(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
図面として作成された前記異常原因図および前記制御シナリオの情報を解析し、前記図面の情報が前記異常原因図格納部または前記制御シナリオ格納部において登録されているかを判定する図面解析部と、
未登録の前記図面の情報を前記異常原因図格納部または前記制御シナリオ格納部に登録する図面情報登録部と、
を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の監視制御端末装置。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施の形態1に係る監視制御端末装置と監視機器の構成概要を示す模式図である。
【
図2】実施の形態1に係る監視制御端末装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】実施の形態1に係る監視制御端末装置の項目一覧格納部の項目テーブルの例を示す図である。
【
図4】実施の形態1に係る監視制御端末装置の監視データ格納部の項目テーブルの例を示す図である。
【
図5】実施の形態1に係る監視制御端末装置の異常原因図格納部の項目テーブルの例を示す図である。
【
図6】実施の形態1に係る監視制御端末装置のイベント情報格納部の項目テーブルの例を示す図である。
【
図7】実施の形態1に係る監視制御端末装置の制御シナリオ格納部の項目テーブルの例を示す図である。
【
図8】実施の形態1に係る監視制御端末装置のトレンドグラフ画面の例を示す図である。
【
図9】実施の形態1に係る監視制御端末装置のトレンドグラフ画面の別の例を示す図である。
【
図10】実施の形態1に係る監視制御端末装置の表示に関わる処理を示すフローチャートである。
【
図11】監視制御端末装置のハードウエアの一例を示す構成図である。
【
図12】実施の形態2に係る監視制御端末装置のトレンドグラフ画面の例を示す図である。
【
図13】実施の形態2に係る監視制御端末装置の表示に関わる処理を示すフローチャートである。
【
図14】実施の形態3に係る監視制御端末装置の構成を示すブロック図である。
【
図15】実施の形態3に係る監視制御端末装置の関連項目格納部の項目テーブルの例を示す図である。
【
図16】実施の形態3に係る監視制御端末装置のトレンドグラフ画面の例を示す図である。
【
図17】実施の形態3に係る監視制御端末装置の関連項目登録に関わる処理を示すフローチャートである。
【
図18】実施の形態4に係る監視制御端末装置の構成を示すブロック図である。
【
図19】実施の形態4に係る監視制御端末装置の図面情報登録に関わる処理を示すフローチャートである。
【
図20】実施の形態5に係る監視制御端末装置の構成を示すブロック図である。
【
図21】実施の形態5に係る監視制御端末装置のカテゴリ表示格納部の項目テーブルの例を示す図である。
【
図22】実施の形態5に係る監視制御端末装置のトレンドグラフ画面の例を示す図である。
【
図23】実施の形態5に係る監視制御端末装置のトレンドグラフ画面の別の例を示す図である。
【
図24】実施の形態5に係る監視制御端末装置のトレンドグラフ画面の別の例を示す図である。
【
図25】実施の形態5に係る監視制御端末装置の表示に関わる処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本願の実施の形態による監視制御端末装置を図に基づいて説明するが、各図において同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。
【0014】
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る監視制御端末装置100と監視機器103の構成概要を示す模式図である。監視制御端末装置100は、監視制御部101とトレンドグラフ画面102とから構成される。監視制御部101は複数の監視機器103とネットワーク104を介して接続され、複数の監視機器103の状態および複数の監視機器103による計測値を監視データとして取得し、表示部であるトレンドグラフ画面102に取得した監視データをトレンドグラフとして表示する。なお、監視機器103は設置される場所毎に設備1000としてグルーピングされる。
【0015】
図2は実施の形態1に係る監視制御端末装置100の構成を示すブロック図である。監視制御部101は、項目一覧格納部21、監視データ格納部22、異常原因図格納部23、イベント情報格納部24、制御シナリオ格納部25の5つの格納部と、項目候補画像生成部1、入力項目受付部2、グラフ表示画像生成部3、イベント/シナリオ表示画像生成部4、異常イベント表示画像生成部5、関連グラフ表示画像生成部6とから構成される。以下、監視制御端末装置100が水処理系の監視制御システムに適用される場合を例にして、監視制御部101の各部の構成とトレンドグラフ画面102の具体例について説明する。
