(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示パネルに間隔を空けて対向配置され、前記表示パネルと前記導電部との間に位置した導光体と、前記導光体に光を放出する光源と、前記導光体と前記導電部との間に位置した光反射体と、を有し、前記表示パネルに光を放出するバックライトユニットをさらに備え、
前記表示パネルは、前記バックライトユニットと前記共通電極との間に位置した第1基板と、前記第1基板と対向し前記共通電極と前記検出電極との間に位置した第2基板と、を有する、
請求項1に記載のセンサ付き表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0008】
一実施形態に係るセンサ付き表示装置について詳細に説明する。本実施形態において、表示装置が液晶表示装置である場合について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る液晶表示装置の構成を示す分解斜視図である。
【0009】
図1に示すように、液晶表示装置DSPは、液晶表示パネルPNLと、液晶表示パネルPNLを照明するバックライトユニットBLと、液晶表示パネルPNL及びバックライトユニットBLを電気的に制御する制御モジュールCMと、筐体CAと、カバー部材CGと、を備えている。液晶表示パネルPNLは、互いに直交する第1方向Xと第2方向Yとで規定されるX−Y平面と平行な平面を有している。本実施形態において、第1方向X及び第2方向Yは、互いに直交しているが、90°以外の角度で交差していてもよい。第3方向Zは、第1方向X及び第2方向Yのそれぞれと互いに直交している。第3方向Zは、液晶表示パネルPNLの厚み方向に相当している。
【0010】
第3方向Zにおいて、液晶表示パネルPNL及びバックライトユニットBLは、筐体CAの底面とカバー部材CGとの間に位置し、バックライトユニットBLは、筐体CAと液晶表示パネルPNLとの間に位置している。バックライトユニットBLは、液晶表示パネルPNLに間隔を空けて配置され得る。また、バックライトユニットBLは、筐体CAに間隔を空けて配置され得る。筐体CAは、上部に開口を有する箱状を呈しており、液晶表示パネルPNL、バックライトユニットBL及び制御モジュールCMを収容している。筐体CAは、金属などの導電材料で形成される場合や、樹脂で形成してその表面層を金属材料とする場合があり得る。カバー部材CGは、筐体CAの開口を閉塞し、筐体CAとともに液晶表示パネルPNLなどを覆っている。
【0011】
図2は、
図1に示したバックライトユニットBLを示す分解斜視図である。
図2に示すように、バックライトユニットBLは、導光体LG、光源LS、光反射体RS、光拡散シートDI、輝度向上フィルムBEF及びフレームFRを有している。バックライトユニットBLは、液晶表示パネルPNLに対応した形状及びサイズを有している。
導光体LGは、液晶表示パネルPNLと筐体CAとの間に位置している。本実施形態において、導光体LGは、扁平な矩形状に形成されている。光源LSは、導光体LGに光を放出する。本実施形態において、光源LSは、発光ダイオード(LED)を利用し、導光体LGの一側面に対向配置されている。
【0012】
光反射体RSは、導光体LGと筐体CAとの間に位置している。光反射体RSは、導光体LGから液晶表示パネルPNLとは反対方向に出された光を反射させ、液晶表示パネルPNL側に出射する。光のロスを減らすことにより、表示画像の輝度レベルを向上させることができる。本実施形態において、光反射体RSは、矩形のシート状に形成されている。X−Y平面において、光反射体RSの面積は導光体LGの面積と略同一である。例えば、光反射体RSは、ポリエステル系樹脂を用いた多層膜構造を有していてもよい。
【0013】
光拡散シートDIは、導光体LGと液晶表示パネルPNLとの間に位置している。光拡散シートDIは、導光体LG側から入射する光を拡散させて液晶表示パネルPNLに出射させることができる。すなわち、光拡散シートDIを透過した光は拡散されるため、光拡散シートDIは、バックライトユニットBLの出射光のX−Y平面における輝度ムラを抑制することができる。本実施形態において、光拡散シートDIは、矩形のシート状に形成されている。X−Y平面において、光拡散シートDIの面積は導光体LGの面積と略同一である。
【0014】
輝度向上フィルムBEFは、光拡散シートDIと液晶表示パネルPNLとの間に位置している。輝度向上フィルムBEFは、バックライトユニットBLの出射光の輝度レベルを向上させる作用を有している。本実施形態において、輝度向上フィルムBEFは、矩形の膜状に形成されている。X−Y平面において、輝度向上フィルムBEFの面積は導光体LGの面積と略同一である。
【0015】
フレームFRは、バックライトユニットBLのモジュール化に用いられている。フレームFRには、導光体LG、光源LSなどが取付けられ、導光体LGと光源LSとの相対的な位置が固定されている。本実施形態において、フレームFRは、矩形枠状に形成されている。X−Y平面において、フレームFRは、導光体LG及び光源LSの集合体を全体的に囲んでいる。ここでは、フレームFRには、光源LSに接続されるフレキシブル配線基板が通るパスFRPが形成されている。フレームFRは、金属などの導電材料で形成される場合があり得る。
なお、X−Y平面におけるフレームFRの形状は種々変形可能であり、液晶表示パネルPNLの照明を妨げることの無い形状であればよい。例えば、X−Y平面において、フレームFRは、導光体LGの隣合う2辺と対向したL字状、導光体LGの隣合う3辺と対向したΠ字状、導光体LGの対向する2辺と対向したII字状などの形状を有していてもよい。
【0016】
ここで、
図2にはバックライトユニットBLを例示的に示したが、バックライトユニットBLとしては種々の形態が適用可能である。例えば、光反射体RS、光拡散シートDI及び輝度向上フィルムBEFの少なくとも一部を除いてバックライトユニットBLが形成されていてもよい。又は、
図2に示していない光学部材を付加してバックライトユニットBLが形成されていてもよい。バックライトユニットBLは、液晶表示パネルPNLに光を放出するように構成されていればよい。なお、液晶表示パネルPNLが反射表示機能のみを備えた反射型である場合には、バックライトユニットBLは省略される。
【0017】
図3は、
図1に示した液晶表示装置DSPの構成を示す断面図である。
図3に示すように、液晶表示装置DSPは、液晶表示パネルPNLと、液晶表示パネルPNLを駆動する駆動ICチップIC1と、カバー部材CGと、第1光学素子OD1と、第2光学素子OD2と、検出部Dと、液晶表示パネルPNL及び検出部Dを駆動する駆動ICチップIC2と、バックライトユニットBLと、フレキシブル配線基板FPC1,FPC2,FPC3と、を備えている。
【0018】
駆動ICチップIC1は、液晶表示パネルPNLの第1基板SUB1上に搭載されている。フレキシブル配線基板FPC1は、液晶表示パネルPNLに接続されている。コネクタCO1及びコネクタCO2は、フレキシブル配線基板FPC1上に搭載されている。フレキシブル配線基板FPC1は、コネクタCO1を介して制御モジュールCMに接続されている。
【0019】
フレキシブル配線基板FPC2は、検出部DをコネクタCO2に接続している。フレキシブル配線基板FPC3は、光源LS(バックライトユニットBL)をフレキシブル配線基板FPC1に接続している。駆動ICチップIC1及び駆動ICチップIC2は、フレキシブル配線基板FPC1,FPC2などを介して接続されている。駆動ICチップIC2の配置に関して例示的に示すと、駆動ICチップIC2は、フレキシブル配線基板FPC1,FPC2,FPC3の何れか1個のフレキシブル配線基板上に搭載したり、フレキシブル配線基板FPC1,FPC2のそれぞれに分割して搭載したりすることができる。
【0020】
なお、制御モジュールCM、液晶表示パネルPNL及び検出部Dを相互に接続する手段、並びに光源LSと制御モジュールCMとを接続する手段は、種々変形可能である。例えば、上記の独立した3個のフレキシブル配線基板FPC1,FPC2,FPC3とコネクタCO1,CO2の替わりに、1個のフレキシブル配線基板を利用してもよい。この場合、フレキシブル配線基板を制御モジュールCMに接続し、上記フレキシブル配線基板の第1分岐部を液晶表示パネルPNLに接続し、上記フレキシブル配線基板の第2分岐部を検出部Dに接続し、上記フレキシブル配線基板の第3分岐部を光源LSに接続することができる。
【0021】
制御モジュールCM、駆動ICチップIC1及び駆動ICチップIC2は、液晶表示パネルPNLの共通電極CEと検出部Dとを有する第1センサSE1の制御部として機能する。上記制御部は、共通電極CEを駆動する駆動部としての機能と、検出部Dから信号を取り出す検出部としての機能と、を有している。制御モジュールCMをアプリケーションプロセッサと言い換えることができる。駆動ICチップIC2は、第1センサSE1の駆動時期を知らせるタイミング信号を駆動ICチップIC1に与えることができる。又は、駆動ICチップIC1は、共通電極CEの駆動時期を知らせるタイミング信号を駆動ICチップIC2に与えることができる。又は、制御モジュールCMは、駆動ICチップIC1及びIC2のそれぞれにタイミング信号を与えることができる。上記タイミング信号により、駆動ICチップIC1の駆動と、駆動ICチップIC2の駆動との同期化を図ることができる。
なお、制御モジュールCMは、光源LSに接続され、光源LSの駆動を制御する。
【0022】
図4は、
図1に示した液晶表示装置DSPの構成を示す断面図であり、液晶表示パネルPNL、カバー部材CGなどを示す図である。
図4に示すように、液晶表示装置DSPは、液晶表示パネルPNL、カバー部材CG、第1光学素子OD1、第2光学素子OD2、バックライトユニットBLなどを備えている。
【0023】
