特許第6640338号(P6640338)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6640338
(24)【登録日】2020年1月7日
(45)【発行日】2020年2月5日
(54)【発明の名称】電池モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/20 20060101AFI20200127BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20200127BHJP
【FI】
   H01M2/20 A
   H01M2/10 S
   H01M2/20 Z
   H01M2/10 M
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-517280(P2018-517280)
(86)(22)【出願日】2016年3月2日
(65)【公表番号】特表2018-530884(P2018-530884A)
(43)【公表日】2018年10月18日
(86)【国際出願番号】CN2016075353
(87)【国際公開番号】WO2017147821
(87)【国際公開日】20170908
【審査請求日】2018年4月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】陳 伝煉
(72)【発明者】
【氏名】項 延火
(72)【発明者】
【氏名】王 徳栄
【審査官】 小森 重樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−018634(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/087438(WO,A1)
【文献】 特開2013−165067(JP,A)
【文献】 特開2014−222976(JP,A)
【文献】 特開2015−111537(JP,A)
【文献】 特開2011−228216(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/052699(WO,A1)
【文献】 特開2009−289429(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/20
H01M 2/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池モジュールであって、
動力電池、モジュールケーシング、仕切板、電池接続バー、検出端子及び電池監視手段を備え、
前記動力電池は前記モジュールケーシング内に設置され、前記仕切板は前記動力電池の上方に設置され、前記仕切板に、前記動力電池の電極ポールに対応し、スルーホールが設置され、前記電池接続バーは、前記仕切板の上方に設置されているとともに、前記スルーホールにより前記動力電池の電極ポールに接続されていることにより、全ての動力電池を電気的に接続させ、
前記電池監視手段は前記仕切板の上方に設置され、前記電池監視手段に圧着孔が設置され、前記電池接続バーに端子接続部が設置され、前記検出端子は前記仕切板と前記電池監視手段との間に位置し、前記検出端子は、一端が前記端子接続部に接続され、他端に圧着ジョイントが設置され、前記圧着ジョイントと前記圧着孔は圧着接続されており、
前記検出端子は前記端子接続部と同じ材質であり、前記検出端子はレーザ溶接により前記端子接続部の端部に接続されていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項2】
電池モジュールであって、
動力電池、モジュールケーシング、仕切板、電池接続バー、検出端子、電池監視手段及び接続ブロックを備え、
前記動力電池は前記モジュールケーシング内に設置され、前記仕切板は前記動力電池の上方に設置され、前記仕切板に、前記動力電池の電極ポールに対応し、スルーホールが設置され、前記電池接続バーは、前記仕切板の上方に設置されているとともに、前記スルーホールにより前記動力電池の電極ポールに接続されていることにより、全ての動力電池を電気的に接続させ、
前記電池監視手段は前記仕切板の上方に設置され、前記電池監視手段に圧着孔が設置され、前記電池接続バーに端子接続部が設置され、前記検出端子は前記仕切板と前記電池監視手段との間に位置し、前記検出端子は、一端が前記端子接続部に接続され、他端に圧着ジョイントが設置され、前記圧着ジョイントと前記圧着孔は圧着接続されており、
記端子接続部に第1の接続孔が設置され、前記検出端子における、圧着ジョイントから離れる一端に第2の接続孔が設置され、
前記接続ブロックは、一端が前記第1の接続孔に挿し込んで前記端子接続部に接続され、他端が前記第2の接続孔に挿し込んで前記検出端子に接続されていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項3】
前記接続ブロックは前記端子接続部と同じ材質であり、前記検出端子は、前記端子接続部及び前記接続ブロックと異なる材質であり、
