特許第6633987号(P6633987)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6633987
(24)【登録日】2019年12月20日
(45)【発行日】2020年1月22日
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 27/00 20060101AFI20200109BHJP
   F25D 29/00 20060101ALI20200109BHJP
   F25D 23/00 20060101ALI20200109BHJP
【FI】
   F25D27/00
   F25D29/00 Z
   F25D23/00 301Q
【請求項の数】3
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-143874(P2016-143874)
(22)【出願日】2016年7月22日
(65)【公開番号】特開2018-13303(P2018-13303A)
(43)【公開日】2018年1月25日
【審査請求日】2018年8月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】篠原 雄太
(72)【発明者】
【氏名】菊地 芳輝
(72)【発明者】
【氏名】山崎 康位
(72)【発明者】
【氏名】松本 尚大
【審査官】 石黒 雄一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−055359(JP,A)
【文献】 特開2014−165273(JP,A)
【文献】 特開2008−257954(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第101908426(CN,A)
【文献】 特開2018−013304(JP,A)
【文献】 特開2018−013305(JP,A)
【文献】 特開2018−013306(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 27/00
F25D 23/00
F25D 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵庫本体に設けられる扉と、
前記扉の内部に設けられる断熱材と、
前記扉の前面に設けられる基板組立体と、
を備えた冷蔵庫において、
前記基板組立体は、操作を検出するセンサ部が一列に複数配列された検出部および横向きに照射されるLEDが設けられた基板と、前記基板の前面に設けられて前記各センサ部に対応する操作表示部が形成された表示部材と、前記LEDの光を前記各操作表示部に導く導光板と、を備え、
前記導光板は、前記基板に位置決め部を介して位置決めされるとともに、前記各操作表示部に対応する位置において当該操作表示部に向けて光を取り出す光取出部を有し、
前記LEDは、当該LEDの数が前記センサ部の数よりも少なくかつ前記導光板の長手方向の両側にのみ配置され、
前記位置決め部は、前記導光板に形成される凸部と、前記基板に形成されて前記凸部が挿入される凹部とで構成され、
前記凸部の高さ寸法H1は、前記LEDの前記基板からの高さ寸法H2よりも大きく形成され
前記センサ部の並び方向の一側に配置される、前記LEDと前記凹部との距離L1は、前記LEDと当該LEDに最も近い前記センサ部との距離L2よりも短く設定されていることを特徴とする冷蔵庫。
【請求項2】
前記凹部は2箇所に形成され、
一方の前記凹部が、他方の前記凹部よりも直径が大きいか、長孔で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前記光取出部は、前記LEDに近い側から遠い側に向けて、表面積が大きくなるように形成されている請求項1に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
扉にタッチ式の操作パネルが設けられた冷蔵庫では、タッチ操作を検出する複数の検出部と、各検出部に対応する表示部(基板前面部材)と、表示部を発光させるLEDと、検出部とLEDとが設けられた基板と、LEDの光を各表示部に導く導光板(導光手段)と、を備えた構成が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−55359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、発光効率を高めるには、LEDと導光板との距離を近づける必要がある。しかし、特許文献1に記載の冷蔵庫では、基板をケース(基板収納部材)に取り付けて、さらに導光板をケースに取り付けていたため、ケースの成形時の誤差と、基板の成形時の誤差と、導光板の成形時の誤差の3つの誤差を考慮しなければならず、LEDと導光板との距離を十分に近づけることができなかった。そのため、LEDの数を増やして、発光効率の低下を補う必要があった。
【0005】
