(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1円筒ハウジング、前記第2円筒ハウジングおよび前記中央円筒ハウジングのうちいずれか一つのハウジングの外部面に貫通形成された貫通口に外部離脱が困難になるように圧入する圧入体を備えて、遠心分離前に前記体液を採取した注射器の注射針が圧入体を通過して、前記第1連結孔、前記第2連結孔が、第1ストッパーバー、及び第2ストッパーバーにより遮断されて形成される遠心分離空間に前記体液を注入することを特徴とする
請求項1に記載の体液分離装置。
前記貫通口を形成するハウジングの外部面には、前記圧入体の端部を覆って固定しつつ、前記圧入体の端部面の一部を外部露出させるように露出孔を貫通形成して、前記ハウジングの外部面に固定設置される蓋体を含むことを特徴とする
請求項2に記載の体液分離装置。
前記第2密封キャップは、前記第2円筒ハウジングの他端とねじ結合される第2外部スカート部と、前記第2円筒ハウジングの開放された他端が進入する環状の凹溝を形成するように、前記第2外部スカート部と一定の間隔をもって前記第2円筒ハウジング側に延びる第2内部スカート部と、前記第2内部スカート部の開放された端部を密閉しつつ、前記第2円筒ハウジングの内部に進入する一体型遮断板とを含むことを特徴とする
請求項1に記載の体液分離装置。
前記第2密封キャップは、前記第2円筒ハウジングの他端とねじ結合される第2外部スカート部と、前記第2円筒ハウジングの開放された他端が進入する環状の凹溝を形成するように、前記第2外部スカート部と一定の間隔をもって前記第2円筒ハウジング側に延びる第2内部スカート部と、前記第2内部スカート部の内部面に沿ってねじ移動するようにねじ結合されて、前記第2内部スカート部の開放された端部を密閉しつつ、前記第2円筒ハウジングの内部に進入する移動型遮断板とを含むことを特徴とする
請求項1に記載の体液分離装置。
前記第3密封キャップは、前記貫通孔を形成する前記内部隔壁の外部面から一定の長さで延びる中空管の内部に対応挿入されて前記貫通孔を密封する一定の長さの密封バーを含むことを特徴とする
請求項7に記載の体液分離装置。
前記第3密封キャップは、前記密封バーの外側に前記中空管の外部面に形成される雄ねじ部とねじ結合される雌ねじ部を形成する結合管を前記密封バーの高さより相対的に低い高さを備えて含むことを特徴とする
請求項8に記載の体液分離装置。
前記濾過部は、前記貫通孔を覆うように前記内部隔壁の上部面に接合固定される弾性板と、前記弾性板と一体に接合されるように外周縁にフランジ部を備えて、前記弾性板を介して内部隔壁に互いに一体に設けられる半球形濾過体とを含むことを特徴とする
請求項7に記載の体液分離装置。
前記第1円筒ハウジング、前記第2円筒ハウジングおよび前記中央円筒ハウジングのうちいずれか一つのハウジングの外部面に一定の深さで陥没形成される少なくとも一つの配置部を含み、
前記配置部の底面に、前記ハウジングの内部空間と互いに連結される連通口を形成するように前記配置部に組み立てられる作動体を含み、
遠心分離後に、前記第1連結孔、前記第2連結孔が、第1ストッパーバー、及び第2ストッパーバーにより遮断されて形成される遠心分離空間を真空雰囲気から大気圧状態に転換させることを特徴とする
請求項1〜11のいずれかに記載の体液分離装置。
前記作動体は、前記配置部にねじ結合される一定の長さのねじ体と、前記配置部の底面に外力を伝達して前記連通口を貫通形成するように前記ねじ体の先端に設けられる円錐体とを含むことを特徴とする
請求項12に記載の体液分離装置。
前記作動体は、前記配置部にねじ結合される一定の長さのねじ体と、前記配置部の底面に既貫通形成された連通口と当接したり離隔することにより、前記連通口を選択的に開閉させるように前記ねじ体の先端に設けられる円錐体とを含むことを特徴とする
請求項12に記載の体液分離装置。
前記第1ストッパーバー、及び前記第2ストッパーバーは、前記第1連結孔、前記第2連結孔に各一端が対応挿入される第1、第2挿入バーと、前記中央隔壁に形成されるストッパーホルダー部の固定孔にそれぞれ対応組立される第1、第2固定バーと、前記ストッパーホルダー部の固定孔に当接して係止するように前記第1、第2挿入バーと第1、第2固定バーとの間の境界領域に形成される環状の第1、第2突出鍔とを含むことを特徴とする
請求項1〜11のいずれかに記載の体液分離装置。
前記第1、第2固定バーは、前記ストッパーホルダー部の固定孔にそれぞれ対応組立されて互いに重なり、かつ前記固定孔の断面状と同じ断面状に型合わせされるように、胴体の一部が切欠されて互いに対向する一対の平面部を含み、
一方の平面部には、一定の間隔をもって突出形成される複数の係止部を含み、残りの他方の平面部には、前記係止部との係止により係止力を発生させる複数の被係止部を含むことを特徴とする
請求項15に記載の体液分離装置。
【背景技術】
【0002】
一般的に、体液は、血液、リンパ液、組織液など体内の液体を称するもので、このうち、血液(blood)は、大きく、固形成分である血球と液体成分である血漿とに分けられ、血球は、赤血球、白血球および血小板からなり、血漿は、主に水分からなり、これに生命維持に必須である血液凝固因子、電解質などが含まれる。
【0003】
このような血液は、多様な成分の混合物であって、様々な医学的目的によって血液を分離して特定成分を抽出する工程が広く利用されているところ、そのうち遠心分離器を利用した血液遠心分離工程と特定の組成物を利用した工程により治療目的で必要成分を分離することができる。
【0004】
血液を遠心分離方式で分離する工程は、一定の速度で血液を回転させて、血液を構成する各成分の重さの差を利用して層間分離を行うもので、血液を遠心分離する場合、最も重い赤血球が下層を形成し、これから高さ方向に上部に白血球、血漿、血清の順に分離層が形成される。
【0005】
血液内に成長因子(Growth factor)が豊富に入っている血小板は、血漿に存在し、このような血漿は、PRP(platelet rich Plasma:多血小板血漿)層と、PPP(Platelet poor plasma:乏血小板血漿)層とに分けられる。
【0006】
一方、分離した血漿層のうちPRPと呼ばれる血小板に富む血漿である多血小板は、比較的分離した血漿層の下部に位置して、サイトカイン、PDGF、TGF−BETA1、VEGPなどの成長因子を含んでいるところ、これは、特に皮膚の疾患と傷治癒において良い効果を導き出していると論文などの資料で明らかにされている。
