(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
事前に前記少なくとも1人のユーザの前記履歴トランザクションレコード情報の複数の断片を収集するステップであって、前記履歴トランザクションレコード情報は、サービスタイプ情報を有する、ステップと、
前記少なくとも1人のユーザのうちの任意のユーザについて、前記任意のユーザの前記履歴トランザクションレコード情報の複数の断片から、予め設定された条件を充足するサービスタイプ情報を有する履歴トランザクションレコード情報の一つ又は複数の断片を選択するステップと、
前記任意のユーザと予め設定された条件を充足するサービスタイプ情報を有する前記履歴トランザクションレコード情報の一つ又は複数の断片の間の対応関係を前記予め設定されたユニット内に追加するステップと、
前記少なくとも1人のユーザと前記予め設定された条件を充足するサービスタイプ情報を有する前記履歴トランザクションレコード情報の一つ又は複数の断片の間の対応関係が前記予め設定されたストレージユニット内に追加される時点まで、上述の選択及び追加のステップを反復するステップと、
を有する、前記予め設定されたストレージユニットを生成するステップを更に有する、請求項1又は請求項2に記載の方法。
前記環境情報は、前記ユーザのIPアドレス情報、前記ユーザのMACアドレス情報、ユーザ機器に関係する情報、及び前記ユーザのオペレーティングシステム情報という一つ又は複数のタイプの情報を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
前記第一ユーザの前記現時点の環境情報が前記履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片内の前記履歴環境情報とマッチングしているかどうかを判定する前記ステップは、
前記履歴トランザクションレコード情報の一つの断片内の前記履歴環境情報を取得し、前記履歴環境情報内のそれぞれのタイプの情報を前記現時点の環境情報内の対応する情報と順番に比較し、且つ、前記比較に従って、一貫性を有する情報の断片の数をカウントするステップと、
前記一貫性を有する情報の断片の数に従って、前記履歴トランザクションレコード情報の一つの断片に対応する採点結果を判定するステップと、
前記履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片に対応する採点結果が判定される時点まで、上述の比較及び前記採点結果の判定のステップを反復的に実行するステップと、
前記履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片に対応する前記判定された採点結果に従って、合計結果値を判定するステップと、
前記合計結果値に従って、前記第一ユーザの前記現時点の環境情報が前記履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片内の前記履歴環境情報とマッチングしているかどうかを判定するステップと、
を有する、請求項4に記載の方法。
前記環境情報は、前記ユーザのIPアドレス情報、前記ユーザのMACアドレス情報、ユーザ機器に関係する情報、前記ユーザのオペレーティングシステム情報という一つ又は複数のタイプの情報を有する、請求項6〜8のいずれか一項に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本出願の添付図面を参照し、本出願の技術的解決策について明瞭且つ十分に説明することとする。記述されている実施形態は、本出願の実施形態の、すべてではなく、いくつかであることが明らかである。本出願の実施形態に基づいて当業者が取得可能であるすべてのその他の実施形態が本出願の範囲に含まれる。本出願の実施形態の理解を促進するべく、添付図面を参照した以下の更なる説明において、特定の実施形態を使用することとするが、これらの実施形態は、本出願の実施形態を限定するものではない。
【0011】
本出願の実施形態によって提供される携帯電話番号を変更するためのサービス要求を認識する方法及び装置は、携帯電話番号を変更するためのサービス要求が信頼し得るものであるかどうかがインターネットシステムにおいて識別されるシナリオに対して適用可能である。例えば、支払システムにおいて携帯電話番号を変更するためのサービス要求が該当している。
【0012】
図1は、本出願の一実施形態による携帯電話番号を変更するためのサービス要求を認識する方法のフローチャートである。方法を実装する主体は、例えば、サーバ、システム、又は装置などの、処理能力を有する装置であってもよい。
図1に示されているように、方法は、以下のステップを有することができる。
【0013】
ステップ110:第一ユーザによって送信された携帯電話番号を変更するためのサービス要求を受け取る。この場合に、サービス要求は、第一ユーザの識別情報及び現時点の環境情報を担持している。
【0014】