本発明は前記した従来の課題を解決するものであり、LEDと導光板との距離を従来よりも近づけて発光効率を高めることを可能にした冷蔵庫を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、冷蔵庫本体に設けられる扉と、前記扉の内部に設けられる断熱材と、前記扉の前面に設けられる基板組立体と、を備えた冷蔵庫において、前記基板組立体は、操作を検出するセンサ部が一列に複数配列された検出部および横向きに照射されるLEDが設けられた基板と、前記基板の前面に設けられて前記各センサ部に対応する操作表示部が形成された表示部材と、前記LEDの光を前記各操作表示部に導く導光板と、を備え、前記導光板は、前記基板に位置決め部を介して位置決めされるとともに、前記各操作表示部に対応する位置において当該操作表示部に向けて光を取り出す光取出部を有し、前記LEDは、当該LEDの数が前記センサ部の数よりも少なくかつ前記導光板の長手方向の両側にのみ配置され、前記位置決め部は、前記導光板に形成される凸部と、前記基板に形成されて前記凸部が挿入される凹部とで構成され、前記凸部の高さ寸法H1は、前記LEDの前記基板からの高さ寸法H2よりも大きく形成され、前記センサ部の並び方向の一側に配置される、前記LEDと前記凹部との距離L1は、前記LEDと当該LEDに最も近い前記センサ部との距離L2よりも短く設定されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、LEDと導光板との距離を従来よりも近づけて発光効率を高めることを可能にした冷蔵庫を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態の冷蔵庫の正面図である。
図2】基板組立体を手前側から見たときの分解斜視図である。
図3】基板組立体を背面側から見たときの分解斜視図である。
図4】表面フィルムを示す正面図である。
図5】操作部用導光板の正面図である。
図6】基板組立体から表面フィルムと操作部用導光板を除いた状態を示す正面図である。
図7】基板組立体から表面フィルムを除いた状態を示す正面図である。
図8】操作部用導光板の突起部と操作部用LEDとの高さ関係を示し、(a)は操作部用導光板が基板に取り付けられる前、(b)は操作部用導光板が基板に取り付けられた後である。
図9】発光効率の効果を説明する図を示し、(a)は操作部用導光板と操作部用LEDとの距離が近い場合、(b)は操作部用導光板と操作部用LEDとの距離が遠い場合である。
図10】基板組立体の扉の取付状態を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態の冷蔵庫の正面図である。
図1に示すように、冷蔵庫1は、上方から、冷蔵室2、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5、野菜室6に区画された冷蔵庫本体(断熱箱体)10を備えている。冷蔵室2の前方開口には、該前方開口を開閉する観音開き式の扉2a,2bが設けられている。また、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5、野菜室6の各前方開口には、該前方開口を開閉する引き出し式の扉3a,4a,5a,6aが設けられている。なお、以下では、6枚の扉2a,2b,3a,4a,5a,6aを備えた冷蔵庫1を例に挙げて説明したが、5枚以下、7枚以上の扉を備えた冷蔵庫にも適用できる。なお、以下の説明では、扉2aが特許請求の範囲における扉に相当する。
【0010】
また、各扉2a,2b,3a,4a,5a,6aの前面には、透明なガラス板20(透光性を有する化粧板)が取り付けられている。ガラス板20は、正面視矩形状であり、各扉2a,2b,3a,4a,5a,6aの前面のほぼ全体に配置される面積を有している。
【0011】
また、扉2aには、基板組立体30が設けられている。この基板組立体30は、ガラス板20の背面側に位置している。なお、本実施形態では、基板組立体30を扉2aに設けた場合を例に挙げて説明するが、扉2b,3a,4a,5a,6aであってもよく、また1箇所だけではなく、扉2a,2b,3a,4a,5a,6aのうち複数箇所に設けてもよい。
【0012】
図2は、基板組立体を手前側から見たときの分解斜視図である。
図2に示すように、基板組立体30は、基板40、操作部用導光板50、基板ケース60、表示部用導光板70、表示部用遮光板80、表面フィルム90を備えて構成されている。なお、操作部用導光板50が、特許請求の範囲に記載の導光板に相当する。
【0013】
基板40は、ガラスエポキシ基板などによって構成され、四角で横長に形成されている。また、基板40は、静電容量の変化を検出する検出部41、表面フィルム90に設けられた操作部91を発光表示する操作部用発光手段42、表面フィルム90に設けられた表示部92を発光表示する表示部用発光手段43(図3参照)、判定部(図示せず),マイコンを含む自動制御部44(図3参照)などを備えている。
【0014】
また、基板40(検出部41を含む)は、該基板40の表側が表面フィルム(基板前面部材)90で覆われ、裏側が基板ケース60で覆われている。
【0015】
