特許第6629968号(P6629968)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インダストリー−アカデミック コーオペレイション ファウンデーション キョンサン ナショナル ユニバーシティの特許一覧

特許6629968アモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白用組成物
<>
  • 特許6629968-アモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白用組成物 図000007
  • 特許6629968-アモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白用組成物 図000008
  • 特許6629968-アモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白用組成物 図000009
  • 特許6629968-アモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白用組成物 図000010
  • 特許6629968-アモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白用組成物 図000011
  • 特許6629968-アモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白用組成物 図000012
  • 特許6629968-アモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白用組成物 図000013
  • 特許6629968-アモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白用組成物 図000014
  • 特許6629968-アモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白用組成物 図000015
  • 特許6629968-アモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白用組成物 図000016
  • 特許6629968-アモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白用組成物 図000017
  • 特許6629968-アモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白用組成物 図000018
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6629968
(24)【登録日】2019年12月13日
(45)【発行日】2020年1月15日
(54)【発明の名称】アモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白用組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/49 20060101AFI20200106BHJP
   A61Q 19/02 20060101ALI20200106BHJP
   A61K 31/352 20060101ALI20200106BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20200106BHJP
   A61P 17/02 20060101ALI20200106BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20200106BHJP
   A23L 33/10 20160101ALI20200106BHJP
【FI】
   A61K8/49ZNA
   A61Q19/02
   A61K31/352
   A61P17/00
   A61P17/02
   A61P29/00
   A23L33/10
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-518632(P2018-518632)
(86)(22)【出願日】2016年10月13日
(65)【公表番号】特表2018-536633(P2018-536633A)
(43)【公表日】2018年12月13日
(86)【国際出願番号】KR2016011464
(87)【国際公開番号】WO2017065505
(87)【国際公開日】20170420
【審査請求日】2018年4月10日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0144455
(32)【優先日】2015年10月16日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516172857
【氏名又は名称】インダストリー−アカデミック コーオペレイション ファウンデーション キョンサン ナショナル ユニバーシティ
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】キム,クワン ドン
(72)【発明者】
【氏名】ユ,ジ ユン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ソチョン
(72)【発明者】
【氏名】オ,サンソク
(72)【発明者】
【氏名】キム,デ ウク
(72)【発明者】
【氏名】パク,キ フン
(72)【発明者】
【氏名】リ,キウォン
【審査官】 田中 雅之
