(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記指定および変換される1つまたは複数の機構が、前記基板または3D成形によって前記基板から処理される3D目標設計上に設けられる少なくとも1つの機構を含む、請求項2に記載の装置。
前記1つまたは複数の機構が、目標回路設計、導電トレース、接触パッド、電極、電子コンポーネント、グラフィカル要素、光学的機構、ビア、開口、熱伝導性、熱絶縁性、および電気絶縁性から成る群から選択される少なくとも1つの要素を含む、請求項3に記載の装置。
前記1つまたは複数の機構が、前記基板と前記3D目標設計との間の位置の対応および/または前記基板の局所的伸長の範囲の視覚的検査および解析を容易化するモデルデータを含む、請求項2に記載の装置。
前記メモリがさらなる命令を格納し、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、前記装置に、前記マップされた機構のモデルを利用して、導電トレース、グラフィカル要素、または電子コンポーネントのうちの少なくとも1つを含むマッピング機構を指定させる、請求項1に記載の装置。
前記メモリがさらなる命令を格納し、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、前記装置に、等距離投影、1点等距離投影、2点等距離投影、および選択曲線からの等距離投影から成る群から選択される少なくとも1つの投影技術に基づいて前記投影を決定させる、請求項7に記載の装置。
前記メモリがさらなる命令を格納し、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、前記装置に、選択されたマップ投影を局所的または大域的に適用して、前記3D目標設計および前記基板をマッピングさせる、請求項7に記載の装置。
前記メモリがさらなる命令を格納し、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、前記装置に、オフセットベクトルマッピングにより、少なくとも前記3D目標設計を特徴付けする前記設計入力に基づいて、前記基板の多くの異なる位置で、伸長の関連量および方向、伸長割合、伸長密度、または伸長係数を示す基板挙動を決定させる、請求項1に記載の装置。
前記設計入力の少なくとも一部の取得、前記データリポジトリに格納される前記情報の取得、および/または前記出力の提供を行うように構成された、ユーザとの間の情報伝送または相互作用のためのユーザインターフェースをさらに備えた、請求項1に記載の装置。
前記メモリがさらなる命令を格納し、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、前記装置に、前記通信インターフェースを介して、前記設計入力の少なくとも一部および/または前記リポジトリに格納される情報を受信させる、請求項1に記載の装置。
前記メモリがさらなる命令を格納し、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、前記装置に、前記メモリに格納されたユーザ調整可能および/または選択可能な初期設定から、前記基板の特性および/または前記基板から前記3D目標設計を生成するプロセスを含む前記設計入力の一部を読み出させる、請求項1に記載の装置。
前記データリポジトリが、基板材料、印刷材料、電気絶縁材料、電気絶縁印刷材料、電気絶縁インク、導電性印刷材料、導電性インク、導電性接着剤、非導電性接着剤、基板材料の伸縮特性、導電性インクの伸縮特性、導電トレース、導電接触パッド、電子コンポーネント、および印刷可能電子コンポーネントから成る群から選択される少なくとも1つの要素に関する情報を含む、請求項1に記載の装置。
前記設計入力が、前記3D目標設計のデジタル3Dモデル、機械的目標設計の前記デジタル3Dモデルを含むCADファイルを含むCAE、回路図の指標、回路図を記述したECADファイル、回路レイアウトの指標、回路レイアウトを記述したデジタルファイル、ガーバーファイルまたはディスクリプション、回路レイアウトまたは回路図を記述したガーバーファイルまたはディスクリプション、PDFファイル、回路図または回路レイアウトを記述したPDFファイル、回路レイアウトを記述したIDFファイル、回路レイアウトを記述した画像ファイル、基板材料の指標、基板厚さの指標、基板寸法の指標、前記基板を特徴付けしたデジタルモデル、および基板特性の指標から成る群から選択される少なくとも1つの要素を含む、請求項1に記載の装置。
基板材料、導電性材料、導電トレース材料、コンポーネント材料、電気絶縁材料、または接着剤材料を含む前記材料が、前記マッピングおよび/または出力に決定に利用され、導電性、体積抵抗率、絶縁耐力、導電性インクを含む材料の電流密度、伸長の単位変化当たりの抵抗率変化(dR/ds)、伸長時の破壊点、熱伝導性、引っ張り強度、終局または破壊引っ張り強度、延性、可塑性、剛性、衝撃強度、成型収縮、熱膨張係数、耐化学性、熱撓み、硬度、および可燃性から成る群から選択される少なくとも1つの特性の観点で、前記データリポジトリ、設計入力、および/またはデジタル出力において特徴付けされた、請求項1に記載の装置。
前記メモリがさらなる命令を格納し、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、前記装置に、基板材料、基板寸法、基板形状、プロセスパラメータ、成形方法、成形パラメータ、成形温度、成形圧力、成形時間、導電性材料、導電性インク、導電性接着剤、非導電性接着剤、樹脂、前記目標回路設計の要素を含む1つまたは複数の機構の位置、成形前の前記基板上の前記目標回路設計の要素を含む1つまたは複数の機構の位置、成形前および/または成形後の前記基板上の前記目標回路設計の回路レイアウト、コンポーネント位置、成形前の前記基板上のコンポーネント位置、ビアまたはフィードスルー位置、ビアまたはフィードスルー寸法、ビアまたはフィードスルー材料、導電トレースまたはパッド幅、導電トレースまたはパッド厚さ、導電トレースまたはパッド位置、導電トレースまたはパッド形状、導電トレース経路、導電トレース屈曲、導電トレース屈曲半径、導電トレースまたはパッド長さ、導電トレース材料、前記3D目標設計のトポロジ的機構、前記3D目標設計のトポロジ的機構の形状および/またはサイズ、前記3D目標設計のトポロジ的機構の曲率または屈曲半径のレベル、ならびに光ガイド、反射器、光マスク、吸光器、または拡散器を含む可視光および/または非可視光を制御する前記基板における光学的機構の材料、形状、寸法、および/または位置を含む構成から成る群から選択される前記目標回路設計、3D目標設計、および/または前記基板に関する少なくとも1つの要素に関して、前記設計入力および前記データリポジトリ中の情報に基づいて前記出力中に指定される選択、置換、代替、または推奨を決定させる、請求項1に記載の装置。
前記メモリがさらなる命令を格納し、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、前記装置に、前記3D目標設計が示唆する屈曲半径に基づいて前記基板上に設けられる導電性インクまたは電気絶縁材料のトレースまたはパッドを含む導電性要素の材料、材料特性、厚さ、長さ、または幅を決定させる、請求項1に記載の装置。
前記出力が、CAEファイル、回路図の指標、回路レイアウトの指標、回路レイアウトを記述したECADファイル、回路レイアウトを記述したIDFファイル、電気的トレース数を含む前記目標回路設計の少なくとも一部を前記基板上に印刷する印刷命令ファイル、回路レイアウトを記述した画像ファイル、多くの電子コンポーネントの3D組み立て用の命令を含むファイル、基板材料の指標、基板厚さの指標、基板寸法の指標、および基板特性の指標から成る群から選択される少なくとも1つの要素を含む、請求項1に記載の装置。
前記メモリがさらなる命令を格納し、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、前記装置に、選択された基準に係る優先順で、前記目標回路設計の前記回路レイアウト、成形プロセス、3D目標設計、および/または基板に関する提案の代替選択肢のリスト等の集まりを前記出力において提供させる、請求項1に記載の装置。
前記目標回路設計が、導電トレース、接触パッド、電気絶縁要素、電極、電子コンポーネント、電気機械コンポーネント、電気光学またはオプトエレクトロニクスコンポーネント、熱伝導性材料または要素、放射放出コンポーネント、発光コンポーネント、LED(発光ダイオード)、OLED(有機LED)、側方照射LED等の光源、上方照射LED等の光源、下方照射LED等の光源、放射検出コンポーネント、光検出コンポーネント、フォトダイオード、フォトトランジスタ、光起電デバイス、センサ、微小機械コンポーネント、スイッチ、タッチスイッチ、近接スイッチ、タッチセンサ、近接センサ、容量スイッチ、容量センサ、投影容量センサまたはスイッチ、単電極容量スイッチまたはセンサ、多電極容量スイッチまたはセンサ、自己容量センサ、相互容量センサ、誘導センサ、センサ電極、ユーザインターフェース要素、ユーザ入力要素、振動要素、通信要素、データ処理要素、集積回路、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、シグナルプロセッサ、データ記憶要素、および電子的サブアセンブリから成る群から選択される少なくとも1つの要素を含む、請求項1に記載の装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、たとえば回路レイアウト設計等、3次元物体のプロセスおよび機構設計の背景において、既存のソリューションと関連付けられた上記欠点のうちの1つまたは複数を少なくとも軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的は、本発明に係る電子装置および当該装置により実行される関連方法の種々実施形態により達成される。
本開示は、以下の[1]から[27]を含む。
[1]3次元(3D)目標設計に関して回路レイアウト設計を容易化する電子装置であり、データを伝送する少なくとも1つの通信インターフェース、命令等のデータを処理する少なくとも1つのプロセッサ、および上記命令等のデータを格納するメモリを備えた、装置であって、上記少なくとも1つのプロセッサが、上記格納された命令に従って、
処理対象の電気絶縁基板上への導電性構造の回路の生成に適用可能な材料および/またはプロセスを特徴付けする情報を取得して、上記メモリが提供するデータリポジトリに格納することと、
任意選択として機械的CADモデルにより、基板から生成される3D、好ましくは3D面および/または立体目標設計と、
意図する特性(材料、導電性/抵抗)、寸法、製造方法、接続、および/または位置の観点でのコンポーネントおよび/または電気的トレース等、2Dおよび/または3D領域において規定され、上記基板上に設けられる目標回路設計と、
基板(その材料および厚さ、または一般的には寸法等)と、
を特徴付けする設計入力を受信することと、
上記受信した設計入力および上記受信した設計入力に対応する上記データリポジトリ中の情報を適用する選択されたマッピング技術の利用により、上記回路設計の位置を含めて、上記3D目標設計および上記基板の位置間のマッピングを決定することであり、上記マッピング技術が、上記3D目標設計の生成時、好ましくは3D成形中に上記基板の伸長を上記マッピングにおいて考慮するようにさらに構成された、決定することと、
上記マッピングを示す人間および/または機械可読命令を含む少なくとも1つのコンピュータ可読ファイル等のデジタル出力を確立して、たとえば印刷、電子機器組み立て、および/または成形機器といった製造機器等の受信エンティティに提供することと、
を行わせるように構成された、装置。
[2]a)上記マッピングが、3D成形を利用して上記基板から生成される3D目標設計および上記3D成形前の元の状態の上記基板の位置間のマッピングを含むことと、
b)上記マッピングが、好ましくは少なくとも位置および/または寸法の観点で、さらに好ましくは伝導性または抵抗等の多くの電気的特性の観点で、上記3D目標設計と上記基板との間の1つまたは複数の機構を指定して変換することと、
の少なくとも一方である、上記[1]に記載の装置。
[3]上記指定および変換される1つまたは複数の機構が、上記基板または3D成形によって上記基板から処理される3D目標設計上に設けられる少なくとも1つの機構を含む、上記[2]に記載の装置。
[4]上記1つまたは複数の機構が、目標回路設計、導電トレース、接触パッド、電極、電子コンポーネント、グラフィカル要素、光学的機構、ビア、開口、熱伝導性、熱絶縁性、および電気絶縁性から成る群から選択される少なくとも1つの要素を含む、上記[3]に記載の装置。
[5]上記機構が、上記基板と上記3D目標設計との間の位置の対応および/または上記基板の局所的伸長の範囲の視覚的検査および解析を容易化するモデルデータ、任意選択としてワイヤフレームモデルデータを含む、上記[2]に記載の装置。
[6]上記機構のモデル、任意選択としてワイヤフレームまたは記号的指標を利用して、マッピング機構、任意選択として導電トレース、グラフィカル要素、または電子コンポーネントを指定するように構成された、上記[1]に記載の装置。
[7]a)上記マッピング技術が、シミュレーション、好ましくは有限要素解析に基づくシミュレーションを包含することと、
b)上記マッピング技術が、3D投影、任意選択としてマップ投影を包含することと、
の少なくとも一方である、上記[1]に記載の装置。
[8]等距離投影、1点等距離投影、2点等距離投影、および選択曲線からの等距離投影から成る群から選択される少なくとも1つの投影技術に基づいて上記投影を決定するように構成された、上記[7]に記載の装置。
[9]選択されたマップ投影を局所的または大域的に適用して、上記3D目標設計および上記基板をマッピングするように構成された、上記[7]に記載の装置。
[10]任意選択としてオフセットベクトルマッピングにより、少なくとも上記3D目標設計を特徴付けする上記設計入力に基づいて、任意選択として本質的には点または領域型の上記基板の多くの異なる位置で、伸長の関連量および任意選択としての方向、任意選択として伸長割合、伸長密度、または伸長係数を示す基板挙動を決定するように構成された、上記[1]に記載の装置。
[11]上記マッピングが、少なくとも上記3D目標設計から上記基板までの所々において、本質的に全射的、任意選択として実質的に全単射的である、上記[1]に記載の装置。
[12]上記設計入力の少なくとも一部の取得、上記データリポジトリに格納される上記情報の取得、および/または上記出力の提供を行うように構成された、ユーザとの間の情報伝送または相互作用のためのユーザインターフェースを備えた、上記[1]に記載の装置。
[13]任意選択としてCAD等のCAEソフトウェアから、有線または無線ネットワークインターフェース等の上記通信インターフェースを介して、上記設計入力の少なくとも一部および/または上記リポジトリに格納される情報を受信するように構成された、上記[1]に記載の装置。
[14]好ましくは上記メモリに格納されたユーザ調整可能および/または選択可能な初期設定から、上記基板の特性および/または上記基板から上記3D目標設計を生成するプロセス等の上記設計入力の一部を読み出すように構成された、上記[1]に記載の装置。
