【文献】
FEL'DBLYUM, V. ET AL.,Cyclization and dehydrocyclization of C5 hydrocarbons over platinum nanocatalysts and in the presence of hydrogen sulfide,DOKLADY CHEMISTRY,2009年,Vol.424, Part.2,27-30
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも1つの非断熱反応ゾーンの熱負荷が、断熱反応ゾーンが存在しない方法と比較して、生成されるシクロペンタジエン1単位につき少なくとも3.0%低減される、請求項1に記載の方法。
【背景技術】
【0002】
シクロペンタジエン(CPD)とその二量体であるジシクロペンタジエン(DCPD)は化学産業全体にわたり広範囲に及ぶ生成物、例えばポリマー材料、ポリエステル樹脂、合成ゴム、溶媒、燃料、燃料添加剤などに使用される、非常に望ましい原材料である。シクロペンタジエンは現在、液体供給される水蒸気分解(例えばナフサおよびより重い供給物)における微量の副産物である。既存および新規の水蒸気分解施設がより軽い供給物へと移行するにつれ、CPDの生成量が減少する一方、CPDの需要は高まっている。供給制限に起因する高コストは、ポリマーにおけるCPDの潜在的な最終生成物使用に影響を及ぼす。付加的なCPDを、制約を受けない生成率で、好ましくは水蒸気分解からの回収より低コストで生成することができれば、より多くのCPDベースポリマー生成物を生成することができる。他の環式C
5化合物の共生成も望まれる。シクロペンタンとシクロペンテンは溶媒として高い価値を有し得る一方、シクロペンテンはポリマーを生成するためのコモノマーとして、また他の高価値化学物質の出発材料として使用され得る。
【0003】
軽質の(C
4-)副産物の生成を最小化する一方、CPDを生成する触媒系を使用して、豊富なC
5原料からの一次生成物としてのCPDを含め、環式C
5化合物を生成することが可能であれば有利と思われる。より低い水素含有量(例えば環式化合物、アルケン、およびジアルケン)は、反応吸熱が低減され、転化に対する熱力学的制約が改善されることから好適となり得る一方、非飽和状態の原料は飽和状態の原料より高価である。直鎖C
5骨格構造は分岐C
5骨格構造より好適であるが、これは反応化学と、分岐C
5と比較した場合の(オクタン価の違いに起因する)直鎖C
5のオクタン価の低さの両方によるものである。C
5化合物は非在来型ガスおよびシェールオイルから豊富に入手可能であるほか、厳格な環境規制を背景に、自動車燃料での使用も減少している。C
5原料はバイオ原料から抽出することもできる。
現在、様々な接触脱水素技術が、C
3およびC
4のアルカンからのモノオレフィンおよびジオレフィンの生成に使用されているが、環式モノオレフィンまたは環式ジオレフィンではない。1つの典型的な方法ではアルミナ担持Pt/Snを活性触媒として使用する。別の有用な方法ではアルミナ担持クロミアを使用する。B.V.Vora, "Development of Dehydrogenation Catalysts and Processes," Topics in Catalysis, vol.55, pp.1297-1308, 2012、およびJ.C.Bricker, "Advanced Catalytic Dehydrogenation Technologies for Production of Olefins," Topics in Catalysis, vol.55, pp.1309-1314, 2012を参照のこと。
【0004】
さらに別の一般的方法では、Zn担持Pt/Snまたはアルミン酸カルシウムを使用してプロパンを脱水素する。これらの方法はアルカンの脱水素に成功する一方、CPDの生成に欠かせない環化は実行しない。Pt−Sn/アルミナおよびPt−Sn/アルミン酸塩の触媒はn−ペンタンの適度な転化を示すが、そのような触媒は環式C
5生成物に対する選択率と収率が悪い。
塩素化アルミナ担持Pt触媒は、低オクタンナフサをベンゼンやトルエンなど芳香族化合物に改質するために使用される。米国特許第3,953,368号(Sinfelt)、"Polymetallic Cluster Compositions Useful as Hydrocarbon Conversion Catalysts"を参照のこと。これらの触媒はC
6以上のアルカンを脱水素および環化してC
6芳香環を形成する場合に効果的である一方、非環式C
5化合物を環式C
5化合物に転化する場合にはさほど効果的でない。これらの塩素化アルミナ担持Pt触媒は、流れに乗った最初の2時間以内は低い環式C
5化合物の収率および失活を示す。C
6およびC
7のアルカンの環化は、C
5化合物の環化では発生しない芳香環の形成によって補助される。この効果は部分的に、C
5環式化合物の一種であるCPD形成時の熱が、環式C
6化合物の一種であるベンゼンや環式C
7化合物の一種であるトルエンと比べかなり高いことに起因すると考えられる。これは塩素化アルミナ上に担持されたPt/IrおよびPt/Snによっても示される。これらのアルミナ触媒は、C
6芳香環を形成するためのC
6+種の脱水素および環化の両方を実行するが、非環式C
5化合物を環式C
5化合物に転化するには異なる触媒が必要となる。
【0005】
Ga含有ZSM−5触媒は、軽質パラフィンから芳香族化合物を製造する方法に使用される。Kanazirevらによる研究は、n−ペンタンがGa
2O
3/H−ZSM−5上で容易に転化されることを示した。Kanazirev et al., "Conversion of C
8 aromatics and n-pentane over Ga
2O
3/H-ZSM-5 mechanically mixed catalysts," Catalysis Letters, vol.9, pp.35-42, 1991を参照のこと。環式C
5化合物の生成は報告されなかった一方、6質量%以上の芳香族化合物が440℃および1.8hr
-1のWHSVの条件で生成された。Mo/ZSM−5触媒も、パラフィン、特にメタンを脱水素および/または環化することが示されている。Y.Xu, S.Liu, X.Guo, L.Wang, and M.Xie, "Methane activation without using oxidants over Mo/HZSM-5 zeolite catalysts," Catalysis Letters, vol.30, pp.135-149, 1994を参照のこと。Mo/ZSM−5を使用してのn−ペンタンの高転化は、環式C
5化合物が生成されず、分解生成物の収率が高いことが実証された。これは、ZSM−5ベース触媒はパラフィンをC
6環に転化し得るが、必ずしもC
5環を生成するわけではないことを示す。
【0006】
米国特許第5,254,787号(Dessau)は、パラフィンの脱水素に使用されるNU−87触媒を紹介した。この触媒は、C
2−C
6+の化合物を脱水素してそれらの不飽和類似体を生成することが示された。C
2-5のアルカンとC
6+以上のアルカンの区別がこの特許では明示的に為されており、すなわちC
2-5アルカンを脱水素すると直鎖または分岐モノオレフィンまたはジオレフィンが生成される一方、C
6+アルカンを脱水素すると芳香族化合物が生成される。米国特許第5,192,728号(Dessau)は同様の化学反応が関係するが、スズ含有結晶質細孔性材料を使用する。NU−87触媒の場合と同様に、C
5化合物を脱水素すると直鎖または分岐モノオレフィンまたはジオレフィンのみ生成し、CPDは生成しないことが示された。
【0007】
米国特許第5,284,986号(Dessau)は、n−ペンタンからシクロペンタンおよびシクロペンテンを製造する二段階方法を紹介した。一例が実施され、第1段階ではPt/Sn−ZSM−5触媒上でのn−ペンタンの脱水素および脱水素環化によるパラフィン、モノオレフィンおよびジオレフィン、およびナフテンの混合物の生成が関係した。この混合物は次いでPd/Sn−ZSM−5触媒からなる第2段階の反応器に導入され、この反応器でジエン、特にCPDがオレフィンおよび飽和化合物に転化された。この方法ではシクロペンテンが所望の生成物であった一方、CPDは望まれない副産物であった。
米国特許第2,438,398号、;米国特許第2,438,399号、米国特許第2,438,400号、米国特許第2,438,401号、米国特許第2,438,402号、米国特許第2,438,403号、および米国特許第2,438,404号(Kennedy)は、様々な触媒上での1,3−ペンタジエンからのCPD製造を開示した。低い作動圧力、低い単流転化率(per pass conversion)、および低い選択率が、この方法を望ましくないものにしてしまう。加えて、1,3−ペンタジエンはn−ペンタンと異なり、容易に入手可能な原料ではない。Kennedy et al., "Formation of Cyclopentadiene from 1,3-Pentadiene," Industrial & Engineering Chemistry, vol.42, pp.547-552, 1950も参照のこと。
【0008】
Fel’dblyumrらは、"Cyclization and dehydrocyclization of C
5 hydrocarbons over platinum nanocatalysts and in the presence of hydrogen sulfide," Doklady Chemistry, vol.424, pp.27-30, 2009において、1,3−ペンタジエン、n−ペンテン、およびn−ペンタンからのCPD生成について報告した。600℃にて2%のPt/SiO
2上で1,3−ペンタジエン、n−ペンテン、およびn−ペンタンを転化した場合のCPD収率はそれぞれ53%、35%、および21%と高かった。最初はCPDの生成が観察された一方、反応後数分以内に劇的な触媒失活が観察された。Pt含有シリカ上で実施された実験は、Pt−Sn/SiO
2上でのn−ペンタンの適度な転化を示しているが、環式C
5生成物に対する選択率と収率が悪い。1,3−ペンタジエンの環化促進剤としてのH
2Sの使用はFel’dblyumによって提示されたほか、Marcinkowski, "Isomerization and Dehydrogenation of 1,3-Pentadiene," M.S., University of Central Florida, 1977にも記載されている。Marcinkowskiは、700℃のH
2Sを使用して、CPDに対する選択率が80%の条件で1,3−ペンタジエンの80%転化という結果を示した。高温、限られた原料、および硫黄含有生成物のスクラブ処理が後で必要になる潜在性が、この方法を望ましくないものにしてしまう。
【0009】
Lopezらは、"n-Pentane Hydroisomerization on Pt Containing HZSM-5, HBEA and SAPO-11," Catalysis Letters, vol.122, pp.267-273, 2008において、H−ZSM−5を含むPt含有ゼオライト上でのn−ペンタンの反応を研究した。中間温度帯(250〜400℃)で、彼らはPt−ゼオライト上でのn−ペンタンの効率的な水素化異性化を報告したが、シクロペンテン形成については全く論じなかった。この有害な化学反応を回避するのが望ましいが、何故なら前述のとおり、分岐C
5化合物は直鎖C
5化合物ほど効率的に環式C
5化合物を生成しないからである。
Liらは、"Catalytic dehydroisomerization of n-alkanes to isoalkenes," Journal of Catalysis, vol.255, pp.134-137, 2008において、Alが既にFeに同形置換されている状態でのPt含有ゼオライト上でのn−ペンタンの脱水素も研究した。これらのPt/[Fe]ZSM−5触媒はn−ペンタンの脱水素および異性化に効率的であったが、使用された反応条件下では環式C
5化合物が全く生成されず、望ましくない骨格異性化が発生した。
米国特許第5,633,421号では、C
2−C
5パラフィンを脱水素して相応のオレフィンを取得する方法を開示している。同様に、米国特許第2,982,798号では、3個〜6個(3個および6個を含む)の炭素原子を含有する脂肪族炭化水素を脱水素する方法を開示している。しかし、米国特許第5,633,421号と米国特許第2,982,798号はいずれも、豊富かつ低コストであることから原料として望ましい非環式C
5炭化水素からのCPD生成を開示していない。
【0010】
さらに、目的に応じたCPD製造方法の設計には多数の課題が存在する。例えば、C
5炭化水素をCPDに転化する反応は極度に吸熱性であり、低圧と高温によって支えられるが、n−ペンタンおよび他のC
5炭化水素の著しい分解が比較的低温(例えば450℃〜500℃)で発生し得る。さらなる課題の例として、方法の途中でのコークス化に起因する触媒活性喪失、触媒からコークスを除去するために必要なさらなる処理、および触媒を損傷させることなく反応器に熱注入を直接提供するために酸素含有ガスを使用できないことが挙げられる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
I 定義
本発明の理解を促すため、いくつかの用語および表現を以下に定義する。
