特許第6633729号(P6633729)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大王製紙株式会社の特許一覧
<>
  • 特許6633729-テープタイプ使い捨ておむつ 図000002
  • 特許6633729-テープタイプ使い捨ておむつ 図000003
  • 特許6633729-テープタイプ使い捨ておむつ 図000004
  • 特許6633729-テープタイプ使い捨ておむつ 図000005
  • 特許6633729-テープタイプ使い捨ておむつ 図000006
  • 特許6633729-テープタイプ使い捨ておむつ 図000007
  • 特許6633729-テープタイプ使い捨ておむつ 図000008
  • 特許6633729-テープタイプ使い捨ておむつ 図000009
  • 特許6633729-テープタイプ使い捨ておむつ 図000010
  • 特許6633729-テープタイプ使い捨ておむつ 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6633729
(24)【登録日】2019年12月20日
(45)【発行日】2020年1月22日
(54)【発明の名称】テープタイプ使い捨ておむつ
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/49 20060101AFI20200109BHJP
   A61F 13/56 20060101ALI20200109BHJP
【FI】
   A61F13/49 312Z
   A61F13/56 210
【請求項の数】6
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-237623(P2018-237623)
(22)【出願日】2018年12月19日
(62)【分割の表示】特願2017-63581(P2017-63581)の分割
【原出願日】2017年3月28日
(65)【公開番号】特開2019-42569(P2019-42569A)
(43)【公開日】2019年3月22日
【審査請求日】2019年1月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】390029148
【氏名又は名称】大王製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】特許業務法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡田 友記
(72)【発明者】
【氏名】森 洋介
【審査官】 姫島 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−087383(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0290048(US,A1)
【文献】 特開2013−074974(JP,A)
【文献】 特開2016−067502(JP,A)
【文献】 特開2013−146548(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/49
A61F 13/56
A61F 13/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向中央よりも前側に延在する腹側部分、及び前後方向中央よりも後側に延在する背側部分を有する本体と、
前記背側部分の胴周り部の両側部からそれぞれ突出するファスニングテープと、
前記背側部分の胴周り部に設けられたウエスト伸縮シートとを有しており、
前記ファスニングテープは、前記背側部分の胴周り部に取り付けられた基端部と、前記腹側部分の外面に対して着脱可能に連結される連結部とを有しており、
前記ウエスト伸縮シートは、幅方向両端部が非伸縮領域となっているとともに、これら非伸縮領域の間の部分は、幅方向に伸縮する本体伸縮領域となっている、
テープタイプ使い捨ておむつにおいて、
前記本体は、前記非伸縮領域を有する部分を含む側部が中央側に折り返されて剥がれないように固定された折り返し部分を有している、
ことを特徴とするテープタイプ使い捨ておむつ。
【請求項2】
前記ファスニングテープは、前記基端部と前記連結部との間の部分に設けられた幅方向に伸縮するテープ伸縮領域を有しており、
前記テープ伸縮領域の基端が、前記本体伸縮領域の側縁から幅方向に±5mmの範囲内に位置するように、前記ファスニングテープが前記本体に取り付けられている、
請求項1記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
【請求項3】
前記本体は、
吸収体と、
前記吸収体の裏側を覆う液不透過性シートと、
前記液不透過性シートの裏側を覆う外装シートと、
前記吸収体の側縁よりも外側に位置するサイドフラップ部と、
前記サイドフラップ部を含む領域に固定された付根部分、及びこの付根部分から延び出た突出部分を形成するギャザーシートと、前記突出部分の前後方向両端部が倒伏状態に固定された倒伏部分と、前記突出部分のうち前後の倒伏部分間に位置する非固定の起き上がり部分と、この起き上がり部分の少なくとも先端部に、前後方向に伸張した状態で固定されたギャザー弾性部材とを有する起き上がりギャザーと、
を備えており、
前記ウエスト伸縮シートは、前記本体伸縮領域が左右のサイドフラップ部にわたり延びており、
前記サイドフラップ部は、前記ギャザーシート、前記液不透過性シート、前記ウエスト伸縮シート、及び前記外装シートが積層された部分であり、
前記折り返し部分は、前記サイドフラップ部に形成されるとともに、前記ギャザーシート、前記ウエスト伸縮シートの非伸縮領域の少なくとも一部、及び前記外装シートが表側に折り返された部分であり、
前記サイドフラップ部における前記折り返し部分を有する部分の裏面に、前記ファスニングテープの基端部が取り付けられている、
請求項2記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
【請求項4】
前記本体は、
吸収体と、
前記吸収体の裏側を覆う液不透過性シートと、
前記液不透過性シートの裏側を覆う外装シートと、
前記吸収体の側縁よりも外側に位置するサイドフラップ部と、
前記サイドフラップ部を含む領域に固定された付根部分、及びこの付根部分から延び出た突出部分を形成するギャザーシートと、前記突出部分の前後方向両端部が倒伏状態に固定された倒伏部分と、前記突出部分のうち前後の倒伏部分間に位置する非固定の起き上がり部分と、この起き上がり部分の少なくとも先端部に、前後方向に伸張した状態で固定されたギャザー弾性部材とを有する起き上がりギャザーと、
を備えており、
