(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6635522
(24)【登録日】2019年12月27日
(45)【発行日】2020年1月29日
(54)【発明の名称】電気差込コネクタ装置
(51)【国際特許分類】
H01R 13/64 20060101AFI20200120BHJP
H01R 13/703 20060101ALI20200120BHJP
【FI】
H01R13/64
H01R13/703
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-518824(P2017-518824)
(86)(22)【出願日】2015年10月6日
(65)【公表番号】特表2017-531294(P2017-531294A)
(43)【公表日】2017年10月19日
(86)【国際出願番号】EP2015073044
(87)【国際公開番号】WO2016055474
(87)【国際公開日】20160414
【審査請求日】2018年6月11日
(31)【優先権主張番号】102014015027.5
(32)【優先日】2014年10月9日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】507400756
【氏名又は名称】コスタール・コンタクト・ジステーメ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】シェーラー・トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ビューテ・ライナー
(72)【発明者】
【氏名】スプナー・ペトル
(72)【発明者】
【氏名】ケツリーク・イジー
(72)【発明者】
【氏名】レオポルド・ヴォイチェフ
【審査官】
高橋 裕一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−216225(JP,A)
【文献】
実開平02−050982(JP,U)
【文献】
特開平04−056084(JP,A)
【文献】
特開2007−080566(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R13/56−13/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続可能な第1コネクタ部材(1′)と第2コネクタ部材(2)とを有する電気差込コネクタ装置であって、前記第1コネクタ部材(1′)が、第1差込接触要素(12)を有し、前記第2コネクタ部材(2)が、第2差込接触要素(13)を有し、
前記電気差込コネクタ装置が、1つの電気接続検出装置を有し、この電気接続検出装置が、これらのコネクタ部材(1′,2)を接続したときに、少なくとも1つのばね接点(4a′)と1つの接触ストリップ(5)とを電気接続し、
前記第1コネクタ部材(1)側のばね接点(4a′)を成形された少なくとも1つの接触ばね部(3a′)が、前記電気接続検出装置に属し、
前記第2コネクタ部材(2)側の1つの接触ストリップ(5)が、前記電気接続検出装置に属し、当該接触ストリップ(5a,5b)が、前記第2コネクタ部材(2)の隔壁を貫通されている当該電気差込コネクタ装置において、
前記第2コネクタ部材(2)が、電気絶縁性の突出部(6)を有し、この突出部(6)が、当該複数のコネクタ部材(1′,2)の差し込み方向に上がり勾配になっているガイド傾斜面(7)を形成していること、
少なくとも1つの前記ばね接点(4a′)が、前記複数のコネクタ部材(1′,2)差し込み接続時に前記ガイド傾斜面(7)に沿って誘導され、当該差し込み工程の終了時に前記突出部(6)の後で前記少なくとも1つの接触ストリップ(5)に当接すること、
金属製の1つの接触ばね要素(3′)が、2つの接触ばね部(3a′,3b′)を一体的に有すること、及び
