(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記加熱材が、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、導電性炭素、グラファイト、普通炭素鋼、ステンレス鋼、フェライトステンレス鋼、銅、及び青銅からなる群から選択された1つ以上の材料を含む、請求項1に記載の物品。
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様は、喫煙材を加熱して喫煙材の少なくとも1つの成分を揮発させるための装置とともに使用するための物品を提供し、物品は、
空洞を画定する展性のある容器と、
空洞内の喫煙材の塊と、
喫煙材を加熱するために変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材と
を備える。
【0004】
例示的な実施形態では、容器は袋を備える。
【0005】
例示的な実施形態では、容器は物品の外面を画定する。
【0006】
例示的な実施形態では、容器の少なくとも一部分は、空洞内の喫煙材を加熱することによって発生する揮発した材料が空洞から出ることができるようにするために多孔性である。
【0007】
例示的な実施形態では、加熱材は空洞内にある。
【0008】
例示的な実施形態では、加熱材は喫煙材の塊の中にある。
【0009】
例示的な実施形態では、物品は、喫煙材と加熱材との混合物を含む材料を備える。
【0010】
例示的な実施形態では、混合物は喫煙材と複数の素子との混合物を含み、複数の素子のそれぞれは、変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材を備える。
【0011】
例示的な実施形態では、素子のそれぞれは、変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材の閉回路を備える。
【0012】
例示的な実施形態では、素子のそれぞれは、全体又は実質的に全体が加熱材からなる。
【0013】
例示的な実施形態では、容器には、喫煙材を加熱するために変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材がない。
【0014】
例示的な実施形態では、容器は加熱材を備える。
【0015】
例示的な実施形態では、物品は、変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材の閉回路を備える。
【0016】
例示的な実施形態では、容器は、変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材の閉回路を備える。
【0017】
例示的な実施形態では、容器は、加熱材を備える網を備える。
【0018】
例示的な実施形態では、加熱材は喫煙材と接触している。
【0019】
例示的な実施形態では、加熱材は、導電性材料、磁性材料、及び磁性導電材料からなる群から選択された1つ以上の材料を含む。
【0020】
例示的な実施形態では、加熱材は、金属又は金属合金を含む。
【0021】
例示的な実施形態では、加熱材は、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、導電性炭素、グラファイト、普通炭素鋼、ステンレス鋼、フェライトステンレス鋼、銅、及び青銅からなる群から選択された1つ以上の材料を含む。
【0022】
例示的な実施形態では、喫煙材は、タバコ及び/又は1つ以上の保湿剤を含む。
【0023】
例示的な実施形態では、加熱材の第1の部分は、加熱材の第2の部分よりも、変動磁場の侵入によってその中に誘導される渦電流の影響を受けやすい。
【0024】
例示的な実施形態では、物品は、加熱材の少なくとも一部分に触媒材料を備える。
【0025】
例示的な実施形態では、物品の外面は、長さと、長さに垂直な幅と、長さ及び幅のそれぞれに垂直な深さとを有し、長さは幅より長く、又は幅に等しく、幅は深さより広い。
【0026】
本発明の第2の態様は、喫煙材を加熱して喫煙材の少なくとも1つの成分を揮発させるための装置とともに使用するための物品を提供し、物品は、
空洞を画定する容器と、
空洞内の喫煙材の塊と、
喫煙材を加熱するために変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材と
を備え、
容器の少なくとも一部分は、空洞内の喫煙材を加熱することによって発生する揮発した材料が空洞から出ることができるようにするために多孔性である。
【0027】
第2の態様の物品は、本発明の第1の態様の物品の例示的な各実施形態に含まれている上記の特徴のうちのいずれか1つ以上を有することができる。
【0028】
本発明の第3の態様はシステムを提供し、システムは、
喫煙材を加熱して喫煙材の少なくとも1つの成分を揮発させるための装置と、
空洞を画定する容器、及び空洞内の喫煙材の塊を備える、装置とともに使用するための物品と
を備え、
装置は、物品の少なくとも一部分を受け入れるための加熱領域と、物品のその一部分が加熱領域内にあるとき、喫煙材を加熱するのに使用される変動磁場を発生させるための磁場発生器とを備え、
容器は展性があり、及び/又は容器の一部分は、空洞内の喫煙材を加熱することによって発生する揮発した材料が空洞から出ることができるようにするために多孔性である。
【0029】
例示的な実施形態では、装置は、物品のその一部分が加熱領域内にあるとき、喫煙材を加熱するために変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材を備える。
【0030】
例示的な実施形態では、物品は、物品のその一部分が加熱領域内にあるとき、喫煙材を加熱するために変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材を備える。
【0031】
例示的な実施形態では、本システムの物品は本発明の第1の態様の物品である。本システムの物品は、本発明の第1の態様の物品の例示的な各実施形態に含まれている上記の特徴のうちのいずれか1つ以上を有することができる。
【0032】
例示的な実施形態では、本システムの物品は、本発明の第2の態様の物品である。本システムの物品は、本発明の第2の態様の物品の例示的な各実施形態に含まれている上記の特徴のうちのいずれか1つ以上を有することができる。
【0033】
