(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記非接触点に照射されたレーザーにより前記ソースドレイン電極層と前記保護層が溶融することによって、前記ソースドレイン電極層と前記下部電極層が電気的に接続される、請求項1に記載の電界発光表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下において、本発明の実施形態に係る具体的な実施形態を添付された図面を参照して説明する。
【0011】
以下で説明される電界発光表示装置は、テレビ、映像プレーヤー、パーソナルコンピュータ(PC)、ホームシアター、スマートフォン、仮想現実機器(VR)などで実現されることができる。そして以下で説明される電界発光表示装置は、有機発光ダイオード(発光素子)をベースに実現された有機電界発光表示装置を一例として説明する。しかし、以下で説明される電界発光表示装置は、無機発光ダイオードをベースに実現されることもできる。
【0012】
最後に、以下で説明される電界発光表示装置の薄膜トランジスタは、ゲート電極を除外して、タイプに応じてソース電極とドレイン電極またはドレイン電極とソース電極とすることができるところ、これに限定しないため、第1電極及び第2電極として説明する。
【0013】
図1は、有機電界発光表示装置の概略的なブロック図であり、
図2は、サブピクセルの概略的な回路構成図である。
【0014】
図1に示すように、有機電界発光表示装置には、映像処理部110、タイミング制御部120、データ駆動部130、スキャン駆動部140、表示パネル150及び電源供給部160が含まれる。
【0015】
映像処理部110は、外部から供給されたデータ信号(DATA)に加え、データイネーブル信号(DE)などを出力する。映像処理部110は、データイネーブル信号(DE)のほか、垂直同期信号、水平同期信号及びクロック信号の内、一以上の信号を出力することができるが、この信号は、説明の便宜上図示省略する。
【0016】
タイミング制御部120は、映像処理部110からデータイネーブル信号(DE)、または垂直同期信号、水平同期信号及びクロック信号などを含む駆動信号に加えてデータ信号(DATA)の供給を受ける。タイミング制御部120は、駆動信号に基づいてスキャン駆動部140の動作タイミングを制御するためのゲートタイミング制御信号(GDC)とデータ駆動部130の動作タイミングを制御するためのデータタイミング制御信号(DDC)を出力する。
【0017】
データ駆動部130は、タイミング制御部120から供給されたデータタイミング制御信号(DDC)に応答して、タイミング制御部120から供給されるデータ信号(DATA)をサンプリングし、ラッチしてガンマ基準電圧に変換して出力する。データ駆動部130は、データライン(DL1〜DLn)を介してデータ信号(DATA)を出力する。データ駆動部130は、IC(Integrated Circuit)形態で形成されることができる。
【0018】
スキャン駆動部140は、タイミング制御部120から供給されたゲートタイミング制御信号(GDC)に応答して、スキャン信号を出力する。スキャン駆動部140は、スキャンライン(GL1〜GLm)を介してスキャン信号を出力する。スキャン駆動部140は、IC(Integrated Circuit)の形態で形成されるか表示パネル150にゲートインパネル(Gate In Panel)方式で形成される。
【0019】
電源供給部160は、高電位電圧と低電位電圧等を出力する。電源供給部160から出力された高電位電圧と低電位電圧などは表示パネル150に供給される。高電位電圧は、第1電源ライン(EVDD)を介して表示パネル150に供給され、低電位電圧は、第2電源ライン(EVSS)を介して表示パネル150に供給される。
【0020】
表示パネル150は、データ駆動部130及びスキャン駆動部140から供給されたデータ信号(DATA)及びスキャン信号と電源供給部160から供給された電源に対応して映像を表示する。表示パネル150は、第1基板、第1基板上に形成されて映像を表示することができるように動作するサブピクセル(SP)及び第1基板と共にサブピクセル(SP)を密封する第2基板を含む。第1基板と第2基板は、ガラスのように剛性を有する材料または樹脂のような延性を有する材料などで選択される。
【0021】
