特許第6624647号(P6624647)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6624647電源供給装置、電源供給装置の制御方法及び情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6624647
(24)【登録日】2019年12月6日
(45)【発行日】2019年12月25日
(54)【発明の名称】電源供給装置、電源供給装置の制御方法及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/26 20060101AFI20191216BHJP
   G06F 1/28 20060101ALI20191216BHJP
   H02J 1/00 20060101ALI20191216BHJP
   H02J 9/06 20060101ALI20191216BHJP
【FI】
   G06F1/26 303
   G06F1/28
   H02J1/00 304E
   H02J9/06
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-37943(P2017-37943)
(22)【出願日】2017年3月1日
(65)【公開番号】特開2018-147007(P2018-147007A)
(43)【公開日】2018年9月20日
【審査請求日】2018年7月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】高山 直哉
【審査官】 三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−214043(JP,A)
【文献】 特開2011−229259(JP,A)
【文献】 特開2009−100502(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/26−1/32
H02J 1/00−11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主電源を発生し、主電源ラインを介して、所定の情報処理を行うメインコントローラに前記主電源を供給する主電源部と、
補助電源を発生し、補助電源ラインを介して、前記メインコントローラを管理するマネージメントコントローラに前記補助電源を供給する補助電源部と、
前記主電源ラインに設けられ、前記マネージメントコントローラの起動後であって、前記補助電源部が故障していないときにオンになる第1のスイッチ部と、
前記主電源ラインのうち前記主電源部と前記第1のスイッチ部との間の点と前記補助電源ラインとに接続されたバックアップ電源ラインと、
前記バックアップ電源ラインに設けられ、前記補助電源部の故障時にオンになる第2のスイッチ部と
を備える電源供給装置。
【請求項2】
前記主電源部が、それぞれ異なる規格の前記主電源を発生し、それぞれ異なる主電源ラインを介して、前記メインコントローラに主電源を並列に供給する複数の主電源器を備え、
前記補助電源部が、それぞれ異なる規格の前記補助電源を発生し、それぞれ異なる補助電源ラインを介して、前記マネージメントコントローラに補助電源を並列に供給する複数の補助電源器を備え、
前記バックアップ電源ラインが、前記それぞれの主電源ラインのいずれか1つと、前記それぞれの補助電源ラインのいずれか1つと、に接続され、
前記第1のスイッチ部が、前記それぞれの主電源ラインに設けられ、かつ、前記マネージメントコントローラの起動後であって、前記複数の補助電源器のうち、前記バックアップ電源ラインに接続される補助電源器が故障していないときにオンになる複数のスイッチ素子を備え、
前記第2のスイッチ部が、前記複数の補助電源器のうち、前記バックアップ電源ラインに接続される補助電源器の故障時にオンになる
請求項1に記載の電源供給装置。
【請求項3】
前記マネージメントコントローラから出力される切替指示に従って前記第1のスイッチ部をオンにし、前記補助電源の故障中に前記第1のスイッチ部をオフに固定する電源制御部をさらに備える
請求項1または請求項2に記載の電源供給装置。
【請求項4】
前記補助電源部と、前記補助電源ラインと前記バックアップ電源ラインとの接続箇所と、の間における前記補助電源ラインに、前記補助電源部に向かう逆電流を阻止するためのダイオードを更に備える
請求項1に記載の電源供給装置。
