(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
管理サーバを備え、移送元物流センターから移送先物流センターへの顧客荷物の移送を伴い、前記移送先物流センターから配送先への、あるいは、前記移送先物流センターから前記配送先の最寄り拠点を介した前記配送先への前記顧客荷物の配送が行なわれる物流システムにおける前記顧客荷物の梱包方法であって、
前記顧客荷物は、前記移送元物流センターにて前記管理サーバを介して配送先の顧客ごとに前記配送先の情報と前記顧客荷物ごとに紐付けられ、前記紐付けられた情報は前記管理サーバ上で管理され、
前記顧客荷物が前記配送先に対して複数ある場合に、移送元物流センターから移送先物流センターへの前記移送時には、前記配送先に対する複数の顧客荷物が、前記管理サーバを介して、少なくとも形状または大きさのいずれかに基づいて異なる梱包資材に梱包される際の前記異なる梱包資材ごとに梱包される前記顧客荷物に関する情報として管理される
ことを特徴とする梱包方法。
前記異なる梱包資材に梱包された前記配送先の顧客の荷物は、前記移送先物流センターあるいは前記配送先の最寄り拠点にて同一の梱包資材に梱包されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
管理サーバを備え、移送元物流センターから移送先物流センターへの顧客荷物の移送を伴い、前記移送先物流センターから配送先への、あるいは、前記移送先物流センターから前記配送先の最寄り拠点を介した前記配送先への前記顧客荷物の配送が行なわれる物流システムにおける前記顧客荷物の梱包方法であって、
前記顧客荷物は、前記移送元物流センターにて前記管理サーバを介して配送先の顧客ごとに前記配送先の情報と前記顧客荷物ごとに紐付けられ、前記紐付けられた情報は前記管理サーバ上で管理され、
前記顧客荷物が前記配送先に対して複数ある場合に、移送元物流センターから移送先物流センターへの前記移送時には、前記配送先に対する複数の顧客荷物が、前記管理サーバを介して、前記紐付けられた情報を含むラベルまたは伝票とともに袋によってひとまとめにされる際の前記袋に梱包される前記顧客荷物に関する情報として管理される
ことを特徴とする梱包方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包管理方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
図1に、本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包管理方法を実施するシステムにおける施設及び流通経路等を模式的に示す。同図において、施設及び流通経路から見たシステム10は、大別して、物流センター11〜13と最寄り拠点14〜16とを含み、経路143〜144、155〜158、166〜169を介して顧客宅141〜142、151〜153、162〜165、199まで商品等を配送する一大物流網の一部を構成している。
【0015】
なお、物流センター11〜13、及び最寄り拠点14〜16の数は、これらの数に限定されるものではなく、任意のセンター数及び拠点数を含みうる。以下、本発明の理解の容易のために、便宜上、
図1に示されたモデルに沿って説明する。
【0016】
[物流センター及び最寄り拠点]
本発明はこれに限定されるものではないが、本発明の一実施形態にかかるシステムにおける施設の特徴は、物流センター及び最寄り拠点という2種類の施設が含まれる。基本概念としては、従来の物流拠点としての物流センターに加えて、所定時間内に顧客宅へ配送可能な地理的な拠点として本発明の一実施形態にかかる最寄り拠点が設けられたものである。つまり、最寄り拠点は、顧客に短時間で商品等を届けることができるように設けられている。
【0017】
また、
図1に示されるように、物流センター同士においても異なる役割があっても良い。例えば、同図において、物流センター12は、経路121、122を介して最寄り拠点14、15へ商品等を配送し、物流センター13は、経路131、132を介して最寄り拠点15、16へ商品等を配送する一方で、物流センター11は、経路112、114を介して他の物流センター12、13へ商品等を配送するほか、経路111、113、115を介して最寄り拠点14、15、16へ商品等を配送する役割も担っている。例えば、最寄り拠点14へは、通常地理的に近い物流センター12から商品等が供給されるが、物流センター12に在庫が無い場合には、物流センター11から商品等が最寄り拠点14へ供給される場合もある。
なお、
