(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
多数の果菜載せ体が無端チェーンの走行方向に取付けられた果菜搬送体に載せて搬送中の果菜を計測して当該果菜の等階級を判別し、判別された果菜を判別結果に応じて果菜載せ体から果菜走行方向側方のプールコンベアに直に又はプールコンベアの手前の中継具を介して送り出すことができる果菜自動選別装置において、
果菜載せ体は、フレームにベルトが往復回転可能に周回されたベルトコンベア式であり、フレームは無端チェーンに取り付けられ、当該無端チェーンの走行に伴ってその走行方向に移動して、ベルトの上走行部の上に載せた果菜をその走行方向に搬送可能であり、
前記フレームは無端チェーンに取り付けられるベース部に二組の回転ローラを備え、二組の回転ローラは無端チェーンの走行方向に横に並べて併設され、各組の回転ローラは果菜送り出し方向先端側の回転ローラと後端側の回転ローラを備え、果菜送り出し方向先端側の回転ローラが果菜送り出し方向後方側の回転ローラよりも無端チェーンの走行方向に対して斜め後方に配置されており、
夫々の組の回転ローラはその軸方向外側が高く、内側が低くなる斜め内向き下り傾斜であり、
前記ベルトはフレームの各組の両回転ローラに巻かれて二本一組として横並びに併設されており、当該二本のベルトは果菜送り出し方向先端側が無端チェーンの走行方向に対して斜め後方向きに併設されており、
前記二本のベルトの夫々は、夫々の組の先端側の回転ローラと後方側の回転ローラに巻かれることにより、横幅方向外側が高く、内側が低くなる斜め内向き傾斜に設けられており、両ベルトはその上に一つの果菜を跨がせて載せることができる横幅であり、
前記二本のベルトはそれらと連結されたスライドピンの移動により往復回転し、
前記往復回転は無端チェーンの走行方向に対して斜め後方に直線的に回転する往回転と、戻る方向へ直線的に回転する復回転であり、前記往回転時に両ベルトの上走行部の上の果菜を搬送方向斜め後方のプールコンベアの上走行部の上又はプールコンベアの手前の中継具の上に送り出すことができ、
前記プールコンベアは前記果菜搬送体の長手方向に間隔をあけて二以上配置されており、夫々のプールコンベアは果菜が送り出されるたびに回転するものであり、
前記果菜載せ体の二本のベルトの上走行部は、果菜をプールコンベアの上走行部の上又はプールコンベアの手前の中継具の上に水平又は略水平に送り出すことができる高さである、
ことを特徴とする果菜自動選別装置。
多数の果菜載せ体が無端チェーンの走行方向に取付けられた果菜搬送体に載せて搬送中の果菜を計測して当該果菜の等階級を判別し、判別された果菜を判別結果に応じて果菜載せ体から果菜走行方向側方のベルトコンベア式のプールコンベアに直に又はプールコンベアの手前の中継具を介して送り出すことができる果菜自動選別装置において、
果菜載せ体は、フレームにベルトが往復回転可能に周回されたベルトコンベア式であり、フレームが無端チェーンに取り付けられ、当該無端チェーンの走行に伴ってその走行方向に移動して、ベルトの上走行部の上に載せた果菜をその走行方向に搬送可能であり、
前記フレームは無端チェーンに取り付けられるベース部に三組以上の回転ローラを備え、三組以上の回転ローラは無端チェーンの走行方向に横に並べて併設され、各組の回転ローラは果菜送り出し方向先端側の回転ローラと後端側の回転ローラを備え、果菜送り出し方向先端側の回転ローラが果菜送り出し方向後方側の回転ローラよりも無端チェーンの走行方向に対して斜め後方に配置されており、
三組以上の回転ローラのうち内側の組の両回転ローラは水平又は略水平であり、両外側の組の両回転ローラはその軸方向外側が高く、内側が低くなる斜め内向きの下り傾斜に配置されており、
前記ベルトは各組の両回転ローラに巻かれて三本以上が一組として横並びに併設されており、果菜送り出し方向先端側が無端チェーンの走行方向に対して斜め後方向きに併設されており、
前記三本以上のベルトのうち両外側のベルトの夫々は、前記両外側の組の先端側の回転ローラと後方側の回転ローラの夫々に巻かれて、横幅方向外側が高く、内側が低くなる斜め内向き傾斜に設けられており、両外側のベルトの内側のベルトは前記内側の組の先端側の回転ローラと後方側の回転ローラに巻かれて水平又は略水平であり、それら三本以上のベルトはその上に一つの果菜を跨がせて載せることができる横幅であり、
前記三本以上のベルトはそれらと連結されたスライドピンの移動により同期して往復回転し、
前記往復回転は無端チェーンの走行方向に対して斜め後方に直線的に回転する往回転と、戻る方向へ直線的に回転する復回転であり、
前記プールコンベアは前記果菜搬送体の長手方向に間隔をあけて二以上配置されており、夫々のプールコンベアは果菜が送り出されるたびに回転するものであり、
