特許第6625770号(P6625770)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6625770
(24)【登録日】2019年12月6日
(45)【発行日】2019年12月25日
(54)【発明の名称】熱交換器
(51)【国際特許分類】
   F28D 7/10 20060101AFI20191216BHJP
   F28D 7/16 20060101ALI20191216BHJP
   F28F 1/06 20060101ALI20191216BHJP
   F28F 1/08 20060101ALI20191216BHJP
   F28F 1/10 20060101ALI20191216BHJP
   F28F 13/08 20060101ALI20191216BHJP
   F28F 21/04 20060101ALI20191216BHJP
   F28F 27/00 20060101ALI20191216BHJP
   F01N 5/02 20060101ALI20191216BHJP
【FI】
   F28D7/10 A
   F28D7/16 F
   F28F1/06
   F28F1/08
   F28F1/10 Z
   F28F13/08
   F28F21/04
   F28F27/00 511C
   F28F27/00 511F
   F01N5/02 B
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-2743(P2019-2743)
(22)【出願日】2019年1月10日
(62)【分割の表示】特願2015-506840(P2015-506840)の分割
【原出願日】2014年3月19日
(65)【公開番号】特開2019-52849(P2019-52849A)
(43)【公開日】2019年4月4日
【審査請求日】2019年1月10日
(31)【優先権主張番号】特願2013-61021(P2013-61021)
(32)【優先日】2013年3月22日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004064
【氏名又は名称】日本碍子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088616
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 一平
(74)【代理人】
【識別番号】100154829
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 成
(72)【発明者】
【氏名】徳田 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】川口 竜生
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 誠
【審査官】 石黒 雄一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第3357413(US,A)
【文献】 米国特許第6564545(US,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0131961(US,A1)
【文献】 米国特許第5398747(US,A)
【文献】 国際公開第2004/042310(WO,A1)
【文献】 特開2001−182543(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/071161(WO,A1)
【文献】 特開2013−53804(JP,A)
【文献】 米国特許第4059882(US,A)
【文献】 特開2016−102605(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28D 7/10
F01N 5/02
F28D 7/16
F28F 1/06
F28F 1/08
F28F 1/10
F28F 13/08
F28F 21/04
F28F 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒形状の外周壁と、第一の流体の流路となる複数のセルを区画形成する隔壁とを有するセラミックスを主成分とするハニカム構造体と、
前記ハニカム構造体の外周側に、第二の流体の流路となる第二流体流通部と、
前記第二流体流通部の外周側に、第三の流体の流路となる第三流体流通部と、
前記ハニカム構造体の外周側に前記ハニカム構造体を被覆する被覆部材と、を備え、
前記第二流体流通部が前記被覆部材の外周側であり、
前記第二流体流通部を構成する内ケーシングの外周壁の一部が、内周側の対向する面に接触して接触部が形成され、
前記内ケーシングは、軸方向において前記被覆部材の端部から軸方向外側に延出しており、
前記第一の流体、前記第二の流体、及び前記第三の流体が互いに混合することなく、熱交換する熱交換器。
【請求項2】
