【文献】
SE−MOOK ドラゴンクエストIX みちくさ冒険ガイド,株式会社スクウェア・エニックス,2010年 3月 4日,初版,第232−239頁
【文献】
「ドラクエIX」,三才ムック Vol.279「ゲームやりこみMAX」,株式会社三才ブックス,2009年11月16日,第279巻,第1版,第73頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
入力装置を備える複数のゲーム装置と、該ゲーム装置と通信ネットワークにより接続されるサーバ装置とを備え、入力装置を介して入力されたプレイヤの操作に従ってゲームが進行するネットワークゲームシステムであって、
サーバ装置が、
ゲーム装置毎に関連付けられたキャラクタに関するキャラクタ情報を記憶するキャラクタ情報記憶手段と、
キャラクタ情報記憶手段により記憶された複数のキャラクタ情報のうち、自ゲーム装置に関連付けられたキャラクタの属性又はレベルに対応した属性又はレベルを有するキャラクタに関するキャラクタ情報のなかから、任意のキャラクタ情報を自ゲーム装置に送信する第1キャラクタ情報送信手段と、
自ゲーム装置に関連付けられたキャラクタに関するキャラクタ情報を、複数のゲーム装置のうち、自ゲーム装置に関連付けられたキャラクタの属性又はレベルに対応した属性又はレベルを有するキャラクタを関連付けている他ゲーム装置に送信する第2キャラクタ情報送信手段と
を備え、
自ゲーム装置及び他ゲーム装置が、
サーバ装置から送信されたキャラクタ情報を受信するキャラクタ情報受信手段と、
サーバ装置から受信したキャラクタ情報をゲーム内で利用する利用手段
を備える、ネットワークゲームシステム。
入力装置を備える複数のゲーム装置と、該ゲーム装置と通信ネットワークにより接続されるサーバ装置とを備え、入力装置を介して入力されたプレイヤの操作に従ってゲームが進行するネットワークゲームシステムであって、
サーバ装置が、
ゲーム装置毎に関連付けられたキャラクタに関するキャラクタ情報を記憶するキャラクタ情報記憶手段と、
キャラクタ情報記憶手段により記憶された複数のキャラクタ情報のうち、自ゲーム装置とは異なる他ゲーム装置がサーバ装置に対してキャラクタ情報の送信を要求してから所定の時間が経過した該他ゲーム装置に関連付けられたキャラクタ情報以外のキャラクタ情報のなかから、任意のキャラクタ情報を自ゲーム装置に送信する第1キャラクタ情報送信手段と、
自ゲーム装置に関連付けられたキャラクタに関するキャラクタ情報を、複数のゲーム装置のうち、自ゲーム装置がサーバ装置に対してキャラクタ情報の送信を要求してから所定の時間が経過していない場合に、サーバ装置に対してキャラクタ情報の送信を要求した他ゲーム装置に送信する第2キャラクタ情報送信手段と
を備え、
自ゲーム装置及び他ゲーム装置が、
サーバ装置から送信されたキャラクタ情報を受信するキャラクタ情報受信手段と、
サーバ装置から受信したキャラクタ情報をゲーム内で利用する利用手段
を備える、ネットワークゲームシステム。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかるネットワークゲームシステムの構成を示すブロック図である。図示するように、このネットワークゲームシステムは、複数のプレイヤ(プレイヤA、B・・・Z)によって操作される複数のゲーム装置1(ゲーム装置1a、1b・・・1z)と、サーバ装置3と、通信ネットワーク2とから構成される。ゲーム装置1は、通信ネットワーク2を介してサーバ装置3と接続されている。なお、ゲーム装置1はサーバ装置3と常時接続されていなくてもよく、必要に応じて、接続が可能であればよい。
【0016】
ゲーム装置1a〜1zはサーバ装置3に接続し、同じMMORPGをプレイしている。プレイヤは、ゲーム装置1毎に割り当てられたプレイヤキャラクタを操作することで、プレイヤキャラクタを同じフィールドマップ上を移動させ、相互に協力したり、或いは、対戦をすることで、ゲームを進めることができる。
【0017】
例えば、プレイヤAがゲーム装置1aを操作することでデータ交換要求を行うと、データ交換要求と共に、ゲーム装置1aに割り当てられたキャラクタに関するキャラクタ情報が、サーバ装置3に送信される。同様に、プレイヤBがゲーム装置1bからデータ交換要求を行うと、データ交換要求と共に、ゲーム装置1bに対応するキャラクタのキャラクタ情報がサーバ装置3に送信される。このようにして、サーバ装置3では、各ゲーム装置1a〜1zから受信した各キャラクタ情報が蓄積される。
