(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記コントローラは、前記帯域選択信号が前記第2の組の周波数帯のうちの第3の周波数帯が送信帯であることを示すことに応答して前記複数のスイッチのうちの目標スイッチを開くように構成される、請求項1に記載のトランスミッタシステム。
前記コントローラは、前記帯域選択信号に基づいて前記第1の帯域選択スイッチまたは前記第1の帯域選択スイッチを制御するように構成される、請求項1に記載のトランスミッタシステム。
前記複数のスイッチのうちの個々のスイッチは、前記第2の帯域選択スイッチの出力と前記スイッチングモジュールの接地端子との間に結合される、請求項5に記載のトランスミッタシステム。
前記複数のスイッチのうちの個々のスイッチは、前記スイッチングモジュールのシャント入力端子と前記スイッチングモジュールの接地端子との間に結合される、請求項5に記載のトランスミッタシステム。
前記第1の組のセルラー周波数帯はユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーションズ・システム(UMTS)バンド17を含み、前記第2の組のセルラー周波数帯はUMTSバンド4を含む、請求項1に記載のトランスミッタシステム。
前記第1の組のセルラー周波数帯はユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーションズ・システム(UMTS)バンド17を含み、前記第2の組のセルラー周波数帯はグローバルシステム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM)バンド1900を含む、請求項1に記載のトランスミッタシステム。
前記第1の組の周波数帯内の受信信号と、前記第2の組の周波数帯内の受信信号とを増幅するように構成された受信機システムをさらに備える、請求項1に記載のトランスミッタシステム。
前記第1の帯域選択スイッチの出力に結合された前記RFモジュールの第1の複数の出力端子と、前記第2の帯域選択スイッチの出力に結合された第2の複数の出力端子とは、空間的に離間される、請求項12に記載のRFモジュール。
前記第1の組の周波数帯内の受信信号と、前記第2の組の周波数帯内の受信信号とを増幅するように構成された受信機システムをさらに備える、請求項12に記載のRFモジュール。
【発明を実施するための形態】
【0016】
いくつかの実施形態の詳細な説明
ここに見出しが提供される場合、それらは単なる便宜上のものであり、請求項に記載の発明の範囲または意味に必ずしも影響を与えない。
【0017】
携帯電話などの多くの無線装置は、複数のセルラープロトコルおよび/または複数のセルラー周波数帯をサポートするように構成される。無線データのスループットを向上させるために、複数のセルラー周波数帯を同時に使用してデータを送信および/または受信するキャリアアグリゲーションを採用する無線装置がある。いくつかの実装例では、単一のセルラー周波数帯が送信に使用され、複数のセルラー周波数帯が受信に使用される。例として、無線装置は、第1のセルラー周波数帯(たとえばUMTSバンド17)で送信し、第1のセルラー周波数帯および第2のセルラー周波数帯(たとえばUMTSバンド17および4)の両方で受信し得る。
【0018】
いくつかの実装例では、第1のセルラー周波数帯(たとえばUMTSバンド17)の第3の高調波は第2のセルラー周波数帯(たとえばUMTSバンド4)の受信周波数範囲内にあるため、第2のセルラー周波数帯(たとえばUMTSバンド4)での受信が劣化する可能性がある。したがって、いくつかの実装例では、無線装置は、活発な送信信号経路における高調波歪みを減少させるかまたは最小化し、かつ他の経路へのこの信号の漏れを阻止するかまたは防ぐように設計され、かつ/または構成される。
【0019】
いくつかの実施形態では、第1のセルラー周波数帯(たとえばUMTSバンド17)をサポートするパワーアンプおよび第2のセルラー周波数帯(たとえばUMTSバンド4)をサポートするパワーアンプは、2つの増幅経路間の望ましくない結合を防ぐよう回路基板設計およびレイアウトに留意して別個のパッケージに収容される。しかしながら、そのような手法は費用の増大および外形寸法の大型化につながり得る。
【0020】
とりわけ、キャリアアグリゲーション通信システムに伴う前述の課題に対処するように構成されることができる回路、装置および方法の様々な例が本願明細書に開示される。本願明細書に記載されるいくつかの実装例では、高調波漏れ減少スイッチは無線装置のパワーアンプシステム内に実装され、高調波漏れを減少させるように制御される(たとえば開閉される)。
【0021】
図1は、高調波漏れを減少させるためのスイッチ136を含む無線通信構成例100を概略的に示す。無線通信構成100はさらに、トランシーバシステム130、多重システム101、および1本以上のアンテナ115,125を含む。
【0022】
多重システム101は、トランシーバシステム130の対応する出力から受信した信号をアンテナ115,125に提供する。同様に、多重システム101は、アンテナ115,125を介して受信した信号をトランシーバシステム130の対応する入力に提供する。そのため、多重システム101はスイッチ、デュプレクサおよび他のコンポーネントを含み得る。
【0023】
トランシーバシステム130は、アンテナ115,125を介した送信のためにデジタルデータ信号を高周波(RF)信号に変換するトランスミッタシステム132を含む。そのため、トランスミッタシステム132は、ベースバンドシステム、局部発振器を含むモジュレータ、デジタル−アナログ変換器、パワーアンプ、および他のコンポーネントを含み得る。トランシーバシステム130は、受信信号をデジタルデータ信号に変換するレシーバシステム134をさらに含む。そのため、レシーバシステム134は、低ノイズアンプ(low-noise amplifier)(LNA)、局部発振器を含む復調器、アナログ−デジタル変換器、ベースバンドシステム、および他のコンポーネントを含み得る。