【0016】
水処理系の監視制御システムは、ポンプ場から貯水池への送水量等の監視制御および貯水池に貯水している水を各家庭に配水する量等の監視制御が可能なシステムである。まず、5つの格納部について説明する。各格納部には、項目テーブルの形式で個々のデータ等の内容が収納されている。
図3は実施の形態1に係る監視制御端末装置100の項目一覧格納部21の項目テーブルの例を示す図、
図4は監視データ格納部22の項目テーブルの例を示す図、
図5は異常原因図格納部23の項目テーブルの例を示す図、
図6はイベント情報格納部24の項目テーブルの例を示す図、
図7は制御シナリオ格納部25の項目テーブルの例を示す図である。項目一覧格納部21は、複数の監視機器103毎に、トレンドグラフ画面102にグラフ表示が可能で当該監視機器103から取得される監視データの項目と、項目に関わる当該監視機器103が属する設備の名称とを対応付けて格納する。
図3では、項目番号が0001から0003である3つの項目は貯水池1の設備に属し、項目番号が0004の項目はポンプ場の設備に属していることを示す。監視データ格納部22は複数の監視機器103から取得された監視データを格納する。
図4では、項目「水弁1:開度」の状態を示す監視データと監視データを取得した時刻、月毎および日毎の故障数を示す。異常原因図格納部23は、異常原因図として、項目のそれぞれに起こり得る異常イベントと異常の原因となる監視機器103とを関連付けて格納する。
図5では、項目「水位1:計測値」の異常イベント「上限値超過」は貯水池1に設けられた水弁1と水弁2の故障が原因となり、項目「水弁1:開度」の異常イベント「故障」は貯水池1に設けられたバルブの故障が原因となることを示す。異常原因図はシステムの設計時に作成される。イベント情報格納部24は、複数の監視機器103に生じたイベントをイベントの生じた時刻とともに格納する。
図6では、水弁1、水弁2のそれぞれのユーザの操作、および水弁1の状態変化がイベントとして格納されていることを示す。ユーザの操作については、ユーザが操作を要求した時刻および実際に制御操作が実施された時刻の双方が格納される。制御シナリオ格納部25は、複数の監視機器103のそれぞれの制御に関わる条件などの制御シナリオを格納する。
図7では、ポンプ場から水を流す際、水を流す前に水弁1の開度が100以上になっている必要があり、その条件を満たさなければ水を流さないという制御シナリオを示す。制御シナリオはシステムの設計時に作成される。監視制御システムは、ユーザの操作時に操作に関わる監視機器103の制御シナリオの判定を行い、判定結果はイベントとしてイベント情報格納部24に格納される。
【0017】
次に、トレンドグラフ画面102の具体例について説明する。
図8は、実施の形態1に係る監視制御端末装置100のトレンドグラフ画面102の例を示す図である。トレンドグラフ画面102は、横軸が時間軸であるグラフエリア31、軸項目32、軸候補項目33、表示形式項目34から構成される。軸候補項目33に表示された項目からユーザがグラフエリア31に表示したい項目を選択項目として選択し、軸項目32にドラッグアンドドロップすることで、選択項目の監視データはトレンドグラフ35としてグラフエリア31に表示される。
図8では、項目「水位1:計測値」を選択項目とした例で、貯水池1における水位1の時間変化がトレンドグラフ35としてグラフエリア31に表示される。このグラフ表示に関わる監視制御部101の各部の機能を説明する。項目候補画像生成部1は、グラフエリア31に表示させるトレンドグラフ35の軸候補である項目を、軸候補項目33に表示させる画像データを生成する。軸候補項目33に表示される項目の順序は、例えば選択された回数の多い順など、優先順位をつけてもよい。入力項目受付部2は、軸候補項目33に表示された項目の中から選択された選択項目について項目一覧格納部21を検索する。グラフ表示画像生成部3は、項目一覧格納部21を検索して抽出した選択項目に対応する監視データを監視データ格納部22から取得してトレンドグラフ画面102にグラフ表示させる画像データを生成する。なお、表示形式項目34に表示された項目をユーザが選択し、グラフエリア31にドラッグアンドドロップすることで、グラフエリア31はユーザが選択した表示形式に書き換わって表示される。例えば、ユーザが段追加を選択した場合、グラフエリア31は2段で表示され、それぞれのグラフエリア31に異なる項目を表示することも可能である。
【0018】
また、トレンドグラフ35に加えてグラフエリア31には、選択項目に関連するイベント36および制御シナリオ37が自動で表示される。