前記果菜載せ体の三本以上のベルトの上走行部は、果菜をプールコンベアの上走行部の上又はプールコンベアの手前の中継具の上に水平又は略水平に送り出すことができ、それら三本以上のベルトのうち少なくとも内側のベルトの上走行部の上面は、果菜をプールコンベアの上走行部の上又は中継具の上に水平又は略水平に送り出すことができる高さである、
ことを特徴とする果菜自動選別装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の果菜載せ体は、ベルトの上走行部が水平又は略水平であることから、果菜搬送時に、果菜載せ体上の果菜が搬送方向(ベルトの横幅方向)に転がることがあった。転がって位置ずれすると、イチゴのように傷み易い果菜の場合は、擦り傷が付いたり、形崩れしたりすることがある。また、計測部に搬送される果菜が位置ずれしたまま計測部に送り込まれるため、計測部のカメラで果菜を真上から写真撮影すると、撮影画像と、果菜の実際の形状や大きさにずれが生じ、計測誤差の原因となり、計測精度が低下する。
【0008】
本発明の解決課題は、搬送時に、果菜載せ体上の果菜を搬送方向側方に転がりにくくして、イチゴなどの傷付き易い果菜を傷付けずに、位置ずれしないように搬送することができる果菜載せ
体を備えた果菜自動選別装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[果菜載せ体]
本願の果菜載せ体は、フレームにベルトが往復回転可能に周回されたベルトコンベア式であり、そのフレームが無端チェーンに取り付けられ、当該無端チェーンの走行に伴ってその走行方向に移動して、ベルトの上走行部の上に載せた果菜をその走行方向に搬送可能なものであって、ベルトが二本を一組として果菜搬送方向に平行に設けられ、前記一組の二本のベルトは、夫々のベルトの上走行部の横幅方向外側が内側から上向き傾斜に高く設けられて、一つの果菜を二本のべルトの上走行部に跨がせて載せることができるようにしたものである。
【0010】
本願の果菜載せ体は、フレームにベルトが往復回転可能に周回されたベルトコンベア式であり、そのフレームが無端チェーンに取り付けられ、当該無端チェーンの走行に伴ってその走行方向に移動して、ベルトの上走行部の上に載せた果菜をその走行方向に搬送可能なものであって、ベルトが三本以上を一組として果菜搬送方向に平行に設けられ、前記一組の三本以上のうち少なくとも両外側のベルトは、夫々のベルトの上走行部の横幅方向外側が内側から上向き傾斜に高く設けられて、一つの果菜を三本以上のべルトの上走行部に跨がせて載せることができるようにしたものであってもよい。この場合、三本以上のべルトの配置間隔、高低差、両外側のベルトの傾斜角度等を、両外側ベルトの上に載せた果菜の底面を、両外側ベルト間の内側ベルトの上走行部に接触するように、又は接触せずに浮くように設定することができる。
【0011】
前記果菜載せ体は、ベルトの上走行部よりも上方に背凭れが設けられ、ベルトの上走行部のうち、前記背凭れよりもベルトによる果菜送り出し方向先方に果菜を一つ載せることができる果菜載置部が設けられたものとすることもできる。
【0012】
前記果菜載置部は、各組の二本以上のベルトの全部又は一部に跨がるように設けることもできる。
【0013】
前記背凭れは、各組の二本以上のベルトに個別に又は二本以上のベルトの全部又は一部に跨るように設けて、それらベルトの往復回転に伴ってその回転方向に移動するようにすることもできる。
【0014】
前記ベルトはフレームに斜め後方向きになるように設けて、フレームを無端チェーンに取り付けると、無端チェーンの走行方向斜め後方向きになるようにし、当該ベルトの果菜載置部の上に載せられた果菜を、ベルトの斜め後方への回転(往回転)により果菜搬送方向斜め後方に送り出すことができるようにすることもできる。
【0015】
[果菜自動選別装置]
本発明の果菜自動選別装置は、上走行‐下走行‐上走行に折り返して循環走行する無端チェーンに、その走行方向に、果菜載せ体が多数設けられた果菜搬送体に、作業員が果菜を載せる供給エリアと、供給エリアで果菜載せ体に載せた果菜の形状、大きさ等を計測して等階級を判別する計測・判別エリアと、計測・判別エリアで計測判別された果菜を、判別結果に応じて果菜載せ体から果菜走行方向側方のベルトコンベア式のプールコンベア又は中継具に送り出す仕分けエリアを備えた果菜自動選別装置であって、無端チェーンに前記いずれかの果菜載せ体が取り付けられたものである。
【0016】
前記プールコンベアはベルトが回転可能に周回されたものであり、仕分けエリアの搬送方向側方に、その搬送方向に作業間隔をあけて、少なくとも、等階級の数以上設けることができる。
