(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6640340
(24)【登録日】2020年1月7日
(45)【発行日】2020年2月5日
(54)【発明の名称】空気入り自動車タイヤ
(51)【国際特許分類】
B60C 5/00 20060101AFI20200127BHJP
【FI】
B60C5/00 F
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-518776(P2018-518776)
(86)(22)【出願日】2016年3月7日
(65)【公表番号】特表2018-522780(P2018-522780A)
(43)【公表日】2018年8月16日
(86)【国際出願番号】EP2016054721
(87)【国際公開番号】WO2017012720
(87)【国際公開日】20170126
【審査請求日】2017年12月27日
(31)【優先権主張番号】102015213496.2
(32)【優先日】2015年7月17日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】510156561
【氏名又は名称】コンチネンタル・ライフェン・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(72)【発明者】
【氏名】シュルマン・オリヴァー
(72)【発明者】
【氏名】タイバースキー・アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ティーマン・アンナレーナ
【審査官】
鏡 宣宏
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−104314(JP,A)
【文献】
特開2002−178712(JP,A)
【文献】
特開2008−162496(JP,A)
【文献】
特開平1−254411(JP,A)
【文献】
特開昭63−154410(JP,A)
【文献】
特開平2−106405(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0137752(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 5/00− 5/24
B60C 19/00−19/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造化されたトレッド(2)を有する空気入り自動車タイヤ(1)であって、前記構造化されたトレッド(2)が両側でサイドウォール(3、4)へ移行し、前記サイドウォール(3、4)の端部が、タイヤビード(5、6)であって、圧縮空気が充填された空気空洞(8)がホイールリム(7)と空気入り自動車タイヤ(1)との間に形成されるように、前記空気入り自動車タイヤ(1)を装着した車両ホイールのホイールリム(7)内に気密式に挿入可能なタイヤビード(5、6)により形成され、前記空気入り自動車タイヤ(1)が、前記トレッド(2)の反対側に位置するその内面(9)に、発泡材料層(10)を有する、空気入り自動車タイヤ(1)において、
前記発泡材料層(10)の気孔率が前記発泡材料層(10)の総体積の70%〜99%に達し、前記発泡材料層(10)に存在する孔(11)の40%が、0.3mm〜0.4mmのサイズを有し、前記発泡材料層(10)に存在する前記孔(11)の40%が0.4mm〜0.5mmのサイズを有し、前記発泡材料層(10)に存在する前記孔(11)の10%が0.5mm〜0.7mmのサイズを有し、前記発泡材料層(10)に存在する前記孔(11)の8%が0.3mmより小さいサイズを有し、前記発泡材料層(10)に存在する前記孔(11)の2%が0.7mmより大きいサイズを有することを特徴とする、空気入り自動車タイヤ(1)。
【請求項2】
前記発泡材料層(10)における個々の孔(11)が1.0mm〜1.5mmのサイズを有することを特徴とする、請求項1に記載の空気入り自動車タイヤ。
【請求項3】
前記発泡材料層(10)における前記孔(11)の幾何学的形状が球状または多角形であることを特徴とする、請求項1または2に記載の空気入り自動車タイヤ。
【請求項4】
