特許第6625915号(P6625915)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6625915線形共振器自動電場測定装置および線形共振器自動電場測定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6625915
(24)【登録日】2019年12月6日
(45)【発行日】2019年12月25日
(54)【発明の名称】線形共振器自動電場測定装置および線形共振器自動電場測定方法
(51)【国際特許分類】
   G01R 29/08 20060101AFI20191216BHJP
   H05H 9/00 20060101ALI20191216BHJP
【FI】
   G01R29/08 Z
   H05H9/00 F
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-55961(P2016-55961)
(22)【出願日】2016年3月18日
(65)【公開番号】特開2017-172995(P2017-172995A)
(43)【公開日】2017年9月28日
【審査請求日】2018年8月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】特許業務法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐古 貴行
(72)【発明者】
【氏名】角谷 晶子
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 潔和
【審査官】 續山 浩二
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−294576(JP,A)
【文献】 特開2010−277942(JP,A)
【文献】 特開平07−211495(JP,A)
【文献】 特開2009−283389(JP,A)
【文献】 R.Wegner, et al.,Bead-Pull Measurement Method and Tuning of a Prototype CLIC Crab Cavity,Proceedings of the 27th International Linear Accelerator Conference,pages 134-136,[online]、会議開催日:2014年8月31日−9月5日、[令和1年6月17日検索]、インターネット<http://accelconf.web.cern.ch/AccelConf/linac2014/papers/mopp035.pdf>
【文献】 S.K.Chauhan, et al.,DEVELOPMENT OF AUTOMATED TEST BENCH FOR MEASUREMENT OF THE FIELD DISTRIBUTION IN SINGLE CELL ELLIPTICAL SUPERCONDUCTING CAVITY,Proceedings of Indian Particle Accelerator Conference - 2009,[online],会議開催日2009年2月10−13日、[令和1年6月17日検索]、インターネット<URL :http://www.info-rrcat.ernet.in/inpac/downloads/inpac/papers/105%20SKChauhan_105.pdf>
【文献】 Y.Mochiduki, et al.,Development of Interdigital-H Mode Linac for Laser-Plasma based Proton Accelerator,Proceedings of the 1st Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and the 29th Linear Accelerator Meeting in Japan,[online]、会議開催日:2004年8月4−6日、[令和1年6月17日検索]、インターネット<http://beam-physics.kek.jp/mirror/lam29.lebra.nihon-u.ac.jp/WebPublish/4P13.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 29/08
H05H 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
線形共振器の空洞内の電場の分布を調整するために電場を測定する線形共振器自動電場測定装置において、
誘電体を材料とし前記線形共振器内の加速対象の通路を前記線形共振器の軸方向に順次停止および移動する摂動体と、
前記摂動体を移動駆動する移動駆動部と、
前記摂動体の測定位置ごとに前記線形共振器内の電場を測定する測定部と、