【0018】
ゲーム装置1aのデータ交換要求から所定の時間が経過すると、サーバ装置3に蓄積された各キャラクタ情報から、ゲーム装置1aに割り当てられたキャラクタ以外のキャラクタのいずれかについての情報(例えば、ゲーム装置1bに割り当てられたキャラクタaに関するキャラクタ情報)が特定され、ゲーム装置1aに送信される。同じく、プレイヤBによるゲーム装置1bのデータ交換要求から所定の時間が経過すると、サーバ装置3に蓄積された、ゲーム装置1aに割り当てられたキャラクタbに関するキャラクタ情報が特定され、ゲーム装置1bに送信される。このように、ゲーム装置1aとゲーム装置1bとの間で、相互にデータ交換を行うことで、ネットワークゲームをしながらであっても、街中ですれ違った際に自動的に無線通信をして相互にデータ交換をするのと同じような体験をすることができる。
【0019】
なお、ゲーム装置1に割り当てられたキャラクタは、ゲームを進行するにあたって、プレイヤがメインで操作するメインキャラクタだけでなく、メインキャラクタを「リーダー」或いは「主人」として、その指示に従うサブキャラクタであってもよい。例えば、メインキャラクタが人型のキャラクタであるような場合に、メインキャラクタに従っているモンスター型のサブキャラクタに関するキャラクタ情報を、ゲーム装置1aと他のゲーム装置1b〜1zとの間で交換することが可能である。サブキャラクタは、ゲームの進行にあたって、プレイヤがその行動を操作できるものであってもよく、また、プレイヤが特に操作をしなくても、大きな方針のみを指定することでAIにより自動的に行動するものであってもよい。
【0020】
図2は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の構成を示すブロック図である。ゲーム装置1は、制御部11、RAM(Random Access Memory)12、ハードディスク・ドライブ(HDD)13、サウンド処理部14、グラフィック処理部15、DVD/CD−ROMドライブ16、通信インターフェイス17、及びインターフェイス部18からなり、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0021】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)から構成される。制御部11は、HDD13や記録媒体25に格納されたプログラムを実行し、ゲーム装置1の制御を行なう。また、制御部11は時間を計時する内部タイマを備えている。RAM12は、制御部11のワークエリアである。HDD13は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。
【0022】
DVD/CD−ROMドライブ16は、DVD−ROMやCD−ROMなどのゲームプログラムが格納された記録媒体25を装着することが可能である。記録媒体25には、ゲームを行なうためのプログラム及びデータが記憶されている。DVD/CD−ROMドライブ16により、ゲームの進行に必要なプログラム及びデータが記録媒体25から読み出され、RAM12にロードされる。
【0023】
制御部11は、ゲームの進行に必要なプログラム及びデータをRAM12から読み出して処理を行なう。制御部11は、RAM12にロードされたプログラム及びデータを処理することで、サウンド出力の指示をサウンド処理部14に出力し、描画命令をグラフィック処理部15に出力する。
【0024】
サウンド処理部14は、スピーカーであるサウンド出力装置22に接続されている。制御部11がサウンド出力の指示をサウンド処理部14に出力すると、サウンド処理部14はサウンド出力装置22にサウンド信号を出力する。
【0025】
グラフィック処理部15は表示装置23に接続されている。表示装置23は表示画面24を有している。制御部11が描画命令をグラフィック処理部15に出力すると、グラフィック処理部15は、フレームメモリ(フレームバッファ)19に画像を展開し、表示画面24上に画像を表示するためのビデオ信号を出力する。グラフィック処理部15は、フレーム単位で1枚の画像の描画を実行する。画像の1フレーム時間は、例えば30分の1秒である。