前記発泡材料層(10)における前記孔(11)の幾何学的形状が、断面で見ると四角形または六角形であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気入り自動車タイヤ。
【請求項5】
平面において、5〜12個、および空間において、最大で26個の孔(11)が互いに隣接して配置されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の空気入り自動車タイヤ。
【請求項6】
前記発泡材料層(10)における前記孔(11)のセル壁が、接合点ごとに3〜15個の枝部という分岐密度を有する棒状形のものであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の空気入り自動車タイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求項1の前提部のとおりの空気入り自動車タイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書で問題となるタイプの空気入り自動車タイヤは、2輪車両および乗用車、農業用車両および/または重量物運搬車両のために使用され得る。前記空気入り自動車タイヤの共通の特徴は、それらが構造化されたトレッドを有し、その構造は、予期される下面および気象条件に好適に適合されるということにある。それ自体既知の方法で、空気入り自動車タイヤのトレッドは両側でサイドウォールへ移行し、サイドウォールの端部は各々タイヤビードにより形成される。タイヤビードは、異なるゴム混合物から構成される空気入り自動車タイヤの部品の、空気入り自動車タイヤを装着したホイールのホイールリムへの気密固定のために役立つ。ここで、同様に既知の方法で、ホイールリムは、タイヤビードに対応して、ホイール−リムエッジを有し、チューブレス空気入り自動車タイヤが圧縮空気で充填されると、このホイール−リムエッジに対して、タイヤビードが密閉式に当接する。空気入り自動車タイヤは結果として、ポリウレタンまたはポリエチレンからなる発泡材料層が存在する空気空洞を有し、発泡材料層は、空気入り自動車タイヤのトレッドの反対側に位置する内面へ固定される。
【0003】
今日では、空気入り自動車タイヤは、自動車が生じた運動エネルギーを、変化する環境条件下で常に最適な方法で下面へ伝達しなければならないだけでなく、快適さに関する高い要求もますます満たさなければならない。ここで、空気入り自動車タイヤの転動騒音もまた大きな役割を果たし、この騒音は、空気入り自動車タイヤが路面に押し当てられて空気が圧縮されると、空気の振動により生じる。転動騒音は、場合により、ステアリングシステムおよびサスペンション配置構成を介して乗員室内へ通過する前に、空気入り自動車タイヤからホイールハブへ伝えられる。運転中に生じた転動騒音にさらされることは、自動車の中だけでなく外側でも迷惑なものと知覚され、このことは例えば都市においてますます重要になってきている。
【0004】
転動騒音は、既知であるとともにいくつかの自動車においては既に使用されている技術により著しく低減させることができる。ここでは、発泡材料であって、空気入り自動車タイヤにおいて配置されるとともに、一般に「吸収材」と呼ばれ、トレッドの内面へ接着剤により取り付けられる発泡材料が使用される。一般的に発泡ポリウレタン(PU)またはポリエチレン(PE)からなるこの発泡材料の構造は、極端な温度変化があっても維持される。ポリウレタンは、ジアルコールもしくはポリオールの、ポリイソシアネートとの重付加反応から形成されるプラスチックまたは合成樹脂である。自動車のタイプ、その速度および路面により、上述の減音対策により、自動車の内部区画における自動車騒音を最大で9dB(A)まで低減することを達成することが現在可能であり、空気入り自動車タイヤへの発泡材料の導入の結果として、空気入り自動車タイヤで達成可能な移動特性も、範囲、積載量または速度も制限されない。
【0005】
このような空気入り自動車タイヤは例えば特許文献1から既知である。この文献は、空気入り自動車タイヤ内の発泡材料層は、予め施された自己シール型シーリング材により、空気入り自動車タイヤの内面へ接着により固定されることを説明する。シーリング材としてここで使用されるのは、ポリウレタンゲルである。
【0006】
