特許第6626013号(P6626013)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6626013急速充電方法、電源アダプター及びモバイル端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6626013
(24)【登録日】2019年12月6日
(45)【発行日】2019年12月25日
(54)【発明の名称】急速充電方法、電源アダプター及びモバイル端末
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20191216BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20191216BHJP
【FI】
   H02J7/02 B
   H04M1/00 R
【請求項の数】15
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2016-573754(P2016-573754)
(86)(22)【出願日】2015年5月13日
(65)【公表番号】特表2017-522844(P2017-522844A)
(43)【公表日】2017年8月10日
(86)【国際出願番号】CN2015078898
(87)【国際公開番号】WO2016074458
(87)【国際公開日】20160519
【審査請求日】2016年12月16日
【審判番号】不服2018-10877(P2018-10877/J1)
【審判請求日】2018年8月8日
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2014/090846
(32)【優先日】2014年11月11日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2015/074049
(32)【優先日】2015年3月11日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100163050
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 眞由美
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】チャン カリョウ
【合議体】
【審判長】 井上 信一
【審判官】 西村 泰英
【審判官】 山澤 宏
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第104065147(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第103762702(CN,A)
【文献】 特開2012−211860(JP,A)
【文献】 特開2012−34554(JP,A)
【文献】 特表2016−509463(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00-7/12,7/34-7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
急速充電方法であって、
前記方法は電源アダプターに応用され、前記電源アダプターとモバイル端末とはユニバーサル・シリアル・バスのUSBインタフェースを通じて接続され、
前記USBインタフェースの中の電源線は前記電源アダプターが前記モバイル端末に充電することに用いられ、
前記USBインタフェースの中のデータケーブルは前記電源アダプターと前記モバイル端末との二方向の通信に用いられ、
前記電源アダプターは普通充電モードと急速充電モードに対応するよう構成され、前記急速充電モードの充電電流は前記普通充電モードの充電電流より大きく、
前記方法は、
前記急速充電モードによる充電過程で、前記モバイル端末と二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整し、
前記電源アダプターが前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記モバイル端末と二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電することを決定るステップと、
前記電源アダプターが充電電流を前記急速充電モードに対応する充電電流に調整し、前記モバイル端末に充電するステップと、
前記電源アダプターが、前記モバイル端末から前記モバイル端末の通路インピーダンスを示す情報を受信するステップと、
前記電源アダプターが、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定するステップと、
前記USBインタフェースが接触不良であると決定した場合、前記電源アダプターが前記急速充電モードから離脱するステップと、を含み、
前記電源アダプターが、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定するステップは、
前記電源アダプターが、前記モバイル端末に第四コマンドを送信し、前記第四コマンドが、前記モバイル端末内の電池の電圧を問うのに用いられるステップと、
前記電源アダプターが前記モバイル端末が送信した前記第四コマンドの返信コマンドを受信し、前記第四コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を示すステップと、
前記電源アダプターが、前記電源アダプターの充電電圧と前記電池の電圧に基づいて、前記電源アダプターから前記電池までの通路インピーダンスを決定するステップと、
前記電源アダプターが、前記電源アダプターから前記電池までの通路インピーダンスと、前記モバイル端末の通路インピーダンスと、及び前記電源アダプターと前記モバイル端末との間の充電回路の通路インピーダンスと、に基づいて、USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定するステップと、を含む急速充電方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記電源アダプターが前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記モバイル端末と二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定するステップと、
前記電源アダプターが充電電圧を前記急速充電モードに対応する充電電圧に調整するステップとをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
急速充電方法であって、
前記方法はモバイル端末に応用され、前記モバイル端末と電源アダプターとはユニバーサル・シリアル・バスのUSBインタフェースを通じて接続され、
前記USBインタフェースの中の電源線は前記モバイル端末に充電することに用いられ、前記USBインタフェースの中のデータケーブルが前記モバイル端末と前記電源アダプターとの二方向の通信に用いられ、前記モバイル端末が普通充電モードと急速充電モードに対応するよう構成され、前記急速充電モードの充電電流は前記普通充電モードの充電電流より大きく、
前記方法は、
前記急速充電モードによる充電過程で、前記モバイル端末と二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整し、前記モバイル端末が前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記電源アダプターと二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが急速充電モードで前記モバイル端末に充電することを決定し、前記急速充電モードに対応する充電電流について、前記モバイル端末と二方向通信するステップと、
前記モバイル端末が前記電源アダプターから急速充電モードに対応する充電電流を受け入れ、前記モバイル端末内の電池に充電するステップと、
前記モバイル端末が、前記電源アダプターに前記モバイル端末の通路インピーダンスを示す情報を送信するステップと、
前記モバイル端末が、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定するステップと、
前記USBインタフェースが接触不良であると決定した場合、前記電源アダプターが前記急速充電モードから離脱されるように制御するステップと、を含み、
前記モバイル端末が、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定するステップは、
前記モバイル端末が、前記電源アダプターから送信される第四コマンドを受信し、前記第四コマンドが、前記モバイル端末内の電池の電圧を問うのに用いられるステップと、
前記電源アダプターに前記第四コマンドの返信コマンドを送信し、前記第四コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を示すステップと、
前記モバイル端末が、前記電源アダプターの充電電圧と前記電池の電圧に基づいて、前記電源アダプターから前記電池までの通路インピーダンスを決定するステップと、
前記モバイル端末が、前記電源アダプターから前記電池までの通路インピーダンスと、前記モバイル端末の通路インピーダンスと、及び前記電源アダプターと前記モバイル端末との間の充電回路の通路インピーダンスと、に基づいて、USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定するステップと、を含む急速充電方法。
【請求項4】
前記モバイル端末が前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターと二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電することを決定するステップは、
前記モバイル端末が、前記電源アダプターが送信した第一コマンドを受信し、前記第一コマンドが、前記モバイル端末が前記急速充電モードをスタートするか否かを問うのに用いられるステップと、
前記モバイル端末が前記電源アダプターに前記第一コマンドの返信コマンドを送信し、前記第一コマンドの返信コマンドは、前記モバイル端末が前記急速充電モードのスタートを同意することを示すステップと、を含む請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
前記モバイル端末が前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記電源アダプターと二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定するステップを含む請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記モバイル端末が前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記電源アダプターと二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定するステップは、
前記モバイル端末が電源アダプターが送信した第二コマンドを受信し、前記第二コマンドが、前記電源アダプターの現在の電圧が前記急速充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問うのに用いられるステップと、
前記モバイル端末が前記電源アダプターに前記第二コマンドの返信コマンドを送信し、前記第二コマンドの返信コマンドは、前記電源アダプターの現在の電圧が適切、高め又は低めであることを示すステップと、を含む請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記モバイル端末が前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記電源アダプターと二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電流を決定するステップは、
前記モバイル端末が前記電源アダプターが送信した第三コマンドを受信し、前記第三コマンドが、前記モバイル端末の現在対応する最大充電電流を問うのに用いられるステップと、