前記ウエスト伸縮シートは、前記本体伸縮領域が左右のサイドフラップ部にわたり延びており、
前記サイドフラップ部は、前記ギャザーシート、前記液不透過性シート、前記ウエスト伸縮シート、及び前記外装シートが積層された部分であり、
前記折り返し部分は、前記サイドフラップ部に形成されるとともに、前記ウエスト伸縮シートの非伸縮領域の少なくとも一部、及び前記外装シートが表側に折り返された部分であり、
前記折り返し部分の表側が、前記ギャザーシートの側部により被覆されており、
前記サイドフラップ部における前記折り返し部分と前記ギャザーシートの側部との間に、前記ファスニングテープの基端部が取り付けられている、
請求項2記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
【請求項5】
前記本体は、
吸収体と、
前記吸収体の裏側を覆う液不透過性シートと、
前記液不透過性シートの裏側を覆う外装シートと、
前記吸収体の側縁よりも外側に位置するサイドフラップ部と、
前記サイドフラップ部を含む領域に固定された付根部分、及びこの付根部分から延び出た突出部分を形成するギャザーシートと、前記突出部分の前後方向両端部が倒伏状態に固定された倒伏部分と、前記突出部分のうち前後の倒伏部分間に位置する非固定の起き上がり部分と、この起き上がり部分の少なくとも先端部に、前後方向に伸張した状態で固定されたギャザー弾性部材とを有する起き上がりギャザーと、
を備えており、
前記ウエスト伸縮シートは、前記本体伸縮領域が左右のサイドフラップ部にわたり延びており、
前記サイドフラップ部は、前記ギャザーシート、前記液不透過性シート、前記ウエスト伸縮シート、及び前記外装シートが積層された部分であり、
前記折り返し部分は、前記サイドフラップ部に形成されるとともに、前記ギャザーシート、前記ウエスト伸縮シートの非伸縮領域の少なくとも一部、及び前記外装シートが裏側に折り返された部分であり、
前記サイドフラップ部における前記折り返し部分を有する部分の裏面に、前記ファスニングテープの基端部が取り付けられている、
請求項2記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
【請求項6】
前記折り返し部分が前記液不透過性シートを含まない、
請求項のいずれか1項に記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いわゆるテープタイプの使い捨ておむつに関するものである。
【背景技術】
【0002】
使い捨ておむつには、主にテープタイプ、パンツタイプ、パッドタイプの三種類がある。このうち、テープタイプの使い捨ておむつは、展開状態で身体にあてがった後、背側部分の両側部から突出するファスニングテープを腹側部分の外面に連結することにより装着を行うものである。
【0003】
一般的なテープタイプ使い捨ておむつは、前後方向中央よりも前側に延在する腹側部分、及び前後方向中央よりも後側に延在する背側部分を有する本体と、背側部分の両側部からそれぞれ突出するファスニングテープとを有しており、身体への装着に際して、ファスニングテープを腰の両側から腹側部分の外面に回して、腹側部分の外面に連結する構造を有している。このようなテープタイプ使い捨ておむつは、乳幼児向けとして用いられる他、介護用途(成人用途)で広く使用されている。
【0004】
テープタイプ使い捨ておむつは、パンツタイプ使い捨ておむつと比べて胴周り方向のフィット性に劣る。このため、背側部分の胴周り部に幅方向の伸縮領域を設けたり、ファスニングテープに幅方向の伸縮領域を設けたりすることにより胴周りのフィット性を高めることが提案されている(例えば特許文献1〜3参照)。
【0005】
特に、背側部分の胴周り部に幅方向の伸縮領域を設けるとともに、ファスニングテープに幅方向の伸縮領域を設けると、より広範囲に伸縮性を付与することができるため好ましい。
【0006】
しかしながら、特許文献3に詳述されているように、幅方向の伸縮性を有するウエスト伸縮シートを、背側部分の胴周り部に内蔵させて幅方向の伸縮領域を形成する場合、ウエスト伸縮シートの幅方向両端部まで伸縮性を有すると、製造時にウエスト伸縮シートの幅方向両端部に皺や捲れが生じ、製品状態での見栄えが悪くなるおそれがある。
【0007】
このため、従来は、ウエスト伸縮シートの幅方向全体にわたり伸縮領域を設けることができず、ウエスト伸縮シートのみで胴周りに十分な伸縮性を付与することができていなかった。また、ファスニングテープに伸縮領域を設けたとしても、両者の伸縮領域が少なからず幅方向に離間し、左右のファスニングテープにわたる連続的な伸縮領域を形成することが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−22550号公報
【特許文献2】特開2005−152168号公報
【特許文献3】特開2008−29749号公報
【特許文献4】特開2011−072736号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明の主たる課題は、胴周りのフィット性を高めるために、ウエスト伸縮シートの伸縮範囲を広く取れるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決した本発明の代表的態様は以下のとおりである。
<第1の態様>
前後方向中央よりも前側に延在する腹側部分、及び前後方向中央よりも後側に延在する背側部分を有する本体と、
前記背側部分の胴周り部の両側部からそれぞれ突出するファスニングテープと、
前記背側部分の胴周り部に設けられたウエスト伸縮シートとを有しており、
前記ファスニングテープは、前記背側部分の胴周り部に取り付けられた基端部と、前記腹側部分の外面に対して着脱可能に連結される連結部とを有しており、
前記ウエスト伸縮シートは、幅方向両端部が非伸縮領域となっているとともに、これら非伸縮領域の間の部分は、幅方向に伸縮する本体伸縮領域となっている、
テープタイプ使い捨ておむつにおいて、
前記本体は、前記非伸縮領域を有する部分を含む側部が中央側に折り返されて固定された折り返し部分を有している、
ことを特徴とするテープタイプ使い捨ておむつ。
【0011】
(作用効果)
本態様では、本体における前記非伸縮領域を有する部分が中央側に折り返されて固定されているため、本体の幅に占めるウエスト伸縮シートの非伸縮領域の幅(不可避的に形成される)を減らすことができる。この結果、ウエスト伸縮シートの伸縮範囲を広く取ることができる。
【0012】
<第2の態様>
前記ファスニングテープは、前記基端部と前記連結部との間の部分に設けられた幅方向に伸縮するテープ伸縮領域を有しており、
前記テープ伸縮領域の基端が、前記本体伸縮領域の側縁から幅方向に±5mmの範囲内に位置するように、前記ファスニングテープが前記本体に取り付けられている、