サブピクセル(SP)は、赤色サブピクセル、緑色サブピクセル及び青色サブピクセルを含むか、または白色サブピクセル、赤色サブピクセル、緑色サブピクセル及び青色サブピクセルを含む。サブピクセル(SP)は、発光特性に応じて1つ以上の他の発光面積を有することができる。
【0022】
図2に示すように、一つのサブピクセルには、スイッチングトランジスタ(SW)、駆動トランジスタ(DR)、キャパシタ(Cst)、及び有機発光ダイオード(OLED)が含まれる。一つのサブピクセルには、補償回路(CC)がさらに含まれることもある。
【0023】
スイッチングトランジスタ(SW)は、第1スキャンライン(GL1)を介して供給されたスキャン信号に応答して、第1データライン(DL1)を介して供給されるデータ信号がキャパシタ(Cst)にデータ電圧として貯蔵されるようにスイッチング動作する。駆動トランジスタ(DR)は、キャパシタ(Cst)に貯蔵されたデータ電圧に基づいて第1電源ライン(EVDD)(高電位電圧)と第2電源ライン(EVSS)(低電位電圧)の間に駆動電流が流れるように動作する。有機発光ダイオード(OLED)は、駆動トランジスタ(DR)によって形成された駆動電流に応じて光を発光するように動作する。
【0024】
補償回路(CC)は、駆動トランジスタ(DR)のしきい値電圧などを補償するために、サブピクセル内に追加された回路である。補償回路(CC)は、1つ以上のトランジスタで構成される。補償回路(CC)の構成は、補償方法によって、非常に多様であるからこれに関連説明は省略する。
【0025】
先に説明したような表示パネルを製作する工程は、蒸着工程とリペア工程等を含む。蒸着工程は、基板上に導電層、金属層及び絶縁層などを蒸着して素子(電極を含む)、電源ライン及び信号ラインなどの構造物を形成する工程である。リペア工程は、基板上に形成された構造物の不良をリカバリー(recovery)するか、不良が存在するサブピクセルを盲点化する工程である。
【0026】
従来に提案されたリペア方式は、開口率(または透過率)の損失の恐れがあるだけでなくリペア工程に使用される構造物を切り出し、または除去しなければならないところ、生産歩留まりと工程タクトタイム(Tact time)を向上させるための改善が求められている。したがって、以下では、従来に提案されたリペア方式を改善することができる実施形態を説明する。
【0027】
<第1実施形態>
図3は、本発明の第1実施形態に係るリペア方式を適用することができるサブピクセルの平面配置図であり、
図4は、
図3の第1実施形態に基づいて実現されたサブピクセルの平面設計図である。
【0028】
図3に示すように、本発明の第1実施形態は、赤色、緑色、青色及び白色のサブピクセル(R、G、B、W)に基づいている。そして、赤色、緑色、青色及び白色のサブピクセル(R、G、B、W)は、クアッド(quad)型に配置される。つまり、1つのピクセルは、赤色、緑色、青色及び白色のサブピクセル(R、G、B、W)に定義される。
【0029】
本発明の第1実施形態によれば、第1と第3スキャンラインには、赤色と緑色のサブピクセル(R、G)がそれぞれ配置され、第2と第4のスキャンラインには、青色と白色サブピクセル(B、W)がそれぞれ配置される。しかし、これは一つの例示であり、これらの配置順序は、発光特性、素子の寿命、装置のスペック(Spec)などによって異なることがあり、これに限定されない。
【0030】
本発明の第1実施形態に係ると、リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、垂直方向に配置される。リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、平面上で見ることができるように、互に重畳される区間を有さない。つまり、リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、非重畳配置関係を有する。したがって、すべてのリペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、同じ層に位置する電極層によって設けられる。例えば、電極層は、薄膜トランジスタのソースドレイン電極に選択することができる。
【0031】
リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、同じ色を発光し、垂直方向に隣接する少なくとも2つのサブピクセルごとに1つずつ配置される。リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、リペア工程を経て、少なくとも2つのサブピクセルずつ電気的に接続する役割をする。
【0032】
リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)の一側は、第1サブピクセルの電極と接触している接触点(CP)を有するが、他側は第2サブピクセルの電極と接触していない非接触点(WP)を有する。しかし、リペア工程が進行されると、第2サブピクセルの電極と非接触点(WP)は、電気的に接続され、リペアラインによって第1サブピクセルの電極と第2サブピクセルの電極は、導通状態になる。
【0033】
リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、赤色用リペアライン(RRL)、緑色用リペアライン(GRL)、青色用リペアライン(BRL)、白色用リペアライン(WRL)を含む。一例としては、第1スキャンラインに配置された緑色サブピクセル(G)は、接触点(CP)を有し、緑色用リペアライン(GRL)の一側に接続されるが、第3スキャンラインに配置された緑色サブピクセル(G)は、非接触点(WP)を有し、緑色用リペアライン(GRL)の他側に接続される。
【0034】
他の例として、第2スキャンラインに配置された青色サブピクセル(B)は、非接触点(WP)を有し、青色用リペアライン(BRL)の一側に接続されるが、第4スキャンラインに配置された青色サブピクセル(B)は、接触点(CP)を有し、青色用リペアライン(BRL)の他側に接続される。
【0035】
赤色用リペアライン(RRL)、緑色用リペアライン(GRL)、青色用リペアライン(BRL)、白色用リペアライン(WRL)は、サブピクセル(R、G、B、W)の長軸方向で定義された非発光領域に沿って垂直方向に配置される。赤色用リペアライン(RRL)、緑色用リペアライン(GRL)、青色用リペアライン(BRL)、白色用リペアライン(WRL)は、自分と他のリペアラインの接触点(CP)または非接触点(WP)をバイパスするために、互いに非重畳状態で配置される。
【0036】
前述した一例と他の例を介して分かるように、接触点(CP)と非接触点(WP)は、リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)の一側と他側に位置する。そして接触点(CP)と非接触点(WP)は、いずれか1つの地点にのみ位置するように固定されたものではないサブピクセル(R、G、B、W)の配置や他のリペアラインを考慮して変更することができる。
【0037】
ただし、接触点(CP)と非接触点(WP)は、リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)の両側に一対になるように配置されることが好ましい。その理由は、接触点(CP)と非接触点(WP)が一対をなすと、リペア工程に使用される構造物(リペアライン)を切り出し、または除去する必要がなくなり、その結果として、生産歩留まりと工程タクトタイム(Tact time)とを向上させることができるからである。これに関連する説明は以下でさらに詳しく扱う。
【0038】
図4は
図3の第1実施形態に基づいて実現されたサブピクセルの平面設計図であって、サブピクセルとリペアラインを特定せずに、実際に実現された形状を示すための図である。
図4において、ARLはリペアラインを示し、WPは非接触点を示し、CPは接点を示す。
【0039】
以上、第1実施形態は、一方の端子を予め接触(接触点)させ、他の一方を非接触(非接触点またはオープン)とすることで、特定の位置のサブピクセルに不良が発生したときに、非接触点に対して1回のレーザー溶接(welding)を実施するだけでリペアを行うことができる効果がある。
【0040】
<第2実施形態>
図5は、本発明の第2実施形態に係るリペア方式を適用することができるサブピクセルの平面配置図であり、
図6は、
図5の第2実施形態に基づいて実現されたサブピクセルの平面設計図である。
【0041】
図5に示すように、本発明の第2実施形態は、赤色、緑色、青色及び白色サブピクセル(R、G、B、W)に基づく。そして、赤色、緑色、青色及び白色サブピクセル(R、G、B、W)は、クアッド(quad)型に配置される。つまり、1つのピクセルは、赤色、緑色、青色及び白色サブピクセル(R、G、B、W)に定義される。
