特許第6626448号(P6626448)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6626448核酸含有混合物のデコンボリューション法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6626448
(24)【登録日】2019年12月6日
(45)【発行日】2019年12月25日
(54)【発明の名称】核酸含有混合物のデコンボリューション法
(51)【国際特許分類】
   C12Q 1/6869 20180101AFI20191216BHJP
【FI】
   C12Q1/6869 ZZNA
【請求項の数】13
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-546428(P2016-546428)
(86)(22)【出願日】2015年1月12日
(65)【公表番号】特表2017-505611(P2017-505611A)
(43)【公表日】2017年2月23日
(86)【国際出願番号】EP2015050414
(87)【国際公開番号】WO2015104411
(87)【国際公開日】20150716
【審査請求日】2017年10月24日
(31)【優先権主張番号】102014200446.2
(32)【優先日】2014年1月13日
(33)【優先権主張国】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519065008
【氏名又は名称】ディーエヌエー バインド ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン イーシン
(72)【発明者】
【氏名】ヘルマン ヤナ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィーデュヴィルト ローベルト
(72)【発明者】
【氏名】ボーデン アネット
【審査官】 太田 雄三
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−542256(JP,A)
【文献】 特表2013−514079(JP,A)
【文献】 特表2000−503774(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/188471(WO,A1)
【文献】 国際公開第2008/007951(WO,A1)
【文献】 Krishnan A et al,Barcodes for DNA sequencing with guaranteed error correction capability,Electronics Letters,2011年 2月17日,Vol. 47, No. 4
【文献】 Faircloth B et al,Large sets of edit-metric sequence identification tags to facilitate large-scale multiplexing of reads from massively parallel sequencing,Nature Precedings,2011年,p. 1-15,[インターネット],URL,http://hdl.handle.net/10101/npre.2011.5672.1
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12Q 1/68
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
WPIDS/WPIX(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
核酸を含む混合物のデコンボリューションのための方法であって、
a)最初のステップにおいて、互いに異なる、N〜N配列位置を有する、複数の標的ヌクレオチド配列(TNS)(A〜A、B〜B、…、Z)が、所定アルゴリズムに従って複数のヌクレオチド(A、C、G、T/U)から生成されるものであって先ず、形成されるTNSの全長が前記配列位置の仕様によって確立され、次いで演算z、a、dまたはeが、各配列位置N〜N13に対して規定され、演算zが規定された第1配列位置Nにおいて、ヌクレオチド(A、C、G、T/U)に対する制限は規定されず、形成されるTNS(A〜A、B〜B、…、Z)の各配列位置N0+1〜Nにおいて、先行する配列位置のヌクレオチド(A、C、G、T/U)に関する制限が、それぞれ少なくとも1つのヌクレオチド(A、C、G、T/U)について規定され、
b)次に、少なくとも1つの前記TNS(A〜A、B〜B、…、Z)が、それぞれ少なくとも1つの物質または物質組合せに割り当てられると共に、後者と化学的に結合し、
c)さらに、分析される少なくとも1つの混合物が、その中に含有された少なくとも2つの異なるTNS(A〜A、B〜B、…、Z)またはTNS結合物質と共に調整され、前記少なくとも1つの混合物は、配列決定法に従って配列決定され、前記混合物中に含有される前記TNS(A〜A、B〜B、…、Z)の全てが、共通の配列スペクトルにおいて同時に検出され、
これと同時又は略同時に、前記配列スペクトルにおいて重ね合わされた前記配列は、前記所定アルゴリズムに従って前記配列位置N〜Nをスキャンすることによってデコンボリュートされ、かつそれらの割当てに従って物質又は物質組合せとして同定され、前記配列位置N〜Nでのヌクレオチド(A、C、G、T/U)のシグナル強度は、前記配列位置N〜Nでのヌクレオチド(A、C、G、T/U)の頻度に相当するものであり、前記ヌクレオチド(A、C、G、T/U)のシグナル強度は、前記配列位置N〜Nにて、少なくとも5%増大した場合に有意であると判断され、個々のヌクレオチド(A、C、G、T/U)の前記シグナル強度が有意に増大した配列位置N〜Nが、所定アルゴリズムに従ってスキャンされ、