図1には示されていないが、物流センター11〜13から直接に顧客宅へ商品等を配送する経路を設けることしても良い(本発明においては本質的部分ではないので、図示を省略する)。
【0018】
また、
図1において、最寄りエリア140は、最寄り拠点14から所定時間(例えば、30分とか1時間など)内に商品等を届けることのできるエリアを示しており、同エリアには、模式的に顧客宅141、142が含まれる。
【0019】
同様に、最寄りエリア150は、最寄り拠点15から所定時間(例えば、30分とか1時間など)内に商品等を届けることのできるエリアを示しており、同エリアには、模式的に顧客宅151、152、153、199が含まれる。また、最寄りエリア160は、最寄り拠点16から所定時間(例えば、30分とか1時間など)内に商品等を届けることのできるエリアを示しており、同エリアには、模式的に顧客宅162、163、164、165、199が含まれる。
【0020】
ここで、同図において、顧客宅199は、例示的に最寄りエリア150にも最寄りエリア160にも含まれている。このことは、顧客宅199へは、最寄り拠点15からも最寄り拠点16からも所定時間内に商品等を届けることができることを意味している(例えば、最寄り拠点15から顧客宅199へは35分で商品等を届けることができ、最寄り拠点16から顧客宅199へは40分で商品等を届けることができる、など)。
【0021】
[物流管理]
ここまでの説明で、「最寄り拠点から所定時間内に商品等を届けることができる」、「在庫が無い場合」等と説明している部分は、システム上、配送ないし配達にかかる時間(予想時間)や拠点における商品等の在庫数が管理されていることによって判断可能となる。本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包管理方法を実施するシステムの全体構成例については、
図2を参照して後述するが、例えば、本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包管理方法を実施するシステムにおける管理サーバが、
図1におけるいずれのかの物流センターないし最寄り拠点、あるいは、図示されていない社屋等に設置され、かかる管理サーバが各センター及び各拠点と情報端末及びネットワークによって接続されて、各拠点等における商品等の在庫状況及び入出庫数、並びに各拠点間ないし目的地までの配送ないし配達状況が時々刻々と管理されるものである。さらに、これらの実績等から、各拠点間ないし目的地までの配送ないし配達時間が算出され、逐次更新管理される。
【0022】
したがって、
図1における各経路も、それぞれ常に唯一のルートであるという訳でもない。例えば、物流センター11から最寄り拠点14への経路は、111としてシステム上管理されているが、これ以外の1以上のルートを代替ルートとして記憶管理させることもできる。また、最寄り拠点14から顧客宅141への経路についても、同図では143としてシステム上管理されているが、1以上の代替ルートを記憶管理させることもできる。
【0023】
これらの代替ルートは、例えば、その時々の交通状況によって代替的に採用させて、具体的な配送設備(拠点)ないし配送手段(配送車)に対して指示させることができる。
【0024】
[販売管理]
また、本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包管理方法を実施するシステムにおいては、商品等の販売管理も行われている。本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包管理方法を実施するシステムは、図示しない店舗POSレジや通信販売(電子商取引)システムとも連動しており、店舗における販売実績や通販による販売実績も顧客ごとに管理している。そのためのデータベースとして、一実施形態において次のようなデータベース(D1)〜(D5)を管理サーバ内に有しており、各種端末からの参照や更新要求が可能となっている。
【0025】
(D1)顧客管理データベース
顧客に関する項目が登録されたデータベースであり、顧客氏名、住所、電話番号等の個人情報と、保有ポイントや最寄り拠点等の付帯情報とが登録されている。
【0026】
(D2)商品管理データベース
商品に関する項目が登録されたデータベースであり、商品名、JANコードに対応付けられる商品コード等が登録管理されている。
【0027】
(D3)在庫管理データベース
拠点ごとの商品在庫を管理するためのデータベースであり、適宜商品管理データベースと連携し、必要なテーブルが派生抽出される。
【0028】
(D4)倉庫管理データベース
物流センター等の倉庫に保管されている商品在庫を管理するためのデータベースである。
【0029】
