(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6626212
(24)【登録日】2019年12月6日
(45)【発行日】2019年12月25日
(54)【発明の名称】自動車用電動式流体ポンプ
(51)【国際特許分類】
H02K 29/08 20060101AFI20191216BHJP
H02K 11/215 20160101ALI20191216BHJP
H02K 7/14 20060101ALI20191216BHJP
【FI】
H02K29/08
H02K11/215
H02K7/14 B
【請求項の数】11
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-535122(P2018-535122)
(86)(22)【出願日】2016年1月13日
(65)【公表番号】特表2019-501618(P2019-501618A)
(43)【公表日】2019年1月17日
(86)【国際出願番号】EP2016050553
(87)【国際公開番号】WO2017121472
(87)【国際公開日】20170720
【審査請求日】2018年7月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】515069336
【氏名又は名称】ピアーブルグ パンプ テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Pierburg Pump Technology GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】110002664
【氏名又は名称】特許業務法人ナガトアンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ビュルガー, フランク
(72)【発明者】
【氏名】シューマッハス, マルティン
(72)【発明者】
【氏名】ハーゼ, ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】シュピールツ, ハラルド
(72)【発明者】
【氏名】シュレーダー, ビクトール
(72)【発明者】
【氏名】マルバージ, アレッサンドロ
(72)【発明者】
【氏名】ブルフ, アンドレアス
【審査官】
佐藤 彰洋
(56)【参考文献】
【文献】
欧州特許出願公開第02701291(EP,A1)
【文献】
特表2001−506368(JP,A)
【文献】
実開昭56−156378(JP,U)
【文献】
実開昭60−135041(JP,U)
【文献】
特開2011−128028(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 29/00−29/14
H02K 7/14
H02K 11/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラシレス電子整流式の電動駆動モータ(12)を有した自動車用流体ポンプ(10)であって、
前記電動駆動モータ(12)が、
複数のロータ磁極(381,382,383)が設けられ、回転中心軸線(61)を中心に回転する永久磁石式のモータロータ(30)と、
複数のステータ側電磁コイル(40)と、
軸線を横切る方向に延びる平面内に位置するプリント配線基板(50)と、
前記プリント配線基板(50)の近位面に、前記モータロータ(30)に対向するように配置された、ステータ側の少なくとも2つのホールセンサ(601,602,603)とを備え、
前記ホールセンサ(601,602,603)が、前記ロータ磁極の軸線方向磁界を検出するように、前記回転中心軸線(61)から外れた位置に配置され、
前記ホールセンサ(601,602,603)を互いに磁気的に直接結合するために、強磁性金属背面部材(70)が、前記プリント配線基板(50)の遠位面に設けられる
自動車用流体ポンプ(10)において、
前記強磁性金属背面部材(70)は、
前記プリント配線基板(50)の複数の開口(721,722,723)の中にそれぞれ延設される複数の軸線方向突出部(711,712,713)を備え、
前記軸線方向突出部(711,712,713)が、それぞれ対応する前記ホールセンサ(601,602,603)に対向する
ことを特徴とする自動車用流体ポンプ。
【請求項2】
前記強磁性金属背面部材(70)は、ハンダ付けによって前記プリント配線基板(50)に固定されることを特徴とする請求項1に記載の自動車用流体ポンプ。
【請求項3】
前記強磁性金属背面部材(70)は、軸線を横切る方向に延びる平面内に位置する、切れ目のないリングを形成することを特徴とする請求項1または2に記載の自動車用流体ポンプ。
【請求項4】
前記強磁性金属背面部材(70)は、円形リングを形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の自動車用流体ポンプ。
【請求項5】
実質的に軸線方向に向けられた磁界伝導ピン(621,622,623)が、前記ホールセンサ(601,602,603)のそれぞれに対し、近接して割り当てられることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の自動車用流体ポンプ。
【請求項6】
前記強磁性金属背面部材(70)は、金属板部材であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の自動車用流体ポンプ。
