特許第6633274号(P6633274)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6633274
(24)【登録日】2019年12月20日
(45)【発行日】2020年1月22日
(54)【発明の名称】ブロック状調味食品及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 23/10 20160101AFI20200109BHJP
   A23L 27/00 20160101ALI20200109BHJP
   A23L 27/21 20160101ALI20200109BHJP
【FI】
   A23L23/10
   A23L27/00 D
   A23L27/21 Z
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-254328(P2014-254328)
(22)【出願日】2014年12月16日
(65)【公開番号】特開2016-111972(P2016-111972A)
(43)【公開日】2016年6月23日
【審査請求日】2017年10月27日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390000664
【氏名又は名称】日本ジフィー食品株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000040
【氏名又は名称】特許業務法人池内アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 友馬
(72)【発明者】
【氏名】加賀見 映成
【審査官】 市島 洋介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−185211(JP,A)
【文献】 特開平05−161479(JP,A)
【文献】 特開2008−148617(JP,A)
【文献】 特開2009−148254(JP,A)
【文献】 特開平08−103240(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 23/00−25/10
A23L 27/00−27/40,27/60
CAplus/FSTA/WPIDS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
調味食品組成物を凍結乾燥したブロック状調味食品であり、
前記調味食品組成物は、調味料、寒天及び水を含み、
前記調味食品組成物の全体質量に対して寒天の含有量が0.4〜1.2質量%であり、
前記調味料は少なくとも食塩及びアミノ酸系調味料を含み、
前記調味食品組成物の凍結点が−20℃以下であり、
前記ブロック状調味食品は、湯戻しにより溶解させてスープとして用いるブロック状スープ又は湯戻しにより溶解させて調味料として用いるブロック状調味料であることを特徴とするブロック状調味食品。
【請求項2】
前記調味食品組成物の全体質量に対して寒天の含有量が0.4〜1.0質量%である請求項1に記載のブロック状調味食品。
【請求項3】
前記ブロック状調味食品は、ブロック状調味食品の容量に対して5〜10倍の容量の熱湯で復元される請求項1又は2に記載のブロック状調味食品。
【請求項4】
調味食品組成物を凍結乾燥したブロック状調味食品の製造方法であって、
調味食品組成物を所定の形状の容器に充填して凍結乾燥してブロック状調味食品を得る工程を含み、
前記調味食品組成物は、調味料、寒天及び水を含み、前記調味食品組成物の全体質量に対して寒天の含有量が0.4〜1.2質量%であり、前記調味料は少なくとも食塩及びアミノ酸系調味料を含み、前記調味食品組成物の凍結点が−20℃以下であり、
前記ブロック状調味食品は、湯戻しにより溶解させてスープとして用いるブロック状スープ又は湯戻しにより溶解させて調味料として用いるブロック状調味料であることを特徴とするブロック状調味食品の製造方法。
【請求項5】
前記調味食品組成物の全体質量に対して寒天の含有量が0.4〜1.0質量%である請求項4に記載のブロック状調味食品の製造方法。
【請求項6】
前記調味食品組成物を凍結乾燥する際の真空度が30Pa以下である請求項4又は5に記載のブロック状調味食品の製造方法。
【請求項7】
前記所定の形状の容器に充填した調味食品組成物を凍結乾燥する前に、予備凍結する請求項4〜6のいずれか1項に記載のブロック状調味食品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロック状調味食品及びその製造方法に関し、詳細には、熱湯で復元する即席麺などの即席食品の調味料やスープとして用いるブロック状調味食品及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
