(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ゲームフィールド上に1以上のゲームキャラクタを表示するゲーム画面を生成し、複数のユーザの参加を許容するゲームの処理を実行するコンピュータの制御方法であって、
前記複数のユーザのうち1人のユーザにより撮像された被写体に係る画像に含まれた被写体を加工した加工画像を取得する画像取得ステップと、
前記画像が撮像された位置を示す位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記位置情報取得ステップにおいて取得される位置情報と、前記ゲームフィールド上の位置とを対応付ける対応ステップと、
前記対応ステップにより対応付けた前記ゲームフィールド上の位置に、前記画像取得ステップにおいて取得された前記加工画像により生成されたゲームキャラクタを配置する配置ステップと、
ユーザの操作に基づき、当該ユーザのユーザキャラクタの移動処理を実行する移動処理ステップと、
前記ユーザキャラクタが前記ゲームフィールド上の前記位置情報に対応付けられた位置を視界に収める位置に到達した場合に前記ゲームキャラクタを所定のアルゴリズムに従って動作させたゲーム画面を生成する生成ステップと、
前記ユーザキャラクタを操作するユーザが視聴する表示媒体の表示画面に前記ゲーム画面を出力する出力ステップとを含むことを特徴とする制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係るゲームプログラム、情報処理装置の一実施態様について、図面を参照しながら、説明する。
<実施の形態>
【0013】
本発明に係るゲームプログラムは、ゲームフィールド上に1以上のゲームキャラクタを表示するゲーム画面を生成するゲームプログラムであって、コンピュータに、画像取得機能と、位置情報取得機能と、対応機能と、配置機能と、移動処理機能と、生成機能と、出力機能とを実現させる。
【0014】
上記画像取得機能は、ユーザにより撮像された被写体に係る画像を取得する。画像の取得は、ユーザがコンピュータに送信したものを受信することで取得することともよいし、コンピュータが、画像が記憶されている記録媒体にアクセスして取得することとしてもよい。また、被写体に係る画像は、被写体そのものの写真であってもよいし、撮像した画像に対して何等かの加工を施したものであってもよい。
【0015】
上記位置情報取得機能は、画像が撮像された位置を特定できる情報を取得する。位置情報は、例えば、大まかにある程度の位置を特定できる情報(例えば建物の名称や町の名称、通りの名称)であってもよいし、GPSなどにより取得される経度、緯度の情報などであってもよい。
上記対応機能は、取得した位置情報とゲームフィールド上の位置とを対応付ける。すなわち、現実の位置を、ゲームフィールド上の位置に落とし込む。
【0016】
上記配置機能は、対応付けたゲームフィールド上の位置に、画像取得機能により取得された画像に基づく画像のゲームキャラクタを配置する。画像取得機能により取得された画像に基づく画像のゲームキャラクタは、ゲームにおいてコンピュータにより、所定のアルゴリズムに従って操作されるキャラクタの電子データであり、当該ゲームキャラクタの表示画像の少なくとも一部にユーザが撮像した画像に基づく画像が用いられているものである。当該ゲームキャラクタは、ゲーム上の各種のパラメータ(例えば、名前、体力、攻撃力、防御力、速度、所持アイテムなど様々にある)が設定されていてもよい。
【0017】
上記移動処理機能は、ユーザの操作に基づいてユーザキャラクタの移動処理を実行する。ユーザキャラクタとは、ゲームにおいて、ユーザが操作可能なキャラクタの電子データであり、各種パラメータ(例えば、名前、体力、攻撃力、防御力、速度、所持アイテムなど様々にある。)が設定されることとしてもよい。ユーザの操作は、コンピュータに付随するコントローラの入力を受け付けるものであってもよいし、コンピュータが接続されているネットワーク越しに別の機器からの操作情報を受信して実現されるものであってもよい。
【0018】
上記生成機能は、ユーザキャラクタが前記ゲームフィールド上の前記位置情報に対応付けられた位置を視界に収める位置に到達した場合に前記ゲームキャラクタを所定のアルゴリズムに従って動作させたゲーム画面を生成する。
【0019】
上記出力機能は、ユーザキャラクタを操作するユーザが視聴する表示媒体の表示画面に前記ゲーム画面を出力する。当該表示画面は、コンピュータに備えられたものであってもよいし、ネットワーク越しにコンピュータに接続されたものであってもよい。また、画像の出力は、表示すべき画像を示す画像のピクセルデータを出力するだけでもよい。
【0020】
また、上記ゲームプログラムにおいて、画像取得機能は、ユーザが被写体を撮像した画像を加工した加工画像を上記被写体に係る画像として取得する。つまり、被写体に係る画像は被写体に基づくものであればどのような画像であってもよく、加工、未加工を問わない。
【0021】
また、上記ゲームプログラムは、上記コンピュータに、上記画像取得機能が取得した画像を加工する加工機能を実現させる。そして、上記配置機能は、当該加工機能により加工された画像に基づくゲームキャラクタを配置する。
また、上記ゲームプログラムは、上記コンピュータに、さらに、判定機能と付与機能とを実現させる。
上記判定機能は、上記位置情報取得機能により取得された位置が特定の範囲内に含まれるか否かを判定する。
上記付与機能は、判定機能が肯定的な判定をした場合に、画像を撮像したユーザのユーザキャラクタに、ゲーム上の特定のアイテムを付与する。
また、上記ゲームプログラムは、上記コンピュータに、さらに、獲得機能を実現させる。
【0022】
獲得機能は、ゲームが対戦ゲームである場合であって、特定の位置に配置したゲームキャラクタを討伐したときには、特定のアイテムをユーザキャラクタに獲得させる。獲得させるとは、特定のアイテムをユーザキャラクタの所持アイテムとすることである。
また、本発明に係る画像出力装置は、画像取得手段と、位置情報取得手段と、生成手段と、画像出力手段とを備える。
画像取得手段は、ユーザにより撮像された被写体に係る画像を取得する。
位置情報取得手段は、画像が撮像された位置を示す位置情報を取得する。
【0023】
生成手段は、位置情報取得手段により取得された位置情報の風景を撮像した画像を表示する際に、画像取得手段が取得した画像に基づく画像を、風景を撮像した画像に重畳した風景画像を生成する。
【0024】