本開示および特許請求の範囲で使用する単数形「1つ(a)」「1つ(an)」「その(the)」の表記は、文脈が別段に明示的に決定付ける場合を除き、複数形を含む。
本明細書における「Aおよび/またはB」などの表現で使用する「および/または」という用語は、「AおよびB」、「AまたはB」、「A」および「B」を含むよう意図される。
本明細書で使用されるとき、「約」という用語は、指定される値の±10%値の範囲を指す。例えば、「約200」という表現は200の±10%、すなわち180〜220を含む。
「飽和化合物」という用語は、アルカンおよびシクロアルカンを含むがこれらに限定されない。
「不飽和化合物」という用語は、アルケン、ジアルケン、アルキン、シクロアルケンおよびシクロジアルケンを含むがこれらに限定されない。
【0015】
「環式C
5化合物」または「cC
5」という用語は、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロペタジエン、およびこれらのうち2つ以上の混合物を含むがこれらに限定されない。「環式C
5化合物」または「cC
5」という用語は、前記のいずれかのアルキル化類似体、例えばメチルシクロペンタン、メチルシクロペンテン、およびメチルシクロペンタジエンをも含む。本発明の目的上、シクロペンタジエンは周囲の温度および圧力を含む一定範囲の条件にわたり、ディールスアルダー縮合を介して時間の経過と共に自然と二量化してジシクロペンタジエンを形成するという点が認識されるべきである。
「非環式化合物」という用語は直鎖および分岐飽和化合物および不飽和化合物を含むがこれらに限定されない。
【0016】
「芳香族」という用語は、ベンゼンなど、共役二重結合を有する面状環式ヒドロカルビルを意味する。本明細書で使用されるとき、芳香族という用語は1つまたは複数の芳香環を含有する化合物を含み、例としてベンゼン、トルエンおよびキシレン、ならびにナフタレン、アントラセン、クリセンおよびそれらのアルキル化物を含む多核芳香族化合物(PNA)が挙げられるがこれらに限定されない。「C
6+芳香族」という用語は、6つ以上の環原子を有する芳香環に基づく化合物を含み、例としてベンゼン、トルエンおよびキシレン、ならびにナフタレン、アントラセン、クリセンおよびそれらのアルキル化物を含む多核芳香族化合物(PNA)が挙げられるがこれらに限定されない。
「BTX」という用語は、ベンゼン、トルエン、およびキシレンからなる混合物(オルトおよび/またはメタおよび/またはパラ)を含むがこれらに限定されない。
「コークス」という用語は、触媒組成物の表面に吸着される低水素含有率炭化水素を含むがこれらに限定されない。
「C
n」という用語は、1分子当たりn個の炭素原子を有する炭化水素を意味し、ただしnは正の整数である。
「C
n+」という用語は、1分子当たりn個以上の炭素原子を有する炭化水素を意味する。
「C
n-」という用語は、1分子当たりn個以下の炭素原子を有する炭化水素を意味する。
【0017】
「炭化水素」という用語は、炭素に結合した水素を含有する化合物のクラスを意味し、(i)飽和炭化水素化合物、(ii)不飽和炭化水素化合物、および(iii)複数種の炭化水素化合物(飽和および/または不飽和)の混合物(nの値が異なる複数種の炭化水素化合物の混合物を含む)を含む。
「C
5原料」という用語は、圧倒的にノルマルペンタンおよびイソペンタン(メチルブタンとも呼ばれる)が多く、より少ない割合でシクロペンタンおよびネオペンタン(2,2−ジメチルプロパンとも呼ばれる)を含有する原料など、原料を含有するn−ペンタンを含む。
数字および元素周期表への言及はすべて、別段に指定される場合を除き、Chemical and Engineering News, 63(5), 27, (1985)に記載されているとおりの新規表記法に基づく。
「第10族金属」という用語は、周期表の第10族に該当する元素を意味し、例としてNi、Pd、およびPtが挙げられるがこれらに限定されない。
「第11族金属」という用語は、周期表の第11族に該当する元素を意味し、例としてCu、Ag、Au、およびこれらのうち2つ以上の混合物が挙げられるがこれらに限定されない。
「第1族アルカリ金属」という用語は、周期表の第1族に該当する元素を意味し、例としてLi、Na、K、Rb、Cs、およびこれらのうち2つ以上の混合物が挙げられるがこれらに限定されず、また水素は含まれない。
「第2族アルカリ土類金属」という用語は、周期表の第2族に該当する元素を意味し、例としてBe、Mg、Ca、Sr、Ba、およびこれらのうち2つ以上の混合物が挙げられるがこれらに限定されない。
【0018】
本明細書で使用されるとき、「酸素含有」または「酸素含有化合物」という用語は、酸素および酸素を含有する化合物を意味し、例としてO
2、CO
2、CO、H
2O、およびアルコール、エステル、エーテルなど酸素含有炭化水素が挙げられるがこれらに限定されない。
「拘束指数」という用語は米国特許第3,972,832号および米国特許第4,016,218号において定義されており、これらの文献はいずれも参照によって本明細書に組み込まれる。
【0019】
本明細書で使用されるとき、「MCM−22ファミリーの分子篩」(または「MCM−22ファミリーの材料」または「MCM−22ファミリー材料」または「MCM−22ファミリーゼオライト」)という用語は、
一般的な第一級結晶質成分単位セルから作られる分子篩(この単位セルはMWWフレームワークトポロジーを有する(単位セルとは、三次元空間内でタイル表示される場合に結晶構造を表わす原子の空間配置である。そのような結晶構造は"Atlas of Zeolite Framework Types," Fifth edition, 2001において論じられており、この文献の全内容が参照によって本明細書に組み込まれる))、
そのようなMWWフレームワークトポロジー単位セルの二次元タイル表示であり、単位セル1つ分の厚さ、好ましくはc単位セル1個分の厚さの単層を形成する、一般的な第二級成分から作られる分子篩、
単位セル1つ分または2つ分以上の厚さの層であり、単位セル2つ分以上の厚さの層が単位セル1つ分の厚さの単層を2つ以上積層するか、圧縮するか、または結合することによって作られる、一般的な第二級成分から作られる分子篩(そのような第二級成分の積層は、規則的な形であるか、不規則な形であるか、無作為な形であるか、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい)、および
MWWフレームワークトポロジーを有する単位セルの任意の規則的または無作為な二次元または三次元の組み合わせによって作られる分子篩、
のうち1つまたは複数を含む。
【0020】
MCM−22ファミリーは、12.4±0.25、6.9±0.15、3.57±0.07、および3.42±0.07オングストロームの最大面間隔を含むX線回折パターンを有する分子篩を含む。材料の特性評価に使用されるX線回折データは、入射放射線としての銅のK−アルファ二重線と、シンチレーションカウンターおよび付随するコンピューターを収集システムとして備える回折計を使用する標準的な技法によって得られる。
本明細書で使用されるとき、「分子篩」という用語は、「細孔性結晶質材料」または「ゼオライト」という用語と同義に使用される。
本明細書で使用されるとき、「炭素選択率」という用語は、形成された環式C
5、CPD、C
1およびC
2-4化合物それぞれにおける炭素のモル数を、転化後のペンタン中における炭素の総モル数で割った値を意味する。「環式C
5化合物に対する30%以上の炭素選択率」という表現は、転化後のペンタン中の炭素100モルにつき、環式C
5化合物中で30モルの炭素が形成されることを意味する。
本明細書で使用されるとき、「転化」という用語は、非環式C
5原料中における、1つの生成物に転化される炭素のモル数を意味する。「前記非環式C
5原料のうち70%以上の前記生成物への転化」という表現は、前記非環式C
5原料のモル数の70%以上が1つの生成物に転化されたことを意味する。
本明細書で使用される「反応器システム」という用語は、シクロペンタジエンの生成に使用される1つまたは複数の反応器ならびにすべての必要な機器および任意の機器を含むシステムを指す。
【0021】
本明細書で使用されるとき、「反応器」という用語は、内部で化学反応が発生する任意の容器を指す。反応器は、明確に区別できる反応器のほか、単一の反応器内の反応ゾーンと、該当する場合は複数の反応器にまたがる反応ゾーンの両方を含む。言い換えれば、また一般的にそうであるように、単一の反応器が複数の反応ゾーンを有し得る。記述が第1および第2の反応器を指す場合、当業者であれば容易に、そのような言及は2つの反応器のほか、第1および第2の反応ゾーンを有する単一の反応容器も含むことを認識することになる。同様に、第1の反応器溶出物および第2の反応器溶出物はそれぞれ、単一の反応器における第1の反応ゾーンおよび第2の反応ゾーンからの溶出物を含むと認識されることになる。
【0022】
反応器/反応ゾーンは断熱反応器/反応ゾーンであるか、または非断熱反応器/反応ゾーンであってもよい。本明細書で使用されるとき、「断熱性」という用語は、システムへの熱注入が方法流体の流動によるものを除き本質的に全く存在しない反応ゾーンを指す。伝導および/または放射に起因する不可避な損失を有する反応ゾーンも、本発明の目的上、断熱性と捉えることができる。本明細書で使用されるとき、「非断熱性」という用語は、方法流体の流動によって提供される熱に加え、1つの手段によって熱が意図的に供給される反応器/反応ゾーンを指す。
本明細書で使用されるとき、「移動床」反応器という用語は、固体床を空隙率95%未満の状態に維持するよう、表面気体速度(U)が固体粒子の希薄相空気運搬に必要な速度未満となるような固体(例えば触媒粒子)と気体流の接触が発生するゾーンまたは容器を指す。移動床反応器内では、固体(例えば触媒材料)は反応器を通ってゆっくり移動し、反応器の底から除去され、反応器の頂部に添加され得る。移動床反応器は様々な流動様式の下で動作し得、例として沈降型または移動型の充填床様式(U<U
mf)、気泡様式(U
mf<U<U
mb)、スラッギング様式(U
mb<U<U
c)、移行/乱流流動化様式(U
c<U<U
tr)、および高速流動化様式(U>U
tr)が挙げられ、式中、U
mfは最小流動化速度、U
mbは最小気泡発生速度、U
cは圧力変動がピークに達する速度、U
trは輸送速度を指す。これらの様々な流動化様式は例えばKunii, D., Levenspiel, O., Chapter 3 of Fluidization Engineering, 2
nd Edition, Butterworth-Heinemann, Boston, 1991およびWalas, S.M., Chapter 6 of Chemical Process Equipment, Revised 2
nd Edition, Butterworth-Heinemann, Boston, 2010に記載されており、これらの文献は参照によって本明細書に組み込まれる。
【0023】
本明細書で使用されるとき、「沈降床」反応器という用語は、反応ゾーンの少なくとも一部において表面気体速度(U)が固体粒子(例えば触媒粒子)の流動化に必要な最小速度、すなわち最小流動化速度(U
mf)より低い状態(U<U
mf)となるように粒子が気体流と接触する、および/または気固逆混合を最小限に抑えるため反応器内部を使用することによって気体および/または固体の特性(温度、気体または固体の組成など)を反応器の軸方向に沿って上り勾配に維持しながら最小流動化速度より高速で動作するゾーンまたは容器を指す。最小流動化速度の説明は例えばKunii, D., Levenspiel, O., Chapter 3 of Fluidization Engineering, 2
nd Edition, Butterworth-Heinemann, Boston, 1991およびWalas, S.M., Chapter 6 of Chemical Process Equipment, Revised 2
nd Edition, Butterworth-Heinemann, Boston, 2010に記載されている。沈降床反応器は「循環沈降床反応器」であってもよく、これは反応器を通る固体(例えば触媒材料)の移動および固体(例えば触媒材料)の少なくとも一部の再循環がある沈降床を指す。例えば、固体(例えば触媒材料)は反応器から除去され、再生、再加熱および/または生成物の流れから分離され、その後、反応器に戻され得る。
【0024】
本明細書で使用されるとき、「流動床」反応器という用語は、固体床を空隙率95%未満の状態に維持するよう、表面気体速度(U)が固体粒子の流動化に十分な速度であり(すなわち最小流動化速度U
mfを超える)、固体粒子の希薄相空気運搬に必要な速度未満となるような固体(例えば触媒粒子)と気体流の接触が発生するゾーンまたは容器を指す。本明細書で使用されるとき、「カスケード型流体床」という用語は、固体または気体が1つの流体床から別の流体床にかけてカスケード反応するにつれ、気体および/または固体の特性(温度、気体または固体の組成、圧力など)に勾配が発生し得るような、個々の流体床の連続配列を意味する。最小流動化速度の軌跡は例えばKunii, D., Levenspiel, O., Chapter 3 of Fluidization Engineering, 2
nd Edition, Butterworth-Heinemann, Boston, 1991およびWalas, S.M., Chapter 6 of Chemical Process Equipment, Revised 2