形成されるTNS(A〜A、B〜B、…、Z)の前記配列位置N〜Nでのヌクレオチド(A、C、G、T/U)についてのヌクレオチド占有が、前記所定アルゴリズムに従って確立され、かつ少なくとも1つの更なる配列位置のヌクレオチド占有に関連がある条件によって規定される方法。
【請求項2】
前記配列スペクトルにおいて個々のヌクレオチド(A、C、G、T/U)のシグナル強度が有意に増大した配列位置N〜Nが、前記所定アルゴリズムに従ってスキャンされることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記配列スペクトルにおける個々のヌクレオチド(A、C、G、T/U)の有意に増大したシグナル強度を、多くとも1つのヌクレオチド(A、C、G、T/U)の全配列位置N〜Nにおいて検出可能最小強度に到達するまで段階的に減少させ、それによって得られた前記減算スペクトルは、それぞれ少なくとも配列部分または配列フラグメントを有し、前記所定アルゴリズムに従って前記配列位置N〜Nにおいてスキャンされることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記TNS(A〜A、B〜B、…、Z)は、少なくとも2つの配列位置において、および/または少なくとも5つの配列位置からなる少なくとも1つのヌクレオチド配列によって、互いに異なることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記TNS(A〜A、B〜B、…、Z)は、全長が少なくとも5つの配列位置で形成されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
配列差異が少なくとも50%であるTNS(A〜A、B〜B、…、Z)が、互いに最も大きな構造的および/または機能的差異を有する物質にそれぞれ割り当てられることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
物質グループ、物質サイズ、曝露位置または日付のジオ座標をコード化する少なくとも1つの配列部分を有するTNS(A〜A、B〜B、…、Z)が形成されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記TNS(A〜A、B〜B、…、Z)は、少なくとも1つの配列部分を有し、これによってTNSとして同定されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記TNS(A〜A、B〜B、…、Z)は、一本鎖または二本鎖のRNA分子またはDNA分子であることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記TNS(A〜A、B〜B、…、Z)および/またはTNS(A〜A、B〜B、…、Z)の配列部分は、互いに組み合わされることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記TNS(A〜A、B〜B、…、Z)は、前記割り当てられた物質と共有結合することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記TNS(A〜A、B〜B、…、Z)の少なくとも1つおよび/または少なくとも1つのTNS結合物質の選択のための少なくとも1つの方法工程を実施し、分析される混合物が、液体移動相、および/または静止相の液体溶出によって提供されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記分析される混合物は、蛍光標識化ジデオキシヌクレオチド、少なくとも1つのポリメラーゼ、および少なくとも1つのTNS(A〜A、B〜B、…、Z)の配列部分と相補的である少なくとも1つのプライマーを用いて配列決定されることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成的に生成した標的ヌクレオチド配列を用いた、核酸を含む混合物のデコンボリューション法に関する。
【背景技術】
【0002】
核酸は、自然界で遺伝情報をコードするのに役立っている。したがって、ヌクレオチド配列(これから核酸が形成される)を検出かつ解釈する方法が、多くの研究分野にとって重要である。マクサム・ギルバート法、またはサンガー法によって、核酸の配列決定のための先駆的な基本原理が与えられ得る。短いヌクレオチド配列の合成(オリゴヌクレオチド合成)法、例えば亜リン酸トリエステル法もまた既に確立されており、技術水準の一部となっている。これらを活用し、ヌクレオチド配列、特にDNA配列を情報キャリアとして使用可能にする更なる方法が開発されてきた。情報を保存するためにDNA分子を用いる技術は、DNAバーコーディングと呼ばれる。当該技術では、短いDNA配列(いわゆるDNAバーコード)を合成して、それを公知の(通常、より大きな)ヌクレオチド配列もしくは物質に割り当てること、またはそれを表すヌクレオチド配列もしくは物質にそれを結合させることを目的とする。ヌクレオチド配列、またはこのように調製された物質の同定は、各DNAバーコードを用いて単純な方法で可能であり、その短い配列は、短い時間で配列決定され得、かつ/または対応する方法(PCR)で増幅され得、そして結果的に濃縮され得る。ヌクレオチド配列の増幅能力により、核酸カウントに基づく方法が、分析化学および生化学の分野において、最も感度がよい検出法となっている。
【0003】
