(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第1実施形態>
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<遊技機の構造>
図1を用いて、第1実施形態における遊技機1の構造について説明する。
図1は、遊技機1の正面図の一例である。遊技者は、遊技媒体(例えばメダルや遊技球)を用いて遊技機1で遊技する。本実施形態においては、遊技媒体としてメダルが用いられる遊技機1(パチスロ機)を例示する。
【0010】
遊技機1は、正面側(遊技者側)に開口を有する箱状のキャビネットと、前面扉3とを含んで構成される。キャビネットには蝶番機構が設けられる。前面扉3は、蝶番機構により、キャビネットの開口を開閉可能に軸支される。
【0011】
図1に示すように、前面扉3の周縁側には、複数(
図1の例では14個)の筐体ランプ5が設けられる。各筐体ランプ5は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode)などの発光体と、当該発光体を覆う光透過性のレンズとから構成される。筐体ランプ5は、遊技機1における各演出に応じた態様で発光する。
【0012】
図1に示すように、前面扉3には、腰部パネル6が設けられる。腰部パネル6は、遊技機1の名称などが描かれる。また、腰部パネル6の下側には、メダルを貯留する受皿ユニット7が設けられる。受皿ユニット7は、貯留したメダルを遊技者が自由に取り出すことができるように設けられる。
【0013】
前面扉3には、メダルが投入される開口を有するメダル投入部8と、遊技機1の内部からのメダルが排出されるメダル払出口9とが設けられる。メダル投入部8から規定枚数(3枚)のメダルが投入されると、遊技が開始可能になる。規定枚数は、遊技の状態に応じて設定される。メダル払出口9から排出されたメダルは、受皿ユニット7に貯留される。
【0014】
前面扉3の正面の中央側には、パネル10が設けられる。パネル10の中央には、略矩形状の表示窓11が形成される。表示窓11からは、キャビネットの内部の複数のリール12(12L、12C、12R)を視認することができる。
【0015】
各リール12は、略円筒状のドラム部と、ドラム部の外周面に装着された帯状のシート部材とを含んで構成される。リール12のシート部材は、光透過性であり、複数種類の図柄が描かれている。各リール12は、回転可能に設けられ、相互に隣り合うように水平方向に配列される。具体的には、各リール12は、回転軸が同一の直線上に位置するように配列される。ステッピングモーター101(101L、101C、101R)がリール12の各々に設けられ(図示略)、各リール12は、各ステッピングモーター101により回転する。
【0016】
図2は、本実施形態の各リール12に配列された各図柄を示す図である。
図2に示すように、複数のリール12の各々の外周は、21個のコマに区分される。
図2に示すように、各コマには1個の図柄が描かれている。本実施形態では、
図2に示す図柄の配列の下からNコマ目(Nは数値「0」から数値「20」までの整数)を図柄位置「N」と記載する場合がある。
図2に示す通り、各リール12には、セブン図柄と赤BAR図柄と青BAR図柄と黒BAR図柄とベル図柄とリプレイ図柄とスイカx図柄とスイカy図柄とチェリー図柄とブランク図柄とが配列される。
【0017】
具体的には、セブン図柄は、左リール12Lの図柄位置「18」と、中リール12Cの図柄位置「18」と、右リール12Rの図柄位置「18」とに配列される。赤BAR図柄は、左リール12Lの図柄位置「10」と、中リール12Cの図柄位置「12」と、右リール12Rの図柄位置「14」とに配列される。青BAR図柄は、左リール12Lの図柄位置「3」と、中リール12Cの図柄位置「6」と、右リール12Rの図柄位置「9」とに配列される。黒BAR図柄は、左リール12Lの図柄位置「5」と、中リール12Cの図柄位置「4」と、右リール12Rの図柄位置「11」とに配列される。ベル図柄は、左リール12Lの図柄位置「1」「6」「11」「14」「19」と、中リール12Cの図柄位置「2」「7」「10」「15」「20」と、右リール12Rの図柄位置「1」「4」「8」「13」「17」とに配列される。リプレイ図柄は、左リール12Lの図柄位置「2」「7」「12」「15」「20」と、中リール12Cの図柄位置「0」「3」「8」「11」「16」と、右リール12Rの図柄位置「0」「3」「7」「12」「16」とに配列される。スイカx図柄は、左リール12Lの図柄位置「0」「4」「8」「13」と、中リール12Cの図柄位置「5」と、右リール12Rの図柄位置「15」とに配列される。スイカy図柄は、左リール12Lの図柄位置「16」と、中リール12Cの図柄位置「9」と、右リール12Rの図柄位置「2」「6」「20」とに配列される。チェリー図柄は、左リール12Lの図柄位置「17」と、中リール12Cの図柄位置「13」「14」と、右リール12Rの図柄位置「10」「19」とに配列される。ブランク図柄は、左リール12Lの図柄位置「9」と、中リール12Cの図柄位置「1」「17」「19」と、右リール12Rの図柄位置「5」とに配列される。
【0018】
なお、
図2では、実際の各図柄の色彩とは異なる色彩で各図柄を示す。また、各リール12の各図柄は、当該リール12が回転中であっても、遊技者が概ね識別可能である。したがって、遊技者は、特定の図柄が表示窓11内を通過するタイミングで、リール12を停止させる操作(いわゆる目押し)をすることができる。各リール12の図柄の配列を示す図柄配置テーブル(図示略)がメインROM302に記憶される。
【0019】
図1に示した前面扉3の表示窓11には、リール12毎に3個の図柄が停止表示される。すなわち、全てのリール12が停止した状態では、表示窓11に合計9個の図柄が停止表示される。本実施形態では、各図柄が表示される領域を「図柄表示領域」という。
【0020】
図3は、図柄表示領域を説明するための図である。
図3に示すように、図柄表示領域は、各単位領域U(L、C、R)を含んで構成される。単位領域Uの各々には、1個の図柄が表示される。各単位領域Uは、左リール12Lの各図柄が表示される各単位領域ULと、中リール12Cの各図柄が表示される各単位領域UCと、右リール12Rの各図柄が表示される各単位領域URとを含んで構成される。各単位領域ULは、上段に位置する単位領域UL1と中段に位置する単位領域UL2と下段に位置する単位領域UL3とを含む。また、各単位領域UCは、上段に位置する単位領域UC1と中段に位置する単位領域UC2と下段に位置する単位領域UC3とを含み、各単位領域URは、上段に位置する単位領域UR1と中段に位置する単位領域UR2と下段に位置する単位領域UR3とを含む。
【0021】
規定枚数のメダルがメダル投入部8に投入されると、有効ラインが設定される。有効ラインは、各単位領域Uのうちリール12Lの何れか1個の単位領域Uとリール12Cの何れか1個の単位領域Uとリール12Rの何れか1個の単位領域Uとで構成される領域である。本実施形態の有効ラインは、リール12Lの単位領域UL2とリール12Cの単位領域UC2とリール12Rの単位領域UR2とを結ぶラインである。
【0022】
有効ラインには、遊技の結果としての図柄の組合せが停止表示される。有効ラインに予め定められた図柄の組合せが停止された場合、当該停止した図柄の組合せに応じて遊技者に利益が付与される。例えば、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者にメダルが付与される。また、再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者に再遊技の権利が付与される。具体的には、再遊技に係る図柄の組合せが今回の遊技で表示された場合、メダルの投入を必要とせず次回の遊技が開始可能になる。有効ラインに停止表示することが可能な図柄の組合せは、後述する内部抽選処理の結果に応じて遊技毎に決定される。
【0023】
本実施形態において、リール12Lの上段の単位領域UL1とリール12Cの上段の単位領域UC1とリール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「上段ライン」という場合がある。同様に、リール12Lの中段の単位領域UL2とリール12Cの中段の単位領域UC2とリール12Rの中段の単位領域UR2とを結んだライン(本実施形態の有効ライン)を「中段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3とリール12Cの下段の単位領域UC3とリール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「下段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「右上りライン」という場合がある。同様に、リール12Lの上段の単位領域UL1と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「右下りライン」という場合がある。
【0024】
また、各リール12には、当該リール12のシート部材を内側から照らす各バックライトが設けられる(図示略)。具体的には、リール12の各々には、当該リール12の上段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと中段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと下段ラインの単位領域Uを照らすバックライトとが設けられる。
【0025】
図1に示すように、パネル10には、投入可能表示ランプ13、BETランプ14(14a、14b、14c)、スタートランプ15、指示表示器16、貯留枚数表示器17、再遊技表示ランプ18、ウェイトランプ19と打ち止ランプ20とを含む複数の表示器(以下「表示器ML」という)が設けられる。表示器MLの各ランプは、後述のメインCPU301により制御される。
【0026】
投入可能表示ランプ13は、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態であるか否かを報知する。BETランプ14は、賭けメダルの枚数を表示する。また、BETランプ14は、1枚ランプ14aと2枚ランプ14bと3枚ランプ14cとを含んでいる。1枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aが点灯し、2枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bが点灯し、3枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cが点灯する。スタートランプ15は遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)を受け付けることが可能であるか否かを報知する。
【0027】
指示表示器16は、メインCPU301により制御され、停止ボタン25の操作態様(押順)を指示する指示情報を表示する。詳細には後述するが、メインCPU301は、AT状態の各遊技において、指示情報を指示表示器16に表示させる。また、指示表示器16は、当選役に係る図柄組合せが有効ラインに表示された場合、遊技者に付与されるメダルの枚数を表示する。例えば、図柄組合せ「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに停止表示された場合、9枚のメダルが遊技者に付与され、指示表示器16は数字「9」を表示する。
【0028】
遊技者に付与されたメダルの枚数は、遊技機1(後述のメインRAM303)において電気的に記憶(貯留)することができる。本実施形態では、貯留されているメダルの枚数を「クレジット数」という。クレジット数は、遊技の結果メダルが付与された場合に加算される。また、クレジット数は、規定枚数の賭けメダルが投入された状態において、さらにメダル投入部8からメダルが投入された場合に加算される。貯留枚数表示器17は、クレジット数を表示する。具体的には、貯留枚数表示器17は、数値「0」からクレジット数の上限値である数値「50」までを、記憶されているクレジット数に応じて可変に表示する。
【0029】
再遊技表示ランプ18は、再遊技中である旨を報知する。具体的には、今回の遊技で再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示されてから次回の遊技が終了するまで再遊技表示ランプ18は点灯する。再遊技表示ランプ18が点灯することで、メダルを使用することなく次回の遊技の開始操作が可能であることが遊技者に報知される。ウェイトランプ19は、遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)がされてから各リール12の回転が開始されるまでのウェイト期間に点灯する。ウェイト期間は、1回の遊技に要する平均の時間長を所定値(約4.1秒)以上にするために設けられる。打ち止ランプ20は、遊技が不可能な打ち止め状態である旨を報知する。
【0030】
図1に示すように、前面扉3には、1BETボタン21、MAX−BETボタン22、精算ボタン23、スタートレバー24、複数の停止ボタン25(25L、25C、25R)、演出ボタン26と方向指定ボタン27とを含む複数の操作部が設けられる。各操作部は、遊技者により操作される。
【0031】
1BETボタン21は、貯留されたメダルを用いて1枚の賭けメダルを設定する場合に操作される。MAX−BETボタン22は、貯留されたメダルを用いて規定枚数の賭けメダルを設定する場合に操作される。精算ボタン23は、クレジット数として記憶されたメダルおよび賭けメダルを精算する場合に操作される。精算ボタン23が操作されると、クレジットと賭けメダルとを合計した枚数のメダルがメダル払出口9から払い出される。本実施形態では、MAX−BETボタン22または1BETボタン21の操作をBET操作という場合がある。
【0032】
スタートレバー24は、遊技を開始する場合に遊技者により操作される。遊技者は、遊技が開始可能な状態において、スタートレバー24に対して開始操作をすることで、遊技の開始を指示することができる。本実施形態のスタートレバー24は、前面扉3に対して略垂直な状態から360度何れの方向にも傾動可能である。また、スタートレバー24の握玉部は、透光性を有する樹脂により形成され、レバー演出用ランプ42を内蔵する。レバー演出用ランプ42は、所定の演出において点灯する。
【0033】
停止ボタン25は、リール12を停止する場合に遊技者により操作される。また、停止ボタン25は、停止ボタン25Lと停止ボタン25Cと停止ボタン25Rとを含んでいる。停止ボタン25Lはリール12Lに対応し、停止ボタン25Cはリール12Cに対応し、停止ボタン25Rはリール12Rに対応する。リール12が回転している期間において、当該リール12に対応する停止ボタン25が操作(以下「停止操作」という)されると、当該リール12は停止する。
【0034】
以下、本実施形態においては、各遊技における最初の停止操作を第1停止操作という。同様に、2番目の停止操作を第2停止操作、3番目の停止操作を第3停止操作という。また、遊技機1(後述のメインCPU301)が第1停止操作に基づいてリール12を停止させる制御を第1停止制御という。同様に、第2停止操作に基づくリール12の停止制御を第2停止制御、第3停止操作に基づくリール12の停止制御を第3停止制御という。また、停止操作がされた時点において表示窓11の中段ラインに位置するリール12の図柄位置を停止操作位置という。各リール12の回転中に中段ラインに位置する図柄位置は、図柄カウンタに記憶され、停止操作の時点の図柄カウンタの図柄位置が停止操作位置として取得される。図柄カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。
【0035】
全てのリール12が停止すると、遊技の結果としての図柄の組合せが有効ラインに表示され、当該遊技が終了する。遊技が開始されると、各リール12は一定の回転速度まで加速する。各リール12が一定の回転速度の期間(リール12が定常回転している期間)において、遊技の結果を有効ラインに停止表示させるための停止操作が可能になる。一方で、各リール12が回転を開始してから定常回転するまでの加速期間では、リール12が回転中であっても、遊技の結果を表示させるための停止操作は受付られない。
【0036】
演出ボタン26は、演出に関する指示をする場合に遊技者により操作される。例えば、利用者は、演出ボタン26を操作することで特定の演出の実行を指示することができる。すなわち、当該特定の演出は、演出ボタン26の操作を契機(トリガ)に実行される。なお、MAX−BETボタン22に演出ボタン26の機能を兼備させることも可能である。以上の構成によれば、演出ボタン26が省略され、部品点数を削減することができる。
【0037】
また、今回の遊技が終了してから、次回の遊技を開始するための賭メダルが投入されるまでの期間(以下「非遊技期間」という)において、演出ボタン26が操作された場合、メニュー画像が液晶表示装置30に表示される。
【0038】
演出ボタン26の操作は、演出ボタンスイッチ26SWで検知される。例えば、演出ボタン26が押されていない場合、演出ボタンスイッチ26SWはOFF信号を出力する。一方、演出ボタン26が押されている場合、演出ボタンスイッチ26SWはON信号を出力する。非遊技期間において、演出ボタンスイッチ26SWがOFF状態からON状態に変化した場合、メニュー画像が液晶表示装置30に表示される。
【0039】
方向指定ボタン27は、例えば、液晶表示装置30にメニュー画像が表示されている場合に、遊技者により操作される。方向指定ボタン27は、上ボタン、下ボタン、右ボタンおよび左ボタンを含んで構成される。例えば、方向指定ボタン27の操作により、メニュー画像に表示された選択肢を指定するカーソルを移動させることができる。具体的には、上ボタンが操作されると、メニュー画像内のカーソルが上方向に移動する。同様に、下ボタンが操作されると下方向にカーソルが移動し、右ボタンが操作されると右方向にカーソルが移動し、左ボタンが操作されると左方向にカーソルが移動する。また、非遊技期間において、方向指定ボタン27が操作されると、遊技機1のマスター音量が変更される。
【0040】
図1に示すように、前面扉3のパネル10には、上述した表示器ML(スタートランプ15等)に加え、複数の演出用ランプ28(28a〜28e)と複数の停止操作順序表示ランプ29(29L、29C、29R)とが設けられる。表示器MLの各ランプは、メインCPU301により制御されるのに対し、各演出用ランプ28と各停止操作順序表示ランプ29とは、後述のサブCPU412により制御される。複数の演出用ランプ28のうち演出用ランプ28aおよび演出用ランプ28bは、正面視で表示窓11の左側に設けられ、演出用ランプ28cから演出用ランプ28eは、正面視で表示窓11の右側に設けられる。各演出用ランプ28は、現在の遊技の状態等を報知する。
【0041】
各停止操作順序表示ランプ29は、パネル10のうち表示窓11より下側の領域に設けられ、各停止ボタン25の操作の順序を報知する。
図1に示すように、前面扉3の表示窓11の上側には、各種の画像を表示する液晶表示装置30が設けられる。液晶表示装置30は、遊技機1で実行される演出に応じて動画像および静止画像を表示する。具体的には、液晶表示装置30は、後述の内部抽選処理の結果に係る情報、遊技状態を示唆する情報などを報知する。
【0042】
図1に示すように、前面扉3の上端側には、上部ランプ35(L、R)が設けられる。上部ランプ35は、例えば、各色彩(青色、黄色、緑色、赤色等)に発光可能な発光ダイオードと、当該発光ダイオードを覆うレンズとを含んで構成される。上部ランプ35は、例えば、当選役が有効ラインに停止表示された場合、当該当選役に応じた態様(色彩)で発光する。また、上部ランプ35は、各演出において、当該演出に応じた態様で発光する。
【0043】
図1に示すように、前面扉3には、スピーカー31(31L、31R)とスピーカー32(32L、32R)とが設けられる。スピーカー31は、前面扉3の下端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー31Lと右側に取り付けられるスピーカー31Rとを含む。また、スピーカー32は、前面扉3の上端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー32Lと右側に取り付けられるスピーカー32Rとを含んでいる。スピーカー31とスピーカー32とは、演出に応じた音響(楽曲、音声および効果音)を出力する。例えば、スピーカー31とスピーカー32とは、上述した液晶表示装置30、演出用ランプ28、筐体ランプ5、停止操作順序表示ランプ29またはレバー演出用ランプ42で実行される演出に関連した音響を出力する。スピーカー31とスピーカー32とは、前面扉3の裏面に取り付けられ、前面扉3の表面には、スピーカー31とスピーカー32との各々に対応する位置に、複数の放音孔が形成される。
【0044】
図1に示すように、前面扉3には、返却ボタン33が設けられる。返却ボタン33は、遊技機1の内部のメダル流路におけるメダル詰まりを解消するために操作される。返却ボタン33を操作することで、メダル流路に詰まったメダルがメダル払出口9から排出される。
【0045】
前面扉3には、鍵穴が形成された施錠装置4が設けられる。キャビネットの係止片(図示略)に前面扉3の施錠装置4が係合することで、前面扉3が施錠される。
図1に示すように、施錠装置4の鍵穴は、前面扉3の前面に位置し、前面扉3を解錠するための鍵(図示略)が挿入可能である。後述するように、キャビネットの内部には各種の操作部(例えば設定変更ボタン37)が設けられる。キャビネットの内部の各操作部は、前面扉3を解錠する鍵の管理者(例えば遊技機1が設置される遊技場の店員)によって操作される。
【0046】
キャビネットの内部には、メイン制御基板300が設けられる。具体的には、メイン制御基板300は、透明の基板ケースに収められ、キャビネットの背面板に取り付けられる。メイン制御基板300には、後述のメインCPU301を含む各種の電子部品が実装される。また、メイン制御基板300は、後述のリール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を含む各種の基板とコネクタ(図示略)を介して電気的に接続される。なお、上述した各種の基板は、単一の基板で構成してもよいし、複数の基板で構成してもよい。
【0047】
キャビネットの内部には、設定表示部36および設定変更ボタン37が設けられる。設定表示部36は、遊技機1の設定値を表示する。設定値とは、遊技機1の出玉率に関する数値であり、各遊技において設定値に応じた確率で各種の抽選が実行される。例えば、設定値は「1」から「6」までが設けられ、設定値「6」が最も出玉率が高くなる。本実施形態においては、設定変更用の鍵穴に設定変更キーを挿入して回転した場合に、設定表示部36は、設定値を表示する。
【0048】
設定変更ボタン37は、設定表示部36の数値を変更する場合に操作される。設定表示部36は、設定変更ボタン37が操作される毎に、数値を1づつ加算して表示する。例えば、設定表示部36に数値「1」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作されると、設定表示部36に数値「2」が表示される。ただし、設定表示部36に数値「6」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作された場合、設定表示部36には数値「1」が表示される。設定表示部36に設定値が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、当該操作の時点で設定表示部36に表示されている数値が設定値として記憶される。
【0049】
前面扉3の裏面には、サブ制御基板400が設けられる。サブ制御基板400は、演出制御基板410、画像制御基板420およびサウンド基板430を含む各種の基板を含んで構成される。
【0050】
キャビネットの内部には、電源装置510が設けられる。電源装置510は、AC−DCコンバータおよびDC−DCコンバータ(何れも図示略)を具備し、遊技機1の外部から供給される交流電圧から直流電圧を生成し、生成した直流電圧から複数種類の直流電圧を生成する。例えば、電源装置510は、モータやソレノイドの駆動に用いられる32Vの直流電圧と、液晶表示装置30に供給される12Vの直流電圧と、電子回路基板(例えばメイン制御基板300)に供給される5Vの直流電圧とを生成する。
【0051】
電源装置510には、電源ボタン511およびリセットボタン512が設けられる。電源ボタン511をON状態に操作した場合、遊技機1に電源が供給され、電源ボタン511をOFF状態に操作した場合、電源が遮断される。リセットボタン512は、遊技状態などをリセットする場合に操作される。具体的には、リセットボタンを操作した場合、後述のメインRAM303の所定の記憶領域が初期値にリセットされる。
【0052】
メイン制御基板300には各種の電子部品が設けられる。具体的には、メインCPU301、メインROM302、メインRAM303、抵抗、コンデンサ、コネクタ、設定表示部36およびメイン表示器40を含む各種の電子部品がメイン制御基板300に実装される。コネクタは、メイン制御基板300と他の制御装置とを電気的に接続するために用いられる。
【0053】
メインCPU301は、遊技の進行に応じて各種の遊技情報(ボーナス割合、BB割合、直近ボーナス割合、直近BB割合、規制期間割合)を算出し、当該遊技情報に応じた表示情報をメイン表示器40に表示させる。表示情報は、各遊技情報に対応する各識別情報と、当該遊技情報の大きさを示す割合情報とを含む。
【0054】
メイン表示器40は、第1表示部40Xと第2表示部40Yとを含んで構成される。第1表示部40Xは、上述した識別情報を表示する。また、第2表示部40Yは、上述した割合情報を表示する。第1表示部40Xは2個の7セグメントディスプレイで構成され、第2表示部40Yは2個の7セグメントディスプレイで構成される。メイン表示器40は、遊技機1の電源が投入された場合、表示情報の表示を開始し、その後、電源が遮断されるまで継続する。詳細には後述するが、各種の遊技情報に対応する複数の表示情報をメイン表示器40は表示する。各表示情報は、予め定められた時間間隔(約5秒)で切替えて表示される。