図8では、ユーザがポンプ場に対し送水要求を送信したイベント36a、監視制御システムが自動で水弁1を全開にしたイベント36b、ポンプ場から送水可否を決定するために水弁1の開度が100以上であることが判定された制御シナリオ37a、ポンプ場から送水が実施されたイベント36cなどが、選択項目「水位1:計測値」に関連するイベント36および判定された制御シナリオ37として表示される。これらの表示に関わるのは、イベント/シナリオ表示画像生成部4である。イベント/シナリオ表示画像生成部4は、選択項目に関連するイベント36および制御シナリオ37をイベント情報格納部24および制御シナリオ格納部25から取得してトレンドグラフ画面102に表示させる画像データを生成する。
【0019】
トレンドグラフ画面102の別の具体例として、異常イベントが生じた場合について説明する。
図9は、実施の形態1に係る監視制御端末装置100のトレンドグラフ画面102の別の例を示す図である。
図9は、
図8と同様に項目「水位1:計測値」を選択項目とした例である。異常イベント表示画像生成部5はイベント情報格納部24に格納されたイベントから異常イベント38の発生を判断し、異常イベント38についてトレンドグラフ画面102に表示させる画像データを生成する。関連グラフ表示画像生成部6は異常原因図格納部23を検索して、発生した異常イベントに関わる監視機器103に関連する項目39を抽出し、抽出された関連する項目39についての監視データを監視データ格納部22から取得してトレンドグラフ画面102に表示させる画像データを生成する。
図9における異常イベント38は水位1の上限値超過で、ポンプ場の送水流量39a、水弁1の開度39bが関連する項目39として軸項目32に自動で追加表示され、追加された関連する項目39の監視データがトレンドグラフ35a、トレンドグラフ35bとしてグラフエリア31に自動で追加表示される。なお、
図9では特許図面の制約上、個々のトレンドグラフ35a、35bは関連する項目39の枠線に対応させて破線、一点鎖線で示したがこれに限るものではなく、色を変えて表示させても構わない。
【0020】
監視制御端末装置100において、監視制御部101がトレンドグラフ画面102に監視データ等を表示させる処理について説明する。
図10は、実施の形態1に係る監視制御端末装置100の表示に関わる処理を示すフローチャートである。ユーザは、グラフ表示したい項目を選択項目として選択して軸項目32にドラッ
グアンドドロップする(ステップS1)。入力項目受付部2は、選択項目について項目一覧格納部21を検索する(ステップS2)。グラフ表示画像生成部3は、項目一覧格納部21を検索して抽出した選択項目に対応する監視データを監視データ格納部22から取得してトレンドグラフ画面102にグラフ表示させる画像データを生成してグラフ表示する(ステップS3)。イベント/シナリオ表示画像生成部4は、検索された選択項目に関連するイベント36をイベント情報格納部24から取得してトレンドグラフ画面102に表示させる画像データを生成して表示する(ステップS4)。イベント/シナリオ表示画像生成部4は、検索された選択項目に関連し判定された制御シナリオ37をイベント情報格納部24および制御シナリオ格納部25から取得してトレンドグラフ画面102に表示させる画像データを生成して表示する(ステップS5)。異常イベント表示画像生成部5はイベント情報格納部24に格納されたイベントから異常イベント38の発生を判断し、異常イベント38についてトレンドグラフ画面102に表示させる画像データを生成して表示する(ステップS6)。異常イベント38の発生があった場合、関連グラフ表示画像生成部6は異常原因図格納部23を検索して、発生した異常イベント38に関わる監視機器103に関連する項目を抽出し、抽出された関連する項目39についての監視データを監視データ格納部22から取得してトレンドグラフ画面102に表示させる画像データを生成してグラフ表示する(ステップS7)。項目候補画像生成部1は、ステップS7で表示した関連する項目39の設備に属する別の項目を項目一覧格納部21から取得して、軸候補項目33に表示させる画像データを生成して表示する(ステップS8)。ステップS8は、ユーザが関連する項目39とは別の項目についてもトレンドグラフ35として表示したい場合もあるため設けている。例えば、
図9のポンプ場の送水流量39aに対して、ポンプ場の水位の表示を求める場合がある。
【0021】
なお、監視制御部101のハードウエアの一例は
図11に示すように、プロセッサ110と記憶装置111から構成される。監視制御部101が実行するプログラムおよび各格納部に収納されたデータ等を備えた記憶装置111は、例えば、ランダムアクセスメモリ等の揮発性記憶装置と、フラッシュメモリ等の不揮発性の補助記憶装置とを具備する。また、フラッシュメモリの代わりにハードディスクの補助記憶装置を具備してもよい。プロセッサ110は記憶装置111から入力されたプログラムを実行し、監視制御部101が備えた各画像生成部はトレンドグラフ画面102に表示させる画像データを生成する。この場合、補助記憶装置から揮発性記憶装置を介してプロセッサ110にプログラムが入力される。また、プロセッサ110は、演算結果等のデータを記憶装置111の揮発性記憶装置に出力してもよいし、揮発性記憶装置を介して補助記憶装置にデータを保存してもよい。
