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特許6636327追跡可能なオンラインビデオコンテンツの共有
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6636327
(24)【登録日】2019年12月27日
(45)【発行日】2020年1月29日
(54)【発明の名称】追跡可能なオンラインビデオコンテンツの共有
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/27 20110101AFI20200120BHJP
   H04N 21/258 20110101ALI20200120BHJP
   H04N 21/254 20110101ALI20200120BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20200120BHJP
【FI】
   H04N21/27
   H04N21/258
   H04N21/254
   G06Q50/10
【請求項の数】9
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2015-537845(P2015-537845)
(86)(22)【出願日】2013年10月17日
(65)【公表番号】特表2016-504780(P2016-504780A)
(43)【公表日】2016年2月12日
(86)【国際出願番号】US2013065540
(87)【国際公開番号】WO2014062980
(87)【国際公開日】20140424
【審査請求日】2016年9月1日
(31)【優先権主張番号】13/654,266
(32)【優先日】2012年10月17日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・パーカー・クラウ
【審査官】 長谷川 素直
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2009/0282052(US,A1)
【文献】 特表2012−520502(JP,A)
【文献】 特表2011−516939(JP,A)
【文献】 特開2009−009484(JP,A)
【文献】 特開2003−345959(JP,A)
【文献】 特表2010−509661(JP,A)
【文献】 特開2008−217516(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00−21/858
H04N 7/14−7/15
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンラインで公開されたビデオコンテンツに関連付けられる第1の識別子を生成し、前記第1の識別子を第1のクライアントデバイスに関連付けるステップと、
前記第1の識別子を使用して第2のクライアントデバイスによって前記ビデオコンテンツがアクセスされた、という通知を受信するステップと、
プロセッサを使用して、前記第1の識別子が前記第1のクライアントデバイスに関連付けられた、ということを判断するステップと、
前記判断に応答して、前記第2のクライアントデバイスに関してオンラインで公開された前記ビデオコンテンツに関連付けられる共有情報を更新し、前記第2のクライアントデバイスによって共有される第2の識別子の使用を検出することに応答して、前記第1の識別子に関連付けられる前記共有情報を更新するステップであって、前記共有情報は、前記ビデオコンテンツがアクセスされる前にソーシャルネットワークサービス内のクライアントデバイス間において前記ビデオコンテンツが共有された回数に関連付けられる統計情報を含む、ステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記方法は、
共有追跡レポートに関する要求を要求者から受信するステップと、
前記共有追跡レポートに関する前記要求に応答して、前記共有追跡レポートに関する前記要求に関連する共有情報を検索するステップと、
前記関連する共有情報を含む前記共有追跡レポートを生成するステップと、
前記共有追跡レポートを前記要求者に送信するステップと
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
前記プロセッサを使用して、前記共有情報を考慮することで発見のチェーンを判断するステップであって、前記発見のチェーンは、前記ビデオコンテンツを共有する前記ソーシャルネットワークサービス内の前記クライアントデバイスの各々を示す、ステップ
を更に含み、
前記関連する共有情報は、前記発見のチェーン内の前記クライアントデバイスのうちの1つまたは複数のクライアントデバイスに関連付けられる共有情報を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ビデオコンテンツを記憶するメモリと、
前記メモリに結合されたプロセッサと
を含むシステムであって、前記プロセッサは、
オンラインで公開されたビデオコンテンツに関連付けられる第1の識別子を生成し、前記第1の識別子を第1のクライアントデバイスに関連付けるステップと、
前記第1の識別子を使用して第2のクライアントデバイスによって前記ビデオコンテンツがアクセスされた、という通知を受信するステップと、
前記第1の識別子が前記第1のクライアントデバイスに関連付けられた、ということを判断するステップと、
前記判断に応答して、前記第2のクライアントデバイスに関してオンラインで公開された前記ビデオコンテンツに関連付けられる共有情報を更新し、前記第2のクライアントデバイスによって共有される第2の識別子の使用を検出することに応答して、前記第1の識別子に関連付けられる前記共有情報を更新するステップであって、前記共有情報は、前記ビデオコンテンツがアクセスされる前にソーシャルネットワークサービス内のクライアントデバイス間において前記ビデオコンテンツが共有された回数に関連付けられる統計情報を含む、ステップと
を実行するように構成される、システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、
共有追跡レポートに関する要求を要求者から受信するステップと、
前記共有追跡レポートに関する前記要求に応答して、前記共有追跡レポートに関する前記要求に関連する共有情報を検索するステップと、
前記関連する共有情報を含む前記共有追跡レポートを生成するステップと、
前記共有追跡レポートを前記要求者に送信するステップと
を実行するように更に構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記共有情報を考慮することで発見のチェーンを判断するステップであって、前記発見のチェーンは、前記ビデオコンテンツを共有する前記ソーシャルネットワークサービス内の前記クライアントデバイスの各々を示す、ステップ
を実行するように更に構成され、
前記関連する共有情報は、前記発見のチェーン内の前記クライアントデバイスのうちの1つまたは複数のクライアントデバイスに関連付けられる共有情報を含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
実行可能命令を記憶するコンピュータ読取可能記憶媒体であって、前記実行可能命令は、コンピュータデバイスによって実行されると、前記コンピュータデバイスに、
オンラインで公開されたビデオコンテンツに関連付けられる第1の識別子を生成し、前記第1の識別子を第1のクライアントデバイスに関連付けるステップと、
前記第1の識別子を使用して第2のクライアントデバイスによって前記ビデオコンテンツがアクセスされた、という通知を受信するステップと、
前記第1の識別子が前記第1のクライアントデバイスに関連付けられた、ということを判断するステップと、
前記判断に応答して、前記第2のクライアントデバイスに関してオンラインで公開された前記ビデオコンテンツに関連付けられる共有情報を更新し、前記第2のクライアントデバイスによって共有される第2の識別子の使用を検出することに応答して、前記第1の識別子に関連付けられる前記共有情報を更新するステップであって、前記共有情報は、前記ビデオコンテンツがアクセスされる前にソーシャルネットワークサービス内のクライアントデバイス間において前記ビデオコンテンツが共有された回数に関連付けられる統計情報を含む、ステップと
を実行させる、コンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項8】
前記実行可能命令は、前記コンピュータデバイスに、
共有追跡レポートに関する要求を要求者から受信するステップと、
前記共有追跡レポートに関する前記要求に応答して、前記共有追跡レポートに関する前記要求に関連する共有情報を検索するステップと、
前記関連する共有情報を含む前記共有追跡レポートを生成するステップと、
前記共有追跡レポートを前記要求者に送信するステップと
を更に実行させる、請求項7に記載のコンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項9】
前記実行可能命令は、前記コンピュータデバイスに、
前記共有情報を考慮することで発見のチェーンを判断するステップであって、前記発見のチェーンは、前記ビデオコンテンツを共有する前記ソーシャルネットワークサービス内の前記クライアントデバイスの各々を示す、ステップ
を更に実行させ、