[15]上記基板から上記3D目標設計を生成するプロセス、任意選択として3D成形プロセスに関する特性が、少なくとも一部が本質的に上記マッピング技術自体に埋め込まれており、任意選択として、シミュレーションまたは投影モデルにおけるモデル化または直接的な採用がなされた、上記[1]に記載の装置。
[16]上記データリポジトリが、基板材料、印刷材料、電気絶縁材料、電気絶縁印刷材料、電気絶縁インク、導電性印刷材料、導電性インク、導電性接着剤、非導電性接着剤、基板材料の伸縮特性、導電性インクの伸縮特性、導電トレース、導電接触パッド、電子コンポーネント、および印刷可能電子コンポーネントから成る群から選択される少なくとも1つの要素に関する情報を含む、上記[1]に記載の装置。
[17]上記設計入力が、上記3D目標設計のデジタル3Dモデル、上記機械的目標設計の上記デジタル3Dモデルを含むCAD等のCAEファイル、回路図の指標、回路図を記述したECADファイル、回路レイアウトの指標、回路レイアウトを記述したデジタルファイル、ガーバーファイルまたはディスクリプション、回路レイアウトまたは回路図を記述したガーバーファイルまたはディスクリプション、PDFファイル、回路図または回路レイアウトを記述したPDFファイル、回路レイアウトを記述したIDFファイル、回路レイアウトを記述した画像ファイル、基板材料の指標、基板厚さの指標、基板寸法の指標、上記基板を特徴付けしたデジタルモデル、および基板特性の指標から成る群から選択される少なくとも1つの要素を含む、上記[1]に記載の装置。
[18]基板材料等の材料、導電性材料、導電トレース材料、コンポーネント材料、電気絶縁材料、または接着剤材料が、上記マッピングおよび/または出力に決定に利用され、導電性、体積抵抗率、絶縁耐力、導電性インク等の材料の電流密度、伸長の単位変化当たりの抵抗率変化(dR/ds)、伸長時の破壊点、熱伝導性、引っ張り強度、終局または破壊引っ張り強度、延性、可塑性、剛性、衝撃強度、成型収縮、熱膨張係数、耐化学性、熱撓み、硬度、および可燃性から成る群から選択される少なくとも1つの特性の観点で、上記データリポジトリ、設計入力、および/またはデジタル出力において特徴付けされた、上記[1]に記載の装置。
[19]a)上記設計入力が、関連する成形プロセスの種類、温度、速度、および/または圧力等の3D成形プロセスを特徴付けすることと、
b)上記設計入力が、上記マッピングによりさらに網羅された1つまたは複数の光学的機構、任意選択として光制御、グラフィックスまたはマスク等の情報および/または装飾機構を特徴付けすることと、
の少なくとも一方である、上記[1]に記載の装置。
[20]基板材料、基板寸法、基板形状、プロセスパラメータ、成形方法、成形パラメータ、成形温度、成形圧力、成形時間、導電性材料、導電性インク、導電性接着剤、非導電性接着剤、樹脂、上記回路設計の要素等の1つまたは複数の機構の位置、成形前の上記基板上の上記回路設計の要素等の1つまたは複数の機構の位置、成形前および/または成形後の上記基板上の上記回路設計の回路レイアウト、コンポーネント位置、成形前の上記基板上のコンポーネント位置、ビアまたはフィードスルー位置、ビアまたはフィードスルー寸法、ビアまたはフィードスルー材料、導電トレースまたはパッド幅、導電トレースまたはパッド厚さ、導電トレースまたはパッド位置、導電トレースまたはパッド形状、導電トレース経路、導電トレース屈曲、導電トレース屈曲半径、導電トレースまたはパッド長さ、導電トレース材料、上記3D目標設計のトポロジ的機構、上記3D目標設計のトポロジ的機構の形状および/またはサイズ、上記3D目標設計のトポロジ的機構の曲率または屈曲半径のレベル、ならびに光ガイド、反射器、光マスク、吸光器、または拡散器等、可視光および/または非可視光を制御する上記基板における光学的機構の材料、形状、寸法、および/または位置等の構成から成る群から選択される上記回路設計、3D目標設計、および/または上記基板に関する少なくとも1つの要素に関して、上記設計入力および上記データリポジトリ中の情報に基づいて上記出力中に指定される選択、置換、代替、または推奨を決定するように構成された、上記[1]に記載の装置。
[21]上記3D目標設計が示唆する屈曲半径に基づいて上記基板上に設けられる導電性インクまたは電気絶縁材料のトレースまたはパッド等の導電性要素の材料、材料特性、厚さ、長さ、または幅を決定するように構成された、上記[1]に記載の装置。
[22]上記出力が、CAEファイル、回路図の指標、回路レイアウトの指標、回路レイアウトを記述したECADファイル、回路レイアウトを記述したIDFファイル、電気的トレース数等の上記回路設計の少なくとも一部を上記基板上に印刷する印刷命令ファイル、回路レイアウトを記述した画像ファイル、多くの電子コンポーネントの3D組み立て用の命令を含むファイル、基板材料の指標、基板厚さの指標、基板寸法の指標、および基板特性の指標から成る群から選択される少なくとも1つの要素を含む、上記[1]に記載の装置。
[23]好ましくは選択された基準に係る優先順で、上記回路設計の上記回路レイアウト、成形プロセス、3D目標設計、および/または基板に関する提案の代替選択肢のリスト等の集まりを上記出力において提供するように構成された、上記[1]に記載の装置。
[24]a)上記設計入力が、上記マッピングまたは出力の決定において本質的に従うように構成された多くのユーザ規定設計要件を含むことと、
b)上記設計入力が、選択された基準に従ってより適すると判定された設計選択肢で選択的に置き換えるように構成された多くのユーザ規定設計選好を含むことと、
c)上記設計入力が、上記基板上の関連する表面積の最小化もしくは最大化、上記3D目標設計を生成する上記基板の3D成形等の処理に続く電気抵抗、伝導性、および/もしくは材料伸長の最小化もしくは最大化、ならびに/または上記マッピングに基づいて上記機構のレイアウトまたは関連する回路設計を決定する際に、上記回路設計の導電トレースもしくは概して上記回路設計等、上記基板上に設けられる導電性もしくは絶縁機構、上記基板上に設けられる熱伝導性もしくは絶縁機構に関する設計要件もしくは選好を利用するとともに、結果を上記出力において指定するように構成された構成における1つまたは複数の選択材料の使用もしくは回避の観点で上記要件または選好を特徴付けすることと、
d)上記設計入力が、2Dの上記回路設計の回路図、任意選択として関連するレイアウトの少なくとも一部を特徴付けすることであり、当該装置が、上記マッピングならびに物理的伸縮および/もしくは電気抵抗最小化等の選択基準に基づいて、上記基板上の導電トレース、パッド、および/またはコンポーネント等、1つまたは複数の関連する回路機構または具体的には要素の位置決めおよび/または材料等のレイアウトを最適化するとともに、結果を上記出力において指定するように構成された、特徴付けすることと、
e)上記設計入力が、3Dの関連するレイアウト等の上記回路設計の少なくとも一部を特徴付けすることであり、当該装置が、上記マッピングに基づいて、上記基板上の上記回路設計の上記少なくとも一部の位置決めを決定するように構成された、特徴付けすることと、
のうちの少なくとも1つである、上記[1]に記載の装置。
[25]a)上記基板の1つまたは複数の位置において、好ましくは任意選択として上記デジタル出力中および/またはユーザインターフェース経由の矢印、番号、色、シェーディング、パターン、または輪郭線の形態のグラフィカル指標等の視覚的指標を含む指標、関連する伸縮の推定量および任意選択としての方向、伸縮割合、伸縮密度、または伸縮係数を与えることと、
b)任意選択として共通色またはパターン等の矢印または共通機構等の接続要素を含む上記基板およびその処理された3D目標設計の上記モデル間の共通要素の観点で、点間または領域間インジケータにより、好ましくはグラフィカルに上記マッピングを指定することと、
c)上記基板の成形後、成形中、および/または成形前の状態における上記回路の電気的特性、任意選択として抵抗等の選択点間および/または機構固有の特性の推定値を決定することであり、当該装置が好ましくは、上記デジタル出力中および/もしくはユーザインターフェース経由での上記特性の指定ならびに/または上記基板上のレイアウト等の上記回路設計の上記構成の最適化における利用を行うように構成された、決定することと、
d)過去に与えられた入力、補助入力の所望の変化または当該装置により過去に与えられた上記出力の所望の変化を示す設計入力を動的または反復的に受信するとともに、これに基づいて、上記マッピングおよび/または上記出力を再決定するように構成されたことと、
のうちの少なくとも1つを行うように構成された、上記[1]に記載の装置。
[26]a)デジタルファイルまたはユーザ制御入力等、上記設計入力の上記回路設計において検出された1つまたは複数の識別子または識別可能キューに基づいて、電気絶縁層により分離された上記基板の共通面上の複数の積層導電層を識別するとともに、好ましくは上記設計入力の上記元の回路設計においても検出されない場合に短絡が生じないように、上記マッピングに基づいて、各積層導電層および隣り合う絶縁層のレイアウトを最適化するようにさらに構成されたことと、
b)印刷あるいは積層生成等、上記基板上に生成され、上記支持基板の3D成形により伸長する場合の上記回路設計のトレースまたは絶縁機構等の1つまたは複数の機構の抵抗または伝導性等の少なくとも1つの電気的特性を決定するとともに、好ましくは上記マッピングおよび好ましくは上記リポジトリに格納された情報に基づいて、上記機構の位置、経路、材料、断面積、厚さ、および/または幅等の少なくとも1つの特性の最適化において上記特性および伸長によるその挙動を考慮することと、
c)位置、経路、材料、上記材料中の粒子等の導電機構の量もしくは濃度、断面積、厚さ、ならびに/または幅等、上記回路設計のトレース等の1つまたは複数の機構の少なくとも1つの特性を最適化することであり、当該最適化目的には、抵抗の最小化、材料使用の最小化、および/または材料コストの最小化から成る群から選択される少なくとも1つの要素を含む、最適化することと、
d)上記伸長による上記機構内の粒子等の導電性材料の相互再位置決めに基づいて、上記目標回路設計のトレース等の導電機構の伝導性または抵抗率変化を推定するとともに、好ましくは上記回路設計の上記最適化において上記推定値を利用するようにさらに構成されたことと、
e)ディスプレイまたはプロジェクタを介して上記ユーザに伝達される表示データを利用して上記出力の少なくとも一部を提供することと、
のうちの少なくとも1つを行うように構成された、上記[1]に記載の装置。
[27]上記目標回路が、導電トレース、接触パッド、電気絶縁要素、電極、電子コンポーネント、電気機械コンポーネント、電気光学またはオプトエレクトロニクスコンポーネント、熱伝導性材料または要素、放射放出コンポーネント、発光コンポーネント、LED(発光ダイオード)、OLED(有機LED)、側方照射LED等の光源、上方照射LED等の光源、下方照射LED等の光源、放射検出コンポーネント、光検出コンポーネント、フォトダイオード、フォトトランジスタ、光起電デバイス、センサ、微小機械コンポーネント、スイッチ、タッチスイッチ、近接スイッチ、タッチセンサ、近接センサ、容量スイッチ、容量センサ、投影容量センサまたはスイッチ、単電極容量スイッチまたはセンサ、多電極容量スイッチまたはセンサ、自己容量センサ、相互容量センサ、誘導センサ、センサ電極、ユーザインターフェース要素、ユーザ入力要素、振動要素、通信要素、データ処理要素、集積回路、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、シグナルプロセッサ、データ記憶要素、および電子的サブアセンブリから成る群から選択される少なくとも1つの要素を含む、上記[1]に記載の装置。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、3次元(3D)目標設計に関して回路レイアウト設計を容易化する電子装置であり、任意選択として1つまたは複数のサーバを備え、データを伝送する少なくとも1つの通信インターフェース、命令等のデータを処理する少なくとも1つのプロセッサ、および命令等のデータを格納するメモリを備えた、装置であって、上記少なくとも1つのプロセッサが、格納された命令に従って、
3D成形等の処理対象の電気絶縁基板上への導電性構造の回路の生成に適用可能な材料および/またはプロセスを特徴付けする情報を取得して、メモリが提供するデータリポジトリに格納することと、
任意選択として最初は実質的に平面状の熱可塑性フィルムを備えた基板から生成される3D目標設計、好ましくは少なくとも3D面および/または立体目標設計(すなわち、任意選択として機械的CADモデルによる、3D目標構造)と、
特性(材料、導電性)、寸法、接続、および/または位置の観点でのコンポーネントおよび/または接続トレース等、2Dおよび/または3D領域において規定され、基板上に設けられる目標回路設計と、
任意選択としてデジタルモデルおよび/または多くの関連パラメータにより表される基板(その材料および厚さ等)と、
好ましくは3D成形プロセス(成形プロセスの種類(たとえば、熱成形、真空または低圧成形)、温度、および/または圧力等)と、
を特徴付けする設計入力を受信することと、
受信した設計入力および受信した設計入力に対応するデータリポジトリ中の情報を適用する選択されたマッピング技術の利用により、回路設計の位置を含めて、3D目標設計および基板の位置間のマッピングを決定することであり、マッピング技術が、3D目標設計の生成時、基板の伸長をマッピングにおいて考慮するようにさらに構成された、決定することと、
マッピングを示す人間および/または機械可読命令を含む少なくとも1つのコンピュータ可読ファイル等のデジタル出力を確立して、たとえば印刷、電子機器組み立て、および/または成形機器といった製造機器等の受信エンティティに提供することと、
を行わせるように構成された、装置である。
【0018】
他の一実施形態によれば、3D目標設計に関して回路レイアウト設計を容易化する電子装置であり、データを伝送する少なくとも1つの通信インターフェース、命令等のデータを処理する少なくとも1つのプロセッサ、および命令等のデータを格納するメモリを備えた、装置であって、上記少なくとも1つのプロセッサが、格納された命令に従って、
熱成形、真空成形、または低圧成形等の3D成形による電子機器用の3D基板の生成に適用可能な1つまたは複数の材料およびプロセスを特徴付けする情報を取得して、メモリが提供するデータリポジトリに格納することと、
任意選択として機械的3D CADモデルにより、基板の3D成形により生成される少なくとも3D目標設計(好ましくは3D面および/または立体目標設計)を特徴付けする設計入力を受信することと、
受信した設計入力およびデータリポジトリ中の情報を適用する選択されたマッピング技術の利用により、3D目標設計および未成形基板の位置間のマッピングを決定することであり、マッピング技術が、上記3D成形に応答して基板の伸長を推定し、マッピングにおいて考慮するようにさらに構成された、決定することと、
マッピングを示す人間および/または機械可読命令を含む少なくとも1つのコンピュータ可読ファイル等のデジタル出力を確立して、たとえば印刷、電子機器組み立て、および/または成形機器といった回路レイアウト設計機器または製造機器等の受信エンティティに提供することと、
を行わせるように構成された、装置である。
【0019】
