特許第6624498号(P6624498)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6624498
(24)【登録日】2019年12月6日
(45)【発行日】2019年12月25日
(54)【発明の名称】錠剤管理装置
(51)【国際特許分類】
   A61J 3/00 20060101AFI20191216BHJP
   A61J 7/04 20060101ALI20191216BHJP
   B65D 83/04 20060101ALI20191216BHJP
【FI】
   A61J3/00 310K
   A61J7/04 Z
   B65D83/04 D
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-197089(P2015-197089)
(22)【出願日】2015年10月2日
(65)【公開番号】特開2017-64323(P2017-64323A)
(43)【公開日】2017年4月6日
【審査請求日】2018年8月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(72)【発明者】
【氏名】相 澤 恒
(72)【発明者】
【氏名】高 橋 寛 子
(72)【発明者】
【氏名】岩 村 泰 造
(72)【発明者】
【氏名】林 正 保
(72)【発明者】
【氏名】宮 前 哲 也
【審査官】 村上 勝見
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/057240(WO,A1)
【文献】 特開昭61−185267(JP,A)
【文献】 特開平02−257960(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0100862(US,A1)
【文献】 国際公開第2015/120498(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 3/00
A61J 7/04
B65D 83/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
錠剤を収容する複数の膨出部、前記膨出部が配置された収容領域とは異なる領域に配置されたパッケージ端子群、及び前記収容領域に設けられ、前記パッケージ端子群に接続されたパッケージ回路を含むパッケージ体と、
互いに嵌合される第1部品及び第2部品を有し、前記第1部品と前記第2部品との間で前記パッケージ体の前記パッケージ端子群を含む領域を挟んで当該パッケージ体を保持するモジュール体とを備え、
前記第1部品は前記第1部品とは別体の前記第2部品との間で前記パッケージ体を挟持する部品本体と、前記部品本体から前記パッケージ体の前記収容領域側へ延びて、前記パッケージ体を支持する延在部とを有し、前記部品本体に、前記第2部品との間で前記パッケージ体を挟持した状態において前記パッケージ端子群と接続可能なモジュール端子群と、このモジュール端子群に接続された情報処理基板とが設けられ、
前記モジュール端子群および前記情報処理基板は、前記部品本体に前記パッケージ端子群が挿入される挿入空間を前記部品本体と前記第2部品との間に形成するよう設けられている、錠剤管理装置。
【請求項2】
前記延在部のうち前記膨出部に対応する部分に複数の第1開口が形成された、請求項1に記載の錠剤管理装置。
【請求項3】
前記第1部品のうち前記第2部品と反対側の端部に、前記第1部品の前記延在部上の前記パッケージ体を覆うとともに前記膨出部に対応する部分に複数の第2開口が形成されたカバーを揺動自在に設けた、請求項1に記載の錠剤管理装置。
【請求項4】
前記第1部品の前記延在部に、前記延在部上の前記パッケージ体を覆うスライド体をスライド自在に設けた、請求項1に記載の錠剤管理装置。
【請求項5】
前記第1部品の前記延在部は、前記部品本体に対して揺動して開位置と閉位置をとり、前記延在部が閉位置をとったとき、前記延在部は第2部品上に重なって前記パッケージ体を覆う、請求項1に記載の錠剤管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収容した錠剤を管理する錠剤管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の錠剤を収容し、収容した錠剤の利用状況を管理するモジュール付パッケージが利用に供されている(特許文献1参照)。例えば、特許文献1に示すモジュール付パッケージでは、複数の錠剤を収容するパッケージ体を有し、このパッケージ体は、電子部品を収容したモジュール体に装着されている。パッケージ体から錠剤が取り出されると、この取り出しの情報がパッケージ体に配置されたパッケージ回路にて検出され、パッケージ回路からモジュール体に送られるようになっている。錠剤の取り出しの情報を管理することにより、服用による治療効果を期待された通りに得ることに大きく貢献する。