画像出力手段は、生成された風景画像を出力する。ここで出力するとは、画像出力装置に備えられた表示媒体に当該風景画像を表示することであってもよいし、画像出力装置に接続された外部の表示媒体に当該風景画像の画像データを送信することであってもよい。
【0025】
また、上記生成手段は、さらに、地図画像を生成するものであって、位置情報により示される位置を含む地図画像を生成する場合には、画像取得手段が取得した画像に基づく画像を、当該画像に対応付けられている位置情報に基づく位置に対応付けて重畳した地図画像を生成することとしてもよい。そして、画像出力手段は、さらに、生成された地図画像を出力することとしてもよい。
【0026】
また、画像出力装置は、画像取得手段が取得した画像を加工する加工手段を備えることとしてもよく、この場合に、生成手段は、加工手段が加工した画像を、前記風景を撮像した画像に重畳した画像を生成することとしてもよい。
また、画像出力装置は、さらに、判定手段と支払手段とを備えることとしてもよい。
判定手段は、位置情報取得手段が取得した位置情報が特定の範囲内に含まれるか否かを判定する。
支払手段は、判定手段が肯定的な判定をした場合に、画像を撮像したユーザに対して報酬を支払う。
以下、詳細に説明する。
<概要>
本実施の形態に係るゲームプログラムは、所謂、ウェブブラウザゲームと呼称されるものの一種である。
【0027】
すなわち、ユーザが、サーバにPCやスマートフォンなどの情報処理端末を利用してアクセスし、サーバが提供する画像を見て、ゲームにおける行動を決定して遊ぶ類のゲームである。そして、当該ゲームにおいては、ユーザがアップロードした画像を利用する。
【0028】
したがって、
図1に示すように、ユーザは、デジカメ210、スマートフォン220、PC230、携帯電話240を用いて、ネットワーク300を介してサーバにアクセスし、それぞれでユーザが撮影した画像をサーバ100に送信する。なお、ここでは、基本的にユーザがアップロードする画像は、ユーザが自身を撮影した画像であって、撮影した撮影画像そのものであってもよいし、撮影した画像に対して何等かの加工を施した加工画像であってもよい。
【0029】
情報処理装置たるサーバ100は、ゲームを提供するゲームサーバであり、ユーザによりアップロードされたアップロード画像または加工画像をゲーム内の地図上に表示する。このとき、サーバ100は、アップロード画像がアップロードされた箇所または撮影された箇所に対応する位置にアップロード画像または加工画像を配置する。
【0030】
これにより、ユーザがアップロードした箇所や撮影した箇所などユーザに縁のある場所に、ユーザがアップロードした画像、アップロードした画像に基づいて生成されたゲームキャラクタが配置されることにより、ユーザのゲームに対する親近感を増し、また、ゲームに対する興趣性を向上させることができる。
<構成>
図2は、サーバ100の機能構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、サーバ100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを含む。
【0031】
通信部110は、ネットワーク300を介して、ネットワーク300に接続されている各種機器と通信を実行する機能を有する。サーバ100の通信相手の機器としては、無線、有線を問わず通信を実行する機能を備えていればよく、例えば、
図1に示すように、デジタルカメラ、スマートフォン、PC、携帯電話機などがある。通信部110は、ネットワークを介して各種機器から受信したアップロード画像を制御部130に伝達する。また、通信部110は、制御部130から受け取ったゲームに係る表示データを、サーバ200にアクセスしてゲームをプレイする機器に送信する。
【0032】
記憶部120は、サーバ100が動作するうえで必要とする各種プログラムならびにデータを記憶する機能を有する。記憶部120は、情報を記憶する機能を備えていればよく、例えば、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の各種記録媒体により実現することができる。記憶部120は、以下のデータを保持する。
【0033】
(1)画像加工部132が画像の加工を実行するためのデータ(顔画像の加工を行う場合の顔の各パーツの画像データや不可するパーツ(例えば動物の耳や角など)の画像データ、顔画像に付加する胴体の画像データ、画像を変形する(例えば、顔を細くしたり、丸めたりするなどの変形)加工を行う場合のアルゴリズムなど)。
(2)アップロードされた画像および画像加工部132により加工された画像
(3)ゲームで用いるマップ画像
(4)ゲームで背景として用いる風景画像(ストリートビュー画像)
【0034】
(5)ゲームをプレイするユーザの情報(例えば、ゲーム上でのユーザのアカウント情報(ユーザIDとパスワード)、ユーザに対応づけたユーザが使用するキャラクタの情報)
(6)アップロード画像とその配置箇所を示した配置情報300。配置情報300の詳細については後述する。
(7)ゲーム上でユーザに与える報酬を定めた報酬情報400。報酬情報400の詳細についても後述する。
(8)ゲームプログラム本体およびゲームで用いられる各種データ
制御部130は、サーバ100の各部を制御する機能を有し、本実施の形態に係るゲームの処理を実行する機能を有するプロセッサである。
制御部130は、画像取得部131と、画像加工部132と、対応付部134と、配置部135と、ゲーム処理部136とを含む。
【0035】
画像取得部131は、通信部110を介して受信したユーザからアップロードされた画像を取得する機能を有する。当該アップロードされた画像は、ユーザの手により撮像された写真そのもの、もしくは、当該写真をユーザが自身で加工した画像のいずれであってもよいが、いずれの場合であってもアップロード画像には、位置情報が付与されていることとする。また、ここでは、アップロード画像は、顔画像であるとする。当該位置情報は、ユーザが画像を撮像した場所または画像をアップロードした場所を示す情報であり、それぞれの場所でユーザが何等かの機器(例えば、携帯電話機、スマートフォン、デジタルカメラ等)に備えられたGPS(Global Positioning System)を用いて取得した経度、緯度情報である。また、画像をアップロードするには、ユーザはサーバ100へのユーザ登録(ユーザID(Identifier)、ユーザパスワード、名前などユーザの個人情報の登録など)をしているものとし、サーバ100にログインしている状態でアップロードできるものとする。したがって、アップロード画像を取得する際にはユーザIDも取得できるものとする。