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態を単なる例として説明する。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本書では、用語「喫煙材」は、加熱されると揮発成分を、典型的には蒸気又はエアロゾルの形態で供する材料を含む。「喫煙材」は非タバコ含有材料であってもよいし、タバコ含有材料であってもよい。「喫煙材」は、例えば、タバコ自体、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、タバコ抽出物、均質化タバコ、又はタバコ代替品のうちの1つ以上を含んでいてもよい。喫煙材は、挽きタバコ、刻みラグタバコ、押出タバコ、再生タバコ、再生喫煙材、液体、ゲル、ゲル化シート、粉末、又は塊などの形態とすることが可能である。「喫煙材」は、他に非タバコ製品を含んでいてもよい。この非タバコ製品は、製品によってニコチンを含んでもよいし、含まないでもよい。「喫煙材」は、1つ以上の保湿剤、例えばグリセロール又はプロピレングリコール、を含んでいてもよい。
【0036】
本書では、用語「加熱材」又は「ヒーター材」は、変動磁場の侵入によって加熱可能な材料を指す。
【0037】
本書では、用語「香料」及び「香味料」は、成人消費者用の製品において所望の味又は香りを生成するために(現地の規制によって許可される場合に)使用することができる材料を指す。これらの材料は、抽出物(例えば、カンゾウ、アジサイ、ホオノキの葉、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、メンソール、ニホンハッカ、アニシード、シナモン、ハーブ、ウィンターグリーン、サクランボ、ベリー、モモ、リンゴ、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウイスキー、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、はちみつエッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、カシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、ウイキョウ、ピーマン、ショウガ、アニス、コリアンダー、コーヒー、又はハッカ属の任意の種からのハッカ油など)、香味強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性化剤若しくは感覚受容体部位刺激剤、糖及び/又は代替糖(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、又はマンニトール)、並びに他の添加物(例えば、チャコール、クロロフィル、ミネラル、植物性物質、又は息清涼剤)を含んでいてもよい。これらは、模造品、合成材料又は天然材料、或いはこれらの混合物であってもよい。これらは、油、液体、ゲル、粉末など、任意の適切な形態であってもよい。
【0038】
誘導加熱は、導電性物体に変動磁場を侵入させることによってその物体を加熱するプロセスである。このプロセスは、ファラデーの電磁誘導の法則及びオームの法則によって説明される。誘導ヒーターは、電磁石と、この電磁石に交流電流などの変動電流を流すための装置を備えることができる。加熱しようとする物体と電磁石が、電磁石によって生じた変動磁場がこの物体に侵入するような適切な相対位置に配置されると、この物体内に1つ以上の渦電流が発生する。この物体は電流の流れに対する抵抗を有する。したがって、この物体内にこのような渦電流が発生すると、渦電流が物体の電気抵抗に抗して流れ、それによってこの物体が加熱される。このプロセスは、ジュール加熱、オーム加熱、又は抵抗加熱と呼ばれる。誘導加熱することができる物体は、サセプタとして知られている。
【0039】
サセプタが閉回路の形態のときは、使用時におけるサセプタと電磁石との磁気結合が強くなり、その結果、ジュール加熱が増大し、又は改善されることが分かっている。
【0040】
磁気ヒステリシス加熱は、磁性材料からなる物体に変動磁場が侵入することによって物体を加熱するプロセスである。磁性材料は、原子スケールの磁石すなわち磁気双極子を多く含んでいると考えることができる。磁場がこのような材料に侵入すると、磁気双極子は磁場に沿って整列する。したがって、交流磁場(例えば、電磁石によって生じたもの)などの変動磁場が磁性材料に侵入すると、磁気双極子の向きは、印加された変動磁場に応じて変化する。このような磁気双極子の再配向によって、磁性材料内に熱が発生する。
【0041】
物体が導電性及び磁性の両方を有するときは、その物体に変動磁場を侵入させると、物体にジュール加熱及び磁気ヒステリシス加熱の両方を生じさせることができる。さらに、磁性材料を使用すると、変動磁場を強めることができ、それによりジュール加熱を強めることができる。
【0042】
上記のプロセスのそれぞれにおいて、熱は、外部熱源によって熱伝導により発生するのではなく、物体自体の内部で発生するので、物体内の急速な温度上昇と、より均一な熱分布を達成することができる。これは、特に、物体の材料及び幾何形状を適切に選び、その物体に対して変動磁場の大きさ及び向きを適切に選ぶことによって達成することができる。さらに、誘導加熱及び磁気ヒステリシス加熱では、変動磁場の源と物体との間に物理的な接続部を設ける必要がないので、設計自由度及び加熱プロファイルの制御性を高めるとともに、コストを抑えることができる。
【0043】
図1を参照すると、本発明の実施形態による物品の例の概略断面図が示されている。物品1は、空洞14を画定する展性のある容器10と、空洞14内に配置された喫煙材20の塊と、喫煙材20を加熱するために変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材とを備える。このような加熱材の例を下記で説明する。物品1は、喫煙材20を燃焼させることなく喫煙材20を加熱して喫煙材20の少なくとも1つの成分を揮発させるための装置、例えば、
図4に示され下記で説明される装置100とともに使用するためのものである。
【0044】
この実施形態では、容器10は袋10を備える。この実施形態では、袋10は、第1の壁11及び第2の壁12を備え、第1及び第2の壁11、12は一緒になって空洞14を画定する。他の実施形態では、袋10は、空洞14を画定する1つの壁、又は一緒になって空洞14を画定する3つ以上の壁を備えてもよい。この実施形態では、第1及び第2の壁11、12は別々の構成部品で、互いに取り付けられて袋10及び空洞14を画定する。より詳細には、第1及び第2の壁11、12の各フランジ11a、12aは互いに取り付けられている。他の実施形態では、第1及び第2の壁11、12はこのようにフランジを有しないことがある。このような取付けは、加圧シール、加熱シール、溶接、音波溶着、接着剤の使用などによってもよい。他の実施形態では、第1及び第2の壁11、12は、例えば、単一の構成部品を折り曲げたときの各部分としてもよい。例えば、上記の取付方法のいずれかによって2つの部分の部品を互いに取り付けて、袋10及び空洞14を画定してもよい。
【0045】
