(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記係止キャップが、前記第1及び第2の近位端のうちの対応する少なくとも1つを通って延びる開口内に少なくとも部分的に受容されるようなサイズにされ、これにより、前記係止キャップが前記開口に挿入されると、前記開口を画定する内側表面が、前記可撓性壁に前記圧迫力を加えるように構成され、前記可撓性壁の外側表面及び前記内側表面は、ねじ付きであり、前記係止キャップが前記開口に挿入されるとき、互いに螺合するように構成されている、請求項1に記載の仙骨固定システム。
前記第1及び第2の遠位端のそれぞれが、前記第1及び第2の骨位置をそれぞれ通るボーリング孔を穿設するように構成された対応する切断面を画定するように鋸歯状である、請求項1に記載の仙骨固定システム。
前記第1及び第2の当接面のうちの少なくとも1つが、第1の方向に中を貫通して延びる開口部を画定するワッシャにより画定され、前記開口部が、前記第1及び第2のシャフトのうちの対応する1つを受容するようなサイズにされ、前記ワッシャが、第1の厚さを有する第1の端部と、前記第1の厚さを上回る第2の厚さを有する第2の端部とを有し、前記第1及び第2の端部が、前記開口部の両側にある、請求項1に記載の仙骨固定システム。
前記第1及び第2の当接面のうちの少なくとも1つが、第1の方向に中を貫通して延びる開口部を画定するワッシャにより画定され、前記開口部が、前記第1及び第2のシャフトのうちの対応する1つを受容するようなサイズにされ、前記第1及び第2の当接面のうちの前記少なくとも1つが、腸骨の表面に実質的に一致するように曲線状である、請求項1に記載の仙骨固定システム。
【発明を実施するための形態】
【0005】
概ね
図2〜7Cを参照すると、一実施形態により構築された仙骨固定システム30は、患者の身体の第1及び第2の骨位置31a及び31bに埋め込まれるように構成された1つ又は2つ以上の骨固定インプラントを含む。ある特定の実施形態によると、仙骨固定システム30は、対応するガイドワイヤを、骨固定インプラントの対応する第1及び第2の骨位置の中へと又はそれらを通して挿入するために位置合わせするように構成された、ターゲティング用装置34を更に含むことができる。骨固定インプラント32のそれぞれは、第1のシャフト40を含み得る、第1のインプラント区分36を含むことができる。骨固定インプラント32のそれぞれは、第2のシャフト42を含み得る、第2のインプラント区分38を更に含むことができる。ある特定の実施形態によると、仙骨固定システムは、ガイドワイヤ44を含むことができる。ガイドワイヤ44は、第1及び第2のインプラント区分36及び38のそれぞれを、対応する第1及び第2の骨位置31a及び31bへと誘導するように、第1及び第2のインプラント区分36及び38のそれぞれによって受容されるように構成されている。ある特定の例によると、ガイドワイヤ44は、第1及び第2のインプラント36及び38が互いから離れる方向に移動することを防止するように、第1及び第2のインプラント区分36及び38のそれぞれに固定されるように更に構成されている。他の例によると、ガイドワイヤ44は、第1及び第2のインプラント36及び38が互いに対して移動することを防止するように、第1及び第2のインプラント区分36及び38のそれぞれに固定されるように更に構成されている。ガイドワイヤ44は、キルシナー鋼線、又は所望により任意の好適な代替的ガイドワイヤとして構成することができる。
【0006】
使用する際に、ガイドワイヤ44は、第1及び第2の骨位置31a及び31bを通して駆動され得る。第1のインプラント区分36は、ガイドワイヤ44を覆って挿入され、第1の骨位置31aを通して駆動される。ある特定の例では、第1のインプラント区分36は、第1の骨位置31aを通るボーリング孔を穿設するように構成されている。あるいは、ボーリング孔は、予め穿設され得る。第2のインプラント区分38は、ガイドワイヤ44を覆って挿入され、第2の骨位置31bを通して駆動される。ある特定の例では、第2のインプラント区分36は、第2の骨位置31bを通るボーリング孔を穿設するように構成されている。あるいは、ボーリング孔は、予め穿設され得る。第2のインプラント区分38は、第2のインプラント区分38の遠位端が、第1のインプラント区分36によって受容されるまで、第2の骨位置31bを通して駆動される。骨固定インプラント32は、第1及び第2のインプラント区分36及び38を、第1及び第2のインプラント区分36及び38が互いから離れる方向に平行移動することに対して固定するように構成された、固定機構46を更に含む。
【0007】
第1の骨位置31aは、例えば、第1の腸骨33aによって画定され得、第2の骨位置31bは、仙骨Sによって第1の腸骨33aから離間している、したがって腸骨Sの反対側に配設された、第2の腸骨33bによって画定され得る。したがって、骨固定インプラント32のそれぞれは、仙骨固定インプラントと称することができる。例えば、第1の腸骨33aは、左臀部によって画定され得、第2の腸骨33bは、右臀部によって画定され得る。あるいは、第1の骨位置31aは、第2の腸骨33bによって画定され得、第2の骨位置31bは、第1の腸骨33aによって画定され得る。骨固定インプラント32は、最小侵襲手術(MIS)技術に従って埋め込まれるように構成され、インプラント区分の埋設並びに第1及び第2骨位置へのインプラント区分の固定を容易にするのに、小さい切開で十分であることが理解されよう。仙骨固定システム20及びその部品は、任意の好適な材料、例えば、チタン若しくは鋼鉄などの金属、又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)若しくは補強PEEKなどのポリマーから、製造することができる。一実施形態では、仙骨固定システム30は、仙骨Sを通過することなく、第1及び第2の腸骨33a及び33bを通って延びる少なくとも1つのインプラント32を含むことができる。代替的に又は追加的に、仙骨固定システム30は、第1及び第2の腸骨33a及び33bの両方を通って延び、仙骨Sを通って更に延びる少なくとも1つのインプラントを含むことができる。
【0008】
ここで
図2〜4Bを参照すると、第1のインプラント区分36は、第1の骨位置31aを通して挿入されるようなサイズにされている第1のシャフト40を含むことができる。第1のシャフト40と、したがって第1のインプラント区分36とは、第1の近位端40aと、第1の近位端40aと反対の第1の遠位端40bとを画定することができる。インプラント区分36が、第1の骨位置31aに埋め込まれるとき、第1の近位端40aは、外側端を画定することができ、第1の遠位端40bは、内側端を画定することができる。第1のシャフト40は、第1の近位端40aと第1の遠位端40bとの間で第1の中心軸に沿って伸長し得る。第1の中心軸の少なくとも一部から最大で全体は、直線状であり得る。第1のシャフト40は、円筒形であり得るか、又は所望により任意の好適な代替的形状を画定することができる。
【0009】
第1のインプラント区分36は、第1のシャフト40から出て延びる第1の当接面52を含むことができる。例えば、第1の当接面52は、第1の近位端40aに近接して配設され得る。一例では、第1のインプラント区分36は、第1のシャフト40から出て延びる第1の当接部材54を含むことができる。第1の当接部材54は、第1の中心軸から離れる方向に第1のシャフト40に対して隆起することができ、これにより、第1の当接部材54は、第1の当接面52を画定する。この点に関しては、第1の当接部材54が、第1のシャフト40と一体式であり得ることを理解されたい。あるいは、第1の当接部材54及び対応する第1の当接面52は、第1のシャフト40から切り離され、第1のシャフト40に装着することができる。例えば、第1の当接部材54は、第1の当接面を画定するように第1のシャフト40によって支持されるように構成されたワッシャ、クリップ、又は他の同様な構造の形態であり得る。例えば、ワッシャは、
図6に関して以下により詳細に説明されるワッシャ254として構成され得る。
【0010】
第1のインプラント区分36は、遠位端40bから第1の当接面52に至る、実質的に一定の第1の外側断面寸法を画定することができる。第1の外側断面寸法は、第1の中心軸にわたって延び、第1の外側断面寸法は、直径であり得るか、又は所望により任意の好適な代替的断面寸法であり得る。第1のインプラント区分36は、環状であり得る。例えば、第1のインプラント区分36は、第1の近位端40aから第1の遠位端40bまで第1のシャフト40を通って延びる第1のチャネル56を更に画定することができる。第1のチャネル56は、第1の中心軸に沿って延びることができる。したがって、第1のシャフト40は、第1のチャネル56を画定する内側表面47aと、内側表面47aと反対の外側表面47bとを画定することができる。第1のチャネル56は、ガイドワイヤ44を受容するようなサイズにされている。
【0011】
一例では、
図3Bを参照すると、第1の遠位端40bは、鋸歯状であり得る環状先端部43を画定することができ、これにより、この鋸歯状部は、第1の近位端40aから第1の遠位端40bに向かって第1の方向に延びる。環状先端部は、第1の骨位置31aに孔を穿設するように構成された切断面45を画定する。例えば、切断面45は、第1の骨位置31aに当てることができ、第1のシャフト40は、第1の中心軸の周りで回転することができ、これにより、鋸歯状切断面45が、第1の骨位置31aにボーリング孔を開ける。したがって、第1のシャフト40は、自己穿孔式と称することができる。
図2に関して上で述べたように、骨固定インプラント32は、所望により仙骨Sを通って延びるように構成され得る。したがって、例えば、インプラント32が、仙骨Sを通って延びるべき場合、切断面45は、第1の骨位置31aを通して駆動された後に、仙骨にボーリング孔を開けることができる。あるいは、以下により詳細に説明されるように、第1のシャフト40の第1の骨位置31aを通しての挿入の前に、切断器具が、第1の骨位置31aにボーリング孔を開けることができる。切断器具は、所望により仙骨Sにボーリング孔を更に開けることができる。したがって、環状先端部は、所望により代替的に平滑面を画定することができることを理解されたい。
【0012】
ここで
図2〜4Bを参照すると、第2のインプラント区分38は、第2の骨位置31bを通して挿入されるようなサイズにされている第2のシャフト42を含むことができる。第2のシャフト42と、したがって第2のインプラント区分38とは、第2の近位端42aと、第2の近位端42aと反対の第2の遠位端42bとを画定することができる。第2のインプラント区分38が、第2の骨位置31bに埋め込まれるとき、第2の近位端42aは、外側端を画定することができ、第2の遠位端42bは、内側端を画定することができる。第2のシャフト42は、第2の近位端42aと第2の遠位端42bとの間で第2の中心軸に沿って伸長し得る。第2の中心軸の少なくとも一部から最大で全体は、直線状であり得る。第2のシャフト42は、円筒形であり得るか、又は所望により任意の好適な代替的形状を画定することができる。第2のシャフト42の少なくとも一部は、第1のチャネル56内に受容されるようなサイズにされ得る。例えば、少なくとも第2の遠位端42bは、第1のチャネル56の断面寸法よりもわずかに小さい断面寸法を画定することができる。第2のシャフト42が、第1のチャネル56内に受容されるとき、第1及び第2の中心軸は、互いに一致することができる。
【0013】