【0017】
前記プールコンベアは、果菜載せ体から果菜が送り込まれるたびに間欠回転して、当該プールコンベアの上に、少なくとも果菜一個が載るスペースを確保でき、ベルトの回転により果菜載せ体から送り込まれる果菜を当該ベルトの上に引き寄せることができるものであってもよい。
【0018】
前記果菜自動選別装置は、果菜搬送体の側方に、果菜を載せる作業員が目視判別した結果を入力するための判別ボタンが多数取り付けられたボタン走行体が設けられ、このボタン走行体は、果菜搬送体の果菜載せエリアから仕分けエリアの手前までの区間に設けられ、前記ボタン走行体は、その走行時に前記判別ボタンが一組のベルトに対応して並走するように、前記果菜搬送体と等速で走行するものとするのがよい。
【発明の効果】
【0019】
[果菜載せ体]
本願の果菜載せ体は、その構成に応じて次の効果を奏する。
(1)二本のベルトが当該ベルトの上走行部の横幅方向外側が内側から上向き傾斜に高く設けられているため、一つの果菜を二本のべルトの上走行部に跨がせて載せて両ベルトで二点支持されて安定し、搬送方向側方に転がりにくくなる。二点支持の場合はベルトへの果菜の接触面積が狭くなるため、果菜にベルトとの接触による擦り傷が付きにくくなる。
(2)三本以上のベルトのうち少なくとも両外側のベルトが、当該ベルトの上走行部の横幅方向外側が内側から上向き傾斜に高く設けられているため、一つの果菜を両外側のベルトと、それらベルトの内側のべルトの上走行部に跨がせて載せて、それらベルトで支持(三本の場合は三点支持)されて安定し、果菜載せ体上の果菜が搬送方向側方に転がりにくくなる。前記支持の場合もベルトへの果菜の接触面積が狭くなるため、果菜にベルトとの接触による擦り傷が付きにくくなる
(3)果菜載置部を二本以上のベルトの全部又は一部に跨るように設けた場合、果菜載置部に果菜を載せ易くなる。果菜が二本以上のベルトに分散支持されるため、水平又は略水平な一枚のベルトの上走行部に果菜を載せる(ベタ載せする)従来の果菜載せ体に比べて、ベルトへの果菜の接触面積が小さくなり、ベルトとの接触による擦り傷が付きにくい。
(4)果菜載置部の後方に、ベルトと共に移動する背凭れを設けた場合、背凭れを位置決めの目安にして果菜載置部に載せることができるので果菜を果菜載置部に載せ易くなる。また、無端チェーンに取り付けられた多数の果菜載せ体に、果菜を一列又は略一列に揃えて載せることができ、載せた果菜を後方から支持することもできるため、果菜が搬送中に位置ずれしにくくなり、一列又は略一列に揃った状態で搬送して計測・判別部に送り込むことができるため、計測・判別エリアの果菜搬送体の上方に設けた計測器で、果菜の形状、大きさ等を正確に計測することができ、計測精度が向上する。また、送り出した果菜がプールコンベア或いは中継具にスムーズに乗り移りにくい場合は、果菜が背凭れで押されるため、乗り移りが確実になる。
(5)ベルトを無端チェーンの走行方向斜め後方向きに設けて、果菜を無端チェーンの走行方向斜め後方に送り出すことができるようにした場合、送り出される果菜の搬送方向への慣性が低減するため、プールコンベア又は中継具に送り出され果菜が、転がりにくくなる。
【0020】
本発明の果菜自動選別装置は、その構成に応じて次の効果がある。
(1)前記効果を奏することのできる本発明の果菜載せ体を備えているため、当該果菜載せ体の効果を奏する。
(2)プールコンベアを無端チェーンの走行方向に、少なくとも、等階級別の数以上設けた場合、等階級判別した果菜を確実に等階級別に仕分けすることができる。
(3)プールコンベアを果菜が送り込まれるたびに間欠回転して果菜の引き受け領域を確保するようにした場合、後から送り出される果菜が、先に送り出されてプールコンベアにプールされている果菜に衝突することがなく、衝突による押し傷が付かない。
(4)プールコンベアのベルトの回転により果菜をベルトの上に引き寄せることができるため、果菜の引き継ぎが確実になる。
(5)目視判別の結果を入力する判別ボタンを設けた場合、計測器では計測しきれない部分(果菜の底面側)の傷や色をも等階級判別の項目として考慮されるため、高い精度での等階級判別が可能となる。
(6)判別ボタンを取り付けたボタン走行体を、供給エリアから仕分けエリアの手前までの区間に設ければ、ボタン走行体が仕分けエリアでの果菜の仕分けの邪魔にならない。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(果菜載せ体の
参考例1)
本願の果菜載せ体1の一例を、図面を参照して説明する。
本願の果菜載せ体1は、フレーム3にベルト5が往復回転可能に周回されたベルトコンベア式のものであり、フレーム3が無端チェーン2(