【0055】
<遊技機の回路>
遊技機1の構造の説明は以上である。以下において、
図4を用いて遊技機1が備える各回路の機能について説明する。遊技機1は、
図4に示すように、リール基板100、中継基板200、メイン制御基板300、サブ制御基板400および電源基板500を具備する。
【0056】
<メイン制御基板>
メイン制御基板300は、
図4に示すように、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303と乱数発生器304とI/F(インターフェース)回路305とを含んで構成される。なお、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303とを、別体の電子機器として具備してもよいし、各要素が一体的に構成されたワンチップ型のマイクロコンピュータとして具備してもよい。
【0057】
メインROM302は、メインCPU301により実行される制御プログラムおよび各種のデータ(例えば当選エリア抽選テーブル)を不揮発的に記憶する。メインRAM303は、メインCPU301が実行する各処理で用いられる各種のデータを記憶する。
【0058】
メインCPU301は、メインROM302に記憶される制御プログラムを読み込み、遊技の進行に合わせて所定の処理を行うことにより、サブ制御基板400と各リール12とメダルを払出すホッパー520と表示器MLとを含む各種の機器を制御する。
【0059】
乱数発生器304は、後述する内部抽選処理において用いられる乱数値R1を生成する。本実施形態の乱数発生器304は、カウンタ回路とサンプリング回路とパルス発生回路(何れも図示略)とを具備し、ハードウェア乱数を生成する。具体的には、パルス発生回路は所定の周期でカウンタ回路に信号を出力する。カウンタ回路の数値は、パルス発生回路から信号が入力される毎に「1」だけインクリメントされる。サンプリング回路は、遊技者が遊技の開始操作をした場合に、カウンタ回路の数値を乱数値R1として記憶する。乱数値R1は、数値「0」〜「65535」の範囲で生成される。なお、ソフトウェア乱数を乱数値R1として採用してもよい。
【0060】
本実施形態においては、乱数値R1に加え乱数値R2が生成される。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、数値「0」〜「255」の範囲で生成される。後述するように、乱数値R2は、回胴演出決定処理で用いられる。また、メインCPU301は、乱数値R3を生成する。乱数値R3は、乱数値R1と同様に、数値「0」〜「65535」の範囲で生成されるハードウェア乱数である。乱数値R3は、後述するAT決定処理で用いられる。なお、乱数値R3としてソフトウェア乱数を採用してもよい。
【0061】
I/F回路305は、各種の操作部(例えばスタートレバー24)の各スイッチSW(例えばスタートスイッチ24SW)からの信号および各センサSE(例えばメダルセンサ34SE)からの信号をメインCPU301に入力する。各スイッチSWおよび各センサSEからの信号は、ハイレベルまたはローレベルの信号である。なお、本実施形態においては、説明のため、第1のレベル(ハイレベルまたはローレベル)の信号をON信号と表記し、第2のレベル(ローレベルまたはハイレベル)の信号をOFF信号と表記する。ON信号である第1のレベルがハイレベルであるかローレベルであるかは、スイッチSWまたはセンサSEの種別に応じて設定される。
【0062】
I/F回路305は、表示器ML、ホッパー520および各リール12を駆動させる各種の信号をメイン制御基板300の外部に出力する。また、I/F回路305は、サブ制御基板400に各種のコマンドを出力する。なお、不正なコマンドがメイン制御基板に入力されることを防止するため、サブ制御基板400からのコマンドは、メイン制御基板300で受信されない。
【0063】
リール基板100には、メイン制御基板300からの信号が入力される。リール基板100は、メイン制御基板300からの信号に応じて、駆動パルスを各リール12に出力する。リール基板100からの駆動パルスに応じて、各リール12の各ステッピングモーター101が駆動される。
【0064】
ステッピングモーター101は、複数個(4つ)のコイルを具備する。各コイルのうち励磁されるコイルの組合せは、リール基板100から駆動パルスが入力される毎に順次に切り替わり、励磁されるコイルの組合せが順次に切り替わることにより、各リール12が回転する。具体的には、ステッピングモーター101の励磁されるコイルの組合せが1回切り替えられると、リール12が所定の角度だけ回転する。例えば、パルスが24回付与された場合に、リール12は1コマ(単位領域U)分の角度だけ回転し、パルスが504回付与された場合に、リール12は1回転する。以上の構成では、駆動パルスが付与される時間間隔が短いほどリール12の回転速度は速くなる。
【0065】
メイン制御基板300には、複数のリールセンサ111(111L、111C、111R)からのON/OFF信号がリール基板100を介して入力される。各リールセンサ111のうちリールセンサ111Lはリール12Lに対応し、リールセンサ111Cはリール12Cに対応し、リールセンサ111Rはリール12Rに対応する。各リールセンサ111は、対応するリール12の回転角度が基準位置である場合にON信号を出力する。他方で、各リール12の回転角度が基準位置以外である場合、各リールセンサ111は、OFF信号を出力する。メイン制御基板300のメインCPU301は、各リールセンサ111からの信号と各ステッピングモーター101へ駆動パルスが出力された回数とから、各リール12の回転角度を判別することができる。
【0066】
中継基板200は、メイン制御基板300から表示器MLへの信号を中継する。メイン制御基板300から出力された信号に応じて、表示器MLが駆動される。また、中継基板200は、各操作部(スタートレバー24など)の操作を検出する各センサ(後述のスタートスイッチ24SWなど)からメイン制御基板300に入力されるON/OFF信号を中継する。具体的には、中継基板200は、
図4に示すように、1BETスイッチ21SW、MAX−BETスイッチ22SW、精算スイッチ23SW、スタートスイッチ24SW、停止スイッチ25SWおよびメダルセンサ34SEからのON/OFF信号を中継する。また、
図4に示すように、電源基板500は、リセットスイッチ512SEおよび払出センサ112SEを含む各種のセンサまたはスイッチのON/OFF信号を中継する。
【0067】
1BETスイッチ21SWは、遊技者による1BETボタン21の操作を検出する。また、1BETスイッチ21SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、1BETスイッチ21SWからのON信号が入力された場合、1枚のメダルを賭けメダルに加算する。
【0068】
MAX−BETスイッチ22SWは、遊技者によるMAX−BETボタン22の操作を検出する。また、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号が入力された場合に、規定枚数のメダルを賭けメダルとして設定する。
【0069】
精算スイッチ23SWは、遊技者による精算ボタン23の操作を検出する。精算スイッチ23SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。
【0070】
精算スイッチ23SWからのON信号が入力された場合、または、入賞にかかる図柄の組合せが有効ラインに表示された場合、メインCPU301は、ホッパー520に対してホッパー駆動信号を出力する。ホッパー駆動信号は、メイン制御基板300から電源基板500を介してホッパー520に入力される。ホッパー520は、ホッパー駆動信号が入力されると、メダルの払出しを行う。
【0071】
払出センサ112SEは、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出信号をメイン制御基板300に出力する。具体的には、ホッパー520の排出スリット521bを通過するメダルが検知される位置に、払出センサ112SEが設けられる。払出センサ112SEは、メダルを検知した場合、払出信号を出力する。払出信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、払出信号が入力された回数を計数することで、払い出されたメダルの枚数を判別することができる。
【0072】
電源スイッチ511SWは、電源ボタン511の操作によりON状態またはOFF状態に切り替えられる。電源スイッチ511SWがON状態では、電源装置510から遊技機1に電源が供給され、電源スイッチ511SWがOFF状態では、電源装置510から遊技機1への電源が遮断される。電源装置510は、電源が供給されると直流電圧を生成する。電源装置510で生成された直流電圧は、電源基板500を介してホッパー520を含む各種の装置に供給される。
【0073】
リセットスイッチ512SWは、電源装置510に設けられ、リセットボタン512が操作されるとメイン制御基板300にリセット信号を出力する。リセット信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、リセット信号を受信すると、メインRAM303の所定の記憶領域を初期化し、例えばエラー状態を解除する。なお、複数個のリセットスイッチ512SW(リセットボタン512)を設ける構成としてもよい。例えば、電源装置510に設けられたリセットスイッチ512SWに加え、施錠装置4にリセットスイッチを設けてもよい。以上の構成において、例えば、施錠装置4の鍵穴に鍵を挿入し、右に鍵を回転させた場合に前面扉3が解錠され、左に鍵を回転させた場合にリセットスイッチからリセット信号が出力される構成が好適に採用される。
【0074】
図4に示す設定変更スイッチ37SWは、設定変更ボタン37の操作を検出する。設定変更スイッチ37SWからのON信号は、メイン制御基板300に入力される。設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されると、メインCPU301は、設定表示部36の表示を更新する。また、設定表示部36に設定値が表示されない期間において、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力された場合、メインCPU301は、規制期間割合(後述)を貯留枚数表示器16に表示させる。メダルセンサ34SEは、メダル投入部8から投入されたメダルを検出する。
【0075】
メイン制御基板300には、複数の停止スイッチ25SW(25SWL、25SWC、25SWR)からのON/OFF信号が中継基板200を介して入力される。各停止スイッチ25SWのうち停止スイッチ25SWLは停止ボタン25Lに対応し、停止スイッチ25SWCは停止ボタン25Cに対応し、停止スイッチ25SWRは停止ボタン25Rに対応する。メインCPU301は、ON信号が入力された停止スイッチ25SWに対応するリール12の停止制御をする。具体的には、停止スイッチ25SWLからON信号が入力された場合は、リール12Lの停止制御をする。同様に、メインCPU301は、停止スイッチ25SWCからON信号が入力された場合は、リール12Cの停止制御をし、停止スイッチ25SWRからON信号が入力された場合は、リール12Rの停止制御をする。
【0076】
スタートスイッチ24SWは、遊技者によるスタートレバー24の操作を検出する。スタートスイッチ24SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、スタートスイッチ24SWからのON信号が入力された場合に、例えば、各ステッピングモーター101を制御して各リール12を回転させる。また、設定変更スイッチ37SWからのON信号がメイン制御基板300に入力される。
【0077】
本実施形態のスタートスイッチ24SWは、スタートレバー24が操作された方向を検出可能に形成される。具体的には、スタートスイッチ24SWは、遊技者側から見てスタートレバー24を押上げる押上操作、押下げる押下操作、右側に倒す右側操作、左側に倒す左側操作の何れかを個別に検出可能である。例えば、スタートスイッチ24SWを、スタートレバー24が押上操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWUと、押下操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWDと、右側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWRと、左側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWLとを含む複数のセンサで構成する。以上の構成によれば、例えば、スタートレバー24が押下操作された場合と押上操作された場合とで、実行される演出を異ならせることができる。
【0078】
<サブ制御基板>
サブ制御基板400は、液晶表示装置30、スピーカー(31、32)および各ランプ(例えば演出用ランプ28)を制御する。
図4に示すように、サブ制御基板400は、演出制御基板410と画像制御基板420とサウンド基板430とを含む複数の基板で構成される。また、サブ制御基板400には、演出ボタンスイッチ26SWと方向指定スイッチ27SWとを含む各種のセンサと、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42と上部ランプ35とを含む各種のランプが電気的に接続される。
【0079】
また、
図4に示すように、サブ制御基板400には、音量調整スイッチ44が電気的に接続される。音量調整スイッチ44は、遊技機1のマスター音量を調整するのに用いる。音量調整スイッチ44としては、例えば、ディップスイッチが好適に採用される。上述したように、マスター音量は、方向指定ボタン27の操作によっても調整することができる。すなわち、マスター音量は、方向指定ボタン27および音量調整スイッチ44の何れかを操作することにより調整される。
【0080】
本実施形態においては、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量が相違する。具体的には、方向指定ボタン27を操作した場合、数値「1」から数値「5」(5段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。一方で、音量調整スイッチ44を操作した場合、数値「1」、数値「3」および数値「5」(3段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。なお、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量を同じにしてもよい。
【0081】
演出制御基板410は、
図4に示すように、I/F回路411とサブCPU412とサブROM413とサブRAM414とを含んで構成される。演出制御基板410(サブCPU412)は、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプとサウンド基板430とを制御する。また、演出制御基板410は、画像制御基板420に対して、液晶表示装置30に各画像を表示させるコマンドを与える。
【0082】
サブROM413は、サブCPU412により実行される制御プログラムと各種のデータとを記憶する。例えば、演出の種類を決定するための演出抽選テーブルや各種のランプの点滅パターンを示すランプデータがサブROM413に記憶される。
【0083】
サブRAM414は、各種のデータを揮発的に格納するワーク領域として機能する。I/F回路411は、メイン制御基板300(I/F回路305)からのコマンドを受信する。ただし、サブ制御基板400からコマンドはメイン制御基板300が受信不可能に構成される。I/F回路411で受信されたコマンドは、サブCPU412に供給される。I/F回路411が受信するコマンドは、例えば、有効ラインに停止した当選役の種別を示す表示当選役コマンドである。
【0084】
サブCPU412は、サブROM413が記憶する制御プログラムを実行し、サブROM413が記憶する各データに基づいて各種のランプ(例えば筐体ランプ5)とサウンド基板430とを制御する。例えば、サブCPU412は、サブROM413から筐体ランプ5の点滅パターンを示すデータを読み出して、筐体ランプ5を点滅させる。また、サブCPU412は、後述する演出制御処理などで用いる乱数値R4を生成する。乱数値R4としては、例えば範囲0〜65535の乱数が好適に採用される。なお、サブROM413は、単一の電子部品で構成してもよいし、複数の電子部品(記憶装置)で構成してもよい。
【0085】
画像制御基板420は、演出制御基板410からのコマンドに応じて、液晶表示装置30に各種の画像を表示させる。画像制御基板420は、
図4に示すように、画像制御CPU421と画像制御ROM422とVDP(Video Display Processor)423とCGROM424とVRAM425とを含んで構成される。
【0086】
画像制御CPU421は、画像制御ROM422が記憶する制御プログラムを実行し、演出制御基板410からのコマンドに応じた指示をVDP423に与える。CGROM424は、圧縮符号化された画像データ(例えばテクスチャデータ)を記憶する。VDP423は、画像デコーダと描画回路とを含んで構成される(何れも図示略)。画像制御CPU421からの指示がVDP423に入力されると、画像デコーダは、当該指示に応じてCGROM424から画像データを読み出す。画像デコーダは、読み出した画像データを伸長(デコード)し、RAM425に格納する。描画回路は、RAM425に格納された画像データに応じて、各種の画像を液晶表示装置30に表示させる。また、RAM425は、画像制御CPU421の各処理で生成された各種のデータを記憶する。RAM425には、音源IC431に送信する音制御コマンドを記憶するコマンド格納領域が設けられる。
【0087】
サウンド基板430は、画像制御CPU421に制御されて、音響信号を生成する。サウンド基板430で生成された音響信号は、スピーカー31およびスピーカー32に供給され、音波として出力される。
図4に示すように、サウンド基板430は、音源IC431と音源ROM432とを含んで構成される。画像制御CPU421は、サブCPU412からのコマンドに応じてサウンド基板430(音源IC431)を制御する。
【0088】
音源ROM432は、複数の音響データを圧縮して記憶する。各音響データは、例えば、特定の遊技状態の楽曲、遊技者が停止ボタン25を操作する毎に出力される音声、エラー状態に出力されるエラー音を含む各音響の各々を示すデータである。
【0089】
音源IC431は、音源ROM432の音響データから音響信号を生成する。また、音源IC431は、デコーダと制御レジスタとA/D変換器(何れも図示略)とを含んで構成される。音源IC431のデコーダは、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読出す。また、音源IC431のデコーダは、読出した音響データの音量を調整した後に、当該音響データを制御レジスタに格納する。制御レジスタには複数の音響データが格納され、制御レジスタに格納された各音響データは、格納された順序でA/D変換器に供給される。A/D変換器は、音響データから音響信号を生成してアンプ433に供給する。アンプ433は、音源IC431(A/D変換器)から供給された音響信号を増幅してスピーカー31およびスピーカー32に供給する。なお、音源IC431を制御するCPUを、サブCPU412および画像制御CPU421とは別に設ける構成としてもよい。
【0090】
<メインCPUが用いる各データ>
遊技機1の各回路の説明は以上の通りである。以下、図面を用いて、メインROM302に記憶される各種のデータを説明する。
【0091】
図5は、当選エリア抽選テーブルの概念図である。メインCPU301は、後述する内部抽選処理において、当選エリア抽選テーブルと乱数値R1とを用いて、当選エリアを決定する。
図5に示すように、各当選エリア抽選テーブルは、複数の当選エリアと各当選エリアに対応する各抽選値とを含んで構成される。
図5には、各当選エリアの名称が示される。また、
図5の「L」「M」「N」は、正の整数を示す。
【0092】
当選エリア抽選テーブルは、設定値(1から6)毎にメインROM302に記憶される。
図5には、設定値「1」の場合に参照される当選エリア抽選テーブルが例示される。当選エリア抽選テーブルの各当選エリアは、
図6に示す当選役決定テーブルで規定される各当選役を指定する。なお、
図6において、リプレイを「リプ」と省略して記載する。また、他の図においても同様に、リプレイを「リプ」と省略する場合がある。
【0093】
例えば、当選エリア番号「02」の「打順リプレイX1」が内部抽選処理で決定された場合を想定する。当選エリア番号「02」は、
図6に示すように、当選役「RT0移行リプレイ」と当選役「RT2移行リプレイA」とを指定する。すなわち、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、複数種類の当選役が重複して指定される。当選エリアで指定された当選役の図柄の組合せは、有効ラインへの停止が許可される。
【0094】
当選エリア抽選テーブルの各抽選値は、内部抽選処理において乱数値R1に減算される。具体的には、内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1から各当選エリアに対応する各抽選値を当選エリアの昇順に減算していく。内部抽選処理において、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数となった当選エリアが決定される。乱数値R1に減算した場合に負数になる確率は、抽選値が大きいほど高くなるため、当選エリアのうち抽選値が大きい当選エリアほど当選する確率が高くなる。
【0095】
図5に示すように、当選エリア抽選テーブルは、RT状態毎の各抽選値を含んで構成される。各RT状態は、RT0状態とRT1状態とRT2状態とRT3状態とを含む。各RT状態は、後述のRT移行図柄が有効ラインに停止表示された場合に移行する。メインCPU301は、RT状態に応じた抽選値を乱数値R1に減算する。したがって、各当選エリアが当選する確率は、RT状態に応じる。
【0096】
また、
図5に示すように、当選エリア抽選テーブルは、ボーナス作動状態の各抽選値を含む。ボーナス作動状態には、青同色ボーナス役、赤同色ボーナス役、青異色ボーナス役、または、赤異色ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に移行する。本実施形態では、青同色ボーナス役、赤同色ボーナス役、青異色ボーナス役、および、赤異色ボーナス役を「ボーナス役」と総称する場合がある。ボーナス作動状態の賭メダルの規定枚数は3枚であり、63枚のメダルが払出された場合にボーナス作動状態が終了する。ボーナス作動状態が終了した場合、メインCPU301は、RT0状態に移行する。
【0097】
ボーナス作動状態の各遊技では、当選エリア「ボーナス中ベル」または当選エリア「ボーナス中チェリー」が当選する。また、当選エリア「ボーナス中ベル」が当選した遊技では、正解ベルが有効ラインに停止表示され、当選エリア「ボーナス中チェリー」が当選した遊技では、ボーナス中チェリー役または正解ベルが有効ラインに停止表示される。正解ベルおよびボーナス中チェリー役の払出枚数は共に9枚である。以上の構成では、ボーナス作動状態では毎回の遊技で9枚のメダルが払出され、ボーナス作動状態は、8回の遊技で原則終了する。
【0098】
メインCPU301は、ボーナス役が当選した遊技で有効ラインに停止表示されなかった場合、ボーナス役が当選した状態が維持される内部中状態に移行する。
図5に示すように、当選エリア抽選テーブルは、内部中状態の各抽選値を含む。一方、ボーナス役以外の当選役は、次回以降の遊技では当選した状態が維持されない。例えば、SB役は、次回以降の遊技では当選した状態が維持されない。
【0099】
図5から理解されるとおり、RT0中リプレイ、打順リプレイ(X、Y)、RT3中リプレイ、BAR揃いリプレイ、BAR外れリプレイ、および、セブン揃いリプレイ(以下「再遊技当選エリア」という)の各抽選値がメインCPU301の状態(RT状態、内部中状態、ボーナス作動状態)毎に相違する。具体的には、RT0状態では、
図5に示すように、再遊技当選エリアのうち「RT0中リプレイ」に抽選値「8976」が割振られ、「セブン揃いリプレイ」に抽選値「4」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT0状態では、再遊技当選エリアのうち「RT0中リプレイ」および「セブン揃いリプレイ」が当選する。
【0100】
図5に示すように、RT1状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1〜X4」の各当選エリアに抽選値「1796」が割振られ、「打順リプレイX5、X6」の各当選エリアに抽選値「898」が割振られ、「セブン揃いリプレイ」に抽選値「4」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT1状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1〜X6」と「セブン揃いリプレイ」とが当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は8984/65536である。
【0101】
図5に示すように、RT2状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1〜X4」の各当選エリアに抽選値「5790」が割振られ、「打順リプレイX5、X6」の各当選エリアに抽選値「2895」が割振られ、「打順リプレイY1〜X4」の各当選エリアに抽選値「4002」が割振られ、「セブン揃いリプレイ」に抽選値「4」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT2状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1〜X6」と「打順リプレイY1〜Y4」と「通常リプレイ」とが当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は44962/65536である。