【0026】
インターフェイス部18には、入力部(コントローラ)21とメモリーカードスロット20とが接続されている。プレイヤによる入力部21からの入力情報はRAM12に格納され、制御部11は入力情報をもとに各種の演算処理を実行する。また、インターフェイス部18は、制御部11からの指示にしたがって、RAM12に記憶されているゲームの進行状況に関するデータをメモリーカード27に記憶させる処理や、メモリーカード27に記憶されているデータを読み出してRAM12に転送する処理を行う。
【0027】
通信インターフェイス17は無線又は有線により通信ネットワーク2に接続されており、サーバ装置3と必要に応じて操作指示情報やゲームの進行状況に関する情報の送受信を行う。また、通信インターフェイス17は、アンテナ26を有する通信ユニットを介して、他のゲーム装置1と無線により通信を行なうことも可能である。
【0028】
図3は、本発明の実施の形態にかかるサーバ装置の構成を示すブロック図である。サーバ装置3は、制御部31、RAM32、HDD33及び通信インターフェイス34を備え、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0029】
制御部31は、CPUやROMから構成され、HDD33に格納されたプログラムを実行し、サーバ装置3の制御を行なう。また、制御部31は時間を計時する内部タイマを備えている。RAM32は、制御部31のワークエリアである。HDD33は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部31は、ゲームの進行に必要なプログラム及びデータをRAM32から読み出し、ゲーム装置1から受信した操作指示情報をもとに、ゲームの進行処理及びデータ交換処理を行う。
【0030】
次に、サーバ装置のRAM32又はHDD33にて設定されるキャラクタ管理テーブルについて説明する。
図4は、本発明の実施の形態にかかるキャラクタ管理テーブルの一例を表す図である。キャラクタ管理テーブル40には、各ゲーム装置1からデータ交換要求と共に受信したキャラクタ情報を記憶するものである。
【0031】
なお、ここでは、プレイヤがメインで操作するメインキャラクタではなく、モンスター型のサブキャラクタに関するキャラクタ情報がキャラクタ管理テーブル40に記憶され、データ交換の対象となることを前提として説明をする。サブキャラクタは、メインキャラクタの指定した方針に従ってAIにより行動するものとする。
【0032】
キャラクタ管理テーブル40には、キャラクタID41、属性42、レベル43、時間44、キャラクタの名称45、リーダーの名称46(サブキャラクタが従っているメインキャラクタの名称)、データ交換キャラクタID47及び終了フラグ48等が記憶されている。属性42、レベル43、時間44、キャラクタの名称45、リーダーの名称46、データ交換キャラクタID47及び終了フラグ48は、キャラクタID41に関連付けて記憶されている。
【0033】
キャラクタID41は、メインキャラクタにそれぞれ従っているサブキャラクタを特定する識別番号である。属性42は、予めゲーム上で設定されたもので、サブキャラクタの性質や成長の仕方を特徴づけるものであり、例えば、「火」、「土」、「水」、「風」などで表される。キャラクタの性質とは「火炎系の攻撃でダメージを受けにくい」、「水系の攻撃でダメージを受けやすい」などの特性を表すものであり、サブキャラクタは属性42に合わせて成長する。
【0034】
レベル43は、サブキャラクタの強さを表すパラメータであり、敵キャラクタとの戦闘に勝利することで獲得できる経験値が所定の値に到達すると、そのサブキャラクタのレベル43が向上していく。サブキャラクタのレベル43の向上に伴い、そのサブキャラクタの体力値や魔力値、攻撃力等のステータスも向上し、敵キャラクタとの戦闘を有利に進めることができるようになる。
【0035】
時間44は、サーバ装置3にてデータ交換要求が受信された時間である。データ交換要求は、ゲーム装置1の入力部21への入力によりサーバ装置3に送信されるものであってもよく、或いは、プレイヤがゲームを進行させていく過程で所定の条件を満たした時にサーバ装置3に送信されるものであってもよい。ここでは、メインキャラクタに地図アイテムを使用させ、地図アイテムで示されたエリアを探検させるサブキャラクタを選択する操作を入力部21へ入力することで、ゲーム装置1からデータ交換要求が送信されるものとする。