【請求項7】
前記軸線方向突出部(711,712,713)は、深絞り加工によって設けられ、近接端部を形成することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の自動車用流体ポンプ。
【請求項8】
前記軸線方向突出部(711,712,713)のそれぞれは、軸線方向の長さが、前記プリント配線基板(50)の厚さの80%以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の自動車用流体ポンプ。
【請求項9】
前記軸線方向突出部(711,712,713)のそれぞれは、前記プリント配線基板(50)にそれぞれ対応して設けられた前記開口(721,722,723)の径より、少なくとも0.7mm小さい径を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の自動車用流体ポンプ。
【請求項10】
前記軸線方向突出部(711,712,713)のそれぞれは、円錐形状に形成されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の自動車用流体ポンプ。
【請求項11】
前記軸線方向突出部(711,712,713)のそれぞれには、前記モータロータ(30)から遠い側の端部にカラー部(76)が設けられることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の自動車用流体ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラシレス電子整流式の電動駆動モータを有し、当該電動駆動モータに、ロータ回転位置の正確な検出のための複数のホールセンサが設けられた自動車用電動式流体ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
電動駆動モータは、複数のロータ磁極が設けられ、回転中心軸線を中心に回転する永久磁石式のモータロータと、複数のステータ側電磁コイルと、軸線を横切る方向に延びる平面内に位置するプリント配線基板とを備える。更に、電動駆動モータは、プリント配線基板の近位面に、モータロータに対向するように配置された、ステータ側の少なくとも2つのホールセンサを備え、ホールセンサは、ロータ磁極の軸線方向磁界を検出するように、回転中心軸線から外れた位置に配置される。更に、ホールセンサを互いに磁気的に直接結合するために、強磁性金属背面部材が、プリント配線基板の遠位面に設けられる。
【0003】
ブラシレス電子整流式の電動駆動モータを有した自動車用電動式流体ポンプは、特許文献1により先行技術として知られている。モータロータの回転位置は、PCB(プリント配線基板)に装着された3つのホールセンサによって検出されるようになっており、これらのホールセンサは、3つの磁界伝導ピンに接続されている。PCBにおいてホールセンサが設けられる面とは反対側となる面には、干渉リングが取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2701291号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
自動車用電動式流体ポンプは、電子整流式の電動駆動モータによって駆動されるが、そのモータロータの回転位置の正確な検出は、安全で効率的な作動を行う上で極めて重要である。電動駆動モータの高精度の制御には、モータロータの回転位置の正確な検出が要求される。電動駆動モータの高精度の制御により、いわゆるトグリング(toggling)など、起動時の問題のような、好ましくない作動状態を避けることができる。このような好ましくない作動状態は、容積式流体ポンプを用いる場合に、広範なトルク範囲に起因して生じる可能性がある。また、ステータコイルにおける正確な整流タイミングによって、全体的なエネルギ消費を最小化することが可能である。
【0006】
モータロータの回転位置の正確な検出のために複数のホールセンサが用いられ、これらのホールセンサは、モータロータから軸線方向となる位置に配置することができる。これにより、ホールセンサには、ロータ磁極が生成する回転磁界が通過し、この回転磁界を検出することができる。ホールセンサが検出するロータ磁極の磁界の絶対磁界強度、及び干渉磁界の強度は、ホールセンサを用いたモータロータの回転位置検出の精度に関係する。
【0007】
本発明の目的は、ブラシレス電子整流式の電動駆動モータを有し、より精度よくモータロータの回転位置を検出することが可能であると共に、より経済的に製造することが可能な自動車用電動式流体ポンプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的は、請求項1に示す特徴を有した自動車用電動式流体ポンプによって達成される。
【0009】
本発明に係る自動車用電動式流体ポンプは、ホールセンサを互いに磁気的に直接結合する強磁性金属背面部材を備える。強磁性金属背面部材は、プリント配線基板の複数の開口内にそれぞれ延設される複数の軸線方向突出部を備える。軸線方向突出部は、それぞれ対応するホールセンサに対向する。これにより、強磁性金属背面部材とホールセンサとの距離が最小化される。ロータ磁極によって軸線方向に発せられる磁界に関わる磁気回路が大幅に改善され、即ち、ホールセンサの磁気回路における磁気抵抗が低減される。
【0010】
