(第1のスリープモードへの移行処理)
まず、図4を参照して、本実施形態に係る端末100−1の第1のスリープモードへの移行処理について説明する。図4は、本実施形態に係る端末100−1の第1のスリープモードへの移行処理の例を概念的に示すシーケンス図である。
【0065】
端末100−1Aは、第1のスリープモードへの移行が決定されると、PS−REQフレームを送信する(ステップS201)。具体的には、制御部108は、処理部106にPS−REQフレームを生成させ、生成されるPS−REQフレームが送信部102によって送信される。例えば、当該PS−REQフレームに付加されるシーケンスナンバは0(00)bである。
【0066】
PS−REQフレームを受信した端末100−1Bは、PS−ACKフレームを送信すると共に、第1のスリープモードへ移行する(ステップS202)。具体的には、制御部108は、PS−REQフレームが受信部104によって受信されると、処理部106にPS−ACKフレームを生成させ、生成されるPS−ACKフレームが送信部102によって送信される。そして、制御部108は、PS−ACKフレームの送信後に、受信部104および処理部106の動作を停止させる。例えば、当該PS−ACKフレームに付加されるシーケンスナンバは、受信されたPS−REQフレームに付加されたシーケンスナンバをインクリメントすることにより得られる1(01)bである。
【0067】
PS−ACKフレームを受信した端末100−1Aは、Nullフレームを送信すると共に、第1のスリープモードへ移行する(ステップS203)。具体的には、制御部108は、PS−ACKフレームが受信部104によって受信されると、処理部106にNullフレームを生成させ、生成されるNullフレームが送信部102によって送信される。そして、制御部108は、Nullフレームの送信後に、受信部104および処理部106の動作を停止させる。例えば、当該Nullフレームに付加されるシーケンスナンバは、受信されたPS−ACKフレームに付加されたシーケンスナンバをインクリメントすることにより得られる2(10)bである。
【0068】
ステップS204以降すなわち第1のスリープモード中は、端末100−1Aおよび端末100−1Bの各々は、各々のフレーム送信期間において、それぞれ第1のスリープモードへの移行前であっていずれの他のフレームよりも後に送信されたフレーム(以下、移行直前のフレームとも称する。)と同一のフレームの再送を続ける。また、端末100−1Aおよび端末100−1Bの各々は、第1のスリープモード、すなわち受信部104および処理部106の動作が停止している状態であるため、フレームの受信およびシーケンスナンバのインクリメントが行われない。
【0069】
(通常モードへの復帰処理)
続いて、図5を参照して、本実施形態に係る端末100−1の通常モードへの復帰処理について説明する。図5は、本実施形態に係る端末100−1の通常モードへの復帰処理の例を概念的に示すシーケンス図である。
【0070】
第1のスリープモード中の端末100−1Aおよび100−1Bは、互いにNullフレームを送信する(ステップS301、S302)。具体的には、送信部102は、自端末のフレーム送信期間毎に同じフレームを再送する。受信部104および処理部106は動作を停止しているため、フレームの受信は行われない。
【0071】
次に、一時復帰タイミングが到来すると、端末100−1Aおよび100−1Bは、一時的に通常モードに復帰する。具体的には、制御部108は、第1のスリープモード中において、例えば接続処理から所定の時間経過毎に、図5のドットハッチングで示したような一時復帰期間だけ受信部104および処理部106に動作を再開させる。
【0072】
次に、端末100−1Aが通常モードに完全に復帰する場合、端末100−1Aは、PS−WUPフレームを送信する(ステップS303)。具体的には、制御部108は、端末100−1Aが通常モードに完全に復帰する場合、処理部106にPS−WUPフレームを生成させ、生成されるPS−WUPフレームが送信部102によって送信される。例えば、当該PS−WUPフレームに付加されるシーケンスナンバは0(00)bである。
【0073】
PS−WUPフレームを受信した端末100−1Bは、Nullフレームを送信すると共に、通常モードに復帰する(ステップS304)。具体的には、制御部108は、PS−WUPフレームが受信部104によって受信されると、処理部106にPS−WUPフレームへの応答となるNullフレームを生成させ、生成されるNullフレームが送信部102によって送信される。例えば、当該Nullフレームに付加されるシーケンスナンバは、PS−WUPフレームに付加されたシーケンスナンバをインクリメントすることにより得られる1(01)bである。
【0074】
Nullフレームを受信した端末100−1Aは、通常モードに復帰し、データフレームを送信する(ステップS305)。具体的には、制御部108は、インクリメントされたシーケンスナンバが付加されたNullフレームが受信部104によって受信されると、受信部104および処理部106の動作を継続させる。そして、処理部106は、送信すべきデータがある場合、データフレームを生成し、生成されるデータフレームが送信部102によって送信される。例えば、当該データフレームに付加されるシーケンスナンバは、受信されたNullフレームに付加されたシーケンスナンバをインクリメントすることにより得られる2(10)bである。
【0075】
データフレームを受信した端末100−1Bは、送信すべきデータがない場合、Nullフレームを送信する(ステップS306)。具体的には、処理部106は、データフレームが受信部104によって受信されると、送信すべきデータフレームがない場合、Nullフレームを生成し、生成されるNullフレームが送信部102によって送信される。例えば、当該Nullフレームに付加されるシーケンスナンバは、受信されたデータフレームに付加されたシーケンスナンバをインクリメントすることにより得られる3(11)bである。
【0076】
なお、上記では、PS−WUPフレームを送信する端末100−1も通常モードに一時的に復帰する例を説明したが、PS−WUPフレームを送信する端末100−1は、第1のスリープモード中に一時復帰タイミングが到来すると、通常モードに完全に復帰してもよい。
【0077】
このように、本開示の第1の実施形態によれば、端末100−1は、人体通信を用いてフレームを受信し、予め決定される自端末のフレーム送信期間に人体通信を用いてフレームを送信する。また、端末100−1は、フレーム送信期間毎のフレーム送信を継続しながら、フレーム受信可否を制御する。このため、フレーム送信が継続されながらフレーム受信が停止されることにより、人体通信の通信接続を維持しながら、自装置または通信相手の少なくとも一方の消費電力を低減することが可能となる。
【0078】
また、端末100−1は、第1のフレーム交換が行われると、フレーム受信を停止する。このため、第1のスリープモードへの移行が明示されることにより、例えば片方の端末100−1のみがスリープモードへ移行する等のスリープモードへの移行について端末間で不整合が生じるような事態の発生を抑制することが可能となる。
【0079】
また、上記の第1のフレーム交換は、フレーム受信の停止の通知に係る移行通知フレームおよび当該移行通知フレームへの応答となる移行通知応答フレームの交換を含む。このため、第1のスリープモードへの移行が専用のフレームで通知されることにより、第1のスリープモードへの移行判定が容易となる。その結果、第1のスリープモードへの移行処理を簡素化することが可能となる。
【0080】
また、端末100−1は、フレーム受信の停止後に、予め決定される第3の時間が到来すると、所定の期間だけフレーム受信を行い、上記の所定の期間において行われる第2のフレーム交換に基づいてフレーム受信を開始する。このため、第1のスリープモード中に通常モードへの復帰判定が行われることにより、適したタイミングで通信を再開させることが可能となる。
【0081】
また、上記の第2のフレーム交換は、フレーム受信の開始の通知に係る復帰通知フレームおよび当該復帰通知フレームへの応答となる復帰通知応答フレームの交換を含む。このため、通常モードへの復帰が専用のフレームで通知されることにより、通常モードへの復帰判定が容易となる。その結果、通常モードへの復帰処理を簡素化することが可能となる。
【0082】
<2−3.変形例>
以上、本開示の第1の実施形態について説明した。なお、本実施形態は、上述の例に限定されない。以下に、本実施形態の第1〜第3の変形例について説明する。
【0083】
(第1の変形例)
本実施形態の第1の変形例として、第1のフレーム交換としての、第1のスリープモードへの移行のトリガとなるフレーム交換は、Nullフレームの連続的な交換であってもよい。具体的には、制御部108は、Nullフレームが所定の回数にわたって連続的に交換されると、受信部104および処理部106の動作を停止する。さらに、図6を参照して、本変形例の処理について詳細に説明する。図6は、本実施形態の第1の変形例に係る端末100−1の第1のスリープモードへの移行処理の例を概念的に示すシーケンス図である。なお、第1の実施形態の処理と実質的に同一である処理については説明を省略する。
【0084】
端末100−1Aは、送信すべきデータがある場合、データフレームを送信し(ステップS211)、データフレームを受信した端末100−1Bは、送信すべきデータフレームがない場合、Nullフレームを送信する(ステップS212)。
【0085】
ステップS212以降は、端末100−1Aおよび100−1Bの双方において送信すべきデータフレームがないため、図6に示したように、Nullフレームの送受信が連続して行われる。
【0086】
ここで、端末100−1Aおよび100−1Bは、Nullフレームの送信および受信の回数をカウントし、カウントされる回数が所定の回数に達すると、第1のスリープモードに移行する。具体的には、制御部108は、Nullフレームが送信部102によって送信され、またはNullフレームが受信部104によって受信される度に、回数をカウントアップし、当該回数が所定の回数に達すると、受信部104および処理部106の動作を停止する。
