特許第6633392号(P6633392)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フェイスブック,インク.の特許一覧

特許6633392ソーシャル・ネットワーキング・システムにおけるスポンサ付きストーリのためのソーシャル・コンテキストの選択
<>
  • 特許6633392-ソーシャル・ネットワーキング・システムにおけるスポンサ付きストーリのためのソーシャル・コンテキストの選択 図000002
  • 特許6633392-ソーシャル・ネットワーキング・システムにおけるスポンサ付きストーリのためのソーシャル・コンテキストの選択 図000003
  • 特許6633392-ソーシャル・ネットワーキング・システムにおけるスポンサ付きストーリのためのソーシャル・コンテキストの選択 図000004
  • 特許6633392-ソーシャル・ネットワーキング・システムにおけるスポンサ付きストーリのためのソーシャル・コンテキストの選択 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6633392
(24)【登録日】2019年12月20日
(45)【発行日】2020年1月22日
(54)【発明の名称】ソーシャル・ネットワーキング・システムにおけるスポンサ付きストーリのためのソーシャル・コンテキストの選択
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20200109BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20200109BHJP
【FI】
   G06Q30/02
   G06Q50/10
【請求項の数】20
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-556033(P2015-556033)
(86)(22)【出願日】2014年1月14日
(65)【公表番号】特表2016-510470(P2016-510470A)
(43)【公表日】2016年4月7日
(86)【国際出願番号】US2014011452
(87)【国際公開番号】WO2014123666
(87)【国際公開日】20140814
【審査請求日】2016年12月26日
【審判番号】不服2018-9932(P2018-9932/J1)
【審判請求日】2018年7月20日
(31)【優先権主張番号】13/759,838
(32)【優先日】2013年2月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508178054
【氏名又は名称】フェイスブック,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110002974
【氏名又は名称】特許業務法人World IP
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ロン
(72)【発明者】
【氏名】バクシャイ、エイタン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ハオ
(72)【発明者】
【氏名】リー、ファジン
【合議体】
【審判長】 佐藤 聡史
【審判官】 松田 直也
【審判官】 石川 正二
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−503701(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/082318(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0109757(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーシャル・ネットワーキング・システム内に、閲覧ユーザに関連付けられたユーザ・プロファイルを記憶する工程であって、前記ユーザ・プロファイルは、前記閲覧ユーザにつながっている前記ソーシャル・ネットワーキング・システムの1以上のユーザを識別する、工程と、
スポンサ付きストーリ・ユニットを求めるストーリ要求を受信する工程であって、前記ストーリ要求は、前記スポンサ付きストーリ・ユニット内に含められるコンテンツとアクションのタイプとを識別する、工程と、
前記閲覧ユーザにつながっている前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザによるオブジェクトとの対話を識別する工程であって、前記対話は、前記ストーリ要求によって識別された前記コンテンツと前記アクションのタイプとに基づいて識別され、前記対話は、生成されるスポンサ付きストーリのための対話候補を表す、工程と、
識別された前記対話に基づいて、識別された対話の各々について、スポンサ付きストーリ候補を生成する工程であって、各スポンサ付きストーリ候補は、前記閲覧ユーザにつながっている前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザによって実行された対話を記述する、工程と、
生成された前記スポンサ付きストーリ候補の各々について、生成された前記スポンサ付きストーリ候補のコンテンツについてのパフォーマンス・メトリックを決定する工程であって、前記パフォーマンス・メトリックは、前記コンテンツを含む少なくとも1つの他のスポンサ付きストーリのパフォーマンスに基づく、工程と、
プロセッサが、対応するパフォーマンス・メトリックに基づいて、前記スポンサ付きストーリ候補をランク付けする、ランク付け工程と、
前記ランク付けに少なくとも部分的に基づいて、前記スポンサ付きストーリ候補の中からスポンサ付きストーリ候補を選択する工程と、
選択された前記スポンサ付きストーリ候補を含む前記スポンサ付きストーリ・ユニットを生成する工程と、
前記スポンサ付きストーリ・ユニットを前記閲覧ユーザに提示する工程と、を備える方法。
【請求項2】
前記スポンサ付きストーリ・ユニットとの対話を前記閲覧ユーザから受信する工程と、
受信された前記対話に少なくとも部分的に基づいて、前記スポンサ付きストーリ・ユニットについての新たなパフォーマンス・メトリックを収集する工程と、
前記スポンサ付きストーリ・ユニットについての前記新たなパフォーマンス・メトリックを記憶する工程と、をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記対応するパフォーマンス・メトリックに少なくとも部分的に基づいて、後続で生成されるスポンサ付きストーリ候補をランク付けする工程をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
パフォーマンス・メトリックは、前記スポンサ付きストーリ・ユニットが提示された前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユニークなユーザの数、前記スポンサ付きストーリ・ユニットが提示された前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザの割合、前記スポンサ付きストーリ・ユニットと対話した前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザの数、クリック・スルー・レート、前記スポンサ付きストーリ・ユニットに関連付けられた収入の額、前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザによる前記スポンサ付きストーリ・ユニットとの対話の頻度、およびそれらの任意の組み合わせから成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ランク付け工程は、
前記閲覧ユーザと各スポンサ付きストーリ候補との間の親和性を決定する工程と、
前記親和性に基づいて、前記スポンサ付きストーリ候補をランク付けする工程と、を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ランク付け工程は、
前記閲覧ユーザと各スポンサ付きストーリ候補によって記述されたユーザとの間の親和性を決定する工程と、
前記親和性に基づいて、前記スポンサ付きストーリ候補をランク付けする工程と、を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ランク付け工程は、
要求によって指定されたアクションのタイプを記述するスポンサ付きストーリ候補が、前記ランク付けにおいてより高い地位を有するように、前記スポンサ付きストーリ候補をランク付けする工程を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ランク付け工程は、
スポンサ付きストーリ候補によって記述された対話に関連付けられた時間に基づいて、前記スポンサ付きストーリ候補をランク付けする工程を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ランク付け工程は、
各スポンサ付きストーリ候補によって記述されたオブジェクトとのユーザ対話の数に基づいて、前記スポンサ付きストーリ候補をランク付けする工程を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記スポンサ付きストーリ・ユニットの目的は、前記スポンサ付きストーリ・ユニットを提示される前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザの数を最大化すること、前記スポンサ付きストーリ・ユニットを提示される前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザの割合を最大化すること、前記スポンサ付きストーリ・ユニットとの対話の数を最大化すること、前記スポンサ付きストーリ・ユニットとの対話の頻度を最大化すること、前記スポンサ付きストーリ・ユニットに関連付けられた広告主の収入を最大化すること、およびそれらの任意の組み合わせから成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