【0007】
また、分離した血漿層のうちPPPと呼ばれる血小板が希薄な血漿である乏血小板は、自己血フィラー用または自己血漿由来化粧品に使用されている。
【0008】
このうち、多血小板は、採取された血液の略1%程度に過ぎず、粘度が高くて、赤血球に付いていて採取が困難である。多血小板を痛み部分、特に膝内障、靭帯、筋肉などに直接移植をすると、周囲に幹細胞を刺激して細胞が生成されることを助ける役割をするので、治療目的で使用されてきたが、少量であり、赤血球と付いていて、採取が困難であり、赤血球が人体に入ると、相当な苦痛を引き起こし、そのため、炎症を発生することもできて、赤血球を除いた多血小板を採取する技術に重点を置いた。
【0009】
しかしながら、従来、血液から血小板のような特定成分を抽出する抽出過程が非常に煩雑であり、不便であった。
【0010】
すなわち、多血小板を抽出するためには、1次、2次遠心分離過程を経て濃縮させる過程を有し、この過程は、血液を上・下部コンパートメントを有する1次分離容器の下部コンパートメント内に注入した後に、血液が注入された1次分離容器を1次遠心分離し、1次遠心分離過程で分離した白血球およびバッフィーコート(Buffy coat)層を上部コンパートメントに押して移動させる。
【0011】
次に、上部コンパートメントの白血球およびバッフィーコート層を2次分離容器側に移送し、さらに、2次遠心分離し、濃縮させて、多血小板を抽出する過程を有する。
【0012】
この際、1次遠心分離した血液の分離層を2次分離容器側に移送する過程で損失が発生することになると共に、1次、2次遠心分離作業が煩雑であり、作業時間が長くかかる問題点が発生した。
【0013】
また、従来、血液の特定成分を遠心分離する過程に所要する時間が長くなるに伴い、対象患者から血液を直接的に採取して多血小板のような特定成分を遠心分離した後、直ちに対象患者に分離した特定成分を直接的に施術を迅速かつ安全に行いにくい問題点があった。
【0014】
特許文献1は、本願発明の出願人により出願されて登録されたものであり、採血された血液を大気に露出させることなく、2回の遠心分離が可能な分離装置を開示している。
【0015】
しかしながら、このような従来の血液分離装置を利用して多血小板を分離するためには、注射器から採取された血液をキットの内部に注入する過程で、キットの外部面に形成された開口部を完全開放した状態で行わなければならず、血液の注入後には、開口部を別途の密封口として分離可能に密封処理しなければならないので、血液の注入時に完全開放される開口部を介して空気の大量流入によって遠心分離対象物である血液と空気の接触によって血液が汚染されることがある。
【0016】
そして、血液の注入後には、開放された開口部をシールする密封材を有するバンドをキットの外周面にバンディング固定する別途のバンディング作業が非常に煩雑であり、バンディング固定されたバンドが遠心分離器でキットから分解して、遠心分離中にキット内の血液が外部に流出される致命的な問題点を招いた。
【0017】
また、1次遠心分離および2次遠心分離後には、キットの内部で遠心分離した成分をキットの外部に円滑に排出するために、真空雰囲気のキットの内部雰囲気を大気圧状態に転換するように、バンディング固定されたバンドをほどいて、開口部を完全開放しなければならないので、完全開放される開口部を介した空気の大量流入によって遠心分離した成分の汚染を誘発して、採取された分離成分に対する信頼性を低下させる主要原因として作用した。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、添付の図面を参照して本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できる好ましい実施形態を詳細に説明する。ただし、本発明の好ましい実施形態に対する構造原理を詳細に説明するに際して、関連した公知機能または構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明にすることができると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
【0041】
また、図面全体において類似した機能および作用をする部分については、同じ参照符号を使用する。
【0042】
なお、明細書全般において、任意の部分が他の分と「連結」されているというとき、これは、「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を介して「間当接的に連結」されている場合も含む。また、任意の構成要素を「含む」するというのは、特に反対される記載がない限り、他の構成要素を除くものでなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0043】
本発明の第1実施形態に係る体液分離装置100は、
図1a〜
図3に示すように、血液のような体液を遠心分離器を用いた1次および2次にわたる遠心分離工程により順次に行うことにより、比重の差によって体液である血液に含まれた成分を多層に分離しつつ、特定成分のみを最終的に取捨選択することができるように、第1、第2密封キャップ110、150、第1、第2円筒ハウジング120、140、中央円筒ハウジング130および制御部160を含むことができる。
【0044】
前記第1密封キャップ110は、胴体の中央の上部面に一定の深さで陥没形成される底面に中央孔113を貫通形成し、前記中央孔にラバー材のような素材からなる弾性体115を備えて、前記第1円筒ハウジングの開口された一端と結合されて密封する。
【0045】
このような第1密封キャップ110は、
図1b、
図2bおよび
図3bに示すように、前記第1円筒ハウジング側に延び、内周面に雌ねじ部111aを形成する第1外部スカート部111を備え、前記弾性体が弾力的に組み立てられる中央孔113を底面に形成するように、第1外部スカート部111より相対的に短い大きさの長さで延びる第1内部スカート部112を含んで、前記中央孔に前記弾性体が挿入配置されて組み立てられるキャップ部材からなることができる。
【0046】
前記弾性体115は、前記中央孔113に弾力的に係止するように組立溝116aを外部面に陥没形成する第1弾性体116を含み、前記第1弾性体の外径より相対的に大きい大きさの外径を備えて、前記第1円筒ハウジング120の開口された一端の内周面に外部面が圧入されて密封組立される第2弾性体117を含むことができる。