【0087】
例えば、上記の所定の回数が4回である場合を考える。端末100−1Aについては、図6に示したように、ステップS212におけるNullフレームの受信からステップS215におけるNullフレームの送信までに4回連続してNullフレームが交換される。そのため、端末100−1Aは、ステップS215におけるNullフレームの送信後に、第1のスリープモードに移行する。
【0088】
また、端末100−1Bについては、図6に示したように、ステップS212におけるNullフレームの送信からステップS215におけるNullフレームの受信までに4回連続してNullフレームが送受信される。そのため、端末100−1Bは、ステップS215におけるNullフレームの受信後に、第1のスリープモードに移行する。
【0089】
なお、上記では、端末100−1はNullフレームが所定の回数連続的に交換されると第1のスリープモードへ移行する例を説明したが、端末100−1はNullフレームが所定の時間連続して交換されると第1のスリープモードに移行してもよい。また、当該所定の時間は、接続処理の際に決定されてもよく、端末100−1が保持する固定値であってもよい。
【0090】
このように、本実施形態の第1の変形例によれば、上記の第1のフレーム交換は、送信すべきデータがない場合に送信されるフレームの連続的な交換を含む。このため、既存の人体通信の規格で用意されているフレームを用いて端末100−1が第1のスリープモードに移行されることにより、既存の人体通信の規格に従って動作する端末における改修量を削減し、当該既存の端末への第1のスリープモードの適用にかかるコストを低減することが可能となる。また、送信すべきデータが無くなったタイミングで第1のスリープモードに移行することが可能となる。
【0091】
(第2の変形例)
本実施形態の第2の変形例として、第1のスリープモードへの移行は、第1の時間として、予め決定される時間(以下、第1の移行タイミングとも称する。)の到来に基づいて行われてもよく、通常モードのへの復帰は、第2の時間として、予め決定される時間(以下、第1の復帰タイミングとも称する。)の到来に基づいて行われてもよい。具体的には、制御部108は、第1の移行タイミングが到来すると、受信部104にフレーム受信を停止させる。また、制御部108は、第1の復帰タイミングが到来すると、受信部104にフレーム受信を開始させる。さらに、図7を参照して、本変形例の処理について詳細に説明する。図7は、本実施形態の第2の変形例に係る端末100−1の周期的なモード変更処理の例を概念的に示すシーケンス図である。なお、第1の実施形態の処理と実質的に同一である処理については説明を省略する。
【0092】
端末100−1Aおよび端末100−1Bは、送信すべきデータがある場合、互いにデータフレームを送信する(ステップS401〜S404)。なお、送信すべきデータがない場合はNullフレームが送信される。
【0093】
ここで、端末100−1は、基準時点からの経過時間に応じてモードを切り替える。具体的には、制御部108は、基準時点からの経過時間が所定の時間である場合、すなわち第1の移行タイミングまたは第1の復帰タイミングである場合、受信部104および処理部106の動作の有無を切り替える。
【0094】
例えば、基準時点は接続処理が行われた時点であり、所定の時間はtime segmentの所定の倍数であり得る。図7に示したように、端末100−1Aおよび100−1Bは、基準時点から(N+1)time segmentの経過後すなわちステップS404のフレーム送信の後に、第1のスリープモードへ移行する。そして、端末100−1Aおよび100−1Bは、基準時点から(N+3)time segmentの経過後すなわちステップS408のフレーム送信の後に、通常モードへ復帰する。基準時点からの経過time segment数は制御部108によってカウントされる。
【0095】
なお、上記では、基準時点が接続処理の時点である例を説明したが、基準時点はモードの切り替え時点であってもよい。例えば、図7に示したようなステップS404の処理後の第1のスリープモードへの移行時点が基準時点となり、端末100−1は、当該基準時点から2time segment後に通常モードに復帰する。そして、当該通常モードへの復帰時点が次の基準時点となる。
【0096】
また、上記では、基準時点からの経過時間の単位がtime segmentである例を説明したが、当該経過時間の単位はTDS等の他の単位であってもよい。
【0097】
また、各モードが維持される期間は、予め決定されてもよい。例えば、接続処理等において、第1のスリープモードが維持される期間および通常モードが維持される期間の各々が決定されてもよく、第1のスリープモードおよび通常モードのデューティー比が決定されてもよい。
【0098】
また、上記では、第1のスリープモードへの移行および通常モードへの復帰の両方が予め決定される時間の到来に基づいて行われる例を説明したが、第1のスリープモードへの移行および通常モードへの復帰のうちのいずれか一方のみが予め決定される時間の到来に基づいて行われてもよい。例えば、第1のスリープモードへの移行がPS−REQフレームおよびPS−ACKフレームの交換に基づいて行われ、通常モードへの復帰は第1の復帰タイミングに基づいて行われるとしてもよい。
【0099】
このように、本実施形態の第2の変形例によれば、端末100−1は、予め決定される第1の時間が到来すると、フレーム受信を停止する。また、端末100−1は、フレーム受信の停止後に、予め決定される第2の時間が到来すると、フレーム受信を開始する。このため、フレーム交換等の特別な処理が行われることなく端末100−1のモードが切り替えられることにより、第1のスリープモードの追加による処理の複雑化を抑制することが可能となる。
【0100】
(第3の変形例)
本実施形態の第3の変形例として、第2のフレーム交換としての、通常モードへの復帰のトリガとなるフレーム交換は、一時復帰期間に送信されるフレームおよび当該フレームに含まれるフレーム交換情報を更新することにより得られるフレーム交換情報を含むフレームの交換であってもよい。具体的には、制御部108は、一時復帰期間において送信されるフレーム(以下、先行フレームとも称する。)および当該先行フレームに付加されるシーケンスナンバを更新することにより得られるシーケンスナンバを含むフレームの交換が行われると、受信部104および処理部106の動作を開始する。さらに、図8を参照して、本変形例の処理について詳細に説明する。図8は、本実施形態の第3の変形例に係る端末100−1の通常モードへの復帰処理の例を概念的に示すシーケンス図である。
【0101】
第1のスリープモード中の端末100−1Aおよび100−1Bは、互いにNullフレームを送信し(ステップS311、S312)、一時復帰タイミングが到来すると、一時的に通常モードに復帰する。
【0102】
次に、端末100−1Aは、ステップS311と同様に、Nullフレームを送信する(ステップS313)。具体的には、送信部102は、第1のスリープモード中に送信していたNullフレームと同一のNullフレームを送信する。例えば、当該Nullフレームに付加されるシーケンスナンバは、これまで送信されていたフレームに付加されていたシーケンスナンバと同一の0(00)bである。
【0103】
Nullフレームを受信した端末100−1Bは、受信されたNullフレームへの応答となるNullフレームを送信すると共に、通常モードに復帰する(ステップS314)。具体的には、制御部108は、Nullフレームが受信部104によって受信されると、処理部106に受信されたNullフレームへの応答となるNullフレームを生成させ、生成されるNullフレームが送信部102によって送信される。そして、Nullフレームの送信後に、受信部104および処理部106の動作が再開される。例えば、当該Nullフレームに付加されるシーケンスナンバは、受信されたNullフレームに付加されたシーケンスナンバをインクリメントすることにより得られる1(01)bである。
【0104】
Nullフレームを受信した端末100−1Aは、通常モードに復帰し、送信すべきデータがない場合、Nullフレームを送信する(ステップS315)。具体的には、制御部108は、インクリメントされたシーケンスナンバが付加されたNullフレームが受信部104によって受信されると、受信部104および処理部106の動作を再開させる。そして、処理部106は、送信すべきデータがない場合、Nullフレームを生成し、生成されるNullフレームが送信部102によって送信される。例えば、当該Nullフレームに付加されるシーケンスナンバは、受信されたNullフレームに付加されたシーケンスナンバをインクリメントすることにより得られる2(10)bである。
【0105】
Nullフレームを受信した端末100−1Bは、送信すべきデータがある場合、データフレームを送信する(ステップS316)。
【0106】
なお、通信相手の送信するフレームに付加されるシーケンスナンバよりも順序が後のシーケンスナンバを送信する端末100−1のみがシーケンスナンバのインクリメントによって通常モードへの復帰を通信相手に示すことができる。
【0107】
このように、本実施形態の第3の変形例によれば、上記の第2のフレーム交換は、一時復帰期間において送信されるフレームおよび当該フレームに含まれるフレーム交換情報を更新することにより得られるフレーム交換情報を含むフレームの交換を含む。このため、既存の人体通信の規格で用意されている情報を用いて端末100−1が通常モードに復帰されることにより、既存の人体通信の規格に従って動作する端末における改修量を削減し、当該既存の端末への第1のスリープモードの適用にかかるコストを低減することが可能となる。
【0108】
<3.第2の実施形態(第2のスリープモード)>