前記第二流体流通部、前記第三流体流通部の少なくともいずれかの壁面に、前記壁面の表面積を増加させる凹部または凸部が設けられている請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
前記第二流体流通部において前記接触部が形成され、前記ハニカム構造体の軸方向における前記接触部が形成された範囲で前記軸方向に垂直ないずれの断面においても、前記接触部を形成する前記外周壁に、前記内周側の対向する面との非接触部も存在することにより、前記第二流体流通部において前記第二の流体の流通が妨げられることなく可能とされている請求項1または2に記載の熱交換器。
【請求項4】
前記第一の流体、前記第二の流体、前記第三の流体の少なくともいずれかの流体の流路に、前記流体の流量を調整するための流量調整手段を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の流体間で熱交換するための熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の燃費改善が求められている中で、エンジン始動時などのエンジンが冷えている時の燃費悪化を防ぐため、冷却水やエンジンオイル、ATF(オートマチックトランスミッションフルード)等を早期に暖めて、フリクション(摩擦)損失を低減するシステムが期待されている。加えて、エンジン暖機後などのエンジンが加温している時の冷却水やエンジンオイル、ATF(オートマチックトランスミッションフルード)等の、ラジエターの冷却性能の限界を超えた過昇温を防ぐため、温度制御できる技術が期待されている。
【0003】
例えば、セラミック材料で形成されたハニカム構造体を用いて熱交換を行う技術がある(特許文献1参照)。この場合、ハニカム構造体の内部に第一の流体を流通させ、外部に第二の流体を流通させることにより、熱交換を行う。高温の流体から低温の流体へ熱交換することにより、熱を有効利用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2011/071161号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
第一の流体と第二の流体との二流体の熱交換の場合、高温の流体から低温の流体へ熱が伝えられるため、一方の流体の温度に他方の流体の温度が支配され、所望の温度とすることが難しいことがあった。
【0006】
本発明の課題は、熱交換する流体の温度を制御可能な熱交換器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
熱交換器を、第一の流体、第二の流体、及び第三の流体の三流体を流通させる構造とすることにより、上記課題を解決しうることを見出した。本発明によれば、以下の熱交換器が提供される。
【0008】
[1] 筒形状の外周壁と、第一の流体の流路となる複数のセルを区画形成する隔壁とを有するセラミックスを主成分とするハニカム構造体と、前記ハニカム構造体の外周側に、第二の流体の流路となる第二流体流通部と、前記第二流体流通部の外周側に、第三の流体の流路となる第三流体流通部と、前記ハニカム構造体の外周側に前記ハニカム構造体を被覆する被覆部材と、を備え、前記第二流体流通部が前記被覆部材の外周側であり、前記第二流体流通部を構成する内ケーシングの外周壁の一部が、内周側の対向する面に接触して接触部が形成され、前記内ケーシングは、軸方向において前記被覆部材の端部から軸方向外側に延出しており、前記第一の流体、前記第二の流体、及び前記第三の流体が互いに混合することなく、熱交換する熱交換器。
【0009】
[2] 前記第二流体流通部、前記第三流体流通部の少なくともいずれかの壁面に、前記壁面の表面積を増加させる凹部または凸部が設けられている前記[1]に記載の熱交換器。
【0010】
[3] 前記第二流体流通部において前記接触部が形成され、前記ハニカム構造体の軸方向における前記接触部が形成された範囲で前記軸方向に垂直ないずれの断面においても、前記接触部を形成する前記外周壁に、前記内周側の対向する面との非接触部も存在することにより、前記第二流体流通部において前記第二の流体の流通が妨げられることなく可能とされている前記[1]または[2]に記載の熱交換器。
【0011】
[4] 前記第一の流体、前記第二の流体、前記第三の流体の少なくともいずれかの流体の流路に、前記流体の流量を調整するための流量調整手段を有する前記[1]〜[3]のいずれかに記載の熱交換器。
【発明の効果】
【0012】
熱交換器が、熱交換するための第一の流体の流路、第二の流体の流路に加え、第三の流体の流路を有することにより、第三の流体により、第一の流体、第二の流体の温度を制御し、過昇温を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1A】本発明の熱交換器の実施形態1を示す軸方向に平行な断面図である。
図1B図1AのA−A断面図である。
図2A】ハニカム構造体と被覆部材とを一体化するところを示す模式図である。
図2B】ハニカム構造体と被覆部材とが一体化された熱交換部材を示す模式図である。
