特許第6640206号(P6640206)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6640206
(24)【登録日】2020年1月7日
(45)【発行日】2020年2月5日
(54)【発明の名称】複数の改良を伴う伝熱管
(51)【国際特許分類】
   F28F 1/40 20060101AFI20200127BHJP
   F28F 21/08 20060101ALI20200127BHJP
   F28D 1/04 20060101ALI20200127BHJP
【FI】
   F28F1/40 D
   F28F1/40 B
   F28F21/08 A
   F28D1/04 Z
【請求項の数】19
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-518355(P2017-518355)
(86)(22)【出願日】2015年10月6日
(65)【公表番号】特表2017-531152(P2017-531152A)
(43)【公表日】2017年10月19日
(86)【国際出願番号】US2015054127
(87)【国際公開番号】WO2016057448
(87)【国際公開日】20160414
【審査請求日】2018年5月11日
(31)【優先権主張番号】62/060,051
(32)【優先日】2014年10月6日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/874,708
(32)【優先日】2015年10月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504405659
【氏名又は名称】ブレイズウェイ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リージェン、スコット
(72)【発明者】
【氏名】ベイカー、マット
(72)【発明者】
【氏名】スクリジプチャク、デイブ ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】ウルフ、ゲイリー
(72)【発明者】
【氏名】リン、チェン − ユー
(72)【発明者】
【氏名】マイヤーズ、ジャレド リー
【審査官】 久島 弘太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−225272(JP,A)
【文献】 特開平10−103887(JP,A)
【文献】 特開平10−166085(JP,A)
【文献】 特開2005−315556(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0078534(US,A1)
【文献】 特開平08−075384(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28F 1/40
F28D 1/04
F28F 21/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の溝を含む内面を有する伝熱管であって、前記複数の溝が少なくとも1次溝と2次溝とを含む、伝熱管において
前記1次溝が、前記管の長さに沿って軸線方向に延び、前記管の長さによって定義され、また前記管の中心に向かって径方向に開いており、
前記2次溝が前記1次溝と交差しておりまた
前記2次溝が前記1次溝と交差する位置において、前記1次溝のそれぞれが、隣接する1次溝を分離するリッジ部の変形によって、前記径方向に遮られることなく前記軸線方向に完全に遮られている、伝熱管。
【請求項2】
前記2次溝がらせん状に形成されている、請求項1に記載の伝熱管。
【請求項3】
少なくとも前記1次溝と交差する3次溝を更に有する、請求項1に記載の伝熱管。
【請求項4】
前記3次溝が前記2次溝と交差する、請求項に記載の伝熱管。
【請求項5】
前記3次溝がらせん状に形成されている、請求項4に記載の伝熱管。
【請求項6】
アルミニウムを含む、請求項1に記載の伝熱管。
【請求項7】
内面に軸線方向の複数の1次溝を含む管を押出加工するステップと、
第1形成ツールを用いて前記内面に複数の2次溝を形成するステップと
を含む、伝熱管を形成する方法であって、
前記2次溝が前記1次溝と交差しており、
前記1次溝が前記管の中心に向かって径方向に開いており、また
前記2次溝が前記1次溝と交差する位置において、前記1次溝のそれぞれが、隣接する1次溝を分離するリッジ部の変形によって、前記径方向に遮られることなく前記軸線方向に完全に遮られている、伝熱管を形成する方法。
【請求項8】
前記第1形成ツールが、第1ピッチ及び第1高さをもつ複数のねじ山を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1形成ツールが前記2次溝をらせん配向で形成する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
