特許第6625781号(P6625781)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6625781
(24)【登録日】2019年12月6日
(45)【発行日】2019年12月25日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/336 20060101AFI20191216BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20191216BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20191216BHJP
【FI】
   H01L29/78 619A
   H01L29/78 618B
   H01L29/78 616S
   H01L29/78 613Z
   H05B33/14 A
【請求項の数】2
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2019-129712(P2019-129712)
(22)【出願日】2019年7月12日
(62)【分割の表示】特願2018-25291(P2018-25291)の分割
【原出願日】2010年9月2日
【審査請求日】2019年8月5日
(31)【優先権主張番号】特願2009-204801(P2009-204801)
(32)【優先日】2009年9月4日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 舜平
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 俊成
(72)【発明者】
【氏名】坂田 淳一郎
(72)【発明者】
【氏名】津吹 将志
【審査官】 岩本 勉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−010362(JP,A)
【文献】 特開2006−100760(JP,A)
【文献】 特開2009−099953(JP,A)
【文献】 特開2009−141002(JP,A)
【文献】 特開2008−085312(JP,A)
【文献】 特開2008−294136(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/041713(WO,A2)
【文献】 国際公開第2009/072532(WO,A1)
【文献】 国際公開第2008/149873(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0043447(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0057618(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/336
H01L 29/786
H01L 51/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランジスタと、保持容量と、前記トランジスタと電気的に接続される発光素子と、を画素部に有し、
前記トランジスタは、
ゲート電極層と、
前記ゲート電極層上の第1の絶縁層と、
前記第1の絶縁層上に位置し、InとGaとZnとを有する酸化物半導体層と、
前記酸化物半導体層上に位置し、前記酸化物半導体層周の上面び側に接する第2の絶縁層と、
前記第2の絶縁層上に位置し、前記酸化物半導体層と電気的に接続され、且つ前記酸化物半導体層と接するソース電極層及びドレイン電極層と、を有し、
前記トランジスタのチャネルと重なり、且つ前記酸化物半導体層に接する第3の絶縁層を有し、
前記第2の絶縁層と前記第3の絶縁層とは別の層であり、
前記発光素子は、第1電極と、前記第1電極上のEL層と、前記EL層上の第2電極とを有し、
前記第2の絶縁層は、前記保持容量と重なる領域を有する表示装置。
【請求項2】
トランジスタと、保持容量と、前記トランジスタと電気的に接続される発光素子と、を画素部に有し、
前記トランジスタは、
ゲート電極層と、
前記ゲート電極層上の第1の絶縁層と、
前記第1の絶縁層上に位置し、InとGaとZnとを有する酸化物半導体層と、
前記酸化物半導体層上に位置し、前記酸化物半導体層周の上面び側に接する第2の絶縁層と、
前記第2の絶縁層上に位置し、前記酸化物半導体層と電気的に接続され、且つ前記酸化物半導体層と接するソース電極層及びドレイン電極層と、を有し、
前記トランジスタのチャネルと重なり、且つ前記酸化物半導体層に接する第3の絶縁層を有し、
前記第2の絶縁層と前記第3の絶縁層とは別の層であり、
前記発光素子は、第1電極と、前記第1電極上のEL層と、前記EL層上の第2電極とを有し、
前記第2の絶縁層は、前記保持容量と重なる領域を有し、
前記保持容量は、一方の電極として、前記ゲート電極層と同一面上に設けられ、且つ前記ゲート電極層と同一材料を有する導電層を有する表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
酸化物半導体を用いる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、絶縁表面を有する基板上に形成された半導体薄膜(厚さ数〜数百nm程度)を用い
て薄膜トランジスタ(TFT)を構成する技術が注目されている。薄膜トランジスタはI
Cや電気光学装置のような電子デバイスに広く応用され、特に画像表示装置のスイッチン
グ素子として開発が急がれている。金属酸化物は多様に存在しさまざまな用途に用いられ
ている。酸化インジウムはよく知られた材料であり、液晶ディスプレイなどで必要とされ
る透光性電極材料として用いられている。
【0003】
金属酸化物の中には半導体特性を示すものがある。半導体特性を示す金属酸化物としては
、例えば、酸化タングステン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛などがあり、このよ
うな半導体特性を示す金属酸化物をチャネル形成領域とする薄膜トランジスタが既に知ら
れている(特許文献1及び特許文献2)。
【0004】
また、非晶質酸化物半導体を用いた薄膜トランジスタは、非晶質としては比較的電界効果
移動度が高い。そのため、当該薄膜トランジスタを用いて、表示装置などの駆動回路を構
成することもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−123861号公報
【特許文献2】特開2007−96055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
表示装置等において、画素部(画素回路とも言う)と駆動回路部を同一基板上に形成する
場合、画素部に用いるトランジスタには、優れたスイッチング特性、例えばオンオフ比が
大きいことが要求され、駆動回路部に用いるトランジスタには高速動作が要求される。
【0007】
特に、表示装置の画素密度が高い程、表示画像の書き込み時間を短くするため、駆動回路
部に用いるトランジスタは高速で動作することが好ましい。
【0008】
本明細書で開示する本発明の一態様は、上記課題を解決するトランジスタ及び該トランジ
スタを含む表示装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書で開示する本発明の一態様は、ソース領域及びドレイン領域に酸化物導電層を含
み、且つ半導体層が酸化物半導体によって構成されたトランジスタである。また、当該ト
ランジスタを含んで構成される駆動回路部及び表示部(画素部とも言う)を同一基板上に
形成した表示装置である。
【0010】
本明細書で開示する本発明の一態様は、ゲート電極層と、ゲート電極層上にゲート絶縁層
と、ゲート絶縁層上に酸化物半導体層と、ゲート絶縁層上に前記酸化物半導体層の一部と
重なる酸化物導電層と、酸化物導電層上にソース電極層及びドレイン電極層と、酸化物半
導体層と接する酸化物絶縁層と、を有し、酸化物導電層は結晶領域を有することを特徴と
するトランジスタである。
【0011】
また、本明細書で開示する本発明の他の一態様は、ゲート電極層と、ゲート電極層上にゲ
ート絶縁層と、ゲート絶縁層上にソース電極層及びドレイン電極層と、ソース電極層及び
ドレイン電極層上に酸化物導電層と、ゲート絶縁層上に前記酸化物導電層の一部と重なる
酸化物半導体層と、酸化物半導体層と接する酸化物絶縁層と、を有し、酸化物導電層は結
晶領域を有することを特徴とするトランジスタである。
【0012】
上記構成において、トランジスタのソース電極層及びドレイン電極層は、Al、Cr、C
u、Ta、Ti、Mo、Wから選ばれた金属元素を主成分とする膜、またはそれらの合金
膜を用いることができる。また、ソース電極層及びドレイン電極層は、上述した元素を含
む単層に限定されず、異なる膜の積層を用いることができる。
【0013】
トランジスタのソース電極層及びドレイン電極層と酸化物半導体層のそれぞれの間に、酸
化物導電層を形成することで接触抵抗を低減することができ、高速動作が可能なトランジ
スタを実現できる。該酸化物導電層には、酸化インジウム、酸化インジウム酸化スズ合金
、酸化インジウム酸化亜鉛合金、酸化亜鉛、酸化亜鉛アルミニウム、酸窒化亜鉛アルミニ
ウム、または酸化亜鉛ガリウム等の結晶領域を有したものを用いることができる。
【0014】
また、上記構成において、酸化物絶縁層は、トランジスタのチャネル保護層として機能す
る。該酸化物絶縁層には、スパッタ法で形成される酸化珪素、窒化酸化珪素、酸化アルミ
ニウム、または酸化窒化アルミニウムなどを用いることができる。
【0015】
また、本発明の一態様であるトランジスタを用いて、駆動回路部及び表示部(画素部とも
いう)を同一基板上に形成し、EL素子、液晶素子または電気泳動素子などを用いて表示
装置を作製することができる。
【0016】
本明細書で開示する本発明の他の一態様は、同一基板上にトランジスタを有する画素部と
駆動回路部を有し、トランジスタは、基板上にゲート電極層と、ゲート電極層上にゲート
絶縁層と、ゲート絶縁層上に酸化物半導体層と、ゲート絶縁層上に前記酸化物半導体層の
一部と重なる酸化物導電層と、酸化物導電層上にソース電極層及びドレイン電極層と、酸
化物半導体層と接する酸化物絶縁層と、を有し、酸化物導電層は、結晶領域を有すること
を特徴とする表示装置である。
【0017】
また、本明細書で開示する本発明の他の一態様は、同一基板上にトランジスタを有する画
素部と駆動回路部を有し、トランジスタは、基板上にゲート電極層と、ゲート電極層上に
ゲート絶縁層と、ゲート絶縁層上にソース電極層及びドレイン電極層と、ソース電極層及
びドレイン電極層上に酸化物導電層と、ゲート絶縁層上に前記酸化物導電層の一部と重な
る酸化物半導体層と、酸化物半導体層と接する酸化物絶縁層と、を有し、酸化物導電層は
、結晶領域を有することを特徴とする特徴とする表示装置である。
【0018】
本発明の一態様である表示装置においては、画素部に複数のトランジスタを有し、画素部
においてもあるトランジスタのゲート電極と他のトランジスタのソース配線或いはドレイ
ン配線を接続させる箇所を有している。また、本発明の一態様である表示装置の駆動回路
部においては、トランジスタのゲート電極とそのトランジスタのソース配線或いはドレイ
ン配線を接続させる箇所を有している。
【0019】
また、トランジスタは静電気などにより破壊されやすいため、ゲート線またはソース線に
対して、画素部のトランジスタを保護するための保護回路を同一基板上に設けることが好
ましい。保護回路は、酸化物半導体層を用いた非線形素子を用いて構成することが好まし
い。
【発明の効果】
【0020】
ソース電極層及びドレイン電極層と酸化物半導体層のそれぞれの間に結晶領域を有する酸
化物導電層を用いることにより、電気特性が良好で信頼性の高いトランジスタを作製する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一態様におけるトランジスタの断面工程図。
