(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6633247
(24)【登録日】2019年12月20日
(45)【発行日】2020年1月22日
(54)【発明の名称】診断情報提供装置、方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
G06F 21/62 20130101AFI20200109BHJP
G16H 10/00 20180101ALI20200109BHJP
【FI】
G06F21/62 354
G16H10/00
【請求項の数】27
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-512705(P2019-512705)
(86)(22)【出願日】2018年5月7日
(86)【国際出願番号】JP2018017630
【審査請求日】2019年3月7日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519070013
【氏名又は名称】檜山 和寛
(73)【特許権者】
【識別番号】519070024
【氏名又は名称】長屋 涼太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120145
【弁理士】
【氏名又は名称】田坂 一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100140866
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 武史
(72)【発明者】
【氏名】檜山 和寛
(72)【発明者】
【氏名】長屋 涼太郎
【審査官】
宮司 卓佳
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−279407(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0379377(US,A1)
【文献】
特開2014−102835(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/62
G16H 10/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医師に操作される医師端末に、ネットワークを介して接続され、患者の診断及び治療時に参照される診断情報を提供する診断情報提供装置であって、
患者の個人情報を含む前記診断情報を記憶する診断情報データベース(DB)から、前記診断情報を取得する診断情報取得手段と、
取得した前記診断情報に含まれる前記個人情報を非表示にした匿名化診断情報を生成する匿名化手段と、
前記匿名化診断情報を、前記医師端末に送信する送信手段と、
前記匿名化診断情報を、生成されてから所定時間後に消去し、前記医師端末において表示不能にする匿名化診断情報消去手段とを、
を備える、診断情報提供装置。
【請求項2】
前記匿名化診断情報を暗号化及び復号化する暗号化手段を、さらに備える請求項1に記載の診断情報提供装置。
【請求項3】
前記診断情報取得手段が、ユーザー情報及び前記医師端末からの医師端末情報に基づいて、前記診断情報DBから診断情報を取得する、請求項1又は2に記載の診断情報提供装置。
【請求項4】
前記ユーザー情報に基づいて認証情報を前記医師端末に送信し、当該認証情報により認証される前記医師端末からの匿名化診断情報の取得リクエストにしたがって、前記匿名化診断情報を前記医師端末に送信する、請求項3に記載の診断情報提供装置。
【請求項5】
前記認証情報がワンタイム・パスワード(PW)である請求項4に記載の診断情報提供装置。
【請求項6】
前記取得リクエストが、前記診断情報の選択的匿名化に関するリクエストである、請求項4又は5に記載の診断情報送信装置。
【請求項7】
前記診断情報が患者の状態を示す画像である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の診断情報送信装置。
【請求項8】
医師に操作される医師端末に、ネットワークを介して接続され、患者の診断及び治療時に参照される診断情報を提供する診断情報提供装置であって、
患者の個人情報を含む前記診断情報を記憶する診断情報データベース(DB)から、前記診断情報を取得する診断情報取得手段と、
取得した前記診断情報に含まれる前記個人情報を非表示にした匿名化診断情報を生成する匿名化手段と、
前記匿名化診断情報を、前記医師端末に送信する送信手段と、
前記医師端末における読み取り可能化のため、前記匿名化診断情報に情報処理を行なう情報処理手段とを、
備える、診断情報提供装置。
【請求項9】
前記匿名化診断情報を暗号化及び復号化する暗号化手段を、さらに備える請求項8に記載の診断情報提供装置。
【請求項10】
前記匿名化診断情報を、生成されてから所定時間後に消去し、前記医師端末において表示不能にする匿名化診断情報消去手段を、さらに備える請求項8又は9に記載の診断情報提供装置。
【請求項11】