第2形成ツールを用いて前記内面に複数の3次溝を形成することを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記3次溝が前記1次溝と交差する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記3次溝が前記2次溝と交差する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2形成ツールが、第2ピッチ及び第2高さをもつ複数のねじ山を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記2次溝及び前記3次溝がそれぞれらせん状に形成されている、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
押出加工された前記管から、所定の長さの管を切り取ることを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項16】
前記所定の長さの管を、前記2次溝を形成する前に、押出加工された前記管から切り取る、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記所定の長さの管を、前記2次溝を形成した後に、押出加工された前記管から切り取る、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記伝熱管をU字管へと曲げることを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項19】
前記伝熱管がアルミニウムを含む、請求項7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2015年10月5日に出願された米国特許出願第14/874,708号に対する優先権を主張し、また、2014年10月6日に出願された米国仮出願第62/060,051号の利益を受ける権利も主張する。これらの出願の開示の全体が、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、軸線方向及び非軸線方向の溝を内部に含む伝熱管に関する。
【背景技術】
【0003】
この節では、本開示に関する背景技術の情報を提供するが、それらは必ずしも先行技術ではない。
【0004】
例えばエアコンや冷蔵庫、ヒートポンプの内部の冷却管(凝縮器管)には、一般に銅管が使用されている。銅は優れた熱伝導を提供するが、高価な材料である。そのため現在は、アルミニウム等の材料が冷却管の形成に用いられている。
【発明の概要】
【0005】
この節では本開示の概要を提供するが、その完全な範囲又はその特徴の全てを包括的に開示するものではない。
【0006】
本開示は伝熱管を提供する。伝熱管は、複数の溝を含む内面を含む。複数の溝は少なくとも1次溝(主溝)と2次溝(副溝)とを含み、1次溝は管の長手方向に沿って延在し、2次溝は1次溝と交差する。
【0007】
伝熱管は、らせん状に形成されている2次溝を含んでもよい。
【0008】
伝熱管は、少なくとも1次溝と交差する3次溝も含んでもよい。
【0009】
3次溝は2次溝と交差してもよい。
【0010】
3次溝はらせん状に形成されてもよい。
【0011】
伝熱管はアルミニウムを含んでもよい。
【0012】
本開示は、伝熱管を形成する方法も提供する。この方法は、内面に複数の軸線方向の1次溝を含む管を押出加工することと、第1形成ツールを用いて内面に複数の2次溝を形成することとを含み、2次溝は1次溝と交差する。形成工程では、1次溝間のリッジ部が、1次溝を部分的又は完全に塞ぐように変形されてもよい。
【0013】
第1形成ツールは、第1ピッチ及び第1高さをもつ複数のねじ山を含んでもよい。或いは、第1形成ツールは、2次溝を管内へとプレスする拡張ツール又は拡張カムを含んでもよい。
【0014】
第1形成ツールは、2次溝をらせん配向(方向)に形成してもよく、2次溝は連続的又は非連続的のどちらでもよく、これは個別のリング又は他の経路を形成する。
【0015】
この方法によれば、複数の3次溝もまた、第2形成ツールを用いて内面に形成されてもよい。
【0016】
3次溝は1次溝と交差してもよい。
【0017】
3次溝は2次溝と交差してもよい。
【0018】
第2形成ツールは、第2ピッチ及び第2高さをもつ複数のねじ山を含んでもよく、且つ/又は、第1形成ツールと異なる形状を含んでもよい。
【0019】
2次溝及び3次溝はそれぞれらせん状に形成されてもよい。
【0020】
この方法は、押出加工された管から、ある長さの管を切り取るステップも含んでもよい。
【0021】
ある長さの管は、2次溝を形成する前に、押出加工された管から切り取ってもよい。
【0022】
或いは、ある長さの管は、2次溝を形成した後に、押出加工された管から切り取ってもよい。
【0023】
この方法は、伝熱管をU字管へと曲げることも含んでもよい。
【0024】
この方法によれば、伝熱管はアルミニウムを含んでもよい。
【0025】
更なる適用範囲が、本開示で提供される説明から明らかとなろう。この発明の概要における説明及び具体例は、例示のみを意図し、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【0026】
本開示で説明される図面は、可能な実施例の全てではなく、選択された実施例のみの例示を目的とし、また、本開示の範囲の限定を意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本開示の原理に係る例示的な伝熱管の断面図である。