(D5)販売管理データベース
拠点や店舗ごとに販売された商品に関する実績管理データベースである。
【0030】
[最寄り拠点の役割]
最寄り拠点では、本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包管理方法を実施するシステムを含む物流システムにおいて、次の役割を担う(システム動作、拠点内スタッフ等の作業員による作業をまとめて列挙する)。
(1)対象商品の保管、仕分け、対象商品の更新管理。
(2)最寄りエリア内の顧客ごとの商品の同梱及び配送(同梱して配送する場合は、最寄り拠点にて同梱作業や宛先ラベリング作業が行われる)。
(3)最寄りエリア内の顧客への配送を行ったが不在であった場合の再配達。
【0031】
なお、本発明の一実施形態においては、物流センターから最寄り拠点への配送は、同一業者内の業務として実施され、他の宅配業者等への委託は行われない。例えば、業者内の自社便等により1日数回程度、対象商品が配送される。
一方で、物流センター間(例えば、11と12間、11と13間など)の配送は、航空便などが使用される。本発明の一実施形態においては、特に、この物流センター間の移送時の商品仕分け及び梱包管理に特徴を有している。
【0032】
図2に、本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包管理方法を実施するシステムの全体構成例を示す。
【0033】
図2に示されるように、システム20は、その一実施形態における構成として、管理サーバ21と、ユーザ(顧客)や作業員・配達員等が使用する各種情報処理装置(図において、例示的に、携帯情報端末ないしタブレット端末22、携帯電話23、PC24〜26、POS端末27〜28が示されている。以下、総称して「各種端末」ないし単に「端末」と言うこともある)とで構成されている。管理サーバ21、各種端末間は、
図1に示されるように専用回線やインターネット等の公衆回線(有線の回線として、37〜39)で相互に通信可能に接続されている。また、回線は有線であっても無線であってもよく、無線の場合、携帯情報端末ないしタブレット端末22及び携帯電話23、並びにPOS端末27〜28は、無線で図示しない基地局やアクセスポイント等を介してインターネット39に乗り入れ、更に回線38を介して管理サーバ21と相互に通信可能に接続される。
【0034】
ここで、アクセスポイントとは、PCやスマートフォンなどの無線端末を相互に接続したり、他のネットワークに接続させたりするための無線機である。典型的には、OSI参照モデルにおける第1層(物理層)及び第2層(データリンク層)の通信プロトコルで作動するデバイスである。
【0035】
なお、本願の出願時点での携帯電話や携帯情報端末ないしタブレットは、パーソナルコンピュータ(PC)と同等の処理能力(通信処理速度や画像処理能力等)を備えているものも多く、小型のコンピュータとも言うべきものである。
【0036】
また、本発明の実施に必要なプログラムないしソフトウェアは、通常、PCや携帯情報端末の記憶部におけるHDD、SSD等にインストールないし記憶され、プログラムないしソフトウェアの実行時には、必要に応じて記憶部内のメモリにその全部又は一部のソフトウェアモジュールとして読み出され、CPUにおいて演算実行される。
【0037】
あるいは、ブラウザベースのコンピュータないし携帯情報端末を採用することもできる。この場合は、必要に応じて他のサーバやコンピュータから端末にプログラムが配信され、端末上のブラウザではこれを実行するという構成になる。
【0038】
また、管理サーバ21のハードウェア構成も、基本的にはPCを採用することができる(念のため、
図3を参照して後述する)。なお、本発明はこれに限定されるものではないが、管理サーバ21は、必要に応じてそのハードウェアスペックを上げるにあたり、複数のPC(一例として、数十台〜数万台)を並列的に作動させることによって大規模データの処理に適した構成をとることもできる。
【0039】
図3に、本発明の一実施形態にかかる商品出荷管理システムにおける管理サーバの機能ブロック図を示す。例示的に、管理サーバの動作は、以下に説明するハードウェアの個々の動作、及びソフトウェアとこれらハードウェアとの連携動作によって実現されている。
【0040】
図3において、ハードウェアブロック全体としての管理サーバ300は、大別すると、各種比較・演算処理を行うためのCPU301と、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の記憶部302と、キーボードやポインティングデバイス等の入力部303と、ディスプレイやスピーカ等の出力部304と、各種信号制御のための制御部305と、通信(インタフェース)部306(無線、有線を問わない)と、時刻等を計時するための計時部307と、電源部312とからなる。