ソーシャル・ネットワーキング・システム内に、閲覧ユーザに関連付けられたユーザ・プロファイルを記憶する工程であって、前記ユーザ・プロファイルは、前記閲覧ユーザにつながっている前記ソーシャル・ネットワーキング・システムの1以上のユーザを識別する、工程と、
スポンサ付きストーリ・ユニットを求めるストーリ要求を受信する工程であって、前記ストーリ要求は、前記スポンサ付きストーリ・ユニット内に含められるコンテンツとアクションのタイプとを識別する、工程と、
前記閲覧ユーザにつながっている前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザによるオブジェクトとの対話を識別する工程であって、前記対話は、前記ストーリ要求によって識別された前記コンテンツと前記アクションのタイプとに基づいて識別され、前記対話は、生成されるスポンサ付きストーリのための対話候補を表す、工程と、
識別された前記対話に基づいて、識別された対話の各々について、スポンサ付きストーリ候補を生成する工程であって、各スポンサ付きストーリ候補は、前記閲覧ユーザにつながっている前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザによって実行された対話を記述する、工程と、
生成された前記スポンサ付きストーリ候補の各々について、生成された前記スポンサ付きストーリ候補のコンテンツについてのパフォーマンス・メトリックを決定する工程であって、前記パフォーマンス・メトリックは、前記コンテンツを含む少なくとも1つの他のスポンサ付きストーリのパフォーマンスに基づく、工程と、
プロセッサが、前記ストーリ要求によって指定された目的と、対応するパフォーマンス・メトリックとに基づいて、前記スポンサ付きストーリ候補をランク付けする、ランク付け工程と、
前記ランク付けに少なくとも部分的に基づいて、前記スポンサ付きストーリ候補の中からスポンサ付きストーリ候補を選択する工程と、
選択された前記スポンサ付きストーリ候補を含む前記スポンサ付きストーリ・ユニットを生成する工程と、
前記スポンサ付きストーリ・ユニットを前記閲覧ユーザに提示する工程と、
前記スポンサ付きストーリ・ユニットとの対話に基づいて、前記目的を変更する工程と、を備える方法。
【請求項12】
前記対応するパフォーマンス・メトリックは、前記スポンサ付きストーリ・ユニットが提示された前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユニークなユーザの数、前記スポンサ付きストーリ・ユニットが提示された前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザの割合、前記スポンサ付きストーリ・ユニットと対話した前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザの数、クリック・スルー・レート、前記スポンサ付きストーリ・ユニットに関連付けられた収入の額、前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザによる前記スポンサ付きストーリ・ユニットとの対話の頻度、およびそれらの任意の組み合わせから成る群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ランク付け工程は、
前記閲覧ユーザと各スポンサ付きストーリ候補との間の親和性を決定する工程と、
前記親和性に基づいて、前記スポンサ付きストーリ候補をランク付けする工程と、を備える、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記ランク付け工程は、
前記閲覧ユーザと各スポンサ付きストーリ候補によって記述されたユーザとの間の親和性を決定する工程と、
前記親和性に基づいて、前記スポンサ付きストーリ候補をランク付けする工程と、を備える、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記ランク付け工程は、
要求によって指定されたアクションのタイプを記述するスポンサ付きストーリ候補が、前記ランク付けにおいてより高い地位を有するように、前記スポンサ付きストーリ候補をランク付けする工程を備える、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記ランク付け工程は、
スポンサ付きストーリ候補によって記述された対話に関連付けられた時間に基づいて、前記スポンサ付きストーリ候補をランク付けする工程を備える、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
ソーシャル・ネットワーキング・システム内に、閲覧ユーザに関連付けられたユーザ・プロファイルを記憶する工程であって、前記ユーザ・プロファイルは、前記閲覧ユーザにつながっている前記ソーシャル・ネットワーキング・システムの1以上のユーザを識別する、工程と、
スポンサ付きストーリ・ユニットを求めるストーリ要求を受信する工程であって、前記ストーリ要求は、前記スポンサ付きストーリ・ユニット内に含められるコンテンツとアクションのタイプとを識別する、工程と、
前記閲覧ユーザにつながっている前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザによるオブジェクトとの対話を識別する工程であって、前記対話は、前記ストーリ要求によって識別された前記コンテンツと前記アクションのタイプとに基づいて識別され、前記対話は、生成されるスポンサ付きストーリのための対話候補を表す、工程と、
識別された前記対話に基づいて、識別された対話の各々について、スポンサ付きストーリ候補を生成する工程であって、各スポンサ付きストーリ候補は、前記閲覧ユーザにつながっている前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザによって実行された対話を記述する、工程と、
生成された前記スポンサ付きストーリ候補の各々について、生成された前記スポンサ付きストーリ候補のコンテンツについてのパフォーマンス・メトリックを決定する工程であって、前記パフォーマンス・メトリックは、前記コンテンツを含む少なくとも1つの他のスポンサ付きストーリのパフォーマンスに基づく、工程と、
プロセッサが、対応するパフォーマンス・メトリックに基づいて、前記スポンサ付きストーリ候補をランク付けする、ランク付け工程と、
前記ランク付けに少なくとも部分的に基づいて、前記スポンサ付きストーリ候補の中からスポンサ付きストーリ候補を選択する工程と、
選択された前記スポンサ付きストーリ候補を含む前記スポンサ付きストーリ・ユニットを生成する工程と、
前記スポンサ付きストーリ・ユニットを前記閲覧ユーザに提示する工程と、を実行するためのコンピュータ・プログラム・コードを含むコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記対応するパフォーマンス・メトリックは、前記スポンサ付きストーリ・ユニットが提示された前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユニークなユーザの数、前記スポンサ付きストーリ・ユニットが提示された前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザの割合、前記スポンサ付きストーリ・ユニットと対話した前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザの数、クリック・スルー・レート、前記スポンサ付きストーリ・ユニットに関連付けられた収入の額、前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザによる前記スポンサ付きストーリ・ユニットとの対話の頻度、およびそれらの任意の組み合わせから成る群から選択される、請求項17に記載の記憶媒体。
【請求項19】
前記ランク付け工程は、
各スポンサ付きストーリ候補によって記述されたオブジェクトとのユーザ対話の数に基づいて、前記スポンサ付きストーリ候補をランク付けする工程を備える、請求項17に記載の記憶媒体。
【請求項20】
前記ランク付け工程は、
要求によって指定されたアクションのタイプを記述するスポンサ付きストーリ候補が、前記ランク付けにおいてより高い地位を有するように、前記スポンサ付きストーリ候補をランク付けする工程を備える、請求項17に記載の記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、ソーシャル・ネットワーキング・システムに関し、詳細には、ソーシャル・ネットワーク・システムによって提示されるスポンサ付きストーリを最適化することに関する。
【背景技術】
【0002】
ソーシャル・ネットワーク、すなわちユーザ(人、企業、および他のエンティティを含む)を追跡し、ユーザ間のつながりを可能にするソーシャル・ユーティリティが、近年普及を見せている。これらのソーシャル・ネットワーキング・システムは、ユーザがより効率的に情報を伝えることを可能にする。例えば、ソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザは、連絡先情報、経歴情報、仕事情報、趣味、および/または他のユーザ固有のデータを、ソーシャル・ネットワーキング・システム上のユーザに関連付けられたロケーションに投稿することができる。その後、他のユーザは、ユーザ・プロファイルをブラウズすることによって、または特定のデータを含むプロファイルを検索することによって、投稿されたデータを閲覧することができる。ソーシャル・ネットワーキング・システムは、ユーザが自らを他のユーザに関連付け、ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザ間につながりのウェブを生成することも可能にする。ユーザ間のこれらのつながりは、ユーザ固有の関心を考慮してより関りのある情報を各ユーザに提供するために、ソーシャル・ネットワーキング・システムによって利用することができる。
