(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6633689
(24)【登録日】2019年12月20日
(45)【発行日】2020年1月22日
(54)【発明の名称】自動車の制御装置群の作動制御装置、および制御装置を作動するための方法
(51)【国際特許分類】
G01M 17/007 20060101AFI20200109BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20200109BHJP
【FI】
G01M17/007 J
B60R16/02 650J
【請求項の数】15
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-106770(P2018-106770)
(22)【出願日】2018年6月4日
(65)【公開番号】特開2019-2917(P2019-2917A)
(43)【公開日】2019年1月10日
【審査請求日】2018年6月5日
(31)【優先権主張番号】10 2017 112 817.4
(32)【優先日】2017年6月12日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】510238096
【氏名又は名称】ドクター エンジニール ハー ツェー エフ ポルシェ アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Dr. Ing. h.c. F. Porsche Aktiengesellschaft
(74)【代理人】
【識別番号】100098914
【弁理士】
【氏名又は名称】岡島 伸行
(72)【発明者】
【氏名】コーリャ,シュパース
(72)【発明者】
【氏名】クラオディウス,フライジンガー
【審査官】
本村 眞也
(56)【参考文献】
【文献】
特開平11−316177(JP,A)
【文献】
特開2015−190956(JP,A)
【文献】
特開2003−233412(JP,A)
【文献】
特開2000−121684(JP,A)
【文献】
米国特許第06134488(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 17/007
G06Q 50/04
G05B 19/418;23/02
B60R 16/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の制御装置群(12)に含まれる制御装置を作動するための自動車の作動制御装置(18)であって、前記制御装置群(12)は前記作動制御装置(18)によって作動される複数の被作動制御装置(13、14、15、16)を含み、
前記作動制御装置(18)がメモリ(19)を備え、前記メモリ(19)に、一方として、前記制御装置群(12)の目標群のデータ、他方として、前記目標群に含まれる被作動制御装置(13、14、15、16)それぞれに関する作動命令が記憶されており、
前記目標群は、前記制御装置群(12)のうち前記作動制御装置(18)による作動の際に対象となる被作動制御装置(13、14、15、16)の集まりを表し、
前記作動制御装置(18)がデータインターフェース(20、21)を備え、前記データインターフェース(20、21)を介して、一方では、前記制御装置群(12)の前記被作動制御装置(13、14、15、16)それぞれとの間でデータを交換可能であり、他方では、車外試験システム(22)とデータを交換可能であり、
前記作動制御装置(18)がプロセッサ(23)を備え、少なくともいくつかの被作動制御装置(13、14、15、16)に関し、前記プロセッサ(23)は、前記目標群に含まれる被作動制御装置(13、14、15、16)のデータに基づいて、現存する被作動制御装置の集まりである現在群(13、14、15、16)が前記目標群(13、14、15、16)に対応しているかどうか検査し、これが成り立つとき、少なくとも対応した被作動制御装置(13、14、15、16)を作動するための作動命令の実行を自動的に開始する、
作動制御装置(18)。
【請求項2】
前記プロセッサ(23)が、さらに作動前提条件として、制御装置群(12)のための電流または電圧供給、および前記被作動制御装置に関する個々の作動関連の前提条件が保証されているときに、それぞれの被作動制御装置(13、14、15、16)を作動するための作動命令を自動的に実行することを特徴とする請求項1に記載の作動制御装置。
【請求項3】
前記制御装置群(12)の前記目標群のデータと、前記制御装置群(12)の前記被作動制御装置(13、14、15、16)に関する前記作動命令が、前記作動制御装置(18)を自動車に組み立てる前に前記作動制御装置によって前記メモリ(19)に記憶されていることを特徴とする請求項1または2に記載の作動制御装置。
【請求項4】
データインターフェース(20)を介して前記作動命令を前記制御装置群(12)の前記被作動制御装置に伝送し、前記作動命令の実行に関するステータスメッセージを前記データインターフェース(20)を介して受信することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の作動制御装置。
【請求項5】
前記作動命令の実行に関する前記ステータスメッセージを、前記データインターフェース(21)を介して前記試験システム(22)に伝送することを特徴とする請求項4に記載の作動制御装置。
【請求項6】
制御装置群(12)の前記被作動制御装置(13、14、15、16)を作動するための前記作動命令の実行を連続的に開始する、すなわち、個々の被作動制御装置について前記現在群が前記目標群に対応しているときに開始することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の作動制御装置。