図2】本発明の一態様におけるトランジスタの断面工程図。
図3】本発明の一態様におけるトランジスタの断面工程図。
図4】本発明の一態様における表示装置の断面図。
図5】本発明の一態様における表示装置の断面図。
図6】表示装置を説明する平面図及び断面図。
図7】表示装置を説明する平面図及び断面図。
図8】電子機器を示す図。
図9】電子機器を示す図。
図10】電子機器を示す図。
図11】水分のTDSスペクトル。
図12】HのTDSスペクトル。
図13】OのTDSスペクトル。
図14】OHのTDSスペクトル。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は
以下の説明に限定されず、その形態および詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれ
ば容易に理解される。また、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈さ
れるものではない。なお、本明細書中の図面において、同一部分または同様な機能を有す
る部分には同一の符号を付し、その説明は省略する場合がある。
【0023】
(実施の形態1)
本実施の形態では、薄膜トランジスタ及びその作製方法の一形態を説明する。
【0024】
図1(E)にチャネルエッチ型と呼ばれるボトムゲート構造の薄膜トランジスタ440の
断面図を示す。
【0025】
薄膜トランジスタ440は、絶縁表面を有する基板400上に、ゲート電極層421a、
ゲート絶縁層402、チャネル形成領域443を有する酸化物半導体層、ソース電極層4
45a、及びドレイン電極層445bを有する。また、チャネル形成領域443、酸化物
導電層446a、446b、ソース電極層445a、及びドレイン電極層445b上には
絶縁層427及び保護絶縁層428が設けられる。
【0026】
また、酸化物絶縁層426と重なる酸化物半導体層の第1領域444c、第2領域444
dを設け、チャネル形成領域443と同じ酸素過剰な状態とし、リーク電流の低減や、寄
生容量を低減する機能を持たせても良い。
【0027】
なお、第1、第2として付される序数詞は便宜上用いるものであり、工程順または積層順
を示すものではない。また、本明細書において発明を特定するための事項として固有の名
称を示すものではない。
【0028】
ここで、酸化物導電層446a、446bは、結晶領域を有する導電率の高い材料からな
ると共に、酸化物半導体層とソース電極層445a及びドレイン電極層445bとの間の
接触抵抗を低減することができ、高速動作が可能な薄膜トランジスタを実現できる。
【0029】
以下、図1(A)、(B)、(C)、(D)、(E)を用い、薄膜トランジスタ440を
作製する工程を説明する。
【0030】
まず、絶縁表面を有する基板400上に導電膜を形成した後、第1のフォトリソグラフィ
工程によりゲート電極層421aを形成する。
【0031】
なお、フォトリソグラフィ工程に用いるレジストマスクはインクジェット法で形成しても
よい。インクジェット法では、フォトマスクを使用しないため、製造コストを低減するこ
とができる。
【0032】
ゲート電極層421aを形成する導電膜としては、Al、Cr、Ta、Ti、Mo、Wか
ら選ばれた元素、または上述した元素を成分とする合金、上述した元素を組み合わせた積
層膜等が挙げられる。また、金属酸化物等を用いても良い。
【0033】
基板400としては、例えば、アルミノシリケートガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、
バリウムホウケイ酸ガラスなどのガラス基板を用いることができる。また、後の加熱処理
の温度が高い場合には、歪み点が730℃以上のものを用いると良い。
【0034】
なお、上記のガラス基板に代えて、セラミック基板、石英基板、サファイア基板などの絶
縁体でなる基板を用いても良い。
【0035】
また、図示はしないが、下地膜となる絶縁層を基板400とゲート電極層421aの間に
設けてもよい。下地膜は、基板400からの不純物元素の拡散を防止する機能があり、窒
化珪素膜、酸化珪素膜、窒化酸化珪素膜、または酸化窒化珪素膜から選ばれた膜の単層構
造、または上記複数の膜の積層構造により形成することができる。
【0036】
次いで、ゲート電極層421a上にゲート絶縁層402を形成する。
【0037】
ゲート絶縁層402には、酸化珪素層、窒化珪素層、酸化窒化珪素層または窒化酸化珪素
層等の透光性を有する絶縁膜を用いることができ、プラズマCVD法やスパッタ法等を用
いて形成する。また、ゲート絶縁層402は、上記絶縁膜の単層に限らず、異なる膜の積
層でも良い。例えば、成膜ガスとして、シラン(SiH)、酸素及び窒素を用いてプラ
ズマCVD法により酸化窒化珪素膜を形成することができる。ゲート絶縁層402の膜厚
は、100nm以上500nm以下とし、積層の場合は、例えば、膜厚50nm以上20
0nm以下の第1のゲート絶縁層を形成し、第1のゲート絶縁層上に膜厚5nm以上30
0nm以下の第2のゲート絶縁層を形成する。
【0038】
本実施の形態では、ゲート絶縁層402にプラズマCVD法で形成した膜厚100nmの
酸化窒化珪素層(SiON(組成比N<O))を用いる。
【0039】
次いで、ゲート絶縁層402上に、膜厚5nm以上200nm以下、好ましくは10nm
以上20nm以下の酸化物半導体膜をスパッタ法で形成する(図1(A)参照)。酸化物
半導体膜の形成後に脱水化または脱水素化のための加熱処理を行っても酸化物半導体膜を
非晶質の状態にするため、膜厚を50nm以下と薄くすることが好ましい。酸化物半導体
膜の膜厚を薄くすることで酸化物半導体層の形成後に加熱処理した場合に、結晶化してし
まうのを抑制することができる。
【0040】
酸化物半導体膜としては、四元系金属酸化物であるIn−Sn−Ga−Zn−O系や、三
元系金属酸化物であるIn−Ga−Zn−O系、In−Sn−Zn−O系、In−Al−
Zn−O系、Sn−Ga−Zn−O系、Al−Ga−Zn−O系、Sn−Al−Zn−O
系や、二元系金属酸化物であるIn−Zn−O系、Sn−Zn−O系、Al−Zn−O系
、Zn−Mg−O系、Sn−Mg−O系、In−Mg−O系や、In−O系、Sn−O系
、Zn−O系などの酸化物半導体膜を用いることができる。また、上記酸化物半導体膜に
SiOを含んでもよい。
【0041】
また、酸化物半導体膜は、InMO(ZnO)(m>0)で表記される薄膜を用いる
ことができる。ここで、Mは、Ga、Al、MnおよびCoから選ばれた一または複数の
金属元素を示す。例えばMとして、Ga、Ga及びAl、Ga及びMn、またはGa及び
Coなどがある。InMO(ZnO)(m>0)で表記される構造の酸化物半導体膜
のうち、MとしてGaを含む構造の酸化物半導体を、上記したIn−Ga−Zn−O系酸
化物半導体とよび、その薄膜をIn−Ga−Zn−O系膜ともよぶこととする。
【0042】
本実施の形態では、酸化物半導体膜として、In−Ga−Zn−O系酸化物半導体成膜用
ターゲットを用いてスパッタ法により膜厚15nmのIn−Ga−Zn−O系膜を成膜す
る。
【0043】
In−Ga−Zn−O系膜は、In−Ga−Zn−O系酸化物半導体ターゲット(In
:Ga:ZnO=1:1:1[mol数比](すなわち、In:Ga:Zn=
1:1:0.5[atom比]))を用い、基板とターゲットの間との距離を100mm
、圧力0.6Pa、直流(DC)電力0.5kW、酸素(酸素流量比率100%)雰囲気
下で成膜することができる。また、他にも、In:Ga:Zn=1:1:1[atom比
]や、In:Ga:Zn=1:1:2[atom比]の組成比を有するターゲットを用い
てもよい。これらのターゲットの充填率は90%以上100%以下、好ましくは95%以
上99.9%以下である。充填率の高い金属酸化物ターゲットを用いることにより、成膜
した酸化物半導体膜は緻密な膜となる。
【0044】
スパッタ法にはスパッタ用電源に高周波電源を用いるRFスパッタ法、直流電源を用いる
DCスパッタ法、さらにパルス的にバイアスを与えるパルスDCスパッタ法がある。RF
スパッタ法は主に絶縁層を成膜する場合に用いられ、DCスパッタ法は主に金属膜を成膜
する場合に用いられる。
【0045】
また、材料の異なるターゲットを複数設置できる多元スパッタ装置もある。多元スパッタ
装置は、同一チャンバーで異なる材料を積層成膜することや、同一チャンバーで複数種類
の材料を同時に放電させて成膜することができる。
【0046】
また、成膜中にターゲット物質とスパッタガス成分とを化学反応させてそれらの化合物薄
膜を形成するリアクティブスパッタ法や、成膜中に基板にも電圧をかけるバイアススパッ
タ法などもある。
【0047】
なお、酸化物半導体膜をスパッタ法により成膜する前に、アルゴンガスを導入してプラズ
マを発生させる逆スパッタを行い、ゲート絶縁層402の表面に付着しているゴミを除去
することが好ましい。逆スパッタとは、ターゲット側に電圧を印加せずに、アルゴン雰囲
気下で基板側にRF電源を用いて電圧を印加し、イオン化したアルゴンを基板に衝突させ
て表面を改質する方法である。なお、アルゴンに代えて窒素、ヘリウム、酸素などを用い
てもよい。
【0048】
また、酸化物半導体膜の成膜前に、不活性ガス雰囲気(窒素、ヘリウム、ネオン、または
アルゴン等)下において加熱処理(400℃以上基板の歪み点未満)を行い、ゲート絶縁
層402内に含まれる水素及び水などの不純物を除去してもよい。
【0049】
次いで、酸化物半導体膜を第2のフォトリソグラフィ工程により島状の酸化物半導体層4
04に加工する(図1(B)参照)。また、島状の酸化物半導体層404を形成するため
のレジストマスクは、インクジェット法で形成してもよい。インクジェット法を用いるこ
とで、製造コストを低減することができる。
【0050】
次いで、酸化物半導体層404の脱水化または脱水素化を行う。この脱水化または脱水素
化を行う第1の加熱処理は、電気炉等を用い、窒素、または希ガス(ヘリウム、ネオン、
アルゴン)等の不活性気体雰囲気下で、400℃以上基板の歪点未満、好ましくは425
℃以上で行う。なお、425℃以上であれば熱処理時間は1時間以下でよいが、425℃
以下であれば加熱処理時間は、1時間よりも長時間行うこととする。その他の加熱方法と
しては、高温の不活性ガスや光を用いて650℃、3分間程度のRTA(Rapid T
hermal Anneal)処理を行っても良い。RTA法を用いれば、短時間に脱水
化または脱水素化が行えるため、ガラス基板の歪点を超える温度でも処理することができ
る。
【0051】
なお、本明細書では、窒素、または希ガス等の不活性気体雰囲気下での加熱処理を脱水化
または脱水素化のための加熱処理と呼ぶ。本明細書では、Hの脱離のみを脱水素化と呼
んでいるわけではなく、H、OHなどの脱離も含めて脱水化または脱水素化と適宜呼ぶこ
ととする。
【0052】
脱水化または脱水素化を行った酸化物半導体層は大気に触れさせることなく、水または水
素を再び混入させないことが重要である。脱水化または脱水素化を行い、i型の酸化物半
導体層をn型化(n、nなど)、即ち低抵抗化させた後、再びi型として高抵抗化さ
せた酸化物半導体層を用いたトランジスタは、そのしきい値電圧値が正であり、所謂ノー
マリーオフ特性を示す。表示装置に用いるトランジスタは、ゲート電圧が0Vにできるだ
け近い正のしきい値電圧でチャネルが形成されることが好ましい。アクティブマトリクス
型の表示装置においては、回路を構成するトランジスタの電気特性が重要であり、この電
気特性が表示装置の性能を左右する。特に、トランジスタのしきい値電圧は重要である。
トランジスタのしきい値電圧値が負であると、ゲート電圧が0Vでもソース電極とドレイ
ン電極の間に電流が流れる、所謂ノーマリーオン特性となり、該トランジスタで構成した