本明細書における現時点の環境情報は、ユーザのインターネットプロトコル(IP:Internet Protocol)アドレス情報、ユーザの媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)アドレス情報、ユーザ機器に関係する情報、及びユーザのオペレーティングシステム情報という一つ又は複数のタイプの情報であってもよい。機器が固定端末である際には、機器に関係する情報は、ブラウザのタイプ(例えば、IE、chrome、safari)情報、ブラウザのバージョン情報、及びMACアドレス識別子情報(umid)というタイプのうちの一つ又は複数を有することができることに留意されたい。機器がモバイル端末(例えば、様々なスマートフォン)である際には、機器に関係する情報は、国際モバイル機器識別番号(IMEI:International Mobile Equipment Identification Number)情報、国際モバイル機器サブスクライバ識別番号(IMSI:International Mobile Subscriber Identification Number)情報、及びこれらに類似したものというタイプのうちの一つ又は複数を有することができる。これに加えて、オペレーティングシステム情報は、IOS(6、7.2、8+)、Android(2.3、3、4.2、4.4.4、5+)、又は Windows Phone などの、オペレーティングシステムのタイプ及びバージョン情報を有することができる。
【0015】
例えば、携帯電話番号を変更するためのサービス要求内において担持されている第一ユーザの識別情報が「0001」であると仮定した場合に、現時点の環境情報は、IPアドレス情報、MACアドレス情報、ブラウザバージョン情報、及びオペレーティングシステムバージョン情報という四つのタイプの情報を有しており、且つ、これら四つのタイプの情報は、それぞれ、「192.168.1.6」、「00−01−6C−06−A6−29」、「IE7.0」、及び「IOS8.0」である。
【0016】
ステップ120:第一ユーザの識別情報に従って、予め設定されたストレージユニットから、対応する履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片を取得する。この場合に、予め設定されたストレージユニットは、予め設定された条件を充足するサービスタイプ情報を有する少なくとも1人のユーザの履歴トランザクションレコード情報の一つ又は複数の断片を記録するように構成され、且つ、履歴トランザクションレコード情報は、履歴環境情報を有する。
【0017】
任意選択により、
図2には、予め設定されたストレージユニットを生成する方法が示されている。
図2によれば、予め設定されたストレージユニットを生成するステップは、以下のとおりである。
【0018】
ステップ1201:事前に少なくとも1人のユーザの履歴トランザクションレコード情報の複数の断片を収集する。この場合に、履歴トランザクションレコード情報は、サービスタイプ情報を有する。
【0019】
図2において、サーバは、複数のインターネットシステム(例えば、Alipay システム、TaoBao システム、Tmall システム、及びこれらに類似したもの)のバックエンドデータベースから、事前に少なくとも1人のユーザの履歴トランザクションレコード情報の複数の断片を収集することができる。ユーザの履歴トランザクションレコード情報は、ユーザが予め設定された履歴期間においてインターネットシステム内においてトランザクション動作を実施した際に、サーバによって記録することができることに留意されたい。一例においては、少なくとも1人のユーザの収集された履歴トランザクションレコード情報の複数の断片をデータウェアハウス内において記録することができる。データウェアハウス内において記録されたユーザの履歴トランザクションレコード情報は、処理がいまだ施されてはおらず、且つ、従って、構造化されてはいないことを理解されたい。
【0020】
一例として、Alipay システム内における携帯電話番号を変更するためのサービス要求の場合には、
図2のサービスタイプ情報は、携帯電話クレジットリフィルレコード、配送先住所の携帯電話レコード、TaoBao アカウントにバンドルされた携帯電話番号のレコード、及び端末ログインレコードのうちの一つ又は複数を有することができる。
【0021】
上述のデータウェアハウス内の少なくとも1人のユーザの履歴トランザクションレコード情報の複数の断片は、T+1方式によって更新され得ることに留意されたい。ここで、Tは、1日、1時間、又はこれに類似したものであってもよい。例えば、Tが1日であり、且つ、サーバがユーザの履歴トランザクションレコード情報を2015年5月5日において収集している場合には、サーバは、ユーザの履歴トランザクションレコード情報をデータウェアハウス内に2015年5月6日において更新することになる。
【0022】
ステップ1202:少なくとも1人のユーザのうちの任意のユーザについて、その任意のユーザの履歴トランザクションレコード情報の複数の断片から、予め設定された条件を充足するサービスタイプ情報を有する履歴トランザクションレコード情報の一つ又は複数の断片を選択する。