以上、本開示の第1の実施形態に係る端末100−1について説明した。続いて、本開示の第2の実施形態に係る端末100−2について説明する。
【0109】
まず、図9を参照して、第2の実施形態に係る端末100−2の概要について説明する。図9は、本開示の第2の実施形態に係る端末100−2の処理の例を示すシーケンス図である。
【0110】
第2の実施形態では、端末100−2は、スリープモードとして、第1のスリープモードと異なる第2のスリープモードを有する。具体的には、第2のスリープモードは、一方の端末100−2が他方の端末100−2のフレーム送信を代行し、当該他方の端末100−2はフレームの送受信を停止するモードである。
【0111】
例えば、端末100−2Aは、第2のスリープモードでは、自端末のフレーム送信期間におけるNullフレームの送信に加えて、端末100−2Bのフレーム送信期間におけるNullフレームの送信を行う。そのため、図9に示したように、一方的なフレーム送信が行われる。他方で、端末100−2Bは、第2のスリープモードでは、フレームの送信、受信およびシーケンスナンバのインクリメントを停止する。なお、第2のスリープモードでは一方の端末100−1からのフレーム送信が一方的に行われるため、同じシーケンスナンバを含むフレームの送信が繰り返される。
【0112】
<2−2.装置の構成>
本開示の第2の実施形態に係る端末100−2の機能構成は、第1の実施形態における機能構成と実質的に同一であるが、機能の一部が異なる。以下では、送信を代行する端末(以下、代行端末とも称する。)100−2および送信を停止する端末(以下、停止端末とも称する。)100−2についてそれぞれ説明する。なお、第1の実施形態における機能と実質的に同一である機能については説明を省略する。
【0113】
(代行端末および停止端末の決定)
制御部108は、通信相手と共有される情報に基づいて自端末の役割を代行端末または停止端末のいずれかに設定する。具体的には、制御部108は、代行端末の引き受けの有無を示すフラグ等の情報(以下、代行情報とも称する。)が含まれるフレームを送信部102および処理部106を介して通信相手に送信する。例えば、当該代行情報は、接続処理において交換されるAssociation Request1、またはAssociation Response2のRFU(Reserved for Future Use)ビット内に格納され得る。
【0114】
なお、上記では、代行情報がフラグである例を説明したが、代行情報は代行の可能性の度合を示す情報であってもよい。例えば、代行情報は、端末100−2の有するバッテリの容量または残量等に応じて決定される情報であり得る。そして、制御部108は、通信相手の代行情報に係る値よりも自端末の代行情報に係る値が大きい場合、自端末を代行端末として動作させる。反対に、通信相手の代行情報に係る値よりも自端末の代行情報に係る値が小さい場合、制御部108は、自端末を停止端末として動作させる。なお、代行情報に係る値が同一である場合は、第2のスリープモードへの移行を通知する端末が代行端末として動作する等のように、端末の役割が端末100−2に予め設定されてもよい。
【0115】
また、上記では、代行情報が接続処理の際に交換されるフレームを用いて共有される例を説明したが、代行情報は、接続開始後に送信されるフレームを用いて共有されてもよい。例えば、代行情報は、上記のPS−REQフレームおよびPS−ACKフレームに含まれてもよく、Nullフレームまたはデータフレームに含まれてもよい。
【0116】
(第2のスリープモードへの移行)
代行端末100−2の送信部102は、第2のスリープモードにおいては、第1のフレーム送信に加えて通信相手のフレーム送信期間におけるフレーム送信(以下、第2のフレーム送信とも称する。)を行う。また、停止端末100−2の送信部102は、通信相手によって自端末のフレーム送信期間における第2のフレーム送信が行われている間、第1のフレーム送信を停止する。
【0117】
具体的には、代行端末100−2の送信部102は、第1のフレーム交換としての、第2のフレーム送信の開始の通知に係る移行通知フレームおよび当該移行通知フレームへの応答となる移行通知応答フレームの交換が行われると、第2のフレーム送信を開始する。また、停止端末100−2の送信部102は、第1のフレーム交換としての、移行通知フレームおよび移行通知応答フレームの交換、または当該移行通知応答フレームおよび移行通知応答フレームへの応答となるフレームの交換が行われると、第1のフレーム送信を停止する。
【0118】
(移行パターンA:代行端末から第2のスリープモードへの移行を通知)
代行端末100−2の制御部108は、自端末が自ら第2のスリープモードに移行する場合、送信部102および処理部106を介してPS−REQフレームを送信する。そして、制御部108は、第2のスリープモードへの移行の許可を示すPS−ACKフレームが当該通信相手から受信されると、送信部102および処理部106を介して、インクリメントされたシーケンスナンバを含む任意のフレーム、例えばNullフレームを送信する。その後、制御部108は、受信部104および処理部106の動作を停止させ、送信部102に第2のフレーム送信を開始させる。
【0119】
また、停止端末100−2の制御部108は、自端末が通信相手からの通知に応じて第2のスリープモードに移行する場合、当該通信相手からPS−REQフレームが受信されると、第2のスリープモードへの移行の許可を示すPS−ACKフレームを送信部102および処理部106を介して送信する。そして、制御部108は、PS−ACKフレームへの応答となるインクリメントされたシーケンスナンバを含む任意のフレーム、例えばNullフレームの受信後に、送信部102、受信部104および処理部106の動作を停止させる。
【0120】
上記のように、停止端末100−2は、代行端末100−2の第2のスリープモードへの移行後に、第2のスリープモードへ移行する。これは、フレーム送信を継続するため、すなわち通信接続を維持するためである。例えば、代行端末100−2が第2のスリープモードに移行することなく、すなわち第2のフレーム送信を開始することなく、停止端末100−2のみが第2のスリープモードに移行すると、停止端末100−2のフレーム送信期間におけるフレーム送信が行われなくなる。その結果、当該フレーム送信期間に他の端末がフレーム送信を開始することによって通信の衝突が発生する可能性がある。そのため、停止端末100−2は代行端末100−2の第2のスリープモードへの移行を確認した後に第2のスリープモードへ移行する。
【0121】
(移行パターンB:停止端末から第2のスリープモードへの移行を通知)
停止端末100−2の制御部108は、自端末が自ら第2のスリープモードに移行する場合、送信部102および処理部106を介してPS−REQフレームを送信する。そして、制御部108は、第2のスリープモードへの移行の許可を示すPS−ACKフレームが当該通信相手から受信されると、送信部102および処理部106を介して、インクリメントされたシーケンスナンバを含む任意のフレーム、例えばNullフレームを送信する。その後、制御部108は、送信部102、受信部104および処理部106の動作を停止させる。
【0122】
また、代行端末100−2の制御部108は、自端末が通信相手からの通知に応じて第2のスリープモードに移行する場合、当該通信相手からPS−REQフレームが受信されると、第2のスリープモードへの移行の許可を示すPS−ACKフレームを送信部102および処理部106を介して送信する。そして、制御部108は、PS−ACKフレームの送信後に、受信部104および処理部106の動作を停止させ、送信部102に第2のフレーム送信を開始させる。
【0123】
(通常モードへの復帰)
代行端末100−2の送信部102は、第2のフレーム送信の開始後に、第2のフレーム交換としての、第2のフレーム送信の停止の通知に係る復帰通知フレームおよび当該復帰通知フレームへの応答となる復帰通知応答フレームの交換が行われると、第2のフレーム送信を停止する。また、停止端末100−2の送信部102は、第1のフレーム送信の停止後に、第2のフレーム交換としての、復帰通知フレームおよび復帰通知応答フレームの交換が行われると、第1のフレーム送信を開始する。
【0124】
まず、代行端末100−2および停止端末100−2の制御部108は、第2のスリープモード中に一時復帰タイミングが到来すると、一時復帰期間だけ自端末を通常モードに復帰させる。
【0125】
(復帰パターンA:代行端末から通常モードへの復帰を通知)
代行端末100−2の制御部108は、自端末が自ら通常モードに復帰する場合、一時復帰期間において、送信部102および処理部106を介してPS−WUPフレームを送信する。そして、制御部108は、PS−WUPフレームへの応答となるインクリメントされたシーケンスナンバを含むNullフレームが通信相手から受信されると、受信部104および処理部106の動作を再開させる。
【0126】
停止端末100−2の制御部108は、自端末が通信相手からの通知に応じて通常モードに復帰する場合、当該通信相手からPS−WUPフレームが受信されると、当該PS−WUPフレームへの応答となるNullフレームを送信部102および処理部106を介して送信する。そして、制御部108は、当該Nullフレームの送信後に、送信部102、受信部104および処理部106の動作を再開させる。
【0127】
(復帰パターンB:停止端末から通常モードへの復帰を通知)
停止端末100−2の制御部108は、自端末が自ら通常モードに復帰する場合、通信相手との通信により得られる情報に基づいて特定されるフレーム送信期間において復帰通知フレームを送信部102に送信させる。例えば、制御部108は、一時復帰期間において、送信部102および処理部106を介してPS−WUPフレームを送信する。そして、制御部108は、PS−WUPフレームへの応答となるインクリメントされたシーケンスナンバを含むNullフレームが通信相手から受信されると、送信部102、受信部104および処理部106の動作を再開させる。
【0128】
