特許第6627013号(P6627013)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6627013
(24)【登録日】2019年12月6日
(45)【発行日】2019年12月25日
(54)【発明の名称】ピクセルを配置する方法
(51)【国際特許分類】
   G01D 7/08 20060101AFI20191216BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20191216BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20191216BHJP
   G09G 5/02 20060101ALI20191216BHJP
   G01D 7/00 20060101ALI20191216BHJP
   G06F 16/954 20190101ALI20191216BHJP
【FI】
   G01D7/08
   G09G5/00 510C
   G09G5/36 510A
   G09G5/02 B
   G09G5/00 550C
   G01D7/00 302R
   G06F16/954
【請求項の数】13
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-520148(P2019-520148)
(86)(22)【出願日】2017年10月17日
(65)【公表番号】特表2019-534452(P2019-534452A)
(43)【公表日】2019年11月28日
(86)【国際出願番号】EP2017076457
(87)【国際公開番号】WO2018073236
(87)【国際公開日】20180426
【審査請求日】2019年5月8日
(31)【優先権主張番号】16195038.1
(32)【優先日】2016年10月21日
(33)【優先権主張国】EP
(31)【優先権主張番号】15/336,868
(32)【優先日】2016年10月28日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390039413
【氏名又は名称】シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
(74)【代理人】
【識別番号】100075166
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 巖
(74)【代理人】
【識別番号】100133167
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100169627
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 美奈
(72)【発明者】
【氏名】ミッテルシュテット,セバスチャン
(72)【発明者】
【氏名】ムリュネーク,ヨナス
(72)【発明者】
【氏名】ヴェーバー,シュテファン ハーゲン
【審査官】 齊藤 貴孝
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第5852793(US,A)
【文献】 米国特許第5960374(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 7/08
G01D 7/00
G06F 16/00−16/958
G09G 5/00
G09G 5/02
G09G 5/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータによって実行される方法であって、
複数のデータセットの各データセットが少なくとも機械により実行されるサイクルの時間値と前記機械の要素の角度値を少なくとも含む、前記機械に関する前記複数のデータセットをセンサーが取得し、
前記時間値に基づいて中心から半径方向の距離に、前記角度値に基づいて基準方向からの角度に、極座標系において前記複数のデータセットを示す複数のピクセルを配置する
方法。
【請求項2】
前記複数のピクセルの各ピクセルは、前記データセットに付加的に含まれる測定値に基づいて色付けされる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のピクセルの各ピクセルの色は、前記測定値に対する線形目盛、対数目盛、パーセント目盛である所定の尺度または正規化に基づいて選択される請求項2に記載の方法。
【請求項4】
対応する前記データセットの前記測定値が所定の閾値を超えると、所定の色が前記複数のピクセルの各ピクセルに割り当てられる、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のピクセルの各画素に割り当てられた色は、カラースキームに基づいて修正される、請求項2〜4のいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