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2014−0122014(KR,A)
【文献】 特開2007−186439(JP,A)
【文献】 特開2007−186441(JP,A)
【文献】 特開2007−186442(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2014−0122012(KR,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2014−0122013(KR,A)
【文献】 特開2004−345959(JP,A)
【文献】 Flavanones and rotenoids from the roots of Amorpha fruticosa L. that inhibit bacterial neuraminidase,Food and Chemical Toxicology,2011年 8月,Volume 49, issue 8,p1849-1856
【文献】 寺田裕樹 et al.,Amorpha fruticosaより得られる新規ロテノイドの化学的研究,天然有機化合物討論会講演要旨集,1992年,p502-509
【文献】 Hiroki Terada et al.,Structural Elucidation and Chemical Conversion of Amorphispironone, a Novel Spironone from Amorpha fruticosa, to Rotenoids,Chemical and Pharmaceutical Bulletin,1993年,Volume 41, Issue 1,Pages 187-190
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00− 8/99
A61Q 1/00−90/00
A61K 31/33−33/44
A61P 1/00−43/00
A23L 5/40− 5/49
A23L 31/00−33/29
C07D 309/00−315/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/KOSMET(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の化学式1で示されるアモルフィゲニ(amorphigeni)または化粧品学的に許容可能なその塩を有効成分として含有する、肌美白用化粧料の組成物。
【化1】
【請求項2】
前記組成物は、チロシナーゼの活性を阻害することを特徴とする、請求項1に記載の肌美白用化粧料の組成物。
【請求項3】
前記組成物はメラニンの生成を抑制する、または既に生成されているメラニンを除去することを特徴とする、請求項1に記載の肌美白用化粧料の組成物。
【請求項4】
前記組成物は溶液、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、クリーム、ローション、パウダー、せっけん、界面活性剤を含有しているクレンジング・オイル、粉末ファウンデーション、ファウンデーション、ワックス・ファウンデーション及びスプレーのうち選択されたいずれか一つの剤形であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の肌美白用化粧料の組成物。
【請求項5】
下記の化学式1で示されるアモルフィゲニ(amorphigeni)または薬学的に許容可能なその塩を有効成分として含有する、メラニン色素の過多沈着疾患の予防または治療用の薬学組成物。
【化2】
【請求項6】
前記メラニン色素の過多沈着疾患は、そばかす、老人性斑点、肝斑、シミ、茶色点または黒点、日光色素斑、緑黒皮症、薬物使用後の過多色素沈着、妊娠肝斑、または擦り傷及び火傷などの傷や皮膚炎による炎症後の過多色素沈着であることを特徴とする、請求項5に記載のメラニン色素の過多沈着疾患の予防または治療用の薬学組成物。
【請求項7】
前記組成物は、注射剤、クリーム、パッチ、噴霧剤、軟膏剤、硬膏剤、ローション剤、リニメント剤及びパスタ剤のうち選択されたいずれか一つの剤形に製造されることを特徴とする、請求項5または6に記載のメラニン色素の過多沈着疾患の予防または治療用の薬学組成物。
【請求項8】
下記の化学式1で示されるアモルフィゲニ(amorphigeni)または薬学的に許容可能なその塩を有効成分として含有する、メラニン色素の過多沈着の予防または改善用の健康機能食品組成物。
【化3】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白用組成物に係り、さらに具体的には、チロシナーゼの活性を阻害してメラニンの生成及び既に生成されているメラニン含有量を低減させることを特徴とするイタチハギ来由のアモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白機能を持つ組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