第1の態様のテープタイプ使い捨ておむつ。
【0013】
(作用効果)
本態様では、本体における前記非伸縮領域を有する部分が中央側に折り返されて固定されているため、本体の幅に占めるウエスト伸縮シートの非伸縮領域の幅(不可避的に形成される)を減らすことができる。この結果、左右のファスニングテープにわたる伸縮領域の連続性を向上させることができる。
【0014】
<第3の態様>
前記本体は、
吸収体と、
前記吸収体の裏側を覆う液不透過性シートと、
前記液不透過性シートの裏側を覆う外装シートと、
前記吸収体の側縁よりも外側に位置するサイドフラップ部と、
前記サイドフラップ部を含む領域に固定された付根部分、及びこの付根部分から延び出た突出部分を形成するギャザーシートと、前記突出部分の前後方向両端部が倒伏状態に固定された倒伏部分と、前記突出部分のうち前後の倒伏部分間に位置する非固定の起き上がり部分と、この起き上がり部分の少なくとも先端部に、前後方向に伸張した状態で固定されたギャザー弾性部材とを有する起き上がりギャザーと、
を備えており、
前記ウエスト伸縮シートは、前記本体伸縮領域が左右のサイドフラップ部にわたり延びており、
前記サイドフラップ部は、前記ギャザーシート、前記液不透過性シート、前記ウエスト伸縮シート、及び前記外装シートが積層された部分であり、
前記折り返し部分は、前記サイドフラップ部に形成されるとともに、前記ギャザーシート、前記ウエスト伸縮シートの非伸縮領域の少なくとも一部、及び前記外装シートが表側に折り返された部分であり、
前記サイドフラップ部における前記折り返し部分を有する部分の裏面に、前記ファスニングテープの基端部が取り付けられている、
第2の態様のテープタイプ使い捨ておむつ。
【0015】
(作用効果)
本態様のようなウエスト伸縮シート及びファスニングテープを有する部分を備えている場合、折り返し部分は本態様のような構造とすることができる。この場合、ファスニングテープの基端部が、サイドフラップ部における折り返し部分を有する部分の裏面に取り付けられていることにより、使用時に力が集中する部分(ファスニングテープの取り付け部分)の強度が高いものとなるだけでなく、折り返し部分を剥がす力が加わらないという利点ももたらされる。又はファスニングテープの基端部が肌側に取り付けられないことにより、肌側の表面の肌触りが損なわれない。
【0016】
<第4の態様>
前記本体は、
吸収体と、
前記吸収体の裏側を覆う液不透過性シートと、
前記液不透過性シートの裏側を覆う外装シートと、
前記吸収体の側縁よりも外側に位置するサイドフラップ部と、
前記サイドフラップ部を含む領域に固定された付根部分、及びこの付根部分から延び出た突出部分を形成するギャザーシートと、前記突出部分の前後方向両端部が倒伏状態に固定された倒伏部分と、前記突出部分のうち前後の倒伏部分間に位置する非固定の起き上がり部分と、この起き上がり部分の少なくとも先端部に、前後方向に伸張した状態で固定されたギャザー弾性部材とを有する起き上がりギャザーと、
を備えており、
前記ウエスト伸縮シートは、前記本体伸縮領域が左右のサイドフラップ部にわたり延びており、
前記サイドフラップ部は、前記ギャザーシート、前記液不透過性シート、前記ウエスト伸縮シート、及び前記外装シートが積層された部分であり、
前記折り返し部分は、前記サイドフラップ部に形成されるとともに、前記ウエスト伸縮シートの非伸縮領域の少なくとも一部、及び前記外装シートが表側に折り返された部分であり、
前記折り返し部分の表側が、前記ギャザーシートの側部により被覆されており、
前記サイドフラップ部における前記折り返し部分と前記ギャザーシートの側部との間に、前記ファスニングテープの基端部が取り付けられている、
第2の態様のテープタイプ使い捨ておむつ。
【0017】
(作用効果)
本態様のようなウエスト伸縮シート及びファスニングテープを有する部分を備えている場合、折り返し部分は本態様のような構造とすることができる。この場合、ファスニングテープの基端部が、サイドフラップ部における折り返し部分に取り付けられていることにより、使用時に力が集中する部分(ファスニングテープの取り付け部分)の強度が高いものとなる。又はファスニングテープの基端部が露出しないこと、及び折り返し部分の表側がギャザーシートの側部により被覆されており、外装シート等の硬い素材が露出しないことにより、肌触りが損なわれることがない。
【0018】
<第5の態様>
前記本体は、
吸収体と、
前記吸収体の裏側を覆う液不透過性シートと、
前記液不透過性シートの裏側を覆う外装シートと、
前記吸収体の側縁よりも外側に位置するサイドフラップ部と、
前記サイドフラップ部を含む領域に固定された付根部分、及びこの付根部分から延び出た突出部分を形成するギャザーシートと、前記突出部分の前後方向両端部が倒伏状態に固定された倒伏部分と、前記突出部分のうち前後の倒伏部分間に位置する非固定の起き上がり部分と、この起き上がり部分の少なくとも先端部に、前後方向に伸張した状態で固定されたギャザー弾性部材とを有する起き上がりギャザーと、
を備えており、
前記ウエスト伸縮シートは、前記本体伸縮領域が左右のサイドフラップ部にわたり延びており、
前記サイドフラップ部は、前記ギャザーシート、前記液不透過性シート、前記ウエスト伸縮シート、及び前記外装シートが積層された部分であり、
前記折り返し部分は、前記サイドフラップ部に形成されるとともに、前記ギャザーシート、前記ウエスト伸縮シートの非伸縮領域の少なくとも一部、及び前記外装シートが裏側に折り返された部分であり、
前記サイドフラップ部における前記折り返し部分を有する部分の裏面に、前記ファスニングテープの基端部が取り付けられている、
第2の態様のテープタイプ使い捨ておむつ。
【0019】
(作用効果)
本態様のようなウエスト伸縮シート及びファスニングテープを有する部分を備えている場合、折り返し部分は本態様のような構造とすることができる。この場合、ファスニングテープの基端部が、サイドフラップ部における折り返し部分に取り付けられていることにより、使用時に力が集中する部分(ファスニングテープの取り付け部分)の強度が高いものとなる。また、折り返し部分の表側がギャザーシートからなること、及びファスニングテープの基端部が肌側に取り付けられないことにより、肌側の表面の肌触りが損なわれない。
【0020】
<第6の態様>
前記折り返し部分が前記液不透過性シートを含まない、
第3〜5のいずれか1つ態様のテープタイプ使い捨ておむつ。
【0021】
(作用効果)
折り返し部分は厚みが増加し、硬くなりやすいため、特に硬くなりやすい液不透過性シートを含まない構造とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