【0042】
本発明の第2実施形態に係ると、第1と第3スキャンラインに赤色と緑色サブピクセル(R、G)がそれぞれ配置され、第2と第4のスキャンラインに青色と白色サブピクセル(B、W)がそれぞれ配置される。しかし、これは一つの例示であり、これらの配置順序は、発光特性、素子の寿命、装置のスペックなどによって異なることがあり、これに限定されない。
【0043】
本発明の第2実施形態に係ると、リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、垂直方向に配置される。リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、平面上で見ることができるように、互に重畳される重畳区間(OVA)を有する。つまり、リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、重畳配置関係例えば、少なくとも2つのライン毎に(リペアラインが垂直方向に配置された場合、二つのスキャンライン毎に、リペアラインが水平方向に配置された場合、2つのデータライン毎に)一つの重畳区間(OVA)を有している。したがって、リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)の内の一部は、下部層に位置する下部電極層によって設けられ、他の一部は、下部層より上部層に位置する上部電極層によって設けられる。例えば、下部電極層は、薄膜トランジスタのソースドレイン電極として選択することができ、上部電極層は、有機発光ダイオードの下部電極(例えば、アノード電極)として選択することができる。
【0044】
リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、同じ色を発光し、垂直方向に隣接する少なくとも2つのサブピクセルごとに1つずつ配置される。リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、リペア工程を経て、少なくとも2つのサブピクセルずつ電気的に接続する役割をする。
【0045】
リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)の一側は、第1サブピクセルの電極と接触した接触点(CP)を有するが、他側は第2サブピクセルの電極と接触していない非接触点(WP)を有している。しかし、リペア工程が進行されると、第2サブピクセルの電極と非接触点(WP)は、電気的に接続され、リペアラインによって第1サブピクセルの電極と第2サブピクセルの電極は、導通状態になる。
【0046】
リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、赤色用リペアライン(RRL)、緑色用リペアライン(GRL)、青色用リペアライン(BRL)、白色用リペアライン(WRL)を含む。一例としては、第1スキャンラインに配置された緑色サブピクセル(G)は、非接触点(WP)を有し、緑色用リペアライン(GRL)の一側に接続されるが、第3スキャンラインに配置された緑色サブピクセル(G)は、接触点(CP)を有し、緑色用リペアライン(GRL)の他側に接続される。そして、緑色用リペアライン(GRL)と白のリペアライン(WRL)は、いくつかの重畳区間(OVA)を有する。
【0047】
他の例として、第2スキャンラインに配置された青色サブピクセル(B)は、非接触点(WP)を有し、青色用リペアライン(BRL)の一側に接続されるが、第4スキャンラインに配置された青色サブピクセル(B)は、接触点(CP)を有し、青色用リペアライン(BRL)の他側に接続される。そして青色用リペアライン(BRL)と赤色用リペアライン(RRL)は、一部の重畳区間(OVA)を有する。
【0048】
前述した一例と他の例を介して分かるように、接触点(CP)と非接触点(WP)は、リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)の一側と他側に位置する。そして接触点(CP)と非接触点(WP)は、いずれか1つの地点にのみ位置するように固定されたものではないサブピクセル(R、G、B、W)の配置や他のリペアラインを考慮して変更することができる。
【0049】