更なる用途として、化学的研究、生物学的研究、および医学的研究の分野がある。その主たる目的は、タンパク質に対する特異的な結合親和性を有する分子構造の発見にある。この目的のために、DNAコード化された化学分子ライブラリが、医薬的に関連するタンパク質についてのリガンドを追跡する有効なツールとして役立つ。ゆえに、DNAコード化分子は、例えば親和性ベースの選択によって濃縮されてから、その明解なDNAコーディング(DNAバーコード)に基づいてデコードされ得る。通常、DNAコード化混合物は、そのような選択実験(スクリーニング)で得られる。そのような混合物は通常、多数のDNAコード化物質を含む。
【0004】
かかる事情にもかかわらず、単離工程または精製工程が、選択実験由来の混合物分析にかかるコストの理由から、大幅に省かれる。このため、検出されるデータは、便宜上、濃縮物質のDNAバーコードが、そのような混合物中に高い可能性で存在し、その結果、高い可能性で配列されているという仮定に基づいて取り扱われる。しかしながら、この相関関係が、必ずしも当てはまるというわけではない。即ち、例えば、(サンガー配列決定用に調製される際の)細菌中の様々なプラスミドの形質転換による、またはマイクロ/ナノ構造上でのアニーリングプロセスおよび増幅プロセス(ディープシークエンシング法)といった、様々な因子によって損なわれる虞がある。このため、一応は同定された物質に対し、混合物中で濃縮された物質と実際に関わっているかどうかを確認する処理が必要となり、さらに時間のかかる工程が必要となってしまう。
【0005】
標準的な配列決定法(マクサムおよびギルバート、またはサンガーに従うジデオキシ法)の低い並列化能力(parallelisation capacity)に関して、特に、求められる核酸、またはヌクレオチド配列の濃縮が十分でない混合物の場合、複雑なサンプル調製が不可欠となる。さらに、新世代の配列決定法、例えばパイロシークエンシング法もまた、実際の配列決定が開始され得る前に、サンプル混合物の単離および精製処理を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明は、核酸を含む混合物における個々のヌクレオチド配列を、短時間で経済的に同定できる方法を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1に従う方法によって達成される。有利な実施形態、および本発明に従う方法の開発は、下位請求項に記載される特徴により達成され得る。
【0008】
本発明により、核酸を含む混合物のデコンボリューション法が、上記目的を達成するために提案される。その場合、第1の工程において、互いに異なる、N〜N配列位置を有する、複数の標的ヌクレオチド配列(TNS)(A〜A、B〜B、…、Z)が、所定アルゴリズムに従って、複数のヌクレオチド(A、C、G、T/U)から生成される。更なる工程において、生成されたTNS(A〜A、B〜B、…、Z)の少なくとも1つが、それぞれ少なくとも1つの物質または1つの物質の組合せに割り当てられると共に、後者と化学的に結合する。さらに、本発明の方法によれば、分析される少なくとも1つの混合物が、その中に含有された少なくとも2つの異なる物質TNSおよび/またはTNS結合物質と共に調製され、当該少なくとも1つの混合物は、配列決定法に従って配列決定され、当該混合物中に含有される全TNS(A〜A、B〜B、…、Z)または更なる核酸もしくはヌクレオチド配列は、共通の配列スペクトルにおいて同時に検出される。デコンボリューションを促進し、よって濃縮TNSを同定するために、混合物の配列スペクトルは、選択実験の前後に互いから回収される/減じられるべきである。
【0009】
同時に、または続いて、配列スペクトルにおいて重ね合わされた(superimposed)配列は、所定アルゴリズムに従って配列位置N〜Nをスキャンすることによってデコンボリュートされ、かつそれらの割当てに従って、物質または物質組合せとして同定される。例えば、当該処理は、配列スペクトルにおいて個々のヌクレオチド(A、C、G、T/U)のシグナル強度が有意に増大した配列位置N〜Nが、所定アルゴリズムに従ってスキャンされるように、実行される。
【0010】
配列位置N〜Nでのヌクレオチド(A、C、G、T/U)のシグナル強度は、観察配列位置N〜Nでのヌクレオチド(A、C、G、T/U)の頻度に相当する。シグナルは、好ましくは、例えば外部から励起される蛍光または化学ルミネセンスといった光シグナルに関するものであるとよい。したがって、ヌクレオチド(A、C、G、T/U)を検出するための検出限界は、バックグラウンドノイズや、利用される方法および/もしくは検出器の感度に依存する。
【0011】
ヌクレオチド(A、C、G、T/U)のシグナル強度は、配列位置N〜Nにて、少なくとも1つのヌクレオチドに対して、好ましくは2つのヌクレオチドに対して、特に好ましくは3つのヌクレオチドに対して、少なくとも5%、好ましくは少なくとも30%増大した場合に、有意であると判断することができる。また、配列位置N〜Nにて、2つまたは3つのヌクレオチド(A、C、G、T/U)が存在する場合に、有意に増大したシグナル強度が存在し得る。
【0012】
配列決定中に吸収される配列スペクトルは、同定されるTNSの少なくともN〜N配列位置を示すはずである。このことは、個々のヌクレオチド(A、C、G、T/U)の相対頻度が、配列スペクトルにおける各配列位置にて実証され得るならば、特に有利である。そのような頻度分布は、各配列位置における個々のヌクレオチドのシグナル強度を比較することで判定できる。頻度の判定はまた、配列決定工程がもたらされる前に、既知の濃度において分析される混合物に供給される少なくとも1つの標準TNSによってもたらされてもよい。
【0013】
ゆえに、配列スペクトルのデコンボリューヂョンを追加的にまたは代替的に実行し、それによって、配列スペクトルにおける個々のヌクレオチド(A、C、G、T/U)の有意に増大したシグナル強度を、多くとも1つのヌクレオチド(A、C、G、T/U)の全配列位置N〜Nにおいて最も小さな(読取り可能な)シグナル強度に到達するまで、段階的に減少させる。これにより、それぞれ少なくとも1つの配列または少なくとも配列部分を有する減算スペクトルを取得することができ、所定アルゴリズムに従って配列位置N〜Nにおいてスキャンされる。