【0003】
ソーシャル・ネットワーキング・システムは、一般に、それぞれのユーザに関りがある可能性が最も高いコンテンツにユーザを接続するためのシステムを含む。例えば、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、地理的ロケーション、雇用者、職種、年齢、音楽の好み、関心事、または他の属性など、プロファイル内の1つまたは複数の属性に従って、ユーザをグループ化することができる。その後、ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザ、または広告主などの外部エンティティは、これらのグループを使用して、情報配信をグループのプロパティに基づいてカスタマイズし、グループ内のユーザが関心のある情報を受け取る蓋然性を高めることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
広告主は、ソーシャル・ネットワーキング・システムからの情報を使用して、異なるユーザをターゲットにして広告(「アド」)を送ることによって、ソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザについての情報を利用しようと試みた。一般に、広告主は、ユーザ特徴を識別して、ソーシャル・ネットワーキング・システムに知らせ、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、特徴の1つまたは複数を有するユーザを識別し、特徴の少なくとも1つを有するユーザに広告主からの広告を提供する。例えば、広告主は、ある音楽バンドの愛好者であり、その音楽バンドが近々演奏する会場の近くに所在するユーザを識別し、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、識別された情報をプロファイル内に有するユーザに、その音楽バンドのコンサートについての広告を提示する。しかしながら、ターゲット選定基準のこの使用法では、ソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザ間のつながりを利用していない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態は、スポンサ付きストーリ・ユニットの通信を最適化し、スポンサ付きストーリ・ユニットは、スポンサ付きストーリ、および/または1つもしくは複数の関
連する投稿もしくはアクティビティを含む。スポンサ付きストーリは、閲覧ユーザがつながっているソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザによって取られたアクション、およびそのアクションが取られたオブジェクトについて記述する。例えば、スポンサ付きストーリは、特定のユーザが識別された歌を聴いたこと、または特定のユーザが特定のリンクを共有したことを示す。したがって、スポンサ付きストーリは、ソーシャル・ネットワーキング・システム内のオブジェクト、および様々なオブジェクトに対して実行されたアクションについての、ソーシャル・ネットワーキング・システムによって記憶された情報を利用する。例えば、閲覧ユーザが、ある会社のファン・ページに「いいね」を表明した別のユーザとつながっている場合、閲覧ユーザに提供されるスポンサ付きストーリは、他のユーザがそのページに「いいね」を表明したことを示す。
【0006】
スポンサ付きストーリのパフォーマンスは、インプレッション、リーチ、ユーザ・コンバージョン、および/またはスポンサの収入など、様々なメトリックを使用して測定される。スポンサ付きストーリ内に含められるソーシャル情報は、ターゲット・ユーザに対してスポンサ付きストーリをより関りがあり、より関心があるものにするように選択される。例えば、スポンサ付きストーリ内で識別される別のユーザ、オブジェクト、またはアクションのタイプなど、様々なタイプのソーシャル・コンテキスト情報がスポンサ付きストーリのために選択される。スポンサ付きストーリを選択するために使用される基準、および/または閲覧ユーザに提示されるスポンサ付きストーリを変更するために取られる他のアクションも、よりユーザの関心を引いて、スポンサ付きストーリのメトリックの1つまたは複数を向上させるように選択される。スポンサ付きストーリのメトリックの1つまたは複数を向上させるために、以前に提示されたスポンサ付きストーリのパフォーマンス・データが、収集および分析されて、広告主またはソーシャル・ネットワーキング・システムが、スポンサ付きストーリの選択を変更することを可能にする。
【0007】
一実施形態では、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、スポンサ付きストーリを閲覧ユーザに提示するように求める要求を受信し、スポンサ付きストーリ内に含められるオブジェクトを識別する。例えば、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、閲覧ユーザにつながっているユーザ、識別されたユーザによって実行された対話、および識別された対話に関連付けられたオブジェクトを識別する。識別されたユーザ、対話、およびオブジェクトから、1つまたは複数のスポンサ付きストーリ候補が生成される。スポンサ付きストーリ候補は、1つまたは複数の基準に基づいてランク付けされる。例えば、閲覧ユーザと各スポンサ付きストーリ候補との間の親和性は、対話ユーザに基づいて、ならびに/またはスポンサ付きストーリ候補内に含められるオブジェクト、スポンサ付きストーリ候補内に含められるオブジェクトのタイプ、および他の任意の適切な基準に基づいて生成される。ランキングに基づいて、スポンサ付きストーリ候補は、選択され、閲覧ユーザに提示される。
【0008】
選択されたスポンサ付きストーリ候補に関連付けられた1つまたは複数のパフォーマンス・メトリックが、取得される。様々なスポンサ付きストーリのパフォーマンス・メトリックが、分析され、閲覧ユーザに示されるスポンサ付きストーリの後続の選択を変更するために使用される。例えば、追加のスポンサ付きが、閲覧ユーザのつながり先である、スポンサ付きストーリ内のユーザ、後続の選択されるスポンサ付きストーリ内のオブジェクトとの閲覧ユーザの対話、後続の選択されるスポンサ付きストーリ内のオブジェクトもしくはユーザに対する閲覧ユーザの親和性、後続の選択されるスポンサ付きストーリ内に含められるオブジェクトの新しさ、後続の選択されるスポンサ付きストーリ内に含められるオブジェクトのタイプ、後続の選択されるスポンサ付きストーリ内に含められるオブジェクトの内容、または他の任意の適切な基準のうちの1つまたは複数に基づいて選択される。スポンサ付きストーリは、スポンサ付きストーリの選択を向上させるために、パフォーマンス・メトリックの分析に基づいて、再生成および再ランク付けされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態による、ソーシャル・ネットワーキング・システム内においてスポンサ付きストーリを生成するためのプロセスのブロック図。
図2】一実施形態による、適切なシステム環境のブロック図。
図3】一実施形態による、閲覧ユーザに表示されるスポンサ付きストーリ・ユニットの一例を示す図。
図4】一実施形態による、ソーシャル・ネットワーキング・システム内におけるスポンサ付きストーリの最適化のためのプロセスのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図は、説明のみを目的として、本発明の様々な実施形態を示している。当業者は、本明細書で記載される発明の原理から逸脱することなく、本明細書に記載される構造および方法の代替実施形態を利用することを以下の説明から容易に理解するであろう。
【0011】
概要
ソーシャル・ネットワーキング・システムは、ユーザに、システムの他のユーザと通信および対話を行う能力を提供する。使用時、ユーザは、ソーシャル・ネットワーキング・システムに加入し、自らがつながることを望む複数の他のユーザへのつながりを追加する。本明細書で使用される場合、「友達」という用語は、ユーザがシステムを通じてつながり、関連付け、または関係を形成した他の任意のユーザに及ぶ。つながりは、ユーザによって明示的に追加される、例えば、ユーザが友達になることになる特定の他のユーザを選択することができ、またはユーザの共通の特徴(例えば、同じ教育機関の卒業生であるユーザ)に基づいて、ソーシャル・ネットワーキング・サイトによって自動的に生成される。ソーシャル・ネットワーキング・システム内のつながりは、通常は双方向的であるが、そうである必要はなく、そのため、「ユーザ」および「友達」という用語は、参照構造に依存する。例えば、ボブとジョーが、ともにユーザであり、システム内で互いに接続される場合、ボブとジョーは、互いに友達同士でもある。ユーザ間のつながりは、直接的なつながりとすることができるが、ソーシャル・ネットワーキング・システムのいくつかの実施形態は、つながりが、1つまたは複数のレベルのつながりを通じた間接的なものであることを可能にする。また、「友達」という用語は、ユーザが実生活において実際に友達である必要がなく(一般に、ユーザの一方が企業または他のエンティティである場合がそうである)、単にソーシャル・ネットワーキング・システム内のつながりを示唆するにすぎない。
【0012】
