特許第6626781号(P6626781)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 京セラ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6626781-配線基板 図000002
  • 特許6626781-配線基板 図000003
  • 特許6626781-配線基板 図000004
  • 特許6626781-配線基板 図000005
  • 特許6626781-配線基板 図000006
  • 特許6626781-配線基板 図000007
  • 特許6626781-配線基板 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6626781
(24)【登録日】2019年12月6日
(45)【発行日】2019年12月25日
(54)【発明の名称】配線基板
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20191216BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20191216BHJP
   H05K 3/46 20060101ALI20191216BHJP
【FI】
   H01L23/12 Q
   H01L23/12 N
   H01L23/12 501B
   H05K1/02 N
   H05K3/46 Z
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-105783(P2016-105783)
(22)【出願日】2016年5月27日
(65)【公開番号】特開2017-212380(P2017-212380A)
(43)【公開日】2017年11月30日
【審査請求日】2019年3月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】春田 健一郎
【審査官】 庄司 一隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−159133(JP,A)
【文献】 特開2016−25337(JP,A)
【文献】 特開2009−88173(JP,A)
【文献】 特開2008−78303(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12−23/15
H05K 1/00− 1/02
H05K 3/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面および下面を有する絶縁層と、前記上面に配設された導体層から成り、外周縁が前記絶縁層の外周縁より内側に位置する上面側のベタ状パターンと、前記下面に配設された導体層から成り、前記上面側のベタ状パターンと上下に重なる位置に、外周縁が前記絶縁層の外周縁より内側に位置する下面側のベタ状パターンと、を具備して成る配線基板であって、上下の前記ベタ状パターンは、一方の前記外周縁が他方の前記外周縁よりも15〜25μmだけ内側に位置するように配置されていることを特徴とする配線基板。
【請求項2】
上下の前記ベタ状パターンは、互いに上下に重なる位置にガス抜き用の開口部を備えるとともに、一方の前記開口部の開口縁が他方の前記開口部の開口縁よりも15〜25μmだけ該他方の開口部の中心寄りに位置することを特徴とする請求項1記載の配線基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子を搭載するため等に用いられる配線基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を搭載するための配線基板の従来例を図3に示す。従来の配線基板40は、コア基板21の上下面にビルドアップ部22を積層して成る。
【0003】
コア基板21は、コア絶縁層23とコア導体層24とコアビア導体25により構成されている。コア絶縁層23とコア導体層24とは、交互に積層されている。コア導体層24は、コア絶縁層23の表面に埋入されている。各コア絶縁層23には、コアビアホール23aが形成されている。コアビア導体25は、各コア絶縁層23のコアビアホール23aの内部を充填している。コアビア導体25は、その上下端がコア導体層24に接している。これにより、コア絶縁層23を挟んで上下に位置するコア導体層24同士がコアビア導体25を介して電気的に接続されている。