【0102】
図5に示すように、RT3状態では、再遊技当選エリアのうち「RT3中リプレイ」に抽選値「12312」が割振られ、「BAR揃いリプレイ」に抽選値「3512」が割振られ、「BAR外れリプレイ」に抽選値「29256」が割振られ、「セブン揃いリプレイ」に抽選値「4」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT3状態では、再遊技当選エリアのうち「RT3中リプレイ」と「BAR揃いリプレイ」と「BAR外れリプレイ」と「セブン揃いリプレイ」とが当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は45081/65536である。以上の通り、「BAR揃いリプレイ」と「BAR外れリプレイ」とは、RT0状態とRT1状態とRT2状態とでは当選せず、RT3状態で当選する。
【0103】
以上の説明から理解される通り、RT2状態およびRT3状態の再遊技当選エリアの当選確率は、RT0状態およびRT1状態の再遊技当選エリアと比較して高い。
【0104】
図5に示すように、内部中状態では、再遊技当選エリアのうち「RT0中リプレイ」に抽選値「11716」が割振られ、「RT3中リプレイ」に抽選値「1152」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、内部中状態では、再遊技当選エリアのうち「RT0中リプレイ」および「RT3中リプレイ」が当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は12868/65536である。以上の通り、内部中状態では、RT0状態およびRT1状態と比較して、再遊技当選エリアが当選する確率が高くなる。
【0105】
各設定値(1〜6)における各当選エリアの当選確率(当選エリア抽選テーブルの抽選値の大きさ)は、青同色ボーナスの当選確率を除いて等しい。具体的には、青同色ボーナスの当選確率は、設定値が大きいほど高くなる。以上の構成によれば、設定値が大きいほど、青同色ボーナスでメダルを獲得し易くなり、出玉率が向上する。本実施形態では、今回の当選エリアに応じた確率で、規制期間(AT状態)に移行するか否かが抽選で決定される。ただし、当選確率が設定値で相違する当選エリア(青同色ボーナス)が当選した遊技では、規制期間に移行するか否かの抽選が実行されない。以上の構成では、当選確率が設定値で相違する当選エリアが当選した遊技では、規制期間への移行は決定されない。
【0106】
図7は、図柄組合せテーブルの概念図である。図柄組合せテーブルは、各当選役が当選した遊技において、有効ラインへの停止が許可される図柄の組合せを規定する。例えば、当選役「青同色ボーナス役」が当選した遊技においては、「青BAR−青BAR−青BAR」の図柄組合せが有効ラインに停止することが許可される。また、例えば、当選役「RT2移行リプレイA」が当選した遊技においては、「ベル−ベル−黒BAR」「ベル−ベル−スイカx」「ベル−ベル−スイカy」の図柄組合せが有効ラインに停止可能になる。
【0107】
図柄組合せテーブルは、
図7に示すように、各図柄組合せの許可ビット番号と各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合のメダルの払出枚数とを含んで構成される。
図7には、規定枚数が3枚の遊技状態において各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合の払出枚数を示す。例えば、正解ベルAの図柄組合せ「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに停止表示された場合の払出枚数は「9」枚である。また、ボーナス役またはSB役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合の払出枚数は「0枚」である。
【0108】
図7に示すように、当選役「正解ベルA、B」「失敗役A〜D」「スイカ役」「チェリー役A、B」を含む各当選役の何れかに係る図柄組合せが有効ラインに表示されると、各当選役に応じた払出枚数のメダルが遊技者に付与される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合にメダルが払い出される当選役を「入賞当選役」という。また、「RT0移行リプレイ」「RT2移行リプレイA〜C」「RT3移行リプレイ」「特殊リプレイA〜C」「セブンリプレイ」「BARリプレイ」「フォローリプレイ」(再遊技当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)の何れかが有効ラインに表示されると、次回の遊技が再遊技に設定される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合に次回の遊技が再遊技となる当選役を総称して「リプレイ」という場合がある。複数の当選役が重複して当選した場合、リプレイは、他の当選役より優先して有効ラインに停止表示され、ボーナス役およびSB役は、他の当選役より優先順位が低い。ただし、入賞当選役よりボーナス役の優先順位が高い構成としてもよい。
【0109】
図柄組合せテーブルの各許可ビット番号は、メインRAM303の表示許可ビット格納領域の各表示許可ビットを指定する。表示許可ビット格納領域は、複数の表示許可ビットを含んで構成され、各表示許可ビットは、各当選役に対応する。例えば、当選エリア番号「01」のRT0中リプレイが当選して、当選役「RT0移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止許可された場合を想定する。以上の場合では、表示許可ビット格納領域の許可ビット番号「1」で指定される表示許可ビットが「1」に設定され、その他は「0」に設定される。
【0110】
メインRAM303は、後述の表示判定処理において、表示許可ビット格納領域と対比される表示役格納領域を記憶する。表示役格納領域は、複数の表示可能ビットを含んで構成され、各表示可能ビットは、各当選役に対応する(表示許可ビット格納領域と同様)。また、各表示可能ビットは、当該表示可能ビットに対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がある場合に「1」に設定され、対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がない場合に「0」に設定される。例えば、各リール12が回転を開始した時点においては、全ての当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性があるため、全ての表示可能ビットが「1」に設定される。また、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各リール12が停止する毎に更新され、全てのリール12が停止した時点において、実際に有効ラインに停止した当選役に係る図柄組合せに対応する表示可能ビットのみが「1」になる。
【0111】
内部抽選処理で当選した当選役は、遊技者の各停止ボタン25の操作態様に応じて、有効ラインに停止する。具体的には、各当選役は、各停止ボタン25の停止操作位置および停止操作の順序に応じて、有効ラインに停止する。例えば、停止操作位置から4コマ(停止操作位置を含めて5コマ)の範囲(以下「引込範囲」という)内に位置する図柄が有効ラインに停止可能であり、引込範囲外に位置する図柄は、当選役を構成する図柄であっても有効ラインに停止されない(いわゆる「取りこぼし」が発生する)。また、上述したとおり、一回の遊技において、複数種類の当選役が重複して当選する場合がある。複数種類の当選役が当選した遊技においては、例えば停止操作の順序および停止操作位置に応じた当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。
【0112】
本実施形態では、上述した各当選役の図柄組合せに加え、当選役の図柄組合せではないハズレ目(特殊ハズレ目)の一部が表示判定処理で判定される。具体的には、
図7に示す、各特殊ハズレ目A(1、2)と各特殊ハズレ目B(1、2)とを含む各ハズレ目が表示判定処理で判定される。各特殊ハズレ目Aまたは各特殊ハズレ目Bが有効ラインに停止表示された場合、RT1状態に移行する。また、各特殊ハズレ目(A、B)は、打順ベル(L、C、R)が当選した遊技で、各当選役(正解ベル、失敗役)を取りこぼした場合、有効ラインに停止表示される。
【0113】
図8および
図9は、当選エリアと停止操作順序と有効ラインに停止する当選役(有効ラインに停止する図柄の組合せ)との対応関係の説明図である。
図8は、再遊技当選エリアが当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役(リプレイ)を説明する図である。なお、
図8および
図9は、非内部中状態において、各停止操作態様で有効ラインに停止表示される当選役が示される。
【0114】
図8に示すように、RT0中リプレイが当選した場合、停止操作の態様によらず、RT0移行リプレイが有効ラインに停止する。また、RT3中リプレイが当選した場合、停止操作の態様によらず、RT3移行リプレイが有効ラインに停止する。
【0115】
当選エリア「打順リプレイX1〜X6」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「RT0移行リプレイ」または「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、リール12Lが第1停止操作、リール12Cが第2停止操作、リール12Rが第3停止操作される停止操作順序(以下単に「左中右」の停止操作順序という)の場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、「左中右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
【0116】
図8に示すように、当選エリア「打順リプレイX2」が当選した遊技において、「左右中」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX2」が当選した遊技において、「左右中」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイX3」が当選した遊技において、「中左右」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX3」が当選した遊技において、「中左右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイX4」が当選した遊技において、「中右左」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX4」が当選した遊技において、「中右左」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイX5」または「打順リプレイX6」が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、右第1停止以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
【0117】
図8に示すように、当選エリア「打順リプレイY1」が当選した遊技において、左第1停止の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、左第1停止以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイY2」が当選した遊技において、「中左右」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、「中左右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイY3」が当選した遊技において、「中右左」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、「中右左」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイY4」が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、右第1停止以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
【0118】
図8に示すように、当選エリア「BAR揃いリプレイ」が当選した場合、停止操作の態様に応じて「BARリプレイ」「フォローリプレイ」または「RT3移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「BAR揃いリプレイ」が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作された場合であって、各黒BAR図柄の引込範囲で各リール12が停止操作された場合、有効ラインに当選役「BARリプレイ」の図柄組合せが停止表示される。一方、右第1停止操作以外の順序で停止操作された場合、「RT3移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、右第1停止操作の順序で停止操作された場合であっても、各黒BAR図柄の引込範囲で各リール12が停止操作されなかった場合、「フォローリプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
【0119】
図8に示すように、当選エリア「BAR外れリプレイ」が当選した場合、停止操作の態様に応じて当選役「フォローリプレイ」または「RT3移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「BAR外れリプレイ」が当選した遊技において、右第1停止操作の順序で停止操作された場合、「フォローリプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、右第1停止操作以外の順序で停止操作された場合、「RT3移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
【0120】
図8に示すように、当選エリア「セブン揃いリプレイ」が当選した場合、停止操作の態様に応じて「セブンリプレイ」または「特殊リプレイA〜C」の図柄組合せが有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「セブン揃いリプレイ」が当選した遊技において、各セブン図柄の引込範囲で各リール12が停止操作された場合、有効ラインに「セブンリプレイ」の図柄組合せが停止表示される。一方、各リール12の各セブン図柄の引込範囲で各リール12が停止操作されなかった場合、「特殊リプレイA〜C」の図柄組合せの何れかが有効ラインに停止表示される。
【0121】
図9は、当選エリア「打順ベル」(L1〜L4、C1〜C4、R1〜R4)が当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役を説明する図である。当選エリア「打順ベル」が決定された場合、当選役「失敗役A〜D」の何れか、および、当選役「正解ベルA、B」の何れかが重複して当選する。
図9から理解される通り、打順ベルが当選した遊技において、停止操作順序に応じて、失敗役または正解ベルに係る図柄組合が有効ラインに停止する。本実施形態において、正解ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される停止操作順序を正解ベルの「正解押順」という。また、今回の遊技における正解押順以外の停止操作順序を当該遊技での「不正解押順」という。
【0122】
図9に示す通り、打順ベルL(1〜4)が当選した遊技において、左第1停止の順序で停止操作がされた場合、正解ベルAが有効ラインに停止表示される。すなわち、打順ベルLが当選した遊技における、正解ベルの正解押順は左第1停止である。一方、打順ベルL(1〜4)が当選した遊技において、左第1停止の順序以外で停止操作がされた場合、停止操作位置に応じて、失敗役又は特殊ハズレ目が停止表示される。
【0123】
打順ベルC(1〜4)が当選した遊技において、中第1停止の順序で停止操作がされた場合、正解ベルBが有効ラインに停止表示される。すなわち、打順ベルCが当選した遊技における、正解ベルの正解押順は中第1停止である。一方、打順ベルC(1〜4)が当選した遊技において、中第1停止の順序以外で停止操作がされた場合、停止操作位置に応じて、失敗役又は特殊ハズレ目が停止表示される。同様に、打順ベルR(1〜4)が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作がされた場合、正解ベルBが有効ラインに停止表示される。すなわち、打順ベルRが当選した遊技における、正解ベルの正解押順は右第1停止である。一方、打順ベルR(1〜4)が当選した遊技において、右第1停止の順序以外で停止操作がされた場合、停止操作位置に応じて、失敗役又は特殊ハズレ目が停止表示される。共通ベルが当選した遊技では、停止操作態様によらず、正解ベルが有効ラインに停止表示される。
【0124】
以上の通り、打順ベル(L、C、R)が当選した遊技では、正解押順で停止操作された場合、正解ベルが停止表示される。一方、不正解押順で停止操作された場合、停止操作位置に応じて、失敗役または特殊ハズレ目が有効ラインに停止表示される。なお、打順ベルが当選する確率は、各設定値で等しい。したがって、指示期間において、打順ベルの正解押順が指示される確率は、各設定値で等しくなる。
【0125】
上述した通り、各RT状態は、RT0状態とRT1状態とRT2状態とRT3状態とを含み、特定の契機で移行する。例えば、RT状態は、RT移行図柄が有効ラインに停止表示された場合に移行する。
【0126】
各RT移行図柄は、RT3移行図柄とRT2移行図柄とRT1移行図柄とRT0移行図柄とを含む。RT3移行図柄が有効ラインに停止表示された場合、RT3状態に移行する。RT3移行図柄は、RT3移行リプレイの図柄組合せを含む。すなわち、RT3移行リプレイの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技が再遊技になり、且つ、RT3状態に移行する。また、RT2移行図柄が有効ラインに停止表示された場合、RT2状態に移行する。RT2移行図柄は、RT2移行リプレイの図柄組合せを含む。すなわち、RT2移行リプレイの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技が再遊技になり、且つ、RT2状態に移行する。
【0127】
RT1移行図柄は、特殊ハズレ目を含む。上述した通り、特殊ハズレ目は、当選役の図柄組合せではなく、打順ベルが当選した遊技において、不正解押順で停止操作し、且つ、各失敗役を取りこぼした場合に有効ラインに停止表示される。また、RT0移行図柄は、失敗役の図柄組合せを含む。失敗役は、打順ベルが当選した遊技で不正解押順で停止操作され、且つ、当該失敗役の引込範囲で停止操作がされた場合に有効ラインに停止表示される。
【0128】
上述したSB役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技がシングルボーナス作動状態(図示略)になる。シングルボーナス作動状態は、入賞当選役の当選確率が通常状態より上昇する。ただし、シングルボーナス作動状態での入賞当選役の当選確率は、ボーナス作動状態と比較して低い。具体的には、当選エリア抽選テーブルの各抽選値のうち、シングルボーナス作動状態での共通ベルの抽選値は、RT0状態での共通ベルの抽選値より数値「1」だけ大きい。また、シングルボーナス作動状態におけるリプレイの当選確率は、シングルボーナス作動状態に移行した時点(SB役が当選した遊技)でのRT状態におけるリプレイの当選確率と同じである。すなわち、シングルボーナス作動状態の前後において、リプレイの当選確率は変化しない。シングルボーナス作動状態は1回の遊技で終了する。
【0129】
メインCPU301は、通常状態、AT状態、特別AT状態、継続チャンス状態、特殊状態、および、開始準備状態を含む各遊技状態に応じて、指示表示器16を制御する。現在の遊技状態を示す遊技状態フラグがメインRAM303に記憶される。メインCPU301は、各遊技において、遊技状態フラグを示す遊技状態コマンドをサブCPU412に送信する。サブCPU412は、遊技状態コマンドが示す遊技状態に応じて演出を決定する。
【0130】
AT状態の各遊技において、メインCPU301は、停止操作順序を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。本実施形態では、メインCPU301は、AT状態において、遊技者にとって有利な停止操作順序を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。一方、通常状態では、遊技者にとって有利な停止操作順序の指示がされない。したがって、AT状態は、通常状態と比較して、遊技者にとって有利な遊技状態となる。特別AT状態および特殊状態および継続チャンス状態および開始準備状態では、AT状態と同様に、遊技者に有利な停止操作順序が指示される。本実施形態では、遊技者に有利な停止操作態様が指示される期間を「指示期間」という。また、指示期間以外の期間(通常状態等)を「非指示期間」という場合がある。
【0131】
メインCPU301の各遊技状態には、内部中状態およびボーナス作動状態が含まれる。ボーナス役が当選した場合に内部中状態へ移行し、内部中状態ではボーナス役が当選した状態が維持される。内部中状態において、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、ボーナス作動状態に移行する。
【0132】
以上の内部中状態およびボーナス作動状態は、ボーナス役が当選した遊技状態に応じて、規制期間に含まれる場合と規制期間に含まれない場合とがある。具体的には、規制期間においてボーナス役が当選した場合、その後の内部中状態およびボーナス作動状態は規制期間に含まれる。一方、ボーナス役が規制期間以外で当選した場合、その後の内部中状態およびボーナス作動状態は規制期間に含まれない。ただし、規制期間から移行したボーナス作動状態の途中で、当該規制期間が終了する場合がある。
【0133】
本実施形態では、規制期間の遊技回数が予め定められた回数以下になるように制御される。具体的には、規制期間の遊技回数は、1500回以下になる。上述した通り、AT状態の残り遊技回数は、上乗せされる場合がある。本実施形態では、規制期間の遊技回数が1500回以下になるように、AT状態の残り遊技回数の上乗せが決定される。規制期間の遊技回数は、規制カウンタに記憶される。規制カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられ、規制期間の各遊技で加算される。
【0134】
ボーナス作動状態が終了した場合、ボーナス役が当選した遊技における遊技状態に移行(復帰)する。例えば、通常状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後に通常状態に移行する。また、開始準備状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後に開始準備状態に移行する。ただし、AT状態または特別AT状態または継続チャンス状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後に開始準備状態に移行する。ボーナス作動状態において、AT状態に移行する権利が付与されてからの遊技回数が予め定められた特定回数(1500回)に達した場合、AT状態でボーナス役が当選した場合であっても、ボーナス作動状態が終了した後に通常状態に移行する。
【0135】
規制カウンタは、各種の条件で初期化される。例えば、AT状態が終了した場合に規制カウンタが初期化される。また、規制期間(AT状態)においてボーナス作動状態に移行した場合であって、進行中のボーナス作動状態で規制期間の遊技回数が1500回に達した場合、当該ボーナス作動状態で規制期間が終了し、規制カウンタが初期化される。
【0136】
図10は、遊技状態の遷移を説明するための図である。遊技状態は特定の契機で移行する。
【0137】
通常状態の各遊技では、AT状態決定処理が実行され、AT状態に移行するか否かが抽選で決定される。例えば、当選エリアに応じた確率で、AT状態に移行するか否かがAT状態決定処理において決定される。通常状態においてAT状態への移行が決定された場合、開始準備状態に移行する(
図10の(A))。また、AT状態への移行が決定された場合、メインCPU301は、AT状態の残り遊技回数を示すATカウンタに初期値「50」を格納する。ATカウンタは、例えば、メインRAM303に記憶される。
【0138】
開始準備状態において、メインCPU301は、RT2移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とRT3移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とを指示表示器16に表示させる。以上の構成では、開始準備状態において、指示情報により指示される順序で停止操作がされた場合、RT2移行リプレイが有効ラインに停止表示され、RT状態がRT2状態に移行し、その後、RT3移行リプレイが有効ラインに停止表示され、RT状態がRT3状態に移行する。開始準備状態では、ATカウンタは減算されない。
【0139】