【請求項5】
主電源を発生し、主電源ラインを介して、所定の情報処理を行うメインコントローラに前記主電源を供給する主電源部と、
補助電源を発生し、補助電源ラインを介して、前記メインコントローラを管理するマネージメントコントローラに前記補助電源を供給する補助電源部と、
前記主電源ラインに設けられる第1のスイッチ部と、
前記主電源ラインのうち前記主電源部と前記第1のスイッチ部との間の点と前記補助電源ラインとに接続されたバックアップ電源ラインと、
前記バックアップ電源ラインに設けられる第2のスイッチ部と
を備える電源供給装置の制御方法であって、
前記第1のスイッチ部を、前記マネージメントコントローラの起動後であって、前記補助電源部が故障していないときにオンにする第1のスイッチ切替えステップと、
前記第2のスイッチ部を、前記補助電源部の故障時にオンにする第2のスイッチ切替えステップと、
を備える電源供給装置の制御方法。
【請求項6】
所定の情報処理を行うメインコントローラと、
前記メインコントローラを管理するマネージメントコントローラと、
前記メインコントローラに主電源を供給し、前記マネージメントコントローラに補助電源を供給する請求項1から請求項4の何れか1項に記載の電源供給装置と、
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源供給装置、電源供給装置の制御方法及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
主電源ラインと補助電源ラインの2本の電源ラインを備える情報処理装置が知られている。主電源ラインは、装置本体機能を実現させるためのメインコントローラに主電源を供給する経路である。補助電源ラインは、装置全体のハードウェアの状態を管理するマネージメントコントローラに補助電源を供給する経路である。情報処理装置は、電源に故障障害が発生した場合には、給電元を切り替える。
【0003】
特許文献1には、電源の故障などで正常動作しない状況に関しても、状態監視が可能な技術が開示されている。特許文献1に記載された技術は、電源装置と、ネットワークに接続されネットワーク上に給電された電力が供給される受電端子と、電源装置または電源装置と受電端子から電力の供給を受けサーバの状態監視を行う制御部とを有する。制御部は、電源装置から電力の供給が断たれた場合に、受電端子のみから電力が供給されるように電力供給経路を切換える。
【0004】
特許文献2には、電源ユニットが故障する前に給電元を切り替える技術が開示されている。特許文献2に記載された技術は、管理部に電力を供給する給電部に故障の予兆が監視されたときに、通信網から入力される電力を管理部に供給するように給電元を切り替える。
【0005】
特許文献3には、表示部、プリント部、スキャナ部等の処理ユニットと、メイン電源と、サブ電源と、を備える技術が開示されている。特許文献3に記載された技術は、動作モードに対応する処理ユニットのサブ電源について電源異常を検知した場合、正常に動作する他のサブ電源から、上記の処理ユニットに電力を供給する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2014−174712号公報
【特許文献2】特開2014−160326号公報
【特許文献3】特開2008−228187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
情報処理装置の状態を常に管理するためには、マネージメントコントローラに常に電源を供給する必要がある。しかし、マネージメントコントローラは、給電元である電源器に故障障害が発生すると、情報処理装置の状態を常に管理できなくなり、情報処理装置を使用するユーザに故障、及び被疑部品を示すことができなくなる。そこで、マネージメントコントローラの給電元に故障障害が発生しても、給電元を切り替えてマネージメントコントローラに電源を供給し続ける必要がある。
【0008】
特許文献1及び特許文献2に記載された技術は、給電元の切り替え先がネットワーク(通信網)から常に給電される必要があるため、ネットワークから給電できない場合又はオフラインの場合は、給電元を切り替えも電源を供給することができない。
【0009】
特許文献3に記載された技術は、サブ電源を切り替えることで装置本体機能に相当する処理ユニットを継続的に使用できるものの、装置全体の状態を管理するための電源をどのように確保するか明らかではない。