【0047】
この際、前記組立溝116aは、前記第1弾性体と第2弾性体との間の境界領域に形成されて、前記第1内部スカート部の端部と当接して前記弾性体の密封力を増大させることが好ましく、前記第2弾性体117の外部面には、前記第1円筒ハウジングの開口された一端の内部面に密着するように環状のエンボス部117aを突出形成して、前記第1円筒ハウジングとの結合時に密封力を増大させることが好ましい。
【0048】
また、前記第2弾性体117の外径は、前記第1円筒ハウジング120の開口された一端の内周面に強制圧入されるように前記第1円筒ハウジングの内径より相対的に大きい大きさの外径で設けられることが好ましい。
【0049】
前記第1円筒ハウジング120は、
図1b、
図2bおよび
図3bに示すように、前記第1密封キャップの第1外部スカート部111に形成される雌ねじ部111aとねじ結合されるように開放された一端外周面に雄ねじ部121aを形成して、前記第1密封キャップとねじ結合される中空型円筒部材からなることができる。
【0050】
このような第1円筒ハウジング120には、第1連結孔125を胴体の中央に貫通形成した内部隔壁122を設け、前記内部隔壁は、前記第1円筒ハウジングの内部面から半径方向に延びる略円板状の板体からなることができる。
【0051】
前記第1連結孔125は、前記内部隔壁の中央から第1密封キャップ側に一定の高さで延びる中空円筒体126に形成されることが好ましい。
【0052】
この際、前記第1連結孔125を形成する中空円筒体126は、前記第1密封キャップ側に行くほど徐々に外径が小さくなる断面円錘形状の内部隔壁の頂点に形成される。
【0053】
前記第1円筒ハウジング120の開放された他端外部面には、前記中央円筒ハウジング130とねじ結合され得るように形成される他の雄ねじ部121bを含むことができる。
【0054】
これにより、前記第1密封キャップ110と前記第1円筒ハウジング120は、互いにねじ結合方式で組み立てられ、前記第1連結孔が前記制御部に設けられる第1ストッパーバーの挿入によって連結通路を遮断させると、前記第1密封キャップと第1円筒ハウジングとの間には第1空間S1を形成することになり、前記第1空間の内部体積は、前記第1密封キャップ110と前記第1円筒ハウジング120間の相互ねじ移動によって大きくなるか、小さくなる。
【0055】
前記中央円筒ハウジング130は、
図1b、
図2bおよび
図3bに示すように、前記第1円筒ハウジング120の他端である下端外周面に形成される雄ねじ部121bとねじ結合されるように開放された一端である図面上の上部端に雌ねじ部131aを形成して、前記第1円筒ハウジングのねじ移動が可能となるように組み立てられる中空円筒形部材である。
【0056】
このような中央円筒ハウジング130は、少なくとも一つの連通孔135を貫通形成した中央隔壁132を胴体の内部に設けて、注射器10にて採取される血液のような体液を遠心分離することができるように血液で一定量満たされる。
【0057】
この際、前記第1円筒ハウジングと中央円筒ハウジングとの間のねじ結合部位の付近には、血液のような体液の遠心分離時に内容物が外部に流出するのを防止することができるように、シーリング用Oリング部材133aを設けることが好ましい。
【0058】
そして、前記中央円筒ハウジング130の中央隔壁には、前記制御部160の第1、第2ストッパーバー161、162を組み立てて設置することができるようにストッパーホルダー部136を含むことができる。
【0059】
前記第2円筒ハウジング140は、
図1b、
図2bおよび
図3bに示すように、前記中央円筒ハウジング130の開放された他端である図面上の下端外周面に形成された雄ねじ部131bとねじ結合されるように、開放された一端である上端外周面に雌ねじ部141aを形成することにより、前記中央円筒ハウジング130に対してねじ移動が可能となるように組み立てられる。
【0060】
このような第2円筒ハウジング140の内部には、前記第1連結孔と同じ垂直軸上に配置されるように第2連結孔145を胴体の内部に設け、前記第2連結孔145は、前記制御部160に設けられる第2ストッパーバー162により選択的に遮断されるか、開放されて、連結通路を開閉する。
【0061】
前記第2連結孔145は、前記第2円筒ハウジングの内部面から中心側へ向かって断面山形状に延びるネック部142により形成されるに伴い、前記第2円筒ハウジング140は、前記ネック部142により胴体中心に第2連結孔を貫通形成した砂時計形態で設けられる。
【0062】
そして、前記ネック部を形成する第2円筒ハウジングの外部面には、内・外径が狭くなるネック部を補強することができるように円周方向に複数の補強リブ149を設けることが好ましい。
【0063】
この際、前記第2円筒ハウジングと中央円筒ハウジング間のねじ結合部位の付近には、血液のような体液の遠心分離時に内容物が外部に流出するのを防止することができるように他のシーリング用Oリング部材133bを設けることが好ましい。
【0064】
これに伴い、前記中央円筒ハウジング130の両端には、第1連結孔125を設ける第1円筒ハウジング120と、第2連結孔を設ける第2円筒ハウジングがそれぞれねじ結合され、前記中央円筒ハウジング130の内部には、互いに反対方向に第1、第2ストッパーバー161、162を有する制御部160が配置されて、前記第1、第2ストッパーバーにより前記第1、第2連結孔が同時に遮断されて、連結通路が閉鎖されると、血液のような体液が注入されて満たされる遠心分離空間Sを形成する。
【0065】
前記第2密封キャップ150は、
図1b、
図2bおよび
図3bに示すように、前記第2円筒ハウジングの開放された他端である図面上の下端外周面に形成された雄ねじ部141bと開放された一端である上端がねじ結合されるように内周面に雌ねじ部151aを形成することにより、前記第2円筒ハウジングと互いにねじ移動が可能となるようにねじ結合方式でねじ組立される。
【0066】
このような第2密封キャップ150は、前記第2円筒ハウジングの他端外周面に形成された雄ねじ部とねじ結合されるように内周面に雌ねじ部151aを形成する第2外部スカート部151を備え、前記第2円筒ハウジングの開放された他端が進入する環状の凹溝を形成するように、前記第2外部スカート部と一定の間隔をもって前記第2円筒ハウジング側に延びる第2内部スカート部152を備える一方で、前記第2内部スカート部152の開放された端部から延びて、これを密閉しつつ、前記第2円筒ハウジングの内部に進入するように中央部が突出形成される一体型遮断板154を含むことができる。