前記カラースキームは、線形カラースキームまたはパーセントカラースキームとして、前記測定されたデータに設定させる請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記機械は圧縮機であり、前記測定値は前記圧縮機の圧力値である、請求項2〜6のいずれか1つに記載の方法。
【請求項8】
同じ角度値を有するデータセットの複数の測定値の分散を示すピクセルが、極座標系に配置される、請求項2〜7のいずれか1つに記載の方法。
【請求項9】
前記分散を示す各ピクセルの色は、前記分散に対する線形目盛、対数目盛、またはパーセント目盛に基づいて選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記分散を示す前記ピクセルは、前記中心に対して円上に配置される、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記複数のデータセットは、回転機械または発振機械上で取得される、請求項1〜10のいずれか1つに記載の方法。
【請求項12】
データストリームに基づいて画像を表示する方法であって、前記データストリームは、センサーにより取得される、少なくとも機械により実行される生産プロセスの複数の時間値と、前記生産プロセスを実行する前記機械の要素の複数の対応する角度値とを含み、
前記データストリームを、時間値を含む第1のサブセットデータストリームと、角度値を含む第2のデータストリームとに分離し、
前記第1のデータストリームに基づいて中心から半径方向の距離に、前記第2のデータストリームに基づいて基準方向からの角度に、極座標系においてピクセルを配置することによって前記データストリームを表示する
方法。
【請求項13】
データストリームに基づいて画像を表示するためのシステムであって、
前記データストリームは、センサーにより取得される少なくとも複数の時間値と、センサーにより取得される複数の対応する角度値とを含み、
前記データストリームを、時間値を含む第1のサブセットデータストリームと、角度値を含む第2のデータストリームとに分離するための分離器と、
前記第1のデータストリームに基づいて中心から半径方向の距離に、前記第2のデータストリームに基づいて基準方向からの角度に、極座標系においてピクセルを配置することによって、前記データストリームを表示するためのコントローラと、
を有し、
前記時間値は液圧に適用される圧縮機の圧縮サイクルに関連し、前記角度値は前記圧縮機のクランク角度であ
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データセットを表すピクセルを配置する方法および対応するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
生産プロセスの監視および分析は、工業生産の本質的な特徴である。このプロセスの測定値は、工業生産の最適化に役立つ。この手順では、膨大な数のデータセットを含むデータが取得される。しかしながら、しばしば、人間のユーザによる特定のパターンの光学的認識のために、これらのデータを再処理することが必要である。人間のユーザは、個々の評価のために迅速かつ直観的にデータを理解しなければならない。
【0003】
米国特許第8638981号は、時間的に位置合わせされ、可変サイズのピクセルを、画像による視覚化における離散的なリングに配置することに関する。米国特許出願公開第2013/0278623号は、属性間の相関関係を示すための相関関係リングを提供することに関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第8638981号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2013/0278623号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、技術的または産業的なプロセスから取得された時間値および対応する角度値を含む表示データを具体的に改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、独立請求項に従った技術的事項によって解決される。好ましい技術的実施形態は、従属請求項、明細書、または図に従う。
【0007】
第1の態様によれば、この目的は、コンピュータによって実行される方法によって具体的に解決され、コンピュータは、複数のデータセットを取得するステップを含み、各データセットは、少なくとも時間値および角度値を含み、データセットを表すピクセルを、時間値に従って中心から半径方向距離に、角度値に従って基準方向から角度に、極座標系において配置する。この方法は、データの迅速で直観的な人間による取得と、基礎となるプロセスの評価とを可能にする。各サイクルにおける重大な状態または異常な状態を容易に識別することができる。
【0008】