さらに、独国特許発明第19806953C2号明細書は、空気入り自動車タイヤおよび前記タイプの空気入り自動車タイヤを作る方法を開示しており、この場合、発泡材料層は、空気入り自動車タイヤの内面に施される前であっても、発泡プロセスによりこの目的に適切な形状に作られ、その後、空気入り自動車タイヤの内部空間に向かっている側に、追加的な吸音構造が装着される。発泡材料層に施される構造は、この場合、直線形状または波形状を有してもよく、これらは各々、追加的に吸音挙動を有するより大きい表面を実現するのに好適である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】独国特許出願公開第102007028932号明細書
【特許文献2】独国特許発明第19806953号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
既に上述のとおり、空気入り自動車タイヤにより生じた転動騒音の極めて良好な吸音は、既知の解決策により、既に達成され得る。それにも関わらず、さらなる改良形態に対する需要がある。
【0009】
したがって、本発明は、内部に位置する発泡材料層であって、その吸音性能が既知の解決策に対して向上した発泡材料層を装着した空気入り自動車タイヤを作り出すという目的に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、特許請求項1の特徴により前記目的を達成する。後続の下位請求項は、本発明のさらなる改良形態に関する。
【0011】
構造化されたトレッドを有する空気入り自動車タイヤであって、構造化されたトレッドが両側でサイドウォールへ移行し、サイドウォールの端部が、タイヤビードであって、圧縮空気が充填された空気空洞がホイールリムと空気入り自動車タイヤとの間に形成されるように、空気入り自動車タイヤを装着した車両ホイールのホイールリム内に気密式に挿入可能なタイヤビードにより形成され、空気入り自動車タイヤが、トレッドの反対側に位置するその内面に、発泡材料層を有する空気入り自動車タイヤが、発泡材料層の気孔率が発泡材料層の総体積の80%〜99%に達するように、本発明により改良されている。
【発明を実施するための形態】
【0012】
発泡材料層の特徴は、発泡プロセス中のプロセス制御を通じてもっぱら達成され、発泡体は液相から発泡される。事実上、その後発泡材料層のさらなる加工は実施されない。原材料、温度、ガス形成、発泡率および、発泡が実施される外部条件、例えば逆圧および使用される発泡プロセスが、発泡材料の品質の有意な境界条件を形成する。形状(孔サイズおよび形状、ならびにセル壁の厚さおよび剛性)、およびしたがって最終的に、例えば発泡材料層の重量、吸音、圧力変形および断熱などの特徴も最終的にこの結果によるものである。
【0013】
気孔率が発泡材料層の総体積の70%〜99%に達するという発泡材料層の本発明による特徴により、空気入り自動車タイヤにおいて既に使用されている発泡材料層に対して、さらに著しく向上した吸音特性を達成することが可能であると確認することが可能となっている。この実質的な改良は、発泡材料層における空気の割合が比較的高い結果である。前記空気を包含する孔は、上述の効果が生じるように、車体が生じる音、したがって空気入り自動車タイヤの転動騒音を反射し解消する。
【0014】
本発明の第1改良形態は、発泡材料層に存在する孔の40%が0.3mm〜0.4mmのサイズを有し、発泡材料層に存在する孔の40%が0.4mm〜0.5mmのサイズを有し、発泡材料層に存在する孔の10%が0.5mm〜0.7mmのサイズを有し、発泡材料層に存在する孔の8%が0.3mmより小さいサイズを有し、発泡材料層に存在する孔の2%が0.7mmより大きいサイズを有することを特徴とする。したがって、合計で孔のおよそ80%が0.3〜0.5mmの範囲のサイズにあり、したがって、本発明による実施形態の好影響は明らかである。
【0015】
さらに、本発明の改良形態は、発泡材料層における個々の孔が1.0mm〜1.5mmのサイズを有することにある。換言すると、比較的少ない数の孔のみがこのようなサイズであり、このことには、発泡材料層が全体として比較的細かい孔のある設計を有し、空気の割合が高いという効果がある。したがって、冒頭で述べたとおりの改良された吸音の特徴が達成され得る。
【0016】