【0022】
以上のように、実施の形態1による監視制御端末装置100では、異常イベント表示画像生成部5が異常イベントの発生を判断し、関連グラフ表示画像生成部6が異常イベント38に関わる監視機器103の関連する項目39についての監視データをトレンドグラフ画面102に表示させる構成としたため、ユーザは異常イベントの発生を容易に把握できるとともに、異常イベントに関連する監視データの推移を容易に確認することができる。また、グラフエリア31には、選択項目に関連するイベント36および制御シナリオ37が自動で表示されるため、ユーザがグラフデータの変化理由を関連するイベント36および制御シナリオ37と関連付けて容易に把握することができる。また、表示形式項目34に表示された項目をユーザは選択できるため、グラフエリア31をユーザが選択した表示形式に容易に書き換えることができる。また、異常原因図格納部23と制御シナリオ格納部25を設けているため、ユーザが監視機器の関係を事前に把握しておかなくても異常イベントに関連する監視データの推移を容易に確認することができる。
【0023】
実施の形態2.
実施の形態2に係る監視制御端末装置100について説明する。
図12は監視制御端末装置100のトレンドグラフ画面102の例を示す図である。実施の形態2に係る監視制御端末装置100は、実施の形態1で示したトレンドグラフ画面102の構成に加えて表示項目40と追加候補項目41を設けた構成になっている。
【0024】
図12は実施の形態1と同様に項目「水位1:計測値」を選択項目とした例で、選択項目に関連するイベント36および制御シナリオ37についての項目を表示項目として、表示項目40にカテゴリで自動的に表示される。カテゴリとはイベントの上位であり、イベントおよび制御シナリオについての複数の項目が一つのカテゴリにまとめて分類される。
図12では4つの項目のカテゴリが表示項目40として表示されており、例えば、「水弁1:状態変化」のカテゴリには「水弁1:全開」、「水弁1:全閉」のイベントが含まれ、「ポンプ場:操作」のカテゴリには「ポンプ場:制御取得」、「ポンプ場:送水要求」のイベントが含まれる。また、トレンドグラフ画面102には、トレンドグラフ画面102に表示可能なイベント36および制御シナリオ37についての項目が追加候補項目として、追加候補項目41にカテゴリで自動的に表示される。
図12では「水弁2:状態変化」が追加候補項目41として表示されている。項目候補画像生成部1は、選択項目に関連したカテゴリである表示項目40と、トレンドグラフ画面102に表示可能なカテゴリである追加候補項目41とをトレンドグラフ画面102に表示させる画像データを生成し、イベント/シナリオ表示画像生成部4は、トレンドグラフ画面102に表示された追加候補項目41の中から選択された追加候補項目41に関連するイベント36および制御シナリオ37とをイベント情報格納部24および制御シナリオ格納部25から取得してトレンドグラフ画面102に表示させる画像データを生成する。追加候補項目41に表示された項目からユーザがグラフエリア31に追加表示したい項目を選択項目として選択し、表示項目40にドラッグアンドドロップすることで、選択項目に関連するイベント36および制御シナリオ37がグラフエリア31に表示される。
【0025】
監視制御端末装置100において、監視制御部101がトレンドグラフ画面102に監視データ等を表示させる処理について説明する。
図13は、実施の形態2に係る監視制御端末装置100の表示に関わる処理を示すフローチャートである。実施の形態1で示した
図10のフローチャートと異なる処理のみを説明する。ユーザは、グラフ表示したい項目またはグラフに追加した項目を選択して軸項目32または表示項目40に選択項目としてドラッ
グアンドドロップする(ステップS1)。入力項目受付部2は、選択項目について項目一覧格納部21を検索する(ステップS2)。入力項目受付部2は、軸項目32か表示項目40かを判定する(ステップS2−1)。軸項目32であれば、追加でトレンドグラフ35を表示するステップS3以降の処理を実施する。表示項目40であれば、追加で選択項目に関連するイベント36および制御シナリオ37を表示するステップS4以降の処理を実施する。表示項目40の場合、項目候補画像生成部1は、ステップS4で表示した表示項目40の設備に属する別の項目を項目一覧格納部21から取得し、軸項目32であれば軸候補項目33に、表示項目40であれば追加候補項目41に表示させる画像データを生成して表示する(ステップS8)。
【0026】
以上のように、実施の形態2による監視制御端末装置100では、トレンドグラフ画面102に表示項目40と追加候補項目41とを設けたため、トレンドグラフ35に関連する項目をユーザが選択してトレンドグラフ画面102に追加でき、トレンドグラフ35とユーザが選択した項目とを容易に関連付けて把握することができる。
【0027】
実施の形態3.