また、代行端末100−2の制御部108は、自端末が通信相手からの通知に応じて通常モードに復帰する場合、通信相手から復帰通知フレームが送信されるフレーム送信期間において第2のフレーム送信を送信部102に停止させる。例えば、制御部108は、一時復帰期間におけるPS−WUPフレームの送信タイミングで第2のフレーム送信を停止する。そして、通信相手からPS−WUPフレームが受信されると、当該PS−WUPフレームへの応答となるNullフレームを送信部102および処理部106を介して送信する。そして、制御部108は、当該Nullフレームの送信後に、受信部104および処理部106の動作を再開させる。
【0129】
なお、通信相手との通信により得られる情報は、通信に基づき決定されるフレーム送信期間を含む。具体的には、通信に基づき決定されるフレーム送信期間は、接続処理から所定の時間経過後のフレーム送信期間(以下、代行停止期間とも称する。)である。例えば、代行停止期間は100time segment毎に到来する。なお、代行停止期間は、接続処理等の通信に係るフレームを用いて互いに共有されてもよい。
【0130】
<2−3.装置の処理>
次に、本実施形態に係る端末100−2の処理について説明する。なお、第1の実施形態の処理と実質的に同一である処理については説明を省略する。また、以下では、端末100−2Aが代行端末となり、端末100−2Bが停止端末となることが予め決定されている場合が想定される。
【0131】
(第2のスリープモードへの移行処理)
まず、図10および図11を参照して、本実施形態に係る端末100−2の第2のスリープモードへの移行処理について説明する。図10は、本実施形態に係る代行端末100−2から第2のスリープモードへの移行が通知される場合の移行処理の例を概念的に示すシーケンス図であり、図11は、本実施形態に係る停止端末100−2から第2のスリープモードへの移行が通知される場合の移行処理の例を概念的に示すシーケンス図である。
【0132】
(移行パターンA:代行端末から第2のスリープモードへの移行を通知)
端末100−2Aは、第2のスリープモードへの移行が決定されると、PS−REQフレームを送信する(ステップS221)。例えば、当該PS−REQフレームに付加されるシーケンスナンバは0(00)bである。
【0133】
PS−REQフレームを受信した端末100−2Bは、PS−ACKフレームを送信する(ステップS222)。例えば、当該PS−ACKフレームに付加されるシーケンスナンバは、受信されたPS−REQフレームに付加されたシーケンスナンバをインクリメントすることにより得られる1(01)bである。
【0134】
PS−ACKフレームを受信した端末100−2Aは、Nullフレームを送信すると共に、第2のスリープモードへ移行する(ステップS223)。具体的には、制御部108は、PS−ACKフレームが受信部104によって受信されると、処理部106にNullフレームを生成させ、生成されるNullフレームが送信部102によって送信される。そして、制御部108は、Nullフレームの送信後に、受信部104および処理部106の動作を停止させ、送信部102に第2のフレーム送信を開始させる。例えば、当該Nullフレームに付加されるシーケンスナンバは、受信されたPS−ACKフレームに付加されたシーケンスナンバをインクリメントすることにより得られる2(10)bである。
【0135】
Nullフレームを受信した端末100−2Bは、第2のスリープモードに移行する。具体的には、制御部108は、PS−ACKフレームへの応答となるNullフレームが受信されると、送信部102、受信部104および処理部106の動作を停止する。なお、当該PS−ACKフレームへの応答となるフレームは、Nullフレームの代わりに、データフレームまたはその他の任意のフレームであってもよい。
【0136】
ステップS224以降すなわち第2のスリープモード中は、代行端末である端末100−2Aは、自端末および端末100−2Bのフレーム送信期間の各々において、フレームを送信する。具体的には、端末100−2Aの送信部102は、両端末の移行直前のフレームと同一のフレームの再送を続ける。
【0137】
このように、停止端末である端末100−2Bのフレーム送信期間に送信されるフレームは、端末100−2Aが第2のスリープモードへの移行直前に受信したフレームと同一のフレームであることが望ましい。例えば、端末100−2Aが送信を代行するフレームは端末100−2Bの移行直前のフレームの複製であり得る。
【0138】
これは、停止端末がフレームの受信に失敗した場合に、先に第2のスリープモードに移行した代行端末によって代行的に送信されるフレームと停止端末の再送するフレームとが衝突する可能性があるためである。例えば、両フレームの内容が異なると、フレームに係る信号が衝突し、他の端末によってエラーフレーム、例えばフレームのCRC(Cyclic Redundancy Check)が一致しないP−PDUフレームとみなされる可能性がある。そして、当該他の端末は、当該フレームの衝突が発生した期間をフレーム送信可能な期間であると判断し、フレーム送信を行う場合がある。そのため、上記のように代行端末は、移行直前のフレームに受信されたフレームを代行的に送信することが望ましい。
【0139】
さらに、端末100−2Aが送信を代行するフレームに係る信号の極性も端末100−2Bの移行直前のフレームに係る信号の極性と同一であることが望ましい。
【0140】
また、第2のスリープモード中は、端末100−2Aは、受信部104および処理部106の動作が停止している状態であるため、フレームの受信およびシーケンスナンバのインクリメントが行われない。また、端末100−2Bは、送信部102、受信部104および処理部106の動作が停止されているため、フレームの送信および受信ならびにシーケンスナンバのインクリメントが行われない。
【0141】
(移行パターンB:停止端末から第2のスリープモードへの移行を通知)
端末100−2Bは、第2のスリープモードへの移行が決定されると、PS−REQフレームを送信する(ステップS231)。例えば、当該PS−REQフレームに付加されるシーケンスナンバは0(00)bである。
【0142】
PS−REQフレームを受信した端末100−2Aは、PS−ACKフレームを送信すると共に、第2のスリープモードへ移行する(ステップS232)。具体的には、制御部108は、PS−REQフレームが受信部104によって受信されると、処理部106にPS−ACKフレームを生成させ、生成されるPS−ACKフレームが送信部102によって送信される。そして、制御部108は、PS−ACKフレームの送信後に、受信部104および処理部106の動作を停止させ、送信部102に第2のフレーム送信を開始させる。例えば、当該PS−ACKフレームに付加されるシーケンスナンバは、受信されたPS−REQフレームに付加されたシーケンスナンバをインクリメントすることにより得られる1(01)bである。
【0143】
PS−ACKフレームを受信した端末100−2Bは、Nullフレームを送信すると共に、第2のスリープモードへ移行する(ステップS233)。具体的には、制御部108は、PS−ACKフレームが受信部104によって受信されると、処理部106にNullフレームを生成させ、生成されるNullフレームが送信部102によって送信される。そして、制御部108は、Nullフレームの送信後に、送信部102、受信部104および処理部106の動作を停止させる。例えば、当該Nullフレームに付加されるシーケンスナンバは、受信されたPS−ACKフレームに付加されたシーケンスナンバをインクリメントすることにより得られる2(10)bである。
【0144】
ステップS224以降すなわち第2のスリープモード中は、代行端末である端末100−2Aは、自端末および端末100−2Bのフレーム送信期間の各々において、フレームを送信する。また、端末100−2Aは、受信部104および処理部106の動作が停止している状態であるため、フレームの受信およびシーケンスナンバのインクリメントが行われない。また、端末100−2Bは、送信部102、受信部104および処理部106の動作が停止されているため、フレームの送信および受信ならびにシーケンスナンバのインクリメントが行われない。
【0145】
(通常モードへの復帰処理)
続いて、本実施形態に係る端末100−2の通常モードへの復帰処理について説明する。図12は、本実施形態に係る停止端末100−2から通常モードへの復帰が通知される場合の復帰処理の例を概念的に示すシーケンス図である。
【0146】
(復帰パターンA:代行端末から通常モードへの復帰を通知)
復帰パターンAの処理については、スリープモード中におけるフレーム送信が代行端末100−2Aのみによって行われること以外は、第1の実施形態における通常モードへの復帰処理と実質的に同一であるため、説明を省略する。
【0147】
(復帰パターンB1:停止端末から通常モードへの復帰を通知)
第2のスリープモード中の端末100−2Aは、Nullフレームを送信する(ステップS321、S322)。具体的には、端末100−2Aは、自端末および端末100−2Bのフレーム送信期間においてNullフレームを送信する。
【0148】
次に、一時復帰タイミングが到来すると、端末100−2Aおよび100−2Bは、一時的に通常モードに復帰する。
【0149】
次に、端末100−2Bが通常モードに完全に復帰する場合、端末100−2Bは、代行停止期間にPS−WUPフレームを送信する(ステップS323)。具体的には、端末100−2Bの制御部108は、端末100−2Bが通常モードに完全に復帰する場合、代行停止期間にPS−WUPフレームが送信されるように、処理部106にPS−WUPフレームを生成させる。そして、生成されるPS−WUPフレームが送信部102によって代行停止期間に送信される。例えば、当該PS−WUPフレームに付加されるシーケンスナンバは0(00)bである。また、端末100−2Aの制御部108は、代行停止期間中は送信部102による第2のフレーム送信を停止させる。
【0150】
