(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ニューマチックケーソン工法のケーソン底部において、天井スラブとその縁部から垂下されて前記天井スラブを囲繞する刃口部と掘削底面とに囲まれる作業室内の掘削状況を管理する掘削状況管理システムであって、
前記天井スラブの下面又は前記刃口部の内周面と地盤との接触位置を前記作業室の全周に亘って測定する刃口部接触点測定手段と、
地盤の深さ方向の掘削形状の変化点を前記作業室の全周に亘って測定する変化点測定手段と、
前記接触位置及び変化点の全周形状から開口体積を算定する開口体積算定手段と、
前記天井スラブと前記刃口部の先端までの内周面とに囲まれたケーソン刃口内体積と前記開口体積とに基づいて体積開口率を算定する体積開口率算定手段とを備えたことを特徴とする掘削状況管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態で説明する掘削状況管理システム1の構成を説明するブロック図である。また、
図2は、本実施の形態の掘削状況管理システム1を使用して掘削状況の管理が行われるニューマチックケーソン工法を説明するための図である。
【0021】
ニューマチックケーソン工法では、ケーソン躯体7の下部となるケーソン底部7aに、作業室71が設けられる。この作業室71は、天井スラブ72と、その縁部から垂下されて天井スラブ72を囲繞する刃口部73と、掘削底面Gとによって囲まれている。
【0022】
ケーソン躯体7は、鉄筋コンクリートや鋼材などによって、円筒形状、多角筒形状、楕円筒形状などに構築される。天井スラブ72の上方と作業室71内とは、マテリアルシャフト76やマンシャフト(図示省略)によって繋がっている。
【0023】
作業室71内には、地下水の浸入を防ぐために圧縮空気が充填されており、高気圧環境となっている。作業室71内への資材等の搬入や掘削土の排出は、マテリアルロックを備えたマテリアルシャフト76を介して行われる。
【0024】
作業室71における掘削は、掘削機としてのケーソンショベル75によって行われる。ケーソンショベル75は、天井スラブ72の下面72aに敷設された走行レール74に沿って移動することができる。
【0025】
このケーソンショベル75は、走行部751を介して走行レール74に取り付けられており、地上に設置された遠隔操作室(図示省略)からの遠隔操作によって、移動及び掘削動作を制御することができる。
【0026】
ケーソンショベル75は、作業室71内に複数台、配置することができる。それぞれのケーソンショベル75に掘削可能とする領域が設定されており、分担された領域の掘削が可能となるように複数の走行レール74が敷設される。
【0027】
ケーソンショベル75による掘削が進行すると、ケーソン躯体7の自重とそれに載荷された荷重の合計が地盤の沈下抵抗力を上回って、ケーソン躯体7は沈下することになる。
【0028】
このケーソン躯体7の沈下速度や沈下量に影響する沈下抵抗力は、刃口部73近辺に残置された地盤(土砂サンドル)の量によって管理することができる。そこで、
図3を参照しながら、4つの掘削形状G1−G4について説明する。
【0029】
まず、実線で示した掘削形状G1では、刃口部73の内周面73aの上部が露出して、土砂サンドルの法尻間は底面幅N2となっている。一方、一点鎖線で示した掘削形状G2は、内周面73aの露出量は掘削形状G1と同じであるが、掘削底面Gが下がって土砂サンドルの法尻間は底面幅N1となる。
【0030】
これに対して、二点鎖線で示した掘削形状G3は、掘削形状G2と底面幅N1は同じであるが、刃口部73の内周面73aの露出量が増加している。他方、破線で示した掘削形状G4は、刃口部73の内周面73aはすべて地盤に覆われて、天井スラブ72の下面72aが土砂サンドルに支持された状態となっている。
【0031】
この掘削形状G4の状態のときが、最も沈下抵抗力が高くなるのは明らかである。このときの天井スラブ72の下面72aと地盤との接触位置の平面位置間の距離を開口幅M0とする。
【0032】