図3A】凹部または凸部の実施形態1を示す模式図である。
図3B】凹部または凸部の実施形態2を示す模式図である。
図3C】凹部または凸部の実施形態3を示す模式図である。
図4】本発明の熱交換器の実施形態2を示す軸方向に平行な断面の断面図である。
図5】本発明の熱交換器の実施形態3を示す軸方向に平行な断面の断面図である。
図6】本発明の熱交換器の実施形態4を示す軸方向に平行な断面の断面図である。
図7A】本発明の熱交換器の実施形態5を示す軸方向に平行な断面の断面図である。
図7B】本発明の熱交換器の実施形態5を示す軸方向に垂直な断面の断面図である。
図8】本発明の熱交換器の実施形態6を示す軸方向に平行な断面の断面図である。
図9】本発明の熱交換器の実施形態7を示す軸方向に平行な断面の断面図である。
図10】本発明の熱交換器の実施形態8を示す軸方向に平行な断面の断面図である。
図11】比較例1の熱交換器を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。
【0015】
(実施形態1)
図1Aは、本発明の熱交換器30の実施形態1を示す軸方向に平行な断面の断面図、図1Bは、図1AのA−A断面図である。本発明の熱交換器30は、ハニカム構造体1と、ハニカム構造体1の外周側に、第二の流体の流路となる第二流体流通部26と、第二流体流通部26の外周側に、第三の流体の流路となる第三流体流通部27と、を備える。ハニカム構造体1は、セラミックスを主成分とし、筒形状の外周壁7と、第一の流体の流路となる複数のセル3を区画形成する隔壁4とを有する。ハニカム構造体1のセル3は、第一の流体が流通する第一流体流通部25となる。熱交換器30は、第一の流体、第二の流体、及び第三の流体が互いに混合することなく、熱交換することができる。
【0016】
図1A、および図1Bに示すように、ハニカム構造体1の外周側にハニカム構造体1を被覆する被覆部材11を備えることもできる。本実施形態では、第二流体流通部26を被覆部材11の外周側に備える。図2A、および図2Bを用いて、被覆部材11を備える実施形態について説明する。
【0017】
被覆部材11を備えた実施形態では、セラミックスを主成分とするハニカム構造体1と、ハニカム構造体1の外周側にハニカム構造体1を被覆する被覆部材11(例えば、金属管)とによって熱交換部材10が形成されている。本明細書では、ハニカム構造体1と被覆部材11とを合わせて熱交換部材10と呼ぶことにする。図2Aに示すように、ハニカム構造体1を被覆部材11に挿入して焼きばめにより一体化し、図2Bに示すように、熱交換部材10を形成することができる。なお、ハニカム構造体1と被覆部材11との接合は、焼きばめ以外に、圧入やろう付け、拡散接合等を用いてもよい。
【0018】
ハニカム構造体1を被覆する被覆部材11は、第一の流体や第二の流体を流通させず、熱伝導性がよく、耐熱性、耐蝕性のあるものが好ましい。被覆部材11としては、金属管、セラミックス管等が挙げられる。金属管の材質としては、例えば、ステンレス鋼、チタン合金、銅合金、アルミ合金、真鍮等を用いることができる。
【0019】
被覆部材11がハニカム構造体1の外周面7hを被覆しているため、ハニカム構造体1の内部を流れる第一の流体とハニカム構造体1の外部を流れる第二の流体とを混合させずに、それぞれを流通させ、熱交換させることができる。また、熱交換部材10は、被覆部材11を備えるため、設置場所や設置方法により加工することが容易であり、自由度が高い。熱交換部材10は、被覆部材11によってハニカム構造体1を保護することができ外部からの衝撃にも強い。
【0020】
この熱交換部材10が、第二流体流通部26を構成する内ケーシング32内に収納されている(図1A参照)。さらに第三流体流通部27を構成する外ケーシング33が内ケーシング32の外周側に備えられている。第二流体流通部26を構成する内ケーシング32や第三流体流通部27を構成する外ケーシング33を構成する材料は、第二の流体や第三の流体を流通させず、熱伝導性がよく、耐熱性、耐蝕性のあるものが好ましい。内ケーシング32、外ケーシング33を構成する材料としては、金属、セラミックス等が挙げられる。金属としては、例えば、ステンレス鋼、チタン合金、銅合金、アルミ合金、真鍮等を用いることができる。
【0021】
実施形態1の熱交換器30は、内ケーシング32の内周側の壁(内周壁32m)の一部が欠けており、熱交換部材10の被覆部材11の外周面11hの一部が第二の流体に直接接触するように構成されている。そして、内ケーシング32の内周壁32mの内周面32aが、被覆部材11の外周面11hに嵌合し、内ケーシング32は、軸方向において被覆部材11の端部から軸方向外側に延出している。被覆部材11の外周面11h、内ケーシング32の内周壁32mの外周面32b、外周壁32nの内周面32cにより、第二の流体の流路である第二流体流通部26が形成されている。このような構成により、第二の流体と第一の流体とを熱交換させることができる。
【0022】
