(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
本発明は、採掘計画とネットワーク計画の2つの知られている工程の融合からなる。2つの工程は、技術的状況(technical status)において常に個別に存在していたが、これは現在まで2つの工程間の相乗効果の可能性が知られていなかったためである。
【0003】
そこで、本発明が完全に理解されるように、予め「採掘計画」とは何か、および「ネットワーク計画」とは何かを定義しておく必要がある。
【0004】
ネットワーク計画は、任意の環境に無線伝送ネットワークを設置する前の計画である。無線伝送ネットワークは、露天掘り鉱山、および坑内掘り鉱山では極めて一般的であり、安全性、生産性、および効率性の基準が最大限達成されるように、可用性が高く、超高信頼で、誤り率(パケットロス)が非常に低く、かつ低遅延の通信ネットワークが必要とされている。
【0005】
無線ネットワークにはいくつかの種類があり、最も一般的なのは、固定されたアンテナ2と、ポータブルルータ3と、オンボードルータ3’(トラック、ショベルカー、その他採掘作業に関わる機械の本体に結合される)との組み合わせを用いたものである。本発明の
図3を参照されたい。
【0006】
鉱山1、4内の全ての車両8およびユニットが互いにデータを伝送し収集しながら、互いと通信できるようにするには、鉱山作業を拡充し、かつ機器の輸送領域、および宛先領域などの作業領域全体を網羅するのに合致した、通信ネットワーク構造が必要である。
【0007】
ノード分布の計算は非常に複雑なため、無線ネットワーク計画作業は、通常は専門のソフトウェアを用いて行われる。この作業を実行できるソフトウェアの例として、以下のものが挙げられる。
・Asset(登録商標)
・Mentum Planet(登録商標)
・WinProp(登録商標)
・Wireless InSite(RayTracing(登録商標))
【0008】
このようなソフトウェアを用いて計画し最適化する標準的な手順は、あまりダイナミックでない(「雑然としていない」)地形(topography)、ならびに都市および農村地域などの形態学的環境では非常にうまくいく。しかしながら、鉱山の地形が常に変化すると、特に広帯域などの計画は、短期間のうちに陳腐化する。これにより実際には、鉱山のライフサイクルの長さ全体にわたって、後手に回りがちで費用のかかる、一連の再設計が必要になる。
【0009】
採掘計画は、鉱山の採収段階の前、すなわち鉱体から材料を取り出す段階の前に行われる計画である。
【0010】
試料採取、および物理プロファイリングからのデータなどの、鉱山の探査段階中に取得したデータに基づいて、鉱山の生産領域がマッピングされる。この段階において、高濃度の鉱物が存在する鉱床箇所が決定され、生産領域の三次元マップの概略図が作成される。
【0011】
採掘計画段階は、鉱物生産領域へのアクセス、および採収のためのプロジェクトの開発である。露天掘り採収では、鉱山を仮想三次元区画(block)に分割して(
図11を参照)、省資源、機械アクセスの容易化、および運用に対する財務利益の最大化を促進するために、これらの区画10、11の採収の順序が計画される。
【0012】
実際には、採掘計画は、鉱石を最大限取り出し、廃棄岩材をより少なくして、鉱山の正味現在価値を最大化することを目的とする。こうすることにより利益が最大化され、この作業の資源が節約される。
【0013】
無線ネットワーク計画に適用されるネットワーク計画と同様に、採掘計画は、鉱物探査段階で収集したデータの変更に基づいて、鉱山のライフサイクルを通じて頻繁に修正する必要がある。
【0014】
採掘計画用に、以下のようないくつかのツールが市販されている。
・Vulcan(登録商標)
・GeoViaWhittle(登録商標)
・Datamine(登録商標)
・Minesight(登録商標)
・Geopit(登録商標)
【0015】
現在までのところ、鉱山、およびその支援ネットワークの両方の作業を最適化し、このような作業に経済的利潤をもたらすために、鉱山、およびその支援ネットワークを統合化した計画を実行できる、技術的状況に含まれる方法も、ソフトウェアも存在しない。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明は、