前記関連する共有情報は、前記発見のチェーン内の前記クライアントデバイスのうちの1つまたは複数のクライアントデバイスに関連付けられる共有情報を含む、請求項8に記載のコンピュータ読取可能記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的には、オンラインで公開されたビデオコンテンツを共有することに関し、より具体的には、オンラインで公開されたビデオコンテンツの共有を追跡することに関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオデータなどのコンテンツを公開しているエンティティは、一般的には公開コンテンツに関する分析データを欲している。例えば、パブリッシャは、時間ビデオデータが視聴された回数またはビデオデータの実績を表す他の測定基準に関する情報を求め得る。しかしながら、パブリッシャは、公開コンテンツの測定基準および配信について影響力のあるクライアントの共有に関する有益な分析データを取得することができない。例えば、パブリッシャは、どれくらいのクライアントがコンテンツを共有しているか、そうしたクライアントが誰なのか、そうしたクライアントが共有によってどれくらいのビューを生成しているのかを把握することができない。そのような情報は、パブリッシャおよびクライアントにとって有益であることを判っていただけよう。例えば、パブリッシャは、多数のビューに関与している特定のクライアントに感謝したければできるし、またはパブリッシャのコンテンツを共有し続けて多数のビューを生み出してくれることを望んで、パブリッシャの最新のコンテンツをそのクライアントに伝えたければできる。
【0003】
クライアントも、そのような情報の恩恵を受け得る。例えば、クライアントは、パブリッシャのコンテンツを将来的に共有することに関してパブリッシャからの給付金について交渉をし得る。別の例では、クライアントは、クライアントの視聴者の規模および構成をより感じ取れるという恩恵を受け得る。さらに、クライアントのどのビデオ共有がエンゲージメントを促進しているのかに関する有益なフィードバックを得て、クライアントが将来的に共有するビデオを何にするかクライアントが調整して視聴者の反応によりしっかりマッチするようにすることができるというクライアントにとっての利点があり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書に記載の実施形態は、オンラインで公開されたビデオコンテンツの共有を追跡するためのシステムおよび方法を提供する。第1のクライアントは、オンラインで公開されたビデオコンテンツを共有するための要求をトリガする。いくつかの実施形態においては要求が手動でトリガされる一方で、他の実施形態要求では自動的にトリガされる。共有要求受信機は、ビデオコンテンツを共有するための要求を受信する。識別子生成エンジンは、ビデオコンテンツに関連付けられる第1の識別子を生成する。クライアント-識別子関連付け器は、第1の識別子を第1のクライアントに関連付ける。第1の識別子は、第1のクライアントに提供される。クライアントは、第1の識別子を共有する。
【0005】
ビデオコンテンツにアクセスするために第1の識別子の使用を検知する分析エンジンは、第1の識別子に関連付けられた共有情報、例えば、共有統計値を更新する。第2のクライアントは、第1の識別子を用いてビデオコンテンツにアクセスして、ビデオコンテンツを共有するための要求をトリガする。共有するための要求が、共有要求受信機によって受信される。識別子生成エンジンはビデオコンテンツに関連付けられる第2の識別子を生成して、クライアント-識別子関連付け器は第2の識別子を第2のクライアントに関連付ける。クライアント-識別子関連付け器は、共有情報に含まれる発見のチェーンを生成するために第2の識別子と第1の識別子とを関連付ける。第2のクライアントは、第2の識別子を共有する。
【0006】
ビデオコンテンツにアクセスするために第2の識別子の使用を検知する分析エンジンは、第2の識別子に関連付けられた共有情報、例えば、共有統計値を更新する。ある実施形態においては、分析エンジンが、第2の識別子の使用を検知したことに応答して第1の識別子に関連付けられた共有情報を更新することもできる。
【0007】
レポート生成エンジンは、共有情報を含む共有追跡レポートに関する要求を受信する。共有追跡レポートに関する要求に応答して、レポート生成エンジンは、共有追跡情報を受信して、共有情報を含む共有追跡レポートを生成して、共有追跡レポートを要求者に送信する。ある実施形態においては、共有追跡レポートは、1つまたは複数の発見のチェーンと少なくとも1つの共有統計値とを含む。
【0008】
本明細書に記載の特徴および利点は完全網羅されているわけではなく、多くの追加の特徴および利点が図および記載を考慮することで当業者に明らかとなろう。さらに、明細書で用いられている表現は可読性および説明を目的として主に選択されており、本明細書に記載の発明特定事項の範囲を限定するものではないことに留意すべきである。
【0009】
実施形態は、例として図示されており、添付の図面の図に限定することを目的として図示していない。類似の参照番号は、類似の要素を表すために使用される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】ある実施形態によるオンラインで公開されたビデオコンテンツの共有を追跡するためのシステムの高次のブロック図である。
図2】ある実施形態によるコンピュータデバイスのブロック図である。
図3】ある実施形態による共有追跡モジュールのブロック図である。
図4】ある実施形態によるオンラインで公開されたビデオコンテンツの共有を追跡するための方法のイベント図である。
図5】ある実施形態による共有統計値を更新するための方法のフローチャートである。
図6】ある実施形態による共有追跡レポートを生成するための方法のフローチャートである。
図7】ある実施形態による共有追跡レポートの一例を示す図である。
図8】ある実施形態による共有追跡レポートの別の例を示す図である。
図9】ある実施形態による共有追跡レポートのさらに別の例を示す図である。
図10】ある実施形態による共有追跡レポートのさらに別の例を示す図である。
図11】ある実施形態によるオンライン公開されたビデオコンテンツと共有追跡レポートとを表示するユーザインターフェースの一例のグラフィック表示である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
オンラインで公開されたビデオコンテンツの共有を追跡するためのシステムを以下に記載する。以下の記載においては、説明を目的として、様々な実施形態の完全な理解を提供するために多数の特定の詳細な説明を記載する。しかしながら、様々な実施形態がこれらの特定の詳細な説明がなくとも実施され得ることは、当業者には明白であろう。他の例では、ある詳細な説明が不明瞭となることを避けるために、構造およびデバイスをブロック図形式で示している。例えば、ユーザインターフェースおよび特定のハードウェアを参照して実施形態を以下に記載する。しかしながら、データおよびコマンドを受信することができる任意のタイプのコンピュータデバイスと、サービスを提供する任意の周辺デバイスとを参照して他の実施形態を記載し得る。
【0012】
「一実施形態」または「ある実施形態」に対する明細書中の言及は、実施形態に関連して記載されている特定の特徴、構造、または特質が、少なくとも1つの実施形態に含まれていることを意味している。明細書中の様々な個所に記載の「ある実施形態において」との表現は、同一の実施形態を参照している全てを必ずしも指しているわけではない。
【0013】
以下の詳細な説明のいくつかの部分は、コンピュータメモリ内のデータビットにおける演算のアルゴリズムおよび記号表現で表している。これらのアルゴリズム記載及び表現は、その者の発明を他の当業者にもっとも効果的に伝えるためにデータ処理技術における当業者によって用いられる方法である。アルゴリズムを、本明細書ではおよび一般的には、所望の結果を導く自己矛盾のない一連のステップと考える。ステップは、物理量の物理的操作を必要とするステップである。必ずしもそうとは限らないが通常は、物理量は、記憶、転送、結合、比較、または操作可能な電気または磁気信号の形式をとる。主に一般的な使用上の理由で、前記信号を、ビット、値、要素、シンボル、文字、語、数などで表すのが時には都合がよいことは理解されよう。
【0014】
しかしながら、前記および類似の用語の全ては、適切な物理量に関連付けられており、物理量に適用された便宜的な表現に過ぎないことを心にとどめるべきである。以下の開示から明らかなように他の方法で特に記載しない限り、「処理する」「算出する」「計算する」「決定する」「表示する」などの本明細書における用語が、コンピュータシステムのレジスタおよびメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを、コンピュータシステムのメモリもしくはレジスタ、または他のそのような情報ストレージデバイス、送受信デバイス、もしくは表示デバイス内の物理量として同様に表される他のデータに操作および変換する、コンピュータシステムまたは類似の電子コンピュータデバイスの動作およびプロセスを表していることは理解されよう。
【0015】
また、本実施形態は、本明細書の演算を実行するための装置に関する。本装置は、所要の目的のために特に構成されてもよいし、またはコンピュータに記憶されたコンピュータプログラムによって選択的に起動または再構成される汎用コンピュータであってもよい。開示の実施形態は、全てのハードウェア実施形態、全てのソフトウェア実施形態、またはハードウェアおよびソフトウェア要素の双方を備える実施形態を具現化し得る。ある実施形態では、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード、またはプロセッサによる実行のための命令を記憶する別の方法を含むがそれに限定されない、コンピュータ可読記憶媒体に記憶された命令またはデータを含むソフトウェアに実装される。
【0016】
さらに、実施形態は、コンピュータまたは任意の命令実行システムで使用するためのプログラムコードを提供する、またはコンピュータまたは任意の命令実行システムに接続されたコンピュータ有効またはコンピュータ可読記憶媒体からアクセス可能なコンピュータプログラム製品を具現化し得る。この記載の目的のために、コンピュータ有効またはコンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、もしくはデバイスで使用するためのプログラムを含む、記憶する、もしくは転送する任意の装置、または命令実行システム、装置、もしくはデバイスに接続された任意の装置である。コンピュータ可読記憶媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、または半導体システム(もしくは装置もしくはデバイス)、または伝搬媒体であり得る。有形のコンピュータ可読記憶媒体の例としては、半導体またはソリッドステートメモリ、磁気テープ、リムーバルコンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、固定磁気ディスク、光ディスク、EPROM、EEPROM、磁気カードまたは光学カードが含まれる。光ディスクの例としては、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、コンパクトディスクリード/ライト(CD-R/W)、およびデジタルビデオディスク(DVD)が含まれる。