液晶表示パネルPNLは、平板状の第1基板SUB1と、第1基板SUB1に対向配置された平板状の第2基板SUB2と、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間に保持された液晶層LCと、を備えている。液晶表示パネルPNLは、画像を表示する表示領域(アクティブエリア)DAを備えている。表示領域DAの外側において、第1基板SUB1と第2基板SUB2とはシール材SEAにより接合されている。例えば、第1基板SUB1は、ガラス基板や樹脂基板などの光透過性を有する第1絶縁基板10を用いて形成されている。第1基板SUB1は、第1絶縁基板10の第2基板SUB2に対向する側に、共通電極CE、複数の画素電極PE、共通電極CEと複数の画素電極PEとの間に介在した絶縁膜IFなどを備えている。共通電極CE及び画素電極PEは、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide:ITO)、インジウム亜鉛酸化物、(Indium Zinc Oxide:IZO)、酸化亜鉛(Zinc Oxide:ZnO)などの透明な導電材料によって形成されている。第2基板SUB2は、ガラス基板や樹脂基板などの光透過性を有する第2絶縁基板20を用いて形成されている。
【0024】
なお、図示した液晶表示パネルPNLは、表示モードとしてFFS(Fringe Field Switching)モードに対応した構成を有しているが、他の表示モードに対応した構成を有していても良い。例えば、液晶表示パネルPNLは、FFSモード等の主として基板主面に略平行な横電界を利用するIPS(In-Plane Switching)モードに対応した構成を有していてもよい。横電界を利用する表示モードでは、例えば第1基板SUB1に画素電極PE及び共通電極CEの双方が備えられた構成が適用可能である。又は、液晶表示パネルPNLは、TN(Twisted Nematic)モード、OCB(Optically Compensated Bend)モード、VA(Vertical Aligned)モード等の主として基板主面間に生じる縦電界を利用するモードに対応した構成を有していてもよい。縦電界を利用する表示モードでは、例えば第1基板SUB1に画素電極PEが備えられ、第2基板SUB2に共通電極CEが備えられた構成が適用可能である。なお、ここでの基板主面とは、X−Y平面と平行な面である。
【0025】
本実施形態において、第1基板SUB1をアレイ基板と、第2基板SUB2を対向基板と、それぞれ言い換えることができる。この液晶表示パネルPNLは、バックライトユニットBLからの光を選択的に透過することで画像を表示する透過表示機能を備えた透過型の液晶表示パネルである。なお、液晶表示パネルPNLは、透過表示機能に加えて、外光を選択的に反射することで画像を表示する反射表示機能を備えた半透過型の液晶表示パネルであってもよい。
【0026】
カバー部材CGは、液晶表示パネルPNLの外側に位置し、第2基板SUB2に対向している。この例では、液晶表示装置DSPの入力面ISはカバー部材CGの表面である。液晶表示装置DSPは、入力面ISに第1入力手段を接触又は接近したときに当該第1入力手段の位置情報(入力位置情報)を検出することができる。また、液晶表示装置DSPは、入力面ISを第2入力手段によって押圧した場合にその圧力情報(入力圧力情報)を検出することができる。上記圧力情報とは、第2入力手段が入力面ISを押す力に関する情報であり、その圧力の大きさによって得られる情報は変化する。上記第1入力手段としては、導体、又は指などの導電性を有する物体を利用することができる。上記第2入力手段としては、入力面ISに荷重を加えることのできる物体であればよく、上記の導体、指などの他に誘電体や絶縁体を利用することができる。
例えば、指は、上記第1入力手段と上記第2入力手段とを兼用することができる。そして、液晶表示装置DSPは、指によって押圧された個所の位置情報と圧力情報の両方を検出することができる。
【0027】
X−Y平面視において、例えば、カバー部材CGの寸法は、第2基板SUB2の寸法や、第1基板SUB1の寸法より大きい。カバー部材CGは、例えばガラス基板で形成されている。この場合、カバー部材CGはカバーガラスと称され場合がある。又は、カバー部材CGは、樹脂基板などの光透過性を有する基板を利用して形成することができる。
【0028】
第1光学素子OD1は、第1絶縁基板10とバックライトユニットBLとの間に配置されている。第1光学素子OD1は、接着剤AD1により第1絶縁基板10に貼り付けられている。第2光学素子OD2は、液晶表示パネルPNLとカバー部材CGとの間に位置している。第2光学素子OD2は、接着剤AD2により第2絶縁基板20及び検出部Dに貼り付けられている。第1光学素子OD1及び第2光学素子OD2は、それぞれ少なくとも偏光板を含んでおり、必要に応じて位相差板を含んでいてもよい。第1光学素子OD1に含まれる偏光板の吸収軸は、第2光学素子OD2に含まれる偏光板の吸収軸と互いに交差している。例えば、上記偏光板の吸収軸同士は互いに直交している。
第2光学素子OD2における帯電を防止するため、第2光学素子OD2と接着剤AD2との間には、帯電防止層ASが設けられている。但し、帯電防止層ASは第2光学素子OD2とカバー部材CGとの間に位置していてもよく、また、帯電防止層ASは必要に応じて液晶表示装置DSPに設けられていればよい。
【0029】
カバー部材CGは、接着層ALにより第2光学素子OD2に接合されている。例えば、接着層ALは、光学用透明樹脂(OCR:Optically Clear Resin)で形成されている。上述したように液晶表示装置DSPは圧力情報を検出するため、接着層ALは、弾性変形してもよいが、カバー部材CGから加えられる力を第2光学素子OD2に伝えることができればよい。
【0030】
検出部Dは、共通電極CEとカバー部材CGとの間に位置している。この実施形態において、検出部Dは、第2絶縁基板20の第2光学素子OD2と対向する側の面の上方に設けられている。このため、検出部Dは、第2絶縁基板20に接していてもよく、又は第2絶縁基板20から離れて位置していてもよい。後者の場合、第2絶縁基板20と検出部Dとの間には、図示しない絶縁膜等の部材が介在している。検出部Dは、第2方向Yに延在した複数の検出電極DEなどを有している。なお、検出部Dは、帯電防止層ASに蓄積された電荷を外部へ逃がす機能も有している。
【0031】
複数の共通電極CE及び検出部Dは、静電容量型の第1センサSE1を形成している。共通電極CEは、表示用の電極として機能するとともに、センサ駆動電極として機能する。第1センサSE1は位置情報を検出するために用いられる。
【0032】
図5は、
図1に示した液晶表示装置DSPの基本構成及び等価回路を示す図である。
図5に示すように、液晶表示パネルPNLは、アクティブマトリクス型の液晶表示パネルである。液晶表示パネルPNLは、表示領域DAの外側の非表示領域NDAに位置したゲート線駆動回路GDを備えている。液晶表示パネルPNLを駆動する駆動ICチップIC1は、液晶表示パネルPNLの非表示領域NDAに位置している。本実施形態において、駆動ICチップIC1は、ソース線駆動回路SD及び共通電極駆動回路CDを備えている。なお、駆動ICチップIC1は、ソース線駆動回路SD及び共通電極駆動回路CDの少なくとも一部を備えていてもよい。非表示領域NDAの形状は、表示領域DAを囲む額縁状であり、矩形枠状である。なお、表示領域は、円形や楕円形、矩形状の一部を湾曲させた形状等、平面視にて非矩形の構成も採用可能である。
【0033】
液晶表示パネルPNLは、表示領域DAにおいて、複数の画素PXを備えている。複数の画素PXは、第1方向X及び第2方向Yにマトリクス状に設けられ、m×n個配置されている(但し、m及びnは正の整数である)。また、液晶表示パネルPNLは、表示領域DAにおいて、n本のゲート線G(G1〜Gn)、m本のソース線S(S1〜Sm)、共通電極CEなどを備えている。本実施形態において、第1方向Xに並んだ3個の画素PXは、赤色画素、緑色画素及び青色画素であり、1個の主画素を構成している。
【0034】
ゲート線Gは、第1方向Xに略直線的に延出し、表示領域DAの外側に引き出され、ゲート線駆動回路GDに接続されている。また、ゲート線Gは、第2方向Yに間隔を置いて並べられている。ソース線Sは、第2方向Yに略直線的に延出し、表示領域DAの外側に引き出され、ソース線駆動回路SDに接続されている。また、ソース線Sは、第1方向Xに間隔を置いて並べられ、ゲート線Gと交差している。なお、ゲート線G及びソース線Sは、必ずしも直線的に延出していなくてもよく、それらの一部が屈曲していてもよい。共通電極CEは、少なくとも表示領域DA内に設けられ、共通電極駆動回路CDに電気的に接続されている。共通電極CEは、複数の分割電極Cを有している。分割電極Cは、それぞれ複数の画素PXで共用されている。
【0035】
図6は、
図5に示した画素PXを示す等価回路図である。
図6に示すように、各画素PXは、画素スイッチング素子PSW、画素電極PE、共通電極CE(分割電極C)、液晶層LC等を備えている。画素スイッチング素子PSWは、例えば薄膜トランジスタで形成されている。画素スイッチング素子PSWは、ゲート線G及びソース線Sと電気的に接続されている。画素スイッチング素子PSWは、トップゲート型あるいはボトムゲート型のいずれであってもよい。また、画素スイッチング素子PSWの半導体層は、例えば、ポリシリコンによって形成されているが、アモルファスシリコンや酸化物半導体などによって形成されていてもよい。画素電極PEは、ITO等の透過性の導電膜により形成されており、画素スイッチング素子PSWに電気的に接続されている。画素電極PEは、共通電極CEと対向している。共通電極CE、絶縁膜(上述した絶縁膜IF)及び画素電極PEは、保持容量CSを形成している。
【0036】
図7は、液晶表示装置DSPの第1基板SUB1を示す平面図であり、第1絶縁基板10、共通電極CEの複数の分割電極C、複数のリード線LCE及び共通電極駆動回路CDを示す図である。
図7に示すように、複数の分割電極Cは、それぞれ帯状に形成され、第1方向Xに延在し、第2方向Yに間隔を置いて並べられている。本実施形態において、共通電極CEは表示領域DA内に形成されているが、これに限定されるものではなく、共通電極CEの一部は非表示領域NDAまで延出して形成されていてもよい。
【0037】
複数のリード線LCEは、非表示領域NDAに位置し、共通電極CEを共通電極駆動回路CDに電気的に接続している。ここでは、リード線LCEは、分割電極Cと一対一で電気的に接続されている。リード線LCEは、分割電極Cと同様にITO、IZO、ZnOなどの透明な導電材料によって形成してもよいが、透明な導電材料の替わりに金属で形成してもよい。
【0038】