他のユーザとの対話に加えて、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、ユーザに、ソーシャル・ネットワーキング・システムによってサポートされる様々なタイプのオブジェクトと対話を行う能力を提供する。オブジェクトは、多種多様なものを表すことができ、限定することなく、プロファイル、アプリケーション(例えば、ソーシャル・ネットワーキング・システム内でプレイ可能なゲーム)、イベント(例えば、ユーザが出掛けることができるコンサートのお知らせ)、グループ(例えば、ユーザが属することができるページ)、エンティティ・ベースのページまたはハブ(例えば、ソーシャル・ネットワーキング・システム上に特定のエンティティの存在を構成するページ)、ユーザに関連付けられたロケーション(例えば、「パロ・アルト、カリフォルニア州、USA」)、広告(例えば、広告内容を含むページ)、ユーザによって生成されたコンテンツ・アイテム(例えば、ユーザ投稿)、物理的またはデジタルのアイテムの表現、コンセプトなどを含む。オブジェクトは、ソーシャル・ネットワーキング・システム外部のサード・パーティによっても定義される。例えば、ウェブ・ページ・ドメイン・ホストは、ウェブ・ページ上におけるオブジェクトとのユーザの対話を、ソーシャル・ネットワーキング・システムに登録することができるように、オブジェクト、およびソーシャル・ネットワーキング・オブ
ジェクトに対するアクションを定義することができる。
【0013】
ユーザは、ソーシャル・ネットワーキング・システム内のオブジェクトへのつながりを確立すること、またはソーシャル・ネットワーキング・システムを通じてオブジェクトとの他の対話を実行することができる。例えば、ユーザは、グループに加入すること、イベントに参加すること、ロケーションにチェックインすること、ページのファンになること、オブジェクトに対する好感を表明する(オブジェクトに「いいね」を表明する)こと、コンテンツをページに投稿すること、または他の任意のアクションを実行することができる。アクションは、ソーシャル・ネットワーキング・システムによって提示のためのユーザによるコンテンツの生成であってもよい。例えば、ユーザは、エンティティのファン・ページ上におけるコメントなど、データを投稿することができる。ユーザは、ソーシャル・ネットワーキング・システムに関連付けられたドメインの外部のオブジェクトに対するアクションを実行することもできる。例えば、ユーザは、新聞ドメイン上において記事を読むこと、音楽アプリケーション上において歌を聴くこと、ソーシャル・ネットワーキング・システムに関連付けられたドメイン以外のドメインによって維持されるウェブ・ページに「いいね」を表明することなどができる。ユーザとソーシャル・ネットワーキング・システム内部または外部のオブジェクトとの間の他の多くのタイプのアクションが可能である。
【0014】
ソーシャル・ネットワーキング・システムは、ソーシャル・ネットワーキング・システムによって維持されるオブジェクトに対してユーザによって実行されるアクションを記述するデータを含む、1つまたは複数のデータ・ストアを含む。記憶されたアクションは、アクションを実行するユーザの、ソーシャル・ネットワーキング・システムによって維持される、ユーザ・プロファイルに関連付けることができる。加えて、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、記憶されたアクションをアクションがそれに対して実行されたオブジェクトに関連付け、関連付けを記憶し、様々なオブジェクトに対してソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザによって実行されたアクションのその後の取り出しを可能にする。
【0015】
ソーシャル・ネットワーキング・システムは、多種多様なコンテンツをユーザに提示する。ユーザに表示されるコンテンツの例は、画像、映像、オーディオ・データ、写真などを含む。加えて、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、ニュースフィードをユーザに表示する。ニュースフィードは、ソーシャル・ネットワーキング・システムによって維持されるオブジェクトに対してソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザによって取られたアクションを記述するストーリを含む。例えば、閲覧ユーザに提示されるニュースフィードは、閲覧ユーザにつながっている他のユーザによってオブジェクトに対して実行されたアクションを記述するストーリを含む。ニュースフィードに含めるストーリを選択する場合、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、多種多様な要因を使用する。一実施形態では、広告主は、広告主によって選択されたストーリをニュースフィード内に含めることに対する対価を、ソーシャル・ネットワーキング・システムに提供する。これは、広告主が、ストーリがソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザに提示される蓋然性を高めるために、ストーリの「スポンサになる」ことを可能にする。例えば、スポンサ付きストーリは、閲覧ユーザの友達が、ソーシャル・ネットワーキング・オブジェクトに「いいね」を表明したこと、オブジェクトにコメントしたこと、オブジェクトを再閲覧したこと、オブジェクトに関する質問を行ったこと、および/またはテキストもしくはメディアをオブジェクトに関連付けたことなどを報告することができる。したがって、ストーリのスポンサになることは、広告主が、スポンサ付きストーリをユーザに提示するためのインセンティブをソーシャル・ネットワーキング・システムに提供することによって、ユーザがストーリを閲覧する蓋然性を高めることを可能にする。
【0016】
したがって、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、閲覧ユーザのニュースフィード内で閲覧ユーザに表示するための、1つまたは複数のスポンサ付きストーリ・ユニットを提供する。ニュースフィードに加えて、スポンサ付きストーリは、ウェブ・ページの右側、ログアウト・ページ、またはタイプアヘッド内など、閲覧ユーザに表示されるユーザ・インタフェースの他の任意の部分において、閲覧ユーザに提示することができる。スポンサ付きストーリ・ユニットは、閲覧ユーザにつながっている1つまたは複数のユーザによってオブジェクトに対して実行された1つまたは複数のアクションを記述するスポンサ付きストーリを含み、オブジェクトに関連付けられた追加の情報も含む。例えば、スポンサ付きストーリは、閲覧ユーザの友達が、ある歌を聴いたこと、ある記事を読んだこと、または別のタイプのアクションを実行したことを示す。スポンサ付きストーリ、またはソーシャル広告の実施形態は、その全体が本願明細書に援用される、2008年8月18日に出願され、米国特許出願公開第2009/0119167号として公開された、米国出願第12/193702号において記載されている。
【0017】
スポンサ付きストーリは、スポンサ付きストーリによって記述される対話内に含まれるオブジェクトに関連付けられた投稿を含む。例えば、スポンサ付きストーリを閲覧しているユーザ(「閲覧ユーザ」)につながっているユーザが、ある会社に関連付けられたページに対する好感を表明している(ページに「いいね」を表明している)とする。スポンサ付きストーリは、ユーザがページに「いいね」を表明したことを記述し、ページに関連付けられたコメント(ページに関連付けられた「投稿」)も含む。投稿は、ソーシャル・ネットワーキング・システムによってサポートされる任意のタイプのデータとされ、多種多様な方法でオブジェクトに関連付けられる。投稿の例は、テキスト、画像、映像、オーディオ、リンク、および/またはアプリケーションなどを含む。加えて、スポンサ付きストーリ内に含まれる投稿は、任意のソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザによって生成される。例えば、投稿は、スポンサ付きストーリによって記述されたアクションを実行するユーザによって生成することができ、または別のソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザによって生成することができる。したがって、スポンサ付きストーリは、閲覧ユーザにつながっているユーザが特定のオンライン小売業者のファン・ページに「いいね」を表明したことを示す情報、および異なるユーザによってファン・ページに投稿されたコメントを含む。
【0018】
スポンサ付きストーリ内に投稿を含めることは、閲覧ユーザが、スポンサ付きストーリによって記述された対話の背後のコンテキストをより良く理解することを可能にする。例えば、閲覧ユーザにつながっているユーザが、自動車会社のページに「いいね」を表明しているときに、その自動車会社についての他のユーザからのコメントを含むことは、閲覧ユーザが、スポンサ付きストーリ内の対話の理由をより良く理解することを可能にする。この追加のコンテキストは、閲覧ユーザがスポンサ付きストーリと対話する蓋然性を高める。
【0019】
図1は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100内において、スポンサ付きストーリを生成する一実施形態のブロック図であり、一実施形態による、ソーシャル・ネットワーキング・システム内における、ソーシャル・ネットワーキング・システム100内のスポンサ付きストーリの生成を示している。図1に示されるように、ストーリ選択エンジン170は、スポンサ付きストーリ190をソーシャル・ネットワーキング・システム100の閲覧ユーザ110に提示することを求める要求150を受信する。要求150は、広告主から受信することができる。ストーリ要求を受信すると、ストーリ選択エンジン170は、要求されたスポンサ付きストーリを生成するために、ユーザ、オブジェクト、対話、およびストーリの履歴を求めて、記憶されたユーザ情報160を検索する。一実施形態では、スポンサ付きストーリ190は、以前に提示されたスポンサ付きストーリから生成される。例えば、スポンサ付きストーリ190による記述のために、以前に提示され