図7および
図8に簡略化して示すように、採掘計画の方法をネットワーク計画の方法と組み合わせたものである。
【0035】
この新しいツールにより、採掘計画のデータをネットワーク計画に入力することが可能になる。言い換えれば、新しいツールを用いて、無線ネットワークのノード3、3’、2のレイアウト計画を、現在、および将来提供される鉱山の地形1、4(
図7を参照)を考慮に入れたものにする。
【0036】
2つの方法(採掘計画およびネットワーク計画)を同期させることのない技術的状況においては、鉱山の無線ネットワーク計画は、接続不良が発生するたびに、おそらくは不規則かつ適時に、次善の策として作成される。
【0037】
ネットワーク計画を実行する前に、電波の伝搬について理解しておく必要がある。電波の伝搬は土地の起伏に強く影響され、起伏はその後、採掘計画後の採掘に従うことにより継続的に変化する。最終的に、独自の採掘を、特に自動化率が高い状況で調整、および実行するには、無線接続に依存することとなる。この場合、基地局、および固定ノード3は、ネットワーク被覆に将来必要になると思われる場所に配置される。ノード2、3、3’は、現在および将来の鉱山の地形を被覆するように配向され、さらなる障壁を回避し、鉱山1、4の探査の初期段階における元の地形とは全く異なる将来の地形、深さ、および輪郭を被覆できると期待される数、およびレイアウトで取り付けられる。
【0038】
技術的状況において、鉱山1、4の現在、および将来の需要を予測するネットワーク計画を提供できるという、United Mine Solutions社(米国)のようなサービスプロバイダがある。このようなサービスプロバイダは、その従業員の経験および洞察に基づいて、ネットワーク計画を行う。技術的状況において、鉱山1、4の現在および将来の需要を全て満たす、100%信頼できて、ネットワーク計画に人の介入を必要としない方法は存在しない。
【0039】
本発明は、したがって、ネットワーク計画を定義する、体系化された効果的な唯一の手段であり、鉱山1、4の開発段階の早期、終期、および中間期において、これらの期間に鉱山1、4に生じた地形的な変化にかかわらず、間隙または不感領域のないように被覆領域6を増進する、無線ネットワークを設計することができる。
【0040】
図8を参照すると、その第2の実行形態では、ネットワーク計画の方法もまた、採掘計画の方法への入力を提供する。このようにループさせる(
図8の上方の矢印を参照)目的は、鉱山の地形形状に適合させて、無線ネットワークの改善を促進することである。
【0041】
この点について理解するためには、無線機器により発せられた電波7が、鉱山1、4で見つかった様々な種類の材料により、吸収される、反射する、偏向する、または散乱する可能性があることを予め理解しておく必要がある。
【0042】
一般に、鏡面反射は、電磁波が、寸法がその波長よりもずっと大きい表面、特に金属製の表面に当たると生じる。回折は、電波7がとる道筋、すなわち送信機と受信機との間の経路が、寸法が波長に相当する障害物、または裂け目により遮断されると最も顕著に生じ、結果として、電波が障害物の周囲で曲がる。次に、散乱(拡散反射)は、波面が不均一な表面に当たったとき、または電波が伝搬する媒体が、寸法が波長に相当する物体を含んでいるときに生じる。最後に吸収は、電波のエネルギー(光子)の一部が、周囲(通常は電子)と相互作用して、熱エネルギーに変換される物理現象である。
【0043】
今までのところ、材料、および鉱山1、4の地形により生じた、電波7に対するこのような効果は、単にネットワーク計画により克服すべき(想定外の)問題であった。鉱山1、4で見つかった材料により生じる偏向、減衰、または反射は、ネットワーク計画により克服すべき障害とみなされていた。本発明の完成後は、電波7と、鉱山1、4に存在する材料との間のこのような相互作用は、「好適なRF条件の生成形態」と解釈されるようになるであろう。
【0044】
好適なRF条件とは、対象領域(または信号の漏洩を回避するための裏側領域(reverse))内に信号が存在し、かつ許容閾値を上回る干渉がないことと定義される。本発明以前は、鉱山の地形、および岩石学により生じた偏向、減衰、または反射は、ネットワーク計画により克服すべき障害とみなされていた。本発明の完成後は、ネットワーク計画により、地形の変化も考慮した、電波と鉱山環境との間の相互作用が推定されるようになる。また、干渉の制限などの、計画の特定の目的を達成するために、鉱山の地形の特徴を操作することができる。例えば、第1のフレネル帯は、半径を数学的に計算できるが、この内部に障害物が存在すると、受信機の信号レベルが著しく変化することが知られている。