前記線形共振器の入射ポートおよび出射ポートに設けられて中空円筒部分を有し前記摂動体の軸方向への移動をガイドする摂動体搬送用ガイドと、
を備えることを特徴とする線形共振器自動電場測定装置。
【請求項2】
線形共振器の空洞内の電場の分布を調整するために電場を測定する線形共振器自動電場測定装置において、
誘電体を材料とし前記線形共振器内の加速対象の通路を前記線形共振器の軸方向に順次停止および移動する摂動体と、
前記摂動体を移動駆動する移動駆動部と、
前記摂動体の測定位置ごとに前記線形共振器内の電場を測定する測定部と、
を備え、
前記線形共振器は、前記空洞内に周方向に互いに間隔をあけて設けられ軸方向に延びる複数の電極を有する高周波四重極線形加速器に用いられるものであって、
前記摂動体を移動駆動する前記移動駆動部は、前記摂動体と結合するワイヤを有し、
前記複数の電極のうち互いに隣接する電極と前記摂動体との2つの接触面の対象面上であって、前記摂動体の端面の中心より、前記空洞の中心軸から径方向に遠い位置において、前記摂動体と前記ワイヤとが接続されている、
ことを特徴とする線形共振器自動電場測定装置。
【請求項3】
前記摂動体の測定位置と前記測定部による測定とを協調させるとともに、測定結果に基づいて対象領域における前記電場の特性の前記摂動体の位置に対する依存性を導出する演算制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の線形共振器自動電場測定装置。
【請求項4】
前記移動駆動部は、
前記線形共振器外周に設置された複数のプーリ固定具と、
前記プーリ固定具に設置した複数のプーリと、
前記摂動体の位置が前記空洞内の端部に到達したことを感知して前記摂動体の移動を停止する機構と、
を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の線形共振器自動電場測定装置。
【請求項5】
前記摂動体の移動に応じて周波数のずれもしくは位相のずれを測定する機構を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の線形共振器自動電場測定装置。
【請求項6】
前記移動駆動部は、連続稼働する電動機をさらに有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の線形共振器自動電場測定装置。
【請求項7】
線形共振器の空洞内の電場の分布を調整するために前記電場を測定する線形共振器自動電場測定方法において、
移動駆動部が、摂動体を軸方向に移動駆動する移動ステップと、
測定部が、空洞内の高周波を測定する測定ステップと、
演算部が、測定時点の前記摂動体の位置における周波数の変化分または位相の遅れ分を導出する第1の演算ステップと、
前記摂動体が端部位置に到達した時点で、演算制御部が、対象領域における前記周波数の変化分または前記位相の遅れ分の、前記摂動体の前記軸方向の位置に対する依存性を導出する第2の演算ステップと、
を有し、
前記第2の演算ステップは、
前記軸方向に対する前記周波数の変化分または前記位相の遅れ分の分布図を導出する分布図導出ステップと、
前記軸方向の位置のうち、両端領域での値の平均値を算出する平均値算出ステップと、
前記両端領域を除く基本領域を特定する基本領域導出ステップと、
前記基本領域の中央位置として中央位置を導出する中央位置導出ステップと、
前記基本領域および前記中央位置に基づいて前記対象領域を決定する対象領域決定ステップと、
を有する、
ことを特徴とする線形共振器自動電場測定方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、線形共振器自動電場測定装置および線形共振器自動電場測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば高周波四重極線形加速器(RFQ:Radio Frequency Quadrapole acceralator)、ドリフトチューブライナック(DTL:Drift Tube LINAC)などの線形共振器においては、一般に、設計通りの電場分布を得るために電場調整が必要である。電場調整のための電場の測定方法としては、共振器内部に摂動体を挿入して電場を測定するビーズプル法が知られている。具体的には、摂動体を糸で保持し、共振器内を移動させ、軸方向の各点での電場を測定する。このように測定を繰り返しながら、望ましい分布を得るまで調整を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−277942号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Y.Iwata,et.al., NIM A 569(2006)685−696(4. Measurements of the electric field)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した電場測定においては、例えば、線形共振器の中心軸に沿って常に共振器の筐体に接触させないという条件、あるいは線形共振器内部の電極に常に接触させ続けるという条件など、一定の条件のもとで摂動体を移動させ、電場を測定する必要がある。さらには4ベイン型のRFQなどの場合には共振器内で軸方向のそれぞれの位置で4か所測定する。すなわち、線形共振器内のビーム軸に垂直な面における電場の対称性測定のために、摂動体の移動軸を変えながら複数回測定する必要がある。