前記モバイル端末が前記電源アダプターに第三コマンドの返信コマンドを送信し、前記第三コマンドの返信コマンドは前記モバイル端末の現在対応する最大充電電流を示し、前記電源アダプターが、前記最大充電電流に基づいて急速充電モードに対応する充電電流を決定するステップと、を含む請求項3ないし6に記載の方法。
【請求項8】
前記電源アダプターと二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整するステップは、
前記モバイル端末が、電源アダプターが送信した第四コマンドを受信し、前記第四コマンドが、前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を問うのに用いられるステップと、
前記モバイル端末が前記電源アダプターに前記第四コマンドの返信コマンドを送信し、 前記第四コマンドの返信コマンドが前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を示し、前記電源アダプターが前記電池の現在の電圧に基づいて、前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整するステップと、を含む請求項に記載の方法。
【請求項9】
電源アダプターであって、前記電源アダプターとモバイル端末とはユニバーサル・シリアル・バスのUSBインタフェースを通じて接続され、前記USBインタフェースの中の電源線は、前記電源アダプターが前記モバイル端末に充電することに用いられ、前記USBインタフェースの中のデータケーブルは、前記電源アダプターと前記モバイル端末との二方向の通信に用いられ、前記電源アダプターは、普通充電モードと急速充電モードに対応し、前記急速充電モードの充電電流は、前記普通充電モードの充電電流より大きく、
前記電源アダプターは、
前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末と二方向の通信を行い、前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電することを決定し、前記急速充電モードに対応する充電電流について、前記モバイル端末と二方向通信し、前記急速充電モードによる充電過程で、前記モバイル端末と二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整することに用いられる通信ユニットと、
充電電流を前記急速充電モードに対応する充電電流に調整し、前記モバイル端末に充電することに用いられる電流調整ユニットと、を含み、
前記通信ユニットが、
前記モバイル端末から前記モバイル端末の通路インピーダンスを示す情報を受信することと、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定することと、前記USBインタフェースが接触不良であると決定した場合、前記急速充電モードから離脱するすることにさらに用いられ、
前記通信ユニットが、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定することは、
前記通信ユニットが、前記モバイル端末に第四コマンドを送信し、前記第四コマンドが、前記モバイル端末内の電池の電圧を問うのに用いられることと、
前記通信ユニットが前記モバイル端末が送信した前記第四コマンドの返信コマンドを受信し、前記第四コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を示すことと、
前記通信ユニットが、前記電源アダプターの充電電圧と前記電池の電圧に基づいて、前記電源アダプターから前記電池までの通路インピーダンスを決定することと、
前記通信ユニットが、前記電源アダプターから前記電池までの通路インピーダンスと、前記モバイル端末の通路インピーダンスと、及び前記電源アダプターと前記モバイル端末との間の充電回路の通路インピーダンスと、に基づいて、USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定することと、を含む電源アダプター。
【請求項10】
前記通信ユニットは、具体的に、
前記モバイル端末に第一コマンドを送信し、前記第一コマンドが、前記モバイル端末が前記急速充電モードをスタートするか否かを問うのに用いられることと、
前記モバイル端末から前記第一コマンドの返信コマンドを受信し、前記第一コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末が前記急速充電モードのスタートを同意することを示すことと、に用いられる請求項に記載の電源アダプター。
【請求項11】
前記電源アダプターは、
前記モバイル端末との間に前記普通充電モードで充電することに用いられる電力変換ユニットをさらに含み、
前記通信ユニットは、具体的に、
前記普通充電モードの充電時間が所定の閾値より大きいことを決定した後、前記モバイル端末に前記第一コマンドを送信することに用いられる請求項10に記載の電源アダプター。
【請求項12】
前記通信ユニットは、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末と二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定することにさらに用いられ、
前記電源アダプターは、
充電電圧を前記急速充電モードに対応する充電電圧に調整することに用いられる電圧調整ユニットをさらに含む請求項9ないし11のいずれかに記載の電源アダプター。
【請求項13】
前記通信ユニットは、
前記モバイル端末に第二コマンドを送信し、前記第二コマンドが、前記電源アダプターの現在の電圧が前記急速充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問うのに用いられることと、
前記モバイル端末が送信した前記第二コマンドの返信コマンドを受信し、前記第二コマンドの返信コマンドが、前記電源アダプターの現在の電圧が適切、高め又は低めであることを示すことと、に用いられ、
前記電圧調整ユニットは、具体的に、
前記第二コマンドの返信コマンドに基づいて、前記急速充電モードの充電電圧を決定することに用いられる請求項12に記載の電源アダプター。
【請求項14】
前記通信ユニットは、具体的に、
前記モバイル端末に第三コマンドを送信し、前記第三コマンドが、前記モバイル端末の現在対応する最大充電電流を問うのに用いられることと、
前記モバイル端末が送信した前記第三コマンドの返信コマンドを受信し、前記第三コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末の現在対応する最大充電電流を示すことと、
前記第三コマンドの返信コマンドに基づいて、前記急速充電モードの充電電流を決定することと、に用いられる請求項9ないし13のいずれかに記載の電源アダプター。
【請求項15】
前記通信ユニットは、具体的に、
前記モバイル端末に第四コマンドを送信し、前記第四コマンドが、前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を問うのに用いられることと、
前記モバイル端末が送信した前記第四コマンドの返信コマンドを受信し、前記第四コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を示すことと、に用いられ、
前記電流調整ユニットは、具体的に、
前記電池の現在の電圧に基づいて、前記充電電流を調整することに用いられる請求項に記載の電源アダプター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の実施例は、充電分野に関し、特に急速充電方法、電源アダプター及びモバイル端末に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、モバイル端末(例えば、スマートフォン)はますます消費者に注目されているが、モバイル端末の電力消耗量が大きく、通常、常に充電をする必要がある。モバイル端末のバッテリ容量が大きくなるに伴い、充電時間が相応的に長くなってきている。如何に急速充電を実現できるのが強く望まれている。
【0003】
既存技術では、急速充電という目的を達成するために、通常、モバイル端末の負担能力を考慮せず、直接電源アダプターの出力電流を増大する。このような方法では、モバイル端末には過熱や焼損などの現象が生じ、モバイル端末の使用寿命が短くなってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施例では、急速充電過程での安全性を高めるための急速充電方法、電源アダプター及びモバイル端末を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第一態様は、急速充電方法を提供する。前記方法は電源アダプターに応用され、前記電源アダプターとモバイル端末とはUSBインタフェースを通じて接続される。前記USBインタフェースの中の電源線は前記電源アダプターによる前記モバイル端末に充電することに用いられ、前記USBインタフェースの中のデータケーブルが前記電源アダプターと前記モバイル端末との二方向の通信に用いられる。前記電源アダプターが普通充電モードと急速充電モードとを支持し、前記急速充電モードの充電電流は前記普通充電モードの充電電流より大きい。前記方法は、前記電源アダプターが前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電することを決定するステップと、前記電源アダプターが充電電流を前記急速充電モードに対応する充電電流に調整し、前記モバイル端末に充電するステップと、を含む。
【0006】
第一態様において、第一態様の一つの実施形態は、前記電源アダプターが、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電することを決定するステップは、前記電源アダプターが前記モバイル端末に第一コマンドを送信し、前記第一コマンドは、前記モバイル端末が前記急速充電モードをスタートするか否かを問うステップと、前記電源アダプターが、前記モバイル端末から前記第一コマンドの返信コマンドを受信し、前記第一コマンドの返信コマンドは前記モバイル端末が前記急速充電モードのスタートを同意することを示すステップと、を含む。
【0007】
第一態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第一態様のもう一つの実施形態は、前記電源アダプターが前記モバイル端末に第一コマンドを送信する前に、前記方法は、前記電源アダプターと前記モバイル端末との間は前記普通充電モードで充電をするステップをさらに含む。前記電源アダプターが前記モバイル端末に前記第一コマンドを送信するステップは、前記電源アダプターが前記普通充電モードの充電時間が所定閾値より大きいことを決定した後、前記モバイル端末に前記第一コマンドを送信するステップを含む。
【0008】
第一態様又はその上記実施形態のいずれかおいて、第一態様のもう一つの実施形態は、前記電源アダプターは充電電流を前記急速充電モードに対応する充電電流に調整し、前記モバイル端末に充電する前に、前記方法は、前記電源アダプターが前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定するステップと、前記電源アダプターが充電電圧を前記急速充電モードに対応する充電電圧に調整するステップと、を含む。
【0009】
第一態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第一態様のもう一つの実施形態は、前記電源アダプターが前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定するステップは、前記電源アダプターが前記モバイル端末に第二コマンドを送信し、前記第二コマンドが、前記電源アダプターの現在の電圧が前記急速充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問うのに用いられるステップと、前記電源アダプターが、前記モバイル端末が送信した前記第二コマンドの返信コマンドを受信し、前記第二コマンドの返信コマンドが、前記電源アダプターの現在の電圧が適切、高め又は低めであることを示すステップと、前記電源アダプターが、第二コマンドの返信コマンドに基づいて、前記急速充電モードの充電電圧を決定するステップと、を含む。
【0010】