肌は、身体組職のうち直接的に外部環境に露出されており、人体の内部と外部環境との間の防御の壁の役割をして化学物質や紫外線を含有する外部の環境汚染物質及び微生物の浸透を防御することで周りの環境から生体を保護する。また肌はメラニン、ヘモグロビン、カロチンなどによって色が定められるが、このうちでもメラニンが最も重要な役割を行う。メラニンは、人間の肌色を定める以外にも紫外線吸収作用、そして自由ラジカル消去剤などのように肌保護作用を行う。しかし、紫外線の過多露出、大気汚染、ストレスなどの外部の環境変化によってメラニンが過多に生成されれば、肌内で色素沈着現象を引き起こして肌の黒化またはシミ、そばかすなどの原因となる。肌の黒化は内的及び外的要因に対する肌細胞の反応によって発生するものであり、代表的な要因は紫外線への露出によるものである。すなわち、肌が紫外線に露出されればチロシナーゼが活性化するが、前記チロシナーゼが肌組職に存在するチロシンに作用してドーパ(DOPA)及びドーパキノンを生成させる酸化過程によって、肌色素細胞であるメラノサイト内のメラノソームでメラニンという重合体が合成され、このようなメラニンが肌の角質形成細胞であるケラチノサイトに伝達され、角質化過程によって肌表面に到逹して紫外線から肌を保護する。よって、メラニンは人体になくてはいけない紫外線防御剤であり、またタンパク質、地質、核酸などの生体成分を変形させる多様なラジカルを除去する効果的な自由ラジカル消去剤の役割を担当している。しかし、メラニンが局所的に過度に合成されるか、または肌病便及び老化による肌の生理機能が低下すれば、メラニンが肌表面に沈着してシミ、そばかす及び多様な色素沈着を引き起こすようになる。前記のように肌黒化の原因及びメカニズムが明らかになるにつれて、美白化粧料の製造において肌黒化過程に関与する酵素であるチロシナーゼの活性阻害効果を持つ物質を化粧料に取り合わせるか、またはメラニン生成過程中に一部の反応を阻害することでメラニンの生成を低減させる方法が一般的に使われている。このような目的のために使われている代表的な物質としては、アスコルビン酸、コウジ酸、ヒドロキノンなどの化学物質と桑白皮エキス、甘草エキスなどの植物エキスがある。しかし、アスコルビン酸はチロシナーゼ活性阻害効果が足りないだけではなく分子自体の安定性が低くてメラニン生成抑制剤として好適ではなく、コウジ酸はチロシナーゼの阻害活性に優れるが、化粧料に取り合わせる時に変色し、経時的に力価が低下するなど安定性に問題があるだけではなく、肌刺激が大きくて使用上限界があり、ヒドロキノンは肌刺激及び安定性の問題のため化粧料への使用が制限されている。よって、新しくて効果的な美白成分の開発への関心が集中しつつある。
【0003】
一方、日本公開特許第1994−016531号は化粧料について開示しており、韓国登録特許第1525090号は肌美白用化粧料の組成物について開示している。しかし、本発明のアモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白用組成物について開示したところがない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、前記のような要求に応じて導出されたものであり、本発明者はイタチハギの根からアモルフィゲニ(amorphigeni)を分離及び抽出し、アモルフィゲニがチロシナーゼの発現を抑制し、かつメラノソームのオートファジーを誘導するため、本発明のアモルフィゲニがメラニン生成を抑制するだけではなく既に生成されているメラニンを除去する効果まで奏することを確認した上で本発明を完成した。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、本発明はアモルフィゲニまたは化粧品学的に許容可能なその塩を有効成分として含有する肌美白用化粧料の組成物を提供する。
【0006】
また、本発明はアモルフィゲニまたは薬学的に許容可能なその塩を有効成分として含有するメラニン色素の過多沈着疾患の予防または治療用の薬学組成物を提供する。
【0007】
また、本発明はアモルフィゲニまたは薬学的に許容可能なその塩を有効成分として含有するメラニン色素の過多沈着の予防または改善用の健康機能食品組成物を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明はアモルフィゲニを有効成分として含有する肌美白用組成物に係り、本発明のアモルフィゲニはチロシナーゼの発現を抑制してメラノソームのオートファジーを誘導するため、本発明のアモルフィゲニがメラニンの生成を抑制するだけではなく、α−MSH(melanocyte−stimulating hormone)によって既に生成されているメラニンを除去する効果まで奏するということが分かった。よって、本発明のアモルフィゲニは肌ホワイトニング及びライトニングのための機能性素材として有用に使われうる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態によるイタチハギの根から分離及び精製したアモルフィゲニの化学構造を示すものである。
図2】本発明の一実施形態によるアモルフィゲニを濃度別にB16F10マウスメラノーマ細胞で処理した時の細胞生存率を示すものである。
図3】本発明の一実施形態によるアモルフィゲニをB16F10マウスメラノーマ細胞で処理した時の、PI(Propidium Iodide)染色を行った後でフローサイトメータ(flow cytometer)を介して細胞周期を測定した結果を示すものである。
図4】本発明の一実施形態によるα−MSH及びアモルフィゲニを処理した時の、B16F10マウスメラノーマ細胞内のメラニン含有量(A)及びL−DOPA酸化(B)に対する低減効果を示すものである。
図5】本発明の一実施形態によるα−MSH及びアモルフィゲニを処理した時の、B16F10マウスメラノーマ細胞内のチロシナーゼ(Tyr)及びPMEL(premelanosome protein)の発現に対する阻害活性を示すものである。α−チューブリンはローディング・コントロールである。
図6】本発明の一実施形態によるα−MSH、アモルフィゲニ及びMG132を処理した時の、B16F10マウスメラノーマ細胞内のチロシナーゼ(Tyr)及びPMELの発現量を示すものである。α−チューブリンはローディング・コントロールであり、3−MAはオートファジー抑制剤であり、MG132はプロテアソーム抑制剤である。