この実施形態では、容器10は、空洞14内の喫煙材20を加熱することによって発生する揮発材が空洞14から出ることができるようにするために多孔性である。この実施形態では、容器10は、揮発材に対しては不透過な材料で作られるが、揮発材が空洞14から物品1の外部に通ることができるようにするための貫通延在する複数の穴を有する。容器10は網でもよく、又は網を備えてもよい。この実施形態に対する変形では、容器10は揮発材に対して実質的に不透過で、このような貫通延在する穴を1つだけ有してもよい。この実施形態に対するさらなる変形では、容器10は多孔性の材料で作られてもよい。このような多孔性の容器10は、貫通延在する1つ以上の穴を有してもよいし、有さなくてもよい。容器10は、例えば、フリース、ビスコース、不織布材料、不織布フリース、織物材料、編物材料、ナイロン、ポリエステルからなる群から選択された1つ以上の多孔性の材料から作ることができる。いくつかの実施形態では、容器10は、喫煙材20が空洞14からはみ出ることを防ぐように構成される。
【0046】
この実施形態では、第1及び第2の壁11、12のそれぞれは、空洞14内の喫煙材20を加熱することによって発生する揮発材が空洞14から出ることができるようにするために多孔性である。他の実施形態では、容器10の一部分だけ、例えば、第1及び第2の壁11、12のうちの一方だけが多孔性である。壁11、12のうちの1つ又はそれぞれは、例えば、上記の群から選択された1つ以上の多孔性の材料から作ることができる。さらなる他の実施形態では、容器10は非多孔性であってもよく、その結果、使用者又はデバイスによって容器10に穴をあけられて空洞14を容器10の外部と流体連通させるようにするまで、空洞14内の喫煙材20を加熱することによって発生する揮発材が空洞14から出ることを防がれる、又は実質的に防がれる。
【0047】
容器10は、少なくとも操作時に生じる装置の予想される動作温度の範囲、例えば摂氏180から220度、にわたって加熱することに耐えられる材料から作られることが好ましい。
【0048】
この実施形態では、容器10自体には、変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材がない。この実施形態では、物品1の加熱材は空洞14内に配置される。この実施形態では、加熱材は喫煙材20の塊の中にある。より詳細には、この実施形態では、加熱材は全体が喫煙材20の塊によって包まれる、又は取り囲まれる。したがって、使用時に加熱材が変動磁場によって加熱されると、加熱材から分散した熱は喫煙材20の塊を加熱する。
【0049】
この実施形態では、物品は、加熱材を備える物体30を備える。いくつかの実施形態では、物体30は、全体又は実質的に全体が加熱材からなってもよい。この実施形態では、物体30は方形又は矩形の板の形態である。しかしながら、他の実施形態では、物体30は、例えば、円筒形、球形、卵形、ドーナッツ形、多角形、星形、放射状フィンなどであってもよい。
【0050】
この実施形態では、物体30の断面は、物体30の長さに沿って一定である。さらに、この実施形態では、物体30は平面状、又は実質的に平面状である。しかしながら、他の実施形態ではその限りではない。例えば、いくつかの実施形態では、物体30は、波状の経路又は波打った経路を辿ってもよい。この経路は正弦波経路とすることができる。いくつかの実施形態では、物体30は、ねじれていてもよい、又はひだ状であってもよい。さらなる実施形態では、物体30は、螺旋形、渦巻形でもよく、上に突起及び/又は中にぎざぎざを有する板又は片又はリボンを備えてもよく、網を備えてもよく、展伸金物を備えてもよく、或いは、非一様で非平面状の形状を有してもよい。
【0051】
このような物体30の非平面状の形状は、使用時に空洞14を通過する空気が、喫煙材20が加熱されたときに生成される揮発材を受け取る助けとなり得る。非平面状の形状によって、空気は曲がりくねった経路を辿り、空気に乱流が生じ、加熱材から喫煙材20への熱伝達がより良くなり得る。非平面状の形状はまた、物体30の単位長さ当たりの物体30の表面積を増大させ得る。この結果、加熱材のジュール加熱が増大し、又は改善され、したがって、喫煙材20の加熱が増大し、又は改善され得る。
【0052】
他の実施形態では、物品1の物体30は、喫煙材20の塊と容器10との間のライナの形態を採ってもよい。いくつかの実施形態では、喫煙材20の塊は全体がライナによって包まれる、又は取り囲まれてもよい。このようなライナは、空洞14内の喫煙材20を加熱することによって発生する揮発材が空洞14から出ることができるようにするために多孔性とすることができる、又は穴をあけられるまでこのような揮発材に対して非多孔性とすることができる。
【0053】
図2を参照すると、本発明の実施形態による別の物品の例の概略断面図が示されている。
図2の物品2は、加熱材を物品1内に設ける態様以外は、
図1を参照して上記で説明した物品1と同一である。
図1の物品1に対して本書で説明した可能な変形のいずれも、
図2の物品2に対してなされて個別の各実施形態を形成することができる。
【0054】
図2の物品2の展性のある容器10は、
図1の物品1の上記のものと同じであり、したがって、説明を簡潔にするために、再び詳細には説明しない。
【0055】
この実施形態では、この場合も、加熱材は容器10の空洞14内にある。さらに、この実施形態では、この場合も、加熱材は喫煙材20の塊の中にある。しかしながら、この実施形態では、物品2は、喫煙材20と加熱材との混合物を含む材料50を備える。より詳細には、この混合物は、喫煙材20と素子40との混合物を含み、素子のそれぞれは、変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材を備える。素子40は、喫煙材20を加熱するために使用時に加熱可能である。この実施形態では、素子20は、材料50全体にわたって分散されている。
【0056】
この実施形態では、素子40のそれぞれは、変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材の閉回路を備える。いくつかの実施形態では、これは、素子と装置の電磁石との間の磁気結合を使用時に強くすることができ、その結果、ジュール加熱を増大させる、又は改善することができる。
【0057】
この実施形態では、素子40のそれぞれはループ形状である。より詳細には、この実施形態では、素子40のそれぞれはリング形状である。ループ形状の素子は、閉回路を生成するように出発点と到着点が同じ点の経路を画定する任意の形状のものとすることができるが、リング形状の素子は必ず円形又は実質的に円形である。リング形状の素子は、重量に対する表面積の比を大きくすることができ、それは、重力による沈殿によって素子が密集しようとすることを避ける助けとなり得る。リング形状の素子は、直径に対する断面積の比を小さくすることができる。したがって、変動磁場を受けたときのリング内の循環電流は、サセプタが非常に厚い表皮を有するときの場合にあり得るように「表皮」だけに限られるのではなくむしろ、リングのほとんど又はすべてに侵入することができる。したがって、材料をより効率的に使用することになり、それはコストを削減する。