サーバおよび/またはパソコン等の1つまたは複数の少なくとも機能的に接続されたコンピュータデバイスにより実行される関連方法の一実施形態によれば、たとえば、
3D成形等の処理対象の電気絶縁基板上への導電性構造の回路の生成に適用可能な材料およびプロセスを特徴付けする情報を取得して、データリポジトリに格納することと、
任意選択として機械的CADモデルにより、任意選択として3D成形を伴うプロセスにより基板から生成される3D目標設計(好ましくは3D面および/または立体目標設計)と、
2Dおよび/または3D領域において規定され、基板上に設けられる目標回路設計と、
基板と、
好ましくは3D成形プロセスと、
を特徴付けする設計入力を受信することと、
受信した設計入力および受信した設計入力に対応するデータリポジトリ中の情報を適用する選択されたマッピング技術の利用により、回路設計の位置を含めて、3次元目標設計および上記3D成形前の基板の位置間のマッピングを決定することであり、マッピング技術が、上記3D成形に応答して基板の伸長を推定し、マッピングにおいて考慮するようにさらに構成された、決定することと、
マッピングを示す人間および/または機械可読命令を含む少なくとも1つのコンピュータ可読ファイル等のデジタル出力を確立して、たとえば印刷、電子機器組み立て、および/または成形機器といった製造機器等の受信エンティティに提供することと、
が実行されるようになっていてもよい。
【0020】
別の実施形態においては、サーバおよび/またはパソコン等の1つまたは複数のコンピュータデバイスにより実行され、3D目標設計に関して回路レイアウト設計を容易化する方法であって、
熱成形等の成形による電子機器用の3D基板の生成に適用可能な1つまたは複数の材料およびプロセスを特徴付けする情報を取得して、データリポジトリに格納するステップと、
任意選択として機械的CADモデルにより、基板の3D成形により生成される少なくとも3D目標設計(好ましくは3D面および/または立体目標設計)を特徴付けする設計入力を受信するステップと、
受信した設計入力およびデータリポジトリ中の情報を適用する選択されたマッピング技術の利用により、3D目標設計および上記3D成形前の基板の位置間のマッピングを決定するステップであり、マッピング技術が、上記3D成形に応答して基板の伸縮を推定し、マッピングにおいて考慮するようにさらに構成された、ステップと、
マッピングを示す人間および/または機械可読命令を含む少なくとも1つのコンピュータ可読ファイル等のデジタル出力を確立して、たとえば印刷、電子機器組み立て、および/または成形機器といった回路レイアウト設計機器または製造機器等の受信エンティティに提供するステップと、
を含む、方法である。
【0021】
概して、本明細書に提案の電子装置の種々実施形態は、当業者には当然のことながら、変更すべきは変更して、その逆もまた同様に、記載の方法の実施形態に柔軟に適用されるようになっていてもよい。さらに、種々実施形態は、当業者により柔軟に組み合わされて、本明細書に大略開示の特徴の好適な組み合わせへと至るようになっていてもよい。
【0022】
本発明の有効性は、その特定の各実施形態に応じた複数の問題に起因する。一般的に、後で3D成形されて所望の非平面形状を示す熱可塑性フィルム等、成形等の処理が可能で潜在的には実質的に平坦な基板上に電子機器ならびに電気絶縁体、光学要素、および/もしくはグラフィックス等の任意選択としての別の要素を設けることを含むさまざまな設計行為は、大幅に強化され得る。1つの成果として、たとえば成形された3D構造に含まれるものの、実際の成形段階前にはすでに少なくとも一部が基板上に配置された回路図の機能および位置(箇所または一般的にはレイアウト)は、その実際の物理的製造の前に、前もって、解析、研究、最適化、および/または確認が可能である。基板上に設けられる導電性および/または電気絶縁性の観点から、提案のソリューションは、導電性、伝導性、抵抗率、または抵抗等の電気的特性の平面状(2D)モデリング/推定の他、3D領域すなわち最初の基板の3D成形により得られる3D構造(3D目標設計)に関して対応する点間決定にも対応し、当該点における基板材料および導電性/機構の伸長を示唆するため都合が良い。したがって、高密度基板の2Dおよび3D版は、本発明の好適な実施形態によって、相互評価、比較、および連帯最適化が可能である。電気的に有意な(たとえば、導電性または絶縁性)機構に加えて、たとえば熱伝導性または絶縁性機構の他、グラフィックス(任意選択としてプリント電子機器に関して実現可能なものと類似の機器の利用により印刷可能と考えられる)についても評価および最適化可能である。
【0023】
ただし依然として、本発明の意味において行われる上記成形の前であっても、いくつかの実施形態においては、たとえば窪み、ドーム形状、または他の突起等の固有の3D形状または事前準備された3D形状を使用基板の「試作完成品」に含む可能性が認識され、この点、基板は平面状である必要はないが、構造中の電子機器および他の要素の面倒な3D組み立ても必要となる複雑な3D基板形状とは対照的に、印刷および実装行為等の電子機器の製造および組み立ての容易化には、実質的に平坦な最初の基板が通常は好ましいことが本明細書において大略認識される原理である。それにもかかわらず、たとえば電子機器等のコンポーネントの3D組み立て機器を容易に利用可能ないくつかの実施形態においては、たとえば熱成形等の3D成形による基板からの3D目標形状の生成後に、すべてのコンポーネントまたは選択コンポーネントの3Dアセンブリを十分に利用可能である。スクリーン印刷またはインクジェット印刷等のプリント電子機器技術は依然として、成形前に、回路レイアウトの導電トレースおよび潜在的な他の機構の基板上への生成に適用されるのが好ましい。たとえば基板の3D成形後に電子コンポーネントの3Dアセンブリが利用される場合、可能性として成形により事前設置のコンポーネントに生じる応力は、関連する設計検討事項の必要性とともに取り除かれる可能性がある。本発明の実施形態は依然として、たとえば表面曲率の観点で、コンポーネントの3Dアセンブリの意図する目標位置が上記のような使用要件を満たすことを検査するのに適用可能である。
【0024】
より詳細に、基板の3D成形等の処理により得られる目標設計の機械的構造を示すデジタル3Dモデルは、解析後、基板モデルの2Dおよび3D表示の点または領域の相互一体的な関連付けにおいて、たとえば成形に応答して起こる選定基板材料の伸長により誘発された変形が考慮されるように、マッピング手順により展開されるようになっていてもよい。
【0025】
たとえば装置が提供する内部/局所設計機構または外部2D ECAD(または、他のダイアグラム(回路図)/レイアウト)設計ツール等の外部ツールにおいては、基準として、オフセットベクトル化型情報等のマッピングデータを出力して利用することができ、この点、回路レイアウトは、3Dモデルに対して自然に実行されるように設計可能である。
【0026】
実際のところ、成形等の3D処理に先立って基板上に設けられた回路および潜在的な別の機構のレイアウト設計においては、たとえばマッピングを可能にする本発明の適用可能なシミュレーションおよび/または投影方法による基板の伸長(伸縮)に関する情報の可用性によって、多くの有効利用がもたらされる。たとえば、基板が提供する導電トレース、電気絶縁(たとえば、誘電体)機構、印刷または実装コンポーネント等の形状、寸法、位置、および/または材料等、所望の回路設計の物理的構成は、考え得る選択肢の中でとりわけトレース長、材料伸縮、曲率または具体的には屈曲半径、選択基準レベル(たとえば、未成形基板の表面)からの垂直方向逸脱、および/または導電性/抵抗等、多くの異なる最適化基準に対して、自動的および/またはコンピュータと人間オペレータ(すなわち、ユーザ)との相互作用により、少なくとも一部が効果的に確認および好ましくは最適化されるようになっていてもよい。そして、これら基準に基づく最適化によって、トレース長等の関連する設計特性の最小化、これら(たとえば、導電性)の最大化、限界内の維持、または選択された最適値への到達が試みられるようになっていてもよい。
【0027】
人間が制御、支援、または監視する設計を考慮して、回路レイアウト設計者等の人間オペレータは特に、たとえばグラフィカルまたは数値的な視覚化によって、成形中に伸長する基板エリアの他、実際の伸長の程度の指標についても提示することの恩恵を受ける可能性がある。伸長等の変形は、たとえばディスプレイ上に表示された数値的(応力係数または割合)および/またはグラフィカルなインジケータ(たとえば、輪郭線、矢印、色、塗りつぶしパターン、影付け等)を用いて示されるようになっていてもよい。インジケータは、2D(未成形/展開)および/または3D状態(すなわち、基板の成形により得られた目標機械的構造を表す状態)の基板のグラフィカル表示と重畳または一体化されていてもよい。任意選択として本ソリューションと一体化可能な使用設計ツールが(たとえば、不等角投影図等の選択された正投影により)高さ曲線型の輪郭線および/または実際の3Dモデルを視覚化可能な場合は、高さ等の3D(表面)データに代わって、2Dモデルとの関係または2Dモデルの場合に、関連する変形/伸長データならびに/または回路トレースの導電性/抵抗、屈曲半径、もしくは一般的には曲率情報等の別の関連データが自然に示されるようになっていてもよい。基板の選択された基準レベル等、窪みまたは突起によって元の位置から逸脱する表面領域の成形は基本的に、基板材料の伸縮により実現されるが、この点、これら2つの現象は密接に関連して進む傾向にある。
【0028】
たとえばシミュレーションまたはマップ投影(製図投影)型推定を利用して得られた2Dおよび3Dの両領域における基板の点または大領域(エリア)等の位置間のマッピングはこのように、基板上に設けられる実際の回路レイアウトの適用可能な構成の決定に広く利用可能である一方、2Dもしくは3D領域での規定または基板の影響も伸長を含む導電体材料の変形等も考慮しない両者の組み合わせの使用による規定が元々行われている可能性がある回路図またはレイアウト等の元の目標回路設計を考慮して、以前として平面状である。単純な一例においては、確立されたマッピングおよび関連する解析タスクの利用により成形された3D製品を考慮して、最初は特定の様態で基板上に位置決めされたと考えられる既存の2D回路設計のトレースまたはコンポーネント等の回路要素の適正な位置が確認されるようになっていてもよい。
【0029】
いくつかの実施形態において、本発明は、上記の追加または代替として、たとえば回路レイアウト、光学および/またはグラフィックス設計、最初の基板およびその処理により得られた伸長目標設計の両者が実質的に2次元である2D領域での目標等のマッピングに利用可能である。あるいは、3次元の場合は、少なくともこの処理によって、最初の基板の元の(潜在的に3Dの)形状が本質的には変化していない(すなわち、この処理によって、元の形状の実質的な変化なく、基板が伸長/伸縮している)。
【0030】
空間特性および材料等(材料は、十分な導電性または絶縁性の他、実質的な破砕なく成形に耐える十分な弾性を持つように選択されるようになっていてもよい)の観点で最適な回路レイアウトの追加または代替として、本発明の種々実施形態においても、材料および関連する厚さ、または一般的には寸法、選択等の観点でマッピングに基づいて、基板構成自体が本発明の好適な実施形態により最適化されるようになっていてもよい。
【0031】
また、いくつかの実施形態においては、基板の成形等の処理により確立される目標3D設計が自動的に適応されるようになっていてもよいし、適応(実際のソリューションまたはその必要性)が少なくとも人間オペレータまたはコンピュータ化受容者に提案されるようになっていてもよい。これは、好ましくは自動的に実行される設計解析によって、たとえば有効な基板/材料制約の観点で耐久性または生産性等の所望の特性で元の設計が得られないと考えられる場合に、基板ならびに任意選択としての回路材料およびそれぞれの構成に関する設計要件または選好に応じて行われるのが好都合である。たとえば、利用可能な基板、回路、または他の材料もしくは設計制約に対して、最初の目標設計の計画3D形状の延伸比および/または屈曲半径等の特性が評価され、それぞれの実際の実現可能性が決定されるようになっていてもよい。問題またはリスクが検出された場合は、該当する実施形態によって、1つまたは複数の設計パラメータの適応すなわち最適化が実行されるようになっていてもよいし、オペレータに提案されるようになっていてもよい。評価においては、たとえば印刷、実装、および/もしくは成形プロセス等のプロセス、ならびに/または関連する材料およびそれぞれの特性もしくは異なる使用シナリオにおける適用可能性に関するデータリポジトリ中の利用可能なデータの利用により、目標3D設計と利用可能な基板および/または回路構成により実際に実現可能な設計との間の不一致が見出されるようになっていてもよい。
【0032】
上記示唆した通り、本発明の種々実施形態においては、成形等の処理に先立って、好ましくはスクリーン印刷またはインクジェット印刷等のプリント電子機器(積層)技術により基板上に設けられたトレース等の導電機構に関する多くの特性が電気抵抗(または、当業者には当然のことながら、対応するインピーダンス)を考慮して、自動的または動的なユーザ相互作用によりさらに解析および最適化されるようになっていてもよく、その結果、上記成形または類似処理によるトレース材料の伸長によって、最初(基板の成形前の状況の)形状から変化することになる。基本的な規則として、導電体トレースの伸縮または伸長により、その抵抗は大きくなる。同量のトレース材料であれば、伸長に応答して、より大きな面積を網羅することが必要となり、たとえばトレースの厚さが小さくなる可能性がある。トレース等の導電機構の断面積は小さくなる可能性があり、たとえば銀、銅、金、白金、炭素等の粒子間の相互距離等の導電性材料の構造は、当該機構の伸長に応答して長くなる可能性があり、通例は、機構の伝導性の低下/抵抗の増大に至る。
【0033】
したがって、最適化は、最小抵抗、最小材料使用(たとえば、トレースの最小長さ、幅、厚さ、表面積、断面積、および/または一般的には寸法)、および/または最小消費価値すなわちコスト最小化(これは、材料選択型の最適化とも考えられる)等、潜在的に共存する多くの適用基準または目的に基づいていてもよい。基準は、実施形態に応じて、一般的に回路の電気的トレースを対象としていてもよいし、具体的には(ユーザ)選択トレースを対象としていてもよい。他のパラメータと同様に、電気抵抗または対応する伝導性(すなわち、導電性を示す逆の尺度)に関する最適化は、たとえばシミュレーションおよび/または投影方法に基づいてマッピング手順により得られたデータの他、たとえばさまざまな材料、それぞれの特性、および成形によって伸長が誘発された場合の挙動に関するリポジトリ中の利用可能なデータの利用により実行されるようになっていてもよい。このため、本発明は、従来のECADまたは関連する最適化タスクに対してまったく新しい態様を提示するとともに、本発明の種々実施形態は少なくとも選択的に、従来のECADの選択された機構(たとえば、回路図またはレイアウト設計、コンポーネント選択、トレース設計、絶縁体設計等)を採用するようにしてもよい。
【0034】
