(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
順番待ちを登録した登録者が、前記端末を利用して、登録時に発行された順番券に印刷された二次元コードを読み取ると、前記端末から登録時に付与された受付番号と前記端末の位置情報が前記端末位置情報取得部に送信される、請求項1に記載の順番管理システム。
エリア毎に、待ち時間の間に最も長く滞在したエリアと前記推奨滞在エリアが一致している登録者数の、当該エリアにおける総登録者数に対する割合を計算する指標達成度算出部を備えた、請求項1または2に記載の順番管理システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
アミューズメント施設やショッピングモールなどでは、利用客は待ち時間の間に他のアトラクションや店舗を利用することができる。待ち時間の間に効率よく他のアトラクションや店舗を利用してもらうためには、現在の待ち時間や場所に応じて適切な案内をすることが望ましい。
【0006】
本発明は、以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、利用者の待ち時間の行動の分析結果に基づいて、従業者が適切な案内を行えるようにすることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る順番管理システムは、施設における順番待ちを管理する順番管理システムであって、
前記施設における順番待ちの登録を受け付ける受付登録部と、
順番待ちの登録を受け付けた前記施設内のエリアと、登録時に推定された待ち時間に応じて、当該登録者に、待ち時間の間に滞在することを推奨する推奨滞在エリアの情報を保持する推奨滞在エリア記憶部と、
順番待ちを登録した登録者が所持する端末の、待ち時間の間の位置情報の履歴を取得する端末位置情報取得部と、
取得した前記位置情報の履歴に基づいて、当該登録者が待ち時間の間に最も長く滞在したエリアを特定する滞在エリア特定部と、
前記最も長く滞在したエリアと前記推奨滞在エリアが一致しているかどうかを判定する判定部と、を備えたものである。
【0008】
また、順番待ちを登録した登録者が、前記端末を利用して、登録時に発行された順番券に印刷された二次元コードを読み取ると、前記端末から登録時に付与された受付番号と前記端末の位置情報が前記端末位置情報取得部に送信されるようにしてもよい。
【0009】
また、エリア毎に、待ち時間の間に最も長く滞在したエリアと前記推奨滞在エリアが一致している登録者数の、当該エリアにおける総登録者数に対する割合を計算する指標達成度算出部を備えるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、利用者の待ち時間の行動の分析結果に基づいて、従業者が適切な案内を行えるようにすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0013】
本実施形態では、アミューズメント施設Aにおける順番待ち管理の例について説明するが、その他、デパート、ショッピングモール、イベント会場、フードコート、病院、銀行、大型量販店など、施設利用者の順番待ちの管理を行うあらゆる施設に適用できる。
【0014】
図1は、本実施形態に係る順番管理システム1000の概略構成を示す図である。
図1に示すように順番管理システム1000は、管理センター等に設置された順番管理サーバ100と、施設毎に設けられた順番管理端末200、施設の利用者が所持するユーザ端末300を含んでいる。順番管理サーバ100は、順番管理端末200およびユーザ端末300と通信ネットワークNを介して接続されている。
【0015】
順番管理サーバ100は、順番管理端末200やユーザ端末300を介して登録される順番待ちを施設毎に管理する。また、順番管理サーバ100は、施設毎に、順番待ちを登録した利用者(登録者)の待ち時間の間の行動履歴(位置情報)の情報を管理する。
図1の例では、1つの施設の順番管理端末200のみが図示されているが、順番管理サーバ100は、実際には複数の施設に設置されている順番管理端末200と通信ネットワークNで接続され、各施設の順番待ちを管理している。順番管理端末200は、施設内の各所に設置されていてもよいし、施設の従業者が携帯する携帯端末に実装されていてもよい。
【0016】