一方、掘削形状G1,G2の刃口部73の内周面73aと地盤との接触位置の平面位置間の距離は、開口幅M1となる。開口幅M1は開口幅M0よりも広く、開口幅M1の状態のときの方が沈下抵抗力が減少していると言える。
【0033】
さらに、掘削形状G3の刃口部73の内周面73aと地盤との接触位置は、掘削形状G1,G2の接触位置よりも下がっている。この掘削形状G3の接触位置の平面位置間の距離は、開口幅M2となる。
【0034】
開口幅M2は開口幅M1よりも広く、開口幅M2の状態のときの方が開口幅M1のときよりも、さらに沈下抵抗力が減少していると言える。このように作業室71の空間の広さを平面位置で示す開口幅M0,M1,M2を使って、開口断面積を算定する。
【0035】
図3は、ある一縦断面における開口幅M0,M1,M2を示しているに過ぎない。掘削状況によっては、ケーソン躯体7のすべての縦断面で開口幅(M0,M1,M2)が異なる場合もあることから、作業室71の全周(刃口部73の内周面73a)に亘って開口幅の測定を行う。
【0036】
そして、開口幅の全周形状(
図6の接触位置線81参照)から、開口断面積を算定する。他方、ケーソン躯体7の刃口部73の先端間の距離は、掘削状況に関わらず変化しない。
【0037】
すなわち、ある一縦断面におけるケーソン幅Kは、設計図から得られるように一定である。但し、縦断面が違えばケーソン幅Kも変わる場合があるため、刃口部73の先端の平面の全周形状(
図6の刃口先端線82参照)からケーソン断面積を算定する。
【0038】
また、掘削状況は後述するように計測器21,21Aの測定結果に基づいて管理されることになるが、構築されて沈降させる前の刃口部73やケーソン底部7aを計測器21,21Aによって予め計測しておくことで、キャリブレーションをすることができる。そして、この計測器21,21Aによって実際に測定された結果に基づいて、刃口部73先端の全周形状であるケーソン断面積を算定することもできる。
【0039】
このようにして算定された開口断面積とケーソン断面積とから、開口率の一種である面積開口率を算定する。
【0040】
面積開口率=(開口断面積)/(ケーソン断面積) (式1)
開口断面積は、開口幅(M0,M1,M2)が広くなる方が大きくなるので、上述した説明から面積開口率が大きいほど沈下抵抗力が低く、ケーソン躯体7が沈下しやすい状態と言える。
【0041】
そこで、本実施の形態の掘削状況管理システム1では、開口断面積を算定するために、天井スラブ72の下面72a又は刃口部73の内周面73aと地盤との接触位置の測定を行う。
【0042】
この測定には、距離を測定する計測器21が使用される。計測器21は、
図4に示すように、移動式のケーソンショベル75の架台などに取り付けることができる。
【0043】
この計測器21には、例えばレーザー式距離計などが使用できる。レーザー式距離計は、レーザー光Lを測定対象に向けて照射し、その反射光が戻ってくるまでの時間を測ることによって距離を測定する。
【0044】
例えば、
図4に示すように、ケーソンショベル75を刃口部73に隣接する位置まで移動させる。このときのケーソンショベル75の位置は、例えば走行部751にエンコーダを取り付けて移動距離が測定できるようにしておくことで、把握することができる。
【0045】
また、走行レール74に間隔を置いて検出センサを設置しておき、走行部751が通過した際の検出センサからの出力によって、計測器21の位置を特定させることもできる。
【0046】
さらには、天井スラブ72の下面72aに位置情報となる線や記号を付しておき、ケーソンショベル75に取り付けられた監視カメラ(図示省略)でその位置情報を撮影することで、計測器21の位置を特定することもできる。
【0047】
また、この計測器21は、上下方向にレーザー光Lの照射角度を変える機構を備えている。そして、計測器21の仰角又は俯角などの角度は、計測器21に備えられた傾斜計や、角度変更の制御を行うモータに取り付けられたエンコーダ等によって測定される。
【0048】
計測器21の3次元位置が特定できれば、天井スラブ72の下面72a又は刃口部73の内周面73aと計測器21との距離は、設計図面、設計データ又は上述したような事前の計測結果から取得することができる。
