(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6633105
(24)【登録日】2019年12月20日
(45)【発行日】2020年1月22日
(54)【発明の名称】タッチスイッチユニット及びそれを備える車両室内照明装置
(51)【国際特許分類】
H01H 36/00 20060101AFI20200109BHJP
H01H 9/02 20060101ALI20200109BHJP
【FI】
H01H36/00 J
H01H36/00 L
H01H9/02 A
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-566108(P2017-566108)
(86)(22)【出願日】2016年10月20日
(65)【公表番号】特表2018-529178(P2018-529178A)
(43)【公表日】2018年10月4日
(86)【国際出願番号】KR2016011821
(87)【国際公開番号】WO2017073954
(87)【国際公開日】20170504
【審査請求日】2017年12月21日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0152115
(32)【優先日】2015年10月30日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518073424
【氏名又は名称】エルエス オートモーティブ テクノロジーズ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LS AUTOMOTIVE TECHNOLOGIES CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(72)【発明者】
【氏名】クァク、ビョンフン
【審査官】
澤崎 雅彦
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−235894(JP,A)
【文献】
特開2008−305766(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第02876196(EP,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0016046(US,A1)
【文献】
国際公開第2009/089092(WO,A1)
【文献】
特開2011−165384(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/020069(WO,A1)
【文献】
特開2013−257957(JP,A)
【文献】
特開2015−118890(JP,A)
【文献】
特開2015−130269(JP,A)
【文献】
特開平03−250517(JP,A)
【文献】
特開2012−134148(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 36/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーによる接触が行われるタッチノブ(400)と、
前記タッチノブ(400)から離れて配置される基板(200)と、
前記基板(200)と前記タッチノブ(400)との間に介在され、前記タッチノブ(400)の接触による電気的信号の変化を感知するタッチ電極ボディ(500)と、を備え、
前記タッチ電極ボディ(500)は、
前記タッチノブ(400)と前記基板(200)との間で前記基板(200)の一面上に固定配置されるタッチボディ(510)と、
少なくとも一部が前記タッチノブ(400)と隣接した領域及び前記基板(200)と隣接した領域に延設され、前記タッチボディ(510)にインサート射出形成され、少なくとも他の一部が前記基板(200)に形成されるタッチ感知電極(520)と、を備え、
前記タッチ感知電極(520)は、
一面の少なくとも一部が、前記タッチノブ(400)に向いており、前記タッチノブ(400)と隣接して離隔配置され、ユーザーによる前記タッチノブの接触状態で電気的信号の変化を入力されるタッチ感知電極メイン部(521)と、
前記基板部(200)に向けて露出されるように、前記基板部(200)と隣接して離間配置されるタッチ感知電極対向部(525)と、
一端が前記タッチ感知電極メイン部(521)と接続され、他端が前記タッチ感知電極対向部(525)と接続されるタッチ感知電極接続部(523)と、前記基板部(200)の一面上に形成され、前記タッチ感知電極対向部(525)と電気的疎通をなすタッチ感知電極固定部(530)と、を含み、
前記タッチボディ(510)は、
前記タッチノブ(400)と対向配置されるタッチボディ上端部(511)と、