【0067】
この際、前記第2円筒ハウジングと第2密封キャップ間のねじ結合部位の付近には、血液のような体液の遠心分離時に内容物が外部に流出するのを防止することができるように、さらに他のシーリング用Oリング部材153を設けることが好ましい。
【0068】
これに伴い、前記第2円筒ハウジングに形成された第2連結孔を第2ストッパーバーにより遮断して連結通路を閉鎖した状態で、前記第2円筒ハウジングの他端にねじ結合される第2密封キャップのねじ移動時に前記第2円筒ハウジングと第2密封キャップとの間に形成される第2空間S2の内部体積は、前記第2円筒ハウジングの内部に第2密封キャップと一緒に進入したり後退する一体型遮断板154の位置によって適切に可変させて調節することができる。
【0069】
ここで、前記第2密封キャップ150は、
図4(a)に示すように、前記第2内・外部スカート部151、152と一体型遮断板154が互いに一体に連結されて形成されるものと図示し説明したが、これに限定されるものではなく、
図4(b)に示すように、前記第2円筒ハウジングの他端外周面に形成された雄ねじ部とねじ結合されるように内周面に雌ねじ部151aを形成する第2外部スカート部151を備え、前記第2円筒ハウジングの開放された他端が進入する環状の凹溝を形成するように、前記第2外部スカート部と一定の間隔をもって前記第2円筒ハウジング側に延びる第2内部スカート部152を備える一方で、前記第2内部スカート部152の内部面に形成される雌ねじ部とねじ結合される雄ねじ部を外周面に形成して、前記第2内部スカート部の開放された端部に密閉しつつ、前記第2内部スカート部に沿って単独でねじ移動し、前記第2密封キャップと一緒に第2円筒ハウジングの内部に進入する移動型遮断板154aを含むことができる。
【0070】
この場合、前記第2円筒ハウジングの他端にねじ結合される第2密封キャップのねじ移動によって前記第2円筒ハウジングと第2密封キャップとの間に形成される第2空間S2の内部体積を1次に調節した後、前記移動型遮断板154aを前記第2円筒ハウジングの内部に進入したり後退させて、第2空間S2の内部体積を2次に一層精密に調節する。
【0071】
この際、前記移動型遮断板154aがねじ結合される第2内部スカート部152には、前記移動型遮断板と少なくとも一つのシーリング用Oリング部材154cを介して当接するように外周面に雄ねじ部を形成して、前記第2内部スカート部に沿って独立してねじ移動する補助遮断板154bを組み立てることにより、2次に位置調節された前記移動型遮断板と第2内部スカート部間のねじ結合部位を介して遠心分離時に遠心分離空間内に貯蔵された血液のような体液が漏れ出るのを防止する。
【0072】
前記移動型遮断板と前記補助遮断板の各外部面には、ユーザによる回転操作が容易となるように別途の取っ手をそれぞれ設けることが好ましい。
【0073】
また、前記第2密封キャップ150は、
図4(a)と
図4(b)に示すように、前記第2円筒ハウジングの内部に進入する第2内部スカート部の開放された端部に一体に組み立てられる一体型遮断板を設けたり、ねじ移動が可能な移動型遮断板を設けるものと図示し説明したが、これに限定されるものではなく、
図4(c)に示すように、前記第2円筒ハウジングの他端外周面に形成された雄ねじ部とねじ結合されるように内周面に雌ねじ部151aを形成する第2外部スカート部151を備え、前記第2外部スカート部の開放された端部を密閉するように一体に延びる底板154dを含み、前記底板の内部面には、体積を拡大することができるように陥没形成される凹溝を含むことができる。
【0074】
前記制御部160は、
図5aと
図5bに示すように、前記中央円筒ハウジング130に設けられる中央隔壁132から第1連結孔125と第2連結孔側145に向かって反対方向に一定の長さで延びる第1、第2ストッパーバー161、162をそれぞれ含むことができる。
【0075】
このような第1、第2ストッパーバー161、162は、前記中央円筒ハウジングに対する前記第1、第2円筒ハウジングの移動時に前記第1、第2連結孔を選択的に遮断したり開放することにより、前記第1密封キャップ110と第1円筒ハウジング120との間に第1空間S1を形成したり、前記第2密封キャップ150と第2円筒ハウジング140との間に第2空間S2を形成し、前記第1、第2空間の間に該当する中央円筒ハウジングの内部空間に遠心分離空間を形成しつつ、これらの間を遠心分離工程に合わせて選択的に連通連結したり連結通路を遮断する。
【0076】
そして、前記中央円筒ハウジング130の中央隔壁132には、前記第1、第2ストッパーバー161、162の各端部を対応挿入して水平な中央隔壁に対して第1、第2ストッパーバーを垂直に位置固定することができるように前記第1、第2ストッパーバーの各端部が嵌着組立される固定孔136aを貫通形成したストッパーホルダー部136を含むことができる。
【0077】
前記第1、第2ストッパーバー161、162は、
図5aと
図5bに示すように、前記第1、第2連結孔125、145に各一端が対応挿入される第1、第2挿入バー161a、162aを備え、前記第1、第2挿入バーの各他端から一定の長さで延びて前記ストッパーホルダー部136の固定孔136aにそれぞれ対応組立される第1、第2固定バー161b、162bを含むことができる。
【0078】
前記第1、第2挿入バー161a、162aと第1、第2固定バー161b、162bとの間の境界領域には、前記ストッパーホルダー部の固定孔136aに当接して係止しつつ、前記第1、第2固定バーの挿入深さを制御するように、環状の第1、第2突出鍔161c、162cをそれぞれ形成する。
【0079】
前記環状の第1、第2突出鍔161c、162cは、前記第1、第2ストッパーバーの長さの中間に前記第1、第2挿入バーと前記第1、第2固定バーとの間の境界部位に一体型に設けられるものと図示し説明したが、これに限定されるものではなく、前記第1、第2ストッパーバーの長さの中間に形成される雄ねじ部とねじ結合される雌ねじ部を有する環状の部材からなることができる。
【0080】
そして、第1、第2固定バー161b、162bは、前記ストッパーホルダー部136の固定孔136aにそれぞれ対応組立されて互いに重なり、かつ前記固定孔の断面状と同じ断面状に型合わせされるように胴体の一部である半分が切欠形成されて対向する平面部をそれぞれ含むことができる。