【0036】
キャラクタの名称45は、他のゲーム装置1とのデータ交換の対象となるサブキャラクタの名称を示すものであり、地図アイテムで示されたエリアを探検するサブキャラクタの名称である。リーダーの名称46は、プレイヤがゲームを進行させる際にメインで操作するメインキャラクタの名称であり、メインキャラクタにサブキャラクタが従っているという設定でゲームは進行する。
【0037】
データ交換キャラクタID47は、キャラクタID41で特定されるキャラクタとデータの交換が行われる他のキャラクタを特定する識別番号である。例えば、プレイヤBが地図アイテムを使用することでデータ交換要求を行い、プレイヤBが操作するゲーム装置1に割り当てられたキャラクタbがキャラクタ管理テーブル40に記憶されていたような場合に、プレイヤBのあとに、プレイヤAがデータ交換要求をしたとする。プレイヤBがデータ交換要求をした後、所定の時間が経過すると、サブキャラクタによる地図アイテムで示されたエリアの探検が終わり、プレイヤBの操作するキャラクタbがデータ交換をする相手として、プレイヤAが操作するキャラクタaが特定される。この場合、キャラクタaのキャラクタID41と関連付けて、データ交換キャラクタID47としてキャラクタbのIDが記憶され、キャラクタbのキャラクタID41と関連付けて、データ交換キャラクタID47としてキャラクタaのIDが記憶される。
【0038】
終了フラグ48は、データ交換要求から所定の時間が経過して地図アイテムで示されたエリアの探検を終了したキャラクタについて設定される。終了フラグ48が設定されたキャラクタについては、後述するステップS6において、データ交換するための他のキャラクタが特定されるが、他のキャラクタとして特定される対象から除外されることになる。つまり、終了フラグ48が設定されたキャラクタは、すでに地図アイテムで示されたエリアの探検が終了しているため、その他のキャラクタと、地図アイテムで示されたエリア内ですれ違うことがないためである。
【0039】
なお、キャラクタ管理テーブル40に記憶されたキャラクタ情報は、キャラクタ管理テーブル40に記憶されてから所定の時間が経過すると、自動的に削除される。地図アイテムで示されたエリアを探検する期間が30分〜2時間程度である場合、それよりも長い所定の時間(例えば、24時間又は48時間)を経過した時点で、キャラクタ情報を自動的に削除することで、サーバ装置3の負荷を軽減することができる。
【0040】
次に、ゲーム装置1間によるデータ交換処理について説明する。
図5は、本発明の実施の形態にかかるデータ交換処理のフローチャートの一例である。以下、ステップS1〜S12までの各処理は、複数のゲーム装置1のそれぞれと、これら複数のゲーム装置1に共通して接続されたサーバ装置3とにより実行される。
【0041】
まず、プレイヤの入力部21への入力操作により、地図アイテムで示されたエリアと、該エリアを探検するサブキャラクタが選択されることで、データ交換要求の入力がゲーム装置1にて受け付けられる(ステップS1)。
【0042】
そして、ゲーム装置1からサーバ装置3へデータ交換要求と共にキャラクタ情報が送信される(ステップS2)。ここで、キャラクタ情報には、選択されたサブキャラクタのキャラクタID41、属性42、レベル43、キャラクタの名称45及びリーダーの名称46が含まれる。
【0043】
次に、サーバ装置3にて、データ交換要求とキャラクタ情報が受信される(ステップS3)。ステップS3にて受信したキャラクタ情報は、サーバ装置3のRAM32又はHDD33に設定されたキャラクタ管理テーブル40に記憶される(ステップS4)。サーバ装置3は、ネットワークゲームを進行している複数のゲーム装置1と接続されており、複数のゲーム装置1からキャラクタ情報が送信される。その結果、複数のゲーム装置1のキャラクタ情報がキャラクタ管理テーブル40に記憶される。なお、地図アイテムに属性とレベルが予め設定されているような場合は、地図アイテムの種類毎、或いは、同じ属性とレベルを有する地図アイテム毎にキャラクタ管理テーブル40が設けられる。