【0004】
ビルドアップ部22は、ビルドアップ絶縁層26とビルドアップ導体層27とソルダーレジスト層28とにより構成されている。ビルドアップ絶縁層26とビルドアップ導体層27とは交互に積層されている。さらにビルドアップ絶縁層26とビルドアップ導体層27の最表面にはソルダーレジスト層28が被着されている。
【0005】
各ビルドアップ絶縁層26には、多数のビルドアップビアホール26aが形成されている。ビルドアップ導体層27は、ビルドアップビアホール26a内を充填するようにして各ビルドアップ絶縁層26の表面に被着されている。ビルドアップビアホール26a内に充填されたビルドアップ導体層27は、ビルドアップビア導体29を形成している。このビルドアップビア導体29により、ビルドアップ絶縁層26を挟んで上下に位置するビルドアップ導体層27同士またはビルドアップ導体層26とコア導体層24とが電気的に接続されている。
【0006】
上面側のソルダーレジスト層28は、ビルドアップ導体層27の一部を半導体素子接続パッド30として露出させる開口部28aを有している。下面側のソルダーレジスト層28は、ビルドアップ導体層27の一部を外部接続パッド31として露出させる開口部28bを有している。
【0007】
半導体素子接続パッド30は、上面側の最表層のビルドアップ絶縁層26の上面中央部に二次元的な並びに配列されている。半導体素子接続パッド30は、半導体素子Sの電極Tに電気的に接続される。半導体素子接続パッド30には、信号用の半導体素子接続パッド30Sと、接地用の半導体素子接続パッド30Gと、電源用の半導体素子接続パッド30Pとがある。
【0008】
外部接続パッド31は、下面側の最表層のビルドアップ絶縁層26の略全面にわたる領域に二次元的な並びに配列されている。外部接続パッド31は、マザーボード等の外部回路基板の配線導体に電気的に接続される。外部接続パッド31には、信号用の外部接続パッド31Sと、接地用の外部接続パッド31Gと、電源用の外部接続パッド31Pとがある。
【0009】
信号用の半導体素子接続パッド30Sと信号用の外部接続パッド31Sとは、上面側のビルドアップ導体層27から成る帯状の信号配線32を介して接続されている。接地用の半導体素子接続パッド30Gや電源用の半導体素子接続パッド30Pと接地用の外部接続パッド31Gや電源用の外部接続パッド31Pとは、ビルドアップ導体層27やコア導体24から成るベタ状パターン33を介して接続されている。
【0010】
ここで、ベタ状パターン33の一部を図4に要部平面図で示す。ベタ状パターン33は、各絶縁層23や26の表面の大部分を覆う広面積のパターンである。ベタ状パターン33は、絶縁層23,26の外周縁よりも内側に位置する外周縁33aを有している。また、ベタ状パターン33は、多数のガス抜き用の開口部33bを有している。そして、各層のベタ状パターン33同士は外周縁33aが上下に重なるように配置されている。また、通常は、開口部33b同士が上下に重なるように配置されている。
【0011】
しかしながら、配線基板40の製造工程中に印加される応力や配線基板40に半導体素子Sを搭載後に印加される応力により、ベタ状パターン33の外周縁33aや開口部33bの開口縁に沿って絶縁層23や26にクラックが発生することがあった。これは、ベタ状パターン33の外周縁33aや開口部33bの開口縁に応力が集中するとともに、これらの応力の集中する位置が上下に重なった場合に、それらの応力が重畳して作用することによると考えられる。なお、開口部33bの位置を上下のベタ状パターン33同士で互いに重ならない位置にずらして配置することも行われているが、この場合、ガス抜きを良好に行うことができなくなる危険性が高まる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2003−224227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明が解決しようとする課題は、ベタ状パターンの縁に沿って絶縁層にクラックが発生するのを防止することが可能な配線基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の配線基板は、上面および下面を有する絶縁層と、前記上面に配設された導体層から成り、外周縁が前記絶縁層の外周縁より内側に位置する上面側のベタ状パターンと、前記下面に配設された導体層から成