さらに、簡単に前述した通り、本発明の種々実施形態は、提供される設計ツールにおいて対応するモデリング機構を実装することにより、好ましくはプリント電子機器技術によって、電気絶縁機構の解析および/または未成形基板上への提供を容易化するように適応されていてもよい。したがって、ツールは、関連する電気絶縁材料(たとえば、誘電体)のユーザ制御または支援最適化を最適化または容易化するように構成されていてもよい。たとえば、別の導電機構の位置決めにより、2つの導電機構間に短絡を生じることなく機能スタックを確立できるように、トレースまたはより広範囲の回路等の(印刷)導電機構上に位置決めされた層またはパッド等の電気絶縁機構は、抵抗、体積抵抗率、絶縁耐力、破壊電圧、および/または電流持続特性等の多くの材料特性を考慮して提供および最適化することも可能である。同様に、基板の表面に沿って横方向に、導電機構間に絶縁機構を位置決めすることも可能である。たとえば、絶縁体の抵抗または抵抗率を最大化することも可能であるし、適用可能な設計目的の例のように、少なくとも十分な最小値へと到達するものとする。また、通常は電気的特性にも影響する絶縁機構の寸法および/または形状を最適化することも可能である。
【0035】
設計とそれを通じた導電性および電気絶縁性材料の積層交互層の基板一面への実際の提供を可能にすることによって、好ましくは印刷により都合良く、トレース、コンポーネント、またはより広い面積に及ぶ回路等の導電機構のより完全な層等、導電機構の未接続交差等の種々有用かつ付加的な局所的機構が設けられていてもよい。これにより、基板の如何なる面においても、空間利用をより有効化することができる。たとえば、必要に応じて、基板の両面間で分割して両面間に接続ビアを配置する必要なく、より多くの機構が片面に上手く積層されるようになっていてもよい。
【0036】
本発明の一実施形態に従って提供されるツールは、入力回路設計の導電機構の交差の性質すなわち実際のところ短絡(接続)型であるか未接続(両者間に絶縁体を有する)型であるかを適正に識別するように構成されたレイアウトチェック機構等の機構を内蔵するのが好ましい。これを実現する実際の手法は、本発明の実施形態の装置または方法のデジタル出力を利用した外部ソフトウェアによりさらに正しく理解可能ではあるが、導電性(特に低伝導性、またはそれぞれ、特に絶縁機構と関連付けられた高い電気抵抗)の大きな特性差を伴ってコンポーネント等の導電機構と同等に絶縁機構をモデリングすることを包含する。
【0037】
本発明のさまざまな実施形態の別の用途、利益、および利点については、以下の詳細な説明に基づいて明らかとなる。
【0038】
本明細書において、表現「多くの(a number of)」は、1から始まる任意の正の整数を表す場合がある。
【0039】
また、表現「複数の(a plurality of)」は、2から始まる任意の正の整数を表す場合がある。
【0040】
本明細書において、用語「第1(first)」および「第2(second)」は、ある要素を他の要素から識別するために使用しており、特に明記しない限り、具体的な優先順位付けまたは順位付けを行うものではない。
【0041】
本明細書において、用語「抵抗(resistance)」および「インピーダンス(impedance)」は、特に明記しない限り、区別なく使用している。
【0042】
本明細書において、用語「通信インターフェース(communication interface)」は、コンピュータ等の2つ以上のデバイスが互いに情報を伝送する一般概念の共有境界の他、ホストデバイスとの互換性のある有線または無線通信能力を提供することにより、インターフェースを介して通信可能な送受信機等の実際の通信機器を表す場合がある。たとえば、通信インターフェースは、データ伝送回路に続く選択されたLANまたはWLAN規格を表す場合がある。このため、当業者には容易に理解されるように、インターフェースは、単一の参加デバイスの観点から、適当なハードウェアおよび(たとえば、関連するデータ伝送の観点で)ハードウェアを制御するソフトウェアをデバイスで配置することにより実装されるようになっていてもよい。
【0043】
本発明のさまざまな実施形態を添付の従属請求項に開示する。
【0044】
以下、添付の図面を参照して、本発明をさらに詳しく説明する。
【発明を実施するための形態】
【0046】
IMSE原理に従って多層構造を生成する適用可能な製造プロセス、デバイス、コンポーネント、および材料の種々例は、たとえば米国特許出願第15/687095号および第15/687157号明細書に記載されており、そのすべての内容を本明細書に援用する。
【0047】
図1A〜
図1D、
図2、および
図3は、多少なりとも説明的ではあるものの本質的には一例に過ぎない視覚化および略図によって、本発明の好適な種々実施形態の選択された特徴および関連する概念を大略表すが、これらは一方で、本明細書に記載および請求の装置および方法が提供するユーザインターフェース(UI)のさまざまな実施形態によって柔軟に確立するとともに、ユーザ(オペレータ)に示すことも可能である。
【0048】
より詳細に、
図1は、各方法を実施する電子装置の一実施形態に係る、潜在的なUI図を大略表す概略
図100によって本発明の好適ではあるものの、(各実施形態において)必ずしも実現されないさまざまな特徴を示している。この装置は、元の(たとえば、実質的に平坦な/2Dの)基板およびその3D成形版との位置間のマッピング等のコンピュータ演算を実行するとともに、たとえば任意選択としてタッチセンサ式も考えられるLCD、LED、またはOLEDディスプレイ等のローカルまたはリモートデジタルディスプレイを介して視覚的UIを提供するのが好ましい本発明に係るコンピュータプログラムを動作させるパソコンおよび/またはサーバ等の少なくとも1つのコンピュータデバイスを備えていてもよい。
【0049】
全体ビュー100は、以前として特定の各実施形態に依存するものの、ビュー100中に同時にレンダリングされるとともに、潜在的には互いに隣り合う位置決めおよび/または互いの重畳がなされた多くのモデル視覚化ウィンドウ102、104ならびに/または多くの機能関連のユーザ選択可能なアイコンもしくは大型のコントロールパネル等の制御入力機構106といった複数の機構102、104、106が共有していてもよい。任意選択として、機構102、104、106のうちの1つまたは複数は、たとえば以下にも論じる通り、ドラッグアンドドロップ型の制御入力に応答してUI内でユーザが再配置可能であってもよい。
【0050】
UIにおいては、ウィンドウまたは一般的には(サブ)ビュー102等の1つの好適な機構が2D領域において、基板103および/またはその上の目標回路設計113(のモデル)を示すように構成されている。回路設計113には、当業者には当然のことながら、たとえば多くの電気および/もしくは電子コンポーネント113Bならびに/またはこれらを接続する導電トレース113Aを含む回路図またはレイアウトを含んでいてもよい。
【0051】
他のウィンドウまたは一般的には(サブ)ビュー104等のもう1つの好適な機構は、任意選択として熱成形または冷間成形を包含する3D成形等により回路設計113を支持する基板103を処理することによって得られた機械的目標構造(3D目標設計)103Bおよび上記回路設計113の3D表示(モデル)を示すように構成されている。
【0052】
目標設計/成形基板103Bは、成形により湾曲形状(図示)等の大略3D形状を示していてもよい。この代替または追加として、目標設計/成形基板103Bは、たとえばドームもしくは半球形状の突起/窪み105Aまたは直線、曲線、もしくは起伏状等のリッジ/溝105B等の空間的により制限された多くの局所3D形状105A、105Bを規定していてもよい。
【0053】
上記の代替または追加として、いくつかの実施形態においては、
図1Cの例116を参照して、回路等の機構なく選択されたグラフィカル投影技術を利用することにより、3D目標設計をもたらす成形基板103Bをレンダリングすることも可能である。
【0054】
図1Aに戻って、いくつかの実施形態においては、たとえば水平方向の左右または上下等、機構102、104、106のうちの任意の2つ以上が互いに隣り合って位置決めされていてもよい。あるいは、いくつかの実施形態においては、たとえばビュー切り替え機構からの制御入力に応答して、機構102、104、106のうちの任意の2つ以上が実質的に同じ空間または(サブ)ビューを占有または共有していてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態において、機構102、104、106の重ね合わせは、最も上にレンダリングされる機構が少なくとも部分的に透明または半透明となって、重畳した複数の機構102、104、106を同時に検査できるように行われる。図示の機構102、104、106の副機構の視覚化についても、同じ考慮が当てはまる。たとえば、回路113等の任意の面上の要素が同時に視覚化されて検査可能となるように、基板103、103Bが透明または半透明でレンダリングされるようになっていてもよい。
【0056】
UIの制御機構106は、たとえば機械的目標構造、回路設計、または成形プロセスに関するデータを考慮して、たとえばタッチスクリーン機能、マウス、または他の入力装置に基づくポイントアンドクリック動作により、実行されるさまざまな動作(たとえば、マッピング、機構/要素の位置決め、材料選択、ビュー選択または物体視角選択、入出力ファイル選択)をユーザが始動・設定できるようになっていてもよい。
【0057】
したがって、装置のオペレータ(ユーザ)は、UIが提供するとともに機構106が制御する複数の同時(隣接)かつ順次ビューを用いた所望の領域および構成において、機械的3D目標設計または成形基板、最初の基板(たとえば、平面状フィルム)、回路図、ならびに/または回路レイアウト、さらに任意選択として、グラフィックスおよび/もしくは熱伝導性/絶縁性機構のモデルを検査できるのが便利である。
【0058】
実際のところ、明示的に図示してはいないものの、基板上またはそこから形成された3D目標構造上に直接設けられるロゴ、絵柄、記号等のグラフィカル要素についても、装置により取り込まれて検査され、任意選択として最適化等の処理がさらになされるようになっていてもよい。
【0059】
レイアウト、導電トレース、コンポーネント等の回路設計の異種機構の他、グラフィックスならびに/または熱伝導体もしくは絶縁体等の熱的に機能する機構は、UIの共通ビューを介して検査可能であるのが好ましい。
【0060】
以下に論じる通り、たとえば回路設計(たとえば、トレース)を考慮して本発明の他の部分で十分に検討される電気的特性の他、外観を考慮して、グラフィックスおよび/または導電トレース等の印刷機構が任意選択として装置により構成され、最適化されるようになっていてもよい。
【0061】
基板の3D成形等の処理によって、伸長される基板エリア上に設けられた印刷機構が歪まされることになるため、たとえばマッピングに基づいて装置により歪みが推定され、3D成形等の処理に続いて機構がその意図する歪みなし形状を実現するように、基板上に設けられる事前歪み機構の決定に利用されるようになっていてもよい。
【0062】
図1Bは、本発明の一実施形態に係る、容易化された回路レイアウト設計の種々態様を示している。
【0063】
108においては、たとえば取得された設計入力に基づいて、視覚的に検査可能なモデルを利用したレンダリングにより、所望の3D目標設計へと成形される物体すなわち基板103を示している。本例においては、基板103が本質的に矩形状であり、それに応じて視覚化されているが、エッジまたは孔等の種々代替的または付加的な角度または湾曲形状を自然に示していてもよい。
【0064】
図1の機構104を考慮して、このような本質的に平面状(たとえば、上面)のビューまたは任意選択として上述の通りユーザ選択可能かつ制御可能(たとえば、回転可能)である適当なグラフィカル投影を用いることにより、基板103は、図示のような装置のUIを介して示されていてもよい。視覚化およびマッピング等の他の目的で基板103を特徴付けするのに必要な入力は、(たとえば、デジタルファイルにおいて)UIおよび/または通信インターフェース等を介して装置に提供されるようになっていてもよい。この追加または代替として、好ましくは、たとえば装置での格納ならびに/または投影もしくはシミュレーションモデル等の重み係数等のパラメータ値の特徴付けによる使用マッピング技術等への埋め込みがなされたユーザ調整可能な設定により、入力の少なくとも一部が規定されていてもよい。
【0065】
110においては、所望の3D目標形状への基板103の3D成形による基板103の位置および各伸長量(たとえば、密度)を示す伸縮または伸長インジケータ112が基板103に示されている。
【0066】
たとえば関連する3Dモデルにより管理される3D目標設計の特性は、(たとえば、(機械的)CADファイル等のデジタルファイルにおいて)UIおよび/または通信インターフェースを介して装置に提供されたものであってもよい。同じことが使用する成形方法の特性(種類ならびに/または圧力もしくは温度等の関連パラメータ)にも当てはまる。あるいは、装置の内部データリポジトリから、潜在的にユーザ調整可能な初期型の成形データが代替として取り出されるようになっていてもよい。また、使用されるマッピング技術自体は本質的に、基板データに対して上述したユーザ処理または具体的には成形方法に関するデータをコード化するようにしてもよい。元の基板、成形方法、および3D目標設計に関する利用可能な詳細に基づいて、インジケータ112により視覚化可能な伸長情報を包含する選択マッピング技術により、未成形基板の対応位置と3D目標設計を確立する3D成形基板との適正なマッピングが決定されるようになっていてもよい。
【0067】
実際のところ、前述の位置および量は、本明細書に提案のマッピング技術またはマッピング手順の適用に基づいて推定されるようになっていてもよい。マッピング技術では、前述の通り、3D目標設計、元の基板、および成形手順の入力特性を利用して、伸縮情報を伴うマッピングを導出する。したがって、装置のオペレータは、伸縮/伸長情報112により拡張された基板103の視覚化110が装置により確立された場合、成形に応答して伸長される基板エリアを容易に識別して検査することができる。推定伸長データおよびそれぞれの視覚化112等に基づいて、オペレータは、成形に照らして、たとえば所望量(たとえば、最低量または十分に少ない量)の伸長を受けるエリア等の好適なエリアとなるように、基板103上の目標回路、グラフィックス、および/または他の機構等の機構を位置決めするようにしてもよい。
【0068】
装置のUIを介して基板および関連する伸長を視覚化または大略特徴付けする1つの代替または補助選択肢を
図1Dの例118に示す。3D目標設計を実現した3D成形基板103Bの形状は、たとえば適正に位置決めされた材料の伸長の指標112と併せて選択投影を適用する選択されたグラフィカルレンダリング技術によってオペレータに表示される。
【0069】