【0024】
トランスミッタシステム132は、(入力において受信されたデジタルデータ信号に基づいて)1組のセルラー周波数帯のうち1つ以上においてそれぞれの出力を介して信号を送信するように構成される。たとえば、トランスミッタシステム132は、第1のセルラー周波数帯では第1の出力を介して、第2のセルラー周波数帯では第2の出力を介して、または両方において、信号を送信し得る。同様に、レシーバシステム134は、1組のセルラー周波数帯のうち1つ以上においてそれぞれの入力を介して信号を受信し、かつ受信信号に基づいてデジタルデータ信号を生成するように構成される。たとえば、レシーバシステム134は、第1のセルラー周波数帯では第1の出力を介して、第2のセルラー周波数帯では第2の出力を介して、または両方において、信号を受信し得る。
図1は、2つの出力を有するトランスミッタシステム132および2つの入力を有するレシーバシステム134を示すが、トランスミッタシステム132およびレシーバシステム134が追加的なセルラー周波数帯のための追加的な出力および/または入力を有し得ることが認識されるべきである。
【0025】
トランスミッタシステム132およびレシーバシステム134が動作するセルラー周波数帯は、1つ以上の送信帯および1つ以上の受信帯を示す帯域選択信号によって設定され得る。いくつかの実装例では、帯域選択信号は送信帯および受信帯として単一のセルラー周波数帯を示し、シングルバンド通信と称され得る。
【0026】
いくつかの実装例では、帯域選択信号は、送信帯として複数のセルラー周波数帯(アップリンクキャリアアグリゲーション通信と称する)および/または受信帯として複数のセルラー周波数帯(ダウンリンクキャリアアグリゲーション通信と称する)を示す。
【0027】
いくつかの実装例では、帯域選択信号は、送信帯として単一のセルラー周波数帯および受信帯として複数のセルラー周波数帯を、たとえば、アップリンクシングルバンド通信およびダウンリンクキャリアアグリゲーション通信を示す。たとえば、帯域選択信号は、送信帯として第1のセルラー周波数帯を、受信帯として第1のセルラー周波数帯および第2のセルラー周波数帯の両方を示し得る。したがって、トランスミッタシステム132は、第1のセルラー周波数帯における信号を第1の出力を介して送信し、レシーバシステム134は、第1のセルラー周波数帯および第2のセルラー周波数帯における信号を第1の入力端子および第2の入力端子を介してそれぞれ受信し得る。
【0028】
いくつかの実装例では、トランスミッタシステム132は、第2のセルラー周波数帯における信号を意図せずに第2の出力を介して送信し得る。たとえば、トランスミッタシステム132内の高調波カップリングは、第1のセルラー周波数帯において送信された信号の、より高い周波数コピーの第2のセルラー周波数帯における送信をもたらし得る。他の状況は、スプリアス信号および相互変調積などの、第2のセルラー周波数帯における第2の出力を介した意図しない信号の送信につながり得る。トランスミッタシステム132によって第2の出力端子を介して送信されるこの意図しない信号は、多重システム101を伝播し、レシーバシステム134の第2の入力端子において受信され得、ノイズとして出現し、レシーバシステム134によって第2の入力において受信されることが意図される信号を劣化させる。
【0029】
したがって、無線通信構成100は、接地電位に第2の出力を結合するスイッチ136を含む。スイッチが閉じられている時、意図しない信号は、レシーバシステム134の第2の入力ではなく接地にルーティングされる。
【0030】
スイッチ136は、帯域選択信号に基づいて開閉され得る。帯域選択信号が第2のセルラー周波数帯を送信帯として示す場合、スイッチ136が開かれ、トランスミッタシステム132の第2の出力からの意図される信号が、多重システム101に伝播され、アンテナ115,125の一方を介して送信されることが可能となる。帯域選択信号が送信帯ではなく受信帯として第2のセルラー周波数帯を示す場合、スイッチ136は閉じられ、トランスミッタシステム132の第2の出力からの任意の意図しない信号を多重システム101ではなく接地に、かつ場合によってはレシーバシステム134の第2の入力にルーティングする。帯域選択信号が第2のセルラー周波数を送信帯または受信帯として示さない場合、スイッチ136は開かれても閉じられてもよい。
【0031】
図2は、いくつかの実施形態において、無線通信構成200がスイッチコントローラ220を含むことを示す。無線通信構成200はさらに、パワーアンプシステム230、多重システム201、第1のアンテナ115、および第2のアンテナ125を含む。(
図1のトランスミッタシステム132などのトランスミッタシステムの一部として実装され得る)パワーアンプシステム230は、パワーアンプコントローラ210によって制御される第1のパワーアンプ211および第2のパワーアンプ212を含む。各パワーアンプ211,212は、パワーアンプコントローラ210によって有効にされると、パワーアンプの入力において受信した信号を増幅した信号をパワーアンプの出力において提供するように構成される。パワーアンプコントローラ210は、受信した帯域選択信号に基づいてパワーアンプ211,212を選択的に有効にしかつ/または無効にするように構成される。
【0032】