前記診断情報取得手段が、ユーザー情報及び前記医師端末からの医師端末情報に基づいて、前記診断情報DBから診断情報を取得する、請求項8〜10のいずれか1項に記載の診断情報提供装置。
【請求項12】
前記ユーザー情報に基づいて認証情報を前記医師端末に送信し、当該認証情報により認証される前記医師端末からの匿名化診断情報の取得リクエストにしたがって、前記匿名化診断情報を前記医師端末に送信する、請求項11に記載の診断情報提供装置。
【請求項13】
前記認証情報がワンタイム・パスワード(PW)である請求項12に記載の診断情報提供装置。
【請求項14】
前記取得リクエストが、前記診断情報の選択的匿名化に関するリクエストである、請求項12又は13に記載の診断情報送信装置。
【請求項15】
前記診断情報が患者の状態を示す画像である、請求項8〜14のいずれか1項に記載の診断情報送信装置。
【請求項16】
前記情報処理が、拡大、回転、スクロールからなる群のいずれか1つ以上の画面操作を可能とする、請求項8〜15のいずれか1項に記載の診断情報送信装置。
【請求項17】
前記情報処理が、CT画像における階調処理を可能とする、請求項15に記載の診断情報送信装置。
【請求項18】
前記情報処理が、ウィンドウ値、ウィンドウ幅、ウィンドウレベルの調整を含む、請求項15に記載の診断情報送信装置。
【請求項19】
前記情報処理が、マージ又は他画面との比較である、請求項8〜18のいずれか1項に記載の診断情報送信装置。
【請求項20】
前記匿名化が、前記診断情報からの患者情報の自動的なマスク又は削除である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の診断情報送信装置。
【請求項21】
前記診断情報DBが、前記診断情報を前記医師端末に提供する診断情報提供病院に設置される請求項1〜20のいずれか1項に記載の診断情報送信装置。
【請求項22】
前記診断情報提供病院に設置される請求項21に記載の診断情報送信装置。
【請求項23】
前記診断情報DBにネットワークを介して接続され、前記診断情報DBから提供される診断情報を匿名化して前記医師端末に提供する情報サービスセンターに設置される請求項1〜21のいずれか1項に記載の診断情報送信装置。
【請求項24】
医師に操作される医師端末に、ネットワークを介して接続され、患者の診断及び治療時に参照される診断情報を提供する診断情報提供装置を含む診断情報提供システムであって、
患者の個人情報を含む前記診断情報を記憶する診断情報DBから、前記診断情報を取得する診断情報取得手段と、
取得した前記診断情報に含まれる前記個人情報を非表示にした匿名化診断情報を生成する匿名化手段と、
前記匿名化診断情報を、前記医師端末に送信する送信手段と、
前記匿名化診断情報を、生成されてから所定時間後に消去し、前記医師端末において表示不能にする匿名化診断情報消去手段と、
を備える、診断情報提供装置システム。
【請求項25】
医師に操作される医師端末に、ネットワークを介して接続され、患者の診断及び治療時に参照される診断情報を提供する診断情報提供装置を含む診断情報提供システムであって、
患者の個人情報を含む前記診断情報を記憶する診断情報DBから、前記診断情報を取得する診断情報取得手段と、
取得した前記診断情報に含まれる前記個人情報を非表示にした匿名化診断情報を生成する匿名化手段と、
前記匿名化診断情報を、前記医師端末に送信する送信手段と、
前記医師端末における読み取り可能化のため、前記匿名化診断情報に情報処理を行なう情報処理手段と、
を備える、診断情報提供装置システム。
【請求項26】
医師に操作される医師端末に、ネットワークを介して接続され、患者の診断及び治療時に参照される診断情報を提供する診断情報提供装置を用いる診断情報提供方法であって、
患者の個人情報を含む前記診断情報を記憶する診断情報DBから、前記診断情報を取得する診断情報取得ステップ(S1)と、
取得した前記診断情報に含まれる前記個人情報を非表示にした匿名化診断情報を生成する匿名化ステップ(S2)と、
前記匿名化診断情報を、前記医師端末に送信する送信ステップ(S3)と、
前記匿名化診断情報を、生成されてから所定時間後に消去し、前記医師端末において表示不能にする匿名化診断情報消去ステップ(S5)と、
を備える、診断情報提供方法。
【請求項27】
医師に操作される医師端末に、ネットワークを介して接続され、患者の診断及び治療時に参照される診断情報を提供する診断情報提供装置を用いる診断情報提供方法であって、
患者の個人情報を含む前記診断情報を記憶する診断情報DBから、前記診断情報を取得する診断情報取得ステップ(S1)と、
取得した前記診断情報に含まれる前記個人情報を非表示にした匿名化診断情報を生成する匿名化ステップ(S2)と、
前記匿名化診断情報を、前記医師端末に送信する送信ステップ(S3)と、
前記医師端末における読み取り可能化のため、前記匿名化診断情報に情報処理を行なう情報処理ステップ(S6)と、
