特許第6626269号(P6626269)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6626269
(24)【登録日】2019年12月6日
(45)【発行日】2019年12月25日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20191216BHJP
   G09G 5/377 20060101ALI20191216BHJP
   G06F 1/32 20190101ALI20191216BHJP
【FI】
   G09G5/00 510H
   G09G5/00 550C
   G09G5/36 520M
   G06F1/32
【請求項の数】10
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-85172(P2015-85172)
(22)【出願日】2015年4月17日
(65)【公開番号】特開2015-206999(P2015-206999A)
(43)【公開日】2015年11月19日
【審査請求日】2018年4月11日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0047630
(32)【優先日】2014年4月21日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】特許業務法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】崔 元 準
(72)【発明者】
【氏名】高 俊 哲
(72)【発明者】
【氏名】白 允 基
(72)【発明者】
【氏名】徐 海 觀
(72)【発明者】
【氏名】金 明 洙
(72)【発明者】
【氏名】朴 宰 完
【審査官】 武田 悟
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0092031(US,A1)
【文献】 特開2013−246285(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00 − 5/42
G06F 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルから出力されるタッチ信号に対応するタッチイベント情報を出力するタッチ制御部と、
ホストがスリープモードで動作することを示すモード制御信号を受信する場合、表示パネルで表示される映像に前記タッチイベント情報に対応する標識をオーバーラップし、オーバーラップした混合映像データを出力する映像処理部と、
前記混合映像データに対応する画素駆動信号を表示パネルに出力する表示駆動部と、を含み、
前記映像処理部は、前記タッチパネルに対するユーザーのタッチ入力が所定の条件を満たす場合、前記ホストにウェークアップ信号を出力することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記映像処理部は、前記モード制御信号を受信しない場合、前記ホストから出力される入力映像データを前記表示駆動部に出力することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記映像処理部は、前記モード制御信号を受信し始める場合、前記ホストから出力される入力映像データを保存することを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記映像処理部は、前記モード制御信号を受信する場合、保存された映像データを前記混合映像データに取り替えることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記映像処理部は、前記タッチ入力が前記所定の条件を満たす場合、前記ホストに前記混合映像データを出力することを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記映像処理部は、前記モード制御信号を受信する場合、周期的に前記混合映像データを前記ホストに出力することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記映像処理部は、前記モード制御信号の受信が中断される場合、前記混合映像データを前記ホストに出力することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記映像処理部は、前記モード制御信号を受信しない場合、前記ホストから出力される入力映像データを保存し、
前記モード制御信号を受信する場合、前記混合映像データを保存し、保存した映像データを出力する映像保存部と、
前記保存した映像データに対応する映像に、前記タッチイベント情報に対応する前記標識をオーバーラップして前記混合映像データを生成する映像ミキサーと、
前記映像ミキサーから出力された前記混合映像データに基づいて、前記標識が所定のパターンに対応する場合、前記ウェークアップ信号を出力するウェークアップ制御部と、
を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の表示装置 。