【0017】
プログラムコードを記憶および/または実行するのに適したデータ処理システムは、システムバスを介してメモリ要素に直接的または間接的に接続された少なくとも1つのプロセッサを備える。メモリ要素は、プログラムコードの実際の実行時に使用されるローカルメモリ、バルクストレージ、およびコードを実行時にバルクストレージから読み出さなければならない回数を低減するために少なくともいくつかのプログラムコードの一時記憶を提供するキャッシュメモリを含み得る。いくつかの実施形態においては、(キーボード、ディスプレイ、ポインティングデバイス、またはデータを受信するようにもしくはデータを表示するように構成される他のデバイスなどの)入力/出力(I/O)デバイスは、システムに直接またはI/Oコントローラを介在して接続される。
【0018】
また、ネットワークアダプタは、プライベートまたは公共ネットワークを介在して他のデータ処理システム、またはリモートプリンタ、またはストレージデバイスと接続することができるようにデータ処理システムに接続され得る。モデム、ケーブルモデム、およびイーサネット(登録商標)カードは、現在利用可能なタイプのネットワークアダプタがまさに一例である。
【0019】
最後に、本明細書に示したアルゴリズムおよびディスプレイは、任意の特定のコンピュータまたは他の装置に本質的に関連しているわけではない。様々な汎用システムが、本明細書の開示に基づいたプログラムを用いて使用され得るし、所要の方法のステップを実行するためにより特化した装置を構成すると都合がよい場合がある。様々な上記システムのための所要の構造を、以下に記載する。当然のことながら、様々なプログラミング言語が、本明細書に記載されているような実施形態の開示を実装するために使用されてもよい。
【0020】
システム概要
図1は、オンラインで公開されたビデオコンテンツの共有を追跡するためのシステム100の実施形態を示している。図1に記載の実施形態においては、システム100は、ビデオホスティングサーバ110と、データストア130と、共有追跡サーバ140と、ネットワーク150と、1つまたは複数のコンテンツプロバイダ118A乃至118N(個別におよびまとめて118とも称する)と、1つまたは複数のクライアント120A乃至120N(個別におよびまとめて120とも称する)とを備える。しかしながら、他の実施形態においては、システム100は、図1に記載したものと比べて異なるおよび/または追加のコンポーネントを備えていてもよい。例えば、図1が単一のネットワーク150を図示している一方で、他の実施形態においては、システム100はいくつものネットワーク150を備える。いくつかの実施形態によれば、システム100は、識別子生成器180を備える。他の実施形態によれば、識別子生成器180は、ビデオホスティングサーバ110および/または共有追跡サーバ140に備わっている。
【0021】
ネットワーク150は、従来のタイプの有線または無線ネットワークであり、スター構成、トークンリング構成、または当業者にとって周知の他の構成などの多くの構成を有し得る。ある実施形態においては、ネットワーク150は、1つまたは複数のローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)(例えば、インターネット)、および/または複数のデバイスが通信している任意の他の相互接続されたデータ経路を含む。別の実施形態においては、ネットワーク150は、ピア・ツー・ピアネットワークである。ネットワーク150は、様々な異なる通信プロトコルでデータを送信するための通信ネットワーク部分に接続されるまたは含む。例えば、ネットワークは、3Gネットワークまたは4Gネットワークである。さらに別の実施形態においては、ネットワーク150は、ショートメッセージサービス(SMS)、マルチメディアメッセージサービス(MMS)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)、直接データ接続、ワイヤレスアプリケーションプロトコル(WAP)、電子メールなどを介してデータを送信および受信するためのブルートゥース通信ネットワークまたはセルラ通信ネットワークを含む。さらに別の実施形態においては、ネットワーク150にあるリンクの全てまたはいくつかは、セキュアソケットレイヤ(SSL)、セキュアHTTPおよび/またはバーチャルプライベートネットワーク(VPN)などの従来の暗号化技術を用いて暗号化される。
【0022】
図示した実施形態においては、ビデオホスティングサーバ110は、信号線164を介してネットワーク150と通信可能なように接続されている。コンテンツプロバイダ118Aおよび118Nは、それぞれ信号線166および168を介してネットワーク150と通信可能なように接続されている。クライアント120Aおよび120Nは、それぞれ信号線170および172を介してネットワーク150と通信可能なように接続されている。識別子生成器180は、信号線174を介してネットワーク150と通信可能なように接続されている。共有追跡サーバ140は、信号線162を介してネットワーク150と通信可能なように接続されている。
【0023】
識別子生成器180は、識別子を生成して、識別子を共有することを意図しているビデオコンテンツに関連付ける。ある実施形態においては、識別子生成器180によって生成された識別子は、一意である。ある実施形態においては、識別子はユニフォームリソースロケータ(URL)であり、識別子生成器180はURL短縮サービス(URL shortener)である。URL短縮サービスの例としては、Googleのgoo.glというURL短縮サービスがある。他のURL短縮サービスも、同様に知られており、本明細書の開示に従い動作するように構成され得る。URLの短縮化は単なる一例に過ぎず、ビデオコンテンツを識別してビデオコンテンツをクライアントに導く多くの他の方法が存在し、本明細書の開示に従い動作するように構成され得ることを当業者は理解できよう。
【0024】
ある実施形態においては、識別子生成器180は、例えばgoo.glといった別個のサービスであり、信号線174を介してネットワーク150と通信可能なように接続されている。他の実施形態においては、識別子生成器および/またはその機能性は、共有追跡サーバ140またはビデオホスティングサーバ110に備わっている。
【0025】
共有追跡サーバ140は、プロセッサによる実行のための命令を含む少なくとも1つのストレージデバイスに接続された少なくとも1つのプロセッサを有する1つまたは複数のデバイスである。例えば、共有追跡サーバ140は、データ処理およびデータ通信機能を有する1つまたは複数のサーバまたは他のコンピュータデバイスである。共有追跡サーバ140は、実行時に1つまたは複数のクライアント120に関連付けられた1つまたは複数の識別子を用いてオンラインで公開されたビデオコンテンツの共有を追跡する共有追跡モジュール125を備える。ある実施形態においては、識別子生成器180からの識別子は、ネットワーク150を介して共有追跡サーバ140に伝達される。別の実施形態においては、共有追跡サーバ140は、識別子生成器180および/またはその機能性を備える。共有追跡モジュール125を、図3に関連して以下にさらに記載する。ある実施形態においては、共有追跡モジュール125および/またはその機能性は、ビデオホスティングサーバ110に備わっている。
【0026】
ビデオホスティングサーバ110は、ユーザが検索および/またはブラウジングインターフェースを介してビデオコンテンツにアクセスすることができる。ビデオホスティングサーバ110の例としては、www.youtube.comにてアクセスできるYOUTUBE(商標)サーバがある。他のビデオホスティングサーバも、同様に知られており、本明細書の開示に従い動作するように構成され得る。「サーバ」という用語が、任意のインターネットワークプロトコルを用いてコンテンツを提供するように構成された任意のコンピュータシステムを表し、インターネットまたはHTTPプロトコルを介してアップロードまたはダウンロードされたビデオコンテンツに限定されることを意図していないことは理解されよう。
【0027】
ある実施形態においては、ビデオホスティングサーバ110は、クライアント120からのアップロードを介して、またはコンテンツプロバイダ118からのアップロードを介して、ビデオデータまたは他のビデオコンテンツを受信する。あるいは、ビデオホスティングサーバ110は、ビデオデータなどのビデオコンテンツに関する他のウェブサイト、データベース、または他のソースを検索または巡回する。別の実施形態においては、ビデオホスティングサーバ110は、ビデオコンテンツに関するアップロードおよび検索の組合せからビデオコンテンツを受信する。例えば、ビデオホスティングサーバ110は、ビデオコンテンツをビデオホスティングサイト100にアップロードするためのユーザ要求をクライアント120が受信したことに応答して、1つまたは複数のクライアント120からビデオコンテンツを受信する。別の例では、ビデオホスティングサーバ110は、ビデオコンテンツを取得するためにクライアント120を巡回することによっておよび/またはビデオコンテンツプロバイダ118および/または追加のソースを巡回することによって、ビデオコンテンツを受信し、ビデオコンテンツのリアルタイム収集を可能としている。
【0028】
ある実施形態においては、ビデオホスティングサーバ110は、ビデオデータ、オーディオデータ、画像データ、テキストデータ、または他のタイプのデータなどの様々なタイプのビデオコンテンツを受信および配信するように構成される。ビデオホスティングサーバ110によって受信および/または配信されるビデオコンテンツは、任意の適切なメディアタイプおよび/またはファイルタイプを用いて表され得る。例えば、ビデオホスティングサーバ110は、ビデオ、オーディオ、ビデオとオーディオとの組合せなどのビデオコンテンツ、JPEGまたはGIFファイルなどの画像、および/またはテキストファイルを共有する。