【0041】
これらのモジュールは必要に応じて適宜通信バスや給電線(
図3においては、便宜上各線が適宜区分された結線399としてひとまとめに表す)によって接続されている。
【0042】
また、本発明の実施に必要な管理サーバ300上で実行されるプログラムないしソフトウェアは、通常、記憶部302を構成するハードディスクディスク、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等にインストールないし記憶され、プログラムないしソフトウェアの実行時には、必要に応じて記憶部302内のメモリにその全部又は一部のソフトウェアモジュールとして読み出され、CPU301において演算実行される。
【0043】
なお、演算実行は必ずしもCPU301等の中央処理部で行われる必要はなく、図示しないディジタルシグナルプロセッサ(DSP)等の補助演算装置を用いることもできる。
【0044】
図4(A)に、本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包管理方法を実施するシステムにおける情報処理装置としてのタブレット端末27の外観構成を示す。
図4(A)において、情報処理装置(タブレット型POS端末)27は、筐体部271とディスプレイ272と筐体271の下部中央部に設けられたハードウェアボタン273とからなる。ディスプレイ272は典型的には液晶ディスプレイ(LCD)等で構成され、文字や静止画像や動画など様々な情報を表示することができる。また、ディスプレイ272にメニューボタンやソフトウェアキーボードを表示させ、これを指ないしタッチペン(不図示)等で触れることによりタブレット端末27への指示(コマンド)とすることができる。この点で上記ハードウェアボタン273は必須の構成要素ではないが、本発明の説明の便宜上、一定の機能を担うボタンとして実装されている。もちろん、これらハードウェアボタン273を、ディスプレイ272の一部に表示させたメニューボタンで代替させることも可能である。
【0045】
また、ディスプレイ272には、マルチタッチ入力パネルが含まれており、タッチ入力パネル上でのタッチ入力位置座標が入力デバイスインタフェース(不図示)を介してタブレット端末27の処理系(CPU)へ送信され処理される。そして、このマルチタッチ入力パネルは、パネルに対する複数の接触点を同時に感知することができるよう構成されている。この検出(センサ)については様々な方法で実現することができ、必ずしも接触センサに限られず、例えば、光学式のセンサを利用してパネルに対する指示点を抽出することも可能である。さらに、センサには、接触式のセンサや光学式のセンサのほか、人の肌の接触を感知する静電容量方式のセンサを用いることも可能である。
【0046】
また、
図4(A)には現れていないが、タブレット端末27は、マイクやスピーカを備えることもできる。この場合にはマイクより拾ったユーザの声などを判別して入力コマンドとすることも可能である。さらに、
図4(A)には現れていないが、タブレット端末27の背面等にCMOS等のカメラデバイスを実装させることもできる。
【0047】
図4(B)に、本発明の一実施形態にかかるタブレット端末27を構成するハードウェアの機能ブロック図を例示する。タブレット端末27の動作は、以下に説明するハードウェアの個々の動作、及びソフトウェアとこれらハードウェアとの連携動作によって実現されている。
【0048】
図4(B)において、ハードウェアブロック全体としてのタブレット端末400は、大別すると、
図4(A)におけるハードウェアボタン273、ディスプレイ272に設けられたマルチタッチ入力パネル、マイク等で構成される入力部401と、プログラムやデータ等を記憶するためのハードディスク、RAM及び/又はROM等で構成される記憶部402と、プログラムによって様々な数値計算や論理演算を行うCPUによって構成される中央処理部403と、ディスプレイ272等で構成される表示部404と、チップや電気系統等の制御を行うための制御部405と、インターネットにアクセスするためのスロットや光通信を行うためのポート、及び通信インタフェースから構成される通信インタフェース部406と、スピーカやバイブレーション、赤外線プロジェクター等の出力部407と、時刻等を計時するための計時部408と、CMOS等のイメージセンサや赤外線センサ、慣性センサ等からなるセンサ部409と、装置内の各モジュールに電源を供給するための電源部410とからなり、これらのモジュールは必要に応じて適宜通信バスや給電線(