【0003】
特許文献1に示すモジュール付パッケージは、パッケージ体とモジュール体とが一体になっている。この場合、錠剤がなくなるとモジュール体ごと廃棄せねばならなく、経済的ではない。そこで、特許文献2に示すように、パッケージ体とモジュール体とを分離可能に構成したモジュール付パッケージの開発も進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−176597号公報
【特許文献2】特開平2−257960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
パッケージ体とモジュール体とを分離可能に構成した場合、パッケージ体のみを交換してモジュール体を繰り返し使用することができるため、経済的である。この場合、パッケージ体のパッケージ端子群がモジュール体により挟持されて、パッケージ体をモジュール体により保持することができる。しかしながら、パッケージ体のうち錠剤が収納される領域はモジュール体により保持されないため、錠剤管理装置全体を鞄に入れて持ち運ぶ際、パッケージ体の錠剤収納領域がモジュール体から外方へ突出し、このため、パッケージ体が曲がったり錠剤が誤って放出されることがある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、パッケージ体全体を確実にモジュール体により保持して、パッケージ体が曲がったり錠剤が誤って放出することができない錠剤管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、錠剤を収容する複数の膨出部、前記膨出部が配置された収容領域とは異なる領域に配置されたパッケージ端子群、及び前記収容領域に設けられ、前記パッケージ端子群に接続されたパッケージ回路を含むパッケージ体と、互いに嵌合される第1部品及び第2部品を有し、前記第1部品と前記第2部品との間で前記パッケージ体の前記パッケージ端子群を含む領域を挟んで当該パッケージ体を保持するモジュール体とを備え、前記第1部品は前記第2部品との間でパッケージ体を挟持する部品本体と、前記部品本体から前記パッケージ体の前記収容領域側へ延びて、前記パッケージ体を支持する延在部とを有し、前記部品本体に、前記第2部品との間で前記パッケージ体を挟持した状態において前記パッケージ端子群と接続可能なモジュール端子群と、このモジュール端子群に接続された情報処理基板とが設けられている、錠剤管理装置である。
【0008】
本発明は、前記モジュール端子群および前記情報処理基板は、前記部品本体に前記パッケージ端子群が挿入される挿入空間を形成するよう設けられている、錠剤管理装置である。
【0009】
本発明は、前記延在部のうち前記膨出部に対応する部分に複数の第1開口が形成された、錠剤管理装置である。
【0010】
本発明は、前記第1部品のうち前記第2部品と反対側の端部に、前記第1部品の前記延在部上の前記パッケージ体を覆うとともに前記膨出部に対応する部分に複数の第2開口が形成されたカバーを揺動自在に設けた、錠剤管理装置である。
【0011】
本発明は、前記第1部品の前記延在部に、前記延在部上の前記パッケージ体を覆うスライド体をスライド自在に設けた、錠剤管理装置である。
【0012】
本発明は、前記第1部品の前記延在部は、前記部品本体に対して揺動して開位置と閉位置をとり、延在部が閉位置をとったとき、延在部は第2部品上に重なって前記パッケージ体を覆う、錠剤管理装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、パッケージ体のパッケージ体端子群を第1部品の部品本体と第2部品との間で挟持し、膨出部領域を第1部品の延在部により支持することができる。このためパッケージ体全体をモジュール体により確実に保持することができる。これによりパッケージ体が曲がったり、錠剤が誤って放出されることはない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は本実施の形態に係る錠剤管理装置を示す斜視図であってカバーが開いた状態を示す図。
図2図2図1に示す錠剤管理装置において、カバーが閉じた状態を示す図。
図3図3は錠剤管理装置を構成するモジュール体を示す斜視図。
図4図4(a)は錠剤管理装置を構成する第1部品を示す平面図であって、図4(b)は図4(a)のB−B線断面図。