【0044】
次に、内部タイマにより時間を計時し、キャラクタ管理テーブル40の時間44から所定の時間が経過したと判定されると、つまり、ステップS3によるデータ交換要求とキャラクタ情報の受信から所定の時間が経過する(ステップS5)と、その時点でキャラクタ管理テーブル40に記憶されたキャラクタ情報のうち、自らのキャラクタ以外の他のキャラクタに関する他のキャラクタ情報が任意に特定される(ステップS6)。
【0045】
ただし、終了フラグ48が設定されたキャラクタについては、すでに地図アイテムで示されたエリアの探検を終了しているため、ステップS6にて特定される他のキャラクタとしては除外される。このようにすることで、地図アイテムで示されたエリアを探検している時間が、わずかでも重複しているキャラクタとキャラクタとの間でデータ交換が行われるため、キャラクタが地図アイテムで示されたエリアを探検している間に、偶然に他のキャラクタとすれ違って、データ交換が行われたような演出をすることが可能となる。
【0046】
ステップS6にて特定される他のキャラクタ情報の数は、上限を設けても良く、特に上限を設けなくてもよい。また、データ交換をする他のキャラクタが特定されず、データ交換をすることなく、地図アイテムで示されたエリアの探検が終了されても良い。
【0047】
また、ステップS6における他のキャラクタ情報の特定は、地図アイテムの種類毎、或いは、同じ属性とレベルを有する地図アイテム毎にキャラクタ管理テーブル40が設けられている場合は、同じキャラクタ管理テーブル40に記憶されている他のキャラクタが特定される。したがって、同じ種類の地図アイテム又は同じ属性・レベルの地図アイテムについて、複数のキャラクタがほぼ同じ時期に探検した場合のみ、キャラクタ間でデータ交換を行うことになる。地図アイテムのレベルに応じて、地図アイテムで示されたエリアを探検する際の難易度も異なるため、必然的に同じ程度のレベルのキャラクタ同士がデータ交換を行う可能性が高くなる。
【0048】
ステップS6にて特定される他のキャラクタ情報は、キャラクタ管理テーブル40に記憶されたキャラクタ情報から任意に特定されるが、例えば、データ交換要求を行った時刻が近いキャラクタがより高い確率で特定されることとしても良い。データ交換要求を行った時刻が近いキャラクタは、地図アイテムで示されたエリアを探検している時間もより長く重複しており、データ交換要求を行った時刻が近いキャラクタ同士がより高い確率でデータ交換を行うような構成とすることで、地図アイテムで示されたエリア内でキャラクタ同士が出会う可能性も高くなるような演出が可能となる。
【0049】
さらには、ステップS6において、キャラクタ情報に含まれるステータス情報に応じて、データ交換をする他のキャラクタ情報を特定してもよい。他のキャラクタ情報を特定するために用いられるステータス情報としては、属性42やレベル43などが上げられる。例えば、異なる属性42やレベル43を有するキャラクタよりも、同じ属性42や同程度のレベル43を有するキャラクタとより高い確率でデータ交換が行われるようにすることで、データ交換の偶然性、予測不能性を残しつつ、ある程度、ゲームの進行状況等が共通しているプレイヤとのデータ交換が可能となり、より趣向性を高めることが可能となる。
【0050】
ステップS6において、データ交換の対象となる他のキャラクタ情報が特定されると、キャラクタ管理テーブル40が更新される(ステップS7)。つまり、データ交換要求とキャラクタ情報の受信から所定の時間が経過したキャラクタについては、終了フラグ48が設定される。また、この所定の時間が経過したキャラクタのキャラクタIDと関連付けて、データ交換を行う他のキャラクタのキャラクタIDが、データ交換キャラクタID47として記憶され、さらには、他のキャラクタのキャラクタIDと関連付けて、所定の時間が経過したキャラクタのキャラクタIDが、データ交換キャラクタID47として記憶される。
【0051】
次に、キャラクタが地図アイテムで示されるエリアを探検することで獲得できる特典が特定される(ステップS8)。キャラクタが獲得できる特典としては、レベル43を向上させるために必要な経験値や、ゲーム内で使用が可能な仮想通貨やアイテムである。キャラクタが獲得できる特典は、キャラクタの属性42やレベル43に応じて、さらには、地図アイテムの属性とレベルに応じて、特定される。