【0006】
従来は、多くのステップを手作業で行っており、効率が悪く時間を要するという課題があった。またステッピングモータを用いた非連続測定の場合には、摂動体の振動を抑えるために、各測定ポイントに移動するたびに振動が収まるのを待つ時間が生じていた。そのために、例えばDTLの場合、ビーム軸一回の測定で、1時間/3m程度の時間を要していた。
【0007】
電場調整の際には、電場調整用に設けられている複数のチューナの径方向の位置を調整し、チューナ位置を調整した後に電場を測定する。このようにして、チューナ位置の調整と電場の測定を繰り返しながら、設計上の電場を得ていく。このために、新たな線形共振器の運転立ち上げにおけるリードタイムが長く、リードタイムの短縮が課題となっていた。
【0008】
本発明の実施形態は、上述した課題を解決するためになされたものであり、線形共振器の電場測定を、短時間で行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するため、本実施形態は、線形共振器の空洞内の電場の分布を調整するために電場を測定する線形共振器自動電場測定装置において、誘電体を材料とし前記線形共振器内の加速対象の通路を前記線形共振器の軸方向に順次停止および移動する摂動体と、前記摂動体を移動駆動する移動駆動部と、前記摂動体の測定位置ごとに前記線形共振器内の電場を測定する測定部と、線形共振器の入射ポートおよび出射ポートに設けられて中空円筒部分を有し前記摂動体の軸方向への移動をガイドする摂動体搬送用ガイドと、を備えることを特徴とする。
また、本実施形態は、線形共振器の空洞内の電場の分布を調整するために電場を測定する線形共振器自動電場測定装置において、誘電体を材料とし前記線形共振器内の加速対象の通路を前記線形共振器の軸方向に順次停止および移動する摂動体と、前記摂動体を移動駆動する移動駆動部と、前記摂動体の測定位置ごとに前記線形共振器内の電場を測定する測定部と、を備え、前記線形共振器は、前記空洞内に周方向に互いに間隔をあけて設けられ軸方向に延びる複数の電極を有する高周波四重極線形加速器に用いられるものであって、前記摂動体を移動駆動する前記移動駆動部は、前記摂動体と結合するワイヤを有し、前記複数の電極のうち互いに隣接する電極と前記摂動体との2つの接触面の対象面上であって、前記摂動体の端面の中心より、前記空洞の中心軸から径方向に遠い位置において、前記摂動体と前記ワイヤとが接続されている、ことを特徴とする
【0010】
また、本実施形態は、線形共振器の空洞内の電場の分布を調整するために前記電場を測定する線形共振器自動電場測定方法において、移動駆動部が、摂動体を軸方向に移動駆動する移動ステップと、測定部が、空洞内の高周波を測定する測定ステップと、演算部が、測定時点の前記摂動体の位置における周波数の変化分または位相の遅れ分を導出する第1の演算ステップと、前記摂動体が端部位置に到達した時点で、演算部が、対象領域における前記周波数の変化分または前記位相の遅れ分の、前記摂動体の前記軸方向の位置に対する依存性を導出する第2の演算ステップと、を有し、前記第2の演算ステップは、前記軸方向に対する前記周波数の変化分または前記位相の遅れ分の分布図を導出する分布図導出ステップと、前記軸方向の位置のうち、両端領域での値の平均値を算出する平均値算出ステップと、前記両端領域を除く基本領域を特定する基本領域導出ステップと、前記基本領域の中央位置として中央位置を導出する中央位置導出ステップと、前記基本領域および前記中央位置に基づいて対象領域を決定する対象領域決定ステップと、を有する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施形態によれば、線形共振器の電場測定を、短時間で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1の実施形態に係る線形共振器自動電場測定装置の構成を示す一部平断面図を含むブロック図である。
図2】第1の実施形態に係る線形共振器自動電場測定方法の手順を示すフロー図である。
図3】第1の実施形態に係る線形共振器自動電場測定装置の演算部による第1の演算の内容を説明するためのグラフである。
図4】第1の実施形態に係る線形共振器自動電場測定装置の演算部による第2の演算の内容を説明するためのグラフである。