また、メインCPU301は、開始準備状態において、正解ベルの正解押順を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。以上の構成では、指示情報により指示される順序で停止操作がされた場合、RT1移行図柄が有効ラインに停止表示されない(正解ベルを取りこぼさない)ため、RT2状態からRT1状態に移行(転落)しない。ただし、開始準備状態でRT0状態の遊技では、正解ベルの正解押順は指示されない。正解ベルを取りこぼし、RT1状態に移行した後に正解ベルの正解押順の指示が開始される。RT状態がRT3状態に移行した場合、メインCPU301は、開始準備状態からAT状態に遊技状態を移行する(
図10の(B))。なお、開始準備状態でRT2状態に移行した場合(RT3状態に移行する以前に)、AT状態に移行する構成としてもよい。
【0140】
AT状態において、メインCPU301は、開始準備状態と同様に、正解ベルの正解押順を指示する指示情報とRT2移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とRT3移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とを指示表示器16に表示させる。また、AT状態において、BAR揃いリプレイまたはBAR外れリプレイが当選した場合、液晶表示装置30においてRT3移行リプレイの正解押順を指示する指示演出が実行される。AT状態は、予め定められた遊技回数で終了する。本実施形態では、特定の契機でATカウンタの数値が加算される場合がある。すなわち、AT状態の残り遊技回数は、上乗せされる場合がある。
【0141】
メインCPU301は、AT状態の各遊技において、ATカウンタから数値「1」を減算する。ATカウンタは、AT状態以外の遊技では減算されない。ATカウンタが数値「0」まで減算された場合、継続チャンス状態に移行する場合がある。継続チャンス状態は、次回のAT状態に移行するか否かが決定される遊技状態である。
【0142】
AT状態は、原則、RT3状態である。したがって、打順リプレイXは当選しないため、RT3移行リプレイの正解押順は、AT状態において原則は指示されない。しかし、例えば、打順ベルが当選したAT状態の遊技で、指示された順序以外で停止操作がされた場合(操作ミスをした場合)、RT1移行図柄が有効ラインに停止し、RT3状態からRT1状態に移行する場合がある。以上の場合であっても、AT状態において、RT3移行リプレイおよびRT2移行リプレイの正解押順が指示されるため、指示情報の指示に従うことにより、RT1状態からRT3状態に復帰できる。
【0143】
AT状態において、チェリー、スイカ、強チャンス目、弱チャンス目(以下「レア役」という)の何れかが当選した場合、メインCPU301は、景品決定処理、抽選券決定処理および特殊状態決定処理を実行する。景品決定処理では、景品を付与するか否かが抽選で決定される。また、抽選券決定処理では、抽選券を付与するか否かが抽選で決定され、特殊状態決定処理では、特殊状態に移行するか否かが抽選で決定される。景品が付与されるか否かおよび抽選券が付与されるか否かは、第1獲得演出(後述の
図19参照)で報知される。また、特殊状態に移行するか否かは、前兆状態が終了した後の連続演出で報知される。
【0144】
景品がAT状態で付与された場合、その後の継続チャンス状態で開封チャンス演出(後述の
図21(d)参照)が実行される。すなわち、景品は、開封チャンス演出を実行する権利とも換言される。開封チャンス演出では、上乗せ遊技回数が必ず付与される。具体的には、景品は、景品Aと景品Bと景品Cとを含む。開封チャンス演出で景品Bが用いられた場合、景品Aが用いられた場合と比較して、大きな上乗せ遊技回数が付与され易い。また、開封チャンス演出で景品Cが用いられた場合、景品Bが用いられた場合と比較して、大きな上乗せ遊技回数が付与され易い。抽選券がAT状態で付与された場合、その後の継続チャンス状態で第2獲得演出(後述の
図21(a)〜(c)参照)が実行される。すなわち、抽選券は、第2獲得演出を実行する権利とも換言される。第2獲得演出では、景品を付与するか否かが抽選で決定される。
【0145】
AT状態で付与された景品および抽選券は、当該AT状態が終了して(ATカウンタが数値「0」まで減算され)継続チャンス状態に移行するまで保持される。具体的には、景品が付与される毎に、景品カウンタが加算される。また、抽選券が付与される毎に、抽選券カウンタが加算される。景品カウンタおよび抽選券カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。
【0146】
AT状態においてレア役が当選した場合、上述した各処理(景品決定処理等)に加え、特別AT状態決定処理が実行される。特別AT状態決定処理では、特別AT状態に移行するか否かが抽選で決定される。特別AT状態は、AT状態と比較して、各遊技における抽選券の当選確率が高い。なお、特別AT状態では、景品の当選確率をAT状態より高くしてもよいし、略同じ確率としてもよい。
【0147】
AT状態においてレア役が当選した場合、第1獲得演出が実行される。第1獲得演出では、景品が付与されるか否かおよび抽選券が付与されるか否かが報知される。第1獲得演出は、例えば、1回の遊技で終了する。ただし、第1獲得演出が複数回の遊技に亘り実行されてもよい。また、AT状態においてレア役が当選した場合、当選エリア(レア役の種類)に応じた確率で、第1獲得演出が実行されるか否かが抽選により決定される構成としてもよい。
【0148】
図10に示す通り、第1獲得演出が実行された後に、前兆状態に移行する場合がある(
図10の(C))。前兆状態は、特殊状態に移行する期待度を示唆するために設けられる。また、前兆状態は、複数回の遊技に亘り実行される。具体的には、前兆状態は3回の遊技に亘り実行される。ただし、前兆状態が4回以上の遊技に亘り実行される構成としてもよい。また、前兆状態の遊技回数が抽選で決定される構成としてもよい。詳細には後述するが、前兆状態では、前兆状態に移行した旨を遊技者が認識可能な特殊表示態様で液晶表示装置30が表示される。
【0149】
メインCPU301は、レア役が当選した場合であって、特殊状態決定処理で特殊状態に当選した場合、前兆状態への移行を決定する。一方、レア役が当選した場合であって、特殊状態決定処理で特殊状態に当選しなかった場合、前兆状態決定処理を実行する。前兆状態決定処理では、前兆状態に移行するか否かが抽選により決定される。すなわち、特殊状態に当選しなかった場合、前兆状態に移行する場合と前兆状態に移行しない場合とがある。また、特別AT状態に当選した場合、特殊状態に当選した場合と同様に、前兆状態への移行が決定される。
【0150】
図10に示す通り、前兆状態が終了した場合、連続演出が実行される(
図10の(D))。連続演出では、特殊状態に当選したか否かおよび特別AT状態に当選したか否かが報知される。連続演出は、例えば、3回の遊技に亘り実行される。また、連続演出の最終遊技において、特殊状態の当選報知、または、特別AT状態の当選報知、または、特殊状態および特別AT状態の何れにも当選しなかった旨の報知がされる。なお、特殊状態と特別AT状態のとの双方に当選した場合、連続演出で特殊状態の当選報知が実行され、その後、特殊状態が終了した後に特別AT状態の当選報知が実行され、特別AT状態に移行する。
【0151】
以上の本実施形態では、特定契機が成立(レア役が当選)した場合、第1特典(景品、抽選券)を付与するか否かを決定可能であるとともに、特定契機が成立した場合、第2特典(特殊状態または特別AT状態に移行する権利)を付与するか否かを決定可能であるとともに、特定契機が成立した後に、第1特典が付与されるか否かを報知するための第1報知演出(第1獲得演出)を実行し、その後、第2特典が付与されるか否かを報知するための第2報知演出(連続演出)とを実行可能である。以上の本実施形態によれば、特典の種類に応じて当否が報知される時期が相違する。したがって、例えば、各特典の当否が一度に報知される構成と比較して、何れかの特典が当選しているかもしれないという期待感を長期間に亘り維持することができる。
【0152】
連続演出で特殊状態の当選報知がされた場合、その後、特殊状態に移行する(
図10の(E))。特殊状態では、AT状態と同様に、正解ベルの正解押順を指示する指示情報とRT2移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とRT3移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とを指示表示器16に表示させる。また、特殊状態では、BAR揃いリプレイまたはBAR外れリプレイが当選した場合、BARリプレイが有効ラインに停止表示される停止操作態様が液晶表示装置30で報知される。BAR揃いリプレイまたはBAR外れリプレイが当選した場合、指示表示器16では停止操作態様の指示はされない。ただし、BAR揃いリプレイまたはBAR外れリプレイが特殊状態で当選した場合、指示表示器16で停止操作態様が指示される構成としてもよい。特殊状態では、ATカウンタの減算が停止する。
【0153】
特殊状態の各遊技では、AT状態の各遊技と比較して、景品および抽選券の当選確率が高い。具体的には、特殊状態では、BAR揃いリプレイまたはBAR外れリプレイが当選した場合、景品および抽選券の何れか一方または双方が付与される。また、特殊状態では、BAR外れリプレイが当選した場合より、BAR揃いリプレイが当選した場合により多くの景品および抽選券が付与され易い。さらに、特殊状態では、AT状態と比較して、ATカウンタに加算される上乗せ遊技回数が特典として付与され易い。本実施形態では、特殊状態では、抽選券または景品が1個以上付与される。したがって、特殊状態に移行する権利は、抽選券より遊技者にとって有利な特典である。特殊状態は、BAR揃いリプレイの当選回数およびBAR外れリプレイの当選回数の合計が予め定められた回数(例えば5回)に達した場合に終了する。特殊状態が終了した場合、AT状態に復帰する(
図10の(F))。
【0154】
連続演出で特別AT状態の当選報知がされた場合、その後、特別AT状態に移行する(
図10の(G))。特別AT状態では、AT状態と同様に、正解ベルの正解押順を指示する指示情報とRT2移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とRT3移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とを指示表示器16に表示させる。上述した通り、特別AT状態の各遊技では、AT状態の各遊技と比較して、抽選券が付与され易い。特別AT状態は、例えば、予め定められた回数(例えば10回)の遊技で終了する。特別AT状態が終了した場合、AT状態に復帰する(
図10の(H))。特別AT状態では、ATカウンタの減算が停止する。
【0155】
AT状態の残り遊技回数を示すATカウンタが数値「0」まで減算された場合、その後、通常状態に移行する場合(
図10の(I))と、継続チャンス状態に移行する場合(
図10の(J))とがある。具体的には、今回のAT状態が終了した場合であって、抽選券を保持しておらず、且つ、景品を保持していない場合、その後、通常状態に移行する。一方、今回のAT状態が終了した場合であって、抽選券の景品の何れか一方または双方を保持している場合、継続チャンス状態に移行する。
【0156】
継続チャンス状態において、抽選券が保持されている場合(抽選カウンタ>0)、第2獲得演出を実行する。メインCPU301は、第2獲得演出が実行される毎に、抽選券カウンタから数値「1」を減算する。また、継続チャンス状態は、抽選カウンタが数値「0」に減算されるまで継続される。以上の構成では、継続チャンス状態に移行した時点での抽選券カウンタ(直前のAT状態で付与された抽選券の総数)の回数だけ第2獲得演出が繰返し実行される。
【0157】
上述した通り、第2獲得演出では、景品を付与するか否かが抽選で決定される。第2獲得演出において景品を獲得した場合、次回の遊技で開封チャンス演出が実行される(
図10の(K))。上述した通り、開封チャンス演出では、上乗せ遊技回数が付与される。1回の開封チャンス演出は、例えば1回の遊技で完結する。上述した通り、開封チャンス演出で付与される上乗せ遊技回数は抽選により決定される。開封チャンス演出で付与された上乗せ遊技回数は、ATカウンタに加算される。
【0158】
開封チャンス演出が実行された場合であって、抽選券の残りがある場合、再度第2獲得演出が実行される(
図10の(L))。また、第2獲得演出で景品が獲得できなかった場合であって、抽選券の残りがある場合、再度第2獲得演出が実行される。上述した通り、抽選券が無くなるまで(抽選券カウンタ=0)、第2獲得演出が繰返し実行される。
【0159】
継続チャンス状態において、抽選券の残りが数値「0」になった場合であって、当該継続チャンス状態に移行する直前のAT状態で景品を獲得している場合、当該景品に基づく開封チャンス演出が実行される。具体的には、抽選券カウンタが数値「0」まで減算された場合であって、景品カウンタが数値「1」以上の場合、開封チャンス演出が抽選によらず実行される。メインCPU301は、開封チャンス演出が実行される毎(1遊技毎)に、景品カウンタから数値「1」を減算し、景品カウンタが数値「0」に達するまで開封チャンス演出を繰返し実行させる。以上の構成では、例えば、直前のAT状態で景品を5個獲得し、継続チャンス状態において抽選券が無くなった場合、5回の遊技に亘り開封チャンス演出が連続して実行される。
【0160】
継続チャンス状態は、抽選券カウンタおよび景品カウンタの双方が数値「0」に減算された場合に終了する。継続チャンス状態が終了する場合であって、ATカウンタが数値「0」より大きい場合、次回のAT状態に移行する(
図10の(M))。次回のAT状態におけるATカウンタの初期値は、継続チャンス状態で獲得した上乗せ遊技回数の合計になる。例えば、直前のAT状態において景品を獲得している場合、継続チャンス状態で上乗せ遊技回数が付与されるため、当該継続チャンス状態が終了した後に、AT状態に移行する。また、直前のAT状態において景品を獲得していない場合であっても、継続チャンス状態の第2獲得演出で景品を獲得した場合、当該継続チャンス状態が終了した後に、AT状態に移行する。
【0161】
一方、継続チャンス状態が終了する場合であって、ATカウンタが数値「0」の場合、通常状態に移行する(
図10の(N))。以上の場合としては、AT状態(第1獲得演出)において景品を獲得できず、且つ、継続チャンス状態(第2獲得演出)において景品を獲得できなかった場合が想定される。
【0162】
図11(a)は、景品決定テーブルの概念図である。景品決定テーブルは、景品決定処理で景品が付与される確率を規定する。メインCPU301は、景品決定テーブルで規定される確率で、景品Aを付与するか景品Bを付与するか景品Cを付与するか景品を付与しないかを決定する。
図11(a)に示される通り、景品が付与される確率は、当選エリア毎に規定される。具体的には、強チャンス目に当選した場合に景品(A〜Cの何れか)が付与される確率は、他のレア役の何れかが当選した場合に景品が付与される確率より高い。また、スイカに当選した場合に景品が付与される確率は、他のレア役の何れかが当選した場合に景品が付与される確率より低い。
【0163】
図11(a)に示す通り、強チャンス目が当選した場合、景品Aの当選確率と景品Bの当選確率と景品Cの当選確率とは約30%略で等しい。同様に、弱チャンス目が当選した場合、景品Aの当選確率と景品Bの当選確率と景品Cの当選確率とは約10%で略等しい。また、チェリーが当選した場合、景品Aの当選確率と景品Bの当選確率と景品Cの当選確率とは約10%で略等しく、スイカが当選した場合、景品Aの当選確率と景品Bの当選確率と景品Cの当選確率とは約5%で略等しい。以上の構成では、レア役が当選した場合の景品Aの当選確率とレア役が当選した場合の景品Bの当選確率とレア役が当選した場合の景品Bの当選確率とは略等しい。ただし、レア役が当選した場合の景品Aと景品Bと景品Cとの各々の当選確率を相違させてもよい。
【0164】
上述した通り、AT状態で景品が付与された場合、景品カウンタが加算される。具体的には、景品カウンタは、景品カウンタCAと景品カウンタCBと景品カウンタCCとを含んでいる。景品のうち景品Aが付与された場合、メインCPU301は、景品カウンタCAを加算する。また、メインCPU301は、景品のうち景品Bが付与された場合に景品カウンタCBを加算し、景品のうち景品Cが付与された場合に景品カウンタCCを加算する。以上の構成では、今回のAT状態で付与された景品Aの合計個数が景品カウンタCAに記憶され、景品Bの合計個数が景品カウンタCBに記憶され、景品Cの合計個数が景品カウンタCCに記憶される。
【0165】
図11(b)は、抽選券決定テーブルの概念図である。抽選券決定テーブルは、抽選券決定処理で抽選券が付与される確率を規定する。メインCPU301は、抽選券決定テーブルで規定される確率で、抽選券を付与するか否かを決定する。
図11(b)に示される通り、抽選券が付与される確率は、当選エリア毎に規定される。具体的には、強チャンス目に当選した場合に抽選券が付与される確率は、他のレア役の何れかが当選した場合に抽選券が付与される確率より高い。また、スイカに当選した場合に抽選券が付与される確率は、他のレア役の何れかが当選した場合に抽選券が付与される確率より低い。さらに、弱チャンス目に当選した場合に抽選券が付与される確率は、強チャンス目が当選した場合に抽選券が付与される確率より低く、チェリーに当選した場合に抽選券が付与される確率は、弱チャンス目が当選した場合に抽選券が付与される確率より低い。
【0166】
図11(c−1)および
図11(c−2)は、特殊状態決定テーブル(A、B)の概念図である。特殊状態決定テーブルは、特殊状態決定処理で特殊状態に当選する確率を規定する。メインCPU301は、特殊状態決定テーブルで規定される確率で、特殊状態に当選させるか否かを決定する。
図11(c−1)および
図11(c−2)に示される通り、特殊状態が当選する確率は、当選エリア毎に規定される。
【0167】
特殊状態決定テーブルは、特殊状態決定テーブルAと特殊状態決定テーブルBとを含む。本実施形態のメインCPU301は、上述した抽選券決定処理を特殊状態決定処理に先行して実行する。メインCPU301は、抽選券決定処理で抽選券が当選した場合、特殊状態決定テーブルAで規定される確率で特殊状態決定処理を実行する。一方、メインCPU301は、抽選券決定処理で抽選券が当選しなかった場合、特殊状態決定テーブルBで規定される確率で特殊状態決定処理を実行する。以上の構成では、抽選券決定処理の結果に応じて、特殊状態に当選する確率が変化する。したがって、特殊状態に当選する確率が変化しない構成と比較して、遊技の面白味が向上する。
【0168】
特殊状態決定テーブルAおよび特殊状態決定テーブルBは、抽選券に当選しなかった場合と比較して、抽選券に当選した場合に特殊状態に当選し易いように構成される。以上の構成によれば、抽選券と特殊状態との双方が一度に付与され易くなる。すなわち、一度に比較的大きな利益が遊技者に付与され易くなる。したがって、遊技の面白味が向上するという効果は、格別に顕著である。
【0169】
しかし、抽選券に当選しなかった場合と比較して、抽選券に当選した場合に特殊状態に当選し易い構成では、抽選券に当選し難い当選エリアが当選した場合、抽選券が付与されず、且つ、特殊状態に非当選となり易い。仮に、今回の遊技で何れの当選エリアが当選した場合であっても、抽選券に当選しなかった場合と比較して、抽選券に当選した場合に特殊状態が当選し易い構成を想定する。以上の構成では、例えば、抽選券の当選確率が最も低い当選エリア(本実施形態ではスイカ)が当選した場合、抽選券および特殊状態の双方が非当選となる確率が過度に高くなる不都合が想定される。
【0170】
以上の事情を考慮して、本実施形態では、スイカが当選した場合、他のレア役が当選した場合と比較して、抽選券が付与されない場合であっても特殊状態が当選し易い。具体的には、抽選券が当選する確率は、強チャンス目、弱チャンス目、チェリー、スイカの順に高い。また、抽選券が非当選の場合(特殊状態決定テーブルBが用いられた場合)に特殊状態に当選する確率は、強チャンス目、スイカ、弱チャンス目、チェリーの順に高い。すなわち、抽選券が非当選の場合に特殊状態が当選する確率は、弱チャンス目またはチェリーが当選した場合より、スイカが当選した場合の方が高い。以上の構成では、例えば、抽選券が非当選の場合、特殊状態に当選する確率が強チャンス目、弱チャンス目、チェリー、スイカの順に高い構成と比較して、上述した不都合が抑制される。
【0171】
図11(d)は、前兆状態決定テーブルの概念図である。前兆状態決定テーブルは、前兆状態に移行する確率を規定する。本実施形態では、前兆状態抽選処理に先行して特殊状態決定処理が実行される。メインCPU301は、特殊状態が当選した場合、抽選によらず前兆状態への移行を決定する。一方、メインCPU301は、特殊状態が非当選の場合、前兆状態決定テーブルで規定される確率で前兆状態に移行させるか否かを抽選で決定する。
【0172】
図11(d)に示す通り、特殊状態に非当選の場合、前兆状態に移行する確率は、当選エリア毎に規定される。本実施形態では、特殊状態に当選する確率が高い当選エリアほど、前兆状態決定処理で前兆状態への移行が決定され易い。具体的には、強チャンス目が当選した場合の前兆状態決定処理では、前兆状態への移行が確率100%で決定される。また、スイカが当選した場合の前兆状態決定処理では、弱チャンス目またはチェリーが当選した場合の前兆状態決定処理と比較して、前兆状態への移行が決定され易い。
【0173】
図11(e)は、特別AT状態決定テーブルの概念図である。特別AT状態決定テーブルは、特別AT状態に移行する確率を規定する。メインCPU301は、特別AT状態決定テーブルで規定される確率で特別AT状態に移行させるか否かを抽選で決定する。
図11(e)に示す通り、特別AT状態に当選する確率は、各当選エリアで略同じ(10%)である。ただし、特別AT状態に当選する確率を各当選エリアで相違させてもよい。
【0174】
図12は、各指示決定テーブル(A、B)の概念図である。メインCPU301は、各遊技において、指示決定テーブルにより指示番号を決定し、当該指示番号に応じた指示情報(「1」〜「9」)を指示表示器16に表示する。また、メインCPU301は、各遊技で決定した指示番号を示すコマンド(後述の第2コマンド)をサブ制御基板400(サブCPU412)に送信する。
【0175】
各指示決定テーブルは、指示決定テーブルA(
図12(a))と指示決定テーブルB(
図12(b))とを含んでいる。指示決定テーブルAは、非指示期間(通常状態等)の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。また、指示決定テーブルBは、指示期間(AT状態等)の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。また、
図12に示すように、各指示決定テーブルは、当選エリア毎の各指示番号を含んで構成される。
【0176】
図12(a)に示すように、非指示期間において、何れの当選エリアが当選した場合であっても、指示番号「99」が決定される。指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示しない。具体的には、指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示する期間において消灯する。以上の構成によれば、非指示期間では、指示表示器16により停止操作態様が指示されない。
【0177】
図12(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX1が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「01」を決定する。指示番号「01」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「1」(以下、「指示情報「1」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX1が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順(RT1状態からRT2状態へ昇格させる押順)は「左中右」である。以上の構成では、指示情報「1」が表示された遊技では、「左中右」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より有利になる。したがって、指示情報「1」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「左中右」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「1」を表示することで、「左中右」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
【0178】
図12(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX2が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「02」を決定する。指示番号「02」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「2」(以下、「指示情報「2」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX2が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「左右中」である。以上の構成では、指示情報「2」が表示された遊技では、「左右中」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「2」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「左右中」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「2」を表示することで、「左右中」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
【0179】