図7】本発明の一実施形態によるα−MSH、アモルフィゲニ及び3−MA(3−methyladenine)を処理した時の、B16F10マウスメラノーマ細胞内のチロシナーゼ及びPMELの発現量の変化を示すものである。α−チューブリンはローディング・コントロールであり、3−MAはオートファジー抑制剤である。
図8】本発明の一実施形態によるATG5(autophagy−related gene 5)をノックダウンさせたsiATG5を処理した後でα−MSH及びアモルフィゲニを処理した時の、B16F10マウスメラノーマ細胞内のATG5−ATG12、チロシナーゼ及びPMELの発現量の変化を示すものである。α−チューブリンはローディング・コントロールである。
図9】本発明の一実施形態によるα−MSH、アモルフィゲニ及び3−MA(3−methyladenine)を処理した時の、B16F10マウスメラノーマ細胞内のメラニン含有量(A)及びL−DOPA酸化(B)の程度を示すものである。α−チューブリンはローディング・コントロールであり、3−MAはオートファジー抑制剤である。
図10】本発明の一実施形態によるα−MSHを処理してメラニンを合成した後でアモルフィゲニを処理した時の、既に生成されているメラニン含有量の低減を示すものである。
図11】本発明の一実施形態によるα−MSHを処理してメラニンを合成した後でアモルフィゲニ及び3−MAを処理した時の、B16F10マウスメラノーマ細胞内に既に生成されているメラニン含有量の変化を示すものである。
図12】本発明の一実施形態によるα−MSHを処理してメラニンを合成した後でアモルフィゲニ及び3−MAを処理した時の、B16F10マウスメラノーマ細胞内のチロシナーゼ及びPMELの発現レベルの変化を示すものである。α−チューブリンはローディング・コントロールであり、3−MAはオートファジー抑制剤である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の目的を達成するために、本発明は下記の化学式1で表示されるアモルフィゲニまたは化粧品学的に許容可能なその塩を有効成分として含有する肌美白用化粧料の組成物を提供する。
【0011】
【化1】
【0012】
本発明の肌美白用化粧料の組成物の有効成分は、前記化学式1で表示される構造を持つアモルフィゲニである。本発明のアモルフィゲニは、メラニン細胞でメラニン生成及び既に蓄積しているメラニンを有意的に低減させて肌美白活性を持つ。
【0013】
本発明の組成物の有効成分として化粧品学的に許容可能なその塩としては化粧品学的に許容可能な遊離酸によって形成された酸付加塩が有用である。酸付加塩は通常の方法、例えば、化合物を過量の酸水溶液に溶解させ、かつこの塩を水混和性有機溶媒、例えば、メタノール、エタノール、アセトンまたはアセトニトリルを使って沈澱させて製造できる。同一モル量の化合物及び水中の酸またはアルコール(例えば、グリコールモノメチルエーテル)を加熱し、次いで前記混合物を蒸発させて乾燥させるか、または析出された塩を吸引濾過させることができる。この時、遊離酸としては有機酸及び無機酸を使うことができ、無機酸としては塩酸、リン酸、硫酸、硝酸、酒石酸などを使うことができ、有機酸としてはメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、アセト酸、トリフルオロアセト酸、マレイン酸、コハク酸、シュウ酸、安息香酸、酒石酸、フマル酸、マンデル酸、プロピオン酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、グルコン酸、ガラクツロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、グルクロン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、カルボン酸、バニル酸、ヨウ化水素酸などを使えるが、これらに限定されるものではない。
【0014】
一方、美白効果とは、紫外線への露出、ホルモンバランスの変化、遺伝的プログラムなどの各種要因により発生する黒っぽい肌やシミ、そばかす、ダークサークルを改善または防止する効果、肌を透明で美しくする効果、あるいは透明感のある美しい肌を維持する効果、肌のくすみを減らしてツヤ及び弾力性を増大させる効果などを示す。一般的に、黒っぽい肌やシミ、そばかす、ダークサークルは紫外線による刺激やホルモンバランスの変化などによってメラノサイトが刺激され、それによって生合成されたメラニン色素が肌に沈着して発生すると知られている。よって、メラニンの生成を抑制できるならば、黒っぽい肌やシミ、そばかす、ダークサークルを予防・改善できる。
【0015】
前記アモルフィゲニのメラニン生成の抑制機能を、培養色素細胞を使う試験法で確認した。色素細胞とは、メラニン生成機能を持つ細胞であって、この細胞を通常的に培養した場合にメラニン色素が蓄積して黒色化する。これに対し、この培養系内にメラニン生成の抑制機能を持つ物質があれば、メラニンの生成が抑制されて相対的に白色化する。この相対的な白色化の程度からメラニン生成の抑制機能を予想できる。
【0016】
本発明の肌美白用化粧料の組成物において前記アモルフィゲニは、イタチハギの根から分離したものでありうるが、これに限定されるものではない。
【0017】
本発明の肌美白用化粧料の組成物において前記アモルフィゲニは、チロシナーゼの活性を阻害できるが、これに限定されるものではない。
【0018】
本発明の肌美白用化粧料の組成物において前記アモルフィゲニは、メラニンの生成を抑制するか、または既に生成されているメラニンを除去できるが、これに限定されるものではない。
【0019】