PS−WUPフレームを受信した端末100−2Aは、Nullフレームを送信すると共に、通常モードに復帰する(ステップS324)。例えば、当該Nullフレームに付加されるシーケンスナンバは、PS−WUPフレームに付加されたシーケンスナンバをインクリメントすることにより得られる1(01)bである。
【0151】
Nullフレームを受信した端末100−2Bは、通常モードに復帰し、データフレームを送信する(ステップS325)。データフレームを受信した端末100−2Aは、送信すべきデータがない場合、Nullフレームを送信する(ステップS326)。
【0152】
(復帰パターンB2:停止端末から通常モードへの復帰を通知)
なお、代行停止期間は、代行端末100−2から間接的に提示されてもよい。具体的には、代行端末100−2は、第2のフレーム送信の開始後に送信されるフレームに付加されるシーケンスナンバを所定のパターンで変化させ、停止端末100−2は、シーケンスナンバの当該所定のパターンの変化に基づいて代行停止期間を推定する。さらに、図13を参照して復帰パターンB2の処理について詳細に説明する。図13は、本実施形態に係る停止端末100−2から通常モードへの復帰が通知される場合の復帰処理の他の例を概念的に示すシーケンス図である。
【0153】
例えば、第2のスリープモード中の端末100−2Aは、所定のパターンで変化するシーケンスナンバを含むNullフレームを送信する(ステップS331〜S337)。具体的には、端末100−2Aは、自端末および端末100−2Bのフレーム送信期間において送信されるNullフレームに付加されるシーケンスナンバを、0(00)b、3(11)b、0(00)b、3(11)b、0(00)b、1(01)b、2(10)bというように変化させる。
【0154】
また、端末100−2Bは、第2のスリープモードに移行した際に、上記の所定のパターンの変化が確認されるまでの間、受信部104の動作を継続させる。具体的には、端末100−2Bは、第2のスリープモードへの移行後、上記の所定のパターンの変化が1サイクル行われた後に、受信部104の動作を停止させる。
【0155】
次に、上記の所定のパターンの終了後に、端末100−2Aおよび端末100−2Bは、一時的に通常モードに復帰する。なお、端末100−2は、当該所定のパターンの終了毎に一時復帰してもよく、所定のパターンの終了のうちの一部のタイミングで一時復帰してもよい。また、当該一部のタイミングは、タイマを用いて判断され得る。
【0156】
次に、端末100−2Aは、所定のパターンの終了と開始との間のフレーム送信期間におけるフレーム送信を停止し、端末100−2Bは、PS−WUPフレームを送信する(ステップS338)。具体的には、上記の所定のパターンにおける末尾の2(10)bの次のフレーム送信期間におけるフレーム送信が停止される。そして、当該フレーム送信期間に、端末100−2BからSP−WUPフレームが送信される。例えば、当該PS−WUPフレームに付加されるシーケンスナンバは3(11)bである。
【0157】
PS−WUPフレームを受信した端末100−2Aは、Nullフレームを送信すると共に、通常モードに復帰し(ステップS339)、Nullフレームを受信した端末100−2Bは、通常モードに復帰し、データフレームを送信する(ステップS340)。
【0158】
このように、本開示の第2の実施形態によれば、端末100−2は、通信が継続される間は、送信すべきデータの有無によらず、予め決定される自端末のフレーム送信期間に人体通信を用いて第1のフレーム送信を行う。そして、端末100−2は、代行端末として、第1のフレーム送信に加えて通信相手のフレーム送信期間における第2のフレーム送信を行う。また、端末100−2は、停止端末として、通信相手によって自端末のフレーム送信期間における第2のフレーム送信が行われている間、第1のフレーム送信を停止する。このため、停止端末100−2のフレーム送信が代行端末100−2によって代行されることにより、通信状態を維持しながら、第1のスリープモードに比べて停止端末100−2のスリープモードにおける消費電力をさらに低下させることが可能となる。
【0159】
また、第1のフレーム交換が行われると、代行端末100−2は、上記の第2のフレーム送信を開始し、停止端末100−2は、第1のフレーム送信を停止する。このため、第2のスリープモードへの移行が明示されることにより、スリープモードへの移行について端末間で不整合が生じるような事態の発生を抑制することが可能となる。
【0160】
また、上記の第1のフレーム交換は、第2のフレーム送信の開始の通知に係る移行通知フレームおよび移行通知フレームへの応答となる移行通知応答フレームの交換を含む。また、停止端末100−2は、移行通知応答フレームおよび前記移行通知応答フレームへの応答となるフレームの交換が行われると、第1のフレーム送信を停止する。このため、第2のスリープモードへの移行が専用のフレームで通知されることにより、第2のスリープモードへの移行判定が容易となる。その結果、第2のスリープモードへの移行処理を簡素化することが可能となる。
【0161】
また、第2のフレーム送信の開始後にすなわち第1のフレーム送信の停止後に行われる第2のフレーム交換に基づいて、代行端末100−2は第2のフレーム送信を停止し、停止端末100−2は第1のフレーム送信を開始する。このため、通常モードへの復帰が明示されることにより、通常モードへの移行について端末間で不整合が生じるような事態の発生を抑制することが可能となる。
【0162】
また、第2のフレーム交換は、第2のフレーム送信の停止の通知に係る復帰通知フレームおよび復帰通知フレームへの応答となる復帰通知応答フレームの交換を含む。このため、通常モードへの復帰が専用のフレームで通知されることにより、通常モードへの復帰判定が容易となる。その結果、通常モードへの復帰処理を簡素化することが可能となる。
【0163】
また、代行端末100−2は、通信相手から復帰通知フレームが送信されるフレーム送信期間において第2のフレーム送信を行わず、停止端末100−2は、通信相手との通信により得られる情報に基づいて特定されるフレーム送信期間において復帰通知フレームを送信する。このため、停止端末100−2の送信する復帰通知フレームと代行端末100−2の第2のフレーム送信に係るフレームとの衝突が回避されることにより、復帰通知フレームが正常に受信される。その結果、停止端末100−2の希望に基づいて通常モードへの復帰が可能となる。
【0164】
また、代行端末100−2は、上記の第2のフレーム送信が開始されると共に、フレーム受信を停止し、停止端末100−2は、上記の第1のフレームが停止されると共に、フレーム受信を停止する。このため、代行端末100−2では、フレーム送信を代行するものの、フレーム受信が停止されることにより、消費電力の増加を抑制することが可能となる。また、停止端末100−2では、フレーム送信に加えてフレーム受信が停止されることにより、さらに消費電力を低減することが可能となる。
【0165】
<2−4.変形例>
以上、本開示の第2の実施形態について説明した。なお、本実施形態は、上述の例に限定されない。以下に、本実施形態の第1〜第3の変形例について説明する。
【0166】
(第1の変形例)
本実施形態の第1の変形例として、第1のフレーム交換としての、第2のスリープモードへの移行のトリガとなるフレーム交換は、Nullフレームの連続的な交換であってもよい。具体的には、代行端末100−2は、Nullフレームが所定の回数にわたって連続的に交換されると、第2のフレーム送信を開始すると共に、受信部104および処理部106の動作を停止する。また、停止端末100−2は、Nullフレームが所定の回数にわたって連続的に交換されると、送信部102、受信部104および処理部106の動作を停止する。さらに、図14を参照して、本変形例の処理について詳細に説明する。図14は、本実施形態の第1の変形例に係る端末100−2の第2のスリープモードへの移行処理の例を概念的に示すシーケンス図である。なお、第1または第2の実施形態の処理と実質的に同一である処理については説明を省略する。
【0167】
端末100−2Bは、送信すべきデータがある場合、データフレームを送信し(ステップS241)、データフレームを受信した端末100−2Aは、送信すべきデータフレームがない場合、Nullフレームを送信する(ステップS242)。
【0168】
ステップS242〜S245においては、端末100−2Aおよび100−2Bの双方において送信すべきデータフレームがないため、図14に示したように、Nullフレームの送受信が連続して行われる。
【0169】
ここで、端末100−2Aおよび100−2Bは、Nullフレームの送信および受信の回数をカウントし、カウントされる回数が所定の回数に達すると、第2のスリープモードに移行する。なお、停止端末である端末100−2Bにとっての所定の回数は、代行端末である端末100−2Aにとっての所定の回数よりも多い。
【0170】
例えば、端末100−2Aにとっての所定の回数が4回であり、端末100−2Bにとっての所定の回数が5回である場合を考える。端末100−2Aについては、図14に示したように、ステップS242におけるNullフレームの送信からステップS245におけるNullフレームの送信までに4回連続してNullフレームが交換すなわち送受信される。そのため、端末100−2Aは、ステップS245におけるNullフレームの送信後に、第2のスリープモードに移行する。
【0171】
また、端末100−2Bについては、図14に示したように、ステップS242におけるNullフレームの受信からステップS246におけるNullフレームの受信までに5回連続してNullフレームが送受信される。そのため、端末100−2Bは、ステップS246におけるNullフレームの受信後に、第2のスリープモードに移行する。
【0172】
このように、本実施形態の第1の変形例によれば、上記の第1のフレーム交換は、送信すべきデータがない場合に送信されるフレームの連続的な交換を含む。このため、既存の人体通信の規格で用意されているフレームを用いて端末100−2が第2のスリープモードに移行されることにより、既存の人体通信の規格に従って動作する端末における改修量を削減し、当該既存の端末への第2のスリープモードの適用にかかるコストを低減することが可能となる。