【0010】
本発明の目的は、上述した課題を解決する電源供給装置、電源供給装置の制御方法及び情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様によれば、電源供給装置は、主電源を発生し、主電源ラインを介して、所定の情報処理を行うメインコントローラに前記主電源を供給する主電源部と、補助電源を発生し、補助電源ラインを介して、前記メインコントローラを管理するマネージメントコントローラに前記補助電源を供給する補助電源部と、前記主電源ラインに設けられ、前記マネージメントコントローラの起動後であって、前記補助電源部が故障していないときにオンになる第1のスイッチ部と、前記主電源ラインのうち前記主電源部と前記第1のスイッチ部との間の点と前記補助電源ラインとを接続するバックアップ電源ラインと、
前記バックアップ電源ラインに設けられ、前記補助電源部の故障時にオンになる第2のスイッチ部とを備える。
【0012】
本発明の第2の態様によれば、電源供給装置の制御方法は、主電源を発生し、主電源ラインを介して、所定の情報処理を行うメインコントローラに前記主電源を供給する主電源部と、補助電源を発生し、補助電源ラインを介して、前記メインコントローラを管理するマネージメントコントローラに前記補助電源を供給する補助電源部と、前記主電源ラインに設けられる第1のスイッチ部と、前記主電源ラインのうち前記主電源部と前記第1のスイッチ部との間の点と前記補助電源ラインとに接続されたバックアップ電源ラインと、前記バックアップ電源ラインに設けられる第2のスイッチ部とを備える電源供給装置の制御方法であって、前記第1のスイッチ部を、前記マネージメントコントローラの起動後であって、前記補助電源部が故障していないときにオンにする第1のスイッチ切替えステップと、前記第2のスイッチ部を、前記補助電源部の故障時にオンにする第2のスイッチ切替えステップと、を備える。
【0013】
本発明の第3の態様によれば、情報処理装置は、所定の情報処理を行うメインコントローラと、前記メインコントローラを管理するマネージメントコントローラと、前記メインコントローラに主電源を供給し、前記マネージメントコントローラに補助電源を供給する請求項1から請求項4の何れか1項に記載の電源供給装置と、を備える。
【発明の効果】
【0014】
上記態様のうち少なくとも1つの態様によれば、電源供給装置は、補助電源部の故障時であっても、マネージメントコントローラに電源を供給することができる。これにより、マネージメントコントローラは、装置全体の状態を常に管理して、電源故障を検出することができ、故障情報をユーザに知らせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一実施形態に係る情報処理装置の構成を示す図である。
図2】一実施形態に係る情報処理装置の電源供給の動作を示すフローチャートである。
図3】一実施形態に係る情報処理装置の電源の故障時の電源供給の動作を示すフローチャートである。
図4】電源供給装置の基本構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
図1は、一実施形態に係る情報処理装置の構成を示す図である。
情報処理装置1は、主電源部10と、補助電源部20と、電源管理部30と、電源制御部40と、マネージメントコントローラ50と、メインコントローラ60と、ダイオードD1,D2と、スイッチ素子SW1〜SW6と、を備える。なお、スイッチ素子SW1〜SW6は、トランジスタ、電界効果トランジスタ(FET)などのオン/オフ制御可能な素子であればよい。
【0017】
情報処理装置1には、外部入力電源ラインLから電源が供給される。外部入力電源ラインLは、主電源部10へ電源を供給するための経路である主電源ラインL1と、補助電源部20へ電源を供給するための経路である補助電源ラインL2と、に分岐する。
【0018】
主電源部10は、電源器11,12,13を備える。主電源ラインL1は、3本に分岐して、電源器11,12,13にそれぞれ並列に電源を供給する。
電源器11,12,13は、それぞれメインコントローラ60に必要な電源種に対応し、例えば、メインコントローラ60を駆動させるために必要な3.3V、1.5V、1.2Vの電圧をそれぞれ出力するDC−DCコンバータに該当する。
【0019】