順番管理サーバ100は、汎用的なコンピュータによって構成され、そのコンピュータにおいて所定のサーバ用プログラムが動作することにより、サーバ機能を実現する。順番管理サーバ100を構成するコンピュータは、必ずしも1台である必要はなく、通信ネットワークN上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。
【0017】
順番管理サーバ100は、施設ごとに順番管理端末200を管理するための管理データベース(推奨滞在エリア記憶部)110と、プロセッサ(受付登録部、端末位置情報取得部、滞在エリア特定部、判定部、指標達成度算出部)120と、を備えている。管理データベース110は、クライアント管理テーブルTA1と、ステータス管理テーブルTA2と、行動分析情報管理テーブルTA3を備えている。
【0018】
クライアント管理テーブルTA1には、施設毎に、順番管理端末200に対して付与されている固有のIDとパスコード(アカウント)が登録されている。クライアント管理テーブルTA1の1レコードには、例えば「アミューズメント施設A」のレコードとして、「ID:A1・・・」、「パスコード:AA2・・・」等が設定されている。これらの情報は、例えば、システム導入の際に各施設で順番待ちの管理を行う管理者(例えば、施設のオーナーなど)によって設定される。なお、1施設で複数の順番管理端末200を利用する場合には、同一のIDとパスコードを利用してもよいが、例えば所定の条件に従い、複数のIDとパスワードを使い分けるようにしてもよい。
【0019】
ステータス管理テーブルTA2には、各施設での順番待ちリストが登録されている。この順番待ちリストは、順番待ちをしている者(順番待ち組)の一覧と、各々の順番待ち組の待ち状況をあらわす情報(ステータス情報)が含まれる。順番待ちリストの1レコードには、受付番号「1」、受付時刻「13:03」、受付項目「アトラクションX」、受付エリア「エリア1」、ステータス「呼出中」、当初待ち時間「25分」等の情報が含まれている。その他、連絡先のメールアドレス、電話番号などの情報も含むことができる。
【0020】
受付項目は、受付時に選択可能なアトラクション等の項目である。受付エリアは、受付登録を行った施設内のエリアであり、一般的には選択した受付項目が存在するエリアと一致する。
【0021】
ステータスには、順番到来前の状態である「待ち中」、順番が来たことを知らせた状態である「呼出中」、順番が来た者を対応窓口に案内した状態である「案内済」、さらに順番待ちをキャンセルした状態である「取消済」等が含まれる。ステータスとしてどのような項目を設定するかは各施設の管理者等が適宜設定および変更可能となっている。
【0022】
当初待ち時間は、受付登録時に推定された順番到来までの待ち時間である。待ち時間は、例えば、選択されたアトラクションの現在の待ち組数に、予め設定されている所定の1組当たり待ち時間をかけることによって算出される。
【0023】
なお、順番待ちリストに含める情報は、各施設の管理者等が適宜設定および変更可能となっている。順番待ちリストの内容は、順番管理端末200から送信される順番待ちリストへの新規登録情報、またはステータスの更新情報(詳細は後述)に基づいて更新される。
【0024】
行動分析情報管理テーブルTA3には、各施設におけるエリアの情報と、各エリアで受付をした利用者への待ち時間に応じた推奨案内情報、各エリアで受付をした利用者の待ち時間毎の実際の行動分析に基づく統計情報などが保持されている。具体的には、1レコードに、エリア「エリア1」、エリア範囲「始点緯度経度(35.634694:139.879127)、終点緯度経度(35.634014:139.880297)」、待ち時間別推奨滞在エリア「0〜15分:無、15〜30分:エリア2、30〜60分:エリア2、60分以上:エリア3」、指標達成度「30%」等の情報が含まれている。例えば、比較的短い待ち時間であれば、土産物店などがあるエリア2を案内し、待ち時間が1時間以上ある場合には、レストラン等があるエリア3を案内することができる。
【0025】
エリア範囲は、施設内のエリアの範囲を規定する情報である。待ち時間別推奨滞在エリアは、各エリアで受付を行った利用者に対し、当初待ち時間に応じて順番が到来するまでの間に時間を過ごすことを推奨するエリアである。指標達成度は、各エリアで受付をした利用者が実際に待ち時間の間に最も長く滞在したエリアが、待ち時間別の推奨滞在エリアと合致した割合である。
【0026】
行動分析情報管理テーブルTA3に含める情報は、各施設の管理者等が適宜設定および変更可能となっている。
【0027】