本方式の技術的に好ましい実施形態では、各ピクセルは、データセットにさらに含まれる測定値に基づいて着色される。この実施形態は、基礎となるプロセスのサイクルを、他のサイクルに関して取得することができるという技術的利点を有する。本方式のさらに技術的に好ましい実施形態では、各ピクセルの色は、測定値に対する線形目盛、対数目盛、パーセント目盛などの特定の尺度または正規化に基づいて選択される。この実施形態は、測定値の特定の間隔が色分けされるという技術的利点を有する。
【0009】
本方式のさらに技術的に好ましい実施形態では、対応するデータセットの測定値が所定の閾値を超えると、所定の色が各ピクセルに割り当てられる。この実施形態は、特定のデータセットを強調することができるという技術的利点を有する。
【0010】
この方式のさらに技術的に好ましい実施形態では、各ピクセルに割り当てられた色を、カラースキームに従って修正することができる。この実施形態は、測定値の強調表示を適合させることができるという技術的利点を有する。
【0011】
本方式のさらに技術的に好ましい実施形態では、カラースキームは、線形カラースキームまたはパーセントカラースキームなど測定されたデータに適合させることができる。この実施形態は、適切なカラースキームが使用されるという技術的利点を有する。
【0012】
本方式のさらに技術的に好ましい実施形態では、測定値は圧縮機の圧力値である。この実施形態は、圧縮機の状態が、各サイクルおよび角度に関して、時間とともに容易に表示され、取得され得るという技術的利点を有する。
【0013】
本方式のさらに技術的に好ましい実施形態では、同じ角度値を有するデータセットの複数の測定値の分散を表すピクセルが極座標系に配置される。この実施形態は、低いエントロピーまたは高いエントロピーを有する関連領域を識別することができるという技術的利点を有する。
【0014】
本方式のさらに技術的に好ましい実施形態では、分散を表す各ピクセルの色は、分散に対する線形目盛、対数目盛、またはパーセント目盛に基づいて選択される。この実施形態は、関連領域をより容易に取得することができるという技術的利点を有する。
【0015】
本方式のさらに技術的に好ましい実施形態では、分散を表すピクセルは、中心に対して円上に配置される。この実施形態は、各角度値に対する分散を示すことができるという技術的利点を有する。
【0016】
本方法のさらなる技術的に好ましい実施形態では、複数のデータセットがセンサーによって取り込まれる。この実施形態は、データセットストリームを直接またはリアルタイムで提供することができるという技術的利点を有する。
【0017】
この方式のさらに技術的に好ましい実施形態では、複数のデータセットが回転機械または発振機械上で取得される。この実施形態は、回転機械または発振機械の状態を容易に識別することができるという技術的利点を有する。
【0018】
第2の態様によれば、この目的は、データストリームに基づいて画像を表示する方法によって具体的に解決され、データストリームは、少なくとも複数の時間値および複数の対応する角度値を含み、データストリームを、時間値を含む第1のサブセットデータストリームと、角度値を含む第2のデータストリームとに分割するステップと、ピクセルを、第1のデータストリームに従ってセンターから半径方向の距離に配置し、第2のデータストリームに従って基準方向からの角度に配置することによって、データストリームを表示するステップとを含む。この方法は、第1の態様による方法と同じ技術的利点を有する。
【0019】
本方式のさらに技術的に好ましい実施形態は、センサーによってデータストリームをキャプチャするステップを含む。この実施形態は、データストリームを直接またはリアルタイムで提供できるという技術的利点を有する。
【0020】
第3の態様によれば、この目的は、データストリームに基づいて画像を表示するためのシステムによって具体的に解決され、データストリームは、少なくとも複数の時間値と、複数の対応する角度値とを含み、データストリームを、時間値を含む第1のサブセットデータストリームと、角度値を含む第2のデータストリームとに分離するための分離部と、第1のデータストリームに従って中心から半径方向の距離に、第2のデータストリームに従って基準方向からの角度にピクセルを配置することによって、データストリームを表示するためのコントローラとを含む。このシステムは、第1の態様による方法と同じ技術的利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
システムおよび方法の実施形態を、以下に説明する図に示す。
図1図1は、データセットを表すピクセルを配置する概略図を示す。
図2図2は、時間角度スパイラルグラフを示す。
図3図3は、さらなる時間角度スパイラルグラフを示す。
図4図4は、時間角度スパイラルグラフの相互関係を示す。
図5図5は、さらなる時間角度スパイラルグラフの相互関係を示す。
図6図6は、さらなる時間角度スパイラルグラフの相互関係を示す。
図7図7は、補強データを含む時間角度スパイラルグラフを示す。