なお、分割電極Cの個数やサイズ、形状は特に限定されるものではなく種々変更可能である。共通電極CEは、分割されることなく、表示領域DAにおいて連続的に形成された単個の平板電極であってもよい。本実施形態では、分割電極Cが第1方向Xに延在する例を示すが、これに限定されず、分割電極Cが第2方向Yに延在してもよく、この場合、検出電極DEが第1方向Xに延在してもよい。
【0039】
ここで、非表示領域NDAのうち、表示領域DAの左側を第1領域A1(第2方向Yに延在した帯状の領域)、表示領域DAの右側を第2領域A2(第2方向Yに延在した帯状の領域)、表示領域DAの下側を第3領域A3(第1方向Xに延在した帯状の領域)、表示領域DAの上側を第4領域A4(第1方向Xに延在した帯状の領域)とする。例えば、共通電極駆動回路CDは第3領域A3に配置され、リード線LCEは第1領域A1及び第3領域A3を延在している。
【0040】
図8は、液晶表示装置DSPの一部を示す平面図であり、第1絶縁基板10、第2絶縁基板20、周辺遮光層LS及び検出部Dを示す図である。なお、
図8は、検出部Dなどを第3方向Zの逆方向からみた平面図である。
図8に示すように、第2基板SUB2の非表示領域NDAには、周辺遮光層LSが配置されている。周辺遮光層LSは、第2基板SUB2の非表示領域NDAの略全域に亘って延在している。例えば、周辺遮光層LSは、第2絶縁基板20の第1基板SUB1と対向する側に設けられている。
【0041】
検出部Dは、複数の検出電極DE、複数のダミー部DU及び複数のリード線LDEを備えている。複数の検出電極DEは、それぞれ帯状に形成され、第2方向Yに延在し、第1方向Xに間隔を置いて並んでいる。
リード線LDEは、非表示領域NDAに位置し、検出電極DEをフレキシブル配線基板FPC2に電気的に接続している。ここでは、リード線LDEは、検出電極DEと一対一で電気的に接続されている。ここでは、リード線LDEは第3領域A3を延在している。
【0042】
ダミー部DUは、隣合う検出電極DEの間に配置されている。ダミー部DUは、少なくとも検出電極DEから外れた表示領域DAの全体に形成した方が望ましい。ダミー部DUは、リード線LDEなどの配線には接続されず、電気的にフローティング状態にある。ダミー部DUは、互いに隙間を置いて設けられた複数のダミー電極DRを有している。ダミー電極DRは、検出電極DEに対しても隙間を置いて配置されている。
検出電極DE及びダミー部DUは、ITO、IZO、ZnOなどの透明な導電材料によって形成されている。リード線LDEは、検出電極DEなどと同様にITO、IZO、ZnOなどの透明な導電材料によって形成してもよいが、透明な導電材料の替わりに太さ数μm〜数十μmの金属細線で形成してもよい。
上記のようにダミー電極DEの間に隙間が形成されているため、上記隙間を通して共通電極CEから検出電極DEに信号を送ることができる。例えば、共通電極CEと検出電極DEとは、静電容量結合することができる。
【0043】
次に、上記したFFSモードの液晶表示装置DSPにおいて画像を表示する表示駆動時の動作について説明する。
まず、液晶層LCに電圧が印加されていないオフ状態について説明する。オフ状態は、画素電極PEと共通電極CEとの間に電位差が形成されていない状態に相当する。このようなオフ状態では、液晶層LCに含まれる液晶分子は、第1基板SUB1及び第2基板SUB2のそれぞれの配向膜の配向規制力によりX−Y平面内において一方向に初期配向している。バックライトユニットBLからの光の一部は、第1光学素子OD1の偏光板を透過し、液晶表示パネルPNLに入射する。液晶表示パネルPNLに入射した光は、偏光板の吸収軸と直交する直線偏光である。このような直線偏光の偏光状態は、オフ状態の液晶表示パネルPNLを通過した際にほとんど変化しない。このため、液晶表示パネルPNLを透過した直線偏光のほとんどが、第2光学素子OD2の偏光板によって吸収される(黒表示)。このようにオフ状態で液晶表示パネルPNLが黒表示となるモードをノーマリーブラックモードという。
【0044】
続いて、液晶層LCに電圧が印加されたオン状態について説明する。オン状態は、画素電極PEと共通電極CEとの間に電位差が形成された状態に相当する。つまり、共通電極CEに対しては共通電極駆動回路CDからコモン駆動信号(コモン電圧)が供給される。その一方で、画素電極PEには、コモン電圧に対して電位差を形成するような映像信号(画像信号)が供給される。これにより、オン状態では、画素電極PEと共通電極CEとの間にフリンジ電界が形成される。
【0045】
このようなオン状態では、液晶分子は、X−Y平面内において、初期配向方向とは異なる方位に配向する。オン状態では、第1光学素子OD1の偏光板の吸収軸と直交する直線偏光は、液晶表示パネルPNLに入射し、その偏光状態は、液晶層LCを通過する際に液晶分子の配向状態に応じて変化する。このため、オン状態においては、液晶層LCを通過した少なくとも一部の光は、第2光学素子OD2の偏光板を透過する(白表示)。
【0046】
次に、上記の液晶表示装置DSPの動作を説明する。
図9は、期間ごとの液晶表示装置DSPの動作と、モードと、方式とを表で示す図である。
図9に示すように、液晶表示装置DSPの動作は、表示期間における表示駆動と、センシング期間(タッチ検出期間)におけるセンシング駆動とが挙げられる。センシング駆動としては、第1センシング駆動と第2センシング駆動とに分けられる。
【0047】
第1センシング駆動時には、上記液晶表示装置DSPの入力面ISへの指(第1入力手段)の接触あるいは接近を検出するための第1センシングが行なわれる。第1センシングは、第1センサSE1を利用し、指による入力位置情報を検出することができる。第1センシングのことを位置検出と称することもある。液晶表示装置DSPの駆動ICチップIC1,IC2及び制御モジュールCMで形成される制御部は、第1モード及び第2モードの一方に切替えて第1センサSE1を制御し、第1センシングを行う。なお、第1モードは自己容量(Self-Capacitive Sensing)モードと、第2モードは相互容量(Mutual-Capacitive Sensing)モードと、それぞれ称される場合がある。
一方、第2センシング駆動時には、上記液晶表示装置DSPの入力面ISが指(第2入力手段)によって押圧された状態の圧力情報(圧力の大きさや分布)を検出するための第2センシングが行なわれる。第2センシングは、後述する第2センサ(SE2)を利用し、指による入力圧力情報を検出することができる。第2センシングのことを圧力検出と称することもある。液晶表示装置DSPの駆動ICチップIC1,IC2及び制御モジュールCMで形成される制御部は、第1モード及び第2モードの一方に切替えて第2センサを制御し、第2センシングを行う。なお、第2センシングにおいても、第1モードは自己容量(Self-Capacitive Sensing)モードと、第2モードは相互容量(Mutual-Capacitive Sensing)モードと、それぞれ称される場合がある。第2モードによる第2センシングに関しては、さらに、第1方式と第2方式とに大別することができる。
【0048】
次に、第1センシングについて説明する。
〈第1モード(自己容量モード)による位置検出〉
始めに、第1モードによる第1センシングについて説明する。第1モードは、入力領域の全体を対象とし、短時間に指の位置情報を大まかに検出することができる特長を有している。ここで、第1モードによる第1センシングにおいて、駆動の対象Tx1と、位置情報を取り出す対象Rx1と、は次の通りである。
Tx1:検出電極DE
Rx1:検出電極DE
図10Aに示すように、まず、駆動ICチップIC2は、各々の検出電極DEに書込み信号Vwを書込み、検出電極DEを駆動する。
図10Bに示すように、その後、駆動ICチップIC2は、検出電極DEから読取り信号Vrを読取る。ここで、読取り信号Vrは、書込み信号Vwによって検出電極DEに発生したセンサ信号の変化を示している。駆動ICチップIC2は、読取り信号Vrを読取ることで、指の位置情報を取り出すことができる。
【0049】
図10A及び
図10Bに示すように、この例では、右から2番目の検出電極DEに利用者の指が近接し、上記検出電極と指との間に静電容量結合が生じる。右から2番目の検出電極DEから読取った読取り信号Vrには、他の検出電極DEから読取った読取り信号Vrより大きな電圧値の変化が生じる。
このため、右から2番目の検出電極DEと対向した領域を入力位置のX座標であると判断することができる。すなわち、検出電極DEと対向した領域において、指が液晶表示装置DSPの入力面ISに接触又は近接したことを検出することができる。
【0050】
〈第2モード(相互容量モード)による位置検出〉
次に、第2モードによる第1センシングについて説明する。第2モードは、入力領域の少なくとも一部を対象とし、入力位置のX座標及びY座標を詳細に検出することができる特長を有している。ここで、第2モードによる第1センシングにおいて、駆動の対象Tx1と、位置情報を取り出す対象Rx1と、は次の通りである。
Tx1:共通電極CE
Rx1:検出電極DE
図11に示すように、共通電極CEと検出電極DEとの間には容量Ccが存在する。すなわち、検出電極DEは、共通電極CEと静電容量結合する。この例では、利用者の指が、上から2番目の分割電極Cと右から2番目の検出電極DEとが交差する位置に近接して存在するものとする。検出電極DEに利用者の指が近接することによりカップリング容量Cxが生じる。
【0051】
まず、駆動ICチップIC1は、分割電極Cにパルス状の書込み信号(センサ駆動信号)Vwを書込み、分割電極Cと検出電極DEとの間にセンサ信号を発生させる。次いで、駆動ICチップIC2は、検出電極DEからセンサ信号(例えば、検出電極DEに生じる静電容量)の変化を示す読取り信号Vrを読取る。駆動ICチップIC2は、読取り信号Vrを読取ることで、指の位置情報を取り出すことができる。書込み信号Vwが分割電極Cに供給されるタイミングと、検出電極DEからの読取り信号Vrと、に基づいて、指の位置情報を検出することができる。
【0052】
ここで、上記第2モードによる第1センシングは、第1モードによる第1センシングにて指の大まかな位置情報を検出した後に行うことができる。上記の例では、第1モードによる第1センシングにて、右から2番目の検出電極DEと対向する領域に入力があったことを特定したため、上記領域のみ、又は上記領域近傍のみを対象とし、第2モードによる第1センシングにて入力位置のX座標及びY座標を詳細に検出してもよい。