【0023】
ここで、予め設定された条件は、予め設定された履歴トランザクションレコード情報の複数の断片であってもよく、且つ、予め設定された条件を充足する履歴トランザクションレコード情報の一つ又は複数の断片は、履歴トランザクションレコード情報の一つ又は複数の断片内の予め設定されたサービスタイプ情報である。
【0024】
例えば、表1には、任意のユーザの履歴トランザクションレコード情報が示されている。
【0026】
ここで、フィールド「User_id」は、ユーザの識別情報であり、フィールド「Record_id」は、ユーザの履歴トランザクションレコード情報のレコード識別情報であり(この例においては、ユーザの履歴トランザクションレコード情報の三つの断片が収集されている)、且つ、フィールド「Record_biz_type」は、サービスタイプ情報である。ここで、フィールド「Record_biz_type」のコンテンツ「1」、「2」、及び「3」が、それぞれ、サービスタイプ情報が「携帯電話クレジットリフィルレコード」、「配送先住所の携帯電話レコード」、及び「端末ログインレコード」であることを表していると仮定しよう。予め設定されたサービスタイプ情報が「携帯電話クレジットリフィルレコード」及び「配送先住所の携帯電話レコード」である際には、予め設定された条件を充足する履歴トランザクションレコード情報は、表1の行1及び行2を含む。
【0027】
ステップ1203:任意のユーザと予め設定された条件を充足するサービスタイプ情報を有する履歴トランザクションレコード情報の一つ又は複数の断片との間の対応関係を予め設定されたストレージユニット内に追加する。
【0028】
上述の例においては、それぞれ、フィールド「User_id」のコンテンツ「0001」とフィールド「Record_id」のコンテンツ「001」及び「002」との間の対応関係を予め設定されたストエージユニット内に追加する。
【0029】
ステップ1204:少なくとも1人のユーザと予め設定された条件を充足するサービスタイプ情報を有する履歴トランザクションレコード情報の一つ又は複数の断片との間の対応関係が、予め設定されたストレージユニット内に追加される時点まで、ステップ1202〜ステップ1203を反復する。
【0030】
一例においては、予め設定されたストレージユニットは、表2に示されているものであってもよい。
【0032】
実際の用途においては、対象となる多数のユーザが存在しており、且つ、それぞれのユーザが大量の履歴トランザクションレコード情報を有していることから、予め設定されたストレージユニットは、少なくとも1人のユーザと、少なくとも1人のユーザの予め設定された条件を充足するサービスタイプ情報を有する履歴トランザクションレコード情報の一つ又は複数の断片と、以下の表3及び表4に示されている構造を有するその対応関係と、を保存している。
【0035】
例えば、ユーザの識別情報に従って、識別情報によって識別されたユーザの履歴トランザクションレコード情報内のレコード識別情報を表3から取得することが可能であり、且つ、次いで、取得されたレコード識別情報に従って、ユーザのIPアドレス情報、MACアドレス情報、機器に関係する情報、及びオペレーティングシステム情報を表4から取得することができる。
【0036】
表3のフィールド「Record_mobile」は、異なる適用シナリオにおける実際の状況に従って変化し得ることに留意されたい。例えば、これは、「Record_mail」に、即ち、電子メールアドレスに、変更することが可能であり、或いは、これは、「Record_address」に、即ち、通常のメールアドレスに、変更することもできる。
【0037】
ステップ120を再度参照すると共に、予め設定されたストレージユニット内の表3に示されているすべてのフィールドのコンテンツが、表5に示されているとおりであるものと仮定しよう。
【0039】
上述の例においては、ユーザの識別情報「0001」に従って、ユーザの履歴トランザクションレコード情報の二つの断片を取得することが可能であり、且つ、履歴トランザクションレコード情報の二つの断片のレコード識別情報は、それぞれ、「001」及び「002」である。
【0040】
例えば、レコード識別情報「001」及び「002」を有する履歴トランザクションレコード情報の二つの断片内の表4に示されているすべてのフィールドのコンテンツは、表6に示されているとおりであると仮定される。
【0042】
ステップ130:第一ユーザの現時点の環境情報が履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片内の履歴環境情報とマッチングしているかどうかを判定する。
【0043】
任意選択により、上述の例における携帯電話番号を変更するためのサービス要求は、変更後の携帯電話番号を更に担持することができる。
【0044】