また、実施形態1の熱交換器30は、外ケーシング33についても、内周側の壁が欠けており、内ケーシング32の外周壁32nの外周面32dの一部が第三の流体に直接接触するように構成されている。すなわち、内ケーシング32の外周壁32nの外周面32d、外ケーシング33の外周壁33nの内周面33cにより、第三の流体の流路である第三流体流通部27が形成されている。このように構成することにより、第三の流体と第二の流体とを熱交換させることができる。
【0023】
第二流体流通部26、第三流体流通部27の少なくともいずれかの壁面に、壁面の表面積を増加させる凹部または凸部34が設けられていることが好ましい。具体的には、被覆部材11の外周面11h、内ケーシング32の内周壁32mの外周面32b、外周壁32nの内周面32c、外周面32d、外ケーシング33の外周壁33nの内周面33cが挙げられる。
【0024】
図3A図3Cに凹部または凸部34の実施形態を示す。凹部または凸部34は、溝加工、凹み加工等によって形成することができる。図3Aは、溝加工を施して溝部を形成した実施形態である。図3Bは、凸部として形成した実施形態である。図3Cは、凹み加工を施した実施形態である。凹部または凸部34は、流体の流路の表面積が増加するようなものであれば、その形状や形成方法は、限定されない。このような凹部または凸部34を形成することにより、流体と流路との接触面積が増加し、熱交換効率を向上させることができる。なお、図3A図3Cの符号11hは、32b、32c、32d、33cであってもよい。
【0025】
ハニカム構造体1は、セラミックスで筒状に形成され、軸方向の一方の端面2から他方の端面2まで貫通する流体の流路を有するものである。ハニカム構造体1は、隔壁4を有し、隔壁4によって、流体の流路となる多数のセル3が区画形成されている。隔壁4を有することにより、ハニカム構造体1の内部を流通する流体からの熱を効率よく集熱し、外部に伝達することができる。
【0026】
ハニカム構造体1の外形は、円筒状(円柱状)に限らず、軸(長手)方向に垂直な断面が楕円形であってもよい。また、ハニカム構造体1の外形は、角柱状、すなわち、軸(長手)方向に垂直な断面が、四角形、またはその他の多角形であってもよい。
【0027】
熱交換器30は、ハニカム構造体1がセラミックスを主成分とすることにより、隔壁4や外周壁7の熱伝導率が高まり、その結果として、隔壁4や外周壁7を介在させた熱交換を効率良く行わせることができる。なお、本明細書にいうセラミックスを主成分とするとは、セラミックスを50質量%以上含むことをいう。
【0028】
ハニカム構造体1の気孔率は、10%以下であることが好ましく、5%以下がより好ましく、3%以下がさらに好ましい。気孔率を10%以下とすることにより、熱伝導率を向上させることができる。
【0029】
ハニカム構造体1は、特に伝熱性を考慮すると、熱伝導性が高いSiC(炭化珪素)が主成分であることが好ましい。なお、主成分とは、ハニカム構造体1の50質量%以上が炭化珪素であることを意味する。
【0030】
さらに具体的には、ハニカム構造体1の材料としては、Si含浸SiC、(Si+Al)含浸SiC、金属複合SiC、再結晶SiC、Si、及びSiC等を採用することができる。ただし、多孔体の場合は高い熱伝導率が得られないことがあるため、高い熱交換効率を得るためには、緻密体構造(気孔率5%以下)とすることが好ましく、Si含浸SiC、(Si+Al)含浸SiCを採用することが好ましい。SiCは、熱伝導率が高く、放熱しやすいという特徴を有するが、Siを含浸するSiCは、高い熱伝導率や耐熱性を示しつつ、緻密に形成され、伝熱部材として十分な強度を示す。例えば、SiC(炭化珪素)の多孔体の場合、20W/(m・K)程度であるが、緻密体とすることにより、150W/(m・K)程度とすることができる。
【0031】
ハニカム構造体1のセル3の軸方向に垂直な断面のセル形状としては、円形、楕円形、三角形、四角形、六角形その他の多角形等の中から所望の形状を適宜選択すればよい。
【0032】
ハニカム構造体1のセル密度(即ち、単位断面積当たりのセルの数)については特に制限はなく、目的に応じて適宜設計すればよいが、25〜2000セル/平方インチ(4〜320セル/cm)の範囲であることが好ましい。セル密度を25セル/平方インチ以上とすることにより、隔壁4の強度、ひいてはハニカム構造体1自体の強度及び有効GSA(幾何学的表面積)を十分なものとすることができる。また、2000セル/平方インチ以下とすることにより、熱媒体が流れる際の圧力損失が大きくなることを防止することができる。
【0033】
ハニカム構造体1のアイソスタティック強度は、1MPa以上が好ましく、5MPa以上がさらに好ましい。このような強度を有すると、耐久性を十分なものとすることができる。
【0034】
ハニカム構造体1の直径は、200mm以下であることが好ましく、100mm以下であることが更に好ましい。このような直径とすることにより、熱交換効率を向上させることができる。
【0035】
ハニカム構造体1のセル3の隔壁4の厚さ(壁厚)についても、目的に応じて適宜設計すればよく、特に制限はない。壁厚を0.1〜1mmとすることが好ましく、0.2〜0.6mmとすることが更に好ましい。壁厚を0.1mm以上とすることにより、機械的強度を十分なものとし、衝撃や熱応力によって破損することを防止することができる。また、1mm以下とすることにより、流体の圧力損失が大きくなったり、熱媒体が透過する熱交換効率が低下するといった不具合を防止することができる。
