(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記筐体が水平面に置かれた状態において、前記蒸発器の下端と前記第1凝縮器の下端と前記第2凝縮器の下端との高さが揃っている請求項1から請求項4の何れか1項に記載の除湿機。
前記筐体が水平面に置かれた状態において、前記第2凝縮器の下端は、前記蒸発器の下端および前記第1凝縮器の下端よりも上方にある請求項1から請求項4の何れか1項に記載の除湿機。
前記ファンによって前記第2凝縮器を通過する空気の風量は、前記ファンによって前記蒸発器および前記第1凝縮器を通過する空気の風量よりも大きい請求項1から請求項6の何れか1項に記載の除湿機。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付の図面を参照して、実施の形態について説明する。各図における同一の符号は、同一の部分または相当する部分を示す。また、本開示では、重複する説明については適宜に簡略化または省略する。なお、本開示は、以下の実施の形態で説明する構成のうち、組み合わせ可能な構成のあらゆる組み合わせを含み得るものである。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の除湿機1の正面図である。
図2は、実施の形態1の除湿機1の背面図である。
図3は、実施の形態1の除湿機1の側面図である。
図4は、実施の形態1の除湿機1の上面図である。
図4は、水平面に置かれた状態の除湿機1を上方から見た状態を示す。
図1から
図4は、水平面に置かれた状態の除湿機1の外観を示している。本開示では、原則として、除湿機1が水平面に置かれた状態を基準にして、当該除湿機1について説明する。
【0012】
なお、本開示では、除湿機1の正面方向を、前方向ともいう。本開示では、除湿機1の背面方向を、後方向ともいう。
図1における紙面の手前方向を、除湿機1の前方向とする。
図1における紙面の奥方向を、除湿機1の後方向とする。また、
図2における紙面の手前方向を、除湿機1の後方向とする。
図2における紙面の奥方向を、除湿機1の前方向とする。
図3の紙面上の左右方向は、除湿機1の前後方向に対応する。また、
図4の紙面上の上下方向は、除湿機1の前後方向に対応する。
【0013】
図1、
図2および
図3において、紙面上の上下方向は、除湿機1の上下方向に対応する。
図4における紙面の手前方向は、除湿機1の上方向である。
図4における紙面の奥方向は、除湿機1の下方向である。また、
図5は、実施の形態1の除湿機1の第1斜視図である。
図6は、実施の形態1の除湿機1の第2斜視図である。
図5は、除湿機1を前方斜め上から見た状態を示す。
図6は、除湿機1を後方斜め上から見た状態を示す。
【0014】
図1から
図6に示すように、除湿機1は、ケース10を備える。ケース10は、除湿機1の外殻を形成する筐体の一例である。ケース10は、例えば、自立可能な箱状に形成される。このケース10の底部には、除湿機1を移動させるための車輪20が設けられてもよい。
【0015】
本実施の形態においてケース10は、前ケース10aおよび後ケース10bを有する。前ケース10aは、ケース10の正面部分を形成する部材である。後ケース10bは、ケース10の背面部分を形成する部材である。後ケース10bは、例えばネジ等によって前ケース10aに固定されている。
【0016】
ケース10には、吸込口11および吹出口12が形成される。吸込口11は、ケース10の外部から内部へ空気を取り込むための開口である。吹出口12は、ケース10の内部から外部へ空気を送り出すための開口である。本実施の形態において吸込口11は、ケース10の背面部分に形成される。吸込口11は、後ケース10bに形成されている。また、本実施の形態において吹出口12は、ケースの10の上面部分に形成される。換言すると、本実施の形態のケース10には、後方を向く開口である吸込口11と上方を向く開口である吹出口12とが形成されている。
【0017】
除湿機1は、吸込口11を覆う吸込口カバー11aを備えてもよい。吸込口カバー11aは、例えば、メッシュ状に形成される。この吸込口カバー11aは、吸込口11を介してケース10の内部へ異物が侵入してしまうことを、防止する。吸込口カバー11aは、例えば、後ケース10bに対して着脱自在に形成される。
【0018】
また、除湿機1は、ルーバー13を備える。ルーバー13は、板状の部材によって構成される。ルーバー13は、吹出口12から空気が送り出される方向を調整するためのものである。ルーバー13は、吹出口12の近くに配置される。
【0019】
また、除湿機1は、操作部16aおよび表示部16bを備える。操作部16aは、使用者が除湿機1を操作するためのものである。表示部16bは、除湿機1の状態等を使用者へ表示するものである。操作部16aには、例えば、ボタン等が含まれる。表示部16bには、例えば、液晶画面等が含まれる。一例として操作部16aおよび表示部16bは、ケース10の上面の前側部分に設けられる。
【0020】
後ケース10bには、例えばケース10の内部に収容される電源コードを覆うカバー15が設けられてもよい。
【0021】
ここで、図面を参照して、本実施の形態の除湿機1の内部の構造を、より詳しく説明する。
図7は、実施の形態1の後ケース10bが外された状態の除湿機1の背面図である。
図8は、実施の形態1の後ケース10bが外された状態の除湿機1の側面図である。また、
図9は、実施の形態1の除湿機1の第3斜視図である。
図10は、実施の形態1の除湿機1の第4斜視図である。
図9は、後ケース10bが外された状態の除湿機1を正面方向斜め上から見た状態を示す。
図10は、後ケース10bが外された状態の除湿機1を背面方向斜め上から見た状態を示す。