いくつかの実施形態において、未成形および成形基板ならびに関連する伸長特性の位置間のマッピングの確立は、装置またはそれが実行する方法の観点から十分と考えられる。装置または関連する方法は、基板の展開および折り畳みすなわち未成形および成形版の異なる位置間のマッピングを出力が指定するように、入力3D目標設計(のモデル)を実際に展開して最初の展開基板とするように構成されていてもよい。マッピングを確立しつつ、選択された成形手順の意図する用途に起因する材料伸長を利用マッピング技術が考慮に入れるため、出力においては、伸長係数または密度等の局所的な伸長特性についても明示的に指定され得る。その後、出力は、たとえばレイアウト設計を伴う本質的に2Dの回路設計プログラム、たとえば得られたマッピングおよび任意選択としての明示的な伸長または伸縮データの適正な解釈および好ましくは視覚化が可能な所望のECADプログラムに転送されるようになっていてもよい。その後、ユーザは、材料伸長および位置マッピング特性の推定値を手元に置いて、たとえば成形中に大きな応力および結果としての伸縮を受ける位置での機構の位置決めに起因する設計の抜け穴を回避しつつ、所望の回路ならびにグラフィックス、(他の)光学的および/もしくは熱的機構等の潜在的に別の機構のレイアウトを設計できるのが便利である。
【0070】
ただし、他の実施形態において、本発明の装置/方法は、項目112および114を参照しつつ一例として以下に説明する通り、多くの回路設計と回路レイアウト最適化機構とを統合するようにさらに構成されている。
【0071】
図1Bの111においては、回路設計113が位置決めされた成形対象の基板103を示している。回路設計113は、UIを介した装置への入力ならびに/または互換性のある回路図もしくはレイアウト設計プログラム等の電子機器設計プログラム等からのデジタルファイルを用いた装置への提供がなされるようになっていてもよい。オペレータには、回路設計113の位置決め(たとえば、左、右、上、下への移動)等の一般設定を変更するとともに、これに対応して、任意選択として変化に内在する複雑性により実質的に実時間で上記のような設定行為の結果を視覚化するUI(制御入力)機構が与えられるのが好ましい。
【0072】
さらに任意選択として、ユーザ制御、支援、および/または実質的な完全自動化が可能で、回路設計をより完全に変更するさまざまな回路レイアウト設計機構または少なくとも最適化機構が装置により提供されていてもよい。このため、本発明の装置または方法によって、ECADが選択的に実現されていてもよい。たとえば、装置のUIによって、トレース長および/もしくは他の寸法、それぞれの位置決め、材料および/もしくは経路、ならびに/または個々のコンポーネントの種類もしくは位置決め等の個々の回路要素の特性を変化させる多くの機構をオペレータに提供することも可能である。また、任意選択として、回路設計113および基板103と併せてインジケータ112を示すことも可能である。
【0073】
単なる視覚化の他、基板103上の回路113の構成(すなわち、基板上のトレース113Aまたはコンポーネント113B等の特定の回路要素の位置および整列等の相互構成の指標)が出力、最適化、および/またはマッピング目的で格納されるのが好ましい。
【0074】
さらに、異なる実施形態においては、UIを介してオペレータにより、たとえばビュー111等の共通ビューにおけるさまざまな機構103、112、113の視認性を大略ユーザ選択可能とすることも可能である。
【0075】
特定の本例においては、たとえば装置がサポートする選択ECADフォーマットを利用することにより、回路設計113が最初に確立され、本質的に2D領域において装置に提供されるようになっていてもよい。正規にマッピングされた回路113と併せて114に示すように、未成形および成形基板の位置間の他、提供基板の3D成形による材料伸長の局所的推定間の対応を生成して目標設計を実現する決定されたマッピングに基づいて、3D目標設計を確立する成形基板103B(モデル)が視覚化されるようになっていてもよい。視覚化に基づいて、オペレータは、レイアウトをさらに最適化するようにしてもよい。装置は、112における2D設計に対する上記UI制御の代替または追加として、全体回路レイアウトならびに/または1つもしくは複数の電子コンポーネント等の関連機構の再位置決めのサポートにより、3D領域における回路設計の変更をサポートしていてもよく、これらの変化は回路のデジタルモデルにおいて採用されるため、これに対応して、成形基板103Bのモデルで空間的(位置的)に固定される。
【0076】
他のいくつかの実施形態においては、たとえば回路レイアウトの少なくとも一部の3Dモデルに基づいて、回路設計113の少なくとも一部を3D領域において最初に提供することも可能である。回路レイアウトの3Dモデルは、たとえばデジタルファイルとしての装置への入力ならびに/または成形基板/機械的3D目標設計のレンダリング3Dモデルへのコンポーネントおよび/もしくはトレース等の多くの関連回路機構の設定によるUIを介した3D領域での直接規定を行うことも可能である。
【0077】
図2は、本発明に係る、2Dから3Dへのワークフローの一実施形態を示している。一方、
図3は、本発明に係る、3Dから2Dへのワークフローの一実施形態を示している。上記および本明細書の他の部分で論じる通り、本発明は、実施形態に応じて、回路レイアウト設計にて多様な方法で利用されるようになっていてもよい。
【0078】
図2の例200においては、項目202を参照して、目標回路設計のモデルが未成形/最初の基板のモデル上に位置決めされている。取得された設計入力によって、利用される成形および選択成形プロセスにより得られる機械的3D目標設計または目標構造がさらに特徴付けされることから、装置は、位置マッピングにおいて考慮される基板および成形等の処理による基板の局所的伸長特性(たとえば、量および/または方向)という2つの状態(未成形/成形)の位置間の対応(当業者には当然のことながら、以前として推定値)を示すマッピングを確立可能であるとともに、当該確立に利用される。項目204は、マッピング回路設計および例示的な伸長インジケータ112を備えた成形基板により与えられる3D目標設計のモデルを表す。項目206は、基板の2つの状態間でコンポーネントの特定位置をマッピングまたは変換可能な方法を強調している。
【0079】
また、本発明の一実施形態に係る装置または装置からデジタル出力が供される外部デバイスにより与えられたUIは、たとえば基板の2つの状態の選択(たとえば、オペレータ(ユーザ)選択)位置間のマッピングをグラフィカルに示すように構成されていてもよい。このグラフィカルな指定には、図示のような線、矢印、および円形状等を含んでいてもよいし、たとえば基板の2つの状態またはその上の相互に対応する位置間の類似または本質的に同一の色、パターン、シェーディング、または他の視覚的に検出可能な類似性に基づいていてもよい。オペレータは、位置マッピングおよび関連する伸長データによって、基板の2Dおよび3Dの両領域または対応する状態(未成形/成形)の観点から、3D目標設計、基板、選択成形プロセス、および/または回路設計がそれらに対して設定された多くの基準を満たすかを検査するようにしてもよい。結果としての修正が他方の領域または状態へと自動的に変換されるように、基板または関連する回路の一方の領域または状態を考慮して、異なる最適化タスクが(たとえば、ユーザ調整可能および/または固定最適化基準に基づいて)手動および/または自動で実行されるようになっていてもよい。
【0080】
図3の例において、この状況は、基板の3D成形により得られる3D目標設計に対して回路設計(レイアウト)が規定されている意味で逆転している。この場合もマッピングは伸長データにより確立され、オペレータには、基板およびその上の考え得る回路機構の2つの状態(未成形304/成形302)の選択位置306間の対応のグラフィカル表記が与えられるようになっていてもよい。
【0081】
いくつかの実施形態において、オペレータは、たとえばUIの使用を手動で選択するようにしてもよいし、関連する所定のロジックとして、3D目標設計のモデルの少なくとも1つの参照点または一般的には参照位置およびマッピングが大略追従・採用する未成形基板のモデルの対応点の規定による参照マッピングに依拠して自動的に決定されるようになっていてもよい。したがって、たとえば最初の基板の表面積が3D設計よりも大きい場合(すなわち、マッピングによって、最初の基板全体の副エリアへと目標3D設計が展開される場合)、マッピングは、指定の参照マッピングに追従するように十分構成される。
【0082】
図4は、ハイレベルブロック・フロー図の組み合わせにより本発明の好適な種々実施形態の上記および他の特徴および関連する概念をさらに示している。
【0083】
項目402は、3D目標設計すなわち成形基板103Bおよび基板上に設けられる回路設計113により確立された設計を特徴付けする設計入力を表す。
【0084】
項目404は、基板自体の他、たとえば利用される成形手順を特徴付けする別の設計入力を表す。
【0085】
種々実施形態においては、本発明の一実施形態に係る装置によりアクセス可能な内部および/または外部メモリに1つまたは複数のデータベースまたはいわゆるナレッジベース等のデータリポジトリが配置されていてもよい。たとえば、基板材料、導電性材料、導電トレース材料、コンポーネント材料、電気絶縁材料、または接着剤材料を考慮して、マッピング、解析、および最適化等のタスク用に材料情報がリポジトリに格納されていてもよい。種々実施形態においては、上記材料のうちの任意の1つまたは複数等の材料が設計入力および/またはデジタル出力においてさらに特徴付けされていてもよい。
【0086】
種々実施形態においては、たとえば導電性、体積抵抗率、絶縁耐力、電流密度、熱伝導性、引っ張り強度、延性、可塑性、剛性、衝撃強度、成型収縮、熱膨張係数、耐化学性、熱撓み、硬度、および/または可燃性の観点で、材料がリポジトリ、設計入力および/または出力において特徴付けされていてもよい。
【0087】
さらに、リポジトリは、成形プロセスに関する情報(たとえば、継続時間、圧力、および温度等の適用可能なパラメータ、ならびに異なる材料への影響)を格納していてもよい。
【0088】
また、リポジトリは任意選択として、プリント電子機器技術(たとえば、スクリーン印刷またはインクジェット印刷)および/またはコンポーネント実装技術の特性等、基板上に設けられるトレース、コンポーネント、および/または他の(回路)機構に関する製造および/または実装(たとえば、SMT(表面実装技術))方法に関する情報を格納していてもよい。
【0089】
種々実施形態において、UIを介して受信される設計入力、または特に、取り込まれる設計入力は、任意選択として機械的CADモデルを介して、基板の3D成形により生成される機械的3D目標設計(目標構造)を特徴付けしていてもよい。
【0090】
上記の追加または代替として、設計入力は、たとえば2Dおよび/または3D領域において規定され、基板上に設けられる目標回路設計を特徴付けしていてもよい。たとえば、コンポーネントおよび/または接続トレースは、それぞれの特性(材料、導電性/抵抗)、寸法、接続、および/または位置の観点で特徴付けされていてもよい。さらに、入力においては、製造および/または実装方法等の提供種別(たとえば、スクリーン印刷またはインクジェット印刷等のプリント電子機器技術)が指定されていてもよい。
【0091】
上記の追加または代替として、設計入力は、任意選択としてデジタルモデルおよび/または多くの関連パラメータにより表される材料および厚さ、または一般的には寸法等で基板を特徴付けしていてもよい。基板は、たとえば最初は実質的に平面状の熱可塑性フィルムを表していてもよい。
【0092】
上記の追加または代替として、設計入力は、成形プロセスの種類、温度、圧力、ならびに/または他のパラメータもしくは属性等、好適または所要の3D成形プロセスを特徴付けしていてもよい。
【0093】
種々実施形態において、設計入力ならびに/または即時もしくは将来的な利用のためにリポジトリに格納される情報は、実行する装置の通信インターフェースおよび/またはユーザインターフェースを介して取得されるようになっていてもよい。装置は、任意選択としてユーザ調整可能であり、好適な基板特性および/または好適な成形プロセス特性等の設計入力の少なくとも一部を規定する初期設定をメモリにさらに格納するようにしてもよい。通信インターフェースは、有線または無線ネットワークインターフェースを表していてもよく、データソースには、CAD等のCAEソフトウェアを含んでいてもよい。
【0094】
種々実施形態において、設計入力は、マッピングによりさらに網羅された1つまたは複数の光学的機構、任意選択として光制御、グラフィックス、マスク、光ガイド、またはミラー等の情報および/または装飾機構を特徴付けするようにしてもよい。
【0095】
種々実施形態において、設計入力には、マッピングまたは出力の決定において装置が本質的に従うように構成された多くのユーザ規定設計要件を含んでいてもよい。
【0096】
上記の追加または代替として、設計入力には、選択された基準に従ってより適する判定された設計選択肢で装置が選択的に置き換えるように構成された多くのユーザ規定設計選好を含んでいてもよい。これらの選好は、上記のより明確な要件とは対照的に、厳格に従う必要がないガイドラインと考えることができる。
【0097】
種々実施形態において、設計入力は特に、基板上の関連する表面積の最小化もしくは最大化、基板の3D成形等の処理に続く電気抵抗、伝導性、および/もしくは材料伸長の最小化もしくは最大化、ならびに/またはマッピングに基づいて機構のレイアウトまたは関連する回路設計を最適化または一般的には決定する際に、回路設計の導電トレースもしくは概して回路設計等、基板上に設けられる導電性もしくは絶縁機構または回路機構等の間の電気的接続を低減または防止する材料層または材料板等の絶縁機構に関する設計要件もしくは選好を利用するとともに、結果を出力において指定するように構成された構成における1つまたは複数の選択材料の使用もしくは回避の観点で上記要件または選好を特徴付けするようにしてもよい。
【0098】
種々実施形態において、設計入力は、2Dの回路設計の回路図、任意選択として関連するレイアウトの少なくとも一部を特徴付けし、装置は、マッピングならびに物理的伸縮および/もしくは電気抵抗最小化等の選択基準に基づいて、基板上の導電トレース、パッド、および/またはコンポーネント等、1つまたは複数の関連する回路機構または具体的には要素の位置決め等のレイアウトを最適化するとともに、結果を出力において指定するように構成されている。
【0099】
種々実施形態において、設計入力は、3Dの関連するレイアウト等の回路設計の少なくとも一部を特徴付けし、装置は、マッピングに基づいて、基板上の回路設計の少なくとも一部の位置決めを決定するように構成されている。
【0100】
種々実施形態において、設計入力には、機械的目標設計のデジタル3Dモデル、機械的目標設計のデジタル3Dモデルを含むCAD等のCAEファイル、回路図の指標、回路図を記述したECADファイル、回路レイアウトの指標、回路レイアウトを記述したデジタルファイル、(たとえば、回路レイアウトを示す)ガーバーファイルまたはディスクリプション、PDFファイル(たとえば、回路図またはレイアウトを示す移動可能な文書フォーマット)、回路レイアウトを記述したIDFファイル、回路レイアウトを記述した画像ファイル、基板材料の指標、基板厚さの指標、基板寸法の指標、基板を特徴付けしたデジタルモデル、および基板特性の指標から成る群から選択される少なくとも1つの要素を含む。
【0101】