nd Edition, Butterworth-Heinemann, Boston, 2010に記載されている。流動床反応器は、「循環沈降床反応器」など移動流動床反応器であってもよく、これは反応器を通る固体(例えば触媒材料)の移動および固体(例えば触媒材料)の少なくとも一部の再循環が発生する流動床を指す。例えば、固体(例えば触媒材料)は反応器から除去され、再生、再加熱および/または生成物の流れから分離され、その後、反応器に戻され得る。
【0025】
本明細書で使用されるとき、「ライザー」反応器(輸送反応器としても知られる)という用語は、高速流動化様式または空気運搬流動化様式において固体(例えば触媒粒子)を実質的に上方へ輸送するために使用されるゾーンまたは容器(縦円筒パイプなど)を指す。高速流動化様式および空気運搬流動化様式は、表面気体速度(U)が輸送速度(U
tr)より高いことが特徴である。高速流動化様式および空気運搬流動化様式もKunii, D., Levenspiel, O., Chapter 3 of Fluidization Engineering, 2
nd Edition, Butterworth-Heinemann, Boston, 1991およびWalas, S.M., Chapter 6 of Chemical Process Equipment, Revised 2
nd Edition, Butterworth-Heinemann, Boston, 2010に記載されている。循環流動床反応器など流動床反応器は、ライザー反応器として運用され得る。
本明細書で使用されるとき、「燃焼管」反応器という用語は、炉および炉の放射部内に配置される並列反応管を指す。反応管は、反応物と接触して生成物を形成する触媒材料(例えば触媒粒子)を格納する。
【0026】
本明細書で使用されるとき、「対流加熱管」反応器という用語は、筐体内に配置され触媒材料を格納する並列反応管を含む転化システムを指す。任意の既知の反応管構成または筐体を使用してもよいが、好ましくは転化システムは対流熱伝達筐体内に複数の並列反応管を含む。好ましくは、反応管は筐体を通る経路がコイル状または湾曲状ではなく直線状である(ただしコイル状または湾曲状の管を使用してもよい)。付加的に、反応管の断面は円形、楕円形、長方形、および/または他の既知の形状であってもよい。反応管は、タービンが酸素を含む圧縮気体と一緒に燃料ガスを燃焼させることによって生じるタービン排気流によって優先的に加熱される。他の態様において、反応管は、燃料電池、炉、ボイラー、または過剰空気燃焼装置の内部での燃焼による高温気体の生成に伴う対流によって加熱される。ただし、他にも利点がある中で特に軸出力が共生成されることから、タービン排気による反応管の加熱が好適となり得る。
本明細書で使用されるとき、「固定床」または「充填床」反応器という用語は、表面気体速度(U)が固体粒子の流動化に必要な速度未満(すなわち最小流動化速度U
mf未満)であり、および/または気体が下方へ移動することによって固体粒子流動化が不可能となるように固体(例えば触媒粒子)が反応器内および気体流内で実質的に不動態化されるゾーンまたは容器(縦方向または横方向の円筒パイプまたは球形容器など)を指し、気体の横断流(直交流としても知られる)、軸流および/または放射流を含み得る。
本明細書で使用されるとき、「循環的」という用語は、1つの周期に従って発生する事象の周期的な再発または反復を指す。例えば、反応器(例えば環式固定床)は反応間隔、再加熱間隔、および/または再生間隔を有するよう循環的に操作され得る。間隔ステップの持続時間および/または順序は時間の経過と共に変化し得る。
【0027】
本明細書で使用されるとき、「並流」という用語は、実質的に同一方向の2つの流れ(例えば流れ(a)、流れ(b))からなる流動を指す。例えば、流れ(a)が少なくとも1つの反応ゾーンの頂部から底部へと流れ、流れ(b)が少なくとも1つの反応ゾーンの頂部から底部へと流れる場合、流れ(a)の流動は流れ(b)の流動に対し並流と捉えられることになる。反応ゾーン内において比較的小さい規模で、流動が並流でない領域が存在し得る。
本明細書で使用されるとき、「向流」という用語は、実質的に反対方向の2つの流れ(例えば流れ(a)、流れ(b))からなる流動を指す。例えば、流れ(a)が少なくとも1つの反応ゾーンの頂部から底部へと流れ、流れ(b)が少なくとも1つの反応ゾーンの底部から頂部へと流れる場合、流れ(a)の流動は流れ(b)の流動に対し向流と捉えられることになる。反応ゾーン内において比較的小さい規模で、流動が向流でない領域が存在し得る。
【0028】
1〜3500μmの範囲の粒子の「平均直径」は、Malvern Instruments社(イングランド、ウースターシャー)製のMastersizer(商標)3000を使用して判定される。別途説明のある場合を除き、粒子サイズはD50にて判定される。D50は、累積分布内で50%に相当する粒子直径の値である。例えば、D50=5.8μmの場合、サンプル中の粒子の50%が5.8μm以上、50%が5.8μm未満である。(対照的に、D90=5.8μmの場合、サンプル中の粒子の10%が5.8μm超、90%が5.8μm未満である。)3.5mmを超える範囲の粒子の「平均直径」は、粒子100個からなる代表サンプルを対象にマイクロメーターを使用して判定される。
本発明の目的上、1psiは6.895kPaに等しい。特に、1psiaは絶対圧1kPa(kPa−a)に等しい。同様に、1psigはゲージ圧6.895kPa(kPa−g)に等しい。
【0029】
II 非環式C
5化合物の転化方法
本発明の第1の態様は、非環式C
5原料を環式C
5化合物(例えばシクロペンタジエン)を含む生成物に転化する方法である。この方法は、本明細書に記載の触媒組成物を含む、ただしそれらに限らず、1つまたは複数の触媒組成物が存在する非環式C
5化合物の転化条件下で前記原料を接触させ、水素を接触させてもよい、前記生成物を形成するステップを含む。
1つまたは複数の実施形態において、非環式C
5原料の転化方法の生成物は環式C
5化合物を含む。環式C
5化合物はシクロペンタン、シクロペンテン、シクロペンタジエンのうち1つまたは複数を含み、またそれらの混合物を含む。1つまたは複数の実施形態において、環式C
5化合物は約20質量%、または30質量%、または40質量%、または70質量%の、あるいは約10質量%〜約80質量%の範囲、代替的に20質量%〜70質量%のシクロペンタジエンを含む。
【0030】
1つまたは複数の実施形態において、非環式C
5化合物の転化条件は少なくとも1つの温度、1つのn−ペンタン分圧、および1つの重量空間速度(WHSV)を含む。温度は約400℃〜約700℃の範囲、または約450℃〜約650℃の範囲、好ましくは約500℃〜約600℃の範囲である。n−ペンタン分圧は約3〜約100psiaの範囲、または約3〜約50psiaの範囲、好ましくは約3psia〜約20psiaの範囲である。重量空間速度は約1〜約50hr
-1の範囲、または約1〜約20hr
-1の範囲である。そのような条件は、非環式C
5原料に対する任意の同時供給水素のモル比を約0〜3の範囲、または約1〜約2の範囲で含む。そのような条件は、C
1-C
4炭化水素と非環式C
5原料の同時供給をも含み得る。好ましくは、同時供給物(存在する場合)は、水素、C
1-C
4炭化水素または両方を含むか否かを問わず、酸素含有化合物を実質的に含まない。この文脈で使用される「実質的に含まない」という表現は、同時供給物がその質量に基づいて約1.0質量%未満、例えば約0.1質量%未満、約0.01質量%未満、約0.001質量%未満、約0.0001質量%未満、約0.00001質量%未満の酸素含有化合物を含むことを意味する。
1つまたは複数の実施形態において、本発明は、n−ペンタンをシクロペンタジエンに転化する方法であって、本明細書に記載の触媒組成物を含む、ただしそれらに限らず、1つまたは複数の触媒組成物にn−ペンタンを接触させ、水素(存在する場合、典型的にH
2はn−ペンタンに対して0.01〜3.0の範囲の比率で存在する)を接触させてもよい、400℃〜700℃の温度、3〜約100psiaの分圧、および1〜約50hr
-1の重量空間速度の条件でシクロペンタジエンを形成するステップを含む方法に関する。
【0031】
1つまたは複数の実施形態において、本発明は、反応器システム内で非環式C
5炭化水素をシクロペンタジエンに転化する方法であって、触媒材料を含む第1の粒状材料を含む少なくとも1つの断熱反応ゾーンに、非環式C
5炭化水素を含む原料を温度Tiにて供給するステップと、原料と第1の粒状材料とを反応条件下で少なくとも1つの断熱反応ゾーンにて接触させて、非環式C
5炭化水素の少なくとも一部を、シクロペンタジエン中間体と、未転化の非環式C
5炭化水素を含み、シクロペンタジエンを含んでもよい第1の溶出物に転化するステップと、第1の溶出物を温度T
2に加熱するステップと、第1の溶出物を少なくとも1つの断熱反応ゾーンに供給するステップと、第1の溶出物と、触媒材料を含む第2の粒状材料とを反応条件下で少なくとも1つの断熱反応ゾーンにて接触させて、シクロペンタジエン中間体および未転化の非環式C
5炭化水素の少なくとも一部を、シクロペンタジエンを含む第2の溶出物に転化するステップとを含む方法に関する。
A 原料
該方法において、C
5炭化水素を含む原料、好ましくは非環式C
5原料が、触媒材料を含む粒状材料と一緒に反応システムに提供される。本発明において有用な非環式C
5原料は原油または天然ガス凝縮物から取得可能であり、例として精製方法および化学方法、例えば流体接触分解(FCC)、改質、水素化分解、水素処理、コークス化、および水蒸気分解によって生成される分解C
5化合物(様々な不飽和度:アルケン、ジアルケン、アルキン)が挙げられる。
【0032】
1つまたは複数の実施形態において、本発明の方法に有用な非環式C
5原料はペンタン、ペンテン、ペンタジエン、およびこれらのうち2つ以上の混合物を含む。好ましくは、1つまたは複数の実施形態において、非環式C
5原料は少なくとも約50質量%、または60質量%、または75質量%、または90質量%の、あるいは約50質量%〜約100質量%の範囲のn−ペンタンを含む。
非環式C
5原料は、ベンゼンなどC
6芳香族化合物を含まなくてもよく、好ましくはC
6芳香族化合物が5質量%未満、好ましくは1質量%未満、好ましくは0.01質量%未満、好ましくは0質量%で存在する。
非環式C
5原料は、ベンゼン、トルエン、またはキシレン(オルト、メタ、またはパラ)を含まなくてもよく、好ましくはベンゼン、トルエン、またはキシレン(オルト、メタ、またはパラ)化合物が5質量%未満、好ましくは1質量%未満、好ましくは0.01質量%未満、好ましくは0質量%で存在する。
非環式C
5原料は、C
6+芳香族化合物を含まなくてもよく、好ましくはC
6+芳香族化合物が5質量%未満、好ましくは1質量%未満、好ましくは0.01質量%未満、好ましくは0質量%で存在する。
非環式C
5原料は、C
6+化合物を含まなくてもよく、好ましくはC
6+化合物が5質量%未満、好ましくは1質量%未満、好ましくは0.01質量%未満、好ましくは0質量%で存在する。
C
5原料は酸素含有化合物を実質的に含まない状態であってもよい。この文脈で使用される「実質的に含まない」という表現は、原料が供給物の質量に基づいて約1.0質量%未満、例えば約0.1質量%未満、約0.01質量%未満、約0.001質量%未満、約0.0001質量%未満、約0.00001質量%未満の酸素含有化合物を含むことを意味する。
【0033】
好ましくは、原料中のC
5炭化水素(例えば非環式C
5炭化水素)のうちシクロペンタジエンに転化される量は約5.0質量%以上、約10.0質量%以上、約20.0質量%以上、約30.0質量%以上、約40.0質量%以上、約50.0質量%以上、約60.0質量%以上、約70.0質量%以上、約80.0質量%以上、または約90.0質量%以上である。好ましくは、C
5炭化水素(例えば非環式C
5炭化水素)のうち少なくとも約30.0質量%または少なくとも約60.0質量%がシクロペンタジエンに転化される。明示的に開示される範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約5.0質量%〜約90.0質量%、約10.0質量%〜約80.0質量%、約20.0質量%〜約70.0質量%、約20.0質量%〜約60.0質量%などを含む。好ましくは、C
5炭化水素(例えば非環式C
5炭化水素)のうち20.0質量%〜約90.0質量%、より好ましくは約30.0質量%〜約85.0質量%、より好ましくは約40.0質量%〜約80.0質量%、約45.0質量%〜約75.0質量%、または約50.0質量%〜約70.0質量%がシクロペンタジエンに転化される。
【0034】
好ましくは、水素を含み、軽質炭化水素、例えばC
1-C
4炭化水素を含んでもよい、水素同時供給原料も第1の反応器に供給される。好ましくは、水素同時供給原料の少なくとも一部が、第1の反応器に供給される前にC
5原料と混ぜ合わされる。供給物が最初に触媒と接触する入口部分で供給混合物中に水素が存在していれば、触媒粒子表面でのコークスの形成が防止または低減される。C
1-C
4炭化水素をC
5炭化水素と同時供給してもよい。
B 断熱反応ゾーン
原料は、温度T
1の条件で少なくとも1つの断熱反応ゾーンに提供され、次いでC
5炭化水素(例えば非環式C
5炭化水素)の少なくとも一部をH