携帯電話番号を変更するためのサービス要求が変更後の携帯電話番号を担持している際には、ステップ130は、履歴環境情報をフィルタリングするステップを更に有することが可能であり、その結果、履歴環境情報をマッチングさせる回数を低減することが可能であり、且つ、サービス要求識別の効率を結果的に改善することができる。このステップは、履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片から、変更後の携帯電話番号を有していない履歴環境情報をフィルタリングによって除去するステップと、フィルタリング済みの履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片を取得するステップと、第一ユーザの現時点の環境情報がフィルタリング済みの履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片内の履歴環境情報とマッチングしているかどうかを判定するステップと、を有する。
【0045】
上述の例において、携帯電話番号を変更するためのサービス要求内において担持されている変更後の携帯電話番号が「15544667733」であり、従って、「001」であるレコード識別情報を有する履歴トランザクションレコード情報内のフィールド「Record_mobile」のコンテンツが、変更後の携帯電話番号と一貫性を有していない、即ち、「001」であるレコード識別情報を有する履歴トランザクションレコード情報が、変更後の携帯電話番号を含んでいない、ものと仮定しよう。この履歴トランザクションレコード情報の断片がフィルタリングされた際には、「002」であるレコード識別情報を有する履歴トランザクションレコード情報が取得される。即ち、第一ユーザの現時点の環境情報は、「002」であるレコード識別情報を有する履歴トランザクションレコード情報内の履歴環境情報とマッチングすることができる。
【0046】
ステップ130を再度参照すれば、一例においては、ステップ130は、以下のようなものであってもよい。
【0047】
ステップ1301:履歴トランザクションレコード情報の一つの断片内の履歴環境情報を取得し、且つ、その後に、履歴環境情報内のそれぞれのタイプの情報を現時点の環境情報内の対応する情報と比較し、且つ、比較に従って、一貫性を有する情報の断片の数をカウントする。
【0048】
例えば、レコード識別情報「002」を有する履歴トランザクションレコード情報内の履歴環境情報を取得することができる。即ち、表6内の「002」であるフィールド「Record_id」を有するレコードラインのフィールド「Record_ip」、「Record_mac」、「Record_device」、及び「Record_os」のコンテンツが、それぞれ、取得される、即ち、「192.168.1.6」、「00−01−6C−06−A6−29」、「IE8.0」、及び「IOS8.0」が取得される。その後に、上述の取得された四つのタイプの情報が、ステップ110において受け取られた現時点の環境情報内の対応する情報と比較される、即ち、取得された「192.168.1.6」、「00−01−6C−06−A6−29」、「IE8.0」、及び「IOS8.0」が、現時点の環境情報内の「192.168.1.6」、「00−01−6C−06−A6−29」、「IE7.0」、及び「IOS8.0」と比較され、且つ、一貫性を有するものの数がカウントされる。この例においては、一貫性を有するものは、三つ存在しており、即ち、一貫性を有していないのは、ブラウザバージョン情報のみである。
【0049】
ステップ1302:一貫性を有する情報の断片の数に従って、履歴トランザクションレコード情報の一つの断片に対応する採点結果を判定する。
【0050】
ここで、採点規則は、予め設定しておくことが可能であり、その結果、採点規則に従って、履歴トランザクションレコード情報の一つの断片に対応する採点結果を判定することができる。環境情報が四つのタイプの情報を有している一例においては、上述の予め設定された採点規則は、比較に従って、すべての情報が一貫性を有する(即ち、比較に従って、すべての四つのタイプの情報が一貫性を有する)場合に、採点結果は「9」であり、比較に従って、任意の三つのタイプの情報が一貫性を有する場合に、採点結果は「7」であり、比較に従って、任意の二つのタイプの情報が一貫性を有する場合に、採点結果は「5」であり、且つ、比較に従って、任意の一つのタイプの情報が一貫性を有する場合に、採点結果は「2」である、というものであってもよい。優先順位が情報のそれぞれのタイプに対して割り当てられてもよく、その結果、比較に従って、高優先順位を有する情報が一貫性を有する場合に、対応する方式により、採点結果を増大させることができる。例えば、環境情報内のIPアドレス情報及びMACアドレス情報が高優先順位を有するように設定されている場合には、比較に従って、これら二つのタイプの情報が一貫性を有する際に、上述の採点結果は「6」であってもよい。
【0051】
上述の例において示されているように、優先順位が設定されていない際には、「002」であるレコード識別情報を有する履歴トランザクションレコード情報に対応する採点結果は「7」であり、即ち、比較による一貫性を有する情報の断片の数は、3である。
【0052】