前記接続ブロックはレーザーシーム溶接により前記端子接続部に固定されており、前記接続ブロックはリベット締め又は超音波シーム接合により前記検出端子に固定されていることを特徴とする請求項に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記接続ブロックは、両端にそれぞれ第1のボス及び第2のボスが設置され、前記第1のボスは前記第1の接続孔に挿し込んでいるとともに、前記第1のボスのエッジは前記第1の接続孔に当接し、前記第2のボスは前記第2の接続孔に挿し込んでいるとともに、前記第2のボスのエッジは前記第2の接続孔に当接していることを特徴とする請求項に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記端子接続部は延伸バーであり、前記延伸バーは、一端が前記電池接続バーに接続され、他端が前記電池接続バーから離れる方向へ延びているとともに、前記検出端子に接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電池モジュール。
【請求項6】
前記端子接続部はフレキシブル構造に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電池モジュール。
【請求項7】
前記端子接続部はZ状に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電池モジュール。
【請求項8】
前記検出端子の一部は、前記仕切板の内部に位置するとともに、前記仕切板に固定接続され、前記検出端子は前記端子接続部の下側に接続されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の電池モジュール。
【請求項9】
前記電池接続バーは、いずれも前記仕切板の長手方向における対向する両側に沿って配列され、2列の前記電池接続バーの間に一定の隙間が開いており、前記端子接続部はいずれも前記隙間内まで延びており、前記電池監視手段は前記隙間の上方に設置されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の電池モジュール。
【請求項10】
前記電池接続バーは隆起部及び二つの接続シートを備え、二つの前記接続シートは前記隆起部により接続され、各前記接続シートはそれぞれ、異なる前記動力電池の電極ポールに接続されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電池技術分野に関し、特に電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料消費量の制限に関する国家の法律や規制の実施に伴い、如何に車両の燃料消費量を低減させるかは、既に多数のメーカーが全力で解決しようとする課題になっている。その中、新エネルギー車両の生産量を増加することは、既にメーカーが燃料消費量の課題を解決するための重要な手段になっているため、電池パックの技術の発展と向上が必要とされている。
【0003】
電池パックのエネルギー量の向上が困難なことは、電池パック技術の発展を制限する重要な要素である。電池パックのエネルギー密度を向上するためには、多くの方法があり、一つの方法として、電池パックの内部の素子の集積度を向上させることが挙げられ、即ち、電池パックのエネルギー密度を向上させるために、限られた空間にできるだけ各部品の集積度を向上させる。現在、大部分の電池パックには、電池モジュール、電池監視手段(Cell Module Controler、CMC)、電池管理システム(Battery Management Unit、BMU)などの関連部材が含まれている。そのうち、電池監視手段は、電池モジュールの内部における電池の電圧温度信号を採集するとともに、信号を電池管理システムに伝達し、そして、電池管理システムにより電池に対して充放電制御を行う。通常、一つの電池パックにおいて、複数の電池監視手段が集積されており、電池監視手段の数は、電池モジュールの数に対応しており、電池監視手段が占める体積は、電池パックのエネルギー密度を低下させる。
【0004】
現在、多くの電池監視手段は、電池モジュールの外部に配置されており、その体積が大きく、数が多いため、電池パックを占める空間が大きくなり、電池パックのエネルギー密度の向上に不利である。
【0005】
また、既存の大部分の技術案において、電池監視手段は、電池モジュールの外部に配置され、電池監視手段と電池モジュールとの間は主にワイヤーハーネスを介して接続されている。ワイヤーハーネスによる接続は、簡単で実現しやすいが、実装が複雑であり、労力に大きく依存し、効率が低下し、且つ、実装が間違いやすいため、リスクが高くなる。電池は、極端な状況が発生した場合、ワイヤーハーネスが損傷を受けやすくなり、短絡の生じる恐れがあり、これは電池の極端な状況での危険程度を激化させる。従って、電池監視手段と電池モジュールとの間において、効率のよりよく、且つより安全な新型の接続形態が必要となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術において、ワイヤーハーネスで電池監視手段と電池モジュールとを接続する場合、実装の危険性が高く、電池の極端な状況での危険程度を激化させる課題を解決するように、本発明は、以下の電池モジュールを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、