図12(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX3が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「03」を決定する。指示番号「03」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「3」(以下、「指示情報「3」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX3が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「中左右」である。以上の構成では、指示情報「3」が表示された遊技では、「中左右」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「3」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「中左右」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「3」を表示することで、「中左右」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
【0180】
図12(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX4が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「04」を決定する。指示番号「04」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「4」(以下、「指示情報「4」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX4が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「中右左」である。以上の構成では、指示情報「4」が表示された遊技では、「中右左」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「4」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「中右左」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「4」を表示することで、「中右左」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
【0181】
図12(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX5が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「05」を決定する。指示番号「05」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「5」(以下、「指示情報「5」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX5が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「右左中」である。以上の構成では、指示情報「5」が表示された遊技では、「右左中」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「5」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「右左中」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「5」を表示することで、「右左中」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
【0182】
図12(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX6が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「06」を決定する。指示番号「06」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「6」(以下、「指示情報「6」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX6が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「右中左」である。以上の構成では、指示情報「6」が表示された遊技では、「右中左」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「6」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「右中左」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「6」を表示することで、「右中左」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
【0183】
図12(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイY1または打順ベルL(1〜4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「07」を決定する。指示番号「07」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「7」(以下、「指示情報「7」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイY1が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順は左第1停止である。また、打順ベルLが当選した場合の正解ベルの正解押順は左第1停止である。以上の説明から理解される通り、指示情報「7」が表示された遊技では、左第1停止で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「7」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、左第1停止で停止操作する。以上の構成は、指示情報「7」を表示することで、左第1停止で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
【0184】
図12(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイY2または打順ベルC(1〜4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「08」を決定する。指示番号「08」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「8」(以下、「指示情報「8」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイY2が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順は中第1停止である。また、打順ベルCが当選した場合の正解ベルの正解押順は中第1停止である。以上の説明から理解される通り、指示情報「8」が表示された遊技では、中第1停止で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「8」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、中第1停止で停止操作する。以上の構成は、指示情報「8」を表示することで、中第1停止で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
【0185】
図12(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイY3または打順ベルR(1〜4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「09」を決定する。指示番号「09」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「9」(以下、「指示情報「9」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイY3が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順は右第1停止である。また、打順ベルRが当選した場合の正解ベルの正解押順は右第1停止である。以上の説明から理解される通り、指示情報「9」が表示された遊技では、右第1停止で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「9」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、右第1停止で停止操作する。以上の構成は、指示情報「9」を表示することで、右第1停止で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。また、指示期間において、打順リプレイまたは打順ベル以外が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「99」を決定し、指示表示器16は、指示情報を表示しない。
【0186】
図12(c)は、セグメント表示器Dの模式図である。セグメント表示器Dは、上述した指示表示器16を含んで構成される。指示表示器16は一桁の7セグメントディスプレイである。
図12(c)では、指示情報「1」を表示する指示表示器16を例示する。
【0187】
図12(c)に示す通り、セグメント表示器Dは、規制期間表示器38を含んで構成される。規制期間表示器38は、規制期間においてON状態(点灯)になる。上述した通り、各指示期間(開始準備状態、AT状態、チャンス状態の一部)は、規制期間に含まれる。したがって、指示表示器16に指示情報が表示される指示期間では、規制期間表示器38が点灯する。なお、本実施形態では、終了準備状態において規制期間表示器38が点灯しない構成としたが、終了準備状態において規制期間表示器38が点灯される構成としてもよい。
【0188】
図13は、メインCPU301からサブCPU412に送信される各コマンド(第1コマンド、第2コマンド)を説明するための図である。メインCPU301は、遊技の開始操作の時点から停止操作が可能になる時点までの期間において、第1コマンドと第2コマンドとを含む各種のコマンドをサブCPU412に送信する。
【0189】
図13に示すように、メインCPU301は、当選エリアに応じて、第1コマンド「A00」〜「A13」をサブCPU412に送信する。例えば、今回の遊技の当選エリアがハズレの場合、メインCPU301は、コマンド「A00」をサブCPU412に送信する。また、メインCPU301は、打順リプレイ(X1〜X6、Y1〜Y3)が当選した場合、コマンド「A01」を送信する。さらに、メインCPU301は、BARリプレイが当選した場合、コマンド「A02」を送信し、通常リプレイが当選した場合、コマンド「A03」を送信する。メインCPU301は、打順ベル(L1〜L4、C1〜C4、R1〜R4)が当選した場合、コマンド「A04」を送信し、共通ベルが当選した場合、コマンド「A05」を送信する。メインCPU301は、スイカが当選した場合、コマンド「A06」を送信し、弱チェリーが当選した場合、コマンド「A07」を送信し、強チェリーが当選した場合、コマンド「A08」を送信し、弱チャンス目が当選した場合、コマンド「A09」を送信し、強チャンス目が当選した場合、コマンド「A10」を送信する。同様に、メインCPU301は、小役ALLが当選した場合、メインCPU301は、コマンド「A11」を送信し、BBが当選した場合、コマンド「A12」を送信し、RBが当選した場合、コマンド「A13」を送信する。
【0190】
サブCPU412は、以上の第1コマンドを受信した場合、当該第1コマンドに応じて各種の演出を決定する。例えば、スイカが当選した場合のコマンド「A06」が受信された場合、サブCPU412は、スイカが当選した旨を報知する演出を決定する。
【0191】
メインCPU301は、第1コマンドに加え、今回の遊技の指示番号(指示情報)に応じた第2コマンド(B01〜B09、B99)をサブCPU412に送信する。具体的には、今回の遊技で指示番号「99」(指示なし)を決定した場合、
図13に示す通り、メインCPU301は、コマンド「B99」をサブCPU412に送信する。上述したように、指示番号「99」は、通常状態の毎回の遊技で決定される。したがって、非指示期間では、コマンド「B99」が毎回の遊技で送信される。また、指示番号「99」は、指示期間で打順リプレイ(X、Y)および打順ベル(L、C、R)以外の当選エリア(ハズレ等)が当選した場合に決定される。
【0192】
図13に示すように、メインCPU301は、指示期間において、打順リプレイX1が当選し、指示番号「01」(左中右の順序)を決定した場合、コマンド「B01」を送信する。また、メインCPU301は、指示期間において、打順リプレイX2が当選し、指示番号「02」(左右中の順序)を決定した場合、コマンド「B02」を送信し、打順リプレイX3が当選し、指示番号「03」(中左右の順序)を決定した場合、コマンド「B03」を送信し、打順リプレイX4が当選し、指示番号「04」(中右左の順序)を決定した場合、コマンド「B04」を送信し、打順リプレイX5が当選し、指示番号「05」(右左中の順序)を決定した場合、コマンド「B05」を送信し、打順リプレイX6が当選し、指示番号「06」(右中左の順序)を決定した場合、コマンド「B06」を送信する。
【0193】
図13に示すように、メインCPU301は、指示期間において、打順リプレイY1または打順ベルL(1〜4)が当選し、指示番号「07」(左第1停止)を決定した場合、コマンド「B07」を送信する。また、メインCPU301は、指示期間において、打順リプレイY2または打順ベルC(1〜4)が当選し、指示番号「08」(中第1停止)を決定した場合、コマンド「B08」を送信する。さらに、メインCPU301は、指示期間において、打順リプレイY3または打順ベルR(1〜4)が当選し、指示番号「09」(右第1停止)を決定した場合、コマンド「B09」を送信する。
【0194】
以上の第2コマンドがサブCPU412で受信された場合、サブCPU412は、当該第2コマンドで特定される指示番号の停止操作順序を指示する指示演出を決定する。指示演出では、例えば液晶表示装置30により、指示情報が指示する停止操作順序と同じ停止操作順序が指示される。上述した通り、非指示期間で送信される第2コマンドは、コマンド「B99」(指示なし)のみである。したがって、非指示期間では、原則、指示演出は実行されない。ただし、出玉率に影響しない(影響が小さい)停止操作順序を指示する演出が実行される構成としてもよい。
【0195】
メインCPU301は、遊技の進行に応じて各種の遊技情報(ボーナス割合、BB割合、直近ボーナス割合、直近BB割合、規制期間割合)を算出し、当該遊技情報に応じた表示情報をメイン表示器40に表示させる。以上の遊技情報を算出するため、メインCPU301は、遊技機1に電源が最初に投入されてから遊技回数が175000回に達するまでの期間(以下「総遊技計数期間」という)の遊技回数を計数する。
【0196】
本実施形態では、総遊技計数期間においてボーナス作動状態で獲得したメダル枚数が当該総遊技計数期間における払出枚数の合計に占める割合(ボーナス割合)、総遊技計数期間においてBB状態で獲得したメダル枚数が当該総遊技計数期間における払出枚数の合計に占める割合(BB割合)がメイン表示器40に表示される。また、総遊技計数期間における規制期間の遊技回数が占める割合(規制期間割合)がメイン表示器40に表示される。また、本実施形態では、直近の6000回の遊技期間においてボーナス作動状態で獲得したメダル枚数が当該遊技期間における払出枚数の合計に占める割合(直近ボーナス割合)、直近の6000回の遊技期間においてBB状態で獲得したメダル枚数が当該遊技期間における払出枚数の合計に占める割合(直近BB割合)がメイン表示器40に表示される。
【0197】
14(a)は、各割合記憶領域を説明するための図である。各割合記憶領域は、割合記憶領域G1、割合記憶領域G2、割合記憶領域G3、割合記憶領域g1および割合記憶領域g2を含む。また、割合記憶領域は、1バイトの記憶領域である。
【0198】
図14(a)に示す通り、割合記憶領域G1はボーナス割合を記憶する。総遊技計数期間における払出枚数の合計は、総累計記憶領域Aに記憶され、総遊技計数期間におけるボーナス作動状態での払出枚数の合計は、総累計記憶領域Bに記憶される。総累計記憶領域Aおよび総累計記憶領域Bは、例えば、メインRAM303に設けられる。メインCPU301は、400回の遊技毎に、総累計記憶領域Bの払出枚数が総累計記憶領域Aの払出枚数に占める割合(%)を算出し、算出結果をボーナス割合として割合記憶領域G1に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域G1に記憶する。
【0199】
図14(a)に示す通り、割合記憶領域G2はBB割合を記憶する。総遊技計数期間におけるBB状態での払出枚数の合計は、総累計記憶領域Cに記憶される。総累計記憶領域Cは、例えば、メインRAM303に設けられる。メインCPU301は、400回の遊技毎に、総累計記憶領域Cの払出枚数が総累計記憶領域Aの払出枚数に占める割合(%)を算出し、算出結果をBB割合として割合記憶領域G2に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域G2に記憶する。
【0200】
図14(a)に示す通り、割合記憶領域G3は規制期間割合を記憶する。総遊技計数期間の遊技回数の合計は、総遊技記憶領域Eに記憶され、総遊技計数期間における規制期間の遊技回数の合計は、規制期間記憶領域Dに記憶される。規制期間記憶領域Dおよび総遊技記憶領域Eは、例えば、メインRAM303に設けられる。メインCPU301は、1回の遊技が終了する毎に、規制期間記憶領域Dの遊技回数が総遊技記憶領域Eの遊技回数に占める割合(%)を算出し、算出結果を規制期間割合として割合記憶領域G3に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域G3に記憶する。
【0201】
総累計記憶領域Aおよび総累計記憶領域Bは、総遊技計数期間(175000回の遊技)が経過した後は更新が停止する。したがって、総遊技計数期間が経過した後の期間では、割合記憶領域G1が記憶するボーナス割合(総累計記憶領域B/総累計記憶領域A)は更新されない。また、総累計記憶領域Cは、総遊技計数期間が経過した後は更新が停止する。したがって、総遊技計数期間が経過した後の期間では、割合記憶領域G2が記憶するBB割合(総累計記憶領域C/総累計記憶領域A)は更新されない。同様に、規制期間記憶領域Dおよび総遊技記憶領域Eは、総遊技計数期間が経過した後は更新が停止する。したがって、総遊技計数期間が経過した後の期間では、割合記憶領域G3が記憶する規制期間割合(規制期間記憶領域D/総遊技記憶領域E)は更新されない。
【0202】
図14(a)に示す通り、割合記憶領域g1は直近ボーナス割合を記憶する。直近6000回の遊技の払出枚数の合計がセット累計記憶領域aに記憶され、直近6000回のボーナス作動状態での払出枚数の合計がセット累計記憶領域bに記憶される。セット累計記憶領域aおよびセット累計記憶領域bは、例えば、メインRAM303に設けられる。メインCPU301は、400回の遊技毎に、セット累計記憶領域bの払出枚数がセット累計記憶領域aの払出枚数に占める割合(%)を算出し、算出結果を直近ボーナス割合として割合記憶領域g1に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域g1に記憶する。
【0203】
図14(a)に示す通り、割合記憶領域g2は直近BB割合を記憶する。、直近6000回の遊技におけるBB状態での払出枚数の合計は、セット累計記憶領域cに記憶される。セット累計記憶領域cは、例えば、メインRAM303に設けられる。メインCPU301は、400回の遊技毎に、セット累計記憶領域cの払出枚数がセット累計記憶領域aの払出枚数に占める割合(%)を算出し、算出結果を直近BB割合として割合記憶領域g2に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域g2に記憶する。
【0204】
上述した通り、セット累計記憶領域aおよびセット累計記憶領域bは、総遊技計数期間(175000回の遊技)が経過した以降も更新が継続される。したがって、総遊技計数期間が経過した以降の期間においても、割合記憶領域g1が記憶する直近ボーナス割合は更新が継続される(上述した通り、ボーナス割合の更新は停止する)。また、セット累計記憶領域aおよびセット累計記憶領域cの払出枚数より直近BB割合は算出される。上述した通り、セット累計記憶領域cは、総遊技計数期間が経過した以降も更新が継続される。したがって、総遊技計数期間が経過した以降の期間においても、割合記憶領域g2が記憶する直近BB割合は更新が継続される(BB割合の更新は停止する)。本実施形態では、総遊技計数期間が経過した場合であっても更新が継続される割合記憶領域g1および割合記憶領域g2を「割合記憶領域g」と総称する場合がある。
【0205】
図14(b−1)は、表示情報HAを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HAが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、規制期間割合に対応する文字列「7U」が表示され、第2表示部40Yに、割合記憶領域G3の現在値(規制期間割合の大きさ)が表示される。表示情報HAを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「70」以上の場合(G3≧70)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HAを表示する場合であって、総遊技計数期間の遊技回数が175000回未満の場合(E<175000)、第1表示部40Xは、識別情報を点滅させて表示する。
【0206】
図14(b−2)は、表示情報HBを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HBが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、直近BB割合に対応する文字列「6Y」が表示され、第2表示部40Yに、割合記憶領域g2の現在値が表示される。表示情報HBを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「60」以上の場合(g2≧60)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HBを表示する場合であって、総遊技計数期間の遊技回数が6000回未満の場合(E<6000)、第1表示部40Xは、識別情報を点滅させて表示する。
【0207】
図14(b−3)は、表示情報HCを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HCが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、直近ボーナス割合に対応する文字列「7Y」が表示され、第2表示部40Yに、割合記憶領域g1の現在値が表示される。表示情報HCを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「70」以上の場合(g2≧70)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HCを表示する場合であって、総遊技計数期間の遊技回数が6000回未満の場合(E<6000)、第1表示部40Xは、識別情報を点滅させて表示する。
【0208】
図14(b−4)は、表示情報HDを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HDが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、BB割合に対応する文字列「6A」が表示され、第2表示部40Yに、割合記憶領域G2の現在値が表示される。表示情報HDを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「60」以上の場合(G2≧60)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HDを表示する場合であって、総遊技計数期間の遊技回数が175000回未満の場合(E<175000)、第1表示部40Xは、識別情報を点滅させて表示する。
【0209】
図14(b−5)は、表示情報HEを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HEが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、ボーナス割合に対応する文字列「7A」が表示され、第2表示部40Yに、割合記憶領域G1の現在値が表示される。表示情報HEを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「70」以上の場合(G2≧70)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HEを表示する場合であって、総遊技計数期間の遊技回数が175000回未満の場合(E<175000)、第1表示部40Xは、識別情報を点滅させて表示する。
【0210】
<サブCPUが用いる各データ>
以下、図面を用いて、サブROM413に記憶される各種のデータを説明する。サブROM413は、指示演出決定テーブルを含む各種のデータを記憶する。
【0211】