以上のとおり、本発明によれば、ウエスト伸縮シートの伸縮範囲を広く取ることができ、もって胴周りのフィット性を高めることができる、等の利点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】テープタイプ使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。
図2】テープタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。
図3図1の5−5線断面図である。
図4図1の6−6線断面図である。
図5】(a)図1の7−7線断面図、(b)図1の8−8線断面図である。
図6】(a)ウエスト伸縮シートの平面図、(b)ウエスト伸縮シートの断面図、(c)ファスニングテープの平面図、(d)ファスニングテープの断面図である。
図7】サイドギャザー部の要部を拡大して示す断面図である。
図8】ウエスト伸縮シート及びファスニングテープを有する部分を拡大して示す断面図である。
図9】他の形態における、ウエスト伸縮シート及びファスニングテープを有する部分を拡大して示す断面図である。
図10】他の形態における、ウエスト伸縮シート及びファスニングテープを有する部分を拡大して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。なお、断面図における点模様部分は各構成部材を接合するホットメルト接着剤を示しているが、ホットメルト接着剤に代えて、他の接着剤を用いたり、ヒートシール、超音波シール等の溶着を用いたりすることにより接合してもよいことはいうまでもない。また、以下の説明において、「前後方向LD(縦方向)」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向WD」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味する。
【0025】
図1図7はテープタイプ使い捨ておむつの一例を示している。このテープタイプ使い捨ておむつは、前後方向中央Cよりも前側に延在する腹側部分F、及び前後方向中央Cよりも後側に延在する背側部分Bを有し、腹側部分Fから背側部分Bにかけて幅方向WDの中間部に設けられた吸収体56と、この吸収体56の表側を覆う液透過性のトップシート30と、吸収体56の裏側を覆う液不透過性シート11とを有する本体10と、本体10における背側部分Bの胴周り部の両側部から突出する、腹側部分Fと背側部分Bとを連結するファスニングテープ13とを備えている。本体10は、吸収体56よりも前側及び後側に延びる、吸収体56を有しないエンドフラップ部EFと、吸収体56よりも側方に延びる、吸収体56を有しないサイドフラップ部SFとを有している。
【0026】
(本体)
本体10は、一般的なテープタイプ使い捨ておむつのように、腹側部分F及び背側部分Bの胴周り部の幅が股間部の幅より広くなる(換言すれば、脚周りに沿うくびれ部を前後方向LDの中間に有する)形態としてもよいが、切断加工を不要とするために、図示例のように全長にわたりおむつの幅が股間部の幅と同じである(換言すれば括れ部を有しない長方形)形態とするのも好ましい形態である。
【0027】
より詳細には、図示例では、本体10の外面全体が外装シート12により形成されており、その内面側に液不透過性シート11がホットメルト接着剤等の接着剤により固定され、さらにこの液不透過性シート11の内面側に吸収体56を含む吸収要素50、中間シート40、及びトップシート30がこの順に積層されている。トップシート30及び液不透過性シート11は図示例では長方形であり、吸収要素50よりも前後方向LD及び幅方向WDにおいて若干大きい寸法を有しており、トップシート30における吸収要素50の側縁よりはみ出る周縁部と、液不透過性シート11における吸収要素50の側縁よりはみ出る周縁部とがホットメルト接着剤などにより固着されている。この部分はエンドフラップ部EF及びサイドフラップ部SFの一部となる。
【0028】
さらに、本体10の表面における幅方向WDの両側には、装着者の肌側に立ち上がる起き上がりギャザー60,60が設けられており、この起き上がりギャザー60,60を形成するギャザーシート62,62が、トップシート30の両側部から各サイドフラップ部SFまで延在されている。
【0029】
以下、各部の素材及び特徴部分について順に説明する。
(外装シート)
外装シート12は、使い捨ておむつの裏面を布のような肌触り・外観とするために設けられる。外装シート12としては不織布が好適であるが、これに限定されない。不織布の種類は特に限定されず、素材繊維としては、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができ、加工法としてはスパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、エアスルー法、ニードルパンチ法等を用いることができる。ただし、肌触り及び強度を両立できる点でスパンボンド不織布やSMS不織布、SMMS不織布等の長繊維不織布が好適である。不織布は一枚で使用する他、複数枚重ねて使用することもできる。後者の場合、不織布12相互をホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。不織布を用いる場合、その繊維目付けは10〜50g/m2、特に15〜30g/m2のものが望ましい。外装シート12は省略することもでき、その場合、使い捨ておむつの裏面に液不透過性シート11が露出する形態とすることができる。
【0030】
(液不透過性シート)
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布、防水フィルムを介在させて実質的に液不透過性を確保した不織布(この場合は、防水フィルムと不織布とで液不透過性シートが構成される。)などを例示することができる。もちろん、この他にも、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている液不透過性かつ透湿性を有する素材も例示することができる。この液不透過性かつ透湿性を有する素材のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを例示することができる。さらに、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂又は疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、防水フィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
【0031】
図示例の液不透過性シート11は、トップシート30よりも幅が若干広く、外装シート12より幅が狭くなっているが、これに限定されず、液不透過性シート11は外装シート12と同じ幅とするなど、適宜変更することができる。