第2のインプラント区分38は、第2のシャフト42から出て延びる第2の当接面58を含むことができる。例えば、第2の当接面58は、第2の近位端42aに近接して配設され得る。一例では、第2のインプラント区分38は、第2のシャフト42から出て延びる第2の当接部材60を含むことができる。第2の当接部材60は、第2の中心軸から離れる方向に第2のシャフト42に対して隆起することができ、これにより、第2の当接部材60は、第2の当接面58を画定する。この点に関しては、第2の当接部材60が、第2のシャフト42と一体式であり得ることを理解されたい。あるいは、第2の当接部材60及び対応する第2の当接面58は、第2のシャフト42から切り離され、第2のシャフト42に装着することができる。例えば、第2の当接部材60は、第2の当接面を画定するように第2のシャフト42によって支持されるように構成されるワッシャ、クリップ、又は他の同様な構造の形態であり得る。例えば、ワッシャは、
図6に関して以下により詳細に説明されるワッシャ254として構成され得る。第2のインプラント区分38は、第2の遠位端42bから第2の当接面58に至る、実質的に一定の第2の外側断面寸法を画定することができる。第2の外側断面寸法は、第2の中心軸にわたって延び、第2の外側断面寸法は、直径であり得るか、又は所望により任意の好適な代替的断面寸法であり得る。
【0014】
第2のインプラント区分38は、環状であり得る。例えば、第2のインプラント区分38は、第2の近位端42aから第2の遠位端42bまで第2のシャフト42を通って延びる第2のチャネル62を更に画定することができる。したがって、第2のシャフト42は、第2のチャネル62を画定する内側表面57aと、内側表面57aと反対の外側表面57bとを画定することができる。第2のチャネル62は、第2の中心軸に沿って延びることができ、ガイドワイヤ44の断面寸法よりもわずかに大きい断面寸法を有することができ、これにより、第2のチャネル62は、ガイドワイヤ44を受容するようなサイズにされる。したがって、第2のチャネル62の断面寸法は、第2のシャフト42を受容する第1のチャネル56の少なくとも一部の断面寸法よりも小さい。第1及び第2の断面寸法は、それぞれ第1及び第2の中心軸にわたって延び、直径又は所望により任意の好適な断面寸法を画定することができる。
【0015】
一例では、
図3Bに例示されるように、第2の遠位端42bは、鋸歯状であり得る第2の環状先端部53を画定することができ、これにより、この鋸歯状部は、第2近位端42aから第2の遠位端42bに向かう第2の方向に延びる。したがって、第2の環状先端部53は、第2の骨位置31bに孔を穿設するように構成された第2の切断面55を画定する。例えば、第2の切断面55は、第2の骨位置31bに当てることができ、第2のシャフト42は、第2の中心軸の周りで回転することができ、これにより、鋸歯状切断面55が、第2の骨位置31bにボーリング孔を開ける。したがって、第2のシャフト42は、自己穿孔式と称することができる。
図2に関して上で述べたように、骨固定インプラント32は、所望により仙骨Sを通って延びるように構成され得る。したがって、例えば、インプラント32が、仙骨Sを通って延びるべき場合、第2の切断面55は、第2の骨位置31bを通して駆動された後に、仙骨にボーリング孔を開けることができる。あるいは、以下により詳細に説明されるように、第2のシャフト42の第2の骨位置31bを通しての挿入の前に、切断器具が、第2の骨位置31bにボーリング孔を開けることができる。したがって、第2の環状先端部53は、所望により代替的に平滑面を画定することができることを理解されたい。
【0016】
ここで
図2〜4Bを参照すると、動作中に、ガイドワイヤ44は、第1の腸骨33aなどの第1の骨位置31aから、第2の腸骨33bなどの第2の骨位置31bまで、仙腸関節を横断して定置される。次に、第1のチャネル56が、ガイドワイヤ44を受容し、第1のシャフト40の第1の遠位端40bが、第1及び第2の腸骨33a及び33bのうちの一方を通して、かつガイドワイヤ44に沿って挿入されるように構成されている。例えば、第1のシャフト40は、第1の当接面52が第1の骨位置31aに当接するまで、第2の骨位置31bに向かって第1の方向に第1の骨位置31aを通して挿入され得る。第1のシャフト40が、第1の骨位置31aを通して挿入されると、第1のチャネル56は、ガイドワイヤ44を受容し、ガイドワイヤ44に沿って進む。したがって、第1の当接面52は、第1のシャフト40が第1の骨位置31aを通して更に挿入されることを防止するように、第1の骨位置31aに当接するように構成されている。
【0017】
第2のシャフト42の第2の遠位端42bは、第1及び第2の骨位置31a及び31bのうちの他方を通して挿入されるように構成されている。例えば、第2のシャフト42は、第1の骨位置31aに向かって、第1の方向とは反対の第2の方向に第2の骨位置31bを通して挿入されることができ、これにより、少なくとも第2の遠位端42bは、第1及び第2の骨位置31a及び31bの間の位置で第1のチャネル56内に受容される。第2のシャフト42は、第2の方向に挿入され、第2の遠位端42bは、第2の当接面58が第2の骨位置31bに当接するまで、第1の近位端40aに向かって第1のチャネル56内を進められる。第2のシャフト42が、第2の骨位置31b、例えば、第2の腸骨33bを通して挿入されると、第2のチャネル62は、ガイドワイヤ44を受容し、ガイドワイヤ44に沿って進む。したがって、第2の当接面58は、第2のシャフト42が第2の骨位置31bを通して更に挿入されることを防止するように、第2の骨位置31bに当接するように構成されている。第1のシャフト40は、第2のシャフト42の第2の骨位置31bを通しての挿入の前に、挿入の後に、又は挿入と同時に、第1の骨位置31aを通して進められることができ、これにより、第2のシャフトは、第1のチャネル56によって受容される。第1のシャフト40、第2のシャフト42、又は両方の対応する第1及び第2の骨位置31a及び31bを通してのその後の更なる挿入は、第2の遠位端42bを第1のチャネル56内で第2の方向に更に進める。上で述べたように、第1及び第2のシャフト40及び42は、仙骨Sを通過することなく、それぞれ第1の腸骨33a及び第2の腸骨33bを通って延びることができる。あるいは、第1及び第2のシャフトのうちの一方又は両方は、仙骨Sを通って更に延びることができる。
【0018】
図2〜4Bを続けて参照すると、上で述べたように、固定機構46は、第1及び第2のインプラント区分36及び38が互いから離れる方向に平行移動することに対して第1及び第2のインプラント区分36及び38を固定するように構成されている。第1の当接面52と第1の骨位置31aとの間の機械的妨害は、第1のインプラント区分36を第2のインプラント区分38に向かう平行移動に対して固定することを理解されたい。更に、第2の当接面58と第2の骨位置31bとの間の機械的妨害は、第2のインプラント区分38を第1のインプラント区分36に向かう平行移動に対して固定する。
【0019】
以下の説明から理解されるように、固定機構46は、螺着を介して第1のインプラント区分を第2のインプラント区分38に固定するように構成されている。一例では、固定機構は、ガイドワイヤ44と、第1及び第2のシャフト40及び42のうちの少なくとも1つが、第1及び第2のシャフト40及び42の他方から離れる方向で移動することを防止するように構成されている少なくとも1つの係止部材と、を含むことができる。したがって、少なくとも1つの係止部材は、第1及び第2のシャフト40及び42のうちの少なくとも一方又は両方が、対応する遠位端から対応する近位端に向かう方向にガイドワイヤ44に沿って移動することを防止することができる。ある特定の例では、少なくとも1つの係止部材は、第1及び第2のシャフト40及び42のうちの少なくとも一方又は両方が、対応する近位端から対応する遠位端に向かう方向にガイドワイヤに沿って移動することを防止することができる。更に、ある特定の例において、少なくとも1つの係止部材が、第1の近位端40aから第2の近位端42aまでインプラントを通って延びることはないことが理解されよう。例えば、固定機構46は、第1及び第2の係止部材64及び66を含むことができる。第1の係止部材64は、少なくとも1つの方向に、例えば第1及び第2の対向する方向に、第1のインプラント区分36がガイドワイヤ44に沿って平行移動することに対して、第1のインプラント区分36をガイドワイヤ44に固定するように構成されている。第2の係止部材66は、少なくとも1つの方向に、例えば第1及び第2の対向する方向に、第2のインプラント区分38がガイドワイヤ44に沿って平行移動することに対して、第2のインプラント区分38をガイドワイヤ44に固定するように構成されている。したがって、ガイドワイヤ44は、仙骨領域に永久的に埋設されたまま残るように設計され得ることを理解されたい。すなわち、ガイドワイヤ44は、外科的処置の完了後に、第1及び第2のインプラント区分36及び38と共に埋設されたままである。別の言い方をすれば、ガイドワイヤ44は、第1のインプラント32が埋設されたままである限り、埋設されたままであり得る。
【0020】
図3Cに例示するように、第1及び第2の係止部材64及び66のうちのいずれか又は両方は、係止キャップ68として構成することができる。係止キャップ68は、係止キャップ本体70と、係止キャップ本体70を通って延びるチャネル72とを含む。チャネル72は、ガイドワイヤ44を受容するようなサイズにされている。例えば、係止キャップ本体70は、チャネル72を画定する内側表面71aと、内側表面71aと反対の外側表面71bとを含む。係止キャップ本体70は、チャネル72の一部を画定する少なくとも1つの可撓性壁74を更に画定する。例えば、可撓性壁74における内側表面71aは、ガイドワイヤ44のものを上回る初期断面寸法を有するチャネル72を画定する。可撓性壁74における外側表面71bは、ねじ付きであってもよく、これが遠位方向に延びると更にテーパ状になり得る。可撓性壁74は、可撓性壁74に加えられる径方向の圧迫力に応じてガイドワイヤ44を圧迫するように構成されている。一例では、係止キャップ68は、チャネル72に対して開放状態にあるように、可撓性壁74を通って径方向に延びる少なくとも1つの圧迫スロット76を更に画定することができる。
【0021】
図3Cを参照すると、係止キャップ68は、第2のシャフト42の第2の近位端42aと関連付けて記載される。当然のことながら、第1の係止部材64が、係止キャップ68として構成されるとき、係止キャップ68は、第2のシャフト42の第2の近位端42aに関して本明細書に記載されるものと同様に、第1のシャフト40の第1の近位端40aと協働することができることが理解されよう。係止キャップ68、特に可撓性壁74は、ガイドワイヤ44がチャネル72を通って延びるようにガイドワイヤ44を受容することができる。係止キャップ68は、第2の近位端42aに向かう遠位方向にガイドワイヤ44に沿って平行移動することができる。可撓性壁74は、第2の方向に第2の近位端42aを通って延びる開口内に少なくとも部分的に受容されるようなサイズにされる。例えば、開口は、近位端42aから遠位端42bまで第2のシャフト42を通って延びる第2のチャネル62によって画定され得る。第1のシャフト40は、同様に、第1の方向に沿って第1の近位端40aを通って延びる開口を含む。開口は、例えば、第1の近位端40aから第1の遠位端40bまで第1のシャフト40を通って延びる第1のチャネル56によって画定され得る。したがって、第2のチャネル62を画定する内側表面57aは、開口を更に画定することができる。開口における内側表面57aは、係止キャップが開口内に挿入されると、可撓性壁74に圧迫力を加えるように構成されている。したがって、内側表面57aに加えられる圧迫力は、可撓性壁74をガイドワイヤ44に対して圧迫させ、係止キャップ68をガイドワイヤに装着させる。
【0022】