図10)に取り付けられ、当該無端チェーン2の走行に伴ってその走行方向に移動して、ベルト5の上走行部5x(
図5(a)(b)及び
図6(a)(b))の上に載せた果菜Aをその走行方向に搬送可能なものである。一例として
図1に示す果菜載せ体1はフレームに三本のベルト5a〜5cが設けられたものである。
【0023】
[果菜載せ体のフレーム]
図2に示すように、前記フレーム3は平面視多角形状のベース部3aとベース部3aの幅方向両端に下向きに突設された固定片3bを備えている。ベース部3aには、その長手方向に細長な細長孔6(
図3(b))が開口され、その細長孔6からベース部3aよりも下方までスライドピン7(
図3(b))が突出するようにしてある。それぞれの固定片3bには二つの留め孔3cが開口され、無端チェーン2(
図10)への固定時に止め具を差込んで固定できるようにしてある。ベース部3aには回転ローラ10(
図1)を保持するための四枚の支持部9が立設されている。説明の便宜上、本願では、四枚の支持部9を、図中左から順に、第一支持部9a、第二支持部9b、第三支持部9c、第四支持部9dという。
【0024】
図2に示すように、第一支持部9a〜第四支持部9dのそれぞれは、直立部12a〜12dと傾斜部13a〜13dを備えている。第一支持部9aの傾斜部13aと第二支持部9bの傾斜部13bの間には、その長手方向両端のそれぞれに一つずつ(合計二つ)回転ローラ(説明の便宜上「第一ローラ」という)10a、10bが軸支されている。第一ローラ10a、10bは、その支持軸の一端が第一支持部9aの傾斜部13aに、他端が第二支持部9bの傾斜部13bに支持され、正面から見たときに、
図4のように斜め内向きに傾斜した状態で支持されている。
【0025】
[果菜載せ体の回転ローラ]
第二支持部9bの直立部12bと第三支持部9cの直立部12cの間には、その長手方向両端のそれぞれに二段ずつ(合計四つ)回転ローラ(説明の便宜上「第二ローラ」という)10c〜10fが軸支されている。第二ローラ10c〜10fは、その支持軸の一端が第二支持部9bの直立部12bに、他端が第三支持部9cの直立部12cに支持され、正面から見たときに、
図4のようにフレーム3のベース部3aと平行又は略平行となる状態で支持されている。
【0026】
第三支持部9cの傾斜部13cと第四支持部9dの傾斜部13dの間には、その長手方向両端のそれぞれに一つずつ(合計二つ)回転ローラ(説明の便宜上「第三ローラ」という)10g、10hが軸支されている。第三ローラ10g、10hは、その支持軸の一端が第三支持部9cの傾斜部13cに、他端が第四支持部9dの傾斜部13dに支持され、正面から見たときに、
図4のように斜め内向きに傾斜した状態で支持されている。
【0027】
前記回転ローラ10a〜10hのうち、搬送ベルトの送り出し方向先方側のローラ10a、10c、10d、10gは、フレーム3の固定片3bよりも外側に突出するようにしてある。このように、送り出し方向先方側のローラ10a、10c、10d、10gを、フレーム3の固定片3bよりも外側に突出することで、果菜載せ体1の送り出し方向先端と、プールコンベア25の間の隙間を最小限に抑えることができ、果菜載せ体1の送り出し方向先端とプールコンベア25の間の隙間に果菜Aが嵌って、果菜Aが傷付くのを防止することができる。
【0028】
[果菜載せ体のベルト]
前記第一ローラ10a、10bの外周には無端状のベルト(説明の便宜上、「第一ベルト」という)5aが、第二ローラ10c〜10fの外周には無端状のベルト(説明の便宜上、「第二ベルト」という)5bが、第三ローラ10g、10hの外周には無端状のベルト(説明の便宜上、「第三ベルト」という)5cが周回されている。第一ベルト5a〜第三ベルト5cは、往復回転式のベルト5である。なお、ここでいう無端状とは、ベルト5自体が環状に周回された場合のみならず、ベルト5の端部間を連結手段で連結して環状にしたものや、複数のベルト片を複数の連結手段で連結して環状にしたものなどを含む意味である。
【0029】
前記第一ベルト5a〜第三ベルト5cはテンションを掛けて巻かれており、それぞれの上走行部5x(
図5(a)(b)、
図6(a)(b))及び下走行部5yが不必要に撓まないようにしてある。ここでいう上走行部5x及び下走行部5yは相対的な概念であり、回転ローラ10よりも上側の上走行部5xが回転ローラ10の下側に回り込めば、当該部分は下走行部5yとなり、回転ローラ10よりも下側の下走行部5yが回転ローラ10の上側に回り込めば、当該部分は上走行部5xとなる。ベルト5は果菜の損傷防止の点からはクッション性のあるものが好ましい。また、果汁の染み込みによるベルトの汚れや他の汚れを払拭し易くするためには水分を吸収し難い材質、例えばスポンジのような弾性材の表裏両面又は片面を非吸水材でコートしたものやそれらを貼り合わせたもの等が好ましい。