【請求項7】
全ての被作動制御装置(13、14、15、16)について前記現在群が前記目標群に対応しているときに、前記制御装置群(12)の前記制御装置(13、14、15、16)を作動するための前記作動命令の実行を開始することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の作動制御装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の作動制御装置(18)と、前記作動制御装置(18)によって作動される制御装置(13、14、15、16)とを備える、自動車の制御装置群(12)。
【請求項9】
自動車の制御装置群の制御装置を製造段階で作動するための方法であって、少なくとも、
前記自動車の前記製造中、請求項1〜7のいずれか一項に記載の作動制御装置と、前記群の前記被作動制御装置とが自動車内に設置されるステップと、
前記自動車の前記製造中、前記作動制御装置が、前記制御装置群の少なくともいくつかの被作動制御装置について、前記制御装置群の前記現在群が、前記作動制御装置に記憶されている前記目標群に対応しているかどうか自動的に検査するステップと、
前記制御装置群の少なくともいくつかの被作動制御装置について前記現在群が前記目標群に対応していると前記作動制御装置が判断したときに、前記自動車の前記製造中に、前記制御装置群の少なくとも前記被作動制御装置を作動するための作動命令の実行を前記作動制御装置によって自動的に開始するステップと、
を含む方法。
【請求項10】
前記作動命令は、さらに作動前提条件として、前記制御装置群のための電流または電圧供給が保証されているときに自動的に実行されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記自動車の前記製造中、前記作動命令の前記実行に関するステータスメッセージが、前記制御装置群の前記被作動制御装置から前記作動制御装置に自動的に伝送されることを特徴とする請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記作動命令の前記実行に関する前記ステータスメッセージが試験システムに伝送されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記作動命令の前記実行に関する前記ステータスメッセージの前記試験システムへの伝送が、前記試験システムによって開始されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記制御装置群の前記被作動制御装置を作動するための前記作動命令の実行を連続的に開始する、すなわち、個々の被作動制御装置について前記現在群が前記目標群に対応しているときに開始することを特徴とする請求項9〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
全ての被作動制御装置について前記現在群が前記目標群に対応しているときに、前記制御装置群の前記被作動制御装置を作動するための前記作動命令の実行を開始することを特徴とする請求項9〜13のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の制御装置群の作動制御装置と、その群の制御装置を製造段階で作動するための方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車は、自動車の製造中に作動させなければならない複数の制御装置を備える自動車制御システムを備える。そのような自動車制御システムを制御装置群と呼ぶ。制御装置群の制御装置を作動するために、実用から知られている自動車用の製造法では、自動車の製造中に、テスタとも呼ばれる製造制御装置によって発動されて、自動車のいわゆるOBDボックスを介して製造制御装置と自動車との間の通信が確立され、ここで、製造制御装置からOBDボックスを介して制御装置群の制御装置へデータパケット、すなわち例えば制御装置群の制御装置を作動させる作動命令が伝送されるようになされている。制御装置群の制御装置の正常に実行された作動は、自動車のOBDボックスを介して製造制御装置、すなわちテスタに報告される。したがって、実際には、自動車製造中、自動車の制御装置群の制御装置の作動は外部指令され、すなわち、製造者が操作する製造制御装置を介して制御システムの作動を製造段階で発動する。
【0003】
(特許文献1)および(特許文献2)から、自動車制御システムの制御装置の外部指令プログラミングが知られている。
【0004】
(特許文献3)および(特許文献4)から、さらなる従来技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許出願公開第10 2015 203 776 A1号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第101 07 263 A1号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第101 53 447 A1号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第41 28 922 A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、自動車の製造をさらに経済的に行うことができる、自動車の制御装置群の新規の作動制御装置を提供することである。
【0007】
さらに、自動車の制御装置群の制御装置を製造段階で作動するための対応する方法が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、請求項1に記載の自動車の作動制御装置によって達成される。
【0009】