前記タッチボディ上端部(511)の前記基板に向けた一面上に配置され、前記基板に向けた一面に配置される前記タッチ感知電極対向部(525)を有するタッチボディメイン部(513)と、
前記タッチボディメイン部(513)の外側に配置され、前記タッチボディメイン部(513)によって区画され、一端が前記基板(200)に向けて開放されるタッチボディ空間部(515)と、を含み、
前記タッチボディ空間部(515)を区画する前記タッチボディメイン部(513)は、複数形成され、かつ前記タッチボディメイン部(513)の個数は、前記タッチボディ空間部(515)の個数よりも一つ以上多く設けられ、
前記タッチボディ上端部(511)は、前記タッチノブ(400)と前記タッチ感知電極メイン部(521)の間に配置され、
前記タッチ感知電極(520)は、前記タッチボディ空間部(515)に個別に形成され、
前記基板(200)の、前記タッチボディ空間部(515)に向けた一面上には、前記タッチノブ(400)に向けて光を出力することができるタッチ光出力部(600)を含み、
前記光出力部(600)から出力される光が前記タッチボディ空間部(515)を介して前記タッチボディ上端部(511)を経て外部に出射され、光の透過のために、前記タッチボディ(510)を光透過材料から形成することを特徴とする、
タッチスイッチユニット。
【請求項2】
前記タッチ感知電極対向部(525)と前記タッチ感知電極固定部(530)とは、互いに非接触近接配置されることを特徴とする請求項1に記載のタッチスイッチユニット。
【請求項3】
ユーザーによる接触が行われるタッチノブ(400)と、
前記タッチノブ(400)から離れて配置される基板(200)と、
前記基板(200)と前記タッチノブ(400)との間に介在され、前記タッチノブ(400)の接触による電気的信号の変化を感知するタッチ電極ボディ(500)と、を備え、
前記タッチ電極ボディ(500)は、
前記タッチノブ(400)と前記基板(200)との間で前記基板(200)の一面上に固定配置されるタッチボディ(510)と、
少なくとも一部が前記タッチノブ(400)と隣接した領域及び前記基板(200)と隣接した領域に延設され、前記タッチボディ(510)にインサート射出形成され、少なくとも他の一部が前記基板(200)に形成されるタッチ感知電極(520)と、を備え、
前記タッチ感知電極(520)は、一面の少なくとも一部が、前記タッチノブ(400)に向いており、前記タッチノブ(400)と隣接して離隔配置され、ユーザーによる前記タッチノブの接触状態で電気的信号の変化を入力されるタッチ感知電極メイン部(521)と、前記基板部(200)に向けて露出されるように、前記基板部(200)と隣接して離間配置されるタッチ感知電極対向部(525)と、一端が前記タッチ感知電極メイン部(521)と接続され、他端が前記タッチ感知電極対向部(525)と接続されるタッチ感知電極接続部(523)と、前記基板部(200)の一面上に形成され、前記タッチ感知電極対向部(525)と電気的疎通をなすタッチ感知電極固定部(530)と、を含み、
前記タッチボディ(510)は、前記タッチノブ(400)と対向配置されるタッチボディ上端部(511)と、前記タッチボディ上端部(511)の前記基板に向けた一面上に配置され、前記基板に向けた一面に配置される前記タッチ感知電極対向部(525)を有するタッチボディメイン部(513)と、前記タッチボディメイン部(513)の外側に配置され、前記タッチボディメイン部(513)によって区画され、一端が前記基板(200)に向けて開放されるタッチボディ空間部(515)と、を含み、
前記タッチボディ空間部(515)を区画する前記タッチボディメイン部(513)は、複数形成され、かつ前記タッチボディメイン部(513)の個数は、前記タッチボディ空間部(515)の個数よりも一つ以上多く設けられ、
前記タッチボディ上端部(511)は、前記タッチノブ(400)と前記タッチ感知電極メイン部(521)の間に配置され、
前記タッチ感知電極(520)は、前記タッチボディ空間部(515)に個別に形成され、
前記基板(200)の、前記タッチボディ空間部(515)に向けた一面上には、前記タッチノブ(400)に向けて光を出力することができるタッチ光出力部(600)を含み、
前記光出力部(600)から出力される光が前記タッチボディ空間部(515)を介して前記タッチボディ上端部(511)を経て外部に出射され、光の透過のために、前記タッチボディ(510)を光透過材料から形成することを特徴とする、
タッチスイッチユニットを含む車両室内照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に取り付けられるスイッチに係り、さらに詳しくは、静電容量スイッチの製造コストを最小限に抑え、より正確で汎用性を確保するスイッチユニット及びそれを備える車両室内照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用ルームランプは、単純に車両内部に光を提供する形態から進歩して、運転者と同乗者に安全で快適な運行を提供するために操作が簡単なタッチ方式のスイッチを適用するに至った。