即席麺などの即席食品の調味料やスープなどとして用いられる調味食品は、通常、液状や粉末状として提供されている。調味料やスープが液状や粉末状であると、喫食するまでに、調味料などが麺などの具材に混合されないように、調味料やスープを別途包装しないといけないという問題があった。そこで、特許文献1では、具材の上に液状のスープを充填し、凍結した後、凍結乾燥した具材と固形状のスープが一体化している固形状乾燥食品が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−7125号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、凍結点が−20℃以下となるような濃縮された状態のスープは、所定の形状の容器に入れて凍結乾燥すると、突沸したり吹き上がったりし、表面が歪んだり、歪な状態になるという問題があった。一方、凍結点がー20℃より高くなるようにスープにおける水の量を増やして濃縮度を下げると、表面が歪んだり、歪な状態になること無く凍結乾燥することが可能となるが、風味や味が損なってしまう問題があった。
【0005】
本発明は、上記従来の問題を解決するため、外観及び風味と味のバランスにも優れたブロック状調味食品及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、調味食品組成物を凍結乾燥したブロック状調味食品であり、上記調味食品組成物は、調味料、寒天及び水を含み、上記調味食品組成物の全体質量に対して寒天の含有量が0.1〜1.2質量%であり、上記調味料は少なくとも食塩及びアミノ酸系調味料を含み、上記調味食品組成物の凍結点が−20℃以下であり、上記ブロック状調味食品は、湯戻しにより溶解させてスープとして用いるブロック状スープ又は湯戻しにより溶解させて調味料として用いるブロック状調味料であることを特徴とするブロック状調味食品に関する。
【0007】
上記調味食品組成物の全体質量に対して寒天の含有量が0.4〜1.0質量%であることが好ましい。上記ブロック状調味食品は、ブロック状スープ及びブロック状調味料のいずれであってもよい。また、上記ブロック状調味食品は、ブロック状調味食品の容量に対して5〜10倍の容量の熱湯で復元されることが好ましい。
【0008】
本発明は、調味食品組成物を所定の形状の容器に充填して凍結乾燥してブロック状調味食品を得る工程を含み、上記調味食品組成物は、調味料、寒天及び水を含み、上記調味食品組成物の全体質量に対して寒天の含有量が0.1〜1.2質量%であり、上記調味料は少なくとも食塩及びアミノ酸系調味料を含み、上記調味食品組成物の凍結点が−20℃以下であり、上記ブロック状調味食品は、湯戻しにより溶解させてスープとして用いるブロック状スープ又は湯戻しにより溶解させて調味料として用いるブロック状調味料であることを特徴とするブロック状調味食品の製造方法に関する。
【0009】
上記調味食品組成物を凍結乾燥する際の真空度が30Pa以下であることが好ましい。上記所定の形状の容器に充填した調味食品組成物を凍結乾燥する前に、予備凍結することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、調味料を含む調味食品組成物を凍結乾燥したブロック状調味食品において、調味食品組成物に寒天を含ませることで、凍結点−20℃以下となる調味食品組成物を凍結して得られた外観及び風味と味のバランスにも優れたブロック状調味食品を提供する。また、調味食品組成物に寒天を含ませることで、凍結点−20℃以下となる調味食品組成物を所定の形状の容器に充填して凍結乾燥しても、外観及び風味と味のバランスにも優れたブロック状調味食品を製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明者らは、驚くことに、凍結点が−20℃以下の調味食品組成物において、調味食品組成物に寒天を含ませることで、該調味食品組成物を所定の形状の容器に充填して凍結乾燥しても、突沸したり吹き上がったりし、表面が歪んだり、歪な状態にならず、良好な外観を有しつつ、風味と味のバランスにも優れたブロック状調味食品が得られることを見出し、本発明に至った。
【0012】
上記ブロック状調味食品は、復元性及び風味と味のバランスが良好になる観点から、ブロック状調味食品の容量に対して5〜10倍の容量の熱湯で復元されることが好ましく、6〜10倍の容量の熱湯で復元されることがより好ましく、7〜9倍の容量の熱湯で復元されることがさらに好ましい。
【0013】
上記ブロック状調味食品は、調味料を含む食品であればよく、特に限定されない。例えば、ブロック状調味料、ブロック状スープなどが挙げられ、通常70℃〜100℃程度の熱湯を用いて湯戻しする製品として用いられる。上記ブロック状調味食品の容量は、用途などに応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、汎用性の観点から、容量が30〜70mLであることが好ましく、40〜60mLであることがより好ましい。上記ブロック状調味食品の容量が30〜70mLの場合、250〜500mLの熱湯を注いで復元することができる。
【0014】