【0058】
図示の実施形態に対する変形では、加熱材の閉回路を備える素子40の1つ以上又はすべてはリング形状以外としてもよい。例えば、素子40の1つ以上又はすべては、球形とすることができる、加熱材の複数の分離した撚糸から形成することができる、又は加熱材がなく加熱材の閉回路を支える担体を備えることができる。
【0059】
この実施形態では、素子40のそれぞれは、全体又は実質的に全体が加熱材からなる。しかしながら、他の実施形態では、素子の1つ以上は、加熱材がなく加熱材を支える担体を備えてもよい。例えば、素子の1つ以上は、加熱材がなく被覆された加熱材の閉回路を有するリング形状の担体を備えることができる。
【0060】
いくつかの他の実施形態では、素子40の1つ以上又はすべては、閉回路として以外に配置された加熱材を備えてもよい。例えば、素子40の1つ以上又はすべては、加熱材の開回路、又は加熱材の1つの又は複数の分離した部分を備えることができる。
【0061】
図3を参照すると、本発明の実施形態による別の物品の例の概略断面図が示されている。
図3の物品3は、
図2を参照して上記で説明した物品2と全体的な形状は同様であるが、容器10の成分、及び空洞14の内容物の両方が異なる。
図1及び2の物品1、2に対して本書で説明した可能な変形のいずれも、
図3の物品3に対してなされて個別の各実施形態を形成することができる。
【0062】
この実施形態では、物品3の展性のある容器10自体が、喫煙材20を加熱するために変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材を備える。容器10は、全体又は実質的に全体が加熱材からなるものであってもよい。或いは、容器10は、加熱材がなく加熱材を支える物体を備えてもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、容器10は、喫煙材20を加熱するために変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材の閉回路を備えることができる。いくつかの実施形態では、この結果、使用時における容器10と装置の電磁石との磁気結合を強くすることができ、その結果、ジュール加熱が増大し、又は改善される。いくつかの実施形態では、容器10は、これに加えて又はこれに代えて、加熱材の1つ又は複数の分離した部分を備えることができる。
【0064】
この実施形態では、容器10は、加熱材を備えた網を備える。網自体は、加熱材の1つ又は複数の閉回路を画定することができる。
【0065】
この実施形態では、容器10の空洞14は、喫煙材20の塊を含む。空洞にはそれ自体、加熱材がない、又は実質的にない。しかしながら、いくつかの実施形態では、容器10は加熱材を備えることができ、空洞14もまた加熱材を備えることができる。例えば、空洞14は、空洞14内に上記の配置の加熱材のいずれかを備えることができる。
【0066】
上記の物品1、2、3のそれぞれの容器10は展性がある。「展性がある」ことによって、容器10は、壊れたり割れたりすることなく、使用者又は装置によってプレスし、締め付け、又は圧縮して異なった全体形状にすることができることを意味する。したがって、使用時、容器10は、物品1、2、3を使用する装置とよりぴったりと合うような形状にすることができ、それによって、加熱材と装置が発生する変動磁場との位置合わせを行う助けとなり得る。他の実施形態では、容器10は展性がなくてもよい、又は実質的に展性がなくてもよい。
【0067】
上記の実施形態のそれぞれでは、展性のある容器10は袋である。しかしながら、他の実施形態では、展性のある容器10は袋以外のものとすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、展性のある容器10は、さや状のもの、壺状のもの、又はカートリッジとすることができる。このような代替の容器10は、空洞14、及び空洞14内への開口を画定する容器と、開口を封止するシールとを備えることができる。いくつかの実施形態では、シール及び/又は容器は多孔性とすることができる。いくつかの実施形態では、シール及び/又は容器は使用者又はデバイスによって穴をあけることができる。いくつかの実施形態では、シールは、開口を通して空洞14を容器10の外部と流体連通状態にするように、使用者によって容器10から取外し可能、又はその他の方法で容器10に対して移動可能とすることができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、物品1、2、3、又は容器10は、円形の外側断面を有する。いくつかの実施形態では、物品1、2、3、又は容器10の外面は、回転対称で、楕円、三角形、又は四角形などの円形以外とすることができる。これは、使用者が、物品1、2、3を使用する装置に対して物品1、2、3を適切に配置する助けとなり得、その結果、物品1、2、3は、加熱材を装置によって発生する変動磁場と効果的に位置合わせするように装置の加熱領域に容易に配置することができる。他の実施形態では、物品1、2、3、又は容器10は、回転非対称であってもよい。
【0069】
上記の実施形態のそれぞれでは、容器10は物品1、2、3の外面を画定する。他の実施形態ではその限りではない。例えば、いくつかの実施形態では、物品は、物品の外面のいくらか又はすべてを画定するさらなる要素を備えることができる。このようなさらなる要素は、例えば、内部に容器10の少なくとも一部分が配置されたハウジングを含むことができる。
【0070】
上記の実施形態のそれぞれでは、加熱材はアルミニウムである。しかしながら、他の実施形態では、加熱材は、導電性材料、磁性材料、及び磁性導電材料からなる群から選択された1つ以上の材料を含んでもよい。いくつかの実施形態では、加熱材は金属又は金属合金を含むことができる。いくつかの実施形態では、加熱材は、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、導電性炭素、グラファイト、普通炭素鋼、ステンレス鋼、フェライトステンレス鋼、銅、及び青銅からなる群から選択された1つ以上の材料を含むことができる。他の実施形態では、他の(1つ以上の)材料を使用することができる。いくつかの実施形態では、加熱材は磁性体とすることができる。また、加熱材として磁性導電材料を用いると、使用時、磁性導電材料と装置の電磁石との間の磁気結合を強くすることができることも分かっている。これは、磁気ヒステリシス加熱を潜在的に可能にすることに加えて、加熱材のジュール加熱を増大させる、又は改善することができ、したがって、喫煙材20の加熱を増大させる、又は改善することができる。