なお、上記では、位置検出において、第1モードを経た後に第2モードを行うこととしているが、第2モードだけを行うことも可能である。また、共通電極を帯状ではなくマトリクス状に配置することにより、第2モードだけでも位置検出を行う構成を採用することができる。
【0053】
また、圧力情報を検出する第2センシング(以下、圧力検出と称することがある)に関する詳細は後述するが、液晶表示装置DSPは、第2センサSE2を利用する第2センシングにて、入力面ISが指(第2入力手段)によって押圧された状態の圧力情報(圧力の大きさや分布)を検出することができる。
【0054】
上記の表示駆動及びセンシング駆動は、例えば1フレーム期間内に行われる。上記センシング駆動は、第1センシング駆動及び第2センシング駆動を含んでいる。一例では、1フレーム期間は、第1期間と、第2期間とに分けられる。第1期間では、表示領域DAの全ての画素PXに映像信号を書き込む表示駆動が時分割的に行われる(表示期間)。また、第1期間に続く第2期間では、表示領域DAの全域において被検出物を検出するセンシング駆動が時分割的に行われる(タッチ検出期間、或いはセンシング期間)。
【0055】
また、他の例では、1フレーム期間はさらに複数の期間に分けられる。また、表示領域は複数のブロックに分けられ、ブロック毎に表示駆動及びセンシング駆動が行われる。すなわち、1フレーム期間の第1期間では、表示領域DAのうちの第1表示ブロックの画素PXに映像信号を書き込む第1表示駆動が行われる。第1期間に続く第2期間では、表示領域DAの第1センシングブロックにおいて被検出物を検出する第1のセンシング駆動が行われる。第1センシングブロックと第1表示ブロックとは同一の領域であってもよいし、異なる領域であってもよい。第2期間に続く第3期間では、第1表示ブロックとは異なる第2表示ブロックの画素に映像信号を書き込む第2表示駆動が行われる。第3期間に続く第4期間では、第1センシングブロックとは異なる第2センシングブロックにおいて被検出物を検出する第2のセンシング駆動が行われる。このように、1フレーム期間内に表示駆動とセンシング駆動とを交互に行い、表示領域DAの全ての画素PXに映像信号を書き込む一方で、表示領域DAの全域において被検出物を検出することも可能である。
【0056】
例えば、1フレーム期間に、表示駆動と第1センシング駆動(位置検出)とを交互に行い、最後の第1センシング駆動を第2センシング駆動(圧力検出)に置き換えてもよい。液晶表示装置DSPは、第1センシングと第2センシングとの両方を行なうことにより、2種類の入力情報を複合的に用いることができる。
なお、液晶表示装置DSPは、第1センシング及び第2センシングの何れか一方のみを行ない、1種類の入力情報のみを用いてもよい。
【0057】
上記のようにセンシング駆動のいくつかの例を示したが、液晶表示装置DSPは、基本的に、一度のセンシング期間(タッチ検出期間)で表示領域の全面をセンシングし、位置情報を得ることができる。又は、センシング期間ごとに、位置検出と圧力検出とを交互に行なうことができる。又は、位置検出と圧力検出との切替えを、複数回のセンシング期間に1回の割合で行なうことができる。又は、一度のセンシング期間内で、表示領域の全面にて位置検出を行なった後、圧力検出を行なうことができる。又は、一度のセンシング期間内で、第1モード(自己容量モード)による位置検出を行い、次いで第2モード(相互容量モード)による位置検出を行い、その後圧力検出を行なうことができる。
【0058】
図12は、上記液晶表示パネルPNLの第1基板SUB1の表示領域DAの外側の第3領域A3の一部を示す拡大平面図であり、マルチプレクサMUを示す回路図である。
図12に示すように、ソース線Sは、マルチプレクサMUを介してソース線駆動回路SDに接続されている。マルチプレクサMUは、複数の制御スイッチング素子群CSWGを有している。制御スイッチング素子群CSWGはそれぞれ複数の制御スイッチング素子CSWを有している。この実施形態において、制御スイッチング素子群CSWGはそれぞれ3個の制御スイッチング素子CSWを有している。この実施形態において、マルチプレクサMUは、1/3マルチプレクサである。
【0059】
マルチプレクサMUは、複数のソース線Sに接続されている。また、マルチプレクサMUは、接続線Wを介してソース線駆動回路SDに接続されている。接続線Wは、ソース線駆動回路SDからマルチプレクサMUに画像信号を出力するための線である。ここでは、接続線Wの本数は、ソース線Sの本数の1/3である。
ソース線駆動回路SDの出力(接続線W)1つ当たり3本のソース線Sを時分割駆動するよう、制御スイッチング素子CSWは、制御信号SELR,SELG,SELBにより、順にオンする。すなわち、制御スイッチング素子CSWは、制御信号SELR,SELG,SELBにより、導通状態(オン)又は非導通状態(オフ)に切替えられる。これら制御信号SELR,SELG,SELBは、駆動ICチップIC1から、図示しない複数の制御線を通して制御スイッチング素子CSWにそれぞれ与えられる。
【0060】
制御スイッチング素子CSWがオンすることにより、ソース線駆動回路SDからソース線Sへの信号の伝達が許可される。上記信号としては、映像信号が挙げられる。一方、駆動ICチップIC1は、制御スイッチング素子CSWをオフ(非導通状態)にする制御信号SELR,SELG,SELBを同時に出力することができ、全てのソース線Sを電気的フローティング状態に切替えることができる。これにより、例えば、ソース線Sをハイインピーダンス(Hi-Z)にすることができる。又は、駆動ICチップIC1は、制御スイッチング素子CSWをオン(導通状態)にする制御信号SELR,SELG,SELBを同時に出力することができ、全てのソース線Sを接地電位(GND)に設定することができる。
なお、液晶表示パネルPNLは、上記マルチプレクサMUに替えて、従来から知られている各種のマルチプレクサ(セレクタ回路)を利用することができる。例えば、液晶表示パネルPNLは、1/2マルチプレクサを利用することができる。
また、液晶表示パネルPNLは、上記マルチプレクサ(例えば、マルチプレクサMU)無しに形成されていてもよい。この場合、各ソース線Sは、別の制御スイッチング素子を介してソース線駆動回路SDに接続されていてもよい。例えば、上記の別の制御スイッチング素子を全てオフにすることにより、全てのソース線Sを電気的フローティング状態に切替えることができる。
【0061】
次に、第2センシングについて説明する。第2センシングは、第1モード(自己容量モード)及び第2モード(相互容量モード)の一方に切替えて第2センサSE2を制御することにより行なわれる。第2センシング期間は、表示期間及び第1センシング期間とは異なる期間であり、表示期間及び第1センシング期間から外れている。第2センシングを行なうため、上述した液晶表示装置DSPに、導電部CON及びセンサ電極SEEの少なくとも一方を付加する場合があり得る。第2モードによる第2センシングに関しては、第1方式と第2方式とに大別することができる。ここで、第2センシングにおいて、駆動の対象をTx2、圧力情報を取り出す対象をRx2、とする。
【0062】
〈第2モードによる圧力検出(第1方式)〉
図13は、第2モードによる第2センシングを第1方式にて行なう場合における、駆動の対象Tx2と、圧力情報を取り出す対象Rx2と、を表で示す図である。
【0063】
図13及び
図3に示すように、第2モードによる第2センシングを第1方式にて行なう場合において、駆動の対象Tx2と、圧力情報(第1入力圧力情報)を取り出す対象Rx2と、が選択される。
対象Rx2としては、
図3で既に示した(2)検出電極DE及び(5)共通電極CEの一方を利用することができる。
但し、対象Rx2としては、上記(2)及び(5)に限定されるものではなく、別途、液晶表示装置DSPにセンサ電極SEEを設けることで、上記センサ電極SEEを対象Rx2として選択することが可能となる。このようなセンサ電極SEEとしては、(1)カバー部材CGの第2基板SUB2と対向する側のセンサ電極SEEであり検出電極DEと異なる上記センサ電極、(3)第2絶縁基板20のカバー部材CGと対向する側のセンサ電極SEEであり検出電極DEと異なる上記センサ電極、(4)第2絶縁基板20の第1基板SUB1と対向する側のセンサ電極SEE、(6)第1絶縁基板10の第2基板SUB2と対向する側のセンサ電極SEEであり共通電極CEと異なる上記センサ電極、及び(7)第1絶縁基板10のバックライトユニットBLと対向する側のセンサ電極SEE、のいずれか一つを挙げることができる。この場合、液晶表示装置DSPには、(1),(3),(4),(6)及び(7)の何れかのセンサ電極SEEが付加され得る。液晶表示装置DSPにおけるセンサ電極SEEの位置に関しては上記のようにバリエーションをつけることが可能である。
対象Rx2としては、(1)乃至(7)の何れか1つが選択される。対象Rx2としてセンサ電極SEEを選択する場合、第2センサSE2は液晶表示装置DSPに付加されるセンサ電極SEEを利用する。
【0064】
一方、対象Tx2としては、
図3で既に示した(13)フレームFR及び(14)筐体CAの一方を利用することができる。ここで、上記(13)を選択した場合はフレームFRが導電部CONとして機能し、上記(14)を選択した場合は筐体CAが導電部CONとして機能する。
但し、対象Tx2としては、上記(13)及び(14)に限定されるものではなく、別途、液晶表示装置DSPに導電層を設けることで、上記導電層を対象Rx2として選択することが可能となる。この場合は導電層が導電部CONとして機能する。このような導電層としては、(8)輝度向上フィルムBEFの液晶表示パネルPNLと対向する側の導電層、(9)輝度向上フィルムBEFと光拡散シートDIとの間の導電層、(10)光拡散シートDIと導光体LGとの間の導電層、(11)導光体LGと光反射体RSとの間の導電層、及び(12)光反射体RSの筐体CAと対向する側の導電層、のいずれか一つを挙げることができる。この場合、液晶表示装置DSPには、(8)乃至(12)の何れかの導電層が付加され得る。液晶表示装置DSPにおける導電層の位置に関してはバリエーションをつけることが可能である。
対象Tx2としては、(8)乃至(14)の何れか1つが選択される。対象Tx2として(8)乃至(12)の導電層を選択する場合、第2センサSE2は液晶表示装置DSPに付加される導電層を利用する。
【0065】
