特許第6633482号(P6633482)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6633482
(24)【登録日】2019年12月20日
(45)【発行日】2020年1月22日
(54)【発明の名称】エレベーター装置
(51)【国際特許分類】
   B66B 3/00 20060101AFI20200109BHJP
   B66B 13/14 20060101ALI20200109BHJP
【FI】
   B66B3/00 L
   B66B13/14 N
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-174594(P2016-174594)
(22)【出願日】2016年9月7日
(65)【公開番号】特開2018-39607(P2018-39607A)
(43)【公開日】2018年3月15日
【審査請求日】2018年7月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000232955
【氏名又は名称】株式会社日立ビルシステム
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】薛 祺
(72)【発明者】
【氏名】山崎 浩
【審査官】 須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−113238(JP,A)
【文献】 特開昭57−156987(JP,A)
【文献】 特開2006−256835(JP,A)
【文献】 特開2007−217132(JP,A)
【文献】 特開2013−180854(JP,A)
【文献】 特開2013−175049(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 3/00
B66B 13/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗りかごと、該乗りかごに設置されているドア、呼び登録盤、撮像手段と、乗客の降り間違いを防止する降り間違い防止装置と、エレベーター装置の動作を制御する制御盤とを備え、
前記降り間違い防止装置は、前記撮像手段からの画像を入力して、前記乗りかご内の各乗客の位置を検知する乗客検知手段と、該乗客検知手段で検知された前記各乗客の行き先登録階を設定する識別手段と、前記各乗客と前記行き先登録階を記憶する記憶手段と、前記制御盤からのかご呼び状況を入力すると共に、前記制御盤に前記ドアの開閉の指示を行う制御手段と、前記乗客検知手段によって検知された前記乗客の位置の変化より当該乗客の動きを検知する挙動検知手段と、報知手段とを有し、
前記識別手段は、前記乗客検知手段で検出された前記乗客が前記呼び登録盤に所定のかご呼びの階を登録した際に、当該所定のかご呼びの階を当該乗客の前記行き先階登録階として設定すると共に、前記各乗客同士が重複しないように識別するユニークラベルを付与し、
前記乗りかごが停止して前記ドアを開く際に、前記挙動検知手段によって前記ドア側に向かって移動していると検知した前記乗客と対応付けて設定された前記行き先登録階と前記乗りかごが停止した階とが異なる場合には、前記報知手段によって降り間違いであることを報知し、
前記報知手段によって降り間違いを報知した後に、前記ユニークラベルに識別された前記乗客が、前記ドアを通って前記乗りかごの外に出たことを検出した際には、前記報知手段を介して現在の停止階である階は、降り間違いであることを前記乗りかご内に報知しつつ、前記制御手段により、前記制御盤に所定の時間前記ドアを開放して待機し、前記所定の時間が経過後に前記ドアを閉じる指示を出力することを特徴とするエレベーター装置。
【請求項2】
請求項1に記載のエレベーター装置において、
前記撮像手段は、前記乗りかご内に設けられたカメラ或いはステレオカメラから成り、前記乗客検知手段は、前記カメラ或いはステレオカメラの画像を入力とすることを特徴とするエレベーター装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のエレベーター装置において、
前記呼び登録盤は、該呼び登録盤の周囲の所定の範囲に乗客が居る間に、前記乗客の行先階のかご呼びが登録されることを特徴とするエレベーター装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエレベーター装置において、
前記報知手段による報知は、降り間違いであることを報知する文言又は現在の停止階と降り間違いであることを報知する文言の音声であることを特徴とするエレベーター装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエレベーター装置に係り、特に、乗りかご内の乗客の降り間違いを防止するものに好適なエレベーター装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、エレベーター装置は、かご呼び及び乗り場呼びによって指令された乗場に乗りかごが停止した際に、ドアを開き乗客が乗降できるようにしている。
