特許第6630400号(P6630400)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6630400
(24)【登録日】2019年12月13日
(45)【発行日】2020年1月15日
(54)【発明の名称】スタイラスペンおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/03 20060101AFI20200106BHJP
【FI】
   G06F3/03 400F
【請求項の数】18
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2018-97780(P2018-97780)
(22)【出願日】2018年5月22日
(65)【公開番号】特開2019-106162(P2019-106162A)
(43)【公開日】2019年6月27日
【審査請求日】2018年5月22日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0168228
(32)【優先日】2017年12月8日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513009370
【氏名又は名称】株式会社 ハイディープ
【氏名又は名称原語表記】HiDeep Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】キム セ ヨプ
【審査官】 星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/057862(WO,A1)
【文献】 特開平06−301465(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端に第1開口部が形成されており、他端に第2開口部が形成されている第1本体部と、
少なくとも一部が前記第1開口部から導出されており、導電性を有するスタイラスチップと、
前記第2開口部に結合されており、空洞を含むガイド部と、
弾性力を有する金属性材質を含み、前記第1本体部の内部で前記空洞を通じて延長されており、一端が前記スタイラスチップに結合されており、鋭角を成して屈曲されて前記空洞と電気的に連結されている導電性ワイヤーと
を含むスタイラスペン。
【請求項2】
前記導電性ワイヤーは、前記空洞の内面に接触されている、請求項1に記載のスタイラスペン。
【請求項3】
前記空洞は、隔壁を含み、
前記導電性ワイヤーは、前記隔壁に接触されている、請求項1に記載のスタイラスペン。
【請求項4】
前記導電性ワイヤーは、前記空洞内で少なくとも一部分が屈曲されている、請求項に記載のスタイラスペン。
【請求項5】
前記屈曲されている導電性ワイヤーの一端部は、前記空洞の内面に接触されている、請求項4に記載のスタイラスペン。
【請求項6】
前記導電性ワイヤーの屈曲されている部分は、前記隔壁に接触されている、請求項4に記載のスタイラスペン。
【請求項7】
前記導電性ワイヤー前記鋭角を成して屈曲された部分の長さはR/sin a1以上であり、
前記Rは前記空洞の半径であり、前記a1は鋭角の角度である、請求項4に記載のスタイラスペン。
【請求項8】
前記第2開口部が結合されている一端の反対側で、前記ガイド部に結合されている第2本体部をさらに含む、請求項1に記載のスタイラスペン。
【請求項9】
前記ガイド部は、前記第1本体部に結合されている第1結合部、外部に露出された把持部、および前記第2本体部に結合されている第2結合部をさらに含む、請求項に記載のスタイラスペン。
【請求項10】
前記第2結合部は、前記第2本体部内で延長されている、請求項に記載のスタイラスペン。
【請求項11】
前記空洞に結合されているガイド延長部をさらに含み、
前記第2本体部は前記ガイド部および前記ガイド延長部に結合されており、前記ガイド延長部は前記第2本体部内で延長されている、請求項に記載のスタイラスペン。
【請求項12】
前記ガイド部は、前記第1本体部と前記第2本体部によって外部に露出されない、請求項に記載のスタイラスペン。
【請求項13】
前記導電性ワイヤーの直径が1mm以内である、請求項1に記載のスタイラスペン。
【請求項14】
前記スタイラスチップの直径が0.5mm乃至3mmであり、
前記第1開口部の直径は、前記スタイラスチップの直径よりさらに小さい、請求項1に記載のスタイラスペン。
【請求項15】
前記導電性ワイヤーが前記スタイラスチップから分離されないように、前記スタイラスチップに結合された前記導電性ワイヤーの一部の形態が前記導電性ワイヤーの他の一部の形態と異なる、請求項1に記載のスタイラスペン。
【請求項16】
スタイラスチップが結合された導電性ワイヤーを第1本体部の第1開口部に挿入する段階と、
前記第1開口部に挿入されている前記導電性ワイヤーの一部分を屈曲させる段階と、
ガイド部の空洞に前記導電性ワイヤーの一部分が鋭角を成して屈曲されるように前記導電性ワイヤーを前記空洞の内面に挿入し、前記空洞の内面に前記導電性ワイヤーを接触させる段階と
を含み、
前記導電性ワイヤーは弾性力を有する金属性材質を含む、スタイラスペンの製造方法。
【請求項17】
導電性を有する0.5mm乃至3mmの直径のスタイラスチップと、
前記スタイラスチップに一端が結合されており、20mm以上の長さを有する導電性ワイヤーと、
前記導電性ワイヤーが挿入されている空洞を含み、導電性を有するガイド部と
を含み、
前記導電性ワイヤーは弾性力を有する金属性材質を含み、
前記導電性ワイヤーは鋭角を成して屈曲され、前記導電性ワイヤーの他端が前記空洞の内面に接触されている、スタイラスペン。