【0071】
図1〜3に示す物品1、2、3のそれぞれでは、加熱材は喫煙材20と接触している。したがって、加熱材が変動磁場の侵入によって加熱されると、熱を加熱材から直接喫煙材20に伝達することができる。他の実施形態では、加熱材は喫煙材20と接触しないようにしてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、物品1、2、3は、加熱材がなく、加熱材を喫煙材20から離間する熱伝導遮蔽物を備えることができる。いくつかの実施形態では、熱伝導遮蔽物は、加熱材のコーティングとすることができる。このような遮蔽物を設けると、熱を分散して加熱材の過熱点を緩和する助けとなるのに有利となり得る。
【0072】
上記の実施形態に対するそれぞれの変形とすることができるいくつかの実施形態では、物品1、2、3の加熱材の第1の部分は、物品1、2、3の加熱材の第2の部分よりも、変動磁場の侵入によってその中に誘導される渦電流の影響を受けやすくすることができる。加熱材の第1の部分が第1の材料で作られ、加熱材の第2の部分が異なる第2の材料で作られ、第1の材料が第2の材料よりもその中に誘導される渦電流の影響の受けやすさが高い結果、加熱材の第1の部分は影響をより受けやすくすることができる。例えば、第1の部分及び第2の部分のうちの一方を鉄で作り、第1の部分及び第2の部分のうちの他方をグラファイトで作ることができる。これに代えて又はこれに加えて、加熱材の第1の部分を備える構成部品の第1の部分が加熱材の第2の部分を備える構成部品の第2の部分と異なる厚さを有する結果、加熱材の第1の部分は影響をより受けやすくすることができる。
【0073】
加熱材の、その中に誘導される渦電流の影響の受けやすさをこのように変えることは、喫煙材20を漸進的に加熱し、以て、蒸気を漸進的に生成する助けとなり得る。例えば、影響の受けやすさがより高い部分は、喫煙材20の第1の領域を比較的急速に加熱して、喫煙材20の第1の領域で、喫煙材20の少なくとも1つの成分の揮発及び蒸気の形成を開始させることができる。影響の受けやすさがより低い部分は、喫煙材20の第2の領域を比較的ゆっくり加熱して、喫煙材20の第2の領域で、喫煙材20の少なくとも1つの成分の揮発及び蒸気の形成を開始させることができる。したがって、蒸気は、使用者が吸入するために比較的迅速に形成されることができ、喫煙材20の第1の領域が蒸気の生成を終えた後でさえ、使用者が引き続き吸入するためにその後も蒸気が形成され続けることができる。喫煙材20の揮発可能な成分を使い尽くすと、喫煙材20の第1の領域は蒸気の生成を終えることができる。
【0074】
他の実施形態では、物品1、2、3の加熱材のすべてが、変動磁場の侵入によってその中に誘導される渦電流の影響を等しく又は実質的に等しく受けやすくすることができる。いくつかの実施形態では、加熱材はこのような渦電流の影響を受けやすくすることができない。そのような実施形態では、加熱材は非導電性の磁性材料の場合があり、したがって、上記の磁気ヒステリシスプロセスによって加熱可能とすることができる。
【0075】
上記の実施形態に対するそれぞれの変形とすることができるいくつかの実施形態では、物品1、2、3は複数の物体を備えることができ、物体のそれぞれは、変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材を備える。複数の物体の少なくとも1つは、複数の物体の他の物体の少なくとも1つよりも、変動磁場の侵入によってその中に誘導される渦電流の影響を受けやすくすることができる。これは、例えば、上記のように、異なる加熱材で作られた物体、及び/又は異なる厚さを有する物体によって行うことができる。この場合もまた、上記の態様に対応して、物体の影響の受けやすさをこのように変えることは、喫煙材20を漸進的に加熱し、以て、蒸気を漸進的に生成する助けとなり得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、物品1、2、3は、加熱材の少なくとも一部分に触媒材料を備えることができる。触媒材料は、加熱材上のコーティングの形態を採ることができる。触媒材料は、加熱材の(1つ以上の)表面のすべてに、又は加熱材の(1つ以上の)表面のいくつかだけに設けることができる。このような触媒材料を加熱材上に設けることは、使用時、物品1、2、3が、加熱された化学的に活性な表面を有することができることを意味する。使用時、触媒材料は、潜在的な刺激物を刺激性のより少ないものに変換する、又はその変換率を上げるように働くことができる。
【0077】
上記の実施形態のそれぞれでは、物品1、2、3の外面は、長さLと、長さLに垂直な幅Wと、長さL及び幅Wのそれぞれに垂直な深さDとを有する。上記の実施形態のそれぞれでは、長さLは幅Wに等しく、又は実質的に等しく、幅Wは深さDより広い。しかしながら、他の実施形態では、長さLは幅Wより長くてもよい。幅Wに対して深さDが浅ければ浅いほど、物品1、2、3の所与の容積に対して物品1、2、3の外面の表面積は大きくなる。この結果、使用時、喫煙材20の加熱が増大し、又は改善され得、及び/又は、喫煙材20が加熱されたときに生成される揮発材の物品1、2、3からの放出がより増大する、より容易になる、又はより改善され得る。しかしながら、他の実施形態では、物品1、2、3の外面はその他の寸法比であってもよい。
【0078】
上記の実施形態に対するそれぞれの変形とすることができるいくつかの実施形態では、物品1、2、3は、喫煙材20の塊と流体連通する通路を画定する吸い口を備えることができる。吸い口は、プラスチック材、厚紙、酢酸セルロース、紙、金属、ガラス、セラミック、又はゴムなどの任意の適切な材料で作ることができる。使用時、喫煙材20が加熱されると、喫煙材20の揮発した成分を、使用者は容易に吸引することができる。物品が消耗品である実施形態では、物品の喫煙材20の(1つ以上の)揮発成分のすべて又は実質的にすべてが消費されると、使用者は、吸い口を物品の残りとともに処分することができる。これは、複数の物品で同じ吸い口を使用するよりも衛生的となり得、吸い口が確実に喫煙材と正しく位置合わせされる助けとなり得、使用者が別の物品を使用することを望むたびに清潔で新しい吸い口を使用者に提供する。吸い口は、これを設ける場合、香味料を備える、又は含浸することができる。香味料は、使用時、蒸気が吸い口の通路を通過するときに加熱された蒸気によって受け取られるように配置することができる。
【0079】