【0003】
通常、エレベーター装置に乗車している乗客は、自分がかご呼びを登録した階に到着したことを乗りかご内の階床表示等を見て視認し、目的とする階に到着したことを確認することでドアが開いた乗りかごから乗り場に降りている。
【0004】
ところが、このようなエレベーター装置のドアは、乗り場呼びが登録した階において停止した際にも開くため、例えば、かご呼びを登録した乗客が、乗りかご内の階床表示等が見えづらい位置に居たり、別の考え事などをして現在の到着階について確認しない状態であった場合、乗り場呼びによってドアが開いた際に、目的の階に到着したと勘違いしてエレベーター装置から降りてしまう状況が発生し得る。
【0005】
また、乗客が、自分が行きたい階以外で降りてしまって当惑している間に、エレベーター装置がドアを閉めて走行を開始してしまうことが発生した場合は、目的の階に行くためには、エレベーター装置が、乗客が居る階に戻って来るのを待たなければならないという非効率な状況も発生し得る。
【0006】
このような問題を解決するために、特許文献1には、エレベーターの降り間違い報知装置が開示されている。
【0007】
この特許文献1のエレベーターの降り間違い報知装置には、乗場呼びのみによって乗りかごが停止し、乗りかご内から降りる乗客が検出された際には報知器が付勢され、降り間違いを報知することによって、降り間違いした乗客のまごつきを少なくすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平3−138276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1には、以下の課題がある。まず、複数の乗客がエレベーター装置を利用する場合においては、乗り場呼びとかご呼びとが同時に登録されている場合も発生し得るため、乗場呼びのみによって乗りかごが停止して乗りかご内から降りる乗客が検出された際に報知器が付勢される特許文献1では、乗り場呼びとかご呼びとが同時に登録されている場合には報知器を付勢しないことから、乗客の降り間違いを防ぐことができない。
【0010】
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、複数の乗客がエレベーター装置を利用し、乗り場呼びとかご呼びとが同時に登録されている場合であっても、乗客の降り間違いを防ぐことができるエレベーター装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のエレベーター装置は、上記目的を達成するために、乗りかごと、該乗りかごに設置されているドア、呼び登録盤、撮像手段と、乗客の降り間違いを防止する降り間違い防止装置と、エレベーター装置の動作を制御する制御盤とを備え、
前記降り間違い防止装置は、前記撮像手段からの画像を入力して、前記乗りかご内の各乗客の位置を検知する乗客検知手段と、該乗客検知手段で検知された前記各乗客の行き先登録階を設定する識別手段と、前記各乗客と前記行き先登録階を記憶する記憶手段と、前記制御盤からのかご呼び状況を入力すると共に、前記制御盤に前記ドアの開閉の指示を行う制御手段と、前記乗客検知手段によって検知された前記乗客の位置の変化より当該乗客の動きを検知する挙動検知手段と、報知手段とを有し、
前記識別手段は、前記乗客検知手段で検出された前記乗客が前記呼び登録盤に所定のかご呼びの階を登録した際に、当該所定のかご呼びの階を当該乗客の前記行き先階登録階として設定すると共に、前記各乗客同士が重複しないように識別するユニークラベルを付与し、
前記乗りかごが停止して前記ドアを開く際に、前記挙動検知手段によって前記ドア側に向かって移動していると検知した前記乗客と対応付けて設定された前記行き先登録階と前記乗りかごが停止した階とが異なる場合には、前記報知手段によって降り間違いであることを報知し、
前記報知手段によって降り間違いを報知した後に、前記ユニークラベルに識別された前記乗客が、前記ドアを通って前記乗りかごの外に出たことを検出した際には、前記報知手段を介して現在の停止階である階は、降り間違いであることを前記乗りかご内に報知しつつ、前記制御手段により、前記制御盤に所定の時間前記ドアを開放して待機し、前記所定の時間が経過後に前記ドアを閉じる指示を出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数の乗客がエレベーター装置を利用し、乗り場呼びとかご呼びとが同時に登録されている場合であっても、乗客の降り間違いを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明のエレベーター装置の実施例1を示す概略構成図である。
図2】本発明のエレベーター装置の実施例1において乗りかご内に乗車する一人の乗客を検知している状況を示す平面図である。
図3】本発明のエレベーター装置の実施例1において乗りかご内に乗車した一人の乗客の呼び登録階を検知している状況を示す平面図である。