サブCPU412は、指示番号(指示情報)を示す第2コマンドを受信した場合、各指示演出の何れかを指示演出決定テーブルにより決定する。指示演出を決定した場合、サブCPU412は、当該指示演出を示す演出制御コマンドを画像制御基板(画像制御CPU421)420に送信する。画像制御CPU421は、指示演出を示す演出制御コマンドを受信した場合、当該指示演出の各画像を液晶表示装置30に表示させる。本実施形態では、サブ制御基板(サブCPU412)400が第2コマンドを受信した場合(メインCPU301が第2コマンドを送信した場合)、当該第2コマンドに対応した停止操作態様(停止操作順序)の報知は、サブCPU412により必ず実行される。
【0212】
図15は、指示演出決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、第2コマンドとしてコマンド「B01」〜「B09」の何れかを受信した場合、指示演出決定テーブルにより指示演出を決定する。上述した通り、コマンド「B01」〜「B09」は、指示期間において送信され、非指示期間では送信されない。すなわち、サブCPU412は、メインCPU301が指示期間の遊技で、指示演出決定テーブルにより指示演出を決定する。
【0213】
具体的には、第1コマンド「A01」が受信された遊技(打順リプレイの当選遊技)において、第2コマンド「B01」が受信された場合、指示演出X1が決定される。指示演出X1では、液晶表示装置30等により、「左中右」の停止操作順序が報知される。また、第1コマンド「A01」が受信された遊技において、第2コマンド「B02」が受信された場合、指示演出X2が決定され、第2コマンド「B03」が受信された場合、指示演出X3が決定され、第2コマンド「B04」が受信された場合、指示演出X4が決定され、第2コマンド「B05」が受信された場合、指示演出X5が決定され、第2コマンド「B06」が受信された場合、指示演出X6が決定される。指示演出X2では、「左右中」の停止順序が報知され、指示演出X3では、「中左右」の停止順序が報知され、指示演出X4では、「中右左」の停止順序が報知され、指示演出X5では、「右左中」の停止順序が報知され、指示演出X6では、「右中左」の停止順序が報知される。以上の、各指示演出X(1〜6)では、打順リプレイが当選した旨が報知される。以上の各指示演出Xでは、RT2移行リプレイの正解押順が報知される。
【0214】
第1コマンド「A01」が受信された遊技において、第2コマンド「B07」が受信された場合、指示演出X7が決定される。指示演出X7では、液晶表示装置30等により、左第1停止の順序が報知される。また、第1コマンド「A01」が受信された遊技において、第2コマンド「B08」が受信された場合、指示演出X8が決定され、第2コマンド「B09」が受信された場合、指示演出X9が決定される。指示演出X8では、中第1停止の停止順序が報知され、指示演出X9では、右第1停止の停止順序が報知される。以上の、各指示演出X(7〜9)では、打順リプレイが当選した旨が報知される。以上の各指示演出Xでは、RT3移行リプレイの正解押順が報知される。
【0215】
第1コマンド「A04」が受信された遊技(打順ベルの当選遊技)において、第2コマンド「B07」が受信された場合、指示演出Y1が決定される。指示演出Y1では、液晶表示装置30等により、左第1停止の順序が報知される。また、第1コマンド「A04」が受信された遊技において、第2コマンド「B08」が受信された場合、指示演出Y2が決定され、第2コマンド「B09」が受信された場合、指示演出Y3が決定される。指示演出Y2では、中第1停止の停止順序が報知され、指示演出Y3では、右第1停止の停止順序が報知される。また、各指示演出Yでは、打順ベルが当選した旨が報知される。以上の各指示演出Y(1〜3)では、正解ベルの正解押順が報知される。
【0216】
上述した通り、AT状態でレア役が当選した場合、特殊状態に移行する権利および景品および抽選券が付与可能である。また、AT状態でレア役が当選した場合、第1獲得演出が実行される。第1獲得演出では、複数種類のキャラクタ画像GC(A〜C)の何れかが表示される(後述の
図19参照)。複数種類のキャラクタ画像GCは、景品が付与されるか否かと抽選券が付与されるか否かと特殊状態の当否と前兆状態に移行するか否かとに応じてサブCPU412により決定される。
【0217】
本実施形態では、第1獲得演出で表示されるキャラクタ画像GCにより、当該第1獲得演出で付与され得る景品の種類が把握可能にキャラクタ画像GCが決定される。また、第1獲得演出で表示されるキャラクタ画像GCにより、当該第1獲得演出で抽選券が付与される期待度を示唆可能にキャラクタ画像GCが決定される。さらに、第1獲得演出で表示されるキャラクタ画像GCにより、その後に特殊状態に移行可能になる期待度を示唆可能にキャラクタ画像GCが決定される。以上の本実施形態の構成を以下において詳細に説明する。
【0218】
図16は、当選番号決定テーブルの概念図である。上述した通り、AT状態でレア役が当選した場合、景品決定処理と抽選券決定処理と特殊状態決定処理と前兆状態決定処理とをメインCPU301が実行する。以上の各処理の結果(景品、抽選券、特殊状態、前兆状態の当否)を識別可能なコマンドがメインCPU301からサブCPU412に送信される。ただし、特殊状態に当選した場合、抽選によらず前兆状態に移行するため、前兆状態決定処理は実行されない。以上の場合、前兆状態決定処理で前兆状態への移行が決定された旨を特定可能なコマンドが送信される。サブCPU412は、当該コマンドから上述の各処理の結果を特定し、各処理の結果に応じて当選番号(1〜24)を決定する。
【0219】
例えば、景品決定処理で景品Aが当選し、抽選券決定処理で抽選券が当選し、特殊状態決定処理で特殊状態が当選し、前兆状態に移行する場合、
図16に示す通り、当選番号「1」が決定される。また、景品Aが当選し、抽選券に当選し、特殊状態に非当選である場合、前兆状態に当選で当選番号「2」が決定され、前兆状態に非当選で当選番号「3」が決定される。景品Aが当選し、抽選券に非当選であり、特殊状態に当選し、前兆状態に当選である場合、当選番号「4」が決定される。また、景品Aが当選し、抽選券に非当選であり、特殊状態に非当選である場合、前兆状態に当選で当選番号「5」が決定され、前兆状態に非当選で当選番号「6」が決定される。
【0220】
図16に示す通り、景品Bが当選し、抽選券が当選し、特殊状態が当選し、前兆状態に当選した場合、当選番号「7」が決定される。また、景品Bが当選し、抽選券に当選し、特殊状態に非当選である場合、前兆状態に当選で当選番号「8」が決定され、前兆状態に非当選で当選番号「9」が決定される。景品Bが当選し、抽選券に非当選であり、特殊状態に当選し、前兆状態に当選である場合、当選番号「10」が決定される。また、景品Bが当選し、抽選券に非当選であり、特殊状態に非当選である場合、前兆状態に当選で当選番号「11」が決定され、前兆状態に非当選で当選番号「12」が決定される。
【0221】
図16に示す通り、景品Cが当選し、抽選券が当選し、特殊状態が当選し、前兆状態に当選した場合、当選番号「13」が決定される。また、景品Cが当選し、抽選券に当選し、特殊状態に非当選である場合、前兆状態に当選で当選番号「14」が決定され、前兆状態に非当選で当選番号「15」が決定される。景品Cが当選し、抽選券に非当選であり、特殊状態に当選し、前兆状態に当選である場合、当選番号「16」が決定される。また、景品Cが当選し、抽選券に非当選であり、特殊状態に非当選である場合、前兆状態に当選で当選番号「17」が決定され、前兆状態に非当選で当選番号「18」が決定される。
【0222】
図16に示す通り、景品が非当選であり、抽選券が当選し、特殊状態が当選し、前兆状態に当選した場合、当選番号「19」が決定される。また、景品が非当選であり、抽選券に当選し、特殊状態に非当選である場合、前兆状態に当選で当選番号「20」が決定され、前兆状態に非当選で当選番号「21」が決定される。景品が非当選であり、抽選券に非当選であり、特殊状態に当選し、前兆状態に当選である場合、当選番号「22」が決定される。また、景品が非当選であり、抽選券に非当選であり、特殊状態に非当選である場合、前兆状態に当選で当選番号「23」が決定され、前兆状態に非当選で当選番号「24」が決定される。
【0223】
図16には、各当選番号が決定され各確率Pが示される。各確率Pは、レア役の各々の当選確率(
図5参照)と各景品が当選する確率(
図11(a)参照)と抽選券が当選する確率(
図11(b)参照)と前兆状態が当選する確率(
図11(c−1)および
図11(c−2)参照)と特殊状態が当選する確率(
図11(d)参照)とから求められる。例えば、当選番号「1」から「6」が決定される確率の合計(景品Aが当選する確率)は、レア役が当選した場合の約10%である(Pa1+Pa2+Pa3+Pa4+Pa5+Pa6=10%)。また、当選番号「7」から「12」が決定される確率の合計(景品Bが当選する確率)は、レア役が当選した場合の約10%であり(Pb1+Pb2+Pb3+Pb4+Pb5+Pb6=10%)、当選番号「13」から「18」が決定されるの確率の合計(景品Cが当選する確率)は、レア役が当選した場合の約10%である(Pc1+Pc2+Pc3+Pc4+Pc5+Pc6=10%)。当選番号「19」から「24」が決定される確率の合計(全ての景品に当選しない確率)は、レア役が当選した場合の約70%である(Pd1+Pd2+Pd3+Pd4+Pd5+Pd6=70%)。
【0224】
図17(a)は、キャラクタ決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、当選番号を決定した場合、当該当選番号に応じた確率で、キャラクタ画像GCAおよびキャラクタ画像GCBおよびキャラクタ画像GCCの何れかを決定する。
【0225】
図17(a)に示す通り、当選番号「1」から当選番号「6」が決定された場合、キャラクタ画像GCAが確率約100%で決定される。上述した通り、景品Aが当選した場合、当選番号「1」から当選番号「6」の何れかが決定される。以上の構成は、景品Aが当選した場合の第1獲得演出では、キャラクタ画像GCAが表示されるとも換言される。また、
図17(a)に示す通り、当選番号「7」から当選番号「12」が決定された場合、キャラクタ画像GCBが確率約100%で決定される。上述した通り、景品Bが当選した場合、当選番号「7」から当選番号「12」の何れかが決定される。以上の構成は、景品Bが当選した場合の第1獲得演出では、キャラクタ画像GCBが表示されるとも換言される。
図17(a)に示す通り、当選番号「13」から当選番号「18」が決定された場合、キャラクタ画像GCCが確率約100%で決定される。上述した通り、景品Cが当選した場合、当選番号「13」から当選番号「18」の何れかが決定される。以上の構成は、景品Cが当選した場合の第1獲得演出では、キャラクタ画像GCCが表示されるとも換言される。
【0226】
以上の通り第1獲得演出では、景品Aが付与される場合はキャラクタ画像GCAが表示され、景品Bが付与される場合はキャラクタ画像GCBが表示され、景品Cが付与される場合はキャラクタ画像GCCが表示される。以上の構成によれば、今回の第1獲得演出で付与され得る景品の種類をキャラクタ画像GCにより遊技者に報知することができる。したがって、例えば、キャラクタ画像GCCが表示された場合、比較的有利な景品Cが付与されるかもしれないという遊技者の期待感を高めることができる。
【0227】
一方、景品が付与されない場合(当選番号「19」〜「24」の何れかが決定された場合)、同じ当選番号の場合であっても、異なるキャラクタ画像GCが表示される場合がある。例えば、当選番号「19」が決定された場合、キャラクタ画像GCAが確率約5%で決定され、キャラクタ画像GCBが確率約15%で決定され、キャラクタ画像GCCが確率約80%で決定される。当選番号「20」が決定された場合、キャラクタ画像GCAが確率約10%で決定され、キャラクタ画像GCBが確率約30%で決定され、キャラクタ画像GCCが確率約60%で決定される。当選番号「21」が決定された場合、キャラクタ画像GCAが確率約30%で決定され、キャラクタ画像GCBが確率約40%で決定され、キャラクタ画像GCCが確率約30%で決定される。当選番号「22」が決定された場合、キャラクタ画像GCAが確率約20%で決定され、キャラクタ画像GCBが確率約30%で決定され、キャラクタ画像GCCが確率約50%で決定される。当選番号「23」が決定された場合、キャラクタ画像GCAが確率約30%で決定され、キャラクタ画像GCBが確率約40%で決定され、キャラクタ画像GCCが確率約30%で決定される。当選番号「24」が決定された場合、キャラクタ画像GCAが確率約80%で決定され、キャラクタ画像GCBが確率約20%で決定され、キャラクタ画像GCCが確率約0%で決定される。
【0228】
図17(b−1)は、第1獲得演出において抽選券が付与される確率をキャラクタ画像GC毎に示す図である。例えば、第1獲得演出が実行される全ての場合において、キャラクタ画像GCAが表示され、且つ、抽選券が付与される確率PXAは約6%である。
【0229】
具体的には、抽選券が当選した場合、上述した
図16に示す通り、当選番号「1」「2」「3」「7」「8」「9」「13」「14」「15」「19」「20」「21」の何れかが決定される。
図16に示す通り、当選番号「1」「2」「3」「7」「8」「9」「13」「14」「15」「19」「20」「21」のそれぞれが第1獲得演出で決定される確率は、確率Pa1、確率Pa2、確率Pa3、確率Pb1、確率Pb2、確率Pb3、確率Pc1、確率Pc2、確率Pc3、確率Pd1、確率Pd2、確率Pd3である。上述の
図17(a)に示す通り、当選番号「1」「2」「3」の何れかが決定された場合、確率約100%でキャラクタ画像GCAが決定され、当選番号「7」「8」「9」「13」「14」「15」の何れかが決定された場合、確率約0%でキャラクタ画像GCAが決定される。また、当選番号「19」が決定された場合は確率約5%、当選番号「20」が決定された場合は確率約10%、当選番号「21」が決定された場合は確率約30%でキャラクタ画像GCAが決定される。確率PXAは、上述の当選番号が決定される確率と該当選番号が決定された場合にキャラクタ画像GCAが決定される確率との積の和である(Pa1×100%+Pa2×100%+Pa3×100%+Pb1×0%+Pb2×0%+Pb3×0%+Pc1×0%+Pc2×0%+Pc3×0%+Pd1×5%+Pd2×10%+Pd3×30%=PXA=6%)。
【0230】
図17(b−1)に示す通り、第1獲得演出が実行される全ての場合において、キャラクタ画像GCBが表示され、且つ、抽選券が付与される確率PXBは約8%である。また、第1獲得演出が実行される全ての場合において、キャラクタ画像GCCが表示され、且つ、抽選券が付与される確率PXCは約10%である。すなわち、第1獲得演出において、キャラクタ画像GCBが表示された場合、キャラクタ画像GCAが表示された場合より抽選券が付与され易い(PXB>PXA)。また、第1獲得演出において、キャラクタ画像GCCが表示された場合、キャラクタ画像GCBが表示された場合より抽選券が付与され易い(PXC>PXB)。
【0231】
以上の説明から理解される通り、各キャラクタ画像GCが表示された場合に抽選券が付与される期待度は、キャラクタ画像GCC、キャラクタ画像GCB、キャラクタ画像GCAの順に高い(PXC>PXB>PXA)。以上の構成によれば、例えばキャラクタ画像GCCが表示された場合、抽選券が付与されるかもしれないという遊技者の期待度を高めることができる。
【0232】
以上の本実施形態では、今回の第1獲得演出で付与され得る景品の種類をキャラクタ画像GCにより遊技者に報知することができるとともに、今回の第1獲得演出で抽選券が付与される期待度をキャラクタ画像GCにより遊技者に報知することができる。したがって、例えば、景品の種類および抽選券の期待度の何れか一方のみがキャラクタ画像GCにより報知される構成と比較して、キャラクタ画像GCに遊技者の興味を引くことができる。したがって、第1獲得演出の面白味が向上する。
【0233】
図17(b−2)は、第1獲得演出が実行された後に特殊状態に移行する確率をキャラクタ画像GC毎に示す図である。例えば、第1獲得演出でキャラクタ画像GCAが表示されされ、特殊状態に移行する確率PYAは、第1獲得演出が実行された全ての場合のうちの約3%である。
【0234】
具体的には、特殊状態が当選した場合、上述した
図16に示す通り、当選番号「1」「4」「7」「10」「13」「16」「19」「22」の何れかが決定される。
図16に示す通り、当選番号「1」「4」「7」「10」「13」「16」「19」「22」のそれぞれが第1獲得演出で決定される確率は、確率Pa1、確率Pa4、確率Pb1、確率Pb4、確率Pc1、確率Pc4、確率Pd1、確率Pd4である。上述の
図17(a)に示す通り、当選番号「1」「4」の何れかが決定された場合、確率約100%でキャラクタ画像GCAが決定され、当選番号「7」「10」「13」「16」の何れかが決定された場合、確率約0%でキャラクタ画像GCAが決定される。また、当選番号「19」が決定された場合は確率約5%、当選番号「22」が決定された場合は確率約20%でキャラクタ画像GCAが決定される。確率PYAは、上述の当選番号が決定される確率と該当選番号が決定された場合にキャラクタ画像GCAが決定される確率との積の和である(Pa1×100%+Pa4×100%+Pb1×0%+Pb4×0%+Pc1×0%+Pc4×0%+Pd1×5%+Pd4×20%=PYA=3%)。
【0235】
図17(b−2)に示す通り、第1獲得演出が実行される全ての場合において、キャラクタ画像GCBが表示され、且つ、特殊状態に移行する確率PYBは約4%である。また、第1獲得演出が実行される全ての場合において、キャラクタ画像GCCが表示され、且つ、特殊状態に移行する確率PYCは約7%である。すなわち、第1獲得演出において、キャラクタ画像GCBが表示された場合、キャラクタ画像GCAが表示された場合より特殊状態に移行し易い(PYB>PYA)。また、第1獲得演出において、キャラクタ画像GCCが表示された場合、キャラクタ画像GCBが表示された場合より特殊状態に移行し易い(PYC>PYB)。
【0236】
以上の説明から理解される通り、各キャラクタ画像GCが表示された場合の特殊状態の期待度は、キャラクタ画像GCC、キャラクタ画像GCB、キャラクタ画像GCAの順に高い(PYC>PYB>PYA)。以上の構成によれば、例えばキャラクタ画像GCCが表示された場合、特殊状態に移行するかもしれないという遊技者の期待度を高めることができる。
【0237】
以上の本実施形態では、今回の第1獲得演出の後に特殊状態に移行する期待度をキャラクタ画像GCにより遊技者に報知することができるとともに、今回の第1獲得演出で抽選券が付与される期待度をキャラクタ画像GCにより遊技者に報知することができる。したがって、例えば、特殊状態の期待度および抽選券の期待度の何れか一方のみがキャラクタ画像GCにより報知される構成と比較して、キャラクタ画像GCに遊技者の興味を引くことができる。したがって、第1獲得演出の面白味が向上する。
【0238】
図17(b−3)は、第1獲得演出が実行された後に前兆状態に移行する確率をキャラクタ画像GC毎に示す図である。例えば、キャラクタ画像GCAが表示される第1獲得演出が実行され、その後、前兆状態に移行する確率PZAは、第1獲得演出が実行された全ての場合のうちの約10%である。
【0239】
具体的には、前兆状態に移行する場合、上述の
図16に示す通り、当選番号「1」「2」「4」「5」「7」「8」「10」「11」「13」「14」「16」「17」「19」「20」「22」「23」の何れかが決定される。
図16に示す通り、当選番号「1」「2」「4」「5」「7」「8」「10」「11」「13」「14」「16」「17」「19」「20」「22」「23」のそれぞれが第1獲得演出で決定される確率は、確率Pa1、確率Pa2、確率Pa4、確率Pa5、確率Pb1、確率Pb2、確率Pb4、確率Pb5、確率Pc1、確率Pc2、確率Pc4、確率Pc5、確率Pd1、確率Pd2、確率Pd4、確率Pd5である。上述の
図17(a)に示す通り、当選番号「1」「2」「4」「5」の何れかが決定された場合、確率約100%でキャラクタ画像GCAが決定され、当選番号「7」「8」「10」「11」「13」「14」「16」「17」の何れかが決定された場合、確率約0%でキャラクタ画像GCAが決定される。また、当選番号「19」が決定された場合は確率約5%、当選番号「20」が決定された場合は確率約10%、当選番号「22」が決定された場合は確率約20%、当選番号「23」が決定された場合は確率約30%でキャラクタ画像GCAが決定される。確率PZAは、上述の当選番号が決定される確率と該当選番号が決定された場合にキャラクタ画像GCAが決定される確率との積の和である(Pa1×100+Pa2×100+Pa4×100+Pa5×100+Pb1×0+Pb2×0+Pb4×0+Pb5×0+Pc1×0+Pc2×0+Pc4×0+Pc5×0+Pc1×5+Pc2×10+Pc4×20+Pc5×30=PZA=10%)。
【0240】
図17(b−3)に示す通り、第1獲得演出が実行される全ての場合において、キャラクタ画像GCBが表示され、且つ、前兆状態に移行する確率PZBは約14%である。また、第1獲得演出が実行される全ての場合において、キャラクタ画像GCCが表示され、且つ、前兆状態に移行する確率PZCは約16%である。すなわち、第1獲得演出において、キャラクタ画像GCBが表示された場合、キャラクタ画像GCAが表示された場合より前兆状態に移行し易い(PZB>PZA)。また、第1獲得演出において、キャラクタ画像GCCが表示された場合、キャラクタ画像GCBが表示された場合より前兆状態に移行し易い(PZC>PZB)。
【0241】
ところで、前兆状態は、特殊状態に移行するかもしれないという遊技者の期待感を高めるために設けられる。仮に、特殊状態に移行する期待度が最も高いキャラクタ画像GCCが表示された場合に、特殊状態に非当選であり、且つ、前兆状態に移行しない場合を想定する。以上の場合、キャラクタ画像GCCが表示され、特殊状態に対する期待度が向上した直後に、特殊状態に移行しないことが把握される。したがって、遊技者によっては、遊技に対する意欲が低下する不都合が生じ得る。
【0242】
以上の事情を考慮して、本実施形態では、各キャラクタ画像GCが表示された場合に前兆状態に移行する確率は、キャラクタ画像GCC、キャラクタ画像GCB、キャラクタ画像GCAの順に高い(PZC>PZB>PZA)。以上の構成では、特殊状態に移行する期待度が高いキャラクタ画像GCが表示された場合ほど、その後、前兆状態に移行し易い。したがって、例えば、キャラクタ画像GCに応じて前兆状態に移行する確率が変化しない構成と比較して、上述した不都合が抑制できる。
【0243】
図18(a)および
図18(b−1)および
図18(b−2)は、第1獲得演出の具体例を説明するための図である。
図18(a)および
図18(b−1)および
図18(b−2)には、第1獲得演出の各時点で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図が示される。
【0244】
図18(a)は、第1獲得演出が開始された直後(遊技が開始された直後)に液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。
図18(a)はキャラクタ画像GCAが決定された場合を想定する。以上の場合、第1獲得演出が開始された直後に、キャラクタ画像GCAが領域Rに表示される。図を用いた説明は省略するが、キャラクタ画像GCBが決定された場合、第1獲得演出が開始された直後に、キャラクタ画像GCB(後述の
図19(b)参照)が領域Rに表示される。また、キャラクタ画像GCCが決定された場合、第1獲得演出が開始された直後に、キャラクタ画像GCC(後述の
図19(c)参照)が領域Rに表示される。
【0245】
図18(b−1)は、第1獲得演出において、第3停止操作された直後に液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。第1獲得演出では、景品が付与されるか否かと抽選券が付与されるか否かとが第3停止操作を契機に報知される。
図18(b−1)の具体例では、景品に非当選であり、且つ、抽選券に当選した場合を想定する。すなわち、当選番号「19」から当選番号「21」の何れかが決定された場合を想定する(
図16参照)。以上の場合、
図18(b−1)に示す通り、第3停止操作を契機に、抽選券画像GTが箱画像(箱を表す画像)から取り出されるアニメーションが表示され、例えば「GET」というメッセージが表示される。
【0246】
図18(b−2)は、上述の
図18(b−1)と同様に、第1獲得演出において、第3停止操作された直後に液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。ただし、
図18(b−1)の具体例では、景品に非当選であり、且つ、抽選券に当選した場合を想定したのに対し、
図18(b−2)の具体例では、景品に非当選であり、且つ、抽選券に非当選の場合を想定する。すなわち、
図18(b−2)の具体例では、当選番号「22」から当選番号「24」の何れかが決定された場合を想定する(
図16参照)。以上の場合、
図18(b−2)に示す通り、第3停止操作を契機に、上述した抽選券画像GTは表示されない。また、例えば「残念」というメッセージが表示される。
【0247】
以上の第1獲得演出では、キャラクタ画像GCの何れかが表示され、その後、抽選券の当否および景品の当否が報知される。上述した通り、キャラクタ画像GCの種類は、今回の第1獲得演出で抽選券が付与される期待度を示唆する。したがって、第1獲得演出の開始時にキャラクタ画像GCが表示されてから、その後(第3停止操作時に)、抽選券の当否が報知されるまでの期間において、抽選券が付与されるか否かを当該キャラクタ画像GCの種類から予想できる。また、キャラクタ画像GCの種類は、今回の第1獲得演出で付与され得る景品の種類を示唆する。以上の構成では、仮に第1獲得演出の開始時にキャラクタ画像GCCされた場合、その後、景品の当否が報知されるまでの期間において、最も有利な景品Cが付与されるかもしれないという期待感を向上させることができる。
【0248】
図19(a)は、第1獲得演出の他の具体例を説明するための図である。
図19(a)は、上述した
図18(b−1)と同様に、第1獲得演出で第3停止操作された直後に液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。ただし、上述した