ステップ1303:履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片に対応する採点結果が判定される時点まで、ステップ1301〜ステップ1302を反復する。
【0053】
上述の例において、表5及び表6がレコード識別情報「003」を有する履歴トランザクションレコード情報を更に有し、且つ、履歴トランザクションレコード情報内のフィールド「Record_mobile」のコンテンツが、変更後の携帯電話暗号と一貫性を有していると仮定した場合には、レコード識別情報「003」を有する履歴トランザクションレコード情報内の履歴環境情報を取得することが可能であり、且つ、採点結果が「5」であると仮定することにより、レコード識別情報を有する履歴トランザクションレコード情報に対応する採点結果を判定するべく、それぞれ、取得された四つのタイプの情報が、ステップ110において受け取られた現時点の環境情報内の対応する情報と比較される。同様に、履歴トランザクションレコード情報のその他の断片が存在している場合には、履歴トランザクションレコード情報のその他の断片に対応する採点結果が判定される。
【0054】
ステップ1304:履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片に対応する判定された採点結果に従って、合計結果値を判定する。
【0055】
履歴トランザクションレコード情報のそれぞれの断片に対応する採点結果が判定された後に、最大採点結果を合計結果値として使用することができる。上述の例においては、レコード識別情報「002」を有する履歴トランザクションレコード情報に対応する採点結果を合計結果値として使用することができる。即ち、7が合計結果値として使用される。或いは、この代わりに、履歴トランザクションレコード情報の複数の断片に対応する複数の採点結果の平均値又は重み付けされた平均値、或いは、その他のアルゴリズムによる結果値を合計結果値として使用することもできる。
【0056】
ステップ1305:合計結果値に従って、第一ユーザの現時点の環境情報が履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片内の履歴環境情報とマッチングしているかどうかを判定する。
【0057】
ここでは、閾値を予め設定しておくことができる。合計結果値が、予め設定された閾値を上回っている場合には、第一ユーザの現時点の環境情報が履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片内の履歴環境情報とマッチングしているものと判定される。さもなければ、これらはマッチングしていないものと判定される。上述の例においては、(実際の状況に従って調節することができる)予め設定された閾値が2であると仮定した場合に、最大採点結果が合計結果値として使用される際には、合計結果値は7である。7>2であることから、第一ユーザの現時点の環境情報は、レコード識別情報「002」及び「003」を有する履歴トランザクションレコード情報内の履歴環境情報とマッチングしているものと判定することができる。
【0058】
上述のステップ1301〜ステップ1305は、本出願の一実装方式であるに過ぎないことに留意されたい。又、実際の一用途においては、第一ユーザの現時点の環境情報が履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片内の履歴環境情報とマッチングしているかどうかは、その他の方式によって判定することもできる。例えば、二つの間の類似性の程度の値を類似性アルゴリズムによって算出することが可能であり、且つ、その結果、類似性の程度の値に従って、二つがマッチングしているかどうかを判定することができる。
【0059】
ステップ140:現時点の環境情報が履歴環境情報とマッチングしている場合に、サービス要求を信頼し得るサービス要求として認識し、且つ、携帯電話番号を変更するためのサービス動作を実行する。
【0060】
上述の例においては、携帯電話番号を変更するためのサービス動作を実行することが可能であり、その理由は、これら二つがマッチングしているからである。
【0061】
上述のステップ140は、これら二つがマッチングしている場合に動作を実行しており、二つがマッチングしていない場合には、ユーザとの間のやり取りを通じて、携帯電話番号を変更するためのサービス要求が信頼し得るサービス要求であるのかどうかを更に判定することができることに留意されたい。そのサービス要求が信頼し得るものである場合には、携帯電話番号を変更するためのサービス動作を実行することが可能であり、信頼し得るものではない場合には、携帯電話番号を変更するためのサービス動作は拒絶される。
【0062】
本出願によって提供される携帯電話番号を変更するためのサービス要求を認識する方法によれば、ユーザによって送信された携帯電話番号を変更するためのサービス要求が受け取られた際に、対応する履歴トランザクションレコード情報が、サービス要求内において担持されているユーザ識別情報に対応する予め設定されたストレージユニットから取得され、且つ、サービス要求内において担持されている現時点の環境情報が、履歴トランザクションレコード情報内において担持されている履歴環境情報とマッチングされる。現時点の環境情報が履歴環境情報とマッチングしている場合に、サービス要求は、信頼し得るサービス要求として識別され、且つ、携帯電話番号を変更するためのサービス動作が実行される。従って、ユーザ経験が改善され、且つ、携帯電話番号を変更するためのサービス要求の認識の効率が改善される。