図5】第1の実施形態に係る線形共振器自動電場測定装置の演算部による第2の演算の手順を示すフロー図である。
図6】第1の実施形態に係る線形共振器自動電場測定方法の手順におけるチューナによる調整の説明のためのグラフである。
図7】第2の実施形態に係る線形共振器自動電場測定装置の構成を示す一部平断面図を含むブロック図である。
図8】第3の実施形態に係る線形共振器自動電場測定装置の構成を示す一部平断面図を含むブロック図である。
図9】第3の実施形態に係る線形共振器自動電場測定装置の構成を示す線形共振器の横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る線形共振器自動電場測定装置および線形共振器自動電場測定方法について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
【0014】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る線形共振器自動電場測定装置の構成を示す一部平断面図を含むブロック図である。線形共振器10は、たとえば、RFQ、あるいはDTLである。
【0015】
線形共振器10は、空洞12を形成する筐体11を有する。筐体11は、円筒部分11aと、円筒部11aの軸方向の両端に設けられ、円筒部11aを部分的に閉鎖する端板11bとを有する。それぞれの端板11bは、円筒軸に垂直方向に拡がり、円筒軸と同心に形成された開口である入射ポート13および出射ポート14を有する。筐体11は、たとえば、銅製である。あるいは、たとえばオーステナイト系ステンレス鋼製で、内部に銅めっきが施されていることでもよい。
【0016】
また、筐体11は、径方向外側から空洞12内に貫通するたとえば銅製の複数の棒状のチューナ15を有する。複数のチューナ15は、円筒軸方向に互いに間隔をあけて設けられている。また、この複数のチューナ15が、円周方向に互いに間隔をあけて設けられている。空洞12内の共振周波数は、空洞12のインダクタンスをL、キャパシタンスをCとすると、1/(LC)1/2に比例するので、チューナ15の挿入深さの変更は共振周波数の変化をもたらす。したがって、それぞれのチューナ15の挿入深さを調節することにより、共振周波数を調節することができる。
【0017】
また、線形共振器10がRFQの場合は、空洞内に設けられた四重極17(図8)を有する。四重極17は、径方向に広がり、円筒軸方向に延びた4枚の電極板を有する。4枚の電極板は、周方向に互いに90度の間隔をもって配されている。
【0018】
また、線形共振器10がDTLの場合は、円筒軸に沿って円筒軸方向に直列に、複数のドリフトチューブ(図示せず)が配されている。
【0019】
以上のように、線形共振器10は、筐体11とともに、RFQの場合は、空洞12内に設けられた四重極17(図8)を、また、DTLの場合は、複数のドリフトチューブを、空洞12内に有する。ただし、図1では、これら、四重極あるいはドリフトチューブの図示を省略している。
【0020】
線形共振器自動電場測定装置100は、測定部110、移動駆動部120、および演算制御部130を有する。
【0021】
測定部110は、空洞12内を円筒軸に沿って移動駆動される摂動体115、電場を計測する送信側アンテナ111、受信側アンテナ112、および測定器113を有する。摂動体115は、誘電体を材料とする。
【0022】
摂動体115の形状としては、円筒軸方向に延びた円柱形状、あるいは球形や楕円形でもよい。電場への影響を与えるのであれば、形状は問わないが、電場測定の再現性を確保する上では、中心軸に関して回転対称であれば、摂動体115の回転方向を管理する必要がなく管理上の負担が少ない。摂動体115は誘電体であり、材料としては、たとえば、テフロン(登録商標)あるいはアクリル樹脂などの非金属材料を用いる。
【0023】
送信側アンテナ111は、たとえば金属製のワイヤを円形状に形成して、円形状の感知部111aと、これに接続して一方に延びた伝達部111bを有する。感知部111aは、円形を包絡する平面が軸方向に平行になるように配される。同様に、受信側アンテナ112は、たとえば金属製のワイヤを円形状に形成して、円形状の感知部112aと、これに接続して一方に延びた伝達部112bを有する。感知部112aは、円形を包絡する平面が軸方向に平行になるように配される。
【0024】
送信側アンテナ111および受信側アンテナ112は、磁束密度を計測する。送信側アンテナ111の感知部111aが空洞12内に配され、伝達部111bが筐体11を外部まで貫通し、測定器113との間で信号を授受する。同様に、受信側アンテナ112の感知部112aが空洞12内に配され、伝達部112bが筐体11を外部まで貫通し、測定器113との間で信号を授受する。
【0025】