空気入り自動車タイヤの転動騒音の吸収の特に良好な結果は、発泡材料層における孔の形状が球状または多角形である場合にさらに達成され得る。発泡材料層の孔が多角形の幾何学的形状である場合、断面が六角形である孔の幾何学的形状が特に好ましいが、断面が四角形の設計の孔もまた本発明の範囲に入る。孔の六角形の幾何学的形状が、隣接する孔の数およびセル壁の表面張力の結果として、およびまた、発泡材料層を作るために使用される材料の基本的な剛性の結果として生じる。
【0017】
発泡材料層の吸音に関する改良形態は、平面において、5〜12個、および空間において、最大で26個の孔が互いに隣接して配置される場合にさらに達成することができ、これは孔サイズの分布および/またはそのばらつきの影響である。例えば、大きい孔はこのときいくつかの比較的小さい孔に囲まれてもよい。全ての孔が等しいサイズである場合、隣接する孔の数が明確にされる。立体の孔形状の場合、例えば、面的に接触する第1度隣接孔(first−degree neighbours)が6つあり、線形接触する第2度隣接孔(second−degree neighbours)が20個ある。球状の孔の場合、3次元空間において、充填密度に応じて6または8個の隣接孔がある。
【0018】
さらに、本発明の有利な一実施形態において、本発明により使用される発泡材料層は、発泡材料層における孔のセル壁が、接合点ごとに3〜15個、好ましくは7個の枝部という分岐密度を有する棒状形のものであるという特徴を有する。この提案によると、セル壁が特別な幾何学的形状を有することが結果として可能となる。ここで、孔は、完全にランダムな形状の残りの空間を充填しなければならない。ここで、発泡プロセス中に生じる孔における圧力でセル壁の剛性、表面張力および分子構造の間の依存関係が確認され得る。枝部および分岐点の数および配置構成は、枝部の剛性、表面張力および分子構造の、発泡プロセス中の孔の圧力および分布との相互作用により達成される。
【0019】
本発明は、添付図に基づき、以下でより詳細に検討される。ここで、図示の例示的実施形態は、図示された変形形態に対する限定を表すものではなく、むしろ本発明の原理の説明のためのみに役立つ。
【0020】
同一または同様の構成要素は常に同じ参照符号により表される。本発明による機能を示すことができるように、図は、高度の単純化された概略図のみを示し、本発明にとって本質的ではない構成要素は省略されている。しかしながらこれは、そのような構成要素が本発明による解決策には存在しないことを意味するものではない。
【0021】
図は車両ホイール12の断面を示す。車両ホイール12は、空気入り自動車タイヤ1と空気入り自動車タイヤ1を保持するホイールリム7とから構成される。空気入り自動車タイヤ1自体は、賦形トレッド2からなり、そのプロファイルは、
図1においては複数の溝状凹部によってのみ示されている。前記トレッド2の下に、空気入り自動車タイヤ1は複数のベルトパイル15を有し、これは、
図1においては、同様に表示としてのみ示されている。トレッド2の両側へ、空気入り自動車タイヤ1は各々、それぞれ1つのサイドウォール3および4にさらに移行し、サイドウォール3および4の下端は各々、それぞれタイヤビード5および6により形成される。各タイヤビード5、6は、ビードコア19からなり、ビードコア19は、ゴム材料が入れられるコアプロファイル18内へ移行する。空気入り自動車タイヤ1のタイヤビード5、6は、前記タイヤビード5、6がホイールリム7のホイール−リムエッジ21に気密式に当接するように、周囲に対してシールを形成する。空気入り自動車タイヤ1およびホイールリム7は、したがって、共に空気空洞8を囲み、空気空洞8は、バルブシャンク14に挿入された、車両ホイール12のバルブ13を介して圧縮空気で充填される。空気入り自動車タイヤ1のサイドウォール3、4は、それ自体既知の方法で、複数のパイルから構成され、したがって、空気入り自動車タイヤ1を安定化するための複雑なシステムを形成する。したがって、各サイドウォール3、4の内面には、第1に、強化プロファイル16が存在し、この強化プロファイル16には、各サイドウォール3、4の外側の方向にカーカス17が隣接し、このカーカス17は同様に、
図1においてはより詳細に示されていないゴム層へ埋め込まれる。さらに、サイドウォールは、追加的な別個のパイルを含むことができるが、これはここではより詳細に検討されない。
【0022】
図は特に、発泡材料層10が、空気入り自動車タイヤ1のトレッド2の反対側に位置する内面9に配置されるということにある本発明による特別な特徴を示す。前記発泡材料層10は、接着剤20を使用して空気入り自動車タイヤ1の内面9へ密着接続される。