【0173】
(第2の変形例)
本実施形態の第2の変形例として、第2のスリープモードへの移行は、第2の移行タイミングの到来に基づいて行われてもよく、通常モードのへの復帰は、第2の復帰タイミングの到来に基づいて行われてもよい。具体的には、代行端末100−2の制御部108は、第2の移行タイミングが到来すると、送信部102に第2のフレーム送信を開始させ、受信部104および処理部106の動作を停止させる。停止端末100−2の制御部108は、第2の移行タイミングが到来すると、送信部102、受信部104および処理部106の動作を停止させる。
【0174】
また、代行端末100−2の制御部108は、第2の復帰タイミングが到来すると、送信部102に第2のフレーム送信の停止および第1のフレーム送信の開始を行わせ、受信部104および処理部106の動作を開始させる。また、停止端末100−2の制御部108は、第2の復帰タイミングが到来すると、送信部102に第1のフレーム送信を開始させ、受信部104および処理部106の動作を開始させる。なお、本変形例の処理の詳細については、スリープモードが異なる以外は、第1の実施形態の第2の変形例における処理と実質的に同一であるため説明を省略する。
【0175】
このように、本実施形態の第2の変形例によれば、予め決定される第1の時間が到来すると、代行端末100−2は第2のフレーム送信を開始し、停止端末100−2は第1のフレーム送信を停止する。また、第2のフレーム送信の開始後にすなわち第1のフレーム送信の停止後に、予め決定される第2の時間が到来すると、代行端末100−1は第2のフレーム送信を停止し、停止端末100−2は第1のフレーム送信を開始する。このため、フレーム交換等の特別な処理が行われることなくモードが切り替えられることにより、第2のスリープモードの追加による処理の複雑化を抑制することが可能となる。
【0176】
(第3の変形例)
本実施形態の第3の変形例として、代行端末100−2は、一時復帰タイミングの到来毎に送信される一連のフレームおよび当該一連のフレームへの応答となるフレームの交換に基づいて通常モードに復帰してもよい。また、停止端末100−2は、当該一連のフレームの受信に基づいて通常モードに復帰してもよい。
【0177】
具体的には、代行端末100−2は、第2のフレーム交換として、第2のフレーム送信の開始後であって一時復帰タイミングの到来毎に送信される一連のフレームおよび当該一連のフレームに基づくフレームの交換が行われると、第2のフレーム送信を停止する。なお、代行端末100−2は、当該一連のフレームへの応答となるフレームが送信されるフレーム送信期間において第2のフレーム送信を行わない。また、停止端末100−2は、第1のフレーム送信の停止後に、代行端末100−2から一連のフレームが受信されると、第1のフレームを開始する。さらに、図15を参照して、本変形例の処理について詳細に説明する。図15は、本実施形態の第3の変形例に係る端末100−2の通常モードへの復帰処理の例を概念的に示すシーケンス図である。なお、第1または第2の実施形態と実質的に同一である処理については説明を省略する。
【0178】
第2のスリープモード中の端末100−2Aは、Nullフレームを送信し(ステップS341、S342)、一時復帰タイミングが到来すると、端末100−2Aおよび100−2Bは、一時的に通常モードに復帰する。なお、端末100−2Bは、送信部102および処理部106の動作を停止したままにしておき、受信部104の動作のみを開始する。
【0179】
次に、代行端末である端末100−2Aは、一時復帰期間において一連のフレームを送信する(ステップS343〜S347)。具体的には、端末100−2Aは、一時復帰期間に、予め決定されるパターンで更新されたシーケンスナンバをそれぞれ含む一連のフレームを送信する。例えば、端末100−2Aは、自端末および端末100−2Bのフレーム送信期間において送信されるNullフレームに付加されるシーケンスナンバを、0(00)b、1(01)b、2(10)b、3(11)b、0(00)bというように変化させる。
【0180】
次に、停止端末である端末100−2Bは、一時復帰期間において一連のフレームが受信されると、通常モードに復帰し、当該一連のフレームへの応答となるNullフレームを送信する(ステップS348)。例えば、当該Nullフレームに付加されるシーケンスナンバは、受信された一連のフレームの末尾となるNullフレームに付加されたシーケンスナンバをインクリメントすることにより得られる1(01)bである。また、代行端末100−2Aは、一連のフレームの送信後であって上記のNullフレームが送信されるフレーム送信期間において第2のフレーム送信を行わない。
【0181】
なお、停止端末100−2Bは、一連のフレームのうちの一部のフレームの受信に基づいて通常モードへの復帰を判定してもよい。例えば、停止端末100−2Bは、一連のフレームのうちの一部のフレームから一連のフレームの全体を推定し、推定される一連のフレームについて所定のパターンでシーケンスナンバが変化しているかを判定する。
【0182】
一連のフレームへの応答となるNullフレームを受信した端末100−2Aは、通常モードに復帰し、データフレームを送信する(ステップS349)。当該データフレームを受信した端末100−2Bは、送信すべきデータがない場合、Nullフレームを送信する(ステップS350)。
【0183】
このように、本実施形態の第3の変形例によれば、代行端末100−2は、第2のフレーム送信の開始後であって予め決定される第3の時間の到来毎に送信される一連のフレームおよび当該一連のフレームへの応答となるフレームの交換に基づいて第2のフレーム送信を停止する。また、停止端末100−2は、当該一連のフレームの受信に基づいて第1のフレーム送信を開始する。このため、単一のフレームに基づいてモード切り替えが行われる場合よりも、フレームの受信失敗に対する耐性が向上され、復帰処理の確実性を向上させることが可能となる。
【0184】
また、上記の一連のフレームの各々は、予め決定されるパターンで更新されたフレーム交換情報をそれぞれ含む。このため、既存の人体通信の規格で用意されているフレームの情報を用いて端末100−2が通常モードに復帰されることにより、既存の人体通信の規格に従って動作する端末における改修量を削減し、当該既存の端末への第2のスリープモードの適用にかかるコストを低減することが可能となる。
【0185】
<4.第3の実施形態(スリープモードの切り替え)>
以上、本開示の第2の実施形態に係る端末100−2について説明した。続いて、本開示の第3の実施形態に係る端末100−3について説明する。第3の実施形態では、スリープモードが第1のスリープモードおよび第2のスリープモードのいずれかに切り替えられる。
【0186】
<4−1.装置の構成>
本開示の第2の実施形態に係る端末100−3の機能構成は、第1の実施形態における機能構成と実質的に同一であるが、制御部108の機能が一部異なる。なお、第1または第2の実施形態における機能と実質的に同一である機能については説明を省略する。
【0187】
制御部108は、第1のスリープモードおよび第2のスリープモードのうちのいずれかのスリープモードを選択する。具体的には、代行端末および停止端末のいずれでもない端末100−3ならびに代行端末100−3の制御部108は、フレーム受信が停止されている状態において送信部102に行わせるフレーム送信を、第1のフレーム送信のみ、または当該第1のフレーム送信および第2のフレーム送信の両方、のうちのいずれかに切り替える。また、停止端末100−3の制御部108は、フレーム受信が停止されている状態における第1のフレーム送信の有無を切り替える。
【0188】
より具体的には、制御部108は、一時復帰タイミングが予め決定される回数だけ到来すると、選択されるフレーム送信を切り替える。例えば、制御部108は、端末100−3が第1のスリープモード中である状態において一時復帰タイミングが予め決定される回数だけ到来すると、スリープモードを第2のスリープモードに切り替える。なお、制御部108は、通常モードへの復帰が発生した場合に一時復帰タイミングの到来回数のカウントを初期化してもよく、カウントを維持してもよい。
【0189】
なお、上記では、一時復帰タイミングの到来回数が予め決定される回数に達した際に、スリープモードが切り替えられる例を説明したが、スリープモードであった時間長が予め決定される時間長に達した際に、スリープモードが切り替えられてもよい。例えば、いずれかのスリープモードへの移行からの経過時間が予め決定される時間長に達した場合、制御部108は、次の一時復帰タイミング後のスリープモードを別のスリープモードに切り替える。
【0190】
また、スリープモードの種類に応じてスリープが継続される期間が異なってもよい。例えば、第2のスリープモードについての上記の予め決定される回数または時間長は、第1のスリープモードよりも多くまたは長くあり得る。
【0191】
<4−2.装置の処理>
本実施形態に係る端末100−3の処理については、スリープモードの切り替え処理以外は、第1または第2の実施形態の処理と実質的に同一であるため説明を省略する。
【0192】
このように、本開示の第3の実施形態によれば、代行端末100−3は、フレーム受信が停止されている状態において行われるフレーム送信を、自端末のフレーム送信期間における第1のフレーム送信、または当該第1のフレーム送信および通信相手のフレーム送信期間における第2のフレーム送信の両方のうちのいずれかに切り替える。また、停止端末100−3は、フレーム受信が停止されている状態における第1のフレーム送信の有無を切り替える。このため、自端末および通信相手の状況に応じたスリープモードに切り替えられることにより、より効果的な消費電力の低減が可能となる。
【0193】