【0063】
一実施形態を通じて、本出願によって提供される携帯電話番号を変更するためのサービス要求を認識する方法を Alipay システムに適用する方式について説明することとする。
【0064】
図3は、本出願の別の実施形態による携帯電話番号を変更するためのサービス要求の処理のフローチャートである。
図3に示されているように、方法は、以下のステップを有することができる。
【0065】
ステップ310:ユーザによって送信された携帯電話番号を変更するためのサービス要求を受け取る。サービス要求は、ユーザの識別情報及び現時点の環境情報を担持している。
【0066】
ここで、携帯電話番号を変更するためのサービス要求は、ユーザが Alipay システムにログインした後に、送信されてもよい。
【0067】
ステップ320:ユーザの識別情報に従って、ユーザの情報に対して事前試験を実行し、事前試験に不合格となった場合には、ステップ330を実行し、さもなければ、ステップ340を実行する。
【0068】
ここで、ユーザの情報は、ユーザの Alipay アカウントにバンドルされた携帯電話番号であってもよく、事前試験における不合格の理由は、ユーザの Alipay アカウントにバンドルされた携帯電話番号が検出されないというものであってもよい。
【0069】
ステップ330:プロンプトメッセージをユーザに対して表示する。
【0070】
プロンプトメッセージを使用することにより、変更後の携帯電話番号を直接的にバンドルするように、ユーザに対して要求することができる。
【0071】
ステップ340:変更後の携帯電話番号を入力するためのウェブページに切り替わり、且つ、ユーザによって入力された変更後の携帯電話番号を受け取る。
【0072】
ステップ350:変更後の携帯電話番号を検証し、検証に合格した場合には、ステップ360を実行し、さもなければ、ステップ370を実行する。
【0073】
ここで、変更後の携帯電話番号を検証するステップは、変更後の携帯電話番号が携帯電話番号フォーマットに準拠しているかどうか(例えば、それが11桁を有しているかどうか)と、変更後の携帯電話番号が取得済みであるかどうかと、を検証するステップを有する。
【0074】
ステップ360:第一エラープロンプトメッセージをユーザに表示する。この場合に、第一エラープロンプトメッセージを使用することにより、正しい変更後の携帯電話番号を再度入力するように、ユーザに対して指示することができる。
【0075】
ステップ370:テキストメッセージ検証コードを変更後の携帯電話番号に送信する。
【0076】
ステップ380:ユーザによって入力されたテキストメッセージ検証コードを受け取り、且つ、検証し、検証において不合格となった場合には、ステップ390を実行し、さもなければ、ステップ3100を実行する。
【0077】
ステップ390:第二エラープロンプトメッセージをユーザに表示する。この場合に、第二エラープロンプトメッセージを使用することにより、正しいテキストメッセージ検証コードを再度入力するように、ユーザに対して指示することができる。
【0078】
ステップ3100:ユーザの識別情報に従って、予め設定されたストレージユニットから、対応する履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片を取得する。
【0079】
ステップ3110:第一ユーザの現時点の環境情報が履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片内の履歴環境情報とマッチングしているかどうかを判定し、現時点の環境情報が履歴環境情報とマッチングしている場合には、ステップ3120を実行し、さもなければ、ステップ3130を実行する。
【0080】
ステップ3120:携帯電話番号を変更するためのサービス動作を実行する。
【0081】
即ち、本出願によれば、携帯電話番号を変更するためのサービス要求を認識した際に、ユーザとの間のやり取りは不要である。その代わりに、履歴トランザクションレコード情報が、予め設定されたストレージユニットから取得され、且つ、サービス要求内において担持されている現時点の環境情報が、履歴トランザクションレコード情報内において担持されている履歴環境情報とマッチングしている際に、サービス要求が、信頼し得るサービスとして識別されている。従って、携帯電話番号を変更するプロセスを単純化することが可能であり、且つ、ユーザ経験を改善することができる。
【0082】
ステップ3130:ユーザに対して身元検証を実行し、この検証に合格した場合には、ステップ3140を実行し、さもなければ、ステップ3150を実行する。
【0083】
ステップ3140:携帯電話番号を変更するためのサービス動作を実行する。