を備える、診断情報提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、診断情報提供装置、方法及びシステムに関し、特に、医師に操作される医師端末に、ネットワークを介して接続され、患者の診断及び治療時に参照される診断情報を提供する診断情報提供装置、方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医療用診断情報、特に医療用画像情報に関する技術、送信技術の発展にともない、これらの情報は、例えば、画像遠隔読影時や患者治療医による診断時に度々用いられてきている。
【0003】
画像読影の要求から、読影操作及びシステムの簡略化、患者情報のセキュリティ管理、及び低コスト化の点から、幾つかの装置、方法及びシステムが提案されている。
【0004】
例えば、「初期費用が少なくて済み、取り扱いがしやすい遠隔読影システム及び遠隔読影管理装置」が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−140094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1の発明では、医療施設と読影が実施される他の医療施設における診断情報の遠隔読影を対象とするものであり、患者治療医による診断及び治療時の以下のような問題を解決することができない。
【0007】
すなわち、夜中に(例えば、午前3時とか4時に)、又は遠隔地に、緊急な治療が必要な患者があったとき、医師が治療病院へ到着するのに一定の時間がかかり、患者の診断画像などの患者情報は、病院到着後でないと見られないため、患者の治療を開始するまでに長時間がかかる。また、予め治療病院にステイすると、医師の待機時間が長くなる。さらに、診断画像を、例えばスマートホンのような携帯端末で送信すると、正確な診断情報が読み取れず、誤診率が上昇する。以上のような医師負担を軽減及び医療の質の向上に関する課題が依然存在している。
【0008】
また、診断画像などの診断情報の他の病院への送信は、法規上及びセキュリティ上の問題がある。このため、匿名化、アクセス制限、及び匿名化情報の保存時間などにより対処することが必要である。以上のような患者情報の漏出防止の確保の課題も存在している。
【0009】
したがって、本発明は、医師負担を軽減し、医療の質の向上を図るとともに、患者情報の漏出防止を確保することができる診断情報提供装置、方法及びシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
医師に操作される医師端末に、ネットワークを介して接続され、患者の診断及び治療時に参照される診断情報を提供する診断情報提供装置であって、
患者の個人情報を含む前記診断情報を記憶する診断情報データベース(DB)から、前記診断情報を取得する診断情報取得手段と、
取得した前記診断情報に含まれる前記個人情報を非表示にした匿名化診断情報を生成する匿名化手段と、
前記匿名化診断情報を、前記医師端末に送信する送信手段と、
を備える、診断情報提供装置。
[2]
前記匿名化診断情報を暗号化及び復号化する暗号化手段を、さらに備える[1]に記載の診断情報提供装置。
[3]
前記匿名化診断情報を、生成されてから所定時間後に消去し、前記医師端末において表示不能にする匿名化診断情報消去手段を、さらに備える[1]又は[2]に記載の診断情報提供装置。
[4]
前記診断情報取得手段が、ユーザー情報及び前記医師端末からの医師端末情報に基づいて、前記診断情報DBから診断情報を取得する、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の診断情報提供装置。
[5]
前記ユーザー情報に基づいて認証情報を前記医師端末に送信し、当該認証情報により認証される前記医師端末からの匿名化診断情報の取得リクエストにしたがって、前記匿名化診断情報を前記医師端末に送信する、[4]に記載の診断情報提供装置。
[6]
前記認証情報がワンタイム・パスワード(PW)である[5]に記載の診断情報提供装置。
[7]
前記取得リクエストが、前記診断情報の選択的匿名化に関するリクエストである、[5]又は[6]に記載の診断情報送信装置。
[8]
前記医師端末における読み取り可能化のため、前記匿名化診断情報に情報処理を行なう情報処理手段を、さらに備える[1]〜[7]のいずれか1項に記載の診断情報送信装置。
[9]
前記診断情報が患者の状態を示す画像である、[1]〜[8]のいずれか1項に記載の診断情報送信装置。
[10]
前記情報処理が、拡大、回転、スクロールからなる群のいずれか1つ以上の画面操作を可能とする、[8]又は[9]に記載の診断情報送信装置。
[11]
前記情報処理が、CT画像における階調処理を可能とする、[9]に記載の診断情報送信装置。
[12]
前記情報処理が、ウィンドウ値、ウィンドウ幅、ウィンドウレベルの調整を含む、[9]に記載の診断情報送信装置。
[13]
前記情報処理が、マージ又は他画面との比較である、[8]〜[12]のいずれか1項に記載の診断情報送信装置。
[14]
前記匿名化が、前記診断情報からの患者情報の自動的なマスク又は削除である、[1]〜[13]のいずれか1項に記載の診断情報送信装置。
[15]
前記診断情報DBが、前記診断情報を前記医師端末に提供する診断情報提供施設に設置される[1]〜[14]のいずれか1項に記載の診断情報送信装置。
[16]