いくつかの実装例では、第1のパワーアンプ211は、第1のセルラー周波数帯において信号を増幅するように構成され、第2のパワーアンプ212は、第2のセルラー周波数帯において信号を増幅するように構成される。たとえば、第1のセルラー周波数帯は、704メガヘルツ(MHz)と746MHzとの間のユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーションズ・システム(UMTS)バンド17であり得、第2のセルラー周波数帯は、1710MHzと2155MHzとの間のUMTSバンド4であり得る。各セルラー周波数帯は、アップリンク周波数サブバンドおよびダウンリンク周波数サブバンドを含み得る。たとえば、第1のセルラー周波数帯は、704MHzと716MHzとの間のアップリンク周波数サブバンド、および734MHzと746MHzとの間のダウンリンク周波数サブバンドを含み得る。同様に、第2のセルラー周波数帯は、1710MHzと1755MHzとの間のアップリンク周波数サブバンド、および2110MHzと2155MHzとの間のダウンリンク周波数サブバンドを含み得る。以下で表1に記載されるものなどの他のセルラー周波数帯、または他の非UMTSセルラー周波数帯を使用してもよい。
【0033】
第1の例として、帯域選択信号は、送信帯として第1のセルラー周波数帯を、受信帯として第1のセルラー周波数帯および第2のセルラー周波数帯の両方を示し得る。したがって、第1のセルラー周波数帯における第1の受信信号は、第1のアンテナ115において受信され、多重システム201によって受信システム(図示せず)の第1の入力にルーティングされる。また、第2のセルラー周波数帯における第2の受信信号は、第2のアンテナ125において受信され、多重システム201によって受信システムの第2の入力にルーティングされる。
【0034】
同時に、帯域選択信号に応答して、パワーアンプコントローラ210は第1のパワーアンプ211を有効にし、第2のパワーアンプ212を無効にする。第1のセルラー周波数帯における送信信号は、(第1のパワーアンプ211の入力に結合された)パワーアンプシステム230の第1の入力において受信され、送信信号を増幅した信号は、(第1のパワーアンプ211の出力に結合された)パワーアンプシステム230の第1の出力を介して送信される。送信信号を増幅した信号は、多重システム201によって第1のアンテナ115にルーティングされ、送信される。多重システム201は、第1のデュプレクサ251および第2のデュプレクサ252を用いて上記のように信号をルーティングすることができる。
【0035】
上記のように、第2のセルラー周波数帯における意図しない信号は、(第2のパワーアンプ212の出力に結合された)パワーアンプシステム230の第2の出力を介して送信され得る。いくつかの実装例では、第1のパワーアンプ211は完全に線形でなくてもよく、送信信号を増幅した信号に加えて、第1のセルラー周波数帯の倍数において送信信号の高調波コピーを出力し得る。(高調波コピーを含む)第1のパワーアンプ211の出力は、経路299に従ってパワーアンプシステム230の他のコンポーネントと結合し、パワーアンプシステム230の第2の出力から漏れ出し得る。漏れ信号は、さらに経路299に従って、多重システム201に伝播し、第2のデュプレクサ252を通って受信システム(図示せず)の第2の入力に漏れ出し得る。したがって、第1のセルラー周波数帯における送信信号の高調波コピーは、第2のセルラー周波数帯(またはそのダウンリンクサブバンド)内にあり得、受信システムの第2の入力においてノイズとして受信され得る。
【0036】
したがって、無線通信構成200は、パワーアンプシステム230の第2の出力を接地電位に結合するスイッチ221を含む。スイッチ221は、帯域選択信号に基づいてスイッチ221を開くかまたは閉じるスイッチコントローラ220によって制御される。帯域選択信号が第2のセルラー周波数帯を送信帯ではなく受信帯として示す場合、スイッチコントローラ220は、スイッチ221を閉じ、パワーアンプシステム230の第2の出力からの任意の意図しない信号を、レシーバシステムの第2の入力ではなく接地にルーティングする。
【0037】
第2の例として、帯域選択信号は、第2のセルラー周波数帯を送信帯として、受信帯として第2のセルラー周波数帯を示し得る。したがって、第2のセルラー周波数帯における受信信号は第2のアンテナ125において受信され、多重システム201によって受信システムの第2の入力にルーティングされる。
【0038】
同時に、帯域選択信号に応答して、PAコントローラ210は第1のパワーアンプ211を無効にし、第2のパワーアンプ212を有効にする。第2のセルラー周波数帯における送信信号は、(第2のパワーアンプ212の入力に結合された)パワーアンプシステム230の第2の入力において受信され、送信信号を増幅した信号は、(第2のパワーアンプ212の出力に結合された)パワーアンプシステム230の第2の出力を介して送信される。送信信号を増幅した信号は、多重システム201によって第2のアンテナ125にルーティングされ、送信される。
【0039】
スイッチ221が閉じられている場合、増幅された送信信号は、多重システム201ではなく接地にルーティングされることになる。したがって、帯域選択信号が第2のセルラー周波数帯を送信帯として示す場合、スイッチコントローラ220はスイッチ221を開く。
【0040】
一般に、スイッチコントローラ220は、帯域選択信号に基づいてスイッチ221を制御する。帯域選択信号が第2のセルラー周波数帯を送信帯として示す場合、スイッチコントローラ220はスイッチ221を開き、パワーアンプシステム230の第2の出力からの意図される信号が多重システム201に伝播され、かつ第2のアンテナ125を介して送信されることを可能にする。帯域選択信号が第2のセルラー周波数帯を送信帯ではなく受信帯として示す場合、スイッチコントローラ220はスイッチ221を閉じ、パワーアンプシステム230の第2の出力からの任意の意図しない信号を、多重システム201ではなく接地に、場合によってはレシーバシステムの第2の入力にルーティングする。帯域選択信号が第2のセルラー周波数を送信帯または受信帯として示さない場合、スイッチコントローラ220は、スイッチを開くかまたはスイッチ221を閉じ得る。