図2】本開示の原理に係る例示的な伝熱管の断面の斜視図である。
図3】本開示の原理に係る伝熱管の内部に溝を形成するのに用いられる形成ツールの斜視図である。
図4】本開示の原理に係る他の例示的な伝熱管の断面の斜視図である。
図5】本開示の原理に係る例示的な伝熱管の断面を示す顕微鏡写真であり、2次溝を形成する工程において、1次溝が1次溝間のリッジ部から変形した材料によって実質的に塞がれている写真である。
図6】本開示の原理に係る例示的な伝熱管の断面を示す顕微鏡写真であり、2次溝を形成する工程において、1次溝間のリッジ部が、1次溝を実質的に塞ぐことなく溝内へと突出するように変形している写真である。
図7】冷媒410aを利用した7mm管からの熱伝導の結果を示すグラフであり、2次溝は、1次溝と比較して異なる深さを有し、その深さの割合は、1次溝間のリッジ部内へと切り込む2次溝の割合に関している(例えば30%なら、2次溝はリッジ部の上部30%を切断し、100%なら、2次溝はリッジ部を完全に切断して1次溝及び2次溝の両方が同じ深さを有している)グラフである。
図8】冷媒410aを利用した7mm管からの熱伝導の結果を示すグラフであり、1次溝を含む管を、1次溝及び2次溝を含む管と比較し、更に1次溝、2次溝及び3次溝を含む管と比較しているグラフである。
図9】冷媒410aを利用した7mm管からの熱伝導の結果を示すグラフであり、1次溝を含む管を、図5に示す管と比較し、更に図6に示す管と比較しているグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
対応する参照符号が、図面の幾つかの図を通して、対応する部品を示す。
【0029】
以下、添付の図面を参照しながら、例示的な実施例をより完全に説明する。
【0030】
図1は、リッジ部13に隔てられた複数の1次溝12を含む管10を示す。管10は概して円筒形状であり、外径ODを画定する外面14と、内径IDを画定する内面16とを含む。管10は、銅、アルミニウム、ステンレス鋼又は当業者に知られる他の任意の材料等の材料から形成されてもよい。好ましくは、管10は、エアコンの冷却器、蒸発器又はヒートポンプの内部で冷媒を運ぶのに用いられる。
【0031】
管10は、1次溝12を含むように押出加工されてもよい。図示のように、1次溝12は、管10の内面の面積の増加を助ける軸方向の溝12である。しかしながら、この1次溝12は、本開示の範囲から逸脱せずに、らせん状に形成できることを理解されたい。管10の内面の面積を増加させることによって、管10と、管10によって運ばれる冷媒との間で、より多くの熱伝導を行うことができる。溝12の数や大きさは変更可能である。図1に示すように、管10は58個の1次溝12を含む。しかしながら、管10は、本開示の範囲から逸脱せずに、より多い又はより少ない数の1次溝12を含むことができる。更に、図示の1次溝12は丸みのある底部18を含むが、1次溝12は、本開示の範囲から逸脱せずに、正方形状、楕円形状又はV字形状にもできることを理解されたい。管10は、約1/3インチ(約0.8センチ)の幅の厚さTを有する。しかしながら、管10は、必要に応じて、より厚くても、より薄くてもよい。
【0032】
管10の熱伝導の性能を更に高めるために、管10は、2次溝20を含むように更に加工することができる。図2に示すように、2次溝20は1次溝12と交差するように非軸線方向に形成される。1次溝12と共に2次溝20を用いることで、管10によって運ばれる冷媒と管10との間の熱伝導を最大限にする複雑な内面16が作られる。2次溝20は1次溝12に直角に形成してもよく、また、2次溝20は1次溝12と交差するようにらせん状に形成することもできる。2次溝20は、管10の長手方向に沿って、連続的に形成されても、又は非連続的に形成されてもよい。2次溝20は、1次溝間のリッジ部から材料をずらして2次溝のいずれか又は両方の側にリッジ部を形成してもよく、このリッジ部は、1次溝における流体の流れを遮り又は制限するように事実上連続的又は非連続的であってもよい。
【0033】
図3は、2次溝20を形成するのに使用可能な形成ツール22を示している。形成ツール22は、回転ツール(不図示)によって駆動される基部24を含み、また、形成ツール22は先端部26を含む。形成ツール22の先端部26は、形成ツール22が回転すると管10の内部に2次溝20を形成するねじ切り部28も含む。ねじ山30の間のピッチ、すなわち間隙Sを所望のように修正できる。更に、ねじ山30の高さHを所望のように修正できる。これに関連して、ねじ山30の高さHは、2次溝20が、1次溝12の深さと比較して異なる(例えば大きい又は小さい)深さを有するように、1次溝12の深さDよりも大きく、又は同じに、又は小さく形成することができる。2次溝20の深さが異なることで、冷媒と管10との間の熱交換に影響をもたらすことができる。図7に最もよく示されるように、2次溝20が1次溝12の深さの30%の深さを有するとき、熱伝導が高まる。図7は、2次溝20が1次溝12の深さの50%又は100%の深さを有する場合も示し、ここでも冷媒と管10との間の熱交換が増加する。
【0034】