ただし、接触点(CP)と非接触点(WP)は、リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)の両側に一対になるように配置することが好ましい。その理由は、接触点(CP)と非接触点(WP)が一対をなすと、リペア工程に使用される構造物(リペアライン)を切り出ししたり、除去する必要がなくなり、その結果として、生産歩留まりと工程タクトタイム(Tact time)を向上させることができるからである。これに関連する説明は以下でさらに詳しく扱う。
【0050】
図6は
図5の第2実施形態に基づいて実現されたサブピクセルの平面設計図であって、サブピクセルとリペアラインを特定せずに、実際に実現された形状を示すための図である。
図6において、ARLはリペアラインを示し、WPは非接触点を示し、CPは接触点を示し、OVAは異なる層に位置するリペアライン間の重畳区間を示す。
【0051】
以上、第2実施形態においては、一方の端子は予め接触(接触点)させ、他の一方は非接触(非接触点またはオープン)とし、特定位置のサブピクセルに不良が発生したときに、非接触点に対して1回のレーザー溶接(welding)を実施するだけでリペアを行うことができる効果がある。
【0052】
さらに、第2実施形態においては、互いに異なる層にリペアラインを設けて、これらを重畳させるので、リペアラインの追加による開口率の減少を最小化することができる。なお、第2実施形態においては、リペアラインの両側に接触点と非接触点とに区分して設けることを一つの例として説明した。しかし、これは一つの例であり、リペアラインの両側すべてに非接触点を設けることもできる。ただし、この場合には開口率の減少は最小化可能であるが非接触点が2個所になるので、2回のレーザー溶接(welding)を実施しなければならない。
【0053】
<第3実施形態>
図7は本発明の第3実施形態に係るリペア方式を適用することができるサブピクセルの平面配置図であり、
図8は、
図7の第3実施形態に基づいて実現されたサブピクセルの平面設計図である。
【0054】
図7に示すように、本発明の第3実施形態は、赤色、緑色、青色及び白色サブピクセル(R、G、B、W)に基づく。そして、赤色、緑色、青色及び白色サブピクセル(R、G、B、W)は、クアッド(quad)型に配置される。つまり、1つのピクセルは、赤色、緑色、青色及び白色サブピクセル(R、G、B、W)で定義される。
【0055】
本発明の第3実施形態に係ると、第1と第3スキャンラインには、赤色と緑色のサブピクセル(R、G)がそれぞれ配置され、第2と第4のスキャンラインには、青色と白色サブピクセル(B、W)がそれぞれ配置される。しかし、これは一つの例示であり、これらの配置順序は、発光特性、素子の寿命、装置のスペック(Spec)などによって異なることがあり、これに限定されない。
【0056】
本発明の第3実施形態に係ると、リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、垂直方向に配置される。リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、平面上で見ることができるように、互に重畳される区間を有さない。つまり、リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、非重畳配置関係を有する。したがって、すべてのリペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、同じ層に位置する電極層によって設けられる。例えば、電極層は、有機発光ダイオードの下部電極(例えば、透明電極)で選択することができる。
【0057】
リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、同じ色を発光し、垂直方向に隣接する少なくとも2つのサブピクセルごとに1つずつ配置される。リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、リペア工程を経て、少なくとも2つのサブピクセルずつ電気的に接続する役割をする。
【0058】
リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)の一側は、第1サブピクセルの電極と接触した接触点(CP)を有するが、他側は第2サブピクセルの電極と接触していない非接触点(WP)を有する。しかし、リペア工程が進行されると、第2サブピクセルの電極と非接触点(WP)は、電気的に接続され、リペアラインによって第1サブピクセルの電極と第2サブピクセルの電極は、導通状態になる。