【請求項9】
前記映像保存部は、
前記モード制御信号に応じて前記入力映像データ及び前記混合映像データのうちいずれか一つを出力する第1マルチプレクサーと、
前記第1マルチプレクサーからの出力を前記保存された映像データとして保存するフレームバッファーと、
前記モード制御信号に応じて前記入力映像データ及び前記保存された映像データのうちいずれか一つを前記映像ミキサーに出力する第2マルチプレクサーと、
を含むことを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記映像処理部は、
前記モード制御信号を受信しない場合、前記ホストから出力される入力映像データを保存し、前記モード制御信号を受信する場合、前記混合映像データを保存し、保存した映像データを出力する映像保存部と、
前記保存した映像データに対応する映像に、前記タッチイベント情報に対応する前記標識をオーバーラップして前記混合映像データを生成する映像ミキサーと、
前記タッチイベント情報に含まれた前記タッチ入力の座標が所定の領域の範囲内に含まれる場合、前記ウェークアップ信号を出力するウェークアップ制御部と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置とその駆動方法及びこれを含む映像表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報化社会の発展に伴い、映像を表示するための表示装置に対する要求が多様な形態で増加しており、最近には液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)、プラズマ表示装置(PDP:Plasma Display Panel)、有機発光ダイオード表示装置(OLED:Organic Light Emitting Diode)のような表示装置が活用されている。これらの表示装置は、スマートフォン、タブレット、ノートブック、モニター、及びテレビなどに多様に具現されている。
【0003】
映像表示システムは、上記のような表示装置とホストとを含むことができる。表示装置は、表示駆動部と表示パネルとを含む。表示駆動部は、ホストから入力映像データを受信して、入力映像データに基づいて表示パネルに画素駆動信号を供給する。表示パネルは、複数の画素を含み、各画素は表示駆動部から出力される画素駆動信号に応じて映像を表示する。
【0004】
ホストは、表示装置に入力映像データを出力するなど、表示装置を制御する。ホストは、表示装置のみならず他の装置、例えば、センサーと通信装置等も制御する。このため、ホストは、映像表示システムにおいて最も電力消耗が大きい部分の一つであるといえる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国特許公開第2006−0135628A号公報
【特許文献2】韓国特許公開第2012−0083788A号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明は、上記の課題を解決するための案出されたもので、その目的は、ホストの電力消耗を減少させることができる表示装置とその駆動方法及びこれを含む映像表示システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための本発明の実施例に係る表示装置は、タッチパネルから出力されるタッチ信号に対応するタッチイベント情報を出力するタッチ制御部と、ホストがスリップ(sleep)モードで動作する場合、表示パネルで表示される映像に前記タッチイベント情報に対応する標識をオーバーラップ(overlap)し、オーバーラップした混合映像データを出力する映像処理部と、前記混合映像データに対応する画素駆動信号を表示パネルに出力する表示駆動部と、を含み、前記映像処理部は、前記タッチパネルに対するユーザーのタッチ入力が所定の条件を満たす場合、前記ホストにウェークアップ(wake−up)信号を出力する。
【0008】
また、前記映像処理部は、前記ホストがノーマルモードで動作する場合、前記ホストから出力される入力映像データを前記表示駆動部に出力することができる。
【0009】
また、前記映像処理部は、前記ホストがノーマルモードから前記スリップモードへ遷移する場合、前記ホストから出力される入力映像データを保存することができる。
【0010】
また、前記映像処理部は、前記ホストが前記スリップモードで動作する場合、保存された映像データを前記混合映像データに取り替えることができる。
【0011】
また、前記映像処理部は、前記タッチ入力が前記所定の条件を満たす場合、前記ホストに前記混合映像データを出力することができる。
【0012】
また、前記映像処理部は、前記ホストが前記スリップモードで動作する場合、周期的に前記混合映像データを前記ホストに出力することができる。
【0013】
また、前記映像処理部は、前記ホストが前記スリップモードからノーマルモードへ遷移する場合、前記混合映像データを前記ホストに出力することができる。
【0014】