回路を制御することが困難となる。また、しきい値電圧値が正であっても、その絶対値が
高いトランジスタの場合には、駆動電圧が足りずにスイッチング動作そのものができない
ことがある。nチャネル型のトランジスタの場合は、ゲート電圧に正の電圧を印加しては
じめてチャネルが形成されて、ドレイン電流が流れ出すトランジスタであることが望まし
い。駆動電圧を高くしないとチャネルが形成されないトランジスタや、負の電圧状態でも
チャネルが形成されてドレイン電流が流れるトランジスタは、回路に用いるトランジスタ
としては不向きである。
【0053】
脱水化または脱水素化を行った温度から降温させる際の雰囲気は、昇温時または加熱処理
時の雰囲気と異なる雰囲気に切り替えてもよい。例えば、脱水化または脱水素化を行った
同じ炉で大気に触れさせることなく、炉の中を高純度の酸素ガス、NOガス、または超
乾燥エア(露点が−40℃以下、好ましくは−60℃以下)で満たして冷却を行うことが
できる。
【0054】
なお、第1の加熱処理においては、窒素、またはヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガス
に、水や水素などが含まれないことが好ましい。ここで、加熱処理装置に導入する窒素、
またはヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスの純度は、6N(99.9999%)以上
、好ましくは7N(99.99999%)以上とすることが好ましい。
【0055】
上記、不活性気体雰囲気下での加熱処理を行った場合、i型であった酸化物半導体層は加
熱処理により酸素欠乏型となってn型化(n化など)、即ち低抵抗化する。その後、酸
化物半導体層に接する酸化物絶縁層の形成を行うことにより酸化物半導体層を酸素過剰な
状態とすることで高抵抗化、即ちi型化させているとも言える。これにより、電気特性が
良好で信頼性のよい薄膜トランジスタを作製することができる。
【0056】
上記条件で脱水化または脱水素化を十分に行った酸化物半導体層は、昇温脱離ガス分析法
(TDS:Thermal Desorption Spectroscopy)で45
0℃まで昇温しても水分の脱離を示すスペクトルに2つのピーク、少なくとも250〜3
00℃付近に現れる1つのピークは検出されない。
【0057】
窒素雰囲気下での加熱処理温度の条件を振った複数の試料について、昇温脱離ガス分析法
を用いて脱離する水分を分析した結果を図11に示す。
【0058】
昇温脱離ガス分析法は、試料を高真空中で加熱・昇温中に試料から脱離、発生するガス成
分を四重極質量分析計で検出し、同定する方法であり、試料表面、内部から脱離するガス
及び分子が観察できる。電子科学株式会社製の昇温脱離分析装置(製品名:EMD−WA
1000S)を用い、測定条件は、昇温約10℃/分とし、1×10−8(Pa)から測
定を開始して、測定中は約1×10−7(Pa)の真空度とした。
【0059】
図11は、ガラス基板上の膜厚50nmのIn−Ga−Zn−O系膜を準備し、非加熱(
as−depo)、250℃1時間、350℃1時間、350℃10時間、450℃1時
間でそれぞれ処理した試料とガラス基板単体(非加熱)の試料を作製し、水分についての
TDS測定結果を比較したグラフである。図11の結果から、窒素雰囲気での加熱温度が
高ければ高いほど、In−Ga−Zn−O系膜中から脱離する水分が低減され、450℃
の加熱試料では、水分の脱離を示すスペクトルにおいては、200℃〜350℃の間にピ
ークは観察されていないことがわかる。
【0060】
In−Ga−Zn−O系膜中から200℃以上の高温で脱離する水分を示すスペクトルの
ピークは2つあり、200℃〜250℃の間に現れる第1のピークと、250〜350℃
の間に現れる第2のピークが観測される。200℃〜250℃の間に現れる第1のピーク
は、250℃で加熱処理をした試料以外は明瞭でないが、as−depoの試料では2つ
のピークが重なり、見かけ上1つのピークを持つスペクトルとなっているためである。ま
た、350℃で加熱処理をしたサンプルでは、水分がある程度放出されており、第1のピ
ークは、ほとんど消失しているためである。これらは、各スペクトルのピーク位置からの
対称性及びピーク位置の高温側へのシフトからも確認できる。
【0061】
また、図11のグラフの縦軸は任意単位であり、脱離ガスの有無を相対的に見たものであ
る。このスペクトルの形状は、被測定物の面積や体積にかかわらず加熱処理に対して同様
の変化を示すことから、プロセスモニターとしてのその場観察や不良解析の手段としても
有効に用いることができる。すなわち、200〜350℃の温度範囲におけるピークの有
無を調べることで、適切なプロセスが施されたか否かの履歴の確認を行うことができる。
【0062】
なお、窒素雰囲気中で450℃の加熱処理を行った試料は、その後、室温で大気中に1週
間程度放置しても200℃以上で脱離する水分は観測されず、加熱処理によって、In−
Ga−Zn−O系膜が安定化することが判明している。
【0063】
また、水分の脱離を測定した試料と同条件で加熱工程を経た試料を用い、昇温脱離ガス分
析法により、HOの他にH、O、OH、H、O、N、N、及びArのそれぞれに
ついて測定を行ったところ、H、O、及びOHについては、それぞれの脱離を示すスペク
トルが観測できた。図12にHのTDSスペクトル、図13はOのTDSスペクトル、図
14にはOHのTDSスペクトルを示す。それぞれのスペクトルにガラス基板単体(非加
熱)の測定結果を加えて比較している。なお、上記加熱条件における窒素雰囲気中の酸素
濃度は、20ppm以下である。
【0064】
H、O、及びOHの脱離を示すスペクトルは、水分の脱離を示すスペクトルとほぼ同様の
傾向を示しており、450℃の加熱試料においては、250〜300℃付近に現れる各脱
離成分を示すピークは観察されていないことがわかる。
【0065】
以上の結果より、In−Ga−Zn−O系膜の加熱処理を行うことにより、水分、H、O
及びOHが放出されることがわかる。H、O及びOHの脱離の様子は、水分の脱離の様子
と同様の傾向を示していることから、そのほとんどは水分子に由来したものであると言え
る。
【0066】
ここで、本実施の形態では加熱処理装置の一つである電気炉に基板を導入し、酸化物半導
体層に対して窒素雰囲気下において加熱処理を行った後、大気に触れることなく、酸化物
半導体層への水や水素の再混入を防ぎ、酸化物半導体層を得る。また、酸化物半導体層の
脱水化または脱水素化を行う加熱温度Tから、再び水が入らないような十分な温度まで同
じ炉を用い、具体的には加熱温度Tよりも100℃以上下がるまで窒素雰囲気下で徐冷す
る。また、窒素雰囲気に限定されず、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガス雰囲気下に
おいて脱水化または脱水素化を行う。
【0067】
また、第1の加熱処理の条件、または酸化物半導体層の材料によっては、酸化物半導体層
の一部が結晶化することがある。第1の加熱処理後は、酸素欠乏型となって低抵抗化した
酸化物半導体層404となる(図1(B)参照)。第1の加熱処理後は、成膜直後の酸化
物半導体膜よりもキャリア濃度が高まり、好ましくは1×1018/cm以上のキャリ
ア濃度を有する酸化物半導体層404となる。なお、酸化物半導体層は非晶質状態である
ことが好ましいが、一部が結晶化していてもよい。なお、本明細書では、酸化物半導体層
において一部が結晶化した状態であっても非晶質と表現する。
【0068】
また、第1の加熱処理の条件、またはゲート電極層421aの材料によっては、ゲート電
極層421aは結晶化し、微結晶膜または多結晶膜となる場合もある。例えば、ゲート電
極層421aとして、酸化インジウム酸化スズ合金膜を用いる場合は450℃1時間の第
1の熱処理で結晶化することがある。
【0069】
また、酸化物半導体層の第1の加熱処理は、島状の酸化物半導体層に加工する前の酸化物
半導体膜に行うこともできる。その場合には、第1の加熱処理後に、加熱装置から基板を
取り出し、第2のフォトリソグラフィ工程を行う。
【0070】
次いで、ゲート絶縁層402、及び酸化物半導体層404上に、スパッタ法で酸化物絶縁
膜を形成した後、第3のフォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成し、選択的
にエッチングを行って酸化物絶縁層426を形成し、その後レジストマスクを除去する工
程を行っても良い。この段階で酸化物半導体層の周縁及び側面を覆う酸化物絶縁層426
と重なる領域(酸化物半導体層の第1領域444c、第2領域444d)が形成され、リ
ーク電流や寄生容量を低減させることができる(図1(E)参照)。
【0071】
酸化物絶縁層426は、少なくとも1nm以上の膜厚とし、上述した酸化物絶縁層に水、
水素等の不純物を混入させない方法を適宜用いて形成することができる。本実施の形態で
は、スパッタ法で成膜した酸化珪素膜で酸化物絶縁層426を形成する。
【0072】
成膜時の基板温度は、室温以上300℃以下とすればよく、本実施の形態では100℃と
する。酸化珪素膜のスパッタ法による成膜は、希ガス(代表的にはアルゴン)雰囲気下、
酸素雰囲気下、または希ガス(代表的にはアルゴン)及び酸素混合雰囲気下において行う
ことができる。
【0073】
また、ターゲットとして酸化珪素ターゲットまたは珪素ターゲットを用いることができる
。例えば、珪素ターゲットを用いて、酸素、及び希ガス雰囲気下でスパッタを行うことに
より酸化珪素膜を形成することができる。低抵抗化した酸化物半導体層に接して形成する
酸化物絶縁層は、水分や、水素イオンや、OHなどの不純物を含まず、これらの外部か
らの侵入をブロックすることのできる無機絶縁膜を用いると良い。代表的には酸化珪素膜
、窒化酸化珪素膜、酸化アルミニウム膜、または酸化窒化アルミニウム膜などを用いるこ
とができる。
【0074】
本実施の形態では、ホウ素を添加した柱状多結晶珪素ターゲット(抵抗率0.01Ωcm
、純度6N)を用い、基板とターゲットの間との距離(T−S間距離)を89mm、圧力
0.4Pa、直流(DC)電力6kW、酸素(酸素流量比率100%)雰囲気下でパルス
DCスパッタ法により成膜する。膜厚は300nmとする。
【0075】
次いで、ゲート絶縁層402、酸化物絶縁層426、及び酸化物半導体層404上に、酸
化物導電膜と金属膜の積層を形成する。スパッタ法を用いれば、酸化物導電膜と金属膜の
積層を大気に触れることなく連続的に成膜を行うことができる。
【0076】
酸化物導電膜としては、例えばIn−Sn−O系、In−Sn−Zn−O系、In−Al
−Zn−O系、Sn−Ga−Zn−O系、Al−Ga−Zn−O系、Sn−Al−Zn−
O系、In−Zn−O系、Sn−Zn−O系、Al−Zn−O系、In−O系、Sn−O
系、またはZn−O系の導電性の金属酸化物を用いることができ、膜厚は50nm以上3
00nm以下の範囲内で適宜選択する。本実施の形態では酸化亜鉛膜を用いる。
【0077】
また、金属膜としては、Ti、Mo、W、Al、Cr、Cu、及びTaから選ばれた元素
、または上述した元素を成分とする合金等を用いる。また、上述した金属膜は単層に限定
されず、異なる膜の積層を用いることができる。本実施の形態ではモリブデン膜とアルミ
ニウム膜とモリブデン膜とを積層した三層積層膜を用いる。
【0078】
次いで、第4のフォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成し、金属膜を選択的
にエッチングしてソース電極層445a、ドレイン電極層445bを形成した後、レジス
トマスクを除去する。なお、レジストマスクを除去するために用いられるレジスト剥離液
はアルカリ性溶液であり、レジスト剥離液を用いる場合は、ソース電極層445a、ドレ
イン電極層445bをマスクとして酸化亜鉛膜も選択的にエッチングされる。
【0079】
この様にして、ソース電極層445aの下に接して酸化物導電層446aが形成され、ド