り、前記上面側のベタ状パターンと上下に重なる位置に、外周縁が前記絶縁層の外周縁より内側に位置する下面側のベタ状パターンと、を具備して成る配線基板であって、上下の前記ベタ状パターンは、一方の前記外周縁が他方の前記外周縁よりも15〜25μmだけ内側に位置するように配置されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明の配線基板によれば、絶縁層を挟んで互いに重なる位置に配置された上下のベタ状パターンは、一方の外周縁が他方の外周縁よりも15〜25μmだけ内側に位置するように配置されていることから、両ベタ状パターンの外周縁に応力が集中したとしても、それらの応力が集中する位置が上下でずれたものとなるので応力の重畳が緩和され、絶縁層にクラックが発生することを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明の配線基板の実施形態の一例を示す概略断面図である。
図2A図2Aは、本発明の配線基板の実施形態の一例を示す要部概略平面図である。
図2B図2Bは、本発明の配線基板の実施形態の他の例を示す要部概略平面図である。
図2C図2Cは、本発明の配線基板の実施形態の他の例を示す要部概略平面図である。
図2D図2Dは、本発明の配線基板の実施形態の他の例を示す要部概略平面図である。
図3図3は、従来の配線基板を示す概略断面図である。
図4図4は、従来の配線基板を示す要部概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明の配線基板の実施形態の一例を図1図2を参照して説明する。図1に示すように、本例の配線基板20は、コア基板1の上下面にビルドアップ部2を積層して成る。
【0018】
コア基板1は、コア絶縁層3とコア導体層4とコアビア導体5とにより構成されている。コア絶縁層3とコア導体層4とは、交互に積層されている。コア導体層4は、コア絶縁層3の表面に埋入されている。各コア絶縁層3には、コアビアホール3aが形成されている。コアビア導体5は、各コア絶縁層3のコアビアホール3aの内部を充填している。コアビア導体5は、その上下端がコア導体層4に接している。これにより、コア絶縁層3を挟んで上下に位置するコア導体層4同士がコアビア導体5を介して電気的に接続されている。
【0019】
コア絶縁層3は、ガラスクロス等の耐熱性繊維基材にアリル変性ポリフェニレンエーテル樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させ硬化させて成る。コア絶縁層3の厚みは、100〜200μm程度である。コア絶縁層3は、耐熱性繊維基材に未硬化の熱硬化性樹脂組成物を含浸させた絶縁シートに、後述するように、コアビアホール3aの形成や金属ペーストの充填、コア導体層4の転写等の加工を施した後、そのような絶縁シートを複数枚積層するとともに熱硬化させることにより互いに一体化されている。
【0020】
コア導体層4は、銅箔から成る。コア導体層4の厚みは、5〜25μm程度である。コア導体層4は、転写法によりコア絶縁層3の表面に埋入されている。転写法は、ポリエチレンテレフタレート等の耐熱性樹脂から成る転写フィルム上に接着剤を介して剥離可能に貼着された銅箔をコア導体層4に対応するパターンにサブトラクティブ法によりエッチング加工した後、そのパターン加工された銅箔をコア絶縁層3用の絶縁シートの表面に熱プレスを用いて熱圧着して埋入させた後、転写フィルムを除去することによりコア絶縁層3の表面にコア導体層4を形成する方法である。
【0021】
コアビア導体5は、例えば、銀コートされた銅粉末と、錫−銀−ビスマス−銅合金から成る半田粉末および熱硬化性樹脂を含有する導電性材料から成る。コアビア通導体5は、コア導体層4が埋入される前のコア絶縁層3用の絶縁シートにレーザ加工により直径が50〜200μm程度のコアビアホール3aを穿孔し、そのコアビアホール3a内に前記導電性材料の金属ペーストを充填しておき、その金属ペーストをコア絶縁層3用の絶縁シートとともに熱硬化させることにより形成される。
【0022】
ビルドアップ部2は、ビルドアップ絶縁層6とビルドアップ導体層7とソルダーレジスト層8により構成されている。ビルドアップ絶縁層6とビルドアップ導体層7とは交互に積層されている。さらにビルドアップ絶縁層6とビルドアップ導体層7の最表面にはソルダーレジスト層8が被着されている。
【0023】