【0041】
図3は、いくつかの実施形態において、無線通信構成300が高調波漏れを減少させるためのスイッチ321を有するパワーアンプモジュール330を含むことを示す。無線通信構成300は、
図2を参照して上記したように、多重システム201およびアンテナ115,125をさらに含む。
【0042】
(
図1のトランスミッタシステム132などのトランスミッタシステムの一部として実装され得る)パワーアンプモジュール330は、パッケージング基板301上に実装された複数のコンポーネントおよびパワーアンプシステムを収容するように構成されたパッケージング基板301を含む。パワーアンプシステムは、パッケージング基板301上に実装された第1のアンプ211および第2のアンプ212を含む。いくつかの実装例では、第1のアンプ211および第2のアンプ212は、別個のチップでパッケージング基板301上に実装される。さらに、いくつかの実装例では、別個のチップは、パワーアンプモジュール330内の共通のダイアタッチ接地パッドを共有しない。たとえば、別個のチップは結合されて、パワーアンプモジュール330のダイアタッチ接地パッドを離間させる。いくつかの実装例では、第1のアンプ211および第2のアンプ212の出力にそれぞれ結合されたパワーアンプモジュール330の出力端子は、空間的に離間される。たとえば、出力端子は他の出力によって離間され、モジュールの反対側に配置されるか、または他の方法で離間される。いくつかの実装例では、出力端子は最大空間間隔を有する。
【0043】
パワーアンプシステムはさらに、パッケージング基板301上に実装されたスイッチ321を含む。スイッチ321は、第2のアンプ212の出力と、接地電位に結合されるパワーアンプモジュール330の接地端子との間に結合される。
【0044】
パワーアンプシステムはさらに、パッケージング基板310上に実装されたコントローラ310を含む。コントローラ310は、帯域選択信号を受信し、かつ帯域選択信号に基づいて適切なパワーアンプ211,212を選択的に有効にしかつ/または無効にするように構成される。コントローラ310はさらに、帯域選択信号に基づいてスイッチ321を制御するように構成される。たとえば、いくつかの実装例では、コントローラ310は、帯域選択信号が第2のセルラー周波数帯を送信帯として示すことに応答してスイッチ321を開き、かつ帯域選択信号が第2のセルラー周波数帯を送信帯ではなく受信帯として示すことに応答してスイッチ321を閉じるように構成される。
【0045】
スイッチ321は閉位置において第2のアンプ212の出力を接地電位に結合するシャントスイッチとして
図3(および本願明細書におけるその他の場所)に例示されるが、スイッチ321は、開位置においてパワーアンプモジュールの対応する出力端子から第2のアンプ212の出力を切り離す直列スイッチとして代替的に(または追加的に)実装され得ることが認識されるべきである。したがって、シャントスイッチとして本願明細書に記載されるスイッチの各々は、同じ場所においてかつ反対の開/閉構成で直列スイッチと置換され(または補助され)され得る。
【0046】
図4は、いくつかの実施形態において、無線通信構成400が複数の組のセルラー周波数帯をサポートするパワーアンプモジュール430を含むことを示す。無線通信構成400はさらに、多重システム410、第1のアンテナ115、および第2のアンテナ125を含む。
【0047】
(
図1のトランスミッタシステム132などのトランスミッタシステムの一部として実装され得る)パワーアンプモジュール430は、パッケージング基板401上に実装された複数のコンポーネントおよびパワーアンプシステムを収容するように構成されたパッケージング基板401を含む。パワーアンプシステムは、コントローラ460によって制御される第1のパワーアンプ431および第2のパワーアンプ432を含む。各パワーアンプ431,432は、コントローラ460によって有効にされると、パワーアンプの入力において受信した信号を増幅した信号を、パワーアンプの出力において提供するように構成される。コントローラ460は、受信した帯域選択信号に基づいてパワーアンプ431,432を選択的に有効にしかつ/または無効にする。
【0048】
いくつかの実装例では、第1のパワーアンプ431は、1組の低域セルラー周波数帯(たとえばおよそ1000MHz未満のセルラー周波数帯)などの第1の組のセルラー周波数帯のうちのいずれかにおいて信号を増幅するように構成され、第2のパワーアンプ432は、1組の高域セルラー周波数帯(たとえばおよそ1400MHz以上のセルラー周波数帯)などの第2の組のセルラー周波数帯のうちのいずれかにおいて信号を増幅するように構成される。例として、第1の組のセルラー周波数帯は、UMTSバンド5,8および12(または12のサブセットである17)のうち1つ以上を含むことができ、第2の組のセルラー周波数帯は、UMTSバンド1,2および4のうち1つ以上を含むことができる。
【0049】
パワーアンプシステムは、第1のパワーアンプ431の出力に結合された第1の帯域選択スイッチ441と、第2のパワーアンプ432の出力に結合された第2の帯域選択スイッチ442とを含む。帯域選択スイッチ441,442の各々は、コントローラ460からの信号に基づいて、すなわち、ひいては帯域選択信号に基づいて、セルラー周波数帯の組のうちの1つに対応する複数の出力のうちの1つに受信信号をルーティングする単極多投(SPMT)スイッチとして実装され得る。したがって、コントローラ460は、帯域選択信号に基づいて帯域選択スイッチ441,442の各々を制御する。