【0081】
この際、前記固定孔が円形孔の形態である場合、前記第1、第2固定バーは、それぞれ断面半円形状に形成されて、前記固定孔内で円形バー形態で型合わせされて挿入固定され得るが、これに限定されるものではなく、前記第1、第2固定バーの断面状は、前記固定孔の形態によって変更され得る。
【0082】
前記第1、第2固定バーで互いに対向する一対の平面部のうち一方の平面部には、一定の間隔をもって突出形成される複数の係止部163aを含み、残りの他方の平面部には、前記係止部との係止により係止力を発生させる被係止部163bを含むことができる。
【0083】
ここで、前記係止部163aと被係止部163bは、互いに対向する断面山形状の突出鍔で形成されるか、陥没形成される係止溝と、これに係止配置される係止鍔で設けられる。
【0084】
この際、前記係止部は、互いに隣接する被係止部間に配置されて係止力を発生させることにより、前記ストッパーホルダー部の固定孔内で重なって型合わせされる第1、第2固定バーの互いに対向する平面部間のスリップ現象が発生しないようにすることが好ましい。
【0085】
これに伴い、前記ストッパーホルダー部136の固定孔でそれぞれ挿入されて互いに重なる第1、第2固定バー161b、162bは、前記係止部と被係止部間の係止位置を変更するように固定孔での挿入深さを調節することにより、前記ストッパーホルダー部に組み立てられる第1、第2ストッパーバーの全体の長さを長く延長したり、元の状態に復帰させる。
【0086】
そして、前記第2ストッパーバーの端部は、前記第2固定バー162bの外径より相対的に大きい外径を有する挿入部162dを形成して、第2連結孔に対応挿入される。
【0087】
一方、前記第1、第2円筒ハウジングおよび中央円筒ハウジングのうちいずれか一つのハウジングの外部面には、
図6に示すように、患者の身体から注射器の注射針を利用して遠心分離しようとする一定量の血液を採取した後、採取された血液のような体液を中央円筒ハウジングの内部に注入して供給することができるように、一定の大きさの内径の大きさで貫通形成される貫通口172を含み、前記貫通口172には、外部離脱が困難になるように圧入組立される圧入体171を含むことができる。
【0088】
前記圧入体171は、前記注射針の挿入を許諾しつつ、外気の内部流入を遮断するように、弾性復元力を有するラバー材からなり、前記貫通口からハウジングの内部に一定の長さで延びる中空延長部の内部面に外部面が圧着される円筒部材からなることが好ましい。
【0089】
前記円筒部材からなる圧入体171の外部面には、前記貫通口の中空延長部の内部面との密着力を高めることができるようにエンボス部171aを突出形成することが好ましい。
【0090】
そして、前記貫通口172を形成するハウジングの外部面には、
図6に示すように、前記圧入体の端部を覆って固定しつつ、前記圧入体171の端部面の一部を外部露出させるように露出孔173aを貫通形成して、前記ハウジングの外部面に固定設置される蓋体173を含むことができる。
【0091】
この際、前記圧入体171が圧入する貫通口172は、前記第1円筒ハウジング120に形成されて設けられるものと図示し説明したが、これに限定されるものではなく、前記第1円筒ハウジングと結合される中央円筒ハウジング130または前記中央円筒ハウジングと結合される第2円筒ハウジング140に選択的に設けられる。
【0092】
これに伴い、血液のような体液を収集する注射器の注射針は、前記蓋体の露出孔を介して露出する圧入体の端部面を介して挿入されることにより、血液を中央円筒ハウジングの内部に注入して遠心分離空間に供給して充填することができ、注射器による血液注入時に、前記遠心分離空間は、第1、第2連結孔が開放された状態でなされることが好ましい。
【0093】
また、前記注射針を圧入体から取り出した後には、ラバー材からなる圧入体の弾性復元力により注射針の貫通跡を元の状態に密封して、中央円筒ハウジングの内部への外気流入を安全かつ自然に遮断することになる。
【0094】
そして、前記第1、第2円筒ハウジングおよび中央円筒ハウジングのうちいずれか一つのハウジングの外部面には、
図2bと
図7に示すように、内側に一定の深さで陥没形成される配置部182を含み、前記配置部182の内部に組み立てられて、該当する前記ハウジングの内部空間と互いに連通連結される連通口182aを形成する作動体181を含むことができる。
【0095】
前記配置部に組み立てられる作動体の回転操作によって外気と連通する連通口を開放形成することにより、前記圧入体を貫通する注射器の注射針を利用して前記遠心分離空間に血液のような遠心分離対象物を強制注入するとき、前記遠心分離空間と外気を連通させて、内部圧の上昇なしに注入作業を行うことができる。
【0096】
そして、前記注射器の注射針を利用した注入作業が終了すると、前記作動体の回転操作によって連通口を密封した後、遠心分離作業を行う。
【0097】
また、前記作動体の回転操作によって外気と連通する連通口を開放形成することにより、血液のような体液B1の遠心分離後、前記第1、第2連結孔が第1、第2ストッパーバーにより遮断されて形成される遠心分離空間Sを遠心分離した血液の外部排出が可能となるように外気と連通する。
【0098】
前記作動体181は、前記配置部の内部面に形成される雌ねじ部とねじ結合される雄ねじ部を外周面に形成して、正方向または逆方向の回転操作時にねじ移動する一定の長さのねじ体を含み、前記ねじ体の先端には、前記配置部の密閉面に回転操作時に発生する外力を伝達して、前記連通口182aを強制的に貫通形成する円錐体181aを含むことができる。
【0099】
また、前記ねじ体の先端には、前記配置部の密閉面に既貫通形成された連通口182aと当接したり離隔することにより、連通口を選択的に開閉させる円錐体181aを含むことができる。
【0100】
この際、前記作動体の先端に設けられる円錐体181aは、正方向または逆方向の回転操作時にねじ移動するねじ体に起因する外力による開口された連通口182aの密閉が円滑に行われることができるように前記ハウジングの硬度より相対的に低い硬度を有する素材からなり、開口された連通口の内径より相対的に大きい外径を有することが好ましい。
【0101】
他方で、前記連通口が形成されず、ねじ移動する作動体の円錐体により連通口を開口させる場合、前記円錐体は、ハウジングの硬度より相対的に高い硬度を有する素材からなるか、コーティング処理され得る。