図4においては、便宜上各線が適宜区分された結線499としてひとまとめに表す)によって接続されている。
なお、センサ部409には、タブレット端末400(27)の位置を特定するためのGPSセンサモジュールを含めることとしても良い。また、センサ部409を構成するCMOS等のイメージセンサや赤外線センサ等によって検知された信号は、入力部401において入力情報として処理することができる。
【0049】
また、本発明の実施に必要なタブレット端末400上で実行されるプログラムないしソフトウェアは、通常、記憶部402を構成するハードディスクディスク、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等にインストールないし記憶され、プログラムないしソフトウェアの実行時には、必要に応じて記憶部402内のメモリにその全部又は一部のソフトウェアモジュールとして読み出され、CPU403において演算実行される。
【0050】
なお、演算実行は必ずしもCPU等の中央処理部403で行われる必要はなく、図示しないディジタルシグナルプロセッサ(DSP)等の補助演算装置を用いることもできる。
【0051】
[本発明の基本概念]
次に、
図5を参照して本発明の基本概念を説明する。本発明は、特に物流センター間の移送時の商品仕分け方法及び/または梱包管理方法に特徴がある。
図5において、物流センター51及び52は、物流センター11〜13に対応する。そして、本発明の一実施形態において、物流センター51から物流センター53へは航空便等の空路551あるいは、長距離トラック便等の陸路552によって商品が移送されるが、移送される商品の仕分け方法あるいは梱包方法には次の特徴がある。
【0052】
(1)移送元である物流センター51では、商品は個別の搬送先(顧客)ごとに仕分けあるいは梱包されるのではなく、大きさや形状に基づいて仕分けあるいは梱包される。
(2)上記(1)にて梱包される梱包資材(コンテナ、梱包箱等の梱包容器のほか、段ボール、緩衝材、ビニール袋、梱包袋等を含む。本発明の一実施形態においては、発明の理解ために、これらの代表として「梱包容器」を用いることがある。)には、自社が請け負った商品等の搬送物のみならず、他社から請け負った商品や荷物等の搬送物を同梱することもできる。
(3)上記(1)及び(2)のような仕分けや梱包を行うために、商品あるいは荷物は個別に配送先(顧客)と紐付けされる。
(4)移送先の物流センター52では、配送先(顧客)ごとに梱包箱等に再梱包される。
(5)上記(1)〜(4)では管理サーバの管理に基づく自動処理が適宜実施される。
なお、理解の容易のために
図5に基づいて本発明の基本概念を説明したが、本発明はこれに制限されるものではなく、上記(4)における再梱包は、最寄り拠点(
図1の14〜16等)でなされてもよい。
【0053】
図6Aに、本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包管理方法を実施するシステムにおける移送元物流センター(例えば、
図1における11、
図5における51)でのピッキング処理フローを示す。
【0054】
図6AのステップS601においてピッキング処理が開始されると、ステップS602へ進み、移送対象の荷物を個別に配送先(顧客)と紐付ける処理が実施される。紐付け処理の具体例は、商品コードと配送先(顧客)住所等の情報とが紐付けされるなどである。
なお、本発明はこれに限定されるものではないが、移送対象の荷物のピッキングそれ自体には、従前のピッキングシステムによる自動ピッキング(ロボットピッキング)を採用することができる。
【0055】
次に、ステップS603へ進み、移送対象の荷物の大きさまたは形状に基づいて仕分け処理がなされる。荷物の大きさの判定や形状の判定には、本発明の一実施形態にかかる商品出荷管理システムにおける図示しない認識システムを採用することができる。また、梱包処理についても公知の自動梱包システム(不図示)を採用することができる。
【0056】
ここで重要なことは、移送元物流センターでの仕分け作業は、配送先(顧客)ごとにではなく、荷物の大きさや形状に基づいて実施されることである。これにより、梱包容器内には複数の配送先(顧客)の商品・荷物が混在することとなる。さらには、自社で請け負った搬送物のみならず、他社で請け負った搬送物を同梱することもできる。これらは、上述したように、管理サーバにて荷物ごとに配送先(顧客)との紐付けがなされているので混乱することはない。
【0057】
ステップS604では、前ステップで仕分けされた仕分け情報に基づいて梱包容器への梱包処理がなされる。