【0022】
また、
図11は、実施の形態1の除湿機1の縦方向断面図である。
図12は、実施の形態1の除湿機1の水平方向断面図である。
図11は、
図1、
図2および
図4におけるA−A位置での断面を示す。除湿機1の左右方向に直交する断面を示している。また、
図12は、
図1、
図2および
図3におけるB−B位置での断面を示す。
図12は、水平面に平行な断面を示している。
図11の紙面上の各方向は、
図3の紙面上の各方向に対応する。
図12の紙面上の各方向は、
図4の紙面上の各方向に対応する。
図11および
図12は、本実施の形態の除湿機1の内部の構造を示している。
【0023】
本実施の形態の除湿機1は、空気を送る手段として、ファン21を備える。ファン21は、ケース10の内部に空気を取り込み、取り込んだ空気をケース10の外部へ送る装置である。ファン21は、ケース10の内部に収容される。ケース10の内部には、
図11に示すように、吸込口11から吹出口12へと通じる風路が形成されている。ファン21は、この風路に配置されている。ファン21は、吸込口11から吹出口12へと通じる風路に、吸込口11から吹出口12へと向かう気流を発生させる装置である。
【0024】
ケース10の内部には、モータ21aが収容される。モータ21aは、ファン21を回転させる装置である。本実施の形態においてモータ21aは、
図11および
図12に示すように、ファン21の前方に配置される。モータ21aは、例えば、軸および歯車等の部材を介し、ファン21に接続される。
【0025】
除湿機1は、空気中に含まれる水を除去する除湿手段の一例として、蒸発器31、圧縮機32、第1凝縮器33a、第2凝縮器33bおよび減圧装置34を備える。蒸発器31、圧縮機32、第1凝縮器33a、第2凝縮器33bおよび減圧装置34は、ケース10に収容される。蒸発器31、圧縮機32、第1凝縮器33a、第2凝縮器33bおよび減圧装置34は、ケース10の内部の空間の後側部分に配置されている。本実施の形態において蒸発器31、圧縮機32、第1凝縮器33a、第2凝縮器33bおよび減圧装置34は、後ケース10bに囲われている。
【0026】
蒸発器31、圧縮機32、第1凝縮器33a、第2凝縮器33bおよび減圧装置34は、熱媒体が循環する回路を形成する。本実施の形態において熱媒体が循環するこの回路を、熱媒体回路と称する。
図13は、実施の形態1の熱媒体回路を模式的に示す図である。蒸発器31、圧縮機32、第2凝縮器33b、第1凝縮器33aおよび減圧装置34は、配管等を介して順に接続される。蒸発器31、圧縮機32、第2凝縮器33b、第1凝縮器33aおよび減圧装置34には、熱媒体が流れる。
【0027】
蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bは、熱媒体と空気との間での熱交換を行うための熱交換器である。圧縮機32は、熱媒体を圧縮させる装置である。減圧装置34は、熱媒体を減圧させる装置である。減圧装置34は、例えば、膨張弁またはキャピラリーチューブである。
【0028】
蒸発器31、圧縮機32、第1凝縮器33a、第2凝縮器33bおよび減圧装置34は、それぞれ、熱媒体の入口および出口を有している。蒸発器31の出口は、圧縮機32の入口に接続される。圧縮機32には、蒸発器31を通過した熱媒体が流入する。圧縮機32は、当該圧縮機32に流入した熱媒体を圧縮する。圧縮機32によって圧縮された熱媒体は、当該圧縮機32の出口から流出する。
【0029】
圧縮機32の出口は、第2凝縮器33bの入口に接続される。第2凝縮器33bの出口は、第1凝縮器33aの入口に接続される。第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bには、圧縮機32によって圧縮された熱媒体が流れる。
【0030】
第1凝縮器33aの出口は、減圧装置34の入口に接続される。減圧装置34には、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bを通過した熱媒体が流入する。減圧装置34は、当該減圧装置34に流入した熱媒体を減圧させる。減圧装置34によって減圧した熱媒体は、膨張する。
【0031】
減圧装置34の出口は、蒸発器31の入口に接続される。蒸発器31には、減圧装置34によって減圧した熱媒体が流入する。本実施の形態において熱媒体は、蒸発器31、圧縮機32、第2凝縮器33b、第1凝縮器33aおよび減圧装置34を順に通過する。減圧装置34を通過した熱媒体は、再び蒸発器31を流れる。熱媒体は、蒸発器31、圧縮機32、第2凝縮器33b、第1凝縮器33aおよび減圧装置34を順に循環する。
【0032】
上述したように、ケース10の内部には、吸込口11から吹出口12へと通じる風路が形成されている。蒸発器31の少なくとも一部は、吸込口11から吹出口12へと通じる風路に配置される。第1凝縮器33aの少なくとも一部は、吸込口11から吹出口12へと通じる風路に配置される。第2凝縮器33bの少なくとも一部は、吸込口11から吹出口12へと通じる風路に配置される。本実施の形態において蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bは、吸込口11から吹出口12へと通じる風路に配置される。
【0033】
ここで、吸込口11から吹出口12へと通じる風路において、吸込口11がある側を上流側とする。また、吸込口11から吹出口12へと通じる風路において、吹出口12がある側を下流側とする。すなわちファン21は、吸込口11から吹出口12へと通じる風路に、上流側から下流側へと向かう気流を発生させる。
【0034】