また、前記映像処理部は、前記ホストがノーマルモードで動作する場合、前記ホストから出力される入力映像データを保存し、前記ホストが前記スリップモードで動作する場合、前記混合映像データを保存し、保存した映像データを出力する映像保存部と、前記保存した映像データに対応する映像に、前記タッチイベント情報に対応する前記標識をオーバーラップして前記混合映像データを生成する映像ミキサーと、前記映像ミキサーから出力された前記混合映像データに基づいて前記標識が所定のパターンに対応する場合、前記ウェークアップ信号を出力するウェークアップ制御部と、を含むことができる。
【0015】
また、前記映像保存部は、前記モード制御信号に応じて前記入力映像データ及び前記混合映像データのうちいずれか一つを出力する第1マルチプレクサーと、前記第1マルチプレクサーからの出力を前記保存された映像データとして保存するフレームバッファーと、前記モード制御信号に応じて前記入力映像データ及び前記保存された映像データのうちいずれか一つを前記映像ミキサーに出力する第2マルチプレクサーと、を含むことができる。
【0016】
前記映像処理部は、前記ホストがノーマルモードで動作する場合、前記ホストから出力される入力映像データを保存し、前記ホストが前記スリップモードで動作する場合、前記混合映像データを保存し、保存した映像データを出力する映像保存部と、前記保存した映像データに対応する映像に、前記タッチイベント情報に対応する前記標識をオーバーラップして前記混合映像データを生成する映像ミキサーと、前記タッチイベント情報に含まれた前記タッチ入力の座標が所定の領域の範囲内に含まれる場合、前記ウェークアップ信号を出力するウェークアップ制御部と、を含むことができる。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明の実施例に係る表示装置とその駆動方法及びこれを含む映像表示システムによれば、ホストの電力消耗を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施例に係る映像表示システムを示すブロック図である。
図2図1に示された表示装置の一実施例を示すブロック図である。
図3図2に示された映像処理部の一実施例を示すブロック図である。
図4図3に示された映像保存部の一実施例を示すブロック図である。
図5図2に示された映像処理部の他の実施例を示すブロック図である。
図6図1に示された表示装置の他の実施例を示すブロック図である。
図7】本発明の実施例による表示装置の駆動方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例をより詳細に説明する。図1は、本発明の実施例に係る映像表示システムを示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、映像表示システム10は、表示装置100とホスト200とを含む。表示装置100は、映像を表示するための表示手段、例えば、表示パネル(図2の150)と、ユーザーのタッチ入力を感知するための入力手段、例えば、タッチパネル(図2の110)と、を含む。
【0021】
表示装置100は、ホスト200がノーマルモードで動作する場合、ホスト200から出力される入力映像データに対応する映像を表示する。また、表示装置100は、ホスト200がスリップモードで動作する場合、入力映像データに対応する映像に、ユーザーのタッチ入力に対応する標識をオーバーラップし、オーバーラップした映像を表示する。
【0022】
本明細書において、「ノーマルモード」とは、ホスト200が正常に動作するモードを意味し、「スリップモード」とは、ホスト200が電力消耗を減少するために制限的に動作するモードを意味する。例えば、ホスト200がスリップモードで動作する場合、映像表示システム10の基本的な駆動のための簡単な機能のみが遂行される。具体的には、ホスト200は、スリップモードで動作する場合、表示装置100に入力映像データDATAを出力しない。
【0023】
表示装置100は、ホスト200から出力されるモード制御信号MCSによってホスト200の状態を把握する。例えば、表示装置100は、ホスト200からモード制御信号MCSが受信されない場合、ホスト200がノーマルモードで動作していると把握する。一方、表示装置100は、ホスト200からモード制御信号MCSが受信される場合、ホスト200がスリップモードで動作していると把握する。
【0024】
ここで、モード制御信号MCSは、互いに異なる論理値に対応する第1レベルまたは第2レベルを有することができる。モード制御信号MCSが出力されるか、または受信されるということは、モード制御信号MCSが第1レベルであることを意味する。一方、モード制御信号MCSが出力されないか、または受信されないということは、モード制御信号MCSが第2レベルであることを意味する。
【0025】
表示装置100は、ホスト200がスリップモードで動作する場合、ユーザーのタッチ入力が所定の条件を満たすと、ホスト200にウェークアップ信号(Wake−up signal;WU)を出力する。ここで、「所定の条件」とは、ユーザーのタッチ入力が所定のパターンに対応すること及び/またはユーザーのタッチ入力が所定の領域内に印加されることを意味する。この時、表示装置100は、ウェークアップ信号WUとともに現在表示されている映像に対応する混合映像データMDATAをホスト200に出力することができる。