【0045】
例えば、鉱山の周囲の特定の領域に廃棄岩材の堆積を配置してもよく、その結果、この構成要素が、反射性遮蔽体(reflective screen)5として作用して電波7を反射し、ネットワーク被覆領域6の不感点が消滅する(
図1および
図2を参照)。
【0046】
別の選択肢は、坑内掘り採収鉱山4において、干渉を封じ込めるように障壁(吸収遮蔽体(absorption shield)5’)を作成することである(本明細書の
図4、
図5、および
図6を参照)。
【0047】
図に示されていない1つの選択肢は、坑内掘り鉱山4内のネットワーク被覆領域6を拡張するために、坑内掘り鉱山4で導波路として作用する、追加の坑道を作成することである。
【0048】
RF信号の伝搬に影響する、鉱山の地形変化の他の例には、採鉱順序の細かい調整、中間坑の非永続的な充填、ならびに信号を露天掘り鉱山内に制限するための、表面遮蔽体/移動式遮蔽体の作成が含まれる。採鉱順序を細かく調整することにより、例えば、伝搬環境の障害物の除去が遅れる場合がある。この障害物は丘の場合があり、送信機からの信号を減衰させるが、異なる送信機間の干渉を制限することができる。
【0049】
好適なRF条件を発生させることが可能な全ての方法は、これらの例に限定されない。いくつかの他の相互作用の形態が設計されてもよく、材料と電波7との間のこのような相互作用は、無線ネットワークの動作に寄与することができる。
【0050】
「好適なRF条件を発生させる形態」を用いることにより、本発明は、ノード3、3’、および鉱山1、4に分布するアンテナ2の数、および容量を節約することができる。
【0051】
本発明のこの形態(本明細書の
図8で説明する)では、採掘計画は、廃棄岩材区画10、および鉱画11の位置などの従来の変数に加えて、鉱山表面1、4全体において、無線ネットワークの完成を妨害したり、または容易にしたりすることが可能な変数を考慮する。
【0052】
言い換えれば、この実行形態では、採掘計画は、鉱山1、4内の鉱石、および廃棄岩材を取り出して、排出箇所(廃棄岩の堆積、または破砕機など)へ輸送するのに関わる費用を考えるだけでなく、このようなアクセス形態、および開発形態のそれぞれに無線ネットワークを設置する費用をさらに考慮に入れて、鉱山1、4を開発するためのより安価な代替物を探す。
【0053】
この論理によると、理想的な採掘計画とは、材料採収費、輸送費、および処理費と、無線ネットワークの設置費用とを含めて、考えられる実行費用が最も安価なものである。
【0054】
採掘計画、およびネットワーク計画の2つの方法を同期させることは、以下の方法を含む、いくつかの方法で行うことができる。
・採掘計画とネットワーク計画とを同時に行う、独自の方法の開発。
・1つは採掘計画に関し、もう1つはネットワーク計画に関する、2つの異なる方法を使用する枠組み。本発明のこの実行では、運用者は、採掘計画に対する入力の、ネットワーク計画への転送を担当し、その逆も行う。
・ソフトウェアを使用しないが、手作業による計算および計画により、採掘計画とネットワーク計画とを同時に行う方法。
【0055】
本発明の第1の実行形態(
図7)は、以下のステップにさらに分割することができる。
I.採掘計画の情報収集:このステップは、鉱山の将来の地形へのアクセス、岩石学、ならびに予め定められた期間内に採鉱を完了するのに必要なトラック、ドリル、およびホイールローダその他の機械などの、鉱山1、4に含まれる構成要素の数、および形状に対応する。
II.ネットワーク要件の評価:ステップIで定義された構成要素に基づいて、これらの構成要素のネットワーク要件を見出す。例えば、狭帯域通信のみが必要か、あるいは同時に、もしくは全体的に、広帯域通信が必要かといった要件である。また、各ノードが許容できる最大遅延、およびジッタ、各ノードの被覆容量、ネットワーク内の自律ノードの数、ならびに被覆される領域の大きさも評価される。