【0052】
サーバ装置3には、地図アイテムの属性とレベル毎に特典テーブルが設けられており、例えば、キャラクタの属性とレベル毎に、獲得できる経験値・仮想通貨の上限値と下限値、アイテムの種類等が予め設定されている。ステップS8では、特典テーブルにしたがって、キャラクタが獲得できる経験値・仮想通貨、アイテムが任意に特定される。
【0053】
このように、データ交換要求をしてから所定の時間が経過したのちに、特典が自動的に特定されるようにすることで、プレイヤが特にサブキャラクタを操作しなくても、地図アイテムで示されるエリアを自動的に探検し、経験値、仮想通貨やアイテム等を獲得するような演出が可能となる。そのため、プレイヤは、メインキャラクタを操作して、本来のゲーム進行に集中することが可能となる。
【0054】
次いで、ステップS6にて特定された他のキャラクタのキャラクタ情報及び、ステップS8にて特定された経験値等の特典情報がゲーム装置1へ送信される(ステップS9)。ゲーム装置1に送信される他のキャラクタのキャラクタ情報は、キャラクタ管理テーブル40に記憶されたキャラクタ情報をもとに行われる。まず、受信側となるゲーム装置1のキャラクタのキャラクタIDと関連付けて記憶されたデータ交換キャラクタID47をもとに、他のキャラクタのIDが特定され、その他のキャラクタのキャラクタID41と関連付けて記憶されている属性42、レベル43、キャラクタの名称45及びリーダーの名称46が、他のキャラクタの情報として、ゲーム装置1へ送信されることになる。
【0055】
ゲーム装置1では、これらの他のキャラクタ情報及び特典情報を受信し(ステップS10)、ゲーム装置1内に記憶された各テーブルが更新される(ステップS11)。つまり、ゲーム装置1に割り当てられたキャラクタ以外のデータ交換によって得られた、他のキャラクタのキャラクタ情報を管理するデータ交換キャラクタ管理テーブルと、ゲーム装置1に割り当てられた、自らのキャラクタのキャラクタ情報を管理する自キャラクタ管理テーブルが更新される。
【0056】
図6は、本発明の実施の形態にかかるデータ交換キャラクタ管理テーブルの一例を表す図である。データ交換キャラクタ管理テーブル50は、ゲーム装置1内のRAM12又はHDD13に設定される。データ交換キャラクタ管理テーブル50には、キャラクタID51、属性52、レベル53、キャラクタの名称54及びリーダーの名称55が記憶されている。ステップS10にてサーバ装置から受信した情報をもとに、これらのデータ交換キャラクタ管理テーブル50が更新される。
【0057】
キャラクタID51は、データ交換をしたキャラクタを特定する識別番号であり、属性52及びレベル53は該キャラクタが有する属性及びレベルである。キャラクタの名称54は該キャラクタの名称であり、リーダーの名称55は該キャラクタが従っているメインキャラクタの名称である。後述するように、データ交換をしたキャラクタについて、ゲーム装置1の表示画面24に一覧で表示することが可能であるが、これはデータ交換キャラクタ管理テーブル50をもとに表示される。
【0058】
図7は、本発明の実施の形態にかかる自キャラクタ管理テーブルの一例を表す図である。自キャラクタ管理テーブル60は、メインキャラクタに従っているサブキャラクタ毎に設定されている。自キャラクタ管理テーブル60には、キャラクタID61、属性62、レベル63、経験値64、キャラクタの名称65及び所有アイテム66が記憶されている。ステップS1〜S8までの一連の処理により、経験値やアイテムを獲得した場合に、ステップS11において、自キャラクタ管理テーブル60の経験値64又は所有アイテム66が更新される。複数のサブキャラクタが一人のメインキャラクタに従うようにすることができるため、自キャラクタ管理テーブルには複数のキャラクタが記憶されていてもよい。
【0059】
ステップS11にて各テーブルが更新されると、ゲーム装置1の表示画面24に、自らのキャラクタと、データ交換をした他のキャラクタがすれ違う様子が表示される(ステップS12)。