設計入力(および/または、出力)において、データの伝送に用いられる関連ソフトウェアもしくはエンティティならびに/またはデータもしくは具体的にはファイルフォーマットが利用される関連ソフトウェアもしくはエンティティとしては、たとえば機械的/構造的設計CADプログラムの観点でのDassault(商標)、Siemens(商標)、もしくはAutodesk(商標)、シミュレーションソフトウェアの観点でのAbaqus(商標)、ECADの観点でのAltium(商標)およびMentor(商標)、ならびに/または光学的設計の観点でのSPEOS(商標)もしくはZemax(商標)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0102】
種々実施形態において、目標回路(設計)には、導電トレース、接触パッド、電極、電子コンポーネント、電気機械コンポーネント、電気光学またはオプトエレクトロニクスコンポーネント、放射放出コンポーネント、発光コンポーネント、LED(発光ダイオード)、OLED(有機LED)、側方照射LED等の光源、上方照射LED等の光源、下方照射LED等の光源、放射検出コンポーネント、光検出コンポーネント、フォトダイオード、フォトトランジスタ、光起電デバイス、センサ、微小機械コンポーネント、スイッチ、タッチスイッチ、近接スイッチ、タッチセンサ、近接センサ、容量スイッチ、容量センサ、投影容量センサまたはスイッチ、単電極容量スイッチまたはセンサ、多電極容量スイッチまたはセンサ、自己容量センサ、相互容量センサ、誘導センサ、センサ電極、UI要素、ユーザ入力要素、振動要素、通信要素、データ処理要素、データ記憶要素、および電子的サブアセンブリから成る群から選択される少なくとも1つの要素を含んでいてもよい。
【0103】
さらに、回路には、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、シグナルプロセッサ、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)、プログラム可能な論理チップ、メモリ、トランジスタ、抵抗器、キャパシタ、インダクタ、電極、メモリアレイ、メモリチップ、データインターフェース、送受信機、無線送受信機、アンテナ、遠隔読み出し可能な非接触タグ(たとえば、無線周波数ID(RFID)タグまたは近距離無線通信(NFC)タグ)、送信機、受信機、無線送信機、および無線受信機から成る群から選択される少なくとも1つの要素を含んでいてもよい。
【0104】
上記のように含まれるコンポーネントには、受動的コンポーネント、能動的コンポーネント、パッケージ型コンポーネント、IC(集積回路)、スクリーン印刷等の印刷コンポーネント、および/または電子的サブアセンブリを含んでいてもよい。たとえば、1つまたは複数のコンポーネントが最初は、たとえばFPC(可撓性プリント回路)またはFR4型(難燃)等の剛性板といった配線板等の別個の基板上に設けられた後、全体が(すなわち、サブアセンブリとして)目標基板に取り付けられるようになっていてもよい。
【0105】
種々実施形態において、この装置は、過去に与えられた入力、補助入力の所望の変化または当該装置により過去に与えられた出力の所望の変化を示す設計入力を動的または反復的に受信するように構成されるとともに、これに基づいて、マッピングおよび/または出力を再決定するようにさらに構成されていてもよい。
【0106】
実際、装置のオペレータ(ユーザ)は、たとえば任意選択としてのシミュレーション、投影、および/または装置がサポートする他のモデルを通じて、基板、回路、基板成形プロセス、ならびに/または他の機構(たとえば、光学的機構)およびその最終結果への影響に関するさまざまな選択肢を試験・試行するようにしてもよく、この点、装置は、通信インターフェースおよび/またはUIを介して、たとえば置換または補助設計入力を受信することにより、オペレータが結果を検査し、関連する特性を必要に応じてさらに調整できることに応答して、未成形および/もしくは成形基板ならびに回路設計等の関連機構の現行モデルを適応させるように構成されている。オペレータは、結果に満足する場合、装置のUIを通じて、印刷、電子機器組み立て、および/または成形等の別途利用向けにデジタル出力を提供するように装置に指示するようにしてもよい。
【0107】
項目406は、設計入力および(潜在的に基板からの3D目標構造の成形において適用可能な材料およびプロセスを特徴付けした情報を含む)データリポジトリにおけるデータ整合、ならびに最適化基準等を示す考え得る別の制御入力を解析し、最初/未成形の基板と処理(通常は、成形)基板とのマッピングを決定するマッピング、解析、および最適化ロジックを表す。
【0108】
種々実施形態において、マッピング技術には、シミュレーション、好ましくはシミュレーションに基づく有限要素解析を包含する。この目的で、一体または外部シミュレーションソリューション(たとえば、ソフトウェアエンティティまたはソフトウェアモジュール)が利用されるようになっていてもよい。
【0109】
種々実施形態において、マッピング技術には、一般的な利用またはマッピング全体の選択部分のみを生成するための利用すなわち局所的な利用が可能なマップ投影等の3D投影を包含する。
【0110】
種々実施形態において、マッピングは、少なくとも3D目標設計から未成形基板までの所々において、本質的に全射的、任意選択として実質的に全単射的であってもよい。
【0111】
種々実施形態において、この装置は、任意選択としてオフセットベクトルマッピングにより、少なくとも上記3D機械的目標設計を特徴付けする設計入力に基づいて、任意選択として本質的には点または領域型の基板の多くの異なる位置で、伸長の関連量および任意選択としての方向、任意選択として伸長割合、伸長密度、または伸長係数を示す基板挙動を決定するように構成されていてもよい。
【0112】
種々実施形態において、この装置は、3D目標設計が示唆する屈曲半径に基づいて基板上に設けられる導電性インクまたは電気絶縁材料のトレースまたはパッド等の導電性要素の材料、材料特性、組成、厚さ、長さ、または幅を決定するように構成されていてもよい。たとえば、十分に小さな屈曲半径は、たとえば基板の成形の結果としてのこのような屈曲半径を許容するインク等の導電性材料の利用へと変化する場合がある。
【0113】
種々実施形態において、この装置は、好ましくはグラフィカルおよび/または数値等の視覚的に、UI経由および/または(たとえば、受信デバイスまたはシステムにより視覚化されるデータを含む場合)一般的にはコンピュータ可読デジタルファイル等のデジタル出力中において、基板の多くの位置で伸長の関連推定量および任意選択としての方向、任意選択として伸長密度、伸長割合、および/または伸長係数を指定するように構成されていてもよい。たとえば、数値的インジケータ、矢印、輪郭線等の線、グラフィカル(たとえば、線)パターン、シェーディング、および/または色を利用することも可能である。
【0114】
上記の追加または代替として、表面形状(窪み、突起、屈曲等)についても同様に、大略指定することも可能である。
【0115】
種々実施形態において、この装置は、UIおよび/または(視覚化対象のデータを含む場合)一般的にはデジタル出力を介して、マッピングを視覚的に指定するように構成されていてもよい。たとえば、矢印または線等の要素の接続により、点型位置または(より大きな)領域型位置等の選択位置がグラフィカルに一体接続されていてもよいし、同一/同様の色および/またはパターンがこの目的で利用されるようになっていてもよい。
【0116】
種々実施形態において、この装置は、たとえば導電性(たとえば、トレースまたはパッド)または絶縁機構の電気的特性の推定値を決定するように構成されていてもよい。この特性には、たとえば抵抗または伝導性をそれぞれ含んでいてもよい。この特性は、材料の導電性または抵抗率情報等、たとえばデータリポジトリにおいて利用可能な情報を利用することにより決定されるようになっていてもよい。さらに、たとえば機構に関する寸法情報(たとえば、材料の層厚、長さ、断面積、および/または幅)が決定に利用されるようになっていてもよい。利用可能な情報は、当業者には当然のことながら、装置がサポートする選択式(方程式)または一般的には解析ロジックにおいて与えられるようになっていてもよい。この装置は、この目的で事前にプログラムされた多くの解析ロジックの提供および/またはユーザ規定ロジックのサポートが可能である。たとえば、抵抗=抵抗率×長さ/断面積という方程式により導電要素の抵抗を推定することも可能である(これに対応して、導電率は抵抗率の逆数である)。一方、抵抗率は、本明細書の他の部分で考えるように、たとえば導電性粒子の構成等の材料組成によって決まる場合があり、これはさらに、基板が成形ひいては伸長を受ける場合の要素の抵抗/伝導性の結果的な変化に影響を及ぼす可能性がある。
【0117】
回路設計の構成(たとえば、レイアウトまたは具体的には位置選択、トレース経路選択、材料選択、内部の導電性粒子に関する材料濃度または構成選択、コンポーネント選択、コンポーネント位置選択、寸法(幅、厚さ等)選択)の最適化等、自動化された最適化または少なくともオペレータ(ユーザ)支援の最適化の1つの最適化基準として、解析された機構の抵抗等の決定特性が利用されるようになっていてもよい。
【0118】
種々実施形態においては、たとえば基板の成形後、成形中、および/または成形前の状態における目標設計の回路、絶縁機構、および/または基板等を考慮して、機構的(たとえば、電子または電気コンポーネント、トレース、パッド、絶縁体等)ならびに/または点間、平面状(2D)、もしくは3D状にさまざまな推定および/または最適化を実行することも可能である。
【0119】
種々実施形態において、この装置は、デジタルファイルまたはユーザ制御入力等、設計入力の回路設計において検出された1つまたは複数の識別子または識別可能キューに基づいて、電気絶縁層により分離された基板の共通面上の複数の積層導電層を識別するように構成されるとともに、たとえば好ましくは設計入力の元の回路設計においても検出されない場合に短絡が生じないように、マッピングに基づいて、少なくとも1つの各積層導電層および隣り合う絶縁層のレイアウト等の構成を最適化するようにさらに構成されている。キューは、入力において検出可能な所定の暗示的/間接的または明示的インジケータを表し得る。
【0120】
たとえば、上記および/または他の最適化シナリオにおいて、この装置には、形状、材料、抵抗もしくは他の電気的特性等のパラメータ値、ならびに/または1つもしくは複数の機構(たとえば、導電機構)の距離等の相互構成等の機構の観点で、入力回路レイアウト等の設計入力をモニタリングして作用する検出ロジックが設けられていてもよい。検出ロジックは、機構の意図する機能または目的を推測するように構成されていてもよい。
【0121】
たとえば、(選択された(たとえば、所定の)基準またはユーザ調整可能な基準に従って)一方に入力の低抵抗が割り当てられ、他方に高抵抗が割り当てられた2つの積層または近接機構は、装置によってそれぞれ、導電体および絶縁機構へと変換することも可能である。また、要素の形状に基づいて検出を行うことも可能である。たとえば低抵抗の2つの長い機構がその交差点において、たとえば高抵抗のより局所的な機構を有すると思われる場合は、この局所的な機構を絶縁体と考え得る。
【0122】
したがって、最適化手順では、検出結果を利用するようにしてもよい。たとえば、関連する解析ロジックは、基板の成形による伸長に起因する関連機構の変形等によって、短絡の発生または電気的絶縁の大幅な低下すなわち選択基準に従って検出結果に基づいて元々決められていた通りの回路の機能の変化が生じる場合を防止するように構成されていてもよいし、少なくとも警報を発するように構成されていてもよい。
【0123】
種々実施形態において、この装置は、設計入力中の明示的なデータおよび/または入力において与えられた材料情報および寸法等を利用した推定手順に基づいて、基板上の印刷または実装等の積層生成および提供基板の3D成形による伸長を受けた場合の回路設計のトレースまたはコンポーネント等の1つまたは複数の機構の抵抗または伝導性等の少なくとも1つの電気的特性を決定するとともに、好ましくはマッピングに基づく機構の位置、材料、断面積、厚さ、および/または幅等の少なくとも1つの特性を考慮して、上記特性およびその挙動を伸長に応答して、構成の最適化において考慮するように構成されていてもよい。たとえば、導電機構(たとえば、トレース)の電気抵抗が入力からの伸縮により上昇すると推定される場合は、対策(たとえば、厚さの増大)によって補償されるようになっていてもよい。
【0124】
一般的に、この装置は、回路設計の1つまたは複数の機構の位置、経路、材料、断面積、厚さ、および/または幅等の少なくとも1つの特性を最適化するように構成されていてもよく、最適化の目的には、抵抗の最小化、(たとえば、重量または濃度(導電性インク中の導電性粒子の濃度等)の観点での)材料使用の最小化、および/または材料コストの最小化から成る群から選択される少なくとも1つの要素を含む。
【0125】
項目408は、マッピング、最適化尺度、未成形および/または成形基板上の結果としての回路レイアウト、伸縮詳細等を示すデジタルファイル等の出力を表す。
【0126】
種々実施形態において上記に照らせば、この装置は、基板材料、基板寸法、基板形状、プロセスパラメータ、成形方法、成形パラメータ、成形温度、成形圧力、成形時間、導電性材料、導電性インク、導電性接着剤、非導電性接着剤、樹脂、回路設計の要素等の1つまたは複数の機構の位置、(3D)成形前の基板上の回路設計の要素等の1つまたは複数の機構の位置、成形前および/または成形後の基板上の回路設計の回路レイアウト、コンポーネント位置、成形前の基板上のコンポーネント位置、ビアまたはフィードスルー位置、ビアまたはフィードスルー寸法、ビアまたはフィードスルー材料、導電トレースまたはパッド幅、導電トレースまたはパッド厚さ、導電トレースまたはパッド位置、導電トレースまたはパッド形状、導電トレース経路、導電トレース屈曲、導電トレース屈曲半径、導電トレースまたはパッド長さ、導電トレース材料、3D目標設計のトポロジ的機構、3D目標設計のトポロジ的機構の形状および/またはサイズ、3D目標設計のトポロジ的機構の曲率または屈曲半径のレベル、ならびに光ガイド、反射器、光マスク、吸光器、または拡散器等、可視光および/または非可視光を制御する基板における光学的機構の材料、形状、寸法、および/もしくは位置等の構成から成る群から選択される回路設計、3D目標設計、および/または基板に関する少なくとも1つの要素に関して、設計入力およびデータリポジトリ中の情報に基づいて出力中に指定される選択、置換、代替、または推奨を決定するように構成されていてもよい。
【0127】
種々実施形態において、出力には、CAEファイル、回路図の指標、回路レイアウトの指標、回路レイアウトを記述したECADファイル、回路レイアウトを記述したIDFファイル、トレース等の回路設計の少なくとも一部を基板上に印刷する印刷命令ファイル、多くの電子コンポーネントの3D組み立て用の命令を含むファイル、回路レイアウトを記述した画像ファイル、基板材料の指標、基板厚さの指標、基板寸法の指標、および基板特性の指標から成る群から選択される少なくとも1つの要素を含んでいてもよい。
【0128】
種々実施形態において、この装置は、好ましくは選択された基準に係る優先順で、回路設計の回路レイアウト、成形プロセス、3D目標設計、および/または基板に関する提案の代替選択肢のリスト等の集まりを出力において提供するように構成されていてもよい。
【0129】
