(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係る部品実装装置は、基板に形成されるスルーホールに対して挿入される端子を備えた部品を実装する部品実装装置であり、基板に対する部品の挿入及び部品の半田付け等、部品実装の一連の工程を単一の装置で実施するものである。以下においては、本発明に係る部品実装装置の特徴ごとに順次説明をする。しかしながら、本発明に係る部品実装装置は、以下に示す構成に限定されず、適宜変更が可能である。
【0018】
先ず、
図1を参照して、本発明に係る部品実装装置の概略構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る部品実装装置の模式図である。
【0019】
図1に示すように、部品実装装置100は、基板Bに部品Pを実装する部品実装装置である。基板Bは、PWB(Printed Wiring Board)やPCB(Printed Circuit Board)等で代表されるプリント基板である。基板Bには、部品Pの端子部分が挿入されるスルーホールHが上面から下面に向かって貫通するように形成されている。基板Bは、部品Pが挿入される表面側を下方に向けて装置内の所定位置に搬送される。
【0020】
部品Pは、スルーホールHに対して挿入される端子L(リード線)を備えた電子部品である。
図1に示す部品Pは、例えば直方体状のパッケージの一表面から一対の端子Lが突出するように設けられている。なお、部品の形状は
図1に示す構成に限定されず、パッケージの形状や端子の本数等は、部品Pの種別によって異なるものとする。
【0021】
部品実装装置100は、基板Bに部品Pを挿入する部品挿入ロボット1と、基板Bに挿入された部品Pを半田付けする半田付けロボット2と、部品挿入ロボット1及び半田付けロボット2の動作を制御する制御手段3とを含んで構成される。
【0022】
部品挿入ロボット1は、例えば、複数のリンクを連結したアーム10を有する6軸多関節ロボットで構成され、基板Bの表面側(下方)に設けられている。アーム10の先端には、部品Pを把持する把持ハンド11が設けられている。また、アーム10の先端の把持ハンド11近傍には、基板Bの表面を撮像する撮像手段4が設けられている。詳細は後述するが、撮像手段4は、撮像画像から基板Bの撓みを検出する撓み検出手段を構成する。
【0023】
半田付けロボット2は、例えば、複数のリンクを連結したアーム20を有する6軸多関節ロボットで構成され、基板Bの裏面側(上方)に設けられている。アーム20の先端には、半田付け用のヘッド21が取り付けられている。なお、半田付けロボット2は、部品挿入ロボット1と同一の6軸多関節ロボットを用い、把持ハンド11の代わりに半田付け用のヘッド21を取り付けて構成してもよい。
【0024】
制御手段3は、部品実装装置100の各部を統括制御するものであり、各種処理を実行するプロセッサやメモリ等により構成される。メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体で構成される。撮像手段4によって撮像された基板Bの撮像画像は、制御手段3に出力される。制御手段3は、撮像手段4によって撮像された撮像画像に基づいて基板Bの撓み角を算出する。そして、制御手段3は、その撓み角に応じて部品挿入ロボット1の動作を制御する。部品挿入ロボット1の制御については後述する。
【0025】
このように構成される部品実装装置100では、先ず、部品挿入ロボット1によってトレーTから部品Pがピックアップされる。そして、撮像手段4を用いて基板Bの表面が撮像される。このとき、基板Bの撓みが検出され、当該撓みに基づいて、基板Bに対する部品の挿入位置が決定される。
【0026】
部品挿入ロボット1は、部品Pの端子LをスルーホールHに所定の挿入量で挿入した後、所定位置で保持する。このとき、基板Bの裏面からは、端子Lの先端が僅かに突出している。半田付けロボット2は、この端子Lの先端部分に向かってヘッド21を近付けて半田付けを行う。以上により、基板Bに対して部品Pが所定箇所に実装される。
【0027】