画像取得部131は、アップロード画像を取得すると、取得したアップロード画像を画像加工部132と位置情報取得部133に伝達する。
【0036】
画像加工部132は、画像取得部131からユーザ識別子とアップロード画像を受け取り、当該アップロード画像の加工を行う機能を有する。また、画像加工部132は、アップロード画像に対応付けられたユーザIDと、加工後の加工画像を配置部135に伝達する機能も有する。
ここでは画像加工部132が行う画像の加工には2パターンがある。
【0037】
まず、第1のパターンとして、アップロード画像そのものの加工を行う場合がある。そして、第2のパターンとして、顔画像(アップロード画像、または、アップロード画像を加工した加工画像)に胴体を付加して、ゲームキャラクタ(ゲーム処理部136により操作されるNPC(Non Player Character))を生成する場合がある。
【0038】
第1のパターンであれば、アップロード画像に対して画像解析を行い、目、鼻、口、耳、輪郭などの各パーツに分類する。そして、各パーツごとに変形させたり、色を変更したり、記憶部120に格納されている別のパーツと交換したりなどする。その場合の変更パラメータは適宜ランダムに選択してもよいし、予め定められたアルゴリズムに従って、加工することとしてよい。顔画像の加工技術については、従来からあるものを適用すればよい。
【0039】
第2のパターンの場合であれば、画像加工部132は、アップロード画像またはアップロード画像を加工した画像は顔画像なので、当該顔画像に胴体を付加する加工を行う。この場合、画像加工部132は、記憶部120に記憶されている各種胴体画像の中から、顔画像に付加するものを適宜選択し、顔画像に胴体画像を付加した人画像を生成する。そして、画像加工部132は、生成した人画像を動作させるための動作アルゴリズムを決定して対応付けて配置キャラクタ(ゲームキャラクタ)を生成する。当該動作アルゴリズムは、予め複数が記憶されており、その中から所定の基準またはランダムに選択される。
【0040】
画像加工部132は、ユーザからのアップロード画像が未加工であった場合は、第1のパターン、第2のパターンの双方の加工を行うものとし、アップロード画像が加工済みであった場合は、パターン2のみの加工を実行する。アップロード画像が加工済みか未加工かを判断する基準は、ユーザがアップロード時に画像の加工を実行するか否かの選択を行い、当該選択に従って判断してもよいし、あるいは、画像解析により、画像加工部132が判定することとしてもよい。当該画像解析には、従来の画像解析技術を用いるものとして、詳細は割愛する。
【0041】
位置情報取得部133は、画像取得部131から伝達されたアップロード画像に含まれる位置情報を抽出する機能を有する。位置情報取得部133は、アップロード画像に対応するユーザIDと抽出した位置情報とを対応付部134に伝達する。
【0042】
対応付部134は、位置情報取得部133から伝達された位置情報とゲームで用いられるゲームフィールド(マップともいう)における位置情報との対応付けを行う機能を有する。対応付部134は、位置情報取得部133から伝達された位置情報と、ゲームフィールドの位置情報への変換係数を保持しており、当該変換係数を用いて、伝達された位置情報をゲームでの位置情報に変換する。以下、アップロード画像に付与されていた位置情報を現実位置情報と呼称し、ゲーム上での位置情報をゲーム位置情報と呼称する。ここでは、現実位置情報とゲーム位置情報は話を簡単にするために1対1に対応するものとする。対応付部134は、ゲーム位置情報とユーザIDとを配置部135に伝達する。
【0043】
配置部135は、画像加工部132から伝達されたアップロード画像もしくはアップロード画像を加工した画像、アップロード画像に胴体を付加して生成されるゲームキャラクタと、対応付部134から伝達されたユーザIDと、ゲーム位置情報とを対応付けて、記憶部120に保持されている配置情報300に登録する機能を有する。
【0044】
ゲーム処理部136は、本実施の形態に係るゲームの進行を実行する機能を有する。ゲーム処理部135は、記憶部120に記憶されているゲームプログラム本体とゲームに係る各種データを参照しながらゲームを実行する。当該ゲームは、ユーザが作成したユーザキャラクタを用いてゲームを進行させるものであり、ユーザがプレイするゲーム画面上には、ユーザキャラクタの一人称視点の3D(Dimension)画像(2D画像でもよい)が表示されるゲームである。また、当該3D画像として表示される背景(ストリートビュー)は現実を撮像した画像または撮像した画像を模写した3Dデジタル画像である。当該ゲームに登場するキャラクタ(ユーザキャラクタ、ゲームキャラクタ)や、アイテムには各種のパラメータ(例えば、キャラクタの体力を示すHPや、スキルや魔法を使用するための精神力、攻撃力、防御力、速さ、耐久度、使用可能な特殊能力、属性など)が設定され、当該パラメータを用いて、ゲームの処理(例えば、キャラクタの移動、キャラクタの行動に基づく処理(例えば、戦闘処理))がゲーム処理部136により実行される。また、当該ゲームには、マップ表示機能が含まれ、当該機能がユーザにより選択された場合に、基本的にはその時にユーザキャラクタが存在する場所を中心としたマップの平面図が表示され、当該マップ内で配置情報300に含まれるゲームキャラクタが存在する場合にそのユーザ画像がサムネイル画像として配置している箇所にポップアップ表示される。なお、表示するマップ範囲はユーザキャラクタを中心としたものではなく、ユーザによる選択範囲を表示することとしてもよい。
【0045】
ゲーム処理部136は、通信部110を介して、ユーザの操作内容を取得し、ユーザキャラクタの行動を決定し、その行動方向の風景画像を生成する。このときゲーム処理部136は、配置情報300を参照して、ユーザキャラクタのそのときのゲーム位置情報に基づき視界に入る位置に存在する配置キャラクタ(ゲームキャラクタ)がいるか否かを判定する。そして、いる場合にその配置キャラクタの情報を読み出して、生成した風景画像に重畳して配置し、配置キャラクタに設定されている動作アルゴリズムに従って動かしながら生成する画像データを、通信部110を介してゲームをプレイしている機器に送信する。なお、視界に入る位置に配置キャラクタが存在するか否かの判定は、例えば、ユーザキャラクタの位置情報を起点として、その進行方向を中心とする左右に所定角度(視界角度)の当該起点から所定距離内に配置されているか否かにより判定する。