第一態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第一態様のもう一つの実施形態は、前記電源アダプターが充電電流を前記急速充電モードに対応する充電電流に調整し、前記モバイル端末に充電する前に、前記方法は、前記電源アダプターが、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定するステップを含む。
【0011】
第一態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第一態様のもう一つの実施形態は、前記電源アダプターが、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定するステップは、前記電源アダプターが前記モバイル端末に第三コマンドを送信し、前記第三コマンドが、前記モバイル端末の現在支持できる最大充電電流を問うのに用いられるステップと、前記電源アダプターが、前記モバイル端末が送信した前記第三コマンドの返信コマンドを受信し、前記第三コマンドの返信コマンドが前記モバイル端末の現在支持できる最大充電電流を示すステップと、前記電源アダプターが、前記第三コマンドの返信コマンドに基づいて、前記急速充電モードの充電電流を決定するステップと、を含む。
【0012】
第一態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第一態様のもう一つの実施形態は、前記方法は、前記電源アダプターが前記急速充電モードでモバイル端末に充電する過程で、前記電源アダプターが、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整するステップをさらに含む。
【0013】
第一態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第一態様のもう一つの実施形態は、前記電源アダプターが、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整するステップは、前記電源アダプターが前記モバイル端末に第四コマンドを送信し、前記第四コマンドが、前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を問うのに用いられるステップと、前記電源アダプターが、前記モバイル端末が送信した前記第四コマンドの返信コマンドを受信し、前記第四コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を示すステップと、前記電源アダプターが、前記電池の現在の電圧に基づいて、前記充電電流を調整するステップと、を含む。
【0014】
第一態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第一態様のもう一つの実施形態は、前記電源アダプターが、前記電池の現在の電圧に基づいて、前記充電電流を調整するステップは、前記電源アダプターが、前記電池の現在の電圧及び所定の電池電圧値と充電電流値との対応関係に基づいて、前記電源アダプターの充電電流を前記電池の現在の電圧に対応する充電電流値に調整するステップ、を含む。
【0015】
第一態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第一態様のもう一つの実施形態は、前記方法は、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電する過程で、前記電源アダプターが、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定するステップと、前記USBインタフェースが接触不良であると決定した場合、前記電源アダプターが前記急速充電モードから離脱するステップと、をさらに含む。
【0016】
第一態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第一態様のもう一つの実施形態は、前記電源アダプターが、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定する前に、前記方法は、前記電源アダプターが、前記モバイル端末から前記モバイル端末の通路インピーダンスを示す情報を受信するステップをさらに含む。前記電源アダプターが、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定するステップは、前記電源アダプターが、前記モバイル端末に第四コマンドを送信し、前記第四コマンドが、前記モバイル端末内の電池の電圧を問うのに用いられるステップと、前記電源アダプターが前記モバイル端末が送信した前記第四コマンドの返信コマンドを受信し、前記第四コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を示すステップと、前記電源アダプターが、前記電源アダプターの充電電圧と前記電池の電圧に基づいて、前記電源アダプターから前記電池までの通路インピーダンスを決定するステップと、前記電源アダプターが、前記電源アダプターから前記電池までの通路インピーダンスと、前記モバイル端末の通路インピーダンスと、及び前記電源アダプターと前記モバイル端末との間の充電回路の通路インピーダンスと、に基づいて、USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定するステップと、を含む。
【0017】
第一態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第一態様のもう一つの実施形態は、前記電源アダプターが前記急速充電モードから離脱する前に、前記方法は、前記電源アダプターが前記モバイル端末に、前記USBインタフェースの接触不良を示す第五コマンドを送信するステップ、をさらに含む。
【0018】
本発明の第二態様は、急速充電方法を提供する。前記方法はモバイル端末に応用され、前記モバイル端末と電源アダプターとはUSBインタフェースを通じて接続される。前記USBインタフェースの中の電源線は前記モバイル端末に充電することに用いられ、前記USBインタフェースの中のデータケーブルが前記モバイル端末と前記電源アダプターとの二方向の通信に用いられる。前記モバイル端末が普通充電モードと急速充電モードとを支持し、前記急速充電モードの充電電流は普通充電モードの充電電流より大きい。前記方法は、前記モバイル端末が前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが急速充電モードで前記モバイル端末に充電することを決定するステップと、前記モバイル端末が前記電源アダプターで急速充電モードに対応する充電電流を受け入れ、前記モバイル端末内の電池に充電するステップと、を含む。
【0019】
第二態様において、第二態様の一つの実施形態は、前記モバイル端末が、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電することを決定するステップは、前記モバイル端末が前記電源アダプターが送信した第一コマンドを受信し、前記第一コマンドが、前記モバイル端末が前記急速充電モードをスタートするか否かを問うのに用いられるステップと、前記モバイル端末が前記電源アダプターに前記第一コマンドの返信コマンドを送信し、前記第一コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末が前記急速充電モードのスタートを同意することを示すステップと、を含む。
【0020】
第二態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第二態様のもう一つの実施形態は、前記モバイル端末が前記電源アダプターが送信した第一コマンドを受信する前に、前記方法は、前記モバイル端末と前記電源アダプターとの間が前記普通充電モードで充電をするステップをさらに含む。前記モバイル端末が、前記電源アダプターが送信した第一コマンドを受信するステップは、前記電源アダプターが前記普通充電モードの充電時間が所定閾値より大きいことを決定した後、前記モバイル端末が前記電源アダプターが送信した前記第一コマンドを受信するステップを含む。
【0021】
第二態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第二態様のもう一つの実施形態は、前記モバイル端末が前記電源アダプターから前記急速充電モードに対応する充電電流を受け入れ、前記モバイル端末内の電池に充電する前に、前記方法は、前記モバイル端末が前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定するステップを含む。
【0022】
第二態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第二態様のもう一つの実施形態は、前記モバイル端末が前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定するステップは、前記モバイル端末が、電源アダプターが送信した第二コマンドを受信し、前記第二コマンドが、前記電源アダプターの現在の電圧が前記急速充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問うのに用いられるステップと、前記モバイル端末が前記電源アダプターに前記第二コマンドの返信コマンドを送信し、前記第二コマンドの返信コマンドが、前記電源アダプターの現在の電圧が適切、高め又は低めであることを示すステップと、を含む。
【0023】
第二態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第二態様のもう一つの実施形態は、前記モバイル端末が前記電源アダプターから前記急速充電モードに対応する充電電流を受け入れ、前記モバイル端末内の電池に充電する前に、前記方法は、前記モバイル端末が、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電流を決定するステップ、を含む。
【0024】
第二態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第二態様のもう一つの実施形態は、前記モバイル端末が、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電流を決定するステップは、前記モバイル端末が前記電源アダプターが送信した第三コマンドを受信し、前記第三コマンドが、前記モバイル端末の現在支持できる最大充電電流を問うのに用いられるステップと、前記モバイル端末が前記電源アダプターに第三コマンドの返信コマンドを送信し、前記第三コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末の現在支持できる最大充電電流を示し、前記電源アダプターが前記最大充電電流に基づいて、急速充電モードに対応する充電電流を決定するステップと、を含む。
【0025】
第二態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第二態様のもう一つの実施形態は、前記方法が、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電する過程で、前記モバイル端末が、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整するステップ、をさらに含む。
【0026】
第二態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第二態様のもう一つの実施形態は、前記モバイル端末が、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整するステップは、前記モバイル端末が、電源アダプターが送信した第四コマンドを受信し、前記第四コマンドが、前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を問うのに用いられるステップと、前記モバイル端末が前記電源アダプターに前記第四コマンドの返信コマンドを送信し、前記第四コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を示し、前記電源アダプターが前記電池の現在の電圧に基づいて、前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整するステップと、を含む。
【0027】