【0050】
第1の例として、コントローラ460は、第1の組のセルラー周波数帯の第1の1つ(たとえばUMTSバンド5)を唯一の送信帯として示す帯域選択信号を受信し得る。これを受けて、コントローラ460は、第1のパワーアンプ431を有効にし、第2のパワーアンプ432を無効にし、第1の帯域選択スイッチ441を第1の位置に配置することができる。第2の例として、コントローラ460は、第1の組のセルラー周波数帯の第2の1つ(たとえばUMTSバンド8)と第2の組のセルラー周波数帯の第1の1つ(たとえばUMTSバンド1)とを送信帯として示す帯域選択信号を受信し得る。これを受けて、コントローラ460は、第1のパワーアンプ431を有効にし、第2のパワーアンプ432を有効にし、第1の帯域選択スイッチ441を第2の位置に配置し、第2の帯域選択スイッチ442を第1の位置に配置することができる。
【0051】
多重システム410は同様に、パワーアンプモジュール430の出力をアンテナ115,125にルーティングするための第1の帯域選択スイッチ418および第2の帯域選択スイッチ419を含む。帯域選択スイッチ418,419は、帯域選択信号に基づいて、コントローラ460または別のコントローラによって制御され得る。多重システム410は、アンテナ115,125から受信システム(図示せず)に信号をルーティングするために多くのデュプレクサ411〜416も含む。
【0052】
第2の組のセルラー周波数帯のうち1つ以上における意図しない1つ以上の信号は、第2の帯域選択スイッチ442に結合されるパワーアンプモジュール430の出力端子を介して送信され得る。いくつかの実装例では、第1のパワーアンプ431は、少なくとも部分的にアンプの非線形性により、送信信号を増幅した信号に加えて、送信信号のセルラー周波数帯の倍数において送信信号の高調波コピーを出力し得る。第1のパワーアンプ431の出力は、これらの高調波コピーをパワーアンプモジュール430の他のコンポーネントに結合し得、第2の帯域選択スイッチ442に結合されるパワーアンプモジュール430の出力端子のうち1つ以上において漏れ信号を生成する。これらの漏れ信号は、(たとえば経路491に示されるように)多重システム410に伝播し、多重システム410の第2の帯域選択スイッチ419に結合されたデュプレクサ414〜416のうちの1つを通って受信システムの対応する入力に漏れ出し得る。代替的または付加的に、漏れ信号は、(たとえば経路492に示されるように)多重システム410に伝播し、多重システム410の第2の帯域選択スイッチ419を通って受信システムの対応する入力に漏れ出し得る。したがって、第1の組のセルラー周波数帯の1つにおける送信信号の高調波コピーは、第2の組のセルラー周波数帯のうちの1つ(またはそのダウンリンクサブバンド)内にあり、受信システムの対応する入力においてノイズとして受信され得る。
【0053】
したがって、パワーアンプシステムは、第2の帯域選択スイッチ442の1組の出力を、接地電位に結合されるパワーアンプモジュール430の接地端子にそれぞれ結合する1組のスイッチ451〜453を含む。スイッチ451〜453は、帯域選択信号に基づいてコントローラ460によって制御される。
【0054】
コントローラ460は、多くのヒューリスティクスのいずれかを用いてスイッチ451〜453を制御し得る。いくつかの実装例では、コントローラ460は、(帯域選択信号によって示される)セルラー周波数帯の組を、スイッチ451〜453のどれが開かれどれが閉じられるかを示すスイッチパラメータに関連付けるルックアップテーブルに基づいてスイッチ451〜453を制御する。
【0055】
帯域選択信号が第2の組のセルラー周波数帯の特定の1つを送信帯として示す場合、コントローラ460は対応するスイッチを開く。いくつかの実装例では、コントローラ460は他のスイッチのすべてを閉じる。いくつかの実装例では、コントローラ460は、第2の組のセルラー周波数帯のうちのいずれか1つを送信帯として示す帯域選択信号に応答して、スイッチ451〜453のすべてを開く。
【0056】
いくつかの実装例では、帯域選択信号が第2の組のセルラー周波数帯の特定の1つを送信帯ではなく受信帯として示す場合、コントローラ460は対応するスイッチを閉じる。いくつかの実装例では、帯域選択信号が第2の組のセルラー周波数帯の特定の1つ(またはそのダウンリンクサブバンド)内にある(または十分に近い)高調波を有する第1の組のセルラー周波数帯の特定の1つも送信帯として示す場合にのみ、コントローラ460は対応するスイッチを閉じる。
【0057】
図5は、いくつかの実施形態において、無線通信構成500が複数のセルラープロトコルをサポートするマルチモードパワーアンプモジュール530を含むことを示す。無線通信構成500はさらに、多重システム510、第1のアンテナ115、および第2のアンテナ125を含む。
【0058】
(
図1のトランスミッタシステム132などのトランスミッタシステムの一部として実装され得る)パワーアンプモジュール530は、パッケージング基板501上に実装された複数のコンポーネントおよびパワーアンプシステムを収容するように構成されたパッケージング基板501を含む。パワーアンプシステムは、コントローラ560によって制御される第1のパワーアンプ531、第2のパワーアンプ532、第3のパワーアンプ533、および第4のパワーアンプ534を含む。各パワーアンプ531〜534は、コントローラ560によって有効にされると、パワーアンプの入力において受信した信号を増幅した信号をパワーアンプの出力において提供するように構成される。コントローラ560は、受信した帯域選択信号に基づいてパワーアンプ531〜534を有効にするかまたは無効にする。