【0026】
表示装置100は、ホスト200がスリップモードで動作する場合、周期的に混合映像データMDATAをホスト200に出力することができる。また、表示装置100は、ホスト200がウェークアップ信号WUと関係なくスリップモードからノーマルモードに遷移する場合でも、混合映像データMDATAをホスト200に出力することができる。
【0027】
ホスト200は、ノーマルモードでは表示装置100に入力映像データDATAを出力する。ホスト200は、ノーマルモードではモード制御信号MCSを出力しない。すなわち、ホスト200は、ノーマルモードではモード制御信号MCSを第2レベルに維持する。
【0028】
ホスト200は、ノーマルモードで動作する必要性がない場合、ノーマルモードからスリップモードに遷移する。例えば、ホスト200は、ドローイングプログラム(Drawing Program)のような特定プログラムを実行する場合、ノーマルモードからスリップモードに遷移する。
【0029】
ホスト200は、スリップモードでは入力映像データDATAを出力しない。ホスト200は、スリップモードでは表示装置100にモード制御信号MCSを出力する。すなわち、ホスト200は、スリップモードではモード制御信号MCSを第1レベルに維持する。
【0030】
ホスト200は、表示装置100から出力されたウェークアップ信号WUに応答してスリップモードからノーマルモードに遷移する。
【0031】
表示装置100がウェークアップ信号WUとともに混合映像データMDATAを出力する場合、ホスト200は、スリップモードからノーマルモードに遷移すると同時に混合映像データMDATAを分析してユーザーのタッチ入力に対応する動作を遂行する。
【0032】
表示装置100が周期的に混合映像データMDATAを出力する場合、ホスト200は、受信される混合映像データMDATAを一時保存し、ウェークアップ信号WUに応答してスリップモードからノーマルモードに遷移すると同時に一時保存した混合映像データMDATAを分析してユーザーのタッチ入力に対応する動作を遂行する。
【0033】
図2は、図1に示された表示装置の一実施例を示すブロック図である。図2に示すように、表示装置100は、タッチパネル110、タッチ制御部120、映像処理部130、表示駆動部140、及び表示パネル150を含む。
【0034】
タッチパネル110は、ユーザーのタッチ入力を感知して、ユーザーのタッチ入力に対応する電気信号、すなわち、タッチ信号TSを出力する。タッチパネル110は、表示パネル150上に配列されるか、またはその機能が表示パネル150に含まれることができる。すなわち、図2において、タッチパネル110と表示パネル150とは別個の構成要素として図示されているが、本発明の技術的思想は、これに限定されず、タッチパネル110と表示パネル150とは、一つの構成要素により具現されることができる。
【0035】
タッチ制御部120は、タッチパネル110から出力されたタッチ信号TSを受信し、タッチ信号TSに基づいてタッチイベント情報TEを生成する。ここで、タッチイベント情報TEは、ユーザーのタッチ入力の座標、圧力及び/または持続期間を含むことができる。タッチ制御部120は、タッチイベント情報TEをホスト200と映像処理部130とに出力する。
【0036】
本発明の実施例によれば、ホスト200がノーマルモードで動作する場合、ホスト200によりタッチイベント情報TEを直接処理する。一方、ホスト200がスリップモードで動作する場合、映像処理部130によりタッチイベント情報TEを処理する。
【0037】
本発明の他の実施例によれば、ホスト200がノーマルモードで動作する場合にも映像処理部130によりタッチイベント情報TEを処理して、処理結果をホスト200に出力することができる。
【0038】
また、本発明の更なる他の実施例によれば、ホスト200がノーマルモードで動作する場合、ホスト200によりタッチイベント情報TEを処理するが、数フレーム以内のタッチイベント情報TEを遅滞なく処理できるように、映像処理部130により最近のタッチイベント情報TEを処理することができる。
【0039】
映像処理部130は、ホスト200から入力映像データDATAとモード制御信号MCSとを受信し、タッチ制御部120からタッチイベント情報TEを受信する。
【0040】
本発明の実施例によれば、映像処理部130は、ホスト200がノーマルモードで動作する場合、すなわち、ホスト200からモード制御信号MCSが受信されない場合、入力映像データDATAをそのまま表示駆動部140に出力することができる。
【0041】
本発明の他の実施例によれば、映像処理部130は、モード制御信号MCSが受信されない場合、入力映像データDATAに対応する映像に、数フレーム以内のタッチイベント情報TEに対応する標識をオーバーラップし、オーバーラップした混合映像データMDATAを表示駆動部140に出力することができる。この時、表示装置100により最近のタッチ入力を直接処理するため、タッチ入力が遅滞なく表示パネル150で表示されることができる。