また、形成ツール22の軸線Aに対して配置されたねじ山30の角度αも所望のように調整できる。これに関わらず、間隙S、高さH及び角度αのそれぞれは、管10の内径ID及び管10における冷媒の所望の流量に基づいて選択及び調整できることを理解されたい。また、2次溝20は、管内に配置できるツールであって、1次溝を変形させて結果的に2次溝20とする様々なツールによっても形成されてよいことも理解されたい。
【0035】
ここで図4を参照すると、管10は1次溝12と、2次溝20と、3次溝32とを含んでもよいことが分かる。2次溝20と同様に、3次溝32は1次溝12と交差するように非軸線方向に形成される。3次溝32は2次溝20とも交差してもよい。1次溝12及び2次溝20に伴う3次溝32を用いることで、管10によって運ばれる冷媒と管10との間の熱伝導を最大限にする複雑な内面16が作り出される。3次溝32は1次溝12に直角に形成してもよく、また3次溝32は1次溝12と交差するようにらせん状に形成することもできる。更に、3次溝32は、2次溝20を形成するのに用いる形成ツール22と同様のもので、間隙S、高さH及び角度αが異なるように形成されてもよい。3次溝32は、1次溝12及び2次溝20と完全に異なる形状を有してもよく、又は全く異なる経路を辿ってもよく、連続的に形成されても非連続的に形成されてもよい。
【0036】
ここで図5及び6を参照すると、(図5及び6中、左から右へと進む)1次溝12が、2次溝20及び/又は3次溝32の形成によって完全に遮られてもよく(図5)、又は部分的に遮られてもよい(図6)ことが分かる。これに関し、2次溝20及び/又は3次溝32の形成に用いられるツール22は、2次溝20及び/又は3次溝32を形成する間、1次溝12の間のリッジ部13を変形させることができ、それにより、リッジ部13の一部分が1次溝12内に動かされ、又は押し込まれる。リッジ部13を1次溝12へと押し込むことによって、1次溝12内の流れが制限されることから、冷媒と管10との間の熱伝導が高まり、管10内の冷媒の流れにおける乱流が増加する。この伝熱効果は、1次溝12間のリッジ部13が変形されて、1次溝12内の流れを完全に塞ぐか又は制限したときに最も顕著である。しかしながら、一部の変形による1次溝12の部分的な閉塞でも、管10と冷媒との間の熱伝導を高められることを理解されたい(図9)。
【0037】
2次溝20及び/又は3次溝32を用いると、管10の熱伝導特性に関し、軸方向の溝しか含まない管10と比較して30%もの向上が促進される(図8)。これに関し、軸方向の溝しか含まない従来の管においては、冷媒の流れが軸線方向の溝の内部に納まって辿ることが多い。これにより、管の内部に冷媒境界層が形成され、冷媒と管との間の熱伝導の抵抗となったり、熱伝導を制限したりする。2次溝20及び/又は3次溝32を用いると、1次溝12を通る冷媒の流れが乱れ、冷媒境界層の形成が防止される。これに関し、冷媒の流れは2次溝20及び/又は3次溝32のそれぞれと1次溝12との交差によって乱れ、これは冷媒の流れを1次溝20から分離し、冷却材の流れに熱伝導を強める乱流も作り出す。
【0038】
管10を形成するために、1次溝12を含むようにある長さ(例えば500フィート(152.4メートル))の管が押出加工される。管10の所望の長さが選択され、その所望の長さが管の長さから切り取られる。その後、第2工程が行われ、2次溝20及び/又は3次溝32が形成される。具体的には、所望の間隙S、高さH及び角度αのねじ山30を有する形成ツール22が選択される。形成ツール22を管10へと挿入し回転して、2次溝20及び/又は3次溝32が形成される。複数の形成ツール22を1回通過させて、又は複数の形成ツール22を複数回通過させて、2次溝20及び/又は3次溝32の形成を行うことができる。従って、管10は任意の数の溝等(不図示)も含むことができるということを理解されたい。
【0039】
少なくとも2次溝20を形成した後、次いで管10を所望の形状(例えばU字)に曲げてもよい。或いは、管10を、2次溝20及び/又は3次溝32の形成に先立って所望の形状に曲げてもよい。また、この第2工程は、管10を所定の長さの管から切り取る前又は後、そして管10の拡張の間に用いられる潤滑剤を管10に塗布する前又は後に行うことができることを理解されたい。
【0040】
或いは、管10を最終的な長さに切る前に、2次溝20を連続的に(例えばドローイング加工で)形成してもよい。形成ツールは、ツールがこの連続的な工程の中で自転し、工程を簡素化するように設計されてもよい。連続的な工程は、押出加工又は切削加工といった他に存在する工程と関連して行われてもよいし、コイルツーコイルの独立した工程として行われてもよい。
【0041】
先述の実施例の説明は、例示及び説明を目的として提供してきた。これは、網羅的であること、又は開示を限定することを意図するものではない。特定の実施例の個別の要素又は特徴は、一般にこの特定の実施例に限定されるものではなく、個別の要素又は特徴は、適用可能な場合に、具体的に示されて、又は説明されていなくとも、選択された実施例内で交換可能且つ使用することができる。また、個別の要素又は特徴は、様々な方法で変更してもよい。こうした変更は、本開示からの逸脱とは見なされることはなく、全てのこうした変形例が、本開示の範囲内に含まれるように意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9