図8は、本発明の実施の形態にかかる、キャラクタが遭遇してデータ交換をする際のゲーム装置の表示画面の一例である。表示画面24には、ゲーム装置1のメインキャラクタに従っているサブキャラクタであって、地図アイテムで示されるエリアを探検しているサブキャラクタ70aが表示される。また、サブキャラクタ70aとデータ交換をした相手方のサブキャラクタ70bが表示される。
【0060】
図8(a)に示すように、最初は、サブキャラクタ70aとサブキャラクタ70bが離れた位置で表示画面24に表示されており、その後、徐々に近づいていき、
図8(b)のように、サブキャラクタ70aとサブキャラクタ70bが接近している様子が表示される。そして、再度、
図8(c)のように離れた位置まで移動する様子が表示される。このようにして、サブキャラクタaとサブキャラクタ70bがすれ違う様子が表示される。
【0061】
また、プレイヤは、ゲームの進行の途中で、過去にデータ交換をした他キャラクタのキャラクタ情報の一覧を、表示画面24で確認することができる。
図9は、本発明の実施の形態にかかる、他キャラクタのキャラクタ情報を一覧表示する際のゲーム装置の表示画面の一例である。表示画面24には、データ交換をした相手方であるサブキャラクタを表示するためのサブキャラクタ表示領域71が設けられ、サブキャラクタ70の一覧が横並びで表示される。サブキャラクタ表示領域71の上側には、サブキャラクタの名称が表示されている(例えば「○○○」)。また、サブキャラクタ表示領域71の下側には、それぞれのサブキャラクタ70の属性、レベル、リーダー名が表示されている。これらの表示画面24に表示される情報は、データ交換キャラクタ管理テーブル50を参照して表示される。
【0062】
入力部21の十字キーを操作して、表示したサブキャラクタ70を横方向へスライドさせ、選択することが可能である。選択したサブキャラクタ70については、サブキャラクタ70の属性やレベル以外のその他のステータス情報の詳細を閲覧することが可能である。さらに、ならべかえボタン72を選択すると、データ交換したサブキャラクタ70の属性やレベルなどを基準にして、サブキャラクタ70の並べ替えを行うことも可能である。
【0063】
上の実施の形態では、サブキャラクタに地図アイテムで示されたエリアを探検するように指示しておけば、あとはプレイヤが特に操作をすることなく、所定の時間の経過後に探検を終えて、自動的にサブキャラクタが経験値や仮想通貨等を獲得し、他のキャラクタとデータ交換をするような構成としたが、プレイヤがサブキャラクタを操作して地図アイテムで示されたエリアの探検を行い、その結果、地図アイテムで示されるエリアのフィールド上を移動している際に、他のキャラクタと所定の距離以内に接近することで、この他のキャラクタとデータ交換を行うような構成とすることも可能である。
【0064】
上の実施の形態では、地図アイテムで示されたエリアを探検しているキャラクタ間で、キャラクタ情報のみをデータ交換するような構成としているが、キャラクタ情報のデータ交換だけでなく、それぞれのキャラクタが有しているアイテム等のデータを交換するような構成としても良い。例えば、キャラクタaが有している地図アイテムaとキャラクタbが有している地図アイテムbを交換するような構成とすることも可能である。このような構成とすることで、特殊なアイテムや貴重なアイテムを多くのプレイヤが比較的容易に獲得することも可能となり、ゲームの趣向性を高めることができる。
【0065】
この場合、ステップS2にて、データ交換要求及びキャラクタ情報が送信される際に、キャラクタ情報とともに、そのキャラクタが有しているアイテムに関するアイテム情報もサーバ装置3に送信される。サーバ装置3のキャラクタ管理テーブル40では、キャラクタIDと関連付けてアイテム情報が記憶され、ステップS6における他のキャラクタ情報の特定の際に、キャラクタが有するアイテムのうち、どのアイテムをデータ交換するかも任意に特定される。そして、データ交換の対象として特定されたアイテムのアイテム情報については、ステップS9において、キャラクタ情報と共に、相手方のゲーム装置1に送信される。
【0066】
上の実施の形態では、主に、本発明をMMORPGに適用する場合について述べたが、これに限定されるものではなく、ネットワークゲームであれば特にそのジャンルは限定されない。具体的には、本発明は、オンラインアクションゲーム、オンラインシューティングゲーム、オンラインスポーツゲームなどに適用することが可能である。