【0059】
リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)は、赤色用リペアライン(RRL)、緑色用リペアライン(GRL)、青色用リペアライン(BRL)、白色用リペアライン(WRL)を含む。一例としては、第1スキャンラインに配置された緑色サブピクセル(G)は、非接触点(WP)を有し、緑色用リペアライン(GRL)の一側に接続されるが、第3スキャンラインに配置された緑色サブピクセル(G)は、接触点(CP)を有し、緑色用リペアライン(GRL)の他側に接続される。
【0060】
他の例として、第2スキャンラインに配置された青色サブピクセル(B)は、非接触点(WP)を有し、青色用リペアライン(BRL)の一側に接続されるが、第4スキャンラインに配置された青色サブピクセル(B)は、接触点(CP)を有し、青色用リペアライン(BRL)の他側に接続される。
【0061】
前述した一例と他の例を介して分かるように、接触点(CP)と非接触点(WP)は、リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)の一側と他側に位置する。そして接触点(CP)と非接触点(WP)は、いずれか1地点にのみ位置するように固定されたものではないサブピクセルに(R、G、B、W)の配置や他のリペアラインを考慮して変更することができる。
【0062】
ただし、接触点(CP)と非接触点(WP)は、リペアライン(RRL、GRL、BRL、WRL)の両側に一対になるように配置されることが好ましい。その理由は、接触点(CP)と非接触点(WP)が一対をなすと、リペア工程に使用される構造物(リペアライン)を切り出ししたり、除去する必要がなくなり、その結果として、生産歩留まりと工程タクトタイムを向上させることができるからである。これに関連した説明は以下でさらに詳しく扱う。
【0063】
図8は、
図7の第3実施形態に基づいて実現されたサブピクセルの平面設計図であって、サブピクセルとリペアラインを特定せずに、実際に実現された形状だけを示すための図である。
図8において、ARLはリペアラインを示し、WPは非接触点を示し、CPは接触点を示す。
【0064】
以上、第3実施形態は、一方の端子は予め接触(接触点)させ、他の一方は非接触(非接触点またはオープン)とし、特定の位置のサブピクセルに不良が発生したときに、非接触点について1回レーザー溶接を実施するだけでリペアを行うことができる効果がある。併せて、第3実施形態は、光の透過が可能な透明電極でリペアラインを設けるので、リペアラインの追加による開口率の減少を最小化することができる。
【0065】
以下、第3実施形態に基づいて本発明に係るリペア方式を適用することができるサブピクセルの断面を具体化する。
【0066】
図9は、本発明の第3実施形態に係るリペア方式を適用することができるサブピクセルの平面配置図であり、
図10は、
図9のA1−A2領域の断面図であり、
図11は、
図9のB1−B2領域の断面図である。
【0067】
図9及び
図10に示すように、非接触点(WP)に位置する下部電極層(E1)とソースドレイン電極層(SD)は、絶縁材料によって電気的に分離された状態である。非接触点(WP)で見ることができる構造物を説明すると、次の通りである。
【0068】
第1基板150a上には光遮断層(LS)が位置する。光遮断層(LS)は、外部光が薄膜トランジスタのチャネル領域(半導体領域)に入射されることを遮断(防止)する役割をする。光遮断層(LS)は、光の透過を遮断することができる金属材料として選択される。光遮断層(LS)は、薄膜トランジスタの構造に応じて省略することもできる。
【0069】
第1基板150a上にはバッファ層(BUF)が位置する。バッファ層(BUF)は光遮断層(LS)を電気的に絶縁し、第1基板150aから流出される物質の影響を防止するなどの役割をする。バッファ層(BUF)は、光遮断層(LS)を覆うように形成される。
【0070】
バッファ層(BUF)上には第1絶縁層(ILD)が位置する。第1絶縁層(ILD)は、窒化シリコン(SiNx)または酸化シリコン(SiOx)の単一層または窒化シリコン(SiNx)と酸化シリコン(SiOx)の多重層で形成することができる。
【0071】