また、詳細は後述するが、部品実装装置100は、基板Bの表裏を切換える基板回転手段5を更に備えている。これにより、基板Bの一方の面(表面)に部品Pを実装した後、基板Bを裏返して、他方の面(裏面)にも部品Pを実装することが可能になっている。
【0028】
次に、
図2及び
図3を参照して基板の撓み検出について詳細に説明する。
図2は、本実施の形態に係る撓み検出手段の一例を示す図である。
図3は、部品を基板に挿入する動作の一例を示す図である。
【0029】
昨今の電子部品の小型化に伴い、基板の表面に印刷された半田の上に電子部品を実装する表面実装では、部品の実装位置に精度が要求される。特に、複数の部品が高密度で基板に実装される場合にあっては、更なる実装位置の高精度化が求められている。このため、表面実装では、基板の面方向における位置ずれを補正する技術が提案されている。
【0030】
しかしながら、表面実装では対象となる実装部品が非常に小さく、実装部品の高さ方向の位置ずれは考慮されていない。この点、端子をスルーホールに挿入して実装するスルーホール実装では、対象となる実装部品が表面実装に比べて大きい。また、端子をスルーホールに挿入する関係上、実装部品の高さ方向における位置精度も重要である。さらにスルーホール実装では、上記したように表面実装に比べて実装部品が大きいので、部品自体の重量も大きくなる。このため、多くの部品を基板に実装すると、部品の自重によって基板が撓んでしまうことがある。この結果、次に実装する部品のスルーホールの位置に誤差が生じて、適切に部品を所定位置に実装できないという事態が発生し得る。
【0031】
そこで、本実施の形態では、予め基板Bの基準姿勢を記憶しておき、部品Pを実装する際に基板Bの表面を撮像することで基板Bの撓みを検出するようにしている。そして、検出した基板Bの撓みに基づいて部品挿入ロボット1を制御し、部品Pの実装位置を補正するようにしている。これにより、部品Pの重量によって基板Bに撓みが生じたとしても、適切な位置に部品Pを実装することが可能になっている。
【0032】
図2及び
図3に示すように、本実施の形態に係る部品実装装置100(
図1参照)では、部品Pを基板に実装する際に基板Bの撓みを検出するように構成されている。制御手段3(
図1参照)は、予め所定位置にセットされた基板Bの初期位置(基準姿勢)を記憶している。ここで初期位置とは、基板Bに部品Pが1つも実装されておらず、基板Bに撓みが生じていない状態の位置を示している(
図3の二点鎖線部参照)。
【0033】
図2に示すように、撮像手段4は、オートフォーカスが可能なレンズ40を有しており、実装予定のスルーホールHの周辺の所定範囲R(以下、撮像範囲Rと記す)を撮像する。具体的に撮像手段4は、撮像範囲R内の3点(A1〜A3)において焦点が合うようにレンズ40の位置を調整し、各点A1〜A3における基板Bの表面とレンズ40との距離H1〜H3を測定する。各距離H1〜H3の値は制御手段3に出力される。
【0034】
制御手段3は、距離H1〜H3に基づいて、予め記憶している基板Bの初期位置から基板Bの傾き、すなわち基板Bの撓み角θを算出する。基板Bの撓み角θが算出されると、制御手段3は、当該撓み角θに基づいて部品挿入ロボット1(
図1参照)を制御する。具体的には、
図3に示すように、スルーホールHが形成される平面に対して端子Lが垂直に挿入されるように、部品Bの挿入位置を調整する。このように、基板Bの撓み角θに応じて部品Bの挿入位置を調整することで、適切に部品Pを基板Bの所定位置に実装することができる。
【0035】
特に、
図2においては、撮像範囲R内に部品Pの実装箇所となるスルーホールHが含まれている。より具体的には、撮像手段4が検出した3箇所(焦点位置を調整する3点A1〜A3)を結ぶ三角形の内側にスルーホールHが位置しており、当該三角形の重心GとスルーホールHの中心とが一致している。これにより、スルーホールH近傍の撓み角θをより正確に算出することができ、スルーホールHに対する部品Bの挿入位置を高精度に制御することができる。
【0036】
なお、
図2では、1つのスルーホールHを撮像範囲Rに含める場合について説明したが、この構成に限定されず適宜変更が可能である。例えば、
図3に示すように、複数のスルーホールH(