2つの接触ばね部(3a′,3b′)が、u字形湾曲部(9)を介して互いに結合されていて、一方の接触ばね部(3a′)のばね接点(4a′)が、前記第2コネクタ部材(2)の接触ストリップ(5)に当接可能であり、他方の接触ばね部(3b′)のばね接点(4b′)が、前記第1コネクタ部材(1)に属している接触ピン(10)に当接していることを特徴とする電気差込コネクタ装置。
【請求項2】
前記突出部(6)は、当該複数のコネクタ部材(1,2)の差し込み接続方向に、前記上がり勾配になっているガイド傾斜面(7)に続いて、下り勾配になっている領域(18)を有し、この下り勾配になっている領域(18)は、前記ガイド傾斜面(7)よりも短いことを特徴とする請求項1に記載の電気差込コネクタ装置。
【請求項3】
前記ばね接点(4a′,4b′)は、湾曲され、特に半円形状の横断面を有することを特徴とする請求項1に記載の電気差込コネクタ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続可能な第1コネクタ部材と第2コネクタ部材とを有する電気差込コネクタ装置に関する。当該第1コネクタ部材が、第1差込接触要素を有し、当該第2コネクタ部材が、第2差込接触要素を有する。当該電気差込コネクタ装置が、電気接続検出装置(電気接続確認装置)を有する。当該電気接続検出装置が、これらのコネクタ部材を接続したときに、少なくとも1つの接触ばね部と1つの接触ストリップとを電気接続する。この場合、ばね接点を成形された少なくとも1つの接触ばね部が、当該電気接続検出装置の当該第1コネクタ部材側に設けられていて、この場合に、少なくとも1つの接触ストリップが、当該電気接続検出装置の当該第2コネクタ部材側に設けられている。当該接触ストリップが、当該第2コネクタ部材の隔壁を貫通されている。
【背景技術】
【0002】
このような差込コネクタが、独国特許出願公開第19600542号明細書から公知である。この場合、第1コネクタ部材が、短絡接触検知装置を有する。この短絡接触検知装置は、当該差込コネクタの差し込み接続後に、第2コネクタ部材の2つの接続検出端子を互いに電気接続する。
【0003】
電気差込コネクタ装置のこれらのコネクタ部材が、第1差込接触要素と第2差込接触要素とを規則にしたがって有する。これらのコネクタ部材の差し込み接続後に、これらの差込接触要素を通じて、負荷電流又は有効信号が、これらの差込接触要素に接続されているケーブル間で伝送される。さらに、多くの差込コネクタ装置は、電気接続検出装置をさらに有する。
【0004】
電気接続検出装置には、複数のコネクタ部材が正確に且つ完全に差し込み接続されたときに、正確に実行された差し込み接続を示す電気信号を生成するという機能がある。当該信号は、これらのコネクタ部材のケーブルに通電する電流を制御するために使用されてもよい。その結果、例えば、これらのコネクタ部材が、通電なしに互いに接続され得る。
【0005】
多極式の差込コネクタ装置の場合、他で必要とされない差込接触要素が、接続検出装置として使用され得る。しかしながら、特に、差し込み工程が、完全に終了され、全ての差込接触要素の確実な接続が保証される前に、軸方向に差し込み接続された差込コネクタが、特定の差し込み長さを常に有し、当該接続検出装置の複数の接点が互いに接触し、信号を生成し得るために、このことは、不利な特性を引き起こす。
【0006】
安全性の理由から、及び、接続時のスパークを回避するため、他の全ての電気接触が既に確立されているときに初めて、当該接続検出装置の接触が、当該複数のコネクタ部材の接続時に終了することが望ましい。当該差し込み接続の中断を可能な限り早く信号で知らせ、場合によっては差込接触要素の通電なしの分離を可能にするため、当該複数のコネクタ部材の分離時に、当該接続検出装置の接触が、最初に分離されなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】独国特許出願公開第19600542号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