【0059】
いくつかの実装例では、第1のパワーアンプ531は、3G/4GまたはUMTS通信のための1組の低域セルラー周波数帯(たとえばおよそ1000MHz未満のセルラー周波数帯)などの第1のセルラープロトコルについて第1の組のセルラー周波数帯のうちのいずれかにおいて信号を増幅するように構成され、第2のパワーアンプ532は、3G/4GまたはUMTS通信のための1組の高域セルラー周波数帯(たとえばおよそ1400MHzを上回るセルラー周波数帯)などの第1のセルラープロトコルについて第2の組のセルラー周波数帯のうちのいずれかにおいて信号を増幅するように構成される。例として、第1の組のセルラー周波数帯は、UMTSバンド5,8および12(または12のサブセットである17)のうち1つ以上を含むことができ、第2の組のセルラー周波数帯は、UMTSバンド1,2および4のうち1つ以上を含むことができる。
【0060】
いくつかの実装例では、第3のパワーアンプ533は、2GまたはGSM(グローバルシステム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ)通信のための低域周波数帯などの第2のセルラープロトコルについて第3のセルラー周波数帯において信号を増幅するように構成され、第4のパワーアンプ534は、2GまたはGSM通信のための高域周波数帯などの第2のセルラープロトコルについて第4のセルラー周波数帯において信号を増幅するように構成される。例として、第3のセルラー周波数帯はGSM−850を含むことができ、第4のセルラー周波数帯はGSM−1900を含むことができる。いくつかの実装例では、第3のセルラー周波数帯は、第1の組のセルラー周波数帯のうちの1つと一致し得、かつ/または第4のセルラー周波数帯は、第2の組のセルラー周波数帯のうちの1つと一致し得る。
【0061】
パワーアンプシステムは、第1のパワーアンプ531の出力に結合された第1の帯域選択スイッチ541と、第2のパワーアンプ532の出力に結合された第2の帯域選択スイッチ542とを含む。帯域選択スイッチ541,542の各々は、コントローラ560からの信号に基づいて、すなわちひいては帯域選択信号に基づいて、セルラー周波数帯の組のうちの1つに対応するパワーアンプモジュール530の複数の出力端子に受信信号をルーティングする単極多投(SPMT)のスイッチとして実装され得る。第3のパワーアンプ533および第4のパワーアンプ534の出力は、帯域選択スイッチを通過することなく、第3のセルラー周波数帯および第4のセルラー周波数帯に対応するパワーアンプモジュール530の出力端子にそれぞれ結合される。いくつかの実装例では、第3のパワーアンプ533および第4のパワーアンプ534の出力は、それぞれの帯域通過フィルタを通って、第3のセルラー周波数帯および第4のセルラー周波数帯に対応するパワーアンプモジュール530の出力端子にそれぞれ結合される。
【0062】
多重システム510は、同様に、パワーアンプモジュール530の出力をアンテナ115,125にルーティングするための第1の帯域選択スイッチ518および第2の帯域選択スイッチ519を含む。帯域選択スイッチ518,519は、帯域選択信号に基づいてコントローラ560または別のコントローラによって制御され得る。多重システム510は、アンテナ115,125から受信システム(図示せず)に信号をルーティングするための多くのデュプレクサ511,512,515,516を含む。多重システム510は、第1の帯域選択スイッチ518と(第3のパワーアンプ533に結合された)第3のセルラー周波数帯に対応する入力との間に配置された低域フィルタ513を含み、第2の帯域選択スイッチ519と(第4のパワーアンプ534に結合された)第4のセルラー周波数帯に対応する入力との間に配置された低域フィルタ514を含む。
【0063】
第2の組のセルラー周波数帯のうち1つ以上における1つ以上の意図しない信号は、第2の帯域選択スイッチ542に結合されたパワーアンプモジュール530の出力端子または第4のパワーアンプ534に結合されたパワーアンプモジュール530の出力端子を介して送信され得る。いくつかの実装例では、少なくとも部分的にアンプの非線形性により、第1のパワーアンプ531は、送信信号を増幅した信号に加えて、送信信号のセルラー帯域の倍数において送信信号の高調波コピーを出力し得る。(高調波コピーを含む)第1のパワーアンプ531の出力は、パワーアンプモジュール530の他のコンポーネントと結合し、第2の帯域選択スイッチ542に結合されたパワーアンプモジュール530の出力端子のうち1つ以上または第4のパワーアンプ534に結合されたパワーアンプモジュール530の出力端子から漏れ出し得る。
【0064】
第2の帯域選択スイッチ542に結合されたパワーアンプモジュール530の出力端子のうちの1つ以上からの漏れ信号は、(たとえば経路591に示されるように)多重システム510に伝播し、多重システム510の第2の帯域選択スイッチ519に結合されたデュプレクサ515,516の一方を通って受信システムの対応する入力に漏れ出し得る。第4のパワーアンプ534に結合されたパワーアンプモジュール530の出力端子からの漏れ信号は、(たとえば経路592に示されるように)多重システム510に伝播し、多重システム510の第2の帯域選択スイッチ519を通って受信システムの対応する入力に漏れ出し得る。したがって、第1の組のセルラー周波数帯の1つにおける送信信号の高調波コピーは、第2の組のセルラー周波数帯の1つ(またはそのダウンリンクサブバンド)内にあり、受信システムの対応する入力においてノイズとして受信され得る。
【0065】