【0042】
映像処理部130は、ホスト200がスリップモードで動作する場合、すなわち、ホスト200からモード制御信号MCSが受信される場合、入力映像データDATAに対応する映像に、タッチイベント情報TEに対応する標識をオーバーラップし、オーバーラップした映像に対応する混合映像データMDATAを表示駆動部140に出力する。
【0043】
映像処理部130は、ホスト200がノーマルモードからスリップモードへ遷移する場合、すなわち、モード制御信号MCSを受信し始める場合、ホスト200から出力される入力映像データDATAを、保存された映像データSDATAとして保存する。
【0044】
映像処理部130は、ホスト200がスリップモードで動作する場合、保存された映像データSDATAを混合映像データMDATAに代替する。これによって、保存された映像データSDATAには、ホスト200がスリップモードで動作する場合におけるユーザーのタッチ入力についての情報が含まれる。
【0045】
映像処理部130は、ホスト200がスリップモードで動作する場合におけるユーザーのタッチ入力が所定の条件を満たすと、ホスト200にウェークアップ信号WUを出力する。
【0046】
本発明の実施例によれば、映像処理部130は、混合映像データMDATAに基づいてユーザーのタッチ入力が所定の条件を満たすか否かを判断する。例えば、映像処理部130は、混合映像データMDATAからホスト200がスリップモードで動作する場合におけるユーザーのタッチ入力による標識を抽出し、抽出した標識が所定のパターンに対応すると、ホスト200にウェークアップ信号WUを出力することができる。
【0047】
本発明の他の実施例によれば、映像処理部130は、タッチイベント情報TEに基づいてユーザーのタッチ入力が所定の条件を満たすか否かを判断する。例えば、映像処理部130は、タッチイベント情報TEに含まれたタッチ入力の座標が所定の領域の範囲内に含まれると、ホスト200にウェークアップ信号WUを出力することができる。
【0048】
映像処理部130は、ウェークアップ信号WUとともに現在表示される映像に対応する混合映像データMDATAをホスト200に出力することができる。
【0049】
映像処理部130は、ホスト200がスリップモードで動作する場合、周期的に混合映像データMDATAをホスト200に出力することができる。また、映像処理部130は、ホスト200がスリップモードからノーマルモードへ遷移する場合、すなわち、モード制御信号(MCS)の受信が中断される場合、混合映像データMDATAをホスト200に出力することができる。
【0050】
表示駆動部140は、映像処理部130から混合映像データMDATAまたは入力映像データDATAを受信し、受信したデータに対応する画素駆動信号PDSを表示パネル150に出力する。
【0051】
表示駆動部140は、表示駆動部140内の他の構成要素を同期化するためのタイミング制御部(図示せず)、表示パネル150の画素にデータ信号を供給するためのデータ駆動部(図示せず)、及び表示パネル150の画素に走査信号を供給するための走査駆動部(図示せず)を含むことができる。
【0052】
表示駆動部140は、一つの集積回路により具現されることができ、複数の直接回路より具現されることもできる。すなわち、上記タイミング制御部、データ駆動部及び走査駆動部は、それぞれ別個の集積回路により具現されることができ、上記タイミング制御部、データ駆動部及び走査駆動部のうち少なくとも二つが一つの集積回路により具現されることもできる。
【0053】
図2において、タッチ制御部120、映像処理部130及び表示駆動部140は、それぞれ別個の構成要素のように図示されているが、本発明の技術的思想はこれに限定されず、タッチ制御部120、映像処理部130及び表示駆動部140は、一つの構成要素により具現されることもできる。すなわち、タッチ制御部120、映像処理部130及び表示駆動部140は、それぞれ別個の集積回路により具現されることができ、タッチ制御部120、映像処理部130及び表示駆動部140のうち少なくとも二つが一つの集積回路により具現されることもできる。
【0054】
図3は、図2に示された映像処理部の一実施例を示すブロック図である。図3に示すように、映像処理部130は、映像保存部131、映像ミキサー132及びウェークアップ制御部133を含む。
【0055】
映像保存部131は、ホスト200がノーマルモードで動作する場合、ホスト200から出力される入力映像データDATAを、保存された映像データSDATAとして保存する。映像保存部131は、また、ホスト200がスリップモードで動作する場合、映像ミキサー132から出力される混合映像データMDATAを、保存された映像データSDATAとして保存する。すなわち、映像保存部131は、ホスト200がスリップモードで動作する場合、保存された映像データSDATAを、入力映像データDATAから混合映像データMDATAに取り替える。
【0056】