例えば、対象Rx2が(2)検出電極DE又は(5)共通電極CEである場合、第2センサSE2は次のように制御される。
制御部は、導電部CONを駆動し、導電部CONと共通電極CE及び検出電極DEの何れか一方の第1電極との第1距離の変化に基づいた第1入力圧力情報を上記第1電極から取り出す。この際、制御部は、導電部CONに第1書込み信号を書込み導電部CONと第1電極との間に第1センサ信号を発生させ上記第1距離の変化に基づいた第1センサ信号の変化を示す第1読取り信号を第1電極から読取る。
【0066】
一方、対象Rx2がセンサ電極SEEである場合、第2センサSE2は次のように制御
される。
制御部は、導電部CONを駆動し、導電部CONとセンサ電極SEEとの距離の変化に基づいた第1入力圧力情報を上記センサ電極SEEから取り出す。この際、制御部は、導電部CONに第1書込み信号を書込み導電部CONとセンサ電極SEEとの間に第1センサ信号を発生させ上記距離の変化に基づいた第1センサ信号の変化を示す第1読取り信号をセンサ電極SEEから読取る。
【0067】
〈第2モードによる圧力検出(第2方式)〉
図14は、第2モードによる第2センシングを第2方式にて行なう場合における、駆動の対象Tx2と、圧力情報を取り出す対象Rx2と、を表で示す図である。
【0068】
図14及び
図3に示すように、第2モードによる第2センシングを第2方式にて行なう場合において、駆動の対象Tx2と、圧力情報(第2入力圧力情報)を取り出す対象Rx2と、が選択される。
対象Rx2としては、
図3で既に示した(13)フレームFR及び(14)筐体CAの一方を利用することができる。ここで、上記(13)を選択した場合はフレームFRが導電部CONとして機能し、上記(14)を選択した場合は筐体CAが導電部CONとして機能する。但し、対象Rx2としては、上記(13)及び(14)に限定されるものではなく、別途、液晶表示装置DSPに(8)乃至(12)の何れかの導電層を設けることで、上記導電層を対象Rx2として選択することが可能となる。この場合は導電層が導電部CONとして機能する。対象Rx2としては、(8)乃至(14)の何れか1つが選択される。
一方、対象Tx2としては、
図3で既に示した(2)検出電極DE及び(5)共通電極CEの一方を利用することができる。但し、対象Tx2としては、上記(2)及び(5)に限定されるものではなく、別途、液晶表示装置DSPに(1),(3),(4),(6)及び(7)の何れかのセンサ電極SEEを設けることで、上記センサ電極SEEを対象Tx2として選択することが可能となる。対象Tx2としては、(1)乃至(7)の何れか1つが選択される。
【0069】
例えば、対象Tx2が(2)検出電極DE又は(5)共通電極CEである場合、第2センサSE2は次のように制御される。
制御部は、共通電極CE及び検出電極DEの何れか一方の第2電極を駆動し、上記第2電極と導電部CONとの第2距離の変化に基づいた第2入力圧力情報を上記導電部CONから取り出す。この際、制御部は、第2電極に第2書込み信号を書込み第2電極と導電部CONとの間に第2センサ信号を発生させ上記第2距離の変化に基づいた第2センサ信号の変化を示す第2読取り信号を導電部CONから読取る。
【0070】
一方、対象Tx2がセンサ電極SEEである場合、第2センサSE2は次のように制御される。
制御部は、センサ電極SEEを駆動し、センサ電極SEEと導電部CONとの距離の変化に基づいた第2入力圧力情報を上記導電部CONから取り出す。この際、制御部は、センサ電極SEEに第2書込み信号を書込みセンサ電極SEEと導電部CONとの間に第2センサ信号を発生させ上記距離の変化に基づいた第2センサ信号の変化を示す第2読取り信号を導電部CONから読取る。
【0071】
〈第1モードによる圧力検出〉
図15は、第1モードによる第2センシングを行なう場合における、駆動の対象Tx2と、圧力情報を取り出す対象Rx2と、接地電位の対象(導電部CON)と、を表で示す図である。
【0072】
図15及び
図3に示すように、第1モードによる第2センシングにおいて、駆動の対象Tx2と、圧力情報(第1入力圧力情報)を取り出す対象Rx2と、接地電位の対象(導電部CON)と、が選択される。ここでは、駆動の対象Tx2と、圧力情報を取り出す対象Rx2と、は同一である。
対象Tx2及び対象Rx2としては、
図3で既に示した(2)検出電極DE及び(5)共通電極CEの一方を利用することができる。但し、対象Tx2,Rx2としては、上記(2)及び(5)に限定されるものではなく、別途、液晶表示装置DSPに(1),(3),(4),(6)及び(7)の何れかのセンサ電極SEEを設けることで、上記センサ電極SEEを対象Tx2,Rx2として選択することが可能となる。対象Tx2,Rx2としては、(1)乃至(7)の何れか1つが選択される。
一方、導電部CONとしては、
図3で既に示した(13)フレームFR及び(14)筐体CAの一方を利用することができる。但し、導電部CONとしては、上記(13)及び(14)に限定されるものではなく、別途、液晶表示装置DSPに(8)乃至(12)の何れかの導電層を設けることで、上記導電層を導電部CONとして選択することが可能となる。導電部CONとしては、(8)乃至(14)の何れか1つが選択される。
【0073】
また、導電部CONとして(8)乃至(12)の導電層を選択する場合、導電層をフレキシブル配線基板を介して制御モジュールCMのグランド部(GND)に接続することにより、導電層を接地電位に設定することができる。導電部CONとして(13)フレームFRを選択する場合、必要に応じて、フレームRを上記制御モジュールCMのグランド部(GND)に接続したり、筐体CAに接続したりすることにより、導電層を接地電位に設定することができる。なお、導電部CONとして(14)筐体CAを選択する場合、必要に応じて、筐体CAを上記制御モジュールCMのグランド部(GND)に接続することができる。
【0074】
例えば、対象Tx2,Rx2が(2)検出電極DE又は(5)共通電極CEである場合、第2センサSE2は次のように制御される。
制御部は、共通電極CE及び検出電極DEの何れか一方の第3電極を駆動し、上記第3電極と導電部CONとの第3距離の変化に基づいた第3入力圧力情報を上記第3電極から取り出す。この際、制御部は、第3電極に第3書込み信号を書込み第3電極と導電部CONとの間に第3センサ信号を発生させ上記第3距離の変化に基づいた第3センサ信号の変化を示す第3読取り信号を第3電極から読取る。
【0075】
一方、対象Tx2,Rx2がセンサ電極SEEである場合、第2センサSE2は次のように制御される。
制御部は、センサ電極SEEを駆動し、センサ電極SEEと導電部CONとの距離の変化に基づいた第3入力圧力情報を上記導電部CONから取り出す。この際、制御部は、センサ電極SEEに第3書込み信号を書込みセンサ電極SEEと導電部CONとの間に第3センサ信号を発生させ上記距離の変化に基づいた第3センサ信号の変化を示す第2読取り信号をセンサ電極SEEから読取る。
【0076】
次に、上述したセンサ付き液晶表示装置DSPに関するいくつかの実施例を例示的に説明する。また、各実施例において、適宜、液晶表示装置DSPの駆動方法についても説明する。
【0077】
(実施例1)
まず、実施例1に係る液晶表示装置DSPの構成について説明する。
図16は、実施例1に係るセンサ付き液晶表示装置DSPの構成を示す断面図である。
図16に示すように、液晶表示装置DSPは、導電層CLをさらに備えている。導電層CLは、光反射対RSの筐体と対向する側に設けられている。フレキシブル配線基板FPC3は、第1分岐部FB1及び第2分岐部FB2を有している。第1分岐部FB1は光源LS(バックライトユニットBL)に接続されている。第2分岐部FB2は導電層CLに接続されている。
【0078】
実施例1において、圧力情報を検出する際、第2モードによる第2センシングを第2方式にて行なう。第2センサSE2を形成する、駆動の対象Tx2と、圧力情報を取り出す対象Rx2と、は次の通りである。
Tx2:共通電極CE(
図14の(5)の共通電極)
Rx2:導電層CL(
図14の(12)の導電層)
バックライトユニットBLは、液晶表示パネルPNLに間隔を空けて配置されている。本実施例1において、液晶表示パネルPNLと導電層CLとの間には空気層又は樹脂層が介在している。導電層CLは、共通電極CEに間隔を空けて配置されている。導電層CLと共通電極CEとの間隔の少なくとも一部は、上記空気層又は樹脂層で形成されている。上記の空気層や男性復帰力を有する樹脂層の存在により、導電層CLと共通電極CEとの間隔は、入力面ISに加わる荷重の大きさに応じて変化可能である。また、入力面ISに加わっていた荷重が取り除かれた際、導電層CLと共通電極CEとの間隔は、時間の経過とともに、元の間隔に復帰可能である。ここで、導電層CLから共通電極CEまでの距離(第2距離)をd2とする。距離d2は、第3方向Zの距離であり、導電層CLの共通電極CEに対向する側の面から共通電極CEの導電層CLに対向する側の面までの距離である。距離d2は、カバー部材CGに加えられる力(押圧力)の大きさ及び上記力が加えられる位置に応じて変化する。
【0079】
また、共通電極CEと導電層CLとの間には容量Cp2が存在する。すなわち、導電層CLは、共通電極CEと静電容量結合する。このため、距離d2に対応した容量Cp2の変化を検出することにより、圧力情報を検出することができる。このため、駆動部(駆動ICチップIC1)は共通電極CEを駆動し、検出部(駆動ICチップIC1、駆動ICチップIC2又は制御モジュールCM)は距離d2の変化に基づいた圧力情報(第2入力圧力情報)を導電層CLから取り出す。詳しくは、駆動部は共通電極CEに第2書込み信号Vw2を書込み、検出部は共通電極CEと導電層CLとの間に第2センサ信号を発生させ距離d2の変化に基づいた第2センサ信号の変化を示す第2読取り信号Vr2を導電層CLから読取る。
【0080】
図17は、
図16に示した導電層CL及び光反射体RSを示す平面図である。なお、
図17は、導電層CLなどを第3方向Zからみた平面図である。
図17に示すように、実施例1において、導電部CONとしての導電層CLは、複数の分割部CL1を有している。複数の分割部CL1は、それぞれ帯状に形成され、第2方向Yに延在し、第1方向Xに間隔を置いて並べられている。分割部CL1は、分割電極Cと交差している。このため、容量Cp2は、分割部CL1と分割電極Cとの各交差部に形成される。導電層CLは、ITO、IZO、ZnOなどの透明な導電材料によって形成され得る。なお、本実施例1では、導電層CLは光反射体RSより筐体CA側に位置しているため、導電層CLは金属などの光透過率の低い導電材料で形成することができ得る。導電層CLを金属などで形成しても、表示画像の視認性に及ぼす悪影響が小さいためである。