前記診断情報提供施設に設置される[1]〜[15]のいずれか1項に記載の診断情報送信装置。
[17]
前記診断情報DBにネットワークを介して接続され、前記診断情報DBから提供される診断情報を匿名化して前記医師端末に提供する情報サービスセンターに設置される[1]〜[15]のいずれか1項に記載の診断情報送信装置。
[18]
患者の診断及び治療時に参照される診断情報を提供する診断情報提供装置に、ネットワークを介して接続され、医師に操作される医師端末であって、前記診断情報提供装置が、
患者の個人情報を含む前記診断情報を記憶する診断情報DBから、前記診断情報を取得する診断情報取得手段と、
取得した前記診断情報に含まれる前記個人情報を非表示にした匿名化診断情報を生成する匿名化手段と、
前記匿名化診断情報を、前記医師端末に送信する送信手段と、
を備える、医師端末。
[19]
前記医師端末から医師端末情報を前記診断情報提供装置に送信する送信手段と、
前記匿名化診断情報を受信する受信手段と、
前記匿名化診断情報を表示する表示手段と、
を備える、[18]に記載の医師端末。
[20]
前記医師端末情報が、前記匿名化診断情報の取得リクエストである、[18]又は[19]に記載の医師端末。
[21]
前記匿名化診断情報の取得リクエストが、前記診断情報の選択的匿名化に関するリクエストである、[20]に記載の医師端末。
[22]
前記医師端末情報が、前記匿名化診断情報の送信リクエストである、[18]又は[19]に記載の医師端末。
[23]
[18]〜[22]のいずれか1項に記載の医師端末に搭載される医師端末用プログラムであって、
前記医師端末から医師端末情報を前記診断情報提供装置に送信し、
前記匿名化診断情報を受信し、及び
前記匿名化診断情報を表示する、
ことを制御する、医師端末プログラム。
[24]
医師に操作される医師端末に、ネットワークを介して接続され、患者の診断及び治療時に参照される診断情報を提供する診断情報提供装置を含む診断情報提供システムであって、
患者の個人情報を含む前記診断情報を記憶する診断情報DBから、前記診断情報を取得する診断情報取得手段と、
取得した前記診断情報に含まれる前記個人情報を非表示にした匿名化診断情報を生成する匿名化手段と、
前記匿名化診断情報を、前記医師端末に送信する送信手段と、
を備える、診断情報提供装置システム。
[25]
医師に操作される医師端末に、ネットワークを介して接続され、患者の診断及び治療時に参照される診断情報を提供する診断情報提供装置を用いる診断情報提供方法であって、
患者の個人情報を含む前記診断情報を記憶する診断情報DBから、前記診断情報を取得する診断情報取得ステップ(S1)と、
取得した前記診断情報に含まれる前記個人情報を非表示にした匿名化診断情報を生成する匿名化ステップ(S2)と、
前記匿名化診断情報を、前記医師端末に送信する送信ステップ(S3)と、
を備える、診断情報提供方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明の診断情報提供装置、方法及びシステムによれば、医師負担を軽減し、医療の質の向上を図るとともに、患者情報の漏出防止を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態に係る、診断情報提供装置における診断情報の提供の一形態の概要を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る、診断情報提供装置における診断情報の提供の一形態の概要を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る、診断情報提供装置における診断情報の提供の一形態の概要を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る、診断情報提供装置における診断情報の提供の一形態の概要を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る、診断情報提供装置における診断情報の提供の一形態の概要を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る診断情報提供装置にネットワークを介して接続される医師端末の一形態の概要を示す図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る、診断情報提供システムの一形態の概要を示す図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る、診断情報提供システムの一形態の概要を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る、診断情報提供システムの一形態の概要を示す図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る診断情報提供方法のフローを示す図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る診断情報提供方法のフローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】