プロセッサ120は、算術演算、論理演算、ビット演算等を処理する算術論理演算ユニット(CPUなど)および各種レジスタから構成され、ROM等の記憶手段に格納されている各種プログラムを実行することで順番管理サーバ100の各部を中枢的に制御する。また、プロセッサ120は、順番管理端末200と連携して順番待ちを管理するためのコンピュータプログラム(順番管理アプリケーション)も実行する。
【0028】
通信ネットワークNは、順番管理サーバ100と順番管理端末200との間などで、相互に情報を送受信可能な通信網を含む。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0029】
順番管理端末200は、タブレット端末や、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、スマートフォン、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)など、通信ネットワークNを介して順番管理サーバ100とデータの授受が可能なあらゆる端末装置を利用することができる。なお、順番管理端末200は、1施設で複数台利用することもできる。
【0030】
図2は、順番管理端末200の主要構成を示すブロック図である。順番管理端末200は、プロセッサ210と、入力装置215と、表示装置216と、通信インタフェース220と、記憶資源230を備える。順番管理端末200は、施設に来た利用者や、施設の従業者がタッチパネルなどの入力装置215を操作することで、順番待ちリストへの登録や更新等の入力を受け付ける。
【0031】
プロセッサ210は、算術演算、論理演算、ビット演算等を処理する算術論理演算ユニット(CPUなど)および各種レジスタから構成され、記憶資源230に格納されている各種プログラムを実行することで順番管理端末200の各部を中枢的に制御する。各種レジスタは、例えば、プログラムカウンタ、データレジスタ、命令レジスタ、汎用レジスタ等である。
【0032】
入力装置215は、順番待ちリストへの受付や順番待ちリストからの消込み等の入力を受け付けるための各種操作ボタンやタッチパネル215aを備えている。
【0033】
表示装置216は、順番待ちリストや、受付画面やステータス管理画面を表示するための装置であり、例えば液晶ディスプレイにより構成される。
【0034】
通信インタフェース220は、通信ネットワークNに接続し、通信ネットワークNを介して他の装置と通信をするためのハードウェアモジュールである。通信インタフェース220は、例えば、ISDNモデム、ADSLモデム、ケーブルモデム、光モデム、ソフトモデム等の変調復調装置である。
【0035】
記憶資源230は、例えば、物理デバイスの記憶領域が提供する論理デバイスである。物理デバイスは、例えば、ディスクドライブまたは半導体メモリ(ROM、RAMなど)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶資源230は、複数の物理デバイスを1つの論理デバイスにマッピングして構築してもよいし、1つの物理デバイスを複数の論理デバイスにマッピングして構築してもよい。
【0036】
記憶資源230には、オペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、各種データ等が格納される。ドライバプログラムとしては、例えば、通信インタフェース220を制御するための通信インタフェースドライバプログラム等がある。また、記憶資源230には、これら各種プログラムや各種データのほか、プロセッサ210が実行することにより、順番管理サーバ100と連携して順番待ちを管理するためのコンピュータプログラム(順番管理アプリケーション)AP1が記憶されている。
【0037】
ユーザ端末300は、施設の利用者が所有する、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、ウェアラブルデバイスなどの端末である。ユーザ端末300は、プロセッサ310、各種操作ボタンやタッチパネルなどの入力装置320、液晶ディスプレイなどの表示装置330、通信ネットワークNに接続するための通信インタフェース340、ディスクドライブまたは半導体メモリ(ROM、RAMなど)などの記憶資源350を備えている。記憶資源350には、これら各種プログラムや各種データのほか、順番管理サーバ100と連携して順番待ちを管理するためのコンピュータプログラム(専用アプリ)等が記憶されている。利用者は、ユーザ端末300にインストールされている専用アプリやウェブブラウザを介して、各施設への順番待ちを登録したり、順番待ち状況を確認したりすることができる。