したがって、パワーアンプシステムは、第4のパワーアンプ534の出力および第2の帯域選択スイッチ542の出力を、接地電位に結合されたパワーアンプモジュール530の接地端子に選択的に結合するように構成された1組のスイッチ551〜553を含む。スイッチ551〜553は、上記のように帯域選択信号に基づいてコントローラ560によって制御される。
【0066】
図6は、いくつかの実施形態において、無線通信構成600が帯域選択スイッチ542および1つ以上の高調波漏れ減少スイッチ551〜553を含むスイッチングモジュール670を有するパワーアンプモジュール630を含むことを示す。無線通信構成600はさらに、
図5を参照して上記したように、多重システム510、第1のアンテナ115、および第2のアンテナ125を含む。
【0067】
(
図1のトランスミッタシステム132などのトランスミッタシステムの一部として実装され得る)パワーアンプモジュール630は、パッケージング基板601上に実装された複数のコンポーネントおよびパワーアンプシステムを収容するように構成されたパッケージング基板601を含む。
図5を参照して上記したように、パワーアンプシステムは、第1のパワーアンプ531、第2のパワーアンプ532、第3のパワーアンプ533、および第4のパワーアンプ534を含む。コントローラ660は、受信した帯域選択信号に基づいてパワーアンプ531〜534を有効にするかまたは無効にする。
【0068】
パワーアンプシステムは、
図5を参照して上記したように、第1のパワーアンプ531の出力に結合された第1の帯域選択スイッチ541と、第2のパワーアンプ532の出力に結合された第2の帯域選択スイッチ542とを含む。同様に、パワーアンプシステムは、第4のパワーアンプ534の出力および第2の帯域選択スイッチ542の出力を、接地電位に結合されたパワーアンプモジュール630の接地端子にそれぞれ結合する1組のスイッチ551〜553を含む。
【0069】
第2の帯域選択スイッチ542およびスイッチ551〜553は、スイッチングモジュール670に一体化される。スイッチングモジュール670は、たとえば単一のチップまたはダイであり得、スイッチングモジュール670のスイッチング機能を果たすように配置された複数のトランジスタを含み得る。
【0070】
スイッチングモジュール670は、第2のパワーアンプ532に結合されたデータ入力端子、第4のパワーアンプ534の出力に結合されたシャント入力端子、およびコントローラ660に結合された制御入力端子を有する。いくつかの実装例では、制御入力端子は複数の制御端子を含む。制御入力端子を介してコントローラ660から受信した信号に基づいて(すなわち、ひいては帯域選択信号に基づいて)、スイッチングモジュール670は、第2の帯域選択スイッチ542および高調波漏れ減少スイッチ551〜553を切り替え、場合によっては、データ入力端子を複数のデータ出力端子の1つおよび/または接地端子に結合し、かつ場合によってはシャント入力端子を接地端子に結合する。
【0071】
図6に示されるように、第1のスイッチ551は、スイッチングモジュール670のシャント入力端子とスイッチングモジュール670の接地端子との間に結合される。第2のスイッチ552および第3のスイッチ553は、帯域選択スイッチ542のそれぞれの出力とスイッチングモジュール670の接地端子との間に結合される。
【0072】
図7は、いくつかの実施形態において、無線通信構成(たとえば
図1〜
図6に示されるもののいくつかまたはすべて)を1つのモジュールに完全にまたは部分的に実装することができることを示す。そのようなモジュールは、たとえばフロントエンドモジュール(FEM)であり得る。
図7の例では、モジュール700はパッケージング基板702を含むことができ、多くのコンポーネントがそのようなパッケージング基板702上に搭載されることができる。たとえば、FE−PMICコンポーネント704、パワーアンプアセンブリ706、整合コンポーネント708、およびマルチプレクサアセンブリ710は、パッケージング基板702上にかつ/またはパッケージング基板702内に、搭載および/または実装されることができる。パワーアンプアセンブリ706は、使用されない送信帯経路の出力を接地に結合する1つ以上の高調波漏れ減少スイッチ707を含み得る。多くのSMT装置714およびアンテナスイッチモジュール(ASM)712などの他のコンポーネントも、パッケージング基板702上に搭載されることができる。様々なコンポーネントのすべてがパッケージング基板702上にレイアウトされるものとして表されているが、いくつかのコンポーネントは他のコンポーネント上に実装されることができることが理解されるであろう。
【0073】
いくつかの実装例において、本願明細書に記載される1つ以上の特徴を有する装置および/または回路は、無線装置などのRF電子装置に含まれることができる。そのような装置および/または回路は、本明細書に記載されるようにモジュールの形態で、またはその何らかの組合せで、無線装置において直接実装されることができる。いくつかの実施形態において、そのような無線装置は、たとえば、携帯電話、スマートフォン、電話機能の有無に関わらず携帯型無線装置、無線タブレットなどを含むことができる。
【0074】
図8は、本願明細書に記載される1つ以上の有利な特徴を有する無線装置例800を表す。本願明細書に記載される1つ以上の有利な特徴を有するモジュールの文脈では、そのようなモジュールは、概して破線のボックス700によって表すことができ、たとえばフロントエンドモジュール(FEM)として実装されることができる。
【0075】