【0032】
(トップシート)
トップシート30としては液透過性を有するもの、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを用いることができる。不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
【0033】
トップシート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、トップシート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
【0034】
図示例のトップシート30は、吸収体56の側縁よりも側方に延びているが、これに限定されず、外装シート12の側縁まで延びていてもよく、また起き上がりギャザーを有する形態では起き上がりギャザーの付根部分まで延びていれば、吸収体の側縁よりも幅方向内側までしか延びていなくてもよいなど、適宜変更することができる。
【0035】
(中間シート)
トップシート30を透過した排泄物を吸収体へ移動させ、逆戻りを防ぐために、トップシート30と吸収要素50との間に中間シート(セカンドシートともいわれる)40を設けることができる。この中間シート40は、排泄物を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した排泄物の吸収体からの逆戻りを防止し、トップシート30の表面の肌触りを良くするものである。中間シート40は省略することもできる。
【0036】
中間シート40の素材は特に限定されず、例えばトップシート30と同様の素材を用いることができる。中間シート40はトップシート30に接合するのが好ましく、その接合にヒートエンボスや超音波溶着を用いる場合は、中間シート40の素材はトップシート30と同程度の融点をもつものが好ましい。また、便中の固形分を透過させることを考慮するならば中間シート40に用いる繊維の繊度は5.0〜7.0dtexであるのが好ましいが、トップシート30における液残りが多くなる。これに対して、中間シート40に用いる繊維の繊度が1.0〜2.0dtexであると、トップシート30の液残りは発生しにくいが、便の固形分が透過し難くなる。よって、中間シート40に用いる不織布の繊維は繊度が2.0〜5.0dtex程度とするのが好ましい。なお、中間シート40はポリエチレンなどのフィルム素材に多数の細孔を設けたメッシュフィルムなどとすることも可能である。
【0037】
図示の形態の中間シート40は、吸収要素50の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、おむつの全長と同一でもよいし、吸収要素50の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。
【0038】
(吸収要素)
吸収要素50は、尿や軟便などの液を吸収保持する部分であり、図示例では吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有するものとなっている。吸収体56が形状維持性に優れる場合等、必要に応じて包装シート58は省略することもでき、その場合は吸収要素50は吸収体56のみからなる。吸収要素50は、その裏面においてホットメルト接着剤等の接着剤を介して液不透過性シート11の内面に接着することができる。
【0039】
(吸収体)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、2.54cm当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
【0040】
吸収体56は図示例のように長方形形状とする他、前後方向中間に、その前後両側よりも幅が狭い括れ部を有する砂時計形状とすると、脚周りへのフィット性が向上するため好ましい。
【0041】
また、吸収体56の寸法は排尿口位置の前後左右にわたる限り適宜定めることができるが、前後方向LD及び幅方向WDにおいて、本体10の周縁近傍まで延在しているのが好ましい。なお、符号56Xは吸収体56の全幅を示し、符号10Xは本体10の全幅を示し、符号10Lは本体10の全長(図示形態ではおむつの全長に等しい)を示している。
【0042】
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子54としては、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用できる。高吸収性ポリマー粒子の粒径は特に限定されないが、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)、及びこのふるい分けでふるい下に落下する粒子について180μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)を行ったときに、500μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下で、180μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
【0043】
高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定なく用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
【0044】
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が70秒以下、特に40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が遅すぎると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
【0045】
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
【0046】
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概にはいえないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和する。
【0047】
(包装シート)
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
【0048】
包装シート58の包装形態は適宜定めることができるが、製造容易性や前後端縁からの高吸収性ポリマー粒子の漏れ防止等の観点から、吸収体56の表裏面及び両側面を取り囲むように筒状に巻き付け、且つその前後縁部を吸収体56の前後からはみ出させ、巻き重なる部分及び前後はみ出し部分の重なり部分をホットメルト接着剤、素材溶着等の接合手段により接合する形態が好ましい。