本実施の形態においてファン21は、蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bの下流側に配置される。蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bは、ファン21と吸込口11との間に配置される。本実施の形態においてファン21は、第2凝縮器33bと吹出口12との間に配置される。また、ファン21は、第2凝縮器33bの前方に配置されている。
【0035】
なお、蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bに対するファン21の配置は、本実施の形態に限定されるものではない。ファン21は、吸込口11から吹出口12へ向かう気流を発生可能な位置に設けられればよい。例えば、蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bの少なくとも1つは、ファン21よりも下流側に配置されてもよい。
【0036】
蒸発器31は、第1凝縮器33aの上流側に配置される。蒸発器31は、吸込口11と第1凝縮器33aとの間に配置される。第1凝縮器33aは、蒸発器31の下流側に配置される。第1凝縮器33aは、蒸発器31と第2凝縮器33bとの間に配置される。第2凝縮器33bは、第1凝縮器33aとファン21との間に配置される。
【0037】
本実施の形態において、蒸発器31と第1凝縮器33aとは、ケース10の内部に、隣り合った状態で並べられる。また、第1凝縮器33aと第2凝縮器33bとは、ケース10の内部に、隣り合った状態で並べられる。蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bは、ケース10の内部に順に並ぶ。本実施の形態において蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bは、後方から前方に向く方向に順に並ぶ。
【0038】
蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bが並ぶこの方向は、一側方向の一例である。本開示では、蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bが並ぶこの方向を、単に一側方向とも称する。蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bは、一側方向に順に並ぶ。
【0039】
本実施の形態において、ファン21は、第2凝縮器33bの一側方向にある。また、ファン21の中心を通る中心軸線Fは、
図11に示すように、前後方向すなわち一側方向に沿っている。中心軸線Fとは、ファン21の中心軸と同軸上にある直線である。ファン21は、この中心軸線Fを回転軸として回転する。ファン21は、例えば、シロッコファンである。ファン21は、吹出口12の下方に配置される。中心軸線Fを回転軸として回転するファン21は、当該ファン21の後方から当該ファン21を介して上方に向かう気流を発生させる。
【0040】
蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bは、それぞれ平板状である。蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bのそれぞれは、例えば、直方体状に形成される。本実施の形態において、蒸発器31は、当該蒸発器31の各外面のうちの最大の面が一側方向に直交するように設けられる。同様に、第1凝縮器33aは、当該第1凝縮器33aの各外面のうちの最大の面が一側方向に直交するように設けられる。同様に、第2凝縮器33bは、当該第2凝縮器33bの各外面のうちの最大の面が一側方向に直交するように設けられる。
【0041】
平板状の蒸発器31は、上下方向に沿うように配置される。平板状の第1凝縮器33aは、上下方向に沿うように配置される。平板状の第2凝縮器33bは、上下方向に沿うように配置される。本実施の形態において蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bは、平行になるように配置される。
【0042】
本実施の形態において蒸発器31は、吸込口11の前方に配置されている。蒸発器31は、第1凝縮器33aの後方に配置されている。第1凝縮器33aは、蒸発器31の前方に配置されている。換言すると、第1凝縮器33aは、蒸発器31に対して一側方向に配置されている。蒸発器31は、第1凝縮器33aに対して他側方向に配置されている。また、蒸発器31の前面と第1凝縮器33aの後面とは対向している。換言すると、蒸発器31の一側方向端面と第1凝縮器33aの他側方向端面とは対向している。
【0043】
本実施の形態において第2凝縮器33bは、第1凝縮器33aの前方に配置されている。第1凝縮器33aは、第2凝縮器33bの後方に配置されている。換言すると、第2凝縮器33bは、第1凝縮器33aに対して一側方向に配置されている。第1凝縮器33aは、第2凝縮器33bに対して他側方向に配置されている。また、第1凝縮器33aの前面と第2凝縮器33bの後面とは対向している。換言すると、第1凝縮器33aの一側方向端面と第2凝縮器33bの他側方向端面とは対向している。
【0044】
第1凝縮器33aと第2凝縮器33bとの間には、
図11および
図12に示すように、予め設定された寸法の隙間がある。この隙間を、第1空間101と称する。ケース10の内部には、第1凝縮器33aと第2凝縮器33bとの間に、第1空間101が形成されている。吸込口11から吹出口12へと通じる風路において、第1空間101は、第2凝縮器33bの上流側に形成される。ファン21によってケース10内に取り込まれた空気は、この第1空間101を介して第2凝縮器33bを通過する。