【0058】
ステップS605では、梱包容器単位でのラベル付けがなされる。具体的には、二次元コードが印刷されたラベルやICタグ等が梱包容器へ貼付される。あるいは、同ステップにおいて、ラベル付けに替えて伝票を梱包容器に同梱するように処理されてもよい。
これらのラベルや伝票には、その梱包容器に梱包されている商品・荷物情報が少なくとも含まれている。さらに、これらのラベルや伝票には、個々の商品・荷物の配送先(顧客)情報についても含めることができるが、配送先(顧客)については、商品・荷物情報を介して管理サーバにて管理されておればよい。
【0059】
そして、ステップS606へ進み、本フローとしては終了する。
【0060】
図6Bに、本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包管理方法を実施するシステムにおける移送先物流センター(例えば、
図1における12、13、
図5における52)での再梱包処理フローを示す。
【0061】
図6BのステップS651において再梱包処理が開始されると、ステップS652へ進み、荷物に紐付けされた情報の読み取りを行う。本発明の一実施形態において、この読み取りは、梱包容器に貼付されたラベル等から読み取ることができる。
【0062】
次に、ステップS653へ進み、梱包容器内の商品・物は顧客ごとに梱包された荷物かどうかが判断される。基本的に、本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包管理方法を実施するシステムにおいては、梱包容器内の商品・荷物は顧客ごとに梱包されることを必須としないが、輸送効率からみても、ある梱包容器内の商品・荷物は全て同一配送先(顧客)へ向けたものとなる場合があるので、この点を判定させるものである。
【0063】
ステップS653でYesと判断された場合には、ステップS656へ進み、そのままの単位で再梱包される。この再梱包時には、物流センター間で使用されていた図示しない固定器具等なしに配送先(顧客)へ配送されることに配慮した梱包(梱包箱内にはより多くの緩衝材が充填されるなど)がなされることができる。
ステップS653でNoと判断された場合には、ステップS654へ進む。
【0064】
ステップS654では、梱包容器内の商品・荷物が取り出され、配送先(顧客)ごとに仕分けされる。本発明はこれに限定されるものではないが、所定の棚やスペースへ仮置きされる。本ステップは、従前のロボット等により自動化可能である。
【0065】
次に、ステップS655へ進み、前ステップで仕分けされた棚ごとの商品・荷物の再梱包処理がなされる。一実施形態において、これは、配送先(顧客)ごとの梱包処理である。本ステップも従前のロボット等により自動化可能である。
【0066】
ステップS657では、梱包箱単位にラベル付けがなされる。具体的には、二次元コードが印刷されたラベル及び/または伝票が梱包箱に貼付される。これらのラベル及び/または伝票には、その梱包箱に梱包されている商品・荷物の配送先(顧客)情報が少なくとも含まれている。これらの配送先(顧客)情報は、管理サーバにて管理されることができる。
【0067】
そして、ステップS658へ進み、本フローとしては終了する。
【0068】
次に、
図7を参照して、本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包管理方法の概念を説明する。
図7(A)は、従来の商品仕分け及び梱包態様の様子を示しており、
図7(B)は、本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包態様の様子を示している。
【0069】
図7(A)において、従来の梱包容器710には、配送先(顧客)Aに配送すべき商品/荷物711〜715が梱包されている。また、従来の梱包容器720には、配送先(顧客)Bに配送すべき商品/荷物721が梱包されている。すなわち、従来の商品仕分け/梱包方法は、配送先(顧客)ごとになされており、サーバ上での管理もこれに基づくものであった。
【0070】
一方で、
図7(B)において、本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包管理方法で用いられる梱包容器750には、配送先(顧客)Aに配送すべき商品/荷物711、712のほか、他へ配送すべき商品/荷物751〜754が同梱されている。さらに、必要に応じて梱包容器750に梱包されている商品・荷物情報が少なくとも含まれている伝票759を同梱させてもよい。
また、