測定器113は、測定時には、ある周波数の高周波(RF)のパワーを、送信側アンテナ111に送信する。これを伝達部111b経由で受けた送信側アンテナ111が、感知部111aからこのRFを空洞12内に送信し、受信側アンテナ112の感知部112aがこのRFを受信する。受信側アンテナ112の感知部112aが受信したRFは、伝達部112bを経由して測定器113に送られる。測定は、一定のサンプーリングタイム間隔で行われる。
【0026】
移動駆動部120は、摂動体115を移動させるワイヤ122、ワイヤ122を移動駆動する電動機121を有する。ワイヤ122は、空洞12中および筐体11の外側を一巡するように、4隅で方向転換して、両端を結線部126で結合し、閉ループを形成する。ワイヤ122は、方向転換する4隅のそれぞれで、プーリ123によりスライド可能に支持されている。
【0027】
ワイヤ122の途中に張力維持部127を設けてワイヤ122のたわみを防止する。張力維持部127は、例えば、2つのプーリによりその中間で錘を吊った1つのプーリを吊り下げる構成である。
【0028】
ワイヤ122の材料としては、たとえば、非染色ポリエチレンのように、非金属で、かつ張力に対する伸びの小さな材料を用いる。また、塗料も測定結果に影響を与えることから非染色のものを用いる。
【0029】
筐体11の2つの円板状の端板11bのそれぞれの軸方向の外側には、プーリ固定具124が着脱可能に取り付けられている。それぞれのプーリ固定具124には、プーリ123が2つずつ取り付けられている。4つのプーリ123のうちの3つは、いずれもワイヤ122の移動により回転可能に支持されている。また、残りの1つのプーリ123は、伝達ベルト121aを介して電動機121により回転駆動される。この結果、ワイヤ122が回転移動する。電動機121は、ステッピングモータを用いることで良い。また、電動機121とそれが駆動するプーリ123との間に、減速機(図示せず)を設けてもよい。
【0030】
筐体11の円筒部11aの径方向外側のワイヤを支持する互いに隣接する2つのプーリ123の挟まれたプーリ固定具124の部分には、それぞれストッパ125がとりつけられている。それぞれのストッパ125には、ワイヤ122が通過する貫通孔125aが形成されている。2つのストッパ125に挟まれた領域にあるワイヤ122に、結線部126が設けられている。結線部126は、単にワイヤ122の両端を結んだもののほかに、ボルトもしくは全ネジにワイヤ122の両端を巻き付け固定したもの、ワイヤ122の両端それぞれを別のボルトに巻き付け、2つのボルトを両メネジで固定したもの、ワイヤ122の両端それぞれを穴を開けた別のボルトに貫通させ2つのボルトを両メネジで固定したものなどがある。
【0031】
電動機121によりワイヤ122がその延びる方向に移動すると、結線部126も移動し、結線部126がストッパ125に到達するとワイヤ122の移動が停止する。ワイヤ122の移動、すなわち、摂動体115の移動を停止する機構としては、結線部126が両側のストッパ125に到達する位置で、プーリ固定具124にリミットスイッチ(図示せず)を設けて、リミットスイッチの動作により、結線部126がストッパ125に到達したことを感知できる。
【0032】
あるいは、結線部126がストッパ125に到達すると電動機121の負荷トルクが急激に上昇するので、リミットスイッチに代えて、図示しないトルクスイッチを設けてもよい。すなわち、トルクスイッチの動作により、結線部126がストッパ125に到達したことを感知できる。
【0033】
結線部126がストッパ125に到達したことにより、駆動制御部131は、電動機121を停止させる。この動作は、ワイヤの移動の両方向について行われる。駆動制御部131は、こののち、全体の計測、調整が終了しない限り、それまでとは、反対方向に摂動体115を移動させるように指示する。反対方向への移動は、電動機121を逆転させることにより可能である。あるいは、電動機121とプーリ123間の結合方向を逆向きに切り換えることでもよい。
【0034】
演算制御部130は、駆動制御部131、計測制御部132、演算部133、メモリ134、入力部135、評価部136、および出力部137を有する。演算制御部130は、たとえば、計算機システムである。
【0035】
駆動制御部131は、摂動体115の移動駆動の制御を行う。すなわち、電動機121に起動指示し、ワイヤ122による摂動体115の移動を制御する。駆動制御部131は、移動する摂動体115が予め定められた位置にくると、電動機121に停止指示する。また、駆動制御部131は、停止指示した後に、所定のタイミングにおいて、電動機121に起動指示する。さらに、駆動制御部131は、トルクスイッチの動作信号を受けて電動機121を停止させる。
【0036】
駆動制御部131は、電動機121への起動および停止の指示の時間的経緯に基づいて、空洞12における円筒軸方向の摂動体115の位置を演算し、その結果を、計測制御部132に出力する。また、後述する計測制御部132における電圧測定結果の収集が終了した旨の計測制御部132からの信号を受けて、電動機121への起動指示を行う。