2、シクロペンタジエン中間体、未転化の非環式C
5炭化水素を含み、よりシクロペンタジエンを含んでもよい第1の溶出物に転化する反応条件下にある少なくとも1つの断熱反応ゾーン内で触媒材料を含む第1の粒状材料と接触される。少なくとも1つの断熱反応ゾーンは固定床反応器または流動床反応器であってもよい。固定床反応器は縦型固定床または横型固定床であってもよい。好ましくは、縦型固定床は軸流縦型固定床または放射流固定床である。好ましくは、横型固定床は横断流横型固定床である。
【0035】
付加的にまたは代替的に、少なくとも1つの断熱反応ゾーンは少なくとも1つの第1の断熱反応ゾーン、1つの第2の断熱反応ゾーン、1つの第3の断熱反応ゾーン、1つの第4の断熱反応ゾーン、1つの第5の断熱反応ゾーン、1つの第6の断熱反応ゾーン、1つの第7の断熱反応ゾーン、および/または1つの第8の断熱反応ゾーンなどを含み得る。本明細書において理解されるとおり、各断熱反応ゾーンが個別の反応器であるか、または1つの断熱反応器が1つまたは複数の断熱反応ゾーンを含み得る。好ましくは、反応器システムは1〜20の断熱反応ゾーン、より好ましくは1〜15の断熱反応ゾーン、より好ましくは2〜10の断熱反応ゾーン、より好ましくは2〜8の断熱反応ゾーンを含む。複数の断熱反応ゾーンが存在する場合、これらの断熱反応ゾーンは任意の適切な構成、例えば直列または並列に配列され得る。各断熱反応ゾーンが独立的に固定床または流動床であってもよい。
【0036】
断熱反応ゾーンは、第1の粒状材料を支持し、原料を均一に分配し、炭化水素生成物を収集し、および/または反応ゾーン内の圧力低下を低減するための、少なくとも1つの内部構造を含み得る。例えば、断熱反応ゾーンが縦型固定床である場合、1つまたは複数の内部構造、例えば粒状材料を格納および支持するための透過性同心シェルが反応ゾーン内に含まれてもよく、原料は、実質的に開放状態の、反応ゾーンの中心軸部分に供給され、粒状材料の上方で放射状に流れ得る。付加的にまたは代替的に、断熱反応ゾーンは少なくとも1つの内部構造、好ましくは複数(例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、30、40、50など)の内部構造を含み得る。適切な内部構造の例として複数の支持格子、保持格子、バッフル、シェッド、トレイ、チューブ、ロッド、および/または分配装置が挙げられる。
原料は断熱反応ゾーンへ、約700℃以下、約675℃以下、約650℃以下、約625℃以下、約600℃以下、約575℃以下、約550℃以下、約525℃以下、約500℃以下、約475℃以下、約450℃以下、約425℃以下、約400℃以下、約375℃以下、約350℃以下、約325℃以下、約300℃以下、約275℃以下、約250℃以下、約225℃以下、または約200℃以下の温度、T
1の条件で提供され得る。好ましくは、原料(例えば非環式C
5炭化水素)が断熱反応ゾーンに進入する際の温度は約500℃以下、より好ましくは約525℃以下、より好ましくは約550℃以下、より好ましくは約575℃以下である。明示的に開示される温度範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約200℃〜約700℃、約250℃〜約600℃、約350℃〜約650℃、約375℃〜約500℃などを含む。好ましくは、原料(例えば非環式C
5炭化水素)が断熱反応ゾーンに進入する際の温度は約200℃〜約700℃、より好ましくは約300℃〜約650℃、より好ましくは約400℃〜約600℃、より好ましくは約475℃〜約575℃である。原料(例えば非環式C
5炭化水素)を上述の温度で提供すれば、有利にはC
5炭化水素(例えば非環式C
5炭化水素)が触媒材料の存在下で反応し得る前にC
5炭化水素の望ましくない分解を最小限に抑えることができる。
【0037】
付加的にまたは代替的に、断熱反応ゾーンに進入する前に、原料は、炉の対流ゾーン内での加熱を含め、1つまたは複数の熱交換器など加熱装置によって、上述の温度にまで加熱され得る。
【0038】
少なくとも1つの断熱反応ゾーンは、原料(例えば非環式C
5炭化水素)の少なくとも一部をシクロペンタジエン中間体、未転化の非環式C
5炭化水素に転化し、シクロペンタジエンに転化してもよい、十分な反応条件下で操作される。本明細書で使用されるとき、「シクロペンタジエン中間体」はペンテン、ペンタジエン、シクロペンタン、およびシクロペンテンを指す。様々な態様において、シクロペンタジエンへの転化は少なくとも1つの断熱反応ゾーン内で発生する。好ましくは非環式C
5炭化水素のうち少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、または少なくとも約40%がシクロペンタジエン中間体に転化される。好ましくは、原料(例えば非環式C
5炭化水素)は約1.0〜約1000.0hr
-1の範囲の重量空間速度(WHSV、非環式C
5炭化水素の質量/触媒の質量/毎時)にて、断熱反応ゾーンに供給され得る。WHSVの範囲は、約1.0〜約900.0hr
-1、約1.0〜約800.0hr
-1、約1.0〜約700.0hr
-1、約1.0〜約600.0hr
-1、約1.0〜約500.0hr
-1、約1.0〜約400.0hr
-1、約1.0〜約300.0hr
-1、約1.0〜約200.0hr
-1、約1.0〜約100.0hr
-1、約1.0〜約90.0hr
-1、約1.0〜約80.0hr
-1、約1.0〜約70.0hr
-1、約1.0〜約60.0hr
-1、約1.0〜約50.0hr
-1、約1.0〜約40.0hr
-1、約1.0〜約30.0hr
-1、約1.0〜約20.0hr
-1、約1.0〜約10.0hr
-1、約1.0〜約5.0hr
-1、約2.0〜約1000.0hr
-1、約2.0〜約900.0hr
-1、約2.0〜約800.0hr
-1、約2.0〜約700.0hr
-1、約2.0〜約600.0hr
-1、約2.0〜約500.0hr
-1、約2.0〜約400.0hr
-1、約2.0〜約300.0hr
-1、約2.0〜約200.0hr
-1、約2.0〜約100.0hr
-1、約2.0〜約90.0hr
-1、約2.0〜約80.0hr
-1、約2.0〜約70.0hr
-1、約2.0〜約60.0hr
-1、約2.0〜約50.0hr
-1、約2.0〜約40.0hr
-1、約2.0〜約30.0hr
-1、約2.0〜約20.0hr
-1、約2.0〜約10.0hr
-1、および約2.0〜約5.0hr
-1であってもよい。好ましくは、WHSVの範囲は約1.0〜約100.0hr
-1、より好ましくは約1.0〜約60.0hr
-1、より好ましくは約2.0〜約40.0hr
-1、より好ましくは約2.0〜約20.0hr
-1である。
【0039】
第1の溶出物(例えばシクロペンタジエン、未転化の非環式C
5炭化水素)が断熱反応ゾーンの溶出物出口から出る際の温度は、約600℃以下、約575℃以下、約550℃以下、約525℃以下、約500℃以下、約475℃以下、約450℃以下、約425℃以下、約400℃以下、約375℃以下、約350℃以下、約325℃以下、約300℃以下、約275℃以下、約250℃以下、約225℃以下、または約200℃以下であってもよい。好ましくは、第1の溶出物(例えばシクロペンタジエン、未転化の非環式C
5炭化水素)が断熱反応ゾーンの溶出物出口から出る際の温度は約525℃以下、より好ましくは約500℃以下、より好ましくは約475℃以下、より好ましくは約450℃以下である。明示的に開示される温度範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約200℃〜約600℃、約250℃〜約575℃、約350℃〜約550℃、約375℃〜約450℃などを含む。好ましくは、第1の溶出物(例えばシクロペンタジエン、未転化の非環式C
5炭化水素)が断熱反応ゾーンの溶出物出口から出る際の温度範囲は約200℃〜約600℃、より好ましくは約250℃〜約575℃、より好ましくは約350℃〜約550℃、より好ましくは約375℃〜約500℃である。
【0040】
付加的にまたは代替的に、断熱反応ゾーン内での反応条件は、約300℃以上、約325℃以上、約350℃以上、約375℃以上、約400℃以上、約425℃以上、約450℃以上、約475℃以上、約500℃以上、約525℃以上、約550℃以上、約575℃以上、約600℃以上、約625℃以上、約650℃以上、または約675℃以上の温度を含み得る。付加的にまたは代替的に、温度は約300℃以下、約325℃以下、約350℃以下、約375℃以下、約400℃以下、約425℃以下、約450℃以下、約475℃以下、約500℃以下、約525℃以下、約550℃以下、約575℃以下、約600℃以下、約625℃以下、約650℃以下、約675℃以下、または約700℃以下であってもよい。明示的に開示される温度範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約300℃〜約700℃、約325℃〜約650℃、および約450℃〜約600℃などを含む。好ましくは、温度範囲は約300℃〜約650℃、より好ましくは約325℃〜約600℃、より好ましくは約450℃〜約575℃であってもよい。
【0041】
付加的にまたは代替的に、断熱反応ゾーン内での反応条件は、約1.0psia以下、約2.0psia以下、約3.0psia以下、約4.0psia以下、約5.0psia以下、約10.0psia以下、約15.0psia以下、約20.0psia以下、約25.0psia以下、約30.0psia以下、約35.0psia以下、約40.0psia以下、約45.0psia以下、約50.0psia以下、約55.0psia以下、約60.0psia以下、約65.0psia以下、約70.0psia以下、約75.0psia以下、約80.0psia以下、約85.0psia以下、約90.0psia以下、約95.0psia以下、約100.0psia以下、約125.0psia以下、約150.0psia以下、約175.0psia以下、または約200.0psia以下の圧力を含み得る。付加的にまたは代替的に、圧力は約1.0psia以上、約2.0psia以上、約3.0psia以上、約4.0psia以上、約5.0psia以上、約10.0psia以上、約15.0psia以上、約20.0psia以上、約25.0psia以上、約30.0psia以上、約35.0psia以上、約40.0psia以上、約45.0psia以上、約50.0psia以上、約55.0psia以上、約60.0psia以上、約65.0psia以上、約70.0psia以上、約75.0psia以上、約80.0psia以上、約85.0psia以上、約90.0psia以上、約95.0psia以上、約100.0psia以上、約125.0psia以上、約150.0psia以上、または約175.0psia以上であってもよい。明示的に開示される温度および圧力の範囲と組み合わせは上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約1.0psia〜約200.0psia、約2.0psia〜約175.0psia、約3.0psia〜約150.0psiaなどを含む。好ましくは、圧力範囲は約1.0psia〜約200.0psia、より好ましくは約2.0psia〜約175.0psia、例えば約2.0psia〜約100.0psia、より好ましくは約3.0psia〜約150.0psia、例えば約3.0psia〜約50.0psiaであってもよい。
【0042】
付加的にまたは代替的に、断熱反応ゾーン全体にわたるデルタ圧力(原料入口部分の圧力から溶出物出口部分の圧力を引いた圧力)は約0.5psia以上、約1.0psia以上、約2.0psia以上、約3.0psia以上、約4.0psia以上、約5.0psia以上、約10.0psia以上、約14.0psia以上、約15.0psia以上、約20.0psia以上、約24.0psia以上、約25.0psia以上、約30.0psia以上、約35.0psia以上、約40.0psia以上、約45.0psia以上、約50.0psia以上、約55.0psia以上、約60.0psia以上、約65.0psia以上、約70.0psia以上、約75.0psia以上、約80.0psia以上、約85.0psia以上、約90.0psia以上、約95.0psia以上、約100.0psia以上、約125.0psia以上、または約150.0psia以上であってもよい。本明細書において理解されるとおり、「原料入口部分」、「入口部分」、「溶出物出口部分」および「出口部分」は入口および/または出口の内部および実質的に周囲の空間を含む。付加的にまたは代替的に、断熱反応ゾーン全体にわたるデルタ圧力(または圧力低下)(原料入口部分の圧力から溶出物出口部分の圧力を引いた圧力)は約2.0psia以下、約3.0psia以下、約4.0psia以下、約5.0psia以下、約10.0psia以下、約14.0psia以下、約15.0psia以下、約20.0psia以下、約24.0psia以下、約25.0psia以下、約30.0psia以下、約35.0psia以下、約40.0psia以下、約45.0psia以下、約50.0psia以下、約55.0psia以下、約60.0psia以下、約65.0psia以下、約70.0psia以下、約75.0psia以下、約80.0psia以下、約85.0psia以下、約90.0psia以下、約95.0psia以下、約100.0psia以下、約125.0psia以下、約150.0psia以下、約175.0psia以下、または約200.0psia以下であってもよい。明示的に開示されるデルタ圧力範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約10.0psia〜約70.0psia、約20.0psia〜約60.0psia、約30.0psia〜約50.0psiaなどを含む。