電源器11,12,13は、それぞれ主電源ラインL11,L12,L13を介して、メインコントローラ60に接続される。主電源ラインL11には、電源器11とメインコントローラ60との電気的な接続をオン/オフするためのスイッチ素子SW1が設けられる。主電源ラインL12には、電源器12とメインコントローラ60との電気的な接続をオン/オフするためのスイッチ素子SW2が設けられる。主電源ラインL13には、電源器13とメインコントローラ60との電気的な接続をオン/オフするためのスイッチ素子SW3が設けられる。
【0020】
補助電源部20は、電源器21,22,23を備える。補助電源ラインL2は、4本に分岐して、電源器21,22,23及び電源管理部30にそれぞれ並列に電源を供給する。
【0021】
電源器21,22,23は、マネージメントコントローラ50に必要な電源種に対応し、例えば、マネージメントコントローラ50を駆動させるために必要な3.3V、1.5V、1.2Vの電圧をそれぞれ出力するDC−DCコンバータに該当する。なお、電源器11は、電源器21と同じ又は電源器21よりも大きい容量を有する。
【0022】
電源器21は、補助電源ラインL21を介して、電源制御部40及びマネージメントコントローラ50に接続される。つまり、補助電源ラインL21は、分岐点Aにおいて2本に分岐して、電源器21からの電源を電源制御部40及びマネージメントコントローラ50に並列に供給する。
【0023】
補助電源ラインL21上の電源器21と分岐点Aの間には、電源器21に向かう逆電流を阻止するためのダイオードD1が設けられる。つまり、ダイオードD1のアノードは電源器21側に、ダイオードD1のカソードはマネージメントコントローラ50側に配置される。
【0024】
電源器22,23は、それぞれ補助電源ラインL22,L23を介して、マネージメントコントローラ50に接続される。補助電源ラインL22には、電源器22とマネージメントコントローラ50との電気的な接続をオン/オフするためのスイッチ素子SW4が設けられる。補助電源ラインL23には、電源器23とマネージメントコントローラ50との電気的な接続をオン/オフするためのスイッチ素子SW5が設けられる。
【0025】
主電源ラインL11と補助電源ラインL21は、バックアップ電源ラインL30を介して接続される。すなわち、バックアップ電源ラインL30の一端(上流側)は、主電源ラインL11上の電源器11とスイッチ素子SW1との間の点(分岐点B)に接続される。バックアップ電源ラインL30の他端(下流側)は、補助電源ラインL21上のダイオードD1と分岐点Aとの間の点(合流点C)に接続される。
【0026】
バックアップ電源ラインL30には、直列接続したスイッチ素子SW6及びダイオードD2が設けられる。スイッチ素子SW6は分岐点B側に、ダイオードD2は合流点C側に配置される。ダイオードD2は、補助電源ラインL21から主電源ラインL11への逆電流を阻止するものである。よって、ダイオードD2のアノードは分岐点B側に、ダイオードD2のカソードは分岐点C側に配置される。
【0027】
電源管理部30は、補助電源ラインL2から電源が供給されると起動する。電源管理部30は、故障障害検知部31と、故障障害通知部32と、スイッチ切替部33と、を備える。
【0028】
故障障害検知部31は、例えば電源器21の電圧を常時モニターすることで電源器21の故障障害の有無を監視する。故障障害検知部31は、電源器21の故障障害を検知した際は、故障障害通知部32及びスイッチ切替部33へ、故障障害が発生した旨の通知(以下、故障障害通知という。)を送信する。
【0029】
故障障害通知部32は、故障障害検知部31からの故障障害通知を受けると、故障障害通知を電源制御部40へ送信する。スイッチ切替部33は、故障障害検知部31からの故障障害通知を受けると、スイッチ素子SW6をオフからオンに切り替える。なお、スイッチ素子SW6がオンになると、主電源ラインL11の電源が、バックアップ電源ラインL30を経由して、補助電源ラインL21に供給される。
【0030】
電源制御部40は、補助電源ラインL21から電源が供給されると起動する。電源制御部40は、マネージメントコントローラ電源制御部41と、メインコントローラ電源制御部42と、を備える。
【0031】
マネージメントコントローラ電源制御部41は、スイッチ素子SW4,SW5のオン/オフを制御する。具体的には、マネージメントコントローラ電源制御部41は、補助電源ラインL21から電源が供給されて自身が起動すると、スイッチ素子SW4,SW5をオフからオンに切り替える。
【0032】