【0037】
計測制御部132は、駆動制御部131からの情報信号すなわち、駆動制御部131が電動機121に停止指示した旨の情報と、およびその時の摂動体115の位置情報とを受けて、測定器113からの電圧測定結果情報を収集する。また、測定器113が測定状態にないときは、測定状態に移行するように指示を行う。計測制御部132は、収集したデータと、その時の摂動体115の位置情報とをメモリ134に送信し、メモリ134は、これを記憶する。
【0038】
演算部133は、メモリ134に記憶された摂動体115の各位置における電圧測定結果に基づいて、共振周波数の演算を行い、この結果に基づいて共振周波数の円筒軸方向についての分布を演算する。演算部133での演算結果は、メモリ134に記憶されるとともに、出力部137に出力され、表示される。
【0039】
入力部135は、対象とする線形共振器10の基本寸法、RFに関連する基本データ等の入力を受け入れる。評価部136は、後述するように、演算部133の演算結果で示された空洞12内の分布特性が目標とする分布特性を達成しているかの評価を行う。出力部137は、測定結果、演算結果等を、表示を含めて出力する。
【0040】
図2は、第1の実施形態に係る線形共振器自動電場測定方法の手順を示すフロー図である。
【0041】
先ず、線形共振器10に、測定部110、移動駆動部120を取付け、また、演算制御部130を設置することにより、試験体系を設定する(ステップS01)。
【0042】
演算制御部130の駆動制御部131は、移動駆動部120に指令を発して、摂動体115を一定速度で移動駆動する(ステップS02)。移動駆動されている状態において、計測制御部132は、測定部110に、所定のサンプーリング時間間隔での測定の指令を発する。指令を受けた測定部110は、空洞12内のRFの測定を行う(ステップS03)。具体的には、送信側アンテナ111から、順次、各周波数のRFを送信する。それぞれの周波数において、受信側アンテナ112が、RFを検出する。測定部110による測定結果は、演算制御部130のメモリ134に記憶される。
【0043】
なお、以上は、一定速度で摂動体115が移動している状態において、測定部110が所定のサンプーリング時間間隔で、すなわちこれらの時間に対応した所定の位置が、測定位置となる場合である。ただし、これに限定されない。たとえば、移動駆動部120が所定の間隔で移動駆動した後に停止し、その停止状態において、測定部110に測定を指令することを繰り返すことにより実施してもよい。この場合は、停止位置が測定位置となり、測定位置が明確なため、摂動体115の位置と、その位置における測定結果との対応がより確実となる。
【0044】
メモリ134に記憶された測定結果に基づいて、演算制御部130の演算部133は、第1の演算を実施する(ステップS04)。
【0045】
図3は、線形共振器自動電場測定装置の演算部による第1の演算の内容を説明するためのグラフである。横軸は空洞12内のRFの周波数f、縦軸はRFのパワーである。
【0046】
前述のように、送信側アンテナ111から、順次、各周波数のRFを送信し、それぞれの周波数において、受信側アンテナ112がRFを検出するが、この際、送信側アンテナ111から、送信されたRFのパワーは、受信側アンテナ112に到達するまでに、通常、減衰している。しかしながら、共振周波数においてはほとんど減衰しない。したがって、受信側アンテナ112で受信するRFのパワーは、共振周波数においてピークを有する。
【0047】
図3の破線で示す曲線Aは、摂動体115が無いときの分布であって、共振周波数はf0である。実線で示す曲線Bは、摂動体115が測定時の位置Z1にあるときの特性であり、共振周波数はf1となり、Δfだけ共振周波数が変化している。演算部133は、測定部110からの信号情報により、図3に示す特性曲線情報を導出するとともに、共振周波数のずれΔfを算出する。この結果は、メモリ134に記憶される。
【0048】
なお、以上、図3に示した内容は、第1の演算の内容として、共振周波数のずれΔfを得る方法であるが、他の方法として、位相のずれΔΦを得る方法を採用してもよい。位相のずれΔΦの測定は、次のように実施できる。すなわち、送信側アンテナ111からは、一定の周波数で送信する。一定の周波数としては、共振周波数またはその近傍の周波数とすることでよい。この一定の周波数で送信されたRFを受信側アンテナ112で受信する。この際、受信したRFの送信したRFからの位相のずれΔΦを、測定部110からの信号情報を記憶したメモリ134から読み出して、演算部133が算出する。この結果は、メモリ134に記憶される。
【0049】
次に、図2に示すように、駆動制御部131は、現在位置が端部位置、すなわち、それ以上、それまでの移動方向には移動できない位置であるかを判定する(ステップS05)。端部位置ではないと判定された場合(ステップS05 NO)は、ステップS02からのステップを繰り返し、同様に、摂動体115が各位置にあるときの第1の演算を実施する。