【0081】
また、分割部CL1は、第2分岐部FB2に、図示しないリード線を介して間接に接続されていてもよい。この場合、複数のリード線を一部の領域に密集させることにより、第2分岐部FB2の小型化を図ることができる。上記リード線は、分割部CL1と同様に透明な導電材料によって形成してもよいが、透明な導電材料の替わりに金属で形成してもよい。
【0082】
次に、本実施例1に係る液晶表示装置DSPの駆動方法について説明する。
まず、第2モードによる第1センシング駆動について説明する。ここでは、連続する複数回の表示駆動の間に第2モードによる第1センシング駆動を行なう場合を例に説明する。なお、ここで言う1回の表示駆動とは、一水平走査期間における表示駆動であり、第1方向Xに並んだ一行分の画素PXを駆動することを意味している。
【0083】
図18は、実施例1に係る液晶表示装置DSPの駆動方法を説明するためのタイミングチャートであり、F番目の1フレーム期間のうちの第1期間における、制御信号SEL、映像信号Vsig、コモン駆動信号Vcom、書込み信号Vw0、及び読取り信号Vr0を示す図である。
【0084】
図18、並びに
図16及び
図17に示すように、F番目の1フレーム期間であるFフレーム期間の第1期間において、制御部(駆動ICチップIC1、駆動ICチップIC2及び制御モジュールCM)は、各表示期間Pdにおける表示駆動と、第1センシング期間Ps1における第1センシング駆動と、を行なう。
【0085】
各表示期間Pdにおいて、駆動ICチップIC1は制御信号SELR,SELG,SELBにより複数のソース線Sを時分割駆動し、ソース線駆動回路SDは映像信号Vsigを出力し、共通電極駆動回路CDは共通電極(複数の分割電極C)にコモン駆動信号Vcomを与え、液晶表示パネルPNLを駆動する。ここで、ソース線S(3i−2)は、赤色の画素PXに接続され、制御信号SELRはソース線S(3i−2)とソース線駆動回路SDとの接続関係を切替えるために使用される。ソース線S(3i−1)は、緑色の画素PXに接続され、制御信号SELGはソース線S(3i−1)とソース線駆動回路SDとの接続関係を切替えるために使用される。ソース線S(3i)は、青色の画素PXに接続され、制御信号SELBはソース線S(3i)とソース線駆動回路SDとの接続関係を切替えるために使用される。なお、表示期間Pdにおいて、検出電極DE及び導電層CLは、例えば、電気的フローティング状態に固定される。
【0086】
第1センシング期間Ps1において、駆動ICチップIC1は制御信号SELR,SELG,SELBにより上記制御スイッチング素子CSWを非導通状態に維持し、全てのソース線Sを電気的フローティング状態(ハイ−インピーダンス)にする。
第1センシング期間Ps1には第1センサSE1の共通電極CE(Tx1)を駆動する。第1センサSE1を駆動する際、共通電極駆動回路CDは、分割電極Cの少なくとも1個に書込み信号(センサ駆動信号)Vw0を書込む。なお、書込み信号Vw0は、パルス信号である。例えば、書込み信号Vw0のローレベルの電位は、コモン駆動信号Vcomの電位と同一である。
【0087】
駆動ICチップIC2は、第1センシング期間Ps1に、検出電極DEから読取り信号Vr0を読取る。すなわち、入力個所の位置情報を検出電極DE(Rx1)から取り出すことができる。読取り信号Vr0は、分割電極Cと検出電極DEとの間に発生したセンサ信号の変化を示す信号である。例えば、読取り信号Vr0は、分割電極Cと検出電極DEとの間に発生したセンサ信号の変化を示す信号である。なお、第1センシング期間Ps1において、導電層CLは、例えば、電気的フローティング状態に固定される。
【0088】
次に、第2方式にて行なう第2モードによる第2センシング駆動について説明する。ここでは、連続する複数回の表示駆動の間に上記第2センシング駆動を行なう場合を例に説明する。
図19は、実施例1に係る液晶表示装置DSPの駆動方法を説明するためのタイミングチャートであり、F番目の1フレーム期間のうちの第2期間における、制御信号SEL、映像信号Vsig、コモン駆動信号Vcom、第2書込み信号Vw2、及び第2読取り信号Vr2を示す図である。
【0089】
図19、並びに
図16及び
図17に示すように、Fフレーム期間の第2期間において、制御部(駆動ICチップIC1、駆動ICチップIC2及び制御モジュールCM)は、各表示期間Pdにおける表示駆動と、第2センシング期間Ps2における第2センシング駆動と、を行なう。
各表示期間Pdにおける表示駆動は、
図18を用いて説明した表示駆動と同様である。
【0090】
第2センシング期間Ps2において、駆動ICチップIC1は制御信号SELR,SELG,SELBにより上記制御スイッチング素子CSWを非導通状態に維持し、全てのソース線Sを電気的フローティング状態(ハイ−インピーダンス)にする。
第2センシング期間Ps2には第2センサSE2の共通電極CE(Tx2)を駆動する。第2センサSE2を駆動する際、共通電極駆動回路CDは、分割電極Cの1個又は複数個又は全部に第2書込み信号(第2センサ駆動信号)Vw2を書込む。なお、第2書込み信号Vw2は、パルス信号である。例えば、第2書込み信号Vw2のローレベルの電位は、コモン駆動信号Vcomの電位と同一である。
【0091】
検出部(駆動ICチップIC1、駆動ICチップIC2、又は制御モジュールCM)は、第2センシング期間Ps2に、導電層CL(1個又は複数個又は全部の分割部CL1)から第2読取り信号Vr2を読取る。すなわち、押圧個所の圧力情報(第2入力圧力情報)を導電層CL(Rx2)から取り出すことができる。第2読取り信号Vr2は、分割電極Cと分割部CL1との間に発生した第2センサ信号の変化を示す信号である。例えば、第2読取り信号Vr2は、分割電極Cと分割部CL1との間に発生した第2センサ信号の変化を示す信号である。なお、第2センシング期間Ps2において、検出電極DEは、例えば、電気的フローティング状態に固定される。
【0092】
(実施例2)
次に、実施例2に係る液晶表示装置DSPの構成について説明する。
図20は、実施例2に係るセンサ付き液晶表示装置DSPの構成を示す断面図である。
【0093】
図20に示すように、筐体CAは導電材料としてのアルミニウムで形成されている。筐体CAの電位は制御モジュールCMのグランド部(GND)の接地電位である。実施例2において、圧力情報を検出する際、第1モードによる第2センシングを行なう。第2センサSE2を形成する、駆動の対象Tx2と、圧力情報を取り出す対象Rx2と、接地電位の対象(導電部CON)と、は次の通りである。
Tx2:共通電極CE(
図15の(5)の共通電極)
Rx2:共通電極CE(
図15の(5)の共通電極)
CON:筐体CA(
図15の(14)の筐体)
筐体CAは、液晶表示パネルPNLに間隔を空けて配置されている。本実施例2において、液晶表示パネルPNLと筐体CAとの間には空気層又は樹脂層が介在している。すなわち、液晶表示装置DSPは、液晶表示パネルPNLとバックライトユニットBLとの間の空気層又は樹脂層と、バックライトユニットBLと筐体CAとの間の空気層又は樹脂層と、の少なくとも一方を有している。筐体CAと共通電極CEとの間隔の少なくとも一部は、上記空気層又は樹脂層で形成されている。上記の空気層や樹脂層の存在により、筐体CAと共通電極CEとの間隔は、入力面ISに加わる荷重の大きさに応じて変化可能である。また、入力面ISに加わっていた荷重が取り除かれた際、筐体CAと共通電極CEとの間隔は、時間の経過とともに、元の間隔に復帰可能である。ここで、筐体CAから共通電極CEまでの距離(第3距離)をd3とする。距離d3は、第3方向Zの距離であり、筐体CAの共通電極CEに対向する側の面から共通電極CEの筐体CAに対向する側の面までの距離である。距離d3は、カバー部材CGに加えられる力(押圧力)の大きさ及び上記力が加えられる位置に応じて変化する。
【0094】
また、共通電極CEと筐体CAとの間には容量Cp3が存在する。すなわち、共通電極CEは、筐体CAと静電容量結合する。このため、距離d3に対応した容量Cp3の変化を検出することにより、圧力情報を検出することができる。このため、駆動部(駆動ICチップIC1)は共通電極CEを駆動し、検出部(駆動ICチップIC1)は距離d3の変化に基づいた圧力情報(第3入力圧力情報)を共通電極CEから取り出す。詳しくは、駆動部は共通電極CEに第3書込み信号Vw3を書込み、検出部は共通電極CEと筐体CAとの間に第3センサ信号を発生させ距離d3の変化に基づいた第3センサ信号の変化を示す第3読取り信号Vr3を共通電極CEから読取る。
【0095】
次に、本実施例2に係る液晶表示装置DSPの駆動方法について説明する。
まず、第2モードによる第1センシング駆動について説明する。
図21は、実施例2に係る液晶表示装置DSPの駆動方法を説明するためのタイミングチャートであり、F番目の1フレーム期間のうちの第1期間における、制御信号SEL、映像信号Vsig、コモン駆動信号Vcom、書込み信号Vw0、及び読取り信号Vr0を示す図である。
【0096】
図21、及び
図20に示すように、F番目の1フレーム期間であるFフレーム期間の第1期間において、制御部(駆動ICチップIC1、駆動ICチップIC2及び制御モジュールCM)は、各表示期間Pdにおける表示駆動と、第1センシング期間Ps1における第1センシング駆動と、を行なう。なお、実施例2における表示駆動及び第1センシング駆動は、実施例1における表示駆動及び第1センシング駆動と同様に行なわれる。なお、筐体CAの電位は制御モジュールCMのグランド部(GND)の接地電位である。
【0097】
次に、第1モードによる第2センシング駆動について説明する。ここでは、連続する複数回の表示駆動の間に上記第2センシング駆動を行なう場合を例に説明する。
図22は、実施例2に係る液晶表示装置DSPの駆動方法を説明するためのタイミングチャートであり、F番目の1フレーム期間のうちの第2期間における、制御信号SEL、映像信号Vsig、コモン駆動信号Vcom、第3書込み信号Vw3、及び第3読取り信号Vr3を示す図である。
【0098】
図22、及び