【0102】
前記作動体181の外側端には、前記配置部の雌ねじ部とねじ結合されたねじ体の回転操作が容易となるように前記作動体の外径より相対的に大きい大きさの外径を有するヘッド部183を含み、前記ヘッド部と対応するハウジングの外部面には、シーリング用Oリング184を含むことができる。
【0103】
これに伴い、前記作動体の回転操作によって前記連通口が打撃体により配置部の底面に貫通形成したり、前記配置部の底面に既貫通形成された連通口を開放することになると、中央円筒ハウジングの内部空間に形成される遠心分離空間は、外部と簡便かつ迅速に連通しつつ、大気圧状態に転換されるので、遠心分離前に血液のような体液を遠心分離空間に注入する作業と共に、遠心分離後に遠心分離した血液のうち特定成分を外部に排出する作業を円滑に行う。
【0104】
そして、前記配置部の密閉面に貫通形成された連通口は、前記作動体の回転操作によって打撃体が連通口と対応挿入されて連結通路を遮断することにより、2次遠心分離時に連通口を介した体液の外部流出の心配なしに前記遠心分離空間を真空雰囲気に転換させる。
【0105】
上記した構成を有する第1実施形態に係る体液分離装置100を利用して2回にわたって遠心分離対象物である血液を遠心分離する工程について説明する。
【0106】
まず、
図8aに示すように、前記第1円筒ハウジング120の第1連結孔125と前記第2円筒ハウジング140の第2連結孔145が開放された状態で、注射器10の内部に採取された体液B1は、第1円筒ハウジング120の外部面に備えられた圧入体171を通過して強制進入する注射針12を介して注入されて一定量で満たされる。
【0107】
前記遠心分離空間Sは、前記作動体の回転操作によって開放される連通口により外気と連通して、注射針を利用した注入作業を円滑に行う。
【0108】
ここで、前記注射器を用いた体液である血液を注入する作業および血液注入以後にも前記第1、第2連結孔を開放した状態を維持するものと図示し説明したが、これに限定されるものではなく、注入作業を完了した後に、前記中央円筒ハウジング130に対して相対回転する第1円筒ハウジング120のねじ移動により前記中央円筒ハウジングの内部中心に設けられる制御部の第1ストッパーバー161の第1挿入バー161aが第1連結孔125に対応挿入されることにより、これを密閉する。
【0109】
そして、前記第2円筒ハウジングの第2連結孔145が開放されて遠心分離空間Sと第2空間S2が互いに連通した状態で、遠心分離器を利用して前記体液B1を1次に遠心分離を行う。
【0110】
1次遠心分離が完了すると、遠心分離した血液である体液中に含まれた血球成分Cと血漿成分Pは、
図8bに示すように、比重の差によって上下方向に分離し、比重の差によって上下方向に分離積層される血球成分Cと血漿成分P間の境界層は、遠心分離する量によって第2連結孔145に形成されるか、その上部側または下部側に形成される。
【0111】
この際、1次に遠心分離する血球成分と血漿成分が成す分離層は、第1、第2円筒ハウジング、中空円筒ハウジングおよび第1、第2密封キャップが透明素材からなるので、外部に露出する色によって肉眼で区別される。
【0112】
このような状態で、
図8cに示すように、作業者が前記第2円筒ハウジング140に対して下部側第2密封キャップ150を正方向または逆方向に一定量ねじ移動させることにより、前記血球成分Cと血漿成分P間の境界層が前記第2連結孔の中央や下端に位置するように前記第2円筒ハウジングに対して前記第2密封キャップの位置を手作業で精密に調節する。
【0113】
連続して、
図8dに示すように、前記第2連結孔145が第2ストッパーバーの第2挿入バーにより密閉された状態で、前記第2円筒ハウジングと第2密封キャップとの間に形成された第2空間に分離除去対象物である血球成分Cのみが残留することになるので、第2円筒ハウジングから第2密封キャップ150を分解する作業により遠心分離した血球成分のみを分離して除去する。
【0114】
これに伴い、前記中央円筒ハウジングの遠心分離空間Sには、血漿成分Pのみが残留し、前記第2空間S2は、血球成分Cが分離除去されて空になることになる。
【0115】
このような状態で、
図8eに示すように、前記第1密封キャップと第1円筒ハウジングを下部部材とし、前記第2密封キャップと第2円筒ハウジングを上部部材とするように、180度反転すると、開放された第1連結孔を介して1次遠心分離が行われて、残留する血漿成分Pは、第1空間S1に移動する。
【0116】
この際、2次遠心分離対象物である血漿成分Pの全体体積は、前記第1空間S1の全体体積と同一であるか、互いに異なり得、作業者は、第1密封キャップの回転操作によって2次遠心分離後に最終結果物であるPRP層P1の濃縮度の調節のために第1空間の全体体積を適切に増やしたり減らして調節する。
【0117】
この際、2次に遠心分離する多血小板血漿であるPRP層P1と乏血小板血漿であるPPP層P2は、透明素材からなる第1、第2円筒ハウジング、中空円筒ハウジングおよび第1、第2密封キャップにより肉眼で分離区別される。
【0118】
連続して、
図8fに示すように、比重が相対的に軽い乏血小板血漿であるPPP層P2は、上層である遠心分離空間Sに位置し、比重が重い多血小板血漿であるPRP層P1は、下層である第1空間S1に位置される。
【0119】
このような状態で、前記中央円筒ハウジングに対して第1円筒ハウジングを相対回転させて、前記第1連結孔125が第1ストッパーバーの第1挿入バーにより密閉されると、前記第1円筒ハウジングと第1密封キャップとの間に形成された第1空間S1に分離対象物であるPRP層P1のみが残留するように隔離させて2次分離する。
【0120】
最終的な遠心分離対象物であるPRP層P1は、第1密封キャップ110の弾性体115を介して挿入される他の注射器の注射針を利用して外部に抽出して回収することにより、体液である血液に対する遠心分離作業を終了することになる。
【0121】
本発明の第2シルシエにともなう体液分離装置100aは、
図9a〜
図12に示すように、骨髄のような体液を遠心分離器を用いた1次および2次にわたる遠心分離工程により順次に行うことにより、比重の差によって体液である骨髄に含まれた成分を多層に分離しつつ、特定成分のみを最終的に取捨選択することができるように第1、第3密封キャップ110、190a、第1、第2円筒ハウジング120、140、中央円筒ハウジング130およびキャップ連結部150a、制御部160および濾過部190bを含むことができる。