【0036】
ハニカム構造体1のセル3の隔壁4の密度は、0.5〜5g/cmであることが好ましい。0.5g/cm以上とすることにより、隔壁4を十分な強度とし、第一流体が流路内を通り抜ける際に圧力により隔壁4が破損することを防止することができる。また、5g/cm以下とすることにより、ハニカム構造体1を軽量化することができる。上記の範囲の密度とすることにより、ハニカム構造体1を強固なものとすることができ、熱伝導率を向上させる効果も得られる。
【0037】
ハニカム構造体1は、熱伝導率が50W/(m・K)以上であることが好ましい。より好ましくは、100〜300W/(m・K)、さらに好ましくは、120〜300W/(m・K)である。この範囲とすることにより、熱伝導性が良好となり、効率よくハニカム構造体1内の熱を被覆部材11の外側に排出できる。
【0038】
熱交換器30は、第一の流体として排ガスを流す場合、ハニカム構造体1の隔壁4に触媒を担持させることが好ましい。このように隔壁4に触媒を担持させると、排ガス中のCOやNOxやHCなどを触媒反応によって無害な物質にすることが可能になり、これに加えて、触媒反応の際に生じる反応熱を熱交換に用いることが可能になる。本発明のハニカム構造体1に用いる触媒としては、貴金属(白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、インジウム、銀、及び金)、アルミニウム、ニッケル、ジルコニウム、チタン、セリウム、コバルト、マンガン、亜鉛、銅、スズ、鉄、ニオブ、マグネシウム、ランタン、サマリウム、ビスマス及びバリウムからなる群から選択された元素を少なくとも一種を含有すると良い。ここに挙げた触媒は、金属、酸化物、およびそれ以外の化合物であっても良い。
【0039】
第一の流体(高温側)が通過するハニカム構造体1の第一流体流通部25のセル3の隔壁4に担持される触媒(触媒金属+担持体)の担持量としては、10〜400g/Lであることが好ましく、貴金属であれば0.1〜5g/Lであることが更に好ましい。触媒(触媒金属+担持体)の担持量を10g/L以上とすると、触媒作用が発現しやすい。一方、400g/L以下とすると、圧力損失を抑え、製造コストの上昇を抑えることができる。
【0040】
熱交換器30は、第一の流体と第二の流体との間で熱交換することができるのみならず、第二の流体の外周側に第三の流体の流路を備えるため、第二の流体の温度制御を可能とする機能を有する。例えば、熱交換前に第一の流体が第二の流体よりも高温で、第三の流体が第二の流体よりも低温の場合、第二の流体は第一の流体との熱交換により温度が上昇するが、第三の流体との熱交換により温度を低下させることが可能である。
【0041】
熱交換器30は、第一の流体、第二の流体、第三の流体の少なくともいずれかの流体の流路に、流体の流量を調整するための流量調整手段38を有することが好ましい。図1Aでは、第一の流体の流路に、第一の流体の流量を調整するための流量調整手段38a、第二の流体の流路に、第二の流体の流量を調整するための流量調整手段38b、第三の流体の流路に、第三の流体の流量を調整するための流量調整手段38cを備える。流量調整手段38としては、具体的には、調整弁等を挙げることができる。このような流量調整手段38を有することにより、各流体の温度を制御しやすくなる。
【0042】
また、熱交換器30は、各流体の流入をON/OFFすることにより、熱交換させたい流路間のみの熱交換が可能である。例えば、第一の流体を気体、第二の流体を液体、第三の流体を液体とすると、第三の流体のみをOFF(流入させない)とした場合、気体(第一の流体)/液体(第二の流体)間のみの熱交換が可能である。また、第一の流体のみをOFF(流入させない)とした場合、液体(第二の流体)/液体(第三の流体)間のみの熱交換が可能である。あるいは、すべての流体を流入させた場合、気体(第一の流体)/液体(第二の流体)/液体(第三の流体)間の熱交換が可能となる。
【0043】
(熱交換器の製造方法)
次に、熱交換器30の製造方法を説明する。まず、セラミックス粉末を含む坏土を所望の形状に押し出し、ハニカム成形体を作製する。ハニカム構造体1の材料としては、前述のセラミックスを用いることができるが、例えば、Si含浸SiC複合材料を主成分とするハニカム構造体1を製造する場合、所定量のSiC粉末、バインダー、水又は有機溶媒を混練し坏土とし、成形して所望形状のハニカム成形体を得る。そしてハニカム成形体を乾燥し、減圧の不活性ガス又は真空中で、ハニカム成形体中に金属Siを含浸焼成することによって、隔壁4によってガスの流路となる複数のセル3が区画形成されたハニカム構造体1を得ることができる。
【0044】
続いて、被覆部材11を昇温させ、図2A図2Bに示すように、ハニカム構造体1を被覆部材11に挿入して焼きばめにより一体化し、熱交換部材10を形成することができる。なお、ハニカム構造体1と被覆部材11との接合は、焼きばめ以外に、圧入やろう付け、拡散接合等を用いてもよい。