検出部41は、操作部91のタッチ操作をガラス板20(図1参照)を通して検出するものであり、6個のセンサ部41a,41b,41c,41d,41e,41fが左右方向に等間隔に一列に設けられている。また、検出部41は、左端のセンサ部41aより左側に、静電容量式の別のセンサ部41gが配置されている。このセンサ部41a〜41fは、表面フィルム90に形成された操作部91の操作表示部91a,91b,91c,91d,91e,91fに対応している(対向して配置されている)。
【0016】
検出部41は、扉2aへの組み込み時に操作部91と対をなすものである。すなわち、絶縁体であるガラス板20(図1参照)、表面フィルム90、操作部用導光板50を介して、操作部91が表側に検出部41が裏側に重なるように配置される。
【0017】
また、基板40には、検出部41の上方に複数の孔部45aが形成され、該複数の孔部45aのそれぞれから、表示部用導光板70が基板40の前面側に突出するように取り付けられる。
【0018】
また、基板40には、検出部41の右端のセンサ部41fの近傍に、後記する突起部52(凸部)が挿入される挿入孔46(凹部)と、検出部41のセンサ部41aの近傍に、後記する突起部53(凸部)が挿入される挿入孔47(凹部)が形成されている。突起部52,53は、円柱状に形成され、基板40に向けて突出している。なお、本実施形態では、突起部52,53と挿入孔46,47とによって位置決め部が構成されている。
【0019】
操作部用発光手段42は、4個の操作部用LED(light emitting diode)42a,42b,42c,42dで構成され、基板40の前面(表面)に実装されている。また、操作部用発光手段42は、センサ部41a〜41fの並び方向(左右方向)の一側(センサ部41fより右側)に2個の操作部用LED42a,42bが配置され、他側(センサ部41aより左側)に2個の操作部用LED42c,42dが配置されている。また、一側の操作部用LED42a,42bは、上下に離間して配置され、操作部用LED42aが検出部41に対応する高さ位置に配置さている。また、他端側の操作部用LED42c,42dも、同様にして上下に離間して配置され、操作部用LED42cが検出部41に対応する高さ位置に配置されている。
【0020】
また、操作部用LED42a〜42dは、照射方向が横向き、つまり基板40の面に沿う方向に(検出部41に向けて)発光するように配置されている。また、操作部用LED42a,42bは、操作部用LED42c,42dと対向する向きとなるように配置されている。
【0021】
表示部用発光手段43(図3参照)は、操作部用発光手段42とは反対側、すなわち基板40の背面に複数の表示部用LED43aを備えている。それぞれの表示部用LED43aは、孔部45aの右側または左側の縁に設けられている。
【0022】
判定部(図示せず)は、基板40内において操作部91と検出部41との間の静電容量の変化を検出する。この判定部は、静電容量に変化があると判定した場合、当該静電容量の変化に応じた発振、振幅が変化する発振回路を含んでいる。
【0023】
自動制御部44(図3参照)は、判定部が出力するスイッチ信号、オン/オフ信号に基づいて、負荷を駆動させる。なお、単に操作部91の前を使用者が通ったり、冷蔵庫前面(扉2a)を使用者が掃除のために拭いたりする動作等によっては、判定部が出力するスイッチ信号,オン/オフ信号を出力しない構成としてある。
【0024】
操作部用導光板50は、検出部41の前面側に配置され、操作部用LED42a〜42dからの光を拡散するものであり、透明または半透明に形成されている。また、操作部用導光板50は、左右に細長い形状であり、検出部41の各センサ部41a〜41fに対向する位置に光取出部51a,51b,51c,51d,51e,51fが形成されている。なお、操作部用導光板50は、アクリル樹脂(メタクリル酸メチル)、スチロール樹脂(ポリスチレン)などで形成されている。
【0025】
また、操作部用導光板50は、上端が左右方向に水平に延びる側面52a、下端が左右方向に水平に且つ側面52aよりも短く延びる側面52b、右端が上下方向に垂直に延びる側面52c、左端が上下方向に垂直に延びる側面52dを有している。つまり、操作部用導光板50は、側面52a,52b,52c,52dに、窪み形状の切欠きが設けられていない平坦な形状である。これにより、操作部用LED42a〜42dからの光を効率的に伝播することができる。
【0026】
また、操作部用導光板50は、基板40側に向けて突出する位置決め用の突起部52,53が形成されている。一方の突起部52は、光取出部51fよりも左右方向の右側に形成されている。他方の突起部53(図3参照)は、光取出部51aよりも左右方向の左側に形成されている。
【0027】
また、操作部用導光板50は、操作部用LED42cが配置される逃げ用の四角形状の切欠き54が形成されている。また、操作部用導光板50は、突起部52を形成するための補強用の突出部55が側面52cから右側に突出して形成されている。
【0028】
基板ケース60は、合成樹脂製(例えば、ABS樹脂)のものであり、前面に開口61を有する略四角皿形状を呈している。基板ケース60の底面には、表示部用導光板70を保持する保持部62が形成されている。また、基板ケース60には、基板40を位置決めするための突起63a,63b(突起63bは図6参照)が形成されている。
【0029】