図20に示すように、Fフレーム期間の第2期間において、制御部(駆動ICチップIC1、駆動ICチップIC2及び制御モジュールCM)は、各表示期間Pdにおける表示駆動と、第2センシング期間Ps2における第2センシング駆動と、を行なう。
各表示期間Pdにおける表示駆動は、上述した表示駆動と同様である。
【0099】
第2センシング期間Ps2において、駆動ICチップIC1は制御信号SELR,SELG,SELBにより上記制御スイッチング素子CSWを非導通状態に維持し、全てのソース線Sを電気的フローティング状態(ハイ−インピーダンス)にする。
第2センシング期間Ps2には第2センサSE2の共通電極CE(Tx2)を駆動する。第2センサSE2を駆動する際、共通電極駆動回路CDは、分割電極Cの1個又は複数個又は全部に第3書込み信号(第3センサ駆動信号)Vw3を書込む。なお、第3書込み信号Vw3は、パルス信号である。例えば、第3書込み信号Vw3のローレベルの電位は、コモン駆動信号Vcomの電位と同一である。
【0100】
検出部(駆動ICチップIC1、駆動ICチップIC2、又は制御モジュールCM)は、第2センシング期間Ps2に、共通電極CE(上述した分割電極Cの1個又は複数個又は全部)から第3読取り信号Vr3を読取る。すなわち、押圧個所の圧力情報(第3入力圧力情報)を共通電極CE(Rx2)から取り出すことができる。第3読取り信号Vr3は、分割電極Cと筐体CAとの間に発生した第3センサ信号の変化を示す信号である。例えば、第3読取り信号Vr3は、分割電極Cと筐体CAとの間に発生した第3センサ信号の変化を示す信号である。なお、第2センシング期間Ps2において、検出電極DEは、例えば、電気的フローティング状態に固定される。なお、筐体CAの電位は制御モジュールCMのグランド部(GND)の接地電位である。
【0101】
(実施例3)
次に、実施例3に係る液晶表示装置DSPの構成について説明する。
図23は、実施例3に係るセンサ付き液晶表示装置DSPの構成を示す断面図である。
図23に示すように、液晶表示装置DSPは、センサ電極SEEをさらに備えている。センサ電極SEEは、第1絶縁基板10のバックライトユニットBLと対向する側に設けられている。フレキシブル配線基板FPC3は、第1分岐部FB1及び第2分岐部FB2を有している。第1分岐部FB1は光源LS(バックライトユニットBL)に接続されている。第2分岐部FB2はセンサ電極SEEに接続されている。筐体CAは導電材料としてのアルミニウムで形成されている。筐体CAの電位は制御モジュールCMのグランド部(GND)の接地電位である。
【0102】
実施例3において、圧力情報を検出する際、第1モードによる第2センシングを行なう。第2センサSE2を形成する、駆動の対象Tx2と、圧力情報を取り出す対象Rx2と、接地電位の対象(導電部CON)と、は次の通りである。
Tx2:センサ電極SEE(
図15の(7)のセンサ電極)
Rx2:センサ電極SEE(
図15の(7)のセンサ電極)
CON:筐体CA(
図15の(14)の筐体)
筐体CAは、液晶表示パネルPNLに間隔を空けて配置されている。本実施例3において、液晶表示パネルPNLと筐体CAとの間には空気層又は樹脂層が介在している。すなわち、液晶表示装置DSPは、液晶表示パネルPNLとバックライトユニットBLとの間の空気層又は樹脂層と、バックライトユニットBLと筐体CAとの間の空気層又は樹脂層と、の少なくとも一方を有している。筐体CAとセンサ電極SEEとの間隔の少なくとも一部は、上記空気層又は樹脂層で形成されている。上記の空気層や樹脂層の存在により、筐体CAとセンサ電極SEEとの間隔は、入力面ISに加わる荷重の大きさに応じて変化可能である。また、入力面ISに加わっていた荷重が取り除かれた際、筐体CAとセンサ電極SEEとの間隔は、時間の経過とともに、元の間隔に復帰可能である。ここで、筐体CAからセンサ電極SEEまでの距離(第3距離)をd3とする。距離d3は、第3方向Zの距離であり、筐体CAのセンサ電極SEEに対向する側の面からセンサ電極SEEの筐体CAに対向する側の面までの距離である。距離d3は、カバー部材CGに加えられる力(押圧力)の大きさ及び上記力が加えられる位置に応じて変化する。
【0103】
また、センサ電極SEEと筐体CAとの間には容量Cp3が存在する。すなわち、センサ電極SEEは、筐体CAと静電容量結合する。このため、距離d3に対応した容量Cp3の変化を検出することにより、圧力情報を検出することができる。このため、駆動部(駆動ICチップIC1、駆動ICチップIC2、又は制御モジュールCM)はセンサ電極SEEを駆動し、検出部(駆動ICチップIC1、駆動ICチップIC2、又は制御モジュールCM)は距離d3の変化に基づいた圧力情報(第3入力圧力情報)をセンサ電極SEEから取り出す。詳しくは、駆動部はセンサ電極SEEに第3書込み信号Vw3を書込み、検出部はセンサ電極SEEと筐体CAとの間に第3センサ信号を発生させ距離d3の変化に基づいた第3センサ信号の変化を示す第3読取り信号Vr3をセンサ電極SEEから読取る。
【0104】
図24は、
図23に示したセンサ電極SEE及び筐体CAを示す平面図である。なお、
図24は、センサ電極SEEなどを第3方向Zの逆方向からみた平面図である。
図24に示すように、実施例3において、センサ電極SEEは、複数の分割電極SEE1を有している。複数の分割電極SEE1は、それぞれ矩形状に形成され、第1方向X及び第2方向Yに互いに間隔を空けてマトリクス状に並べられている。このため、容量Cp3は、各分割電極SEE1と筐体CAとの間に形成される。センサ電極SEEは、ITO、IZO、ZnOなどの透明な導電材料によって形成されている。
また、分割電極SEE1は、第2分岐部FB2に、図示しないリード線を介して間接に接続されていてもよい。上記リード線は、分割電極SEE1と同様に透明な導電材料によって形成してもよいが、透明な導電材料の替わりに金属で形成してもよい。なお、筐体CAは、複数の分割電極SEE1と対向し連続的に形成された導電面を有している。
【0105】
次に、本実施例3に係る液晶表示装置DSPの駆動方法について説明する。
まず、第2モードによる第1センシング駆動について説明する。
図25は、実施例3に係る液晶表示装置DSPの駆動方法を説明するためのタイミングチャートであり、F番目の1フレーム期間のうちの第1期間における、制御信号SEL、映像信号Vsig、コモン駆動信号Vcom、書込み信号Vw0、及び読取り信号Vr0を示す図である。
【0106】
図25、並びに
図23及び
図24に示すように、F番目の1フレーム期間であるFフレーム期間の第1期間において、制御部(駆動ICチップIC1、駆動ICチップIC2及び制御モジュールCM)は、各表示期間Pdにおける表示駆動と、第1センシング期間Ps1における第1センシング駆動と、を行なう。なお、実施例3における表示駆動及び第1センシング駆動は、実施例1及び実施例2における表示駆動及び第1センシング駆動と同様に行なわれる。なお、筐体CAの電位は制御モジュールCMのグランド部(GND)の接地電位である。
【0107】
次に、第1モードによる第2センシング駆動について説明する。ここでは、連続する複数回の表示駆動の間に上記第2センシング駆動を行なう場合を例に説明する。
図26は、実施例3に係る液晶表示装置DSPの駆動方法を説明するためのタイミングチャートであり、F番目の1フレーム期間のうちの第2期間における、制御信号SEL、映像信号Vsig、コモン駆動信号Vcom、第3書込み信号Vw3、及び第3読取り信号Vr3を示す図である。
【0108】
図26、並びに
図23及び
図24に示すように、Fフレーム期間の第2期間において、制御部(駆動ICチップIC1、駆動ICチップIC2及び制御モジュールCM)は、各表示期間Pdにおける表示駆動と、第2センシング期間Ps2における第2センシング駆動と、を行なう。
各表示期間Pdにおける表示駆動は、上述した表示駆動と同様である。
【0109】
第2センシング期間Ps2において、駆動ICチップIC1は制御信号SELR,SELG,SELBにより上記制御スイッチング素子CSWを非導通状態に維持し、全てのソース線Sを電気的フローティング状態(ハイ−インピーダンス)にする。
第2センシング期間Ps2には第2センサSE2のセンサ電極SEE(Tx2)を駆動する。第2センサSE2を駆動する際、駆動部(駆動ICチップIC1、駆動ICチップIC2、又は制御モジュールCM)は、分割電極SEE1の1個又は複数個又は全部に第3書込み信号(第3センサ駆動信号)Vw3を書込む。なお、第3書込み信号Vw3は、パルス信号である。例えば、第3書込み信号Vw3のローレベルの電位は、コモン駆動信号Vcomの電位と同一である。
【0110】
検出部(駆動ICチップIC1、駆動ICチップIC2、又は制御モジュールCM)は、第2センシング期間Ps2に、センサ電極SEE(上述した分割電極SEE1の1個又は複数個又は全部)から第3読取り信号Vr3を読取る。すなわち、押圧個所の圧力情報(第3入力圧力情報)をセンサ電極SEE(Rx2)から取り出すことができる。第3読取り信号Vr3は、センサ電極SEEと筐体CAとの間に発生した第3センサ信号の変化を示す信号である。例えば、第3読取り信号Vr3は、分割電極SEE1と筐体CAとの間に発生した第3センサ信号の変化を示す信号である。なお、第2センシング期間Ps2において、検出電極DEは、例えば、電気的フローティング状態に固定される。なお、筐体CAの電位は制御モジュールCMのグランド部(GND)の接地電位である。
【0111】
上記のように構成された実施形態に係るセンサ付き液晶表示装置DSP及びその駆動方法によれば、液晶表示装置DSPは、第1センサSE1及び第2センサSE2の2種類のセンサを有している。第1センサSE1は、入力面ISに指などが接触又は接近した個所の位置情報を検出することができる。第2センサSE2は、入力面ISに加えられる力(押圧力)の大きさを検出することができる。第2センサSE2の構成次第では、第2センサSE2は、入力面ISにおいて、力が加えられる位置に関しても検出することができる。
【0112】
例えば、第1センサSE1を用いた第1センシングと、第2センサSE2を用いた第2センシングと、を行なうことが可能な液晶表示装置DSPは、各種のアプリケーションの使用を可能にする。いくつかのアプリケーションについて、例示的に説明する。
(アプリケーション1)