【0038】
(順番待ちの受付登録)
次に、順番管理システム1000による順番待ちの受付登録処理について
図3のフローチャートを用いて説明する。施設(ここでは、アミューズメント施設A)に来訪した利用者は、各エリアの順番管理端末200や、自身の所持するユーザ端末300を操作して、受付登録を行うことができる。自身のユーザ端末300で受付登録を行う場合、専用アプリやウェブサイトを介して利用したい施設(アミューズメント施設A)を選択し、当該施設用の受付画面を表示させる。その後は、順番管理端末200を用いて登録する場合と同様の手順で行うことができる。ここでは、順番管理端末200を用いて登録する場合を例に説明する。
【0039】
まず、順番管理端末200は通信インタフェース220を介して、順番管理サーバ100からステータス管理テーブルTA2に登録されている順番待ちリストに含まれる情報を受信する(ステップS31)。
【0040】
次に、順番管理端末200は、順番待ちの受付をするための受付画面を表示装置216に表示させる(ステップS32)。受付画面には、例えば順番待ちリストの情報(順番待ちをしている者の受付番号と現在のステータス情報)が、受付をした順番に時系列に並べられた一覧が表示される。さらに、現在順番待ちをしている待ち組数なども表示される。
【0041】
表示された受付画面に対して利用者がアトラクションの選択等の所定の操作入力を行い、順番待ちの受付に必要な情報の入力が完了すると(ステップS33:YES)、順番管理端末200は受付完了画面を表示する(ステップS34)。受付完了画面には、受付番号(待ち番号)や、現時点での待ち時間等が表示される。また、順番券を受け取るよう促すメッセージが表示され、利用者は、順番管理端末200に接続されたプリンタから印刷される順番券を受け取ることができる。
【0042】
順番券には、受付番号と対応付けられた二次元コードが印刷されている。利用者が自身のユーザ端末300を利用して順番券に印刷された二次元コードを読み取ることで、ユーザ端末300の表示装置に、利用者の現在の順番待ち状況(現状の待ち組数や予想待ち時間など)が表示される。また、利用者が、二次元コードを読み込むことによって表示される案内にしたがって電話番号やメールアドレスを入力することにより、順番が到来した際に電話またはメールによるメッセージを受信したり、順番が近づいたときにリマインドメッセージを受信したりすることができる。
【0043】
確定した新規登録情報は、順番管理端末200から通信ネットワークNを介して順番管理サーバ100に送信される(ステップS35)。順番管理サーバ100は、ある施設から新規登録情報を受信すると、受信した新規登録情報に基づいて、その施設の順番待ちリストに順番待ちを1組新たに追加する処理を行い、ステータス管理テーブルTA2を更新する(ステップS36)。
【0044】
施設の従業員は、受付登録を行った利用者に対し、待ち時間に応じた推奨滞在エリアの案内を行う。具体的には、当該利用者の受付エリアと当初待ち時間に基づいて、従業員が所持する順番管理端末200を操作して、行動分析情報管理テーブルTA3に記録された待ち時間別推奨滞在エリアの情報を取得する。例えば、エリア1で受付をして、当初待ち時間が25分の場合には、土産物店のあるエリア2で待ち時間を過ごすことを勧めることができる。
【0045】
(順番待ちリストの更新)
各施設の順番待ちリストの各レコードの内容は、施設の従業者が順番管理端末200を用いて「取消」、「変更」、「呼出」、「案内」等の操作を行った際に更新される。「取消」は、順番待ちをキャンセルすることを意味し、「変更」は、いったん入力された順番待ちの内容を変更することを意味する。また、「呼出」は、順番が来た組を口頭で呼出したり、電話や呼出メールなどで知らせた状態であることを意味し、「案内」は、順番が来た組に対して実際に対応を開始した状態であることを意味する。
【0046】
従業者は、順番管理端末200に表示された順番待ちリストの中から、更新対象の順番待ち組を選択し、選択した順番待ち組に対して「呼出」、「取消」、「変更」のいずれかの更新操作を行う。更新対象の順番待ち組を特定する情報(例えば受付番号「1」)と更新操作の情報(例えば「呼出」)は、順番管理端末200から通信ネットワークNを介して順番管理サーバ100にアップロードされる。順番管理サーバ100は、受信した情報に基づき、当該施設の順番待ちリストを更新する。例えば、受付番号「1」に対して「呼出」操作を行った場合には、受付番号「1」の順番待ち組のステータスが「呼出中」に更新される。