メインコントローラ電源制御部42は、スイッチ素子SW1,SW2,SW3のオン/オフを制御する。具体的には、メインコントローラ電源制御部42は、マネージメントコントローラ50からスイッチ切替え指示を受けると、スイッチ素子SW1,SW2,SW3をオフからオンに切り替える。
【0033】
なお、メインコントローラ電源制御部42は、故障障害通知部32から故障障害通知を受けた場合は、スイッチ素子SW1,SW2,SW3を強制的にオフに設定する。そして、メインコントローラ電源制御部42は、故障部位の復旧作業が完了するまでは、マネージメントコントローラ50から上記のスイッチ切替え指示を受けた場合であっても、スイッチ素子SW1,SW2,SW3をオフのままに固定(ガード)する。なお、スイッチ素子SW1〜SW6は、電源供給前の初期状態ではオフである。
【0034】
マネージメントコントローラ50は、装置全体のハードウェアの状態を管理する。マネージメントコントローラ50は、例えば、メインコントローラ60や電源制御部40を制御し、メインコントローラ60の電源制御や、メインコントローラ60の障害・故障の有無等の状態管理を行う。
【0035】
マネージメントコントローラ50は、補助電源ラインL21,L22,L23を介して、電源器21,22,23のすべての電源が供給されたときに起動する。マネージメントコントローラ50は、自身の起動後に、電源制御部40に対してスイッチSW1、SW2、SW3のスイッチ切替え指示を行い、その後、メインコントローラ60の制御・状態管理を行う。
メインコントローラ60は、装置全体の機能を実現するためにCPUやメモリ等で構成される情報処理ユニットである。
【0036】
情報処理装置1の電源供給の動作について説明する。
図2は、一実施形態に係る情報処理装置の電源供給の動作を示すフローチャートである。
外部入力電源ラインLに電源が入力されると、主電源ラインL1及び補助電源ラインL2に電源が供給される。このとき、電源器11,12,13,21,22,23は、主電源ラインL1及び補助電源ラインL2から供給される電源を受けて駆動されて、それぞれ所定の電源を発生する。同時に、故障障害検知部31も起動して、電源器21の故障障害の有無を監視する(ステップS1)。
【0037】
このとき、スイッチ素子SW1〜SW6はすべてオフである。このため、メインコントローラ60には、電源器21,22,23で発生された電源が供給されない。また、マネージメントコントローラ50には、電源器21で発生された電源が供給されるが、電源器22,23で発生された電源は供給されない。
【0038】
電源制御部40のマネージメントコントローラ電源制御部41は、電源器21で発生された電源が補助電源ラインL21を介して供給されると、補助電源ラインL22,L23のスイッチ素子SW4,SW5をオンに切り替える(ステップS2)。これにより、マネージメントコントローラ50には、補助電源ラインL21,L22,L23を介して、電源器21,22,23のすべての電源が供給される。
【0039】
マネージメントコントローラ50は、電源器21,22,23のすべての電源が供給されると起動して、自身が備えるファームウェアの初期化を開始する。マネージメントコントローラ50は、初期化完了後、メインコントローラ電源制御部42に対して、スイッチ切替え指示を行う(ステップS3)。そして、マネージメントコントローラ50は、装置全体のハードウェアの状態管理を開始する。
【0040】
マネージメントコントローラ電源制御部41は、マネージメントコントローラ50からスイッチ切替え指示を受けると、主電源ラインL11,L12,L13のスイッチ素子SW1,SW2,SW3をオンに切り替える(ステップS4)。これにより、メインコントローラ60には、主電源ラインL11,L12,L13を介して、電源器11,12,13のすべての電源が供給される。
メインコントローラ60は、電源器11,12,13のすべての電源が供給されると、自身が起動して、所定の情報処理を開始する(ステップS5)。
【0041】
電源器21の故障時における情報処理装置1の電源供給の動作について説明する。
図3は、一実施形態に係る情報処理装置の電源器の故障時における電源供給の動作を示すフローチャートである。
【0042】
電源器21の故障時には、補助電源ラインL21からマネージメントコントローラ50へ電源が供給されない。このため、マネージメントコントローラ50は、自身が起動できないため、メインコントローラ60を制御できず、装置全体のハードウェアの状態を管理できなくなる。このような事態を回避すべく、以下の処理が実行される。