図4】本発明のエレベーター装置の実施例1において乗りかご内に乗車する二人目の乗客を検知している状況を示す平面図である。
図5】本発明のエレベーター装置の実施例1において乗りかご内に乗車した二人目の乗客の呼び登録階を検知している状況を示す平面図である。
図6】本発明のエレベーター装置の実施例1において乗りかご内に乗車した二人の乗客の呼び登録階を検知完了している状況を示す平面図である。
図7】本発明のエレベーター装置の実施例1において乗りかご内に二人の乗客が乗車した状態でドアが閉まり、エレベーター装置が走行している状況を示す平面図である。
図8】本発明のエレベーター装置の実施例1において一人の乗客の降り間違いを検知している状況を示す平面図である。
図9】本発明のエレベーター装置の実施例1において一人の乗客が降り間違い降車した状況を示す平面図である。
図10】本発明のエレベーター装置の実施例1における動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図示した実施例に基づいて本発明のエレベーター装置を説明する。なお、各図において、同一構成部品には同符号を使用する。
【実施例1】
【0015】
図1に、本発明のエレベーター装置の実施例1を示す。該図に示す如く、本実施例のエレベーター装置は、乗りかご1と、この乗りかご1に設置されている各機器(ドア2、乗りかご1内に設けられた呼び登録盤3、例えば、乗りかご1の天井に設けられたカメラやステレオカメラ等の撮像手段4、例えば、乗りかご1の天井に設けられたスピーカー5)と、降り間違い防止装置7とから概略構成されている。
【0016】
ドア2と呼び登録盤3は、エレベーター装置の動作を制御する制御盤(昇降路や機械室に設けられている)6に接続され、ドア2は制御盤6によって開閉が制御され、呼び登録盤3は行先階を指示する釦の操作状況を制御盤6に伝えている。
【0017】
降り間違い防止装置7は、例えば、乗りかご1の天井やエレベーター装置の機械室や昇降路内に設けられた装置であり、乗客検知手段8と、識別手段9と、記憶手段10と、制御手段11と、挙動検知手段12と、報知手段13とで構成されている。
【0018】
上述した乗客検知手段8は、撮像手段4からの画像を入力して、乗りかご1のどの位置に乗客が居るかを検知する装置であり、識別手段9は、乗客検知手段8で検知された各乗客に、例えば、複数の乗客同士が重複しないように識別するユニークなラベルを付与したり、当該乗客の行き先登録階を設定する機能であり、複数の乗客同士が重複しないように識別するユニークなラベルと行き先登録階は記憶手段10に記憶されている。
【0019】
また、制御手段11は、降り間違い防止装置7の動作を各部(乗客検知手段8、識別手段9、記憶手段10、挙動検知手段12、報知手段13)に指示したり、制御盤6からのかご呼び状況を入力したり、制御盤6にドア2の開閉の指示を行う機能を持ち、挙動検知手段12は、例えば、異なる時刻で乗客検知手段8によって検知された各乗客の位置の変化より各乗客の動き(挙動)を検知する機能であり、報知手段13は、乗りかご1のスピーカー5を通じて、降り間違いしかけた乗客に目的階とは異なる階であることを信号音や音声等で報知する機能を持つ。
【0020】
次に、本実施例のエレベーター装置における降り間違い防止装置7の動作を、一人の乗客20が乗りかご1に乗車している状況を表す図2及び図3、二人の乗客20、21が乗りかご1に乗車している状況を表す図4乃至図9、それらの動作のフローチャートを表す図10を用いて説明する。
【0021】
まず、乗りかご1に一人目の乗客20が乗車するときの動作を図2図3及び図10を用いて説明する。
【0022】
図2において乗りかご1のドア2が開くと、図10の手順S1にて、ドア2の開の状態(Y)を捉え、手順S2に進む。手順S2では、乗客検知手段8にて乗客20が乗りかご1に入ってくるのを検知し、手順S3に進む。
【0023】
手順S3では、乗客20に、複数の乗客同士が重複しないように識別するユニークラベルA(図2参照)を識別手段9で付与し、手順S4に進む。
【0024】
そして、図3に示すように、乗客20が呼び登録盤3の周囲(破線で囲まれた部分)3Aの範囲に居る間に、呼び登録盤3で行先階である5階の呼びを乗客20が登録する。そのとき、手順S4で、呼び登録が(Y)であれば、手順S5に進む。手順S5では、乗客20にユニークラベルAと行先階である5階を登録して記憶手段10に記憶する。
【0025】
次に、乗客20に続き、乗客21が乗りかご1に乗車する場合の動作を図4乃至図10を用いて説明する。
【0026】
図4に示すように、乗客20が行先階である5階の登録が終えて乗りかご1の奥側に移動し、乗客21が乗りかご1に乗車する。乗客21が乗りかご1に乗車する時、ドア2が開いているため、図10の手順S1にて、ドア2の開の状態(Y)を捉え、手順S2に進む。手順S2では、乗客検知手段8にて乗客21が乗りかご1に入ってくるのを検知し、手順S3に進む。
【0027】