【0122】
ここで、前記第1密封キャップ、第1、第2円筒ハウジング120、140、中央円筒ハウジング130および制御部160は、第1実施形態の構成と互いに同一であるところ、同一符号を付与し、これに関する詳細な説明は以下省略する。
【0123】
前記キャップ連結部150aは、
図9b、
図10bおよび
図11bに示すように、前記第2円筒ハウジング140の開放された他端である図面上の下端外周面に形成された雄ねじ部141bと開放された一端である上端がねじ結合されるように内周面に雌ねじ部151aを形成することにより、前記第2円筒ハウジングと互いにねじ移動が可能となるようにねじ結合方式でねじ組立される。
【0124】
このようなキャップ連結部150aは、前記第2円筒ハウジング140の雄ねじ部とねじ結合されるように一端内周面に雌ねじ部151aを形成する中空円筒体151bを備え、前記中空円筒体の胴体の内部面から延びる内部隔壁155を含み、前記内部隔壁155の中央には、少なくとも一つの貫通孔156を形成する。
【0125】
前記第3密封キャップ190aは、前記キャップ連結部150aの中空円筒体151bに設けられる内部隔壁155に貫通形成された貫通孔156を選択的に開閉するように前記キャップ連結部の他端である下端に着脱可能に結合されるキャップ部材である。
【0126】
このようなキャップ部材192の胴体の上部面の中央には、前記貫通孔を形成する内部隔壁の外部面である下部面から一定の長さで延びる中空管155bの内部に対応挿入されて、前記貫通孔156を密封するように一定の長さの密封バー192bを含むことができる。
【0127】
ここで、前記密封バー192bは、前記貫通孔の内径と略同じ大きさの外径を備えて、前記内部隔壁と対応する第3密封キャップの一側面である図面上の上部面から一定の高さで延びるバー部材からなることができる。
【0128】
そして、前記第3密封キャップ190aのキャップ部材192は、前記密封バーの外側に前記中空管の外部面に形成される雄ねじ部155cとねじ結合されるように内周面に雌ねじ部を形成する結合管192aを前記密封バー192bの高さより相対的に低い高さを有するように一定高さで形成する。
【0129】
前記キャップ連結部150aの他端である下端には、下部に延びる内部延長部151cを含み、このような内部延長部は、前記第3密封キャップ190aのキャップ部材の外周縁から前記キャップ連結部に向かって一定の高さで上向き延びる外部折曲部と当接して密着力を発生させる。
【0130】
そして、前記内部延長部の外部面または前記外部折曲部の内部面には、少なくとも一つのシーリング用Oリング部材195を配置できる配置部を陥没形成することが好ましい。
【0131】
この際、前記内部延長部151cの外径は、前記キャップ部材192の内径より相対的に小さい大きさからなることにより、前記キャップ連結部150aと第3密封キャップ190aの結合時に前記外部折曲部の外部面は、前記キャップ連結部の中空円筒体の外部面と一致するようにする。
【0132】
これに伴い、前記キャップ連結部の中空円筒体の内部に設けられる内部隔壁の貫通孔は、前記密封バーの外側に設けられる結合管の雌ねじ部と前記内部隔壁から延びる中空管の雄ねじ部間のねじ結合による前記第3密封キャップとキャップ連結部間の組立時に前記内部隔壁の貫通孔に対応挿入される密封バーにより密封処理される。
【0133】
そして、前記中空管の外部面に形成される雄ねじ部は、前記第3密封キャップの分離後に注射針が分離した注射器を利用して骨髄のような体液を遠心分離空間に注入するとき、前記注射器20の注入口に形成される雌ねじ部と結合される。
【0134】
前記濾過部190bは、前記キャップ連結部150aに設けられる内部隔壁155に載置され、前記キャップ連結部からの第3密封キャップ190aの分離時に開放される貫通孔156を介して前記第2円筒ハウジング140とキャップ連結部150aとの間に形成される第2空間S2に内部流入される体液に含まれた異物を濾過する。
【0135】
この際、前記体液が骨髄である場合、前記濾過部で濾過される異物は、骨髄の採取時に含まれる骨の切れでありうる。
【0136】
このような濾過部190bは、前記貫通孔156を覆うように前記内部隔壁155の上部面にボンディング剤のような接合材を介して接合固定される弾性板193を備え、外周縁に前記弾性板と一体に接合されるフランジ部191aを備えて、前記弾性板を介して内部隔壁に互いに一体に設けられる半球形濾過体191を含むことができる。
【0137】
この際、前記半球形濾過体191は、断面半球形状の外部面に一定の大きさの濾過ホールを複数個貫通形成することにより、前記貫通孔を形成する中空管と結合される注射器20の注入口22を介して第2空間に注入される体液B2のうち粒子サイズが相対的に大きい骨の切れのような異物を前記濾過ホールで濾過して捕集し、分離対象物である骨髄のような体液のみを第2空間に注入する。
【0138】
前記弾性板193は、薄い厚さのシリコン素材からなるパッド板からなることができ、前記貫通孔156と対応する弾性板の中央部には、前記第3密封キャップ190aの分離後に前記貫通孔156から延びる中空管155bと注射器20の注入口22の先端が結合した状態で加圧力により注入口を介して吐出される体液が通過できるように事前に一字状または十字状に切欠されるスリット193aを形成する。
【0139】
そして、前記内部隔壁155の外周縁には、前記半球形濾過体191aの外周縁に形成されるフランジ部191aと当接するように一定の高さで突出形成される係止鍔155aを設けることにより、前記半球形濾過体191を内部隔壁の上部面に固定設置する作業時に前記半球形濾過体191の位置を設定し、前記弾性板を内部隔壁に接合固定する固定をより容易に行う。
【0140】
上記した構成を有する第2実施形態に係る体液分離装置100aを利用して2回にわたって遠心分離対象物である骨髄を遠心分離する工程について説明する。
【0141】
まず、
図13aに示すように、前記第1円筒ハウジング120の第1連結孔125と前記第2円筒ハウジング140の第2連結孔145は、開放された状態で前記キャップ連結部150aに組み立てられる第3密封キャップ190aを分離することにより、前記キャップ連結部の内部に設けられる内部隔壁155の下部面に延びる中空管155bを外部に露出させる。
【0142】