実施の形態3に係る監視制御端末装置100について説明する。
図14は監視制御端末装置100の構成を示すブロック図、
図15は監視制御端末装置100の関連項目格納部26の項目テーブルの例を示す図、
図16は監視制御端末装置100のトレンドグラフ画面102の例を示す図である。実施の形態3に係る監視制御端末装置100は、実施の形態2で示したトレンドグラフ画面102の構成に加えて関連項目登録ボタン42を設けた構成になっている。
【0028】
監視制御部101は、
図2に示した構成に加えて、
図14に示すように関連項目登録部7と関連項目格納部26を備える。関連項目登録部7は、関連項目登録ボタン42をトレンドグラフ画面102に表示させる画像データを生成し、選択された追加候補項目41である関連項目を関連項目格納部26に登録する。関連項目格納部26は、関連項目として追加候補項目41に関わるイベントを格納する。
図15では、追加候補項目「水弁2:状態変化」に関わるイベントとしてポンプ場の送水を示す。イベント/シナリオ表示画像生成部4は、関連項目に関連するイベントおよび制御シナリオを関連項目格納部26および制御シナリオ格納部25から取得してトレンドグラフ画面102に表示させる画像データを生成する。
【0029】
図16は実施の形態2と同様に項目「水位1:計測値」を選択項目とした例で、トレンドグラフ画面102の右上に関連項目登録ボタン42が表示される。ユーザは追加候補項目41から登録したい項目を選択項目として選択した後、表示項目40に選択項目をドラッグアンドドロップし、関連項目登録ボタン42を押下することで選択項目は関連項目として関連項目格納部26に登録される。登録することで、ユーザが都度選択項目を表示項目40にドラッグアンドドロップすることなく、選択項目に関連するイベント36がグラフエリア31に表示される。
【0030】
監視制御端末装置100において、監視制御部101が関連項目を登録する処理について説明する。
図17は、実施の形態3に係る監視制御端末装置100の関連項目登録に関わる処理を示すフローチャートである。ユーザは、グラフ表示したい項目またはグラフに追加した項目を選択項目として選択して軸項目32または表示項目40にドラッグアンドドロップする(ステップS1)。選択項目を関連項目として登録する場合、ユーザはさらに関連項目登録ボタン42を押下し、関連項目登録部7は関連項目登録ボタン42が押下されたかを判断する(ステップS1−1)。押下されていない場合は、入力項目受付部2は選択項目について項目一覧格納部21を検索する(ステップS2)。以下の処理は、実施の形態2で示した
図13のフローチャートと同様の処理となるため説明を省略するが、登録された関連項目があればイベント/シナリオ表示画像生成部4は、選択項目に関連するイベント36を関連項目格納部26からも取得してトレンドグラフ画面102に表示させる画像データを生成して表示する(ステップS4)。押下された場合は、S11の処理へ進む。入力項目受付部2は、選択項目について項目一覧格納部21を検索する(ステップS11)。イベント/シナリオ表示画像生成部4は、選択項目に関連するイベント36をイベント情報格納部24から取得する(ステップS12)。関連項目登録部7は、取得したイベント36を関連項目格納部26に登録する(ステップS13)。
【0031】
以上のように、実施の形態3による監視制御端末装置100では関連項目登録部7と関連項目格納部26を備えており、トレンドグラフ35に関連する項目を都度ユーザが選択しなくても表示することができるため、グラフデータの変化理由をユーザがイベントを指定しなくても関連付けて把握することができる。
【0032】
実施の形態4.