図18(b−1)では、景品が付与されない具体例を想定したが、
図19(a)の具体例では、景品が付与される場合を想定する。具体的には、景品Aが付与され抽選券が付与されない場合を想定する。すなわち、
図19(a)は、当選番号「4」から当選番号「6」の何れかが決定された場合を想定する(
図16参照)。
【0249】
上述した通り、景品Aが決定された場合、上述した
図18(a)の具体例と同様に、キャラクタ画像GCAが決定される。景品Aが決定された場合の第1獲得演出では、
図19(a)に示す通り、第3停止操作を契機に、景品画像GKAが箱画像から取り出されるアニメーションが表示され、例えば「GET」というメッセージが表示される。なお、図示は省略するが、景品Aと抽選券との双方に当選した場合(当選番号「1」から当選番号「3」の何れかが決定された場合)の第1獲得演出では、景品画像GKAと抽選券画像GKTとの双方が箱画像から取り出されるアニメーションが表示される。
【0250】
図19(b)は、第1獲得演出の他の具体例を説明するための図である。
図19(b)は、上述した
図19(a)および
図18(b−1)と同様に、第1獲得演出で第3停止操作された直後に液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。
図19(b)の具体例では、景品Bが付与され抽選券が付与されない場合を想定する。すなわち、
図19(b)は、当選番号「10」から当選番号「12」の何れかが決定された場合を想定する。
【0251】
景品Bが決定された場合、キャラクタ画像GCBが決定される。以上の場合、第1獲得演出が開始された直後にキャラクタ画像GCBが液晶表示装置30に表示される。また、
図19(b)に示す通り、第3停止操作を契機に、景品画像GKBが箱画像から取り出されるアニメーションが表示され、例えば「GET」というメッセージが表示される。なお、図示は省略するが、景品Bと抽選券との双方に当選した場合(当選番号「7」から当選番号「9」の何れかが決定された場合)の第1獲得演出では、景品画像GKBと抽選券画像GKTとの双方が箱画像から取り出されるアニメーションが表示される。
【0252】
図19(c)は、第1獲得演出の他の具体例を説明するための図である。
図19(c)は、上述した
図19(a)および
図19(b)および
図18(b−1)と同様に、第1獲得演出で第3停止操作された直後に液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。
図19(c)の具体例では、景品Cおよび抽選券の双方が付与される場合を想定する。すなわち、
図19(c)は、当選番号「13」から当選番号「15」の何れかが決定された場合を想定する。
【0253】
景品Cが決定された場合、キャラクタ画像GCCが決定される。以上の場合、第1獲得演出が開始された直後にキャラクタ画像GCCが液晶表示装置30に表示される。また、
図19(c)の第1獲得演出では、第3停止操作を契機に、景品画像GKCおよび抽選券画像GTが箱画像から取り出されるアニメーションが表示され、例えば「GET」というメッセージが表示される。なお、図示は省略するが、景品Cが当選し抽選券が非当選の場合(当選番号「16」から当選番号「18」の何れかが決定された場合)の第1獲得演出では、景品画像GKCのみが箱画像から取り出されるアニメーションが表示される。
【0254】
以上の通り、第1獲得演出において、景品Aが当選した場合は景品画像GKAが表示され、景品Bが当選した場合は景品画像GKBが表示され、景品Cが当選した場合は景品画像GKCが表示される。
図19(a)および
図19(b)および
図19(c)から理解される通り、景品画像GKAと景品画像GKBと景品画像GKCとの各々は、形状が略同一で色彩が相違する。以上の構成では、今回の第1獲得演出で付与された景品の種類が景品画像GKから把握される。
【0255】
図20(a)は、AT状態において液晶表示装置30が表示する画面の模擬図である。
図20(a)に示す通り、今回のAT状態の残り遊技回数(
図20(a)の例では数字「20」)が液晶表示装置30に表示される。すなわち、AT状態では、ATカウンタの現在値が表示される。上述した通り、ATカウンタが数値「0」に減算された場合、継続チャンス状態に移行する。以上の構成では、次回の継続チャンス状態に移行するまでの遊技回数がAT状態において表示されるとも換言される。
【0256】
AT状態では、液晶表示装置30の画面の領域Rにおいて、各種の演出が実行される。例えば、打順ベルが当選した遊技では、当該打順ベルの正解押順を指示するための指示演出が領域Rにおいて実行される。同様に、打順リプレイが当選した遊技では、当該打順リプレイの正解押順を指示するための指示演出が領域Rにおいて実行される。また、AT状態では、第1獲得演出が領域Rにおいて実行される。継続チャンス状態では、第2獲得演出および開封チャンス演出が領域Rにおいて実行される。
【0257】
上述した通り、AT状態で抽選券が付与された場合、当該抽選券は次回の継続チャンス状態まで保持される。液晶表示装置30は、今回のAT状態で付与された抽選券の合計個数を表示する。具体的には、
図20(a)に示す通り、領域Rには領域R1が設けられ、領域R1に抽選券画像GTが表示される。また、
図20(a)に示す通り、領域R1の抽選券画像GTの右側近傍に、今回のAT状態で付与された抽選券の合計個数を示す数字(
図20(a)の具体例では数字「3」)が表示される。上述した通り、今回のAT状態で付与された抽選券の合計個数は、抽選券カウンタに記憶される。したがって、抽選券カウンタの現在値がAT状態で表示されるとも換言される。以上の構成によれば、今回のAT状態で付与された抽選券の合計個数を遊技者が把握可能になる。
【0258】
AT状態では、抽選券の合計個数に加え、景品の合計個数が表示される。すなわち、景品Aの合計個数および景品Bの合計個数および景品Cの合計個数の合計値が液晶表示装置30に表示される。具体的には、
図20(a)に示す通り、領域Rには領域R2が設けられ、領域R2に景品画像GKXが表示される。景品画像GKXは、上述した景品画像GKA(
図19(a)参照)と景品画像GKB(
図19(b)参照)と景品画像GKC(
図19(c)参照)と形状が略同一で色彩が相違する。また、
図20(a)に示す通り、領域R2の景品画像GKXの右側近傍に、当該AT状態で付与された景品の合計個数を示す数字(
図20(a)の具体例では数字「5」)が表示される。すなわち、景品カウンタCAと景品カウンタCBと景品カウンタCCとの合計値が表示される(景品カウンタCA+景品カウンタCB+景品カウンタCC=5)。なお、抽選券の合計個数と景品の合計個数とを第1獲得演出で表示してもよい。
【0259】
本実施形態では、景品カウンタCAと景品カウンタCBと景品カウンタCCとの合計値が表示される一方で、景品カウンタCAと景品カウンタCBと景品カウンタCCとの現在値が別々には表示されない。以上の構成では、今回のAT状態で付与された景品の合計個数は把握できるが、景品Aの合計個数と景品Bの合計個数と景品Cの合計個数とを別々に把握できない。以上の構成では、保持されている景品の種類を予想する楽しみを遊技者に付与することができる。例えば、
図20(a)の具体例では、保持されている5個の景品のうち、最も有利な景品Cがいくつあるのかを予想して楽しむことができる。
【0260】
以上の通り、保持されている景品の種類は、原則として秘匿される。ただし、本実施形態では、保持されている景品の種類に応じて、液晶表示装置30の画面の表示態様を変化させる場合がある。以上の場合、保持されている景品の種類を把握できる場合がある。具体的には、景品Aおよび景品Bおよび景品Cの全種類の景品が保持されているか否かに応じて、液晶表示装置30の画面の表示態様が変化する。
【0261】
図20(a)は、一部の種類の景品が保持されている場合の具体例を示す。例えば、5個全ての景品が景品Aの場合、
図20(a)に示す態様の画面を液晶表示装置30が表示する。また、2個の景品Aと3個の景品Bとが保持され景品Cが保持されていない場合、
図20(a)に示す態様の画面を液晶表示装置30が表示する。
【0262】
図20(b)は、全ての種類の景品が保持されている場合の具体例を示す。
図20(b)に示す通り、AT状態において全ての種類の景品が保持されている場合、オーディエンス画像GOが液晶表示装置30の画面に表示される。一方、一部の種類の景品が保持されている場合(上述の
図20(a)の場合)、オーディエンス画像GOは表示されない。以上の構成では、オーディエンス画像GOが表示された場合、全ての種類の景品が保持されている旨を遊技者が把握できる。すなわち、最も有利な景品Cが保持されている旨を遊技者が把握できる。ただし、オーディエンス画像GOが表示された場合であっても、景品Aが保持されている個数、景品Bが保持されている個数、景品Cが保持されている個数を別々には把握できない。したがって、オーディエンス画像GOが表示された以降のAT状態において、遊技者は、例えば景品Cが2個以上保持されているかもしれないという予想をして楽しむことができる。
【0263】
図21(a)から
図21(d)は、継続チャンス状態の各時点において液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。上述した通り、AT状態の残り遊技回数が数値「0」まで減算された場合であって、景品または抽選券が保持されている場合、継続チャンス状態に移行する。
【0264】
上述した通り、継続チャンス状態に移行した場合であって、抽選券が保持されている場合、第2獲得演出が実行される。第2獲得演出は1回の遊技で実行される。また、第2獲得演出が開始される場合、景品Aを付与するか景品Bを付与するか景品Cを付与するか景品を付与しないかが抽選により決定される(上述の景品決定処理と同様)。
【0265】
具体的には、メインCPU301は、今回の遊技の当選エリアに応じた確率で、第2獲得演出で付与する景品を決定する。例えば、第2獲得演出が実行される遊技でレア役に当選した場合、景品Aまたは景品Bまたは景品Cが必ず付与される。なお、当選確率が低いレア役(強チャンス目)ほど、景品Cまたは景品Bが決定され易い構成が好適である。また、AT状態における景品決定処理では、ベル役(打順ベル、共通ベル)が当選した場合、景品が付与されないが、第2獲得演出が実行される遊技でベル役(打順ベル、共通ベル)が当選した場合、景品が付与され得る。例えば、第2獲得演出が実行される遊技でベル役が当選した場合、確率約50%で景品が付与される構成が考えられる。
【0266】
図21(a)は、第2獲得演出が開始された直後において液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。液晶表示装置30は、第2獲得演出が開始されてから、その後、第3停止操作がされる時点まで、
図21(a)に示す画面を表示する。第2獲得演出では、抽選券の残り個数が表示される。
図21(a)に示す具体例では、抽選券の残り個数が3個の場合を想定する。抽選券の残り個数は、第2獲得演出が開始される毎に数値「1」ずつ減算される。また、液晶表示装置30の画面における領域Rでは、例えば抽選機が回転するアニメーションが表示される。また、領域Rには、ベル役が当選した場合に景品が付与されるチャンスである旨のメッセージが表示される。
【0267】
図21(b)は、第2獲得演出において第3停止操作を契機に液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。本実施形態では、第3停止操作を契機に、今回の第2獲得演出で景品が付与されたか否かが報知される。
図21(b)の具体例では、今回の第2獲得演出で景品が当選しなかった場合を想定する。以上の場合、
図21(b)に示す様に、抽選機から白色の玉が出るアニメーションが表示され、例えば「はずれ」というメッセージが表示される。上述した通り、第2獲得演出で景品が付与されなかった場合であって、抽選券の残り個数が0個ではない場合、次回の遊技で第2獲得演出が再度実行される。
【0268】
図21(c)は、第2獲得演出において第3停止操作を契機に液晶表示装置30に表示される画面の他の具体例である。
図21(c)の具体例では、今回の第2獲得演出で景品が当選した場合を想定する。以上の場合、
図21(b)に示す様に、抽選機から赤色の玉が出るアニメーションが表示され、景品画像GK(A、B、C)が表示され、例えば「GET」というメッセージが表示される。具体的には、第2獲得演出で景品Aが付与される場合、景品画像GKAが表示される。また、第2獲得演出で景品Bが付与される場合、景品画像GKBが表示され、景品Cが付与される場合、景品画像GKCが表示される。
【0269】
以上の説明から理解される通り、景品Aが付与される場合、第1獲得演出(
図19(a)参照)と第2獲得演出とで、共通して景品画像GKAが表示される。また、景品Bが付与される場合、第1獲得演出(
図19(b)参照)と第2獲得演出とで、共通の景品画像GKBが表示され、景品Cが付与される場合、第1獲得演出(
図19(c)参照)と第2獲得演出とで、共通の景品画像GKCが表示される。以上の構成によれば、第1獲得演出で付与された景品(特典)と同じ景品が第2獲得演出で付与された旨を直感的に把握できる。なお、第1獲得演出で表示される景品画像GKと第2獲得演出で表示される景品画像GKとでは、共通の物(例えば紐付きの箱)を表せば足り、画像データが同じである必要はない。
【0270】
図21(c)に示す通り、第2獲得演出で景品が付与された場合、次回の遊技で開封チャンスが実行される旨のメッセージが表示される。第2獲得演出で付与された景品は、該第2獲得演出の次遊技の開封チャンスで用いられる。具体的には、第2獲得演出の次遊技で開封チャンスが実行される場合、メインCPU301は、当該第2獲得演出で付与された景品と、当該開封チャンスが実行される遊技の当選エリアとに応じて、上乗せ遊技回数を決定する。開封チャンス演出で景品Bが用いられた場合、景品Aが用いられた場合と比較して、大きな上乗せ遊技回数が付与され易い。また、開封チャンス演出で景品Cが用いられた場合、景品Bが用いられた場合と比較して、大きな上乗せ遊技回数が付与され易い。さらに、開封チャンス演出が実行される遊技でレア役が当選した場合、レア役以外が当選した場合と比較して、大きな上乗せ遊技回数が付与され易い。
【0271】
以上の構成によれば、開封チャンス演出で用いられる景品を遊技者が事前に(直前の第2獲得演出において)把握できる。したがって、仮に景品Cが第2獲得演出で付与された場合、次遊技の開封チャンス演出で大きな上乗せ遊技回数が付与されるかもしれないという期待感を向上させることができる。また、開封チャンス演出で付与される上乗せ遊技回数は、事前に決定された景品に加え、今回の遊技の当選エリアに応じて決定される。以上の構成では、仮に景品Aが第2獲得演出で付与された場合であっても、開封チャンス演出での当選エリアによっては大きな上乗せ遊技回数が付与され易くなる。したがって、景品Aが用いられることが事前に把握された場合であっても、大きな上乗せ遊技回数が付与されるかもしれないという期待感が維持される。
【0272】
図21(d)は、開封チャンス演出で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。開封チャンス演出は1回の遊技で実行される。
図21(d)に示す通り、開封チャンス演出では、景品画像GK(A、B、C)が表示される。具体的には、今回の開封チャンス演出で景品Aが用いられた場合は景品画像GKAが表示される。また、今回の開封チャンス演出で景品Bが用いられた場合は景品画像GKBが表示され、景品Cが用いられた場合は景品画像GKCが表示される。
【0273】
開封チャンス演出では、遊技回数画像GUが表示される。遊技回数画像GUは、今回の開封チャンス演出で獲得された上乗せ遊技回数を表す。
図21(d)の具体例では、開封チャンス演出で上乗せ遊技回数として「50回」が付与された場合を想定する。例えば、開封チャンス演出が開始された直後では、遊技回数画像GUが非表示であり、その後、景品画像GKが表す箱の中から遊技回数画像GUが飛び出すアニメーションが表示される構成が好適である。なお、今回の継続チャンス状態で付与された上乗せ遊技回数の合計値(ATカウンタの現在値)が液晶表示装置30に表示される構成としてもよい。開封チャンス演出が実行された場合であって、抽選券の残り個数が0個ではない場合、再度第2獲得演出が実行される。
【0274】
継続チャンス状態に移行する以前(AT状態の第1獲得演出)においても景品が付与される場合がある。継続チャンス状態に移行する以前に景品が付与された場合、当該景品を用いた開封チャンスが当該継続チャンス状態で実行される。具体的には、継続チャンス状態において、抽選券の残り個数が0個になり、且つ、当該継続チャンス状態中に獲得した景品を用いた開封チャンス演出が終了した場合、継続チャンス状態に移行する以前に付与された景品を用いた開封チャンスが実行される。
【0275】
以上の継続チャンス状態で付与された上乗せ遊技回数の合計値は、次回のAT状態の残り遊技回数の初期値となる。継続チャンス状態が終了して次回のAT状態に移行する場合、当該継続チャンス状態で付与された上乗せ遊技回数の合計値が液晶表示装置30に表示される。以上の本実施形態では、次回のAT状態の残り遊技回数の初期値が複数回の抽選により決定される。したがって、例えば、次回のAT状態の残り遊技回数の初期値が1回の抽選により決定される構成と比較して、遊技の面白味が向上する。
【0276】
上述した通り、特殊状態の各遊技では、AT状態の各遊技と比較して、景品および抽選券の当選確率が高い。具体的には、特殊状態では、BAR揃いリプレイまたはBAR外れリプレイが当選した場合、景品および抽選券の何れか一方または双方が付与される。また、特殊状態では、BAR外れリプレイが当選した場合より、BAR揃いリプレイが当選した場合により多くの景品および抽選券が付与され易い。さらに、特殊状態では、AT状態と比較して、ATカウンタに加算される上乗せ遊技回数が特典として付与され易い。
【0277】
本実施形態の特殊状態は、レベル1の特殊状態とレベル2の特殊状態とレベル3の特殊状態とを含む。メインCPU301は、特殊状態に当選した場合、当該特殊状態のレベル(1、2、3)を決定する。レベル1の特殊状態は、BAR揃いリプレイの当選回数およびBAR外れリプレイの当選回数の合計が5回に達した場合に終了する。また、レベル2の特殊状態は、BAR揃いリプレイの当選回数およびBAR外れリプレイの当選回数の合計が10回に達した場合に終了し、レベル3の特殊状態は、BAR揃いリプレイの当選回数およびBAR外れリプレイの当選回数の合計が15回に達した場合に終了する。すなわち、レベルが高い特殊状態ほど有利になる。なお、特殊状態の終了契機は適宜に変更できる。例えば、予め定められた回数の遊技で特殊状態が終了する構成としてもよい。具体的には、レベル1の特殊状態は20回の遊技で終了し、レベル2の特殊状態は30回の遊技で終了し、レベル3の特殊状態は60回の遊技で終了する構成が考えられる。
【0278】
第1獲得演出が実行された場合、前兆状態を介して特殊状態に移行する。ただし、特殊状態に当選していない場合、前兆状態(ガセ前兆状態)が終了した後に特殊状態に移行しない。本実施形態の前兆状態では、特殊状態に移行する期待度と特殊状態のレベルとの双方が示唆される。当該構成について、以下で詳細に説明する。
【0279】
前兆状態の遊技回数は3回である。前兆状態では、液晶表示装置30の画面が特殊表示態様で表示される。特殊表示態様では、上述したキャラクタ画像GC(A、B、C)が表示される。具体的には、前兆状態の各遊技では、キャラクタ画像GCのうちキャラクタ画像GCAのみが表示される場合と、キャラクタ画像GCAとキャラクタ画像GCBとの2個が表示される場合と、キャラクタ画像GCAとキャラクタ画像GCBとキャラクタ画像GCCとの3個が表示される場合とがある。今回の前兆状態の各遊技で表示されるキャラクタ画像GCの個数(種類)は、人数シナリオで規定される。
【0280】
図22(a)は人数シナリオを説明するための図である。人数シナリオは複数種類設けられ、サブCPU412は、人数シナリオを抽選により決定する。例えば、
図22(a)に示す人数シナリオA1が決定された場合、1回目の遊技から3回目の遊技に亘り、キャラクタ画像GCのうちキャラクタ画像GCAのみが表示される。また、人数シナリオB1が決定された場合、1回目の遊技から2回目の遊技までキャラクタ画像GCAが表示され、3回目の遊技において、キャラクタ画像GCBが加わり、2個のキャラクタ画像GC(A、B)が表示される。
【0281】
本実施形態では、人数シナリオのうち最終的なキャラクタ画像GCの個数(前兆状態の3回目の遊技で表示されるキャラクタ画像GCの個数)が1個の人数シナリオを人数シナリオAと総称する。人数シナリオAは、人数シナリオA1の1種類である。ただし、人数シナリオAを複数種類設けてもよい。また、最終的なキャラクタ画像GCの個数が2個の人数シナリオ(B1〜B3)を人数シナリオBと総称し、最終的なキャラクタ画像GCの個数が3個の人数シナリオ(C1〜C6)を人数シナリオCと総称する。
【0282】
図22(b)は、人数シナリオ決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、前兆状態に移行する以前において、人数シナリオ決定テーブルを用いて人数シナリオを決定する。人数シナリオ決定テーブルは、
図22(b)に示す通り、人数シナリオが決定される確率Pを規定する。具体的には、人数シナリオの各々が決定される確率Pは、特殊状態のレベル毎に規定される。また、特殊状態に非当選の場合(ガセ前兆状態の場合)に、人数シナリオの各々が決定される確率Pが規定される。
【0283】
具体的には、レベル3の特殊状態に移行する場合、人数シナリオAが確率約PA3で決定され、人数シナリオBが確率約PB3で決定され、人数シナリオCが確率約PC3で決定される。レベル2の特殊状態に移行する場合、人数シナリオAが確率約PA2で決定され、人数シナリオBが確率PB2で決定され、人数シナリオCが確率PC2で決定される。レベル1の特殊状態に移行する場合、人数シナリオAが確率PA1で決定され、人数シナリオBが確率PB1で決定され、人数シナリオCが確率約PC1で決定される。特殊状態に移行しないガセ前兆状態の場合、人数シナリオAが確率PA0で決定され、人数シナリオBが確率PB0で決定され、人数シナリオCが確率PC0で決定される。
【0284】
以上の各確率Pは、特殊状態に移行する場合(レベル1〜レベル3の何れかが決定された場合)、人数シナリオC、人数シナリオB、人数シナリオAの順に決定され易く規定される。また、以上の各確率Pは、レベル3の特殊状態に移行する場合、人数シナリオC、人数シナリオB、人数シナリオAの順に決定され易く規定される。
【0285】
以上の実施形態では、人数シナリオC、人数シナリオB、人数シナリオAの順に、特殊状態に移行する期待度が高くなる。すなわち、前兆状態の最終的なキャラクタ画像GCの個数が多いほど、特殊状態に移行する期待度が高くなる。また、人数シナリオCが決定された場合、他の人数シナリオ(A、B)が決定された場合と比較して、特殊状態のレベル3が決定され易い。以上の前兆状態では、キャラクタ画像GCの人数を各遊技で加算することで、特殊状態(レベルの高い特殊状態)に対する期待感を向上させることができる。
【0286】
<メインCPUが実行する各処理>
メインCPU301は、上述した各データを用いて各種の処理を実行する。メインCPU301は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合、起動処理を実行する。リセット信号は、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に出力される。例えば、電源スイッチ511SWがON状態になることでメイン制御基板300への電源電圧の供給が開始された場合、起動処理が実行される。起動処理において、メインCPU301は、メイン制御基板300の各レジスタ等を初期化する。
【0287】
また、起動処理において、メインCPU301は、設定値を変更するための処理を含む各種の処理(遊技可能な状態に移行するための処理)を実行する。なお、メインCPU301は、起動処理の以前に、メインROM302が記憶する制御プログラムの正当性を判断するセキュリティチェック処理を実行してもよい。起動処理を終了した後に、メインCPU301は、遊技制御処理に移行する。
【0288】
図23は、メインCPU301の遊技制御処理のフローチャートである。遊技制御処理は、遊技者が1回の遊技を行う毎に実行される。詳細には後述するが、メインCPU301は、遊技制御処理が実行される期間において、所定の時間間隔(例えば1.49ms)で割込処理を実行する。すなわち、メインCPU301は、遊技制御処理と割込処理とを交互に実行する。例えば、サブ制御基板400に送信されるコマンドは、遊技制御処理でセットされ、割込処理でサブ制御基板400に送信される。メインCPU301が実行する各種の抽選の結果、または、メインRAM303に設けられた各種のカウンタの数値を示すコマンドが適宜にサブ制御基板400に送信される。また、遊技制御処理でセットされた各タイマ(例えばウェイトタイマ)は、割込処理で減算される。
【0289】
メインCPU301は、遊技制御処理を開始すると、初期設定処理を実行する(S101)。初期設定処理は、1回の遊技が終了する毎に実行される。メインCPU301は、初期設定処理において、メインRAM303の記憶領域のうち遊技毎に初期化される記憶領域を初期化する。例えば、前回の遊技の当選エリア(当選エリア番号)が格納された当選エリア格納領域は、初期設定処理で初期化される。
【0290】
メインCPU301は、初期設定処理の後に、自動投入処理(S102)に移行する。自動投入処理により、メインCPU301は、前回の遊技の結果、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが揃った場合、前回の遊技と同数の賭けメダルを今回の遊技の賭けメダルとして設定する。
【0291】