レイン電極層445bの下に接して酸化物導電層446bが形成される(図1(D)参照
)。
【0080】
ソース電極層445aと酸化物半導体層との間に酸化物導電層446aを設けることによ
って接触抵抗を下げ、低抵抗化を図ることができ、高速動作が可能な薄膜トランジスタを
実現できる。ソース電極層445aと酸化物半導体層との間に設けられる酸化物導電層4
46aはソース領域として機能し、ドレイン電極層445bと酸化物半導体層との間に設
けられる酸化物導電層446bはドレイン領域として機能するため、例えば、同一基板上
に周辺回路(駆動回路)を形成する場合などでは、周波数特性を向上させることができる
【0081】
また、モリブデン膜は、酸化物半導体層に接すると接触抵抗が高くなる問題がある。これ
は、Tiに比べMoは酸化しにくいため酸化物半導体層から酸素を引き抜く作用が弱く、
Moと酸化物半導体層の接触界面がn型化しないためである。しかし、この様な場合でも
、酸化物半導体層とソース電極層またはドレイン電極層との間に酸化物導電層を介在させ
ることで接触抵抗を低減することができる。
【0082】
なお、酸化物半導体層と酸化物導電層はエッチング速度に差があるため、酸化物半導体層
上に接する酸化物導電層は、時間制御で除去することができる。
【0083】
また、金属膜を選択的にエッチングした後、酸素アッシング処理でレジストマスクを除去
して、酸化亜鉛膜を残存させた後、ソース電極層445a、ドレイン電極層445b、を
マスクとして酸化亜鉛膜を選択的にエッチングしてもよい。
【0084】
また、ソース電極層445a、ドレイン電極層445bを形成するためのレジストマスク
をインクジェット法で形成してもよい。
【0085】
次いで、酸化物絶縁層426、ソース電極層445a、ドレイン電極層445b、酸化物
半導体層404上に絶縁層427を形成する。絶縁層427としては、酸化珪素膜、窒化
酸化珪素膜、酸化アルミニウム膜、または酸化窒化アルミニウムなどを用いる。本実施の
形態では、RFスパッタ法を用いて酸化珪素膜を絶縁層427として形成する。
【0086】
この段階で、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下、200℃以上400℃以下、好ましくは
250℃以上350℃以下で第2の加熱処理を行う。例えば、窒素雰囲気下で250℃、
1時間の加熱処理を行う。
【0087】
第2の加熱処理では、酸化物である絶縁層427と酸化物半導体層404の一部が接した
状態で加熱される。このため、第1の加熱処理で低抵抗化された酸化物半導体層404は
、絶縁層427から酸素が供給されて酸素過剰な状態となり、高抵抗化(i型化)される
【0088】
本実施の形態では、酸化珪素膜成膜後に第2の加熱処理を行ったが、加熱処理のタイミン
グは酸化珪素膜成膜以降であれば問題なく、酸化珪素膜成膜直後に限定されるものではな
い。
【0089】
また、ソース電極層445a及びドレイン電極層445bに耐熱性のある材料を用いる場
合には、第2の加熱処理のタイミングで、第1の加熱処理条件を用いた工程を行うことが
できる。この場合、加熱処理は酸化珪素膜成膜後の1回のみとすることも可能である。
【0090】
この第2の加熱処理において、酸化物導電層446a、446bに酸化珪素のような結晶
化阻害物質が含まれていない限り、酸化物導電層446a、446bは結晶化し、結晶領
域を有するようになる。例えば、酸化物導電層に酸化亜鉛等を用いると柱状結晶になりや
すく、酸化インジウム酸化スズ合金等の場合は、微結晶状態となりやすい。その結果、導
電率が向上するとともに、酸化物半導体層とソース電極層445a及びドレイン電極層4
45bとの間の接触抵抗の低減が図られる。一方、第2の加熱処理においても本実施の形
態で用いるIn−Ga−Zn−O系酸化物半導体層は結晶化せず、非晶質状態を維持する
【0091】
次いで、絶縁層427上に保護絶縁層428を形成する(図1(E)参照)。保護絶縁層
428としては、窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、または窒化アルミニウムなどを用いるこ
とができる。本実施の形態では、RFスパッタ法を用いて窒化珪素膜を保護絶縁層428
として形成する。
【0092】
以上の工程により、酸化物半導体層とソース電極層との間及び酸化物半導体層とドレイン
電極層との間に、結晶領域を有する酸化物導電層を有した薄膜トランジスタ440を作製
することができる。
【0093】
なお、本実施の形態は他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
【0094】
(実施の形態2)
本実施の形態では、ボトムコンタクト型の薄膜トランジスタ及びその作製工程として、実
施の形態1と異なる例を図2を用いて説明する。図2は、図1と工程が一部異なる点以外
は同じであるため、薄膜トランジスタの構成において、同じ部位を示す部分には同じ符号
を用い、同部位の詳細な説明は省略する。
【0095】
図2(E)に示す薄膜トランジスタ470は、ボトムコンタクト型と呼ばれるボトムゲー
ト構造の一つである。
【0096】
薄膜トランジスタ470は絶縁表面を有する基板400上に、ゲート電極層421a、ゲ
ート絶縁層402、ソース電極層445a、ドレイン電極層445b、酸化物導電層44
6a、446b、及びチャネル形成領域443を有する酸化物半導体層を含む。また、チ
ャネル形成領域443、ソース電極層445a、及びドレイン電極層445b上には絶縁
層427及び保護絶縁層428が設けられる。
【0097】
ここで、酸化物導電層446a、446bは、結晶領域を有する導電率の高い材料からな
ると共に、酸化物半導体層とソース電極層445a及びドレイン電極層445bとの間の
接触抵抗を低減することができ、高速動作が可能な薄膜トランジスタを実現できる。
【0098】
以下、図2(A)、(B)、(C)、(D)、(E)を用い、薄膜トランジスタ470を
作製する工程を説明する。
【0099】
実施の形態1に従って、ゲート電極層421a、ゲート絶縁層402を形成する。
【0100】
次いで、ゲート絶縁層402上に、金属膜と酸化物導電膜の積層を形成する(図2(A)
参照)。このとき、スパッタ法を用いれば、金属膜と酸化物導電膜の積層を大気に触れる
ことなく連続的に成膜することができる。本実施の形態では、金属膜にモリブデン膜とア
ルミニウム膜とモリブデン膜を積層した三層積層膜、酸化物導電膜に酸化亜鉛膜を用いる
【0101】
次いで、フォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成し、酸化亜鉛膜、金属膜を
選択的にエッチングして、ソース電極層445a、ドレイン電極層445b、酸化物導電
層446a、及び酸化物導電層446bを形成する(図2(B)参照)。ここで、レジス
トマスクを除去するために用いられるレジスト剥離液はアルカリ性溶液であり、酸化亜鉛
膜がエッチングされることもあるため、酸化亜鉛膜が薄膜化するのを防ぐため、酸素アッ
シングでレジストを除去することが好ましい。
【0102】
次いで、実施の形態1と同様に酸化物半導体膜を形成し、フォトリソグラフィ工程及びエ
ッチング工程にて酸化物半導体層404を形成する(図2(C)参照)。
【0103】
ここで、実施の形態1で説明した第1の加熱処理の方法に従って、酸化物半導体層の脱水
化または脱水素化を行う。
【0104】
なお、酸化物半導体膜の成膜前に、不活性ガス雰囲気(窒素、ヘリウム、ネオン、または
アルゴン等)下において加熱処理(400℃以上基板の歪み点未満)を行い、ゲート絶縁
層402に含まれる水素及び水などの不純物を除去したゲート絶縁層としてもよい。
【0105】
次いで、ソース電極層445a、ドレイン電極層445b、酸化物半導体層404上に絶
縁層427を形成する(図2(D)参照)。絶縁層427としては、酸化珪素膜、窒化酸
化珪素膜、酸化アルミニウム膜、または酸化窒化アルミニウムなどを用いる。本実施の形
態では、RFスパッタ法を用いて酸化珪素膜を絶縁層427として形成する。
【0106】
ここで、実施の形態1で説明した第2の加熱処理の方法に従って、加熱処理を行う。
【0107】
本実施の形態では、酸化珪素膜成膜後に第2の加熱処理を行ったが、加熱処理のタイミン
グは酸化珪素膜成膜以降であれば問題なく、酸化珪素膜成膜直後に限定されるものではな
い。
【0108】
また、ソース電極層445a及びドレイン電極層445bに耐熱性のある材料を用いる場
合には、第2の加熱処理のタイミングで、第1の加熱処理条件を用いた工程を行うことが
できる。
【0109】
ここまでのいずれか一つの加熱処理工程を経れば、酸化物導電層446a、446bに酸
化珪素のような結晶化阻害物質が含まれていない限り、酸化物導電層446a、446b
は結晶化し、結晶領域を有するようになる。もちろん、複数回の加熱工程を経ても良い。
一方で、複数回の加熱処理によっても酸化物半導体層は結晶化せず、非晶質状態を維持す
る。
【0110】
次いで、絶縁層427上に保護絶縁層428を形成する(図2(E)参照)。
【0111】
以上の工程により、酸化物半導体層とソース電極層との間及び酸化物半導体層とドレイン
電極層との間に、結晶領域を有する酸化物導電層を有した薄膜トランジスタ470を作製
することができる。
【0112】
なお、本実施の形態は他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
【0113】
(実施の形態3)
本実施の形態では、ボトムコンタクト型の薄膜トランジスタ及びその作製工程として、実
施の形態1及び2と異なる例について図3を用いて説明する。なお、図3は、図1と工程
が一部異なる点以外は同じであるため、薄膜トランジスタの構成において、同じ部位を示
す部分には同じ符号を用い、同部位の詳細な説明は省略する。
【0114】
図3(E)にチャネル保護型と呼ばれるボトムゲート構造の薄膜トランジスタ480の断
面図を示す。
【0115】
薄膜トランジスタ480は、絶縁表面を有する基板400上に、ゲート電極層421a、
ゲート絶縁層402、酸化物半導体層、酸化物導電層446a、446b、ソース電極層
445a、及びドレイン電極層445bを含む。ここで、酸化物半導体層には、チャネル
形成領域443、高抵抗ソース領域424a、及び高抵抗ドレイン領域424bが含まれ
る。また、チャネル形成領域443に接してチャネル保護層として機能する酸化物絶縁層
426aが設けられている。また、ソース電極層445a、及びドレイン電極層445b
、酸化物絶縁層426a、酸化物半導体層404上には保護絶縁層428が設けられる。
【0116】
酸化物絶縁層426bと重なる酸化物半導体層の第1領域424c、第2領域424dは
、チャネル形成領域443と同じ酸素過剰な状態であり、リーク電流の低減や、寄生容量
を低減する機能も果たしている。
【0117】
保護絶縁層428と接する酸化物半導体層の第3領域424eは、チャネル形成領域44
3と高抵抗ソース領域424aの間に設けられる。また、保護絶縁層428と接する酸化
物半導体層の第4領域424fは、チャネル形成領域443と高抵抗ドレイン領域424
bの間に設けられる。
【0118】
酸化物導電層446a、446bは、結晶領域を有する導電率の高い材料からなると共に
、酸化物半導体層とソース電極層445a及びドレイン電極層445bとの間の接触抵抗
を低減することができ、高速動作が可能な薄膜トランジスタを実現できる。
【0119】
酸化物半導体層の第3領域424e及び第4の領域424fには、酸素欠乏型である高抵
抗ソース領域(HRS(High Resistance Source)領域とも呼ぶ
)及び、高抵抗ドレイン領域(HRD(High Resistance Drain)
領域とも呼ぶ)が形成される。具体的には、高抵抗ドレイン領域のキャリア濃度は、1×
1018/cm以上の範囲内であり、少なくともチャネル形成領域のキャリア濃度(1