【0045】
また、蒸発器31と第1凝縮器33aとの間には、予め設定された寸法の隙間がある。この隙間を、第2空間102と称する。ケース10の内部には、蒸発器31と第1凝縮器33aとの間に、第2空間102が形成されている。
【0046】
第1空間101は、第1凝縮器33aの前面と第2凝縮器33bの後面とによって囲われている。換言すると、第1空間101は、第1凝縮器33aの一側方向端面と第2凝縮器33bの他側方向端面とによって囲われている。また、第2空間102は、蒸発器31の前面と第1凝縮器33aの後面とによって囲われている。換言すると、第2空間102は、蒸発器31の一側方向端面と第1凝縮器33aの他側方向端面とによって囲われている。
【0047】
本実施の形態の除湿機1は、ベルマウス35を備えている。このベルマウス35は、
図11および
図12に示すように、第2凝縮器33bとファン21との間に配置される。ベルマウス35は、空気がファン21へと効率よく流れ込むようにするために設けられる。ベルマウス35は、ファン21の上流側に配置される。ベルマウス35は、第2凝縮器33bの下流側に配置される。ベルマウス35は、上流側から下流側に向けてすぼんだ形状をしている。
【0048】
本実施の形態においてベルマウス35は、第2凝縮器33bの前方に配置される。ベルマウス35の形状は、後方から前方に向けてすぼんだ形状である。換言すると、ベルマウス35は、第2凝縮器33bに対して、一側方向に配置されている。ベルマウス35の形状は、一側方向に向けてすぼんだ形状である。ベルマウス35の後端と第2凝縮器33bの前面とは対向している。換言すると、ベルマウス35の他側方向端部と第2凝縮器33bの一側方向端面とは対向している。
【0049】
ベルマウス35と第2凝縮器33bとの間には、
図11および
図12に示すように、予め設定された寸法の隙間がある。この隙間を、第3空間103と称する。ケース10の内部には、ベルマウス35と第2凝縮器33bとの間に、第3空間103が形成されている。吸込口11から吹出口12へと通じる風路において、第3空間103は、第2凝縮器33bの下流側に形成される。ファン21によってケース10内に取り込まれた空気は、第2凝縮器33bおよび第3空間103を順に通過する。
【0050】
第3空間103は、第2凝縮器33bの前面とベルマウス35の後端とによって囲われている。換言すると、第3空間103は、第2凝縮器33bの一側方向端面とベルマウス35の他側方向端部とによって囲われている。
【0051】
第1空間101および第2空間102の寸法について説明する。第1空間101の幅L1は、第2空間102の幅L2よりも大きい。第1空間101の幅L1とは、第1空間101の前後方向寸法である。また、第2空間102の幅L2とは、第2空間102の前後方向寸法である。換言すると、第1空間101の幅L1とは、第1空間101の一側方向の寸法である。第2空間102の幅L2とは、第2空間102の一側方向の寸法である。
【0052】
なお、第1空間101の幅L1を、単に幅L1とも称する。また、この幅L1を、第1空間101の一側方向の幅とも称する。また、第2空間102の幅L2を、単に幅L2、とも称する。この幅L2を、第2空間102の一側方向の幅、とも称する。
【0053】
上述したように、第1凝縮器33aと第2凝縮器33bとの間には、予め設定された寸法の隙間がある。この隙間が、第1空間101である。また、この予め設定された寸法が、幅L1である。幅L1は、予め設定された第1の一定長さの一例である。
【0054】
上述したように、蒸発器31と第1凝縮器33aとの間には、予め設定された寸法の隙間がある。この隙間が、第2空間102である。また、この予め設定された寸法が、幅L2である。幅L2は、予め設定された第2の一定長さの一例である。
【0055】
本実施の形態において、幅L1は、第1凝縮器33aの前面から第2凝縮器33bの後面までの距離である。第1凝縮器33aと第2凝縮器33bとは、予め設定された第1の一定長さの一例である幅L1だけ離れている。換言すると、第1凝縮器33aの一側方向端面から第2凝縮器33bの他側方向端面までの距離は、予め設定された第1の一定長さの一例である幅L1である。
【0056】
また、本実施の形態において、幅L2は、蒸発器31の前面から第1凝縮器33aの後面までの距離である。蒸発器31の前面と第1凝縮器33aの後面とは、第2の一定長さの一例である幅L2だけ離れている。換言すると、蒸発器31の一側方向端面から第1凝縮器33aの他側方向端面までの距離は、予め設定された第2の一定長さの一例である幅L2である。
【0057】
次に、第3空間103の寸法について説明する。本実施の形態において、第3空間103の幅L3は、第1空間101の幅L1よりも大きい。第3空間103の幅L3とは、第3空間103の前後方向寸法である。換言すると、第3空間103の幅L3とは、第3空間103の一側方向の寸法である。この第3空間103の幅L3を、単に幅L3とも称する。また、この幅L3を、第3空間103の一側方向の幅とも称する。
【0058】
上述したように、ベルマウス35と第2凝縮器33bとの間には、予め設定された寸法の隙間がある。この隙間が、第3空間103である。また、この予め設定された寸法が、幅L3である。幅L3は、予め設定された第3の一定長さの一例である。
【0059】
本実施の形態において、幅L3は、第2凝縮器33bの前面からベルマウス35の後端までの距離である。第2凝縮器33bとベルマウス35とは、予め設定された第3の一定長さの一例である幅L3だけ離れている。換言すると、第2凝縮器33bの一側方向端面からベルマウス35の他側方向端部までの距離は、予め設定された第3の一定長さの一例である幅L3である。