第二態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第二態様のもう一つの実施形態は、前記方法が、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電する過程で、前記モバイル端末が、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定するステップ、をさらに含む。
【0028】
第二態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第二態様のもう一つの実施形態は、前記モバイル端末が、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定するステップは、前記モバイル端末が前記電源アダプターが送信した第四コマンドを受信し、前記第四コマンドが、前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を問うのに用いられるステップと、前記モバイル端末が前記電源アダプターに前記第四コマンドの返信コマンドを送信し、前記第四コマンドの返信コマンドが前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を示し、前記電源アダプターが、前記電源アダプターの充電電圧と前記電池の現在の電圧に基づいて、USBポートが接触不良であるか否かを決定するステップと、を含む。
【0029】
第二態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第二態様のもう一つの実施形態は、前記方法は、前記モバイル端末が、前記電源アダプターが送信した第五コマンドを受信し、前記第五コマンドは前記USBインタフェースの接触不良を示すステップ、をさらに含む。
【0030】
本発明の第三態様は、電源アダプターを提供する。前記電源アダプターとモバイル端末とはUSBインタフェースを通じて接続されている。前記USBインタフェースの中の電源線は前記電源アダプターが前記モバイル端末に充電することに用いられ、前記USBインタフェースの中のデータケーブルは前記電源アダプターと前記モバイル端末との二方向の通信に用いられる。前記電源アダプターは普通充電モードと急速充電モードを支持し、前記急速充電モードの充電電流は前記普通充電モードの充電電流より大きい。前記電源アダプターは、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記モバイル端末との二方向の通信を行い、前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電することを決定することに用いられる通信ユニットと、充電電流を前記急速充電モードに対応する充電電流に調整し、前記モバイル端末に充電することに用いられる電流調整ユニットと、を含む。
【0031】
第三態様において、第三態様の一つの実施形態は、前記通信ユニットは、具体的に、前記モバイル端末に第一コマンドを送信し、前記第一コマンドは前記モバイル端末が前記急速充電モードをスタートするか否かを問うのに用いられることと、前記モバイル端末から前記第一コマンドの返信コマンドを受信し、前記前記第一コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末が前記急速充電モードのスタートを同意することを示すことと、に用いられる。
【0032】
第三態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第三態様のもう一つの実施形態は、前記電源アダプターが、前記モバイル端末との間に前記普通充電モードで充電することに用いられる電力変換ユニットを含み、前記通信ユニットは、具体的に、前記普通充電モードの充電時間が所定閾値より大きいことを決定した後、前記モバイル端末に前記第一コマンドを送信することに用いられる。
【0033】
第三態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第三態様のもう一つの実施形態は、前記通信ユニットが、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定することにさらに用いられ、前記電源アダプターは充電電圧を前記急速充電モードに対応する充電電圧に調整することに用いられる電圧調整ユニットをさらに含む。
【0034】
第三態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第三態様のもう一つの実施形態は、前記通信ユニットが、前記モバイル端末に第二コマンドを送信し、前記第二コマンドは前記電源アダプターの現在の電圧が前記急速充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問うのに用いられることと、前記モバイル端末が送信した前記第二コマンドの返信コマンドを受信し、前記第二コマンドの返信コマンドが、前記電源アダプターの現在の電圧が適切、高め又は低めであることを示すことと、に用いられ、前記電圧調整ユニットは、具体的に、前記第二コマンドの返信コマンドに基づいて前記急速充電モードの充電電圧を決定することに用いられる。
【0035】
第三態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第三態様のもう一つの実施形態は、前記通信ユニットは、具体的に、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定することに用いられる。
【0036】
第三態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第三態様のもう一つの実施形態は、前記通信ユニットが、具体的に、前記モバイル端末に第三コマンドを送信し、前記第三コマンドは前記モバイル端末の現在支持できる最大充電電流を問うのに用いられることと、前記モバイル端末が送信した前記第三コマンドの返信コマンドを受信し、前記第三コマンドの返信コマンドが前記モバイル端末の現在支持できる最大充電電流を示すことと、前記第三コマンドの返信コマンドに基づいて前記急速充電モードの充電電流を決定することと、に用いられる。
【0037】
第三態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第三態様のもう一つの実施形態は、前記通信ユニットが、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電する過程で、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整することにさらに用いられる。
【0038】
第三態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第三態様のもう一つの実施形態は、前記通信ユニットが、具体的に、前記モバイル端末に第四コマンドを送信し、前記第四コマンドは前記モバイル端末内の電池の現在の電圧について問うのに用いられることと、前記モバイル端末が送信した前記第四コマンドの返信コマンドを受信し、前記第四コマンドの返信コマンドが前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を示すことと、に用いられ、前記電流調整ユニットは、具体的に、前記電池の現在の電圧に基づいて、前記充電電流を調整することに用いられる。
【0039】
第三態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第三態様のもう一つの実施形態は、前記電流調整ユニットが、具体的に、前記電池の現在の電圧及び所定の電池の電圧値と充電電流値との対応関係に基づいて、前記電源アダプターの充電電流を前記電池の現在の電圧に対応する充電電流値に調整することに用いられる。
【0040】
第三態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第三態様のもう一つの実施形態は、前記通信ユニットが、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電する過程で、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定することと、前記USBインタフェースが接触不良であると決定した場合、前記急速充電モードから離脱することに、さらに用いられる。
【0041】
第三態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第三態様のもう一つの実施形態は、前記通信ユニットが、具体的に、前記モバイル端末から前記モバイル端末の通路インピーダンスを示す情報を受信することと、前記モバイル端末が送信した前記第四コマンドの返信コマンドを受信し、前記第四コマンドの返信コマンドが前記モバイル端末内の電池の電圧を示すことと、前記電源アダプターの充電電圧と前記電池の電圧に基づいて、前記電源アダプターから前記電池までの通路インピーダンスを決定することと、前記電源アダプターから前記電池までの通路インピーダンス、前記モバイル端末の通路インピーダンス、及び前記電源アダプターと前記モバイル端末との間の充電回路の通路インピーダンスに基づいて、USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定することと、に用いられる。
【0042】
第三態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第三態様のもう一つの実施形態は、前記通信ユニットが、前記モバイル端末に前記USBインタフェースの接触不良を示す第五コマンドを送信することにさらに用いられる。
【0043】
本発明の第四態様は、モバイル端末を提供する。前記モバイル端末と電源アダプターとはUSBインタフェースを通じて接続されている。前記USBインタフェースの中の電源線は、前記モバイル端末に充電することに用いられ、前記USBインタフェースの中のデータケーブルは、前記モバイル端末と前記電源アダプターとの二方向の通信に用いられる。前記モバイル端末は普通充電モードと急速充電モードを支持し、前記急速充電モードの充電電流は前記普通充電モードの充電電流より大きい。前記モバイル端末は、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電することを決定することに用いられる通信ユニットと、前記電源アダプターから前記急速充電モードに対応する充電電流を受け入れ、前記モバイル端末内の電池に充電することに用いられる充電ユニットと、を含む。
【0044】
第四態様において、第四態様の一つの実施形態は、前記通信ユニットが、具体的に、前記電源アダプターが送信した第一コマンドを受信し、前記第一コマンドが、前記モバイル端末が前記急速充電モードをスタートするか否かを問うのに用いられることと、前記電源アダプターに前記第一コマンドの返信コマンドを送信し、前記第一コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末が前記急速充電モードのスタートを同意することを示すことと、に用いられる。
【0045】
第四態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第四態様のもう一つの実施形態は、前記充電ユニットが、前記電源アダプターとの間に普通充電モードで充電することにさらに用いられ、前記通信ユニットは、具体的に前記電源アダプターが前記普通充電モードの充電時間が所定閾値より大きいことを決定した後、前記電源アダプターが送信した前記第一コマンドを受信することに用いられる。
【0046】
第四態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第四態様のもう一つの実施形態は、前記通信ユニットが、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定することにさらに用いられる。
【0047】
第四態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第四態様のもう一つの実施形態は、前記通信ユニットが、具体的に、前記電源アダプターが送信した第二コマンドを受信し、前記第二コマンドが、前記電源アダプターの現在の電圧が前記急速充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問うのに用いられることと、前記電源アダプターに前記第二コマンドの返信コマンドを送信し、前記第二コマンドの返信コマンドが、前記電源アダプターの現在の電圧が適切、高め又は低めであることを示すことと、に用いられる。