【0084】
ステップ3150:第三エラープロンプトメッセージをユーザに対して表示し、且つ、単一の日における同一ユーザに対する身元検証の数を制御する。
【0085】
要すれば、本出願による携帯電話番号を変更するためのサービス要求を処理するプロセスにおいては、携帯電話番号を変更するためのサービス要求を受け取った際に、Alipay システムは、身元検証をユーザに対して直接的に実行してはいない。その代わりに、ソフトウェアシステムが、同一のユーザの現時点の環境情報を予め収集された履歴トランザクションレコード情報内の履歴環境情報とマッチングさせている。マッチングに成功した場合に、携帯電話番号を変更するためのサービス動作が直接的に実行され、マッチングに失敗した場合には、身元検証がユーザに対して実行される。実際に、それが信頼し得るサービス要求である場合には、変更後の携帯電話番号が、しばしば、ユーザの履歴環境情報において反映されることになろう。従って、サーバがマッチングを自動的に実行している上述の方式は、ユーザ経験を改善し得るのみならず、携帯電話番号を変更するためのサービス要求の認識の効率をも改善することができる。
【0086】
携帯電話番号を変更するためのサービス要求を認識する上述の方法に対応する方式により、本出願の実施形態は、携帯電話番号を変更するためのサービス要求を認識する装置を更に提供している。
図4に示されているように、装置は、受信ユニット401と、取得ユニット402と、判定ユニット403と、実行ユニット404と、を有する。
【0087】
受信ユニット401は、第一ユーザによって送信された携帯電話番号を変更するためのサービス要求を受け取るように構成され、サービス要求は、第一ユーザの識別情報及び現時点の環境情報を担持している。
【0088】
ここで、環境情報は、ユーザのIPアドレス情報、ユーザのMACアドレス情報、ユーザ機器に関係する情報、及びユーザのオペレーティングシステム情報という一つ又は複数のタイプの情報を有することができる。
【0089】
取得ユニット402は、受信ユニット401によって受け取られた第一ユーザの識別情報に従って、予め設定されたストレージユニットから、対応する履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片を取得するように構成され、この場合に、予め設定されたストレージユニットは、予め設定された条件を充足するサービスタイプ情報を有する少なくとも1人のユーザの履歴トランザクションレコード情報の一つ又は複数の断片を記録するように構成され、且つ、履歴トランザクションレコード情報は、履歴環境情報を有する。
【0090】
判定ユニット403は、第一ユーザの現時点の環境情報が取得ユニット402によって取得された履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片内の履歴環境情報とマッチングしているかどうかを判定するように構成されている。
【0091】
判定ユニット403は、例えば、履歴トランザクションレコード情報の一つの断片内の履歴環境情報を取得し、履歴環境情報内のそれぞれのタイプの情報を現時点の環境情報内の対応する情報と順番に比較し、且つ、比較に従って、一貫性を有する情報の断片の数をカウントし、一貫性を有する情報の断片の数に従って、履歴トランザクションレコード情報の一つの断片に対応する採点結果を判定し、履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片に対応する採点結果が判定される時点まで、上述の比較及び採点結果の判定のステップを反復的に実行し、履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片に対応する判定された採点結果に従って、合計結果値を判定し、合計結果値に従って、第一ユーザの現時点の環境情報が履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片内の履歴環境情報とマッチングしているかどうかを判定するように、構成されている。
【0092】
実行ユニット404は、現時点の環境情報が履歴環境情報とマッチングしている場合に、サービス要求を信頼し得るサービス要求として識別し、且つ、携帯電話番号を変更するためのサービス動作を実行するように構成されている。
【0093】
任意選択により、装置は、生成ユニット405を更に有しており、生成ユニット405は、事前に少なくとも1人のユーザの履歴トランザクションレコード情報の複数の断片を収集し、履歴トランザクションレコード情報は、サービスタイプ情報を有し、少なくとも1人のユーザのうちの任意のユーザについて、その任意のユーザの履歴トランザクションレコード情報の複数の断片から、予め設定された条件を充足するサービスタイプ情報を有する履歴トランザクションレコードの一つ又は複数の断片を選択し、その任意のユーザと予め設定された条件を充足するサービスタイプ情報を有する履歴トランザクションレコード情報の一つ又は複数の断片の間の対応関係を予め設定されたストレージユニット内に追加し、少なくとも1人のユーザと予め設定された条件を充足するサービスタイプ情報を有する履歴トランザクションレコード情報の一つ又は複数の断片との間の対応関係が、予め設定されたストレージユニット内に追加される時点まで、上述の選択及び追加のステップを反復するように、構成されている。