【0029】
データストア130は、ビデオコンテンツおよび記憶しているビデオコンテンツに関連付けられたメタデータを記憶するためのビデオホスティングサーバ110に接続されている、不揮発性メモリデバイスまたは類似の永続的ストレージデバイスおよびメディアである。例えば、データストア130およびビデオホスティングサーバ110は、ネットワーク150を介して互いにデータをやりとりする。あるいは、データストア130およびビデオホスティングサーバ110は、専用の通信チャネルを介して、例えば信号線176を介してデータをやりとりする。図1に示した実施形態が、別個のコンポーネントとして、データストア130と、ビデオホスティングサーバ110とを記載している一方で、他の実施形態では、単一のコンポーネントが、データストア130と、ビデオホスティングサーバ110とを備える。
【0030】
コンテンツプロバイダ118は、コンテンツをビデオホスティングサーバ110に提供する任意のデバイスである。例えば、コンテンツプロバイダ118は、ビデオをビデオホスティングサーバ110にアップロードするコンピュータデバイスである。コンテンツプロバイダ118は、ネットワーク150と通信可能なように接続されている。ある実施形態においては、コンテンツプロバイダ118は、クライアント120である。ある実施形態においては、コンテンツプロバイダ118がビデオデータをビデオホスティングサーバ110に伝達して、コンテンツプロバイダ118からのビデオがビデオホスティングサーバ110を用いて1つまたは複数のクライアント120にストリーミングされるようにすることができる。さらに別の実施形態においては、コンテンツプロバイダ118は、ビデオホスティングサーバ110を稼働している同一のエンティティである。ある実施形態においては、コンテンツプロバイダ118は、1つまたは複数の機能を提供している。コンテンツプロバイダ118によって提供される機能の例としては、ビデオコンテンツをビデオホスティングサーバ110にアップロードする機能、ビデオホスティングサーバ110によって記憶されているビデオコンテンツを編集する機能、ビデオコンテンツをビデオホスティングサーバ110から削除する機能、ビデオコンテンツに関連付けられたビデオコンテンツプロバイダのプリファレンスを編集する機能、または任意の他の適切な機能を含む。
【0031】
クライアント120は、ウェブブラウザまたは別のアプリケーションを実行して、ネットワーク150を介してビデオホスティングサーバ110に接続する。ある実施形態においては、クライアント120は、様々な異なるコンピュータデバイスを含む。クライアントデバイス120の例としては、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末、インターネットケーブルテレビ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、またはラップトップコンピュータを含むがそれに限定されない。クライアント120は、プロセッサ(図示せず)と、メモリ(図示せず)と、コンピュータデバイスにとって標準である他のコンポーネントとを備える。ある実施形態においては、クライアント120は、ネットワーク150と通信可能なように接続されている。
【0032】
ある実施形態においては、クライアント120は、コンテンツプロバイダ118としてビデオデータまたは他のコンテンツをビデオホスティングサーバ110に提供するように構成される。さらに別の実施形態においては、クライアント120は、ビデオホスティングサーバ110によって記憶されているビデオデータなどのビデオコンテンツにアクセスするように構成される。例えば、クライアント120は、クライアント120のユーザが埋め込みビデオプレーヤを用いてビデオホスティングサーバ110からのビデオを視聴できるように、ビデオホスティングサーバ110において使用されているビデオコンテンツのフォーマットに適している埋め込みビデオプレーヤ(例えば、アドビシステムズ株式会社のFlashTMプレーヤ)を備える。さらに別の実施形態においては、クライアント120は、ビデオコンテンツに関連したユーザプリファレンスを設定する。
【0033】
コンピュータデバイス200
図2は、ある実施形態によるコンピュータデバイス200の実施形態のブロック図である。ある実施形態においては、コンピュータデバイス200は、ビデオホスティングサーバ110の機能性およびコンポーネントを表す。別の実施形態においては、コンピュータデバイス200は、共有追跡サーバ140の機能性およびコンポーネントを表す。図2に図示しているように、コンピュータデバイス200は、バス204接続されたネットワークアダプタ202を備える。ある実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサ206、メモリ208、グラフィックアダプタ210、入力デバイス212、ストレージデバイス214、識別子生成器180、および共有追跡モジュール125も、バス204に接続されている。ある実施形態においては、バス204の機能性が、チップセットを相互接続することによって提供される。コンテンツ管理システム110は、グラフィックアダプタ210に接続されるディスプレイ218も備える。
【0034】
プロセッサ206は、任意の汎用プロセッサであってもよい。プロセッサ206は、計算を実行し電子表示信号をディスプレイ218に提供するために、算術論理演算ユニット、マイクロプロセッサ、汎用コントローラ、または他のいくつかのプロセッサアレイを含む。プロセッサ206は、コンテンツ管理システム110の他のコンポーネントとの通信のためのバス204に接続されている。プロセッサ206は、データ信号を処理し、複数命令セットコンピュータ(CISC)アーキテクチャ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)アーキテクチャ、または命令セットの組合せを実装しているアーキテクチャを含む様々なコンピュータアーキテクチャを備えていてもよい。単一のプロセッサのみを図2に示しているが、複数のプロセッサを備えていてもよい。また、コンピュータデバイス200は、WINDOWS(登録商標)、MacOS X、Android、またはUNIX(登録商標)ベースのオペレーティングシステムなど、それらに限定されるわけではないが、プロセッサによって実行可能なオペレーティングシステムを備える。
【0035】
メモリ208は、プロセッサ206によって用いられる命令およびデータを保持する。命令および/またはデータは、本明細書に記載の技術のいずれかおよび/または全てを実行するためのコードを含む。メモリ208は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)デバイス、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)デバイス、フラッシュメモリ、または技術的に周知である他のいくつかのメモリデバイスであってもよい。ある実施形態においては、メモリ208は、より永続的にログ情報を記憶するハードディスクドライブまたはフラッシュドライブなどの不揮発性メモリも含む。メモリ208は、コンテンツ管理モジュール110の他のコンポーネントとの通信のためにバス204に接続されている。ある実施形態においては、コンテンツ管理モジュール201は、メモリ208に記憶され、プロセッサ206によって実行可能である。
【0036】
ストレージデバイス214は、ハードドライブ、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、DVD、またはソリッドステートメモリデバイスのようにデータを保持することができる任意のデバイスである。ストレージデバイス214は、不揮発性メモリデバイス、または類似の永続的ストレージデバイスおよびメディアである。ストレージデバイス214は、プロセッサ206のためのデータおよび命令を記憶し、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CD ROMデバイス、DVD ROMデバイス、DVD RAMデバイス、DVD RWデバイス、フラッシュメモリデバイス、または技術的に周知である他のいくつかのマスストレージデバイスを含む1つまたは複数のデバイスを備える。明確にするために、ストレージデバイス214によって記憶されている命令および/またはデータを、異なる機能「モジュール」として本明細書では記載する。ここで、異なるモジュールとは、プロセッサ206によって実行されると記載した機能性をもたらすストレージデバイス214に含まれる異なる命令および/またはデータのことである。ある実施形態においては、モジュールは、メモリ208に記憶されている。
【0037】
入力デバイス212は、マウス、トラックボール、またはデータをコンテンツ管理システム110に入力するための他のタイプのポインティングデバイスを含んでいてもよい。また、入力デバイス212は、QWERTYキーボードなどのキーボードを含んでいてもよい。また、入力デバイス212は、マイクロフォン、ウェブカメラ、または類似のオーディオまたはビデオキャプチャデバイスを含んでいてもよい。グラフィックアダプタ210は、画像および他の情報をディスプレイ218に表示する。ディスプレイ218は、従来のタイプの液晶ディスプレイ(LCD)、または任意の他の類似の据え置きディスプレイデバイス、スクリーン、もしくはモニタなどである。ディスプレイ218は、本明細書に記載されているような電子画像およびデータを表示するために据え置かれている任意のデバイスを表す。ネットワークアダプタ202は、コンピュータデバイス200がデータを送信およびネットワーク150から受信することを可能とするネットワーク150にコンピュータデバイス200を接続する。
【0038】