【0043】
付加的にまたは代替的に、C
1、C
2、C
3、および/またはC
4の炭化水素を含む軽質炭化水素の流れが断熱反応ゾーンに供給され得る。軽質炭化水素の流れは飽和状態および/または不飽和状態の炭化水素を含み得る。好ましくは、軽質炭化水素の流れは非断熱反応器の溶出物の流れから回収される。
【0044】
C 非断熱反応ゾーン
少なくとも1つの断熱反応ゾーンを出た後、第1の溶出物が少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに提供され、次いでシクロペンタジエン中間体および/または未転化の非環式C
5炭化水素の少なくとも一部をシクロペンタジエンを含む第2の溶出物に転化する反応条件下にある少なくとも1つの非断熱反応ゾーン内で触媒材料を含む第2の粒状材料と接触され得る。少なくとも1つの非断熱反応ゾーンは、循環流動床反応器、循環沈降床反応器、固定床反応器、環式固定床反応器、流動床反応器、燃焼管反応器(2015年11月4日に出願された、参照によって本明細書に組み込まれる米国特許出願第62/250,693号に記載のとおり)または対流加熱管反応器(2015年11月4日に出願された、参照によって本明細書に組み込まれる米国特許出願第62/250,674号に記載のとおり)であってもよい。固定床反応器は縦型固定床または横型固定床であってもよい。好ましくは、縦型固定床は軸流縦型固定床または放射流固定床である。好ましくは、横型固定床は横断流横型固定床である。さらに、循環流動床反応器は、Kunii, D., Levenspiel, O., Chapter 3 of Fluidization Engineering, 2
nd Edition, Butterworth-Heinemann, Boston, 1991およびWalas, S.M., Chapter 6 of Chemical Process Equipment, Revised 2
nd Edition, Butterworth-Heinemann, Boston, 2010に記載されているような気泡様式または乱流流動化様式にて運用され得る。
特に、少なくとも1つの非断熱反応ゾーンは燃焼管反応器または対流加熱管反応器であってもよい。
【0045】
燃焼管反応器は、炉および炉の放射部内に配置される並列反応管を含み得る。任意の既知の放射炉反応管構成を使用してもよいが、好ましくは炉は複数の並列反応管を含む。適切な炉反応管構成の例として、米国特許第5,811,065号、米国特許第5,243,122号、米国特許第4,973,778号、米国特許第2012/0060824号、および米国特許第2012/0197054号に記載の構成が挙げられ、これらの文献は参照によって本明細書に組み込まれる。
【0046】
反応管は炉内で任意の構成で配置され得る。好ましくは、反応管は縦方向に配置される結果、原料が反応管の頂部から進入し、生成物は反応器溶出物と一緒に反応管の底から出る。好ましくは、反応管は放射炉を通る経路がコイル状または湾曲状ではなく直線状である(ただしコイル状または湾曲状の管を使用してもよい)。付加的に、反応管の断面は例えば円形、楕円形、長方形、および/または他の既知の形状であってもよいがこれらに限定されない。反応管は、炉の放射部内に配置される少なくとも1つのバーナーから提供される放射熱で加熱され得る。当該技術分野で既知の、天井、壁、および床装着型のバーナーなど、任意の種類のバーナーが使用され得る。好ましくは、バーナーは、より高い熱流束を反応管の入口付近に提供し、より低い熱流束を反応管の出口付近に提供するよう配置され得る。反応管が縦方向に配置される場合、バーナーは好ましくは反応管の頂部入口付近に配置され、火炎を管の長さに沿って下向きに燃焼させる。バーナーを縦方向反応管の頂部付近に向け、下向きに燃焼させると、例えば反応熱を提供するために、より高い加熱が望ましい、反応管入口(頂部)付近の熱流束が高くなることに加え、原料を所望の反応温度にまで加熱するために必要な顕熱ももたらされる。
炉は、所望の温度より高い温度、例えば所与の触媒、作動圧力および滞留時間について望ましい転化条件温度範囲を超えると発生する望ましくないコークス化および/または分解を促進する温度を避けるために、より低い熱流束が望ましい場合、反応管の出口部分からのバーナー火炎の放射の少なくとも一部を阻止するよう配置される、1つまたは複数の遮蔽物を含んでもよい。反応管が縦方向に配置され、バーナーが下向きに燃焼する場合、反応管の底部からの火炎放射の少なくとも一部を阻止するよう、少なくとも1つの遮蔽物を配置してもよい。好ましくは、遮蔽物はバーナーによって生じる排煙を炉の放射部から遠ざける方向に誘導する役割を果たす排煙ダクトであってもよい。
【0047】
付加的に、反応管は触媒材料を含む粒状材料を含む。粒状材料は反応管の内側表面にコーティングされるか、または反応管内の粒状材料の固定床の一部であってもよい。好ましくは、反応管は粒状材料の固定床を含む。反応管の固定床の適切な充填方法または設計方法の例として米国特許第8,178,075号および国際公開第2014/053553号が挙げられ、これらの文献は参照によって全体が本明細書に組み込まれる。反応管は、粒状材料を支持し、および/または反応管内の圧力低下を低減するための、同心シェルなど少なくとも1つの内部構造を含み得る。付加的にまたは代替的に、反応管は、反応管内に配置され放射方向の混合を提供する混合用内部構造を含み得る。混合用内部構造は、粒状材料の床内に配置されるか、あるいは反応管において2つ以上の粒状材料ゾーンを分離する部分に配置され得る。付加的にまたは代替的に、反応管は内側または外側の表面に、管の壁から触媒組成物への伝熱を促進するフィンまたは輪郭を含み得る。フィンまたは輪郭は、より高い熱流束を反応管の入口付近に提供し、より低い熱流束を反応管の出口付近に提供するよう配置され得る。適切な内部構造の例として複数のバッフル、シェッド、トレイ、チューブ、ロッド、フィン、輪郭および/または分配装置が挙げられる。これらの内部構造を触媒でコーティングしてもよい。適切な内部構造は金属製またはセラミック製であってもよい。好適なセラミックは熱伝導率が高いもの、例えば炭化ケイ素、窒化アルミニウム、炭化ホウ素、および窒化ケイ素である。好ましくは、反応管は原料が触媒組成物と接触している間、反応器の入口から出口にかけて測定される圧力低下が20psi未満、より好ましくは5psi未満である。
【0048】
付加的にまたは代替的に、炉は放射部、対流部、および排煙煙突を含み得る。高温の排煙が炉の放射部内で少なくとも1つのバーナーによって生じ、対流部を通って大気に向かって誘導され、排煙煙突から出てもよい。排煙からの熱は、排煙からの対流によって伝達され、交換器または対流部を横断する管束を通過しながら、様々な流れ、例えば原料、水蒸気、活性化ガス、再生ガス、蒸気燃料再加熱、および/または燃焼用空気予熱などに熱を加え得る。炉の対流部は、排煙の熱を対流によって原料および/または水蒸気に伝達する、少なくとも1つの交換器または管束を格納し得る。
付加的にまたは代替的に、2つ以上の炉が存在し得る(各炉は、触媒材料を含む粒状材料を格納する並列反応管を含む放射部を含み得る)。炉の複数の放射部と流体連通する単一の対流部および排煙煙突が存在してもよい。1つまたは複数の炉が存在する場合、再加熱ガスまたは再生ガスが1つまたは複数の炉に提供され得ると同時に、非環式C
5炭化水素を含む原料は異なる1つまたは複数の炉に提供され得る。
【0049】
対流加熱管は、対流熱伝達筐体内に複数の並列反応管を含み得る。好ましくは、反応管は筐体を通る経路がコイル状または湾曲状ではなく直線状である(ただしコイル状または湾曲状の管を使用してもよい)。付加的に、反応管の断面は円形、楕円形、長方形、および/または他の既知の形状であってもよい。有利には、反応管は断面温度勾配が最小限で済むよう、断面サイズが小さい。しかし、管の断面サイズを小さくすると、所与の生成率について必要な管の数が増える。したがって、最適な管サイズ選定は好ましくは断面温度勾配の最小化と施工費用の最小化を基準に最適化される。適切な断面サイズ(すなわち円筒管の場合は直径)は1cm〜20cm、より好ましくは2cm〜15cm、最も好ましくは3cm〜10cmの範囲であってもよい。
対流加熱管反応器において、反応管は、タービンが酸素を含む圧縮気体と一緒に燃料ガスを燃焼させることによって生じるタービン排気流によって加熱され得る。他の態様において、反応管は、燃料電池、炉、ボイラー、または過剰空気燃焼装置の内部での燃焼による高温気体の生成に伴う対流によって加熱され得る。ただし、他にも利点がある中で特に力が共生成されることから、タービン排気による反応管の加熱が好適である。
【0050】
酸素を含む圧縮気体は少なくとも1つのコンプレッサー内で圧縮され得る。好ましくは、圧縮気体は圧縮空気である。圧縮気体は、窒素の部分的分離によって酸素含有率を高めた空気を含んでもよい。当該技術分野で既知の任意のコンプレッサーおよび/またはタービンを使用してもよい。本明細書に記載の方法およびシステムでの使用に適するコンプレッサーおよびタービンの例が米国特許第7,536,863号に記載されており、この文献は参照によって本明細書に組み込まれる。好ましくは、タービンは付加的に力を生成する。タービンの力を使用して、酸素を含む圧縮気体を圧縮するコンプレッサーを駆動することができる。タービンによって生成される力で駆動され得る発電機および/または付加的なコンプレッサーが存在してもよい。発電機は電力も生成し得る。
熱はタービン排気流からの対流によって、反応管壁の外側表面に伝達され得る。反応管は筐体内で任意の構成で配置され得る。好ましくは、反応管は筐体内で原料とタービン排気の並流を提供するよう配置される。原料とタービン排気の流れは、反応管入口付近の熱流束が反応管出口付近の熱流束より高くなるよう、同一方向に流れ得る。例えば反応熱を提供するために、反応管入口付近でより高い加熱が望まれるのに加え、原料を所望の反応温度にまで加熱する熱も必要である。反応管の出口部分付近では、所望の温度より高い温度、例えば例えば所与の触媒、作動圧力、および/または滞留時間について望ましい転化条件温度範囲を超えると発生する望ましくないコークス化および/または分解を促進する温度を避けるために、熱流束が(入口部分の熱流束量と比べ)低い状態が望ましい。
タービン排気流への付加的な熱注入を可能にする、少なくとも1つの燃焼装置が存在してもよい。付加的な熱は燃焼装置により、反応管の上流または下流のタービン排気流に提供され得る。タービン排気流からの対流による熱を反応管壁に伝達する前または伝達後にタービン排気流の温度を上昇させるため、タービン排気流内の未反応酸素と一緒に付加的な燃料ガスを燃焼させてもよい。付加的な熱注入は、当該技術分野で既知の任意の燃焼装置により、タービン排気流に提供され得る。適切な燃焼装置の例として、ダクトバーナー、補助バーナーまたは他の、排煙の補助加熱用として周知の装置が挙げられる。
【0051】
対流加熱反応管は触媒材料を含む粒状材料を含む。粒状材料は反応管の内側表面にコーティングされるか、または反応管内の粒状材料の固定床の一部であってもよい。好ましくは、反応管は粒状材料の固定床を含む。反応管の固定床の適切な充填方法または設計方法の例として米国特許第8,178,075号が挙げられ、この文献は参照によって全体が本明細書に組み込まれる。反応管は、粒状材料を支持し、および/または反応管内の圧力低下を低減するための、同心シェルなど少なくとも1つの内部構造を含み得る。反応管は、反応管内に配置され放射方向の混合を提供する混合用内部構造を含み得る。混合用内部構造は、粒状材料の床内に配置されるか、あるいは反応管において2つ以上の粒状材料ゾーンを分離する部分に配置され得る。反応管は内側または外側の表面に、管の壁から粒状材料への伝熱を促進するフィンまたは輪郭を含み得る。フィンまたは輪郭は、反応管出口付近の熱流束より高い熱流束を入口付近に提供するよう配置され得る。適切な内部構造の例として複数のバッフル、シェッド、トレイ、チューブ、ロッド、フィン、輪郭および/または分配装置が挙げられる。これらの内部構造を触媒でコーティングしてもよい。適切な内部構造は金属製またはセラミック製であってもよい。好適なセラミックは熱伝導率が高いもの、例えば炭化ケイ素、窒化アルミニウム、炭化ホウ素、および窒化ケイ素である。好ましくは、反応管は原料が触媒組成物と接触している間、反応器の入口から出口にかけて測定される圧力低下が20psi未満、より好ましくは5psi未満である。
【0052】
付加的にまたは代替的に、タービン排気からの対流による付加的な熱量を他の流れ、例えば活性化ガス、再生ガス、(反応管に進入する前の)原料、燃料ガス、酸素を含む気体の流れ(例えば圧縮気体の流れ)、および/または水蒸気に伝達するための伝熱手段が存在し得る。付加的な伝熱手段は、当該技術分野で既知の適切な任意の伝熱手段であってもよい。適切な伝熱手段の例として熱交換器管束が挙げられる。伝熱手段は反応管筐体内において、タービン排気からの熱が反応管に伝わる前または伝達後にタービン排気から付加的な熱が伝達されるよう配置され得る。