(1)本発明の実施形態に係る診断情報提供装置
図1は、本発明の実施形態に係る診断情報提供装置の一例を表わす。当該装置は、医師に操作される医師端末(200)に、ネットワークを介して接続され、患者の診断及び治療時に参照される診断情報を提供する診断情報提供装置(100)であって、患者の個人情報を含む前記診断情報を記憶する診断情報データベース(以下、「DB」ともいう)(300)から、前記診断情報を取得する診断情報取得手段(110)と、取得した前記診断情報に含まれる前記個人情報を非表示にした匿名化診断情報を生成する匿名化手段(120)と、前記匿名化診断情報を、前記医師端末(200)に送信する送信手段(130)と、を備えることを特徴とする。上記の構成によれば、医師負担を軽減し、医療の質の向上を図るとともに、患者情報の漏出防止を確保することができる。
【0015】
前記診断情報には、病名、重篤度、診断データ、診断画像など患者の病気に関する情報とともに、患者氏名、性別、年齢など患者個人に関する情報(前記「個人情報」)、診断日、診断施設名などの情報も含まれる。患者情報の漏出防止を確保するため、診断情報、特に、前記個人情報の取扱いには厳格な注意が求められる。また、患者の診断及び治療に臨む医師にとって、前記診断情報、特に患者の病気に属する情報を前もって取得することは、医師負担を軽減し、医療の質の向上を図る上で不可欠である。
【0016】
前記診断情報は、一般に、患者の診断を実施した病院、診療所などの医療施設(以下、「診断情報提供施設」ともいう。)において、当該施設に設置される診断情報データベース(以下、「DB」ともいう)(300)保管される。当該患者を治療、診断等を施す医師は前記診断情報を、前記診断情報提供施設より提供を受け、当該患者の診断及び治療を実施することができる。
【0017】
本発明の実施形態に係る診断情報提供装置は、前記診断情報を取得する診断情報取得手段(110)と、取得した前記診断情報に含まれる前記個人情報を非表示にした匿名化診断情報を生成する匿名化手段(120)と、前記匿名化診断情報を、前記医師端末(200)に送信する送信手段(130)と、を少なくとも備える。
【0018】
この構成により、本発明に係る診断情報提供装置は、前記診断情報データベースから提供される診断情報を処理して、少なくとも匿名化して、当該診断情報提供装置にネットワークを介して接続される医師端末(200)に、取得した前記診断情報に含まれる前記個人情報を非表示にした匿名化診断情報を当該医師端末に送信することができる。
【0019】
前記匿名化により、前記診断情報データベースから提供される診断情報のうち、前記個人情報など、患者個人を特定できる情報にアクセス不能にすることができる。匿名化される診断情報としては、前記個人情報のほか、間接的に患者を特定可能な診断日、診断施設名などの情報も含まれる。
【0020】
前記匿名化の方法としては、匿名化される情報にアクセス不能にする方法であれば特に限定されない。一般には、前記診断情報からの患者情報のマスク(黒塗り)又は削除を挙げることができる。これらの匿名化は、前記診断情報の取得後に前記匿名化手段(120)により自動的に行うことができる。
【0021】
本発明の実施形態に係る診断情報提供装置は、その内部にサーバーを含むことができ、また、その外部に別個に設置されるサーバーと連結することもできる。また、本実施形態に係る診断情報提供装置は、いわゆるクラウドコンピュータであることが好ましい。クラウドコンピュータにより、医師端末(200)を使用するユーザーは、コンピュータによる処理をネットワーク経由で利用することができる。
【0022】
前記ネットワークは、本発明の実施形態に係る診断情報提供装置と、各端末を接続するコンピュータネットワークであれば種々のネットワークを挙げることができる。好ましくは、インターネットである。
【0023】
本発明の実施形態に係る診断情報提供装置は、
図2及び3に示すように、前記匿名化手段(120)のほか、診断情報の暗号化手段(140)、匿名化診断情報の消去手段(150)をさらに含むことができる。これにより、さらに、患者情報の漏出防止を確保することができる。本発明に係る診断情報提供装置は、前記前記匿名化手段(120)に追加して、これらの手段を任意に含むことができる。
【0024】
図2に示すように、前記暗号化手段(140)は、前記匿名化診断情報に暗号化を施すことができる。これにより、さらに患者情報の漏出防止を確保することができる。暗号化された匿名化診断情報を復号化することにより、匿名化診断情報を読み取ることを可能にすることができる。
【0025】
前記暗号化及び復号化の方法としては、診断情報の暗号化及び復号化に用いることができる方法であれば、特に限定せずに用いることができる。具体的には、共通鍵暗号方式、公開鍵暗号方式などの方法を挙げることができる。
【0026】
図3に示すように、前記匿名化診断情報の消去手段(150)は、前記匿名化診断情報が生成されてから所定時間後に前記匿名化診断情報を消去し、前記医師端末(200)において表示不能にすることができる。これにより、医師が前記医師端末(200)により診断及び治療の前に診断情報に目を通した後一定時間の間に当該診断情報は消去されるため、さらに患者情報の漏出防止を確保することができる。