可撓性壁74は、雄ねじ付きであってもよく、内側表面57aは、同様にねじ付きであってもよいことが理解されよう。したがって、係止キャップ68が、可撓性壁74が第2のシャフト42に接する位置までガイドワイヤ44に沿って平行移動されると、係止キャップ68は、キャップ68が第2のシャフト42に螺合するように、ガイドワイヤ44の周りを第2のシャフト42に対して回転することができる。可撓性壁74は、第2の方向にテーパ状であるために、係止キャップ68が近位端42aの開口内で進められると、内側表面57aは、上述したように、可撓性壁74をガイドワイヤ44に対して圧迫させる。代替的に又は追加的に、内側表面57aは、第2の方向にテーパ状であり得ることを理解されたい。係止キャップ68は、対応するシャフト40又は42と螺合するために、第1及び第2の係止部材64及び66が、係止キャップ68として構成されるとき、係止キャップ68は、圧迫力をシャフト40及び42に加えることなく、第1及び第2のシャフト40及び42をガイドワイヤ44に固定させ、この固定が、第1及び第2の腸骨33a及び33bを互いに向かって圧迫させる。したがって、仙骨S(
図2参照)が骨折しているとき、この骨折は、例えば整復鉗子、又は任意の好適な代替的構造で整復することができ、ねじ付き係止キャップ68は、骨折をその整復された構成で維持し、それによって骨の治癒を促進するように、第1及び第2のシャフト40及び42をガイドワイヤ44に固定することができる。更に、係止キャップ68は、第2の遠位端42bから第2の近位端42aに向かう方向と、第2の近位端42aから第2の遠位端42bに向かう方向との両方向に、ガイドワイヤ44に沿って第2のインプラント区分38が移動することを防止するように構成され得る。
【0023】
第1の係止部材64、具体的には係止キャップ68は、第1のインプラント区分36をガイドワイヤ44に固定させ、ガイドワイヤ44が次に第2のインプラント区分38に固定されるように、第1のインプラント区分36に螺着するように構成することができるので、固定機構46は、第1のインプラント区分36を、螺着を介して第2のインプラント区分38に固定すると言える。更に、第2の係止部材66、具体的には係止キャップ68は、第2のインプラント区分38をガイドワイヤ44に固定させ、ガイドワイヤ44が次に第1のインプラント区分36に固定されるように、第2のインプラント区分38に螺着するように構成することができるので、固定機構46は、インプラント区分36を、螺着を介して第2のインプラント区分38に固定すると言える。
【0024】
ここでまた
図2及び4A〜4Bを参照すると、第1及び第2の係止部材64及び66のうちの少なくとも一方は、係止ナット78として構成することができることを理解されたい。例えば、第1の係止部材64は、係止キャップ68として構成することができ、第2の係止部材66は、係止ナット78として構成することができる。あるいは、第1の係止部材64は、係止ナット78として構成することができ、第2の係止部材66は、係止キャップ68として構成することができる。あるいは、更に、第1及び第2の係止部材64及び66のそれぞれは、対応する係止ナット78として構成することができる。あるいは、更に、第1及び第2の係止部材64及び66のそれぞれは、対応する係止キャップ68として構成され得る。
【0025】
係止ナット78は、第1のシャフト40の第1の近位端40aと関連付けて記載される。当然のことながら、第2の係止部材66が、係止ナット78として構成されるとき、係止ナット78は、第1のシャフト40の第1の近位端40aに関して本明細書に記載されるものと同様に、第2のシャフト42の第2の近位端42aと協働することができることが理解されよう。係止ナット78は、ナット本体80を画定することができ、ナット本体80は、ナット本体80を通って延びるチャネル84を画定する内側表面82aと、内側表面82aと反対の外側表面82bとを有する。チャネル84は、ガイドワイヤ44を受容するようなサイズにされている。内側表面82は、ねじ付きであり得る。したがって、係止ナット78は、雌ねじ付きであると言える。更に、ガイドワイヤ44の少なくとも一部は、雄ねじ付きであり得る。ガイドワイヤ44の一部は、第1の近位端40aに近接して配設されることができ、第1の当接面52が、第1の骨位置31aに隣接して位置付けられるとき、例えば、第1の近位端40aから第2の方向領域で離間した第1の位置から、近位端40aから第1の方向に離間した第2の位置まで延びることができる。
【0026】
その結果、係止ナット78は、ガイドワイヤ44に螺合され、係止ナット78が第1のシャフト40に当接するまで、第1のシャフト40に向かってガイドワイヤ44に沿ってねじ方式で進められるように構成されている。例えば、係止ナット78は、第1の近位端40aに当接することができる。第2の当接面58が第2の骨位置31bと接触している間の、係止ナット78のガイドワイヤ44の周りのその後の回転は、したがって、第1のシャフト40を第2のシャフト42に向かって第1の方向に付勢する。したがって、第1の当接面52が第1の骨位置31aに接触するとき、圧迫ナットは、第1及び第2の腸骨33a及び33bに伝えられる圧迫力を加えるように構成される(
図2参照)。具体的には、第1のシャフト40は、第1の当接面52が第1の腸骨33aと接するように、第1の腸骨33aを通って延び、第2のシャフト42は、第2の当接面58が、第2の腸骨33bと接するまで第2の腸骨33bを通って第1のシャフト40まで延びる。第1及び第2のシャフト40及び42のうちの一方は、第1及び第2のシャフト40及び42のうちの他方から離れる方向の移動に対して、本明細書に記載される任意の方法で、ガイドワイヤに固定され得る。次いで、係止ナット78は、係止ナット78が、圧迫力を第1及び第2のシャフト40及び42のうちの他方に加えるまでガイドワイヤに沿って進められ、これによって、第1及び第2の腸骨33a及び33bのそれぞれに対して、第1及び第2の腸骨33a及び33bのうちの他方に向かっての圧迫を加える。仙骨Sが骨折している場合、この圧迫を用いて骨の治癒を促進する。インプラント32は、骨の治癒期間全体にわたって圧迫力を維持することができるので、骨折の整復が維持されて骨の治癒が促進される。
図2に例示するように、仙骨固定システム30は、それぞれ、本明細書に記載される任意の実施形態に従って構築され得る第1及び第2のインプラント32を含むことができ、腸骨のそれぞれを互いに安定させるために、いくつかの例では、仙骨Sに圧迫力を加えるために、腸骨における異なる位置に位置付けることができる。固定機構46は、第1の近位端から第2の近位端まで第1及び第2のシャフトを通って延びることのない、少なくとも1つの係止部材を含むことを更に理解されたい。例えば、少なくとも1つの係止部材は、係止キャップ68及び係止ナット78ののうちの一方又は両方によって画定され得る。
【0027】
第1の係止部材64、具体的には係止ナット78は、第1のインプラント区分36をガイドワイヤ44に固定させ、ガイドワイヤ44が次に第2のインプラント区分38に固定されるように、第1のインプラント区分36に螺着するように構成することができるので、固定機構46は、第1のインプラント区分36を、螺着を介して第2のインプラント区分38に固着すると言える。更に、第2の係止部材66、具体的には係止ナット78は、第2のインプラント区分38をガイドワイヤ44に固定させ、ガイドワイヤ44が次に第1のインプラント区分36に固定されるように、第2のインプラント区分38に螺着するように構成することができるので、固定機構46は、インプラント区分36を、螺着を介して第2のインプラント区分38に固定すると言える。
【0028】
第1及び第2の係止部材64及び66が、一実施形態に従って構築されているが、係止部材64及び66は、所望により任意の好適な代替的実施形態により構築され得る。例えば、係止部材64及び66のうちのいずれか又は両方は、インプラント区分の対応する1つ及びガイドワイヤ44を通って延び、これによってインプラント区分の対応する1つをガイドワイヤ44に固着する係止ピンとして構成され得る。別の例として、係止部材64及び66のうちのいずれか又は両方は、対応する中心軸に向かう方向にインプラント区分のうちの対応する1つのチャネルを通ってねじ方式で駆動され、ガイドワイヤ44を圧迫する、止めねじとして構成され得る。したがって、第1及び第2の係止部材44及び46は、本明細書において別途記載のない限り、任意の好適に構築された係止部材であり得ることが理解されよう。
【0029】
係止部材64及び66が適所に固定されると、ガイドワイヤ44は、係止部材64及び66に対して隣接かつ近位の位置で切断することができる。ガイドワイヤ44は、従来の腸骨間バーを実質的に下回るゲージを有するために、分厚い腸骨間バーを切断するのに必要であった大型でより頑強な切断器具とは対照的に、簡単な切断用具でガイドワイヤ44を切断することができる。この点に関しては、ガイドワイヤ44が、第1及び第2のインプラント区分36及び38の固定において、及び互いから離れる及び/又は互いに向かう方向での移動に対して補助しつつ、解剖学的構造の負荷が第1及び第2のインプラント区分36及び38によって吸収されることが理解されよう。ガイドワイヤ44は、したがって、従来の腸骨間バーの厚さを実質的に下回る厚さを有し得る。例えば、ガイドワイヤは、所望により、例えば、0.5mm〜3.0mmの任意の厚さを有することができる。
【0030】
ここで
図2及び5A〜5Dを参照すると、インプラント32の少なくとも1つは、代替的実施形態に従って構築することができる。例えば、骨固定インプラント132は、患者の身体の第1及び第2の骨位置31a及び31bに埋め込まれるように構成することができる。インプラント32に関して上で述べたように、
図5A〜5Dに示されるインプラント132は、第1及び第2の腸骨33a及び33bを互いに対して圧迫させながら、又は圧迫させることなく、第1及び第2の腸骨33a及び33bを、互いに対する移動に関して安定させることができる。骨固定インプラント132は、上で述べたように、それぞれ、第1及び第2のシャフト40及び42と、それぞれ第1及び第2の当接面52及び58とを有する、第1及び第2のインプラント区分36及び38を含むことができる。更に、骨固定インプラントは、上で述べたように、固定機構146を含むことができ、固定機構146は、次に第1及び第2のシャフト40及び42のうちの少なくとも一方が、第1及び第2のシャフト40及び42のうちの他方から離れる方向で平行移動することを防止するように構成されている、少なくとも1つの係止部材164を含むことができる。更に、係止部材164が、第1の近位端40aから第2の近位端42aまでインプラントを通って延びることはないことが理解されよう。
【0031】
図5A〜5Dに示すように、係止部材164は、第1のシャフト40を第2のシャフト42に、互いから離れる方向の移動に対して固定するように構成された固定部材186として構成することができる。固定部材186は、固定ヘッド188と、固定ヘッド188から延びる固定シャフト190とを有する。固定シャフト190は、第1の方向で第1のシャフト40の第1の近位端40aを通り、第1のチャネル56の少なくとも一部を通って、第2のチャネル62の中まで挿入されるようなサイズにされかつ構成されている。固定シャフト190は、第2のチャネル62内の第2のシャフト42に装着するように構成され、これによって、第1のシャフト40を第2のシャフト42に固定する。固定部材186は、固定ヘッド188及び固定シャフト190を通って延びるチャネル192を画定する。チャネル192は、ガイドワイヤ144を受容するようなサイズにされ、かつそのように構成されている。
【0032】