付加的にまたは代替的に、対流伝熱筐体内に複数の並列反応管が存在し得る。例えば、複数の筐体が存在し、粒状材料を格納する複数の並列反応管を各筐体が含み得る。複数の反応管それぞれへのタービン排気の流動を制御する手段も存在し得る。適切な流動制御手段の例として、制御弁、バッフル、ルーバー、ダンパー、および/または導管が挙げられる。タービン排気の少なくとも一部を反応管から遠ざけるか、または反応管の周囲に迂回させ、タービン排気を他の熱回収装置または排気煙突へと誘導する能力も存在し得る。排ガスの消音器および洗浄器など補助機器も存在し得る。
【0053】
付加的にまたは代替的に、少なくとも1つの非断熱反応ゾーンは少なくとも1つの第1の非断熱反応ゾーン、1つの第2の非断熱反応ゾーン、1つの第3の非断熱反応ゾーン、1つの第4の非断熱反応ゾーン、1つの第5の非断熱反応ゾーン、1つの第6の非断熱反応ゾーン、1つの第7の非断熱反応ゾーン、および/または1つの第8の非断熱反応ゾーンなどを含み得る。本明細書において理解されるとおり、非断熱反応ゾーンはそれぞれ個別の反応器であるか、または1つの非断熱反応器が1つまたは複数の非断熱反応ゾーンを含み得る。好ましくは、反応器システムは1〜20の非断熱反応ゾーン、より好ましくは1〜15の非断熱反応ゾーン、より好ましくは1〜10の非断熱反応ゾーン、より好ましくは1〜8の非断熱反応ゾーンを含む。複数の非断熱反応ゾーンが存在する場合、これらの非断熱反応ゾーンは任意の適切な構成、例えば直列または並列に配列され、併せて上述のような1つまたは複数の断熱反応ゾーンが存在し得る。個々の非断熱反応ゾーンは独立的に、循環流動床反応器、循環沈降床反応器、固定床反応器、環式固定床反応器、流動床反応器、燃焼管反応器、または対流加熱管反応器であってもよい。付加的にまたは代替的に、本明細書に記載の方法はさらに、部分的に転化された原料の大部分を第1の非断熱反応ゾーンから第2の非断熱反応ゾーンへと移動させるステップ、および/または粒状材料の大部分を第2の非断熱反応ゾーンから第1の非断熱反応ゾーンへと移動させるステップをも含み得る。本明細書で使用されるとき、「大部分」は、部分的に転化された原料および粒状材料の過半数、例えば少なくとも約50.0質量%、少なくとも約60.0質量%、少なくとも約70.0質量%、少なくとも約80.0質量%、少なくとも約90.0質量%、少なくとも約95.0質量%、少なくとも約99.0質量%、および少なくとも約100.0質量%の部分を指す。
【0054】
非断熱反応ゾーンは、第1の粒状材料を支持し、原料を均一に分配し、炭化水素生成物を収集し、および/または反応ゾーン内の圧力低下を低減するための、少なくとも1つの内部構造を含み得る。例えば、非断熱反応ゾーンが縦型固定床である場合、1つまたは複数の内部構造、例えば粒状材料を格納および支持するための透過性同心シェルが反応ゾーン内に含まれてもよく、原料は、実質的に開放状態の、反応ゾーンの中心軸部分に供給され、粒状材料の上方で放射状に流れ得る。付加的にまたは代替的に、非断熱反応ゾーンは少なくとも1つの内部構造、好ましくは複数(例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、30、40、50など)の内部構造を含み得る。適切な内部構造の例として複数の支持格子、保持格子、バッフル、シェッド、トレイ、チューブ、ロッド、および/または分配装置が挙げられる。
【0055】
第1の溶出物(例えばシクロペンタジエン中間体、未転化の非環式C
5炭化水素、またシクロペンタジエンであってもよい)が非断熱反応ゾーンに提供される際の温度、T
2は、約700℃以下、約675℃以下、約650℃以下、約625℃以下、約600℃以下、約575℃以下、約550℃以下、約525℃以下、約500℃以下、約475℃以下、約450℃以下、約425℃以下、約400℃以下、約375℃以下、約350℃以下、約325℃以下、約300℃以下、約275℃以下、約250℃以下、約225℃以下、または約200℃以下であってもよい。好ましくは、第1の溶出物(例えばシクロペンタジエン中間体、未転化の非環式C
5炭化水素、またシクロペンタジエンであってもよい)が非断熱反応ゾーンに進入する際の温度は約575℃以下、より好ましくは約550℃以下、より好ましくは約525℃以下、より好ましくは約500℃以下である。明示的に開示される温度範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約200℃〜約700℃、約250℃〜約600℃、約350℃〜約650℃、約375℃〜約500℃などを含む。好ましくは、第1の溶出物(例えばシクロペンタジエン中間体、未転化の非環式C
5炭化水素、またシクロペンタジエンであってもよい)が非断熱反応ゾーンに進入する際の温度は約200℃〜約700℃、より好ましくは約300℃〜約600℃、より好ましくは約400℃〜約550℃、より好ましくは約475℃〜約525℃である。第1の溶出物(例えばシクロペンタジエン中間体、未転化の非環式C
5炭化水素、またシクロペンタジエンであってもよい)を上述の温度で提供すれば、有利にはC
5炭化水素(例えば非環式C
5炭化水素)が非断熱反応ゾーン内で触媒材料の存在下で反応し得る前にC
5炭化水素の望ましくない分解を最小限に抑えることができる。
【0056】
付加的にまたは代替的に、非断熱反応ゾーンに進入する前に、第1の溶出物(例えばシクロペンタジエン中間体、未転化の非環式C
5炭化水素、またシクロペンタジエンであってもよい)は、炉の対流ゾーン内での加熱を含め、1つまたは複数の加熱装置(例えば熱交換器)によって、上述の温度にまで加熱され得る。
少なくとも1つの非断熱反応ゾーンは、第1の溶出物の少なくとも一部をシクロペンタジエンに転化する十分な反応条件下で操作される。好ましくは、第1の溶出物は約1.0〜約1000.0hr
-1の範囲の重量空間速度(WHSV、非環式C
5炭化水素の質量/触媒の質量/毎時)にて、非断熱反応ゾーンに供給され得る。WHSVの範囲は、約1.0〜約900.0hr
-1、約1.0〜約800.0hr
-1、約1.0〜約700.0hr
-1、約1.0〜約600.0hr
-1、約1.0〜約500.0hr
-1、約1.0〜約400.0hr
-1、約1.0〜約300.0hr
-1、約1.0〜約200.0hr
-1、約1.0〜約100.0hr
-1、約1.0〜約90.0hr
-1、約1.0〜約80.0hr
-1、約1.0〜約70.0hr
-1、約1.0〜約60.0hr
-1、約1.0〜約50.0hr
-1、約1.0〜約40.0hr
-1、約1.0〜約30.0hr
-1、約1.0〜約20.0hr
-1、約1.0〜約10.0hr
-1、約1.0〜約5.0hr
-1、約2.0〜約1000.0hr
-1、約2.0〜約900.0hr
-1、約2.0〜約800.0hr
-1、約2.0〜約700.0hr
-1、約2.0〜約600.0hr
-1、約2.0〜約500.0hr
-1、約2.0〜約400.0hr
-1、約2.0〜約300.0hr
-1、約2.0〜約200.0hr
-1、約2.0〜約100.0hr
-1、約2.0〜約90.0hr
-1、約2.0〜約80.0hr
-1、約2.0〜約70.0hr
-1、約2.0〜約60.0hr
-1、約2.0〜約50.0hr
-1、約2.0〜約40.0hr
-1、約2.0〜約30.0hr
-1、約2.0〜約20.0hr
-1、約2.0〜約10.0hr
-1、および約2.0〜約5.0hr
-1であってもよい。好ましくは、WHSVの範囲は約1.0〜約100.0hr
-1、より好ましくは約1.0〜約60.0hr
-1、より好ましくは約2.0〜約40.0hr
-1、より好ましくは約2.0〜約20.0hr
-1である。
【0057】
付加的に、少なくとも1つの非断熱反応ゾーン内で実質的に等温の温度プロファイルまたは逆の温度プロファイルが維持されることが好ましい。本明細書で使用されるとき、少なくとも1つの非断熱反応ゾーンにおける「等温の温度プロファイル」は、少なくとも1つの非断熱反応ゾーンの温度が本質的に一定、例えば同じ温度または同じ狭い温度範囲に維持され、温度の上限と下限の差が約40℃以下、より好ましくは20℃以下であることを意味する。実質的に等温の温度プロファイルを維持することの利点は、非環式C
5炭化水素のより軽質な炭化水素(C
4-)副産物への分解の低減による、生成物収率の増加と考えられる。
【0058】
本明細書で使用されるとき、少なくとも1つの非断熱反応ゾーンにおける「逆の温度プロファイル」は、非断熱反応ゾーン入口の温度が非断熱反応ゾーン出口の温度より低いことを意味する。「逆の温度プロファイル」は、少なくとも1つの非断熱反応ゾーンにおいて、入口の温度が出口の温度より低い状態の範囲内で、非断熱反応ゾーン内のどこかの温度が入口の温度より低いことを意味する。言い換えれば、第1の溶出物(例えばシクロペンタジエン、未転化の非環式C
5炭化水素)が上方へ流れている場合、少なくとも1つの非断熱反応ゾーンの温度はこの少なくとも1つの非断熱反応ゾーンの底部から頂部にかけて上昇し得る。逆に、少なくとも1つの非断熱反応ゾーンの温度は少なくとも1つの非断熱反応ゾーンの頂部から底部にかけて低下し得る。少なくとも1つの非断熱反応ゾーン内で逆の温度プロファイルを維持すれば、有利には、触媒材料のコークス化の原因となり得る、入口部分での炭素質材料の形成を最小限に抑えることができる。逆の温度プロファイルは、少なくとも1つの非断熱反応ゾーンにおいて出口温度より低い作動温度で十分な量のH
2を生成するための十分な反応時間と長さも提供する結果、生成物出口部分での炭素質材料の形成を最小限に抑え得る。
【0059】
特に、燃焼管反応器および/または対流加熱管反応器の場合、反応管入口付近のより高い熱流束およびより低い熱流束または反応管出口付近の遮蔽物の提供に関わりなく、反応管の中心線に沿って測定した場合に実質的に等温の温度プロファイルが提供され得る。しかし、反応管内で実質的に逆の温度プロファイルを維持できるように反応管の設計を最適化することが好ましい場合もある。実質的に等温の温度プロファイルは、触媒の有効活用率の最大化および望ましくないC
4-副産物生成の最小化という利点を有する。
好ましくは、等温の温度プロファイルは、反応器入口温度が反応器出口温度と比べ約40℃以内、または約20℃以内、または約10℃以内、または約5℃以内、または同一の温度プロファイルである。代替的に、等温の温度プロファイルは、反応器入口温度が反応管出口温度の約20%以内、または約10%以内、または約5%以内、または約1%以内の温度プロファイルである。
【0060】
好ましくは、等温の温度プロファイルは、反応器内の反応ゾーンの長さに沿った温度が反応器入口温度と比べ、差が約40℃以内、または約20℃以内、または約10℃以内、または約5℃以内の温度プロファイルである。代替的に、等温の温度プロファイルは、反応器内の反応ゾーンの長さに沿った温度が反応器入口温度と比べ、差が約20%以内、または約10%以内、または約5%以内、または約1%以内の温度プロファイルである。
しかし、触媒失活率を最小限に抑えるため、反応管内で実質的に逆の温度プロファイルを維持できるように反応管の設計を最適化することが好ましい場合もある。
【0061】
燃焼管反応器、対流加熱管反応器、および/または環式固定床反応器の場合、「逆の温度プロファイル」は、反応管入口または環式固定床反応器入口の温度が反応管出口または環式固定床反応器出口の温度より低い状態の範囲内で反応管または固定床反応器の内部温度が変動するシステムを含む。「逆の温度プロファイル」はさらに、中心温度T
aを有する反応管または環式固定床反応器をも含み、反応管または環式固定床反応器に沿った任意の長さで中心線温度が温度T
bまで低下し、反応管または環式固定床反応器に沿ったさらなる長さで中心線温度が温度T
cまで上昇し、最後に反応管出口または環式固定床反応器出口の中心線温度が温度T
dまで低下し、T
c>T
d>T
a>T
bとなる。反応管入口付近で原料が最初に粒状材料と接触する部分で測定される温度が、反応管出口付近で溶出物が粒状材料との接触を脱する部分で測定される温度より低い差の範囲は、約0℃〜約200℃、好ましくは約25℃〜約150℃、より好ましくは約50℃〜約100℃であってもよい。好ましくは、管入口付近で原料が最初に粒状材料と接触する部分で測定される管中心線温度が、反応管出口付近で溶出物が粒状材料との接触を脱する部分で測定される温度より低い差の範囲は、約0℃〜約200℃、好ましくは約25℃〜約150℃、より好ましくは約50℃〜約100℃であってもよい。
【0062】
第2の溶出物(例えばシクロペンタジエン)が非断熱反応ゾーンの溶出物出口から出る際の温度は、約600℃以下、約575℃以下、約550℃以下、約525℃以下、約500℃以下、約475℃以下、約450℃以下、約425℃以下、約400℃以下、約375℃以下、約350℃以下、約325℃以下、約300℃以下、約275℃以下、約250℃以下、約225℃以下、または約200℃以下であってもよい。好ましくは、第2の溶出物(例えばシクロペンタジエン)が非断熱反応ゾーンの溶出物出口から出る際の温度は約550℃以下、より好ましくは約575℃以下、より好ましくは約600℃以下である。明示的に開示される温度範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約200℃〜約600℃、約250℃〜約575℃、約350℃〜約550℃、約375℃〜約450℃などを含む。好ましくは、第1の溶出物(例えばシクロペンタジエン、未転化の非環式C
5炭化水素)が非断熱反応ゾーンの溶出物出口から出る際の温度範囲は約200℃〜約600℃、より好ましくは約250℃〜約575℃、より好ましくは約350℃〜約550℃、より好ましくは約375℃〜約450℃である。