【0027】
本発明の実施形態に係る診断情報提供装置において、前記診断情報取得手段(110)は、ユーザー情報及び前記医師端末(200)からの医師端末情報に基づいて、前記診断情報DB(300)から診断情報を取得することもできる。この構成により、医師の要請に基づいた双方向の診断情報の提供が可能となる。これにより、医師負担を軽減し、医療の質の向上を図るとともに、さらに患者情報の漏出防止を確保することができる。
【0028】
前記ユーザー情報は、ユーザーを識別し、特定するための情報であり、ユーザーの識別番号などを含む。また、前記医師端末情報は、前記医師端末(200)から送信される、前記ユーザー情報以外の情報をいう。
【0029】
本発明の実施形態に係る診断情報提供装置においては、前記ユーザー情報に基づいて認証情報を前記医師端末(200)に送信し、当該認証情報により認証される前記医師端末(200)からの匿名化診断情報の取得リクエストにしたがって、前記匿名化診断情報を前記医師端末(200)に送信することもできる。この構成により、医師の必要とする診断情報のみを特定して前記診断情報取得手段(110)が取得し、匿名化診断情報を当該医師に提供することができる。これにより、医師負担を軽減し、医療の質の向上を図るとともに、さらに患者情報の漏出防止を確保することができる。
【0030】
前記認証情報は、診断情報提供装置が発信する、ユーザーであることを認証する情報である。当該認証情報は、ワンタイム・パスワード(以下、「PW」ともいう)とすることもできる。前記ユーザー情報に基づき、医師端末(200)にワンタイム・パスワードを認証情報として提供することにより、前記診断情報提供装置へのアクセス、前記暗号化手段(140)による復号化、医師端末(200)からの前記取得リクエストの送信などを可能とする構成とすることもできる。これにより、さらに患者情報の漏出防止を確保することができる。
【0031】
前記取得リクエストとしては、前記診断情報の選択的匿名化に関する医師のリクエストを挙げることができる。これにより、医師が診断及び治療に必要とする情報のみを提供することができ、医師負担を軽減し、医療の質の向上を図るとともに、さらに患者情報の漏出防止を確保することができる。
【0032】
本発明の実施形態に係る診断情報提供装置においては、
図4に示すように、前記医師端末における読み取り可能化のため、前記匿名化診断情報に情報処理を行なう情報処理手段(160)を、さらに備えることができる。これにより、前記匿名化診断情報からの医師による読み取りが容易となるため、医師負担を軽減し、医療の質の向上を図ることができる。
【0033】
前記診断情報は、患者の状態を示す画像情報も含む。画像情報も含む前記診断情報は、場合により、医師端末(200)による読み取りが困難な場合がある。このような場合、医師端末(200)において医師が読み取りたい情報に合わせて画面操作をすることが必要になる。本発明に係る診断情報提供装置にネットワークを介して接続される医師端末(200)においては、医師が以下のような画面操作をして必要な診断情報を読み取ることができる。
【0034】
前記画面操作としては、拡大、回転、スクロールなどを挙げることができる。この画面操作により、診断情報の医師による読み取りがより容易になるため、医師負担を軽減し、医療の質の向上を図ることができる。
【0035】
前記画像情報としては、様々な画像による診断情報が対象とされる。具体的には、X線撮影、CT、MRI、超音波検査、PETなどにより得られる画像情報を挙げることができる。
【0036】
前記医師端末(200)においては、前記画像情報がCT画像の場合、階調処理をすることができる。諧調処理(「ウィンドウ処理」ともいう)は、CT画像のように幅広いレンジの画素値を持った画像のある特定の濃度域のみを、表示系の濃度域に変換して表示する処理である。諧調処理により、医師は医師端末から特定の臓器情報などを読み取ることが可能となる。これにより、医師負担を軽減し、医療の質の向上を図ることができる。
【0037】
前記諧調処理において、ウィンドウ値、ウィンドウ幅、ウィンドウレベルの調整を含むことができる。これらの調整により、より精密な諧調処理が可能となり、医師による正確な診断情報の読み取りが可能になる。
【0038】
前記医師端末(200)においては、前記画像情報のマージ又は比較を含むことができる。これにより、複数の画像情報の統合及び比較が可能となり、医師によるさらに正確な診断情報の読み取りが可能になる。
【0039】
前記診断情報DB(300)は、
図5に示すように、一般に、前記診断情報を前記医師端末に提供する診断情報提供施設(400)に設置される。
【0040】
本発明の実施形態に係る診断情報提供装置(100)は、医師端末(200)にネットワークを介して接続されるいずれの施設にも設置することができるが、
図5に示すように、前記診断情報提供施設(400)又は情報サービスセンター(500)に設置することが好ましい。クラウドコンピュータである診断情報提供装置(100)を情報サービスセンター(500)に設置することがさらに好ましい。