【0060】
上述したように、本実施の形態において、幅L1は、幅L2よりも大きい。これにより、第1空間101は第2空間102よりも広く形成される。また、幅L3は、幅L1よりも大きい。これにより、第3空間103は、第1空間101よりも広く形成される。幅L1は、例えば、10[mm]である。幅L2は、例えば、3[mm]である。幅L3は、例えば、15[mm]である。
【0061】
また、上述したように、ケース10の内部には、吸込口11から吹出口12へと通じる風路が形成されている。吸込口11から吹出口12へと通じるこの風路には、第1風路および第2風路が含まれる。換言すると、ケース10の内部には、第1風路および第2風路が形成される。
【0062】
第1風路は、ファン21によってケース10の内部に取り込まれた空気の一部が蒸発器31および第1凝縮器33aを順に通って第1空間101へ送られるように形成された風路である。第1風路は、ファン21によってケース10の内部に取り込まれた空気の一部が蒸発器31と第1凝縮器33aと第2凝縮器33bとを順に通過するように形成された風路でもある。
【0063】
また、第2風路は、ファン21によってケース10の内部に取り込まれた空気の一部が蒸発器31および第1凝縮器33aを介さずに第1空間101へ送られるように形成された風路である。第2風路は、ファン21によってケース10の内部に取り込まれた空気の一部が蒸発器31および第1凝縮器33aを介さずに第2凝縮器33bを通過するように形成された風路でもある。
【0064】
本実施の形態のケース10の内部には、第1風路の一例として除湿風路42が形成される。また、ケース10の内部には、第2風路の一例としてバイパス風路43が形成される。
図11に示すように、除湿風路42およびバイパス風路43のそれぞれは、吸込口11から第1空間101へと通じる風路である。
【0065】
除湿風路42は、ファン21によってケース10の内部に取り込まれた空気の一部が蒸発器31と第1凝縮器33aと第2凝縮器33bとを順に通過するように形成される。蒸発器31および第1凝縮器33aは、この除湿風路42に配置されている。除湿風路42は、吸込口11から、蒸発器31および第1凝縮器33aを介して、第1空間101へと至る。
【0066】
バイパス風路43は、ファン21によってケース10の内部に取り込まれた空気の一部が蒸発器31および第1凝縮器33aを迂回して第2凝縮器33bを通過するように形成される。バイパス風路43は、除湿機1外の空気が蒸発器31および第1凝縮器33aを介さずに直接的に第2凝縮器33bを通過するように形成される。バイパス風路43は、吸込口11から、蒸発器31および第1凝縮器33aを迂回して、第1空間101へと至る。
【0067】
除湿風路42およびバイパス風路43は、任意の方法によって形成されればよい。一例として、ケース10の内部には、仕切部材17が設けられる。仕切部材17は、吸込口11から吹出口12へと通じる風路内に配置される。仕切部材17は、除湿風路42とバイパス風路43とを区切る。仕切部材17は、例えば、平板状の部材である。
【0068】
本実施の形態において平板状の仕切部材17は、
図11に示すように、蒸発器31および第1凝縮器33aの上方に設けられる。平板状の仕切部材17は、一例として、水平方向と平行に配置される。除湿風路42の一部は、仕切部材17の下方に形成される。また、バイパス風路43は、仕切部材17の上方に形成される。本実施の形態においてバイパス風路43は、蒸発器31および第1凝縮器33aの上方に形成される。
【0069】
図11に示すように、蒸発器31および第1凝縮器33aの上方に形成されたバイパス風路43は、吸込口11の上端よりも上方にある。なお、吸込口11とバイパス風路43との位置関係は、本実施の形態に限られるものではない。例えば、吸込口11は、当該吸込口11の上端がバイパス風路43よりも上方になるように形成されてもよい。
【0070】
また、
図11に示すように、本実施の形態の第2凝縮器33bの上下方向寸法は、蒸発器31の上下方向寸法および第1凝縮器33aの上下方向
寸法よりも大きい。第2凝縮器33bの上下方向寸法は、例えば、294[mm]である。蒸発器31の上下方向寸法は、例えば、252[mm]である。第1凝縮器33aの上下方向寸法は、例えば、252[mm]である。
【0071】
図11に示すように、本実施の形態の第2凝縮器33bの上端は、蒸発器31の上端および第1凝縮器33aの上端よりも上方にある。また、第2凝縮器33bの上端は、吸込口11よりも上方にある。蒸発器31の上端および第1凝縮器33aの上端は、高さが揃っている。また、蒸発器31の下端と第1凝縮器33aの下端と第2凝縮器33bの下端との高さは、揃っている。
【0072】
ファン21の直径は、一例として、252[mm]である。このファン21の中心軸および当該中心軸と同軸上にある中心軸線Fの高さは、本実施の形態においては、蒸発器31の上下方向中心の高さと同じである。また、ファン21の中心軸および中心軸線Fの高さは、本実施の形態においては、第2凝縮器33bの上下方向中心よりも低い。ここで、前後方向すなわち一側方向に直交する投影面を、仮想投影面と称する。ファン21と蒸発器31と第2凝縮器33bとは、ファン21の中心軸が上記の仮想投影面における第2凝縮器33bの中心よりも蒸発器31の中心に近くなるように配置されている。換言すると、中心軸線Fと仮想投影面との交点は、この仮想投影面における第2凝縮器33bの中心よりも蒸発器31の中心に近い。なお、中心軸線Fの高さは蒸発器31の中心の高さと異なっていてもよい。
【0073】