【0050】
端部位置であると判定された場合(ステップS05 YES)は、摂動体115が、一通り、空洞12内を一方の端部から他方の端部まで移動したことになるので、演算部133が、摂動体115の円筒軸の位置に対する分布特性を算出するための、第2の演算を実施する(ステップS06)。
【0051】
図4は、演算部による第2の演算の内容を説明するためのグラフである。横軸は、空洞12内の軸方向の位置である。縦軸は、摂動体115がそれぞれの位置にあるときの、第1の演算において算出した共振周波数のずれΔf、あるいは位相のずれΔΦである。実線で示す曲線Cは、両側が空洞12の端部であり有意な信号を得ないことから、値が低くなり、一方、中央領域が比較的平坦な特性を示している。
【0052】
図5は、演算部による第2の演算の手順を示すフロー図である。まず、軸方向位置に対する分布図、たとえば図4の曲線Cを導出する(ステップS11)。このステップは、具体的には、図4に示すように、第1の演算において算出した共振周波数のずれΔf、あるいは位相のずれΔΦを、摂動体115の軸方向位置Zについての分布特性として整理したものである。
【0053】
次に、空洞12内の両方の端部領域の平均値を算出する(ステップS12)。すなわち、図4で左側の端部領域の平均値AD1、および右端の端部領域の平均値AD2を算出する。この両方の端部の領域は、あらかじめ入力された線形共振器10の寸法情報等に基づいて設定可能である。
【0054】
次に、基本領域を導出する(ステップS13)。ステップS13における基本領域の導出は、以下のように行う。まず、AD1とAD2の平均値をAD12とする。また、ほぼ、空洞12の中央での位置における値をAD4とする。このAD12とAD4との平均値をAD124とする。AD124と、曲線Cとの交点のZ軸の値を、D3SおよびD3Eとする。図4において、ZがD3SからD3Eまでの領域を基本領域とする。
【0055】
次に中央位置Zcenterを導出する(ステップS14)。中央位置Zcenterは、基本領域の中央の位置として導出する。すなわち、Zcenter=(D3S+D3E)/2により算出される。
【0056】
次に、対象領域を決定する(ステップS15)。対象領域の両端の位置ZOS、ZOEは、基本領域と中央位置Zcenterに基づいて、次のように定める。
ZOS=Zcenter−α(Zcenter−D3S) …(1)
ZOE=Zcenter+α(D3E−Zcenter) …(2)
【0057】
次に、対象領域での特性曲線を出力する(ステップS16)。演算部133は、対象領域の範囲の曲線Cの詳細を、出力する。メモリ134がこの結果を記憶するとともに、出力部137がこの結果を表示する。
【0058】
なお、以上のような第2の演算によれば、端部領域の選定に多少のずれがあっても、基本領域に対してはほとんど影響を与えず、対象領域を適切に決定できる。
【0059】
なお、以上は、前述のように、演算制御部130が、摂動体115の各位置と測定部110での測定結果との対応関係を当初より得ている場合を示した。しかしながら、測定結果と位置情報の対応がなされていない場合であっても、以上に説明した第2の演算の方法によれば、位置情報を持たないデータ群である測定器113から得られた周波数もしくは位相差データに軸方向位置情報が付与されることになる。
【0060】
図6は、線形共振器自動電場測定方法の手順におけるチューナによる調整の説明のためのグラフである。ステップS06の第2の演算実施の後に、図2のフロー図に示すように、評価部136が、第2の演算の結果得られた対象領域での共振周波数のずれΔfまたは位相のずれΔΦの軸方向分布が、設計目標を満たしているか否かを評価する(ステップS07)。
【0061】
たとえば、図6において、曲線Gを、設計目標としての共振周波数のずれΔfまたは位相のずれΔΦの軸方向分布特性であるとする。また、曲線Hを、演算部133による第2の演算の結果得られたΔfまたはΔΦの軸方向分布特性であるとする。
【0062】
いま、曲線Gで表される特性関数をG(Z)、曲線Hで表される特性関数をH(Z)とする。評価部136は、たとえば、次の様な判定式で、設計目標を満たすか否かを判定する。
【0063】
【数1】
【0064】
なお、次の様に、突出した差異のある部分がないという条件をさらに付してもよい。
|G(Z)−H(Z)|<ε2 …(4)
【0065】
設計目標を達成していないと判定された場合(ステップS07 NO)には、出力部137に表示された特性曲線Hを参照しながら、チューナ15を用いて空洞12内の電場の調整を行う(ステップS08)。
【0066】
チューナ15による調整の後に、摂動体115の駆動方向を反転させる(ステップS09)。その上で、ステップS02の移動駆動以下を繰り返す。