動力電池、モジュールケーシング、仕切板、電池接続バー、検出端子及び電池監視手段を備え、
前記動力電池は前記モジュールケーシング内に設置され、前記仕切板は前記動力電池の上方に設置され、前記仕切板に、前記動力電池の電極ポールに対応し、スルーホールが設置され、前記電池接続バーは、前記仕切板の上方に設置されているとともに、前記スルーホールにより前記動力電池の電極ポールに接続されていることにより、全ての動力電池を電気的に接続させ、
前記電池監視手段は前記仕切板の上方に設置され、前記電池監視手段に圧着孔が設置され、前記電池接続バーに端子接続部が設置され、前記検出端子は前記仕切板と前記電池監視手段との間に位置し、前記検出端子は、一端が前記端子接続部に接続され、他端に圧着ジョイントが設置され、前記圧着ジョイントと前記圧着孔は圧着接続されている電池モジュールを提供する。
【0008】
好ましくは、前記検出端子は前記端子接続部と同じ材質であり、前記検出端子はレーザ溶接により前記端子接続部の端部に接続されている。
【0009】
好ましくは、前記電池モジュールは接続ブロックをさらに備え、前記端子接続部に第1の接続孔が設置され、前記検出端子における、圧着ジョイントから離れる一端に第2の接続孔が設置され、
前記接続ブロックは、一端が第1の接続孔に挿し込んで前記端子接続部に接続され、他端が前記第2の接続孔に挿し込んで前記検出端子に接続されている。
【0010】
好ましくは、前記接続ブロックは前記端子接続部と同じ材質であり、前記検出端子は、前記端子接続部及び前記接続ブロックと異なる材質であり、
前記接続ブロックはレーザーシーム溶接により前記端子接続部に固定され、前記接続ブロックはリベット締め又は超音波シーム溶接により前記検出端子に固定されている。
【0011】
好ましくは、前記接続ブロックは、両端にそれぞれ第1のボス及び第2のボスが設置され、前記第1のボスは前記第1の接続孔に挿し込んでいるとともに、前記第1のボスのエッジは前記第1の接続孔に当接し、前記第2のボスは前記第2の接続孔に挿し込んでいるとともに、前記第2のボスのエッジは前記第2の接続孔に当接している。
【0012】
好ましくは、前記端子接続部は延伸バーであり、前記延伸バーは、一端が前記電池接続バーに接続され、他端が前記電池接続バーから離れる方向へ延びているとともに、前記検出端子に接続されている。好ましくは、前記端子接続部はフレキシブル構造に構成されている。
【0013】
好ましくは、前記端子接続部はZ状に構成されている。
【0014】
好ましくは、前記検出端子の一部は、前記仕切板の内部に位置するとともに、前記仕切板に固定接続され、前記検出端子は前記端子接続部の下側に接続されている。
【0015】
好ましくは、前記電池接続バーは、いずれも前記仕切板の長手方向における対向する両側に沿って配列され、2列の前記電池接続バーの間に一定の隙間が開いており、前記端子接続部はいずれも前記隙間内まで延びており、前記電池監視手段は前記隙間の上方に設置されている。
【0016】
好ましくは、前記電池接続バーは隆起部及び二つの接続シートを備え、二つの前記接続シートは前記隆起部により接続され、各前記接続シートはそれぞれ、異なる前記動力電池の電極ポールに接続されている。
【発明の効果】
【0017】
本発明が提供する電池モジュールにおいて、ワイヤーハーネスが必要となくなり、電池監視手段を電池モジュールの内部に集積し、検出端子を電池接続バーにおける端子接続部に直接的に接続するとともに、Press−fit(圧着プロセス)を用い、検出端子の他端に圧着ジョイントを設置し、電池監視手段における圧着孔に接続することにより、検出部材と電池接続バーとの間隔距離を大幅に短縮し、接続の構成を簡略化するため、実装の危険性を低下させ、電池の極端な状況での危険程度を低下させる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明に係る実施例又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術に対する説明に用いられる図面について、簡単に説明する。当然ながら、以下に説明する図面は、本発明の一部の実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的労力をかけない前提で、これらの図面に基づき、他の図面を得ることもできる。
【0019】
図1】本発明の実施例に係る電池モジュールの爆発図である。
図2】本発明の実施例に係る電池監視手段の全体構成を示す模式図である。
図3】本発明の実施例に係る電池接続バーと検出端子との第1の接続形態の構成を示す模式図である。
図4】本発明の実施例に係る電池接続バーと検出端子との第2の接続形態の正面構成を示す模式図である。
図5】本発明の実施例に係る電池接続バーと検出端子との第2の接続形態の爆発図である。
図6】本発明の実施例に係る電池接続バーと検出端子との第2の接続形態の裏面構成を示す模式図である。
図7】本発明の実施例に係る電池接続バーと検出端子との第3の接続形態の構成を示す模式図である。