上記ブロック状調味食品の容量を測定し、同様の容量の容器にブロック状調味食品を入れた後、ブロック状調味食品を水で含浸させることで、凍結乾燥前の調味食品組成物の状態に戻し、調味食品組成物の凍結点を測定することができる。調味食品組成物の凍結点の測定方法については、後述する。
【0015】
上記ブロック状調味食品は、調味食品組成物を所定の形状の容器に充填して凍結乾燥することで作製することができる。上記容器は、目的とするブロック状調味食品の大きさ及び形状に基づいて、適宜選択すればよい。上記容器は、−80℃〜90℃程度の温度及び真空に耐性を有するものであって、剥離性の良好な材質のものを用いることが好ましい。特に限定されないが、例えば、ポリスチレン、ポリプロピレンなどの材質の容器を用いることが好ましい。
【0016】
上記調味食品組成物は、少なくとも、調味料、水、寒天を含む。上記調味料としては、特に限定されず、あらゆる調味料を用いることができる。例えば、食塩、醤油、液体醤油、味噌、粉末味噌、とんこつ味ソースなどの各種ソース、チキンエキス、昆布エキス、魚介類エキス、ビーフエキスなどの天然調味料、ポークオイル、ラードなどの動物由来の食用油脂、香辛料、アミノ酸系調味料などが挙げられる。
【0017】
本発明において、凍結点−20℃以下の調味食品組成物を凍結乾燥してブロック状調味食品を製造する際、寒天は保形剤としての効果を発揮し、良好な外観を有しつつ、風味と味のバランスにも優れたブロック状調味食品が得られる。上記調味食品組成物は、調味食品組成物の全体質量に対して寒天を0.1〜1.5質量%含むことが好ましい。寒天を0.1質量%以上含むことにより、表面が歪んだり、歪な状態にならず、良好な外観を有するブロック状調味食品が得られやすい。また、寒天の含有量が1.5質量%以下であることにより、復元性が良好になる。外観と復元性により優れる観点から、上記調味食品組成物は、調味食品組成物の全体質量に対して寒天を0.4〜1.2質量%含むことがより好ましく、0.5〜0.9質量%含むことがさらに好ましく、0.6〜0.8質量%含むことが特に好ましい。
【0018】
本発明において、寒天は、保形剤としての効果に加えて増粘安定剤としての効果を有する。増粘安定剤として、寒天に加えて、ゼラチン、キサンタンガム、加工澱粉などの増粘安定剤を併用してもよい。増粘安定剤の合計添加量は、特に限定されないが、復元性の観点から、調味食品組成物の全体質量に対して10質量%以下であることが好ましく、8質量%以下であることがより好ましく、6質量%以下であることがさらに好ましい。
【0019】
上記調味食品組成物は、さらに、結合剤を含んでもよい。上記結合剤としては、特に限定されないが、例えば、馬鈴薯、トウモロコシなどの澱粉、粉末セルロースなどを用いることができる。結合剤の添加量は、特に限定されないが、乾燥適正及び復元性の観点から、調味食品組成物の全体質量に対して4.0質量%以下であることが好ましく、3.0質量%以下であることがより好ましく、2.0質量%以下であることがさらに好ましい。上記調味食品組成物は、さらに、色素を含んでもよい。
【0020】
上記調味組成物は、特に限定されないが、例えば、まず、寒天、その他の増粘安定剤、結合剤などを水に溶かし、そこへ液体調味料を添加し、得られた混合物を85〜95℃で加熱した後、粉末調味料や色素などを加えて溶解することで作製することができる。
【0021】
上記調味食品組成物の凍結点は、例えば、株式会社ティアンドデイ製の「小型防水温度データロガーTR−52」を使用し、容器に充填された調味食品組成物(液状物)の中心に温度センサーを挿入し、凍結させながら測定することができる。上記調味食品組成物は、凍結点の下限が特に限定されないが、凍結に用いる装置の汎用性から、−80℃以上であることが好ましく、−60℃以上であることがより好ましく、−50℃以上であることがさらに好ましい。調味食品組成物の凍結点が−50℃以上であると、汎用の凍結装置を用いることができ、経済性も良くなる。
【0022】
上記調味食品組成物は、所定の形状の容器に充填した後、凍結乾燥する前に、−20℃以下、例えば−20〜−50℃程度の凍結庫に入れ、予備凍結することが好ましい。予備凍結の時間は特に限定されず、容器の形状及び容量によって適宜決めることができる。例えば、容器の容量が30〜70mLである場合は、15〜24時間予備凍結を行うことができる。
【0023】
予備凍結の後、真空凍結乾燥機で、減圧下で凍結乾燥する。凍結乾燥時の真空度は20〜60Paにすることができるが、凍結乾燥後のブロック状調味食品の形状を良好にする観点から、30Pa以下であることが好ましい。
【実施例】
【0024】
以下実施例を用いて本発明を具体的に説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0025】
(実施例1)
寒天と加工澱粉を水で溶かしたものに、醤油、エキス(チキンエキスと魚介類エキスの質量混合比が4:1である混合物)、食用油脂を加えて混合した後、85℃まで加熱し、そこに、食塩、アミノ酸系調味料、香辛料、粉末セルロース、色素を加えて混合した。各原料の配合割合は、下記表1に示したとおりにした。得られた調味食品組成物を、ポリプロピレン製の容器(寸法:上面51mm×42mm、下面46mm×38mm、高さ27mm;容量:約55mL)に充填し、庫内温度が−25℃の冷凍庫で18時間予備凍結を行った。その後、真空度30Pa以下、最高品温55℃の条件で、24時間乾燥し、しょうゆ味の即席麺用ブロック状スープを得た。なお、予備凍結の際に、後述するとおりに、調味食品組成物の凍結点を測定した。以下においても、同様にして、調味食品組成物の凍結点を測定した。