固定部材186は、チャネル192を画定する内側表面187aと、内側表面187と反対の外側表面187bとを画定する。固定シャフト190における外側表面187bは、ねじ付きであり得る。したがって、固定シャフト190は、雄ねじ付きであると言える。同様に、第2のシャフト42の内側表面57aは、ねじ付きであり得る。したがって、第2のシャフト42は、雌ねじ付きであると言える。したがって、固定部材186は、第2のシャフト42と螺合するように構成されている。具体的には、上で述べたように、外側表面187bは、ねじ付きであり得、第2のチャネル62内で内側表面57aと螺合するように構成することができる。したがって、固定シャフト190は、第2のチャネル62内で第2のシャフト42と螺合するように構成することができる。例えば、固定シャフト190の雄ねじ付き表面は、ねじ付きの内側表面57aと嵌合するように構成されている。固定部材186は、固定ヘッド188が第1のシャフト40と当接するまで、第2のチャネル62内をねじ方式で進めることができる。例えば、固定部材186は、固定ヘッド188が第1の近位端40aと当接するまで、第2のチャネル62内をねじ方式で進めることができる。
【0033】
固定機構146、具体的には固定部材186は、第2のインプラント区分38と螺合するように構成され、第1のインプラント区分36に固定されるように構成されるために、固定機構146は、第1のインプラント区分36を、螺着を介して第2のインプラント区分38に固定すると言える。更に、固定機構146、具体的には固定部材186は、第1のインプラント区分36と螺合するように構成することができ、第2のインプラント区分36に固定されるように更に構成されるために、固定機構146は、第1のインプラント区分36を、螺着を介して第2のインプラント区分38に固定すると言える。
【0034】
図5Dに示すように、第2の外側表面57bの少なくとも一部は、第1の方向に垂直である平面に沿って、非円形断面を画定することができる。したがって、外側表面57bは、適合面194を画定することができる。内側表面47aは、第2のシャフト42が第1のシャフト40の第1のチャネル56内で回転することを防止するように、所望により、適合面194と嵌合する相補的適合面を画定することができる。代替的に又は追加的に、第1のインプラント区分36は、少なくとも1つの開口196、例えば、外側表面47bから内側表面47aまで第1のシャフト40を通って延びる1対の開口196を画定することができ、これにより、開口は、第1のチャネル56に対して開放している。開口196は、第1の遠位端40bの近位に位置し得るか、又は所望により別の方法で位置付けられ得る。第2のシャフト42は、開口196が適合面194に隣接して配設されるように、第1のチャネル56内で配向することができる。第1のインプラント区分36は、1対の係止ピンなどの少なくとも1つの係止ピンを更に画定することができ、係止ピンは、開口196の中に挿入されるようなサイズにされかつ構成された止めねじとして構成することができる。例えば、開口196は、ねじ付きであり得るか、又は別の方法で対応する係止ピンを受容するようなサイズにすることができ、これにより、係止ピンが、第2のシャフト42を第1のチャネル56内で保持するように固定シャフト190に対して圧迫力を加える。
【0035】
上で述べたように、第1のシャフト40は第1の方向に第1の近位端40aを通って延びる開口を画定することができる。開口は、例えば、第1の近位端40aから第1の遠位端40bまで第1のシャフト40を通って延びる第1のチャネル56によって画定され得る。したがって、第2のチャネル62を画定する第1のシャフト40の内側表面47aは、開口を更に画定することができる。一例では、固定ヘッド188は、固定シャフト190が、第1の方向に第2のシャフト42に沿って進むと、第1のインプラント区分36を第1の方向に付勢するようなサイズにされている。例えば、固定ヘッド188は、固定部材186が第1のシャフト40に対して第1の方向に移動すると、開口において内側表面47aに当接するように、第1の方向にテーパ状であり得、開口に少なくとも部分的に受容されるようなサイズにすることができる。
【0036】
固定部材186は、このように、固定ヘッド188が、第1のシャフト40に対して第1の方向に圧迫力を加えるまで、第2のチャネル62内を第1の方向に進められることができ、これによって、第1及び第2の腸骨33a及び33bのそれぞれに対して、第1及び第2の腸骨33a及び33bのうちの他方に向かっての圧迫を加える。仙骨Sが骨折している場合、この圧迫を用いて骨の治癒を促進する。インプラント132は、骨の治癒期間全体にわたって圧迫力を維持することができるので、骨折の整復が維持されて骨の治癒が促進される。
【0037】
別の例では、固定ヘッド188における固定部材186の外側表面187bは、ねじ付きであってもよく、内側表面47aの少なくとも一部は、ねじ付きであってもよい。したがって、第1及び第2のシャフト40及び42に対するガイドワイヤ44の周りの固定部材186の回転は、固定シャフト190が、第2のチャネル62内で第2のシャフト42に沿って第1の方向に進むと、固定ヘッド188を第1のシャフト40の内側表面47aに螺合させることができる。したがって、仙骨S(
図2参照)が骨折しているとき、この骨折は、例えば整復鉗子、又は任意の好適な代替的構造で整復することができ、第1及び第2の当接面52及び58は、それぞれ第1及び第2の骨位置31a及び31bに当接することができ、固定部材186は、骨折をその整復された構成で維持して、それによって骨の治癒を促進するように、第1及び第2のシャフト40及び42を互いに対して固定させることができる。
【0038】
上で述べたように、仙骨固定システム30は、第1及び第2のインプラント区分36及び38が、それぞれ第1及び第2の骨位置31a及び31bに向かってこれらを通って進められると、第1及び第2のチャネル56及び62によって受容されるガイドワイヤ44を含むことができる。固定部材186のチャネル192は、固定シャフト190が、第1のチャネル56の中にまた第2のシャフト42の第2の遠位端42bの中に移動すると、ガイドワイヤ44を更に受容することができる。固定ヘッド188は、第1のシャフト40が第2のシャフト42から離れる方向に移動することに対して第1のシャフト40を固定するように、第1のシャフト40を第1の方向に圧迫することができる。第1の当接面52と第1の骨位置31aとの間の妨害は、第1のシャフト40が第2のシャフト42に向かって移動することを防止する。更に、固定シャフト190が第2のシャフト42に装着されるとき、第2のシャフト42が、固定シャフト190に沿って、それぞれ第1のシャフト40に向かう及び第1のシャフト40から離れる第2の方向及び第1の方向の両方向に平行移動することが防止される。あるいは、固定ヘッド188は、第1のシャフト40に螺合することができる。したがって、固定シャフト190が、第2のシャフト42と螺合するとき、固定部材186は、第1及び第2のシャフト40及び42が、互いに向かってまた互いから離れて移動することの両方を防止する。ガイドワイヤ44は、その後、第1のチャネル56、第2のチャネル62、及び固定部材186のチャネルを通って、第1の方向又は第2の方向のいずれかに沿って、インプラント122から取り外されることができる。あるいは、固定ヘッド188は、係止キャップ68に関して上で述べたように、第1の近位端40aにおいて第1のシャフト40の内側表面によってガイドワイヤ44を圧迫するように付勢される、可撓性壁を画定することができる。
【0039】
ここで
図2及び6を参照すると、
図2に例示したインプラント32の少なくとも1つは、別の代替的実施形態に従って構築することができる。例えば、骨固定インプラント232は、別の実施形態に従って、第1及び第2の骨位置31a及び31bを安定させるように構成することができる。したがって、骨固定インプラント232は、仙骨固定インプラントとも称することができる。
【0040】
骨固定インプラントは、第1のインプラント区分236と、第2のインプラント区分238とを含むことができる。第1のインプラント区分236は、第1の骨位置31aを通して挿入されるようなサイズにされている第1のシャフト240を含むことができる。第1のシャフト240と、したがって第1のインプラント区分236とは、第1の近位端240aと、第1の近位端240aと反対の第1の遠位端240bとを画定することができる。第1のインプラント区分236が、第1の骨位置31aに埋め込まれるとき、第1の近位端240aは、外側端を画定することができ、第1の遠位端240bは、内側端を画定することができる。第1のシャフト240は、第1の近位端240aと第1の遠位端240bとの間で第1の中心軸に沿って伸長し得る。第1の中心軸の少なくとも一部から最大で全体は、直線状であり得る。第1のシャフト240は、円筒形であり得るか、又は所望により任意の好適な代替的形状を画定することができる。
【0041】
第1のインプラント区分236は、第1のシャフト240から出て延びる第1の当接面を含むことができる。例えば、第1の当接面は、第1の近位端240aに近接して配設され得る。一例では、第1のインプラント区分236は、第1のシャフト240から出て延びる第1の当接部材を含むことができる。第1の当接部材は、第1の中心軸から離れる方向に第1のシャフト240に対して隆起することができ、これにより、第1の当接部材は、第1の当接面を画定する。
図3A〜4Bに関して上で述べたように、第1の当接部材は、第1のシャフト240と一体式であり得る。あるいは、第1の当接部材、及び対応する第1の当接面は、第1のシャフト240から切り離され、第1のシャフト240に装着することができる。例えば、第1の当接部材は、第1のシャフト240を受容するようなサイズであるが、第1の近位端240aよりも小さいサイズにされた開口部259を画定する、ワッシャ254の形態であり得る。したがって、第1の近位端240aは、ワッシャ254の第1の表面254aに当接するように構成され、これにより、第1の表面254aと反対のワッシャ254の第2の表面254bは、当接面を画定する。
【0042】
第1のシャフト240が第1の骨位置31aを通して挿入されるとき、第1のシャフト240の中心軸は、第1の骨位置31aの外側表面に対して垂直でない場合があることが認識される。したがって、ワッシャ254は、第1の表面254aが第1の近位端240aに概ね適合しながら、第2の表面254bが第1の骨位置31aの外側表面に対して置かれるように、曲線状であり得る。例えば、ワッシャ254の第1の端部は、第1の方向において第1の厚さを有することができ、ワッシャ254の第2の端部は、第1の方向において、第1の厚さを上回る第2の厚さを有することができる。第1及び第2の端部は、例えば、開口部259の両側に配設され得る。したがって、当接面254bは、対応する骨位置に概ね一致することができる。すなわち、骨位置に対して置かれた平坦面に比べて、当接面254bのより広い部分が、骨位置に当接することができる。当接面254bは、インプラント区分の対応するシャフトを受容する孔の周囲で第1及び第2の腸骨33a及び33bのうちのいずれか又は両方に実質的に一致するように、曲線状であり得ることを理解されたい。近位端240aは、ソケットなどとして構成され得る任意の好適な駆動界面265を有するねじ頭として構成することができる。駆動界面265は、駆動器具と連動するように構成することができ、第1のシャフト240を第1の中心軸の周りで回転させるように駆動するか又は別の方法で第1のシャフト240を回転に関して安定に維持する、駆動器具からのねじり力を受け取るように構成されている。第1の近位端240aが、第1の骨位置31aに対してしっかりと締められると、ワッシャ254は、近位端240aが第1の骨位置31aと直接接触して回転しないように、回転方向に動かない状態を維持することができる。代わりに、近位端240aは、ワッシャ254と接触しながら回転する。この点に関して、ワッシャ254は、ワッシャ254の位置を固定し、ワッシャ254を回転に対して安定させることを補助するように、ワッシャ254を所望により軟組織若しくは骨に又は軟組織若しくは骨に隣接して固定するように縫合糸又は他のタイプのテザーを受容するよう構成された固定開口を画定することができる。