【請求項18】
前記空洞は隔壁を含み、
前記導電性ワイヤーは1回に屈曲されており、前記屈曲された部分が前記隔壁に接触されており、前記他端が前記内面に接触されている、請求項17に記載のスタイラスペン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタイラスペンおよびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機、スマートフォン(smart phone)、タブレット(tablet)PC、ノートパソコン(laptop computer)、デジタル放送用端末器、PDA(Personal Digital Assistants)、PMP(Portable Multimedia Player)、ナビゲーションのような多様な端末器にはタッチセンサーが備えられる。
【0003】
このような端末器内でタッチセンサーは、イメージを表示する表示パネル上に配置されるか、端末器ボディーの一領域に配置され得る。使用者がタッチセンサーをタッチして端末器と相互作用することによって、端末器は直観的な使用者インターフェースを使用者に提供することができる。
【0004】
使用者は精巧なタッチ入力のために、スタイラスペンを使用することができる。スタイラスペンは内部に電子部品が備えられるか否かによってアクティブ(active)スタイラスペンとパッシブ(passive)スタイラスペンに区分される。
【0005】
図1は、従来技術によるパッシブスタイラスペンを示す図である。図1を参照すれば、スタイラスペン10は弾丸形状のスタイラスチップ11とスタイラス本体部12を含む。スタイラスチップ11の全体または一部は導電性物質から形成される。
【0006】
使用者はスタイラスペン10が感知表面20に対して垂直を成す状態でスタイラスペン10を使用することにより、スタイラスペン10が感知表面20に対して所定角度に傾いた状態でスタイラスペン10を使用することが一般的である。使用者がスタイラスペン10を傾けて使用する場合、導電性のスタイラスチップ11の側面は感知表面20と追加的なキャパシタンス(capacitance)を形成する。そうすれば、追加的なキャパシタンスによって、スタイラスチップ11が接触した位置21からスタイラスペン10が傾く方向に位置した任意の位置22で、キャパシタンスの変化量が最も大きくなる。したがって、スタイラスチップ11が感知表面20に実際接触した位置21が接触位置として認識されるのではなく、位置21に隣接した他の位置22が接触位置として認識される。この時、実際接触した位置21と実際認識された位置22の間のオフセット(以下、チルトオフセットという)値23は数百μm以上になることもある。
【0007】
このように、従来技術によるパッシブスタイラスペンを傾けて使用すれば、スタイラスペンの傾きによって直線性誤差(linearity error)が発生し精巧なタッチ入力が難しいという問題点が発生する。
【0008】
米国特許第9,298,285号はこのような問題点を解決するためのスタイラスペンを開示している。
【0009】
図2および図3は、米国特許第9,298,285号で開示されたスタイラスペンの構造を示す図である。
【0010】
図2で、スタイラスペン30は、球状(sphere)のスタイラスチップ31と、スタイラスチップ31に連結された導電性ワイヤー32を含む。スタイラスチップ31の一部領域および導電性ワイヤー32は非導電性物質から形成されたホルダー33によって囲まれて固定される。ホルダー33はスタイラス本体部34に連結される。図2に示したスタイラスペン30の構造によれば、球状のスタイラスチップ31を使用するためチルト(傾き)の程度に関係なく接触位置でのキャパシタンスの変化量が最大になり、導電性ワイヤー32が細く形成されているため導電性ワイヤー32によるキャパシタンスの変化量を最少化することができ、チルトオフセットを最少化することができる。
【0011】
しかし、図2および図3に示したスタイラスペンの構造によれば、使用者が握る部分と導電性ワイヤー32の間の距離が長いため使用者の手と導電性ワイヤー32の間のキャパシタンスC1が小さく、導電性ワイヤーがフローティングされた状態であるので、スタイラスチップ31のタッチ感度が落ちる問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、チルトオフセットを減少させるスタイラスペンおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
本発明は、タッチセンサーに対するタッチ感度を向上させるスタイラスペンおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記または他の目的を達成するために、本発明の一実施形態によるスタイラスペンは、一端に第1開口部が形成されており、他端に第2開口部が形成されている第1本体部と、少なくとも一部が第1開口部から導出されており、導電性を有するスタイラスチップと、第2開口部に結合されており、空洞を含むガイド部と、第1本体部の内部で空洞を通じて延長されており、一端がスタイラスチップに結合されており、空洞と電気的に連結されている導電性ワイヤーとを含む。
【0015】
導電性ワイヤーは、空洞の内面に接触されていてもよい。
【0016】
空洞は隔壁を含み、導電性ワイヤーは隔壁に接触されていてもよい。
【0017】
導電性ワイヤーは、空洞内で少なくとも一部分が屈曲されていてもよい。
【0018】
屈曲されている導電性ワイヤーの一端部は、空洞の内面に接触されていてもよい。