【0046】
また、ゲーム処理部136は、配置情報300に新たに配置キャラクタが登録されていた場合に、そのユーザIDとゲーム位置情報を読み出す。そして、ゲーム処理部136は、記憶部120に記憶されている報酬情報400を参照する。そして読み出したゲーム位置情報が報酬情報400に記録されている範囲に含まれるか否かを判定する。そして、含まれると判定した場合に、対応する贈与アイテムを特定し、当該ユーザIDに対応するユーザキャラクタに特定した贈与アイテムを贈与する。
以上が、本実施の形態に係るサーバ100の構成である。
<デ―タ>
図3は、ユーザがアップロードした画像を管理するために用いられる配置情報300のデータ構成例を示すデータ概念図である。
図3に示すように、配置情報300は、ユーザ識別子301と、ユーザ画像302と、位置情報303、配置キャラクタ304とが対応付けられた情報である。
【0047】
ユーザ識別子301は、画像をアップロードしたユーザを特定するための識別子である。また、本実施の形態は、同時に、ゲームをプレイするユーザのユーザIDでもある。
【0048】
ユーザ画像302は、ユーザがアップロードした画像に基づいて生成されるゲーム上で利用する画像データ(顔画像、人画像)の識別子を示す情報である。画像データ本体は別途記憶部120に記憶されている。なお、
図3においては、ユーザ画像は、各ユーザにつき一つのみを対応付けている例を示しているが、これは、複数対応付けられていてもよく、各々にゲーム位置情報と配置キャラクタが対応付けられてもよい。
【0049】
位置情報303は、画像加工部132により生成されたゲームキャラクタが用いられるべきゲームでの位置を示す情報であり、経度と緯度により表される。本実施の形態においては、当該位置情報は実際の位置情報と対応する。
【0050】
配置キャラクタ304は、画像加工部132により生成されたユーザからのアップロード画像に基づくゲームキャラクタを示す情報である。ここではゲームキャラクタを識別できる情報が記載されるが、その実データは記憶部120に記憶されており、当該実データは画像加工部132により生成されたゲームキャラクタを含む。
【0051】
配置情報300があることにより、ゲーム処理部136は、適切に、ユーザのアップロード画像に基づいて生成されたゲームキャラクタを配置して表示するための表示データを生成することができる。
【0052】
図4は、ユーザが画像をアップロードした場合であって、ゲームにおいて、ユーザキャラクタに報酬を贈与するか否かを判定するために用いる報酬情報400のデータ構成例を示すデータ概念図である。
図4に示されるように、報酬情報400は、範囲401と、贈与アイテム402とが対応付けられた情報である。
【0053】
範囲401は、ゲーム位置情報の所定の範囲を示すものであり、(X1、Y1)〜(X2、Y2)という形式で表現する。X1、X2は経度を示し、Y1、Y2は緯度を示す。そして、(X1、Y1)〜(X2、Y2)で示される範囲は、4点(X1、Y1)、(X2、Y1)、(X1、Y2)、(X2、Y2)で囲まれる領域を示す。
【0054】
贈与アイテム402は、範囲401で示される範囲内に、ユーザがアップロードした画像に付与されている位置情報が、含まれている場合に、そのユーザのユーザキャラクタに対して贈与されるゲーム上のアイテムを示す。当該アイテムは、どのようなものであってもよいが、その場所で撮像した画像をアップロードもしくはその場所で画像をアップロードすることでしか手には入らないゲームアイテムにすると、ゲームの興趣性をより向上させることができる。また、例えば、贈与アイテムを地域に密着した特色のアイテムを設定すれば、よりユーザのゲームに対する親近感、興趣性を向上させることができる。あるいは、何等かのブランドを有する店舗と契約し、当該ブランドのゲーム上のアイテムとしてもよい。その場合には、現実に店舗がある位置と同じ位置にあるゲームフィールド上にも店舗を設け、現実の店舗で画像を撮像してアップロードすることで、その店舗限定のアイテムが贈与されることとしてもよい。
<動作>
【0055】
本実施の形態に係るサーバ100は大別して二つの処理を実行する機能を有する。すなわち、(I)ユーザからアップロードされた画像に基づくゲームキャラクタを生成して登録する処理と、(II)実際のゲーム処理との二つである。以下、まず、
図5を用いて、ゲームキャラクタの生成に係る動作を説明し、その後に、
図6を用いてゲーム処理に係る動作を説明する。
図5は、サーバ100のアップロード画像に基づいて配置キャラクタを生成する動作例を示すフローチャートである。
【0056】
図5に示すように、サーバ100の通信部110は、ユーザからネットワーク300を介して、アップロード画像を受信する(ステップS501)。画像取得部131は、受信したアップロード画像を取得する。画像取得部131は、取得したアップロード画像を位置情報取得部133と画像加工部132とに伝達する。
【0057】
位置情報取得部133は、アップロード画像に含まれる現実位置情報を抽出し、ユーザIDとともに対応付部134に伝達する。対応付部134は保持している変換係数に従って、現実位置情報をゲーム位置情報に変換する。これにより、アップロード画像に基づく配置キャラクタ(ゲームキャラクタ)が配置されるべき場所を特定する(ステップS502)。対応付部134は、配置部135にゲーム位置情報とユーザIDとを伝達する。
【0058】
画像加工部132は、アップロード画像を伝達されると、当該アップロード画像の加工を実行する。具体的には、画像加工部132は、アップロード画像そのものを必要に応じて加工する。また、画像加工部132は、アップロード画像または加工後のアップロード画像に胴体を付加し、選択した動作アルゴリズムを対応付けた配置キャラクタ(ゲームキャラクタ)を生成する(ステップS503)。画像加工部132は、アップロード画像または加工後のアップロード画像と、配置キャラクタの情報を配置部135に伝達する。
配置部135は、対応付部134から伝達されたユーザIDおよびゲーム位置情報と、
【0059】
画像加工部132から伝達されたアップロード画像または加工後のアップロード画像および配置キャラクタの情報とを対応付けて記憶部120に記憶されている配置情報300に登録する(ステップS504)。これにより、ゲーム処理部136により、実際にゲームをプレイする際に、当該ゲーム位置情報に近づくユーザキャラクタが存在する場合に、その視界(画面)には登録された配置キャラクタが表示されることとなる。
【0060】