メインCPU301は、自動投入処理の後に、遊技開始前処理(S103)に移行する。遊技開始前処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルの検知、および、精算ボタン23の操作の検出をする。遊技開始前処理において、メダルの投入を検出した場合、メインCPU301は、賭けメダルまたはクレジットを加算する。また、遊技開始前処理において、清算ボタン23の操作を検出した場合、メインCPU301は、賭けメダルまたはクレジットを払い戻す。また、メインCPU301は、遊技開始前処理において、スタートレバー24の操作(すなわち遊技の開始操作)を検出する。
【0292】
メインCPU301は、遊技開始前処理で遊技の開始操作を検知すると、設定値確認処理(S104)に移行する。設定値確認処理において、メインCPU301は、設定値の適否を判断する。具体的には、メインCPU301は、設定値確認処理において、設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内であるか否かを判定する。設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内でないと判断した場合、メインCPU301は、設定値の異常を示す設定値異常コマンドをコマンド格納領域に格納し、設定値エラー処理に移行する。
【0293】
メインCPU301は、設定値確認処理で設定値が適正であると判断した場合、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3を取得する(S105)。乱数値R1は、乱数発生器304で生成されるハードウェア乱数であり、内部抽選処理で用いられる。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、回胴演出決定処理等で用いられる。乱数値R3は、AT決定処理で用いられる。メインCPU301は、取得した乱数値R1をメインRAM303の乱数値R1格納領域に格納する。同様に、メインCPU301は、取得した乱数値R2をメインRAM303の乱数値R2格納領域に格納し、乱数値R3をメインRAM303の乱数値R3格納領域に格納する。
【0294】
メインCPU301は、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3をメインRAM303に格納した後に、抽選実行処理(S106)に移行する。抽選実行処理は、当選エリアを乱数値R1により決定するための内部抽選処理、AT状態への移行を乱数値R3により決定するためのAT決定処理、および、回胴演出を乱数値R2により決定するための回胴演出決定処理を含む各処理で構成される。また、抽選実行処理は、指示番号を決定するための指示番号決定処理、および、抽選券決定処理、景品決定処理、特殊状態決定処理、特別AT決定処理、前兆状態決定処理を含む。
【0295】
メインCPU301は、抽選実行処理を実行した後に、ウェイト処理(S107)を実行する。ウェイト処理は、各遊技の時間長を所定の長さ以上にするための処理である。メインCPU301は、ウェイト処理において、ウェイト期間が経過したか否かを判定し、ウェイト期間が経過していないと判断した場合、ウェイト処理から後述の停止前処理に移行しない。
【0296】
一方で、ウェイト期間が経過したと判断した場合、メインCPU301は、停止前処理(S108)に移行する。停止前処理においては、内部抽選処理で決定された当選エリアに応じて各種のデータ(後述の優先順位等)がメインRAM303に格納される。後述の停止制御処理において、停止前処理で格納された各データに応じて各リール12が停止されることにより、当選エリアで指定される当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
【0297】
メインCPU301は、停止前処理を実行した後に、停止制御処理(S109)に移行する。停止制御処理により、メインCPU301は、各停止ボタン25が操作される毎に、当該停止ボタン25に対応するリール12を停止させる。各リール12は、上述した停止前処理で設定した各データに応じた図柄位置で停止する。
【0298】
停止制御処理で全てのリール12を停止すると、メインCPU301は、表示判定処理(S110)に移行する。表示判定処理において、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの判定をする。また、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの種別に応じて各種のデータを設定する。例えば、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示していると判定した場合、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定する。また、メインCPU301は、有効ラインに入賞当選役に係る図柄組合せが停止していると判断した場合、当該入賞当選役の種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する。
【0299】
メインCPU301は、表示判定処理を実行した後に、状態制御処理(S111)を実行する。状態制御処理において、メインCPU301は、遊技状態を移行させる。また、メインCPU301は、状態制御処理において、遊技状態の移行に伴い、規制期間を開始または終了させる。メインCPU301は、状態制御処理を終了すると、ステップS101に処理を戻す。
【0300】
<サブCPUが実行する各処理>
図24は、サブCPU412のサブ起動処理のフローチャートである。サブCPU412は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合にサブ起動処理を実行する。リセット回路は、サブ制御基板400に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に、リセット信号を出力する。例えば、サブ制御基板400への電源電圧の供給が開始された場合に、サブ起動処理が実行される。
【0301】
サブ起動処理を開始すると、サブCPU412は、起動時初期化処理(S301)を実行する。起動時初期化処理において、サブCPU412は、例えば、サブ制御基板400の各種のレジスタを初期化する。
【0302】
起動時初期化処理において、サブCPU412は、サブRAM414のバックアップ異常の有無を判定する。バックアップ異常がある場合、サブCPU412は、バックアップデータを初期化する。また、サブCPU412は、起動時初期化処理において、CGROM424を含む各種のROMに記憶されたデータが適正であるか否かを判定する。例えば、各ROMの特定のアドレスに格納されたデータを読み出し、当該データが適正であるか否かを判定する。各種のROMに異常が発見された場合、サブCPU412は、所定のエラー処理に移行する。
【0303】
サブCPU412は、サブ起動処理において、ランプ制御タスクの起動(S302)、音響制御タスクの起動(S303)、画像制御基板通信タスクの起動(S304)、メイン制御基板通信タスクの起動(S305)、演出ボタン入力タスクの起動(S306)を行う。
【0304】
サブCPU412は、ランプ制御タスクにより、筐体ランプ5と演出用ランプ28とを含む各種のランプを制御する。また、サブCPU412は、音響制御タスクにより、スピーカー(31、32)を制御する。また、サブCPU412は、画像制御基板通信タスクにより、画像制御基板420にコマンドを送信し、メイン制御基板通信タスクにおいてメイン制御基板300からのコマンドを受信し、演出ボタン入力タスクにおいて演出ボタン26および方向指定ボタン27の操作を受付ける。
【0305】
サブCPU412には、タイマ割込信号が所定の時間間隔で入力される。サブCPU412は、タイマ割込信号を受信すると、各タスクのうちの何れかを実行する。すなわち、各種のランプおよびスピーカー(31,32)を含む各周辺装置は、時分割で制御される。
【0306】
<変形例>
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
【0307】
(1)上述の各形態の抽選券決定処理において、複数個の抽選券が当選し得る構成としてもよい。以上の構成において、抽選券の個数に応じて、第1獲得演出で表示されるキャラクタ画像GCを決定する構成が好適である。例えば、抽選券の個数が多いほど、キャラクタ画像GCが第1獲得演出で表示され易い構成が考えられる。
【0308】
(2)上述の各形態では、AT状態で複数個の景品が付与された場合、継続チャンス状態で開封チャンス演出が複数回実行された。例えば、景品C、景品A、景品Bの順番に景品が付与された場合を想定する。以上の場合、継続チャンス状態において、景品が付与された順序で使用される構成としてもよい。以上の構成では、継続チャンス状態において、景品Cを用いた開封チャンス演出、景品Aを用いた開封チャンス演出、景品Bを用いた開封チャンス演出の順に実行される。また、継続チャンス状態において、景品が種類に応じた順序で使用される構成としてもよい。具体的には、景品Aが他の景品(B、C)より優先して使用され、景品Bが景品Cより優先して使用され、景品Cが最後に使用される。また、景品が使用される順序がランダムに決定される構成としてもよい。
【0309】
(3)上述の各形態の継続チャンス状態は、抽選券の残り個数と景品の残り個数とが共に0個になった場合に終了した。しかし、継続チャンス状態の終了契機は以上の具体例に限定されない。例えば、抽選券を用いて景品が獲得され、上乗せ遊技回数が付与された場合、抽選券および景品の残り個数が0個でない場合であっても、次回のAT状態に移行する構成としてもよい。以上の構成では、継続チャンス状態で使用しなかった抽選券および景品の残りは、次回のAT状態に持ち越される。ただし、継続チャンス状態で使用しなかった抽選券および景品が無効になる構成としてもよい。また、継続チャンス状態で使用しなかった抽選券および景品の何れか一方が持ち越され、他方が無効になる構成としてもよい。
【0310】
(4)上述の各形態では、AT状態において景品が付与される場合、第1獲得演出が実行された。しかし、景品が付与される場合に第1獲得演出が実行されない構成としてもよい。また、以上の構成において、景品が付与された旨がAT状態では報知されない場合がある構成としてもよい。以上の構成によれば、第1獲得演出が実行されない場合であっても、景品が付与されているかもしれないという期待感を遊技者に付与できる。
【0311】
(5)上述の各形態では、AT状態において、景品カウンタと抽選券カウンタとの双方の現在値を表示した。しかし、景品カウンタの現在値がAT状態では表示されない構成としてもよい。上述した通り、抽選券は景品を獲得するための抽選を受ける権利である。また、抽選券は、次回のAT状態に移行するための抽選を受ける権利であるとも換言される。仮に、AT状態において景品が付与されている旨が把握できた場合、その後のAT状態において抽選券が獲得されない場合でも、次回のAT状態に移行できる。したがって、AT状態において景品が付与されている旨が把握できた場合、遊技者によっては、抽選券を獲得することに対する興味が低下する不都合が生じ得る。景品カウンタの現在値がAT状態では表示されない構成によれば、以上の不都合が抑制される。
【0312】
(6)AT状態が開始された場合の抽選券の初期個数を0個以外にしてもよい。すなわち、抽選券が予め付与された状態からAT状態が開始される構成としてもよい。例えば、最初のAT状態が開始される場合(通常状態からAT状態に移行した場合)、1個の抽選券が予め付与される構成が考えられる。また、以上の構成において、継続チャンス状態を介して次回のAT状態が開始される場合、当該AT状態での抽選券の初期値は0個である。以上の構成では、最初のAT状態の抽選券の初期値が次回以降のAT状態の抽選券の初期値より多いため、最初のAT状態が終了した後の継続チャンス状態では、次回のAT状態が終了した後の継続チャンス状態と比較して、AT状態が継続し易い。したがって、たとえば最初のAT状態の抽選券の初期値が0個の構成と比較して、AT状態が単発で終了し難くなる。
【0313】
また、抽選券の初期値を抽選により決定してもよい。例えば、通常状態のAT状態決定処理では、当選エリアに応じてAT状態の当否を決定する。以上の構成において、AT状態に当選した遊技の当選エリアに応じて、抽選券の初期値が抽選で決定される構成としてもよい。さらに、景品の初期値を抽選により決定してもよい。例えば、AT状態に当選した遊技の当選エリアに応じて、景品の初期値が抽選で決定される構成としてもよい。
【0314】
(7)上述の各形態では、第1獲得演出において、景品が付与されるか否かと抽選券が付与されるか否かとが第3停止操作を契機に報知された。以上の構成に替えて、第3停止操作以外の契機で、景品が付与されるか否かと抽選券が付与されるか否かとが報知される構成としてもよい。また、景品が付与されるか否かが報知される契機と抽選券が付与されるか否かが報知される契機とを相違させてもよい。例えば、第1停止操作を契機に抽選券が付与されるか否かが報知され、その後、第3停止操作を契機に景品が付与されるか否かが報知される構成が好適である。
【0315】
キャラクタ画像GCAが決定された場合とキャラクタ画像GCBが決定された場合とキャラクタ画像GCCが決定された場合とで、抽選券が付与されたか否かの報知の時期を相違させてもよい。また、景品が付与されたか否かの報知の時期を相違させてもよい。例えば、キャラクタ画像GCAが決定された第1獲得演出では、第1停止操作を契機に抽選券が付与されるか否かが報知され、その後、第3停止操作を契機に景品が付与されるか否かが報知される。キャラクタ画像GCBが決定された第1獲得演出では、遊技開始を契機に抽選券が付与されるか否かが報知され、その後、第3停止操作を契機に景品が付与されるか否かが報知される。キャラクタ画像GCCが決定された第1獲得演出では、第3停止操作を契機に抽選券が付与されるか否かと景品が付与されるか否かとが報知される構成が考えられる。
【0316】
(8)上述の各形態では、AT状態において、打順リプレイの正解押順を指示する指示演出と打順ベルの正解押順を指示する指示演出とが実行される。以上の構成において、打順リプレイの正解押順を指示する指示演出と打順ベルの正解押順を指示する指示演出とは、AT状態では区別可能な構成が好適である。以上の構成によれば、今回の遊技でベル役が停止表示されるのかリプレイが停止表示されるのかが予め報知される。ただし、継続チャンス状態では、打順ベルが当選した場合に景品が付与され得るが、打順リプレイが当選した場合は景品が付与されない。したがって、継続チャンス状態において、打順リプレイの正解押順を指示する指示演出と打順ベルの正解押順を指示する指示演出とを区別可能とした場合、今回の遊技で景品が付与されない旨が、遊技の結果としての図柄組合せが停止表示される前に把握される。以上の事情を考慮して、継続チャンス状態では、打順リプレイの正解押順を指示する指示演出と打順ベルの正解押順を指示する指示演出とが区別できない構成が好適である。
【0317】
(9)上述の各形態では、第1獲得演出においてキャラクタ画像GC(A、B、C)が遊技開始直後に表示される構成とした。しかし、例えば、キャラクタ画像GCに応じて、表示が開始される時期を変化させてもよい。例えば、キャラクタ画像GCAは、第1獲得演出が開始されてから0.5秒後に表示され、キャラクタ画像GCBは、第1獲得演出が開始されてから0.7秒後に表示され、キャラクタ画像GCCは、第1獲得演出が開始されてから1秒後に表示される構成が考えられる。以上の構成では、第1獲得演出が開始されてからキャラクタ画像GCが表示されるまでの時間長が長いほど、今回の第1獲得演出で特典(抽選券、景品、特殊状態)が付与され易い。したがって、第1獲得演出が開始されてからキャラクタ画像GCが表示されるまでの時間長が長い場合、特典に対する遊技者の期待感を向上させることができる。
【0318】
また、第1獲得演出が実行される前の遊技で、当該第1獲得演出のキャラクタ画像GCが表示される構成としてもよい。例えば、第1獲得演出が実行される前の遊技の第3停止操作を契機に、キャラクタ画像GCが表示される構成が考えられる。以上の構成において、キャラクタ画像GCが表示される遊技が開始されてから当該キャラクタ画像GCが表示されるまでの期間において、当該キャラクタ画像GCを示唆する情報が報知される構成が好適である。
【0319】
(10)以上の各形態において、キャラクタ画像GCの表示が開始される画面の位置(キャラクタが登場する方向)を、当該キャラクタ画像GCの種類に応じて変化させてもよい。例えば、キャラクタ画像GCAが表示される場合、キャラクタが画面の左側から登場するアニメーションが画面に表示される。また、キャラクタ画像GCBが表示される場合、キャラクタが画面の下側から登場するアニメーションが画面に表示される。さらに、キャラクタ画像GCCが表示される場合、キャラクタが画面の右側から登場するアニメーションが画面に表示される。以上の構成によれば、キャラクタ画像GCの表示が開始される位置を予想するという楽しみを遊技者に付与できる。
【0320】
(11)上述の各形態では、遊技回数が1500回に達した場合に規制期間が終了する。以上の構成では、仮に、AT状態の残り遊技回数が規制期間の残り遊技回数より多くなった場合、AT状態の残り遊技回数の一部が無効になる。したがって、遊技者が不満を感じる不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、AT状態の残り遊技回数が規制期間の残り遊技回数より多くならない構成が好適である。例えば、今回のAT状態の残り遊技回数が0回になった時点での規制期間の残り遊技回数が予め定められた回数以下(例えば100回)の場合、今回のAT状態が終了した後に継続チャンス状態に移行しない構成が好適である。また、以上の構成において、今回のAT状態の残り遊技回数が0回になった時点での規制期間の残り遊技回数が予め定められた回数以下の場合、継続チャンス状態を介さずに、次回のAT状態(最後のAT状態)に移行可能な構成としてもよい。ただし、最後のAT状態の遊技回数は、規制期間の残り遊技回数に設定される。また、最後のAT状態では、景品および抽選券および上乗せ遊技回数は付与されない。さらに、最後のAT状態では、特別なアニメーション(例えばエンディングアニメーション)が液晶表示装置30に表示される構成としてもよい。
【0321】
(12)通常状態でAT状態が当選した場合、AT当選報知演出を実行した後に、AT状態に移行する構成に本発明を採用してもよい。AT状態は、他のAT状態より有利な特別AT状態を含む。以上の構成において、AT当選報知演出(報知演出)を決定する場合であって、AT状態(第1特典)の付与が決定されている場合、AT状態の付与が決定されていない場合と比較して、特定報知演出を決定し易く、且つ、AT当選報知演出を決定する場合であって、特別AT状態(第2特典)の付与が決定されている場合、特別AT状態の付与が決定されていない場合と比較して、特定報知演出を決定し易い構成が考えられる。
【0322】
(13)敵キャラクタと味方キャラクタとが戦闘するアニメーションが表示されるバトル演出を実行可能であり、バトル演出で味方キャラクタが勝利した場合、特典が付与される構成に本発明を採用してもよい。特典は、第1特典と第1特典より有利な第2特典とを含む。以上の構成において、バトル演出(報知演出)を決定する場合であって、第2特典の付与が決定されている場合、第2特典の付与が決定されていない場合と比較して、味方キャラクタが圧勝するバトル演出(特定報知演出)を決定し易い構成が考えられる。
【0323】
(14)以上の各形態において、報知演出を決定する場合であって、スイカ役(第1特定特典)の付与が決定されている場合、スイカ弱ナビ(第1報知演出)を決定するとともに、チェリー役(第2特定特典)の付与が決定されている場合、チェリー強ナビ(第2報知演出)を決定し、且つ、報知演出を決定する場合であって、AT状態(特別特典)の付与が決定されている場合、AT状態の付与が決定されていない場合と比較して、チェリー強ナビを決定し易い構成としてもよい。また、特別特典として「AT状態の高確率への移行」を採用してもよい。さらに、特別特典として「ボーナス役の重複当選」を採用してもよい。
【0324】
(15)以上の各形態の第1獲得演出では、抽選券が特典として付与される構成としたが、抽選券に替えてAT状態の上乗せ遊技回数が付与される構成としてもよい。以上の第1獲得演出では、上乗せ遊技回数が付与されない場合と比較して、上乗せ遊技回数が付与された場合に特殊状態への移行が決定され易い。
【0325】
(16)以上の各形態において、AT状態でレア役が当選した場合、上乗せ遊技回数を付与するか否かの抽選と特殊状態を付与するか否かの抽選との双方を実行し、その後、AT状態の上乗せ遊技回数(第1特典)が付与されるか否かを報知するための第1報知演出を実行し、その後、特殊状態(第2特典)が付与されるか否かを報知するための第2報知演出を実行可能な構成としてもよい。
【0326】
(17)上述の各形態では、第1獲得演出の直後に前兆状態に移行した。しかし、第1獲得演出が実行された後に、AT状態における通常の演出態様(
図20参照)の期間に一旦移行し、その後、前兆状態に移行する構成としてもよい。以上の構成では、前兆状態に移行するかもしれないという遊技者の期待感が向上する演出を前兆状態に移行する前のAT状態において実行する構成が好適である。
【0327】
(18)本発明は、上述したパチスロ機のみならず、パチンコ機、その他の遊技機、ゲーム機一般に適用することができる。
【0328】
例えば、パチンコ機では、今回の遊技で大当たりが当選したか否かを報知するためのリーチ演出を実行する技術が従来から採用される。また、以上のパチンコ機では、大当たりとして確変大当たりと通常大当たりとが設けられる場合がある。確変大当たりが当選した場合、大当たりが終了した場合、大当たりの当選確率が向上する確変状態に移行する。以上のパチンコ機における「リーチ演出」を本発明の「報知演出」として採用してもよい。具体的には、以上のパチンコ機において、リーチ演出を決定する場合であって、大当たり(第1特典)の付与が決定されている場合、大当たりの付与が決定されていない場合と比較して、特定リーチ演出を決定し易く、且つ、リーチ演出を決定する場合であって、確変大当たり(第2特典)の付与が決定されている場合、確変大当たりの付与が決定されていない場合と比較して、特定リーチ演出を決定し易い構成が考えられる。
【0329】
また、獲得可能な遊技球の個数が互いに異なる大当たり(16R大当たり、4R大当たり)を設けたパチンコ機が従来から知られている。例えば、スタート入賞口と大入賞口とを遊技盤に設け、スタート入賞口に遊技球が入賞した場合、大当たりの抽選を実行し、大当たり中に大入賞口を所定回数開放する。以上の構成において、16R大当たりと4R大当たりとを設ける。16R大当たりでは大入賞口が16回開放される。また、4R大当たりでは大入賞口が4回開放される。以上のパチンコ機におけるリーチ演出を本発明の「報知演出」として採用してもよい。具体的には、以上のパチンコ機において、リーチ演出を決定する場合であって、大当たり(第1特典)の付与が決定されている場合、大当たりの付与が決定されていない場合と比較して、特定リーチ演出を決定し易く、且つ、リーチ演出を決定する場合であって、16R大当たり(第2特典)の付与が決定されている場合、16R大当たりの付与が決定されていない場合と比較して、特定リーチ演出を決定し易い構成が考えられる。
【0330】
また、スタート入賞口とV入賞口とを遊技盤に設け、スタート入賞口に遊技球が入賞した場合、大当たりの抽選、および、V入賞口に遊技球が入賞させ易い状態(以下「V高確率状態」)に移行させるか否かの抽選を実行するパチンコ機が知られている。以上のパチンコ機において、スタート入賞口に遊技球が入賞した場合、大当たり(第1特典)が付与されるか否かを報知するための第1報知演出を実行し、その後、V高確率状態(第2特典)が付与されるか否かを報知するための第2報知演出を実行可能な構成としてもよい。
【0331】
本発明の遊技機は、例えば以下の遊技機である。
【0332】
本発明
に係る遊技機は、遊技を進行させる遊技制御手段(遊技制御処理)と、遊技の進行に応じて特定契機(レア役の当選)が成立した場合、第1特典(抽選券
)を付与するか否かを決定可能であるとともに、特定契機が成立した場合、第2特典(特殊状態)を付与するか否かを決定可能な特典決定手段と、特定契機が成立した後に、第1特典が付与されるか否かを報知するための第1報知演出(第1獲得演出)を実行し、その後、第2特典が付与されるか否かを報知するための第2報知演出(連続演出)を実行可能
な演出実行手段(液晶表示装置30)と
、第1特殊演出(第2獲得演出)と第2特殊演出(開封チャンス演出)とを含む特殊演出の実行を決定する特殊演出決定手段と、第1遊技状態(通常状態)と、第1遊技状態より第1特典が付与され易い第2遊技状態(AT状態)へ移行可能な遊技状態移行手段(状態制御処理)と、第1特殊演出が実行される旨を報知する第1アイコン画像(抽選権の獲得個数を示す数字。図20参照)、および、第2特殊演出が実行される旨を報知する第2アイコン画像(景品の獲得個数を示す数字。図20参照)を表示可能である画像制御手段(画像制御CPU)と、を具備し、遊技状態移行手段は、特定の期間において、第2特殊演出が実行された場合、特殊演出のうち第1特殊演出のみが実行された場合と比較して、その後、第2遊技状態へ移行させ易く、演出実行手段は、第1アイコン画像が表示される期間において、第1特殊演出とは別の演出(オーディエンス画像GOの表示等)を実行可能であり、第2アイコン画像が表示される期間において、第2特殊演出とは別の演出(オーディエンス画像GOの表示等)を実行可能である。
【0333】
以上の構成によれば、特定契機が成立した場合、第1特典を付与するか否かを決定可能であるとともに、特定契機が成立した場合、第2特典を付与するか否かを決定可能である。すなわち、一の契機で、第1特典を付与するか否かと第2特典を付与するか否かとの双方を決定可能である。また、本発明の構成によれば、特定契機が成立した後に、第1特典が付与されるか否かを報知するための第1報知演出を実行し、その後、第2特典が付与されるか否かを報知するための第2報知演出を実行可能である。以上の構成によれば、例えば、第1特典が付与されるか否かと第2特典が付与されるか否かとが一度に報知される構成と比較して、特典が付与されるかもしれないという期待感を長期間に亘り維持することができる。