【0019】
導電性ワイヤーの屈曲されている部分は、隔壁に接触されていてもよい。
【0020】
導電性ワイヤーは鋭角を成して屈曲されており、鋭角を成して屈曲された部分の長さはR/sin a1以上であり、Rは空洞の半径であり、a1は鋭角の角度であってもよい。
【0021】
導電性ワイヤーは鈍角を成して屈曲されており、鈍角を成して屈曲された部分の長さはR/cos a1以上であり、Rは空洞の半径であり、a1は鈍角の角度であってもよい。
【0022】
第2開口部が結合されている一端の反対側で、ガイド部に結合されている第2本体部をさらに含んでもよい。
【0023】
ガイド部は、第1本体部に結合されている第1結合部、外部に露出された把持部、および第2本体部に結合されている第2結合部をさらに含んでもよい。
【0024】
第2結合部は、第2本体部内で延長されていてもよい。
【0025】
空洞に結合されているガイド延長部をさらに含み、第2本体部はガイド部およびガイド延長部に結合されており、ガイド延長部は第2本体部内で延長されていてもよい。
【0026】
ガイド部は、第1本体部と第2本体部によって外部に露出されないようになる。
【0027】
導電性ワイヤーは、弾性力を有する金属性材質を含んでもよい。
【0028】
導電性ワイヤーの直径が1mm以内であってもよい。
【0029】
スタイラスチップの直径が0.5mm乃至3mmであり、第1開口部の直径はスタイラスチップの直径よりさらに小さくてもよい。
【0030】
導電性ワイヤーがスタイラスチップから分離されないように、スタイラスチップに結合された導電性ワイヤーの一部の形態が導電性ワイヤーの他の一部の形態と異なってもよい。
【0031】
本発明の一実施形態によるスタイラスペンの製造方法は、スタイラスチップが結合された導電性ワイヤーを第1本体部の第1開口部に挿入する段階と、第1開口部に挿入されている導電性ワイヤーの一部分を屈曲させる段階と、ガイド部の空洞に導電性ワイヤーの一部分を挿入する段階とを含む。
【0032】
本発明の一実施形態によるスタイラスペンは、導電性を有する0.5mm乃至3mmの直径のスタイラスチップと、スタイラスチップに一端が結合されており、20mm以上の長さを有する導電性ワイヤーと、導電性ワイヤーが挿入されている空洞を含み、導電性を有するガイド部とを含み、導電性ワイヤーの他端が空洞に接触されている。
【0033】
空洞は隔壁を含み、導電性ワイヤーは1回に屈曲されており、屈曲された部分が隔壁に接触されており、他端が内面に接触されていてもよい。
【発明の効果】
【0034】
以下、本発明によるスタイラスペンおよびその製造方法の効果について説明する。
【0035】
本発明の実施形態のうちの少なくとも一つによれば、端末器によってスタイラスペンの接触地点が正確に認識され得るという長所がある。
【0036】
また、本発明の実施形態のうちの少なくとも一つによれば、使用者にさらに直観的なインターフェースを提供することができるという長所がある。
【0037】
本発明の適用可能性の追加的な範囲は以下の詳細な説明から明白になる。しかし、本発明の範囲内で多様な変更および修正は当業者に明確に理解され得るので、詳細な説明および本発明の好ましい実施形態のような特定実施形態は単に例示として与えられたものとして理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】従来技術によるスタイラスペンを示した図である。
図2】従来技術によるスタイラスペンを示した図である。
図3】従来技術によるスタイラスペンを示した図である。
図4】一実施形態によるスタイラスペンを概略的に示した図である。
図5】第1実施形態によるスタイラスペンの詳細構造を示した図である。
図6a】第1実施形態によるスタイラスペンの一部分の構造を示した図である。
図6b】第1実施形態によるスタイラスペンの一部分の構造を示した図である。
図6c】第1実施形態によるスタイラスペンの一部分の構造を示した図である。
図6d】第1実施形態によるスタイラスペンの一部分の構造を示した図である。
図6e】第1実施形態によるスタイラスペンの一部分の構造を示した図である。
図6f】第1実施形態によるスタイラスペンの一部分の構造を示した図である。
図6g】第1実施形態によるスタイラスペンの一部分の構造を示した図である。
図7】第1実施形態によるスタイラスペンを製造する方法を示すフローチャートである。
図8図7の方法によって製造されるスタイラスペンを示した図である。
図9図7の方法によって製造されるスタイラスペンを示した図である。
図10】第2実施形態によるスタイラスペンを概略的に示した図である。
図11】第3実施形態によるスタイラスペンを概略的に示した図である。
図12】第4実施形態によるスタイラスペンを概略的に示した図である。
図13】第5実施形態によるスタイラスペンを概略的に示した図である。
図14】実施形態によるスタイラスペンの一部を製造する方法を示した図である。
図15図14の方法によって製造されるスタイラスペンの一部を示した図である。
図16図14の方法によって製造されるスタイラスペンの一部を示した図である。
図17図14の方法によって製造されるスタイラスペンの一部を示した図である。
図18図14の方法によって製造されるスタイラスペンの一部を示した図である。
図19図14の方法によって製造されるスタイラスペンの一部を示した図である。