図2は、コンピュータデバイス200の他のコンポーネントとバス204上で通信する共有追跡モジュール125をさらに示している。共有追跡モジュール125は、オンラインで公開されたビデオコンテンツの共有を追跡するためのロジックおよび命令を提供する。ある実施形態において、共有追跡モジュール125を、図2に図示されているような、ハードウェア(例えば、FPGA)に実装し得る。別の実施形態においては、共有追跡モジュール125は、例えば、メモリ208および/またはストレージデバイス214に記憶され、プロセッサ206によって実行可能であって、プロセッサ206にオンラインで公開されたビデオコンテンツの共有を追跡させるソフトウェアルーチンおよび命令を含み得る。共有追跡モジュール125の機能性およびコンポーネントの詳細な説明が、以下の図3に関連して詳細に説明されている。
【0039】
当業者には周知であるように、コンピュータデバイス200は、図2に示したものと比べて異なるおよび/または他のコンポーネントを有していてもよい。その上、コンピュータデバイス200は、ある図示したコンポーネントを備えていなくてもよい。ある実施形態においては、コンピュータデバイス200は、入力デバイス212、グラフィックアダプタ210、および/またはディスプレイ218を備えていない。別の実施形態においては、コンピュータデバイス200は、例えば、共有追跡モジュール125が識別子を生成するための機能性を備えているので、または異なるサーバまたはデバイスが識別子生成器180および/またはその機能性を備えているので、識別子生成器180を備えていない。さらに、ストレージデバイス214は、コンピュータデバイス200にとってローカルおよび/または(ストレージエリアネットワーク(SAN)内に具現化などされている)リモートであり得る。
【0040】
当業者には周知であるように、コンピュータデバイス200は、本明細書に記載の機能性を提供するコンピュータプログラムモジュールを実行するように構成される。本明細書で使用されているように、「モジュール」という用語は、特定の機能性を提供するために使用されるコンピュータプログラムロジックを表す。そのため、モジュールは、ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアに実装され得る。ある実施形態においては、プログラムモジュールは、ストレージデバイス214に記憶され、メモリ208にロードされ、プロセッサ206によって実行される。
【0041】
本明細書に記載のエンティティの実施形態は、ここに記載したものと比べて他のおよび/または異なるモジュールを含み得る。その上、そのモジュールに属する機能性は、他の実施形態における他のまたは異なるモジュールによって実行され得る。さらに、本記載において「モジュール」という用語を、明確および利便性のために状況に応じて省略する。
【0042】
共有追跡モジュール125
図3は、ある実施形態による共有追跡モジュール125を示すブロック図である。共有追跡モジュール125は、オンラインで公開されたビデオコンテンツの共有を追跡するためのプロセッサ206によって実行実行可能なソフトウェアおよびルーチンである。ある実施形態においては、共有追跡モジュール125は、オンラインで公開されたビデオコンテンツの共有を追跡するために、プロセッサ206によって実行可能であり、以下に記載の機能性を提供する命令のセットである。別の実施形態においては、共有追跡モジュール125は、コンピュータデバイス200のメモリ208に記憶され、プロセッサ206によってアクセス可能および実行可能である。いずれの実施形態においても、共有追跡モジュール125は、コンピュータデバイス200のプロセッサ206および他のコンポーネントとの協調および通信に適応している。
【0043】
実施形態を図示した実施形態においては、共有追跡モジュール125は、共有要求受信エンジン302と、識別子生成エンジン304と、クライアント-識別子関連付けエンジン306と、分析エンジン308と、レポート生成エンジン310とを備える。しかしながら、他の実施形態においては、ストレージデバイス214は、図3に記載したものと比べて異なるおよび/または追加のモジュールを含む。例えば、ある実施形態においては、共有追跡モジュール125は、識別子生成エンジン304を備えず、識別子生成器180に対する識別子に関する要求を生成および送信するための要求エンジン(図示せず)を備える。共有追跡モジュール125は、バスを介してコンピュータデバイス200のプロセッサ206およびコンポーネントに接続されている。
【0044】
ある実施形態においては、モジュールは、ストレージデバイス214またはメモリ208に含まれる命令および/またはデータを用いて実装され、別の実施形態においては、モジュールは、以下にさらに記載の機能性を提供するように構成される1つまたは複数のハードウェアデバイスを用いて実装される。例えば、モジュールは、以下にさらに記載のモジュールの機能性を提供するように構成される、バス340として動作する信号線340を介して接続された、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)および/または1つまたは複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を用いて実装される。
【0045】
共有要求受信エンジン302は、ビデオコンテンツを共有するための要求を受信するために、プロセッサ206によって実行可能なソフトウェアおよびルーチンである。ある実施形態においては、共有要求受信エンジン302は、ビデオコンテンツを共有するための要求を受信するために、プロセッサ206によって実行され、以下に記載の機能性を提供する命令のセットである。別の実施形態においては、共有要求受信エンジン302は、コンピュータデバイス200のメモリ208に記憶され、プロセッサ206によってアクセス可能および実行可能である。いずれの実施形態においても、共有要求受信エンジン302は、信号線340を介した共有追跡モジュール125の他のコンポーネントとの協調および通信に適応している。
【0046】
ある実施形態においては、ビデオコンテンツを共有するための要求は、例えば、クライアントのユーザが共有ビデオコンテンツに関するボタンまたはリンク明示的に選択するなどにより、手動でトリガされる。ある実施形態においては、共有ビデオコンテンツは、別のウェブサイトのあるウェブサイトで利用可能な公開中のビデオコンテンツを含む。例えば、ユーザが、あるビデオホスティングウェブサイトにおいて、彼のソーシャルネットワークウェブサイトにおける彼のコンタクトが興味を持ちそうと思われるビデオコンテンツを発見した場合には、ユーザは、ユーザのソーシャルネットワークウェブサイトにおいて公開(それを共有)してもよい。別の実施形態においては、ビデオコンテンツを共有するための要求は、例えば、ビデオコンテンツを含むページにアクセスするためのクライアントの要求がビデオコンテンツを共有するための要求を生成することにより、自動的にトリガされる。ある実施形態においては、ビデオコンテンツにアクセスするための要求は、ビデオコンテンツを共有するための要求である。ある実施形態においては、ビデオコンテンツを共有するための要求は、ビデオホスティングサーバ110のクライアント120によって作成される。ある実施形態においては、クライアント120は、ビデオコンテンツを共有するための要求を生成することなくビデオコンテンツを共有することができる。そのような実施形態においては、その後の共有は、追跡することはできない、および/またはクライアント120に属することはできない。別の実施形態においては、クライアント120は、例えば、プリファレンスまたはプライバシー設定を変更することによって、共有追跡の一部または全体を行わないようにすることができる。
【0047】
識別子生成エンジン304は、ビデオコンテンツを共有するための要求に応答して、生成して識別子をビデオコンテンツに関連付けるために、プロセッサ206によって実行可能なソフトウェアおよびルーチンである。ある実施形態においては、識別子生成エンジン304は、ビデオコンテンツを共有するための要求に応答して、生成して識別子をビデオコンテンツに関連付けるために、プロセッサ206によって実行され、以下に記載の機能性を提供する命令のセットである。別の実施形態においては、識別子受信エンジン304は、コンピュータデバイス200のメモリ208に記憶され、プロセッサ206によってアクセス可能および実行可能である。いずれの実施形態においても、識別子生成エンジン304は、信号線340を介した共有追跡モジュール125の他のコンポーネントとの協調および通信に適応している。
【0048】
上述したように、ある実施形態においては、識別子生成エンジン304によって生成された識別子は、一意である。ある実施形態においては、識別子はURLであり、識別子生成エンジン304はURL短縮サービスである。URL短縮サービスの例としては、Googleのgoo.glというURL短縮サービスがある。他のURL短縮サービスも、同様に知られており、本明細書の開示に従い動作するように構成され得る。URLの短縮化は単なる一例に過ぎず、ビデオコンテンツを識別してビデオコンテンツをクライアントに導く多くの他の方法が存在し、本明細書の開示に従い動作するように構成され得ることを当業者は理解できよう。
【0049】
ある実施形態においては、識別子生成エンジン304(または識別子生成器180、実施形態に依る)は、ビデオコンテンツを共有するための要求の受信に応答して、生成して識別子をビデオコンテンツに関連付ける。別の実施形態においては、クライアント120は、承認済みユーザである必要がある、例えば、識別子生成エンジン304(または、識別子生成器180、実施形態に依る)が生成して識別子を関連付ける前にサインインしている登録ユーザである。そのような実施形態においては、ビデオコンテンツを共有するための要求を未承認クライアント120、例えばサインインしていない登録ユーザから受信した場合には、識別子は生成されず、ビデオコンテンツに関連付けられたデフォルトの識別子が使用される。ある実施形態においては、デフォルトの識別子は、素のURL、すなわち任意の追加の識別子を含まないビデオコンテンツに関するURLである。ある実施形態においては、識別子生成エンジン304は、生成された識別子をクライアント-識別子関連付けエンジン306に送信する。