たスポンサ付きストーリ内で記述された対話またはオブジェクトを選択することができる。ストーリ選択エンジン170は、閲覧ユーザ110につながっているユーザ120a、120bが、以前に提示されたスポンサ付きストーリによって記述された対話を実行したか否か、または以前に提示されたスポンサ付きストーリによって記述されたオブジェクトと対話したか否かを判定することができる。
【0020】
閲覧ユーザ110につながっているユーザ120a、120bが、指定されたタイプの対話を実行した、または指定されたオブジェクトと対話した場合、ストーリ選択エンジン170は、スポンサ付きストーリ190のための基礎材料として、閲覧ユーザ110につながっているユーザ120a、120bによる対話を選択することができる。例えば、以前に提示されたスポンサ付きストーリは、オブジェクト130との「いいね」タイプの対話を記述する。図1では、ユーザ120bは、オブジェクト130に「いいね」を表明しており、そのため、ストーリ選択エンジン170は、スポンサ付きストーリ190のための基礎材料として、「いいね」タイプの対話およびユーザ120bを選択することができる。
【0021】
ストーリ選択エンジン170は、さらに、スポンサ付きストーリ190内に含めるための1つまたは複数の投稿候補124を識別する。一実施形態では、投稿候補124は、スポンサ付きストーリ190によって記述されたオブジェクト130に関連付けられる。投稿候補124は、閲覧ユーザ110につながっていないユーザ122によって生成される。図1の例では、投稿候補124は、閲覧ユーザ110に接続していないユーザ122に関連付けられる。ストーリ選択エンジン170は、スポンサ付きストーリ109内に含めるための投稿候補124を識別することができる。ストーリ生成エンジン180は、ストーリ選択エンジン170によって提供される、ユーザ、対話、オブジェクト、および/または投稿候補124からスポンサ付きストーリ190を生成する。スポンサ付きストーリ190は、対話を記述し、対話に関連付けられたユーザおよび/またはオブジェクトを識別する。いくつかの実施形態では、スポンサ付きストーリは、ストーリ選択エンジン170によって選択された投稿候補124も含む。
【0022】
システム・アーキテクチャ
図2は、スポンサ付きストーリ生成のためのシステム環境の一実施形態のブロック図である。システム環境は、ネットワーク200と、1つまたは複数のユーザ・デバイス202と、1つまたは複数の外部ウェブサイト204と、ソーシャル・ネットワーキング・システム100とを備える。図2には、3つのユーザ・デバイスおよび2つの外部ウェブサイトが示されているが、任意の数(数百万を含む)のこれらのエンティティを含むことを理解されたい。代替構成では、異なるエンティティも、システム内に含む。
【0023】
ユーザ・デバイス202は、データを処理し、ユーザから入力を受け取り、ネットワーク200を通じてデータを送受信することが可能なコンピューティング・デバイスである。一実施形態では、ユーザ・デバイス202は、オペレーティング・システムを実行する従来のコンピュータ・システムである。別の実施形態では、ユーザ・デバイス202は、携帯情報端末(PDA)、モバイル電話、スマートフォンなど、コンピュータ機能を有する任意のデバイスである。一実施形態では、ユーザ・デバイス202は、ブラウザ・アプリケーションなどのアプリケーションを実行し、ユーザ・デバイス202のユーザが、ソーシャル・ネットワーキング・システム100と対話することを可能にする。別の実施形態では、ユーザ・デバイス202は、IOS(登録商標)またはANDROID(登録商標)など、ユーザ・デバイス202のネイティブ・オペレーティング・システム上で動作する、アプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)を通して、ソーシャル・ネットワーキング・システム100と対話する。
【0024】
ユーザ・デバイス202は、ネットワーク200を通じて通信するように構成され、ネットワーク200は、有線および無線通信システムを使用する、ローカル・エリア・ネットワークおよび/またはワイド・エリア・ネットワークの任意の組み合わせを備える。一実施形態では、ネットワーク200は、標準通信技術および/または標準プロトコルを使用する。したがって、ネットワーク200は、イーサネット(登録商標)、802.11、ワールドワイドインターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(WiMAX:worldwide interoperability for microwave access)、3G、4G、符号分割多元接続(CDMA)、デジタル加入者線(DSL)などの技術を使用する、通信リンクを含む。同様に、ネットワーク120上で使用されるネットワーキング・プロトコルは、マルチプロトコル・ラベル・スイッチング(MPLS)、伝送制御プロトコル/インターネット・プロトコル(TCP/IP)、ユーザ・データグラム・プロトコル(UDP)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)、簡易メール転送プロトコル(SMTP)、およびファイル転送プロトコル(FTP)を含む。ネットワーク120上で交換されるデータは、ハイパーテキスト・マークアップ言語(HTML)または拡張マークアップ言語(XML)を含む技術および/またはフォーマットを使用して表される。加えて、通信リンクの全部または一部は、セキュア・ソケット・レイヤ(SSL)、トランスポート・レイヤ・セキュリティ(TLS)、およびインターネット・プロトコル・セキュリティ(IPsec)などの従来の暗号技術を使用して暗号化される。1つまたは複数の外部ウェブサイト204は、以下でさらに記載されるソーシャル・ネットワーキング・システム100と通信するために、ネットワーク200に結合される。
【0025】
ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、ユーザが、互いに通信または他の方法で対話すること、およびコンテンツにアクセスすることを可能にする、コンピューティング・システムである。図2に示されるように、ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、ウェブ・サーバ212と、データ・ロガー214と、ストーリ選択エンジン170と、ストーリ生成エンジン180と、広告(「アド」)ストア216と、ストーリ・ストア218と、ユーザ・データ・ストア222と、オブジェクト・データ・ストア224と、対話データ・ストア226と、エッジ・ストア230とを含む。代替構成では、より少ないもしくは多い構成要素および/または異なる構成要素を、システム100内に含む。
【0026】
ソーシャル・ネットワーキング・システム100の各ユーザは、ユーザ・データ・ストア222内に記憶されるユーザ・プロファイルに関連付けられる。一意的なユーザ識別(ID)、ログイン名およびパスワードなどのユーザ・アカウント情報、ならびにユーザについての他の関連する情報は、ユーザ・データ・ストア222内に記憶される。一実施形態では、ユーザ・アカウント情報は、ユーザIDによって、または他の適切な情報によってインデックス付けされる。ユーザ・プロファイルは、ユーザによって明示的に共有されたユーザについての宣言的な情報を含み、ソーシャル・ネットワーキング・システム100によって推測されるプロファイル情報も含む。一実施形態では、ユーザ・プロファイルは、複数のデータ・フィールドを含み、各データ・フィールドには、ソーシャル・ネットワーキング・システム100の対応するユーザの1つまたは複数の属性が記述される。ユーザ・データ・ストア222内に記憶されるユーザ・プロファイルには、ソーシャル・ネットワーキング・システム100のユーザが記述され、生物学的情報、人口学的情報、ならびに職歴、学歴、性別、趣味または好み、およびロケーションなど、他のタイプの記述的情報を含む。ユーザ・プロファイルには、例えば、画像または映像など、ユーザによって提供される他の情報も記憶される。ある実施形態では、ユーザの画像は、画像内に表示されるソーシャル・ネットワーキング・システム100のユーザの識別情報を用いてタグ付けされる。ユーザ・データ・ストア222内のユーザ・プロファイルは、オブジェクト・データ・ストア224内のコンテンツ・アイテムに対して実行され、対話データ・スト
ア226内に記憶される、対応するユーザによるアクションへの参照も維持される。
【0027】
ユーザ・データ・ストア222内のユーザ・プロファイルは、しばしば個人に関連付けられ、人々がソーシャル・ネットワーキング・システム100を通じて互いに対話することを可能にするが、ユーザ・プロファイルは、企業または組織などのエンティティのためにも記憶される。これは、エンティティが、ソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザに接続され、コンテンツを交換するために、ソーシャル・ネットワーキング・システム100上に存在を確立されることを可能にする。エンティティは、エンティティのユーザ・プロファイルに関連付けられたブランド・ページを使用して、自らについての情報、製品についての情報を投稿すること、または他の情報をソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザに提供することができる。ソーシャル・ネットワーキング・システムの他のユーザは、ブランド・ページに接続して、ブランド・ページに投稿された情報を受け取ること、またはブランド・ページから情報を受け取ることができる。ブランド・ページに関連付けられたユーザ・プロファイルは、エンティティ自体についての情報を含むことができ、エンティティについての背景または情報的データをユーザに提供する。
【0028】