いくつかの実施形態では、上記の物品1、2、3のいずれか1つは断熱材を備えることができる。断熱材は、例えば、喫煙材20に面する容器10の内面又は側面に設けることができる。これに代えて又はこれに加えて、断熱材は、容器10の一部分又はすべてを形成することができる。断熱材は、エアロゲル、真空断熱材、綿、フリース、不織布材料、不織布フリース、織物材料、編物材料、ナイロン、発泡体、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエステルフィラメント、ポリプロピレン、ポリエステルとポリプロピレンとの混紡、酢酸セルロース、紙又は厚紙、及び波形の紙又は厚紙などの波形の材料からなる群から選択された1つ以上の材料を含むことができる。断熱材は、これに加えて又はこれに代えて、空隙を含むことができる。このような断熱材は、物品1、2、3を使用する装置の構成部品への熱損失を防ぐ助けとなり得、また、物品1、2、3内の喫煙材20の加熱効率を高める助けとなり得る。
【0080】
上記の物品1、2、3及びそれらの上記の変形のそれぞれは、喫煙材20を加熱して喫煙材20の少なくとも1つの成分を揮発させるための装置とともに使用可能である。本装置は、喫煙材20を燃焼させることなく喫煙材20を加熱して喫煙材20の少なくとも1つの成分を揮発させるためのものとすることができる。(1つ以上の)物品1、2、3のいずれか1つと、このような装置とをシステムとして一緒に提供してもよい。システムは、物品1、2、3が装置とは別個のものであるキットの形態を採ってもよい。これに代えて、システムは、物品1、2、3が装置と組み合わされている組立体の形態を採ってもよい。次に、このようなシステムの例を、
図4を参照して説明する。
【0081】
図4を参照すると、本発明の実施形態によるシステムの例の概略断面図が示されている。この実施形態のシステム1000は、空洞14を画定する展性のある容器10、及び空洞14内の喫煙材20の塊を備える物品1と、物品1の喫煙材20を加熱して喫煙材20の少なくとも1つの成分を揮発させるための装置100とを備える。この実施形態では、システム1000の物品1は
図1の物品1である。しかしながら、他の実施形態では、システム1000の物品は、
図2及び3の物品2、3のうちの1つなど、
図1の物品1以外の物品であってもよい。大まかに言うと、装置100は、物品1、2、3の少なくとも一部分を受け入れるための加熱領域111と、物品1、2、3のその部分が加熱領域111内にあるとき、喫煙材20を加熱するのに使用するために変動磁場を発生させるための磁場発生器112とを備える。
【0082】
この実施形態の装置100は、本体110と吸い口120とを備える。吸い口120は、それを貫通する通路122を画定する。吸い口120は、加熱領域111内への開口を覆うように本体110に対して配置可能である。吸い口120を本体110に対してこのように配置すると、吸い口120の通路122は、加熱領域111と流体連通する。使用時、通路122は、加熱領域111に挿入された物品1、2、3の空洞14から揮発材が装置100の外部に流れることを可能にする通路として働く。この実施形態では、装置100の吸い口120は、本体110に吸い口120を接続するように、本体110と取外し可能に係合可能である。他の実施形態では、吸い口120は、蝶番又は可撓性部材などによって、本体110と永続的に接続することができる。装置100の吸い口120は、香味料を備えることができる、又は含浸することができる。香味料は、使用時、蒸気が吸い口120の通路122を通過するときに加熱された蒸気によって受け取られるように配置することができる。物品1、2、3自体が吸い口を備える実施形態などのいくつかの実施形態では、装置100の吸い口120を省略することができる。
【0083】
この実施形態では、本体110は加熱領域111を備える。この実施形態では、加熱領域111は、物品1の少なくとも一部分を受け入れるための凹部111を備える。他の実施形態では、加熱領域111は、凹部以外、例えば、棚、面、又は突起としてもよく、また、物品1、2、3と協働するため又はそれを受け入れるために物品1、2、3との機械的な嵌合を必要としてもよい。この実施形態では、加熱領域111は細長く、物品1を受け入れるような大きさと形状である。この実施形態では、加熱領域111は物品1全体を収容する。他の実施形態では、加熱領域111は物品1、2、3の一部分だけ受け入れるような大きさであってもよい。
【0084】
いくつかの実施形態では、装置100は、物品1、2、3が加熱領域111に配置されたときに物品1、2、3を圧縮するための機構を備えることができる。物品1、2、3をこのように圧縮すると、喫煙材20を圧縮することができ、その結果、喫煙材20の熱伝導率を上げることができる。言い換えると、喫煙材20を圧縮すると、物品1、2、3内の熱伝達をより高くすることができる。このような圧縮は、容器10を破裂させる又は破壊するほど強くすべきではなく、又は、使用者が物品1、2,3から揮発材を引き込むことができないほど強くすべきではない。
【0085】
この実施形態では、磁場発生器112は、電源113と、コイル114と、コイル114に交流電流などの変動電流を流すためのデバイス116と、制御器117と、制御器117を使用者が操作するためのユーザインターフェース118とを備える。
【0086】
この実施形態では、電源113は充電式電池である。他の実施形態では、電源113は、例えば、非充電式電池、キャパシタ、電池−キャパシタハイブリッド、又は商用電源への接続部など、充電式電池以外とすることができる。
【0087】
コイル114は任意の適切な形態を採ることができる。この実施形態では、コイル114は、銅などの導電性材料の螺旋コイルである。いくつかの実施形態では、磁場発生器112は、コイル114が巻かれた透磁性コアを備えることができる。このような透磁性コアは、使用時、コイル114によって生成される磁束を集中させ、磁場をより強力にする。透磁性コアは、例えば鉄で作ることができる。いくつかの実施形態では、透磁性コアは、コイル114の長さに沿って部分的にだけ延在して、特定の領域のみに磁束を集中させることができる。
【0088】
この実施形態では、磁場発生器112のコイル114は、加熱領域111の長手方向軸と実質的に一致する長手方向軸に沿って延在する。他の実施形態では、これらの軸は、互いに平行にすることによって互いに揃えることができる、又は、互いに傾けることができる。
【0089】
この実施形態では、磁場発生器112のコイル114のインピーダンスは、物品1の加熱材を備える物体30のインピーダンスと等しい又は実質的に等しい。もしも、その代わりに物品1の物体30のインピーダンスがコイル114のインピーダンスよりも低い場合、使用時の物品1の物体30の両端に発生する電圧は、インピーダンスを一致させたときに物品1の物体30の両端に発生させることができる電圧よりも低くなる可能性がある。或いは、その代わりに、物品1の物体30のインピーダンスがコイル114のインピーダンスよりも高い場合、使用時の物品1の物体30に発生する電流は、インピーダンスを一致させたときに物品1の物体30に発生させることができる電流よりも低くなる可能性がある。システム1000が