【0049】
(サイドギャザー)
図2、3及び7に示すように、本体10の側部の前後方向LD中間に位置する脚周り部分のフィット性を向上させるために、サイドフラップ部SFの前後方向LD中間におけるシート層間(図示例では後述する折り返し部分80の外装シート12と液不透過性シート11との間や、ギャザーシート62と液不透過性シート11との間)に、前後方向LDに延びるサイド弾性部材70が設けられており、このサイド弾性部材70の伸縮により、サイド弾性部材70を有する部分(つまり図示例では後述する折り返し部分80)が前後方向LDに伸縮するようになっている。
【0050】
(起き上がりギャザー)
トップシート30上を横方向に移動する尿や軟便を遮り、横漏れを防止するために、使い捨ておむつの表面の幅方向WDの両側には、トップシート30の側部から肌側に立ち上がる(突出する)起き上がりギャザー60が前後方向全体にわたり設けられている。
【0051】
図示例の起き上がりギャザー60は、サイドフラップ部SFを含む領域に固定された付根部分65と、この付根部分65から延び出た突出部分66と、この突出部分の前後方向両端部が倒伏状態に固定された倒伏部分67と、突出部分66のうち前後の倒伏部分間に位置する非固定の起き上がり部分68と、この起き上がり部分68の少なくとも先端部に、前後方向に伸張した状態で固定されたギャザー弾性部材63とを有している。起き上がりギャザー60は、先端で折り返されたギャザーシート62により形成されており、ギャザーシート62としては撥水性不織布を用いることができ、またギャザー弾性部材63としては糸ゴム等の細長状弾性部材を用いることができる。ギャザー弾性部材63は、図1及び図2に示すように各複数本、間隔を空けて設ける他、各1本設けることができる。ギャザー弾性部材63を有する部分の伸長率は特に限定されないが、通常の場合150〜350%が好ましく、200〜300%がより好ましい。
【0052】
図示例の起き上がりギャザー60の付根部分65は、サイドフラップ部SFにのみ設けられており、液不透過性シート11の側部及び外装シート12の側部に接合されているが、サイドフラップ部SFから吸収体56と重なる領域の側部まで延びていてもよい。
【0053】
起き上がりギャザー60の突出部分66は、前後方向LDの両端部が倒伏部分となっているものの、その間の部分は非固定の起き上がり部分68とされており、この起き上がり部分68がギャザー弾性部材63の収縮力により起立するようになる。おむつの装着時には、おむつが舟形に体に装着されるとともに、ギャザー弾性部材63の収縮力が作用するため、ギャザー弾性部材63の収縮力により起き上がりギャザー60が立ち上がり脚周りに弾力的に密着する。その結果、脚周りからのいわゆる横漏れが防止される。
【0054】
(ウエスト伸縮シート)
両ファスニングテープ13間には 左右のサイドフラップ部SFにわたる帯状のウエスト伸縮シート90が設けられ、背側部分Bが幅方向WDに弾性伸縮するものとなっている。ウエスト伸縮シート90は、幅方向WDの両端部が非伸縮領域96となっているとともに、これら非伸縮領域96の間の部分は、幅方向WDに伸縮する本体伸縮領域95となっているものである。ウエスト伸縮シート90は、エンドフラップ部EFにのみ位置していてもよいが、図示例のようにエンドフラップ部EFから吸収体56の後端部までにわたるように配置されていると、吸収体56の後端部がしっかりと体に押し当てられるため、好ましい。
【0055】
ウエスト伸縮シート90は、ゴムシート等のシート状弾性部材を用いても良いが、通気性の観点から不織布を用いるのが好ましい。この場合、伸縮不織布のような通気性を有するシート状弾性部材を用いることもできるが、図6に示すように、二枚の不織布等のシート層91をホットメルト接着剤等の接着剤により貼り合わせるとともに、両シート層91間に有孔のシート状、網状、細長状(糸状又は紐状等)等の弾性部材92を幅方向WDに沿って伸長した状態で固定したものが好適に用いられる。この場合におけるシート層91の素材としては、外装シート12と同様のものを用いることができる。弾性部材92の伸長率は150〜250%程度であるのが好ましい。また、弾性部材92として細長状(糸状又は紐状等)のものを用いる場合、太さ420〜1120dtexのものを3〜10mmの前後方向間隔で5〜15本程度設けるのが好ましい。
【0056】
ウエスト伸縮シート90における本体伸縮領域95及び非伸縮領域96の寸法は適宜定めることができるが、本体伸縮領域95の幅は後述する左右のファスニングテープ13の連結部13A間の幅の70〜100%とすることが好ましく、非伸縮領域96の幅は本体10への取付け時の縮みやめくれ防止のため5〜40mm程度とすることが好ましい。非伸縮領域96は弾性部材92を有しない領域としてもよいが、特許文献3記載のように、本体伸縮領域95及び非伸縮領域96にわたり弾性部材92を取り付けるとともに、非伸縮領域96では弾性部材92を切断する等により、非伸縮領域96に弾性部材92が残留するもののほとんど又は全く伸縮しない構造としてもよい。
【0057】
また、弾性部材92の一部が吸収体56を横断するように配置することもできるが、図6に示すように、弾性部材92が吸収体56と重なる部分の一部又は全部を切断する等により、弾性部材92が残留するもののほとんど又は全く伸縮しない構造とすると、吸収体56の後端部が幅方向に縮まないため、フィット性がさらに向上する。
【0058】
ウエスト伸縮シート90は、図示形態では、液不透過性シート11と外装シート12との間に配置されているが、この配置に特に限定されるものではない。例えば、ウエスト伸縮シート90は液不透過性シート11と吸収要素50との間に配置されていてもよいし、外装シート12の外側に設けてもよい。また、外装シート12を複数枚のシート層を重ねて形成する場合には、ウエスト伸縮シート90全体を、外装シート12のシート層間に設けても良い。
【0059】
(ファスニングテープ)
ファスニングテープ13は、背側部分Bの胴周り部の両側部からそれぞれ突出するものであり、背側部分Bの胴周り部に取り付けられた基端部13Bと、腹側部分Fの外面に対して着脱可能に連結される連結部13Aを有するものである。また、胴周りのフィット性を高めるために、図示例では、少なくとも基端部13Bと連結部13Aとの間の部分には、幅方向WDに伸縮するテープ伸縮領域13Eが設けられているが、テープ伸縮領域を有しない公知のファスニングテープを採用することもできる。
【0060】