【0014】
本発明の方法による本質的な利点は、所定アルゴリズムの使用することにより、高度に分化した多数のTNSが生成され得ることにある。高度な分化は、特に、感度の増大により結果的にもたらされ得る、個々のTNSの同定に有益な効果を及ぼす。ゆえに、TNSの、または可能性のあるTNS候補の同一性は、実際、規定可能なアルゴリズムに従ってスキャンされるヌクレオチド配列のうちの少数の配列位置によって判定することができる。このように、個々の配列または配列フラグメントが複数回重ね合わされる配列スペクトルですら、デコンボリュートされ得、そこでは、好ましくは配列位置N〜Nが、所定アルゴリズムに従って、公知の配列差異によりスキャンされ得る。したがって、核酸を含む混合物のデコンボリューションは、増幅工程も単離工程も要することなく、同定される一TNSに対して効果をもたらす。
【0015】
通常、デコード化は、DNAアレイおよび高スループットシークエンシング/ディープシークエンシング/次世代シークエンシングによって実施される選択実験を実行した後にもたらされる。これは高価であり、かつ複雑である。しかし、選択実験を実行した後に本発明の方法を用いれば、核酸、例えばDNA混合物を含む混合物を、迅速、経済的、かつ簡単に、例えばサンガー配列決定によって、デコンボリュートすることができる。
【0016】
濃縮(類似の)TNSの同定は、実際のところ、個々のヌクレオチド(A、C、G、T/U)についてシグナル強度が有意に増大している配列スペクトルの配列位置を単にスキャンするだけで十分である。確定されたTNSはその後、それらにそれぞれ割り当てられた物質の存在証明に役立つ。なお、物質、好ましくは分子、分子構成成分、そして特にその機能的および/または構造的グループといった文言によって、これらは理解されるはずである。物質という文言の場合、用途のタイプに応じて、カーボンブラック、タバコの煙、スモッグ、油フューム、排気管ダスト、セメントダスト、金属、金属酸化物、プラスチック材料、花粉、細菌、またはウィルス粒子といった物質を意味する。
【0017】
形成されるTNS(A〜A、B〜B、…、Z)の配列位置N〜Nにおけるヌクレオチド(A、C、G、T/U)についてのヌクレオチド占有は、所定アルゴリズムによって確立することができる。この目的のために、少なくとも1つの更なる配列位置のヌクレオチド占有に関連がある各配列位置N〜Nについて、条件を定めてもよい。ゆえに、該アルゴリズムに従うTNSの形成において、そのプロセスは、例えば、形成されるTNSの各配列位置N0+1〜Nについて、先行する配列位置のヌクレオチド(A、C、G、T/U)に関する制限が、それぞれ少なくとも1つのヌクレオチド(A、C、G、T/U)に対して規定されるように実行されてもよい。
【0018】
TNSの好適かつ単純な同定においては、形成されたTNSが、少なくとも2つの配列位置において、および/または少なくとも5つの配列位置からなる少なくとも1つのヌクレオチド配列によって、互いに異なる場合に有利である。適切には、配列差異が少なくとも75%、好ましくは80%を超える、特に好ましくは90%を超えるTNSが、互いに最も大きな構造的および/または機能的差異を有する物質にそれぞれ割り当てられる。
【0019】
好ましくは、個々の物質をそれぞれ表すTNSは、それぞれ同じ長さである。すなわち、それぞれ配列位置N〜Nの数が同じである。ゆえに、同定は、デコンボリューションを、所定の配列長に制限することによって、容易に単純化できる。また、これにより、重ね合わされたTNSの各配列位置N〜Nを直接対比することが可能になる。本記載において、全TNSが共通の配列部分を有するならば、さらに有利であり、それに基づいて、それらはそのようなものとして同定することができる。この配列部分は、好ましくは、TNSの開始領域または端部領域において生じるはずである。
【0020】
さらに、形成されたTNSは、物質グループ、物質サイズ、曝露位置または日付のジオ座標(geocoordinate)をコードする少なくとも1つの配列部分を有してよい。また、物質の性質は、TNSの全長を介して、すなわち配列位置の数を介して、コード化されてもよい。また、物質の性質は、様々なプライマー結合部位の形態でコード化されてもよい。例えば、TNSは、ジオ座標をコードしてよい。物質グループは、配列決定中にプライマー結合部位として作用する更なる配列部分でコード化されてもよい。それゆえに、配列決定反応中に様々なプライマーを用いることで、各TNSの配列、そしてジオ座標を判定することができる。配列決定中に用いられる各プライマーによって、その際にどの基質グループが観察/考慮されているのかが分かる。プライマー結合部位の配列の生成中は、前記したアルゴリズムは用いられない。その代わり、この配列は、首尾良いプライマー結合/配列決定を可能にするパラメータを参照しながら設計される。例えば、G/C含量、プライマー長、およびプライマー融解温度であり得る。
【0021】
組み合わされた物質、特に選択実験または親和性実験の結果として互いに組み合わされた物質は、それに応じて組み合わされたTNS(A〜A、B〜B、…、Z)と化学的に結合し得る。適切には、TNS(A〜A、B〜B、…、Z)および/またはTNS(A〜A、B〜B、…、Z)の配列部分を互いに組み合わすことができる。
【0022】
起こり得る配列組合せは多岐にわたるため、TNSの形成は、所定アルゴリズムに従ってコンピュータによって(in silico)シミュレートされてもよい。形成されたTNSは、それによって、既知のヌクレオチド配列との起こり得る不一致(collision)に関しても調査されてよい。TNSの化学的合成はその後、好ましくは亜リン酸トリエステル法に従ってもたらされてよい。
【0023】