それ故に、本発明の課題は、差し込み接続可能な複数のコネクタ部材と、上記の要件を簡単に且つ低コストで確実に満たす電気接続検出装置とを有する電気差込コネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、前記第2コネクタ部材が、電気絶縁性の突出部を有し、この突出部が、当該複数のコネクタ部材の差し込み方向に上がり勾配になっているガイド傾斜面を形成していること、少なくとも1つの前記ばね接点が、前記複数のコネクタ部材差し込み接続時に前記ガイド傾斜面に沿って誘導され、当該差し込み工程の終了時に前記突出部の後で前記少なくとも1つの接触ストリップに当接することによって解決される。
【0010】
したがって、本発明によれば、ランプ状の突出部が設けられている。少なくとも1つのばね接点が、当該複数のコネクタ部材の差し込み接続時に当該ランプ状の突出部にわたって誘導される。以下で説明するように、これによって、当該接続検出接点の非常に早く且つ位置正確な接続と分離とが達成され得る。この場合、当該接続検出接点の電気接続状態が、当該複数のコネクタ部材の相互の正確な位置決めに敏感に依存するように、当該差込コネクタ装置が、簡単に構成され得る。これによって、不完全に実行された差し込み接続が、高い信頼性で認識される。
【0011】
以下に、本発明の好適な2つの実施の形態を図面に基づいて示し、詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2】一部を拡大して示された第1の差込コネクタ装置の差込コネクタ部分の3つの段階の接続を示す。
【
図3】一部を拡大して示された第1の差込コネクタ装置の差込コネクタ部分の3つの段階の接続を示す。
【
図4】一部を拡大して示された第1の差込コネクタ装置の差込コネクタ部分の3つの段階の接続を示す。
【
図6】一部を拡大して示された第2の差込コネクタ装置の差込コネクタ部分の3つの段階の接続を示す。
【
図7】一部を拡大して示された第2の差込コネクタ装置の差込コネクタ部分の3つの段階の接続を示す。
【
図8】一部を拡大して示された第2の差込コネクタ装置の差込コネクタ部分の3つの段階の接続を示す。
【
図9】第1の差込コネクタ装置の接続検出端子部材を示す。
【
図10】第2の差込コネクタ装置の接続検出端子部材を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1には、特に自動車において有効に使用され得る電気差込コネクタ装置が示されている。当該差込コネクタ装置は、互いに接続される2つのコネクタ部材1,2から構成されている。これらのコネクタ部材1,2は、接続可能なソケット状の第1差込接触要素12と、プラグ状の第2差込接触要素13とを有する。これらの差込接触要素12,13は、特に高い電圧及び/又は高い負荷電流向けに構成され得る。
【0014】
その前方に配置されたラジアルシール15を有するブッシング14が、第1コネクタ部材1で見て取れる。図示されていない接続ケーブルが、このブッシング14を通じて第1コネクタ部材1の内部に挿入される。当該接続ケーブルの線心が、第1差込接触要素12に電気接続する。同様に、第2コネクタ部材2から引き出された第2差込接触要素13の終端部が、電気ケーブルに接続するために使用される。差込接触要素12,13の電気接続の構成は、本発明の説明にとって重要でなく、それ故に図面に示されていない。当該電気接続は、例えば圧着接続、ねじ接続又は差込接続として既知の方法で実行され得る。
【0015】
多くの用途にとって、差込コネクタ装置の機械的で且つ電気的な接続状態を正確に確認し得ることが重要である。当該接続状態に関する情報が、例えば、差込コネクタ装置のコネクタ部材12,13に通電する電流を、電気制御可能なスイッチ素子によって電流を出力又は遮断するために使用され得る。
【0016】
このため、僅かな応答ヒステリシスを有する電気接続検出装置が有益である。すなわち、当該電気接続検出装置は、差し込み接続が完全に確立された場合に初めて、すなわち電気接続が保証された場合に初めて、確立された接続のことを信号で知らせ、当該差し込み接続が切断された場合に、完全な差し込み接続がもはや存在しないことを、接続信号の消失によって可能な限り早く認識可能にする。
【0017】
本発明の差込コネクタ装置の構成が、