本発明の一具現例による化粧料組成物において、前記肌美白用化粧料の組成物は、肌外用軟膏、クリーム、柔軟化粧水、栄養化粧水、パック、エッセンス、ヘアトニック、シャンプー、リンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ゲル、スキンローション、皮膚軟化剤、スキントナー、アストリンゼント、ローション、ミルクローション、モイスチャーローション、栄養ローション、マッサージクリーム、栄養クリーム、モイスチャークリーム、ハンドクリーム、ファウンデーション、栄養エッセンス、日焼け止め、せっけん、クレンジングフォーム、クレンジングローション、クレンジングクリーム、ボディローション及びボディクレンザーからなる群から選択されたいずれか一つの剤形を持つことができるが、これに限定されるものではない。これら各剤形からなる化粧料組成物はその剤形の製剤化に必要で好適な各種の基剤及び添加物を含有することができ、これら成分の種類及び量は当業者によって容易に選定されうる。
【0020】
本発明の化粧料組成物は、有効成分以外にさらに同一または類似した機能を持つ肌美白活性成分を1種以上含有することができる。肌美白活性成分としてはコウジ酸及びその誘導体、アルブチン、アスコルビン酸及びその誘導体、ヒドロキノン及びその誘導体、レゾルシノール、シクロアルカノン、メチレンジオキシフェニルアルカノール、2,7−ジニトロインダゾールまたはつるみかんエキス、米エキス、甘草エキスなどの植物エキスなどがあるが、これに限定されるものではない。
【0021】
本発明の化粧料組成物の剤形がペースト、クリームまたはゲルである場合には、担体成分として動物纎維、植物纎維、ワックス、パラフィン、澱粉、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、シリカ、タルクまたは酸化亜鉛などが用いられる。
【0022】
本発明の化粧料組成物の剤形がパウダーまたはスプレーである場合には、担体成分としてラクトース、タルク、シリカ、アルミニウムヒドロキシド、カルシウムカルシウムシリケートまたはポリアミドパウダーが用いられ、特にスプレーの場合にはクロロフルオロヒドロカーボン、プロパン・ブタンまたはジメチルエーテルのような推進体を含有することができる。
【0023】
本発明の化粧料組成物の剤形が溶液または乳濁液である場合には、担体成分として溶媒、溶媒化剤または乳濁剤が用いられ、例えば、水、エタノール、イソプロパノール、エチルカーボネート、エチルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、プロピレングリコール、1,3−ブチルグリコールオイル、グリセロール脂肪族エステル、ポリエチレングリコールまたはソルビタンの脂肪酸エステルがある。
【0024】
本発明の化粧料組成物の剤形が懸濁液である場合には、担体成分として水、エタノールまたはプロピレングリコールのような液体希釈剤、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールエステル及びポリオキシエチレンソルビタンエステルのような懸濁液剤、微小結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、アガまたはトラカントなどが用いられる。
【0025】
本発明の化粧料組成物の剤形が界面活性剤含有のクレンジングである場合には、担体成分として脂肪族アルコール硫酸塩、脂肪族アルコールエーテル硫酸塩、スルホンコハク酸モノエステル、アセトチオネート、イミダゾリウム誘導体、メチルタウリン、サルコシネート、脂肪酸アミドエーテル硫酸塩、アルキルアミドベタイン、脂肪族アルコール、脂肪酸グリセリド、脂肪酸ジエタノールアミド、植物性油、リノリン誘導体またはエトキシル化グリセロール脂肪酸エステルなどが用いられる。
【0026】
本発明の化粧料組成物は、蛍光物質、殺菌剤、屈水性誘発物質、保湿剤、芳香剤、芳香剤担体、タンパク質、溶解剤、糖誘導体、日光遮断剤、ビタミン、植物エキスなどを含有する賦形剤をさらに含有することができる。
【0027】
また本発明は、アモルフィゲニまたは薬学的に許容可能なその塩を有効成分として含有するメラニン色素の過多沈着疾患の予防または治療用の薬学組成物を提供する。
【0028】
前記塩としては、薬学的に許容できるものならば特に限定されず、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、フッ化水素酸、臭化水素酸、ギ酸、酢酸、酒石酸、乳酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸などを使用できる。酸付加塩以外にも水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、3次ブチルアミンのような塩基付加塩も使用できる。
【0029】
本明細書で使われる用語「メラニン色素の過多沈着」は、肌または爪の特定部位でのメラニンの過度な増加によって他の部位に比べて黒くまたは暗くなることを意味する。前記メラニン色素の過多沈着疾患はそばかす、老人性斑点、肝斑、シミ、茶色点または黒点、日光性色素斑、緑黒皮症、薬物使用後の過剰色素沈着、妊娠肝斑、または擦り傷や火傷などの傷や皮膚炎による炎症後の過剰色素沈着などを含有するが、これらに限定されるものではない。
【0030】
本発明の薬学組成物は有効成分以外に薬学的に許容される担体を含有することができ、このような担体は製剤化時に通常用いられるものであって、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、澱粉、アカシアゴム、リン酸カルシウム、アルギネート、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微細結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロップ、メチルセルロース、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、ステアリン酸マグネシウム及びミネラルオイルなどを含有するが、これらに限定されるものではない。本発明の薬学的組成物は前記成分以外に潤滑剤、湿潤剤、甘味剤、香味剤、乳化剤、懸濁液剤、保存剤などをさらに含有することができる。好適な薬学的に許容される担体及び製剤はレミングトンの薬学的科学(Remington’s Pharmaceutical Sciences、19th ed.,1995)に詳細に記載されている。