蒸発器31の左右方向寸法は、例えば、270[mm]である。第1凝縮器33aの左右方向寸法は、例えば、270[mm]である。第2凝縮器33bの左右方向寸法は、例えば、270[mm]である。一例として、蒸発器31の左右方向寸法と第1凝縮器33aの左右方向寸法と第2凝縮器33bの左右方向寸法とは、同じである。上述したように、本実施の形態において第2凝縮器33bの上下方向寸法は、蒸発器31の上下方向寸法および第1凝縮器33aの上下方向寸法よりも大きい。本実施の形態において第2凝縮器33bは、一側方向に直交する投影面において、蒸発器31および第1凝縮器33aよりも大きい。また。一側方向に直交する投影面において、蒸発器31は、第1凝縮器33aと同じ大きさである。
【0074】
蒸発器31の左端と第1凝縮器33aの左端と第2凝縮器33bの左端とは、
図12に示すように、左右方向の位置が揃っている。また、蒸発器31の右端と第1凝縮器33aの右端と第2凝縮器33bの右端とは、左右方向の位置が揃っている。蒸発器31の左右方向中心と第1凝縮器33aの左右方向中心と第2凝縮器33bの左右方向中心とは、左右方向の位置が揃っている。
【0075】
本実施の形態において、中心軸線Fは、
図12に示すように、蒸発器31の左右方向中心に対してずれている。ファン21がシロッコファンである場合、当該ファン21は渦巻状のスクロールケーシングに収容される。渦巻状のスクロールケーシングの形状は、ファン21の中心軸線Fを基準として左右に非対称である。本実施の形態では、中心軸線Fが蒸発器31の左右方向中心に対してずれることで、ファン21およびスクロールケーシングを収容するためのスペースが削減される。本実施の形態であれば、除湿機1がよりコンパクトになる。
【0076】
また、蒸発器31の前後方向寸法は、例えば、38[mm]である。第1凝縮器33aの前後方向寸法は、例えば、25[mm]である。第2凝縮器33bの前後方向寸法は、例えば、25[mm]である。上記の各前後方向寸法は、平板状の蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bそれぞれの厚さである。一例として、第1凝縮器33aの厚さと第2凝縮器33bの厚さとは同じである。また、一例として、蒸発器31は、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bよりも厚い。また、ファン21の前後方向寸法は、例えば、60[mm]である。一例として、第3空間103の幅L3は、ファン21の前後方向寸法の4分の1である。
【0077】
なお、蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bの寸法は、本実施の形態に限定されるものではない。また、蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bの配置も、同様に、本実施の形態に限定されるものではない。
【0078】
次に、本実施の形態の除湿機1が動作している際の空気の流れについて説明する。
図11における矢印は、除湿機1が動作している際の空気の流れを示している。
【0079】
除湿機1は、例えば、使用者によって操作部16aが操作されることで動作を開始する。まず、ファン21が回転する。ファン21が回転すると、吸込口11から吹出口12へ向かう気流がケース10の内部に発生する。これにより、ケース10の外部の空気が、吸込口11を介してケース10の内部へ取り込まれる。ケース10の外部の空気は、吸込口11を介してケース10の内部へ向けて流れる。ケース10の外部の空気は、一側方向に流れる。
【0080】
ケース10の内部へ取り込まれた空気は、除湿風路42とバイパス風路43とに分岐する。ケース10の内部へ取り込まれた空気の一部は、除湿風路42へ導かれる。また、ケース10の内部へ取り込まれた空気の一部は、バイパス風路43へ導かれる。
【0081】
除湿風路42へ導かれた空気は、蒸発器31を通過する。蒸発器31を通過する空気と当該蒸発器31を流れる熱媒体との間で熱交換が行われる。蒸発器31には、上述したように、減圧装置34によって減圧した熱媒体が流れる。蒸発器31には、ケース10の内部へ取り込まれた空気よりも低温の熱媒体が流れる。蒸発器31を流れる熱媒体は、当該蒸発器31を通過する空気から熱を吸収する。
【0082】
上述したように、蒸発器31を通過する
空気は、当該蒸発器31を流れる熱媒体によって吸熱される。すなわち、蒸発器31を通過する空気は、当該蒸発器31を流れる熱媒体によって冷却される。これにより、蒸発器31を通過する空気に含まれる水分が凝縮する。すなわち、結露が発生する。凝縮した空気中の水分は、液体の水として当該空気から除去される。除去された水は、例えば、ケース10の内部に設けられたタンク18に貯められる。
【0083】
なお、このタンク18は、ケース10に対して着脱可能であってもよい。また、ケース10には、タンクカバー10cが含まれてもよい。タンクカバー10cは、ケース10内のタンク18を覆う部材である。タンクカバー10cは、タンク18と一体で配置される。タンクカバー10cおよびタンク18は、前ケース10aに対して一体で着脱自在に形成される。なお、タンクカバー10cは、タンク18と一体でなくてもよい。タンクカバー10cは、タンク18から独立して、前ケース10aに対して着脱自在に形成されてもよい。使用者は、タンクカバー10cを前ケース10aから取り外すことで、タンク18を着脱することができる。
【0084】
蒸発器31を通過した空気は、第2空間102を介し、第1凝縮器33aへ送られる。第1凝縮器33aを通過する空気と当該第1凝縮器33aを流れる熱媒体との間で熱交換が行われる。第1凝縮器33aを流れる熱媒体は、当該第1凝縮器33aを通過する空気によって冷却される。