図1から表示により明らかとなるとおり、接着剤20は、本発明の場合においては既に連続的に施されており、この例においては、空気入り自動車タイヤ1の内面9に、空気入り自動車タイヤ1の円周方向に施される。発泡材料層10が、その後空気入り自動車タイヤ1の内面9に接続されている。本例において、発泡材料層10の気孔率が発泡材料層10の総体積の80%〜99%に達することに留意することが重要である。図において、これは発泡材料層10における多数の孔11により象徴される。さらに、本発明による解決策は、異なるサイズの孔11を有する。したがって、図においては、直径が比較的大きい孔11と直径が比較的小さい孔11とがしたがって示されている。
【0023】
ここで、発泡材料層10は、発泡材料層10に存在する孔11の40%が0.3mm〜0.4mmのサイズを有し、発泡材料層10に存在する孔11の40%が0.4mm〜0.5mmのサイズを有し、発泡材料層10に存在する孔11の10%が0.5mm〜0.7mmのサイズを有し、発泡材料層10に存在する孔11の8%が0.3mmより小さいサイズを有し、発泡材料層10に存在する孔11の2%が0.7mmより大きいサイズを有するという特別な特徴を有する。ここで、図示の孔11は例外なく球状の幾何学的形状を有する。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の態様として以下も包含し得る。
1.構造化されたトレッド(2)を有する空気入り自動車タイヤ(1)であって、前記構造化されたトレッド(2)が両側でサイドウォール(3、4)へ移行し、前記サイドウォール(3、4)の端部が、タイヤビード(5、6)であって、圧縮空気が充填された空気空洞(8)がホイールリム(7)と空気入り自動車タイヤ(1)との間に形成されるように、前記空気入り自動車タイヤ(1)を装着した車両ホイールのホイールリム(7)内に気密式に挿入可能なタイヤビード(5、6)により形成され、前記空気入り自動車タイヤ(1)が、前記トレッド(2)の反対側に位置するその内面(9)に、発泡材料層(10)を有する、空気入り自動車タイヤ(1)において、
前記発泡材料層(10)の気孔率が前記発泡材料層(10)の総体積の70%〜99%に達することを特徴とする、空気入り自動車タイヤ(1)。
2.前記発泡材料層(10)に存在する孔(11)の40%が、0.3mm〜0.4mmのサイズを有し、前記発泡材料層(10)に存在する前記孔(11)の40%が0.4mm〜0.5mmのサイズを有し、前記発泡材料層(10)に存在する前記孔(11)の10%が0.5mm〜0.7mmのサイズを有する、前記発泡材料層(10)に存在する前記孔(11)の8%が0.3mmより小さいサイズを有し、前記発泡材料層(10)に存在する前記孔(11)の2%が0.7mmより大きいサイズを有することを特徴とする、上記1に記載の空気入り自動車タイヤ。
3.前記発泡材料層(10)における個々の孔(11)が1.0mm〜1.5mmのサイズを有することを特徴とする、上記1または2に記載の空気入り自動車タイヤ。
4.前記発泡材料層(10)における前記孔(11)の幾何学的形状が球状または多角形であることを特徴とする、上記1〜3のいずれか一項に記載の空気入り自動車タイヤ。
5.前記発泡材料層(10)における前記孔(11)の幾何学的形状が、断面で見ると四角形または六角形であることを特徴とする、上記1〜4のいずれか一項に記載の空気入り自動車タイヤ。
6.平面において、5〜12個、および空間において、最大で26個の孔(11)が互いに隣接して配置されることを特徴とする、上記1〜5のいずれか一項に記載の空気入り自動車タイヤ。
7.前記発泡材料層(10)における前記孔(11)のセル壁が、接合点ごとに3〜15個、好ましくは7個の枝部という分岐密度を有する棒状形のものであることを特徴とする、上記1〜6のいずれか一項に記載の空気入り自動車タイヤ。
【符号の説明】
【0024】
1 空気入り自動車タイヤ
2 トレッド
3 サイドウォール
4 サイドウォール
5 タイヤビード
6 タイヤビード
7 ホイールリム
8 空気空洞
9 内面
10 発泡材料層
11 孔
12 車両ホイール
13 バルブ
14 バルブシャンク
15 ベルトパイル
16 強化プロファイル
17 カーカス
18 コアプロファイル
19 ビードコア
20 接着剤