図5図5は錠剤管理装置を構成する第2部品を示す平面図。
図6図6は第2部品を示す側面図。
図7図7は錠剤管理装置を構成するカバーを示す平面図。
図8図8は錠剤管理装置を構成するパッケージ体を示す平面図。
図9図9(a)はパッケージ体の表側を示す展開図、図9(b)はパッケージ体を構成する錠剤シートを示す平面図。
図10図10はパッケージ体の裏側を示す展開図。
図11図11はモジュール体に収納される情報処理基板を示すブロック図。
図12図12は本発明による錠剤管理装置の変形例を示す斜視図。
図13図13は本発明による錠剤管理装置の変形例を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<本発明の実施の形態>
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。図1乃至図14は、一実施の形態及びその変形例を説明するための図である。このうち、図1および図2は、一実施形態に係る錠剤管理装置1を示す斜視図であって、図1は後述するカバー70を閉とした図であり、図2はカバー70を開とした図である。
【0016】
図1および図2に示す錠剤管理装置1は、錠剤の利用に関する情報を管理するモジュール付パッケージである。錠剤管理装置1は、複数の錠剤を収容するパッケージ体2と、このパッケージ体2を保持するとともに、電子部品を収容したモジュール体5とを備えている。そしてパッケージ体2から錠剤が取り出されると、この取り出しの情報がパッケージ体2に配置されたパッケージ回路13(図9(a)参照)にて検出され、パッケージ回路13からモジュール体5に送られるようになっている。
【0017】
とりわけ、図1および図2に示すパッケージ体2は、モジュール体5に着脱可能に保持されている。この場合、パッケージ体2内の錠剤がなくなると、使用済みのパッケージ体2を新たなパッケージ体2と交換すればモジュール体5を繰り返し使用することができるため、経済的である。
【0018】
先ず、図8図9(a)(b)および図10を参照して、錠剤を収容するパッケージ体2について説明する。図8は、パッケージ体2を示す平面図である。図8に示すように、パッケージ体2は、錠剤Mを収容するための複数、例えば10個の膨出部11と、後述するパッケージ回路13とを含む収容領域10と、収容領域10に接続された後述するパッケージ端子群21を含む取付領域20と、を含んでいる。収容領域10に収容される錠剤Mとしては、医薬品として用いられるものや健康食品として用いられるものが挙げられる。本実施の形態では、錠剤として、医薬品としての錠剤Mが収容されている。なお、錠剤とは、カプセルやタブレットとも呼ばれ得るものを含む概念である。
【0019】
パッケージ体2は、パッケージ端子群21と、このパッケージ端子群21に接続されたパッケージ回路13が形成された第1面6と、第1面上に重ね合わされる第2面7と、第2面2上に重ね合わされる第3面8とを有する積層構造となっている(図9(a)(b)および図10参照)。
【0020】
このうち第1面6には、破断線6aにより囲まれるとともに膨出部11に対応する10個の破断領域6bが形成され、パッケージ回路13は破断領域6b上を通る複数の分岐13aと有する。
【0021】
また第2面7には、破断線7aにより囲まれるとともに膨出部11に対応する10個の破断領域7bが形成されている。また第2面7には、第1面6に形成されたパッケージ端子群21を保護する保護シール8が取付けられている。
【0022】
さらに第3面9には膨出部11に対応して、10個の開口9aが形成されている。
【0023】
また、第2面7と第3面9との間に、錠剤Mを収納する膨出部11が形成された錠剤シート11A(図9(b)参照)が挿着される。
【0024】
図9(a)(b)および図10に示すように、このような構成からなるパッケージ体2は、第1面6上に第2面7を重ね合わせ、第2面7上に錠剤シート11Aを載せ、次に錠剤シート11A上に第3面9を重ね合わせることにより作製される。
【0025】
上述のように、パッケージ体2の収容領域10には、パッケージ回路13が配置されている。パッケージ回路13は、膨出部11から錠剤が取り出された情報を検出するための回路である。パッケージ回路13は、取付領域20に配置されたパッケージ端子群21に接続されている。
【0026】