また、端末100−3は、上記の第3の時間が予め決定される回数だけ到来すると、フレーム送信を切り替える。このため、定期的にスリープモードが切り替えられることにより、一方のスリープモードが他方のスリープモードよりも長く継続されることによる好ましくない状況の発生を防止することが可能となる。例えば、上記の状況には、第2のスリープモードが長期間継続され、一方の端末100−3の消費電力が他方の端末100−3の消費電力よりも多くなるといった状況がある。
【0194】
<4−3.変形例>
以上、本開示の第3の実施形態について説明した。なお、本実施形態は、上述の例に限定されない。以下に、本実施形態の変形例について説明する。
【0195】
本実施形態の変形例として、端末100−3は、一時復帰期間において通信されるフレームに基づいてフレーム送信を切り替えてもよい。具体的には、制御部108は、自端末においてスリープモードの切り替え要求が発生した場合、一時復帰期間において、PS−REQフレーム等の特定のフレームを処理部106および送信部102を介して送信する。そして、制御部108は、当該特定のフレームへの応答となる、PS−ACKフレームのようなフレームが受信されると、スリープモードを切り替える。なお、切り替え先のスリープモードを示す情報が当該特定のフレームに含まれてもよい。
【0196】
このように、本実施形態の変形例によれば、端末100−3は、一時復帰期間において通信されるフレームに基づいて、選択されるフレーム送信を切り替える。このため、スリープモードの切り替えが明示的に通知されることにより、端末100−3の状況に適したスリープモードが選択され、より効果的な消費電力の低減が可能となる。
【0197】
<5.本開示の一実施形態に係る人体通信装置のハードウェア構成>
以上、本開示の各実施形態に係る人体通信装置100について説明した。上述した人体通信装置100の処理は、ソフトウェアと、以下に説明する人体通信装置100のハードウェアとの協働により実現される。
【0198】
図16は、本開示の一実施形態に係る人体通信装置100のハードウェア構成を示した説明図である。図16に示したように、人体通信装置100は、CPU(Central Processing Unit)132と、ROM(Read Only Memory)134と、RAM(Random Access Memory)136と、ブリッジ138と、バス140と、インターフェース142と、入力装置144と、出力装置146と、ストレージ装置148と、ドライブ150と、接続ポート152と、通信制御装置154とを備える。
【0199】
CPU132は、演算処理装置として機能し、各種プログラムと協働して人体通信装置100内の処理部106および制御部108の動作の一部を実現する。また、CPU132は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM134は、CPU132が使用するプログラムまたは演算パラメータ等を記憶する。RAM136は、CPU132の実行にいて使用するプログラムまたは実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。ROM134およびRAM136により、人体通信装置100内の記憶部の一部を実現する。CPU132、ROM134およびRAM136は、CPUバスなどから構成される内部バスにより相互に接続されている。
【0200】
入力装置144は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイクロホン、スイッチおよびレバーなどユーザが情報を入力するための入力手段、およびユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU132に出力する入力制御回路などから構成されている。人体通信装置100のユーザは、入力装置144を操作することにより、人体通信装置100に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0201】
出力装置146は、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置、ランプなどの装置への出力を行う。さらに、出力装置146は、スピーカおよびヘッドフォンなどの音声出力を行ってもよい。
【0202】
ストレージ装置148は、データ格納用の装置である。ストレージ装置148は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されるデータを削除する削除装置等を含んでもよい。ストレージ装置148は、CPU132が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0203】
ドライブ150は、記憶媒体用リーダライタであり、人体通信装置100に内蔵され、または外付けされる。ドライブ150は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体に記録されている情報を読み出して、RAM134に出力する。また、ドライブ150は、リムーバブル記憶媒体に情報を書込むこともできる。
【0204】
接続ポート152は、例えば、人体通信装置100の外部の情報処理装置または周辺機器と接続するためのバスである。また、接続ポート152は、USB(Universal Serial Bus)であってもよい。
【0205】
通信制御装置154は、例えば、人体通信装置100の送信部102、受信部104および処理部106の一例として、人体通信を行うための通信デバイスで構成される通信インターフェースである。さらに、通信制御装置154は、無線LAN(Local Area Network)対応通信装置であっても、LTE(Long Term Evolution)対応通信装置であっても、有線による通信を行うワイヤー通信対応装置であってもよい。
【0206】
<6.むすび>
以上、本開示の第1の実施形態によれば、フレーム送信が継続されながらフレーム受信が停止されることにより、人体通信の通信接続を維持しながら、自装置または通信相手の少なくとも一方の消費電力を低減することが可能となる。
【0207】
また、本開示の第2の実施形態によれば、停止端末100−2のフレーム送信が代行端末100−2によって代行されることにより、通信状態を維持しながら、第1のスリープモードに比べて停止端末100−2のスリープモードにおける消費電力をさらに低下させることが可能となる。
【0208】
また、本開示の第3の実施形態によれば、自端末および通信相手の状況に応じたスリープモードに切り替えられることにより、より効果的な消費電力の低減が可能となる。
【0209】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0210】
例えば、上記実施形態では、PS−WUPフレーム等の一時復帰期間中に送信される特定のフレームはスリープモードの解除の通知のために用いられるとしたが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、一時復帰期間中に送信される特定のフレームは、スリープモードの継続を通知するために用いられてもよい。また、この場合、第2の実施形態の第3の変形例におけるシーケンスナンバの変化のパターンは、スリープモードの解除の通知と継続の通知とで異なるパターンであってもよい。例えば、スリープモードの継続が通知される場合、シーケンスナンバは、0(00)b、3(11)b、0(00)b、3(11)bのように変化される。
【0211】
また、上記実施形態では、人体通信のみを用いてスリープモードへの移行および通常モードへの復帰が通知される例を説明したが、当該通知は、他の通信方式による通信を用いて行われてもよい。例えば、端末100は、Bluetooth(登録商標)もしくはBLE(Bluetooth Low Energy)またはWi−Fi(登録商標)等による通信を用いて上記の通知を行い得る。
【0212】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0213】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)通信が継続される間は、送信すべきデータの有無によらず、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いて第1のフレーム送信を行う送信部を備え、前記送信部は、前記第1のフレーム送信に加えて通信相手の前記フレーム送信期間における第2のフレーム送信を行う、人体通信装置。
(2)前記送信部は、第1のフレーム交換が行われると、前記第2のフレーム送信を開始する、前記(1)に記載の人体通信装置。
(3)前記第1のフレーム交換は、前記第2のフレーム送信の開始の通知に係る移行通知フレームおよび前記移行通知フレームへの応答となる移行通知応答フレームの交換を含む、前記(2)に記載の人体通信装置。
(4)前記第1のフレーム交換は、送信すべきデータがない場合に送信されるフレームの連続的な交換を含む、前記(2)または(3)に記載の人体通信装置。
(5)前記送信部は、予め決定される第1の時間が到来すると、前記第2のフレーム送信を開始する、前記(1)に記載の人体通信装置。
(6)前記送信部は、前記第2のフレーム送信の開始後に行われる第2のフレーム交換に基づいて、前記第2のフレーム送信を停止し、または継続する、前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の人体通信装置。
(7)前記第2のフレーム交換は、前記第2のフレーム送信の停止の通知に係る復帰通知フレームおよび前記復帰通知フレームへの応答となる復帰通知応答フレームの交換を含む、前記(6)に記載の人体通信装置。
(8)前記送信部は、前記通信相手から前記復帰通知フレームが送信される前記フレーム送信期間において前記第2のフレーム送信を行わない、前記(7)に記載の人体通信装置。