起こり得る配列組合せの数は、利用可能な配列位置の数に依存するので、長さが十分であるTNS、すなわち十分な数の配列位置N〜Nが形成されるべきである。したがって、全長が5つの配列位置を超えるTNSが、形成または合成される。
【0024】
TNSは、一本鎖または二本鎖のRNA分子またはDNA分子であってよく、二本鎖DNA分子が好ましい。TNSの、それを表す物質への化学的結合は、好ましくは、共有結合によってもたらされてよい。
【0025】
本発明の方法では、少なくとも1つのTNS(A〜A、B〜B、…、Z)または少なくとも1つのTNS結合物質を選択する少なくとも1つの方法工程が提供されてよい。ゆえに、第1の選択工程は、例えば、不正確なTNSを除去するために、TNSの形成/合成後に実施されてよい。TNSを、その割り当てられた物質に結合させた後にさらなる選択工程を設けることで、不正確な結合物質を特定することができ、これによりライブラリの品質が評価され得る。したがって、そのプロセスは、液体移動相に配置された選択される成分(物質またはTNS)が、当該成分に対応する結合パートナーまたは当該成分の結合体が固定されている静止相に結合するように実行される。ゆえに、それぞれ、分析される混合物は、液体移動相、および/または静止相の液体溶出によって提供される。
【0026】
代わりに、または付加的に、不要または不正確にTNSと結合した物質の割合が、更なる選択工程において判定されてもよい。不要な物質は、先行する反応工程の物質構築ブロック(substance building block)と同じ反応基を備えるターミネーション試薬を用いた離脱反応(break−off reaction)によって標識化(mark)される。したがって、ターミネーション試薬は、依然として未反応の前駆体分子と反応して、これらを標識化し得るので、ターミネーション試薬はマーカー物質と呼ばれてもよい。マーカー物質は、例えば、静止相との結合を可能にするために、RNA配列もしくはDNA配列、ビオチン分子もしくはストレプトアビジン/アビジン分子、および/またはアジド/アルキンを有し得る。
【0027】
このように調製された混合物はその後、マーカー物質を結合させるための対応するコレクタードメイン、結合体、RNA配列および/またはDNA配列が固定されている静止相に対し、移動相の形態で接触する。不要な物質は、静止相に結合されて、判定かつ/または定量化される。マーカーコレクタ系として、例えばビオチン−ストレプトアビジン/アビジン、DNA/DNA、RNA/RNA、またはアジド−アルキン−ヒュスゲンクリック反応が可能である。
【0028】
上記した選択工程は、特に、分析される混合物の第1の配列決定後にもたらされてよい。そのために、第1の配列決定工程において既に同定されたTNSまたはTNS結合物質は、分析される混合物から取り出されてよい。さらに、結果的に、TNSまたはTNS結合物質の単離もまた達成される。それゆえに、より少量で存在する更なるTNSが、残存する混合物の新たな(renewed)配列決定によって同定され得る。したがって、分析される混合物を調製するために、少なくとも1つのTNSまたはTNS結合物質の選択のための1つまたは複数の選択工程を提供してもよい。
【0029】
(分析される混合物を配列決定するために)用いられる配列決定法に関して、制限は設けられない。好ましくは、蛍光標識化ジデオキシヌクレオチド、少なくとも1つのポリメラーゼ、および少なくとも1つのTNSの配列部分と相補的である少なくとも1つのプライマーを用いるサンガー法に従う配列決定が、実施されてよい。
【0030】
続いて、本発明の方法を、図面を参照しながら、実施形態および適用例として、より詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】様々な標的ヌクレオチド配列(TNS)のin silico生成のためのアルゴリズムの一例である。
図2】TNSを選択する選択工程の一例である。
図3】所定アルゴリズムに従う配列スペクトルのデコンボリューションの一例である。
図4a】本発明に従う方法の適用例の概略図である。
図4b】本発明に従う方法の適用例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1に、様々な標的ヌクレオチド配列(TNS)の生成を、一例として示す。TNSの生成は、アルゴリズムXに従ってin silicoでもたらされる。先ず、形成されるべきTNSの全長が、配列位置の仕様によって確立される。この場合、配列長は、14個の位置N〜N13であり、演算z、a、dまたはeが、各配列位置N〜N13に対して規定される。配列位置Nにて、演算はzであり、ヌクレオチドA、C、G、Tに対する制限は規定されていない。それ以外の各配列位置N〜N13について、それぞれ演算a、dまたはeを実行後、先行する配列位置のヌクレオチドA、C、G、Tに関する制限が、それぞれ2つのヌクレオチドA、C、GまたはTについて規定される。アルゴリズムXは、形態z−a−a−d−d−e−a−a−d−d−e−a−d−eを有する。こうして形成されたTNSの選択は、付属するコード表から導き出され得る。また、図1に符号10で示す表に示されるように、恣意的に選択された(生成された)TNS対は、少なくとも6つの配列差異を有する。
【0033】
図示しないが、こうして形成されたTNSを、更なる配列位置で拡張/進展させる可能性が存在し、それによって更なる情報が保存(コード化)され得る。ゆえに、付加的な配列位置または配列部分が提供され得、これらはそれぞれ、結合される物質の性質、例えば物質のグループ、物質サイズ、曝露位置または日付のジオ座標をコードする。さらに、補完的な配列位置を提供してもよく、それによって、TNSはそのようなものとして同定することができる。概して類似するTNSは、同じ配列長を有するはずである。
【0034】