【0048】
第四態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第四態様のもう一つの実施形態は、前記通信ユニットが、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電流を決定することにさらに用いられる。
【0049】
第四態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第四態様のもう一つの実施形態は、前記通信ユニットが、具体的に、前記電源アダプターが送信した第三コマンドを受信し、前記第三コマンドは前記モバイル端末の現在支持できる最大充電電流を問うのに用いられることと、前記電源アダプターに前記第三コマンドの返信コマンドを送信し、前記第三コマンドの返信コマンドは前記モバイル端末の現在支持できる最大充電電流を示し、前記電源アダプターが前記最大充電電流に基づいて、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定することと、に用いられる。
【0050】
第四態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第四態様のもう一つの実施形態は、前記通信ユニットが、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電する過程で、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整することにさらに用いられる。
【0051】
第四態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第四態様のもう一つの実施形態は、前記通信ユニットが、具体的に、前記電源アダプターが送信した第四コマンドを受信し、前記第四コマンドが前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を問うのに用いられることと、前記電源アダプターに前記第四コマンドの返信コマンドを送信し、前記第四コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を示し、前記電源アダプターが前記電池の現在の電圧に基づいて、前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整することと、に用いられる。
【0052】
第四態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第四態様のもう一つの実施形態は、前記通信ユニットが、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電する過程で、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定することにさらに用いられる。
【0053】
第四態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第四態様のもう一つの実施形態は、前記通信ユニットが、具体的に、前記電源アダプターが送信した第四コマンドを受信し、前記第四コマンドが、前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を問うのに用いられることと、前記電源アダプターに前記第四コマンドの返信コマンドを送信し、前記第四コマンドの返信コマンドが前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を示し、前記電源アダプターが、前記電源アダプターの充電電圧と前記電池の現在の電圧に基づいて、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定することと、に用いられる。
【0054】
第四態様又はその上記実施形態のいずれかにおいて、第四態様のもう一つの実施形態は、その特徴は、前記通信ユニットが、前記電源アダプターが送信した前記USBインタフェースの接触不良を示す第五コマンドを受信することにさらに用いられることである。
【0055】
本発明の実施例では、電源アダプターが盲目的に出力電流を増大して急速充電をするのではなく、モバイル端末との二方向の通信により急速充電モードを採用できるかについての協議を行う必要がある。既存技術に比べ、急速充電過程の安全性が向上される。
【図面の簡単な説明】
【0056】
本発明の実施例の中の技術案をさらに明白に説明するために、以下、本発明の実施例には必要な図面について簡単な説明を行う。明らかに、以下説明された図面は本発明の一部の実施例に過ぎなく、通常の当業者にとって、創造的な努力を払わない前提で、これらの図面を踏まえて、その他の図面を取得することもできる。
図1】本発明の実施例の急速充電方法を示すフローチャートである。
図2】本発明の実施例の急速充電方法を示すフローチャートである。
図3】本発明の実施例の急速充電をスタートする過程の例示図である。
図4】本発明の実施例の急速充電をスタートする過程の例示図である。
図5】本発明の実施例の電源アダプターを示す構造図である。
図6】本発明の実施例のモバイル端末を示す構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下、本発明の実施例の図面に基づいて、本発明実施例の中の技術案について、明白的、完全的に説明する。説明された実施例は本発明の一部の実施例であり、全部の実施例ではないことは明らかである。本発明の実施例に基づいて、普通の当業者が創造的な努力を払わない前提で、取得したその他の実施例は、全て、本発明の保護する範囲に属すべきである。
【0058】
図1は本発明の実施例の急速充電方法を示すフローチャートである。図1の方法は電源アダプターに応用される。前記電源アダプターとモバイル端末とはユニバーサル・シリアル・バス(Universal Serial Bus,USB)インタフェースを通じて接続され、当該USBインタフェースは普通のUSBインタフェースでもよいし、マイクロUSBインタフェースでもよい。前記USBインタフェースの中の電源線は前記電源アダプターにより、前記モバイル端末に充電するために用いられ、前記USBインタフェースの中の電源線はUSBインタフェースの中のVBUSケーブル及び/又は、グラウンドでもよい。前記USBインタフェースの中のデータケーブルは、前記電源アダプターと前記モバイル端末との二方向の通信に用いられ、当該データケーブルは、USBインタフェースの中のD+ケーブル及び/又は、D−ケーブルでもよい。二方向の通信というのは電源アダプターと端末と双方の情報交換を指す。前記電源アダプターは普通充電モードと急速充電モードとを支持し、前記急速充電モードの充電電流は普通充電モードの充電電流より大きい。例えば、普通充電モードの充電電流は一般的に2.5Aより小さいが、急速充電モードの充電電流は3Aより大きくてもよい。
【0059】
図1の方法は、ステップ110とステップ120を含む。
【0060】
ステップ110
前記電源アダプターが前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電することを決定する。
【0061】
説明する必要があるのは、在電源アダプターとモバイル端末が前記モバイル端末に充電するために、急速充電モードを採用するかについて協議を行う過程において、電源アダプターがモバイル端末との接続状態を保つだけで、充電しないようにすることもできるし、普通充電モードでモバイル端末に充電することもできるし、また、小電流でモバイル端末に充電することもできる。本発明の実施例では、これに対して、具体的な限定をしない。
【0062】
ステップ120
前記電源アダプターが充電電流を前記急速充電モードに対応する充電電流に調整し、前記モバイル端末に充電する。
【0063】
電源アダプターは急速充電モードでモバイル端末に充電することを決定してから、充電電流を急速充電モードに対応する充電電流まで直接調整できるし、急速充電モードに対応する充電電流について、モバイル端末と協議することもできる。例えば、モバイル端末にあるバッテリの現在の電量に基づいて、急速充電モードに対応する充電電流を決定する。
【0064】
本発明の実施例では、電源アダプターが盲目的に出力電流を増大して急速充電をするのではなく、モバイル端末との二方向の通信により、急速充電モードを採用できるかについて協議を行う必要がある。既存技術に比べ、急速充電過程の安全性が向上される。
【0065】
好ましくは、一つの実施例として、ステップ110は、前記電源アダプターが前記モバイル端末に第一コマンドを送信し、前記第一コマンドは前記モバイル端末が前記急速充電モードをスタートするか否かを問うのに用いられることと、前記電源アダプターが前記モバイル端末から前記第一コマンドの返信コマンドを受信し、前記第一コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末が前記急速充電モードのスタートを同意することを示すことと、を含む。
【0066】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプターが前記モバイル端末に第一コマンドを送信する前に、前記方法は、前記電源アダプターと前記モバイル端末の間が前記普通充電モードで充電をすることをさらに含む。前記電源アダプターが前記モバイル端末に前記第一コマンドを送信することは、前記電源アダプターが前記普通充電モードの充電時間が所定閾値より大きいことを決定してから、前記モバイル端末に前記第一コマンドを送信することを含む。
【0067】
理解すべきなのは、前記電源アダプターが前記普通充電モードの充電時間が所定閾値より大きいことを決定してから、電源アダプターが、端末がすでに自分が電源アダプターであることを識別したと考えて、急速充電を問う通信をスタートしてもよい。
【0068】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプターが前記モバイル端末に第一コマンドを送信することは、前記電源アダプターが大なり又はイコール所定の電流閾値の充電電流で所定の時間を充電したことを決定してから、前記モバイル端末に前記第一コマンドを送信することを含む。
【0069】
好ましくは、一つの実施例として、ステップ120の前に、図1の方法は、前記電源アダプターが、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定することと、前記電源アダプターが充電電圧を前記急速充電モードに対応する充電電圧に調整することと、をさらに含める。
【0070】
好ましくは、一つの実施例として、ステップ110は、前記電源アダプターが前記モバイル端末に第二コマンドを送信し、前記第二コマンドは前記電源アダプターの現在の電圧が前記急速充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問うのに用いられること、前記電源アダプターが前記モバイル端末が送信した前記第二コマンドの返信コマンドを受信し、前記第二コマンドの返信コマンドは前記電源アダプターの現在の電圧の適切、高め又は低めであることを示すことと、前記電源アダプターが第二コマンドの返信コマンドに基づいて、前記急速充電モードの充電電圧を決定することと、をさらに含める。
【0071】
好ましくは、一つの実施例として、ステップ120の前に、図1の方法は前記電源アダプターが前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定することをさらに含める。
【0072】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプターは、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定することは、前記電源アダプターが前記モバイル端末に第三コマンドを送信し、前記第三コマンドが、前記モバイル端末の現在支持できる最大充電電流を問うのに用いられることと、前記電源アダプターが前記モバイル端末が送信した前記第三コマンドの返信コマンドを受信し、前記第三コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末の現在支持できる最大充電電流を示すことと、前記電源アダプターが前記第三コマンドの返信コマンドに基づいて、前記急速充電モードの充電電流を決定することと、を含める。