図2では2つ)を撮像範囲Rに含めてもよい。この場合、複数のスルーホールHの重心位置と、焦点位置を調整する3点A1〜A3の重心Gとを一致させることが好ましい。この構成によれば、スルーホールHの中心における撓みを検出することができるため、より正確に部品Pを適切な位置に実装することができる。なお、スルーホールHは、必ずしも撮像範囲Rに含まれなくてよい。
【0037】
次に、
図4及び
図5を参照して、基板の表裏を切換える基板回転手段について説明する。
図4は、本実施の形態に係る基板回転手段の一例を示す図である。
図4Aは基板回転手段の上面図を示し、
図4Bは
図4Aの横断面図を示している。
図5は、本実施の形態に係る基板回転手段の動作の一例を示す図である。
図5Aから
図5Eは基板回転手段の動作遷移図を示している。
【0038】
上記したように、昨今の電子部品の小型化に伴って、基板には高密度でより多くの部品が実装される。このため、基板の一方の面だけでなく、他方の面にも部品を実装する場合が想定される。スルーホール実装においては、従来より手実装が主流であったため、実装の作業性やタクトタイムの観点から、あまり効率が良いものとはいえなかった。
【0039】
そこで、本実施の形態に係る部品実装装置100(
図1参照)では、
図4に示すように、基板Bの表裏を切換える基板回転手段5を備える構成とした。これにより、基板Bの一方の面だけでなく他方の面についても自動で部品Pを実装することが可能になった。以下の基板回転手段5の詳細構成について説明する。
【0040】
図4に示すように、基板回転手段5は、中央に矩形状の開口60が形成されたベースプレート6を有している。開口60の上方には、基板Bを載置する回転テーブル7が設けられている。回転テーブル7は、ベースプレート6の開口60より僅かに小さい矩形状に形成されている。また、回転テーブル7には、対向する2辺の略中央を通るように、回転軸70が設けられている。当該回転軸70は、ベースプレート6上に設けられる一対の軸受71に支持されている。軸受71は、ベースプレート6の上面から立ち上がるように設けられ、回転テーブル7は、ベースプレート6に対して上方に隙間を空けて配置される。
【0041】
回転軸70の一端(
図4の紙面上側)には、カップリング72を介して駆動モータ73が取り付けられている。駆動モータ73が駆動されることにより、基板Bが回転軸70を中心に回転される。また、回転軸70に直交する方向におけるベースプレート6の上面には、基板Bの回転を規制する一対のストッパ機構8が設けられている。ストッパ機構8は、ベースプレート6の外周側から内周側(開口60側)に向かって伸縮可能なシリンダで構成される。シリンダの先端にはブロック80が取り付けられており、ブロック80が回転テーブル7の下面に当接することで、回転テーブル7の回転が規制される。
【0042】
回転テーブル7の中央には、基板Bの外形より僅かに小さい矩形状の開口74が形成されている。また、回転テーブル7の一対の対向辺上には、基板Bを挟持固定する一対の挟持プレート9が設けられている。挟持プレート9は、回転テーブル7の対向する2辺に沿って延び、上面視矩形状に形成されている。挟持プレート9の短手方向の一端側は、基板Bの外縁より内側(開口74側)に延びており、他端側には、長手方向に延びる回転軸90が設けられている。
【0043】
回転軸90は、回転テーブル7上に設けられる一対の軸受91に支持されている。回転軸90の一端(
図4の紙面上側)には、カップリング92を介して駆動モータ93が取り付けられている。駆動モータ93により、挟持プレート9が回転軸90を中心に揺動可能に構成される。
【0044】
このように構成される基板回転手段5では、先ず、一対の挟持プレート9を開いた状態で(
図4Bの二点鎖線部参照)、基板Bを回転テーブル7上に載置する。このとき基板Bは、回転テーブル7(開口74)の中心と基板Bの中心とを一致させ、実装面が露出されるように載置される。そして、駆動モータ93を駆動させて挟持プレート9を閉じることにより、基板Bが回転テーブル7と挟持プレート9との間に挟持固定される。
【0045】
基板Bが挟持固定された後、部品挿入ロボット1(
図1参照)は、ベースプレート6及び回転テーブル7の開口60、74から露出された基板Bの実装面に部品Pを挿入して保持する。そして、半田付けロボット2(