(9)前記第2のフレーム交換は、前記第2のフレーム送信の開始後であって予め決定される第3の時間の到来毎に送信される一連のフレームおよび前記一連のフレームへの応答となるフレームの交換を含み、前記送信部は、前記一連のフレームへの応答となるフレームが送信される前記フレーム送信期間において前記第2のフレーム送信を行わない、前記(6)〜(8)のいずれか1項に記載の人体通信装置。
(10)前記送信部によって送信されるフレームは、受信フレームに基づくフレームの送信の際に更新されるフレーム交換情報を含み、前記一連のフレームの各々は、予め決定されるパターンで更新された前記フレーム交換情報をそれぞれ含む、前記(9)に記載の人体通信装置。
(11)前記送信部は、前記第2のフレーム送信の開始後に、予め決定される第2の時間が到来すると、前記第2のフレーム送信を停止する、前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の人体通信装置。
(12)人体通信を用いてフレームを受信する受信部と、前記送信部によって前記第2のフレーム送信が開始されると共に、前記受信部のフレーム受信を停止させる制御部と、をさらに備える、前記(1)〜(11)のいずれか1項に記載の人体通信装置。
(13)通信が継続される間は、送信すべきデータの有無によらず、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いて第1のフレーム送信を行う送信部を備え、前記送信部は、通信相手によって自装置の前記フレーム送信期間における第2のフレーム送信が行われている間、前記第1のフレーム送信を停止する、人体通信装置。
(14)前記送信部は、第1のフレーム交換が行われると、前記第1のフレーム送信を停止する、前記(13)に記載の人体通信装置。
(15)前記第1のフレーム交換は、前記第2のフレーム送信の開始の通知に係る移行通知フレームおよび前記移行通知フレームへの応答となる移行通知応答フレームの交換、または前記移行通知応答フレームおよび前記移行通知応答フレームへの応答となるフレームの交換を含む、前記(14)に記載の人体通信装置。
(16)前記第1のフレーム交換は、送信すべきデータがない場合に送信されるフレームの連続的な交換を含む、前記(14)または(15)に記載の人体通信装置。
(17)前記送信部は、予め決定される第1の時間が到来すると、前記第1のフレーム送信を停止する、前記(13)〜(16)のいずれか1項に記載の人体通信装置。
(18)前記送信部は、前記第1のフレーム送信の停止後に行われる第2のフレーム交換に基づいて、前記第1のフレーム送信を開始し、または前記第1のフレーム送信の停止を継続する、前記(13)〜(17)のいずれか1項に記載の人体通信装置。
(19)前記第2のフレーム交換は、前記第2のフレーム送信の停止の通知に係る復帰通知フレームおよび前記復帰通知フレームへの応答となる復帰通知応答フレームの交換を含む、前記(18)に記載の人体通信装置。
(20)前記送信部は、前記通信相手との通信により得られる情報に基づいて特定される前記フレーム送信期間において前記復帰通知フレームを送信する、前記(19)に記載の人体通信装置。
(21)前記送信部は、前記第1のフレーム送信の停止後における一連のフレームの受信に基づいて、前記第1のフレーム送信を開始し、または前記第1のフレーム送信の停止を継続する、前記(13)〜(19)のいずれか1項に記載の人体通信装置。
(22)前記送信部によって送信されるフレームは、受信フレームに基づくフレームの送信の際に更新されるフレーム交換情報を含み、前記一連のフレームの各々は、予め決定されるパターンで更新された前記フレーム交換情報をそれぞれ含む、前記(21)に記載の人体通信装置。
(23)前記送信部は、前記第2のフレーム送信の停止後に、予め決定される第2の時間が到来すると、前記第1のフレーム送信を開始する、前記(13)〜(17)のいずれか1項に記載の人体通信装置。
(24)人体通信を用いてフレームを受信する受信部と、前記送信部によって前記第1のフレーム送信が停止されると共に、前記受信部のフレーム受信を停止させる制御部をさらに備える、前記(13)〜(23)のいずれか1項に記載の人体通信装置。
(25)前記制御部は、前記受信部のフレーム受信が停止されている状態における前記第1のフレーム送信の有無を切り替える、前記(24)に記載の人体通信装置。
(26)人体通信を用いてフレームを受信する受信部と、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いてフレームを送信する送信部と、前記送信部に前記フレーム送信期間毎のフレーム送信を継続させながら、前記受信部のフレーム受信可否を制御する制御部と、を備える、人体通信装置。
(27)前記制御部は、第1のフレーム交換が行われると、前記受信部にフレーム受信を停止させる、前記(26)に記載の人体通信装置。
(28)前記第1のフレーム交換は、前記受信部のフレーム受信の停止の通知に係る移行通知フレームおよび前記移行通知フレームへの応答となる移行通知応答フレームの交換を含む、前記(27)に記載の人体通信装置。
(29)前記第1のフレーム交換は、送信すべきデータがない場合に送信されるフレームの連続的な交換を含む、前記(27)または(28)に記載の人体通信装置。
(30)前記制御部は、予め決定される第1の時間が到来すると、前記受信部にフレーム受信を停止させる、前記(29)に記載の人体通信装置。
(31)前記制御部は、フレーム受信の停止後に、予め決定される第3の時間が到来すると、所定の期間だけ前記受信部にフレーム受信を行わせ、前記所定の期間において行われる第2のフレーム交換に基づいて、前記受信部にフレーム受信を開始させ、またはフレーム受信の停止を継続させる、前記(26)〜(30)のいずれか1項に記載の人体通信装置。
(32)前記第2のフレーム交換は、前記受信部のフレーム受信の開始の通知に係る復帰通知フレームおよび前記復帰通知フレームへの応答となる復帰通知応答フレームの交換を含む、前記(31)に記載の人体通信装置。
(33)前記送信部によって送信されるフレームは、受信フレームに基づくフレームの送信の際に更新されるフレーム交換情報を含み、前記第2のフレーム交換は、前記所定の期間において送信されるフレームおよび前記所定の期間において送信されるフレームに含まれる前記フレーム交換情報を更新することにより得られるフレーム交換情報を含むフレームの交換を含む、前記(31)または(32)に記載の人体通信装置。
(34)前記制御部は、フレーム受信の停止後に、予め決定される第2の時間が到来すると、前記受信部にフレーム受信を開始させる、前記(26)〜(33)のいずれか1項に記載の人体通信装置。
(35)前記制御部は、フレーム受信が停止している間に前記送信部に行わせるフレーム送信を、自装置の前記フレーム送信期間における第1のフレーム送信、または前記第1のフレーム送信および通信相手の前記フレーム送信期間における第2のフレーム送信の両方のうちのいずれかに切り替える、前記(31)〜(33)のいずれか1項に記載の人体通信装置。
(36)前記制御部は、前記第3の時間が予め決定される回数だけ到来すると、フレーム送信を切り替える、前記(35)に記載の人体通信装置。
(37)前記制御部は、前記所定の期間において通信されるフレームに基づいてフレーム送信を切り替える、前記(35)に記載の人体通信装置。
(38)送信部によって、通信が継続される間は、送信すべきデータの有無によらず、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いて第1のフレーム送信を行うことと、前記第1のフレーム送信に加えて通信相手の前記フレーム送信期間における第2のフレーム送信を行うことと、を含む人体通信方法。
(39)受信部によって、人体通信を用いてフレームを受信することと、送信部によって、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いてフレームを送信することと、制御部によって、前記フレーム送信期間毎のフレーム送信を継続させながら、前記受信部のフレーム受信可否を制御することと、を含む人体通信方法。
(40)送信部によって、通信が継続される間は、送信すべきデータの有無によらず、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いて第1のフレーム送信を行うことと、通信相手によって自装置の前記フレーム送信期間における第2のフレーム送信が行われている間、前記第1のフレーム送信を停止することと、を含む人体通信方法。
(41)通信が継続される間は、送信すべきデータの有無によらず、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いて第1のフレーム送信を行う送信機能と、前記第1のフレーム送信に加えて通信相手の前記フレーム送信期間における第2のフレーム送信を行う送信機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラム。
(42)人体通信を用いてフレームを受信する受信機能と、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いてフレームを送信する送信機能と、前記送信機能に前記フレーム送信期間毎のフレーム送信を継続させながら、前記受信機能のフレーム受信可否を制御する制御機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラム。
(43)通信が継続される間は、送信すべきデータの有無によらず、予め決定される自装置のフレーム送信期間に人体通信を用いて第1のフレーム送信を行う送信機能と、通信相手によって自装置の前記フレーム送信期間における第2のフレーム送信が行われている間、前記第1のフレーム送信を停止する送信機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0214】
100 人体通信装置、端末
102 送信部
104 受信部
106 処理部
108 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16