本実施の形態では、パッケージ回路13は、パッケージ体2の第1面6のうち、破断領域6bに掛け渡された複数の分枝13aを含み、パッケージ端子群21は、パッケージ体2の幅方向wdに並べられた複数の端子21aを含んでいる。パッケージ端子群21の各端子21aは、対応するパッケージ回路13の分枝13aに接続される。この場合、錠剤を取り出すべく第1面6の破断領域6bが突き破られると、膨出部11を覆う第1面6の部分に掛け渡された分枝13aが断線する。この断線した情報が、パッケージ端子群21の対応する端子21aに電気信号として伝わることにより、膨出部11から錠剤が取り出された情報を検出するようになっている。またパッケージ体2の取付領域20には、パッケージ体2の中心線Lから左方にずれて切欠22が設けられている。
【0027】
このようなパッケージ体2は、モジュール体5に取り外し可能に装着される。次に、モジュール体5について述べる。モジュール体5は、図1乃至図3に示すように、互いに嵌合される第1部品50と、第2部品60とを備えている。このうち第1部品50は上述したパッケージ体2のパッケージ端子群21を含む取付領域20を第2部品60との間で挟持する部品本体51と、部品本体51からパッケージ体2の収容領域10側へ延びてパッケージ体2を支持する延在部52とを有している。
【0028】
このように、第1部品50はパッケージ体2を支持する支持部品として機能し、第2部品60はパッケージ体2の取付領域20を覆うカバー部品として機能する。
【0029】
さらにまた、第1部品50のうち、第2部品60との接続部分と反対側に、第1部品50の延在部52上のパッケージ体2の収容領域10を覆うカバー70が延在部52に対して揺動自在に設けられている。
【0030】
次に図4乃至図7により、モジュール体5について更に述べる。
モジュール体5の部品本体51は第2部品60との間でパッケージ体2の取付領域20を狭持するものであり、また部品本体51から延びる延在部52はパッケージ体2を支持するものである。
【0031】
このうち、図4(a)(b)に示すように部品本体51には、第2部品60との間でパッケージ体2を挟持した状態においてパッケージ端子群21と接続可能なモジュール端子群85と、このモジュール端子群85に接続された情報処理基板80とが設けられている。このモジュール端子群85および情報処理基板80は、部品本体51に図示しない支持台を介して設置され、部品本体51とモジュール端子群85および情報処理基板80との間に、パッケージ体2のパッケージ端子群21を含む取付領域20が挿入される挿入空間Sが形成されている。そして部品本体51とモジュール端子群85および情報処理基板80との間の挿入空間S内にパッケージ体2のパッケージ端子群21を含む取付領域20を挿入することにより、取付領域20を部品本体51と第2部品60との間で狭持することができ、この場合、パッケージ端子群21とモジュール端子群85とを接続することができる。
【0032】
また、第1部品50の部品本体51には、上述したパッケージ体2の取付領域20に設けられた切欠22に係合する係合リブ54が設けられている。そして図4(a)(b)において、第1部品50上にパッケージ体2を載置し、このパッケージ体2を第1部品50上で矢印D方向に移動させることにより、パッケージ体2の取付領域20を部品本体51と第2部品60との間に挿入させ、取付領域20を部品本体51と第2部品60との間で狭持することができる。この場合、部品本体51の係合リブ54がパッケージ体2の取付け領域20に設けられた切欠22に係合する。
【0033】
上述のように、パッケージ体2の切欠22および部品本体51の係合リブ54はパッケージ体2および第1部品50の中心線Lからわずかにずれているため、第1部品50に対してパッケージ体2を表裏が逆の状態で載置した場合、切欠22と係合リブ54とが係合することはない。このためパッケージ体2の表裏を正して合わせてパッケージ体2を第1部品50上に載置することができる。
【0034】
また第1部品50の延在部52には、パッケージ体2の膨出部11に対応して10個の第1開口50Aが形成されている。
【0035】
また、第1部品50の部品本体51の表面には4つの嵌合突起53が設けられ、第2部品60の裏面には嵌合時53に嵌合する嵌合凹部(図示せず)が設けられ、嵌合突起53を嵌合凹部に嵌合させることにより、第1部品50の部品本体51に第2部品60を嵌合して組立てることができる。
【0036】
次に図5乃至図7により、第2部品60およびカバー70について説明する。
図5および図6に示すように、第2部品60は情報処理基板80に接続される操作ボタン61が設けられている。さらに第2部品60にはカバー70の突片71が嵌合される切欠63が形成され、カバー70を第1部品50の延在部52に対して揺動することができる。このカバー70は第1部品50の延在部52上のパッケージ体2収容領域10を覆うものであり、カバー70を延在部52に対して閉とした場合、カバー70の突片71が第2部品60の切欠63内に嵌合される。