【0031】
本発明による薬学組成物の好適な投与量は製剤化方法、投与方式、患者の年齢、体重、性別、病的状態、食べ物、投与時間、投与経路、排泄速度及び反応感応性のような要因によって多様に処方される。一方、本発明の薬学組成物の投与量は、好ましくは、1日あたり0.0001ないし100mg/kg(体重)である。
【0032】
本発明の薬学組成物は経口または非経口で投与でき、非経口投与の場合に、肌に局所的に塗布、静脈内注入、皮下注入、筋肉注入、腹腔注入、経皮投与できる。本発明の薬学組成物がメラニン色素の過多沈着疾患を治療または予防するために適用される点に鑑みれば、肌に局所的に塗布されることが望ましい。
【0033】
本発明の組成物に含まれる有効成分の濃度は治療の目的、患者の状態、必要期間などを鑑みて定めることができ、特定範囲の濃度に限定されるものではない。
【0034】
本発明の薬学組成物は当業者が容易に行える方法によって、薬学的に許容される担体または賦形剤を用いて製剤化することで単位用量の形に製造されるか、または多用量の容器内に内入させて製造される。この時に剤形は注射剤、クリーム、パッチ、噴霧剤、軟膏剤、硬膏剤、ローション剤、リニメント剤、パスタ剤及びカタプラズマ剤のうち選択されたいずれか一つの剤形に製造されてもよく、分散剤または安定化剤をさらに含有することができる。
【0035】
また本発明は、アモルフィゲニまたは薬学的に許容可能なその塩を有効成分として含有するメラニン色素の過多沈着の予防または改善用の健康機能食品組成物を提供する。
【0036】
本発明の健康機能食品組成物を食品添加物として使う場合、前記健康機能食品組成物をそのまま添加するか、または他の食品または食品成分と共に使われ、通常的な方法によって好適に使われる。有効成分の混合量はその使用目的(予防または改善)によって好適に使われる。一般的に、食品または飲み物の製造時に本発明の健康機能食品組成物は原料に対して15重量部以下、望ましくは10重量部以下の量で添加される。しかし、健康及び衛生を目的とするか、または健康調節を目的として長期間にわたって摂取する場合には前記量は前記範囲以下であり、安定性面で何の問題もないため有効成分は前記範囲以上の量で使われうる。
【0037】
前記健康機能食品の種類に特に制限はない。前記健康機能食品組成物を添加できる食品の例としては、肉類、ソーセージ、パン、チョコレート、キャンデー類、スナック類、お菓子類、ピザ、ラーメン、その他の麺類、ガム類、アイスクリーム類などの酪農製品、各種スープ、飲料、お茶ドリンク剤、アルコール飲料及びビタミン複合剤などがあり、通常の意味の健康食品をいずれも含む。
【0038】
また、本発明の健康機能食品組成物は食品、特に機能性食品に製造されうる。本発明の機能性食品は食品の製造時に通常的に添加される成分を含有し、例えば、タンパク質、炭水化物、脂肪、栄養素及び調味剤を含有する。例えば、ドリンク剤に製造される場合には有効成分以外に天然炭水化物または香味剤を追加成分として含有させる。前記天然炭水化物は単糖類(例えば、グルコース、フルクトースなど)、二糖類(例えば、マルトース、スクロースなど)、オリゴ糖、多糖類(例えば、デキストリン、シクロデキストリンなど)、または糖アルコール(例えば、キシリトール、ソルビトール、エリスリトールなど)であることが望ましい。前記香味剤は、天然香味剤(例えば、ソーマチン、ステビア抽出物など)と合成香味剤(例えば、サッカリン、アスパルテームなど)を用いられる。
【0039】
前記健康機能食品組成物以外にさまざまな栄養剤、ビタミン、電解質、風味剤、着色剤、ペクチン酸及びその塩、アルギン酸及びその塩、有機酸、保護性コロイド増粘剤、pH調節剤、安定化剤、防腐剤、グリセリン、アルコール、炭酸飲み物に使われる炭酸化剤などをさらに含有することができる。前記添加される成分の割合はあまり重要ではないが、本発明の健康機能食品組成物100重量部に対して0.01ないし0.1重量部の範囲で選択されることが一般的である。
【実施例】
【0040】
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。これら実施例はひたすら本発明をさらに具体的に説明するためのものであり、本発明の範囲がこれらによって制限されるものではないということは当業者に明らかである。
【0041】
<材料及び方法>
1.アモルフィゲニ(amorphigeni)の分離及び抽出
アモルフィゲニを分離及び抽出するために、陰乾しした0.5kgのイタチハギの根に5Lのアセトンを添加して7日間抽出した。エキスを減圧濃縮して21gの濃縮物を得、製造した濃縮物をシリカゲルカラム(10×30cm)を用いて1段階の分離を施した。この時、溶離溶媒はヘキサン−アセトンを用い、ヘキサン−アセトン混合溶液を100:1から100%(v/v)アセトンまで極性を増大させつつ溶離させて7個の分画物(A〜G)を得た。目標の化合物であるアモルフィゲニが多く含有している分画物Cを濃縮して濃縮物1.3gを得、得られた濃縮物1.3gについてシリカゲルカラムクロマトグラフィをヘキサン−アセトン(4:1)混合溶媒の条件下で施して70%以上の純度の160mgのアモルフィゲニを得た。得られた分画物を80%(v/v)メタノールで溶離させるゲルクロマトグラフィ(Sephadex LH−20)を施して98%純度の29mgのアモルフィゲニを得た。得られた化合物の構造はH−NMR、13C−NMR、2D−NMR、DEPT及び質量分析器を用いて明らかにした。