基板ケース60は、低反射色調である灰色系の色調(塗装、またはフィルム転写)を有している。ところで、基板ケース60の色が白色等の光を反射させ易い色の場合、表示部用LED43aを発光させたとき、表示部用LED43a(図3参照)の背面側の基板ケース60によって光が反射および拡散し、光の漏れが生じる虞がある。そこで、基板ケース60の色を光が反射し難い灰色系の色とすることで、表示部92に記された複数の表示文字のうち、特定の文字のみを表示させたとき、隣接した文字側に光が漏れて、表示する必要のない文字が表示されてしまうことを抑制することができる。なお、基板ケース60の色は灰色に限ったものではなく、光を反射し難い色や表面処理を行ったものであればよい。また、基板ケース60の表示部用導光板50に対向する箇所に塗装を施してもよい。
【0030】
表示部用導光板70は、複数の導光部71aを有し、表示部92の文字や図形等のそれぞれに対応し且つ前後に重なって位置するように構成されている。それぞれの導光部71aは、前面が表面フィルム90の面に平行な四角形状の面71bを有している。なお、各導光部71aは、透光性を有する樹脂を一体成型したものであり、基板40の裏面側では導光部71aのそれぞれは繋がって成型されている。
【0031】
表示部用遮光板80は、樹脂材で形成され、それぞれの導光部71aの周囲を全周に亘って囲むように、複数の孔部80aが形成されている。換言すると、孔45aを介して基板40の前面側に位置した導光部71aの周囲は、孔部80aを形成する枠部に囲まれることで、各導光部71aがそれぞれ独立した導光部となっている。さらに、導光部71aの側面の全周を表示部用遮光板80で囲むことで、導光部71aの外部に光が漏れ難くなり、導光部71a内部で光の反射及び拡散を行い、発光表示される文字の照度斑を抑え、均一に表示することができる。また、他の導光部71aや隣接する他の表示文字への光の漏れを抑制し、表示時の外観意匠性及び表示内容の誤表示を防ぐことができる。
【0032】
また、表示部用遮光板80を暗い色調(例えば、黒色系)にすることで、表示部用LED43a(図3参照)からの光を表示部用導光板70の内部で反射および拡散させることができ、表示する文字や図形等の照度斑を抑えて明確に表示することができる。
【0033】
表面フィルム90は、操作部用導光板50および表示部用遮光板80の前面に密着または近接して設けられている。また、表面フィルム90は、操作部用発光手段42および表示部用発光手段43(図3参照)からの光を裏面から前面に透過して、ガラス板20側に透過させる構成となっている。また、表面フィルム90は、その厚さがフィルム状やシート状のように薄く、未着色部や薄い着色部で光を透過できるものであればよい。
【0034】
図3は、基板組立体を背面側から見たときの分解斜視図である。
図3に示すように、操作部用導光板50に形成された突起部52,53は、基板40に形成された挿入孔46,47に挿入されることで、操作部用導光板50が基板40に位置決めされた状態で取り付けられる。
【0035】
表示部用導光板70の各導光部71aは、表示部用LED43aに近い側が厚く、表示部用LED43aから離れるにつれて薄くなる傾斜面71cを有している。そして、各傾斜面71cが保持部62に形成された斜面62a(図2参照)に面で接することで、表示部用導光板70が基板ケース60に安定して保持できるとともに、表示部用LED43aの光を表示部用導光板70の全体に導くことができる。
【0036】
表示部用遮光板80は、背面側で且つ孔部80aの左右方向の一方の側部に、基板40の前面に設けられた抵抗部品45b(図2参照)を収納するための凹部80bが形成されている。すなわち、基板40に設けられた表示部用LED43aの抵抗部品45bは、基板40の前面に設けられている。この抵抗部品45bは、基板40前面の導光部71aの側部近傍に位置し、表示部用遮光板80に設けられた凹部80bで覆われている。この凹部80bを設けたことで、抵抗部品45bを収納するために表示部用遮光板80よりも前側に凸部を形成することなく、表示部用遮光板80の前面が平面状になるため、基板組立体30を薄型化できる。
【0037】
図4は、基板組立体の表面フィルムを示す正面図である。
図4に示すように、表面フィルム90は、基板組立体30(図2参照)の最前面に設けられ、正面視において横長の長方形状を呈している。また、表面フィルム90は、一点鎖線E1で囲んで示すように、使用者が指でタッチして操作を行う操作部91を有している。また、表面フィルム90の上側には、一点鎖線E2で囲んで示すように、操作部91の操作によって設定された状態を表示する表示部92が設けられている。
【0038】
操作部91は、操作表示部91a,91b,91c,91d,91e,91fによって構成されている。各操作表示部91a〜91fは、扉2aの幅方向に沿って一列に並んで配置されている。また、操作表示部91a、91d,91eの下側には、該操作表示部91a,91d,91eを別の操作によって別の機能を実行するための表示用の文字等が形成されている。
【0039】
各操作表示部91a〜91fは、文字(節電,冷凍,冷蔵,製氷,冷却モード、真空チルドの各文字)と図形等によって構成されている。文字および図形等の表示は、表面フィルム90の色を部分的に抜いて表された透光性を有する文字、図形および記号であり、操作部用LED(発光ダイオード)42a〜42dが発光したときのみガラス板20の前面に透過して表示され、使用者が文字、図形等を認識できる。