ゲーム処理部136は、配置情報300に、新たに配置キャラクタが登録されると、当該配置キャラクタに対応付けられたゲーム位置情報303を読み出す。そして、読み出したゲーム位置情報303を用いて、報酬情報400に登録されている範囲401のいずれかに含まれるか否かを判定する(ステップS505)。
【0061】
含まれると判定した場合には(ステップS505のYES)、ゲーム処理部136は、当該配置キャラクタに対応するユーザIDで示されるユーザキャラクタがゲームに登録されているか否かを判定する(ステップS506)。
【0062】
そして、ユーザキャラクタが登録されている場合には(ステップS506のYES)、ゲーム処理部136は、当該ユーザキャラクタに、ゲーム位置情報が含まれる範囲に対応する贈与アイテムを贈与して、(当該ユーザキャラクタの所持アイテムに加える)終了する。
【0063】
ゲーム位置情報が報酬情報400で示されるいずれの範囲にも含まれない場合(ステップS505のNO)や、ユーザIDに対応するユーザキャラクタがない場合には(ステップS506のNO)、ゲーム処理部136は、アイテムを贈与することなく処理を終了する。
【0064】
図6は、ユーザがPCなどの情報処理機器を用いてサーバ100にアクセスしてゲームをプレイしている際のサーバ100のゲームに係る処理を実行する際の動作を示すフローチャートであって、ゲームにおける画像を出力する際の動作を示すものである。
図6に示すように、サーバ100の通信部110は、ユーザの操作する機器からユーザキャラクタの操作に係る操作情報を受信する(ステップS601)。
【0065】
ゲーム処理部136は、通信部110から操作情報を受け取ると、当該操作情報に基づいて、ユーザキャラクタの移動処理(ゲームフィールド上のどこに向けて移動するのかを特定する)を実行する(ステップS602)。
【0066】
ゲーム処理部136は移動処理によりユーザキャラクタが進む方向を特定すると、その特定した方向に向けてユーザキャラクタの視点から見える背景画像(ストリートビュー)を生成する(ステップS603)。
【0067】
次にゲーム処理部136は、ユーザキャラクタのいる位置および特定した進行方向から、その視界範囲に、配置情報300に含まれる配置キャラクタ(ゲームキャラクタ)を特定する。そして、表示すべき配置キャラクタがいる場合には、その配置キャラクタのデータを読み出す(ステップS604)。
【0068】
そして、ゲーム処理部136は、ステップS603において生成した背景画像に、ステップS604で読みだした配置キャラクタを重畳し、設定されている動作アルゴリズムにしたがって動作させた画像データを生成して出力する(ステップS605)。当該画像データは、通信部110を介してユーザがプレイしている情報処理機器に送信される。
【0069】
これにより、ユーザは、ゲーム上において自身が操作するユーザキャラクタが、アップロードした画像を撮像した箇所またはアップロードした場所に到達すると、自身でアップロードした画像に基づいて生成されたゲームキャラクタが動いているのを見ることができる。
【0070】
なお、本実施の形態では、ユーザの情報処理機器側の処理については特に記載していないが、一般的にサーバ100のウェブサイトにアクセスして、ゲームに係る情報を送受するための通信機能と、ユーザからの入力を受け付けてサーバ100に送信する機能と、サーバ100からゲームに係る画像情報を受信して表示する機能さえ、備えていればよく、従来のPCやスマートフォンなどの電子機器により実現できる。また、当該機器は画像をアップロードしたり、画像を加工したりする機能も備えていてもよい。また、ユーザが画像を撮像したり、画像をアップロードしたりする機器と、ゲームをプレイする機器とは別の機器であってもよい。
<画面例>
ここから、ユーザのアップロード画像を利用態様の一具体例について説明する。
図7は、ユーザがアップロードした画像の一例を示す図である。
【0071】
図7に示すように、ユーザは自身を撮影した画像に何等かの画像加工を施して、加工後の画像をアップロードすることとしてよい。
図7の例で言えば、ユーザは、自身を撮影した画像をゾンビのように加工した画像をアップロードしている。
【0072】
なお、上述の通り、ユーザは自身を撮影した画像をそのままアップロードしてもよく、その場合、サーバ100の画像加工部132がアップロードされた画像に対して何等かの画像処理を行って、ゲームに用いることとする。
【0073】
図8は、ゲームにおいて用いられるゲーム画面の一例であり、ゲームにおけるマップ表示機能によりゲームマップの平面図を表示した例である。そして、当該マップにおいて、ユーザがアップロードした画像に対応付けられている位置情報が、マップの表示範囲に含まれる場合に、そのアップロードした画像のサムネイル画像が、当該位置情報に対応する位置にポップアップして表示される。
図8のサムネイル画像800に示されるように、
図7に示すユーザがアップロードした画像に基づくサムネイル画像が、マップ上にポップアップ表示される。
【0074】
このように、ユーザがアップロードした画像(またはアップロードした画像に基づいてサーバ100により加工された画像)がゲーム内のマップ上に表示されることにより、ユーザはよりゲームに対する親近感、興趣性を高めることとなる。
【0075】
図9は、ゲーム画面の一例である。
図9は、ユーザキャラクタを操作して移動する際に表示されるストリートビューの一例である。また、同時に
図9は、
図8のユーザのアップロードした画像に基づくサムネイル画像800が表示された位置におけるストリートビューであって、ゲームにおいてユーザが操作するユーザキャラクタが
図8のユーザがアップロードした画像に基づくサムネイル画像800に対応する位置近くにまで到達した際に表示される表示画面例である。
【0076】
本実施の形態に係るゲームでは、ユーザがアップロードした画像に基づくキャラクタが配置されているので、ユーザのキャラクタがゲーム内において、ユーザが実際にアップロードした画像を撮影した箇所、又は、アップロードした箇所に対応する位置に到達した場合には、自身がアップロードした画像に基づくキャラクタを見ることができる。そして、
図8に示す当該キャラクタは、サーバ100が設定した所定のアルゴリズムに従って、動く。例えば、ユーザの操作するユーザキャラクタが、配置キャラクタ900に近づくと、配置キャラクタ900は、設定されている動作アルゴリズムにしたがって、ユーザに向かってくるという動作をしたり、一定範囲を走り回ったり、ユーザキャラクタに襲い掛かってきたり、ユーザに対して話しかけてきたりする。