タッチ方式のスイッチは、例えば、静電容量を用いたもので、クリックするか回転させずに、単にユーザーの指が接触されるとともに機能が行われるようになっているものであり、運転席のオーバーヘッドコンソールに設けられたルームランプの場合、ランプを点消灯するためのスイッチボタン(アイコン)がレンズの表面に形成されている。
ところが、従来の静電容量タッチ方式の場合、既存の機構的スイッチを用いた操作方式に比べて多くの利点があるが、 タッチが行われるデバイスと印刷回路基板とがその間に空気層が存在しないように必ず密着しなければならないという問題があり、このため、タッチスイッチとしての機能を実現するためには機構的な構造の制限及び空間的なデザインの制限があった。
また、タッチが行われる電極部位と下部の基板との間の電気的接続のために電極が配置される基板とメイン基板との間で行われる配線作業(wiring)、タッチフィルムとメイン基板との間でフレキシブル基板を用いて行われる電気的接続、及び電極が配置される基板とメイン基板との間でピンヘッダーはんだ付け方法を用いて行われる電気的接続を達成できるようにする、高コストの方式が使用された(
図1〜
図3を参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、コンパクトでシンプルな構造を採用し、低コスト、高効率及び高信頼性を確保するタッチスイッチユニット及びそれを備える車両室内照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一側面によれば、本発明は、ユーザーによる接触が行われるタッチノブ400と、前記タッチノブ400から離れて配置される基板200と、前記基板200と前記タッチノブ400との間に介在され、前記タッチノブ400の接触による電気的信号の変化を感知するタッチ電極ボディ500と、を備え、前記タッチ電極ボディ500は、前記タッチノブ400と前記基板200との間で前記基板200の一面上に固定配置されるタッチボディ510と、少なくとも一部が前記タッチノブ400と隣接した領域及び前記基板200と隣接した領域に延設され、前記タッチボディ510にインサート射出形成され、少なくとも他の一部が前記基板200に形成されるタッチ感知電極520と、を備える、タッチスイッチユニットを提供することができる。
前記タッチスイッチユニットにおいて、前記タッチ感知電極(520)は、一面の少なくとも一部が、前記タッチノブ(400)に向いており、前記タッチノブ(400)と隣接して離隔配置され、ユーザーによる前記タッチノブの接触状態で電気的信号の変化を入力されるタッチ感知電極メイン部(521)と、前記基板部(200)に向けて露出されるように、前記基板部(200)と隣接して離間配置されるタッチ感知電極対向部(525)と、一端が前記タッチ感知電極メイン部(521)と接続され、他端が前記タッチ感知電極対向部(525)と接続されるタッチ感知電極接続部(523)と、前記基板部(200)の一面上に形成され、前記タッチ感知電極対向部(525)と電気的疎通をなすタッチ感知電極固定部(530)と、を含むことができる。
前記タッチスイッチユニットにおいて、前記タッチ感知電極対向部(525)と前記タッチ感知電極固定部(530)とは、互いに非接触近接配置されてもよい。
前記タッチスイッチユニットにおいて、前記タッチ感知電極対向部(525)と前記タッチ感知電極固定部(530)とは、互いに接触可能な構造を成し、前記タッチ感知電極対向部(525)の一端は、前記タッチ感知電極接続部(523)と接続され、前記タッチ感知電極対向部(525)の他端は、前記タッチ感知電極固定部(530)と接触されてもよい。
前記タッチスイッチユニットにおいて、前記タッチボディ(510)は、前記タッチノブ(400)と対向配置されるタッチボディ上端部(511)と、前記タッチボディ上端部(511)の前記基板に向けた一面上に配置され、前記基板に向けた一面に配置される前記タッチ感知電極対向部(525)を有するタッチボディメイン部(513)と、前記タッチボディメイン部(513)の外側に配置され、前記タッチボディメイン部(513)によって区画され、一端が前記基板(200)に向けて開放されるタッチボディ空間部(515)と、を含むことができる。
前記タッチスイッチユニットにおいて、前記基板(200)の一面に、前記タッチボディ空間部(515)に向けた一面上には、前記タッチノブ(400)に向けて光を出力することができるタッチ光出力部(600)を含むことができる。