付加的にまたは代替的に、非断熱反応ゾーン内での反応条件は、約300℃以上、約325℃以上、約350℃以上、約375℃以上、約400℃以上、約425℃以上、約450℃以上、約475℃以上、約500℃以上、約525℃以上、約550℃以上、約575℃以上、約600℃以上、約625℃以上、約650℃以上、約675℃以上、約700℃以上、約725℃以上、約750℃以上、約775℃以上、約800℃以上、約825℃以上、約850℃以上、約875℃以上、約900℃以上、約925℃以上、約950℃以上、約975℃以上、または約1000℃以上の温度を含み得る。付加的にまたは代替的に、温度は約300℃以下、約325℃以下、約350℃以下、約375℃以下、約400℃以下、約425℃以下、約450℃以下、約475℃以下、約500℃以下、約525℃以下、約550℃以下、約575℃以下、約600℃以下、約625℃以下、約650℃以下、約675℃以下、約700℃以下、約725℃以下、約750℃以下、約775℃以下、約800℃以下、約825℃以下、約850℃以下、約875℃以下、約900℃以下、約925℃以下、約950℃以下、約975℃以下、または約1000℃以下であってもよい。明示的に開示される温度範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約300℃〜約900℃、約350℃〜約850℃、および約400℃〜約800℃などを含む。好ましくは、温度範囲は約300℃〜約900℃、より好ましくは約350℃〜約850℃、より好ましくは約400℃〜約800℃であってもよい。少なくとも1つの非断熱反応ゾーンは、内部温度を維持するための1つまたは複数の加熱装置を含んでもよい。当該技術分野で既知の適切な加熱装置の例として、燃焼管、高温伝熱流体で加熱されるコイル、電気加熱器、および/またはマイクロ波放射器が挙げられるがこれらに限定されない。本明細書で使用されるとき、「コイル」は、容器の内容物に熱を伝達するために伝熱流体が流れる経路となる、容器内に配置される構造物を指す。コイルは任意の適切な断面形状を有し、直線状、U字型、ループ状などであってもよい。
【0063】
付加的にまたは代替的に、非断熱反応ゾーン内での反応条件は、約1.0psia以下、約2.0psia以下、約3.0psia以下、約4.0psia以下、約5.0psia以下、約10.0psia以下、約15.0psia以下、約20.0psia以下、約25.0psia以下、約30.0psia以下、約35.0psia以下、約40.0psia以下、約45.0psia以下、約50.0psia以下、約55.0psia以下、約60.0psia以下、約65.0psia以下、約70.0psia以下、約75.0psia以下、約80.0psia以下、約85.0psia以下、約90.0psia以下、約95.0psia以下、約100.0psia以下、約125.0psia以下、約150.0psia以下、約175.0psia以下、または約200.0psia以下の圧力を含み得る。付加的にまたは代替的に、圧力は約1.0psia以上、約2.0psia以上、約3.0psia以上、約4.0psia以上、約5.0psia以上、約10.0psia以上、約15.0psia以上、約20.0psia以上、約25.0psia以上、約30.0psia以上、約35.0psia以上、約40.0psia以上、約45.0psia以上、約50.0psia以上、約55.0psia以上、約60.0psia以上、約65.0psia以上、約70.0psia以上、約75.0psia以上、約80.0psia以上、約85.0psia以上、約90.0psia以上、約95.0psia以上、約100.0psia以上、約125.0psia以上、約150.0psia以上、または約175.0psia以上であってもよい。明示的に開示される温度および圧力の範囲と組み合わせは上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約1.0psia〜約200.0psia、約2.0psia〜約175.0psia、約3.0psia〜約150.0psiaなどを含む。好ましくは、圧力範囲は約1.0psia〜約200.0psia、より好ましくは約2.0psia〜約175.0psia、例えば約2.0psia〜約100.0psia、より好ましくは約3.0psia〜約150.0psia、例えば約3.0psia〜約50psiaであってもよい。
【0064】
付加的にまたは代替的に、非断熱反応ゾーン全体にわたるデルタ圧力(第1の溶出物入口部分の圧力から第2の溶出物出口部分の圧力を引いた圧力)は約0.5psia以上、約1.0psia以上、約2.0psia以上、約3.0psia以上、約4.0psia以上、約5.0psia以上、約10.0psia以上、約14.0psia以上、約15.0psia以上、約20.0psia以上、約24.0psia以上、約25.0psia以上、約30.0psia以上、約35.0psia以上、約40.0psia以上、約45.0psia以上、約50.0psia以上、約55.0psia以上、約60.0psia以上、約65.0psia以上、約70.0psia以上、約75.0psia以上、約80.0psia以上、約85.0psia以上、約90.0psia以上、約95.0psia以上、約100.0psia以上、約125.0psia以上、または約150.0psia以上であってもよい。本明細書において理解されるとおり、「第1の溶出物入口部分」および「第2の溶出物出口部分」は入口および/または出口の内部および実質的に周囲の空間を含む。付加的にまたは代替的に、非断熱反応ゾーン全体にわたるデルタ圧力(または圧力低下)(第1の溶出物入口部分の圧力から第2の溶出物出口部分の圧力を引いた圧力)は約2.0psia以下、約3.0psia以下、約4.0psia以下、約5.0psia以下、約10.0psia以下、約14.0psia以下、約15.0psia以下、約20.0psia以下、約24.0psia以下、約25.0psia以下、約30.0psia以下、約35.0psia以下、約40.0psia以下、約45.0psia以下、約50.0psia以下、約55.0psia以下、約60.0psia以下、約65.0psia以下、約70.0psia以下、約75.0psia以下、約80.0psia以下、約85.0psia以下、約90.0psia以下、約95.0psia以下、約100.0psia以下、約125.0psia以下、約150.0psia以下、約175.0psia以下、または約200.0psia以下であってもよい。明示的に開示されるデルタ圧力範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約10.0psia〜約70.0psia、約20.0psia〜約60.0psia、約30.0psia〜約50.0psiaなどを含む。
【0065】
有利には、少なくとも1つの非断熱反応ゾーンの熱負荷は、断熱反応ゾーンが存在しない方法と比較して、生成されるシクロペンタジエン1単位につき約2.0%、約3.0%、約4.0%、約5.0%、約6.0%、約7.0%、約8.0%、約9.0%、約10.0%、約15.0%、約20%、または約25.0%低減され得る。本明細書において理解されるとおり、「熱負荷」は、非断熱反応ゾーンの入口と出口との間で反応のΔHおよび顕熱温度変化のΔHの両方を提供するために原料および溶出物(すなわち反応物および生成物)に伝達される熱エネルギーの正味数量を指す。好ましくは、少なくとも1つの非断熱反応ゾーンの熱負荷は、断熱反応ゾーンが存在しない方法と比較して、生成されるシクロペンタジエン1単位につき約3.0%、約10.0%、約15.0%、約20%、または約25.0%低減され得る。好ましくは、少なくとも1つの非断熱反応ゾーンの熱負荷は、断熱反応ゾーンが存在しない方法と比較して、生成されるシクロペンタジエン1単位につき約2.0%〜約25.0%、約4.0%〜約15.0%、または約6.0%〜約10.0%低減され得る。
【0066】
付加的にまたは代替的に、水素(H
2)を含む流れが断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンに供給され得る。そのような流れは、反応システムにおける従前領域で生成される水素に加わる形で供給される補助的な水素を含み得る。水素の流れは、断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンにおける粒状材料表面でのコークス材料生成の最小化および/または粒状材料の流動化のために、断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンに導入され得る。水素を含むそのような流れは、軽質炭化水素(例えばC
1−C
4)を含有し得る。好ましくは、水素を含む流れは酸素を実質的に含まない、例えば含有率が約1.0質量%未満、約0.1質量%未満、約0.01質量%未満、約0.001質量%未満、約0.0001質量%未満、約0.00001質量%未満などである。
【0067】
付加的にまたは代替的に、C
1、C
2、C
3および/またはC
4の炭化水素を含む軽質炭化水素の流れが断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンに供給され得る。軽質炭化水素の流れは飽和状態および/または不飽和状態のC
1−C
4炭化水素を含み得る。そのような流れは、反応システムにおける従前領域で生成される軽質炭化水素に加わる形で供給される補助的な軽質炭化水素を含み得る。軽質炭化水素の流れは、総圧力が大気圧より高い状態を維持しながら、C
5炭化水素分圧と水素分圧が組み合わさる第2の溶出物の流れの総圧力が大気圧より低くなるよう、断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンに導入され得る。好ましくは、軽質炭化水素の流れは、付加的な熱容量を提供し、断熱反応ゾーン内のC
5炭化水素分圧を低減するよう、断熱反応ゾーンに供給される。付加的にまたは代替的に、軽質炭化水素の流れは水素を含有し得る。好ましくは、軽質炭化水素は非断熱反応器の溶出物の流れから回収される。
【0068】
D 粒状材料
触媒材料(例えば触媒組成物)を含む粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)が、C
5炭化水素(例えば非環式C
5炭化水素)のシクロペンタジエンおよび/またはシクロペンタジエン中間体への転化を促進するために、断熱反応ゾーンおよび非断熱反応ゾーンに提供される。一態様において、第1の溶出物は、非断熱反応ゾーン内で第2の粒状材料の流動方向に対して向流方向に流れ得る。付加的にまたは代替的に、第1の溶出物は、非断熱反応ゾーン内で第2の粒状材料の流動方向に対して並流方向に流れ得る。第1の粒状材料と第2の粒状材料は同一であるか、または異なってもよい。
第1および/または第2の粒状材料において有用な触媒組成物の例として、細孔性結晶質メタロシリケート、例えば結晶質アルミノシリケート、結晶質フェロシリケート、または他の金属含有結晶質シリケート(金属または金属含有化合物が結晶質シリケート構造内で分散し、結晶質フレームワークの一部を構成する場合もあれば構成しない場合もあるものなど)が挙げられる。本発明における触媒組成物として有用な細孔性結晶質メタロシリケートのフレームワーク種別の例として、MWW、MFI、LTL、MOR、BEA、TON、MTW、MTT、FER、MRE、MFS、MEL、DDR、EUO、およびFAUが挙げられるがこれらに限定されない。
【0069】
本発明での使用に特に適する細孔性メタロシリケートの例として、MWW、MFI、LTL、MOR、BEA、TON、MTW、MTT、FER、MRE、MFS、MEL、DDR、EUO、およびFAUのフレームワーク種別に該当し、元素周期表の第8族、第11族および第13族に属する金属のうち1つまたは複数(好ましくはFe、Cu、Ag、Au、B、Al、Ga、および/またはInのうち1つまたは複数)が合成段階で結晶構造に組み込まれるか、または結晶化後に含浸されるものが挙げられる(例えばゼオライトベータ、モルデナイト、フォージャサイト、Zeolite L、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、ZSM−50、ZSM−57、ZSM−58、およびMCM−22ファミリー材料)。メタロシリケートは1つまたは複数の金属を含有していてもよく、例えばある材料がフェロシリケートと呼ばれる場合もあるが、大抵は少量のアルミニウムも含有することが理解される。
細孔性結晶質メタロシリケートは好ましくは12未満、または1〜12、または3〜12の拘束指数を有する。本発明において有用なアルミノシリケートは、12未満、例えば1〜12、または3〜12の拘束指数を有し、例としてゼオライトベータ、モルデナイト、フォージャサイト、Zeolite L、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、ZSM−50、ZSM−57、ZSM−58、MCM−22ファミリー材料、およびこれらのうち2つ以上の混合物が挙げられるがこれらに限定されない。好適な一実施形態において、結晶質アルミノシリケートは約3〜12の拘束指数を有し、ZSM−5である。
【0070】