図20図14の方法によって製造されるスタイラスペンの一部を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、添付した図面を参照して本発明の様々な実施形態について本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。本発明は様々な形態により実現でき、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0040】
本発明を明確に説明するために説明上不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一な参照符号を付ける。
【0041】
また、明細書全体で、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対になる記載がない限り他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0042】
図4は、一実施形態によるスタイラスペンを示す図である。
【0043】
図4に示したように、一実施形態によるスタイラスペン100は、スタイラスチップ110、導電性ワイヤー120、第1本体部130、第2本体部140、およびガイド部150を含む。
【0044】
スタイラスチップ110は、全体的に球形態を有し得る。スタイラスチップ110は、一部が所定の曲率を有する形態(例えば、半球形態など)を有し得る。
【0045】
スタイラスチップ110は、第1本体部130の第1開口部131に配置され得る。スタイラスチップ110は、少なくとも一部が導電性材質を含む。この時、スタイラスチップ110は10Ω以下の抵抗値を有することが好ましい。また、スタイラスチップ110の直径は0.1mm〜3mmであることが良く、特に0.5mm〜2mmであることが好ましい。スタイラスチップ110の少なくとも一部は第1開口部131から突出しており、少なくとも一部は第1開口部131を通じて第1本体部130内に挿入されている。例えば、スタイラスチップ110の直径が2mmである場合、第1開口部131から突出した高さが1.2mmになるように、スタイラスチップ110の一部は第1開口部131を通じて第1本体部130内に挿入されている。
【0046】
導電性ワイヤー120はスタイラスチップ110に連結された、導電性を有するワイヤーであって、第1本体部130の内に配置され得る。導電性ワイヤー120は、金属性の材質を含む。スタイラスチップ110と導電性ワイヤー120は図15で後述する製造方法によってインサート(insert)射出成形され得る。
【0047】
導電性ワイヤー120は、使用者が把持するガイド部150と電気的に連結され得る。例えば、導電性ワイヤー120は、ガイド部150まで延長されてガイド部150に直接接触できる。
【0048】
導電性ワイヤー120は、20mm以上の長さを有し得る。また、導電性ワイヤー120は、チルトによる感度影響を最少化するために、その直径が0.1mm〜1mmであり得る。導電性ワイヤー120は円柱、多角柱、少なくとも一部分が曲面である柱形態、エンタシス(entasis)式の柱形態、角錐台(frustum of pyramid)形態、円錐台(circular truncated cone)形態などを有してもよく、その形態に制限されない。
【0049】
第1本体部130の内部には、スタイラスチップ110の一部および導電性ワイヤー120が配置され得る。この時、スタイラスチップ110は、第1開口部131に固定され得る。また、第1本体部130は、ガイド部150に結合されている。
【0050】
第1本体部130は、第1開口部131から角台と柱が結合された形態を含むことができる。第1本体部130は角台部分と柱部分が一体に結合された形態に示したが、二つの部分が分離されてもよい。柱部分は円柱、多角柱、少なくとも一部分が曲面である柱形態、エンタシス式の柱形態、角錐台形態、円錐台形態などを有してもよく、その形態に制限されない。このような第1本体部130は非導電性物質から形成することができる。
【0051】
ガイド部150は、導電性物質を含むことができる。ガイド部150は、使用者によって把持され得る。ガイド部150の導電性を有する一部分は、使用者によって直接把持され得るように外部に露出されてもよい。または、ガイド部150の導電性を有する一部分は、外部に露出されないように非導電性を有する外面に囲まれて構成されてもよい。
【0052】
ガイド部150は、スタイラスチップ110から20mm〜70mmの間に配置され得る。好ましくは、使用者によって把持されるガイド部150の高さは10mmであり、ガイド部150はスタイラスチップ110から20mm〜40mmの間に配置され得る。
【0053】
ガイド部150の外面は円柱、多角柱、少なくとも一部分が曲面である柱形態、エンタシス式の柱形態、角錐台形態、円錐台形態などを有してもよく、その形態に制限されない。
【0054】
ガイド部150は導電性ワイヤー120に電気的に連結され得る。導電性ワイヤー120とガイド部150の間の連結は多様な方法で実現することができる。そうすれば、スタイラスチップ110、導電性ワイヤー120、およびガイド部150が電気的に連結され得る。そうすれば、ガイド部150が使用者によって把持された状態でスタイラスチップ110が感知表面200に近接すれば、電荷がスタイラスチップ110から導電性ワイヤー120およびガイド部150を通じて使用者に伝達されてシンクされるので、スタイラスチップ110のタッチ感度をさらに高めることができる。
【0055】
第2本体部140は、ガイド部150に結合されている。第2本体部140は外面が円柱、多角柱、少なくとも一部分が曲面である柱形態などを有してもよく、その形態に制限されない。このような第2本体部140は非導電性物質から形成することができる。