【0073】
前記電源アダプターは直接に前記最大充電電流を急速充電モードの充電電流として決定してもよい、又は充電電流を当該最大充電電流より小さいある電流値に設定してもよい。
【0074】
好ましくは、一つの実施例として、図1の方法は、前記電源アダプターが前記急速充電モードでモバイル端末に充電する過程で、前記電源アダプターが前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整すること、をさらに含める。
【0075】
電源アダプターは、モバイル端末の現在の稼働状況を絶え間なく問い、充電電流を絶え間なく調整できる。例えば、モバイル端末にあるバッテリの電圧、バッテリの電量などを問う。
【0076】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプターが前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整することは、前記電源アダプターが前記モバイル端末に第四コマンドを送信し、前記第四コマンドが、前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を問うのに用いられることと、前記電源アダプターが前記モバイル端末が送信した前記第四コマンドの返信コマンドを受信し、前記第四コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を示すことと、前記電源アダプターが前記電池の現在の電圧に基づいて、前記充電電流を調整することと、を含める。
【0077】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプターが前記電池の現在の電圧に基づいて前記充電電流を調整することは、前記電源アダプターが前記電池の現在の電圧及び所定の電池の電圧値と充電電流値との対応関係に基づいて、前記電源アダプターの充電電流を前記電池の現在の電圧に対応する充電電流値に調整すること、を含む。
【0078】
具体的に、電源アダプターは事前にバッテリの電圧値と充電電流値との対応関係を保存できる。
【0079】
好ましくは、一つの実施例として、図1の方法は、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電する過程で、前記電源アダプターが前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定することと、前記USBインタフェースが接触不良であると決定した場合、前記電源アダプターが前記急速充電モードから離脱することと、をさらに含める。
【0080】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプターが前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定する前に、図1の方法は、前記電源アダプターが前記モバイル端末から前記モバイル端末の通路インピーダンスを示す情報を受信することをさらに含む。前記電源アダプターが前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定することは、前記電源アダプターが前記モバイル端末に第四コマンドを送信し、前記第四コマンドが、前記モバイル端末内の電池の電圧を問うのに用いられることと、前記電源アダプターが前記モバイル端末が送信した前記第四コマンドの返信コマンドを受信し、前記第四コマンドの返信コマンドが、前記モバイル端末内の電池の電圧を示すことと、前記電源アダプターが前記電源アダプターの充電電圧と前記電池の電圧に基づいて、前記電源アダプターから前記電池リまでの通路インピーダンスを決定することと、前記電源アダプターが前記電源アダプターから前記電池までの通路インピーダンス、前記モバイル端末の通路インピーダンス、及び前記電源アダプターと前記モバイル端末との間の充電回路のインピーダンスに基づいて、USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定することと、を含む。
【0081】
モバイル端末は事前に当該モバイル端末の通路インピーダンス1を記録できる。例えば、同一規格のモバイル端末は構造が同じであるため、出荷設定において、当該モバイル端末の通路インピーダンスを同値にする。また、電源アダプターは事前に充電回路の通路インピーダンス2を記録できる。電源アダプターはモバイル端末にあるバッテリの両端の電圧を得た場合、電源アダプターからバッテリ両端までの電圧降下を踏まえて、すべての通路の通路インピーダンス3を決定できる。通路インピーダンス3>通路インピーダンス1+通路インピーダンス2、又は通路インピーダンス3−(通路インピーダンス1+通路インピーダンス2)>インピーダンス閾値である場合、USBインタフェースが接続不良だと思われる。
【0082】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプターは前記急速充電モードから離脱する前に、図1の方法は、前記電源アダプターが前記モバイル端末に前記USBインタフェースの接触不良を示す第五コマンドを送信すること、をさらに含める。
【0083】
電源アダプターは第五コマンドを送信した後、急速充電モードから離脱又はリセットしてもよい。
【0084】
以上、図1に基づいて、電源アダプターの角度から本発明の実施例に基づいた急速充電方法を詳細に説明した。以下、図2に基づいて、モバイル端末の角度から、本発明の実施例に基づいた急速充電方法を説明する。
【0085】
理解すべきなのは、モバイル端末側が説明した電源アダプターと前記モバイル端末との通信交換及び関連特性、機能などと電源アダプター側が説明したものとは相応的であり、簡潔なため、重複した説明を適当に省く。
【0086】
図2は本発明の実施例の急速充電方法を示すフローチャートである。図2の方法はモバイル端末に応用される。前記モバイル端末と電源アダプターとはユニバーサル・シリアル・バスUSBインタフェースを通じて接続され、前記USBインタフェースの中の電源線は前記モバイル端末に充電することに用いられる。前記USBインタフェースの中のデータケーブルが前記モバイル端末と前記電源アダプターとの二方向の通信に用いられる。前記モバイル端末が普通充電モードと急速充電モードとを支持し、前記急速充電モードの充電電流は普通充電モードの充電電流より大きい。図2の方法は、ステップ210及びステップ220を含む。
【0087】
ステップ210
前記モバイル端末が前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが急速充電モードで前記モバイル端末に充電することを決定することに用いられる。
【0088】
ステップ220
前記モバイル端末が前記電源アダプターから急速充電モードに対応する充電電流を受け入れ、前記モバイル端末内の電池に充電することに用いられる。
【0089】
本発明の実施例では、電源アダプターは盲目的に出力電流を増大して急速充電をするのではなく、モバイル端末との二方向の通信により、急速充電モードを採用できるかについて協議を行う必要がある。既存技術に比べ、急速充電過程の安全性が向上される。
【0090】
好ましくは、一つの実施例として、前記モバイル端末が前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電することを決定することは、前記モバイル端末が、前記電源アダプターが送信した第一コマンドを受信し、前記第一コマンドは前記モバイル端末が前記急速充電モードをスタートするか否かを問うのに用いられることと、前記モバイル端末が前記電源アダプターに前記第一コマンドの返信コマンドを送信し、前記第一コマンドの返信コマンドは前記モバイル端末が前記急速充電モードのスタートを同意することを示すことと、を含む。
【0091】
好ましくは、一つの実施例として、前記モバイル端末は前記電源アダプターが発信した第一コマンドを受信する前に、前記方法は、前記モバイル端末とお前記電源アダプターとの間が前記普通充電モードで充電をすることをさらに含む。前記モバイル端末が、前記電源アダプターが送信した第一コマンドを受信することは、前記電源アダプターが前記普通充電モードの充電時間が所定閾値より大きいことを決定した後、前記モバイル端末が、前記電源アダプターが送信した前記第一コマンドを受信することを含む。
【0092】
好ましくは、一つの実施例として、前記モバイル端末が前記電源アダプターから前記急速充電モードに対応する充電電流を受け入れ、前記モバイル端末内の電池に充電する前に、前記方法は、前記モバイル端末が、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定することを含む。
【0093】
好ましくは、一つの実施例として、前記モバイル端末が前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定することは、前記モバイル端末が、電源アダプターが送信した第二コマンドを受信し、前記第二コマンドは前記電源アダプターの現在の電圧が前記急速充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問うのに用いられることと、前記モバイル端末が前記電源アダプターに前記第二コマンドの返信コマンドを送信し、前記第二コマンドの返信コマンドは前記電源アダプターの現在の電圧が適切、高め又は低めであることを示すことと、を含む。
【0094】
好ましくは、一つの実施例として、前記モバイル端末が前記電源アダプターから前記急速充電モードに対応する充電電流を受け入れ、前記モバイル端末内の電池に充電する前に、前記方法は、前記モバイル端末が、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電流を決定すること、を含む。
【0095】
好ましくは、一つの実施例として、前記モバイル端末が、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電流を決定することは、前記モバイル端末が前記電源アダプターが送信した第三コマンドを受信し、前記第三コマンドは前記モバイル端末の現在支持できる最大充電電流について問うのに用いられることと、前記モバイル端末が前記電源アダプターに第三コマンドの返信コマンドを送信し、前記第三コマンドの返信コマンドは前記モバイル端末の現在支持できる最大充電電流を示し、前記電源アダプターが前記最大充電電流に基づいて、急速充電モードに対応する充電電流を決定することと、を含む。
【0096】
好ましくは、一つの実施例として、前記方法は、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電する過程で、前記モバイル端末が前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整すること、をさらに含む。
【0097】
好ましくは、一つの実施例として、前記モバイル端末が、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整することは、前記モバイル端末が電源アダプターが送信した第四コマンドを受信し、前記第四コマンドは前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を問うのに用いられることと、前記モバイル端末が前記電源アダプターに前記第四コマンドの返信コマンドを送信し、前記第四コマンドの返信コマンドは前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を示し、前記電源アダプターが前記電池の現在の電圧に基づいて、前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整することと、を含む。
【0098】
好ましくは、一つの実施例として、前記方法は、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電する過程で、前記モバイル端末が、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定すること、をさらに含む。
【0099】