実施の形態4に係る監視制御端末装置100について説明する。
図18は監視制御端末装置100の構成を示すブロック図である。実施の形態4に係る監視制御端末装置100は、実施の形態1で示した監視制御端末装置100の構成に加えて、図面解析部8と図面情報登録部9を監視制御部101に設けた構成になっている。
【0033】
異常原因図および制御シナリオはシステムの設計時に図面として作成される。そのため、これらの図面はシステムの設計者等によって監視制御端末装置100に入力され、登録されるものであった。しかしながら、更新工事等により監視制御対象である監視機器が変更になった場合においては、新たに図面が作成されるため、図面の入力と登録の作業が必要になる。本実施の形態では、監視制御端末装置100は図面解析部8と図面情報登録部9とを備え、監視制御端末装置100に図面を入力しさえすれば、システムの設計者等の手を介することなく監視制御端末装置100に登録されるものである。図面解析部8は、図面として作成された異常原因図および制御シナリオの情報を解析し、図面の情報が異常原因図格納部23または制御シナリオ格納部25において登録されているかを判定する。図面情報登録部9は、未登録の図面の情報を異常原因図格納部23または制御シナリオ格納部25に登録する。システムの設計者等による登録作業なしに、更新対象である異常原因図およびシナリオの図面を図面解析部8に読み込ませるだけで、監視制御端末装置100の更新も行われる。
【0034】
監視制御端末装置100において、監視制御部101が図面情報を登録する処理について説明する。
図19は、実施の形態4に係る監視制御端末装置の図面情報登録に関わる処理を示すフローチャートである。図面解析部8は、読み込まれた図面の内容を解析し、図面の登録の有無を判定する(ステップS0)。登録されている場合、ステップS1以降の処理は、実施の形態1で示した
図10のフローチャートと同様の処理となるため説明を省略する。登録されていない場合、図面情報登録部9は、図面の情報が異常原因図であれば異常原因図格納部23に、制御シナリオであれば制御シナリオ格納部25に登録する(ステップS0−1)。ステップS0−1の後、ステップS1に進み実施の形態1で示した同様の処理を行う。
【0035】
以上のように、実施の形態4による監視制御端末装置100では、図面解析部8と図面情報登録部9とを監視制御部101に設けたため、システムの設計者等による登録作業なしに、図面の情報は異常原因図格納部23または制御シナリオ格納部25に登録される。また、登録されたことにより、トレンドグラフ35の変化理由を新たに登録されたシナリオおよび異常原因図と関連付けて把握することができる。
【0036】
実施の形態5.
実施の形態5に係る監視制御端末装置100について説明する。
図20は監視制御端末装置100の構成を示すブロック図、
図21は監視制御端末装置100のカテゴリ表示格納部27の項目テーブルの例を示す図、
図22は監視制御端末装置100のトレンドグラフ画面102の例を示す図である。実施の形態5に係る監視制御端末装置100は、実施の形態2で示したトレンドグラフ画面102の構成に変えて、カテゴリ凡例43およびカテゴリマーカ44で表示した構成になっている。
【0037】
監視制御部101は、
図2に示した構成に加えて、
図20に示すようにカテゴリ表示格納部27を備える。カテゴリ表示格納部27は、カテゴリに対応した凡例をカテゴリ凡例43として格納する。
図21では、表示項目「ポンプ場:状態変化」に関わるカテゴリ凡例を示す。イベント/シナリオ表示画像生成部4は、カテゴリ凡例43と、カテゴリ凡例43に対応してトレンドグラフ35上に付与されるカテゴリマーカ44とをトレンドグラフ画面102に表示させる画像データを生成し、選択されたカテゴリ凡例43に対応した表示項目40に分類されたイベント36および制御シナリオ37、または選択されたカテゴリマーカ44に対応したイベント36および制御シナリオ37を、イベント情報格納部24および制御シナリオ格納部25から取得してトレンドグラフ画面102に表示させる画像データを生成する。
【0038】