【0056】
以下、図5を参照して、一実施形態によるスタイラスペン100について具体的に説明する。
【0057】
図5は、第1実施形態によるスタイラスペン100の詳細構造を示した図である。
【0058】
図5に示されているように、スタイラスペン100は、スタイラスチップ110、導電性ワイヤー120、第1本体部130、およびガイド部150を含む。
【0059】
スタイラスチップ110は、導電性ワイヤー120に結合されている。スタイラスチップ110内でスタイラスチップ110に結合された導電性ワイヤー120の少なくとも一部分(図16のTA参照)は変形されている。例えば、スタイラスチップ110内でスタイラスチップ110に結合された導電性ワイヤー120の少なくとも一部分の幅(または厚さ、直径)は導電性ワイヤー120の幅(または厚さ、直径)よりさらに大きい。またはスタイラスチップ110内でスタイラスチップ110に結合された導電性ワイヤー120の少なくとも一部分は鉤形態に曲がっていてもよい。これによって、スタイラスチップ110からの導電性ワイヤー120の分離を防止することができる。導電性ワイヤー120の一部分を変形する方式は、プレス成形方式以外にも多様な成形方式を用いることができる。
【0060】
スタイラスチップ110の一部は、第1本体部130の第1開口部131に配置され得る。導電性ワイヤー120はスタイラスチップ110から延長されて、第1開口部131および第1本体部130の空洞133に配置され得る。
【0061】
第1本体部130の一端には第1開口部131が位置し、他端には第2開口部134が位置する。第1開口部131と第2開口部134の間に空洞133が配置され得る。第1本体部130は、ガイド部150に結合されている。
【0062】
ガイド部150は、導電性ワイヤー120に電気的に連結され得る。例えば、ガイド部150は、導電性ワイヤー120に直接的に接触できる。または、ガイド部150は導電性ワイヤー120と直接接触していなくても、ガイド部150と導電性ワイヤー120は容量性結合(capacitive coupling)を成すことができる。
【0063】
導電性ワイヤー120は金属性材質を含む。導電性ワイヤー120はガイド部150の空洞152に配置され得る。ガイド部150の空洞152に位置した、導電性ワイヤー120の少なくとも一部分PAは変形されている。例えば、ガイド部150の空洞152内で導電性ワイヤー120の少なくとも一部分PAは屈曲されている。導電性ワイヤー120の少なくとも一部分PAについて図6を共に参照して説明する。
【0064】
図6a乃至図6gは、第1実施形態によるスタイラスペンの一部分PAの構造を示した図である。
【0065】
図6aに示されているように、第1方向(X)に延長された導電性ワイヤー120の一部分は第1方向に垂直な第2方向(Y)に屈曲されている。空洞152の直径が2Rであれば、第2方向(Y)に屈曲されている導電性ワイヤー120の長さはR以上であり得る。導電性ワイヤー120が屈曲されることによって、導電性ワイヤー120の一端部122が接触地点CP1で空洞152の内面153に接触されている。
【0066】
図6bに示されているように、第1方向(X)に延長された導電性ワイヤー120の一部分は第1方向に対して所定角度(a1)で屈曲されている。空洞152の直径が2Rであれば、所定角度(a1)で屈曲されている導電性ワイヤー120の長さ(d)はR/sin a1以上であり得る。導電性ワイヤー120が屈曲されることにより、導電性ワイヤー120の一端部122が接触地点CP1で空洞152の内面153に接触されている。
【0067】
導電性ワイヤー120は弾性力を有し得る。導電性ワイヤー120の変形された一部分PAは変形される前の形態(例えば、直線形態)に復元しようとする復原力を有し得る。導電性ワイヤー120の一部分PAはこのような復原力によってガイド部150の空洞152内で広げられるようになるので、ガイド部150と直接接触できる。
【0068】
図6bでは導電性ワイヤー120が鋭角を成して屈曲されたものを示したが、導電性ワイヤー120は鈍角を成して屈曲されてもよく、この時、所定角度(a1)で屈曲されている導電性ワイヤー120の長さ(d)はR/cos a1以上であり得る。
【0069】
図6cに示されているように、第1方向(X)に延長された導電性ワイヤー120の二部分は丸く屈曲されている。導電性ワイヤー120が屈曲されることによって、導電性ワイヤー120の屈曲された一部分が接触地点CP1で空洞152の内面153に接触されている。
【0070】
図6dに示されているように、ガイド部150の空洞152内には隔壁154が配置され得る。第1方向(X)に延長された導電性ワイヤー120の一端部122は接触地点CP2で隔壁154に接触されている。導電性ワイヤー120は隔壁154によって空洞152内で曲げられ得る。
【0071】
図6eに示されているように、ガイド部150の空洞152内には隔壁154が配置され得る。第1方向(X)に延長された導電性ワイヤー120は屈曲されて、屈曲された部分が接触地点CP2で隔壁154に接触されている。導電性ワイヤー120は隔壁154によって空洞152内で曲げられ得る。
【0072】
図6fに示されているように、ガイド部150の空洞152内には隔壁154が配置され得る。第1方向(X)に延長された導電性ワイヤー120は屈曲され、屈曲された部分が接触地点CP2で隔壁154に接触されており、一端部122が接触地点CP1で空洞152の内面153に接触されている。導電性ワイヤー120は隔壁154によって空洞152内で曲げられ得る。