図8図8は、補強データを含むさらなる時間角度スパイラルグラフを示す。
図9図9は、システムの概略図を示す。
【0022】
図1は、データセットを表すピクセルを配置する概略図を示す。画面は、コンピュータによって実行される方式を用いて取得され、複数のデータセット107を取得するステップを含み、各データセット107は、少なくとも時間値及び角度値を含み、データセット107を表すピクセル(画素)を、時間値に従って中心位置101から半径方向距離102に、角度値に従って基準方向104から角度103に、極座標系100に配置する。時間角度スパイラルグラフ105は、反時計回り方向に走る連続したデータセット107から得られる。
【0023】
各ピクセルはデータセットを表す。ピクセルは、スパイラル上に配置される。より古い時間値を有するデータセット107は、より新しい時間値を有するデータセット107よりも内側に位置する。時間値は、実数で表すことができ、定期的または不定期に取得することができる。時間値は、中心とデータセットを表すピクセルの位置との間の距離に対応する。角度値は、基準方向104とデータセットを表すピクセルの位置との間の角度に対応する。
【0024】
測定値は、センサーの値と同様に、色付きピクセルによって表される。測定値は、実数にすることができる。色は、線形または対数色空間、またはパーセント分布に基づく色空間など、対応する色空間から選択することができる。
【0025】
各ピクセルは、サイクル内で同じ角度値を有する全てのデータセット107が、スパイラル105の中心101から始まるライン106上に配置されるように位置する。このようにして、圧縮機の様々なサイクルを描くことができる。
【0026】
圧縮機の同一の角度位置で異なるサイクルで得られたデータセットは、ライン106上に配置される。特徴108は、特定の時間中に角度移動が生じない停止を示す。特徴109は、残りのスパイラル105と比較してゆっくりとした角度移動を示す。さらに、最大測定値の角度または時間的位置を識別することができる。
【0027】
すべての特徴データは、データを評価する際にユーザが効率的にサポートされるように提示される。例えば、特定の角度又は特定のフェーズにおけるデータパターンは、容易に識別することができる。測定値の傾向または変更は、時間および角度に応じて容易に識別することができる。
【0028】
この方法は、クランク角度および時間に依存した水圧を表すために、圧縮機に適用することができる。この方法は、回転角度および時間に依存する振動を表すためにタービンまたはローター、または回転角度および時間に依存する温度、振動、ノイズを表すためのドライブトレインで使用することができる。この方法は、短い時間間隔または長い時間間隔でさえも適用することができる。
【0029】
図2は、多数の連続したサイクルにおける圧縮機の圧力を示すための基本的な実施に基づく時間角度スパイラルグラフ105を示す。時間角度スパイラルグラフは、5000個のデータセットに基づいている。測定値は、線形分布(左)またはパーセント分布(右)に基づいてカラーで符号化される。右側のカラースケール117をクリックすることにより、色分布を変更することができる。
【0030】
図3は、多数の連続したサイクルにおける圧縮機の圧力を示すための基本的な実施に基づく更なる時間角度スパイラルグラフ105を示す。時間角度スパイラルグラフは、50000データセットに基づく。測定値の値は、線形分布(左)またはパーセント分布(右)に基づくカラーによって符号化される。
【0031】
図4は、時間角度スパイラルグラフの相互関係を示す。右図は、時間tに応じた測定値Yの経過を示す。右図は、例えば、時間tにわたる圧力の測定値を示す線形図である。特定の時間間隔109が右図から選択またはマークされた場合、対応する間隔がリング111として左側の時間角度スパイラルグラフ105に示され、強調表示される。
【0032】
反対に、時間的角度スパイラルグラフ105から特定の時間的間隔111が選択またはマークされた場合、対応する間隔が右図に示され、強調表示される。
【0033】
図5は、さらなる時間角度スパイラルグラフの相互関係を示す。右側の図は、時間tに応じた測定値Yの経過も示している。閾値113を定義し、測定された値に対して閾値113を移動することによって、予め定義された閾値113を超えるデータセット107のピクセル115を、色付け(着色)または強調表示することができる。このようにして、閾値113を超える測定値を含むデータセット107の動的色付けが達成され、最大値を識別することができる。
【0034】
図6は、ズーム画面におけるさらなる時間角度スパイラルグラフの相互関係を示す。マウスホイールを回転させることにより、マウスポインタの位置における動的なズームイン又はズームアウトが実現される。選択された領域は、任意に拡大または最小化することができる。パターンは、領域を拡大することによって、より容易に識別することができる。
【0035】