【0040】
また、表面フィルム90には、操作部91および表示部92とは別の領域に表示用タッチ部93が形成されている。この表示用タッチ部93は、ガラス板20の裏面に直接印刷等により表わされたものである。なお、ガラス板20の裏面に表示用タッチ部93を設ける手段としては、印刷の他、エッチングや象嵌等が挙げられる。
【0041】
使用者が冷蔵庫1の外部から、例えば操作表示部91aを操作することで、節電モードを設定でき、操作表示部91bを操作することで冷蔵室2(図1参照)の室温を設定でき、操作表示部91cを操作することで、冷凍室4,5(図1参照)の室温を設定できる。また、操作表示部91dを操作することで、製氷装置の運転オン/オフや急速製氷を設定できる。また、操作表示部91eを操作することで、冷蔵室2や冷凍室4,5を急速に冷却したり、野菜室6(図1参照)の冷却を強くしたりできる。また、操作表示部91fを操作することで、冷蔵室2内に設けられた貯蔵空間を減圧或いは低酸素状態にして、貯蔵食品の鮮度維持や酸化劣化の抑制を図る貯蔵室(図示なし)の温度を調節したり、減圧或いは低酸素化の機能を切る(OFFする)ように設定できる。すなわち、操作部91を使用者が操作することで、冷蔵庫1の諸機能の設定ができる。
【0042】
表示部92は、操作部91からの入力結果を冷蔵庫本体10の外部(扉2aの前面)に表示する。これにより、使用者が操作部91で行った操作を確認したり、先に設定されている諸機能の状態を確認したりすることができる。
【0043】
また、表示部92の文字(「給水」、「開閉多,節電」、「強,中,弱」、「急速製氷,製氷,製氷停止」、「デリシャス冷凍,急冷凍,野菜室強」、「真空チルド,真空氷温,真空切」)や図形等は、操作部91と同様に表面フィルム90の色を部分的に抜いて表された透光性文字および図形であり、基板40上の表示部用LED43aが発光したときのみガラス板20の前面に透過して表示され、使用者が文字、図形等を認識できる。
【0044】
操作部91の背面には、静電容量の変化を検出する検出部41(図2参照)が位置している。この検出部41は、基板40(図2参照)表面に設けられた複数のセンサ部41a〜41fで構成され、その近傍に操作部用LED42a〜42d(図2参照)が設けられている。表面フィルム90には、基板40の検出部41と操作部用LED42a〜42dが設けられた領域に、高反射性色調(一例として白色系)のものが塗装されている。これにより、操作部用LED42a〜42dの光を反射させ、操作部用導光板50に一様に光を拡散させることができる。なお、当該白色領域はレジスト印刷、シルク印刷等、特に限定するものではない。
【0045】
表面フィルム90は、ガラス板20の裏面に、密着或いは隙間がごく僅かとなるように取り付けられている。そのため、表示用タッチ部93を操作した後、ガラス板20を透過して、扉2aの正面から、明確にその文字表示を確認することができる。すなわち、視認性が高く、かつ平面なガラス板20で外表面が構成された、外観性の優れた扉を構成している。
【0046】
表示用タッチ部93は、操作部91および表示部92を点灯させ表示させるためのタッチ部であり、表示用タッチ部93を操作することで、センサ部41g(図2参照)による検出に基づいて、操作部91および表示部92が消灯状態から点灯状態に移行する。すなわち、使用者が表示用タッチ部93(一例として「MENU」の文字表示マーク)を押す、触れる、手指を近づける等の操作をすることで、常時視認可能な表示用タッチ部93以外の操作部91および表示部92の文字や図形等が、消灯状態から点灯状態に切り替わり、ガラス板20上に表示され、操作部91の操作が可能となる。これにより、通常時、常時視認可能な文字や図形等の表示は表示用タッチ部93のみとなり、操作部91および表示部92の非点灯時はシンプルな外観とすることができ、デザイン性を向上することができる。また、操作部91および表示部92を必要なときだけ点灯させるので、省エネルギー効果を得ることができる。
【0047】
図5は、操作部用導光板の正面図である。なお、図5では、光取出部の形状の違いが分かるように模式的に斜線を付して図示している。
図5に示すように、左端の光取出部51aと右端の光取出部51fは同一形状であり、中央の光取出部51cと光取出部51dは同一形状であり、中間の光取出部51bと光取出部51eは同一形状である。
【0048】
例えば、操作部用導光板50の前面には、操作部用LED42a〜42dの光を操作部用導光板50に一様に拡散させるために、シボ加工(表面に細かい皺の模様を形成する加工)が施されている。つまり、光取出部51a,51fは、操作部用LED42a〜42dに最も近いので、光を集めなくても強い光が取り出され、シボ加工によって形成される表面積が最も少なくなるように構成されている。光取出部51c,51dは、操作部用LED42a〜42dから最も遠いので、光を多く集めるために、シボ加工により形成される表面積が最も多くなるように構成されている。光取出部51b,51eは、シボ加工によって形成される表面積が光取出部51a,51fと光取出部51c,51dの中間になるように構成されている。