×1018/cm未満)よりも高い領域である。
【0120】
なお、本実施の形態のキャリア濃度は、室温にてHall効果測定から求めたキャリア濃
度の値を指す。この第3の領域及び第4の領域のチャネル長方向の幅を広くすれば、薄膜
トランジスタのオフ電流の低減を図ることができる。また、この第3の領域及び第4の領
域のチャネル長方向の幅を狭くすれば、薄膜トランジスタの動作速度の高速化を図ること
ができる。
【0121】
チャネル保護型の薄膜トランジスタは、チャネル保護層として機能する酸化物絶縁層の幅
を狭くすることで実質的なチャネル長Lを短くすることが容易に可能となるが、該酸化物
絶縁層上にソース電極層及びドレイン電極層を設けると短絡する恐れがある。従って、該
酸化物絶縁層から端部を離してソース電極層445a及びドレイン電極層445bを設け
る構成としている。
【0122】
また、図3(E)ではチャネル保護層として機能する酸化物絶縁層426a直下の酸化物
半導体層の領域をチャネル形成領域と呼ぶこととする。従って、薄膜トランジスタ480
のチャネル長Lは、酸化物絶縁層426aのチャネル長方向の幅と等しく、図3(E)に
示す断面図においては、台形で示された酸化物絶縁層426aの底辺の長さに対応する。
【0123】
次に、図3(A)、(B)、(C)、(D)、(E)を用い、薄膜トランジスタ480を
作製する工程を説明する。
【0124】
実施の形態1に従って、ゲート電極層421a、ゲート絶縁層402を形成する(図3
A)参照)。
【0125】
次いで、実施の形態1と同様に酸化物半導体膜を形成し、フォトリソグラフィ工程及びエ
ッチング工程にて島状の酸化物半導体層404を形成する(図3(B)参照)。
【0126】
なお、酸化物半導体膜の成膜前に、不活性ガス雰囲気(窒素、ヘリウム、ネオン、または
アルゴン等)下において加熱処理(400℃以上基板の歪み点未満)を行い、ゲート絶縁
層402に含まれる水素及び水などの不純物を除去したゲート絶縁層としてもよい。
【0127】
ここで、実施の形態1で説明した第1の加熱処理の方法に従って、酸化物半導体層の脱水
化または脱水素化を行う。
【0128】
また、酸化物半導体層の第1の加熱処理は、島状の酸化物半導体層に加工する前の酸化物
半導体膜に行うこともできる。
【0129】
次いで、ゲート絶縁層402上、及び酸化物半導体層404上に、実施の形態1と同様に
スパッタ法で酸化物絶縁膜を形成した後、フォトリソグラフィ工程によりレジストマスク
を形成し、選択的にエッチングを行って酸化物絶縁層426a、426bを形成し、その
後レジストマスクを除去する。ここで、酸化物絶縁層426a直下の酸化物半導体層の領
域がチャネル形成領域となる(図3(C)参照)。
【0130】
次いで、実施の形態1と同様に酸化物絶縁層426a、426b、及び酸化物半導体層上
に、酸化物導電膜と金属膜の積層を形成し、部分的にエッチングしてソース電極層445
a、ドレイン電極層445b、酸化物導電層446a、446bを形成する。スパッタ法
を用いれば、金属膜と酸化物導電膜の積層を大気に触れることなく連続的に成膜を行うこ
とができる。本実施の形態では、金属膜にモリブデン膜とアルミニウム膜とモリブデン膜
とを積層した三層積層膜、酸化物導電膜に酸化亜鉛膜を用いる。(図3(D)参照)。
【0131】
次いで、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下、200℃以上400℃以下、好ましくは25
0℃以上350℃以下で第2の加熱処理を行う。例えば、窒素雰囲気下で250℃、1時
間の加熱処理を行う。
【0132】
第2の加熱処理では、酸化物半導体層404の一部が酸化物絶縁層426a、426bと
接した状態で加熱される。このため、第1の加熱処理で低抵抗化された酸化物半導体層4
04は、酸化物絶縁層426a、426bから酸素が供給されて酸素過剰な状態となり、
高抵抗化(i型化)される。
【0133】
一方、酸化物絶縁層426a、426bと重ならない酸化物半導体層404の一部は露出
した状態で加熱されるため、低抵抗が維持、または更に低抵抗化した第3の領域424e
及び第4の領域424fを形成することができる。
【0134】
なお、本形態では酸化物絶縁層426a、426bの形成後に第2の加熱処理を行ったが
、そのタイミングは酸化物絶縁層426a、426bの形成以降であれば問題なく、酸化
物絶縁層426a、426bの形成直後に限定されるものではない。
【0135】
この第2の加熱処理において、酸化物導電層446a、446bに酸化珪素のような結晶
化阻害物質が含まれていない限り、酸化物導電層446a、446bは結晶化し、結晶領
域を有するようになる。一方で、第2の加熱処理によっても酸化物半導体層は結晶化せず
、非晶質状態を維持する。
【0136】
次いで、酸化物半導体層404、酸化物絶縁層426a、426b、ソース電極層445
a、ドレイン電極層445b上に保護絶縁層428を形成する(図3(E)参照)。保護
絶縁層428としては、窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、または窒化アルミニウムなどを用
いる。本実施の形態では、RFスパッタ法を用いて窒化珪素膜の保護絶縁層428を形成
する。
【0137】
以上の工程により、酸化物半導体層とソース電極層との間及び酸化物半導体層とドレイン
電極層との間に、結晶領域を有する酸化物導電層を有した薄膜トランジスタ480を作製
することができる。
【0138】
なお、本実施の形態は他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
【0139】
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態1、2及び3に示した薄膜トランジスタを用いて同一基板
上にアクティブマトリクス型の液晶表示装置、または発光装置を作製する一例を示す。
【0140】
アクティブマトリクス基板を用いた液晶表示装置の断面構造の一例を図4に示す。
【0141】
実施の形態1、2及び3では、薄膜トランジスタの形態について断面図を示したが、本実
施の形態では、同一基板上に駆動回路部及び画素部を有する構成について、駆動回路部用
の薄膜トランジスタ450、画素部用の薄膜トランジスタ460、ゲート配線コンタクト
部、保持容量、ゲート配線とソース配線及びその交差部、画素電極等を図示して説明する
。保持容量、ゲート配線、ソース配線は、実施の形態1及び2に示す薄膜トランジスタの
作製工程と同じ工程で形成することができ、フォトマスク枚数の増加や、工程数が増加す
ることなく作製することができる。
【0142】
図4において、薄膜トランジスタ450は、駆動回路部に設けられる薄膜トランジスタで
あり、画素電極層457aと電気的に接続する薄膜トランジスタ460は、画素部に設け
られる薄膜トランジスタである。
【0143】
基板400上に形成される薄膜トランジスタ460として、本実施の形態では、実施の形
態1、2及び3の薄膜トランジスタと同じ構造を用いる。ここでは、例としてチャネルエ
ッチ型の薄膜トランジスタを示す。
【0144】
薄膜トランジスタ460のゲート電極層と同じ材料、及び同じ工程で形成される容量配線
層430は、誘電体となるゲート絶縁層402を介して容量電極層431と重なり、保持
容量を形成する。なお、容量電極層431は、薄膜トランジスタ460のソース領域また
はドレイン領域に設けられた電極層及び酸化物導電層と同じ材料、及び同じ工程で形成さ
れる。
【0145】
なお、保持容量は、画素電極層457aの下方に設けられる。図示はされていないが、容
量電極層431が画素電極層457aと電気的に接続される。
【0146】
本実施の形態では、容量電極層431、及び容量配線層430を用いて保持容量を形成す
る例を示したが、保持容量を形成する構造については特に限定されない。例えば、容量配
線層を設けず、画素電極を隣り合う画素のゲート配線と平坦化絶縁層、保護絶縁層、及び
ゲート絶縁層を介して重ねて保持容量を形成してもよい。
【0147】
また、ゲート配線、ソース配線、及び容量配線層は画素密度に応じて複数本設けられるも
のである。また、端子部においては、ゲート配線と同電位の第1の端子電極、ソース配線
と同電位の第2の端子電極、容量配線層と同電位の第3の端子電極などが複数並べられて
配置される。それぞれの端子電極の数は、それぞれ任意な数で設ければ良いものとし、実
施者が適宣決定すれば良い。
【0148】
ゲート配線コンタクト部において、ゲート電極層421bは、低抵抗の金属材料で形成す
ることができる。ゲート電極層421bは、ゲート配線に達するコンタクトホールを介し
てゲート配線と電気的に接続される。
【0149】
ここで、酸化物半導体層に対する脱水化・脱水素化のための熱処理は、酸化物半導体層の
成膜後、酸化物半導体層上に酸化物導電層を積層させた後、ソース電極及びドレイン電極
上にパッシベーション膜を形成した後、のいずれかで行えば良い。
【0150】
また、駆動回路部の薄膜トランジスタ450のゲート電極層は、酸化物半導体層の上方に
設けられた導電層417と電気的に接続させる構造としてもよい。
【0151】
また、配線交差部において、図4に示すように寄生容量を低減するため、ゲート配線層4
21cとソース配線層422との間には、ゲート絶縁層402及び酸化物絶縁層426を
積層する構成としている。
【0152】
また、アクティブマトリクス型の液晶表示装置を作製する場合には、アクティブマトリク
ス基板と、対向電極が設けられた対向基板との間に液晶層を設け、アクティブマトリクス
基板と対向基板とを固定する。同様に、二つの電極の間に挟まれるようにプラスの電荷を
有する第1の粒子と、マイナスの電荷を有する第2の粒子とを含むマイクロカプセルを複
数配置すればアクティブマトリクス型の電気泳動表示装置を構成することもできる。なお
、対向基板に設けられた対向電極と電気的に接続する共通電極をアクティブマトリクス基
板上に設け、共通電極と電気的に接続する第4の端子電極を端子部に設ける。この第4の
端子電極は、共通電極を固定電位、例えばGND、0Vなどに設定するための端子である
。第4の端子電極は、画素電極層457aと同じ材料で形成することができる。
【0153】
また、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、画素電極、またはその他の電極や、その
他の配線層に同じ材料を用いれば共通のスパッタターゲットや共通の製造装置を用いるこ
とができ、その材料コスト及びエッチング時に使用するエッチャント(またはエッチング
ガス)に要するコストを低減することができ、結果として製造コストを削減することがで
きる。
【0154】
また、図4の構造において、平坦化絶縁層456として感光性の樹脂材料を用いる場合、
レジストマスクを形成する工程を省略することができる。
【0155】
また、図5にアクティブマトリクス型発光装置として、第1電極(画素電極)上にEL層
を形成する前の基板の状態を示す断面図を示す。
【0156】
図5においては、チャネルエッチ型の薄膜トランジスタが図示されているが、実施の形態
2及び3と同様の構造の薄膜トランジスタを用いることもできる。また、下記に示す画素
部の構成以外は前述した液晶表示装置と同様の構成とすることができる。
【0157】
絶縁層427を形成した後、カラーフィルタ層453を形成する。カラーフィルタ層は、
赤色、緑色、及び青色があり、印刷法、インクジェット法、フォトリソグラフィ技術を用
いたエッチング方法などでそれぞれを順次特定の位置に形成する。カラーフィルタ層45
3を基板400側に設けることによって、封止基板の貼り合わせ精度に依存することなく
カラーフィルタ層453と発光素子の発光領域との位置合わせを行うことができる。
【0158】
次いで、カラーフィルタ層453を覆うオーバーコート層458を形成する。オーバーコ
ート層458には、透光性を有する樹脂を用いる。