【0037】
また第1部品50の延在部52のうち、第2部品60と反対側の端部にヒンジ受け58が設けられ、カバー70側にはヒンジ78が設けられている。そして延在部52側のヒンジ受け58とカバー70側のヒンジ78とを嵌合させることにより、第1部品50の延在部52に対してカバー70を揺動させることができる。またカバー70を閉とすることにより延在部52上のパッケージ体2を覆うことができる。
【0038】
さらにまたカバー70には、パッケージ体2の膨出部11に対応して、2つの膨出部11に1つ、合計5個の第2開口70Aが設けられている。
【0039】
そしてカバー70を閉としてパッケージ体2のうち膨出部11を含む収容領域10を覆った場合、膨出部11はカバー70の第2開口70A内に位置する。この際、膨出部11はカバー70の第2開口70A内に収納され、カバー70から外方へ突出することはなく、カバー70により膨出部11を効果的に保護することができる。
【0040】
ところでモジュール端子群85は、第1部品50の部品本体51と第2部品60との間でパッケージ体2を挟んだ状態においてパッケージ端子群21と接続される。
【0041】
本明細書において、モジュール端子群85がパッケージ端子群21と接続されるとは、モジュール端子群85とパッケージ端子群21とが端子間で電子情報のやりとりを行うことをいう。したがって、モジュール端子群85の各端子が、直接的または間接的に対応するパッケージ端子群21の端子21aと接触して導通する例に限定されず、モジュール端子群85とパッケージ端子群21とが、物理的に接触せずに端子間で電子情報のやりとりを行ってもよい。かかるモジュール端子群85とパッケージ端子群21との非接触式の接続として、誘電作用による渦電流を利用して端子間で電子情報のやりとりを行ってもよい。
【0042】
このように、パッケージ回路13にて検出された錠剤の取り出しに関する情報は、パッケージ端子群21からモジュール端子群85に伝わる。モジュール端子群85に伝わった情報は、第1部品50の部品本体51に設けられた情報処理基板80によって処理される。図11に、第1部品50に設けられた情報処理基板80の構成をブロック図として示す。
【0043】
情報処理基板80は、薄膜状の機器である。図11に示す情報処理基板80は、例えば、第1部品50内に実装されるASIC(Application Specific Integrated Circuit)81と、水晶振動子82と、ボタン電池83と、スピーカ84と、を有している。
【0044】
ASIC81は、モジュール端子群85に接続され、パッケージ端子群21からモジュール端子群85を介して錠剤を取り出した情報を受け取る。ASIC81は、この受け取った情報を時刻情報とともに時系列で記憶し、記憶した情報に関して不図示のホストコンピュータとの間で無線通信を行う。ASIC81がホストコンピュータとの間で行う無線通信として、例えば、いわゆるNFC(Near Field Communication、近接無線通信)やBluetooth(登録商標)の非接触通信が挙げられる。ASIC81がホストコンピュータとの間で無線通信を行うことにより、利用者の健康に関する情報をホストコンピュータ側で把握し一元的に管理することができる。
【0045】
NFCでは、規格上電力の送受もできるため、電池なしで情報処理基板80を駆動することも原理的には可能である。ただし、本実施形態の情報処理基板80は、スピーカ84も備えており、電力の消費量が比較的大きいため、ボタン電池83を搭載している。なお、ボタン電池83は、第1部品50から取り外されて、新たなボタン電池83に交換可能になっている。
【0046】
次に、このような構成からなる錠剤管理装置1の利用方法の一例について説明する。
まず図1に示すように、カバー70が第1部品50の延在部52に対して開となっている。このとき、第1部品50の延在部52上にパッケージ体2を載置し、このパッケージ体2の取付領域10を第1部品50の部品本体51と第2部品60との間に挿入する。この場合、予めパッケージ体2のパッケージ端子群21を保護する保護シール8が取外されており、パッケージ体2の取付領域10が部品本体51と第2部品60との間で挟持され、パッケージ体2のパッケージ端子群21が部品本体51のモジュール端子群85に接続される。
【0047】
次にカバー70が第1部品50の延在部52に対して閉となり、カバー70によりパッケージ体2の膨出部11が保護される(図2参照)。
【0048】