オブジェクト・データ・ストア224は、様々なタイプのコンテンツを表すオブジェクトを記憶する。オブジェクトによって表されるコンテンツの例は、ページ投稿、状態更新、写真、映像、リンク、共有されたコンテンツ・アイテム、ゲーム・アプリケーションの成績、地域の商業施設におけるチェックイン・イベント、ブランド・ページ、または他の任意のタイプのコンテンツを含む。状態更新、ソーシャル・ネットワーキング・システム内の他のオブジェクトに関連付けるためにユーザによってタグ付けされた写真、イベント、グループ、またはアプリケーションなどのオブジェクトは、ソーシャル・ネットワーキング・システム100のユーザによって生成される。いくつかの実施形態では、オブジェクトは、サードパーティ・アプリケーションから、またはソーシャル・ネットワーキング・システム100から分離されたサードパーティ・アプリケーションから受信される。コンテンツ・「アイテム」は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100内においてオブジェクトとして表される、コンテンツの単一の要素を表す。ソーシャル・ネットワーキング・システム100のユーザは、様々な通信チャネルを通して、テキストおよび様々なタイプのメディアのコンテンツ・アイテムを投稿することによって、互いに通信するように促され、ソーシャル・ネットワーキング・システム100内において、ユーザ同士の対話を増やし、ユーザが対話する頻度を増やす。
【0029】
データ・ロガー214は、ユーザ・アクションについての通信情報をソーシャル・ネットワーキング・システム100上で、および/またはソーシャル・ネットワーキング・システム100の外部で受信し、対話データ・ストア226をユーザ・アクションを記述する情報で埋める。そのようなアクションは、様々ある中でも特に、例えば、別のユーザへのつながりを追加すること、別のユーザにメッセージを送信すること、画像をアップロードすること、別のユーザからのメッセージを読むこと、別のユーザに関連付けられたコンテンツを閲覧すること、別のユーザによって投稿されたイベントに参加することを含む。加えて、他のオブジェクトとの関連において記述される複数のアクションは、特定のユーザを対象にし、そのため、これらのアクションはさらにそれらのユーザに関連付けられる。これらのアクションは、対話データ・ストア226内に記憶される。
【0030】
対話データ・ストア226は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100上における、またソーシャル・ネットワーキング・システム100に情報を伝える外部ウェブサイトにおけるユーザ・アクションを追跡するために、ソーシャル・ネットワーキング・システム100によって使用される。ユーザは、投稿にコメントすること、リンクを共有すること、モバイル・デバイス、コンテンツ・アイテムにアクセスすること、または他の対話を通じて物理ロケーションにチェックインすることを含む、様々なオブジェクトとの対
話をソーシャル・ネットワーキング・システム100上において行うことができる。これらのアクションを記述する情報は、対話データ・ストア226内に記憶される。対話データ・ストア226内に含まれる、ソーシャル・ネットワーキング・システム100上におけるオブジェクトとの対話の別の例は、写真アルバムにコメントすること、ユーザ間で通信すること、あるミュージシャンのファンになること、カレンダにイベントを追加すること、グループに加入すること、ブランド・ページのファンになること、イベントを生成すること、アプリケーションを認可すること、アプリケーションを使用すること、および取引に関ることを含む。加えて、対話データ・ストア226は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100上のコンテンツ、およびソーシャル・ネットワーキング・システム100上で動作する他のアプリケーションとのユーザの対話を記録する。いくつかの実施形態では、対話データ・ストア226からのデータは、ユーザの関心または好みを推測するために使用され、ユーザ・プロファイル内に含まれる関心を増強し、ユーザの好みについてのより完全な理解を可能にする。
【0031】
一実施形態では、エッジ・ストア230は、ユーザとソーシャル・ネットワーキング・システム100上の他のオブジェクトとの間のつながりを記述する情報をエッジ・オブジェクトとして記憶する。いくつかのエッジは、ユーザによって定義され、ユーザが他のユーザとの関係を指定することを可能にする。例えば、ユーザは、友達、同僚、およびパートナなど、ユーザの実生活上の関係と平行する他のユーザとのエッジを生成することができる。他のエッジは、ソーシャル・ネットワーキング・システム上のページに対する関心を表明する、ソーシャル・ネットワーキング・システムの他のユーザとリンクを共有する、ソーシャル・ネットワーキング・システムの他のユーザによって作成された投稿にコメントするなど、ユーザがソーシャル・ネットワーキング・システム100内においてオブジェクトと対話したときに生成される。
【0032】
エッジ・ストア230は、オブジェクト、関心、および他のユーザに対する親和性スコアなど、エッジについての情報を含む、エッジ・オブジェクトを記憶する。ユーザによって実行されたアクションに基づいて、ソーシャル・ネットワーキング・システム100内におけるオブジェクト、関心、および他のユーザに対するユーザの親和性を近似するために、経時的にソーシャル・ネットワーキング・システム100によって親和性スコアを計算することができる。ユーザによって実行されたアクションに基づいて、ソーシャル・ネットワーキング・システム100内におけるオブジェクト、関心、および他のユーザに対するユーザの親和性を近似するために、経時的にソーシャル・ネットワーキング・システム100によってユーザの親和性を計算することができる。親和性の計算は、その全体が本願明細書に援用される、2010年12月23日に出願された、米国特許出願第12/978265号においてさらに記載されている。一実施形態では、ユーザと特定のオブジェクトの間の複数の対話を、エッジ・ストア230内の1つのエッジ・オブジェクト内に記憶することができる。いくつかの実施形態では、ユーザ間のつながりは、ユーザ・データ・ストア222内に記憶される。すなわち、ユーザ・データ・ストア222は、ユーザ間のつながりを決定するために、エッジ・ストア230にアクセスすることができる。
【0033】
ウェブ・サーバ212は、ネットワーク200を通じて、ソーシャル・ネットワーキング・システム100を、1つまたは複数のユーザ・デバイス202、および1つまたは複数の外部ウェブサイト204にリンクする。ウェブ・サーバ212は、ウェブ・ページ、ならびにJAVA(登録商標)、FLASH(登録商標)、およびXMLなど、他のウェブ関連コンテンツを提供する。ウェブ・サーバ212は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100とユーザ・デバイス202の間で、例えば、インスタント・メッセージ、待ち行列に入れられるメッセージ(例えば、電子メール)、テキストおよびSMS(ショート・メッセージ・サービス)メッセージ、または他の任意の適切なメッセージング技法を使用して送信されるメッセージなどのメッセージを受信し、転送する機能を提供する
。ユーザは、コンテンツ・ストア222内に記憶される情報、例えば、画像または映像をアップロードするために、ウェブ・サーバ212に要求を送信することができる。加えて、ウェブ・サーバ212は、IOS(登録商標)、ANDROID(登録商標)、WEBOS(登録商標)、またはRIMなど、ネイティブ・クライアント・デバイス・オペレーティング・システムに直接的にデータを送信するための、API機能を提供することができる。
【0034】
広告ストア216は、広告主または他のエンティティから受信した複数の広告を記憶する。加えて、広告ストア216は、広告に関連付けられた広告タグを記憶することができる。広告タグは、広告の主題、広告のジャンル、広告によって表される製品もしくはサービス、または広告の他の任意の特徴を識別し、または他の方法で記述する。いくつかの実施形態では、広告タグは、広告に関連することができる特定のソーシャル・ネットワーキング・システム・オブジェクトを識別する。
【0035】
ストーリ選択エンジン170は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100の閲覧ユーザにスポンサ付きストーリを提示するように求める要求を受信し、スポンサ付きストーリを生成するために、記憶された情報を選択する。一実施形態では、ストーリ選択エンジンは、要求内の情報、または以前にユーザに提示されたスポンサ付きストーリの分析に基づいて、スポンサ付きストーリ生成のためのデータの選択を最適化する。スポンサ付きストーリに対する要求は、広告主、広告ブローカ、または広告ストア216から選択された広告内に埋め込まれた実行形式のコードなど、任意の適切なソースから受信される。
【0036】
スポンサ付きストーリを生成するために、ストーリ選択エンジン170は、ユーザ・データ・ストア222、オブジェクト・データ・ストア224、および対話データ・ストア226からのデータを識別する。閲覧ユーザにつながっているユーザをユーザ・データ・ストア222から識別するために、エッジ・ストア230のデータもアクセスされる。オブジェクトとあるタイプの対話を実行する、またはあるタイプのオブジェクトと対話を実行する、閲覧ユーザにつながっているユーザを識別するデータが、要求の内容に基づいて識別される。加えて、図1に関連して上で説明されたように、要求に基づいて、スポンサ付きストーリ内に含めるための投稿候補を、オブジェクト・データ・ストア224から選択することができる。
【0037】