図8】本発明の実施例に係る電池モジュールの全体構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に係る実施例の目的、技術考案及びメリットをより明確にするために、以下、本発明に係る実施例の図面を結びつけて、本発明に係る実施例における技術方案について、明確に完全に説明する。当然ながら、説明される実施例は本発明の実施例の一部であり、すべての実施例ではない。本発明に係る実施例に基づき、当業者が創造的労力をかけない前提で得た他の実施例は、すべて本発明の保護範囲に含まれる。
【0021】
図1及び図6に示すように、本発明に係る電池モジュールは、動力電池10、モジュールケーシング20、仕切板30、電池接続バー40、検出端子50及び電池監視手段60を備える。ここで、動力電池10は、数が多く、且つ、モジュールケーシング20内に並列配置されており、仕切板30はこれらの動力電池10の上方に設置され、動力電池10はモジュールケーシング20と仕切板30からなるチャンバーに密封されている。仕切板30における、動力電池10の電極ポールに対応する位置には、電極ポールが延出するためのスルーホールが設置されている。電池接続バー40は、仕切板30の上方に設置されているとともに、スルーホールにより動力電池10の電極ポールに接続されている。電池接続バー40により、全ての動力電池10を接続して回路を形成することができる。これらの動力電池10の間は互いに直列接続されてもよいし、互いに並列接続されてもよい。電池監視手段60は、仕切板30の上方に設置されている。図2に示すように、電池監視手段60に圧着孔600が設置され、電池接続バー40に端子接続部400が設置され、圧着孔600及び端子接続部400はいずれも検出端子50の接続に用いられる。具体的には、検出端子50は、仕切板30と電池監視手段60との間に位置し、一端が端子接続部400に接続され、他端に圧着ジョイント500が設置され、圧着ジョイント500と圧着孔600は圧着接続されている。圧着中に圧着ジョイント500が変形し、これにより、接続に一定の保持力を確保させ、電池接続バー40と電池監視手段60との間における電気信号の転送を実現する。
【0022】
本発明の実施例に係る電池モジュールにおいて、ワイヤーハーネスが必要となくなり、電池監視手段60を電池モジュールに集積することにより、電池監視手段60と電池接続バー40との間隔距離を大幅に短縮し、電池監視手段60が占める電池パックの空間をより少なくするため、電池パックにおいて、より多くの電池モジュールを収納するために、より多くの空間を確保することができ、電池パックのエネルギー密度を向上させる。また、検出端子50を電池接続バー40における端子接続部400に直接的に接続するとともに、検出端子50の他端に圧着ジョイント500を設置し、電池監視手段60における圧着孔600に接続する構成を用いることにより、電池監視手段60と電池接続バー40との間の接続構成を簡略化するため、実装の危険性を低下させ、電池の極端な状況での危険程度を低下させる。これにより、電池モジュールの安全性と信頼性を向上させるとともに、電池モジュールの生産効率も向上させる。
【0023】
本実施例において、場合によって、検出端子50と端子接続部400との間に異なる接続形態がある。
<形態1>
図3に示すように、検出端子50は端子接続部400と同じ材質である場合、検出端子50は、直接的にレーザ溶接でレーザー溶接シームを形成することにより、端子接続部400の端部に接続することができる。
【0024】
<形態2>
図4図6に示すように、端子接続部400と検出端子50との間に一つの接続ブロック70を設置し、端子接続部400に第1の接続孔402を設置し、検出端子50における、圧着ジョイント500から離れる端部に第2の接続孔502を設置することができる。組立時に、接続ブロック70は、一端が第1の接続孔402に挿し込んで端子接続部400に接続され、他端が第2の接続孔502に挿し込んで検出端子50に接続される。検出端子50は端子接続部400と異なる材質である場合、このような構成は検出端子50と端子接続部400とをより安定的に接続することができる。具体的には、端子接続部400と同じ材質で接続ブロック70を製造することができる。このように、接続ブロック70は検出端子50と、材質が異なるため、両者はリベット締めにより固定することができるが、十分な空間があれば、超音波溶接で超音波溶接シームを形成することにより、両者を固定することもできる。又は、接続の安定性をさらに向上させるために、リベット締めで固定した後、溶接で溶接シームを形成することにより、接続を補強することもできる。接続ブロック70は、検出端子50に接続された後、接続ブロック70が端子接続部400と同じ材質であるため、レーザー溶接により固定することができる。
【0025】