【0073】
図6gに示されているように、第1方向(X)に延長された導電性ワイヤー120の一部分は空洞152内で空洞152の内面153から離隔されている。この時、導電性ワイヤー120が空洞152と直接接触していなくても、導電性ワイヤー120は空洞152と、空洞152内の空気を誘電体にする容量性結合を成すことができる。また、図示されていないが、第1方向(X)に延長された導電性ワイヤー120の一部分PAは内面153から離隔した状態で屈曲されていてもよい。
【0074】
前記の図6a乃至図6gで説明した通り、導電性ワイヤー120は多様な形態により空洞152内でガイド部150と直接接触できるが、導電性ワイヤー120の形態はこのような説明に制限されない。
【0075】
以下、前記で説明したスタイラスペン100を製造する方法について図7乃至図9を参照して説明する。
【0076】
図7は第1実施形態によるスタイラスペン100を製造する方法を示すフローチャートであり、図8および図9図7の方法によって製造されるスタイラスペン100を示した図である。
【0077】
図7を参照すれば、第1本体部130の第1開口部131にスタイラスチップ110および導電性ワイヤー120を挿入(S110)し、第1本体部130にスタイラスチップ110をボンディング(S120)する。段階(S110、S120)に関連して図8を共に参照する。
【0078】
図8の(a)に示されているように、第1本体部130は、第1開口部131、貫通ホール132、空洞133、第2開口部134、および結合部135を含む。スタイラスチップ110に連結された導電性ワイヤー120は第1開口部131に第1方向(D1)に挿入され得る。スタイラスチップ110が第1開口部131に接触するように、導電性ワイヤー120は第1本体部130に挿入され得る。
【0079】
そうすれば、図8の(b)に示されているように、導電性ワイヤー120は貫通ホール132、空洞133、および第2開口部134に配置され得る。接着部131aに接着剤などを塗布し、空洞133を通じて接着剤などを注入して、導電性ワイヤー120が貫通ホール132および空洞133のうちの少なくとも一部(BA1、BA2)に接着され得る。
【0080】
その次に、導電性ワイヤー120の端部PAを変形(S130)し、第1本体部130の第2開口部134にガイド部150を挿入(S140)する。段階(S130、S140)と関連して図9を共に参照する。
【0081】
図9の(a)に示されているように、導電性ワイヤー120は第1本体部130に挿入された状態で、一端部PAが変形され得る。例えば、端部PAは図6a乃至図6fのような形態に曲がっていてもよい。導電性ワイヤー120の端部PAを変形する方式として多様な成形方式を用いることができる。
【0082】
前記では導電性ワイヤー120の一部分で導電性ワイヤー120が1回曲げられた形態であるものと説明したが、導電性ワイヤー120が曲げられた回数には制限がない。ガイド部150に結合された状態で曲げられた導電性ワイヤー120の少なくとも一部分がガイド部150と直接接触されるように曲げられてもよい。
【0083】
また、導電性ワイヤー120の端部PAが所定の長さで切断され得る。例えば、導電性ワイヤー120が図6gのように空洞152と直接接触しないように、端部PAが所定の長さで切断され、導電性ワイヤー120の長さが調節され得る。
【0084】
図9の(a)および図9の(b)に示されているように、第1本体部130は第1方向(D1)に沿ってガイド部150に結合され得る。例えば、ガイド部150の第1開口部151を通じて空洞152に第1本体部130の結合部135が挿入されている。
【0085】
前記の方法によって製造されたスタイラスペン100は、スタイラスチップ110、導電性ワイヤー120、およびガイド部150が電気的に連結されている。使用者は外部に露出されたガイド部150を把持してスタイラスペン100を使用することができる。また、ガイド部150が延長されているので、使用者はガイド部150を容易に把持することができる。タッチ電極に伝達された駆動信号による電荷が接地状態の使用者の手にスタイラスペン100を通じてシンクされ得る。これにより、実施形態によるスタイラスペン100は使用者に向上したタッチ感度を提供することができる。
【0086】
また、導電性ワイヤー120がスタイラスチップ110に比べてさらに小さい直径で形成されるので、スタイラスペン100はスタイラスペン100のチルトオフセットを改善することができる。
【0087】
以下、図10乃至図13を参照して、実施形態によるスタイラスペン102、400、402、404を説明する。
【0088】
図10乃至13は第2乃至第5実施形態によるスタイラスペンを概略的に示した図である。
【0089】
まず、図10を参照すれば、第2実施形態のスタイラスペン102は第1実施形態のスタイラスペン100に比べて、第2本体部140をさらに含む。
【0090】
第2本体部140はガイド部150に結合されている。第2本体部140は外面は円柱、多角柱、少なくとも一部分が曲面である柱形態などを有してもよく、その形態に制限されない。このような第2本体部140は非導電性物質から形成できる。ガイド部150の第2開口部154を通じて空洞152に第2本体部140の結合部141が挿入されている。
【0091】
以下、図11を参照して、第3実施形態のスタイラスペン400を説明する。スタイラスペン400は、スタイラスチップ410、導電性ワイヤー420、第1本体部430、第2本体部440、およびガイド部450を含む。
【0092】