【0030】
[斜め後方向き]
前記回転ローラ10は、フレーム3を無端チェーン2に取り付けたときに、それら回転ローラ10に周回されるベルト5の送り出し方向先方側(回転ローラ10a、10c、10d、10g側)が、無端チェーン2の走行方向に対して斜め後向きになるように配置してあり、これらベルト5の回転によって果菜Aを無端チェーン2の走行方向斜め後方に送り出せるようにしてある。果菜Aを無端チェーン2の走行方向斜め後方に送り出せるようにすることで、無端チェーン1の走行方向に働く慣性力を低減して、送り出し時における果菜Aの転がりを防止することができる。
【0031】
[果菜載せ体の背凭れと果菜載置部]
この
参考例では、三本のベルト5a〜5cを一組としてあり、それら三本のベルト5a〜5cの上走行部5x(
図5(a)(b)及び
図6(a)(b))に背凭れ11が設けられている。背凭れ11は三本のベルト5a〜5cに跨るようにしてあり、その背凭れ11の前方側に果菜Aを一つ載せられる広さの果菜載置部20(例えば、
図3(a)に仮想線で示した部分)が設けられている。果菜載置部20は三本のベルト5a〜5cに跨るように設けられ、果菜載置部20に果菜Aを載せると、当該果菜Aが三本のベルト5a〜5cの三点で支持されるようにしてある。前記背凭れ11を設けることによって、果菜Aが果菜送り出し方向後方へ転倒したり位置ずれすることを防止するとともに、果菜Aを確実にプールコンベア25に送り出すことができる。また、果菜載置部20に果菜Aを載せる際の位置決めの目印とすることができる。
【0032】
背凭れ11は図示しない固定具で三枚のベルト5a〜5cのすべてと連結してあり、後述するスライドピン7によってベルト5a〜5cが往復回転すると、その動きに伴ってその往復方向に移動するようにしてある。背凭れ11とベルト5a〜5cは別々に回転するようにすることもできる。背凭れ11とベルト5a〜5cを別々に回転するようにした場合、背凭れ11は背凭れ用の移動機構(図示しない)によって、ベルト5a〜5cはベルト用の移動機構(前述のスライドピン7とガイド溝21)によって移動させるようにすることができる。背凭れ11とベルト5a〜5cを別々にした場合、背凭れ11のみを送り出し方向前後に往復回転可能とし、ベルト5a〜5cを一方向循環式にすることもできる。
【0033】
果菜載置部20は、三本のベルト5a〜5cの中心又はその近傍に設けてあり、果菜Aを載せたときに当該果菜Aが背凭れ11の当該果菜A側の端部に接触する又は背凭れ11の当該果菜A側の端部に近接するようにしてある。果菜載置部20には、当該箇所が果菜載置部20であることを作業者が把握できるようなマークを付けておくこともできる。前記三本のべルト5a〜5cの配置間隔、高低差、両外側のベルトの傾斜角度等は、両外側ベルト5a、5cの上に載せた果菜Aの底面が、両外側ベルト5a、5c間の内側ベルト5bの上走行部に接触するように、又は接触せずに浮くように設定することができる。
【0034】
[スライドピン]
この
参考例では、真ん中のベルト5bにスライドピン7が設けられている。スライドピン7は、無端チェーン2の下方に設けられたガイド溝21(
図11)に沿って移動可能な棒状部材であり、その先端側(下端側)にガイドローラ22(
図4)が回転自在に設けられている。スライドピン7は、果菜載せ体1を無端チェーン2に取り付けた際に、スライドピン7の少なくとも下端部がガイド溝21に嵌るように、フレーム3のベース部3aよりも下側に突設するように取り付けられている。この実施形態では、三本のベルト5a〜5cと背凭れ11を連結してあり、スライドピン7がガイド溝21に沿って移動することで、三本のベルト5a〜5c及びベルト5a〜5cに固定された背凭れ11が移動するようにしてある。
【0035】
スライドピン7は、
図5(a)(b)のようにベルト5の下走行部5yの底面に設けることも、
図6(a)(b)のようにベルト5の上走行部5xの底面に設けることもできる。スライドピン7をベルト5の下走行部5yに設けた場合、スライドピン7が
図5(a)の左方向に移動するとベルト5が往回転(
図5(a)の右方向に回転)し、
図5(b)のように右方向に移動するとベルト5が復回転(
図5(a)の左方向に回転)する。他方、スライドピン7をベルト5の上走行部5xに設けた場合、スライドピン7が
図6(a)の右方向に移動するとベルト5が往回転(
図6(a)の右方向に回転)し、
図6(b)の左方向に移動するとベルト5が復回転(
図6(b)の左方向に回転)する。なお、