【0045】
その後、ステンレスからなる内ケーシング32内に熱交換部材10を配置する。その後、外ケーシング33により内ケーシング32の外側を覆い、3流路で構成される熱交換器30とすることができる。
【0046】
(実施形態2)
図4は、実施形態2の熱交換器30を示す断面図である。実施形態2では、内ケーシング32が、軸方向において被覆部材11の端部までであり、端部から軸方向外側に延出していない。しかしながら、内ケーシング32は、ハニカム構造体1の端面2より軸方向外側まで配置されている。実施形態2では、内ケーシング32の形状が簡素化されているため、製造コストを削減することができるとともに、内ケーシング32がハニカム構造体1の端面2より軸方向外側まで配置されていることから、熱交換性能を十分に発揮させることができる。
【0047】
(実施形態3)
図5は、実施形態3の熱交換器30を示す断面図である。実施形態3では、内ケーシング32の内周側の壁(内周壁32m)の欠けがなく、熱交換部材10の被覆部材11の外周面11hを内ケーシング32の内周側の壁が覆っている。このため、第二の流体は、被覆部材11に直接接触しないように構成されている。内ケーシング32は、熱交換部材10に密着して備えられていることが第一の流体と第二の流体との熱交換効率を向上させるために好ましい。
【0048】
また、外ケーシング33は、実施形態1と同様に内周側の壁が一部欠けている。しかし、内ケーシング32のように、内周側の壁の欠けがなく、第三の流体が内ケーシング32に直接接触しないように構成することもできる。外ケーシング33は、内ケーシング32に密着して備えられていることが第二の流体と第三の流体との熱交換効率を向上させるために好ましい。
【0049】
(実施形態4)
図6は、実施形態4の熱交換器30を示す断面図である。実施形態4では、内ケーシング32、外ケーシング33については、実施形態3と同じである。ハニカム構造体1は、被覆部材11を備えていない。このように構成することにより、ハニカム構造体1と被覆部材11とを一体化する工程を省略することができる。
【0050】
(実施形態5)
第二流体流通部26を構成する内ケーシング32の外周壁32n、または第三流体流通部27を構成する外ケーシング33の外周壁33nの一部が、内周側の対向する面に接触して接触部40が形成されていることも好ましい形態である。また、第二流体流通部26、及び第三流体流通部27の少なくともいずれかにおいて接触部40が形成され、ハニカム構造体1の軸方向における接触部40が形成された範囲で軸方向に垂直ないずれの断面においても、接触部40を形成する外周壁(外周壁32n、または外周壁33n)に内周側の対向する面との非接触部41も存在することが好ましい。つまり、非接触部41が存在することにより、第二流体流通部26において第二の流体の流通が妨げられることなく可能とされ、また第三流体流通部27において第三の流体の流通が妨げられることなく可能とされていることが好ましい。
【0051】
外周壁(外周壁32n、または外周壁33n)の一部が内周側の対向する面に接触することにより、ケーシングの構造強度が向上するため、飛び石などの異物の衝突や部材内の温度差による熱応力が加わった際にも、内ケーシング32、または、外ケーシング33の変形を防ぐ事ができる。また、外周壁の一部が内周側の対向する面に接触することにより、流体の流れに乱れが生じ、乱流になりやすくなることで、熱伝達が促進され、熱交換効率が向上する。
【0052】
図7Aは、ハニカム構造体1の軸方向に平行な断面の断面図であり、内ケーシング32の外周壁32nの一部が内周側の対向する面である被覆部材11の外周面11hに接触している実施形態を示す。図7Bは、図7AのB−B断面図であり、軸方向に垂直な断面の断面図である。
【0053】
図7Aに示すように、内ケーシング32の外周壁32nは、軸方向における断面が波形に形成され、被覆部材11の外周面11hに接触している。また、図7Bに示すように、ハニカム構造体1の軸方向に垂直な断面においても波形に形成されることにより、接触部40を形成する内ケーシング32の外周壁32nに、内周側の対向する面である被覆部材11の外周面11hに接触しない非接触部41が存在する。これにより、第二流体流通部26において第二の流体の流通が妨げられることなく可能とされている。内ケーシング32の外周壁32nの一部が内周側の被覆部材11の外周面11hに接触していることから、第二の流体を流通させない場合、または、何らかの原因で流通が停止した場合であっても、ハニカム構造体1を被覆する被覆部材11が高温になることを防ぐことができる(第一の流体が高温の場合)。すなわち、被覆部材11による拘束が緩んでハニカム構造体1が脱落することを防止できる。なお、内ケーシング32の外周壁32nの形状は、図示された形状に限定されない。
【0054】
(実施形態6)