【0047】
(行動履歴の取得)
次に、順番管理システム1000による利用者(登録者)の待ち時間の行動履歴の取得処理について
図4のシーケンス図を用いて説明する。
【0048】
順番待ちを登録した利用者がユーザ端末300を利用して順番券に印刷された二次元コードを読み取ると(ステップS101:YES)、ユーザ端末300から順番管理サーバ100に、受付番号と共に、端末を特定する識別子(MACアドレス、UDID等)と現在の位置情報(GPS(Global Positioning System)による測位情報等)が送信される(ステップS102)。
【0049】
順番管理サーバ100は、受信した位置情報に基づいて、利用者が現在どのエリアに滞在しているかを判定し、受付番号と端末の識別子を紐づけると共に、端末毎に、位置情報取得日時と滞在エリアの履歴を記録する(ステップS103)。以後、当該利用者のユーザ端末300から順番管理サーバ100に定期的に位置情報が送信され(ステップS104)、順番管理サーバ100は、位置情報を受信する度に、端末毎に位置情報取得日時と滞在エリアを記録する(ステップS105)。
【0050】
(指標達成度の算出)
次に、順番管理システム1000によるエリア毎の指標達成度の算出処理について
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0051】
順番管理サーバ100は、端末毎に記録した待ち時間における滞在エリアの履歴に基づいて、当該利用者が待ち時間の間に最も長く滞在したエリアを特定する(ステップS201)。
図6は、エリア1で受付をした当初待ち時間が120分の利用者の、待ち時間における滞在エリアの履歴の一部の例を示している。
図6に示すように、この利用者が最も長く滞在したエリアは、15:30〜16:30の間滞在したエリア3である。
【0052】
次に、順番管理サーバ100は、最も長く滞在したエリアが、当該利用者の受付エリアにおける待ち時間別の推奨滞在エリアと合致しているか否かを判定する(ステップS202)。行動分析情報管理テーブルTA3に記録されているように、エリア1で受付をして、当初待ち時間が60分以上の場合の推奨滞在エリアはエリア3であるため、待ち時間別の推奨滞在エリアと実際の滞在エリアが合致していると判断する。
【0053】
次に、順番管理サーバ100は、エリア毎に、受付をした利用者が待ち時間の間に最も長く滞在したエリアが、待ち時間別の推奨滞在エリアと合致している割合(指標達成度)を計算する(ステップS203)。すなわち、各エリアについて、ステップS202で合致していると判断された待ち組数の、総待ち組数に対する割合を計算する。算出された指標達成度は、行動分析情報管理テーブルTA3に記録される。指標達成度の計算は、例えば毎日、営業終了後に行い行動分析情報管理テーブルTA3の値を更新するようにしてもよい。
【0054】
施設では、指標達成度が低いエリア(例えば、10%未満)、すなわち利用者の実際の滞在エリアと推奨滞在エリアの一致率が低いエリアについては、従業者による案内方法を改善したり、推奨滞在エリアを再検討したりすることができる。
【0055】
以上のように、本実施形態によれば、順番待ちの登録を受け付けた施設内のエリアと、登録時に推定された待ち時間に応じて、利用者に、待ち時間の間に滞在することを推奨する推奨滞在エリアを設定すると共に、利用者が所持するユーザ端末300の、待ち時間の間の位置情報の履歴を取得し、取得した履歴に基づいて、当該利用者が待ち時間の間に最も長く滞在したエリアと、推奨滞在エリアが一致しているかどうかを判定するようにした。これにより、利用者の待ち時間の間の行動履歴を分析し、従業者が適切な案内を行えるように活用することができる。
【0056】
本実施形態では、利用者(順番待ち組)とユーザ端末300の紐づけは、利用者がユーザ端末300を利用して順番券に印刷された二次元コードを読み取ることにより実現しているが、利用者とユーザ端末300の紐づけの方法はこれに限られない。例えば、ユーザ端末300が各エリア内で発信されるビーコンを受信することで、順番管理サーバ100に、受付番号および端末の識別子と、現在の位置情報を送信するような専用アプリを利用してもよい。専用アプリを利用すれば、利用者が順番券の二次元コードの読み取りを行わない場合でも、確実に受付番号とユーザ端末300を紐づけ、ユーザ端末300の滞在エリアを記録することができる。
【0057】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。