【0050】
クライアント-識別子関連付けエンジン306は、ビデオコンテンツを共有するために要求しているクライアント120に識別子を関連付けてその関連付けを記憶するために、プロセッサ206によって実行可能なソフトウェアおよびルーチンである。ある実施形態においては、クライアント-識別子関連付けエンジン306は、ビデオコンテンツを共有するために要求しているクライアントに識別子を関連付けてその関連付けを記憶するために、プロセッサ206によって実行され、以下に記載の機能性を提供する命令のセットである。別の実施形態においては、クライアント-識別子関連付けエンジン306は、コンピュータデバイス200のメモリ208に記憶され、プロセッサ206によってアクセス可能および実行可能である。いずれの実施形態においても、クライアント-識別子関連付けエンジン306は、信号線340を介した共有追跡モジュール125の他のコンポーネントとの協調および通信に適応している。
【0051】
クライアント-識別子関連付けエンジン306は、クライアント120と共有されることになるビデオコンテンツに関連付けられる識別子を関連付け、それによってクライアント120と共有されることになるビデオコンテンツとの間の関連付けを生成する。ある実施形態においては、クライアント120が承認されている場合には、クライアント-識別子関連付けエンジン306は、識別子をクライアント120に関連付ける。そうでなければ、識別子、例えば素のURLはクライアント120に関連付けられず、クライアントによるその後の共有も追跡されない。ある実施形態においては、クライアント120がサインインしている場合には、クライアント120は承認され、ビデオホスティングサーバ110の登録ユーザおよび識別子がユーザ/ユーザのプロファイルに関連付けられる。別の実施形態においては、クライアント120は、クライアント120のデバイスの識別番号またはIPアドレスが識別子との関連付けに利用できる場合には承認される。ある実施形態においては、クライアント120が承認されていない場合には、クライアント-識別子エンジン306は、識別子を、例えばanonymous_738を生成するユーザ名称に関連付けることができ、識別子を生成されたユーザ名称に関連付けることによってクライアント120のその後の共有を追跡することができる。
【0052】
ある実施形態においては、クライアント-識別子の関連付けは、ビデオコンテンツに関する発見のチェーンを決定する/決定することができる。発見のチェーンは、ビデオコンテンツがどのように発見され拡散されるのかを表している。ある実施形態においては、クライアント-識別子関連付けエンジン306は、2つ以上のクライアント120を識別子に関連付けることができる。例えば、ビデオコンテンツをクライアント120Bが発見して共有することを望んでいる第1の識別子をクライアント120Aが共有している場合には、クライアント120Bのために生成された第2の識別子はクライアント120Aとも関連付けられることになる、またはクライアント120Aは第2の識別子に関連付けられることになる。別の実施形態においては、クライアント-識別子関連付けエンジン306は、追加の識別子をクライアント120に関連付けることができる。例えば、クライアント120Bが発見して共有することを望んでいる第1の識別子をクライアント120Aが共有している場合には、第2の識別子を生成して、第1の識別子が第2の識別子に関連付けられる、またはその逆で関連付けられる。発見のチェーンを、図9および10を参照してより詳細に記載する。
【0053】
ある実施形態においては、識別子生成エンジン304とクライアント関連付けエンジン306とを、組み合わせることができる。ある実施形態においては、識別子生成エンジン304とクライアント関連付けエンジン306との組合せは、クライアントをビデオコンテンツに関連付ける識別子を生成することによって実現される。例えば、クライアント120がサインインしている場合には、user_376としてビデオホスティングサーバ110に把握されている/インデックス化されているビデオホスティングサーバ110の登録ユーザは、ビデオホスティングサーバ110によって記憶され、ビデオ5786としてインデックス化されているビデオコンテンツを共有するために要求する。このとき、ユーザは、ユーザ名称anon_6789に割り当てられた匿名クライアントからの共有を介してアクセスしており、その識別子は、5786/a6789/u376として表され得る。この例においては、識別子自身が、ビデオコンテンツを共有するために要求しているクライアント(u376)にビデオコンテンツ(5786)を関連付ける。加えて、本例の識別子は、発見のチェーンに関する情報、すなわち、ビデオ(5786)がコンテンツプロバイダ118によって投稿され、匿名クライアント(a6789)がビデオコンテンツを共有し、ビデオコンテンツがクライアント(u376)によってこれから共有されることに関する情報を含んでいる。
【0054】
分析エンジン308は、ビデオコンテンツおよびクライアントに関する共有統計値を記録および保持するために、プロセッサ206によって実行可能なソフトウェアおよびルーチンである。ある実施形態においては、分析エンジン308は、ビデオコンテンツおよびクライアントに関する共有統計値を記録および保持するために、プロセッサによって実行され、以下に記載の機能性を提供する命令のセットである。別の実施形態においては、分析エンジン308は、コンピュータデバイス200のメモリ208に記憶され、プロセッサ206によってアクセス可能および実行可能である。いずれの実施形態においても、分析エンジン308は、信号線340を介した共有追跡モジュール125の他のコンポーネントとの協調および通信に適応している。
【0055】
分析エンジン308によって記録または保持されている共有統計値は、実施形態に応じて変化し得る。共有統計値は、共有に起因した任意の実績測定基準を含み得る。共有統計値は、ビュー、ユニークビュー、収益ビューの回数、および共有による視聴時間、ならびに全体に対するビュー、ユニークビュー、収益ビューの割合、および共有による視聴時間を含み得るがそれに限定されない。さらに、共有統計値は、レポート生成エンジン310による検索のために、クライアント120、コンテンツプロバイダ118、またはコンテンツアイテムごとに、関連付けされ、インデックス化され、または整理され得る。
【0056】
レポート生成エンジン310は、共有情報に関する要求に応答して共有情報を含む共有追跡レポートを生成するために、共有情報を含む共有追跡レポートを生成するためのプロセッサ206によって実行可能なソフトウェアおよびルーチンである。ある実施形態においては、レポート生成エンジン310は、共有情報に関する要求に応答して共有情報を含む共有追跡レポートを生成するために、プロセッサによって実行され、以下に記載の機能性を提供する命令のセットである。別の実施形態においては、レポート生成エンジン310は、コンピュータデバイス200のメモリ208に記憶され、プロセッサ206によってアクセス可能および実行可能である。いずれの実施形態においても、レポート生成エンジン310は、信号線340を介した共有追跡モジュール125の他のコンポーネントとの協調および通信に適応している。
【0057】
ある実施形態においては、コンテンツプロバイダ118と、クライアント120と、ビデオホスティングサーバ110とのうちの1つまたは複数は、共有情報を要求することができる。本明細書ではコンテンツプロバイダ118、クライアント120、またはビデオホスティングサーバ110のいずれかである、共有情報を要求するエンティティを、要求者と称する。ある実施形態においては、共有情報に関する要求が手動でトリガされる、例えば、コンテンツプロバイダ118またはクライアント120が、要求している共有情報に関連付けられたボタンまたはハイパーテキストリンクを選択する。別の実施形態においては、共有情報に関する要求が自動的に生じる、例えば、共有情報に関する要求は、クライアント120またはコンテンツプロバイダ118がビデオホスティングサーバ110にログインすると生成される。別の例では、クライアント120がコンテンツアイテムへのアクセスを要求すると、コンテンツアイテムに関する共有情報が、ビデオホスティングサーバ110によって要求されてもよい。
【0058】
共有追跡レポートは、共有情報を含んでおり、共有追跡レポートに含まれる共有情報は、実施形態に応じて変化し得る。共有情報は、1つまたは複数の発見のチェーンと1つまたは複数の共有統計値とを含み得る。ある実施形態においては、共有追跡レポートに含まれる共有統計値は、要求者に応じて変化する。ある実施形態においては、共有追跡レポートに含まれる共有統計値は、例えば、コンテンツプロバイダ118、ビデオホスティングサーバ110、クライアント120、または承認済みクライアント120などの要求者のタイプに依存する。例えば、コンテンツプロバイダ118に関する共有追跡レポートは、収益ビューに関する統計値、例えば各クライアントの共有に起因した収益ビューの回数を含んでいてもよい一方で、承認済みクライアント120に関する共有追跡レポートは、収益ビューについての統計値を含んでいなくてもよい。別の実施形態においては、共有追跡レポートに含まれる共有統計値は、要求者の設定またはプリファレンスに応じて変化する。例えば、クライアント120は、共有追跡レポートに含まれる共有統計値とは異なる測定基準を含むまたは除外するように要求し得る。
【0059】
ある実施形態においては、共有追跡レポートに含まれる発見のチェーンは、要求者に応じて変化する。ある実施形態においては、発見のチェーンは、上流の発見のチェーン、すなわち、どのように要求者が共有を介してビデオコンテンツを発見したかということ、下流の発見のチェーン、すなわち、どんな他のクライアントが要求者の共有を介してビデオコンテンツを発見したかということ、またはその双方を含むように変更され得る。ある実施形態においては、発見のチェーンは、長さが変化する。例えば、ある実施形態においては、発見のチェーンは、要求者とビデオコンテンツを共有するクライアントと、その後要求者の共有にアクセスしたクライアントとに限定されてもよい。ある実施形態においては、共有追跡レポートに含まれる発見のチェーンは、例えば、コンテンツプロバイダ118、ビデオホスティングサーバ110、クライアント120、または承認済みクライアント120などの要求者のタイプに依存する。例えば、コンテンツプロバイダ118に関する共有追跡レポートは発見のチェーンの全てを含み得る(図9に示す)一方で、承認済みクライアント120に関する共有追跡レポートはクライアント120に属する発見のチェーンの一部のみを含み得る(図10に示す)。別の実施形態においては、共有追跡レポートに含まれる共有統計値は、要求者の設定またはプリファレンスに応じて変化する。例えば、クライアント120は、上流の発見のチェーンを含むまたは除外するように要求し得る。