オブジェクトは、多種多様な方法で識別される。一実施形態では、要求は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100を用いて特定のオブジェクトを識別するために使用される、広告からの広告タグなどのタグを含む。例えば、広告タグは、ソーシャル・ネットワーキング・システム内において、ファン・ページのURL、ファン・ページのソーシャル・ネットワーク・インデックス番号、またはキーワードによって、特定のロック・バンドのためのファン・ページを識別する。一代替実施形態では、要求は、スポンサ付きストーリに関連する広告を識別し、選択エンジン170は、広告を広告に関連するオブジェクトに相関させる予め指定されたインデックスによって、広告に関連するオブジェクトを識別する。この予め指定されたインデックスは、広告主または他の任意のパーティによって埋められる。例えば、広告の識別情報が提供された場合、ソーシャル・ネットワーキング・システム100は、どのオブジェクトが広告に関連するとして以前に識別されたかを決定し、これを広告に関連するオブジェクトを識別するための基礎材料として使用する。代替として、ストーリ選択エンジン170は、要求または要求によって識別された広告の特徴、プロパティ、オブジェクト、または他の任意のフィーチャを識別する。例えば、ストーリ選択エンジン170は、要求内に含まれた広告のテキストをスキャンし、要求内に含まれた広告内の画像を識別し、または広告の他の特徴を識別する。識別された特徴と一致または類似する1つまたは複数の特徴を有するオブジェクトが、ストーリ選択エンジン170によって識別される。
【0038】
スポンサ付きストーリ内に含められるユーザも、多種多様な方法で選択される。例えば、閲覧ユーザとの要求によって指定されたタイプのつながりを有するユーザが、ストーリ選択エンジン170によって識別される。別の例として、一実施形態では、閲覧ユーザに接続され、要求によって指定された1つまたは複数の特徴を有するユーザが、識別される。閲覧ユーザに明示的に接続されないが、閲覧ユーザとの別の関連付けを有するユーザを識別することができる。例えば、閲覧ユーザと共通するユーザにつながっているユーザ、共通のユーザ・プロファイル情報を有するユーザ(お気に入りの映画が同じ、通っていた高校が同じなど)、同じグループのメンバであるユーザ、または他の任意の適切な特徴を有するユーザが識別される。同様に、ストーリ選択エンジン170は、多種多様な方法で、ユーザによる対話を識別することができる。例えば、ストーリ選択エンジン170は、要求によって指定されたアクションのタイプを識別し、要求によって指定された時間間隔内に発生したアクションを識別する。
【0039】
図1に関連して上で説明されたように、スポンサ付きストーリによって記述されたアクションについての追加のコンテキストを提供するために、スポンサ付きストーリ内に投稿を含めることができる。ストーリ選択エンジン170は、オブジェクト・データ・ストア224から、スポンサ付きストーリ内に含めるためのオブジェクトに関連付けられた投稿候補を識別する。投稿候補は、オブジェクトに関連付けられる。例えば、ストーリ選択エンジン170は、スポンサ付きストーリ内に含めるためのページを識別し、ページに投稿されたコメントまたは他のコンテンツを取り出す。投稿候補は、スポンサ付きストーリ内において識別することができる、投稿を生成または提供したユーザを用いても識別される。
【0040】
一実施形態では、ストーリ選択エンジン170は、要求されたスポンサ付きストーリのためのデータを識別するために、以前に提示されたスポンサ付きストーリをストーリ・ストア218から取り出す。受信された以前に提示されたスポンサ付きストーリは、要求によって識別された特定のアクション、オブジェクト、またはユーザを記述することができる。パフォーマンス・メトリックは、ストーリ・ストア218内に含まれ、以前に提示されたスポンサ付きストーリとともに取り出される。図4に関連して以下で説明されるように、ストーリ選択エンジン170は、要求されたスポンサ付きストーリのためのコンテンツを選択する場合に、以前に提示されたスポンサ付きストーリのパフォーマンス・メトリックを分析することができる。
【0041】
識別されたユーザ、対話、および/または投稿に基づいて、ストーリ選択エンジン170は、ストーリ生成エンジン180に伝えられる情報を選択し、ストーリ生成エンジン180は、その情報から1つまたは複数のスポンサ付きストーリを生成する。例えば、スポンサ付きストーリは、閲覧ユーザの友達の2人がある会社のファン・ページに「いいね」を表明したことを示す。生成されたスポンサ付きストーリ190は、閲覧ユーザの友達のうちの少なくとも1人の名前および写真、少なくとも1人の友達のユーザ・プロファイルへのリンク、質問、ならびに/または選択されたストーリ要求内で指定された他のコンテンツなど、ソーシャル・ネットワーキング・システム内に記憶された追加情報も含む。生成されたスポンサ付きストーリは、多種多様な方法で、閲覧ユーザに提示される。例えば、生成されたスポンサ付きストーリは、閲覧ユーザのためのニュースフィード内のストーリとして、バナーとして、通知メッセージとして、対話的ポップアップとして、または他の任意の適切な配信方法を使用して提示される。一実施形態では、広告ストア216からの広告が、生成されたスポンサ付きストーリとともに表示される。一実施形態では、広告およびスポンサ付きストーリは、それらが単一のユニットとして出現するように、体裁を整えることができる。別の実施形態では、広告およびスポンサ付きストーリは、同じページ上に、しかし、コンテンツの別々の部分として提示される。
【0042】
図3は、一実施形態による、閲覧ユーザに表示されるスポンサ付きストーリ・ユニット190である。図3の例では、スポンサ付きストーリ・ユニット190は、オブジェクト302、ユーザ304A、304B、およびオブジェクト302に関してユーザ304A、304Bによって実行される対話を識別する。スポンサ付きストーリ・ユニット190は、ユーザ304Aがオブジェクト302についてコメント306Aを行い、それが自動車製造会社のファン・ページへの投稿であることを示しており、またユーザ304Bがオブジェクト302に「いいね」を表明したこと306Bを示している。スポンサ付きストーリ190は、オブジェクト302が、自動車製造会社によってファン・ページに投稿された投稿302および自動車の画像を追加的に含むことも識別する。スポンサ付きストーリ190は、スポンサ付きストーリ190に関連付けるためのデータを閲覧ユーザから受け取るための入力要素308を含む。いくつかの実施形態では、ユーザは、提供されるデータの他のユーザに対する可視性を制限するために、入力要素308を通じて提供されるデータに対してプライバシ設定を指定する。
【0043】
スポンサ付きストーリ選択の最適化
上で説明されたように、スポンサ付きストーリを求める要求が受信された場合、複数の候補ユーザ、オブジェクト、および対話が取り出される。ストーリ選択エンジン170は、候補ユーザ、オブジェクト、および対話から1組のスポンサ付きストーリ候補を生成し、それらをランク付けする。スポンサ付きストーリの目的を最適化するように候補ストーリをランク付けするために、様々な基準を使用することができる。スポンサ付きストーリの例示的な目的は、ユニークなインプレッション(ソーシャル・リーチ)の数または割合を最大化すること、ユーザ・コンバージョンの数または頻度を最大化すること、クリック・スルー・レートを最大化すること、スポンサおよびプロバイダの収入を最大化すること、ならびに上記のメトリックの任意の組み合わせを含む。スポンサ付きストーリの目的を最適化するために、ストーリ選択エンジン170は、スポンサ付きストーリ候補を選択して、選択されたスポンサ付きストーリを提示するために使用される、および/またはスポンサ付きストーリ候補を生成するために使用されるパラメータをさらに変更することができる。
【0044】
スポンサ付きストーリを要求する広告主または他のコンテンツ・プロバイダは、スポンサ付きストーリの生成およびストーリ選択エンジン170による選択を変更するために、要求内に異なるモデルまたはパラメータを指定することができる。上で説明されたように、以前に提示されたスポンサ付きストーリのパフォーマンス・データは、ストーリ・ストア218内に記憶され、ストーリ選択エンジン170は、このパフォーマンス・データを取り出すことができ、これによって、以前に提示されたスポンサ付きストーリのパフォーマンス・データを、スポンサ付きストーリを要求したエンティティが検討することを可能にし、このパフォーマンス・データは、異なるモデルおよび/またはパラメータに基づいて生成または提示される。例えば、分析および比較によって、要求を行った者は、閲覧ユーザのためのスポンサ付きストーリを生成するときの友達の選択を向上させるより優れた方法、製品の販売を促進するのに最適な特定の対話タイプ、または最も注意を引きつけるあるページ投稿コンテンツを見出すことができる。
【0045】
図4は、ソーシャル・ネットワーキング・システム100によるスポンサ付きストーリの選択を最適化するプロセスの一実施形態のフローチャートである。ストーリ選択エンジン170は、閲覧ユーザに提示するためのスポンサ付きストーリを生成するように求める要求を受信し(402)、要求は、スポンサ付きストーリを生成するための情報を含む。例えば、要求は、スポンサ付きストーリ内に含められるアクションのタイプまたはオブジェクトのタイプを指定する。加えて、要求によって、スポンサ付きストーリに関連する広告を識別することができる。要求は、スポンサ付きストーリの目的を指定するパラメータ
も含む。スポンサ付きストーリの例示的な目的は、ユニークなインプレッション(ソーシャル・リーチ)の数または割合を最大化すること、ユーザ・コンバージョンの数または頻度を最大化すること、クリック・スルー・レートを最大化すること、スポンサおよびプロバイダの収入を最大化すること、ならびに上記のメトリックの任意の組み合わせを含む。要求内で指定された情報に基づいて、ストーリ選択エンジン170は、図2に関連して上で説明されたように、オブジェクト、ユーザ、および対話を識別する(404)。
【0046】