図9の例では、ユーザがアップロードした画像に基づいて生成されたゾンビの配置キャラクタ900が徘徊するようなゲーム画像を示している。
従って、ユーザのゲームに対する親近感や興趣性を高めることができる。
【0077】
以上に示したように、本実施の形態に係るサーバ100は、ユーザがアップロードした画像をゲーム内のキャラクタの顔画像として利用する。そして、サーバ100はアップロードされた画像に胴体を付加し、キャラクタとして、アップロードした画像に含まれる位置情報に対応するゲーム内の位置に配置する。そして、ユーザがユーザキャラクタを操作して、その位置に行けば、自身のアップロード画像に基づいて作成されたゲームキャラクタを見ることができ、また、ユーザが実際に行った場所を彷彿させることができるので、ゲームに対する親近感を持たせ、かつ、興趣性を向上させることができる。
<まとめ>
【0078】
上述したように、本実施の形態に係るゲームプログラム、サーバ100では、ゲームに用いるゲームキャラクタをユーザによりアップロードされた画像を利用して作成し、そのアップロード画像を撮像した箇所またはアップロードされた場所の位置情報に対応付けられたゲーム内の位置に配置する。したがって、ユーザのゲームに対する親近感を沸かせるとともに、ゲームに対する興趣性を向上させることができる。
<変形例>
【0079】
上記実施の形態に従って、本発明に係るゲームプログラム、サーバについて説明したが、本発明に係る思想がこれに限定されるものではないことは言うまでもない。以下、本発明の思想として含まれる各種変形例について説明する。
【0080】
(1)上記実施の形態においては、ゲームを例に説明したが、本発明に係る実施態様はゲームにのみ限定されるものではない。ユーザがアップロードした画像をその位置情報に関連付けて表示するものであれば、ゲーム以外の形態をとってもよい。
【0081】
例えば、ウェブサイト上に地図表示を行い、
図7に示すように、ユーザがアップロードした画像を、その撮影された箇所の位置情報、または、アップロードした場所の位置情報に対応付けて表示するようにしてもよい。また、そのときに、そのアップロード画像を選択すれば、その場所のストリートビューを表示し、そのストリートビュー上にユーザのアップロードした画像を表示し、動くように見せて表示してもよい。
【0082】
また、上記実施の形態においては、特定箇所で撮像した画像、または特定箇所から画像をアップロードした場合には、ゲーム内の報酬をユーザに与えることとしたが、ゲームと関連しない場合には、何等かの代わりの報酬(例えば、金銭、ゲーム以外のサービスを利用するためのポイント、事物(例えば、位置情報で示される地域の特産品など)を与えることとしてもよい。また、ゲームの場合であっても、現実に利用可能なものを報酬として与えてもよい。
【0083】
(2)上記実施の形態においては、ユーザがアップロードする画像は、ユーザが自身を撮像した画像または当該画像を加工した顔画像であるとしたが、これはその限りではない。アップロード画像の被写体は、風景画像上(ストリートビュー上)に配置されて不自然ではない被写体であればどのようなものであってもよく、例えば、ユーザのペットや所持している物(例えば、ぬいぐるみなど)、キャラクタの着ぐるみなどであってもよい。また、アップロード画像は、位置情報が付加されていれば、ユーザが自身で描いた画像であってもよい。
【0084】
(3)上記実施の形態においては、ゲームのマップとして現実の地図と同じ地図を利用するとしたが、これはその限りではなく、ゲーム専用のオリジナルマップを作成してゲームのマップとして用いてもよい。この場合には、現実の位置情報と、ゲーム専用のオリジナルマップの位置との対応関係を示す対応情報をサーバ100が保持していれば、上記実施の形態と同様にゲーム内のマップ上にユーザがアップロードした画像に基づく画像、キャラクタを配置することができる。即ち、この場合には対応付部134が保持する変換係数が1対1ではなく別の係数となる。
【0085】
(4)上記実施の形態においては、特定箇所で撮像、もしくは、画像をアップロードした場合に、ユーザに対してアイテムを贈与することとした。しかし、ゲームをプレイするユーザによっては、その場所が遠くて行けないことも考えられる。そのようなユーザのために、ゲーム上で、その特定箇所に赴き、そこに配置されたゲームキャラクタを討伐したり、配置されたゲームキャラクタが提示する条件をクリアしたりすることで、そのアイテムを取得できる構成にしてもよい。
【0086】
(5)上記実施の形態において、ユーザがアップロードする画像や画像加工部132が生成する画像がホラー映画に登場するようないわゆるゾンビのような画像である場合には、上記実施の形態におけるゲームとしては、ゾンビを討伐するようなホラーゲームを採用することができる。
【0087】
また、上述では、アップロード画像、または、アップロード画像を加工した後の画像をゾンビの場合を説明しているが、これはその限りではなく、例えば、動物の耳をつけたり、マスクをつけたり、角を生やしたりというような加工であってもよい。
【0088】
(6)上記実施の形態においては、特に記載しなかったが、画像加工部132がアップロード画像の加工のために用いていたサーバ100の記憶部120に記憶されているデータを、各情報処理装置(携帯電話、スマートフォン、PCなど)がダウンロードできるようにし、ユーザは各情報処理装置でダウンロードしたデータを用いて画像を加工し、加工後の画像をアップロード画像としてサーバ100にアップロードすることとしてもよい。
【0089】
この構成にすることにより、ダウンロードできるデータをゲームの提供側で決定できるので、ある程度ゲーム画像に統一感をもたらすことができる。したがって、実際にゲームをプレイするユーザがゲーム画面を見て、違和感を覚えないようにすることができる。
【0090】
(7)上記実施の形態に係るゲームをウェブブラウザゲームであるとして説明したが、これはその限りではない。各ユーザがアップロードした画像、又は当該画像に基づく動画が、その撮影された場所またはアップロードされた場所に対応付けられてゲーム内で表示される構成を備えていればよい。すなわち、上記実施の形態100においてサーバ100が保持していた画像取得部131、画像加工部132、対応付部134、配置部135、ゲーム処理部136などの構成をPCやスマートフォンなどユーザが所持する情報処理端末において実現するいわゆるネイティブアプリとして実現する構成としてもよい。この場合には、ユーザの情報処理端末は、他の情報処理端末からネットワーク300を介してアップロード画像を受信する構成になる。