前記タッチスイッチユニットにおいて、前記タッチボディ(510)は、前記タッチノブ(400)と対向配置されるタッチボディ上端部(511)と、前記タッチボディ上端部(511)の前記基板に向けた一面上に配置され、前記基板に向けた一面に配置される前記タッチ感知電極対向部(525)を有するタッチボディメイン部(513)と、を含み、前記タッチ感知電極接続部(523)は、前記タッチボディ(510)の内部に配置されてもよい。
本発明の他側面によれば、本発明は、ユーザーによる接触が行われるタッチノブ(400)と、前記タッチノブ(400)から離れて配置される基板(200)と、前記基板(200)と前記タッチノブ(400)との間に介在され、前記タッチノブ(400)の接触による電気的信号の変化を感知するタッチ電極ボディ(500)と、を備え、前記タッチ電極ボディ(500)は、前記タッチノブ(400)と前記基板(200)との間で前記基板(200)の一面上に固定配置されるタッチボディ(510)と、少なくとも一部が前記タッチノブ(400)と隣接した領域及び前記基板(200)と隣接した領域に延設され、前記タッチボディ(510)にインサート射出形成され、少なくとも他の一部が前記基板(200)に形成されるタッチ感知電極(520)と、を備えることを特徴とするタッチスイッチユニットを含む車両室内照明装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、コンパクトでシンプルな構造を採用し、低コスト、高効率及び高信頼性を確保するタッチスイッチユニット及びそれを備える車両室内の照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】従来の静電容量スイッチの概略的な接続状態を示す概略図である。
【
図2】従来の静電容量スイッチの概略的な接続状態を示す概略図である。
【
図3】従来の静電容量スイッチの概略的な接続状態を示す概略図である。
【
図4】本発明のタッチスイッチユニットを備える車両室内照明装置の概略的な斜視図である。
【
図5】本発明のタッチスイッチユニットの概略的な部分側面図である。
【
図8】本発明のタッチスイッチユニットの概略的な部分拡大組立状態図である。
【
図11】本発明のタッチスイッチユニットの変形例の概略的な部分側面図である。
【
図13】本発明のタッチスイッチユニットの他の変形例の概略的な部分側面図である。
【
図14】本発明のタッチスイッチユニットの他の変形例の概略的な部分拡大平面図である。
【
図15】本発明のタッチスイッチユニットの変形例の概略的な部分側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施形態によるタッチスイッチユニット及びそれを備える車両室内照明装置について詳述する。先ず、各図面の構成要素に参照符号を附すに際して、同じ構成要素に対しては、たとえ他の図面の上に表示されていてもできる限り同じ符号を附していることに留意されたい。また、本発明を説明するに当たって、関連する公知構成又は機能についての具体的な説明が本発明の要旨を余計に曖昧にする虞があると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
本発明のタッチスイッチユニット10は、ユーザーの接触による状態の変化を感知し、所定のスイッチング信号を出力し、本発明のタッチスイッチユニットを介して前方注意を分散させずに安定した操作を可能にする車両室内照明装置を提供することができるが、本発明では、タッチスイッチユニットを中心に説明する。
本発明のタッチスイッチユニット10は、タッチノブ400と、基板200と、タッチ電極ボディ500と、を含む。これらの構成要素は、タッチスイッチユニットのユニットハウジング(図示せず)に収容配置されることができる。場合によって、前記構成要素は、別個のタッチスイッチユニットを用いることなく、車両室内照明装置のハウジングに直接取り付けられる構造をとることもできる。
【0008】
タッチノブ400では、ユーザーによる物理的な接触が行われる。場合によっては、タッチノブ400は、透光性材料からなるので、下部に配置され得るLEDの如き光出力部600から出力される光を透過させることができるが、その透過された光は、車両の室内に照射されることもできる。また、場合によっては、タッチノブ400は、 遮光性材料から形成されるか、遮光表面処理されて、単純なスイッチノブとして作動することができる。さらに、場合によっては、 タッチノブ400の一部をレーザーエッチングなどをにより表面エッチングし、タッチノブ400に所定のアイコンを表示することにより、夜間走行時にスイッチの位置を視覚的に確認可能にする光表示機能を行えるようにすることもできる。
基板200は、タッチノブ400から離れてユニットハウジング(図示せず)の内部に離隔配置される構造をとるが、基板200は、所定の印刷回路基板又はフレキシブル回路基板を用いて実現することができるなど、所定の電気的疎通を行い、さらに、他の電気装置との電気的接続を行う配線ライン及びコネクタを構成する範囲で種々の変形が可能である。