図1〜4に示されている。この場合、
図2〜4はそれぞれ、
図1において円で囲まれた範囲を示す。
図2には、接触ばね部3aの一部が見て取れる。この接触ばね部3aは、その終端部に湾曲されたばね接点4aを形成している。当該湾曲されたばね接点4aの凸状に形成された側面が、第2コネクタ部材2に属する接触ストリップ5aに当接している。
【0018】
接触ばね部3aは、
図9に投影表示されて接触ばね要素3の一部である。この接触ばね要素3は、互いに平行に配置された2つの接触ばね部3a,3bを形成している。これらの接触ばね部3a,3bは、結合部16を介して一体的に結合されている。係合ばね17が、この結合部16に打ち出し成形されている。この係合ばね17は、接触ばね要素3を第1コネクタ部材1に固定するために設けられている。
【0019】
当該完全に金属から成る接触ばね要素3は、本発明にしたがって構成された接続検出装置の一部として短絡ブリッジの機能を担う。2つのコネクタ部材1,2が、機械接続されると、この短絡ブリッジが、第2コネクタ部材2に配置された金属製の2つの接触ストリップ5a,5bを互いに電気接続する。
図1〜4の側面では、それぞれただ1つの接触ばね部3aと1つの接触ストリップ5aとが見て取れる。しかし、この接触ばね部3aとこの接触ストリップ5aとの機能の説明は、
図1〜4に示されていない接触ばね部3bと付随する接触ストリップ5bとにも同様に当てはまる。
【0020】
図2は、コネクタ部材1,2の接続時の最終位置を示す。この最終位置では、接触ばね部3aが、接触ストリップ5aに当接し、電気接続が、この接触ストリップ5aに対して確立する。このことは、接触ばね部3bと接触ストリップ5bとに対して同様に成立するので、接触ばね要素3は、当該接触ストリップ5a,5bを第2コネクタ部材2で電気的にブリッジする。これらの接触ストリップ5a,5bの電気接続は、これらの接触ストリップ5a,5bに接続されているここで詳しく説明されていない電子装置によって容易に把握され、制御又は監視の目的のために使用され得る。
【0021】
コネクタ部材1,2の先行する2つの段階が、
図3及び4によって明確に示されている。当該両コネクタ部材1,2を結合する第1段階(
図3)では、円で囲まれた部分のばね接点4aが、絶縁材料から成る突出部6上に当たる。この突出部6は、差し込み方向に上がり勾配になっている端部としてガイド傾斜面7を形成している。このばね接点4aが、このガイド傾斜面7に沿ってこの突出部6を上るように摺動する。これによって、接触ばね部3aが、コネクタ部材1,2の差し込み方向に対して直角方向に緊張される。ばね接点4aが、
図4に示されたガイド傾斜面7の最高地点を超え、緩やかな下り勾配になっている領域18を通過した後に、
図2に示されたように、この突出部6の後に嵌合し、接触ストリップ5aに当接する。
【0022】
ばね接点4a,4bと接触ストリップ5a,5bとの間の機械的で且つ電気的な結合が、前方に設置された突出部6によって非常に早く実行され、機械的に予め緊張された接触ばね部3a,3bによってほぼ急激に実行されることが、本発明の構成で特に有益である。
【0023】
好ましくは、ばね接点4a,4bを接触ストリップ5a,5bに電気接続し得る位置が正確に規定されているように、当該ばね接点4a,4bのための比較的小さい当接面8が、当該接触ストリップ5a,5bに設けられ得る。このため、接触ストリップ5a,5bを包囲している絶縁材料が、小さい面積の当接面8だけを、ばね接点4a,4bを電気接続し得る接触窓として露出させることが特に提唱され得る。これによって、両コネクタ部材1,2が、第1差込接触要素12と第2差込接触要素13とをも互いに正確に位置決めしている当該両コネクタ部材1,2の接続最終位置に非常に正確に存在するときだけ、接続検出装置が、接続信号を生成することが保証されている。
【0024】