【0049】
これに対して、計測器21を上下に振って、それぞれの角度(レーザー光Lの照射方向)で下面72a又は内周面73aとの距離を測定したときに、設計データ等と異なる距離が測定されれば、その位置には地盤が残置しているものと推定できる。このため、下面72a又は内周面73aと地盤との接触位置も特定することができる。
【0050】
このような計測器21による下面72a又は内周面73aと地盤との接触位置の特定は、作業室71の全周に亘って行われる。この際、ケーソンショベル75に取り付けられた計測器21では測定が難しい箇所が発生する場合がある。
【0051】
また、ケーソンショベル75で掘削をしながら、掘削後の形状を順次、リアルタイムで計測したい場合もある。そのような場合には、
図5に示すように、専用レール23によって計測器21Aを移動させることもできる。
【0052】
専用レール23は、天井スラブ72の下面72aに取り付けられる。そして、専用レール23に沿って自走可能となる走行部24に対して、計測器21Aが取り付けられる。
【0053】
このような計測を行う本実施の形態の掘削状況管理システム1は、
図1に示すように、刃口部接触点測定手段としての刃口部接触点測定部2と、開口断面積算定手段としての開口断面積算定部3と、ケーソン断面積算定手段としてのケーソン断面積算定部4と、面積開口率算定手段としての面積開口率算定部5と、可視化手段としての可視化部6とによって主に構成される。
【0054】
刃口部接触点測定部2は、上述した計測器21,21Aと、判定処理部22とによって主に構成される。判定処理部22では、計測器21,21Aによって計測された距離データと作業室71の内周形状とを対比することで、下面72a又は内周面73aと地盤との接触位置を特定する。
【0055】
計測器21,21Aによる測定と判定処理部22による接触位置の特定は、作業室71の全周に亘って行われる。ここで、作業室71の全周に亘る測定は、連続して行うこともできるが、周方向に間隔をおいて断続的に行われるものであってもよい。
【0056】
開口断面積算定部3では、接触位置の平面位置の全周形状から開口断面積を算定する。すなわち、接触位置は3次元データとして得られるが、その接触位置のデータを平面上の2次元データに変換して平面位置を特定する。
【0057】
開口断面積は、
図6に一点鎖線で示すように、平面で見たときの接触位置を示す接触位置線81で囲まれた内側の面積となる。一方、ケーソン断面積算定部4では、刃口部73の先端の平面視の全周形状となる刃口先端線82の内側の面積を、ケーソン断面積として算定する。
【0058】
このケーソン断面積算定部4によるケーソン断面積の算定は、ケーソン躯体7の沈降を開始する前に一度、実施されればよい。また、予め算定された値を取り込む構成であってもよい。
【0059】
そして、面積開口率算定部5では、開口断面積算定部3で算定された開口断面積と、ケーソン断面積算定部4で算定されたケーソン断面積とに基づいて、上述した(式1)から面積開口率を算定する。
【0060】
この面積開口率算定部5で算定された演算結果は、コンピュータに接続された表示モニタやプリンタなどの可視化部6に表示される。また、可視化部6では、
図6に示したような接触位置線81及び刃口先端線82の平面位置を図化して出力することもできる。
【0061】
次に、本実施の形態の掘削状況管理システム1の作用について説明する。
【0062】
このように構成された本実施の形態の掘削状況管理システム1は、天井スラブ72の下面72a又は刃口部73の内周面73aと地盤との接触位置を作業室71の全周に亘って測定する刃口部接触点測定部2を備えている。
【0063】
このため、測定結果に基づいて面積開口率を定量的に算出することができる。また、開口断面積を算定するのに必要な平面位置のデータ(接触位置線81)が刃口部接触点測定部2によって得られるので、簡単に面積開口率を算出することができる。
【0064】