【0042】
2.細胞培養及び化合物
B16F10マウスメラノーマ細胞ラインはATCC(American Type of Culture Collection,USA)から提供してもらい、前記細胞は10%のFBS(fetal bovine serum)及び1%のペニシリン/ストレプトマイシン(Sigma−Aldrich,USA)が添加されたDME(Dulbecco’s Modified Eagle’s)培地に5%のCO加湿培養器で37℃の条件の下で培養された。α−MSH(melanocyte−stimulating hormone)及び3−MA(3−methyladenine)はシグマ・アルドリッチ、チロシン−EDTAはロンザ(Lonza,USA)、及びMTT([3−(4,5−dimethylthiazol−2−yl)−2,5−diphenyl tetrazolium bromide)はアムレスコ(Amresco,USA)から購買して下記の実施例に使った。
【0043】
3.細胞生存率(cell viability)の測定
B16F10細胞は96・ウェルプレートに24時間培養した後、前記細胞に多様な濃度のアモルフィゲニを処理して24時間培養した。次いで、前記細胞にMTT(5μg/mL)溶液を添加して3時間培養した後、培地を除去して細胞をDMSOで処理して20分間培養し、マイクロプレート・リーダ(Bio−Rad)を用いて595nmで吸光度を測定した。
【0044】
4.メラニン含有量の測定
メラニン含有量の測定は、ヤングら(Yang et al.,2006、Acta pharmacologica Sinica 27,pp.1467−73)の方法をやや変形して実施した。B16F10細胞を6・ウェルプレートに分注して24時間培養させた後、前記細胞にアモルフィゲニ及びα−MSHをそれぞれ1μMずつ処理して48時間培養した。培養された細胞はトリプシン処理法で65℃でDMSOが含まれている1N NaOHで24時間溶かして収穫し、マイクロプレート・リーダ(Bio−Rad)を用いて415nmでメラニン含有量を測定した。
【0045】
5.チロシナーゼ活性の測定
チロシナーゼ活性はオグシら(Ohgushi et al.,2009,Biological&pharmaceutical bulletin 32,308−10)の方法をやや変形して測定した。B16F10細胞を6・ウェルプレートに分注して24時間培養させた後、前記細胞にアモルフィゲニ及びα−MSHをそれぞれ1μMずつ処理して48時間培養した後、培養された前記細胞を収穫して氷で1時間の間に1%のトリトンX−100溶液で溶解させた。タンパク質は4時間の間に5%のCO加湿培養器で37℃条件の下で100μL(2mg/ml)のL−DOPAと共に培養し、次いで、マイクロプレート・リーダ(Bio−Rad)を用いて490nmで吸光度を測定した。
【0046】
6.RNA抽出及びRT−PCR
総RNAはRiboEX試薬(GeneAll Biotechnology Co.Ltd,Seoul,Korea)を用いて細胞から抽出し、cDNAは逆転写(Thermo Scientific,Waltham,MA,USA)を通じて2μgのRNAを用いて合成した。PCRは、SolgTM e−Taq DNAポリメラーゼキット(SolGent Co.Ltd,Daejeon,Korea)を用いて施し、下記の表1に示したように各プライマーを用いた。
【0047】
【表1】
【0048】
7.ウエスタンブロットの分析
総タンパク質は、RIPA溶解バッファ(50mM Tris−HCl(pH8.0)、150mM NaCl、1%のNP−40、0.5%のデオキシコール酸塩及び0.1%のSDS)を用いて抽出した。前記タンパク質は10〜15%のSDS−PAGE上で分離した後、PVDFメンブレイン(Millipore,Billerica,MA,USA)に移入した。前記メンブレインは0.1%のツイン20を含有するTBS(tris−buffer saline)に1時間の間に5%のスキムミルク及び一次抗体と共に培養させた。チロシナーゼに対する抗体はサンタクルーズ(Santa Cruz Biotechnology,USA)、ATG5はCST(Cell Signaling Technology,USA)、PMEL(premelanosome protein)に対する抗体はAbcam(UK)から購買した。
【0049】
8.遺伝子抑制
マウスATG5 siRNAに好適なsiRNAはジェノリューション(Seoul,Korea)から合成し、B16F10細胞は製造会社(Invitrogen社)の指示に従ってリポフェクタミン3000(Invitrogen,Carlsbad,CA,USA)を用いてsiATG5に感染させた後、前記細胞にアモルフィゲニ(10μM)及びα−MSH(1μM)を48時間処理した後、その結果を確認した。
【0050】
9.統計分析
すべてのデータはunpaired Student’s t−testを用いて分析し、結果はP<0.05である場合に統計的に有意であると見なした。
【0051】
<実施例1>本発明のアモルフィゲニ処理による細胞生存率の分析
本実施例1ではメラニン細胞で脱色を誘導する機能的植物代謝産物を探すために、アモルフィゲニをイタチハギの根から分離した(図1)。前記アモルフィゲニの細胞毒性を確認するために、B16F10細胞を多様な濃度のアモルフィゲニで処理して24時間培養し、MTT(3−(4,5−dimethylthiazol−2−yl)−2,5−diphenyltetrazolium bromide)分析を通じて細胞生存率を確認した。その結果、図2に示したようにアモルフィゲニの100〜1600nMで低い細胞毒性を示した一方、細胞死滅を誘導していないということが分かった(図3)。