【0085】
第1凝縮器33aを通過する空気は、当該第1凝縮器33aを流れる熱媒体によって加熱される。第1凝縮器33aを通過した空気は、第1空間101へと至る。このように、除湿風路42へ導かれた空気は、蒸発器31、第2空間102および第1凝縮器33aを順に通って第1空間101へと送られる。除湿風路42内には、一側方向へ向けて空気が流れる。
【0086】
上述したように、ケース10の内部へ取り込まれた空気の一部は、バイパス風路43へ導かれる。本実施の形態では、バイパス風路43は、吸込口11よりも上方にある。吸込口11を介して取り込まれる空気の流れは、一側方向に向いた後に上方に向けて曲がる。このようにして、バイパス風路43へ空気が導かれる。バイパス風路43へ導かれた空気は、蒸発器31および第1凝縮器33aを通過することなく第1空間101へと送られる。第1空間101には、除湿風路42を通過した空気とバイパス風路43を通過した空気とが送られる。
【0087】
第1空間101では、除湿風路42を通過した空気とバイパス風路43を通過した空気とが混合される。第1空間101内で混合された空気は、
図11に示すように、第2凝縮器33bを通過する。第2凝縮器33bを通過する空気と当該第2凝縮器33bを流れる熱媒体との間で熱交換が行われる。第2凝縮器33bを流れる熱媒体は、当該第2凝縮器33bを通過する空気によって冷却される。
【0088】
第2凝縮器33bを通過する空気は、当該第2凝縮器33bを流れる熱媒体によって加熱される。第2凝縮器33bを通過した空気は、除湿機1の外部の空気に比べて乾燥した状態である。この乾燥した状態の空気は、ファン21を通過する。ファン21を通過した空気は、吹出口12から、ケース10の上方へ送り出される。このようにして、除湿機1は、空気を除湿する。また除湿機1は、乾燥した状態の空気を外部へ供給する。
【0089】
上記の実施の形態の除湿機1は、1台のファン21によってケース10の内部に取り込まれた空気の一部が蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bを順に通過するように構成されている。また、除湿機1は、ケース10の内部に取り込まれた空気の一部が蒸発器31および第1凝縮器33aを介さずに第2凝縮器33bを通過するように構成されている。上記の実施の形態であれば、蒸発器31を通過する空気の風量を増やすことなく、第2凝縮器33bを通過する空気の風量をより多くすることができる。また、上記の実施の形態であれば、第1凝縮器33aを通過する空気の風量を増やすことなく、第2凝縮器33bを通過する空気の風量をより多くすることができる。上記の実施の形態であれば、バイパス風路43を通過した空気、すなわち第1凝縮器33aによって温められていない空気によって、第2凝縮器33bが効率よく冷却される。また、蒸発器31を通過する空気の風量が増加しないため、蒸発器31による除湿量が維持される。上記の実施の形態によれば、よりEF値が高く且つよりコンパクトな除湿機1を得ることができる。
【0090】
また、ケース10の内部には、第1空間101が形成されている。第1空間101では、除湿風路42を通過した空気とバイパス風路43を通過した空気とが混合される。第1空間101の幅L1は、第2空間102の幅L2よりも大きい。第1空間101の圧力損失が小さくなり、バイパス風路43から第1空間101へ向けて空気が効率よく流れる。また、第1空間101がより広く形成されることにより、当該第1空間101の内部で空気がより均一に混合される。本実施の形態であれば、第2凝縮器33bは、第1空間101で混合された空気によって、効率よく冷却される。これにより、除湿機1のエネルギー効率がよりよくなる。
【0091】
また、第2空間102の幅L2は、第1空間101の幅L1よりも小さい。本実施の形態であれば、第2空間102の幅L2を最小限にすることによって、除湿機1をよりコンパクトにすることができる。
【0092】
なお、吸込口11および吹出口12は、任意の場所に設けられてよい。例えば、吸込口11および吹出口12は、ケース10の側面に形成されてもよい。また、蒸発器31、第1凝縮器33aおよび第2凝縮器33bは、例えば、上下方向に順に並んでいてもよい。また、バイパス風路43は、例えば、蒸発器31、第1凝縮器33aの側方に形成されてもよい。
【0093】
除湿風路42およびバイパス風路43は、上述したように、任意の方法によって形成されればよい。ケース10の内部には、仕切部材17が設けられていなくてもよい。除湿風路42およびバイパス風路43は、ケース10および仕切部材17とは別の部材によって形成されてもよい。
【0094】
また、ケース10の内部には、除湿風路42およびバイパス風路43がなくてもよい。ケース10の内部の風路は、ファン21によって取り込まれた空気の一部が蒸発器31および第1凝縮器33aを介さずに第1空間101に送られるように形成されればよい。例えば、ケース10には、空気をケース10内に取り込むための開口が吸込口11とは別に形成されてもよい。この開口は、当該開口から取り込まれた空気が蒸発器31および第1凝縮器33aを介さずに第1空間101に送られるように形成される。この開口は、例えば、前後方向位置において第1凝縮器33aと第2凝縮器33bとの間で、ケース10の側面に形成される。
【0095】
上記の実施の形態においてケース10の内部には、第2凝縮器33bとベルマウス35との間に第3空間103が形成されている。第3空間103の幅L3は、第1空間101の幅L1よりも大きい。第3空間が広くなることにより、当該第3空間103の圧力損失が小さくなる。これにより、一定の風量の空気を流すために必要なファン21の出力が下がる。上記の実施の形態であれば、除湿機1のエネルギー効率がよりよくなる。