【0041】
前記診断情報提供施設(400)は、当該施設において患者に医療を実施し、当該医療により得られる診断情報を保管する医療施設のことをいう。医療施設には、病院、医院、クリニック、診療所など、患者に医療を実施するあらゆる施設が含まれる。
【0042】
前記情報サービスセンターは、患者に医療を実施する医療施設と異なり、医療情報を蓄積して、外部に提供する機関のことをいう。例えば、遠隔読影、外部コンサルテーション組織、医療機関紹介仲介施設などの機関を挙げることができる。前記診断情報提供装置(100)は、前記診断情報DB(300)にネットワークを介して接続され、前記診断情報DB(300)から提供される診断情報を匿名化して前記医師端末(200)に提供する情報サービスセンター(500)に設置することができる。
【0043】
(2)本発明の実施形態に係る診断情報提供装置に接続される医師端末
本発明の実施形態における前記医師端末は、
図6に示すように、患者の診断及び治療時に参照される診断情報を提供する診断情報提供装置(100)に、ネットワークを介して接続され、医師に操作される医師端末(200)であって、前記診断情報提供装置(100)が、患者の個人情報を含む前記診断情報を記憶する診断情報DB(300)から、前記診断情報を取得する診断情報取得手段(110)と、取得した前記診断情報に含まれる前記個人情報を非表示にした匿名化診断情報を生成する匿名化手段(120)と、前記匿名化診断情報を、前記医師端末(200)に送信する送信手段(130)と、を備えることを特徴とする。前記医師端末を医師が使用することにより、医師負担が軽減され、医療の質の向上が図られるとともに、さらに患者情報の漏出防止を確保することができる。
【0044】
前記医師端末(200)は、当該医師端末(200)から医師端末情報を前記診断情報提供装置(100)に送信する送信手段(210)と、前記匿名化診断情報を受信する受信手段(220)と、前記匿名化診断情報を表示する表示手段(230)と、を備えることを特徴とする。
【0045】
前記医師端末情報は、前記匿名化診断情報の取得リクエストを含むことができる。前記匿名化診断情報の取得リクエストは、前記診断情報の選択的匿名化に関するリクエストを含むことができる。
【0046】
前記医師端末情報は、前記匿名化診断情報の送信リクエストを含むことができる。前記医師端末により受信された前記匿名化診断情報は、前記前記診断情報提供装置(100)への前記送信リクエストにより、前記前記診断情報提供装置(100)を介して、他の医師端末(200)及び/又は診断情報受信施設(600)に送信することもできる。
【0047】
(3)前記医師端末に搭載されるプログラム
前記医師端末(200)に搭載されるプログラムは、前記医師端末(200)から医師端末情報を前記診断情報提供装置に送信し、前記匿名化診断情報を受信し、及び前記匿名化診断情報を表示する、ことを制御する、ことを特徴とする。
【0048】
(4)本発明の実施形態に係る診断情報提供システム
本発明の実施形態に係る診断情報提供システムは、医師に操作される医師端末(200)に、ネットワークを介して接続され、患者の診断及び治療時に参照される診断情報を提供する診断情報提供装置(100)を含む診断情報提供システムであって、前記診断情報提供装置(100)が、患者の個人情報を含む前記診断情報を記憶する診断情報DB(300)から、前記診断情報を取得する診断情報取得手段(110)と、取得した前記診断情報に含まれる前記個人情報を非表示にした匿名化診断情報を生成する匿名化手段(120)と、前記匿名化診断情報を、前記医師端末(200)に送信する送信手段(130)と、を備えることを特徴とする。以上の構成を有することにより、本発明の実施形態に係る診断情報提供システムは、医師負担を軽減し、医療の質の向上を図るとともに、さらに患者情報の漏出防止を確保することができる。
【0049】
本発明の実施形態に係る診断情報提供システムにおける前記診断情報提供装置(100)は、
図2及び3に示すように、前記匿名化手段(120)のほか、診断情報の暗号化手段(140)、匿名化診断情報の消去手段(150)をさらに含むことができる。これにより、さらに、患者情報の漏出防止を確保することができる。本発明に係る診断情報提供装置は、前記前記匿名化手段(120)に追加して、これらの手段を任意に含むことができる。
【0050】
前記診断情報提供装置(100)は、
図4に示すように、前記医師端末における読み取り可能化のため、前記匿名化診断情報に情報処理を行なう情報処理手段(160)を、さらに備えることができる。これにより、前記匿名化診断情報からの医師による読み取りが容易となるため、医師負担を軽減し、医療の質の向上を図ることができる。
【0051】
本発明の実施形態に係る診断情報提供システムは、前記医師端末とネットワークを介して接続される前記診断情報提供装置(100)が設置される施設等により、様々な態様をもつことができる。例えば、
図7〜
図9の態様を挙げることができる。ただし、本発明の実施形態に係る診断情報提供システムの機能を発揮することができるシステムであれば、これらに限定されない。