III.ネットワークインフラの計画:ネットワーク要件、および採掘計画の入力に基づいて、現在、および将来の鉱山の地形に対する、無線ネットワーク配信の可能な最善のレイアウトを選択する。中期に地形が変わることを考慮して、鉱山内に含まれる構成要素のネットワーク要件に従いつつ、ネットワーク費用が最小限になるレイアウトを選択する。
IV.ネットワークの設置:ネットワークを支援する、中継機3、3’、アンテナ2その他の装置を効果的に分配する。
V.鉱山の運用:このステップは、鉱山開発段階からなる。このステップでは、採掘計画に従って、廃棄岩材区画、または鉱画が取り出される。その結果、このステップにより、鉱山の地形が変化する。
VI.ネットワーク性能指標の評価:鉱山の地形1、4の変化を考慮して、実際の指標と、シミュレートされた指標とを収集する。
VII.指標は現在要件および将来要件と両立するか?このステップは、収集した指標を、性能要件と比較することからなる。このステップが実行されると、システム運用者は、必要であればシステムを最適化することを決定し得る。指標が必要な要件に従っている場合は、ステップVに戻る。
VIII.ネットワークは改善可能か?この段階は、ノード3、3’、2の位置決め、送信電力、アンテナ2の傾斜、送信モード、さらには好適なRF条件を生成することなどの、ネットワークパラメータの最適化の可否を評価することからなる。可能であれば、ステップIXに進んで、パラメータを最適化し、そうでない場合は、ステップXで、ネットワークインフラの接続性の再設計が必要かどうかを評価する。
IX.ネットワークの最適化:ステップVIIIで特定したパラメータを変更し、ステップVIに戻って性能指標を再評価する。
X.鉱山の更新情報の収集:実際の鉱山環境は、採掘計画に厳密には従っていないことは知られている。したがって、採掘計画と、鉱山の実際の地形とがどれほど近いかを時々評価する必要がある。この情報は、ネットワーク計画にとって非常に重要である。
XI.ネットワークにさらにノードが必要か?ステップXで収集した情報に基づいて、ネットワークインフラに、より多くのノード3、3’、および2が必要かどうか評価する。より多くのノード3、3’、2が必要な場合は、ステップXIIに進む。必要ない場合は、ステップXIIIに進む。
XII.ノードの追加:ネットワーク構造に追加のノード3、3’、2を追加して、ステップIVに戻る。
XIII.ネットワークの再設計が必要か?このステップでは、ネットワークを再設計するための要件が評価される。このネットワーク再設計が不要になり得る理由の1つは、鉱山1、4の閉山である。ネットワークの再設計が必要な場合は、ステップIIに戻る。
【0056】
列挙したステップの典型的なフローチャートを、本明細書の
図9に示す。
【0057】
次に、本発明の第2の実行形態(
図8)は、以下のステップにさらに分割することができる。
I.採掘計画:このステップでは、特定のアルゴリズムに従って、鉱山の最終的なレイアウト(露天掘り鉱山1の最終的な坑道)、および採収される鉱山の順序が決定される。なお、この実施において、採掘計画は、無線ネットワークに有利な地形からの入力をさらに受信する。この場合、鉱山1、4の正味価値は、より有益な方法で鉱山1、4のレイアウトをプログラムするために使用される、無線インフラの長期的費用も考慮に入れる。
II.採掘計画データの収集:このステップは、鉱山1、4の将来の地形へのアクセス、岩石学、ならびに計画されたスケジュール内で鉱山1、4を運用するのに必要なトラック、ドリル、およびホイールローダなどの構成要素の評価に対応する。このステップは、将来の期間に採掘計画情報を取得することを含むので、ネットワークを最適化し再設計するためにとる措置は、将来の成長を考慮に入れたものになる。
III.ネットワーク要件の評価:前のステップで定義された構成要素に基づいて、これらの構成要素のネットワーク要件を見出す。例えば、狭帯域通信のみが必要か、あるいは同時に、もしくは全体的に、広帯域通信が必要かといった要件である。また、各ノードが許容できる最大遅延、およびジッタ、各ノードの被覆容量、ネットワーク内の自律ノードの数、ならびにネットワーク被覆領域6の大きさも評価される。
IV.ネットワークインフラの計画:ネットワーク要件、および採掘計画の入力に基づいて、現在、および将来の鉱山の地形1、4に対する、無線ネットワーク配信の可能な最善のレイアウトを選択する。中期に地形が変わることを考慮して、鉱山1、4内に含まれる構成要素のネットワーク要件を維持しつつ、ネットワーク費用が最小限になるレイアウトを選択する。