【0049】
なお、光取出部51a〜51fの製造方法としては、レーザ加工法、金型成形法、サンドブラスト法など、凹凸加工ができる方法を適宜選択して適用することができる。また、光取出部51a〜51fは、シボなどの凹凸形状に限定されるものではなく、可視光の散乱材を含有した樹脂を印刷してもよい。これにより、操作部用導光板50内を全反射により伝播した光が散乱材に到達すると、光が散乱され、効率よく文字や図形等に照射できる。
【0050】
また、光取出部51a〜51fは、操作部用導光板50の表面(前面)に形成した構成としたが、必ずしも表面に限定されるものではなく、操作部用導光板50の裏面(後面)に形成してもよい。なお、光取出部51a〜51fは、操作部用導光板50の裏面よりも、操作部用導光板50の表面に多く設けられているほうが有効である。これにより、操作部用導光板50の裏面の光取出部から放出された光が、基板40に吸収されることや、基板40で様々な方向に反射された光が、表面フィルム90の遮光材に吸収されることを抑制することができる。
【0051】
図6は、基板組立体から表面フィルムと操作部用導光板を除いた状態を示す正面図である。
図6に示すように、操作部用LED42aと挿入孔46との距離をL1とし、操作部用LED42aと最も近いセンサ部41fとの距離をL2とすると、L1<L2の関係となるように構成されている。また、操作部用LED42dと挿入孔47との距離をL3とし、操作部用LED42dと最も近いセンサ部41aとの距離をL4とすると、L3<L4の関係となるように構成されている。
【0052】
このように挿入孔46,47の位置を、操作部用LED42a,42dに近づけて配置することにより、挿入孔46,47の位置を、操作部用LED42a,42dから遠い位置に配置する場合よりも、熱膨張における変化量の誤差を小さくできる。つまり、長さ、熱膨張率を、それぞれL、αとし、温度差をΔTとすると、熱膨張による膨張分の長さΔLは、以下の式で表すことができる。
ΔL=L×α×ΔT
このような式から、長さL(操作部用LED42aと挿入孔46との距離)が短くなることで、熱膨張による変化量を小さくすることができ、誤差を小さく抑えることができる。よって、操作部用導光板50と操作部用LED42a〜42dとの距離を短くすることができる。例えば、距離L1は、10mm以下に設定することが好ましい。
【0053】
また、突起部52(図5参照)が挿入される挿入孔46の直径をR1とし、突起部53(図5参照)が挿入される挿入孔47の直径をR2としたときに、R1<R2の関係となるように構成されている。なお、直径R1は、例えば、突起部52が挿入孔46に隙間なく嵌まる寸法に設定されている。これにより、熱膨張によって操作部用導光板50が膨張したときに、突起部52、53に水平方向の負荷が掛かり過ぎて破損するのを防止することができる。
【0054】
なお、前記した実施形態では、挿入孔47の直径R2を挿入孔46の直径R1よりも大径にする場合を例に挙げて説明したが、径を異ならせる構成に限定されるものではなく、一方の挿入孔を長孔形状にしてもよい。
【0055】
図7は、基板組立体から表面フィルムを除いた状態を示す正面図である。
図7に示すように、操作部用導光板50は、突起部52が挿入孔46(図6参照)に挿入されるとともに、突起部53が挿入孔47(図6参照)に挿入されることで、基板40上に位置決めされる。
【0056】
操作部用LED42a,42bは、操作部用導光板50の側面52c(右側面)の近傍に位置している。操作部用LED42cは、切欠き54の光取出部51a側の側面(壁面)54aの近傍に位置している。操作部用LED42dは、操作部用導光板50の左下部の側面52eの近傍に(側面52eに沿うように)位置している。また、操作部用LED42a,42bは、センサ部41a〜41fの並び方向(左右方向、扉2aの幅方向)の右側に位置し、操作部用LED42c,42dは、センサ部41a〜41fの並び方向(左右方向、扉2aの幅方向)の左側に位置している。
【0057】
ところで、従来の冷蔵庫では、基板ケースに基板を取り付けて、さらに基板ケースに操作部用導光板を取り付けていた。その場合、基板ケースの成形時の誤差と、基板の成形時の誤差と、操作部用導光板の成形時の3つの誤差を考慮しなければならず、操作部用導光板と操作部用LEDとを近づけて配置することができなかった。そこで、本実施形態では、操作部用導光板50を基板40のみに位置決めして取り付けるようにしたので、基板40の成形時の誤差と操作部用導光板50の成形時の誤差のみを考慮するだけでよくなり、操作部用LED42a〜42dを操作部用導光板50のより近接に配置できるようにしたものである。
【0058】
また、操作部用LED42aの照射範囲Qは、例えば、120度であり、突起部52が照射範囲Qに重ならず且つ照射範囲Qよりも後ろ側(照射方向とは反対が側、図示右側)に位置するように構成されている。なお、操作部用LED42bについても同様にして配置される。また、操作部用LED42c,42dについても、同様にして配置される。
【0059】