ホールセンサの端部とロータ磁極との間には、磁気ギャップが設けられる。強磁性金属背面部材を用いることにより、磁気回路の質が改善される。これにより、それぞれのホールセンサにおける信号対雑音比が著しく増大し、より精度よくモータロータの回転位置を検出することが可能となる。そして、モータロータの好ましくない作動状態を回避することが可能となり、モータ制御を単純且つ安価なものとすることができる程度に、モータ制御の質を落とすことが可能となる。
【0011】
本発明の好ましい態様において、強磁性金属背面部材は、ハンダ付けによってプリント配線基板に固定される。これにより、迅速且つ容易に強磁性金属背面部材をプリント配線基板に結合することができる。従って、より一層経済的に自動車用電動式流体ポンプを製造することが可能となる。
【0012】
本発明の更に好ましい態様において、強磁性金属背面部材は、軸線を横切る方向に延びる平面内に位置する、切れ目のないリングを形成する。ホールセンサと強磁性金属背面部材との磁気結合は、切れ目のないリングによって改善する。従って、ホールセンサの磁気回路における磁気抵抗が低減されることにより、信号品質が改善される。
【0013】
強磁性金属背面部材は、円形リングを形成するのが好ましい。これにより、円形リングの中央部分の領域に、ロータシャフトを支障なく貫通させて延設することが可能となる。
【0014】
実質的に軸線方向に向けられた磁界伝導ピンが、ホールセンサのそれぞれに対し、近接して割り当てられるのが好ましい。これにより、モータロータから軸線方向に距離を置いてホールセンサを配置することが可能となり、単一のプリント配線基板に、モータコントローラと共にホールセンサを配置することもできる。磁界伝導ピンの一端は、モータロータに対し、軸線方向に可能な限り近づけて配置される。磁界伝導ピンは、比較的低い磁気損失で、ロータ磁極の軸線方向磁界を集束させてそれぞれのホールセンサに導く。磁界伝導ピンは、強磁性金属背面部材と共に、低損失の磁気回路を提供し、それによってホールセンサに強力な信号を確保する。従って、ステータコイルから離れた位置にホールセンサを配置可能となり、磁気コイルによって生じる磁気干渉が比較的小さくなる。それでも信号は強力であるため、モータコントローラを比較的単純な構成とすることが可能となり、製造コストを節約することができる。
【0015】
本発明の更に好ましい態様において、強磁性金属背面部材は、金属板部材である。金属板部材で形成される強磁性金属背面部材は、安価であり、打抜き加工及び深絞り加工によって容易に加工することが可能である。従って、強磁性金属背面部材を経済的に製造することができる。
【0016】
また、軸線方向突出部は、深絞り加工によって設けられ、近接端部を形成するのが好ましい。強磁性金属背面部材には、更に別の部材を設ける必要がない。従って、強磁性金属背面部材は、単一部材として形成することができる。これにより、工程をいくつか省略することが可能となる。従って、強磁性金属背面部材を経済的に製造することができる。
【0017】
また、軸線方向突出部のそれぞれは、軸線方向の長さが、プリント配線基板の厚さの80%以上であるのが好ましい。本発明によれば、軸線方向突出部の軸線方向の長さは、開口内に延在する軸線方向突出部の長さとなる。これにより、強磁性金属背面部材の軸線方向突出部とホールセンサとの距離を短くすることが可能となり、信号品質を改善することができる。
【0018】
本発明の更に好ましい態様において、軸線方向突出部のそれぞれは、プリント配線基板にそれぞれ対応して設けられた開口の径より、少なくとも0.7mm小さい径を有する。これにより、仮に開口の一部が軸線方向突出部の一部と厳密に整合していなくても、強磁性金属背面部材をプリント配線基板に取り付けることが可能となる。従って、製造誤差の制限が緩和され、より一層経済的に電動式流体ポンプを製造することが可能となる。
【0019】
軸線方向突出部のそれぞれは、円錐形状に形成されるのが好ましい。本発明によれば、円錐形状の軸線方向突出部の径は、ホールセンサに近付くにつれて減少していく。特に、軸線方向突出部は、円錐台状に形成されるのが好ましい。
【0020】
本発明の更に好ましい態様において、軸線方向突出部のそれぞれには、モータロータから遠い側の端部にカラー部が設けられる。本発明によるカラー部は、リング状の部材であって、軸線を横切る方向に延びる平面において軸線方向突出部を取り囲んでいる。これにより、開口内に入り込む軸線方向突出部の最大長が規制される。従って、軸線方向突出部とホールセンサとの最終的な距離が正確に調整される。
【0021】
本発明の更なる利点は、図面と併せ、本発明の実施形態についての以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】電動駆動モータとポンプユニットとを備えた自動車用電動式流体ポンプの概略図である。
【
図2】
図1に示す自動車用電動式流体ポンプの電動駆動モータの軸線方向断面図である。
【
図3】強磁性金属背面部材を備えたプリント配線基板の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、2つのモジュール、即ち、電動駆動モータ12とポンプユニット14とを備えた自動車用電動式流体ポンプ10の概略図である。ポンプユニット14は、例えば、ベーンポンプ、回転ベーンポンプ、またはピストンポンプなどの容積式ポンプとすることができる。また、ポンプユニット14は、遠心ポンプまたは渦巻ポンプなどの非容積式ポンプとすることも可能である。