また、作業室71の全周に亘って測定された刃口部73の内周面73a等と地盤との接触位置を、接触位置線81として図化する可視化部6を備えていれば、視覚によって掘削状況を瞬時に把握することができる。
【0065】
さらに、刃口部接触点測定部2の計測器21を、天井スラブ72に取り付けられる移動式のケーソンショベル75の架台などに取り付ければ、それによって測定可能となる範囲については計測器用の移動手段を設ける必要がなく、簡単にシステムを構築することができる。
【0066】
また、刃口部接触点測定部2の計測器21Aを、天井スラブ72に取り付けられた専用レール23や走行レール74に沿って走行部24で移動できるようにすれば、掘削と並行してなど任意のタイミングで迅速に面積開口率を算定することができる。
【0067】
すなわち計測器21A用の走行部24を設けることによって、ケーソンショベル75による掘削を行いながら、掘削された形状を直後に測定することができるようになるので、逐次算定される面積開口率や可視化された接触位置線81等を見ながらリアルタイムに掘削状況を管理していくことができる。
【実施例】
【0068】
次に、前記実施の形態で説明した掘削状況管理システム1とは別の形態となる掘削状況管理システム9について、
図7−
図10を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語や同一符号を付して説明する。
【0069】
前記実施の形態では、開口率の一種である面積開口率を算定する場合について説明したが、本実施例では、開口率の一種である体積開口率を算定する場合について説明する。
【0070】
体積開口率=(開口体積)/(ケーソン刃口内体積) (式2)
すなわち、前記実施の形態で説明した(式1)の開口断面積は、作業室71の鉛直方向のある位置の断面積を示しているが、開口体積は、作業室71となる空間の体積を示すことになる。この開口体積には、ケーソン刃口内体積を対比させることになる。
【0071】
ケーソン刃口内体積とは、刃口部73の先端の鉛直方向の位置(高さ)を底面として、刃口部73の内周面73aと天井スラブ72の下面72aとに囲まれた空間の体積を指す。
【0072】
本実施例の掘削状況管理システム9は、
図7に示すように、刃口部接触点測定手段及び変化点測定手段が含まれる掘削形状測定部91と、開口体積算定手段としての開口体積算定部93と、ケーソン刃口内体積算定手段としてのケーソン刃口内体積算定部94と、体積開口率算定手段としての体積開口率算定部95と、可視化手段としての可視化部96とによって主に構成される。
【0073】
掘削形状測定部91は、上述した計測器21,21Aと同様の計測器911と、判定処理部912とによって主に構成される。判定処理部912では、計測器911によって計測された距離データと作業室71の内周形状とを対比することで、下面72a又は内周面73aと地盤との接触位置を特定する。
【0074】
接触位置が特定されると、前記実施の形態で説明した平面位置だけでなく、
図8に示すように、刃口部73の先端を基準高さとする鉛直方向の位置(深度位置H0,H1,H2)を算定することができる。
【0075】
例えば、天井スラブ72の下面72aを深度位置H0とすると、掘削形状G4の接触位置は同じく深度位置H0となる。また、掘削形状G1,G2の接触位置は、深度位置H1となり、掘削形状G3の図に向かって左側の接触位置は深度位置H2となる。
【0076】
さらに、掘削形状G2,G3の底面幅N1の鉛直位置は、刃口部73の先端を基準高さとする鉛直方向の位置となる深度位置D1で示される。また、掘削形状G1,G4の底面幅N2の鉛直位置は、深度位置D2で示される。
【0077】
このような掘削形状G1,G2,G3,G4の測定は、
図9に示すように、計測器911によって行うことができる。すなわち、計測器911を仰角に振ってレーザー光Lを照射することで距離が測定される測定点L1は、天井スラブ72の下面72aと刃口部73の内周面73aとの境界位置の測定結果となる。
【0078】
また、それよりも計測器911を下方に向けたときの測定点L2は、上述したように地盤と内周面73aとの接触位置を示す。そして、さらに計測器911を下向きに振った際に測定される距離は、土砂サンドルの掘削形状を表している。