基板ケース60に形成された突起63aが挿入される孔48aは円形であり、突起63bが挿入される孔48bは、長孔形状である。これにより、基板40が基板ケース60に対して膨張したときの互いの変形を吸収できるようになっている。
【0060】
また、操作部用導光板50の側面(上面)52aは、表示部用遮光板80の下面80cと接している。これにより、表示部用導光板50が基板40上にさらに安定して保持される。
【0061】
図8は、操作部用導光板の突起部と操作部用LEDとの高さ関係を示し、(a)は操作部用導光板が基板に取り付けられる前、(b)は操作部用導光板が基板に取り付けられた後である。
図8(a)に示すように、操作部用導光板50の突起部53の高さ寸法H1は、操作部用LED42dの基板40の表面からの高さ寸法H2よりも大きく形成されている。操作部用導光板50を基板40に取り付ける場合(図8(b)参照)、図8(a)に示す状態の操作部用導光板50を基板40上でスライドさせながら取り付けたとしても、操作部用導光板50の側面(端面)が操作部用LED42dに衝突するのを防止することができ、操作部用LED42dのレンズが傷ついたり、脱落したりするのを防止できる。なお、図8(b)における操作部用LED42dは、操作部用導光板50の奥側に位置していることを示している。
【0062】
なお、ここでは、突起部53と操作部用LED42dとの関係を例に挙げて説明したが、突起部53と操作部用LED42cとの関係、突起部52と操作部用LED42aとの関係、突起部52と操作部用LED42bとの関係についても、前記と同様の構成である。よって、操作部用導光板50の基板40への取付時に、操作部用導光板50が操作部用LED42a,42b,42cに衝突するのを防止でき、操作部用LED42a,42b,42cのレンズが傷ついたり、脱落したりするのを防止できる。
【0063】
図9は、発光効率の効果を説明する図を示し、(a)は操作部用導光板と操作部用LEDとの距離が近い場合、(b)は操作部用導光板と操作部用LEDとの距離が遠い場合である。
ところで、図9(b)に示すように、操作部用導光板50の側面52cと操作部用LED100との距離が離れ過ぎていると(距離S2)、操作部用LED100から前向き(図示上向き)に照射される光の一部が操作部用導光板50の側面52cに照射されず、発光効率が低下する原因となっていた。そこで、操作部用LED100を操作部用導光板50に近づけることが考えられるが、前記したように3つの誤差を考慮しなければならないため、これ以上操作部用LED100を操作部用導光板50に近づけることができなかった。また、操作部用導光体50の厚みを増して操作部用LED100の光の逃げを抑えることも考えられるが、操作部用導光板50の厚みを増し過ぎると、操作部用導光板50の内部での光の反射回数が減るため、光が奥(長手方向の中央側)まで届きにくくなる。
【0064】
そこで、本実施形態では、図9(a)に示すように、操作部用導光板50が基板40で位置決めされるようにしたので、操作部用導光板50の成形時の誤差と基板40の成形時の誤差の2つの要素だけを考慮すればよくなり、操作部用LED42aと操作部用導光板50との距離S1を、従来の操作部用LED100と操作部用導光板50との距離S2よりも近づけることができるようになった。具体的には、操作部用導光板50の長手方向両側(長手方向の一方の端部)から操作部用LED42aまでの距離S1(所定距離)を、操作部用導光板50の厚みTより短くできた。このため、操作部用LED42aから上向きに照射される光も操作部用導光板50の側面52cに当てることができるようになり(図9(a)参照)、発光効率を高めることが可能になる。
【0065】
なお、本実施形態では、操作部用LED42aを例に挙げて説明したが、その他の操作部用LED42b,42c,42dについても同様に、操作部用LED42b,42c,42dから上向きに照射される光も操作部用導光板50の側面52c,52e,54aに当てることができるようになり、発光効率を高めることができるようになった。
【0066】
図10は、基板組立体の扉の取付状態を示す縦断面図である。なお、図10は、扉2aの基板組立体30が装着される部分を切り欠いた断面を示している。
図10に示すように、扉2a内には、基板組立体30が装着されるケースカバー8が設けられている。なお、扉2aの側面には、ケースカバー8に対応する位置に蓋(不図示)が設けられ、この蓋を取り外すことでケースカバー8に基板組立体30を装着できるようになっている。また、扉2a内には、ケースカバー8の周囲に発泡断熱材7が充填されている。
【0067】
ケースカバー8は、基板組立体30を発泡断熱材7から隔離する役目を果たしている。また、ケースカバー8は、表面フィルム90を、ガラス板20に密接若しくは近接するように、基板組立体30をケースカバー8内に保持する役目を果たしている。
【0068】
本実施形態では、操作部用LED42a〜42dと操作部用導光板50とを基板40の前後方向ではなく、基板40の面に沿う方向(幅方向、左右方向)に並べて配置したことで、基板組立体30を薄型化でき、基板組立体30の背面に充填される発泡断熱材7の厚み寸法S10を増すことができ、断熱性能を高めることができる。
【0069】