上記説明の通り、いくつかの実施形態において、この装置は、動的に受信された設計入力に対して、動的、好ましくは実質的に実時間で反応するように構成されていてもよい。一般的には、応答速度を向上させるため、粗い解析に基づいて最終応答の最初の推定値を最初に与えることも可能である。一方、より正確な解析に基づく最終応答を背景で実行するとともに、準備ができたらUI/出力を介して発行することも可能である。それにもかかわらず、たとえば集まりに関する上記例においては、たとえば受信した1つまたは複数の好適な選択肢のオペレータ選択によって、回路レイアウト、3D目標設計、成形プロセス、および/または基板の構成を装置に再決定させる他、導入された変化をデジタル出力に反映させることも可能である。多くの場合、マッピングは変化することになるが、さらに更新も行われるものとする。
【0130】
種々実施形態において、この装置は、具体的にはディスプレイまたはプロジェクタを介してユーザに伝達される表示データを利用して出力の少なくとも一部を提供するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態においては、このようなディスプレイ、プロジェクタ等の適用可能なUI出力装置が装置のUIの少なくとも一部を構成していてもよく、装置に含まれるものと考え得る。
【0131】
図5は、本発明に係る装置の一実施形態および(実施形態に応じた)関連する外部または統合特徴およびエンティティを表すブロック
図500を包含する。さらに、511においては、より機能的な観点から、関連するブロック図を示しているが、これは一例に過ぎない。
【0132】
この装置には、たとえば任意選択としてクラウドコンピュータ環境に存在する1つもしくは複数のサーバ、パソコン装置(たとえば、ラップトップもしくはデスクトップコンピュータ)、もしくは携帯型端末装置(たとえば、スマートフォン)等の1つもしくは複数の(後者の場合は、少なくとも機能的に接続された)電子デバイス、または(動作可能に接続された)このようなデバイスの任意の組み合わせを含んでいてもよい。
【0133】
マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、および/またはデジタルシグナルプロセッサ等の少なくとも1つの処理ユニット502が備えられていてもよい。処理ユニット502は、たとえば当該処理ユニット502および/または他の要素と別個または一体の1つまたは複数のメモリチップを表し得るメモリ504に格納されたコンピュータソフトウェア503の形態で具現化された命令を実行するように構成されていてもよい。メモリ504は、プログラム命令のみならず、別のさまざまなデータを格納していてもよい。たとえば、前述のデータリポジトリを提供していてもよい。
【0134】
ソフトウェア503は、本明細書に記載の行為を実行する1つまたは複数のアプリケーションを規定していてもよい。適当なソフトウェアコード手段を含むコンピュータプログラム製品が提供されていてもよい。たとえば、メモリカード、光ディスク、またはUSB(ユニバーサルシリアルバス)スティック等の持続性担体媒体において具現化されていてもよい。また、ソフトウェアは、送信要素から受信要素まで、信号または信号の組み合わせとして有線または無線で伝送することも可能である。
【0135】
処理ユニット502による利用および構築のため、前述したようなデータベース等の1つまたは複数のデータリポジトリが確立され、メモリ504に維持されていてもよい。
【0136】
UI(ユーザインターフェース)506は、装置を制御するとともに出力を検査するのに必要な制御・情報アクセスツールをオペレータ(ユーザ)に提供可能である。たとえば、オペレータは、UIを介してデータリポジトリに格納される設計入力および/または情報の少なくとも一部を提供可能であってもよい。さらに、デジタル出力の少なくとも一部がUIを介して提供されるようになっていてもよい。
【0137】
UI506は、データ入力(たとえば、キーボード、タッチスクリーン、マウス、音声入力)および出力(ディスプレイ、音声出力)ならびに/または任意選択としてウェブインターフェース、好ましくは装置の一体部分を構成するとは考えられない場合であっても、パソコンもしくはスマートフォン等の端末を介してアクセスすることもできるウェブブラウザアクセス可能なインターフェースを介した遠隔入力および出力のためのローカルコンポーネントを具備していてもよい。この装置は、たとえば任意選択として、ウェブサーバをホスティングしていてもよいし、少なくとも機能的にウェブサーバに接続されていてもよい。この装置は、サービス型ソフトウェア(SaaS)としてそのユーザ(本明細書においては、「オペレータ」)に提供することも可能である。いくつかの実施形態においては、既存のECADおよび/または機械的CADツール等の外部ソフトウェアとの装置の接続または統合のため、SDK(ソフトウェア開発キット)またはAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)を提供することも可能である。この装置は、たとえば上記CAD等のソフトウェアまたは得られたデータを変換、適応、および/または捕捉する他のソフトウェアと併用するソフトウェアモジュールまたはコンポーネントとして提供することも可能である。
【0138】
したがって、図示の通信インターフェース510は、有線ネットワークおよび/または無線ネットワークインターフェース、または実際には単一のデバイスの観点から、データ入力および出力目的で多くの外部デバイスおよびシステムとインターフェースで接続するネットワークアダプタ(たとえば、選択されたローカルエリアネットワーク規格に準拠するアダプタ)等の1つまたは複数のデータインターフェースを表す。このような外部エンティティの他、装置の1つまたは複数のコンポーネントデバイスは、インターネット等の通信ネットワーク511を介してアクセス可能であってもよい。上記示唆した通り、ウェブベースのUIまたは他のリモートUI等のUI506は、通信インターフェース510によって部分的に有効化されるようになっていてもよい。
【0139】
いくつかの実施形態において、この装置は、前述のMCAD520(機械的CAD)、ECAD522、グラフィックス/グラフィカル設計524、および/または光学的設計526ツール等の設計ソフトウェアツールを備えていてもよいし、たとえば通信インターフェース510を介して少なくとも機能的に接続されていてもよい。これらのツールは、たとえば本発明のマッピングおよび/または任意選択としての最適化機能とともに共通ソフトウェアに含まれていてもよいし、少なくとも機能的に連携し、共通ハードウェアまたは異なるハードウェアにおいて物理的に動作する別個のソフトウェアにおいて提供されていてもよい。
【0140】
いくつかの実施形態において、この装置は、たとえば制御目的でデジタル出力を提供する電子機器印刷、コンポーネント実装、および/または成形機器等の製造機器を備えていてもよいし、たとえばインターフェース510を介して少なくとも機能的に接続されていてもよい。
【0141】
装置が実装すると考えられる機能的エンティティまたはモジュールの1つの考え得る表現511へと切り替わることにより、データリポジトリ512の潜在的な機構およびデータリポジトリ512に格納されたデータについては、多少なりとも分かりやすく上述した通りである。
【0142】
データリポジトリ512は実際のところ、基板材料、印刷材料、グラフィックス印刷材料、熱伝導性材料、熱絶縁材料、電気絶縁材料、電気絶縁印刷材料、電気絶縁インク、導電性印刷材料、導電性インク、導電性接着剤、非導電性接着剤、基板材料の伸縮特性、導電性インクの伸長または伸縮特性、導電トレース、導電接触パッド、電子コンポーネント、および印刷可能電子コンポーネントから成る群から選択される少なくとも1つの要素に関する情報を含んでいてもよい。
【0143】
データリポジトリ512に格納された(および/または、設計入力またはデジタル出力において提供される)情報においては、たとえばマッピング、関連する最適化、および/または出力の決定に利用される可能性があり、好ましくは導電性、体積抵抗率、絶縁耐力、電流密度、熱伝導性、引っ張り強度、延性、可塑性、剛性、衝撃強度、成型収縮、熱膨張率、耐化学性、熱撓み、硬度、および可燃性から成る群から選択される少なくとも1つの特性の観点で、適用可能な基板材料、導電性材料、導電トレース材料、はんだ材料、(電子)コンポーネント材料、電気絶縁材料、および/または接着剤材料等のさまざまな材料が特徴付けされていてもよい。
【0144】
いくつかの実施形態においては、たとえば選択波長(たとえば、可視光)での光透過性の指標を参照して、基板材料または導電性材料等の材料の光学的特性を格納情報において指定することも可能である。
【0145】
設計入力には、たとえば基板もしくはそこから成形された3D目標設計、ならびに/またはその上の機構(トレース、コンポーネント、絶縁体機構等)の少なくとも特定部分の光学的および/または熱的特性に関する選好または要件をさらに含んでいてもよい。このような選好または要件は、基板上の位置および/または材料の観点での回路レイアウトの構成等のさまざまな最適化タスクの実行において考慮されるようになっていてもよい。
【0146】
上掲の基板材料を考慮して、これらは一般的に、熱成形等の3D成形可能な(すなわち、非平面状ひいては本質的に3D形状へと成形可能な)材料を含むものとする。上掲の成形可能材料は、たとえば熱可塑性材料であってもよい。このような基板材料としては、たとえばポリマー、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボネート(PC)、コポリエステル、コポリエステル樹脂、ポリイミド、メチルメタクリレートおよびスチレン(MS樹脂)の共重合体、ガラス、および/またはポリエチレンテレフタレート(PET)が挙げられる。さらに、上掲の基板材料には追加または代替として、木材、無垢の木材、ベニヤ、合板、皮、樹皮、樺の樹皮、コルク(皮組織のコルク組織層を含む)、天然皮革、および綿、羊毛、麻、絹等の(たとえば、天然繊維から織ること、編むこと、あるいは生成することができる)天然織物または生地材料から成る群から選択される少なくとも1つの天然かつ(必ずしもそうではないが)大抵は有機的に成長した材料または材料層を含んでいてもよい。明らかなこととして、上記選択肢のうちの一部は重なり、たとえば木材およびベニヤまたは合板を参照すれば、これらは同時に起こり得る。上記のように含まれる基板材料は、任意選択として複合型で、含まれる材料等の構成の観点で相互に異なり得る複数の材料および/または材料層を含んでいてもよい。複合材料全体の説明に関して、コンポーネント(構成物質)がリポジトリにおいて識別または特徴付けされていてもよい。
【0147】
また、格納された情報において、熱成形、真空成形、冷間成形、圧力成形等の多くの成形プロセスが識別または特徴付けされていてもよい。たとえば、継続時間、温度、および/または圧力の観点での適用可能または初期/通常のパラメータまたはパラメータ範囲が特徴付けされていてもよい。
【0148】
一般的に、データリポジトリ512に格納された情報は、基板および/または回路材料対成形および/または製造(/実装)プロセス等、相互に互換性のある材料およびプロセス(または、より詳細には、互換性のあるプロセスパラメータ)構成をさらに示していてもよい。このような互換性データは、たとえば(入力)確認および/または最適化タスクにおいて装置で利用することも可能である。
【0149】
任意選択として、リポジトリ512は、電子機器および/または他の機構(たとえば、導波路/光ガイド等の光学的機構および/または熱的に機能する要素)に関する製造(好ましくは、少なくともスクリーン、インクジェット、および/または他の形態の(積層)プリント電子機器技術等の印刷)および/または実装プロセスに関する情報を含んでいてもよい。
【0150】
たとえば、印刷技術ごとに異なる形状、寸法(たとえば、実現可能な分解能)、または構造の実現可能性に関する情報を含むことも可能である。この情報は、たとえば基板上の回路機構の構成の最適化において装置により利用することによって、たとえば実際には実現不可能な分解能の導入または推奨を回避することも可能である。
【0151】
たとえば電子コンポーネントの実装を考慮して、成形後に位置付けられる対応基板の曲率に対して固定はんだおよび/または接着剤の格納特性(たとえば、弾性の指標、任意選択として弾性係数)等を比較することにより、特定の接着剤または位置が実現可能であるか否かを判定することも可能であり、たとえば材料の最適化および選択ならびに/または回路レイアウトまたはその機構(たとえば、特定のコンポーネント)等の関連項目の位置の決定において、再び利用することも可能である。
【0152】
マッピングモジュール514は、たとえば任意選択として大略有限要素型のシミュレーションおよび/または任意選択として大略マップ投影型の投影技術を含む任意選択としてユーザ調整可能または選択可能な1つまたは複数のマッピング技術を利用することにより、未成形および成形ひいては少なくとも局所的に変形(伸長)した基板のモデル(3D目標設計)の位置間のマッピングを決定するように構成されている。
【0153】
さらに、マッピングに際して、この装置は、所定および/または動的に(オペレータ)調整可能な基準に対して、たとえば関連するシート、層、または他の意図する最初のワークピースの材料および寸法または好ましくは少なくとも厚さの観点で、最初の基板が設計入力において規定されている場合、所望の3D目標設計が実際のところ、最初の基板の成形によって確実に得られるかを確認するように構成されていてもよい。この装置は、出力ファイル等のデジタル出力中またはUI経由で確認結果を示すように構成されていてもよい。この代替または追加として、この装置は、たとえば成形中または成形後の材料不良の高いリスクなく3D目標設計を提供するものと推定される適当な最初の基板の少なくとも1つの構成(材料および/または厚さ等の寸法)を決定して示すように構成されていてもよい。
【0154】
上述のさまざまな最適化タスクを実行する最適化モジュール516が設けられていてもよい。たとえば、選択された所定または動的に(オペレータ)調整可能な最適化基準に従って、全体位置、機構(たとえば、トレース)またはコンポーネント位置、関連材料、寸法、形状、および/または経路等、基板上の回路レイアウトの構成を最適化するように構成されていてもよい。また、たとえばプロセス(成形)および/または基板特性が最適化されるようになっていてもよい。
【0155】
設計目的要素518は、このような最適化基準上のデータの他、たとえば現行の目標回路設計、3D目標設計(機械的構造)、基板、および/または成形プロセスを特徴付けするさまざまな設計入力データを提供するようにしてもよい。
【0156】
いくつかの実施形態において、オペレータは、たとえば設計入力または別の制御入力において、リポジトリ512で特徴付けされるとともに実際の制約等に基づいて最適化に利用可能なプロセスまたは材料等、理論的に考え得るすべての最適化選択肢の部分集合を規定するようにしてもよい。すなわち、実際のシナリオにおいては、限られた数の材料(たとえば、導電性インクまたは基板材料)および/またはプロセス(たとえば、特定のプロセスパラメータを伴う熱成形プロセス等の特定の成形プロセス)のみを容易に利用可能と考えられる。
【0157】