【0043】
第1のインプラント区分236は、第1の近位端240aから第1の遠位端240bまで第1のシャフト240を通って延びる第1のチャネル256を更に画定することができる。第1のチャネル256は、第1の中心軸に沿って延びることができる。したがって、第1のシャフト240は、第1のチャネル256を画定する内側表面247aと、内側表面247aと反対の外側表面247bとを画定することができる。第1のチャネル256は、ガイドワイヤ244を受容するようなサイズにされている。外側表面247bの少なくとも一部は、以下により詳細に説明されるように、第2のシャフト242と嵌合するようにねじ付きであり得る。第1の遠位端240bは、鋸歯状であり得るか又は別の方法で切断溝を画定することができる先端部243を画定することができ、これにより、環状先端部は、第1の骨位置31aに孔を穿設するように構成された切断面245を画定する。例えば、切断面245は、第1の骨位置31aに当てることができ、第1のシャフト240は、第1の中心軸の周りで回転することができ、これにより、切断面245が、第1の骨位置31aにボーリング孔を開ける。したがって、第1のシャフト240は、自己穿孔式と称することができる。
図2に関して上で述べたように、骨固定インプラント232は、所望により仙骨Sを通って延びるように構成され得る。したがって、例えば、インプラント232が、仙骨Sを通って延びるべき場合、切断面245は、第1の骨位置31aを通して駆動された後に、仙骨Sにボーリング孔を開けることができることを理解されたい。あるいは、第1の遠位端240bは、実質的に平滑であり得るか、又は別の方法で、第1の骨位置31aを通って自己穿孔するようには構成され得ない。したがって、第1のシャフト240の第1の骨位置31aを通しての挿入の前に、穿孔器具が、第1の骨位置31aにボーリング孔を開けることができる。
【0044】
図2〜6を続けて参照すると、第2のインプラント区分238は、第2の骨位置31bを通して挿入されるようなサイズにされている第2のシャフト242を含むことができる。第2のシャフト242と、したがって第2のインプラント区分238とは、第2の近位端242aと、第2の近位端242aと反対の第2の遠位端242bとを画定することができる。第2のインプラント区分238が、第2の骨位置31bに埋め込まれるとき、第2の近位端242aは、外側端を画定することができ、第2の遠位端242bは、内側端を画定することができる。第2のシャフト242は、第2の近位端242aと第2の遠位端242bとの間で第2の中心軸に沿って伸長し得る。第2の中心軸少なくとも一部から最大で全体は、直線状であり得、第1及び第2のシャフト240及び242が互いに固定されるとき、第1の中心軸と一致することができる。第2のシャフト242は、円筒形であり得るか、又は所望により任意の好適な代替的形状を画定することができる。
【0045】
第2のインプラント区分238は、第2のシャフト242から出て延びる第2の当接面を含むことができる。例えば、第2の当接面は、第2の近位端242aに近接して配設され得る。一例では、第2のインプラント区分238は、第2のシャフト242から出て延びる第2の当接部材を含むことができる。第2の当接部材は、第2の中心軸から離れる方向に第2のシャフト242に対して隆起することができ、これにより、第2の当接部材は、第2の当接面を画定する。
図3A〜4Bに関して上で述べたように、第2の当接部材は、第2のシャフト242と一体式であり得る。あるいは、第2の当接部材、及び対応する第2の当接面は、第2のシャフト242から切り離され、第2のシャフト242に装着することができる。例えば、第2の当接部材は、上で述べたように、ワッシャ254の形態であり得る。したがって、第1のインプラント区分236は、第1のワッシャ254を含むことができ、第2のインプラント区分238は、第2のワッシャ254を含むことができる。第2の近位端242aは、第2のワッシャ254の第1の側254aに当接するように構成され、これにより、第2のワッシャ254の第2の側254bは、当接面を画定する。
【0046】
第2のシャフト242が第2の骨位置31bを通して挿入されるとき、第2のシャフト242の中心軸は、第2の骨位置31bの外側表面に対して垂直でない場合があることが認識される。したがって、第2のワッシャ254は、第1の表面254aが第2の近位端242aに概ね一致しながら、第2の側254bが第2の骨位置31bの外側表面に対して置かれるように、曲線状であり得る。第2の近位端242aは、ソケットなどとして構成され得る任意の好適な駆動界面267を有するねじ頭として構成することができる。第2の駆動界面267は、駆動器具と連動するように構成することができ、第2のシャフト242を中心軸の周りで回転させるように駆動すること又は第2のシャフト242を回転に関して安定に維持することのいずれかを行う、駆動器具からのねじり力を受け取るように構成されている。第1の近位端240aが、第1の骨位置31aに対してしっかりと締められると、ワッシャ254は、第2の近位端242aが第1の骨位置31aと直接接触して回転しないように、回転方向に動かない状態を維持することができる。この点に関して、第2のワッシャ254は、第2のワッシャ254の位置を固定し、第2のワッシャ254を回転に対して安定させることを補助するように、第2のワッシャ254を所望により隣接する軟組織又は骨に固定するように縫合糸又は他のタイプのテザーを受容するよう構成された固定開口を画定することができる。
【0047】
第2のインプラント区分238は、第2の近位端242aから第2の遠位端242bまで第2のシャフト242を通って延びる第2のチャネル262を更に画定することができる。第2のチャネル262は、第2の中心軸に沿って延びることができる。したがって、第2のシャフト242は、第2のチャネル262を画定する第2の内側表面257aと、内側表面257aと反対の第2の外側表面257bとを画定することができる。第2のチャネル262は、ガイドワイヤ244を受容するようなサイズにされている。第2の内側表面257aの少なくとも一部は、以下により詳細に説明されるように、第1のシャフト240の第1の外側表面247bと螺合するようにねじ付きであり得る。第2の遠位端242bは、鋸歯状であり得るか又は別の方法で切断溝を画定することができる先端部253を画定することができ、これにより、環状先端部は、第2の骨位置31bに孔を穿設するように構成された第2の切断面255を画定する。例えば、第2の切断面255を第2の骨位置31bに当てることができ、第2のシャフト242は、第2の中心軸の周りで回転することができ、これにより、第2の切断面255が、第2の骨位置31bにボーリング孔を開ける。したがって、第2のシャフト242は、自己穿孔式と称することができる。
図2に関して上で述べたように、骨固定インプラント232は、所望により仙骨Sを通って延びるように構成することができる。したがって、例えば、インプラント232が仙骨Sを通って延びるべき場合、第2の切断面255は、第2の骨位置31bを通して駆動された後に、仙骨Sにボーリング孔を開けることができる。あるいは、第2の遠位端242bは、実質的に平滑であり得るか、又は別の方法で、第1の骨位置31aを通って自己穿孔するようには構成されないことが可能である。したがって、第2のシャフト242の第2の骨位置31bを通しての挿入の前に、穿孔器具が、第2の骨位置31bにボーリング孔を開けることができる。
【0048】
上で述べたように、第1のシャフト240の第1の外側表面247bは、ねじ付きであり得る。同様に、第2のシャフト242の第2の内側表面257aは、ねじ付きであり得る。したがって、第1及び第2のシャフト240及び242のうちの少なくとも一方は、第1のシャフト240を第2のチャネル262内で第2のシャフト242に螺合させるように、他方に対して回転することができる。第1のシャフト240は、第2のチャネル262内でねじ方式で進められることができ、これによって、第1及び第2の腸骨33a及び33bのそれぞれに対して、第1及び第2の腸骨33a及び33bのうちの他方に向かっての圧迫を加える。
【0049】
ここで
図2及び7A〜Cを参照すると、仙骨固定システム30は、第1及び第2の骨位置31a及び31bのうちのいずれか又は両方にボーリング孔を開けるように構成された穿孔器具を含むことができる。仙骨固定システム30は、ガイドワイヤ44を第1及び第2の骨位置31a及び31bに通して誘導するように構成された位置合わせガイド300として構成され得る、ターゲティング装置34を更に含むことができる。位置合わせガイド300は、支持基部302と、位置調節可能なアーム304とを含むことができる。位置合わせガイド300は、中心軸に沿って近位端306aと、近位端から離間した遠位端306bとを画定する細長いガイド部材306を更に含むことができ、細長いガイド部材は、上述したインプラント区分の第1及び第2の中心軸と一致するように構成されている。位置合わせガイド300は、近位端306aから遠位端306bまでガイド部材306を通って延びるチャネル307を画定することができる。ガイド部材306の中心軸は、チャネル307の中心軸を画定することができる。ガイド部材306は、近位端306aに放射線不透過マーカ308を含む。例えば、放射線不透過マーカ308は、近位端306aを受容する環状リングとして構成することができる。ガイド部材306は、遠位端306bから延びる放射線不透過先端部310を更に含むことができる。チャネル307は、先端部310及びマーカ308を通って更に延びることができる。先端部310は、第1及び第2の骨位置31a及び31bのうちのいずれか又は両方に埋め込むように構成された1つ又は2つ以上の歯311を含むことができる。ガイド部材306は、これから説明される通り、位置調整可能であるように調節可能なアーム304によって支持され得る。
【0050】
具体的には、ガイド部材306の中心軸が第1及び第2の骨位置31a及び31bと位置合わせされていることが望ましく、これにより、第1及び第2の骨位置31a及び31bのうちのいずれか又は両方を通るボーリング孔が、適切に配向かつ位置付けられることが認識される。したがって、ガイド部材306は、中心軸が第1及び第2の骨位置31a及び31bと位置合わせされているかどうかについての指示を放射線画像312上に提供するように構成されている。放射線画像は、例えば、X線写真であり得る。この点に関して、先端部310の目視検査は、ガイド部材306の中心軸が第1及び第2の骨位置31a及び31bと位置合わせされていない状態であっても、第1及び第2の骨位置31a及び31bと位置合わせされているように最初は見える場合があることが認識される。放射線不透過マーカ308及び放射線不透過先端部310は、放射線画像312において互いに対して所定の位置に配設されて、放射線不透過マーカ308と放射線不透過先端部310とが互いに位置合わせされていることを示すように構成されている。したがって、放射線不透過マーカ308及び放射線不透過先端部310が、放射線画像312上で互いに位置合わせされ、かつチャネル307が、第1及び第2の骨位置31a及び31bのそれぞれと位置合わせされるときに、ガイド部材306の中心軸が、第1及び第2の骨位置31a及び31bと位置合わせされていると結論付けることができる。例えば、放射線不透過マーカ308と放射線不透過先端部310との間の所定の位置は、同心関係であり得る。一例では、先端部310は、放射線不透過マーカ308と同心的に配設され得る。
【0051】