図2及び3の物品2、3のうちの1つを備える実施形態では、同様に、コイル114のインピーダンスは、加熱材を備える物品2、3の部分のインピーダンスに等しく又は実質的に等しくすることができる。インピーダンスを一致させると、使用中の加熱時に、物品1、2、3の加熱材に発生する加熱電力を最大にするために電圧と電流とのバランスをとる助けとなり得る。
【0090】
この実施形態では、コイル114に変動電流を流すためのデバイス116は、電源113とコイル114との間に電気的に接続される。この実施形態では、制御器117もまた、電源113に電気的に接続され、デバイス116に通信可能に接続されてデバイス116を制御する。より詳細には、この実施形態では、制御器117はデバイス116を制御して、電源113からコイル114への電力の供給を制御するためのものである。この実施形態では、制御器117は、プリント回路基板(PCB:printed circuit board)上の集積回路(IC:integrated circuit)などのICを備える。他の実施形態では、制御器117は異なる形態を採ることができる。いくつかの実施形態では、本装置は、デバイス116及び制御器117を備える単一の電気又は電子構成部品を有することができる。この実施形態では、制御器117は、ユーザインターフェース118を使用者が操作することによって動作する。この実施形態では、ユーザインターフェース118は、本体110の外側に配置される。ユーザインターフェース118は、押しボタン、トグルスイッチ、ダイヤル、タッチスクリーンなどを備えることができる。他の実施形態では、ユーザインターフェース118は遠隔にあって、ブルートゥース(Bluetooth)などによって装置の残りの部分に無線で接続することができる。
【0091】
この実施形態では、使用者がユーザインターフェース118を操作すると、制御器117は、デバイス116に、コイル114に交流電流を流してコイル114に交流磁場を発生させる。物品1、2、3が加熱領域111内に配置されると、装置100のコイル114及び物品1、2、3の加熱材は、コイル114によって生成された交流磁場が物品1、2、3の加熱材に侵入するように適切な相対位置に配置される。物品1、2、3の加熱材が導電性材料のとき、これは、加熱材に1つ以上の渦電流を生じさせることができる。渦電流が加熱材の電気抵抗に抗して加熱材内を流れると、加熱材はジュール加熱によって加熱される。上記のように、加熱材が磁性材料で作られているとき、加熱材内の磁気双極子の向きは印加された磁場の変化に応じて変化し、それによって、加熱材内に熱が生成される。
【0092】
この実施形態の装置100は、加熱領域111の温度を検知するための温度センサ119を備える。温度センサ119は、制御器117に通信可能に接続され、その結果、制御器117は加熱領域111の温度を監視することができる。いくつかの実施形態では、温度センサ119は、凹部、加熱領域又は物品1、2、3を光学的に温度測定するように構成することができる。いくつかの実施形態では、物品1、2、3は、物品1、2、3の温度を検出するために抵抗温度検出器(RTD:resistance temperature detector)などの温度検出器を備えることができる。例えば、温度検出器は、物品1、2、3の容器10内又は容器10上に配置することができる。物品1、2、3は、温度検出器に電気接続などで接続された1つ以上の端子をさらに備えることができる。(1つ以上の)端子は、物品1、2、3が加熱領域111内にあるときに、装置100の温度モニタとの電気接続などの接続のためのものとすることができる。制御器117は温度モニタを備えることができる。したがって、装置100の温度モニタは、装置100とともに使用中の物品1、2、3の温度を測定することができる。
【0093】
いくつかの実施形態では、物品1、2、3の加熱材の抵抗を適切にすることによって、加熱材の温度変化に対する応答は、物品1、2、3内の温度に関する情報を与えるには十分とすることができる。そのとき、装置100の温度センサ119は、加熱材を分析するためのプローブを備えることができる。
【0094】
制御器117は、加熱領域111の温度を所定の温度範囲内に確実に維持するために、温度センサ119又は温度検出器から受信された1つ以上の信号に基づいて、必要に応じてコイル114に流す変動電流又は交流電流の特性をデバイス116に調節させることができる。この特性は、例えば、振幅又は周波数とすることができる。使用時、加熱領域111内に配置された物品1、2、3内の喫煙材20は、所定の温度範囲で、喫煙材20を燃焼させることなく喫煙材20の少なくとも1つの成分を揮発させるのに十分な加熱がなされる。したがって、制御器117、及び装置100は全体として、喫煙材20を加熱して、喫煙材20を燃焼させることなく喫煙材20の少なくとも1つの成分を揮発させるように構成される。いくつかの実施形態では、温度範囲は、約50℃〜約300℃、例えば、約50℃と約250℃との間、約50℃と約150℃との間、約50℃と約120℃との間、約50℃と約100℃との間、約50℃と約80℃との間、又は約60℃と約70℃との間である。いくつかの実施形態では、温度範囲は約170℃と約220℃との間である。他の実施形態では、温度範囲は、この範囲以外であってもよい。いくつかの実施形態では、温度センサ119を省略することができる。
【0095】
装置100は、加熱領域111を装置100の外部と流体接続する空気入口を画定することができる。このような空気入口は、装置100の本体110及び/又は装置100の吸い口120によって画定することができる。使用者は、吸い口120の通路122を通して(1つ以上の)揮発成分を引き込むことによって喫煙材20の(1つ以上の)揮発成分を吸入することができる。(1つ以上の)揮発成分が物品1、2、3の容器10の空洞14から、例えば、容器10の多孔性の部分を通して、又は使用者によって容器に穴をあけられた後の容器10の穴を通して出ると、空気は、装置100の空気入口を経て加熱領域111内に引き込むことができる。
【0096】
装置は、使用者に触覚フィードバックを与えることができる。このフィードバックは、加熱していることを示すことができる、又は、物品1、2、3の喫煙材20の揮発可能な(1つ以上の)成分が、元の量の所定の割合より多く消費されたことなどを示すようにタイマによってフィードバックを生じさせることができる。この触覚フィードバックは、コイル114と物品1、2、3の加熱材との相互作用(例えば、磁気的な応答)によって、導電性素子とコイル114との相互作用によって、不平衡モータの回転によって、圧電素子に繰り返し電流を印加及び除去することによって、などで生じさせることができる。