図6(a)(b)のように上走行部5xの底面に取り付ける場合、それぞれのベルト5にスリット(図示しない)を形成し、スライドピン7が当該スリットを貫通してベース部3aよりも下側に突出するようにしておく。
【0036】
(果菜載せ体の
参考例2)
図7に示すように、ベルト5は二本を一組とすることもできる。
図7では、二本のベルト5a、5bの幅方向外側が内側に下向き傾斜に設けられていることにおいて前記
参考例1と異なるが、
参考例1と共通箇所の構成、作用、例えばフレームの構成、作用等は
参考例1と同じにすることができる。
参考例1の三本のベルト5a〜5cの場合は、
図8(a)のように、果菜Aが両外側のベルト5a、5cと内側のベルト5bの三本に三点支持され、
参考例2の場合(
図7の二本のベルト5a、5bの場合)は、
図8(b)のように二本のベルト5a、5bに二点支持される。
【0037】
(果菜載せ体の
参考例3)
前記
参考例では、フレーム3に三本一組又は二本一組のベルト5が一組設けられた場合を一例としているが、
図9(a)(b)のように、一つのフレーム3に三本一組のベルト又は二本一組のベルト5を二組併設することもできる。この場合、フレーム3は前記
参考例の場合よりも横幅の広いものを用いることができる。ベルト5は三組以上設けることもできる。いずれの場合も、三本一組或いは二本一組のベルト5は、組単位で往復回転するようにしておく。背凭れ11と果菜載置部20も組単位に設置し、一組のベルト5の往復回転に合わせて、それらが往復方向に移動するようにしておく。
【0038】
(果菜載せ体のその他の
参考例)
前記
参考例1及び2では、ベルト5を三本一組又は二本一組とした場合を一例としているが、ベルト5は四本以上を一組とすることもできる。この場合も、無端チェーン2による搬送方向先方側及び後方側のベルト5の上走行部5xの横幅方向外側が内側から上向き傾斜に高くなるようにしておき、果菜載置部20に載せた果菜Aが、面で支持されるのではなく、点で支持されるようにするのが好ましい。果菜Aを面ではなく、点で支持することによって、果菜Aとベルト5の接触面積を減らすことができ、ベルト5との接触による果菜Aの傷付きを防止することができる。
【0039】
(果菜自動選別装置の実施形態1)
本発明の果菜自動選別装置の一例を、図面を参照して説明する。本発明の果菜自動選別装置は、無端チェーン2に果菜載せ体1が多数設けられた果菜搬送体30と、当該果菜搬送体30の途中に設けられた等階級計測装置(本願において「計測器」という)31と、果菜載せ体1から送り出される判別済みの果菜Aを引き受けるベルトコンベア式のプールコンベア25を備えている。本発明の果菜自動選別装置には、
本願の果菜載せ体1が用いられている。可能であれば、他の
参考例、例えば、ベルト5が四本以上の果菜載せ体1を使用することもできる。果菜載せ体1は前記果菜載せ体の
参考例において説明したとおりであるため、ここではその説明を省略する。
【0040】
[果菜搬送体]
一例として
図10に示す果菜搬送体30は、間隔をあけて平行に対向配置された二本の無端チェーン2に多数の果菜載せ体1が連結固定されて構成されている。無端チェーン2は長尺のフレーム(図示しない)の長手方向先方にモータMで回転する駆動ホイール32が、後方に従動ホイール33が設けられ、その駆動ホイール32と従動ホイール33の外周に巻回されている。この無端チェーン2は駆動ホイール32の回転に伴って回転し、無端チェーン2の回転に伴って従動ホイール33が回転することにより循環回転するようにしてある。この無端チェーン2は、駆動ホイール32と従動ホイール33の上方側を水平移動したのち、従動ホイール33の外側を上から下に折り返して(回り込んで)方向転換し、そのまま従動ホイール33と駆動ホイール32の下方側を水平移動して、駆動ホイール32の外側を下から上に折り返して(廻り込んで)循環回転する垂直回転式のものである。この実施形態の果菜搬送体30には、作業者が果菜載せ体1に果菜Aを載せる供給エリアと、果菜載せ体1上の果菜Aの形状や大きさ等を計測して等階級を判別する計測・判別エリアと、等階級判別済みの果菜Aをプールコンベア25に送り出す仕分けエリアを備えている。
【0041】
[計測器]
果菜搬送体30の計測・判別エリアに設けられる計測器31は、果菜載せ体1で搬送される果菜Aの形状やサイズ、糖度等を計測するものであり、果菜撮影用のカメラ、処理回路、糖度計等から構成される。計測器31は果菜搬送体30の上方に配置して、搬送中の果菜Aを上方から撮影して計測できるようにすることも、果菜搬送体30の側方に配置して、搬送中の果菜Aを側方から計測できるようにすることも、真下に配置して下方から計測することもできる。その他の位置に配置して異なる方向から計測できるようにすることもできる。前記カメラ、処理回路、糖度計等には既存のそれらを使用することができ、計測器31には画像式、光学式等の各形式の計測器を使用することができる。