各ビルドアップ絶縁層6には、多数のビルドアップビアホール6aが形成されている。ビルドアップ導体層7は、ビルドアップビアホール6a内を充填するようにして各ビルドアップ絶縁層6の表面に被着されている。ビルドアップビアホール6a内に充填されたビルドアップ導体層7は、ビルドアップビア導体9を形成している。このビルドアップビア導体9により、ビルドアップ絶縁層6を挟んで上下に位置するビルドアップ導体層7同士またはビルドアップ導体層7とコア導体層4とが電気的に接続されている。
【0024】
上面側のソルダーレジスト層8は、ビルドアップ導体層7の一部を半導体素子接続パッド10として露出させる開口部8aを有している。下面側のソルダーレジスト層8は、ビルドアップ導体層7の一部を外部接続パッド11として露出させる開口部8bを有している。
【0025】
半導体素子接続パッド10は、上面側の最表層のビルドアップ絶縁層6の上面中央部に二次元的な並びに配列されている。半導体素子接続パッド10は、半導体素子Sの電極Tに電気的に接続される。半導体素子接続パッド10には、信号用の半導体素子接続パッド10Sと、接地用の半導体素子接続パッド10Gと、電源用の半導体素子接続パッド10Pとがある。
【0026】
外部接続パッド11は、下面側の最表層のビルドアップ絶縁層6の略全面にわたる領域に二次元的な並びに配列されている。外部接続パッド11は、マザーボード等の外部回路基板の配線導体に電気的に接続される。外部接続パッド11には、信号用の外部接続パッド11Sと、接地用の外部接続パッド11Gと、電源用の外部接続パッド11Pとがある。
【0027】
信号用の半導体素子接続パッド10Sと信号用の外部接続パッド11Sとは、上面側のビルドアップ導体層7から成る帯状の信号配線12を介して接続されている。接地用の半導体素子接続パッド10Gや電源用の半導体素子接続パッド10Pと接地用の外部接続パッド11Gや電源用の外部接続パッド11Pとは、ビルドアップ導体層7やコア導体4から成るベタ状パターン13を介して接続されている。
【0028】
ビルドアップ絶縁層6は、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂にシリカ等の無機絶縁フィラーを分散させた絶縁性樹脂材料から成る。ビルドアップ絶縁層6の厚みは10〜50μm程度である。このビルドアップ絶縁層6は、未硬化の熱硬化性樹脂に平均粒径0.1〜2μmの無機絶縁フィラーを分散させた樹脂シートを、コア絶縁板1の表面または下層のビルドアップ絶縁層6上に真空プレスにより貼着し、その後、樹脂シート中の熱硬化性樹脂を150〜200℃で熱硬化し、最後にレーザ加工によりビルドアップビアホール6aを穿孔することにより形成される。
【0029】
ビルドアップ導体層7は、下地導体層としての無電解銅めっき層と、その上の主導体層としての電解銅めっき層とから成る。無電解銅めっき層の厚みは、0.1〜1μmである。電解銅めっき層の厚みは、5〜25μm程度である。ビルドアップ導体層7は、周知のセミアディティブ法により形成される。ビルドアップビア導体9は、ビルドアップビアホール6a内に、ビルドアップ導体層7の一部として同時に形成される。
【0030】
ソルダーレジスト層8は、アクリル変性エポキシ樹脂等の感光性熱硬化性樹脂から成る。ソルダーレジスト層8の厚みは、最表層のビルドアップ導体層7上で、5〜25μm程度である。ソルダーレジスト層8は、最表層のビルドアップ導体層7が形成されたビルドアップ絶縁層6の上に感光性樹脂ペーストを塗布するとともに、それを所定パターンに露光および現像した後、紫外線硬化および熱硬化させることにより形成される。
【0031】
ここで、ベタ状パターン13の一部を図2に要部平面図で示す。図2では、ある絶縁層3または6の上面に配設されたベタ状パターン13を実線で示し、その絶縁層3または6の下面に配設されたベタ状パターン13を破線にて示している。ベタ状パターン13は、各絶縁層3や6の表面の大部分を覆う広面積のパターンである。ベタ状パターン13は、絶縁層3,6の外周縁よりも内側に位置する外周縁13aを有している。また、ベタ状パターン13は、多数のガス抜き用の開口部13bを有している。
【0032】
本例の配線基板20においては、ベタ状パターン13は、下面側のベタ状パターン13の外周縁13aが上面側のベタ状パターン13の外周縁13aよりも15〜25μmだけ内側に位置するように配置されている。また、上面側のベタ状パターン13の開口部13bと下面側のベタ状パターン13の開口部13bとは、互いに上下に重なるように配置されているとともに、下面側のベタ状パターン13の開口部13bの開口縁が上面側のベタ状パターン13の開口部13bの開口縁よりも15〜25μmだけ上面側の開口部13bの中心寄りに位置している。