接続ブロック70と端子接続部400及び検出端子50との間の接続をより強固にするとともに、組立プロセスを簡略化するために、図5に示すように、本実施例に係る接続ブロック70は両端にそれぞれ第1のボス700及び第2のボス702が設置され、第2のボス702は第2の接続孔502に挿し込むことができ、且つ、第2のボス702のエッジは第2の接続孔502に当接することができ、両者の間にも係止接続に類似する構成が形成されている。第2のボス702は検出端子50とリベット締めされた後、ヘッディング703が形成され、これにより、接続の強固程度をさらに向上させ、ヘッディング703において、溶接で溶接シームを形成することにより、接続を補強する。第1のボス700も第1の接続孔402に挿し込むことができ、そして、挿し込んだ後、第1のボス700のエッジも第1の接続孔402に当接することができ、これにより、第1のボス700と第1の接続孔402との間に係止接続に類似する構成を形成させ、そして、第1のボス700と第1の接続孔402との間におけるスリットをレーザーシーム溶接により溶接する。
【0026】
<形態3>
図7に示すように、電池接続バー40と検出端子50が対応する圧着孔600との距離が大きい場合、接続を容易にするために、端子接続部400が延伸バーになるように端子接続部400の長さを延長させることができ、延伸バーの一端が電池接続バー40に接続され、延伸バーの他端が圧着孔600の近くまで延びており、検出端子50に接続されてもよい。
【0027】
上記の三つの接続形態において、自身の弾性変形の能力を増加させ、接続中に生じる応力を吸収し、接続の構成をより強固にするように、端子接続部400は、いずれもフレキシブル構造、例えば、Z状に設置構成することができる。また、第1の接続形態と第2の接続形態において、端子接続部400の長さが短いため、直接的に電池接続バー40と、一体構成で設計することができ、これにより、製造及び組立方法を簡略化する。第3の接続形態において、端子接続部400の延びる長さが長く、自体の長さの寸法が大きいため、単独で強度の高い材質で端子接続部400を製造してもよい。
【0028】
本実施例において、さらに組立方法を簡略化し、組立の精度を向上させるために、検出端子50の一部を仕切板30の内部に挿し込んで固定することができ、これにより、検出端子50を直接的に仕切板30に固定する。このとき、検出端子50の両端はいずれも仕切板30から上方に延出し、一端が端子接続部400の下方まで延びているとともに、端子接続部400の下側の表面に接続され、圧着ジョイント500が設置された他端も常に固定の位置にある。圧着ジョイント500が設けられた位置が電池監視手段60における圧着孔600の位置に対応することを確保すれば、電池監視手段60を仕切板30の上方に伏せて設置することにより、全ての圧着ジョイント500を対応する圧着孔600に挿し込むことができる。
【0029】
図1図6を参照すると、電池モジュールの集積度をさらに向上し、体積を減少させるために、本実施例に係る電池接続バー40は、いずれも仕切板30の長手方向における対向する両側に沿って配列され、2列の電池接続バー40の間に一定の隙間が開いており、全ての端子接続部400は隙間内まで延びており、当該隙間の寸法は電池監視手段の寸法及び形状とほぼ一致しており、電池監視手段60は隙間の上方に設置されている。このように、電池監視手段60の下方に電池接続バー40がないため、電池監視手段60と仕切板30との間隔をさらに縮小させ、これにより、電池モジュールの集積度を向上させ、体積を減少させる。
【0030】
動力電池10は、高さ方向における公差があり、また、各動力電池10は組立中に高さの差もあるため、電池接続バー40で各動力電池10を接続する時に、高さの差により、接続応力が生じる恐れがある。図3〜6に示すように、応力を解消するために、本実施例に係る電池接続バー40は隆起部404及び二つの接続シート406を備え、二つの接続シート406は隆起部404により接続され、隆起部404の弾性変形量が大きいため、各接続シート406がそれぞれ異なる動力電池10の電極ポールに接続されている場合、隆起部404の弾性変形により応力を吸収することができ、これにより、接続シート406と動力電池10との間の接続構成をより安定的にする。
【0031】
本実施例が提供する電池モジュールは、実装の危険性を低下させ、電池の極端な状況での危険程度を低下させ、これにより、電池モジュールの安全性と信頼性を向上させるとともに、電池モジュールの生産効率も向上させる。なお、当該電池モジュールにより、電池検出素子の占める空間を減少させるため、電池パックのエネルギー密度を向上させる。
【0032】
最後に説明すべきなのは、上記の各実施例は本発明の技術案を説明するためのものに過ぎず、それを限定するものではない。上述した各実施例を参照しながら、本発明について詳しく説明したが、当業者が理解すべきなのは、依然として上述した各実施例に記載された技術案に対して修正、又はその中の一部或いはすべての技術的特徴に対して、等価な置換を行うことができるが、これらの修正又は置換は、対応する技術方案の本質を本発明に係る各実施例おける技術案の範囲から逸脱させない。
【符号の説明】
【0033】
10−動力電池
20−モジュールケーシング
30−仕切板
40−電池接続バー
400−端子接続部
402−第1の接続孔
404−隆起部
406−接続シート
50−検出端子
500−圧着ジョイント
502−第2の接続孔
60−電池監視手段
600−圧着孔
70−接続ブロック
700−第1のボス
702−第2のボス
703−ヘッディング
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8