【0042】
[振り分け機構]
果菜搬送体30の仕分けエリアには振り分け機構がある。振り分け機構として、果菜載せ体1のスライドピン7をガイドしてベルト5を回転させるガイド溝21が設けられている。ガイド溝21は前記果菜載せ体1が移動するライン(果菜搬送ライン)の下方に設けられている。一例として
図11に示すガイド溝21は、平板材23に直進ガイド21aと当該直線ガイド21aに対して斜めに設けられた斜めガイド21bが形成されたものである。果菜載せ体1のスライドピン7は直進ガイド21aに沿って移動し、仕分けする果菜Aが載っている果菜載せ体1が到達すると、切替えレバー34が直進ガイド21aを閉じて斜めガイド21bを開いて、前記スライドピン7が斜めガイド21bに案内されて側方に移動する。
【0043】
スライドピン7が
図5(a)(b)のようにベルト5の下走行部5yに設けられている場合、このスライドピン7の移動により、スライドピン7と連動するベルト5がスライドピン7の移動方向(搬送方向側方:プールコンベア25側)に往回転して、当該果菜載せ体1のベルト5の上に載せてある果菜Aがプールコンベア25に送り出される。切替えレバー34はその下方に設けられているロータリーソレノイド(図示しない)によって切り替えられるようにしてあり、ロータリーソレノイドは、計測・判別エリアでの判別信号を受けて動作するようにしてある。なお、
図6(a)(b)のようにスライドピン7がベルト5の上側面5xに設けられた果菜載せ体1を用いる場合には、
図11におけるガイド溝21の向きは、
図11を反転させた向きとなる。
【0044】
仕分けエリアの先方には、斜めガイド21bに沿って移動したスライドピン7を直線ガイド21aに戻すための戻しガイド(図示しない)が設けられ、当該戻しガイドに沿ってスライドピン7が直線ガイド21aに戻されると、当該ガイドピン7の移動に伴って、当該ガイドピン7が連結されたベルト5及び背凭れ11が元の位置に復帰するようにしてある。ベルト5及び背凭れ11は、果菜載せ体1が供給エリアに戻るまでの間に元の位置に復帰し、果菜載せ体1が供給エリアに到達するときには、多数の果菜載せ体1の果菜載置部20が一列に整列するようにしてある。果菜載せ体1が供給エリアに到達するまでに果菜載置部20を一列に整列させておくことで、当該果菜載せ体の1の果菜載置部20に載せた果菜Aを一列に整列させた状態で計測器31側に送り込むことができ、精度の高い計測・判別が可能となる。
【0045】
[プールコンベア]
前記プールコンベア25は、仕分けエリアに到達した果菜載せ体1から送り出される果菜Aを引き継ぐものである。一例として
図10に示すプールコンベア25は間隔をあけて配置されたローラの外周に平ベルトが周回されたベルトコンベア式のものである。プールコンベア25は果菜Aを多数個プールできる長さと横幅にしてある。プールコンベア25は果菜載せ体1から果菜Aが送り出される度に回転(間欠回転)して、当該プールコンベア25の上走行部25a(
図5(a)(b))の上に果菜Aをプールできるようにしてある。
【0046】
この実施形態では、プールコンベア25を果菜搬送体30の側方の二以上の箇所に果菜搬送体30と直交させて平行に配置してある。プールコンベア25は少なくとも果菜Aの等階級の数以上設けてあり、夫々のプールコンベア25に果菜Aを等階級別に送り出せるようにしてある。プールコンベア25は果菜搬送体30の搬送方向に対して斜め後方又は斜め前方に向けて配置することもできる。この場合、果菜搬送体30とプールコンベア25の間に果菜Aよりも広い隙間ができると、その隙間に果菜Aが落下するので、落下しないように中継具26(
図12(a)(b))を配置するのが望ましい。プールコンベア25は、一箇所に一本だけ設けることも、複数本設けることもできる。プールコンベア25の脇には、少なくとも作業者が箱詰め作業をすることができる広さの作業スペースを確保しておくのが望ましい。
【0047】
すべてのプールコンベア25はベルトの幅、長さ等を同じにする必要はなく、数の多い等階級の果菜Aを引き継ぐプールコンベア25は本数を多くしたり、横幅を広くしたり、長さを長くしたりすると多くの果菜Aを確実にプールすることができる。果菜Aの数が少ない等階級の果菜Aを引き継ぐプールコンベア25は本数を少なくしたり、横幅を狭くしたり、短くしたりしても、果菜Aを確実にプールすることができる。
【0048】