【0094】
任意選択により、携帯電話番号を変更するためのサービス要求は、変更後の携帯電話番号を更に担持することができる。
【0095】
判定ユニット403は、例えば、履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片から、変更後の携帯電話番号を有していない履歴環境情報をフィルタリングによって除去し、且つ、フィルタリング済みの履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片を取得し、第一ユーザの現時点の環境情報がフィルタリング済みの履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片内の履歴環境情報とマッチングしているかどうかを判定するように、更に構成されている。
【0096】
本出願の実施形態における装置の様々な機能モジュールの機能は、上述の方法実施形態のステップを通じて実装することができる。従って、本出願による装置の特定の作動プロセスについての説明は、ここでは省略することとする。
【0097】
本出願によって提供される携帯電話番号を変更するためのサービス要求を認識する装置によれば、受信ユニット401は、第一ユーザによって送信された携帯電話番号を変更するためのサービス要求を受け取り、サービス要求は、第一ユーザの識別情報及び現時点の環境情報を担持している。取得ユニット402は、第一ユーザの識別情報に従って予め設定されたストレージユニットから対応する履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片を取得しており、この場合に、予め設定されたストレージユニットは、予め設定された条件を充足するサービスタイプ情報を有する少なくとも1人のユーザの履歴トランザクションレコード情報の一つ又は複数の断片を記録するように構成されており、且つ、履歴トランザクションレコード情報は、履歴環境情報を有する。判定ユニット403は、第一ユーザの現時点の環境情報が履歴トランザクションレコード情報の少なくとも一つの断片内の履歴環境情報とマッチングしているかどうかを判定している。実行ユニット404は、現時点の環境情報が履歴環境情報とマッチングしている場合に、サービス要求を信頼し得るサービス要求として識別し、且つ、携帯電話番号を変更するためのサービス動作を実行している。従って、ユーザ経験が改善され、且つ、携帯電話番号を変更するためのサービス要求の認識の効率が改善される。
【0098】
当業者は、本明細書において開示されている実施形態を参照して説明されているすべての例における物品及びアルゴリズムステップが、電子的なハードウェア、コンピュータソフトウェア、又はこれら二つの組合せによって実装され得ることを更に理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアとの間の相互交換性を明瞭に記述するべく、上述の説明においては、様々な例の組成及びステップについて機能に従って記述している。これらの機能が、ハードウェア方式によって実行されるのか、或いは、ソフトウェア方式によって実行されるのかは、特定の用途及び技術的解決策の設計制限条件に依存している。当業者は、それぞれの特定の用途ごとに異なる方法を使用することにより、記述されている機能を実装することが可能であり、このような実装形態は、本出願の範囲を逸脱するものと解釈されてはならない。
【0099】
本明細書において開示されている実施形態を参照して記述されている方法又はアルゴリズムのステップは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、或いは、これら二つの組合せにより、実装することができる。ソフトウェアモジュールは、読み出し専用メモリ(ROM:Read-Only Memory)、電気的にプログラム可能な読み出し専用メモリ(EPROM:Electrically Programmable Read-Only Memory)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(EEPROM:Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、レジスタ、ハードドライブ、モバイル磁気ディスク、CD−ROM、又は当技術分野において既知である任意のその他の形態のストレージ媒体内において配置することができる。
【0100】
上述の特定の実装方式は、本出願の目的、技術的解決策、及び有利な効果について詳細に更に記述している。上述の説明は、本出願の特定の一実装方式であるに過ぎず、本出願の範囲を限定するべく使用されるものではないことを理解されたい。本出願の精神及び原理内において実施されるすべての変更、等価な置換、及び改善は、本出願の範囲に含まれる。