このような状態で、注射針が除去された注射器20の内部に採取された骨髄のような体液B2は、前記注射器20の注入口22と前記内部隔壁の中空管との結合により前記内部隔壁に形成された貫通孔156を介して遠心分離空間Sに注入されて一定量で満たされる。
【0143】
この際、前記遠心分離空間Sは、前記作動体の回転操作によって開放される連通口により外気と連通しつつ、注射器を用いた注入作業を円滑に行う。
【0144】
すなわち、前記注射器20の注入口に形成された雌ねじ部が前記中空管155bの外部面に形成された雄ねじ部と結合されることにより、前記注射器と中空管は互いに連通連結される。
【0145】
このような状態で前記注射器20のピストン作動により加圧されて注入される骨髄のような体液B2は、前記内部隔壁の貫通孔156と対向する半球形濾過体を通過する過程で骨の切れのような異物は除去されて、濾過された体液のみが前記遠心分離空間に注入されて、一定量で満たされることになる。
【0146】
この際、前記貫通孔156は、半球形濾過体191に設けられる弾性板193により覆われているが、前記注射器20の注入口22を介して強制注入される体液により前記弾性板に一字状または十字状に切欠されているスリット193aが開放されることにより、体液注入作業を円滑に行う。
【0147】
連続して、前記注射器を用いた体液注入作業が終了すると、前記注射器を分離して除去し、分離していた第3密封キャップ190aの密封バーを前記中空管に対応挿入して貫通孔156を密封すると同時に、前記密封バー192bの外側に設けられる結合管192aと前記内部隔壁から延びた中空管155b間のねじ結合により前記第3密封キャップをキャップ連結部の下端に元の状態で組み立てる。
【0148】
そして、前記第2円筒ハウジングの第2連結孔145は、開放されて、遠心分離空間Sと第2空間S2が互いに連通し、注入作業のために開放された連通口は、作動体の回転操作により密閉した状態で遠心分離器を利用して前記体液B2を1次に遠心分離を行う。
【0149】
1次遠心分離が完了すると、遠心分離した骨髄である体液B2中に含まれた血球成分Cと血漿成分Pは、
図13bに示すように、比重の差によって上下方向に分離し、比重の差によって上下方向に分離積層される血球成分Cと血漿成分P間の境界層は、遠心分離する量によって第2連結孔145に形成されるか、その上部側または下部側に形成される。
【0150】
この際、1次に遠心分離する血球成分と血漿成分が成す分離層は、第1、第2円筒ハウジング、中空円筒ハウジングおよび第1、第3密封キャップが透明素材からなるので、外部に露出する色によって肉眼で区別される。
【0151】
このような状態で、
図13bと
図13cに示すように、作業者が前記第2円筒ハウジング140に対して下部側キャップ連結部150aを正方向または逆方向に一定量ねじ移動させることにより、前記血球成分Cと血漿成分P間の境界層が前記第2連結孔145の中央や下端に位置するように前記第2円筒ハウジングに対して前記キャップ連結部の位置を手作業で精密に調節する。
【0152】
連続して、
図13dに示すように、前記中央円筒ハウジングに対して第2円筒ハウジングを相対回転させて、前記第2連結孔145が第2ストッパーバーの第2挿入バーにより密閉されると、前記第2円筒ハウジングとキャップ連結部との間に形成された第2空間S2に分離対象物である血球成分のみが残留するので、前記キャップ連結部150aに結合した第3密封キャップを分解する作業により遠心分離した血球成分を半球形濾過体により濾過された異物と共に除去する。
【0153】
これに伴い、前記中央円筒ハウジングの遠心分離空間Sには、血漿成分Pのみが残留し、前記第2空間S2は、血球成分Cが分離除去されて空になる。
【0154】
このような状態で、
図13eに示すように、前記第1密封キャップと第1円筒ハウジングを下部部材とし、前記第2密封キャップと第2円筒ハウジングを上部部材とするように、180度反転すると、開放された第1連結孔を介して1次遠心分離が行われて、残留する血漿成分Pは、第1空間S1に移動する。
【0155】
この際、2次遠心分離対象物である血漿成分Pの全体体積は、前記第1空間S1の全体体積と同一であるか、異なっていてもよく、作業者は、第1密封キャップの回転操作によって2次遠心分離後に境界層が第1連結孔に位置し得るように第1空間の全体体積を適切に増やしたり減らして調節する。
【0156】
そして、このような第1密封キャップの回転操作による調節作業は、最終結果物であるPRP層P1の濃縮度の調節のために行われる。
【0157】
連続して、遠心分離器で血漿成分に対して2次に遠心分離工程を行うことになると、2次に遠心分離する血漿成分は、比重の差によって多血小板血漿であるPRP層P1と乏血小板血漿であるPPP層P2とに上下分離し、分離積層されるPRP層P1とPPP層P2間の境界層は、遠心分離する血漿成分の量によって第1連結孔に形成されるか、その上部側または下部側に形成される。
【0158】
この際、2次に遠心分離する多血小板血漿であるPRP層P1と乏血小板血漿であるPPP層P2は、透明素材からなる第1、第2円筒ハウジング、中空円筒ハウジングおよび第1密封キャップおよびキャップ連結部により肉眼で分離区別される。
【0159】
連続して、
図13fに示すように、前記第1密封キャップ110を正方向または逆方向に一定量ねじ移動させることにより、第1実施形態と同一にPRP層P1とPPP層P2間の境界層が前記第1連結孔125の中央や下端に位置するように前記第1密封キャップの位置を手作業で調節できるので、PPP層P2は、上層である遠心分離空間Sに位置し、PRP層P1は、下層である第1空間S1に位置する。
【0160】
このような状態で、第1実施形態と同様に、前記第1円筒ハウジングを相対回転させて前記第1連結孔125が1挿入バーにより密閉されると、前記第1空間S1に分離対象物であるPRP層P1のみが残留するように隔離させて2次分離する。
【0161】
最終的な遠心分離対象物であるPRP層P1は、第1密封キャップ110の弾性体115を介して挿入される他の注射器の注射針を利用して外部に抽出して回収することにより、体液遠心分離作業を終了する。
【0162】
以上で説明した本発明は、前述した実施形態および添付の図面により限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形および変更が可能であることは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に明白だろう。