【0091】
また、サーバ100が保持する機能の一部をユーザの情報処理端末側で実現するハイブリッド型のゲームとして構成することとしてもよい。例えば、サーバ100は、画像取得部131、画像加工部132、位置情報取得部133、対応付部145、配置部135の構成を実現し、ユーザの情報処理端末はゲーム処理部136の構成を担うこととしてもよい。この場合、サーバ100は、各情報処理端末に対して、加工して得られる画像やその配置箇所を示す位置情報を必要に応じて(例えばユーザキャラクタがいる所定範囲の情報)各情報処理端末に送信して、上記実施の形態に示したゲームを実現することができる。
【0092】
(8)上記実施の形態においては、特に記載していないが、ゲームのマップ表示(
図8参照)においては、マップの所定範囲ごと(地域ごとでもよいし、ブロックごとでもよい)に配置キャラクタの配置密度を表示してもよい。例えば、配置密度の低い地域から高い地域へと、各地域を赤色のグラデーションにより表現してもよい。当該マップを表示すれば、ユーザはゲーム上においてどこに行けばたくさんの配置キャラクタを見ることができるか一目に知ることができる。また、ゲームにおいては、薄い赤色の地域、すなわち、配置キャラクタが少ない地域において画像を撮像してアップロードしたり、当該地域において画像をアップロードしたりしたユーザに特定アイテムを贈与するといったイベント(キャンペーン)を実施してもよい。
【0093】
(9)上記実施の形態においては、配置キャラクタは、ゲーム位置情報で示される位置に配置されるが、設定された動作アルゴリズムによって、その位置から所定範囲内であればそこから移動してもよい。また、あるいは、わざとその位置から離れるように動作させて、ゲーム上において、自身がアップロードした画像に基づいて生成された配置キャラクタがどこに行ったかを探すイベント(キャンペーン)を実施してもよい。その場合に、その配置キャラクタがどこに行ったかを示す情報をゲーム上にちりばめる(ゲームキャラクタに行方のヒントとなるセリフを離させたり、配置キャラクタの書置きのようなデータを配置したりする)こととしてもよく、当該情報にしたがってゲームをプレイするユーザは配置キャラクタを探索する。そして、探索できた場合には、何らかの報酬を与えることとしてもよい。
【0094】
(10)本発明の一態様に係るゲームプログラムは、少なくとも次の3つの構成で実施され得る。すなわち、上記ゲームプログラムは、(a)コンピュータがクライアント装置(例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータなど)として機能し、上記ゲームプログラムが当該クライアント装置において実行される構成で実施されてもよいし、(b)コンピュータがサーバ装置(例えば、メインフレーム、クラスタコンピュータ、ゲームサービスを外部の機器に提供可能な任意のコンピュータなど)として機能し、上記ゲームプログラムの一部または全部が当該サーバ装置において実行され、当該実行された処理の結果が上記クライアント装置に返される構成で実施されてもよいし、(c)上記ゲームプログラムに含まれる処理を、上記クライアント装置およびサーバ装置において任意に分担する構成で実施されてもよい。
【0095】
したがって、上記ゲームプログラムによって実現される表示処理機能は、(a)上記コンピュータと所定のネットワーク(例えば、インターネット)を介して通信可能に接続された外部の表示装置(例えば、携帯端末が備えた表示部)に情報(例えば、表示情報)を出力することによって、当該表示装置に上記ゲーム画面を表示させてもよいし、(b)上記コンピュータが備えた表示装置に上記表示情報を出力することによって、当該表示装置に上記ゲーム画面を表示させてもよい。
【0096】
また、(a)コンピュータと所定のネットワーク(例えば、インターネット)を介して通信可能に接続されたクライアント装置が、所定の入力装置を備え、当該クライアント装置が当該所定の入力装置を介して入力された上記操作情報を当該コンピュータに送信し、上記ゲームプログラムによって上記コンピュータ上において実現される操作情報取得機能が、当該操作情報を取得する構成であってもよいし、(b)上記コンピュータが、上記所定の入力装置を備え、上記操作情報取得機能が、当該所定の入力装置を介して上記操作情報を取得してもよい。
【0097】
(11)情報処理装置100の各機能部は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。後者の場合、情報処理装置100またはサーバ装置200は、各機能を実現するソフトウェアであるゲームプログラムの命令を実行するCPU、上記ゲームプログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記ゲームプログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記ゲームプログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記ゲームプログラムは、当該ゲームプログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。本発明は、上記ゲームプログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0098】
なお、上記ゲームプログラムは、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装できる。また、上記ゲームプログラムによって実現される各機能を実現する各部を備えた情報処理端末(例えば、情報処理装置100)と、上記各機能とは異なる残りの機能を実現する各部を備えたサーバとを含むゲームシステムも、本発明の範疇に入る。
【0099】
(12)本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
(13)上記実施の形態ならびに各種変形例に示す各構成を適宜組み合わせることとしてもよい。
<補足>
ここに、本発明に係るゲームプログラム、情報処理装置の一実施態様と、各部の内容ならびに、当該態様の奏する効果について説明する。
【0100】