【0096】
なお、第3空間103における圧力損失は、幅L3がある上限値に達するまでは当該幅L3が大きいほど、小さくなる。この上限値は、例えば40[mm]である。また、この上限値は、例えばファン21の直径の6分の1である。
【0097】
また、第3空間の幅L3を大きくすると、除湿機1の寸法も大きくなる。そこで、第3空間の幅L3は、例えば、第1空間101の幅L1と同じであってもよい。幅L3が幅L1以上であることにより、一定の風量の空気を流すために必要なファン21の出力がより小さくなる。また、幅L3を幅L1と同じにすることにより、除湿機1をよりコンパクトにすることができる。
【0098】
また上記の実施の形態のファン21の中心軸線Fは、一側方向に直交する投影面において、第2凝縮器33bの中心よりも蒸発器31の中心に近い。これにより、バイパス風路43に比べて除湿風路42により多くの空気が流れ込む。上記の実施の形態によれば、空気を十分に除湿することが可能な除湿機1が得られる。一例として、除湿風路42を流れる空気の風量は、バイパス風路43を流れる空気の風量の2倍程度であるとよい。
【0099】
上記の実施の形態において、ファン21の中心軸線Fは、蒸発器31の左右方向中心に対してずれている。ファン21の中心軸線Fと蒸発器31の左右方向中心とは、左右方向の位置が同じであってもよい。また、ファン21の中心軸線Fは、一側方向に直交する投影面における蒸発器31の中心を通ってもよい。これにより、より多くの空気が蒸発器31を流れる。
【0100】
上記の実施の形態において、第2凝縮器33bは、一側方向に直交する投影面において、蒸発器31および第1凝縮器33aよりも大きい。ここで、熱交換器と当該熱交換器を通過する空気とが接触する面積を、通風面積と称する。上記の実施の形態であれば、第2凝縮器33bの通風面積を、蒸発器31の通風面積および第1凝縮器33aの通風面積よりも大きくすることができる。これにより、第2凝縮器33bがより効果的に冷却される。
【0101】
また、一側方向に直交する投影面において、蒸発器31は、第1凝縮器33aと同じ大きさである。これにより、除湿機1の設計およびケース10内の風路の設計がより容易になる。また、除湿機1がコンパクトになる。
【0102】
上記の実施の形態において、蒸発器31の下端と第1凝縮器33aの下端と第2凝縮器33bの下端との高さは、揃っている。上記の実施の形態によれば、除湿機1の設計および製造がより容易になる。上記の実施の形態であれば、バイパス風路43をケース10内に容易に形成することができる。また、熱交換器である蒸発器31と第1凝縮器33a
と第2凝縮器33bとは、除湿機1の全重量のうちの比較的多くの部分を占める重量物である。重量物である蒸発器31と第1凝縮器33aと第2凝縮器33bの下端とが揃うことにより、除湿機1が安定的に自立する。また、使用者は、除湿機1を安定した状態で運ぶことができる。
【0103】
なお、第2凝縮器33bの上下方向寸法は、第1凝縮器33aの上下方向寸法と同じであってもよい。これにより、除湿機1はより軽量になる。また、除湿機1をよりコンパクトにすることが可能となる。
【0104】
また、第2凝縮器33bの下端は、蒸発器31の下端および第1凝縮器33aの下端よりも上方にあってもよい。この場合、第2凝縮器33bが蒸発器31および第1凝縮器33aと同じ大きさであっても、バイパス風路43と除湿風路42とを蒸発器31および第1凝縮器33aの上方に形成することが可能となる。
【0105】
上記の実施の形態において、第2凝縮器33bには、除湿風路42を通過した空気とバイパス風路43を通過した空気との両方が通過する。ケース10の内部は、第2凝縮器33bを通過する空気の風量が蒸発器31および第1凝縮器33aを通過する空気の風量よりも多くなるように構成されてもよい。例えば、ケース10の内部は、除湿風路42を通過した空気とバイパス風路43を通過した空気の全てが第2凝縮器33bを通過するように構成されてもよい。また、ケース10には、上述したように、吸込口11に加えて、当該ケース10の内部に空気を取り込む開口が別途形成されてもよい。この開口は、例えば、第2凝縮器33bを通過する空気の風量が蒸発器31および第1凝縮器33aを通過する空気の風量よりも多くなるように形成される。第2凝縮器33bを通過する空気の風量がより多くなることにより、当該第2凝縮器33bがより効果的に冷却される。
【0106】
上記の実施の形態において、バイパス風路43は、蒸発器31および第1凝縮器33aの上方に配置されている。蒸発器31および第1凝縮器33aの上方に配置されたバイパス風路43は、例えば、蒸発器31および第1凝縮器33aの側面に取り付けられたU字型の継手管36を介さずに、吸込口11から第1空間101へと至る。また、蒸発器31および第1凝縮器33aの上方に配置されたバイパス風路43は、蒸発器31、圧縮機32、第1凝縮器33a、第2凝縮器33bおよび減圧装置34を接続する配管を介さずに吸込口11から第1空間101へと至る。バイパス風路43に障害物がなくなることにより、当該バイパス風路43における圧力損失が低減される。
【0107】
また、このバイパス風路43が形成される箇所にハンドル14が収容されていてもよい。ハンドル14は、ケース10に取り付けられる。ハンドル14は、使用者が除湿機1を動かす際に、当該使用者によって把持される部材である。上記の実施の形態であれば、重量物である蒸発器31および第1凝縮器33aに近い場所にハンドル14を配置することが可能である。これにより、使用者は、ハンドル14を把持して安定した状態で除湿機1を動かすことができる。