ファスニングテープ13の連結部13Aとしては、メカニカルファスナー(面ファスナー)のフック材(雄材)を設ける他、粘着剤層を設けてもよい。フック材は、その連結面に多数の係合突起を有するものであり、係合突起の形状としては、(A)レ字状、(B)J字状、(C)マッシュルーム状、(D)T字状、(E)ダブルJ字状(J字状のものを背合わせに結合した形状のもの)等が存在するが、いずれの形状であっても良い。おむつの装着に際しては、背側部分Bのサイドフラップ部SFを腹側部分Fのサイドフラップ部SFの外側に重ねた状態で、ファスニングテープ13の連結部13Aを腹側部分F外面の適所に連結する。
【0061】
ファスニングテープ13は、少なくとも基端部13Bと連結部13Aとの間の部分が幅方向WDに伸縮するテープ伸縮領域13Eを設けることができる。テープ伸縮領域13Eの伸長率は特に限定されないが、150〜250%程度であるのが好ましい。テープ伸縮領域13Eの構造は特に限定されるものではなく、例えばゴムシートや伸縮不織布等のようにそれ自体で弾性を有するシートを用いて、ファスニングテープ13の少なくとも弾性伸縮部分を形成することもできる。また、図6(c)(d)にも例示するように、二枚の不織布等のシート層13Sをホットメルト接着剤等の接着剤により貼り合わせるとともに、両シート層13S間に有孔のシート状、網状、細長状(糸状又は紐状等)等の弾性部材13Gを幅方向WDに沿って伸張した状態で固定したものを用いて、ファスニングテープ13の少なくともテープ伸縮領域13Eを形成するのも好適である。このようにシート層13Sに複数本の細長状弾性部材13Gを間隔を空けて取り付けたものは、使い捨ておむつの技術分野では汎用されているため製造が容易であるだけでなく、細長状弾性部材13Gの太さ、本数、伸長率、間隔、及び素材の種類を異ならしめることにより、ファスニングテープ13の収縮特性を容易に調整できる利点もある。この場合におけるシート層13Sの素材としては、外装シート12と同様のものを用いることができる。また、弾性部材13Gとして細長状(糸状又は紐状等)のものを用いる場合、例えば太さ420〜1120dtexのものを3〜10mmの前後方向間隔で5〜15本程度設けることができる。
【0062】
テープ伸縮領域13Eは、少なくとも基端部13Bと連結部13Aとの間の部分に設けられる限り、ファスニングテープ13の幅方向WDの全体にわたり(つまり基端部13B及び連結部13Aを含む)設けられていてもよいが、基端部13Bや連結部13Aが収縮すると、連結部13Aの連結が不十分になるおそれや、基端部13Bの接合不良が発生するおそれがあるため、基端部13Bと連結部13Aとの間の幅方向WD範囲の70〜100%の範囲に設けられていることが好ましい。この場合、基端部13B及び連結部13Aは弾性部材13Gを有しない領域としてもよいが、ファスニングテープ13の幅方向WD全体にわたり弾性部材13Gを取り付けるとともに、基端部13B及び連結部13Aでは弾性部材13Gを切断する等により、基端部13B及び連結部13Aに弾性部材13Gが残留するもののほとんど又は全く伸縮しない構造としてもよい。
【0063】
(ターゲットシート)
腹側部分Fにおけるファスニングテープ13の連結箇所には、連結を容易にするためのターゲットを有するターゲットシート12Tを設けるのが好ましい。ターゲットシート12Tは、連結部13Aがフック材の場合、フック材の係合突起が絡まるようなループ糸がプラスチックフィルムや不織布からなるシート基材の表面に多数設けられたものを用いることができ、また粘着材層の場合には粘着性に富むような表面が平滑なプラスチックフィルムからなるシート基材の表面に剥離処理を施したものを用いることができる。また、腹側部分Fにおけるファスニングテープ13の連結箇所が不織布からなる場合、例えば図示形態の外装シート12が不織布からなる場合であって、ファスニングテープ13の連結部13Aがフック材の場合には、ターゲットシート12Tを省略し、フック材を外装シート12の不織布に絡ませて連結することもできる。この場合、ターゲットシート12Tを外装シート12と液不透過性シート11との間に設けてもよい。
【0064】
(折り返し部分)
特徴的には、本体10は、ウエスト伸縮シート90の非伸縮領域95を有する部分を含む側部が中央側に折り返されて固定された折り返し部分80を有している。ファスニングテープ13は、テープ伸縮領域13Eの基端が、本体伸縮領域95の側縁から幅方向WDに±5mmの範囲A1内、より好ましくは±2mmの範囲A1内に位置するように、本体10に取り付けられている。これにより、本体10の幅に占めるウエスト伸縮シート90の非伸縮領域95の幅(不可避的に形成される)を減らすことができる。また、ファスニングテープ13にテープ伸縮領域13Eを有する場合には、左右のファスニングテープ13にわたる伸縮領域の連続性を向上させることができる。
【0065】
ファスニングテープ13の基端部13Bは、本体伸縮領域95と重なる位置に連結されていても、本体伸縮領域95の側縁に隣接して配置されていてもよい。ファスニングテープ13の基端部13Bと本体10との接合は、図示例のように前後方向LDに沿って細長く形成されていることが好ましく、また強固であることが好ましいため、超音波シールやヒートシール等の溶着によりなされていることが好ましいが、ホットメルト接着剤によりなされていてもよい。また折り返し部分80は、サイドフラップ部SFの幅方向WDの一部の範囲に設けられているが、サイドフラップ部SFの幅方向WDの全体、又はサイドフラップ部SFよりも幅方向WDの中央側まで延びていてもよい。
【0066】
折り返し部分80は、本体伸縮領域95の端部を含んでもよいし、非伸縮領域96の一部のみを含んでもよい。つまり、折り返し位置は本体伸縮領域95と非伸縮領域96との境界に位置していることが好ましいが、図示しないが境界より中央側に位置していても、また図示例のように境界より外側に位置していてもよい。通常の場合、折り返し位置は本体伸縮領域95と非伸縮領域96との境界を基準として幅方向WDに±5mmの範囲A2内、より好ましくは±2mmの範囲A2内に位置していることが好ましい。
【0067】
本体10の側部を単に折り返すだけで折り返し部分80を形成した場合、素材積層数が増加するため硬質化する点、並びに従来は素材間に挟まれ、露出することがなかったファスニングテープ13が露出する点、柔軟性よりも強度を重視する外装シート12が肌側面になる点等、考慮すべき点がある。そこで、一つの好ましい形態として、図4及び8に示す例のように、ウエスト伸縮シート90は、本体伸縮領域95が左右のサイドフラップ部SFにわたり延びており、サイドフラップ部SFは、ギャザーシート62、液不透過性シート11、ウエスト伸縮シート90、及び外装シート12が積層された部分であり、折り返し部分80は、サイドフラップ部SFに形成されるとともに、ギャザーシート62、ウエスト伸縮シート90の非伸縮領域96の少なくとも一部、及び外装シート12が表側に折り返された部分であり、サイドフラップ部SFにおける折り返し部分80を有する部分の裏面に、ファスニングテープ13の基端部13Bが取り付けられている形態が提案される。