映像保存部131は、保存された映像データSDATAを映像ミキサー132に出力する。映像ミキサー132は、映像保存部131から保存された映像データSDATAを受信し、タッチ制御部120からタッチイベント情報TEを受信する。
【0057】
映像ミキサー132は、保存された映像データSDATAに対応する映像に、タッチイベント情報TEに対応する標識をオーバーラップし、オーバーラップした映像に対応する混合映像データMDATAを生成する。例えば、映像ミキサー132は、保存された映像データSDATAのうち、タッチイベント情報TEに含まれたタッチ入力の座標に対応する部分の値を所定の値に変更し、変更したデータを混合映像データMDATAとして生成することができる。
【0058】
映像ミキサー132は、生成した混合映像データMDATAを映像保存部131とウェークアップ制御部133に出力する。
【0059】
ウェークアップ制御部133は、映像ミキサー132から混合映像データMDATAを受信する。ウェークアップ制御部133は、混合映像データMDATAに基づいて、ホスト200がスリップモードで動作する場合におけるユーザーのタッチ入力が所定の条件を満たすか否かを判断し、判断結果によってウェークアップ信号WUをホスト200に出力する。
【0060】
ウェークアップ制御部133は、混合映像データMDATAからユーザーのタッチ入力に対応する標識を抽出し、抽出した標識が所定のパターンに対応する場合、ウェークアップ信号WUをホスト200に出力する。ウェークアップ制御部133は、ウェークアップ信号WUとともに混合映像データMDATAを出力することができる。
【0061】
図4は、図3に示された映像保存部の一実施例を示すブロック図である。図4に示すように、映像保存部131は、第1マルチプレクサー1311、フレームバッファー1312、及び第2マルチプレクサー1313を含む。
【0062】
第1マルチプレクサー1311は、ホスト200から入力映像データDATAを受信し、映像ミキサー132から混合映像データMDATAを受信する。第1マルチプレクサー1311は、ホスト200から出力されたモード制御信号MCSに応じて入力映像データDATAと混合映像データMDATAとのうちいずれか一つをフレームバッファー1312に出力する。
【0063】
例えば、第1マルチプレクサー1311は、ホスト200からモード制御信号MCSが受信される場合、すなわち、モード制御信号MCSが第1レベルである場合、混合映像データMDATAをフレームバッファー1312に出力する。一方、第1マルチプレクサー1311は、ホスト200からモード制御信号MCSが受信されない場合、すなわち、モード制御信号MCSが第2レベルである場合、入力映像データDATAをフレームバッファー1312に出力する。
【0064】
フレームバッファー1312は、第1マルチプレクサー1311から出力される映像データ、すなわち、入力映像データDATAまたは混合映像データMDATAを、保存された映像データSDATAとして保存する。フレームバッファー1312は、保存された映像データSDATAを第2マルチプレクサー1313に出力する。
【0065】
第2マルチプレクサー1313は、ホスト200から入力映像データDATAを受信し、フレームバッファー1312から保存された映像データSDATAを受信する。第2マルチプレクサー1313は、ホスト200から出力されたモード制御信号MCSに応じて入力映像データDATAと保存された映像データSDATAとのうちいずれか一つを映像ミキサー132に出力する。
【0066】
例えば、第2マルチプレクサー1313は、ホスト200からモード制御信号MCSが受信される場合、すなわち、モード制御信号MCSが第1レベルである場合、保存された映像データSDATAを映像ミキサー132に出力する。一方、第2マルチプレクサー1313は、ホスト200からモード制御信号MCSが受信されない場合、すなわち、モード制御信号MCSが第2レベルである場合、入力映像データDATAを映像ミキサー132に出力する。
【0067】
図5は、図2に示された映像処理部の他の実施例を示すブロック図である。図5に示された映像処理部130’の構造、機能及び動作と図3に示された映像処理部130の構造、機能及び動作とは、ウェークアップ制御部133’がタッチ制御部120から出力されたタッチイベント情報TEによってウェークアップ信号WUを出力すること以外は、実質的に同一である。したがって、同一部分の説明については省略する。
【0068】
図5に示すように、ウェークアップ制御部133’は、タッチ制御部120からタッチイベント情報TEを受信する。ウェークアップ制御部133’は、タッチイベント情報TEに基づいてウェークアップ信号WUの出力可否を決定する。例えば、ウェークアップ制御部133’は、タッチイベント情報TEに含まれたタッチ入力の座標が所定の領域の範囲内に含まれる場合、ウェークアップ信号WUをホスト200に出力する。ウェークアップ制御部133’は、ウェークアップ信号WUとともに混合映像データMDATAをホスト200に出力する。
【0069】