【0052】
図7に示すように、本発明の実施形態に係る診断情報提供システムは、前記診断情報提供装置(100)が、診断情報DB(300)が設置される診断情報提供施設(400)に設置されて、医師端末(200)に匿名化診断情報を提供する態様をもつことができる。
【0053】
また、
図8に示すように、本発明の実施形態に係る診断情報提供システムは、前記診断情報提供装置(100)が情報サービスセンター(500)に設置されて、診断情報提供施設(400)に設置される診断情報DB(300)から診断情報を取得して、医師端末(200)に匿名化診断情報を提供する態様をもつことができる。本態様においては、前記情報サービスセンター(500)にクラウドコンピュータである前記診断情報提供装置(100)が設置されることが好ましい。
【0054】
また、
図9に示すように、本発明の実施形態に係る診断情報提供システムは、前記診断情報提供装置(100)が情報サービスセンター(500)に設置されて、診断情報提供施設(400)に設置される診断情報DB(300)から診断情報を取得して、診断情報受信施設(600)を介して医師端末(200)に匿名化診断情報を提供する態様をもつことができる。
【0055】
上記の本システムの機能構成は、あくまで実例であり、一つの機能ブロック(データベース及び機能処理部)を分割したり、複数の機能ブロックをまとめて一つの機能ブロックとして構成したりしてもよい。各機能処理部は、コンピュータ装置に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only Memory)又はハードディスク等の記憶装置に格納されたコンピュータ・プログラムを読み出し、CPUにより実行されたコンピュータ・プログラムによって実現される。すなわち、各機能処理部は、このコンピュータ・プログラムが、記憶装置に格納されたデータベースやメモリ上の記憶領域からテーブル等の必要なデータを読み書きし、場合によっては、関連するハードウェア(例えば、入出力装置、表示装置、通信インターフェース装置)を制御することによって実現される。また、本発明の実施形態におけるデータベースは、商用データベースであってよいが、単なるテーブルやファイルの集合体をも意味し、データベースの内部構造自体は問わないものとする。なお、データベースも1つのサーバ(データベースサーバ)と考えてもよい。
【0056】
(5)本発明の実施形態に係る診断情報提供方法
本発明の実施形態に係る診断情報提供方法は、医師に操作される医師端末(200)に、ネットワークを介して接続され、患者の診断時に参照される診断情報を提供する診断情報提供装置(100)を用いる診断情報提供方法であって、患者の個人情報を含む前記診断情報を記憶する診断情報DB(300)から、前記診断情報を取得する診断情報取得ステップ(S1)と、取得した前記診断情報に含まれる前記個人情報を非表示にした匿名化診断情報を生成する匿名化ステップ(S2)と、前記匿名化診断情報を、前記医師端末(200)に送信する送信ステップ(S3)と、を備えることを特徴とする。
【0057】
本発明の実施形態に係る診断情報提供方法は、前記匿名化ステップ(S2)のほか、診断情報の暗号化ステップ(S4)、匿名化診断情報の消去ステップ(S5)をさらに含むことができる。これにより、さらに、患者情報の漏出防止を確保することができる。本発明に係る診断情報提供方法は、前記前記匿名化ステップ(S2)に追加して、これらのステップを任意に含むことができる。
【0058】
本発明の実施形態に係る診断情報提供方法は、前記医師端末における読み取り可能化のため、前記匿名化診断情報に情報処理を行なう情報処理ステップ(S6)を、さらに含むことができる。これにより、前記匿名化診断情報からの医師による読み取りが容易となるため、医師負担を軽減し、医療の質の向上を図ることができる。
【0059】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0060】
100 診断情報提供装置
110 診断情報取得手段
120 匿名化手段
130 送信手段
140 暗号化手段
150 消去手段
160 情報処理手段
200 医師端末
210 送信手段
220 受信手段
230 表示手段
300 診断情報DB
400 診断情報提供施設
500 情報サービスセンター
600 診断情報受信施設
【要約】
【課題】医師負担を軽減し、医療の質の向上を図るとともに、さらに患者情報の漏出防止を確保することができる診断情報提供装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の診断情報提供装置を、医師に操作される医師端末に、ネットワークを介して接続され、患者の診断及び治療時に参照される診断情報を提供する診断情報提供装置であって、患者の個人情報を含む前記診断情報を記憶する診断情報データベース(DB)から、前記診断情報を取得する診断情報取得手段と、取得した前記診断情報に含まれる前記個人情報を非表示にした匿名化診断情報を生成する匿名化手段と、前記匿名化診断情報を、前記医師端末送信する送信手段と、で構成する。