【0159】
ここでは赤色、緑色、及び青色の3色のカラーフィルタ層を用いてフルカラー表示する例
を示したが、特に限定されず、シアン、マゼンタ、イエロー、またはホワイトのカラーフ
ィルタ層を加えてフルカラー表示を行ってもよい。
【0160】
次いで、オーバーコート層458及び絶縁層427を覆う保護絶縁層428を形成する。
保護絶縁層428は、無機絶縁膜を用い、窒化珪素膜、窒化アルミニウム膜、窒化酸化珪
素膜、または酸化窒化アルミニウムなどを用いる。
【0161】
次いで、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程により保護絶縁層428及び絶縁層
427に接続電極層452に達するコンタクトホールを形成する。また、このフォトリソ
グラフィ工程及びエッチング工程により端子部の保護絶縁層428及び絶縁層427を選
択的にエッチングして端子電極の一部を露出させる。また、後に形成される発光素子の第
2電極と共通電位線とを接続するため、共通電位線に達するコンタクトホールも形成する
【0162】
次いで、透光性を有する導電膜を形成し、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程に
より接続電極層452と電気的に接続する第1電極457bを形成する。
【0163】
次いで、第1電極457bの周縁部を覆うように隔壁459を形成する。隔壁459は、
ポリイミド、アクリル、ポリアミド、エポキシ等の有機樹脂膜、無機絶縁膜または有機ポ
リシロキサンを用いて形成する。隔壁459は、有機絶縁材料、または無機絶縁材料を用
いて形成することができる。隔壁459は、側壁が曲率を有する傾斜面となる様な開口部
を第1の電極457b上に有する様に形成することが好ましい。この様な開口部は、感光
性の樹脂材料を用いることで容易に形成することができる。
【0164】
以上の工程を経て図5に示す基板の状態を得ることができる。更に第1電極457b上に
EL層を形成し、EL層上に第2電極を形成することで発光素子を形成する。なお、第2
の電極は、共通電位線と電気的に接続する。
【0165】
また、図4及び図5に示す駆動回路部の薄膜トランジスタ450には、酸化物半導体層の
上方に導電層417を設けてもよい。導電層417は、画素電極層457aまたは、第1
電極457bと同じ材料、同じ工程で形成することができる。
【0166】
導電層417を酸化物半導体層のチャネル形成領域443と重なる位置に設けることによ
って、薄膜トランジスタ450のしきい値電圧の経時変化量を低減することができる。ま
た、導電層417は、ゲート電極層421aと同電位とすることで、第2のゲート電極層
として機能させることもできる。また、導電層417にゲート電極層421aと異なる電
位を与えても良い。また、導電層417の電位がGND、0V、或いはフローティング状
態であってもよい。
【0167】
また、薄膜トランジスタは静電気などにより破壊されやすいため、画素部または駆動回路
部と同一基板上に保護回路を設けることが好ましい。保護回路は、酸化物半導体層を用い
た非線形素子を用いて構成することが好ましい。例えば、保護回路は画素部と、走査線入
力端子及び信号線入力端子との間に配設されている。本実施の形態では複数の保護回路を
配設して、走査線、信号線及び容量バス線に静電気等によりサージ電圧が印加され、画素
トランジスタなどが破壊されないように構成されている。そのため、保護回路にはサージ
電圧が印加されたときに、共通配線に電荷を逃がすように構成する。また、保護回路は、
走査線に対して並列に配置された非線形素子によって構成されている。非線形素子は、ダ
イオードのような二端子素子またはトランジスタのような三端子素子で構成される。例え
ば、画素部の薄膜トランジスタ460と同じ工程で形成することも可能であり、例えばゲ
ート端子とドレイン端子を接続することによりダイオードと同様の特性を持たせることが
できる。
【0168】
なお、本実施の形態は他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
【0169】
(実施の形態5)
実施の形態1、2及び3に示した薄膜トランジスタを用いて表示機能を有する半導体装置
(表示装置ともいう)を作製することができる。また、薄膜トランジスタを有する駆動回
路部及び画素部を同じ基板上に一体形成し、システムオンパネルを形成することができる
【0170】
表示装置は表示素子を含んで構成される。表示素子としては液晶素子(液晶表示素子とも
いう)、電子インクなど、電気的作用によりコントラストが変化する表示媒体を用いるこ
とができる。
【0171】
なお、本明細書中における表示装置とは、画像表示デバイス、表示デバイス、もしくは光
源(照明装置含む)を指す。また、FPC(Flexible printed cir
cuit)もしくはTAB(Tape Automated Bonding)テープが
取り付けられたモジュール、TABテープの先にプリント配線板が設けられたモジュール
、または表示素子にCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回路)
が直接実装されたモジュールも全て表示装置に含むものとする。
【0172】
表示装置の一形態に相当する液晶表示パネルの外観及び断面について、図6を用いて説明
する。図6(A1)、(A2)は、薄膜トランジスタ4010、4011、及び液晶素子
4013を第1の基板4001と第2の基板4006との間のシール材4005によって
封止したパネルの平面図であり、図6(B)は、図6(A1)、(A2)のM−Nにおけ
る断面図に相当する。
【0173】
第1の基板4001上に設けられた画素部4002と、走査線駆動回路4004とを囲む
ようにして、シール材4005が設けられている。また画素部4002と、走査線駆動回
路4004との上に第2の基板4006が設けられている。よって画素部4002と、走
査線駆動回路4004は、第1の基板4001とシール材4005と第2の基板4006
とによって、液晶層4008と共に封止されている。また、第1の基板4001上のシー
ル材4005によって囲まれている領域とは異なる領域に、単結晶半導体または多結晶半
導体で形成された信号線駆動回路4003が実装されている。
【0174】
なお、信号線駆動回路4003の接続方法は、特に限定されるものではなく、COG法、
ワイヤボンディング法、或いはTAB法などを用いることができる。図6(A1)は、C
OG法により信号線駆動回路4003を実装する例であり、図6(A2)は、TAB法に
より信号線駆動回路4003を実装する例である。
【0175】
また、第1の基板4001上に設けられた画素部4002と走査線駆動回路4004は、
薄膜トランジスタを複数有しており、図6(B)では、画素部4002に含まれる薄膜ト
ランジスタ4010と、走査線駆動回路4004に含まれる薄膜トランジスタ4011を
例示している。薄膜トランジスタ4010、4011上には、絶縁層4041、4020
、4021が設けられている。
【0176】
薄膜トランジスタ4010、4011には、実施の形態1、2及び3で示した酸化物半導
体層を含む信頼性の高い薄膜トランジスタを用いることができる。本実施の形態において
、薄膜トランジスタ4010、4011は、nチャネル型薄膜トランジスタである。
【0177】
絶縁層4021上において、駆動回路用の薄膜トランジスタ4011の酸化物半導体層の
チャネル形成領域と重なる位置には、導電層4040が設けられている。導電層4040
を酸化物半導体層のチャネル形成領域と重なる位置に設けることによって、薄膜トランジ
スタ4011のしきい値電圧の経時変化量を低減することができる。また、導電層404
0は、薄膜トランジスタ4011のゲート電極と同電位とすることで、第2のゲート電極
層として機能させることもできる。また、導電層4040に薄膜トランジスタ4011の
ゲート電極と異なる電位を与えても良い。また、導電層4040の電位がGND、0V、
或いはフローティング状態であってもよい。
【0178】
また、液晶素子4013が有する画素電極4030は、薄膜トランジスタ4010と電気
的に接続されている。そして、液晶素子4013の対向電極4031は、第2の基板40
06上に形成されている。画素電極4030と対向電極4031と液晶層4008とが重
なっている部分が、液晶素子4013に相当する。なお、画素電極4030、対向電極4
031には、それぞれ配向膜として機能する絶縁層4032、4033が設けられている
【0179】
なお、第1の基板4001、第2の基板4006としては、透光性基板を用いることがで
き、ガラス、セラミックス、またはプラスチックを用いることができる。プラスチックと
しては、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)板
、PVF(ポリビニルフルオライド)フィルム、ポリエステルフィルムまたはアクリル樹
脂フィルムを用いることができる。
【0180】
また、4035は絶縁層を選択的にエッチングすることで得られる柱状のスペーサであり
、画素電極4030と対向電極4031との間の距離(セルギャップ)を制御するために
設けられている。なお、球状のスペーサを用いても良い。また、対向電極4031は、薄
膜トランジスタ4010と同一基板上に設けられる共通電位線と電気的に接続される。共
通接続部を用いて、一対の基板間に配置される導電性粒子を介して対向電極4031と共
通電位線とを電気的に接続することができる。なお、導電性粒子はシール材4005に含
有させる。
【0181】
また、配向膜を用いないブルー相を示す液晶を用いてもよい。ブルー相は液晶相の一つで
あり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転移する直
前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、温度範囲を改善
するために5重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶組成物を用いて液晶層4008に
用いる。ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が1msec
以下と短く、光学的等方性であるため配向処理が不要であり、視野角依存性が小さい。
【0182】
また、液晶表示装置では、基板の外側(視認側)に偏光板を設け、内側に着色層、表示素
子に用いる電極層という順に設ける例を示すが、偏光板は基板の内側に設けてもよい。ま
た、偏光板と着色層の積層構造も本実施の形態に限定されず、偏光板及び着色層の材料や
作製工程条件によって適宜設定すればよい。
【0183】
薄膜トランジスタ4011は、チャネル形成領域を含む半導体層に接して絶縁層4041
が形成されている。絶縁層4041は、実施の形態1で示した絶縁層427と同様な材料
及び方法で形成すればよい。また、薄膜トランジスタの表面凹凸を低減するため、平坦化
絶縁層として機能する絶縁層4021で覆う構成となっている。ここでは、絶縁層404
1として、実施の形態1と同様にスパッタ法により酸化珪素膜を形成する。
【0184】
また、絶縁層4041上に保護絶縁層4020が形成されている。保護絶縁層4020は
実施の形態1で示した保護絶縁層428と同様な材料及び方法で形成すればよい。ここで
は、保護絶縁層4020として、PCVD法により窒化珪素膜を形成する。
【0185】
また、平坦化絶縁層として絶縁層4021を形成する。絶縁層4021としては、アクリ
ル、ポリイミド、ベンゾシクロブテン、ポリアミド、エポキシ等の、耐熱性を有する有機
材料を用いることができる。また上記有機材料の他に、低誘電率材料(low−k材料)
、シロキサン系樹脂、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)等を用いる