また、ガラス板20の裏面は、有色塗料が塗布または鏡面処理が施されている。これにより、発泡断熱材7が正面側から見えないように処理されて、かつ操作部91および表示部92が表示用タッチ部93の操作によって明確に視認されるので、外観性の優れた扉2aが構成されている。
【0070】
以上説明したように、本実施形態の冷蔵庫1では、基板組立体30が、センサ部41a〜41fが幅方向に一列に配列された検出部41および横向きに照射される操作部用LED42a〜42dが設けられた基板40と、基板40の前面に設けられて各センサ部41a〜41fに対応する操作表示部91a〜91fが形成された操作部91と、操作部用LED42a〜42dの光を各操作表示部91a〜91fに導く操作部用導光板50と、を備え、操作部用導光板50は、基板40に位置決め部(突起部52,53および挿入孔46,47)を介して位置決めされ、操作部用LED42a〜42dの数は、センサ部41a〜41fの数よりも少なく配置されている。これにより、操作部用LED42a〜42dと操作部用導光板50の取付時の誤差を低減させることでき、操作部用LED42a〜42dと操作部用導光板50との距離を従来よりも縮めることが可能になる。このため、操作部用導光板50による発光効率が向上し、操作部用LED42a〜42dの工数を削減することが可能になる。また、操作部用LED42a,42dの員数を減らすことができるので、製造コストを低減できる。
【0071】
また、本実施形態では、位置決め部が操作部用導光板50に形成される突起部52,53と、基板40に形成されて突起部52,53が挿入される挿入孔46,47とで構成され、操作部用LED42a,42dと挿入孔46,47との距離L1,L3は、操作部用LED42a,42dと当該操作部用LED42a,42dに最も近いセンサ部41f,41aとの距離L2,L4よりも短く設定されている(図6参照)。これにより、熱膨張による変化量(誤差)を小さくすることができ、操作部用LED42a〜42dを操作部用導光板50の近くに配置することができ、発光効率を向上できる。
【0072】
また、本実施形態では、挿入孔46,47が2箇所に形成され、挿入孔47の直径が挿入孔46の直径よりも大きく形成されている。これにより、操作部用導光板50が熱膨張で変形したときに、突起部52,53にかかる負荷を低減でき、突起部52,53が破損するのを防止できる。
【0073】
また、本実施形態では、操作部用導光板50が表面フィルム90の各操作表示部91a〜91fに対応する位置において当該操作表示部91a〜91fに向けて光を取り出す光取出部51a〜51fを有し、操作部用LED42a,42bが操作部用導光板50の長手方向の一方に配置され、操作部用LED42c,42dが操作部用導光板50の長手方向の他方に配置されている。これにより、操作部用LED42a〜42dの数を、センサ部41a〜41fの数より減らしたとしても、操作表示部91a〜91fを均一に発光させることができる。
【0074】
また、本実施形態では、光取出部51a〜51fが操作部用LED42a〜42dに近い側から遠い側に向けて、表面積が大きくなるように形成されている。これにより、操作部用LED42a〜42dに近い側では、表面積を小さくして光の取出しを少なくし、操作部用LED42a〜42dから遠い側では、表面積を大きくして光の取出しを多くすることで、操作表示部91a〜91fを均一に発光させることができる。
【0075】
本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明を変更しない範囲において種々変更することができる。例えば、前記した実施形態では、ガラス板20の背面(裏面)に基板組立体30を配置した場合を例に挙げて説明したが、基板組立体30が最表面に位置する構成であってもよい。
【0076】
また、前記した実施形態では、6個のセンサ部41a〜41fを備えた検出部41を備え、センサ部41a〜41fの並び方向の両側にそれぞれ2個の操作部用LED42a,42b(操作部用LED42c,42d)を配置した場合を例に挙げて説明したが、センサ部の数より操作部用LEDの数が少ないものであれば、センサ部が5個以下であっても7個以上であってもよい。また、操作部用LEDの個数についても、センサ部の数より操作部用LEDの数が少ないものであれば、4個に限定されるものではなく、3個以下であっても、5個以上であってもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 冷蔵庫
2a 扉
7 発泡断熱材(断熱材)
10 冷蔵庫本体
30 基板組立体
40 基板
41 検出部
41a,41b,41c,41d,41e,41f センサ部
42a,42b,42c,42d 操作部用LED(LED)
46,47 挿入孔(凹部、位置決め部)
50 操作部用導光板(導光板)
51a,51b,41c,51d,51e,51f 光取出部
52,53 突起部(凸部、位置決め部)
54 切欠き
90 表面フィルム(表示部材)
91 操作部
91a,91b,91c,91d,91e,91f 操作表示部
S1 距離(所定距離)
T 厚み(導光板の厚み)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10