図2にさらに示されているように、接触ばね部3aが、そのばね接点4aの上方の位置に反り返った湾曲部を有する。これによって、当該接触ばね部が、突出部6の領域18に密接して当接する。コネクタ部材1,2の接続方向に下り勾配になっている領域18が、反対方向の移動時に、対応する上がり勾配になっている領域を形成する。その結果、コネクタ部材1,2の分離移動時に、ばね接点4aが、短い変位後に接触ストリップ5aから既に離される。したがって、コネクタ部材1,2の分離が、当該接続検出装置によって早く認識される、すなわち特に、第1差込接触要素12と第2差込接触要素13との間の電気接続が遮断される前に認識される。
【0025】
本発明の差込コネクタ装置の同様に好適な別の構成が、
図5〜8に示されている。この第2の構成は、当該接続検出装置の電気接触要素の構成に起因して、上記の第1の構成と相違する。
【0026】
ここでは、これらの接触要素は、接触ストリップ5a,5bを第2コネクタ部材2にブリッジさせる短絡ブリッジを第1コネクタ部材1に形成するのではなくて、コネクタ部材1,2を正確に接続するときに、追加の電気接続が、第1コネクタ部材1と第2コネクタ部材2との間で実行される。電気回路装置が、何処に配置されているのか、どんな電気回路装置が、当該接続検出装置の信号を使用するのか、及び、この電気回路装置が、どんな機能を提供するのかに応じて、接続検出装置の上記の構成又は下記の構成が非常に有益に使用可能である。
【0027】
当該第2の実施の形態の接続検出装置が、個別部品として
図10に示されている。
図9による接触配置とは違って、ここでは、接続検出のために、平行な接触ストリップ5a,5bが、第2コネクタ部材2に互いに接続されるのではなくて、この代わりに、第1コネクタ部材1の接触ピン10が、第2コネクタ部材2の接触ストリップ5に電気接続される。
図10に示された接触配置は、例えば多極式又は冗長に作用する接続検出装置を構成するために、1つの差込コネクタ装置内で複式に使用してもよい。
【0028】
接触ピン10と接触ストリップ5との間の電気接続が、2つの接触ばね部3a′,3b′を一体的に互いに結合させるu字形湾曲部9を有する接触ばね要素3′を介して実行される。これらの接触ばね部3a′,3b′は、それらの外側端部にそれぞれ1つのばね接点4a′,4b′を形成している。
【0029】
図5に示されているように、ばね接点4b′が、第1コネクタ部材1′に配置された接触ピン10に当接している。これによって、この接触ピン10は、接触ばね要素3′に電気接続されている。ばね接点4a′及び接触ストリップ5とは違って、ばね接点4b′は、接触ピン10へ向かって移動するのではなくて、したがってこの接触ピン10と一緒に、固定されている電気接続部を構成している。第1コネクタ部材1から導き出されている接続ケーブルが、この接触ピン10のクリンプ部11に固定され得る。
【0030】
基本的に、接触ピン10は、接触ばね要素3′と一体的に構成され得る。しかし、この接触ばね要素3′は、経費をかけて製造し、取り付けなければならない比較的複雑な対象物に付設される。また、接触ばね要素3′と接触ピン10とのために相違する材料を選択するという選択肢を考慮する必要がない。この理由から、ここで図示されているように、接触ピン10をばね接点4b′を介して電気接続することが有益である。
【0031】
ばね接点4a′は、第1の実施の形態と全く同じに、ここでも、両コネクタ部材1′,2の差し込み接続時に突出部6に沿って誘導され、この突出部6の後で接触ストリップ5に当接する。これによって、当該接続検出装置の電気接続が閉じられている。
図6〜8に示された接続段階の構成及び推移は、
図2〜4に基づいて既に説明された推移と完全に一致するので、この点に関するさらなる説明は省略され得る。
【符号の説明】
【0032】
1,1′ (第1)コネクタ部材、差込コネクタ部材
2 (第2)コネクタ部材、差込コネクタ部材
3,3′ 接触ばね要素
3a,3b,3a′,3b′ 接触ばね部
4a,4b,4a′,4b′ ばね接点
5,5a,5b 接触ストリップ
6 突出部
7 ガイド傾斜面
8 当接面
9 u字形湾曲部
10 接触ピン
11 クリンプ部
12 第1差込接触要素
13 第2差込接触要素
14 ブッシング
15 ラジアルシール
16 結合部
17 係合ばね
18 下り勾配になっている領域