図1参照)により、部品Pが基板Bの半田付けられる。このようにして、部品Pが基板Bの所定位置に実装される。
【0046】
次に、基板Bの表裏を切換える際の具体的な動作について説明する。
図5Aに示すように、一方の面に対して部品Pの実装が終了したら、
図5Bに示すように、ストッパ機構8を作動させてブロック80を回転テーブル7の下面から退避させる。これにより、回転テーブル7の回転規制が解除される。
【0047】
次に、
図5Cに示すように、駆動モータ73(
図4A参照)を駆動させることで回転テーブル7を180度回転させる。これにより、基板Bの反対面が部品挿入ロボット1(
図1参照)側に向けられる。そして、
図5Dに示すように、再びストッパ機構8を作動させ、ブロック80を基板Bの直下に位置付けることで基板Bの回転が規制される。このようにして、基板Bの表裏が切換えられる。
【0048】
基板Bの表裏が切換えられた後は、
図5Eに示すように、部品挿入ロボット1及び半田付けロボット2(
図1参照)によって、部品Pが基板Bの反対面の所定位置に実装される。このように、基板回転手段5で基板Bの表裏を切換えることにより、基板Bの両面に部品Pを実装することができる。
【0049】
以上説明したように、本実施の形態に係る部品実装装置100によれば、基板Bに撓みが生じたとしても、撮像手段4によって当該撓みが検出される。そして、検出された基板Bの撓みに基づいて部品挿入ロボット1の動作を制御することにより、部品Pの実装位置を補正することができる。よって、基板Bに撓みが生じても適切な位置に部品Pを実装することができる。また、基板回転手段5で基板Bの表裏を切換えることにより、基板Bの両面に部品Pを実装することができる。
【0050】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、さまざまに変更して実施可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更が可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施可能である。
【0051】
例えば、上記の実施の形態では、部品実装装置100が基板回転手段5を備える構成としたが、この構成に限定されない。基板回転手段5は、必ずしも備えられなくてよい。
【0052】
また、上記実施の形態において、把持ハンド11で部品Pをピックアップ(把持)する構成としたが、この構成に限定されない。例えば、吸着式のハンドで部品Pをピックアップしてもよい。
【0053】
また、上記実施の形態において、部品挿入ロボット1及び半田付けロボット2は、6軸多関節ロボットで構成されるとしたが、この構成に限定されない。部品挿入ロボット1及び半田付けロボット2は、例えば、3軸タイプのロボットで構成されてもよい。
【0054】
また、上記実施の形態において、部品Pを実装する度に基板Bの撓みを検出する構成としたが、この構成に限定されない。撓み検出は、部品Pを実装する度に実施されなくてもよい。例えば、実装する部品の種別(大きさ、重量等)を予め記憶しておき、所定の部品P又は所定数の部品Pを実装したら撓みを検出するように構成してもよい。このように、部品実装に影響を与える程度の撓みが生じると考えられるタイミングで撓み検出を実施することで、より効率的に部品実装を行うことができる。
【0055】
また、上記実施の形態において、撮像手段4が部品挿入ロボット1に設けられる構成としたが、この構成に限定されない。撮像手段4は、半田付けロボット2に設けられてもよい。
【0056】
また、上記実施の形態において、撮像手段4は、基板Bの表面高さを3箇所で測定する構成としたが、この構成に限定されない。3箇所に限らず、4箇所以上測定してもよい。
【0057】
また、上記実施の形態において、撮像手段4がオートフォーカス可能なレンズ40を備える構成としたが、この構成に限定されない。レンズ40は、必ずしも備えられなくてよい。この場合、部品挿入ロボット1で直接撮像手段4の高さを調整することにより、焦点合わせを実施することが好ましい。
【0058】