【0068】
折り返し部分80がこのような構造となっていると、ファスニングテープ13の基端部13Bが、サイドフラップ部SFにおける折り返し部分80を有する部分の裏面に取り付けられていることにより、使用時に力が集中する部分(ファスニングテープ13の取り付け部分)の強度が高いものとなるだけでなく、折り返し部分80を剥がす力が加わらないという利点ももたらされる。又はファスニングテープ13の基端部13Bが肌側に取り付けられないことにより、肌側の表面の肌触りが損なわれない。
【0069】
また、図9に示すように、折り返し部分80は、サイドフラップ部SFに形成されるとともに、ウエスト伸縮シート90の非伸縮領域96の少なくとも一部、及び外装シート12が表側に折り返された部分であり、折り返し部分80の表側が、ギャザーシート62の側部により被覆されており、サイドフラップ部SFにおける折り返し部分80とギャザーシート62の側部との間に、ファスニングテープ13の基端部13Bが取り付けられている形態も、一つの好ましい形態である。この場合、ファスニングテープ13の基端部13Bが、サイドフラップ部SFにおける折り返し部分80に取り付けられていることにより、使用時に力が集中する部分(折り返し部分80におけるファスニングテープ13の取付け部分)の強度が高いものとなる。又はファスニングテープ13の基端部13Bが露出しないこと、及び折り返し部分80の表側がギャザーシート62の側部により被覆されており、外装シート12等の硬い素材が露出しないことにより、肌触りが損なわれることがない。
【0070】
さらに、図10に示すように、折り返し部分80は、サイドフラップ部SFに形成されるとともに、ギャザーシート62、ウエスト伸縮シート90の非伸縮領域96の少なくとも一部、及び外装シート12が裏側に折り返された部分であり、サイドフラップ部SFにおける折り返し部分80を有する部分の裏面に、ファスニングテープ13の基端部13Bが取り付けられているのも好ましい形態である。この場合、ファスニングテープ13の基端部13Bが、サイドフラップ部SFにおける折り返し部分80に取り付けられていることにより、使用時に力が集中する部分(折り返し部分80におけるファスニングテープ13の取付け部分)の強度が高いものとなる。また、折り返し部分80の表側がギャザーシート62からなること、及びファスニングテープ13の基端部13Bが肌側に取り付けられないことにより、肌側の表面の肌触りが損なわれない。
【0071】
他方、折り返し部分80は、厚みが増加し、硬くなりやすいため、折り返し部分80を構成するシートのすべてが、折り返し部分80の先端(幅方向WD中央側の縁)まで延びていてもよいが、それよりも、一部のシートは折り返し部分80の幅方向WDの中間までしか延びていない方が好ましい。例えば、図示例では、外装シート12が折り返し部分80の先端まで延ばしているが、ウエスト伸縮シート90は折り返し部分80の途中までしか延ばしていないため、折り返し部分80の柔軟性が損なわれにくい。
【0072】
また、このような観点から、図示例のように、折り返し部分80が特に硬くなりやすい液不透過性シート11を含まない構造とすることが好ましい。
【0073】
上記例では、本体10の側部を前後方向LDの全体にわたり幅方向WDに折り返しているが、ウエスト伸縮シート90を含む一部のみを折り返して折り返し部分80を形成してもよい。
【0074】
<明細書中の用語の説明>
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載がない限り、以下の意味を有するものである。
・「展開状態」とは自然長の状態から、収縮や弛みなく完全に完全に平坦に伸ばし広げた状態を意味する。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。
・「ゲル強度」は次のようにして測定されるものである。人工尿49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置した後常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter−MAX ME−500)でゲル強度を測定する。
・「人工尿」は、尿素:2wt%、塩化ナトリウム:0.8wt%、塩化カルシウム二水和物:0.03wt%、硫酸マグネシウム七水和物:0.08wt%、及びイオン交換水:97.09wt%を混合したものであり、特に記載のない限り、温度37度で使用される。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を温度100℃の環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から、試料採取用の型板(100mm×100mm)を使用し、100mm×100mmの寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、100倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「吸水量」は、JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・「吸水速度」は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・試験や測定における環境条件についての記載がない場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内で行うものとする。
・各部の寸法は、特に記載がない限り、自然長状態ではなく展開状態における寸法を意味する。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、上記例のようなテープタイプ使い捨ておむつに利用可能なものである。
【符号の説明】
【0076】
10…本体、11…液不透過性シート、12…外装シート、12T…ターゲットシート、13…ファスニングテープ、13A…連結部、13B…基端部、13E…テープ伸縮領域、30…トップシート、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、58…包装シート、60…起き上がりギャザー、62…ギャザーシート、63…ギャザー弾性部材、70…サイド弾性部材、B…背側部分、F…腹側部分、EF…エンドフラップ部、SF…サイドフラップ部、LD…前後方向、WD…幅方向、80…折り返し部分、90…ウエスト伸縮シート、96…非伸縮領域、95…本体伸縮領域。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10