このような構成からなる錠剤管理装置1は、例えば通院中の患者によって利用される。利用者は、食後や決まった時間帯にパッケージ体2に収容された錠剤を取り出して服用する。錠剤を取り出すべくカバー70上からカバー70の第2開口70A内にある膨出部11が押圧される。このとき、錠剤Mにより第1面6の破断領域6bおよび第2面7の破断領域7bが突き破られると、パッケージ回路13の配線が断線し、この断線した情報が、収容空間12から錠剤が取り出された情報を示す電気信号としてパッケージ端子群21からモジュール端子群85に伝わる。モジュール端子群85に伝わった信号は、情報処理基板80で処理される。そして錠剤Mは第1面6の破断領域6bおよび第2面7の破断領域7bを突き破って、延在部52の第1開口50Aから外方へ放出される。
【0049】
服用を繰り返し、パッケージ体2内の錠剤がなくなると、使用済みのパッケージ体2を新たなパッケージ体2に交換する必要が生じる。新たなパッケージ体2に交換する際には、先ず、図2に示す状態からカバー70を延在部52に対して揺動させてカバー70を開とする。その後、使用済みのパッケージ体2を第1部品50の部品本体51から取り外す。
【0050】
次に上述と同様の作用を繰り返して、第1部品50の延在部52上にパッケージ体2を載置し、パッケージ体2の取付領域20を第1部品50の部品本体51と第2部品60との間に挿入する。このようにしてモジュール体5にパッケージ体2を装着することができる(図1参照)。
【0051】
次に、第1部品50の延在部52に対してカバー70が揺動して、カバー70により延在部52上のパッケージ体2のうち収容領域10を覆う。
【0052】
この場合、パッケージ体2の膨出部11は、カバー70の第2開口70A内に位置し、パッケージ体2の膨出部11をカバー70により効果的に保護することができる。
【0053】
以上のように本実施の形態によれば、パッケージ体2のうち取付領域20を第1部品50の部品本体51と、第2部品60との間で挟持することができる。またパッケージ本体2の収容領域10を延在部52により支持することができ、更に収容領域10をカバー70により覆うことができる。このためパッケージ体2全体をモジュール体5により確実に保持することができ、これにより錠剤管理装置を持ち運ぶ際、パッケージ体2が曲がったり、錠剤Mが誤って放出されることはない。
【0054】
<本発明の変形例>
次に本発明の変形例について図12および図13により説明する。
図12に示す変形例は、第1部品50の延在部52にカバー70を設ける代わりに、延在部52に対してスライド自在のスライド体90を設けたものである。
他の部分は図1乃至図11に示す実施の形態と略同一である。
【0055】
図12に示す変形例において、図1乃至図11に示す実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0056】
図12に示すように第1部品50の延在部52に対して、この延在部52を覆うスライド体90が設けられている。このため使用時にスライド体90を延在部52から取外すことにより、容易に膨出部11を外方へ露出させて膨出部11内の錠剤Mを外方へ取出すことができる。
【0057】
また使用しない場合、スライド体90を延在部52へ装着することにより、錠剤管理装置1全体をコンパクトに構成することができる。
【0058】
また図13に示す変形例は、第1部品50が第2部品60との間でパッケージ体2の取付領域20を挟持する部品本体51と、部品本体51に対して揺動自在の延在部52とを有する点が異なるが、他の構成は図1乃至図11に示す実施の形態と同一である。
【0059】
図13に示す変形例において、図1乃至図11に示す実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0060】
図13において、延在部52は部品本体51に対して揺動させ、開となってパッケージ体2を支持する。このときパッケージ体2の取付領域20は部品本体51と第2部品60との間で挟持される。そして延在部52を部品本体51に対して揺動させ、閉とする。このことにより、部品本体51および第2部品60を延在部52により覆うことができ、錠剤管理装置1全体をコンパクトに構成することができる。
【符号の説明】
【0061】
1 錠剤管理装置
2 パッケージ体
5 モジュール体
10 収容領域
11 膨出部
13 パッケージ回路
20 取付領域
21 パッケージ端子群
22 切欠
50 第1部品
50A 第1開口
51 部品本体
52 延在部
54係合リブ
60 第2部品
70 カバー
70A 第2開口
80 情報処理基板
85 モジュール端子群
S 挿入空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13