【0009】
タッチ電極ボディ500は、基板200とタッチノブ400との間に介在され、タッチノブ400の接触による電気的信号の変化を感知する。
タッチ電極ボディ500は、タッチボディ510と、タッチ感知電極520と、を含む。
タッチボディ510は、タッチノブ400と基板200との間で基板200の一面上に固定配置され、タッチ感知電極520は、少なくとも一部がタッチノブ400と隣接した領域及び基板200と隣接した領域に延設され、タッチボディ510にインサート射出形成され、少なくとも他の一部が基板200に形成される。
タッチボディ510の基板200側の端部には、タッチボディ取付部517が配設されるが、タッチボディ取付部517は、基板200に形成される基板取付部201と接続される構造をとる。タッチボディ取付部517には、スクリューボルトのような別途の締結部材700を介して基板取付部201が接続できる。
場合によって、タッチボディ取付部517には、締結フック700aが一体化されるが、タッチボディ取付部517の端部に形成された締結フック700aが基板取付部201に挿着されることにより、互いに締結されることもできる(
図7及び
図8参照)。
【0010】
タッチボディ510は、タッチボディ上端部511と、タッチボディメイン部513と、を含む。本実施例では、タッチボディ上端部511とタッチボディメイン部513とは一体化されているが、基板とタッチノブとの間の長手方向及び長手方向に垂直な方向に区画形成されることもできる。
タッチボディ上端部511は、一面がタッチノブ400と対向配置される構造を有する。タッチボディメイン部513は、タッチボディ上端部511の他面、すなわち基板200に向けた一面上に基板200に向かって配置される構造をとる。タッチボディメイン部513の下端、すなわち、基板200に向けた一面には、後述するタッチ感知電極対向部525が配置される。
タッチボディメイン部513の下面と基板200間の間隙は、図面に示すように、タッチボディ取付部517と基板の一面との間の隙間によって区画される。タッチボディメイン部513の下面は、基板200と隣接して配置される。場合によっては、タッチ感知電極520のタッチ感知電極対向部525とタッチ固定電極530とが互いに接触しない場合、両者間の最小限の電気的疎通を行うために、タッチ感知電極対向部525とタッチ固定電極530とが互いに超近接できるようにタッチボディメイン部513が形成される構造をとることができる。
場合によっては、タッチボディ510は、タッチボディ空間部515を含むこともできる。タッチボディ空間部515が形成される場合、基板200に光出力部600をさらに備えることができ、光出力部600から出力される光がタッチボディ空間部515を介してタッチボディ上端部511を経て外部に出射される構造をとることもできる。この場合、光の透過のために、タッチボディを光透過材料から形成することもできる。
タッチボディ空間部を区画するタッチボディメイン部は、複数形成される。タッチスイッチユニットは、一つ以上のタッチ機能を有する。万が一複数のタッチ機能を一体化する場合は、図面に示すように、タッチボディメイン部の個数は、タッチボディ空間部の個数よりも一つ以上多く設けられる。
【0011】
タッチ感知電極520は、少なくとも一部がタッチノブ400と隣接した領域及び基板200と隣接した領域に延設される。タッチ感知電極520は、導電性材料の配線ラインで形成され、タッチボディ510にインサート射出形成される。タッチ感知電極520の少なくとも他の一部は基板200に形成される。
タッチ感知電極520は、タッチ感知電極メイン部521と、タッチ感知電極対向部525と、タッチ感知電極接続部523と、タッチ感知電極固定部530と、を含む。
タッチ感知電極メイン部521は、一面の少なくとも一部が、タッチノブ400に向いており、タッチノブ400と隣接して離隔配置される。これにより、タッチ感知電極メイン部521は、ユーザーによるタッチノブ40との接触状態で電気的信号の変化を入力される。
タッチ感知電極対向部525は、基板部200に向けて露出されるように、基板部200と隣接して離隔配置される。
タッチ感知電極接続部523は、一端がタッチ感知電極メイン部521と接続され、他端がタッチ感知電極対向部525と接続される。
図5の実施例では、タッチ感知電極接続部523は、タッチボディ空間部の内側面に形成される構造をとるが、後述する他の実施例では、タッチボディの内部に直接インサートされる構造をとることもできる。
タッチ感知電極固定部530は、基板部200の一面上に形成され、タッチ感知電極対向部525と電気的疎通をなす。
図5の実施例では、タッチ感知電極対向部525は、タッチボディメイン部513の下端面(底面)に配置されるもので、基板200に向かって配置される。