図27に示すように、上記第1入力手段及び上記第2入力手段として機能するペンを用いて、液晶表示装置DSPの入力面ISに文字入力した場合、液晶表示装置DSPは、筆圧の情報に関しても表示することができる。この例では、筆圧が弱い状態にて入力面ISに線の入力があった場合に、液晶表示装置DSPは幅の小さい線L1を表示している。一方、筆圧が強い状態にて入力面ISに線の入力があった場合に、液晶表示装置DSPは線L1より相対的に幅の大きい線L2を表示している。液晶表示装置DSPは、まるで毛筆で書いたかのような画像(映像)を表示することができるものである。
(アプリケーション2)
図28に示すように、入力面ISのある領域に対して指で押し込みを行なった場合、液晶表示装置DSPは、押し込みがあった個所の位置と圧力を特定することができる。液晶表示装置DSPは、2本(複数本)の指による押し込みに対しても対応可能なものである。
上述したことから、入力位置及び入力圧力を検出することができるセンサ付き液晶表示装置DSP及びその駆動方法を得ることができる。
【0113】
本発明の実施形態を説明したが、上述した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0114】
例えば、導電層CL及びセンサ電極SEEのそれぞれ形状は、上述した例に限定されるものではなく、種々変形可能である。ここでは、代表としてセンサ電極SEEを例に説明する。
図29に示すように、センサ電極SEEは、表示領域DAの外側に位置した複数の分割電極SEE1を有していてもよい。ここでは、分割電極SEE1は入力面ISの四隅に配置されている。この場合、センサ電極SEEは、透明な導電材料で形成したり、光透過率の低い導電材料で形成したり、することができる。各分割電極SEE1が駆動され、各分割電極SEE1から圧力情報を取り出される。
なお、分割電極SEE1の少なくとも一部を表示領域DA内に配置する必要がある場合、表示領域DA内に、分割電極SEE1に間隔を置いてダミー部を配置してもよい。なお、ダミー部は電気的にフローティング状態にある。この場合、分割電極SEE1及びダミー部を透明な導電材料で形成することにより、分割電極SEE1の輪郭、分割電極SEE1の形状などを利用者に視認させ難くすることができる。
また、センサ電極SEEは、5個以上の分割電極SEE1を有していてもよく、分割電極SEE1の数を増やすことにより、任意の個所の圧力情報を検出することができる。
図30に示すように、センサ電極SEEは、表示領域DAの外側に位置し、矩形枠状に形成されていてもよい。なお、センサ電極SEEの少なくとも一部を表示領域DA内に位置していてもよい。
図31に示すように、センサ電極SEEは、分割されることなく、表示領域DAにおいて連続的に形成された単個の平板電極であってもよい。
【0115】
分割電極Cが第2方向Yに延在し、検出電極DEが第1方向Xに延在していてもよい。上述した距離d2,d3などの距離dを変化できるようにするため、上述したように、物と物との間に上記空気層を介在させてもよいが、空気層の替わりに、上記樹脂層を介在させてもよい。また、物と物との間に介在させる部材は樹脂層に限定されるものではなく、伸縮性のある絶縁部材であってもよい。
【0116】
駆動ICチップIC1及び駆動ICチップIC2は、一体に形成されていてもよい。すなわち、駆動ICチップIC1及び駆動ICチップIC2は、単一の駆動ICチップに集約されていてもよい。この場合、上記単一の駆動ICチップは、液晶表示パネルPNL、第1センサSE1及び第2センサSE2を駆動したり、第1センサSE1から位置情報を検出したり、第2センサSE2から圧力情報を検出したり、できればよい。
上述した制御部は、駆動ICチップIC1,IC2及び制御モジュールCMに限定されるものではなく、種々変形可能であり、液晶表示パネルPNL、第1センサSE1及び第2センサSE2を電気的に制御することができるものであればよい。
【0117】
上述した実施形態では、表示装置として、液晶表示装置を例に開示した。しかし、上述した実施形態は、有機EL(electroluminescent)表示装置、その他の自発光型表示装置、あるいは電気泳動素子等を有する電子ペーパ型表示装置等、あらゆるフラットパネル型の表示装置に適用可能である。また、上述した実施形態は、中小型の表示装置から大型の表示装置まで、特に限定することなく適用が可能であることは言うまでもない。
以下に、本願出願の原出願に記載された発明を付記する。
[1]共通電極を有する表示パネルと、検出電極と、前記表示パネル及び前記検出電極に間隔を空けて配置された導電部と、制御部と、を備え、
前記制御部は、
画像を表示する表示期間に共通電極を駆動し、
前記表示期間から外れた第1センシング期間に、前記共通電極又は前記検出電極を駆動し前記検出電極から入力位置情報を取り出し、
前記表示期間及び前記第1センシング期間から外れた第2センシング期間に、
前記導電部を駆動し前記導電部と前記共通電極及び前記検出電極の何れか一方の第1電極との第1距離の変化に基づいた第1入力圧力情報を前記第1電極から取り出し、又は、
前記共通電極及び前記検出電極の何れか一方の第2電極を駆動し前記第2電極と前記導電部との第2距離の変化に基づいた第2入力圧力情報を前記導電部から取り出し、又は、
前記共通電極及び前記検出電極の何れか一方の第3電極を駆動し前記第3電極と前記導電部との第3距離の変化に基づいた第3入力圧力情報を前記第3電極から取り出す、
センサ付き表示装置。
[2]前記制御部は、
前記第2入力圧力情報を前記導電部から取り出す際、前記共通電極に第2書込み信号を書込み前記共通電極と前記導電部との間に第2センサ信号を発生させ前記第2距離の変化に基づいた前記第2センサ信号の変化を示す第2読取り信号を前記導電部から読取る、
[1]に記載のセンサ付き表示装置。
[3]前記制御部は、
前記第3入力圧力情報を前記共通電極から取り出す際、前記共通電極に第3書込み信号を書込み前記共通電極と前記導電部との間に第3センサ信号を発生させ前記第3距離の変化に基づいた前記第3センサ信号の変化を示す第3読取り信号を前記共通電極から読取る、
[1]に記載のセンサ付き表示装置。
[4]前記導電部は、前記第3入力圧力情報を前記共通電極から取り出す際、接地電位に設定される、
[3]に記載のセンサ付き表示装置。
[5]前記表示パネルに間隔を空けて対向配置され、前記表示パネルと前記導電部との間に位置した導光体と、前記導光体に光を放出する光源と、前記導光体と前記導電部との間に位置した光反射体と、を有し、前記表示パネルに光を放出するバックライトユニットをさらに備え、
前記表示パネルは、前記バックライトユニットと前記共通電極との間に位置した第1基板と、前記第1基板と対向し前記共通電極と前記検出電極との間に位置した第2基板と、を有する、
[1]に記載のセンサ付き表示装置。
[6]前記共通電極は、第1方向にそれぞれ延在し互いに間隔を置いて並べられた複数の分割電極を有し、
前記導電部は、前記第1方向に交差する第2方向にそれぞれ延在し互いに間隔を置いて並べられた複数の分割部を有し、
前記制御部は、
前記第1入力圧力情報を前記共通電極から取り出す際、前記複数の分割部の少なくとも一を駆動し、前記複数の分割電極の少なくとも一から前記第1入力圧力情報を取り出し、又は
前記第2入力圧力情報を前記導電部から取り出す際、前記複数の分割電極の少なくとも一を駆動し、前記複数の分割部の少なくとも一から前記第2入力圧力情報を取り出す、
[5]に記載のセンサ付き表示装置。
[7]前記表示パネルに間隔を空けて対向配置され前記表示パネルに光を放出するバックライトユニットをさらに備え、
前記表示パネルは、前記バックライトユニットと前記共通電極との間に位置した第1基板と、前記第1基板と対向し前記共通電極と前記検出電極との間に位置した第2基板と、を有し、
前記導電部は、前記表示パネル、前記検出電極、前記制御部及び前記バックライトユニットを収容する筐体である、
[1]に記載のセンサ付き表示装置。
[8]共通電極を有する表示パネルと、検出電極と、センサ電極と、前記表示パネル、前記検出電極及び前記センサ電極に間隔を空けて配置された導電部と、制御部と、を備え、
前記制御部は、
画像を表示する表示期間に共通電極を駆動し、
前記表示期間から外れた第1センシング期間に、前記共通電極又は前記検出電極を駆動し前記検出電極から入力位置情報を取り出し、
前記表示期間及び前記第1センシング期間から外れた第2センシング期間に、
前記導電部を駆動し前記導電部と前記センサ電極との距離の変化に基づいた第1入力圧力情報を前記センサ電極から取り出し、又は、
前記センサ電極を駆動し前記距離の変化に基づいた第2入力圧力情報を前記導電部から取り出し、又は、
前記センサ電極を駆動し前記距離の変化に基づいた第3入力圧力情報を前記センサ電極から取り出す、
センサ付き表示装置。
[9]前記制御部は、
前記第3入力圧力情報を前記センサ電極から取り出す際、前記センサ電極に第3書込み信号を書込み前記センサ電極と前記導電部との間に第3センサ信号を発生させ前記距離の変化に基づいた前記第3センサ信号の変化を示す第3読取り信号を前記センサ電極から読取る、
[8]に記載のセンサ付き表示装置。
[10]前記導電部は、前記第3入力圧力情報を前記センサ電極から取り出す際、接地電位に設定される、
[9]に記載のセンサ付き表示装置。
[11]前記表示パネルは、前記センサ電極と前記共通電極との間に位置した第1基板と、前記第1基板と対向し前記共通電極と前記検出電極との間に位置した第2基板と、を有し、
前記センサ電極は、前記第1基板の前記導電部と対向する側に位置し、
前記導電部は、前記表示パネル、前記検出電極及び前記制御部を収容する筐体である、
[8]に記載のセンサ付き表示装置。
[12]前記センサ電極は、互いに間隔を置いて並べられた複数の分割電極を有し、
前記導電部は、前記複数の分割電極と対向し連続的に形成され、
前記制御部は、前記第3入力圧力情報を前記センサ電極から取り出す際、前記複数の分割電極の少なくとも一を駆動し、前記駆動した分割電極から前記第3入力圧力情報を取り出す、
[11]に記載のセンサ付き表示装置。
[13]前記間隔の少なくとも一部は、前記表示パネルと前記導電部との間に介在した空気層で形成されている、
[1]又は[8]に記載のセンサ付き表示装置。
[14]前記制御部は、
前記表示期間に前記共通電極を駆動する際、前記共通電極にコモン駆動信号を与え、
前記検出電極から前記入力位置情報を取り出す際、前記共通電極を駆動し前記検出電極から前記入力位置情報を取り出す、
[1]又は[8]に記載のセンサ付き表示装置。