図8は、ハニカム構造体1の軸方向に平行な断面の断面図であり、外ケーシング33の外周壁33nの一部が内周側の対向する面である内ケーシング32の外周壁32nの外周面32dに接触している実施形態を示す。ただし、実施形態5と同様に、外周壁33nの一部が内ケーシング32の外周壁32nの外周面32dに接触しない非接触部41を有することにより、第三流体流通部27における第三の流体の流通は、妨げられないように構成されている。実施形態6でも、外ケーシング33の構造強度が向上するため、外ケーシング33の変形を防ぐ事ができる。また、流体の流れが乱流になりやすくなることで、熱伝達が促進され、熱交換効率が向上する。
【0055】
(実施形態7)
図9は、ハニカム構造体1の軸方向に平行な断面の断面図である。実施形態7は、内ケーシング32の外周壁32nの一部が内周側の対向する面である被覆部材11の外周面11hに接触している。また、外ケーシング33の外周壁33nの一部が内周側の対向する面である内ケーシング32の外周壁32nの外周面32dに接触している。実施形態7も、上述の効果と同様の効果が得られる。
【0056】
(実施形態8)
図10は、ハニカム構造体1の軸方向に平行な断面の断面図であり、内ケーシング32の外周壁32nの一部が内周側の対向する面である内ケーシング32の内周壁32mの外周面32bに接触している実施形態を示す。
【0057】
なお、熱交換器30が三流体の流路を有した実施形態を説明したが、三流体に限定されるものではなく、第四の流体の流路である第四流体流通部を有していてもよく、それ以上の流路を有していてもよい。
【実施例】
【0058】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0059】
(参考例1)
(ハニカム構造体の製造)
Si含浸SiC複合材料を主成分とするハニカム構造体1を、以下のように作製した。まず、所定量のSiC粉末、バインダー、水又は有機溶媒などを混練した成形用原料を、所望の形状に押し出し、乾燥してハニカム成形体を得た。次いで、減圧の不活性ガス又は真空中で、ハニカム成形体中に金属Siを含浸させた。このように作製したハニカム構造体1は、SiC粒子の隙間に金属Siが充填された緻密質の材料となっており、熱伝導が約150W/(m・K)と高い熱伝導性を示した。ハニカム構造体1の形状は、直径40mm、長さ100mmで、セル構造部分は、隔壁4の厚み約0.4mm、セルピッチ約1.8mmであった。
【0060】
(流体流路の作製)
ステンレスの金属管(被覆部材11)をハニカム構造体1の外周面7hに焼きばめにより嵌合させて熱交換部材10を製造し(図2A及び図2B参照)、ステンレスからなるケーシングA(内ケーシング32)内に熱交換部材10を配置した。その後、ケーシングB(外ケーシング33)によりケーシングAの外側を覆い、3流路で構成される流体流路を作製した(図1A参照)。
【0061】
(熱交換効率試験)
第一の流体を熱交換部材10のハニカム構造体1のセル3中を通過させ、第二の流体をケーシングAと熱交換部材10の間、第三の流体をケーシングBとケーシングAの間に流入させ、熱交換効率を測定した。第一の流体として大気ガスを用いて、温度400℃で流量10g/sec(0.464Nm/min)にてセル3内に流した。また、第二の流体としてオイルを用いて、第一の流体と対向する方向に60℃で10L/minの流量を流した。第三の流体として水を用いて、30℃で0〜10L/minの流量を流した。
【0062】
熱交換部材10のセル3の入口より20mm上流を流れる第一の流体の温度を「入口ガス温」、セル3の出口より200mm下流を流れる第一の流体の温度を「出口ガス温」とした。ケーシングAと熱交換部材10の間の入口を通過するオイルの温度を「入口オイル温」、ケーシングAと熱交換部材10の間の出口を通過するオイルの温度を「出口オイル温」とした。ケーシングAとケーシングBの間の入口を通過する水の温度を「入口水温」、ケーシングAとケーシングBの間の出口を通過する水の温度を「出口水温」とした。
【0063】
これらの温度から、ガスとオイルの間の熱交換効率(%)を下記式にて算出した。
熱交換効率(%)=(入口ガス温−出口ガス温)/(入口ガス温−入口オイル温)×100
【0064】
水(第三の流体)を流さなかった場合のガス(第一の流体)とオイル(第二の流体)との熱交換効率試験の結果を表1に示す。また、水(第三の流体)を流した場合のオイル温度の変化を表2に示す。
【0065】
(参考例2)
(ハニカム構造体の製造)
参考例1と同じハニカム構造体1を作製した。
【0066】
(流体流路の作製)
参考例1と同様にして、ステンレスの金属管(被覆部材11)とハニカム構造体1から熱交換部材10を製造し(図2A及び図2B参照)、ステンレスからなるケーシングA内に熱交換部材10を配置した。その後、ケーシングBによりケーシングAの外側を覆い、3流路で構成される流体流路を作製した(図1A参照)。
【0067】
なお、参考例2は、熱交換部材10のステンレスの金属管(被覆部材11)の外周側(外周面11h)、ケーシングA(内ケーシング32)の内周壁32mの外周面32b、外周壁32nの内周面32cに溝加工(図3A参照)を施し(2mmピッチ、1mm幅×0.5mm深さのザグリ)、内部に流れる高粘性流体(オイル)との接触面積を増加させた。
【0068】
(熱交換効率試験)