図6は、図1に示された表示装置の他の実施例を示すブロック図である。図6に示された表示装置100’の構造、機能及び動作と図2に示された表示装置100の構造、機能及び動作とは、映像処理部130’の代わりにタッチ制御部120’がウェークアップ信号WUを出力すること以外は、実質的に同一である。したがって、同一部分の説明については省略する。
【0070】
図6に示すように、タッチ制御部120’は、タッチパネル110から出力されたタッチ信号TSを受信し、タッチ信号TSに基づいてタッチイベント情報TEを生成する。また、タッチ制御部120’は、生成したタッチイベント情報TEが所定の条件を満たす場合、ウェークアップ信号WUをホスト200と映像処理部130’に出力する。
【0071】
例えば、タッチ制御部120’は、ホスト200がスリップモードで動作する場合、ユーザーのタッチ入力が所定のパターンに対応すると、ウェークアップ信号WUをホスト200と映像処理部130'に出力する。このため、タッチ制御部120’は、ホスト200がスリップモードで動作する場合におけるユーザーのタッチ入力の座標を保存するためのメモリー(図示せず)を具備することができる。
【0072】
他の例として、タッチ制御部120’は、ユーザーのタッチ入力の座標が所定の領域の範囲内に含まれる場合、ウェークアップ信号WUをホスト200と映像処理部130’に出力する。映像処理部130’は、タッチ制御部120’から出力されたウェークアップ信号WUに応答して、現在表示パネル150に表示される映像に対応する混合映像データMDATAをホスト200に出力する。
【0073】
図7は、本発明の実施例に係る表示装置の駆動方法を説明するためのフローチャートである。
【0074】
図7に示すように、表示装置100は、ホスト200がノーマルモードで動作する場合、ホスト200から出力される入力映像データDATAを表示する(S100)。
【0075】
表示装置100は、ホスト200からモード制御信号MCSを受信したか否かを判断する(S110)。表示装置100は、ホスト200からモード制御信号MCSを受信していない場合(S110:「いいえ」)、ホスト200からモード制御信号MCSを受信するまで、ホスト200から出力される入力映像データDATAを表示する。
【0076】
一方、表示装置100は、ホスト200からモード制御信号MCSを受信すれば(S110:「はい」)、ホスト200から出力される最近の入力映像データDATAを、保存された映像データSDATAとして保存する(S120)。
【0077】
本実施例によれば、表示装置100は、ホスト200から出力される入力映像データDATAを継続的にアップデートして保存することができる。また、他の実施例によれば、表示装置100は、モード制御信号MCSを受信し始める時、ホスト200から出力される入力映像データDATAを保存することができる。
【0078】
表示装置100は、保存された映像データSDATAに対応する映像にタッチ入力に対応する標識をオーバーラップし、オーバーラップした映像に対応する混合映像データMDATAを生成する(S130)。
【0079】
表示装置100は、混合映像データMDATAを表示し、保存された映像データSDATAを混合映像データMDATAに取り替える(S140)。
【0080】
表示装置100は、混合映像データMDATA及び/またはタッチイベント情報TEに基づいてユーザーのタッチ入力が所定の条件を満たすか否かを判断する(S150)。
【0081】
ユーザーのタッチ入力が所定の条件を満たさない場合(S150:「いいえ」)、表示装置100は、ユーザーのタッチ入力が所定の条件を満たすまでS130ないしS140の動作を繰り返す。
【0082】
ユーザーのタッチ入力が所定の条件を満たす場合(S150:「はい」)、表示装置100は、ホスト200にウェークアップ信号WUを出力する。この時、表示装置100は、ホスト200に現在表示されている映像に対応する混合映像データMDATAをホスト200に出力することができる(S160)。
【0083】
以上のように、本発明では具体的な構成要素などのような特定事項と限定された実施例及び図面によって説明されたが、これは本発明のより全般的な理解のために提供されたものであるだけで、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、上記の記載より多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明の思想は、説明された実施例に限って決まってはならず、後述する特許請求の範囲のみならず、特許請求の範囲と均等または等価的変形のあるすべてのものは、本発明の思想の範疇に属するといえる。
【符号の説明】
【0084】
10 映像表示システム、
100、100’ 表示装置、
110 タッチパネル、
120、120’ タッチ制御部、
130、130’ 映像処理部、
131 映像保存部、
1311 第1マルチプレクサー、
1312 フレームバッファー、
1313 第2マルチプレクサー、
132 映像ミキサー、
133、133’ ウェークアップ制御部、
140 表示駆動部、
150 表示パネル、
200 ホスト。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7