第1絶縁層(ILD)上にはソースドレイン電極層(SD)が位置する。ソースドレイン電極層(SD)は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタニウム(Ti)、ニッケル(Ni)、及び銅(Cu)からなる群から選択された一つまたはこれらの合金で有り得、単一層または多重層で形成することができる。ソースドレイン電極層(SD)は、薄膜トランジスタのソース電極とドレイン電極を形成する材料と同じ金属材料からなる。ソースドレイン電極層(SD)は、第1スキャンラインの緑色サブピクセル(G)に含まれた駆動トランジスタの電極(有機発光ダイオードと接続される電極)から延長された部分である。
【0072】
ソースドレイン電極層(SD)上には保護層(PAS)が位置する。保護層(PAS)は、窒化シリコン(SiNx)または酸化シリコン(SiOx)の単一層または窒化シリコン(SiNx)と酸化シリコン(SiOx)の多重層で形成することができる。
【0073】
保護層(PAS)上には非接触点(WP)に対応して陥没したコンテックホール(contact hole)を有する平坦化層(OC)が位置する。平坦化層(OC)は、薄膜トランジスタを含むトランジスタアレイの表面を平坦にする。平坦化層(OC)は、オーバーコート層、ポリイミド(polyimide)、ベンゾシクロブテン系樹脂(benzocyclobutene series resin)、アクリレート(acrylate)、フォトアクリレート(Photoacrylate)などの有機材料から形成することができる。
【0074】
平坦化層(OC)上に下部電極層(E1)が位置する。下部電極層(E1)は、平坦化層(OC)に設けられたコンテックホールの内部にも位置する。下部電極層(E1)は、光の透過が可能な透明電極、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)などの酸化物からなることができる。下部電極層(E1)は、第1スキャンラインの緑色のサブピクセル(G)に含まれた有機発光ダイオードの電極と同じ層と同じ材料で行われるが、これと分離された部分である。
【0075】
下部電極層(E1)上にはバンク層(BNK)が位置する。バンク層(BNK)は、サブピクセルの発光領域(または開口領域)を定義する。バンク層(BNK)は、有機材料または無機材料からなることができる。
【0076】
図9及び
図11に示すように、接触点(CP)に位置する下部電極層(E1)とソースドレイン電極層(SD)は、電気的に接続された状態である。接触点(CP)で見ることができる構造物を説明すると、次の通りである。
【0077】
第1基板150a上には光遮断層(LS)が位置する。光遮断層(LS)は、外部光が薄膜トランジスタのチャネル領域(半導体領域)に入射されることを遮断(防止)する役割を担う。光遮断層(LS)は、光が透過を遮断することができる金属材料で選択される。光遮断層(LS)は、薄膜トランジスタの構造に応じて省略することもできる。
【0078】
第1基板150a上には光遮断層(LS)が位置する。光遮断層(LS)は、外部光が薄膜トランジスタのチャネル領域(半導体領域)に入射されることを遮断(防止)する役割を担う。光遮断層(LS)は、光が透過を遮断することができる金属材料として選択される。光遮断層(LS)は、薄膜トランジスタの構造に応じて省略することもできる。
【0079】
第1基板150a上にはバッファ層(BUF)が位置する。バッファ層(BUF)は光遮断層(LS)を電気的に絶縁し、第1基板150aから流出される物質の影響を防止するなどの役割を担う。バッファ層(BUF)は光遮断層(LS)を覆うように形成される。
【0080】
バッファ層(BUF)上には第1絶縁層(ILD)が位置する。第1絶縁層(ILD)は、窒化シリコン(SiNx)または酸化シリコン(SiOx)の単一層または窒化シリコン(SiNx)と酸化シリコン(SiOx)の多重層で形成することができる。
【0081】
第1絶縁層(ILD)上にはソースドレイン電極層(SD)が位置する。ソースドレイン電極層(SD)は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタニウム(Ti)、ニッケル(Ni)及び銅(Cu)からなる群から選択された一つまたはこれらの合金で有り得、単一層または多重層で形成することができる。ソースドレイン電極層(SD)は、薄膜トランジスタのソース電極とドレイン電極を形成する材料と同じ金属材料からなる。ソースドレイン電極層(SD)は、第1スキャンラインの緑色サブピクセル(G)に含まれた駆動トランジスタの電極(有機発光ダイオードと接続される電極)から延長された部分である。