図8を参照して、パワーアンプ(PA)820は、増幅され、送信されるべきRF信号を生成し、受信した信号を処理するための既知のやり方で構成され、動作させることができるトランシーバ810からそれぞれのRF信号を受信することができる。トランシーバ810は、ユーザに好適なデータおよび/または音声信号とトランシーバ810に好適な信号との間の変換をもたらすように構成されるベースバンドサブシステム808と相互作用するものとして示される。トランシーバ810は、無線装置800の動作のためのパワーを管理するように構成されるパワー管理コンポーネント806と通信するものとしても示される。そのようなパワー管理は、ベースバンドサブシステム808とモジュール700との動作を制御することもできる。
【0076】
ベースバンドサブシステム808は、ユーザに提供され、ユーザから受信された音声および/またはデータの様々な入力および出力を容易にするユーザインターフェイス802に接続されるものとして示される。ベースバンドサブシステム808は、無線装置の動作を容易にするためのデータおよび/または命令を格納し、かつ/または情報の格納をユーザに提供するように構成されるメモリ804に接続することもできる。
【0077】
無線装置800の例において、PA820の出力は、(それぞれの整合回路822を介して)マッチングされ、それぞれのデュプレクサ824にルーティングされるものとして示される。そのような増幅されフィルタリングされた信号は、送信のためにアンテナスイッチ814を通ってアンテナ816(または複数のアンテナ)にルーティングされることができる。いくつかの実施形態では、デュプレクサ824は、共有アンテナ(たとえば816)を用いて送信動作および受信動作が同時に行われることを可能にする。
図8では、受信信号は、たとえば、低ノイズアンプ(LNA)を含むことができる「Rx」経路(図示せず)にルーティングされるものとして示される。
【0078】
多くの他の無線装置構成は、本明細書に記載される1つ以上の特徴を利用することができる。たとえば、無線装置はマルチバンド装置である必要はない。別の例では、無線装置は、ダイバーシティアンテナといった追加的なアンテナと、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)およびGPSといった追加的な接続性機能とを含むことができる。
【0079】
本願明細書に記載されるように、本開示の1つ以上の特徴は、
図8の無線装置を伴うものなどのシステムに実装されると多くの利点をもたらすことができる。たとえば、デュプレクサではなくダイプレクサを使用すると、パワーアンプとアンテナとの間の信号経路損失が低下し得、費用、寸法および発熱が減少し、電池寿命が延びる。
【0080】
本開示の1つ以上の特徴は、本願明細書に記載される様々なセルラー周波数帯で実装されることができる。そのような帯域の例は表1に挙げられる。当該帯域の少なくともいくつかをサブバンドに分割することができることが理解されるであろう。本開示の1つ以上の特徴は、表1の例などの指定を有さない周波数範囲で実施されることができることも理解されるであろう。本願明細書で使用される限りにおいて、RF信号は、表1に挙げた周波数帯のうちの任意の1つ内の信号を指すものとして用いることができる。
【0082】
文脈から明らかに別段の要求がある場合を除き、明細書および請求項を通して「備える」等の用語は、排他的または網羅的という意味とは逆に、包括的という意味で、すなわち「含むがそれに限定されない」という意味で解釈されるべきものである。本明細書において一般的に使用される「結合される」という用語は、2つ以上の要素が直接接続されるかまたは1つ以上の中間要素を介して接続され得ることを意味する。加えて、「本明細書」、「上記」、「下記」という用語および同様の趣旨の用語は、本願において使用する場合、この出願全体を指しておりこの出願の特定の部分を指しているのではない。文脈によっては、本開示における単数形または複数形を用いた用語はそれぞれ複数または単数の場合も含み得る。2つ以上のアイテムのリストに関する「または」という用語は、このリスト内のアイテムのうちのいずれか、このリスト内のアイテムすべて、およびこのリスト内のアイテムの任意の組合せという解釈すべてを含む。
【0083】
実施形態の上記の詳細な説明は、網羅的であるもの、または上に開示した形態そのものに本発明を限定することは意図されない。例示的な目的で具体的な実施形態および例を上記しているが、当業者が認識することになるように、開示の範囲内で様々な同等な変更が可能である。たとえば、処理またはブロックは所与の順序で示されるが、代替的な実施形態は、異なる順序で工程を有するルーチンを行うかまたはブロックを有するシステムを採用し得、いくつかの処理またはブロックは、削除され、移動され、追加され、細別され、組合され、かつ/または変更され得る。これらの処理またはブロックの各々はさまざまな異なるやり方で実施され得る。また、処理またはブロックは連続して行われるものとして示されることもあるが、これらの処理またはブロックは、その代りに、並行して行われてもよいし、異なる時に行われてもよい。
【0084】
本願明細書において提示される教示は他のシステムに適用することができ、上記のシステムに必ずしも限定されない。上記の様々な実施形態の要素および動作は、さらなる実施形態を提供するために組合せることができる。
【0085】
いくつかの実施形態について記載したが、これらの実施形態は例としてのみ示されており、開示の範囲を限定するものとは意図されていない。実際は、明細書に記載の新しい方法およびシステムは、他のさまざまな形態で具体化され得る。さらに、本明細書に記載の方法およびシステムの形態についてのさまざまな省略、置換え、および変更は、本開示の精神から逸脱することなく行ない得る。以下の請求項およびその均等物は、本開示の範囲および精神に属するこのような形態または変形を包含することを意図している。