【0024】
図2は、電動駆動モータ12の軸線方向断面図である。電動駆動モータ12は、ブラシレス電子整流式駆動モータである。電動駆動モータ12は、4つのロータ磁極38
1,38
2,38
3,38
4を有した永久磁石式のモータロータ30を備えており、それぞれのロータ磁極には、永久磁石36が埋め込まれている。ステータ側には、6つの電磁コイル40が配置され、回転する磁界を生成する。これらの電磁コイル40は、モータハウジング20の内部に配置されている。モータハウジング20は、ハウジング容器22とハウジングカバー24とによって形成される。モータロータ30は、ポンプユニット14のポンプシャフトを直接駆動するモータシャフト32を備える。
【0025】
電動駆動モータ12において、軸線方向でポンプユニット14から遠い方の端部の側には、プリント配線基板50が配置されており、このプリント配線基板50は、軸線を横切る方向に延びる平面内に位置する。プリント配線基板50は、その近位面に導体回路54を有した基板本体52を備える。基板本体52の近位面とは、軸線方向でモータロータ30に対向する方の面である。また、基板本体52の遠位面とは、軸線方向でモータロータ30から遠い方の面である。制御用電子部品及び電力供給用電子部品は、いずれも基板本体52の近位面の方に配置される。更に、基板本体52の近位面には、3つのホールセンサ60
1,60
2,60
3が配置される。これらホールセンサ60
1,60
2,60
3は、回転中心軸線61であるモータ軸線までの距離が、モータロータ30の永久磁石36とほぼ同じになるような位置に配置されている。
【0026】
プリント配線基板50上の電力供給用電子部品は、導体回路54及び軸線方向配線66によって、各電磁コイル40と電気的に接続されている。3つのホールセンサ60
1,60
2,60
3のそれぞれは、これらホールセンサ60
1,60
2,60
3に対応し、それぞれ近接配置されて軸線方向に延びる強磁性体の3つの磁界伝導ピン62
1,62
2,62
3と組み合わされている。これら磁界伝導ピン62
1,62
2,62
3の、軸線方向でモータロータ30に近い方の端部は、これに対向するモータロータ30の端部からわずかな距離しか離間していない。
【0027】
図2に示すように、プリント配線基板50の遠位面には、強磁性金属背面部材70が配置される。強磁性金属背面部材70は、強磁性材料からなる単体部材として形成され、プリント配線基板50にハンダ付けされている。強磁性金属背面部材70は、円錐状の3つの軸線方向突出部71
1,71
2,71
3を備えており、これら3つの軸線方向突出部71
1,71
2,71
3に対応して設けられたプリント配線基板50の3つの開口72
1,72
2,72
3の中に、3つの軸線方向突出部71
1,71
2,71
3が延びて、これらの軸線方向突出部71
1,71
2,71
3が、それぞれ対応する3つのホールセンサ60
1,60
2,60
3に軸線方向で対向するようになっている。3つの軸線方向突出部71
1,71
2,71
3と、これらに対応する3つのホールセンサ60
1,60
2,60
3との間には、比較的小さなギャップ74が形成される。
【0028】
更に、
図2には、制御用電子部品、3つのホールセンサ60
1,60
2,60
3、及び3つの磁界伝導ピン62
1,62
2,62
3を含むプリント配線基板50が、モノリシックプラスチックケース55に一体成形された状態で示されている。プリント配線基板50の導体回路54は、接続用配線によりモータコネクタ68に接続されている。
【0029】
図3は、強磁性金属背面部材70を備えたプリント配線基板50の平面図である。強磁性金属背面部材70は、リング状部材として形成されている。それぞれの軸線方向突出部71
1,71
2,71
3は、軸線を横切る方向に延びる平面内に位置する円環カラー部材76によって取り囲まれており、これら軸線方向突出部71
1,71
2,71
3及び円環カラー部材76が、3つの開口72
1,72
2,72
3を塞いでいる。
【0030】
図2から判るように、3つのホールセンサ60
1,60
2,60
3から遠い方の遠位面に設けられた強磁性金属背面部材70、これらホールセンサ60
1,60
2,60
3に近接配置された3つの磁界伝導ピン62
1,62
2,62
3、及び強磁性のモータロータ30によって磁気回路が形成される。従って、全体的な磁気抵抗が低くなる。モータロータ30の永久磁石36によって生じる磁界は、3つのホールセンサ60
1,60
2,60
3の周辺に比較的高い磁界強度を生成する。この結果、ホールセンサ60
1,60
2,60
3においては、高い信号対雑音比が得られることになり、電力損失を低減すると共に製造を単純化することが可能な、一連の構造上及び構成上の簡素化が可能となる。
【符号の説明】
【0031】
10 自動車用電動式流体ポンプ
12 電動駆動モータ
14 ポンプユニット
22 ハウジング容器
24 ハウジングカバー
30 モータロータ
32 モータシャフト
36 永久磁石
38
1〜38
3 ロータ磁極
40 電磁コイル
50 プリント配線基板
52 基板本体
54 導体回路
55 モノリシックプラスチックケース
60
1〜60
3 ホールセンサ
61 回転中心軸線
62
1〜62
3 磁界伝導ピン
66 軸線方向配線
68 モータコネクタ
70 強磁性金属背面部材
71
1〜71
3 軸線方向突出部
72
1〜72
3 開口
74 ギャップ
76 カラー部