【0060】
方法
図4は、ある実施形態によるオンラインで公開されたビデオコンテンツの共有を追跡するための方法のイベント図を示している。図4に示した例においては、共有追跡モジュール125は、オンラインで公開されたビデオコンテンツの共有を追跡する共有追跡サーバ140の一部である。上述したように、他の実施形態においては、共有追跡モジュール125は、システム100の他のコンポーネン、例えば、ビデオホスティングサーバ110に備わり得る。
【0061】
図示した実施形態においては、クライアント120Aは、ビデオコンテンツを共有するために要求する405。上述したように、ビデオコンテンツを共有するための要求は、手動でまたは自動的にトリガされてもよい。いずれにせよ、ビデオコンテンツを共有するための要求は、それが共有追跡モジュール125の共有要求受信エンジン302によって受信される共有追跡サーバ140に送信される。ビデオコンテンツを共有するための要求を受信すると、識別子生成エンジン304は、ビデオコンテンツに関連付けられる第1の識別子を生成する410。上述したように、他の実施形態においては、共有追跡モジュール125は、第1の識別子を生成する識別子生成器180からの第1の識別子を要求することができる。クライアント-識別子関連付けエンジン306は、第1の識別子をクライアント120Aに関連付ける415。上述したように、ある実施形態においては、クライアント120Aを、第1の識別子の一部として識別することができる。第1の識別子はクライアント120Aに送信420され、クライアント120Aは第1の識別子を共有する425。クライアント120Bは、第1の識別子を介してビデオコンテンツにアクセスする430。第1の識別子によってアクセス430されたビデオコンテンツに応答して、共有追跡モジュール125の分析エンジン308は、第1の識別子に関する共有統計値を更新する435。
【0062】
クライアント120Bは、アクセス430されたビデオコンテンツを共有するために要求する440。上述したように、要求は、手動でまたは自動的にトリガされてもよい。いずれにせよ、ビデオコンテンツを共有するための要求は、それが共有追跡モジュール125の共有要求受信エンジン302によって受信される共有追跡サーバ140に再び送信される。ビデオコンテンツを共有するための要求を受信すると、識別子生成エンジン304は、第2の識別子を生成する445。クライアント-識別子関連付けエンジン306は、第2の識別子をクライアント120Bに関連付ける450。ある実施形態においては、第2の識別子および/またはクライアント120Bを、第1の識別子および/またはクライアント120Aに関連付けることができ、それによって未決定の発見のチェーンを有効にする。第2の識別子はクライアント120Bに送信455され、クライアント120Bは第2の識別子を共有する460。
【0063】
上述したイベント図は、共有情報を示す発見のチェーンを生成するために第1および第2の識別子が生成されている実施形態を図示しているが、オリジナルの識別子に関連付ける複数の以降の識別子も同様に生成されてもよく、その結果、発見のチェーンへ追加され続けることを諒解されたい。
【0064】
図5は、ある実施形態による共有統計値を更新するための方法500を示すフローチャートである。ある実施形態においては、分析エンジン308は、ビデオコンテンツがビデオホスティングサーバ110においてアクセスされたという通知を受信する510。次に、分析エンジン308は、ビデオコンテンツが識別子を用いてアクセスされたかどうか決定する520。ビデオコンテンツが識別子を用いないでアクセスされたと分析エンジン308が決定した場合(520-いいえ)は、方法は終了する。ビデオコンテンツが識別子を用いてアクセスされたと分析エンジン308が決定した場合(520-はい)は、分析エンジン308は、クライアント-識別子関連付けエンジン306によって記録されたクライアント-識別子の関連付けを閲覧して、識別子がクライアントに関連付けられているかどうかを決定する530。識別子がクライアントに関連付けられていないと分析エンジン308が決定した場合(530-いいえ)は、例えば、クライアントが認識されない場合または共有追跡を行わない場合は、方法は終了する。識別子がクライアントに関連付けられていると分析エンジン308が決定した場合(530-はい)は、分析エンジン308は、識別子に関連付けられているクライアントを識別540して、識別子に関連付けられているクライアントに関する共有統計値を更新する550。
【0065】
図6は、ある実施形態による共有情報を含む共有追跡レポートを生成するための方法600を示すフローチャートである。ある実施形態においては、レポート生成エンジン310は、共有情報に関する要求を受信する610。上述したように、要求は、ビデオコンテンツプロバイダ118、クライアント120、またはビデオホスティングサーバ110からであり得る。共有情報に関する要求を受信610したことに応答して、レポート生成エンジン310は、共有情報を含む共有追跡レポートを生成620して、共有情報を含む共有追跡レポートを要求者に送信する630。
【0066】
共有追跡レポートの例示
分析エンジン308によって保持されている共有統計値を用いて、レポート生成エンジン310は、オンラインで公開されたビデオコンテンツの共有を記載している1つまたは複数の共有追跡レポートを生成する。例えば、図7は、共有追跡モジュール125のレポート生成エンジン310によって生成された共有情報を含む共有追跡レポート700の一実施形態を示している。共有追跡レポート700は、ある実施形態によるクライアント120のために生成された共有追跡レポートの一例である。共有追跡レポート700は、共有されているビデオコンテンツクライアント120を識別する列705と、クライアントの共有に関する共有統計値を含む列710と、ビデオコンテンツに関する全体的な統計値を含む列715と、共有統計値と全体的な統計値との関連性を示す列720とを含む。他の実施形態においては、異なるまたは追加の情報が、共有追跡レポート700に含まれていてもよい。他の実施形態においては、共有追跡レポート700は、ある情報を有していなくてもよい。
【0067】
図示された一例においては、クライアント120は、影響力のあるクライアントの共有を把握することができる。例えば、行725を見れば、クライアントは、共有ビデオ1を共有することによって、ビデオ1の250万のビューの2%およびビデオ1のユニークビューの1.9%の割合を占める50,000の追加のビューおよび36,780のユニークビューを生み出している。
【0068】
図8は、共有追跡モジュール125のレポート生成エンジン310によって生成された共有情報を含む共有追跡レポート800の別の例を示している。共有追跡レポート800は、ある実施形態によるビデオコンテンツプロバイダ118のために生成された共有追跡レポートの一例である。図示しているように、レポート800は、ビデオコンテンツ(この場合、ビデオ1)の実績を記載するとともに共有情報を含む。レポート800は、ビデオコンテンツの異なるインタラクションをまとめた要約部805を含む。図8の例においては、要約部805は、視聴されたビデオコンテンツの回数、コンテンツのユニーク視聴者の数、コンテンツが視聴された合計時間、収益につながったコンテンツビューの回数を特定している。しかしながら、他の実施形態においては、要約部805は、ビデオコンテンツについての異なるおよび/または追加のインタラクションを特定する。
【0069】
ある実施形態においては、共有追跡レポート800は、指定した期間における視聴されたビデオコンテンツの回数のグラフィカル表現を提供するビデオコンテンツのインタラクショングラフ810も表示する。しかしながら、他の実施形態においては、ビデオコンテンツのインタラクショングラフ810は、ユニーク視聴者、収益ビュー、またはビデオコンテンツについての任意の他のタイプのインタラクションなどの異なるタイプのビデオコンテンツのインタラクションのグラフィカル表現を提供する。加えて、共有追跡レポート800は、ビデオコンテンツについてのインタラクションに関する特定の情報を表示する項目別詳細ビュー820を含む。項目セレクタ825は、ユーザが項目別詳細ビュー820に表示される情報のタイプを特定することを可能とする。図8の例においては、項目別詳細ビュー820は、ビデオコンテンツを他のクライアント120に配信してビューを生み出すのに最も影響力のあるクライアント120をユーザが精査することを可能とする上位の共有クライアントに関する情報を表示している。実施形態に応じて、上位の共有クライアントは、クライアントの共有ビデオコンテンツに起因するビュー、ユニークビュー、視聴時間、または収益ビューを含むがそれに限定されない任意の実績測定基準によって順位付けされてもよい。しかしながら、他の実施形態においては、項目別詳細ビュー820は、ユーザがビデオデータのインタラクションの異なる態様を分析することを可能とするビデオコンテンツのインタラクションに関する異なるタイプのデータを表示する。
【0070】
図9は、共有追跡モジュール125のレポート生成エンジン310によって生成された共有情報を含む共有追跡レポート900のさらに別の例を示している。共有追跡レポート900は、ある実施形態によるコンテンツプロバイダ118またはビデオホスティングサーバ110の要求によって生成された共有追跡レポートの一例である。共有追跡レポート900は、図示しているように、コンテンツプロバイダ902が、クライアント アルファ906と、5,284の他のクライアント904とによってアクセスされたビデオコンテンツを共有していることを示している。