参考例1と同様にして、熱交換効率試験を行った。水(第三の流体)を流さなかった場合のガス(第一の流体)とオイル(第二の流体)との熱交換効率試験の結果を表1に示す。また、水(第三の流体)を流した場合のオイル温度の変化を表2に示す。
【0069】
(比較例1)
(ハニカム構造体の製造)
参考例1と同じハニカム構造体1を作製した。
【0070】
(流体流路の作製)
ステンレスの金属管をハニカム構造体1の外周面に焼きばめにより嵌合させて熱交換部材10を製造し、ステンレスからなるケーシングA内に熱交換部材10を配置した。比較例1は、参考例1,2と異なり、ケーシングBがない熱交換器30である(図11参照)。
【0071】
(熱交換効率試験)
第一の流体を熱交換部材10のハニカム構造体1のセル3中を通過させ、第二の流体をケーシングAと熱交換部材10の間に流入させ、伝熱効率を測定した。第一の流体として大気ガスを用いて、温度400℃で流量10g/sec(0.464Nm/min)にてセル3内に流した。また、第二の流体としてオイルを用いて、第一の流体と並行する方向に60℃で10L/minの流量を流した。水(第三の流体)を流さなかった場合のガス(第一の流体)とオイル(第二の流体)との熱交換効率試験の結果を表1に示す。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】
参考例1は、ガス−オイル間の熱交換効率が比較例1と比べて同レベルとなったものの、水流量を調整することにより、比較例1では制御不能であったオイル温度を温度制御することが可能となった。一方、配管内壁へのオイル焼きつきなどの不具合は見られなかった。
【0075】
参考例2は、ガス−オイル間の熱交換が効率的に行なわれ、オイル温度を効率よく加温することができた。また、水流量を調整することにより、広い温度域でのオイルの温度制御が可能となった。一方、配管内壁へのオイル焼きつきなどの不具合は見られなかった。
【0076】
一方、比較例1は、ガス−オイル間の熱交換効率は参考例1と同様、参考例2に比べて低かった。また、加温されたオイルを温度制御することはできなかった。一方、並行流とした比較例1では、ガス温度の高い入り口側でオイル粘度が高い状態にあるため、配管内壁へのオイル焼き付きの不具合が見られた。
【0077】
(加熱振動試験)
参考例3は、参考例1と同じハニカム構造体1を用いて、内ケーシング32の外周壁32nの一部が内周側の対向する面である被覆部材11の外周面11hに接触していない流体流路とした(図1A図1B参照)。実施例1は、参考例1と同じハニカム構造体1を用いて、内ケーシング32の外周壁32nの一部が内周側の対向する面である被覆部材11の外周面11hに接触している流体流路とした(図7A図7B参照)。
【0078】
第一流体流通部25に所定の温度で100g/sの流量のガスを流通させ、第二流体流通部26には流体を流さず、第三流体流通部27に40℃で10L/minの水を流通させた。加えて、ケーシング全体に加速度20G、振動数200Hzの振動を印加し、サイクル数10回の耐久試験を実施した。試験後、サンプルにおける異常有無を確認した。
【0079】
【表3】
【0080】
参考例3では、通常自動車等で想定される使用環境の最過酷条件である900℃条件で異常が見られなかったものの、950℃でハニカム構造体の拘束の緩みと振動に起因する亀裂が発生し、1000℃の条件では、ハニカム構造体が脱落した。一方、外周壁の一部が内周側の対向する面に接触している実施例1では、1000℃条件でも異常は見られなかった。したがって、参考例3であっても通常自動車等で想定される使用環境の最過酷条件で使用可能であるが、実施例1は、さらに耐久性が向上した。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明の熱交換器は、加熱体(高温側)と被加熱体(低温側)との間で熱交換する用途に用いることができる。自動車分野で排ガスから排熱回収用途で使用する場合は、自動車の燃費向上に役立てることができる。
【符号の説明】
【0082】
1:ハニカム構造体、2:(軸方向の)端面、3:セル、4:隔壁、7:外周壁、7h:(ハニカム構造体の)外周面、10:熱交換部材、11:被覆部材、11h:(被覆部材の)外周面、25:第一流体流通部、26:第二流体流通部、27:第三流体流通部、30:熱交換器、32:内ケーシング(ケーシングA)、32a:(内ケーシングの内周壁の)内周面、32b:(内ケーシングの内周壁の)外周面、32c:(内ケーシングの外周壁の)内周面、32d:(内ケーシングの外周壁の)外周面、32m:(内ケーシングの)内周壁、32n:(内ケーシングの)外周壁、33:外ケーシング(ケーシングB)、33c:(外ケーシングの外周壁の)内周面、33n:(外ケーシングの)外周壁、34:凹部または凸部、38:流量調整手段、38a:(第一の流体の)流量調整手段、38b:(第二の流体の)流量調整手段、38c:(第三の流体の)流量調整手段、40:接触部、41:非接触部。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11