放射線不透過マーカ308及び放射線不透過先端部310が、放射線画像312上に互いに位置合わせされていない場合、ガイド部材306は、放射線不透過マーカ308と放射線不透過先端部310とが互いに位置合わせされるまで、位置調節され得る。放射線不透過マーカ308及び放射線不透過先端部310が、互いに位置合わせされているが、中心軸又はチャネル307が、第1及び第2の骨位置31a及び31bのそれぞれと位置合わせされていない場合、ガイド部材306は、放射線不透過マーカ308及び放射線不透過先端部310が互いに位置合わせされ、かつ中心軸又はチャネル307が第1及び第2の骨位置31a及び31bのそれぞれと位置合わせされるまで、位置調節され得る。次に、ガイド部材306が位置合わせされた配置にある間に、歯311が第1及び第2の骨位置31aのいずれかに係留され得る。次いで、ガイドワイヤ44は、所望により単独で又は仙骨Sと組み合わせて、チャネル307を通して、また第1及び第2の骨位置31a及び31bを通して導入することができる。この点に関して、ガイドワイヤ44は、所望により単独で又は仙骨Sと組み合わせて、第1及び第2の骨位置31a及び31bを切り通すように構成された、切断用先端部を含むことができることを理解されたい。
【0052】
ガイドワイヤ44が適所に置かれると、所望により単独で又は仙骨Sと組み合わせて、第1及び第2の骨位置31a及び31bにボーリング孔を開けるように、ドリルをガイドワイヤに沿って誘導することができる。例えば、第1及び第2のシャフトの最大外側断面寸法が実質的に同じである場合、ボーリング孔は、同一のドリルの刃を使用して単一の穿孔工程で開けてもよく、又は第1及び第2のシャフトの最大断面寸法が互いに異なる場合、ボーリング孔は、異なるドリルの刃を使って別々の穿孔工程で開けてもよい。第1及び第2の骨位置31a及び31bにおいて必要に応じた数のボーリング孔を作るために、上記工程は繰り返すことができる。ドリルの刃は取り外されて、骨固定インプラント32の1つ又は2つ以上の挿入用に準備された骨を残す。あるいは、更に、上述のように、第1及び第2のインプラント区分36及び38のうちのいずれか又は両方は、自己穿孔式であり得る。
【0053】
第1仙骨骨折は、特に、骨固定インプラント32のいずれも、第1及び第2の腸骨33a及び33bの互いに向かっての圧迫をもたらすように構成されていない場合には、骨固定インプラント32の1つ又は2つ以上の挿入の前に整復され得る。代替的に又は追加的に、骨固定部材32のうちの少なくとも1つは、上述のように、第1及び第2の腸骨33a及び33bの互い向かっての圧迫をもたらすように構成することができる。
【0054】
上述の記載は、説明のために提供され、本発明を制限するものとは解釈されない。好ましい実施形態又は好ましい方法を参照して様々な実施形態が説明されてきたが、本明細書において使用されてきた用語は、限定する用語ではなく、説明及び例示のための用語であることを理解すべきである。更に、特定の構造、方法、及び実施形態を参照して実施形態が本明細書に説明されてきたが、本発明は、本明細書で開示された特定のものに限定されることを意図しない。例えば、一実施形態に関連して説明された構造及び方法は、特に明記しない限り、本明細書において説明された全ての他の実施形態に等しく適用可能であると理解すべきである。関連技術分野の専門家は、本明細書の教示の利益を有して、本明細書に記載の発明に数々の修正をもたらすことができ、例えば添付の特許請求の範囲が定める、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく変更を行うことができる。
【0055】
〔実施の態様〕
(1) 仙骨固定システムであって、
第1の骨位置を通して挿入されるようなサイズにされた第1のシャフトを有する第1のインプラント区分であって、前記第1のインプラント区分が、第1の近位端と、前記第1の近位端と反対の第1の遠位端と、第1の当接面とを画定し、前記第1の当接面が、前記第1のシャフトから出て延び、前記第1の骨位置を通しての前記第1のシャフトの更なる挿入を防止するように、前記第1の骨位置に当接するように構成され、前記第1のインプラント区分が、前記第1の近位端から前記第1の遠位端まで前記第1のシャフトを通って延びる第1のチャネルを画定する、第1のインプラント区分と、
第2の骨位置を通して挿入されるようなサイズにされた第2のシャフトを有する第2のインプラント区分であって、前記第2のインプラント区分が、第2の近位端と、前記第2の近位端と反対の第2の遠位端と、第2の当接面とを画定し、前記第2の当接面が、前記第2のシャフトから出て延び、前記第2の骨位置を通しての前記第2のシャフトの更なる挿入を防止するように、前記第2の骨位置に当接するように構成され、少なくとも前記第2の遠位端が、前記第1の骨位置と第2の骨位置との間の位置で、前記第1のチャネル内に受容されるようなサイズにされている、第2のインプラント区分と、
前記第1及び第2のインプラント区分を、前記第1及び第2のインプラント区分が互いから離れる方向に移動することに対して固定するように構成された少なくとも1つの係止部材であって、前記第1及び第2のインプラント区分のそれぞれから切り離され、前記第1の近位端から前記第2の近位端まで前記第1及び第2のシャフトを通って延びていない、少なくとも1つの係止部材と、を備える、仙骨固定システム。
(2) 前記第1の当接面が、前記第1のシャフトと一体式であり、前記第2の当接面が、前記第2のシャフトと一体式である、実施態様1に記載の仙骨固定システム。
(3) 前記第1の遠位端が、前記第1の骨位置を通るボーリング孔を穿設するように構成された切断面を画定するように鋸歯状である、実施態様1又は2に記載の仙骨固定システム。
(4) 前記第2の遠位端が、前記第2の骨位置を通るボーリング孔を穿設するように構成された切断面を画定するように鋸歯状である、実施態様1〜3のいずれかに記載の仙骨固定システム。
(5) 前記第2のインプラント区分が、前記第2の近位端から前記第2の遠位端まで延びる第2のチャネルを画定し、前記仙骨固定システムが、前記第1及び第2の骨位置のそれぞれを通って延びるようなサイズにされたガイドワイヤを更に備え、これにより、前記第1及び第2のチャネルは、前記第1及び第2のシャフトがそれぞれ前記第1及び第2の骨位置を通して挿入されると、前記ガイドワイヤを受容するように構成されている、実施態様1〜4のいずれかに記載の仙骨固定システム。
【0056】
(6) 第1及び第2の係止部材を更に備え、前記第1の係止部材は、少なくとも前記第1のシャフトが前記第2の方向に移動することに対して、前記第1のシャフトを前記ガイドワイヤに固定するように構成され、前記第2の係止部材は、少なくとも前記第2のシャフトが前記第1の方向に移動することに対して、前記第2のシャフトを前記ガイドワイヤに固定するように構成されている、実施態様1〜5のいずれかに記載の仙骨固定システム。
(7) 前記第1及び第2の係止部材のうちの少なくとも1つが、可撓性壁を有する係止キャップを含み、前記可撓性壁が、前記可撓性壁に加えられた圧迫力に応じて、前記ガイドワイヤを圧迫するように構成されている、実施態様6に記載の仙骨固定システム。
(8) 前記係止キャップが、前記第1及び第2の近位端のうちの前記対応する少なくとも1つを通って延びる開口内に少なくとも部分的に受容されるようなサイズにされ、これにより、前記係止キャップが前記開口に挿入されると、前記開口を画定する内側表面が、前記可撓性壁に前記圧迫力を加えるように構成されている、実施態様7に記載の仙骨固定システム。
(9) 前記可撓性壁の外側表面及び前記内側表面は、ねじ付きであり、前記係止キャップが前記開口に挿入されるとき、互いに螺合するように構成されている、実施態様8に記載の仙骨固定システム。
(10) 前記係止キャップが、前記可撓性壁を通って延びる少なくとも1つの圧迫スロットを備える、実施態様7〜9のいずれかに記載の仙骨固定システム。
【0057】
(11) 前記内側表面及び前記外側表面のうちの少なくとも1つが、テーパ状である、実施態様9に記載の仙骨固定システム。
(12) 前記第1及び第2の係止部材が、それぞれ、第1及び第2の係止キャップを含む、実施態様7〜11のいずれかに記載の仙骨固定システム。
(13) 前記ガイドワイヤが、ねじ付きであり、前記第1及び第2の係止部材のうちの少なくとも1つが、係止ナットを含み、前記係止ナットが、雌ねじ付きであり、前記第1及び第2のシャフトのうちの対応する1つに当接し、前記第1及び第2のシャフトのうちの前記対応する1つに対して、前記第1及び第2のシャフトのうちの前記対応する1つを前記第1及び第2のシャフトのうちの他方に向かって付勢する力を加えるように、前記ガイドワイヤに螺合可能である、実施態様6又は7に記載の仙骨固定システム。
(14) 前記第1及び第2の係止部材のうちの第1のものが、前記係止キャップを含み、前記第1及び第2の係止部材のうちの第2のものが、前記係止ナットを含む、実施態様6〜13のいずれかに記載の仙骨固定システム。
(15) 前記第2のインプラント区分が、前記第2の近位端に向かう方向に沿って少なくとも前記第2の遠位端の中に延びる第2のチャネルを画定し、前記少なくとも1つの係止部材が、固定ヘッドと、前記固定ヘッドから延びる固定シャフトとを有する固定部材を含み、前記固定シャフトが、前記第2のチャネル内で前記第2のシャフトに装着するように、前記第1の近位端を通して挿入されるように構成されている、実施態様1〜4のいずれかに記載の仙骨固定システム。
【0058】
(16) 前記第2のシャフトが、前記第2のチャネルを画定する内側表面を画定し、前記内側表面の少なくとも一部が、ねじ付きであり、前記固定シャフトの少なくとも一部が、ねじ付きであり、これにより、前記固定シャフトが、前記第2のチャネル内で前記内側表面と螺合するように構成されている、実施態様15に記載の仙骨固定システム。
(17) 前記固定ヘッドは、それが前記内側表面と螺合すると、前記第1のインプラント区分を圧迫するように構成されたサイズにされている、実施態様16に記載の仙骨固定システム。
(18) 前記第2のシャフトが、前記内側表面と反対の外側表面を画定し、前記外側表面は、前記第1及び第2のチャネルが互いに対して回転することを防止するように、前記第1のチャネル内で前記第1のシャフトの適合面に当接するように構成された適合面を画定する、実施態様15に記載の仙骨固定システム。
(19) 前記第1の固定部材が、前記第1のシャフトの壁を通って前記第1のチャネルの中に延びる開口を画定し、前記開口が、前記第1及び第2のシャフトを相対的回転に対して互いに固定するように構成された係止ピンを受容するように構成されている、実施態様18に記載の仙骨固定システム。
(20) 前記第1の近位端が、ねじ付きであり、前記固定ヘッドが、ねじ付きであり、これにより、前記固定ヘッドが、前記第1の近位端と螺合するように構成されている、実施態様16〜19のいずれかに記載の仙骨固定システム。
【0059】
(21) 前記第2のチャネルが、前記第2の近位端から前記第2の遠位端まで延び、前記仙骨固定システムが、前記第1及び第2の骨位置のそれぞれを通って延びるようなサイズにされたガイドワイヤを更に備え、これにより、前記第1及び第2のチャネルは、前記第1及び第2のシャフトがそれぞれ前記第1及び第2の骨位置を通して挿入されると、前記ガイドワイヤを受容するように構成されている、実施態様15〜20のいずれかに記載の仙骨固定システム。
(22) 前記固定シャフトが前記第2のチャネル内で前記第2のシャフトに装着するように前記第1の近位端を通して挿入されると、前記固定部材が前記ガイドワイヤを受容するように構成されるように、前記固定部材が、カニューレ状である、実施態様21に記載の仙骨固定システム。