【0079】
この土砂サンドルと掘削底面Gとの境界となる測定点L3は、深さ方向の掘削形状が大きく変化する変化点となる。例えば、計測器911を振る角度に対して測定される距離の変化量が大きくなる変わり目の測定点L3を、深さ方向の変化点とすることができる。
【0080】
判定処理部912では、計測器911による測定結果から深さ方向の変化点を特定し、その特定された変化点から底面幅N1,N2及び深度位置D1,D2を算定する演算処理を行う。
【0081】
開口体積算定部93では、天井スラブ72の下面72a及び刃口部73の内周面73aの形状と、地盤と内周面73aとの接触位置と、深さ方向の変化点の位置とによって特定される作業室71の全周形状から、開口体積を算定する。
【0082】
すなわち、地盤と内周面73aとの接触位置は3次元データとして得られているので、
図8に示すように開口幅M0,M1,M2と深度位置H0,H1,H2の値に変換することができる。また、深さ方向の変化点の位置も3次元データとして得られるので、底面幅N1,N2と深度位置D1,D2の値に変換することができる。
【0083】
このようにして作業室71の全周において、周縁の位置データが深さ方向に連続又は断続的に得られれば、それらの値を積算等していくことで作業室71の体積を求めることが容易にできる。
【0084】
これに対して、ケーソン刃口内体積算定部94では、刃口部73の先端の鉛直位置を底面とした内周面73aと下面72aとに囲まれた体積を、ケーソン刃口内体積として算定する。
【0085】
このケーソン刃口内体積算定部94によるケーソン刃口内体積の算定は、上述したケーソン断面積の算定と同様に、ケーソン躯体7の沈降を開始する前に一度、実施されればよい。また、予め算定された値を取り込む構成であってもよい。
【0086】
そして、体積開口率算定部95では、開口体積算定部93で算定された開口体積と、ケーソン刃口内体積算定部94で算定されたケーソン刃口内体積とに基づいて、上述した(式2)から体積開口率を算定する。
【0087】
この体積開口率算定部95で算定された演算結果は、コンピュータに接続された表示モニタやプリンタなどの可視化部96に表示される。また、可視化部96では、
図10に示したような接触位置線81及び刃口先端線82に加えて、深さ方向の変化点の平面位置を示す変化点線83(破線)を図化して出力することができる。この変化点線83の内側の面積は、掘削底面Gの面積を表している。
【0088】
このように計測器911による測定を行うことによって、掘削形状G1−G4の平面形状だけでなく、立体形状も容易に把握することができる。この結果、一般的にニューマチックケーソン工法の沈降管理に使用される面積開口率だけでなく、体積開口率という定量的に算出された新たな指標を使って、より詳細に作業室71内の掘削状況を管理することができる。
【0089】
なお、この他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるため説明を省略する。
【0090】
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態及び実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0091】
例えば、前記実施の形態及び実施例では、1次元のレーザー式距離計を計測器21,21A,911として使用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、2次元や3次元のレーザー式距離計や撮像データと画像処理とを組み合わせた距離計などを計測器や刃口部接触点測定手段や変化点測定手段とすることもできる。
【0092】
また、前記実施の形態及び実施例では、ケーソン断面積算定部4又はケーソン刃口内体積算定部94によってケーソン断面積又はケーソン刃口内体積の算定を行ったが、これに限定されるものではなく、予め別途算定された値を利用して掘削状況管理システム1,9に取り込むこともできる。