V.ネットワークの設置:ネットワークを構成する、中継機3、3’、アンテナ2その他の要素を効果的に分配する。
VI.鉱山の運用:このステップは、鉱山開発段階1、4からなる。この段階では、採掘計画に従って、廃棄岩材区画10、または鉱画11の材料が取り出される。その結果、このステップにより、鉱山の地形1、4が変化する。
VII.ネットワーク性能指標の評価:鉱山の地形1、4の変化を考慮して、実際の指標と、シミュレートされた指標とを収集する。
VIII.指標は現在要件および将来要件と両立するか?このステップは、収集した指標を、性能要件と比較することからなり、その結果、システム運用者は、必要であればシステムを最適化することを決定してもよい。指標が必要な要件に従っている場合は、ステップVIに戻る。
IX.ネットワークは改善可能か?この段階は、ノード3、3’、2の位置決め、送信電力、アンテナ2の傾斜、送信モード、さらには好適なRF条件を生成することなどの、ネットワークパラメータを評価することからなる。可能であれば、ステップXに進んで、パラメータを最適化し、そうでない場合は、ステップXIで、ネットワークインフラの接続性の再設計が必要かどうか評価する。
X.ネットワークの最適化:ステップIXで特定したパラメータを変更し、ステップVIIに戻って性能指標を再評価する。
XI.鉱山の更新情報の収集:実際の鉱山環境は、採掘計画に厳密には従っていないことは知られている。したがって、採掘計画と、鉱山1、4の実際の地形とがどれほど近いかを時々評価する必要がある。この情報は、ネットワーク計画にとって非常に重要である。
XII.ネットワークにさらにノードが必要か?ステップXIで収集した情報に基づいて、ネットワークインフラに、より多くのノード3、3’、および2が必要かどうか評価する。より多くのノード3、3’、2が必要な場合は、ステップXIIIに進む。必要ない場合は、ステップXIVに進む。
XIII.ノードの追加:ネットワーク構造に追加のノード3、3’、2を追加して、ステップVに戻る。
XIV.ネットワークの再設計が必要か?このステップでは、ネットワークを再設計するための要件が評価される。このネットワーク再設計が不要になり得る理由の1つは、鉱山1、4の閉山である。ネットワークの再設計が必要な場合は、ステップXVに進む。
XV.計画したスケジュール内の地形を評価:このステップでは、最適化した構造が、計画した期間における鉱山の地形を評価する。ネットワークにおけるこの地形の効果は何か?中間期の被覆範囲に、穴が出現するか?ノード間に干渉が存在するか?この場合、干渉を回避するために、別の無線チャネル、帯域、またはスペクトルを使用することが必要かどうか?この評価の後、ステップXVIに進む。
XVI.地形変化があったか?何らかの変化があった場合は、ステップXVIIに進み、ない場合は、ステップIIに進む。このステップは、ステップXVの評価を考慮して、無線通信の費用および性能を上昇させ得る地形変化、例えば、干渉を封じ込めるための、坑内掘り鉱山4における吸収遮蔽体5’の維持および生成があるかどうかを確認する。
XVII.ネットワーク費用を正味価値関数に含める:このステップでは、ステップXVおよびXVIで評価した可能な地形変化を考慮して、各区画(または一組の区画)の正味価値関数に無線ネットワークの経済的属性(economic attribute)を作成して、ステップIに進む。この新しい情報を用いて、採掘計画ソフトウェアは、採掘計画を最適化し得る。
【0058】
列挙したステップの典型的なフローチャートを、本明細書の
図10に示す。
【0059】
最後に、本発明は、採掘計画方法に関連付けたネットワーク計画方法を明らかにして、達成しようとした全ての目的を達成するものであると結論付けられ、この目的は、費用削減、および鉱山1、4に配置された無線ネットワークの品質最適化のために設定される。
【0060】
本発明のいくつかの好ましい達成例について説明してきたが、本明細書により与えられる保護の範囲は、本発明を実行するのに適切なその他全ての代替的な形態を包含し、これは、添付の特許請求の範囲に記載の内容によってのみ定義され限定されることに留意されたい。