ことができる。なお、これらの材料で形成される絶縁層を複数積層させることで、絶縁層
4021を形成してもよい。
【0186】
なお、シロキサン系樹脂とは、シロキサン系材料を出発材料として形成されたSi−O−
Si結合を含む樹脂に相当する。シロキサン系樹脂は置換基としては有機基(例えばアル
キル基やアリール基)やフルオロ基を用いても良い。また、有機基はフルオロ基を有して
いても良い。
【0187】
絶縁層4021の形成法は、特に限定されず、その材料に応じて、スパッタ法、SOG法
、スピンコート、ディップ、スプレー塗布、液滴吐出法(インクジェット法、スクリーン
印刷、オフセット印刷等)、ドクターナイフ、ロールコーター、カーテンコーター、ナイ
フコーター等を用いることができる。絶縁層4021の焼成工程と半導体層のアニールを
兼ねることで効率よく表示装置を作製することが可能となる。
【0188】
画素電極4030、及び対向電極4031は、酸化タングステンを含むインジウム酸化物
、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、
酸化チタンを含むインジウムスズ酸化物、インジウムスズ酸化物(以下、ITOと示す。
)、インジウム亜鉛酸化物、酸化ケイ素を添加したインジウムスズ酸化物などの透光性を
有する導電性材料を用いることができる。
【0189】
また、画素電極4030、対向電極4031として、導電性高分子(導電性ポリマーとも
いう)を含む導電性組成物を用いて形成することができる。導電性組成物を用いて形成し
た画素電極は、シート抵抗が10000Ω/□以下、波長550nmにおける光の透過率
が70%以上であることが好ましい。また、導電性組成物に含まれる導電性高分子の抵抗
率が0.1Ω・cm以下であることが好ましい。
【0190】
導電性高分子としては、いわゆるπ電子共役系導電性高分子を用いることができる。例え
ば、ポリアニリンまたはその誘導体、ポリピロールまたはその誘導体、ポリチオフェンま
たはその誘導体、若しくはこれらの2種以上の共重合体などがあげられる。
【0191】
また、別途形成された信号線駆動回路4003と、走査線駆動回路4004及び画素部4
002に与えられる各種信号及び電位は、FPC4018を介して供給されている。
【0192】
接続端子電極4015は、液晶素子4013が有する画素電極4030と同じ導電膜で形
成され、端子電極4016は、薄膜トランジスタ4010、4011のソース電極層及び
ドレイン電極層と同じ導電膜で形成されている。
【0193】
接続端子電極4015は、FPC4018が有する端子と異方性導電膜4019を介して
電気的に接続されている。
【0194】
また、図6においては、信号線駆動回路4003を別途形成し、第1の基板4001に実
装している例を示しているがこの構成に限定されない。走査線駆動回路を別途形成して実
装しても良いし、信号線駆動回路の一部または走査線駆動回路の一部のみを別途形成して
実装しても良い。
【0195】
なお、本実施の形態は他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
【0196】
(実施の形態6)
本実施の形態では、発光表示パネル(発光パネルともいう)の外観及び断面について、図
7を用いて説明する。図7(A)は、第1の基板上に形成された薄膜トランジスタ及び発
光素子を、第2の基板との間にシール材によって封止した、パネルの平面図であり、図7
(B)は、図7(A)のH−Iにおける断面図に相当する。
【0197】
第1の基板4501上に設けられた画素部4502、信号線駆動回路4503a、450
3b、及び走査線駆動回路4504a、4504bを囲むようにして、シール材4505
が設けられている。また画素部4502、信号線駆動回路4503a、4503b、及び
走査線駆動回路4504a、4504bの上に第2の基板4506が設けられている。
【0198】
従って、画素部4502、信号線駆動回路4503a、4503b、及び走査線駆動回路
4504a、4504bは、第1の基板4501と、シール材4505と、第2の基板4
506によって、充填材4507と共に密封されている。この様に外気に曝されないよう
に気密性が高く、脱ガスの少ない保護フィルム(貼り合わせフィルム、紫外線硬化樹脂フ
ィルム等)やカバー材でパッケージング(封入)することが好ましい。
【0199】
また、第1の基板4501上に設けられた画素部4502、信号線駆動回路4503a、
4503b、及び走査線駆動回路4504a、4504bは、薄膜トランジスタを複数有
しており、図7(B)では、画素部4502に含まれる薄膜トランジスタ4510と、信
号線駆動回路4503aに含まれる薄膜トランジスタ4509とを例示している。
【0200】
薄膜トランジスタ4509、4510には、実施の形態1、2及び3で示した酸化物半導
体層を含む信頼性の高い薄膜トランジスタを用いることができる。本実施の形態において
、薄膜トランジスタ4509、4510は、nチャネル型薄膜トランジスタである。
【0201】
絶縁層4544上において、駆動回路用の薄膜トランジスタ4509の酸化物半導体層の
チャネル形成領域と重なる位置に導電層4540が設けられている。導電層4540を酸
化物半導体層のチャネル形成領域と重なる位置に設けることによって、BT試験前後にお
ける薄膜トランジスタ4509のしきい値電圧の経時変化量を低減することができる。ま
た、導電層4540は、薄膜トランジスタ4509のゲート電極層と同電位とすることで
、第2のゲート電極層として機能させることもできる。また、導電層4540に薄膜トラ
ンジスタ4509のゲート電極層と異なる電位を与えても良い。また、導電層4540の
電位がGND、0V、或いはフローティング状態であってもよい。
【0202】
薄膜トランジスタ4509の酸化物半導体層周辺部には、酸化物半導体層の周縁部(側面
を含む)を覆う酸化物絶縁層4542が形成されている。
【0203】
また、薄膜トランジスタ4510は、接続電極層4548を介して第1電極4517と電
気的に接続されている。また、薄膜トランジスタ4510の酸化物半導体層の周縁部(側
面を含む)を覆う酸化物絶縁層4542が形成されている。
【0204】
酸化物絶縁層4542は、実施の形態1で示した酸化物絶縁層426と同様な材料及び方
法で形成すればよい。また、酸化物絶縁層4542を覆う絶縁層4544が形成されてい
る。絶縁層4544は、実施の形態1で示した保護絶縁層428と同様な材料及び方法で
形成すればよい。
【0205】
発光素子4511の発光領域と重なるようにカラーフィルタ層4545が、薄膜トランジ
スタ4510上に形成される。
【0206】
また、カラーフィルタ層4545の表面凹凸を低減するため平坦化絶縁膜として機能する
オーバーコート層4543で覆う構成となっている。
【0207】
また、オーバーコート層4543上に絶縁層4546が形成されている。絶縁層4546
は、実施の形態1で示した保護絶縁層428と同様な材料及び方法で形成すればよい。
【0208】
また、発光素子4511が有する画素電極である第1電極4517は、薄膜トランジスタ
4510のソース電極層またはドレイン電極層と電気的に接続されている。なお、発光素
子4511の構成は、第1電極4517、電界発光層4512、第2電極4513の積層
構造であるが、示した構成に限定されない。発光素子4511から取り出す光の方向など
に合わせて、発光素子4511の構成は適宜変えることができる。
【0209】
隔壁4520は、有機樹脂膜、無機絶縁膜または有機ポリシロキサンを用いて形成する。
隔壁4520は、側壁が曲率を有する傾斜面となる様な開口部を第1の電極4517上に
有する様に形成することが好ましい。この様な開口部は、感光性の樹脂材料を用いること
で容易に形成することができる。
【0210】
電界発光層4512は、単層に限らず、複数の層の積層で構成されていても良い。
【0211】
発光素子4511に酸素、水素、水分、二酸化炭素等が侵入しないように、第2の電極4
513及び隔壁4520上に保護膜を形成してもよい。保護膜としては、窒化珪素膜、窒
化酸化珪素膜、DLC膜等を形成することができる。
【0212】
また、信号線駆動回路4503a、4503b、走査線駆動回路4504a、4504b
、または画素部4502に与えられる各種信号及び電位は、FPC4518a、4518
bを介して供給されている。
【0213】
接続端子電極4515は、発光素子4511が有する第1電極4517と同じ導電膜で形
成され、端子電極4516は、薄膜トランジスタ4509のソース電極層及びドレイン電
極層と同じ導電膜から形成されている。
【0214】
接続端子電極4515は、FPC4518aが有する端子と、異方性導電膜4519を介
して電気的に接続されている。
【0215】
発光素子4511からの光の取り出し方向に位置する基板であるので、第2の基板は透光
性でなければならない。その場合には、ガラス板、プラスチック板、ポリエステルフィル
ムまたはアクリルフィルムのような透光性を有する材料を用いる。
【0216】
また、充填材4507としては窒素やアルゴンなどの不活性な気体の他に、紫外線硬化樹
脂または熱硬化樹脂を用いることができ、PVC(ポリビニルクロライド)、アクリル、
ポリイミド、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)またはEV
A(エチレンビニルアセテート)を用いることができる。
【0217】
また、必要であれば、発光素子の射出面に偏光板、または円偏光板(楕円偏光板を含む)
、位相差板(λ/4板、λ/2板)、カラーフィルタなどの光学フィルムを適宜設けても
よい。また、偏光板または円偏光板に反射防止膜を設けてもよい。例えば、表面の凹凸に
より反射光を拡散し、映り込みを低減できるアンチグレア処理を施すことができる。
【0218】
信号線駆動回路4503a、4503b、及び走査線駆動回路4504a、4504bは
、単結晶半導体または多結晶半導体によって形成された駆動回路が実装されていてもよい
。また、信号線駆動回路のみ、或いはその一部、または走査線駆動回路のみ、或いはその
一部のみを別途形成して実装しても良く、図7の構成に限定されない。
【0219】
以上の工程により、信頼性の高い発光表示装置(表示パネル)を作製することができる。
【0220】
なお、本実施の形態は他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
【0221】
(実施の形態7)
本明細書に開示する表示装置は、さまざまな電子機器(遊技機も含む)に用いることがで
きる。電子機器としては、例えば、テレビジョン装置(テレビ、またはテレビジョン受信
機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等
のカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、
携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙
げられる。
【0222】
図8(A)は、携帯電話機の一例を示している。携帯電話機1100は、筐体1101に
組み込まれた表示部1102の他、操作ボタン1103、外部接続ポート1104、スピ
ーカ1105、マイク1106などを備えている。
【0223】
また、携帯電話機1100は、表示部1102を指などで触れることで、情報を入力する
ことができる。また、通話やメールの送受信などの操作は、表示部1102を指などで触
れることにより行うことができる。
【0224】
表示部1102の画面は主として3つのモードがある。第1は、画像の表示を主とする表
示モードであり、第2は、文字等の情報の入力を主とする入力モードである。第3は表示
モードと入力モードの2つのモードが混合した表示+入力モードである。
【0225】
例えば、通話やメールを作成する場合は、表示部1102を文字の入力を主とする文字入