続いて、in silicoで生成したTNSの試験管内(in vitro)合成が、亜リン酸トリエステル法を用いて実施される。
【0035】
合成TNSの、それを表す物質への化学的結合は、ペプチドカップリング試薬の助けを借りて、アミド結合の形成によってもたらすことができる。
【0036】
図2は、第1の配列決定において、TNSが混合物から濃縮され、かつ取り出されるようにして同定される、選択工程の一例を示す。結果として、更なるTNSを配列決定によって同定することができる。即ち、TNSは、頻繁に生じるTNSのシグナル強度を用いた第1の配列決定の間、混合物内の数が少ない(そして然るに、関係するシグナル強度がより低い)ために隠れているが、最も濃縮されたTNSだけでなく、それほど濃縮されなかったTNSもまた、同定することができる。
【0037】
この例において、11個の位置を有するTNS混合物が図面左側に示されており、各位置は、組み合わされたTNSを表す。大文字は、それぞれ単一のTNSを表す。ヌクレオチド配列A1’、A3’、A5’、B3’、B4’およびB9’が固定されている静止相を符号20で示す。これらのヌクレオチド配列は、TNS A1、A3、A5、B3、B4およびB9と相補的であるので、前述したTNSの結合を可能とする。位置1から位置11のTNS混合物が、移動相として静止相20と接触すると、位置1から位置9は、静止相20に結合して、移動相から除去される。その後、この選択実験に由来するTNS混合物(右側)は、位置10および位置11のTNSのみとなる。
【0038】
図3は、核酸を含む混合物の配列決定の間に吸収された配列スペクトル31のデコンボリューションの一例である配列図を示す。この例において、配列決定は、蛍光標識化ジデオキシヌクレオチドを用いるサンガー法に従って実施された。ジデオキシヌクレオチドのシグナル強度に基づいて、配列スペクトル31における各配列位置N〜N13のヌクレオチドA、G、C、Tの相対頻度が判定される。この相対頻度は棒グラフで図示される。配列位置N〜N13における各ヌクレオチドの頻度分布から、同定が可能な様々なTNS候補が、配列スペクトル31から誘導され得る。この例においては、TNS候補321および322が判定された。これらは、操作可能シーケンス
z−a−a−d−d−e−a−a−d−d−e−a−d−e
を用い、所定アルゴリズムXによってスキャンされ、デコンボリュートされる。
【0039】
該デコンボリューションにより、2つのTNS331およびTNS332が同定され、TNS331は物質iを、TNS332は物質iiを表す。
【0040】
図4aは、TNS結合物質の適用例の概略図である。本実施形態により、環境におけるTNS結合粒子またはTNS標識化粒子の伝播が理解されるはずである。この目的のために、位置XにてTNS−A1B3と結合した粒子、位置YにてTNSがA3B4と結合した粒子、および位置ZにてTNSがA8B7と結合した粒子が曝される。粒子としては、例えば、サイズが10nmから100μmの範囲である汚染物質粒子が用いられる。粒子が曝されるそれぞれの位置X、Y、Zは、各TNSの別個の配列部分においてコード化される。さらに、TNSはまた、粒子の曝露の日付を(各位置X、Y、Zにて)コード化する別個の配列部分を有してもよい。サンプリングは、例えば位置Lにてもたらされてもよい。これは、例えば対応する空気フィルタにより実現できる。空気フィルタによって収集された粒子は、液体中に分散される。このように調製された核酸を含む混合物は、その後、配列決定にかけられてよい。よって、有利なことに、配列決定前に分析対象の核酸を含む混合物に対して、TNS A1B3、TNS A3B4、およびTNS A8B7に対応するプライマーであるPCRを用いた増幅にかけることができる。これにより、粒子TNS A1B3、TNS A3B4、およびTNS A8B7によって標識化された粒子の存在を、位置Lにて判定することができ、その結果として、位置X、Y、およびZからの粒子の移動が理解され得る。
【0041】
図4bは、どのTNS標識化粒子が曝され、かつ収集されるかを図示した一例である。この目的のために、16個の小さな四角1.1〜1.16から形成される表面Aが示される。小さな四角の辺長は、例えばそれぞれ40kmであるので、この場合の表面Aは、拡張部分(extension)が1600kmである。小さな正方形1.1〜1.16の角に円で示される点は、それぞれ、TNS標識化粒子が曝される位置を示しており、表面L1.1〜L1.16のうち少なくとも16m、好ましくはその中心部分が、それぞれTNS標識化粒子を収集または検出するために提供される。
【0042】
TNS標識化粒子が検出されることで、1つまたは複数のTNS標識化粒子が位置付け及び分析された各位置に対して局所割当てが実現される。これは、特に、外部からの影響の結果として、ある位置から他の位置に移されたTNS標識化粒子の特異的な局所分布が検出する場合を想定すると、有利である。
【0043】
記載される適用例は、水生系に適合されてもよい。
【0044】
更なる用途として、化学的研究、生物学的研究、および医学的研究の分野がある。TNSは、例えば、タンパク質に対する特異的な結合親和性を有する分子構造を同定するために用いられ得る。さらに、TNSコード化学分子ライブラリまたはDNAコード化化学分子ライブラリもまた、医薬的に関連するタンパク質についてのリガンドを追跡する有効なツールとして用いられ得る。TNSコード化分子またはDNAコード化分子は、例えば親和性ベースの選択によって濃縮された後、その明解なTNSコーディングまたはDNAコーディングにより、デコードされ得る。そのような選択実験において得られたTNSコード化混合物またはDNAコード化混合物はその後、混合物の単離/精製も増幅も要することなく、本発明の方法によって容易にデコンボリュートすることができる。
【0045】
コード表
番号(=配列番号) TNS−コード ラウンドNo.