【0052】
<実施例2>本発明のアモルフィゲニ処理によるメラニン含有量の低減効果
アモルフィゲニがα−MSHによって誘導された色素沈着を抑制できるかどうかを調べるために、B16F10細胞をα−MSH及びアモルフィゲニでそれぞれまたは同時に処理して72時間培養した。その結果、図4に示したようにα−MSHのみで処理した場合にはメラニン含有量及びL−DOPA酸化度をよほど増加させた一方、アモルフィゲニ及びα−MSHで共に処理した場合にはメラニン含有量及びL−DOPA酸化度を低減させる傾向を示した。すなわち、本発明のアモルフィゲニがメラニン含有量を低減させて色素沈着を抑制させるということが分かった。
【0053】
<実施例3>本発明のアモルフィゲニ処理によるプロテアソームに非依存的なメラノソームタンパク質の除去効果
B16F10メラニン細胞をα−MSHで処理するか、またはα−MSH及びアモルフィゲニと共に48時間処理した後、チロシナーゼ(TYR)及びPMELのタンパク質発現レベルをそれぞれウエスタンブロットを通じて測定した。その結果、図5に示したように、本発明のアモルフィゲニはα−MSHによって増加したチロシナーゼ及びPMELのタンパク質発現量を効果的に低減させた。
【0054】
アモルフィゲニがプロテアソームに依存的なタンパク質の分解過程を誘導してチロシナーゼ及びPMELタンパク質を破壊するかどうかを確認するために、B16F10メラニン細胞をα−MSH、アモルフィゲニ及びプロテアソーム抑制剤であるMG132で共に48時間処理した。次いで、チロシナーゼ及びPMELのタンパク質発現レベルをウエスタンブロットを通じて測定した結果、図6に示したようにα−MSH、アモルフィゲニ及びMG132で共に処理した細胞ではチロシナーゼ及びPMELのタンパク質発現量が再び増加しなかった。このような結果を通じて、アモルフィゲニの脱色効果がプロテアソームに依存的なタンパク質分解過程によって媒介されるものではなく、他のメカニズムを通じて起きるということが分かった。
【0055】
<実施例4>本発明のアモルフィゲニ処理によるオートファジーに依存的なメラノソーム除去効果
アモルフィゲニがオートファジーを誘導してチロシナーゼ及びPMELタンパク質を破壊するかどうかを確認するために、B16F10メラニン細胞をα−MSH、アモルフィゲニ及びオートファジー抑制剤である3MA(3−methyladenine)で共に48時間処理した。次いで、チロシナーゼ及びPMELのタンパク質発現レベルをウエスタンブロットを通じて測定した。その結果、図7に示したようにα−MSH、アモルフィゲニ及び3MAで共に処理した細胞では、α−MSH及びアモルフィゲニで共に処理した時に減少したチロシナーゼ及びPMELのタンパク質発現量を再び増加させた。
【0056】
オートファジー過程中に重要な役割を行うオートファゴソーム伸長に関するATG5(autophagy−related gene 5)の阻害がアモルフィゲニ−媒介された脱色効果に影響を与えるかどうかを確認するために、B16F10メラニン細胞にsiATG5(ATG5のノックダウン)を48時間形質注入させてオートファジーを抑制した。その結果、図8に示したようにsiATG5を形質注入させてオートファジーを抑制させた後でα−MSH及びアモルフィゲニで共に処理した時にチロシナーゼ及びPMELのタンパク質発現量が再び増加し、オートファゴソーム形成過程中に結合されるATG5−ATG12の発現量は減少した。すなわち、アモルフィゲニがB16F10メラニン細胞からオートファジー誘導を通じてメラニンを除去するということが分かった。
【0057】
また、B16F10メラニン細胞をα−MSH、アモルフィゲニ及び3MAで共に48時間処理した後でメラニン含有量及びL−DOPA酸化度を測定した(***P≦0.001)。その結果、図9に示したようにα−MSH、アモルフィゲニ及び3MAで共に処理した細胞では、α−MSH及びアモルフィゲニで共に処理した時に減少したメラニン含有量(A)及びL−DOPA酸化度を再び増加させるということが分かった。
【0058】
<実施例5>本発明のアモルフィゲニ処理による既に生成されているメラノソーム破壊効果
アモルフィゲニがα−MSHによって既に生成されているメラノソームを破壊するかどうかを調べるために、B16F10メラニン細胞をα−MSHで48時間処理してメラノソームを合成した後、アモルフィゲニを48時間処理した後でメラニン含有量を測定した。その結果、図10に示したように既に生成されているメラニン含有量を効果的に低減させるということが分かった。
【0059】
また、アモルフィゲニが既に生成されているメラノソームをオートファジーを通じて破壊するかどうかを調べるために、B16F10メラニン細胞をα−MSHで48時間処理してメラノソームを合成した後、アモルフィゲニをオートファジー抑制剤である3MAと共に48時間処理した。次いで、メラニン含有量とチロシナーゼ及びPMELのタンパク質発現レベルを通じて測定した(ns=no significance、*P≦0.05、**P≦0.01、***P≦0.001)。その結果、図11及び12に示したようにα−MSH、アモルフィゲニ及び3MAで共に処理した細胞では、α−MSH及びアモルフィゲニで共に処理した時に減少したメラニン含有量を再び増加させ、チロシナーゼ及びPMELのタンパク質発現量も再び増加させた。
【0060】
よって、本発明のアモルフィゲニで誘導されたオートファジーはメラノサイトで脱色を調節し、アモルフィゲニのようなメラノソームオートファジーの特異的な誘導剤は、肌ホワイトニングやライトニング製剤の開発において非常に有用な素材として活用できると判断される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]