(23) 前記第1の当接面が、第1の方向に中を貫通して延びる開口部を画定するワッシャにより画定され、前記開口部が、前記第1のシャフトを受容するようなサイズにされ、前記ワッシャが、第1の厚さを有する第1の端部と、前記第1の厚さを上回る第2の厚さを有する第2の端部とを有し、前記第1及び第2の端部が、前記開口部の両側にある、実施態様1及び3〜22のいずれかに記載の仙骨固定システム。
(24) 前記第2の当接面が、第1の方向に中を貫通して延びる開口部を画定する第2のワッシャにより画定され、前記第2のワッシャの前記開口部が、前記第2のシャフトを受容するようなサイズにされ、前記第2のワッシャが、第1の厚さを有する第1の端部と、前記第1の厚さを上回る第2の厚さを有する第2の端部とを有し、前記第2のワッシャの前記第1及び第2の端部が、前記第2のワッシャの前記開口部の両側にある、実施態様1及び3〜22のいずれかに記載の仙骨固定システム。
(25) 仙骨固定システムであって、
第1の骨位置を通して挿入されるようなサイズにされた第1のシャフトを有する第1のインプラント区分であって、前記第1のインプラント区分が、第1の近位端と、前記第1の近位端と反対の第1の遠位端と、第1の当接面とを画定し、前記第1の当接面が、前記第1のシャフトから出て延び、前記第1の骨位置を通しての前記第1のシャフトの更なる挿入を防止するように、前記第1の骨位置に当接するように構成され、前記第1のインプラント区分が、前記第1の近位端から前記第1の遠位端まで前記第1のシャフトを通って延びる第1のチャネルを画定する、第1のインプラント区分と、
第2の骨位置を通して挿入されるようなサイズにされた第2のシャフトを有する第2のインプラント区分であって、前記第2のインプラント区分が、第2の近位端と、前記第2の近位端と反対の第2の遠位端と、第2の当接面とを画定し、前記第2の当接面が、前記第2のシャフトから出て延び、前記第2の骨位置を通しての前記第2のシャフトの更なる挿入を防止するように、前記第2の骨位置に当接するように構成され、少なくとも前記第2の遠位端が、前記第1の骨位置と第2の骨位置との間の位置で、前記第1のチャネル内に受容されるようなサイズにされている、第2のインプラント区分と、
前記第1及び第2のインプラント区分のそれぞれから離れる固定機構であって、前記固定機構が、前記第1のインプラントを、螺着を介して前記第2のインプラントに固定するように構成され、これにより、前記第1及び第2のインプラント区分が、少なくとも互いから離れる方向に移動することに対して、互いに固定されている、固定機構と、を備える、仙骨固定システム。
【0060】
(26) 前記固定機構が、ガイドワイヤと、第1及び第2の係止部材とを備え、前記第1の係止部材は、少なくとも前記第1のインプラント区分が前記第2の方向に移動することに対して、前記第1のインプラント区分を前記ガイドワイヤに固定するように構成され、前記第2の係止部材は、少なくとも前記第2のシャフトが前記第1の方向に移動することに対して、前記第2のインプラント区分を前記ガイドワイヤに固定するように構成されている、実施態様25に記載の仙骨固定システム。
(27) 前記第1及び第2の係止部材のうちの少なくとも1つが、可撓性壁を有する係止キャップを含み、前記可撓性壁が、前記可撓性壁に加えられた圧迫力に応じて、前記ガイドワイヤを圧迫するように構成されている、実施態様26に記載の仙骨固定システム。
(28) 前記係止キャップが、前記第1及び第2の近位端のうちの前記対応する少なくとも1つを通って延びる開口内に少なくとも部分的に受容されるようなサイズにされ、これにより、前記開口を画定する内側表面は、前記係止キャップが前記開口に挿入されると、前記可撓性壁に前記圧迫力を加えるように構成されている、実施態様27に記載の仙骨固定システム。
(29) 前記可撓性壁の外側表面及び前記内側表面は、ねじ付きであり、前記係止キャップが前記開口に挿入されるとき、互いに螺合するように構成されている、実施態様28に記載の仙骨固定システム。
(30) 前記係止キャップが、前記可撓性壁を通って延びる少なくとも1つの圧迫スロットを備える、実施態様27〜29のいずれかに記載の仙骨固定システム。
【0061】
(31) 前記内側表面及び前記外側表面のうちの少なくとも1つが、テーパ状である、実施態様29に記載の仙骨固定システム。
(32) 前記第1及び第2の係止部材が、それぞれ、第1及び第2の係止キャップを含む、実施態様27〜31のいずれかに記載の仙骨固定システム。
(33) 前記ガイドワイヤが、ねじ付きであり、前記第1及び第2の係止部材のうちの少なくとも1つが、係止ナットを含み、前記係止ナットが、雌ねじ付きであり、前記第1及び第2のシャフトのうちの対応する1つに当接し、前記第1及び第2のシャフトのうちの前記対応する1つに対して、前記第1及び第2のシャフトのうちの前記対応する1つを前記第1及び第2のシャフトのうちの他方に向かって付勢する力を加えるように、前記ガイドワイヤに螺合可能である、実施態様26又は27に記載の仙骨固定システム。
(34) 前記第2のインプラント区分が、前記第2の近位端に向かう方向に沿って少なくとも前記第2の遠位端の中に延びる第2のチャネルを画定し、前記固定機構が、固定ヘッドと、前記固定ヘッドから延びる固定シャフトとを有する固定部材を含み、前記固定シャフトが、前記第2のチャネル内で前記第2のシャフトに装着するように、前記第1の近位端を通して挿入されるように構成されている、実施態様25に記載の仙骨固定システム。
(35) 前記第2のシャフトが、前記第2のチャネルを画定する内側表面を画定し、前記内側表面の少なくとも一部が、ねじ付きであり、前記固定シャフトの少なくとも一部が、ねじ付きであり、これにより、前記固定シャフトが、前記第2のチャネル内で前記内側表面と螺合するように構成されている、実施態様34に記載の仙骨固定システム。
【0062】
(36) 前記固定ヘッドは、それが前記内側表面と螺合すると、前記第1のインプラント区分を圧迫するように構成されたサイズにされている、実施態様35に記載の仙骨固定システム。
(37) 前記第1の近位端が、ねじ付きであり、前記固定ヘッドが、ねじ付きであり、これにより、前記固定ヘッドが、前記第1の近位端と螺合するように構成されている、実施態様34〜36のいずれかに記載の仙骨固定システム。
(38) 前記第2のチャネルが、前記第2の近位端から前記第2の遠位端まで延び、前記仙骨固定システムが、前記第1及び第2の骨位置のそれぞれを通って延びるようなサイズにされたガイドワイヤを更に備え、これにより、前記第1及び第2のチャネルは、前記第1及び第2のシャフトがそれぞれ前記第1及び第2の骨位置を通して挿入されると、前記ガイドワイヤを受容するように構成されている、実施態様34〜37のいずれかに記載の仙骨固定システム。
(39) 前記固定シャフトが前記第2のチャネル内で前記第2のシャフトに装着するように前記第1の近位端を通して挿入されると、前記固定部材が前記ガイドワイヤを受容するように構成されるように、前記固定部材が、カニューレ状である、実施態様38に記載の仙骨固定システム。
(40) 前記第1の当接面が、第1の方向に中を貫通して延びる開口部を画定するワッシャにより画定され、前記開口部が、前記第1のシャフトを受容するようなサイズにされ、前記ワッシャが、第1の厚さを有する第1の端部と、前記第1の厚さを上回る第2の厚さを有する第2の端部とを有し、前記第1及び第2の端部が、前記開口部の両側にある、実施態様25〜39のいずれかに記載の仙骨固定システム。
【0063】
(41) 前記第2の当接面が、第1の方向に中を貫通して延びる開口部を画定する第2のワッシャにより画定され、前記第2のワッシャの前記開口部が、前記第2のシャフトを受容するようなサイズにされ、前記第2のワッシャが、第1の厚さを有する第1の端部と、前記第1の厚さを上回る第2の厚さを有する第2の端部とを有し、前記第2のワッシャの前記第1及び第2の端部が、前記第2のワッシャの前記開口部の両側にある、実施態様25〜40のいずれかに記載の仙骨固定システム。
(42) 仙骨固定システムであって、
第1の骨位置を通して挿入されるようなサイズにされた第1のシャフトを有する第1のインプラント区分であって、前記第1のインプラント区分が、第1の近位端と、前記第1の近位端と反対の第1の遠位端と、第1の当接面とを画定し、前記第1の当接面が、前記第1のシャフトから出て延び、前記第1の骨位置を通しての前記第1のシャフトの更なる挿入を防止するように、前記第1の骨位置に当接するように構成され、前記第1のインプラント区分が、前記第1の近位端から前記第1の遠位端まで前記第1のシャフトを通って延びる第1のチャネルを画定する、第1のインプラント区分と、
第2の骨を通して挿入されるようなサイズにされた第2のシャフトを有する第2のインプラント区分であって、前記第2のインプラント区分が、第2の近位端と、前記第2の近位端と反対の第2の遠位端と、第2の当接面とを画定し、前記第2の当接面が、前記第2のシャフトから出て延び、前記第2の骨位置を通しての前記第2のシャフトの更なる挿入を防止するように、前記第2の骨位置に当接するように構成され、前記第2のインプラント区分が、前記第2の近位端に向かって少なくとも前記第2の遠位端の中に延びる第2のチャネルを画定し、少なくとも前記第2の遠位端が、前記第1の骨位置と第2の骨位置との間の位置で、前記第1のチャネル内に受容されるようなサイズにされている、第2のインプラント区分と、
固定ヘッドと、前記固定ヘッドから延びる固定シャフトとを有する固定部材であって、前記固定シャフトが、前記第2のチャネル内で前記第2のシャフトに装着するように、前記第1の近位端を通して挿入されるように構成された、固定部材と、を備える、仙骨固定システム。
(43) 前記第2のシャフトが、前記第2のチャネルを画定する内側表面を画定し、前記内側表面の少なくとも一部が、ねじ付きであり、前記固定シャフトの少なくとも一部が、ねじ付きであり、これにより、前記固定シャフトが、前記第2のチャネル内で前記内側表面と螺合するように構成されている、実施態様42に記載の仙骨固定システム。
(44) 前記固定ヘッドは、それが前記内側表面と螺合すると、前記第1のインプラント区分を圧迫するように構成されたサイズにされている、実施態様42又は43に記載の仙骨固定システム。
(45) 前記第1の近位端が、ねじ付きであり、前記固定ヘッドが、ねじ付きであり、これにより、前記固定シャフトが前記第2のチャネル内で前記内側表面と螺合すると、前記固定ヘッドが、前記第1の近位端と螺合するように構成されている、実施態様43に記載の仙骨固定システム。
【0064】
(46) 前記第2のチャネルが、前記第2の近位端から前記第2の遠位端まで延び、前記仙骨固定システムが、前記第1及び第2の骨位置のそれぞれを通って延びるようなサイズにされたガイドワイヤを更に備え、これにより、前記第1及び第2のチャネルは、前記第1及び第2のシャフトがそれぞれ前記第1及び第2の骨位置を通して挿入されると、前記ガイドワイヤを受容するように構成されている、実施態様42〜45のいずれかに記載の仙骨固定システム。
(47) 前記固定シャフトが前記第2のチャネル内で前記第2のシャフトに装着するように前記第1の近位端を通して挿入されると、前記固定部材が前記ガイドワイヤを受容するように構成されるように、前記固定部材が、カニューレ状である、実施態様46に記載の仙骨固定システム。
(48) 前記ガイドワイヤは、前記固定部材が前記第1のシャフトを前記第2のシャフトに固定した後に、前記第1のチャネル、第2のチャネル、及び前記固定部材を通して取り外し可能である、実施態様47に記載の仙骨固定システム。
(49) 前記第2のシャフトが、前記内側表面と反対の外側表面を画定し、前記外側表面は、前記第1及び第2のチャネルが互いに対して回転することを防止するように、前記第1のチャネル内の前記第1のシャフトの適合面に当接するように構成された適合面を画定する、実施態様42に記載の仙骨固定システム。