いくつかの実施形態において、初期設定または動的に得られた入力に基づく設計入力は、不完全(たとえば、一般的)であるか、または、回路設計を伴う3D目標設計の十分なモデリング(マッピングおよび/または最適化)または実際の製造に必要な回路トレースまたは基板の材料等の一部のデータが欠けている場合がある。これに応答して、この装置は、たとえば材料と成形もしくは印刷プロセスとの互換性または取得可能な形状/構造/機構に関してデータリポジトリで利用可能な複数の選択肢および/または情報のシミュレーションに基づき、欠落、不完全、または準最適データについて、それに関する自動決定された選択または推奨で埋め合わせるように構成されていてもよい。その後は、たとえば多くのデジタルファイル中および/またはUI経由で構築データが出力されるようになっていてもよい。
【0158】
これにより、マッピングモジュール514および最適化モジュール516はともに、設計目的要素518の他全体リポジトリ512が提供するデータを利用するように構成されていてもよい。
【0159】
さらに、モジュール514、516の動作は、たとえば受信した制御入力に従って必要なマッピングおよび最適化動作をさらに始動する(通常はメモリ504に格納されたソフトウェア503において規定され、プロセッサ502により動作される)全体制御ロジックにより制御されるようになっていてもよい。
【0160】
図6は、600において、本発明に係る方法の一実施形態を開示したフロー図である。
【0161】
この方法の最初には、開始段階602が実行されるようになっていてもよい。開始602においては、この方法を実行するのに必要なハードウェアおよびソフトウェアすなわち1つまたは複数のサーバの形態等の装置の取得等の必要なタスクが実行されるようになっていてもよい。また、好適な通信設備が確立され、試験されるようになっていてもよい。
【0162】
604においては、上述の通り、3D成形対象の電気絶縁基板上への導電性構造の回路の生成に適用可能な材料620および/または処理622を特徴付けする情報を取得して、データリポジトリに格納する。
【0163】
リポジトリに格納されたデータおよび/または設計入力として得られたデータには、たとえば関連するシミュレーションおよび/または投影を十分に実行するデータを有効にして指定するマッピング技術を含んでいてもよい。たとえば、マッピング技術は、関連するデータにより指定される材料および/またはプロセス特性によって値が決まるパラメータを包含していてもよい。
【0164】
606においては、たとえば任意選択として3D成形により基板から生成される機械的3D目標設計と、
基板(名称、種類、ならびに/またはより具体的な材料特性および寸法関連データ等を介して、入力が基板を指定していてもよく、これに基づいて、たとえばマッピング目的でデータリポジトリから、任意選択として別の関連データを取り出すことも可能である)と、
必須ではないが好ましくは3D成形プロセス(たとえば、主として基板の展開/折り畳み挙動にしか関心がない場合であっても、伸長による変形を考慮する)と、
2Dおよび/または3D領域において規定され、基板上に設けられる目標回路設計と、
を特徴付けする設計入力を受信するのが好ましい。
【0165】
上述の通り、設計入力は、熱的に機能する機構または基板上に設けられる光ガイド等のグラフィックス/他の光学的機構等、付加的な機構をさらに特徴付けするようにしてもよい。回路レイアウトの製造または実装に関する態様が指定されるようになっていてもよい。また、さまざまな最適化基準が受信されるようになっていてもよい。
【0166】
いくつかの実施形態において、設計入力の一部は、この方法の適用時にいつでも、動作間で静的な機構を別個に入力する必要がない代わりに、好ましくはユーザ調整可能な設定から取り出し可能(このため、より静的な設計入力を表現可能)となるように、上記設定により決定されるようになっていてもよい。
【0167】
上記の代替または追加として、いくつかの実施形態においては、上記検討の通り、他のいくつかの実施形態ではこの方法の使用ごとに別個に提供されるか、おそらくは設定から取り出される設計入力の一部を構成することも可能な使用成形プロセスおよび/または基板等を特徴付けする1つまたは複数の要素をマッピング自体(たとえば、マッピングモデルまたは方程式に関するパラメータ値)に埋め込むことも可能であるし、「ハードコード化」することも可能である。
【0168】
608においては、受信した設計入力および受信した設計入力に対応するデータリポジトリ中の情報を適用する選択されたマッピング技術の利用により、回路設計の位置を含めて、3次元目標設計および目標設計への3D成形等の処理前の基板の位置間のマッピング(たとえば、展開/折り畳み機能の形態)を決定するが、マッピング技術は、上記3D成形に応答して基板の伸長を推定し、マッピングにおいて考慮するようにさらに構成されている。上記検討の通り、マッピングは少なくとも部分的に、たとえばシミュレーションまたは(製図/マップ)投影に依拠していてもよい。
【0169】
マッピングは、少なくとも位置および/もしくは寸法、好ましくは電気伝導性または抵抗等の別の特性、ならびに/または他の関心特性の観点で1つまたは複数の機構を指定して、3D目標設計と基板との間で変換する。これらの機構は、基板または3D目標設計上の目標位置の指標とともに設計入力にて規定されていてもよい。したがって、これらの機構は、基板またはマッピングに基づいて、任意選択として3D成形により基板から処理された3D目標設計上に設けられる機構を含んでいてもよい。これらの機構には、目標回路設計、導電トレース、接触パッド、電極、電子コンポーネント、グラフィカル要素、熱伝導性または絶縁要素(たとえば、冷却または遮蔽要素)、光学的機構、ワイヤフレームモデル、ビア、開口、および電気絶縁機構から成る群から選択される少なくとも1つの要素を含んでいてもよい。
【0170】
さらに、これらの機構には、基板と3D目標設計との間の位置の対応ならびに/または基板の局所的伸長の範囲等の視覚的検査および解析を容易化するモデルデータ、任意選択としてワイヤフレームモデルデータを含んでいてもよい。したがって、これらの機構(「設計支援」)は、実際の物理的な基板またはマッピングを示すデジタル出力の利用により基板から生成される3D目標設計中に存在する必要がないと考えられ、通常は、物理的に存在しておらず、本発明の装置により提供されない。
【0171】
いくつかの実施形態において、この装置は、マッピングに基づいて設計入力中に示されたロゴまたは絵柄等のグラフィカル要素に対して予歪を適用するように構成されていてもよい。予歪では、(予歪グラフィックスを示す装置のデジタル出力に従って)設計入力が示唆する位置へと基板上に印刷された場合のグラフィカル要素が予歪して見えるように、成形に起因するとともにマッピングにより示された基板材料の伸長を考慮に入れることになる。ただし、たとえば3D成形の適用による3D目標設計への基板の処理に応答して、グラフィカル要素は、目標設計において(歪んでいない)その意図する形状を得ることになる。
【0172】
回路トレース(配線)等の他の印刷可能な機構に同様の最適化プロセスが適用されるようになっていてもよい。たとえば、電気的な目標の他に、装飾的または審美的な目的を持っていてもよい。
【0173】
610においては、任意選択としての別の多くの最適化タスクを実行するようにしてもよく、たとえば当該手順において基板または成形特性が適応される場合は、マッピングが繰り返し実行されることになる場合もある。本明細書の他の部分では、潜在的な最適化タスクに関する別の情報を見出すことができる。
【0174】
612においては、場合により装置自体もしくは外部デバイスが提供するECADソフトウェアもしくは他の設計ツール等の受信エンティティまたは製造機器(たとえば、印刷、電子機器組み立て、および/または成形機器)に対して、マッピング(たとえば、位置マッピングおよび好ましくは機構マッピング)を示す人間(たとえば、数値、テキスト、またはグラフィックスにより視覚化されるデータ)および/または機械可読命令(たとえば、制御コード)を含むコンピュータ可読ファイルまたは信号等を含むデジタル出力を与える。
【0175】
マッピングを示す命令としては、マッピング自体を決定するデータ(たとえば、未成形および成形基板(すなわち、基板の成形により得られた目標設計)間の位置対応データ)、関連するオフセットデータ、たとえば未成形基板上のレイアウト、寸法、位置、ならびに/またはトレース、絶縁体要素、電子コンポーネント、光学的機構等の機構に関する材料関連選択もしくは推奨の観点での回路設計等の機構のマッピングベースまたは由来かつ可能性としてさらに最適化された構成が挙げられる。これらの命令は、たとえばECADファイル、印刷命令ファイル、または画像ファイルを参照して、別の設計ツール(たとえば、ソフトウェアおよび/またはハードウェア)または製造装置等の受信エンティティを直接制御する命令を含んでいてもよい。これらの命令は、マッピングならびに/または3D目標設計、回路レイアウト、基板、もしくは成形等に関する推奨もしくは選択肢等の関連態様をディスプレイ等の適当なUIを介して人間オペレータまたは一般的には視聴者に対して、たとえばグラフィカルに視覚化するデータを含んでいてもよい。これに基づいて、オペレータは、別の設計ツールまたは製造装置等を制御するようにしてもよい。
【0176】
614においては、方法の実行が終了となる。ここでは任意選択として、(たとえば、プリント電子機器ならびに/または電子機器組み立て(たとえば、2Dおよび/もしくは3D)機器による)基板上への回路設計の提供を参照してデジタル出力に基づき、多くの別の設計および/または実際の製造段階が発生するようになっていてもよく、(たとえば、熱成形デバイスによって)基板を成形するとともに、任意選択として、たとえば保護等の理由で射出成型装置を用いて熱可塑性材料により回路および基板の少なくとも一部をオーバーモールドするが、基板により支持済みの回路の上記少なくとも一部が射出プラスチックに対向するように、成形基板がモールドへのインサートとして設けられていてもよい。あるいは、押し出しプロセス/機械を利用することも可能である。また、これに対応して、本発明の装置の種々実施形態には、たとえばこのような印刷、組み立て、成形、および/または成型用の機器が設けられていてもよい。
【0177】
図7Aは,700において、たとえば3D成形により基板から生成される3D目標設計の3D(側方)投影モデルの実現可能な一例を示している。このような正投影または不等角投影等の投影は、グラフィカル要素ならびに/または熱伝導性もしくは絶縁性要素等、基板上に設けられるレイアウト(たとえば、導電トレース706、電気絶縁要素、および/または電子コンポーネント708の位置)および/または他の機構等の回路設計の検査および最適化を可能にする本発明に係る装置もしくは方法またはそれにより提供されるデータの一実施形態により生成することも可能であるし、好ましくは視覚化することも可能である。
【0178】
図示のように、投影エリアおよび一般的には機構は、成形による局所的な材料伸長(歪み)の範囲の伸長(伸縮)密度マッピング等の実現可能な指標と関連付けることも可能である。これらの指標702は、UI経由で装置のオペレータに対して、視覚的、好ましくはグラフィカルに示すことにより、たとえば回路レイアウト設計を容易化することも可能である。そして、オペレータは、トレース等の機構の位置および/または経路を容易に調整して、望ましくない領域(たとえば、過度に歪んだエリア)を回避することも可能である。
【0179】
図7Bは、710において、パターン/輪郭線712により材料伸長/歪みが視覚化された基板上の回路706、708等の設計を容易化する(z=0に対する)直接直交型上面または底面図を示している。
【0180】
図7Cは、720において、たとえば導電トレース等の回路設計の(2D)レイアウト最適化を容易化する本発明の一実施形態により代替または追加として生成され、好ましくは視覚化も可能な1点等距離投影モデルを概略的に示しているが、これはほんの一例に過ぎない。たとえば図示のように、等距離投影は、上面型または底面型とすることも可能である。
【0181】
この場合も、基板材料および成形前に基板上に位置決めされたトレース材料等の考え得る別の材料の局所的な伸長(歪み)に関する情報は、伸長密度または伸長密度マッピング等の適当なインジケータ722によって投影と関連付けられていてもよい、たとえば装置のUIを介して、適当な色、パターン、および/または輪郭線でグラフィカルに示されていてもよい。
【0182】
等距離投影は、相当な伸長のエリアにおいて、導電トレースまたはコンポーネント等の機構の詳細評価および関連する最適設計(位置決め、整列、経路設定等)に特に適合する。等距離投影は、材料の伸長に基づく歪みおよび成形された形状の上部(図示)等の基準からの関連距離を効果的に示すように構成されていてもよい。ここで、等距離投影720の中間の伸長もしくは歪みインジケータ形状または「リング」722は、中心(ドーム形状の上部)の基準点からの距離をモデル化して示唆することから、710におけるインジケータ704(z=0に対する直接直交マッピングまたは投影)よりも広くて長いことに気付き得る。
【0183】
前述の通り、本発明の装置は、実施形態に応じて、複数の異なるビューおよび投影をサポートしていてもよく、この点、交互または同時に(たとえば、互いに連続して)示し得る複数の異なるビュー/投影を用いて同じ設計を検査・最適化することも可能である。
【0184】
本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲により、その同等物と併せて決定される。当業者には当然の事実として、開示の実施形態は、説明のみを目的として構成したものであり、潜在的な各使用シナリオに最適となるように、上記原理の多くを適用した他の構成を容易に準備することも可能である。当業者であれば、本発明の上記例示に過ぎない実施形態は、選択された特徴の観点での柔軟かつ容易な組み合わせにより、別の実施形態を想到し得る事実が容易に理解されるであろう。さらに、上記または混合実施形態には、別の特徴が導入されるようになっていてもよい。
【0185】
いくつかのシナリオにおいて、本発明の一実施形態は、最初の(基板)材料の考え得る圧縮を考慮に入れるように構成されていてもよい。すなわち、伸長の追加または代替として、最初の基板からの目標設計の生成への使用に選択されたプロセスには、基板および任意選択としてその上のトレース等の別の機構の材料圧縮を伴っていてもよく、これは、伸長誘発プロセスを考慮して上記で考慮してきたことと大略同様に、マッピング(たとえば、使用モデル/シミュレーション)、関連する材料選択、プロセスパラメータ、最適化タスク等において考慮されるようになっていてもよい。
【0186】
さらに、いくつかの実施形態においては、簡単に前述した通り、基板から生成される目標設計を本質的に2次元とすることができる。あるいは、少なくとも基板からそれを生成するプロセスが3D成形を含まなくても済むようにしてもよい。このプロセスにより、基板は、たとえば平面において伸長し得る(平面状伸長)。いくつかの実施形態において、基板に導入された伸長は、本質的には半径方向型または軸方向型であってもよい。以上から、マッピング技術は依然として、たとえば十分に選択されたシミュレーションおよび/またはモデリングスキームによって、これらのシナリオにおいても確実かつ現実的なマッピングを提供するように構成されるものとする。