(a)本発明に係るゲームプログラムは、ゲームフィールド上に1以上のゲームキャラクタを表示するゲーム画面を生成するゲームプログラムであって、コンピュータに、ユーザにより撮像された被写体に係る画像を取得する画像取得機能(画像取得部131)と、前記画像が撮像された位置を示す位置情報を取得する位置情報取得機能(位置情報取得部133)と、前記位置情報取得機能により取得される位置情報(現実位置情報)と、前記ゲームフィールド上の位置(ゲーム位置情報)とを対応付ける対応機能(対応付部134)と、前記対応機能が対応付けた前記ゲームフィールド上の位置に、前記画像取得機能により取得された画像に基づく画像のゲームキャラクタを配置する配置機能(配置部135)と、ユーザの操作に基づき、当該ユーザのユーザキャラクタの移動処理を実行する移動処理機能(ゲーム処理部136)と、前記ユーザキャラクタが前記ゲームフィールド上の前記位置情報に対応付けられた位置を視界に収める位置に到達した場合に前記ゲームキャラクタを所定のアルゴリズムに従って動作させたゲーム画面を生成する生成機能(ゲーム処理部136)と、前記ユーザキャラクタを操作するユーザが視聴する表示媒体の表示画面に前記ゲーム画面を出力する出力機能(ゲーム処理部136)とを実現させるものである。
ここでユーザキャラクタはゲームにおいてユーザが操作できるキャラクタのことである。
【0101】
また、ゲームキャラクタはゲームプログラム側で動作させるキャラクタのことであり、一般に、NPC(Non Player Character)と呼称されるキャラクタのことである。
【0102】
これにより、ユーザによりアップロードされた画像に基づく画像のゲームキャラクタがゲームフィールド上に配置される。したがって、ユーザのゲームに対する親近感が向上するとともに、ユーザがアップロードした画像に基づくゲームキャラクタがゲーム内に配置されているということで、ユーザのゲームに対する興趣性が向上する。
【0103】
(b)上記(a)に係るゲームプログラムにおいて、前記画像取得機能は、前記ユーザが前記被写体を撮像した画像を加工した加工画像を、前記被写体に係る画像として取得することとしてもよい。
【0104】
これにより、ユーザは自身の好みの画像をアップロードし、当該画像に基づくゲームキャラクタがゲーム上に配されることになるので、ユーザはよりゲームを楽しむことができる。
(c)上記(a)に係るゲームプログラムにおいて、前記コンピュータに、さらに、
【0105】
前記画像取得機能が取得した画像を加工する加工機能を実現させ、前記配置機能は、前記加工機能により加工された画像に基づくゲームキャラクタを配置することとしてもよい。
【0106】
これにより、ユーザ側に画像の加工技術がなくとも、ゲーム上では加工された画像が使用されるので、例えば、ユーザは自身を撮像した画像そのままを使用されることがないので、安心して(自身に関する情報が多くのユーザに知られないという観点で)、画像をアップロードしてゲームを楽しむことができる。したがって、ユーザに信頼性の高いゲームを提供することができる。
【0107】
(d)上記(a)〜(c)に係るゲームプログラムにおいて、記コンピュータに、さらに、前記位置情報取得機能により取得された位置が特定の範囲内に含まれるか否かを判定する判定機能と、前記判定機能が肯定的な判定をした場合に、前記画像を撮像したユーザのユーザキャラクタに、前記ゲーム上の特定のアイテムを付与する付与機能とを実現させることとしてもよい。
【0108】
これにより、ユーザは特定のアイテムを取得するために、よりたくさんの画像をあちこちで撮像またはアップロードするようになる。したがって、ゲーム側で提供できるゲームキャラクタを増加させ、ゲームキャラクタの多様性を向上させることができる。
【0109】
(e)上記(d)に係るゲームプログラムにおいて、前記ゲームは、ユーザが前記ユーザキャラクタを用いて、前記ゲームキャラクタを討伐する対戦ゲームであり、前記コンピュータに、さらに、ユーザキャラクタが、前記判定機能が肯定的な判定をして配置したゲームキャラクタを討伐した場合に、前記特定のアイテムを獲得させる獲得機能を実現させることとしてもよい。
【0110】
これにより、ユーザが特定のアイテムを取得できる場所に実際に行かずとも当該特定のアイテムを取得できる機会を提供することができ、ユーザフレンドリーなゲームを提供することができる。
【0111】
(f)本発明に係る情報処理装置は、ユーザにより撮像された被写体に係る画像を取得する画像取得手段(画像取得部131)と、前記画像が撮像された位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段と(位置情報取得部133)、前記位置情報取得手段により取得された位置情報の風景を撮像した画像を表示する際に、前記画像取得手段が取得した画像に基づく画像を、前記風景を撮像した画像に重畳した風景画像を生成する生成手段(ゲーム処理部136)と、前記風景画像を出力する画像出力手段(ゲーム処理部136)とを備えることとしてもよい。
これにより、ユーザは風景画像として、自身がアップロードした画像が重畳された風景画像をその場に行かずとも見ることができる。
【0112】
(g)上記(f)に係る情報処理装置において、前記生成手段は、さらに、地図画像を生成するものであって、前記位置情報により示される位置を含む地図画像を生成する場合には、前記画像取得手段が取得した画像に基づく画像を、前記位置に対応付けて重畳した地図画像を生成し、前記画像出力手段は、さらに、前記地図画像を出力することとしてもよい。
【0113】
これにより、地図画像上でユーザは自身が赴いた場所を確認しつつ、その場所で撮像した画像を確認して、その位置に行ったことを思い出して楽しむことができる。
【0114】
(h)上記(a)に係るゲームプログラムにおいて、さらに、前記画像取得手段が取得した画像を加工する加工手段を備え、前記生成手段は、前記加工手段が加工した画像を、前記風景を撮像した画像に重畳した画像を生成することとしてもよい。
【0115】
これにより、風景画像が特定ユーザにのみ公開されるものではなく一般に公開されるものであれば、画像をアップロードしたユーザを特定しにくくすることができるので、ユーザの個人情報の秘匿性を向上させることができる。
【0116】
(i)上記(a)に係るゲームプログラムにおいて、さらに、前記位置情報取得手段が取得した位置情報が特定の範囲内に含まれるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段が肯定的な判定をした場合に、前記画像を撮像したユーザに対して報酬を支払う支払手段を備えることとしてもよい。
【0117】
これにより、ユーザは特定の場所で撮像した画像をアップロードした場合になんらかの報酬を得ることができるので、ユーザが画像をアップロードしたいという気持ちを向上させることができる。