識別されたオブジェクト、ユーザ、および対話から、ストーリ選択エンジン170は、1つまたは複数のスポンサ付きストーリ候補を生成する。識別されたスポンサ付きストーリ候補の各々は、識別されたユーザによる識別されたオブジェクトとの対話を記述する。ストーリ選択エンジン170は、要求よって指定されるパラメータ、ならびにクリック1回当たりのコスト、インプレッション1回当たりのコスト、コンバージョン率、およびそれらの任意の組み合わせなど、スポンサ付きストーリのパフォーマンス・スコアを含む様々な基準に基づいて、スポンサ付きストーリ候補をランク付けする(408)。一実施形態では、スポンサ付きストーリ候補は、目的パラメータ、パフォーマンス・スコア履歴(例えば、インプレッション1000回当たりの実効コスト)、または2つの要因の組み合わせに基づいて、識別およびランク付けされる。例えば、目標数の候補を識別するために、ストーリ選択エンジン170は、ユーザの人口統計、ロケーション、および関心情報を最初に使用して、目的パラメータに基づいて、すべてのスポンサ付きストーリをフィルタリングする。指定された数よりも多いスポンサ付きストーリ候補が識別された場合、ストーリ選択エンジン170は、特定の期間(例えば、最近30日)にわたるパフォーマンス履歴に基づいて、スポンサ付きストーリをソートして、上位ストーリを候補として選択する。
【0047】
これは、ランク付け(408)が、要求によって指定されたスポンサ付きストーリの目的のために最適化されることを可能にする。例えば、閲覧ユーザと各スポンサ付きストーリ候補との間の親和性が、決定され、スポンサ付きストーリ候補が、親和性に基づいて、ランク付けされる(408)。親和性は、オブジェクト、対話、友達、またはスポンサ付きストーリ候補内に含まれるプロパティおよびフィーチャの任意の組み合わせに対する推定された閲覧ユーザの親和性の重み付けされた関数とすることができる。親和性は、閲覧ユーザがスポンサ付きストーリ候補にアクセスまたは他の方法でそれと対話する蓋然性を表す。親和性の計算は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2010年12月23日に出願された、米国特許出願第12/978265号においてさらに説明されている。スポンサ付きストーリ自体の親和性よりもむしろ、ストーリ選択エンジン170は、スポンサ付きストーリ候補の各々によって記述されるユーザに対する閲覧ユーザの親和性に基づいて、スポンサ付きストーリ候補をランク付けすることができる(408)。
【0048】
代替として、ストーリ選択エンジン170は、要求によって指定される対話のタイプに基づいて、スポンサ付きストーリ候補をランク付けする(408)。例えば、指定されたタイプの対話を記述するスポンサ付きストーリ候補は、他のタイプの対話を記述する候補ストーリよりも高くランク付けされる(408)。別の実施形態では、ストーリ選択エンジン170は、スポンサ付きストーリ候補のコンテンツとのユーザ・エンゲージメントに基づいて、スポンサ付きストーリ候補をランク付けする(408)。ユーザ・エンゲージメント値は、ソーシャル・ネットワーキング・システムが、スポンサ付きストーリ候補によって記述されるオブジェクトを閲覧する、またはそれと対話する回数に基づくことができる。ユーザ・エンゲージメントは、ソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザによる、オブジェクトとの特定のタイプの対話(例えば、共有、「いいね」の表明など)、またはオブジェクトとの多種多様なタイプの対話に基づくことができる。別の実施形態では、ストーリ選択エンジン170は、スポンサ付きストーリ候補によって記述される対話がどれほど最近に実行されたかに基づいて、スポンサ付きストーリ候補をランク付けす
る(408)。例えば、より最近の対話を記述するスポンサ付きストーリ候補は、より古い対話を記述するスポンサ付きストーリ候補よりも高くランク付けされる(408)。
【0049】
様々なスポンサ付きストーリ候補によって記述されるオブジェクトのタイプおよび/または内容は、スポンサ付きストーリ候補をランク付けする(408)ために使用することができる。一実施形態では、閲覧ユーザのユーザ・プロファイル内の特徴と一致する特徴を有するオブジェクトを記述するスポンサ付きストーリ候補が、高いランキングを有する。例えば、キャンプまたはハイキングへの関心を示すプロファイルを有するユーザの場合、キャンプまたはハイキング用品についてのスポンサ付きストーリは、釣り用具に関するスポンサ付きストーリよりも高くランク付けされる。スポンサ付きストーリ候補をランク付けする(408)ための様々な方法は、任意の適切な方法で組み合わせることができる。
【0050】
ストーリ選択エンジン170は、ランキングからスポンサ付きストーリを選択し、選択されたスポンサ付きストーリを記述するデータをストーリ生成エンジン180に伝え、ストーリ生成エンジン180は、閲覧ユーザに提示される(410)スポンサ付きストーリを生成する。例えば、最も高くランク付けされたスポンサ付きストーリ候補が、選択および生成され、または少なくとも閾値ランキングを有するスポンサ付きストーリ候補が、選択および生成される。一実施形態では、ユーザの異なる人口学的サブセットごとに、スポンサ付きストーリ候補をランク付けする(408)ための異なる機械学習モデルを生成することができる。各モデルは、モデルが最新の情報を反映していることを保証するために、異なる頻度で再訓練される。
【0051】
加えて、スポンサ付きストーリの提示、および他のソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザへの他のスポンサ付きストーリの提示の後、ストーリ選択エンジン170は、提示されたスポンサ付きストーリのパフォーマンス・メトリックを収集し(412)、それらは、ストーリ・ストア218内に記憶される。パフォーマンス・メトリックの例は、ユニークなインプレッション(ソーシャル・リーチ)の数または割合、ユーザ・コンバージョンの数および頻度、クリック・スルー・レート、スポンサおよびプロバイダの収入、ならびにこれらのメトリックの任意の組み合わせを含む。収集されたパフォーマンス・メトリックは、ユーザ・クリック/コンバージョン・パターンを識別するために、ならびにパフォーマンスのランク付けおよび後続で要求されるスポンサ付きストーリの選択を向上させる(414)ために、ストーリ選択エンジン170によって分析される。別のスポンサ付きストーリを求める要求が取り出された場合、分析に基づいて、スポンサ付きストーリ候補を再生成または再ランク付けすることができる。パフォーマンス・メトリックは、広告主に配信についての洞察を与えるために、広告主に報告される。
【0052】
要約
本発明の実施形態についての上述の説明は、説明を目的として提示されたものであり、網羅的であること、または開示された通りの形態に本発明を限定することは意図していない。上述の開示に照らして、多くの変更および変形が可能であることを、当業者は理解するであろう。
【0053】
この説明のいくつかの部分は、情報に対する操作のアルゴリズムおよびシンボリック表現の観点から、本発明の実施形態を説明している。これらのアルゴリズムによる説明および表現は、自らの仕事内容を他の当業者に効率的に伝えるために、データ処理分野の当業者によって一般に使用されている。これらの操作は、機能的、計算的、または論理的のいずれで説明されていても、コンピュータ・プログラムまたは等価の電子回路もしくはマイクロコードなどによって実装されることが理解される。さらに、一般性を失うことなく、操作のこれらの配列をモジュールと呼ぶことが時には便利であることも分かっている。説
明された操作およびそれらに関連付けられるモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの任意の組み合わせによって具体化される。
【0054】
本明細書で説明されたステップ、操作、またはプロセスのいずれも、1つまたは複数のハードウェアまたはソフトウェア・モジュールをそれだけで用いて、または他のデバイスと組み合わせて用いて、実行または実装される。一実施形態では、ソフトウェア・モジュールは、説明されるステップ、操作、またはプロセスのいずれかまたはすべてを実行するためのコンピュータ・プロセッサによって実行される、コンピュータ・プログラム・コードを記憶したコンピュータ可読媒体を含むコンピュータ・プログラム製品を用いて実装される。
【0055】
本発明の実施形態は、本明細書の操作を実行するための装置に関することもできる。この装置は、必要とされる目的のために特別に構成することができ、および/またはコンピュータ内に記憶されたコンピュータ・プログラムによって選択的に活動化または再構成される汎用コンピューティング・デバイスを含む。そのようなコンピュータ・プログラムは、有形の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体内に、または電子命令を記憶するのに適した任意のタイプの媒体内に記憶されることができ、それらの媒体は、コンピュータ・システム・バスに結合される。さらに、本明細書内で言及されたいずれのコンピューティング・システムも、単一のプロセッサを含むことができ、またはコンピューティング能力を高めるための複数プロセッサ設計を具体化したアーキテクチャとすることができる。
【0056】
本発明の実施形態は、本明細書で説明されるコンピューティング・プロセスによって生成される生成物に関することもできる。そのような生成物は、コンピューティング・プロセスからもたらされる情報を含むことができ、情報は、非一時的な有形なコンピュータ可読記憶媒体上に記憶され、本明細書で説明されたコンピュータ・プログラム製品または他のデータ組み合わせの任意の実施形態を含む。
【0057】
最後に、本明細書内で使用される用語は、主として読み易く教示的になるように選択されており、本発明の主題を詳述または限定するために選択されていないことがある。したがって、本発明の範囲は、この詳細な説明によってはなく、代わりに、それらに基づいた出願に現れるいずれかの請求項によって限定されることが意図されている。したがって、本発明の実施形態についての本開示は、以下の特許請求の範囲において説明される本発明の範囲についての、限定ではない、説明であることが意図されている。
図1
図2
図3
図4