【0067】
設計目標を満たしていると判定された場合(ステップS07 YES)には、線形共振器自動電場測定を終了する。
【0068】
以上に説明したように、本実施形態に係る線形共振器自動電場測定装置および線形共振器自動電場測定方法によれば、摂動体115が自動的に移動し、その間に、測定部110による測定が自動的に行われ、かつ、演算部133により、そのチューナ15の挿入状態においての線形共振器10内の特性が表示される。したがって、チューナ15の調整のみを行えばよいことになり、線形共振器の電場測定を、短時間で行うことができる。
【0069】
[第2の実施形態]
図7は、第2の実施形態に係る線形共振器自動電場測定装置の構成を示す一部平断面図を含むブロック図である。
【0070】
本実施形態は、第1の実施形態の変形である。本実施形態に係る線形共振器自動電場測定装置100は、線形共振器10の筐体11の入射ポート13および出射ポート14にそれぞれ、摂動体搬送用ガイド128が設けられている。
【0071】
摂動体搬送用ガイド128は、線形共振器10と摂動体115を接触させて搬送する際に、摂動体115が線形共振器10の内部の摂動体115との接触面端部と摂動体搬送用ガイド128の端部の両方に接触する長さまで配置される。
【0072】
このように構成された本実施の形態においては、摂動体搬送用ガイド128を介して、摂動体115が、線形共振器10の内部の空洞12に確実に搬送される。
【0073】
このため、特に、線形共振器10が、RFQ(図8)のように、摂動体115が線形共振器10の中心軸から径方向の外側にずれた軸を通る場合においても、線形共振器10の全体に亘り停止することなく搬送される。この結果、摂動体搬送ごとに手動で摂動体115の位置調整を行う必要がなくなり、線形共振器自動電場測定装置100による試験条件の設定時の作業効率が向上する。
【0074】
[第3の実施形態]
図8は、第3の実施形態に係る線形共振器自動電場測定装置の構成を示す一部平断面図を含むブロック図である。また、図9は、第3の実施形態に係る線形共振器自動電場測定装置の構成を示す線形共振器10の横断面図である。
【0075】
RFQの場合、筐体11内に四重極17が設けられている。具体的には、周方向に互いに間隔をあけて4つの電極17aが設けられている。このため、筐体11内は、中央の領域と、周方向に分割された4つの領域とに区分される。
【0076】
この4つの領域のそれぞれを摂動体115が移動する場合の測定が必要である。それぞれの領域においては、摂動体115は、四重極17のうち周方向に互いに隣接する電極17aの両方に接触しながら移動する。また、この接触は、両方の電極17aにできる限り安定して密着していることが望ましい。
【0077】
したがって、摂動体115を電極17aにより密着させるために、摂動体115へのワイヤ122の接続位置は、円筒部11aの軸中心からできる限り径方向に遠いことが望ましい。したがって、摂動体115へのワイヤ122の接続位置は、摂動体115の端面の中心点Pcではなく、中心点Pcより軸中心から離れた点P1とする。
【0078】
また、摂動体115の摂動体115自体の軸回りの回転方向は、点P1が、鏡面対象である2つの接触面の対称面内で、かつ円筒部11aの軸中心より遠くなるように設定される。
【0079】
このような接続位置とすることにより、摂動体115が、線形共振器10の空洞12内のそれぞれの領域にあって、円筒軸からオフセットされた位置を通る場合においても、摂動体115を、常にRFQの電極に接触させながら軸方向を搬送できる。このため、同一のプーリ123の位置であっても、空洞12内の全ての象限において、手動調整無しで摂動体115の搬送が可能となり、摂動体115の搬送効率が向上し、かつ、複数回測定した際でも、データの再現性の向上を図ることができる。
【0080】
[その他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0081】
10…線形共振器、11…筐体、11a…円筒部、11b…端板、12…空洞、13…入射ポート、14…出射ポート、15…チューナ、17…四重極、17a…電極、100…線形共振器自動電場測定装置、110…測定部、111…送信側アンテナ、111a…感知部、111b…伝達部、112…受信側アンテナ、112a…感知部、112b…伝達部、113…測定器、115…摂動体、120…移動駆動部、121…電動機、121a…伝達ベルト、122…ワイヤ、123…プーリ、124…プーリ固定具、125…ストッパ、125a…貫通孔、126…結線部、127…張力維持部、128…摂動体搬送用ガイド、130…演算制御部、131…駆動制御部、132…計測制御部、133…演算部、134…メモリ、135…入力部、136…評価部、137…出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9