図7(B)において、本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包管理方法で用いられる梱包容器760には、配送先(顧客)Aに配送すべき商品/荷物713〜715、配送先(顧客)Bに配送すべき商品/荷物721、及び他へ配送すべき商品/荷物761が同梱されている。さらに、必要に応じて梱包容器750に梱包されている商品・荷物情報が少なくとも含まれている伝票769を同梱させてもよい。
【0071】
図8に、本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包管理方法において用いられる梱包容器のバリエーションを示す。本発明の一実施形態にかかる梱包容器は、必ずしも箱状のものである必要はなく、ある程度の強度があれば袋状のものであってもよい。あるいは、他の保護部材や保護器具等によって運搬中の商品/荷物の保護を担保できる場合には袋そのものの強度に拘らなくてもよい。
さらに、図示しないが、梱包容器のバリエーションとして、公知の梱包資材を広く採用することもできる。以下、発明の理解のために梱包容器を用いるものとして説明する。
【0072】
図8(A)には、梱包容器のバリエーション810が示されている。梱包容器810は
可撓性袋であり、ラベル貼付領域(あるいはラベルそのもの)811と、開閉可能なチャックないしファスナー812とを備えている。
図8(B)には、梱包容器の他のバリエーション820が示されている。梱包容器820は、バッグ状の袋であり、ラベル貼付領域(あるいはラベルそのもの)821を備えている。また、図示しない開閉ボタンやチャックないしファスナー等を備えてもよい。
【0073】
以上、具体例に基づき、本発明の一実施形態にかかる商品仕分け及び梱包管理方法を実施するシステム等の実施形態を説明したが、本発明の実施形態としては、システム又は装置を実施するための方法又はプログラムの他、プログラムが記録された記憶媒体(一例として、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、ハードディスク、メモリカード)等としての実施態様をとることも可能である。
【0074】
また、プログラムの実装形態としては、コンパイラによってコンパイルされるオブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード等のアプリケーションプログラムに限定されることはなく、オペレーティングシステムに組み込まれるプログラムモジュール等の形態であっても良い。
【0075】
さらに、プログラムは、必ずしも制御基板上のCPUにおいてのみ、全ての処理が実施される必要はなく、必要に応じて基板に付加された拡張ボードや拡張ユニットに実装された別の処理ユニット(DSP等)によってその一部又は全部が実施される構成とすることもできる。
【0076】
本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された構成要件の全て及び/又は開示された全ての方法又は処理の全てのステップについては、これらの特徴が相互に排他的である組合せを除き、任意の組合せで組み合わせることができる。
【0077】
また、本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された特徴の各々は、明示的に否定されない限り、同一の目的、同等の目的、または類似する目的のために働く代替の特徴に置換することができる。したがって、明示的に否定されない限り、開示された特徴の各々は、包括的な一連の同一又は均等となる特徴の一例にすぎない。
【0078】
さらに、本発明は、上述した実施形態のいずれの具体的構成にも制限されるものではない。本発明は、本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された全ての新規な特徴又はそれらの組合せ、あるいは記載された全ての新規な方法又は処理のステップ、又はそれらの組合せに拡張することができる。
【解決手段】 管理サーバを備え、移送元物流センターから移送先物流センターへの顧客荷物の移送を伴い、前記移送先物流センターから配送先への、あるいは、前記移送先物流センターから前記配送先の最寄り拠点を介した前記配送先への前記顧客荷物の配送が行なわれる物流システムにおける前記顧客荷物の梱包方法であって、前記顧客荷物は、前記移送元物流センターにて前記管理サーバを介して配送先の顧客ごとに前記配送先の情報と紐付けられ、前記顧客荷物が前記配送先に対して複数ある場合に、移送元物流センターから移送先物流センターへの前記移送時には、前記配送先に対する複数の顧客荷物が、少なくとも、形状または大きさのいずれかに基づいて異なる梱包資材に梱包されることを特徴とする。