手順S3では、乗客21に、複数の乗客同士が重複しないように識別するユニークラベルB(図4参照)を識別手段9で付与し、手順S4に進む。
【0028】
そして、図5に示すように、乗客21が呼び登録盤3の周囲(破線で囲まれた部分)3Aの範囲に居る間に、呼び登録盤3で行先階である7階の呼びを乗客21が登録する。そのとき、手順S4で、呼び登録が(Y)であれば、手順S5に進む。手順S5では、乗客21にユニークラベルBと行先階である7階を登録して記憶手段10に記憶する。その後、図6に示すように、乗客21が行先階である7階の記憶手段10への登録を終えて、乗りかご1の奥側に移動する。
【0029】
次に、図7に示すように、乗客20と乗客21が乗りかご1の奥側に移動した後、ドア2が閉まり、エレベーター装置が走行をする。そのとき、図10の手順S1で、エレベーター装置のドア2の開が(N)となっている場合には、手順S6に進む。手順S6で、エレベーター装置が走行していることを示していたら、手順S7に進む。
【0030】
ここで、図8に示すように、4階にてホール呼びが登録されていれば、エレベーター装置は4階で停止してドア2が開くが、その際に、手順S7で、ドア2が開く(Y)であれば、手順S8に進む。
【0031】
このとき、図9に示すように、乗客20が、エレベーター装置が行先階登録している5階に停止しているものと間違えて、ドア2に向かって移動し降車しようとする。そうすると、手順S8では、挙動検知手段12がドア2に向かう乗客20の存在を検知し(Y)であれば、手順S9に進む。
【0032】
手順S9では、乗客20に付与された複数の乗客同士が重複しないように識別するユニークラベルAと行先階登録している5階を記憶手段10より読み出し、現在の停止階である4階と比較する。その結果が(N)となれば、手順S10に進む。
【0033】
手順S10では、報知手段13が、スピーカー5を介して“現在の停止階である4階は、降り間違いである”ことを報知する文言又は“現在の停止階と現在の停止階である4階は、降り間違いである”ことを報知する文言の音声で乗りかご1内に報知する。その後、手順S11に進む。
【0034】
手順S11では、該当乗客20が、乗りかご1から降車したかどうかを挙動検知手段12の検知で判別し、もし乗客20が手順S10により降り間違えた場合、手順S11では(Y)となり、手順S12に進む。
【0035】
手順S12では、報知手段13によって降り間違いを報知した後に、乗客同士が重複しないように識別するユニークラベルAに識別された乗客がドア2を通って乗りかご1の外に出たことを検出した場合には、報知手段13がスピーカー5を介して現在の停止階である4階は、降り間違いであることを乗りかご1内に報知しつつ、制御手段11により、制御盤6に所定の時間のドア2の開放を維持(待機)し(通常の開放時間より長くする)、所定の時間が経過後にドア2を閉じて乗りかご1の移動を再開させる。これにより、乗客20が乗りかご1内に戻ることが可能となる。
【0036】
一方、手順S9で、降車する乗客に付与された行先階を、現在の停止階である4階と比較し、その結果が(Y)となる場合、即ち、乗客は正しい階に降車することとなる場合は、手順S13に進む。
【0037】
手順S13では、乗客が目的階で降りた場合には、ユニークラベルA及びBと行先階情報を削除し、再度乗ってくる乗客の検知を開始する。即ち、手順S1に戻り、再度乗ってくる乗客に対して上述した動作を開始する。
【0038】
また、手順S8では、挙動検知手段12がドア2に向かう乗客20が存在しない(N)の場合、即ち、降車する乗客は居なく、乗車してくる乗客が居ることになり、その場合には、手順S1に戻り新しい乗客のユニークラベルの登録を開始する。
【0039】
このような本実施例とすることにより、複数の乗客がエレベーター装置を利用している状況であっても、各乗客が希望する行先階を認識し、各乗客が行先階と異なった階で降りようとする際に報知することにより、乗客の降り間違いを防止することが可能となる。
【0040】
また、上述した特許文献1では、乗場呼びのみによって乗りかごが停止した場合に、乗りかご内から降りる乗客が検出された際に報知器を付勢して降り間違いを報知するものの、間違って降りてしまった乗客を、ホールに取り残したままエレベーター装置が出発してしまう課題が解決されていない。
【0041】
ところが、本実施例によれば、乗客が間違った階に降りてしまっても、その乗客に報知した上で所定の時間ドアを開放してエレベーター装置の乗りかご内に戻ることを可能としているため、エレベーター装置が戻ってくるのを待つ必要がなくなる。
【0042】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0043】
1…乗りかご、2…ドア、3…呼び登録盤、3A…呼び登録盤の周囲、4…撮像手段、5…スピーカー、6…制御盤、7…降り間違い防止装置、8…乗客検知手段、9…識別手段、10…記憶手段、11…制御手段、12…挙動検知手段、13…報知手段、20、21…乗客。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10