プールコンベア25は常時回転させておくことも可能であるが、果菜Aが送り込まれないときは一時停止にして待機させておき、果菜載せ体1から果菜Aが送り込まれるときに果菜一個分だけ回転して果菜Aが載るスペースが確保されるように制御することもできる。プールコンベア25の回転制御も、前記計測・判別エリアでの判別結果に基づいて制御手段によって行われる。果菜Aが送り込まれるたびに、果菜一個分だけ回転するようにすることで、果菜載せ体1による送り出しと、プールコンベア25による引き寄せ(引き込み)の双方が果菜Aに働き、果菜Aの送り出しがスムーズに行われるようになる。
【0049】
[果菜計測、判別ボタン]
前記計測器31による自動計測は、果菜Aの上方或いは側方から測定光を果菜Aに照射して行うのが一般的であるため、果菜Aの底面の傷や変形、色ムラ等は計測することができない。本発明では、計測器31で自動計測できない果菜Aの底面側の傷、変形、色ムラ等を目視によって判別し、その判別結果を判別ボタン(
図10)35で入力できるようにしてある。この判別は、果菜載せ体1の果菜載置部20に果菜Aを載せる際に、果菜Aを載せる作業者が目視で果菜Aの底面側の傷や変形、色ムラ等を確認することによって行う。目視判別した作業者は、果菜Aを果菜載置部20に載せるとき或いは果菜載置部20に載せる前に、判別結果に応じて判別ボタン35を操作して、その判別結果を入力できるようにしてある。この実施形態の判別ボタン35は、二つ一組としてあり、一組あたり四パターンの判別(一方のみを押す、双方とも押す、どちらも押さない、という四パターン)が行えるようにしてある。
【0050】
図10に示す判別ボタン35は、無端回転チェーンや無端回転タイミングベルト等のボタン用の無端チェーン(本願において「ボタン走行体」という)36に取り付けられている。ボタン走行体36は、果菜搬送体30の側方であって、果菜載せエリアから仕分けエリアの手前までの区間に設けてあり、当該区間を循環回転走行するようにしてある。ボタン走行体36を仕分けエリアの手前で折り返し回転するようにしたのは、判別ボタン35が、果菜載せ体1上の果菜Aをプールコンベア25へ送り出す際に邪魔にならないようにするためである。ボタン走行体36は、その走行速度を果菜搬送体30の走行速度と等速としてあり、走行状態において、ベルト一組に対して一組の判別ボタン35が並走するようにしてある。
【0051】
各組の判別ボタン35は、いずれの判別ボタン35も操作しない(押さない)場合は果菜AがA級、一方の判別ボタン35aのみを押す場合はB級、他方の判別ボタン35bのみを押す場合はC級、双方の判別ボタン35a、35bを押す場合をD級といったように、判別ボタン35の操作と等級との関係を予め定めておく。この関係の下に、果菜載せ体1に載せる果菜Aの底面状態が良好な場合はA級と目視判別していずれの判別ボタン35も押さず、底面状態がやや悪い場合はB級と目視判別して左側の判別ボタン35aを押し、底面の変形が著しい場合はC級と目視判別して右側の判別ボタン35bを押し、底面状態が悪い場合はD級と目視判別して双方の判別ボタン35a、35bを押して、夫々の目視判別結果を入力するようにしてある。
【0052】
目視判別された果菜Aは、果菜搬送体30で搬送され、計測・判別エリアにおいて形状やサイズ等が計測器31で自動計測される。自動計測結果は前記のように判別ボタン35から入力された目視判別結果と合わせて総合的に等階級が判別される。例えば、目視判別でA級と判断された果菜Aが自動計測でSサイズと判別された場合はA級のSサイズ(AS)、自動計測でMサイズと判別された場合はA級のMサイズ(AM)、自動計測でLサイズと判別された場合はA級のLサイズ(AL)、自動計測でLLサイズと判別された場合はA級のLLサイズ(ALL)といったように総合的に等階級判別される。
【0053】
(果菜自動選別装置の実施形態2)
前記果菜自動選別装置の実施形態1では、果菜載せ体1の上の果菜Aを、その搬送方向側方に配置されたプールコンベア25に直接引き渡す場合を一例としているが、果菜載せ体1の上の果菜Aは、果菜搬送体30とプールコンベア25の間に配置された中継具26に送り出し、その中継具26からプールコンベア25に送り出すようにすることもできる。
【0054】
中継具26の一例として
図12(a)(b)に示すものは、ベルトコンベア式であり、二本の回転ローラ27の外周にベルト(平ベルト)28が回転可能に周回されている。ベルト28は果菜載せ体1のベルト5の回転速度(果菜送り出し速度)と等速で常時矢印方向(果菜送り出し方向)に回転して、ベルト5の回転により送り出される果菜Aがベルト28の上走行部にスムーズに乗り移ることができるようにしてある。
図12(b)に示した中継具26は個々の果菜載せ体1の幅と同じ幅にしてあるが、二以上の果菜載せ体1に跨る長さにすることもできる。