【0043】
外部入力電源ラインLに電源が入力されると、主電源ラインL1及び補助電源ラインL2に電源が供給される。このとき、電源器11,12,13,21,22,23は、主電源ラインL1及び補助電源ラインL2から供給される電源を受けて起動する。同時に、故障障害検知部31も起動して、電源器21の故障障害の有無を監視する(ステップS11)。
【0044】
ここで、電源器21の故障障害が発生すると、電源器21の出力電圧が異常値になり、電源管理部30の故障障害検知部31によって故障障害が検知される。
故障障害検知部31は、電源器21に故障障害が発生したことを検知すると、故障障害通知を故障障害通知部32及びスイッチ切替部33に送信する(ステップS12)。なお、故障障害検知部31は、電源器21の故障障害が解消されるまで、継続的に故障障害通知を送信する。
【0045】
補助電源側の電源器21は故障障害があるものの、主電源側の電源器11,12,13は正常に起動しており、電源器11,12,13の電源が余剰となる。
スイッチ切替部33は、故障障害検知部31からの故障障害通知を受けると、バックアップ電源ラインL30のスイッチ素子SW6をオフからオンに切り替える(ステップS13)。これにより、主電源ラインL11の余剰となっていた電源が、バックアップ電源ラインL30を介して、補助電源ラインL21に供給され、さらに電源制御部40及びマネージメントコントローラ50に供給される。なお、電源器21と合流点Cとの間における補助電源ラインL21には、ダイオードD1が設けられている。このため、バックアップ電源ラインL30から補助電源ラインL21に電源が供給されても、ダイオードD1は、電源器21へ向かう逆電流を阻止して、電源器21を保護する。
【0046】
故障障害通知部32は、故障障害検知部31から故障障害通知を受け取ると、故障障害通知を電源制御部40のメインコントローラ電源制御部42へ送信する。
メインコントローラ電源制御部42は、故障障害通知部32から故障障害通知を受けている期間は、メインコントローラ60に電源が供給されないようにガードをかける(ステップS14)。
【0047】
例えば、メインコントローラ電源制御部42、故障障害通知を受けている期間は、スイッチ素子SW1,SW2,SW3を強制的にオフに設定し、又は、自身の動作を強制的に停止する。これにより、メインコントローラ電源制御部42は、故障障害通知部32から故障障害通知を受けている期間は、仮にマネージメントコントローラ50からスイッチ切替え指示を受けた場合でも、メインコントローラ60への電源供給を遮断できる。つまり、すなわち、電源器21に故障障害が発生した場合は、電源器21が修理交換されて故障障害検知部31が故障障害通知の送信を停止するまで、メインコントローラ60には電源が供給されない。
【0048】
電源制御部40のマネージメントコントローラ電源制御部41は、電源器11の余剰電源が、バックアップ電源ラインL30及び補助電源ラインL21を介して供給されると、補助電源ラインL22,L23のスイッチ素子SW4,SW5をオンに切り替える(ステップS15)。これにより、マネージメントコントローラ50には、補助電源ラインL21,L22,L23を介して、電源器21,22,23のすべての電源が供給される。
【0049】
マネージメントコントローラ50は、電源器21,22,23のすべての電源が供給されると起動して、自身が備えるファームウェアの初期化を開始する。マネージメントコントローラ50は、初期化完了後、電源器21,22,23の健全性を確認して、故障している電源(本実施形態では電源器21)を特定する。さらに、マネージメントコントローラ50は、電源器21の障害情報の採取等を行い、採取した情報をユーザに通知する(ステップS16)。この結果、ユーザは、故障障害の発生した電源(本実施形態では電源器21)の障害情報を確認して、電源器21の修理交換を行うことができる。
【0050】
このように、本実施形態によれば、情報処理装置1は、補助電源側の電源器21に故障障害が発生した場合、バックアップ電源ラインL30上のスイッチ素子SW6をオンに切り替える。これにより、主電源側の電源器11の電源が、バックアップ電源ラインL30を介して、電源制御部40及びマネージメントコントローラ50に供給される。さらに、電源制御部40のマネージメントコントローラ電源制御部41によって、補助電源ラインL22,L23のスイッチ素子SW22,SW23がオンになる。この結果、マネージメントコントローラ50は、必要なすべての電源が供給されて起動することができ、電源器21の故障情報を採取して、ユーザに通知することができる。