好ましくは、一つの実施例として、前記モバイル端末が、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定することは、前記モバイル端末が前記電源アダプターが送信した第四コマンドを受信し、前記第四コマンドは前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を問うのに用いられることと、前記モバイル端末が前記電源アダプターに前記第四コマンドの返信コマンドを送信し、前記第四コマンドの返信コマンドは前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を示し、前記電源アダプターが前記電源アダプターの充電電圧と前記電池の現在の電圧に基づいて、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定することと、を含む。
【0100】
好ましくは、一つの実施例として、前記方法は、前記モバイル端末が前記電源アダプターが送信した第五コマンドを受信し、前記第五コマンドは前記USBインタフェースの接触不良を示すこと、をさらに含む。
【0101】
以下、具体的な例に合わせて、本発明の実施例をさらに詳しく説明する。注意すべきなのは、図3から図4までの例が当業者の本発明の実施例を理解するのに役立つものに過ぎず、本発明の実施例は例示された具体的数値又は具体的シーンに限定されるわけではない。当業者はあげられた図3から図4までの例を踏まえて、明らかに各種等価の修正又は変化を行われ、このような修正又は変化も本発明の実施例の範囲に属する。
【0102】
図3は本発明の実施例の急速充電をスタートする過程の例示図である。
【0103】
図3のように急速充電の開始過程は全部で五つの段階を含む。
【0104】
段階1
【0105】
電源アダプターは時間T1内で連続的に出力電流が大なりイコールI2であることを測定した場合、モバイル端末の電源アダプター類別識別(即ち、その充電をするのは電源アダプターであり、パソコンなどその他の電子機器ではない)がすでに完成したと思われ、通信を開始し、急速充電(又はライトニング充電という)をスタートするかをモバイル端末に問うコマンド1を送信する。電源アダプターはモバイル端末の急速充電を同意しないことを受けたら、電流を繰り返しに測定し、電流が依然大なりイコールI2である場合、再び要請を行い、モバイル端末か急速充電を同意するという返信が出るまで、又は電流が大なりイコールI2である条件を満たさなくなるまでこういう循環を繰り返す。モバイル端末は急速充電を同意してから、第2段階に入る。
【0106】
段階2
【0107】
電源アダプターは電源アダプターの電圧が適切であるかを問う第二コマンドをモバイル端末に送信し、モバイル端末から高め又は低めという返信を得た場合、相応的に1ランクを調整し、再び電源アダプターの電圧が適切であるかをモバイル端末に問う。モバイル端末から適切な位置であるという返信が出るまで、循環を繰り返し。モバイル端末から適切な位置であるという返信が出たら、第3段階に入る。
【0108】
段階3
【0109】
電源アダプターはモバイル端末から電源アダプターの電圧が適切であるという返信を受けてから、モバイル端末の現在支持する最大充電電流を問うコマンド3を送信して、第4段階に入る。
【0110】
段階4、5
【0111】
電源アダプターはモバイル端末から返信した電流値を踏まえて、出力電流を指定値まで設定し、定電流段階に入るとともに、電源アダプターは一定の時間を間隔に、モバイル端末にあるバッテリの電圧を問うコマンド4を送信し、また、バッテリの電圧を踏まえて、USBが接触良好であるか、及び充電電流を下げる必要があるかを判断する。電源アダプターはUSB接触不良であることを判断した場合、コマンド5を送信してから、リセットする。
【0112】
説明する必要があるのは、
【0113】
1)段階1では、モバイル端末はコマンド1を返答する時、データの中には段階5でUSBインタフェースの接続状況の判断に用いられる端末の通路インピーダンスが付いてもよい。
【0114】
2)段階2では、モバイル端末の急速充電を同意したことから電源アダプターの電圧が適切値に調整されたまでの時間を一定範囲に抑えられ、モバイル端末が異常と判定し、急速充電を停止することを防ぐ。
【0115】
3)段階2では、電源アダプターの電圧はバッテリの電圧ΔVより高いに調整された場合、端末は適切と返答してもよい。(ΔVは200−500mAに設定されてもいい)
【0116】
4)段階4では、電流の上昇速度を一定範囲に抑えられ、速度が速すぎることにより、急速充電が異常になり、中断されるおそれがあることを防ぐ。
【0117】
5)段階5では、定電流モードの電流制御精度をできる限り5%以内に抑えてもいい。
【0118】
6)段階5では、電源アダプターが通路インピーダンスをリアルタイムにモニターリングする。電源アダプターの電圧と現在の充電電流の測定及び読み取ったバッテリの電圧を通じて、急速充電通路全体のインピーダンスを計算する。通路インピーダンス>端末の通路インピーダンス+急速充電データケーブルのインピーダンスが測定された場合、USBの接続不良だと思われ、急速充電を停止する。
【0119】
7)急速充電に入ってから、急速充電が異常充電になり、中断されることを防ぐために、毎回の通信の間隔を一定の範囲内に抑えた方がよい。
【0120】
8)急速充電の中止は回復可能と回復不可能という二種類に分ける。
1、モバイル端末は急速充電段階において、バッテリがフル状態になった又はUSBの接続不良であったことを測定した場合、急速充電を停止し、電源アダプターは急速充電の流れをスタートしなくてもよい。
2、モバイル端末と電源アダプターには通信異常が現れた場合、電源アダプターは急速充電を停止してもよい。電源アダプターは停止した後、急速充電を再開できる。
3、モバイル端末はバッテリの異常を測定した場合、急速充電を停止でき、バッテリが正常に回復してから、急速充電の流れを再開する。
【0121】
以下、図4に基づいて、急速充電の過程を一つ例示する。図4に示された全体の流れと図3に説明された流れはほぼ対応している。
【0122】
図4から見て分かり、電源アダプターは最初DCPモードであり、即ち、D+、D−短絡モードである。普通充電モードでモバイル端末に充電する。第一コマンドを送信する前に、電源アダプターはデータケーブルが急速充電データケーブルであるかをも判断でき、具体的判断方法が複数ある。例えば、データケーブルに識別回路を加え、電源アダプターは当該識別回路との情報交換を通じて、当該データケーブが急速充電データケーブルであるかを判断する。また、説明する必要があるのは、急速充電の全体の流れでは、通信異常又はインピーダンス異常が現れた場合、電源アダプターは急速充電の流れから離脱又はリセットできる。
【0123】
以上、図1から図4までに合わせて、本発明の実施例に基づいた急速充電方法を詳しく説明した。以下、図5から図までに合わせて、本発明の実施例に基づいた電源アダプター及びモバイル端末を詳しく説明する。
【0124】
図5は本発明の実施例の電源アダプターを示した構造図である。図5にある電源アダプター500は図1から図4までの電源アダプターによる実行した各ステップを実現でき、重複を避けるために、ここではこれ以上詳しく説明しない。
【0125】
具体的に言うと、前記電源アダプター500とモバイル端末とはユニバーサル・シリアル・バスのUSBインタフェースを通じて接続され、前記USBインタフェースの中の電源線は前記電源アダプター500が前記モバイル端末に充電することに用いられ、前記USBインタフェースの中のデータケーブルは前記電源アダプター500と前記モバイル端末との二方向の通信に用いられ、前記電源アダプター500は普通充電モードと急速充電モードとを支持し、前記急速充電モードの充電電流は普通充電モードの充電電流より大きい。前記電源アダプター500は、通信回路510及び電流調整回路520を含む。
【0126】
通信回路510は、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電することを決定することに用いられる。
【0127】
電流調整回路520は、充電電流を前記急速充電モードに対応する充電電流に調整し、前記モバイル端末に充電することに用いられる。
【0128】
本発明の実施例では、電源アダプターは盲目的に出力電流を増大して急速充電をするのではなく、モバイル端末との二方向の通信により、急速充電モードを採用できるか否かについて協議を行う必要がある。既存技術に比べ、急速充電過程の安全性が向上される。
【0129】
好ましくは、一つの実施例として、前記電通信回路510は、具体的に、前記モバイル端末に第一コマンドを送信し、前記第一コマンドは前記モバイル端末が前記急速充電モードをスタートするか否かを問うのに用いられることと、前記モバイル端末から前記第一コマンドの返信コマンドを受信し、前記前記第一コマンドの返信コマンドは前記モバイル端末が前記急速充電モードのスタートを同意することを示すことと、に用いられる。
【0130】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプター500は、前記モバイル端末との間に前記普通充電モードで充電することに用いられる電力変換回路をさらに含む。前記通信回路510は、具体的に、前記普通充電モードの充電時間が所定の閾値より大きいことを決定した後、前記モバイル端末に前記第一コマンドを送信することに用いられる。
【0131】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路510は、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定することにさらに用いられる。前記電源アダプター500は充電電圧を前記急速充電モードに対応する充電電圧に調整することに用いられる電圧調整回路をさらに含む。
【0132】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路510は、前記モバイル端末に第二コマンドを送信し、前記第二コマンドは前記電源アダプター500の現在の電圧が前記急速充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問うのに用いられることと、前記モバイル端末が送信した前記第二コマンドの返信コマンドを受信し、前記第二コマンドの返信コマンドは前記電源アダプター500の現在の電圧が適切、高め又は低めであることを示すことと、にも用いられる。前記電圧調整ユニットは、具体的に第二コマンドの返信コマンドに基づいて、前記急速充電モードの充電電圧を決定することに用いられる。
【0133】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路510は、具体的には、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定することに用いられる。
【0134】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路510は、具体的に、前記モバイル端末に第三コマンドを送信し、前記第三コマンドは前記モバイル端末の現在支持できる最大充電電流を問うのに用いられることと、前記モバイル端末が送信した前記第三コマンドの返信コマンドを受信し、前記第三コマンドの返信コマンドは前記モバイル端末の現在支持できる最大充電電流を示すことと、前記第三コマンドの返信コマンドに基づいて、前記急速充電モードの充電電流を決定することと、に用いられる、
【0135】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路510は、前記電源アダプター500が前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電する過程で、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプター500の充電電流を絶え間なく調整することにさらに用いられる。
【0136】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路510は、具体的に、前記モバイル端末に第四コマンドを送信し、前記第四コマンドは前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を問うのに用いられることと、前記モバイル端末が送信した前記第四コマンドの返信コマンドを受信し、前記第四コマンドの返信コマンドは前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を示すことと、に用いられる。前記電流調整回路520は、具体的に、前記電池の現在の電圧に基づいて、前記充電電流を調整することに用いられる。