【0026】
(実施例2〜5)
寒天及び水の配合割合を下記表1に示したとおりにした以外は、実施例1と同様にして、しょうゆ味の即席麺用ブロック状スープを得た。
【0027】
(比較例1)
寒天を添加せず、水の配合割合を下記表1に示したとおりにした以外は、実施例1と同様にして、しょうゆ味の即席麺用ブロック状スープを得た。
【0028】
(比較例2)
寒天を添加せず、各原料の配合割合を下記表1に示したとおりにした以外は、実施例1と同様にして、しょうゆ味の即席麺用ブロック状スープを得た。
【0029】
(比較例3、4)
各原料の配合割合を下記表1に示したとおりにした以外は、実施例1と同様にして、しょうゆ味の即席麺用ブロック状スープを得た。
【0030】
(実施例6)
寒天と加工澱粉を水で溶かしたものに、とんこつ味の液体調味料、しょうゆ、エキス(チキンエキスと魚介類エキスの質量混合比が3:1である混合物)、食用油脂を加えて混合した後、85℃まで加熱し、そこに、食塩、アミノ酸系調味料、香辛料、粉末セルロース、色素を加えて混合した。各原料の配合割合は、下記表2に示したとおりにした。得られた調味食品組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、とんこつ味の即席麺用ブロック状スープを得た。
【0031】
(実施例7〜10)
寒天及び水の配合割合を下記表2に示したとおりにした以外は、実施例6と同様にして、とんこつ味の即席麺用ブロック状スープを得た。
【0032】
(比較例5)
寒天を添加せず、水の配合割合を下記表2に示したとおりにした以外は、実施例6と同様にして、とんこつ味の即席麺用ブロック状スープを得た。
【0033】
(比較例6)
寒天に代えてゼラチンを用いた以外は、実施例1と同様にして、しょうゆ味の即席麺用ブロック状スープを得た。
【0034】
(比較例7)
寒天に代えてゼラチンを用いた以外は、実施例2と同様にして、しょうゆ味の即席麺用ブロック状スープを得た。
【0035】
(比較例8)
寒天に代えてゼラチンを用いた以外は、実施例3と同様にして、しょうゆ味の即席麺用ブロック状スープを得た。
【0036】
(比較例9)
寒天に代えてゼラチンを用いた以外は、実施例4と同様にして、しょうゆ味の即席麺用ブロック状スープを得た。
【0037】
(比較例10)
寒天に代えてゼラチンを用いた以外は、実施例5と同様にして、しょうゆ味の即席麺用ブロック状スープを得た。
【0038】
実施例1〜10、比較例1〜10における調味食品組成物の凍結点を下記にように測定し、その結果を下記表1〜表3に示した。また、実施例1〜10、比較例1〜10で得られたブロック状スープの外観、風味と味のバランス、及び復元性を下記ように評価し、その結果を下記表1〜表3に示した。
【0039】
(凍結点の測定方法)
調味食品組成物の凍結点は、予備凍結中に測定した。株式会社ティアンドデイ製の「小型防水温度データロガーTR−52」を使用し、容器に充填された調味食品組成物(液体)の中心に温度センサーを挿入し、凍結させながら凍結点を測定した。
【0040】
(外観)
表面が歪んだり、歪な状態になっておらず、充填した容器の形と同等な形状を保っている場合を5とし、表面が歪んだり、歪な状態になっており、充填した容器の形と同等な形状を保っていない場合を1とし、5段階の評価で、外観を官能評価した。官能評価は、7名のパネラーで行い、平均値を下記表1及び表2に示した。
【0041】
(風味と味のバランス)
ブロック状スープをそれぞれ、90gの乾燥麺が入った容器に入れ、熱湯(95℃)400mlを注ぎ3分後に軽くかき混ぜて、7名のパネラーにて官能試験を行った。風味と味のバランスが良好である場合を5とし、風味と味のバランスが悪い場合を1とし、5段階の評価を行った。下記表1及び表2には、平均値を示した。
【0042】
(復元性)
○:熱湯を注ぎ3分後で完全に溶解した。
△:熱湯を注ぎ3分後に、一部小さな塊が残るが、ほぼ溶解した。
×:熱湯を注ぎ3分後でも、大きな塊が残り、一部しか溶解しなかった。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
上記表1及び表2の結果から分かるように、実施例1〜10のブロック状調味食品は、外観、復元性及び風味と味のバランスのいずれも優れていた。一方、凍結点が−20℃より高い調味食品組成物を用いた比較例2〜4のブロック状調味食品は、風味と味のバランスが悪かった。また、凍結点は−20℃以下であるが、寒天を含まない調味食品組成物を用いた比較例1及び5のブロック状調味食品は、外観が悪かった。また、表3から分かるように、寒天を用いず、ゼラチンを用いた比較例6〜10のブロック状調味食品は、外観が悪かった。