スタイラスチップ410は導電性ワイヤー420に結合されている。スタイラスチップ410内でスタイラスチップ410に結合された導電性ワイヤー420の少なくとも一部分は変形されている。例えば、スタイラスチップ410内でスタイラスチップ410に結合された導電性ワイヤー420の少なくとも一部分の幅(または厚さ、直径)は導電性ワイヤー420の幅(または厚さ、直径)よりさらに大きい。または、スタイラスチップ410内でスタイラスチップ410に結合された導電性ワイヤー420の少なくとも一部分は鉤形態に曲がっていてもよい。これによってスタイラスチップ410からの導電性ワイヤー420の分離が防止される。導電性ワイヤー420の一部分を変形する方式はプレス成形方式以外にも多様な成形方式を用いることができる。
【0093】
スタイラスチップ410の一部は、第1本体部430の第1開口部431に配置され得る。導電性ワイヤー420はスタイラスチップ410から延長されて、第1開口部431および第1本体部430の空洞433に配置され得る。
【0094】
第1本体部430の一端には第1開口部431が位置し、他端には第2開口部432が位置する。第1開口部431と第2開口部432の間に空洞433が配置され得る。第1本体部430はガイド部450に結合されている。
【0095】
ガイド部450は導電性ワイヤー420に電気的に連結され得る。第1ガイド部451は導電性ワイヤー420に直接的に接触され得る。
【0096】
導電性ワイヤー420はガイド部450の空洞452に配置され得る。ガイド部450の空洞452に位置した、導電性ワイヤー420の少なくとも一部分PAは変形されている。例えば、導電性ワイヤー420の少なくとも一部分PAは屈曲されている。
【0097】
導電性ワイヤー420は弾性力を有する金属性材質を含む。そして、導電性ワイヤー420の変形された一部分PAは変形される前の形態(例えば、直線形態)に復元しようとする復元力を有し得る。導電性ワイヤー420の一部分PAはこのような復元力によってガイド部450の空洞452内で広げられるようになるので、ガイド部450と直接接触できる。
【0098】
ガイド部450は第2本体部440に結合されている。ガイド部450は第2本体部440の開口部441で、第2本体部440と結合され得る。例えば、ガイド部450の結合部454は第2本体部440の開口部に挿入されて結合され得る。
【0099】
図12に示したように、本発明の他の実施形態によるスタイラスペン402は、スタイラスチップ410、導電性ワイヤー420、第1本体部430、ガイド部450、および第2本体部440を含む。
【0100】
図12のスタイラスペン402は図11のスタイラスペン400と大部分類似しているが、スタイラスペン400に比べて、ガイド部450が第1本体部430と第2本体部440内に完全に挿入されているので、これについてのみ説明する。
【0101】
ガイド部450は、導電性ワイヤー420に電気的に連結され得る。導電性ワイヤー420とガイド部450の間の連結は多様な方法で実現することができる。
【0102】
ガイド部450は第1本体部430と第2本体部440内に完全に挿入されている。ガイド部450の外面は第1本体部430と第2本体部440によってカバーされている。図12では、第1本体部430の第2開口部432が図11の第2開口部432よりさらに長く延長されてガイド部450を囲んでいる。
【0103】
この実施形態のスタイラスペン402は、使用者が第1本体部430の一部または第2本体部440を把持する場合、ガイド部450と使用者の手が第1本体部430の一部または第2本体部440を通じて容量性カップリングされているので、タッチ電極に伝達された駆動信号による電荷が使用者の手にシンクされ得る。これにより、実施形態によるスタイラスペン402は使用者に向上したタッチ感度を提供することができる。
【0104】
図13に示したように、本発明の他の実施形態によるスタイラスペン404は、スタイラスチップ410、導電性ワイヤー420、第1本体部430、第2本体部440、ガイド部450、およびガイド延長部460を含む。
【0105】
図13のスタイラスペン404は図11のスタイラスペン400と大部分類似しているが、ガイド部450に結合されるガイド延長部460をさらに含むので、これについてのみ説明する。
【0106】
ガイド延長部460は、ガイド部450に結合されている。ガイド延長部460の外面は円柱、多角柱、少なくとも一部分が曲面である柱形態などを有してもよく、その形態に制限されない。このようなガイド延長部460は導電性物質から形成でき、ガイド部450と同一な物質から形成されるか、またはガイド部450と異なる物質から形成できる。
【0107】
また、ガイド延長部460は、スタイラスペン404の長さ方向に延長された導電体から形成できる。導電体の形状は制限されない。
【0108】
ガイド延長部460は結合部461を含む。ガイド部450の空洞452はガイド部450を貫通する。結合部461は、ガイド部450の空洞452に挿入される。これによって、ガイド延長部460はガイド部450に電気的に連結される。
【0109】
また、図13で示されてはいないが、結合部461は空洞452内で導電性ワイヤー420の一部分と直接接触され得る。これによって、ガイド延長部460はスタイラスチップ410および導電性ワイヤー420と電気的に連結され得る。
【0110】