【0097】
装置100はコイルを2つ以上備えることができる。装置100の複数のコイルは、物品1、2、3の喫煙材20を漸進的に加熱し、以て、蒸気を漸進的に生成するように動作可能とすることができる。例えば、1つのコイルは、加熱材の第1の領域を比較的急速に加熱して、喫煙材20の第1の領域で、喫煙材20の少なくとも1つの成分の揮発及び蒸気の形成を開始させることができる。別のコイルは、加熱材の第2の領域を比較的ゆっくり加熱して、喫煙材20の第2の領域で、喫煙材20の少なくとも1つの成分の揮発及び蒸気の形成を開始させることができる。したがって、蒸気は、使用者が吸入するために比較的迅速に形成することができ、喫煙材20の第1の領域が蒸気の生成を終えた後でさえ、使用者が引き続き吸入するためにその後も蒸気を形成し続けることができる。最初のうちは加熱されていない喫煙材20の第2の領域は、喫煙材20の第1の領域が加熱されている間、生成された蒸気の温度を下げるように、又は生成された蒸気をまろやかにするようにヒートシンクとして働くことができる。
【0098】
いくつかの実施形態では、物品1、2、3は、物品1、2、3の喫煙材20を加熱するために変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材の複数の分離した部分を備えることができる。加熱材の複数の分離した部分は、装置100のそれぞれの複数のコイル114によって生成される変動磁場によって、実質的に別々に加熱可能とすることができる。加熱材の複数の分離した部分の1つは、加熱材の複数の分離した部分の(1つ以上の)他の部分よりも、変動磁場の侵入によってその中に誘導される渦電流の影響を受けやすくすることができる。このような構造は、上記と同様な方法で、物品1、2、3の喫煙材20を漸進的に加熱し、以て、蒸気を漸進的に生成するように動作可能とすることができる。
【0099】
上記の実施形態のそれぞれでは、加熱材は、誘導電流及び/又は磁気双極子の誘導再配向のほとんどが生じる外側の領域である表皮深さを有することができる。加熱材を備える構成部品の厚さを比較的薄くすることによって、構成部品の他の寸法に比べて比較的長い奥行き又は厚さを有する構成部品の加熱材と比べると、所与の変動磁場によって加熱材のより大きな割合を加熱可能にすることができる。したがって、材料をより効率的に使用することになる。それはコストを削減する。
【0100】
いくつかの実施形態では、加熱材を備える構成部品は、その中に切れ目又は穴を備えていてもよい。このような切れ目又は穴は、使用時に喫煙材20の異なる領域が加熱される度合いを制御するための熱断絶部として機能してもよい。加熱材のうち切れ目又は穴を有する領域は、切れ目又は穴のない領域よりも加熱される程度を低くすることができる。これは、喫煙材20を漸進的に加熱し、したがって、蒸気を漸進的に生成する助けとなり得る。一方、このような切れ目又は穴を使用して、使用時、複雑な渦電流の生成を最適化することができる。
【0101】
上記の実施形態の各々において、喫煙材20はタバコを含んでいる。しかしながら、これらの実施形態の各々の変形例では、喫煙材20は、タバコのみからなるものであってもよいし、ほぼ全体がタバコのみからなるものであってもよいし、タバコとタバコ以外の喫煙材とを含むものであってもよいし、タバコ以外の喫煙材を含むものであってもよいし、タバコを含まないものであってもよい。いくつかの実施形態では、喫煙材20は、蒸気又はエアロゾルの形成剤や、湿潤剤(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、トリアセチン、又はジエチレングリコール)を含んでいてもよい。
【0102】
本発明を使用する物品は、例えば、カートリッジとすることができる。
【0103】
上記の実施形態のそれぞれでは、物品1、2、3は消耗品である。物品1、2、3内の喫煙材20の(1つ以上の)揮発成分のすべて又は実質的にすべてが消費されると、使用者は物品1、2、3を装置から取り外して物品1、2、3を処分することができる。使用者は、引き続き、別の物品1、2、3で装置を再使用することができる。しかしながら、他のそれぞれの実施形態では、物品1、2、3は消耗品でないものとすることができ、喫煙材20の(1つ以上の)揮発可能な成分が消費されると、装置と物品1、2、3とを一緒に処分することができる。
【0104】
いくつかの実施形態では、上記の装置は、この装置とともに使用可能な物品1、2、3とは別個に販売され、供給され、又はその他の方法により提供される。しかしながら、いくつかの実施形態では、装置及び1つ以上の上記物品1、2、3を、キットや組立体などのシステムとして、場合によっては清掃器具などの追加の構成要素とともに一緒に提供してもよい。
【0105】
本発明は、本明細書で説明した物品のいずれか1つと、本明細書で説明した装置のいずれか1つとを備えるシステムとして実施することも可能である。ここで、磁場発生器によって生成される変動磁場の侵入による加熱のための加熱材(例えば、サセプタの形態のもの)は、装置自身が有する。物品の部分が加熱領域111内にあるとき、装置の加熱材で発生した熱が物品に伝達されて、物品内の喫煙材20を加熱する、又はさらに加熱することができる。いくつかの実施形態では、物品には加熱材がなくてもよく、その結果、物品の喫煙材20は装置の加熱材から物品に伝わる熱によってのみ加熱される。
【0106】
様々な課題に対処し、技術を進歩させるため、本開示はその全体にわたって様々な実施形態を例示している。これらの実施形態は、特許請求された発明を実施することが可能なものであり、また、喫煙材を加熱して喫煙材の少なくとも1つの成分を揮発させるための装置とともに使用するための優れた物品、及びそのような装置及びそのような物品を備える優れたシステムを提供するものである。本開示の利点及び特徴は、実施形態のうち代表的な例のものにすぎず、すべての利点や特徴を網羅したものでもなければ、他の利点や特徴を排除するものでもない。これらは、特許請求の範囲などに開示される特徴の理解と教示を助けるためだけに提示されている。本開示の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の側面は、特許請求の範囲によって規定されたとおりに本開示を限定するもの、或いは特許請求の範囲の均等物を制限するものと考えるべきではなく、本開示の範囲や趣旨から逸脱することなく他の実施形態を利用し、変形を施すことができることを理解されたい。様々な実施形態が、開示された要素、構成、特徴、部品、ステップ、手段などの様々な組合せを適切に備え、それらのみから構成され、或いは実質的にそれらから構成されてもよい。本開示は、特許請求の範囲に現在は記載されていないが将来記載される可能性のある他の発明を含む可能性がある。