【0033】
このように、本例の配線基板20においては、ベタ状パターン13は、下面側のベタ状パターン13の外周縁13aが上面側のベタ状パターン13の外周縁13aよりも15〜25μmだけ内側に位置するように配置されていることから、両ベタ状パターン13の外周縁13aに応力が集中したとしても、それらの応力が集中する位置が上下でずれたものとなるので応力の重畳が緩和され、絶縁層3や6にクラックが発生することを有効に防止することができる。
【0034】
また、本例の配線基板20においては、上面側のベタ状パターン13の開口部13bと下面側のベタ状パターン13の開口部13bとは、互いに上下に重なるように配置されているとともに、下面側のベタ状パターン13の開口部13bの開口縁が上面側のベタ状パターン13の開口部13bの開口縁よりも15〜25μmだけ上面側の開口部13bの中心寄りに位置していることから、両ベタ状パターン13の開口部13bの開口縁に応力が集中したとしても、それらの応力が集中する位置が上下でずれたものとなるので応力の重畳が緩和され、絶縁層3や6にクラックが発生することを有効に防止することができる。
【0035】
なお、本発明は上述の実施形態の一例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変更は可能である。
【0036】
例えば、上述の実施形態の一例では、ベタ状パターン13は、下面側のベタ状パターン13の外周縁13aが上面側のベタ状パターン13の外周縁13aよりも15〜25μmだけ内側に位置するように配置されているとともに、下面側のベタ状パターン13の開口部13bの開口縁が上面側のベタ状パターン13の開口部13bの開口縁よりも15〜25μmだけ上面側の開口部13bの中心寄りに位置していが、図2Bに示すように、上面側のベタ状パターン13の外周縁13aが下面側のベタ状パターン13の外周縁13aよりも15〜25μmだけ内側に位置するように配置されているとともに、上面側のベタ状パターン13の開口部13bの開口縁が下面側のベタ状パターン13の開口部13bの開口縁よりも15〜25μmだけ下面側の開口部13bの中心寄りに位置していても良い。
【0037】
また、図2Cに示すように、下面側のベタ状パターン13の外周縁13aが上面側のベタ状パターン13の外周縁13aよりも15〜25μmだけ内側に位置するように配置されているとともに、上面側のベタ状パターン13の開口部13bの開口縁が下面側のベタ状パターン13の開口部13bの開口縁よりも15〜25μmだけ下面側の開口部13bの中心寄りに位置しても良く、さらにはその逆であっても良い。
【0038】
またさらには、図2Dに示すように、上面側のベタ状パターン13の開口部13bの開口縁と下面側のベタ状パターン13の開口部13bの開口縁とが交互に他方の開口縁よりも15〜25μmだけ他方の開口部13bの中心寄りに位置しても良い。
【0039】
なお、上面側および下面側のベタ状パターン13は、一方の外周縁13aが他方の外周縁よりも15μm未満だけ内側に位置している場合や、一方の開口部13bの開口縁が他方の開口部13bの開口縁よりも15μm未満だけ他方の開口部13bの中心寄りに位置している場合、絶縁層3や6にクラックが発生することを良好に防止することができなくなる危険性が高いものとなり、一方の外周縁13aが他方の外周縁よりも25μmを超えて内側に位置している場合や、一方の開口部13bの開口縁が他方の開口部13bの開口縁よりも25μmを超えて他方の開口部13bの中心寄りに位置している場合、ベタ状パターン13等における設計の自由度が低下してしまう危険性が高いものとなる。したがって、上面側および下面側のベタ状パターン13は、一方の外周縁13aが他方の外周縁13aよりも15〜25μm未満だけ内側に位置しているとともに、一方の開口部の開口縁が他方の開口部の開口縁よりも15〜25μmだけ他方の開口部の中心寄りに位置していることが好ましい。
【符号の説明】
【0040】
3,6 絶縁層
4,7 導体層
13 ベタ状パターン
13a ベタ状バターンの外周縁
13b ガス抜き用の開口部
20 配線基板
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4