使用者は外部に露出されたガイド部450の把持部451を把持してスタイラスペン404を使用することができる。タッチ電極に伝達された駆動信号による電荷が接地状態の使用者の手にスタイラスペン404を通じてシンクされ得る。また、ガイド部450に結合されたガイド延長部460が第2本体部440内で延長されているので、使用者が第2本体部440を把持する場合、ガイド延長部460と使用者の手が第2本体部440を通じて容量性カップリングされているので、タッチ電極に伝達された駆動信号による電荷が使用者の手にシンクされ得る。これにより、実施形態によるスタイラスペン404は使用者に向上したタッチ感度を提供することができる。
【0111】
また、導電性ワイヤー420がスタイラスチップ410に比べてさらに小さい直径で形成されるので、スタイラスペン400はスタイラスペン400のチルトオフセットを改善することができる。
【0112】
以下、図14乃至図20を参照して、前記で説明したスタイラスチップ110とこれに結合された導電性ワイヤー120を製造する方法についてさらに説明する。スタイラスチップを製造する段階は前記の段階(S110)以前にさらに遂行できる。
【0113】
図14は一実施形態によるスタイラスペンの一部を製造する方法を示した図であり、図15乃至図20図14の方法によって製造されるスタイラスペンの一部を示した図である。
【0114】
図14を参照すれば、まず、導電性ワイヤー120および第1脱型部340を製造装置300の成形空間312、322に配置(S210)する。
【0115】
図15に示されているように、製造装置300は第1金型部310および第2金型部320を含む。第1金型部310は内部に第1キャビティ312が形成されており、第2金型部320も内部に第2キャビティ322が形成されている。第1金型部310と第2金型部320が結合する時、第1キャビティ312と第2キャビティ322は成形空間312、322を形成することができる。成形空間312、322はスタイラスチップ110の形状に対応する形態を有し得るが、以下の図面では全体的に球形態を有するものを示す。
【0116】
第2金型部320には、溶融物350が注入される注入口326、導電性ワイヤー120が挿入される第1挿入口328、および第1脱型部340が挿入される第2挿入口324が形成されている。
【0117】
図16に示されているように、段階(S210)では、導電性ワイヤー120は第1挿入口328を通じて挿入されて、その一端が成形空間312、322内部に配置され得る。この時、成形空間312、322内部に位置した導電性ワイヤー120の一部分(TA)は変形された形態を有してもよい。導電性ワイヤー120の一部分(TA)を変形する方式はプレス成形方式以外にも多様な成形方式を用いることができる。そして、導電性ワイヤー120の他端は第2脱型部330によって支持され得る。
【0118】
第1脱型部340は第2挿入口324を通じて挿入されて、成形空間312、322と第2挿入口324の境界に配置され得る。第1脱型部340は第2挿入口324を通じて成形空間312、322からの溶融物350の流出を防止することができる。
【0119】
溶融物350を注入(S220)する。溶融物350は金属溶融物、樹脂組成物などを含む。この時、金属溶融物および樹脂組成物は冷却後に導電性を有する物質の溶融物350であり得る。
【0120】
図17に示されているように、溶融物350は注入口326を通じて注入されて成形空間312、322内部を満たすことができる。成形空間312、322内部に注入された溶融物350が冷却されることによって、溶融物350が凝固して成形空間312、322内で導電性ワイヤー120と融着され得る。
【0121】
冷却が完了すると、第1金型部310を分離(S230)する。図18に示されているように、第1金型部310と第2金型部320を互いに反対方向に移動させるか、第1金型部310を第2金型部320から離隔させ、第1金型部310が分離される。
【0122】
その次に、第2金型部320を分離(S240)する。図19に示されているように、第1脱型部340にはD3方向に力を加え、第2脱型部330にはD4方向に力を加えれば、図20に示されているようにスタイラスチップ110は第2キャビティ322から脱型される。即ち、スタイラスチップ110が成形空間312、322から離隔される方向に第1脱型部340と第2脱型部330に加圧して、スタイラスチップ110を脱型させることができる。スタイラスチップ110の表面に対して表面処理を行うことができる。
【0123】
前記のような射出方式で、スタイラスチップ110内部に導電性ワイヤー120が挿入されている形態にスタイラスチップ110と導電性ワイヤー120が結合され得る。このような射出方式を通じて形成されたスタイラスチップ110と導電性ワイヤー120の結合体は耐久性が向上され、外部衝撃によって分離されるか破損される恐れが少ない効果がある。また、スタイラスチップ110と導電性ワイヤー120を結合する他の方式に比べて、低廉な生産費用で大量生産が可能であるという利点を有する。
【0124】
前記の詳細な説明は全ての面で制限的に解釈されてはならず、例示的なものとして考慮されなければならない。本発明の範囲は添付された請求項の合理的解釈によって決定されなければならず、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0125】
100 スタイラスペン
110 スタイラスチップ
120 導電性ワイヤー
130 第1本体部
131 第1開口部
140 第2本体部
150 ガイド部
200 感知表面
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図6c
図6d
図6e
図6f
図6g
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20