【0137】
好ましくは、一つの実施例として、前記電流調整回路520は、具体的に、前記電池の現在の電圧及び所定の電池の電圧値と充電電流値との対応関係に基づいて、前記電源アダプター500の充電電流を前記電池の現在の電圧に対応する充電電流値に調整することに用いられる。
【0138】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路510は、前記電源アダプター500が前記急速充電モードで前記モバイル端末に充電する過程で、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記モバイル端末との二方向の通信を行うことにより、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定することと、前記USBインタフェースが接触不良であると決定した場合、前記急速充電モードから離脱することに、さらに用いられる。
【0139】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路510は、具体的に、前記モバイル端末から前記モバイル端末の通路インピーダンスを示す情報を受信することと、前記モバイル端末が送信した前記第四コマンドの返信コマンドを受信し、前記第四コマンドの返信コマンドは前記モバイル端末内の電池の現在の電圧を示すことと、前記電源アダプター500の充電電圧と前記電池の電圧に基づいて、前記電源アダプター500から前記電池までの通路インピーダンスを決定することと、前記電源アダプター500から前記電池までの通路インピーダンス、前記モバイル端末の通路インピーダンス、及び前記電源アダプター500と前記モバイル端末との間の充電回路の通路インピーダンスを基づいて、USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定することと、に用いられる。
【0140】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路510は、前記モバイル端末に前記USBインタフェースの接触不良を示す第五コマンドを送信することにさらに用いられる。
【0141】
図6は本発明の実施例のモバイル端末を示した構造図である。図6では、モバイル端末600と電源アダプターとはユニバーサル・シリアル・バスUSBインタフェースを通じて接続され、前記USBインタフェースの中の電源線は前記モバイル端末600に充電することに用いられ、前記USBインタフェースの中のデータケーブルは前記モバイル端末600と前記電源アダプターとの二方向の通信に用いられ、前記モバイル端末600は普通充電モードと急速充電モードとを支持し、前記急速充電モードの充電電流は前記普通充電モードの充電電流より大きい。前記モバイル端末600は、通信回路610及び充電回路620を含む。
【0142】
通信回路610は、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記モバイル端末600に充電することを決定することに用いられる。
【0143】
充電回路620は、前記電源アダプターから前記急速充電モードに対応する充電電流を受け入れ、前記モバイル端末600内の電池に充電することに用いられる。
【0144】
本発明の実施例では、電源アダプターは盲目的に出力電流を増大して急速充電をするのではなく、モバイル端末との二方向の通信により、急速充電モードを採用できるか否かについて協議を行う必要がある。既存技術に比べ、急速充電過程の安全性が向上される。
【0145】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路610は、具体的に、前記電源アダプターが送信した第一コマンドを受信し、前記第一コマンドは前記モバイル端末600が前記急速充電モードをスタートするか否かを問うのに用いられることと、前記電源アダプターに前記第一コマンドの返信コマンドを送信し、前記第一コマンドの返信コマンドは前記モバイル端末600が前記急速充電モードのスタートを同意することを示すことと、に用いられる。
【0146】
好ましくは、一つの実施例として、前記充電回路620は、前記電源アダプターとの間に普通充電モードで充電することにさらに用いられる。前記通信回路610は、具体的に前記電源アダプターが前記普通充電モードの充電時間が所定閾値より大きいことを決定した後、前記電源アダプターが送信した前記第一コマンドを受信することに用いられる。
【0147】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路610は、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定することにさらに用いられる。
【0148】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路610は、具体的に電源アダプターが送信した第二コマンドを受信し、前記第二コマンドは前記電源アダプターの現在の電圧が前記急速充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問うのに用いられることと、前記電源アダプターに前記第二コマンドの返信コマンドを送信し、前記第二コマンドの返信コマンドは前記電源アダプターの現在の電圧が適切、高め又は低めであることを指示することを示すことと、に用いられる。
【0149】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路610は、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電流を決定することにさらに用いられる。
【0150】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路610は、具体的に前記電源アダプターが送信した第三コマンドを受信し、前記第三コマンドは前記モバイル端末600の現在支持できる最大充電電流を問うのに用いられることと、前記電源アダプターに前記第三コマンドの返信コマンドを送信し、前記第三コマンドの返信コマンドは前記モバイル端末600の現在支持できる最大充電電流を示し、前記電源アダプターが前記最大充電電流に基づいて、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定することと、に用いられる。
【0151】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路610は、前記電源アダプターが前記急速充電モードでモバイル端末600に充電する過程で、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整することにさらに用いられる。
【0152】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路610は、具体的に、前記電源アダプターが送信した第四コマンドを受信し、前記第四コマンドは前記モバイル端末600内の電池の現在の電圧を問うのに用いられることと、前記電源アダプターに前記第四コマンドの返信コマンドを送信し、前記第四コマンドの返信コマンドは前記モバイル端末600内の電池の現在の電圧を示し、前記電源アダプターが前記電池の電圧に基づいて、前記電源アダプターの充電電流を絶え間なく調整することと、に用いられる。
【0153】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路610は、前記電源アダプターが前記急速充電モードでモバイル端末600に充電する過程で、前記USBインタフェースの中のデータケーブルを通じて、前記電源アダプターとの二方向の通信を行うことにより、前記電源アダプターが前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定することにさらに用いられる。
【0154】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路610は、具体的に前記電源アダプターが送信した第四コマンドを受信し、前記第四コマンドは前記モバイル端末600内の電池の現在の電圧を問うのに用いられることと、前記電源アダプターに前記第四コマンドの返信コマンドを送信し、前記第四コマンドの返信コマンドは前記モバイル端末600内の電池の現在の電圧を示し、前記電源アダプターが前記電源アダプターの充電電圧と前記電池の現在の電圧に基づいて、前記USBインタフェースが接触不良であるか否かを決定することと、に用いられる。
【0155】
好ましくは、一つの実施例として、前記通信回路610は、前記電源アダプターが送信した前記USBインタフェースの接触不良を示す第五コマンドを受信することにさらに用いられる。
【0156】
通常の当業者は、本文で公開される実施例で説明された各例示するユニット及びアルゴリズムステップに合わせて、電子ハードウェアと、又はコンピューターソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせとで、実現できる。これらの機能がハードウェア、又はソフトウェアによる実行されるのかどうかは、技術方案の特定応用と設計の拘束条件による。当業者はすべての特定応用に対して、異なる方法で説明された機能を実現できるが、このような実現は本発明の範囲を超えたと考えるべきではない。
【0157】
当業者ははっきり理解できるのは、説明上の便利と簡潔のため、以上説明されたシステム、装置とユニットの具体的な稼働過程は前記方法の実施例で記載された対応的過程を参考にでき、ここではこれ以上説明しない。
【0158】
本出願で提供されたいくつの実施例において理解できるのは、開示されたシステム、装置、および方法は、その他の形態を通じて実現できる。例えば、以上説明された装置の実施例は単なる暗示的ものであり、例えば、前記ユニットの区分は単なる一種の論理機能の区分であり、実際に実現する際に、ほかの区分方式があってもよい。例えば、複数のユニット又はモジュールはもう一つのシステムに組み合わせられる又は集成されることができ、又はいくつの特徴を無視できる又は実行しなくてもよい。もう一点、表示又は議論された相互間の結合又は直接結合又は通信接続が一部のインタフェース、装置又はユニットの間接結合又は通信接続を通じてもよい、電気的、機械又はその他の形でよい。
【0159】
前記分離部材として説明されたユニットは物理的に分かれてもよいし、又は別れなくてもいい。ユニットの表示部品として、物理的なユニットでもよいし、又は物理的なユニットでなくてもよい。即ち、一つの場所に位置してもよいし、又は複数のネットユニットに分布していてもよい。実際の需要を踏まえて、そのうちの一部又はすべてのユニットを選んで、本実施例の方案の目的を実現する。
【0160】
また、本発明の各実施例にある各機能ユニットは一つの処理ユニットに集約されてもいいし、各ユニットが単独に物理的に存在してもよい。また、二つ、又は二つ以上のユニットは一つのユニットに集約されていてもよい。
【0161】
前記機能は、ソフト機能ユニットという形で実現され、さらに独立な製品として販売又は使用されるなら、ひとつのコンピューター読み取り可能の記憶媒体に保存してもよい。このような理解に基づいて、本発明の技術方案の本質上又は既存技術に貢献した部分又は当該技術案の一部はソフトウェア製品の形で表されることができる。当該コンピューターソフトウェア製品は一つの記憶媒体に保存し、一つのコンピューター設備(パソコン、サーバー、又はネット設備等でよい)を本発明の各実施例で記述された方法の全部あるは一部のステップを実行させる若干のコマンドを含む。しかし前記記憶媒体はSUBメモリーと、移動ハードディスクと、読み出し専用メモリー(ROM,Read−Only−Memory)と、ランダムアクセスメモリー(RAM,Random Access Memory)と、磁気ディスクと、又はCDなど各種のプログラムコードを保存できる媒体を含む。
【0162】
以上は単なる本発明の具体的実施形態であるが、本発明の保護範囲はこれだけに限定されない。あらゆる当業者は本発明が披露した技術範囲内において、簡単に思いつく変化又は取り替えは、みな本発明の保護範囲内に入るべき。従って、本発明の保護範囲は請求の範囲に記載された保護範囲を基準にすることを記載されるべきである。

図1
図2
図3
図4
図5
図6