1 GCGATGAGACATGT 0
2 ATCATATACGTATA 1
3 TAGACATCATAGAG 2
4 TATGTGCTCGCGAG 3
5 AGATGCTATGTCAC 4
6 TCTCGTAGTCTCGT 5
7 TCGATGATCACTCT 6
8 GCTCAGCTGTGCAG 7
9 CTCGAGATCGCTGC 8
10 CGCACTAGATGCGT 9
11 GCTCGCGCGAGCAC 10
12 AGCGTGAGTCTCAG 11
13 CTCGACTATCAGAC 12
14 CGATGCTCATAGTA 14
15 ATCGACGCATGCAG 15
16 GAGTGCGATCAGAG 17
17 CTACACTCACTACA 18
18 TATCGTCGATGATA 20
19 TCTGTATATCTCAC 21
20 GATCACTCGTATCA 23
21 AGCATAGCGACGTA 24
22 TCTGAGCGATAGTA 25
23 ATATCTCTGACGTG 27
24 GAGTCTAGACTCAG 29
25 GAGTGTAGTGTACA 30
26 GCTGTGCTGAGATA 31
27 CTACGTATGTATCT 32
28 TATCGCGACGTATA 34
29 GAGACTCGTGCGTG 36
30 TATCGCTCACAGAC 37
31 TATCGCTACAGCGT 40
32 CTCACTCTCAGCAG 41
33 GATCAGCTCACTGT 47
34 AGCGTGCTGTATGT 50
35 CGACGCGCGACGAG 52
36 TCGATAGACAGATG 53
37 GCGATGCTGTATCA 54
38 CTACGCGATGCTGC 55
39 CGCACAGCACAGTG 56
40 GCGTCAGATGCTCA 57
41 TAGTCTCGATGCGC 59
42 ATCACAGCATGACA 60
43 CTATGCTACACGAC 68
44 CGCACAGATGTCGT 72
45 AGACAGATGAGACT 74
46 ATATCATCGTATGT 79
47 GATGTAGCACTACT 84
48 TATGTATCGACTCT 88
49 CGACAGAGACAGTG 92
50 CTCGTAGATCATGT 99
51 CGACGTCTCGTCGT 100
52 TAGTGCGACGCTCT 105
53 GAGACAGACACTGT 108
54 GCGACTCGATGACA 109
55 AGACACGCGTGATA 114
56 ATCATATCACTCAG 118
57 GATGTATCATATGC 122
58 GCTCGTCGTCAGTA 124
59 CGATGTATCACGTA 139
60 CTATGCTCGTGACT 140
61 TATGTGAGACTATA 147
62 CTCGTGAGTCAGTA 148
63 TCTGACGCGAGACT 155
64 TAGTCTATGACTGC 161
65 CGCGACTATGCTGT 163
66 GATCGTATGTGCGC 167
67 AGATCATACAGACT 168
68 TATGAGCGTGCTGC 170
69 TCGATATATGCTGC 177
70 AGCACTCTCGTATG 185
71 CTATCATATGCGTA 187
72 TCGTGTCGTGCTGT 197
73 GCTGTAGCGTAGTG 198
74 TCTGTGCGTGTACT 202
75 GAGATATCGTGATA 209
76 TCGACTAGACAGTA 235
77 GCGACATATCAGTG 239
78 CGCACTATGTAGTA 245
79 AGCGACGACAGCGT 261
80 CTCATATCGTGCGC 263
81 GAGACTATGAGATG 270
82 GCTCGCTACGTCAG 295
83 CGCACTCGTGCTCA 299
84 GCGTGCTACAGACA 311
85 AGCATGCTCACGAC 322
86 TCGTCAGACACGAC 325
87 AGCGTAGCATAGAC 330
88 TATCAGAGATGCGT 342
89 TCGTCTATCGTCGT 344
90 CTCGACGACACGTA 360
91 AGACACGACGCTCA 362
92 CTATCTCGTCTCAC 368
93 TCTCACTATCATGC 380
94 GCTGAGATCACGAC 381
95 ATATGCGATCATCT 386
96 GCGTGCTCATATCT 401
97 TCTCGTATCGCGTG 405
98 AGATCTCTGTGACA 414
99 GAGATATACGCGAG 424
100 ATCGTGAGATGATG 437
101 TCTCACGCACTATG 440
102 GCGATGCGTGTCAC 445
103 TCGTGTCGATAGAG 458
104 GATCACTATGCGTA 484
105 CTACGTAGTCTATA 535
106 GAGTGCGCACTCGT 541
107 TCGTGCTATGTATG 542