自動車に設置された本発明による作動制御装置はメモリを含み、メモリには、一方では、制御装置群の目標群、他方では、制御装置群の被作動制御装置に関する作動命令が記憶されている。
【0010】
本発明による作動制御装置はデータインターフェースをさらに含み、データインターフェースを介して、一方では、制御装置群の被作動制御装置、他方では、車外試験システムとデータを交換する。
【0011】
本発明による作動制御装置はプロセッサをさらに備え、プロセッサは、制御装置群の被作動制御装置のデータに基づいて、制御装置群の少なくともいくつかの被作動制御装置について現在群が目標群に対応しているかどうか検査し、これが成り立つとき、少なくとも制御装置群の被作動制御装置を作動するための作動命令の実行を自動的に開始する。
【0012】
本発明は、自動車の制御装置群の制御装置を作動するための作動制御装置を提案し、この作動制御装置は、自動車の製造中、制御装置群の被作動制御装置の作動を自律的および自動的に開始する。
【0013】
したがって、本発明によれば、制御装置群の制御装置の外部指令作動は、制御装置群の制御装置の自律的で自動的な作動によって置き換えられ、それにより、自動車の製造の経済性を高めることができる。さらに、製造プロセスの多様性および融通性が高まる。
【0014】
好ましくは、プロセッサは、さらに作動前提条件として、制御装置群のための電流または電圧供給が保証されているときに、それぞれの被作動制御装置を作動するための作動命令を自動的に実行する。これは、自律的で自動的な作動に特に適している。
【0015】
本発明の有利な発展形態によれば、作動制御装置は、データインターフェースを介して制御装置群の被作動制御装置に作動命令を伝送し、データインターフェースを介して作動命令の実行に関するステータスメッセージを受信する。作動制御装置は、制御装置群の制御装置の作動を開始するだけでなく、制御装置群の制御装置の正常な作動の記録も行う。
【0016】
好ましくは、作動制御装置は、作動命令の実行に関するステータスメッセージを、データインターフェースを介して試験システムに伝送する。それにより、作動制御装置による制御装置群の制御装置の自律的で自動的な作動の後に、製造プロセスにおける作動の正常な実行をより高レベルで記録または記憶することができる。
【0017】
好ましくは、作動制御装置は、制御装置群の被作動制御装置を作動するための命令の実行を連続的に開始する、すなわち、個別または個々の制御装置について現在群がそれぞれの目標群に対応しているときに開始する。代替形態として、作動制御装置は、全ての被作動制御装置について現在群が目標群に対応しているときに、制御装置群の被作動制御装置を作動するための作動命令の実行を開始する。目標群は、自動車に特有のものである。
【0018】
その群の制御装置を製造段階で作動するための方法は、請求項9に定義されている。
【0019】
本発明の好ましい発展形態は、従属請求項および以下の説明から明らかになろう。以下、限定はせずに、図面を参照して本発明の例示的実施形態を詳細に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、自動車の制御装置群の作動制御装置に関する。さらに、本発明は、そのような作動制御装置を含む制御装置群と、制御装置群の制御装置を製造段階で作動するための方法とに関する。
【0022】
図1は、車輪11と、自動車に設置された制御装置群12とを備える自動車10を非常に概略的に示す。制御装置群12は、複数の被作動制御装置13、14、15、および16を含み、それらの被作動制御装置13、14、15、および16は、データバス17を介して通信する、またはデータを交換することができる。被作動制御装置13、14、15、および16は、例えば、自動車10の駆動ユニット用の制御装置、ヘッドライト用の制御装置、ブレーキ用の制御装置、および自動車10のエンターテインメントシステム用の制御装置でよい。これらの制御装置は例示にすぎない。
【0023】
制御装置群12は、本発明による作動制御装置18を含む。作動制御装置18は、自動車10に固定して設置され、やはりデータバス17に接続されている。
【0024】
本発明による作動制御装置18はメモリ19を含み、メモリ19には、一方では、制御装置群12の目標群、他方では、制御装置群12の被作動制御装置13、14、15、16に関する作動命令が記憶されている。
【0025】
作動制御装置18に記憶されている制御装置群12の目標群は、制御装置群12の各被作動制御装置13、14、15、16ごとに、それぞれの制御装置が通信するアセンブリを定義する。
【0026】
さらに、本発明による作動制御装置18は、データインターフェース20、21を備える。
【0027】
図示される例示的実施形態では、作動制御装置18は、第1のデータインターフェース20を介してデータバス17に結合され、この第1のデータインターフェース20を介して、群12の被作動制御装置13、14、15、および16とデータを交換する。
【0028】
作動制御装置18は、第2のデータインターフェース20を介して、好ましくは有線ではなく無線またはワイヤレスで車外試験システム22とデータを交換することができる。
【0029】
さらに、本発明による作動制御装置18はプロセッサ23を含む。プロセッサ23は、群12の被作動制御装置13、14、15、および16がデータインターフェース20を介して作動制御装置18に提供するデータに基づいて、自動車に設置されている群12の現在群がその目標群に対応しているかどうか検査する。
【0030】
設置されている制御装置群の確認された現在群が、作動制御装置18に記憶されている目標群に対応しているとき、作動制御装置18は、製造プロセス中に、群12の制御装置の作動を実施可能または実行可能であると自動的に認識する。
【0031】