(50) 前記第1の固定部材が、前記第1のシャフトの壁を通って前記第1のチャネルの中に延びる開口を画定し、前記開口が、前記第1及び第2のシャフトを相対的回転に対して互いに固定するように構成された係止ピンを受容するように構成されている、実施態様49に記載の仙骨固定システム。
【0065】
(51) 前記第1の当接面が、第1の方向に中を貫通して延びる開口部を画定するワッシャにより画定され、前記開口部が、前記第1のシャフトを受容するようなサイズにされ、前記ワッシャが、第1の厚さを有する第1の端部と、前記第1の厚さを上回る第2の厚さを有する第2の端部とを有し、前記第1及び第2の端部が、前記開口部の両側にある、実施態様42〜50のいずれかに記載の仙骨固定システム。
(52) 前記第2の当接面が、第1の方向に中を貫通して延びる開口部を画定する第2のワッシャにより画定され、前記第2のワッシャの前記開口部が、前記第2のシャフトを受容するようなサイズにされ、前記第2のワッシャが、第1の厚さを有する第1の端部と、前記第1の厚さを上回る第2の厚さを有する第2の端部とを有し、前記第2のワッシャの前記第1及び第2の端部が、前記第2のワッシャの前記開口部の両側にある、実施態様42〜51のいずれかに記載の仙骨固定システム。
(53) 仙骨固定システムであって、
第1の骨位置を通して挿入されるようなサイズにされた第1のシャフトを有する第1のインプラント区分であって、第1の近位端と、前記第1の近位端と反対の第1の遠位端とを画定する、第1のインプラント区分と、
第2の骨位置を通して挿入されるようなサイズにされた第2のシャフトを有する第2のインプラント区分であって、第2の近位端と、前記第2の近位端と反対の第2の遠位端とを画定し、前記第1のインプラント区分に装着するように構成されている、第2のインプラント区分と、
第1の方向に中を貫通して延びる開口部を画定する少なくとも1つのワッシャであって、前記開口部が、隆起当接面を画定するように、前記第1及び第2のシャフトのうちの1つを受容するようなサイズにされ、前記ワッシャが、第1の厚さを有する第1の端部と、前記第1の厚さを上回る第2の厚さを有する第2の端部とを有し、前記第1及び第2の端部が、前記開口部の両側にある、少なくとも1つのワッシャと、を備える、仙骨固定システム。
(54) 前記ワッシャが、前記当接面と反対の第1の表面を画定し、前記第1の表面が、前記第1及び第2のインプラント区分のうちの前記1つの前記近位端に一致するように曲線状である、実施態様53に記載の仙骨固定システム。
(55) それぞれの方向に中を貫通して延びる第2の開口部を画定する第2のワッシャを更に備え、前記開口部が、前記第1及び第2のシャフトのうちの他方の第2の隆起当接面を画定するように、前記第1及び第2のシャフトのうちの前記他方を受容するようなサイズにされ、前記第2のワッシャが、第1の厚さを有する第1の端部と、前記第1の厚さを上回る第2の厚さを有する第2の端部とを有し、前記第2のワッシャの前記第1及び第2の端部が、前記開口部の両側にある、実施態様53又は54に記載の仙骨固定システム。
【0066】
(56) 前記第2のワッシャが、前記第2の当接面と反対の第1の表面を画定し、前記第1の表面が、前記第1及び第2のインプラント区分のうちの前記他方の前記近位端に一致するように曲線状である、実施態様55に記載の仙骨固定システム。
(57) 前記第1のインプラント区分が、前記第1の近位端から前記第1の遠位端まで前記第1のシャフトを通って延びる第1のチャネルと、前記第1のチャネルを少なくとも部分的に画定するねじ付き内側表面と、を画定し、前記第2のシャフトの少なくとも一部が、前記第1のチャネル内の前記第1のインプラント区分の前記ねじ付き内側表面と螺合するように構成されたねじ付き外側表面を画定する、実施態様53〜56のいずれかに記載の仙骨固定システム。
(58) 前記第1のインプラント区分が、前記第1の近位端から前記第1の遠位端まで前記第1のシャフトを通って延びる第1のチャネルを画定し、少なくとも前記第2の遠位端が、前記第1の骨位置と第2の骨位置との間の位置において前記第1のチャネル内で受容されるようなサイズにされており、前記仙骨固定システムが、
前記第1及び第2のインプラント区分のそれぞれから離れる固定機構であって、前記第1のインプラントを、螺着を介して前記第2のインプラントに固定するように構成され、これにより、前記第1及び第2のインプラント区分が、少なくとも互いから離れる方向に移動することに対して互いに固定されている、固定機構を更に備える、実施態様53〜56のいずれかに記載の仙骨固定システム。
(59) 前記第1のインプラント区分が、前記第1の近位端から前記第1の遠位端まで前記第1のシャフトを通って延びる第1のチャネルを画定し、少なくとも前記第2の遠位端が、前記第1の骨位置と第2の骨位置との間の位置において前記第1のチャネル内で受容されるようなサイズにされており、前記仙骨固定システムが、
前記第1及び第2のインプラント区分を、前記第1及び第2のインプラント区分が互いから離れる方向に移動することに対して固定するように構成されている少なくとも1つの係止部材であって、前記少なくとも1つの係止部材が、前記第1及び第2のインプラント区分のそれぞれから切り離され、前記第1の近位端から前記第2の近位端まで前記第1及び第2のシャフトを通って延びていない、少なくとも1つの係止部材、を更に備える、実施態様53〜56のいずれかに記載の仙骨固定システム。
(60) 前記第1のインプラント区分が、前記第1の近位端から前記第1の遠位端まで前記第1のシャフトを通って延びる第1のチャネルを画定し、前記第2のインプラント区分が、前記第2の近位端に向かって少なくとも前記第2の遠位端の中まで延びる第2のチャネルを画定し、少なくとも前記第2の遠位端が、前記第1の骨位置と第2の骨位置との間の位置において前記第1のチャネル内に受容されるようなサイズにされ、前記仙骨固定システムが、
固定ヘッドと、前記固定ヘッドから延びる固定シャフトとを有する固定部材を更に備え、前記固定シャフトが、前記第2のチャネル内で前記第2のシャフトに装着するように、前記第1の近位端を通して挿入されるように構成されている、実施態様53〜56のいずれかに記載の仙骨固定システム。
【0067】
(61) 第1及び第2の腸骨を互いに対して安定させる方法であって、
ガイドワイヤを前記第1及び第2の腸骨を通して挿入する工程と、
第1のインプラント区分の一部を、第1の方向に前記ガイドワイヤに沿って前記第1の腸骨を通して駆動させる工程と、
第2のインプラント区分の一部を、前記第2のインプラント区分が、前記第1の腸骨と第2の腸骨との間の位置において前記第1のインプラント区分内に受容されるまで、前記第1の方向とは反対の第2の方向に前記ガイドワイヤに沿って前記第2の腸骨を通して駆動させる工程と、
少なくとも1つの係止部材を、前記第1及び第2のインプラント区分のそれぞれの全体を通して前記係止部材を延ばすことなく、前記第1及び第2のインプラント区分のうちの少なくとも1つに装着させる工程であって、前記装着させる工程が、前記第1及び第2のインプラント区分を、前記第1及び第2の方向のそれぞれへの互いに対する相対的移動に対して、互いに固定する、工程と、を含む、方法。
(62) 前記装着させる工程の後に、前記第1のインプラント区分の第1の当接部材が、前記第1の腸骨に当接し、前記第2のインプラント区分の第2の当接部材が、前記第2の腸骨に当接する、実施態様61に記載の方法。
(63) 前記装着させる工程が、前記第1及び第2のインプラント区分のそれぞれを、前記ガイドワイヤに固定することを含む、実施態様61又は62に記載の方法。
(64) 前記装着させる工程が、(1)第1の係止部材を前記第1の方向に前記ガイドワイヤに沿って、前記第1のインプラント区分と当接する位置まで平行移動させ、これによって、前記第1のインプラント区分を、前記第2の方向に前記ガイドワイヤに沿って平行移動することに対して固定することと、(2)第2の係止部材を前記第2の方向に前記ガイドワイヤに沿って、前記第2のインプラント区分と当接する位置まで平行移動させ、これによって、前記第2のインプラント区分を、前記第1の方向に前記ガイドワイヤに沿って平行移動することに対して固定することと、を含む、実施態様61〜63のいずれかに記載の方法。
(65) 前記第1及び第2の係止部材のうちの少なくとも1つが、係止キャップを含み、前記装着させる工程が、前記第1及び第2のインプラント区分のうちの前記対応する1つに、前記係止キャップを前記ガイドワイヤに対して圧迫させ、これによって、前記係止キャップを前記ガイドワイヤに固定することを更に含む、実施態様64に記載の方法。
【0068】
(66) 前記装着させる工程が、前記係止キャップを前記第1及び第2のインプラント区分のうちの1つと螺合させる工程を更に含む、実施態様65に記載の方法。
(67) 前記第1及び第2の係止部材が、それぞれ第1及び第2の係止キャップを含み、前記第1及び第2の係止キャップをそれぞれ前記第1及び第2のインプラント区分と当接させることが、前記第1及び第2のインプラント区分に、それぞれ前記第1及び第2の係止キャップを前記ガイドワイヤに対して圧迫させる、実施態様64〜66のいずれかに記載の方法。
(68) 前記第1及び第2の係止部材のうちの少なくとも1つが、係止ナットを含み、前記装着させる工程は、前記係止ナットを前記ガイドワイヤに螺着させ、前記係止ナットが前記第1及び第2のインプラント区分のうちの前記対応する1つに当接するまで、前記係止ナットを前記ガイドワイヤに沿ってねじ方式で進めることを含む、実施態様65〜67のいずれかに記載の方法。
(69) 前記少なくとも1つの係止部材が、固定部材を含み、前記装着させる工程は、前記固定部材の固定シャフトが、前記第2のインプラント区分に装着し、前記固定部材の固定ヘッドが、前記第1のインプラント区分に接触するまで、前記固定部材を前記ガイドワイヤに沿って平行移動させることを含み、前記固定シャフトが、前記固定ヘッドから延びる、実施態様61〜63のいずれかに記載の方法。
(70) 前記装着させる工程は、前記固定シャフトが前記第2のインプラント区分と螺合するまで、前記固定部材を前記第1の方向に前記ガイドワイヤに沿って平行移動させることと、前記固定ヘッドが前記第1のインプラント区分と接触するまで、前記固定シャフトを前記第2のインプラント区分に沿ってねじ方式で進めることと、を含む、実施態様69に記載の方法。
【0069】
(71) 前記装着させる工程が、前記固定ヘッドを前記第1のインプラント区分に対して圧迫させることを含む、実施態様69又は70に記載の方法。
(72) 前記装着させる工程が、前記固定ヘッドを前記第1のインプラント区分と螺合させることを含む、実施態様69又は70に記載の方法。
(73) 前記第1及び第2のインプラント区分のうちの少なくとも1つが、切断面を画定し、前記駆動させる工程のうちの少なくとも1つが、前記対応する腸骨を前記切断面で切り通すことを含む、実施態様61〜72のいずれかに記載の方法。
(74) 前記第1及び第2のインプラント区分のそれぞれが、それぞれ第1及び第2の切断面を画定し、前記駆動させる工程のうちの少なくとも1つが、前記第1及び第2の腸骨をそれぞれ前記第1及び第2の切断面で切り通すことを含む、実施態様73に記載の方法。
(75) 前記駆動させる工程を開始する前に、前記第1及び第2の腸骨のうちの少なくとも1つを通して孔を穿設することを更に含む、実施態様61〜73のいずれかに記載の方法。
【0070】
(76) 前記第1の駆動させる工程が、前記第1のインプラント区分を仙骨を通して更に駆動させることを含む、実施態様61〜75のいずれかに記載の方法。
(77) 前記第2の駆動させる工程が、前記第2のインプラント区分を仙骨を通して更に駆動させることを含む、実施態様61〜75のいずれかに記載の方法。
(78) 前記第1の駆動させる工程が、前記第1のインプラント区分を前記仙骨を通して更に駆動させることを含む、実施態様77に記載の方法。