【0051】
すなわち、情報処理装置1は、故障した補助電源側の電源器21の代わりに、主電源側の電源器11の電源をマネージメントコントローラ50に供給する。これにより、情報処理装置1は、メインコントローラ60による装置本体機能よりも、マネージメントコントローラ50による装置本体の状態管理を優先する。さらに、情報処理装置1は、補助電源の二重化による設置スペースの増加及びコスト増加を抑制しつつ、電源オン時の電源故障を検出し、故障情報をユーザに知らせることが可能となる。これにより、ユーザは、故障部位を的確に把握して、故障を早期に発見することができる。
【0052】
なお、比較例として、マネージメントコントローラへの補助電源ラインを二重化して、複数の給電元を備える情報処理装置が考えられる。このような情報処理装置は、給電元に故障障害が発生した場合に、故障のある給電元から故障のない給電元へ即時切り替えることで、マネージメントコントローラ50に電源を供給することができる。しかし、補助電源ラインを二重化すると、給電元の数を通常の2倍にする必要があるため、実装するハードウェアが肥大化し、コストが増加する。これに対し、本実施形態によれば、給電元の数増やすことなく、給電元の故障診断を行うことができる。
【0053】
以上、図面を参照して一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限定されることはなく、様々な設計変更等をすることが可能である。
上述した実施形態では、故障障害検知部31は、電源器21の故障障害の有無を検知したが、補助電源側の任意の電源器(例えば電源器22)の故障障害の有無を検知してもよい。この場合、バックアップ電源ラインL30は、主電源ラインL12と補助電源ラインL22との間に設けられる。
【0054】
故障障害検知部31は、補助電源側の複数の電源器の故障障害の有無を検知してもよい。この場合、バックアップ電源ラインL30は、上述の実施形態のように1本ではなく、補助電源側の故障障害の有無を検知可能な電源器の数に応じて設けられる。また、主電源ラインL1と補助電源ラインL2は、上述の実施形態では共通する外部入力電源ラインLから分岐されてたものであるが、それぞれ独立したものであってもよい。
【0055】
<基本構成>
図4は、電源供給装置の基本構成を示す概略図である。
上述した実施形態では、情報処理装置1の一実施形態として図1に示す構成について説明したが、情報処理装置1の基本構成は、図4に示す通りである。
【0056】
情報処理装置1は、基本構成として、主電源部10、補助電源部20、スイッチ素子SW1と、バックアップ電源ラインL30と、スイッチ素子SW6と、を備える。
主電源部10は、主電源を発生し、主電源ラインL11を介して、所定の情報処理を行うメインコントローラ60に主電源を供給する。補助電源部20は、補助電源を発生し、補助電源ラインL21を介して、マネージメントコントローラ50に補助電源を供給する。
【0057】
スイッチ素子SW1は、主電源ラインL11に設けられ、マネージメントコントローラ50の起動後であって、前記補助電源部が故障していないときにオンになる。バックアップ電源ラインL30は、主電源ラインL11のうち主電源部10とスイッチ素子SW1との間の点と補助電源ラインL21とに接続される。スイッチ素子SW6は、バックアップ電源ラインL30に設けられ、補助電源部20の故障時にオンになる。
【0058】
これにより、情報処理装置1は、補助電源部20の故障時であっても、マネージメントコントローラ50に電源を供給することができる。そして、マネージメントコントローラ50は、装置全体の状態を常に管理することができるので、電源故障を検出することができ、故障情報をユーザに知らせることが可能となる。
【符号の説明】
【0059】
1 情報処理装置
10 主電源部
11,12,13,21,22,23 電源器
20 補助電源部
30 電源管理部
31 故障障害検知部
32 故障障害通知部
33 スイッチ切替部
40 電源制御部
41 マネージメントコントローラ電源制御部
42 メインコントローラ電源制御部
50 マネージメントコントローラ
60 メインコントローラ
図1
図2
図3
図4