【0071】
ある実施形態においては、他のクライアント904の各々が発見のチェーンにおいて単独で識別するに足る閾値を満たしていないことにより、他のクライアント904は、まとめてグループ化される。例えば、ある実施形態においては、クライアントの共有を通じてビューの閾値数(例えば、100ビューまたはビュー総数の5%)を生み出しているクライアントのみが、共有追跡レポート900において単独で識別される。別の実施形態においては、他のクライアントについて個々に識別することはできないので、他のクライアント904は、まとめてグループ化される。例えば、ある実施形態においては、匿名のクライアントは全て、他のクライアント904としてグループ化される。さらに別の実施形態においては、他のクライアント904は、ビデオコンテンツにアクセスしたがビデオコンテンツを共有しなかったので、まとめてグループ化される。ある実施形態においては、他のクライアント904は、ビデオコンテンツを共有していたが、共有するための要求を生成しない場合がある。例えば、第2の識別子を要求するよりむしろ第1の識別子をコピー・アンド・ペーストする場合がある。
【0072】
図示した共有追跡レポート900においては、クライアント アルファ906は、クライアント ベータ910、クライアント デルタ912、および2つの他のクライアント908とビデオコンテンツを共有することによって、388,347ビューの属性値を有する。クライアント ベータ910は、17の他のクライアント914とビデオコンテンツを共有し、クライアント デルタ912は、275,236の他のクライアント916とビデオコンテンツを共有している。共有追跡レポート900は、コンテンツプロバイダ902によって公開されたビデオコンテンツがどのように共有され配信されているかについての見識をもたらす。例えば、クライアント デルタ912が388,316ビューを計上していることから、クライアント デルタ912は、影響力が大きいことがわかる。そのため、コンテンツプロバイダは、今後も類似のビデオコンテンツでクライアント デルタ912に接触したければできるし、そのビデオコンテンツを共有するためにクライアント デルタ912に支払いをしたければできる。また、共有追跡レポート900は、クライアントがコンテンツを導いてくれるクライアントにコンテンツを導いていることから、多数の視聴者を有していないが影響力の大きいクライアントであるとの見識をもたらす。例えば、クライアント アルファ906がビデオコンテンツを共有するたびにほんのわずかなクライアントだけがアクセスするのであれば、クライアント アルファ906は、影響力が大きいとは考えられない。しかしながら、クライアント アルファ906がビデオコンテンツを共有するたびにクライアント デルタ912がその多数の視聴者とビデオコンテンツを共有する場合には、クライアント アルファ906は、きわめて影響力の大きくなり得る。そのため、コンテンツプロバイダは、今後も類似のビデオコンテンツでクライアント アルファ906に接触したければできるし、そのビデオコンテンツを共有するためにクライアント アルファ906に支払いをしたければできる。
【0073】
図10は、共有追跡モジュール125のレポート生成エンジン310によって生成された共有追跡レポート1000のさらに別の例を示している。共有追跡レポート1000は、ある実施形態によるクライアントの要求によって生成された共有追跡レポートの一例である。発見のチェーンは、コンテンツプロバイダ1002がビデオコンテンツを共有したとすると、その後、面白ビデオブログ1004によって共有され、その後、友人1 1006によって共有され、その後、自分(要求者)1008によって共有され、友人2 1010、友人3 1012、および他のクライアント1014と共有されることを示している。その後、友人2 1010は、他のクライアント1016とビデオコンテンツを共有する。したがって、共有追跡レポート1000は、要求しているクライアント1008によって共有されているビデオコンテンツに関する、上流の発見のチェーン1002乃至1008と下流の発見のチェーン1008乃至1016との双方を示している。
【0074】
上述したように、他の実施形態においては、上流の発見のチェーンは、共有追跡レポートに含まれず、要求者に表示されない。さらに他の実施形態においては、下流の発見のチェーンは、共有追跡レポートに含まれず、要求者に表示されない。ある実施形態においては、共有追跡レポートで要求者に表示される発見のチェーンの長さは、有限である。例えば、ある実施形態においては、発見のチェーンは、要求者とビデオコンテンツを共有するクライアント1006と、そのビデオコンテンツについてその後要求者の共有にアクセスしたクライアント1010乃至1014とに限定されてもよい。
【0075】
共有追跡レポート1000は、要求者がアクセスしたビデオコンテンツにどのように至ったのかについての見識と、要求者の共有に誰が至ったのかについての見識とをユーザに与える。例えば、要求者は、要求者の友人1 1006が面白ビデオブログ1004でビデオコンテンツを発見したことを把握することができる。したがって、要求者は、要求者1008も楽しめるビデオコンテンツのために、面白ビデオブログ1004を吟味したければできる。要求者1008は、要求者1008の共有により誰がビデオコンテンツを視聴したかを把握することもできる。要求者1008は、ビデオコンテンツにアクセスしたことのある友人2 1010と友人3 1012とを把握しており、友人1010、1012とビデオコンテンツに関する会話をしたければできる。さらに、要求者1008は、友人4(図示せず)がビデオコンテンツを視聴していないこと把握することもでき、要求者1008は、ビデオコンテンツにアクセスするように友人4に薦めることができる。
【0076】
図11は、ある実施形態によるオンラインで公開されたコンテンツ1115と共有追跡レポート1125とを表示するユーザインターフェース1100の一例のグラフィック表示である。図示された一例においては、クライアント(ユーザ名称3)は、別のクライアント(ユーザ名称1)によって共有されているリンクを用いて、ビデオコンテンツ1115にアクセスしている。ここでは、ブラウザ1105がコンテンツ1115をロードした際に生成された識別子1120を図示している。ユーザ名称3が共有するために生成された識別子1120は、図示した実施形態においては、コンテンツ(ビデオ1)を識別する部分と、(ユーザ名称1によって共有され、ユーザ名称3によってその後共有されている)発見のチェーンとからなる。ある実施形態においては、ユーザ名称3が、識別子1120の代わりにそのリンクを共有することによって、発見のチェーンと共有追跡とを部分的にまたは完全に行わないようにすることを可能とする、「素のURL」1110をブラウザ1105に表示する。
【0077】
ある実施形態においては、共有追跡レポート1125は、生成された識別子を用いてビデオコンテンツを共有することによってビューの大部分に関与しているクライアントを順位付けしているリーダーボードである。他の実施形態においては、クライアントを、ユニークビュー、収益ビュー、視聴時間、または別の測定基準によって順位付けしてもよい。ある実施形態においては、リーダーボードは、表示されているコンテンツ1115の共有に関するリーダーボードである。別の実施形態においては、リーダーボードは、全体的なものであり得る、つまり、システム100における最も影響力のあるクライアントたち、またはビデオホスティングサーバ110(実施形態に依る)に登録されている最も影響力のあるクライアントたちであり得る。
【0078】
前述のデータ/情報は、クライアントの同意のもと収集される。いくつかの実施形態においては、アカウント所有者は、共有追跡を明示的に許可するように促される。さらに、クライアントまたはコンテンツプロバイダが、そのような追跡活動への参加について、する/しないの選択をしてもよい。
【0079】
実施形態についての前述の記載は、図示および記載を目的として示されている。包括的であること、または本実施形態を開示したままの形式に限定することを意図していない。上述した教示を考慮して多くの修正および変形が可能である。本実施形態の範囲は、詳細な説明ではなく本出願の特許請求の範囲によって限定されることを意図している。当業者であれば理解できるように、本実施形態を本願の精神または本質的な特質から逸脱しない限り他の特定の形式で具現化し得る。同様に、モジュール、ルーチン、特徴、属性、手順、および他の態様の特定の命名および区分は、必須または重要ではなく、本実施形態またはその特徴を実装する機構は、異なる名称、区分および/またはフォーマットを有していてもよい。さらに、当業者であれば理解できるように、本実施形態のモジュール、ルーチン、特徴、属性、手順、および他の態様は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれら3つの任意の組合せとして実装され得る。また、本実施形態においてその例がモジュールであるコンポーネントをソフトウェアとして実装するのであれば、そのコンポーネントを、スタンドアロンプログラムとして、大規模プログラムの一部として、複数の別々のプログラムとして、静的または動的リンクライブラリとして、カーネルロード可能モジュールとして、デバイスドライバとして、および/またはコンピュータプログラミングの当業者にとって今日周知のまたは将来周知となっている全ておよび任意の他の方法において実装し得る。加えて、本実施形態は、任意の特定のプログラミング言語における実装、または任意の特定のオペレーティングシステムまたは環境のための実装に全く限定されない。それゆえ、本開示は、説明を意図しており、以下の特許請求の範囲に記載されている実施形態の範囲を限定することは意図していない。
【符号の説明】
【0080】
110 ビデオホスティングサーバ
118A コンテンツプロバイダ
118N コンテンツプロバイダ
120A クライアント
120N クライアント
125 共有追跡モジュール
130 データストア
140 共有追跡サーバ
150 ネットワーク
180 識別子生成器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11