108 AGATGTAGACTACT 581
109 ATACAGAGATATGC 594
110 CTACAGCTCGTATA 596
111 CGACGTCTGAGATG 608
112 CTCGAGCGATGCGC 625
113 TAGATAGATCATCA 664
114 AGCATGCGACTACA 669
115 CGCGAGCTGACTCA 680
116 GATGTAGACGTCGC 756
117 CGCATGATCAGATG 779
118 GCGTCATCGAGCGC 790
119 CTACAGCGTCATCT 817
120 ATACGCGCACTCAC 893
121 CTATGTATGAGCAC 899
122 CTCGTGATGACGAG 951
123 CGCGACGCACATGC 997
124 CTATCAGACGTCAG 1049
125 ATACAGAGTGCGAG 1112
126 ATACGTATCACTGC 1251
127 CGACAGCTCAGCAC 1311
128 CTATCAGCGAGATG 1355
129 ATCACTCGATAGTG 1376
130 CGCATATCATATCT 1399
131 CGCGAGAGTGTACA 1525
132 GAGATGCTGAGCGC 1568
133 AGCATGAGTGCTGT 1589
134 CGCGTAGCGAGCAG 1778
135 AGATCATCATGCAC 1890
136 TCTGTATACACGTA 1909
137 TCTGTATCATGACA 2169
138 TCGTCTCTCAGATA 2196
139 ATACACGATGTATG 2609
140 ATACGCTCGACTCA 2833
141 TCTGACGATGCGAG 2857
142 GATGAGCGTCAGAG 2910
143 GAGTCTCGTCATCT 3395
144 ATACGTAGATGCAG 3415
145 GATCACGATCTCAC 3428
146 ATCACTAGTCATGC 3651
147 TAGTGCGCGTGATG 3680
148 GCTCAGATCGTACT 4170
149 GCTGACTACACTCT 4243
150 AGCGAGAGACATCT 4391
151 TCTCGTCTGACTCT 4568
152 GATGACGCACAGTA 5440
153 ATCACAGATGCGAC 5554
154 GCGACTCTCGCTGC 5938
155 CGACAGCGATGACA 7003
156 AGATCAGCACATCA 7229
157 GCTGTGAGATGCAC 7364
158 GCGATAGCATGCAG 8343
159 GATCGTAGTGCGAC 8520
160 CTCACATACGCTCT 8522
161 CGATGTCGATATGT 8744
162 ATCACTATGACTCT 8809
163 TCGATAGCGTATGT 8963
164 ATACACTCGTAGAG 9308
165 GCGTGTATGTGACT 9847
166 TATCAGATGACGTA 10090
167 GAGACTCTGTAGAC 10629
168 GCGTGCGCGACGTA 10690
169 TAGTCAGATCTCGC 11570
170 AGACAGCGACTCGT 12132
171 CGATCAGATCAGAC 12906
172 GATGACGACAGATG 13442
173 AGCGAGATGTGCAC 13445
174 GCGTCAGCACTATA 13898
175 AGCGTATACACTGC 14072
176 CTCATGCTGTGACT 15131
177 GAGATGATCGTATA 15693
178 TATGACTATCTACT 16035
179 TAGATGATGTAGTG 17311
180 TCGACATCACTCGT 19265
181 GCTGACTCACTCGC 19811
182 GAGTGTCTCGTCAC 19988
183 CGACACTCGAGCGT 21276
184 TATCACGCGACTGC 21882
185 AGATGTATGTAGAG 21955
186 AGACGTCGACAGAC 22214
187 ATCGAGCTCGTCAG 22328
188 TCTGAGATGTATGC 25668
189 AGCGACTCGACGAC 25671
190 GAGACATATGTACT 31084
191 GCTGTGAGTGCGTG 34906
192 CTCATGCGTCTCGT 34923
193 TATGACTCGTGCAC 42593
194 AGACGCTCACATGT 43050
195 CGCGTAGATGCGTG 48624
196 CTACACGACAGACT 50109
197 CGATGTCGTGCGAG 66603
198 TAGATGCGACAGAC 93912
図1
図2
図3
図4a
図4b
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]