また、上記実施の形態において、撮像手段4で撮像した基板Bの表面の画像に基づいて撓みを検出する構成について説明している。この場合、部品Pの実装位置を認識するための既存の構成を撓み検出に用いることができる。この結果、新たな構成を追加することなく、撓み検出を行うことができる。しかしながら、撓み検出手段は、上記した構成に限定されず、適宜変更が可能である。例えば、以下に示す構成も可能である。
【0059】
図6に示すように、第1の変形例に係る撓み検出手段104は、レーザー変位計140と、3つの固定ミラー141と、1つの可動ミラー142とによって構成される。
図6Aでは、レーザー変位計140の上方において可動ミラー142を中心に3つの固定ミラー141が上面視で三角形を成すように設けられている。また、各固定ミラー141及び可動ミラー142は、
図6Bに示すようにレーザー変位計140からのレーザー光を反射可能なように傾斜して配設されている。可動ミラー142は、モータ等の回転アクチュエータ143によってレーザー変位計140の軸方向(
図6Bに示す鉛直方向)に回転可能に構成される。
【0060】
このように構成される撓み検出手段104では、レーザー変位計140のレーザー光を可動ミラー142で反射させた後、各固定ミラー141に反射させて基板Bの表面高さを検出する。この場合、可動ミラー142を適宜回転させることで、任意の固定ミラー141にレーザー光を照射することができる。これによってスルーホールHの周辺の任意の3箇所において、基板Bの表面高さを測定することができる。このように、第1の変形例においても基板Bの表面高さからスルーホールH周辺の基板Bの撓みを検出することができる。
【0061】
また、
図7Aに示すように、第2の変形例に係る撓み検出手段204は、所定の幅を有する帯状レーザーを発光するスキャナーで構成される。この撓み検出手段204は、例えば、スルーホールHの近傍において、
図7AのY方向に所定幅を有するレーザー光を基板Bに向けて照射し、X方向に走査する。これにより、スルーホールH周辺の基板表面高さが測定される。例えば、
図7Bに示すように、レーザー光を走査する際の始点から終点までの間で、ZY平面又はZX平面における基板Bの傾斜角θy、θxから、スルーホールH近傍の撓み角を算出することが可能である。
【0062】
また、基板回転手段5は、上記した構成に限定されず、適宜変更が可能である。例えば、以下に示す構成も可能である。
図8に示すように、第1の変形例に係る基板回転手段105は、一対の挟持プレート9を駆動する駆動モータ150を1つのモータで構成した点で本実施の形態と相違する。
図8に示すように、駆動モータ150の軸端には、2つのプーリ151が設けられている。また、各挟持プレート9の回転軸90の端部にもプーリ152が設けられている。プーリ151、152には、ベルト153が巻き掛けられており、一方側のプーリ151、152(
図8の右側)では、ベルト153がクロス掛けされている。これにより、一方の回転軸90の回転方向を反転させることができ、単一の駆動モータ150で一対の挟持プレート9を駆動させることができる。
【0063】
また、
図9に示すように、第2の変形例に係る基板回転手段205は、回転テーブル7を駆動する駆動モータ250を回転テーブル7の中心ではなく、回転テーブル7の一辺側に偏らせて配置した点で本実施の形態と相違する。
図9Aに示すように、ベースプレート251は、回転テーブル7に対して十分大きな開口252を有しており、回転テーブル7は、開口252の一方側に偏って配設されている。また、ベースプレート251と回転テーブル7との間には、回転テーブル7の回転を規制するストッパ253が設けられている。ストッパ253は、例えば、ゴムやダンパによって構成され、回転テーブル7の下面に当接することで回転を規制する。
【0064】
この基板回転手段205では、
図9Bに示すように、一方の面の部品実装が終了したら、駆動モータ250を駆動させて回転テーブル7全体を回転軸70を中心に旋回させる。そして、
図9Cに示すように、基板Bの表裏が逆転され、反対面への部品実装が可能になる。この場合、回転テーブル7の表面がストッパ253が当接することで、回転テーブル7が回転する際の衝撃が吸収される。このように、第2の変形例においても、基板Bの表裏を切換えることができる。