この場合、角度および圧力は、経時的に、のこぎりの歯型のプロファイルを形成する。インタラクティブなズームインによって、ユーザは、測定値のわずかな不規則なパターンまたは変更さえも識別することができる。時間領域を選択することによって、対応する間隔を強調表示またはフィルタリングすることができる。これらは、折れ線グラフまたは線図でさらに視覚化することができる。
【0036】
図7は、補強角度依存データまたはメトリックを含む時間角度スパイラルグラフ105を示す。スパイラル105の中央は、さらなる角度依存情報を表示するために使用される。内側の円117は、対応する半径方向セグメントおよびスパイラル105の特定の角度内の測定データのエントロピーまたは分散を示す。より明るいピクセルは、より高い値に対応する。
【0037】
また、この場合、ピクセルの動的色付けを使用して、角度依存情報を表すことができる。高いエントロピー、すなわち、明るいピクセルは、異なるサイクル内の同じ角度で測定された圧力値を変化させることに対応する。
【0038】
図8は、補強データを含むさらなる時間角度スパイラルグラフ105を示す。測定値は、線形分布(左)またはパーセント分布(右)に基づいて色で符号化される。また、この場合、内側円117は、スパイラル105の対応する半径方向セグメントまたは特定の角度内の測定データのエントロピーまたは分散を示す。技術的特徴の測定値は、角度に関して計算され、分析される。これは、サイクルに関する測定値の修正を示す。
【0039】
パーツを製造するための圧縮機では、圧縮機の機械的パーツが同じ状態にあるので、同じ圧力が同じ角度の異なるサイクルで存在すると仮定される。しかしながら、スパイラル105の中央の色分けされた分散またはエントロピーピクセルは、同じ値で異なる圧力を示す。このようにして、圧縮機の予期しない行動または故障を視覚化することができる。ここで、領域121における主要な加圧手順の前に圧力が低下することを認識することができる。
【0040】
図9は、画面201上にデータストリームに基づいて画像を表示するためのシステム200の概略図を示す。データストリームは、少なくとも複数の時間値および複数の対応する角度値を含む。
【0041】
このシステムは、データストリームを、時間値を含むサブセットデータストリームと角度値を含むデータストリームとに分離するためのデジタル分離部203を含む。さらに、このシステムは、第1のデータストリームに従って中心から半径方向の距離に、第2のデータストリームに従って基準方向からの角度に、極座標系でピクセルを画面205上に配置することによって、データストリームを表示するためのコントローラ205を備える。
【0042】
分離部203およびコントローラ205は、配線された電子回路として、またはコンピュータ上で実行されるコンピュータプログラムによって実装することができる。コンピュータは、デジタルデータを記憶するためのメモリと、メモリからのデータを処理するためのプロセッサとを備える。
【0043】
この方法は、測定値に対して異なるカラースキームを使用することによって、回転要素のサイクルおよび時間情報の関係を視覚化する。
【0044】
このようにして、時間及び角度に依存した技術的特徴に関する一般的な画面が得られる。この方法は、角度、時間、および測定値に応じて複数のサイクルに関するメトリックを計算する。
【0045】
サイクルおよび時間情報を視覚化することによって、時間にわたる周期的プロセスのパターン認識および特定の角度またはサイクル間隔に関する傾向の認識が容易になる。分散又はエントロピーのような追加データは、スパイラル105の内側部分に表示又は視覚化することができる。このようにして、時間、角度、およびセンサー情報を有するデータセット107は、抽象的な画面での容易な人間の理解が達成されるように、追加のデータで補強されることが可能である。
【0046】
この方法は、時間およびサイクルに関して測定値を示すので、故障、限界を超える測定値、不明または故障の行動、または機械の摩耗を検出し、識別することを可能にする。したがって、生産方式を容易な方法で分析し、最適化することができる。機械の誤った挙動の探索が容易になる。
【0047】
特定の実施形態に関して論じられた、または示されたすべての特徴は、それらの発明の効果を同時に実現するために、様々な組合せで提供することができる。
【0048】
すべての方法ステップは、それぞれの方法ステップを実行するように適合された対応する手段によって実施することができる。特定の手段によって提供される全ての機能は、方法における方法ステップとすることができる。
【0049】
保護の範囲は、特許請求の範囲によって示され、明細書で論じられるか、または図面に示される特徴によって限定されない。
【符号の説明】
【0050】
100…極座標系、101…中心位置、102…半径方向距離、103…角度、104…基準方向、105…スパイラル、106…ライン、107…データセット、108…特徴部分、109…特徴部分

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9