場合によっては、タッチ感知電極対向部525とタッチ感知電極固定部530とは、互いに非接触近接配置される構造を形成することができる。上述したように、タッチボディメイン部513の下端面が基板200の一面と超近接配置される構造をとり、基板200の一面上に形成されるタッチ感知電極固定部530が、タッチボディメイン部513の下端面に形成されるタッチ感知電極対向部525と超近接距離を形成することで、所定の電気的疎通を行うことができる(
図5のB、
図9及び
図10参照)。
【0012】
図5乃至
図10の場合では、タッチ感知電極対向部525とタッチ感知電極固定部530とが互いに接触しない構造について説明しているが、両者は、互いに接触する構造をとることもできる。
つまり、
図11及び
図12に示すように、タッチ感知電極対向部525とタッチ感知電極固定部530とは、互いに接触可能な配置構造を形成することができる。上述したように、タッチボディメイン部513の下端面が基板200の一面と超近接配置される。この場合、タッチボディメイン部513の下端面に配置されるタッチ感知電極対向部527(
図11及び
図12参照)は、一端がタッチ感知電極接続部523と接続され、他端が基板200の一面上に形成されるタッチ感知電極固定部530と物理的な接触をなす構造をとることにより、所定の電気的疎通を行うことができる。
一方、上記実施例の場合、タッチボディ510には、タッチボディ空間部515が形成される。タッチボディ空間部515は、タッチボディメイン部513の外側に配置され、タッチボディメイン部513によって区画され、一端が基板200に向けて開放される。 基板200の一面上に形成された光出力部600がタッチボディ空間部515に対応する位置で作動すると、所定の光がタッチボディ空間部515、タッチボディ上端部511及びタッチノブ400を経て外部へ出射される構造をとり、所定の光照射機能を行うこともできる。
【0013】
これに対して、タッチボディ510は、別個のタッチボディ空間部515を含まない構造をとることもできる(
図13乃至
図15参照)。この場合、タッチ感知電極接続部513は、タッチ感知電極メイン部521とタッチ感知電極対向部525との間で両者を互いに接続させる構造をとることができる。タッチ感知電極接続部513がタッチボディ 510の内部にインサートされる構造をとってもよく、上述したように、タッチ感知電極対向部527がタッチ感知電極固定部530と直接物理的に接触する構造をとってもよい。つまり、タッチボディ510にインサートされるタッチ感知電極接続部513は、一端部がタッチボディの一側に集中配置される構造をとることができる。
また、複数のタッチ機能が連続して配置される構造をとる場合、タッチボディの上端部に所定の間隔で離間配置されるタッチ感知電極メイン部とは異なり、タッチ感知電極対向部は、一側に集中配置されて基板の面積を最小限に抑える構造をとることもできるなど、設計仕様に応じて様々な変形が可能である(
図13〜
図15参照)。
また、本発明のタッチスイッチユニットは、車両に使用される様々なスイッチ装置に適用することができ、また、車両の室内照明のための装置に使用することもできる。
すなわち、
図4に示すように、本発明のタッチスイッチユニットは、車両室内照明装置に備えられることができるが、このとき、車両用室内照明装置100は、車両の室内に取り付けられるハウジング20を備え、ハウジング20は、ハウジングボディ21と、ハウジングカバー22とを備え、所定の内部空間を形成し、ここにタッチスイッチユニットが配置されることができる。また、ハウジングカバー22の一面上には、車両室内照明装置の所定の機能、例えば、照明照度を調整できるような照明機能を操作するための別途の照明装置スイッチ23を、さらに備えてもよい。
さらに、ハウジングカバー22の露出された貫通口を通して、照明機能を有するタッチスイッチユニットのタッチノブ400が露出配置される構造をとることができる。タッチノブ400を介して所定の接触動作により変化する電気信号は、基板200を介して所定の制御部などに伝達され、これに基づいて、所定の照明電源信号が印加され、光出力部600のオン/オフを制御する所定の出力制御信号が光出力部600に伝達され、これにより所定の照明オン/オフ機能を行うことができる。
【0014】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正及び変形が可能である。
したがって、本発明で開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、これらの実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、以下の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0015】
本発明のタッチスイッチユニットは、車両のルームランプに加えて、各種電子装置にも用いることができるなど、種々の変形が可能である。