【0082】
ソースドレイン電極層(SD)上には接触点(CP)に対応してコンテックホールを有する保護層(PAS)が位置する。保護層(PAS)は、窒化シリコン(SiNx)または酸化シリコン(SiOx)の単層または窒化シリコン(SiNx)と酸化シリコン(SiOx)の複数の層で形成することができる。
【0083】
保護層(PAS)上には接触点(CP)に対応して陥没したコンテックホールを有する平坦化層(OC)が位置する。平坦化層(OC)は、薄膜トランジスタを含むトランジスタアレイの表面を平坦にする。平坦化層(OC)は、オーバーコート層、ポリイミド(polyimide)、ベンゾシクロブテン系樹脂(benzocyclobutene series resin)、アクリレート(acrylate)、フォトアクリレート(Photoacrylate)などの有機材料から形成することができる。
【0084】
平坦化層(OC)上には下部電極層(E1)が位置する。下部電極層(E1)は、平坦化層(OC)に設けられたコンテックホールの内部にも位置する。下部電極層(E1)は、光の透過が可能な透明電極、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)などの酸化物から形成することができる。下部電極層(E1)は、平坦化層(OC)と保護層(PAS)に形成されたコンテックホールを介してソースドレイン電極層(SD)と電気的に接続された状態を有する。
【0085】
下部電極層(E1)上にはバンク層(BNK)が位置する。バンク層(BNK)は、サブピクセルの発光領域(または開口領域)を定義する。バンク層(BNK)は、有機材料または無機材料からなることができる。
【0086】
以下、第1と第3スキャンラインに位置する緑色サブピクセルの内、一つに不良が発生し、これを治癒するためのリペア工程を実行することを一例としてリペアによる電極の構造的変化について説明する。
【0087】
図12は、レーザー溶接後
図9のA1−A2領域の断面図であり、
図13は、レーザー溶接後
図9のB1−B2領域の断面図であり、
図14は、本発明を用いたリペア工程後導通された電極を示す写真である。
【0088】
図9、
図12及び
図13に示すように、第1スキャンラインに位置する緑色サブピクセル(G)の非発光領域に配置された非接触点(WP)にレーザー(Laser)を照射する。そうすると、照射されたレーザー(Laser)によって、ソースドレイン電極層(SD)と保護層(PAS)とは溶融する。そして、この影響によりソースドレイン電極層(SD)と下部電極層(E1)は、電気的に接続される。
【0089】
第1と第3スキャンラインに位置する緑色サブピクセル(G)は、下部電極層(E1)によって駆動トランジスタの電極を共有する状態になる。その結果、二つのサブピクセルの内、いずれか1つが駆動不良(駆動不可)状態になっても、他の1つによって、通常の駆動を行うことができる。
【0090】
図12においては、図面の特性上、ソースドレイン電極層(SD)と保護層(PAS)の溶融された状態が明確に示されていない。この状態は
図14を参照すると明確に理解できる。
【0091】
図14に示すように、レーザー(Laser)が照射されると、ソースドレイン電極層(SD)と保護層(PAS)は溶融する。保護層(PAS)が溶融されることによって、ソースドレイン電極層(SD)とアノード電極層(Anode)(本発明の下部電極層、E1)との間に存在した絶縁状態は破壊される。そして溶融されたソースドレイン電極層(SD)は、自分の上部に位置するアノード電極層(Anode)(本発明の下部電極層、E1)と接触(Contact)する。
【0092】
以上、本発明は、垂直方向に隣接し同じ色を発光する少なくとも2つのサブピクセル毎にリペアラインを形成し、2つの内いずれか1つに駆動不良が発生しても、1回のリペア工程で容易にリペアすることができる効果がある。また、本発明によれば、リペア工程時にリペアラインを切り出し、または除去する必要がなく、生産歩留まりと工程タクトタイムを向上させることができる効果を提供できる。また、本発明によれば、リペアラインを追加による開口率の減少を最小化する事ができる。