さらに作動前提条件として、制御装置群12のための電流または電圧供給を作動制御装置18が認識するとき、作動制御装置18は、メモリ19に記憶されている、群12の被作動制御装置13、14、15、および16を作動するための作動命令の実行を自律的に、したがって自動的に開始する。作動制御装置18が作動を開始する前にさらなる作動前提条件を検査することもできる。
【0032】
このために、プロセッサ23は、作動命令をメモリ19から読み出し、データインターフェース20およびデータバス17を介して被作動制御装置13、14、15、および16に伝送し、次いで、被作動制御装置13、14、15、および16は、それらの作動のために作動命令を実行する。
【0033】
制御装置群12の目標群および作動命令は、作動制御装置18を自動車に組み立てる前に作動制御装置18に記憶され、したがって、対応するデータを記憶された作動制御装置18が製造のために準備され、次いで、製造時、制御装置群12の別のアセンブリと共に自動車内に設置される。
【0034】
ここで、作動制御装置18は、製造プロセス中に構成されている制御装置群12の現在群が目標群に対応しているかどうか、ならびに電流および電圧供給が保証されているかどうか、製造中に自律的および自動的に検査することができる。これらの条件が成り立つとき、作動制御装置18は、制御装置群12の被作動制御装置13、14、15、および16の作動を自動的に開始する。
【0035】
制御装置群12の作動は、多様で融通性があり、製造プロセス中に自律的および自動的に行われ、すなわち、製造者による外からの外部指令の発動は必要ない。
【0036】
作動時、群12の被作動制御装置は、データパケットでプログラムする、および/またはパラメータ化することができる。
【0037】
被作動制御装置13、14、15、16の正常または異常作動に関するステータスメッセージを、被作動制御装置13、14、15、16からデータバス17およびデータインターフェース20を介して作動制御装置18に伝送可能である。
【0038】
したがって、作動制御装置18は、被作動制御装置13、14、15、および16に作動命令を伝送するだけでなく、データインターフェース20を介して、被作動制御装置13、14、15および16による作動命令の正常または異常実行に関するステータスメッセージを受信もする。
【0039】
ステータスメッセージは、作動制御装置18によってそのメモリ19に記憶することができ、その後、製造プロセスの終了時にデータインターフェース21を介して車外試験システム22に伝送される。車外試験システム22は、製造場の製造試験システムであることが好ましい。
【0040】
したがって、自動車10の制御装置群12の製造段階で作動するために、まず自動車の製造中に、制御装置群12の作動制御装置18と共に被作動制御装置13、14、15、および16を自動車10に設置されるようになされている。
【0041】
自動車10の製造中、作動制御装置18は、群12の現在群が作動制御装置18のメモリ19に記憶されているその目標群に対応しているかどうか、ならびに、制御装置群のための電流または電圧供給が与えられているかどうか自律的および自動的に検査する。目標群は、自動車ごとに固有のものである。
【0042】
製造中に上記の条件が満たされていると作動制御装置18が自律的および自動的に判断すると、作動制御装置18は、被作動制御装置13、14、15、および16に関する作動命令のそれらによる実行を、製造中に自律的および自動的に開始する。これは、作動制御装置18が、作動命令をメモリ19から読み出し、データインターフェース20およびデータバス17を介して、実行のために被作動制御装置13、14、15、および16に自動的および自律的に伝送することによって行われる。ここで、制御装置は、データパケットでプログラミングする、および/またはパラメータ化することができる。
【0043】
自動車の製造中、被作動制御装置13、14、15、および16は、つまりデータバス17およびデータインターフェース20を介して、作動命令の実行に関するステータスメッセージを作動制御装置18に自動的に送信する。作動命令の実行に関するこれらのステータスメッセージは、好ましくは、作動制御装置18のメモリ19に記憶され、その後、試験システム22に伝送することができ、ここで、作動命令の実行に関するステータスメッセージの試験システム22への伝送は、好ましくは自動的にではなく試験システム22によって開始され、すなわち、事前定義された点、または製造プロセス中の事前定義された製造状態で開始される。
【0044】
本発明は、より自動化された自動車の製造を可能にする。制御装置群12の被作動制御装置の作動は、外部指令で行われるのではなく、むしろ自律的および自動的に行われる。
【0045】
これにより、自動化レベルだけでなく製造の多様性や融通性も高まる。
【0046】
したがって、例えば、群12の制御装置を連続的に自動的および自律的に作動することができ、すなわち、対応する制御装置が設置され、その制御装置について現在群が目標群に対応しているときには常に作動することができる。したがって、全ての制御装置が自動車に設置されるまで待つ必要はなく、むしろ制御装置群の1つの制御装置の設置後に、その制御装置を、同様に設置済みの作動制御装置18によって自動的および自律的に作動させることができる。
【0047】
これにより、製造に必要な時間をさらに短縮することができる。自動車の製造プロセスの経済性をさらに高めることができる。
【0048】
自動車の制御装置群12は、作動制御装置18と、作動制御装置18によって作動される制御装置13、14、15、16とを含む。
【符号の説明】
【0049】
12 制御装置群
13、14、15、16 被作動制御装置
18 作動制御装置
19 メモリ
20、21 データインターフェース
22 車外試験システム
23 プロセッサ