図22は実施の形態2と同様に項目「水位1:計測値」を選択項目とした例で、表示項目40のそれぞれに対応するカテゴリ凡例43が表示され、トレンドグラフ35上にはカテゴリ凡例43に対応したカテゴリマーカ44がイベント36および制御シナリオ37の文言に代わって表示される。複数のイベント36および制御シナリオ37を同一のグラフエリア31内に表示することで表示情報過多になり、トレンドグラフ35の視認性が落ちる場合があったが、カテゴリ凡例43を定義してカテゴリマーカ44で表示させることで、同一のグラフエリア31内に表示するイベント36および制御シナリオ37が多い場合でも、トレンドグラフ35の視認性は損なわれない。ユーザが任意のカテゴリ凡例43を押下した場合、押下した表示項目40に関わるイベント36および制御シナリオ37の全てがグラフエリア31に表示される。
図23では、ユーザがカテゴリ凡例43を選択して押下し、押下したカテゴリ凡例43についてのイベント36である「水弁1:全開」および「水弁1:全閉」が表示された例を示す。ユーザが任意のカテゴリマーカ44を押下した場合、押下したカテゴリマーカ44についてのイベント36または制御シナリオ37のみが表示される。
図24では、ユーザがカテゴリマーカ44を選択して押下し、押下したカテゴリマーカ44についてのイベント36である「水弁1:全開」が表示された例を示す。
【0039】
監視制御端末装置100において、監視制御部101がトレンドグラフ画面102に監視データ等を表示させる処理について説明する。
図25は、実施の形態5に係る監視制御端末装置100の表示に関わる処理を示すフローチャートである。実施の形態2で示した
図13のフローチャートと異なる処理のみを説明する。入力項目受付部2は、ユーザの選択が項目なのかカテゴリ凡例43なのかカテゴリマーカ44なのかを判断する(ステップS00)。ユーザの選択が項目である場合、ステップS1以降の処理は、実施の形態2で示した
図13のフローチャートと同様の処理となるため説明を省略するが、イベント/シナリオ表示画像生成部4は、選択項目に関連するイベント36および制御シナリオ37についてのカテゴリマーカ44をカテゴリ表示格納部27から取得してトレンドグラフ画面102に表示させる画像データを生成して表示する(ステップS4、ステップS5)。ユーザがカテゴリ凡例43を選択して押下した場合、イベント/シナリオ表示画像生成部4は押下された表示項目40に関わるイベント36および制御シナリオ37の全てをポップアップによる文言でグラフエリア31に表示する(ステップS00−1)。ユーザがカテゴリマーカ44を選択して押下した場合、イベント/シナリオ表示画像生成部4は押下された表示項目40に関わるイベント36または制御シナリオ37をグラフエリア31にポップアップによる文言で表示する(ステップS00−2)。
【0040】
以上のように、実施の形態5による監視制御端末装置100では、カテゴリ表示格納部27を備えて表示項目40のそれぞれに対応するカテゴリ凡例43を格納し、イベント36および制御シナリオ37の文言に代えてカテゴリ凡例43およびカテゴリマーカ44で表示したため、関連するイベント36および制御シナリオ37が多い場合でも表示情報過多にならず、トレンドグラフの視認性を損なうことなくグラフデータとイベント36、制御シナリオ37とを関連付けて容易に把握することができる。また、ユーザがカテゴリ凡例43またはカテゴリマーカ44を選択して押下することで容易に文言での表示に変更できるため、ユーザはグラフデータとイベント36、制御シナリオ37との関連付けを容易に把握することができる。
【0041】
また本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
表示部と監視制御部(101)から構成される監視制御端末装置(100)であって、監視制御部(101)は、監視データの項目と設備名称を格納した項目一覧格納部(21)と、監視データを格納した監視データ格納部(22)と、異常イベント(38)と異常の原因となる監視機器(103)を格納した異常原因図格納部(23)と、監視機器(103)に生じたイベントと時刻を格納するイベント情報格納部(24)と、監視機器(103)の制御に関わる制御シナリオ(37)を格納する制御シナリオ格納部(25)と、項目を表示させる項目候補画像生成部(1)と、選択項目について項目一覧格納部(21)を検索する入力項目受付部(2)と、選択項目の監視データをグラフ表示させるグラフ表示画像生成部(3)と、イベント(36)および制御シナリオ(37)を表示させるイベント/シナリオ表示画像生成部(4)と、異常イベント(38)の発生を判断し異常イベント(38)を表示させる異常イベント表示画像生成部(5)と、異常イベント(38)に関わる監視機器(103)に関連する項目の監視データを表示させる関連グラフ表示画像生成部(6)を備えた。