力モードとし、画面に表示させた文字の入力操作を行えばよい。この場合、表示部110
2の画面のほとんどにキーボードまたは番号ボタンを表示させることが好ましい。
【0226】
また、携帯電話機1100内部に、ジャイロ、加速度センサ等の傾きを検出するセンサを
有する検出装置を設けることで、携帯電話機1100の向き(縦か横か)を判断して、表
示部1102の画面表示を自動的に切り替えるようにすることができる。
【0227】
また、画面モードの切り替えは、表示部1102を触れること、または筐体1101の操
作ボタン1103の操作により行われる。また、表示部1102に表示される画像の種類
によって切り替えるようにすることもできる。例えば、表示部に表示する画像信号が動画
のデータであれば表示モード、テキストデータであれば入力モードに切り替える。
【0228】
また、入力モードにおいて、表示部1102の光センサで検出される信号を検知して表示
部1102のタッチ操作による入力が一定期間ない場合には、画面のモードを入力モード
から表示モードに切り替えるように制御してもよい。
【0229】
表示部1102は、イメージセンサとして機能させることもできる。例えば、表示部11
02に掌や指を触れることで、掌紋、指紋等を撮像することで、本人認証を行うことがで
きる。また、表示部に近赤外光を発光するバックライトまたは近赤外光を発光するセンシ
ング用光源を用いれば、指静脈、掌静脈などを撮像することもできる。
【0230】
図8(B)も携帯電話機の一例である。図8(B)を一例とした携帯型情報端末は、複数
の機能を備えることができる。例えば、電話機能に加えて、コンピュータを内蔵し、様々
なデータ処理機能を備えることもできる。
【0231】
図8(B)に示す携帯型情報端末は、筐体1800及び筐体1801の二つの筐体で構成
されている。筐体1800は、表示パネル1802、スピーカ1803、マイクロフォン
1804、ポインティングデバイス1806、カメラ1807、外部接続端子1808な
どを備え、筐体1801は、キーボード1810、外部メモリスロット1811などを備
えている。また、アンテナは筐体1801内部に内蔵されている。
【0232】
また、表示パネル1802はタッチパネルを備えており、図8(B)には映像表示されて
いる複数の操作キー1805を点線で示している。
【0233】
また、上記構成に加えて、非接触ICチップ、小型記録装置などを内蔵していてもよい。
【0234】
表示装置は、表示パネル1802として用いられ、使用形態に応じて表示の方向が適宜変
化する。また、表示パネル1802と同一面上にカメラ1807を備えているため、テレ
ビ電話が可能である。スピーカ1803及びマイクロフォン1804は音声通話に限らず
、テレビ電話、録音、再生などにも使用できる。さらに、筐体1800と筐体1801は
、スライドし、図8(B)のように展開している状態から重なり合った状態とすることが
でき、携帯に適した小型化が可能である。
【0235】
外部接続端子1808は、充電ケーブルやUSBケーブルなどの各種ケーブルと接続可能
であり、充電及びパーソナルコンピュータなどとのデータ通信が可能である。また、外部
メモリスロット1811に大容量の記録媒体を挿入し、より大量のデータの取り扱いにも
対応できる。
【0236】
また、上記機能に加えて、赤外線通信機能、テレビ受信機能などを備えたものであっても
よい。
【0237】
図9(A)は、テレビジョン装置の一例を示している。テレビジョン装置9600は、筐
体9601に表示部9603が組み込まれている。表示部9603により、映像を表示す
ることが可能である。また、ここでは、スタンド9605により筐体9601を支持した
構成を示している。
【0238】
テレビジョン装置9600の操作は、筐体9601が備える操作スイッチや、別体のリモ
コン操作機9610により行うことができる。リモコン操作機9610が備える操作キー
9609により、チャンネルの切り替えや音量の操作を行うことができ、表示部9603
に表示される映像を操作することができる。また、リモコン操作機9610に、当該リモ
コン操作機9610から出力する情報を表示する表示部9607を設ける構成としてもよ
い。
【0239】
なお、テレビジョン装置9600は、受信機やモデムなどを備えた構成とする。受信機に
より一般のテレビ放送の受信を行うことができ、さらにモデムを介して有線または無線に
よる通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)または双方向
(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能である。
【0240】
図9(B)は、デジタルフォトフレームの一例を示している。例えば、デジタルフォトフ
レーム9700には、筐体9701に表示部9703が組み込まれている。表示部970
3は、各種画像を表示することが可能であり、例えばデジタルカメラなどで撮影した画像
データを表示させることで、通常の写真立てと同様に機能させることができる。
【0241】
なお、デジタルフォトフレーム9700は、操作部、外部接続用端子(USB端子等)、
外部メモリスロットなどを備える構成とする。これらの構成は、表示部と同一面に組み込
まれていてもよいが、側面や裏面に備えるとデザイン性が向上するため好ましい。例えば
、デジタルフォトフレームの外部メモリスロットに、デジタルカメラで撮影した画像デー
タを記憶したメモリを挿入して画像データを取り込み、取り込んだ画像データを表示部9
703に表示させることができる。
【0242】
また、デジタルフォトフレーム9700は、無線で情報を送受信できる構成としてもよい
。無線により、所望の画像データを取り込み、表示させる構成とすることもできる。
【0243】
図10は携帯型遊技機であり、筐体9881と筐体9891の2つの筐体で構成されてお
り、連結部9893により、開閉可能に連結されている。筐体9881には表示部988
2が組み込まれ、筐体9891には表示部9883が組み込まれている。
【0244】
また、図10に示す携帯型遊技機は、その他、スピーカ部9884、記録媒体挿入部98
86、LEDランプ9890、入力手段(操作キー9885、接続端子9887、センサ
9888(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度
、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、
振動、においまたは赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォン9889等を備
えている。もちろん、携帯型遊技機の構成は上述のものに限定されず、少なくとも本明細
書に開示する薄膜トランジスタを備えた構成であればよく、その他付属設備が適宜設けら
れた構成とすることができる。図10に示す携帯型遊技機は、記録媒体に記録されている
プログラムまたはデータを読み出して表示部に表示する機能や、他の携帯型遊技機と無線
通信を行って情報を共有する機能を有する。なお、図10に示す携帯型遊技機が有する機
能はこれに限定されず、様々な機能を有することができる。
【0245】
以上の様に、他の実施の形態で示した表示装置は、上記の様な様々な電子機器の表示パネ
ルに配置することができる。
【0246】
なお、本実施の形態は他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0247】
400 基板
402 ゲート絶縁層
404 酸化物半導体層
417 導電層
422 ソース配線層
426 酸化物絶縁層
427 絶縁層
428 保護絶縁層
430 容量配線層
431 容量電極層
440 薄膜トランジスタ
442 接続電極層
443 チャネル形成領域
449 接続電極層
450 薄膜トランジスタ
452 接続電極層
453 カラーフィルタ層
456 平坦化絶縁層
458 オーバーコート層
459 隔壁
460 薄膜トランジスタ
470 薄膜トランジスタ
480 薄膜トランジスタ
421a ゲート電極層
421b ゲート電極層
421c ゲート配線層
424a 高抵抗ソース領域
424b 高抵抗ドレイン領域
424c 領域
424d 領域
424e 領域
424f 領域
425a ソース電極層
425b ドレイン電極層
426a 酸化物絶縁層
426b 酸化物絶縁層
444c 領域
444d 領域
445a ソース電極層
445b ドレイン電極層
446a 酸化物導電層
446b 酸化物導電層
451a ゲート電極層
451b ゲート電極層
455a ソース電極層
455b ドレイン電極層
457a 画素電極層
457b 電極
1100 携帯電話機
1101 筐体
1102 表示部
1103 操作ボタン
1104 外部接続ポート
1105 スピーカ
1106 マイク
1800 筐体
1801 筐体
1802 表示パネル
1803 スピーカ
1804 マイクロフォン
1805 操作キー
1806 ポインティングデバイス
1807 カメラ
1808 外部接続端子
1810 キーボード
1811 外部メモリスロット
4001 基板
4002 画素部
4003 信号線駆動回路
4004 走査線駆動回路
4005 シール材
4006 基板
4008 液晶層
4010 薄膜トランジスタ
4011 薄膜トランジスタ
4013 液晶素子
4015 接続端子電極
4016 端子電極
4018 FPC
4019 異方性導電膜
4020 保護絶縁層
4021 絶縁層
4030 画素電極
4031 対向電極
4032 絶縁層
4040 導電層
4041 絶縁層
4501 基板
4502 画素部
4505 シール材
4506 基板
4507 充填材
4509 薄膜トランジスタ
4510 薄膜トランジスタ
4511 発光素子
4512 電界発光層
4513 電極
4515 接続端子電極
4516 端子電極
4517 電極
4519 異方性導電膜
4520 隔壁
4540 導電層
4542 酸化物絶縁層
4543 オーバーコート層
4544 絶縁層
4545 カラーフィルタ層
4546 絶縁層
4548 接続電極層
4503a 信号線駆動回路
4503b 信号線駆動回路
4504a 走査線駆動回路
4504b 走査線駆動回路
4518a FPC
9600 テレビジョン装置
9601 筐体
9603 表示部
9605 スタンド
9607 表示部
9609 操作キー
9610 リモコン操作機
9700 デジタルフォトフレーム
9701 筐体
9703 表示部
9881 筐体
9882 表示部
9883 表示部
9884 スピーカ部
9885 操作キー
9886 記録媒体挿入部
9887 接続端子
9888 センサ
9889 マイクロフォン
9890 LEDランプ
9891 筐体
9893 連結部
【要約】      (修正有)
【課題】電気特性が良好で信頼性の高い薄膜トランジスタをスイッチング素子として用い信頼性の高い表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置は、トランジスタ440と、保持容量と、トランジスタと電気的に接続される発光素子と、を画素部に有し、トランジスタは、ゲート電極層421aと、ゲート電極層上の第1の絶縁層402と、第1の絶縁層上に位置し、InとGaとZnとを有する酸化物半導体層404と、酸化物半導体層上に位置し、酸化物半導体層の周縁及び側面を覆う第2の絶縁層426と、第2の絶縁層上に位置し、酸化物半導体層と電気的に接続されるソース電極層445a及びドレイン電極層445bと、を有し、酸化物半導体層上に接し且つ第2の絶縁層とは異なる第3の絶縁層427を有し、発光素子は、第1電極と、前記第1電極上のEL層と、前記EL層上の第2電極とを有し、前記第2の絶縁層は、保持容量と重なる領域を有する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14