ZSM−5は米国特許第3,702,886号に記載されている。ZSM−11は米国特許第3,709,979号に記載されている。ZSM−22は米国特許第5,336,478号に記載されている。ZSM−23は米国特許第4,076,842号に記載されている。ZSM−35は米国特許第4,016,245号に記載されている。ZSM−48は米国特許第4,375,573号に記載されている。ZSM−50は米国特許第4,640,829号に記載されている。ZSM−57は米国特許第4,873,067号に記載されている。ZSM−58は米国特許第4,698,217号に記載されている。拘束指数およびその判定方法は米国特許第4,016,218号に記載されている。上述の特許それぞれの全内容が参照によって本明細書に組み込まれる。
MCM−22ファミリー材料は、MCM−22、PSH−3、SSZ−25、MCM−36、MCM−49、MCM−56、ERB−1、EMM−10、EMM−10−P、EMM−12、EMM−13、UZM−8、UZM−8HS、ITQ−1、ITQ−2、ITQ−30、およびこれらのうち2つ以上の混合物からなる群から選択される。
【0071】
MCM−22ファミリー材料として、MCM−22(米国特許第4,954,325号に記載)、PSH−3(米国特許第4,439,409号に記載)、SSZ−25(米国特許第4,826,667)号に記載、ERB−1(欧州特許第0293032号に記載)、ITQ−1(米国特許第6,077,498号に記載)、ITQ−2(国際公開第97/17290号に記載)、MCM−36(米国特許第5,250,277号に記載)、MCM−49(米国特許第5,236,575号に記載)、MCM−56(米国特許第5,362,697号に記載)、およびこれらのうち2つ以上の混合物が挙げられる。MCM−22ファミリーに含まれる関連ゼオライトはUZM−8(米国特許第6,756,030号に記載)およびUZM−8HS(米国特許第7,713,513号に記載)であり、これらはいずれもMCM−22ファミリーの分子篩としての使用にも適する。
【0072】
1つまたは複数の実施形態において、結晶質メタロシリケートのSi/Mモル比(Mは第8族、第11族、または第13族の金属である)は約3超、または約25超、または約50超、または約100超、または約400超、あるいは約100〜約2,000の、または約100〜約1,500、または約50〜約2,000、または約50〜1,200の範囲である。
1つまたは複数の実施形態において、結晶質アルミノシリケートのSiO
2/Al
2O
3モル比は約3超、または約25超、または約50超、または約100超、または約400超、あるいは約100〜約400、または約100〜約500、または約25〜2,000、または約50〜約1,500、または約100〜約1,200、または約100〜1,000の範囲である。
本発明の別の一実施形態において、細孔性結晶質メタロシリケート(アルミノシリケートなど)は第10族の金属または金属化合物と組み合わされるか、あるいは1つ、2つ、3つ、または4つ以上の第1族、第2族、または第11族の金属または金属化合物と組み合わされてもよい。
1つまたは複数の実施形態において、第10族金属はNi、Pd、およびPtを含むか、またはこれらからなる群から選択され、好ましくはPtである。前記触媒組成物における第10族金属含有率は、触媒組成物の質量に基づき、少なくとも0.005質量%である。1つまたは複数の実施形態において、第10族金属含有率は、触媒組成物の質量に基づき、約0.005質量%〜約10質量%、または約0.005質量%〜約1.5質量%の範囲である。
【0073】
1つまたは複数の実施形態において、第1族アルカリ金属はLi、Na、K、Rb、Cs、およびこれらのうち2つ以上の混合物を含むか、またはこれらからなる群から選択され、好ましくはNaである。
1つまたは複数の実施形態において、第2族アルカリ土類金属はBe、Mg、Ca、Sr、Ba、およびこれらのうち2つ以上の混合物からなる群から選択される。
1つまたは複数の実施形態において、第1族アルカリ金属が酸化物として存在し、金属はLi、Na、K、Rb、Cs、およびこれらのうち2つ以上の混合物からなる群から選択される。1つまたは複数の実施形態において、第2族アルカリ土類金属が酸化物として存在し、金属はBe、マグネシウム、カルシウム、Sr、Ba、およびこれらのうち2つ以上の混合物からなる群から選択される。1つまたは複数の実施形態において、第1族アルカリ金属が酸化物として存在し、金属はLi、Na、K、Rb、Cs、およびこれらのうち2つ以上の混合物からなる群から選択され、また第2族アルカリ土類金属が酸化物として存在し、金属はBe、マグネシウム、カルシウム、Sr、Ba、およびこれらのうち2つ以上の混合物からなる群から選択される。
【0074】
1つまたは複数の実施形態において、第11族金属は銀、金、銅、好ましくは銀または銅を含むか、またはこれらからなる群から選択される。前記触媒組成物における第11族金属含有率は、触媒組成物の質量に基づき、少なくとも0.005質量%である。1つまたは複数の実施形態において、第11族金属含有率は、触媒組成物の質量に基づき、約0.005質量%〜約10質量%、または約0.005質量%〜約1.5質量%の範囲である。
1つまたは複数の実施形態において、触媒組成物のアルファ値(第10族金属、好ましくは白金を添加する前に測定)は25未満、または15未満、あるいは1〜25、または1.1〜15の範囲である。アルファ値は米国特許第3,354,078号、The Journal of Catalysis, v.4, p.527 (1965); v.6, p.278 (1966); and v.61, p.395 (1980)に記載のとおり、538℃の定温と、The Journal of Catalysis, v.61 , p.395, (1980)に詳しく記載されている可変流速を使用して判定される。
【0075】
アルミノシリケートの1つまたは複数の実施形態において、前記第1族アルカリ金属対Alのモル比は少なくとも約0.5、または約0.5〜約3の範囲、好ましくは少なくとも約1、より好ましくは少なくとも約2である。
アルミノシリケートの1つまたは複数の実施形態において、前記第2族アルカリ土類金属対Alのモル比は少なくとも約0.5、または約0.5〜約3の範囲、好ましくは少なくとも約1、より好ましくは少なくとも約2である。
1つまたは複数の実施形態において、前記第11族金属対第10族金属のモル比は少なくとも約0.1、または約0.1〜約10の範囲、好ましくは少なくとも約0.5、より好ましくは少なくとも約1である。1つまたは複数の実施形態において、第11族アルカリ土類金属が酸化物として存在し、金属は金、銀、銅、およびこれらのうち2つ以上の混合物からなる群から選択される。
1つまたは複数の実施形態において、本発明の触媒組成物を使用すると、n−ペンタン含有原料に等モルのH
2を添加し、温度が約550℃〜約600℃の範囲、n−ペンタン分圧が3〜10psiaの範囲、およびn−ペンタンの重量空間速度が10〜20hr
-1である非環式C
5化合物の転化条件下にて、少なくとも約70%、または少なくとも約75%、または少なくとも約80%、または約60%〜約80%の範囲の前記非環式C
5原料の転化が可能となる。
1つまたは複数の実施形態において、本発明の触媒組成物のうちいずれか1つを使用すると、n−ペンタン含有原料に等モルのH
2を添加したもの、約550℃〜約600℃の温度範囲、3〜10psiaの範囲のn−ペンタン分圧、および10〜20hr
-1の範囲のn−ペンタンの重量空間速度を含む非環式C
5化合物の転化条件下にて、環式C
5化合物に対する炭素選択率は少なくとも約30%、または少なくとも約40%、または少なくとも約50%、または約30%〜約80%の範囲となる。
【0076】
1つまたは複数の実施形態において、本発明の触媒組成物のうちいずれか1つを使用すると、n−ペンタン含有原料に等モルのH
2を添加したもの、約550℃〜約600℃の温度範囲、3〜10psiaの範囲のn−ペンタン分圧、および10〜20hr
-1の範囲のn−ペンタンの重量空間速度を含む非環式C
5化合物の転化条件下にて、シクロペンタジエンに対する炭素選択率は少なくとも約30%、または少なくとも約40%、または少なくとも約50%、または約30%〜約80%の範囲となる。
本発明の触媒組成物は、耐摩耗性を持たせ、また炭化水素転化用途での使用中に曝露されることになる条件の苛酷度に対する耐性を高めるために、マトリクス材料またはバインダー材料と組み合わされ得る。複合組成物は、マトリクス(バインダー)と本発明の材料の合計質量に基づき、本発明の材料を1〜99質量%含有し得る。微結晶材料とマトリクスの相対比率は幅広く変動し得、結晶含有率は複合材料の約1〜約90質量%、より普通には、特に複合材料がビード、押し出し成形物、錠剤、油滴形成粒子、吹き付け乾燥粒子などの形態で調製される場合は約2〜約80質量%である。
本発明の方法において触媒組成物を使用中、触媒組成物の表面にコークスが堆積する結果、触媒組成物が触媒活性の一部を失い、失活状態となり得る。失活状態の触媒組成物は、触媒組成物表面のコークスに対する酸素含有ガスによる高圧水素処理および燃焼を含む従来の技法によって再生され得る。
【0077】
付加的な適切な触媒組成物は第6族金属、第9族または第10族金属のうち1つまたは複数を無機担体上に含み、また第1族アルカリ金属、第2族アルカリ土類金属、および/または第11族金属のうち1つまたは複数を含んでもよい。第6族金属はCr、Mo、およびWを含むか、またはこれらからなる群から選択される。第9族金属はCo、Rh、およびIrを含むか、またはこれらからなる群から選択される。第10族金属はNi、Pd、およびPtを含むか、またはこれらからなる群から選択され、好ましくはPtである。無機担体は本明細書に記載のゼオライト、シリコアルミノリン酸塩(すなわちSAPO)、アルミノリン酸塩(すなわちALPO)、金属アルミノリン酸塩(すなわちMeAPO)、シリカ、ジルコニア、チタニア、アルミナ、マグネシア、セリア、イットリア、粘土、マグネシウムハイドロタルサイト、アルミン酸カルシウム、アルミン酸亜鉛、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。MeAPOにおける金属(Me)の例としてCo、Fe、Mg、Mn、およびZnが挙げられるがこれらに限定されない。1つまたは複数の実施形態において、第1族アルカリ金属はLi、Na、K、Rb、Cs、およびこれらのうち2つ以上の混合物を含むか、またはこれらからなる群から選択され、好ましくはNaである。1つまたは複数の実施形態において、第2族アルカリ土類金属はBe、Mg、Ca、Sr、Ba、およびこれらのうち2つ以上の混合物からなる群から選択される。1つまたは複数の実施形態において、第11族金属は銀、金、銅、好ましくは銀または銅を含むか、またはこれらからなる群から選択される。
【0078】
有用な触媒組成物は結晶質アルミノシリケートまたはフェロシリケートを含み、これを1つ、2つ、または3つ以上の付加的な金属または金属化合物と組み合わせてもよい。好適な組み合わせの例として、
1)結晶質アルミノシリケート(ZSM−5またはZeolite L)と第10族金属(Ptなど)、第1族アルカリ金属(ナトリウムまたはカリウムなど)、および/または第2族アルカリ土類金属の組み合わせ、
2)結晶質アルミノシリケート(ZSM−5またはZeolite L)と第10族金属(Ptなど)、第1族アルカリ金属(ナトリウムまたはカリウムなど)の組み合わせ、
3)結晶質アルミノシリケート(フェロシリケートまたは鉄処理されたZSM−5)と第10族金属(Ptなど)、第1族アルカリ金属(ナトリウムまたはカリウムなど)の組み合わせ、
4)結晶質メタロシリケート(Zeolite L)と第10族金属(Ptなど)および第1族アルカリ金属(カリウムなど)の組み合わせ、および
5)結晶質アルミノシリケート(ZSM−5など)と第10族金属(Ptなど)、第1族アルカリ金属(ナトリウムなど)、および第11族金属(銀または銅など)
が挙げられる。
【0079】
別の有用な触媒組成物は第10族金属(Ni、Pd、およびPt、好ましくはPt)をシリカ(例えば二酸化ケイ素)上に担持させ、これを第1族アルカリ金属ケイ酸塩(Li、Na、K、Rb、および/またはCsのケイ酸塩など)および/または第2族アルカリ土類金属ケイ酸塩(Mg、Ca、Sr、および/またはBaのケイ酸塩など)、好ましくはケイ酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カルシウム、および/またはケイ酸マグネシウム、好ましくはケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムで修飾したものである。触媒組成物における第10族金属含有率は、触媒組成物の質量に基づき、少なくとも0.005質量%、好ましくは約0.005質量%〜約10質量%、または約0.005質量%〜約1.5質量%である。シリカ(SiO
2)は、典型的に触媒担体として使用されている任意のシリカ、例えばDAVISIL 646(Sigma Aldrich社製)、Davison 952、DAVISON 948またはDavison 955(W.R.Grace and CompanyのDavison Chemical Division製)の商標名で市販されているものなどであってもよい。
【0080】
付加的にまたは代替的に、第1の触媒材料は、非環式C
5供給物の脱水素を実行する能力を有するが環化を実行する能力をほとんどまたは全く有しない触媒であってもよい。そのような第1の触媒材料の例として、還元状態、酸化状態、炭化状態、窒化状態、および/または硫化状態にある1つまたは複数の第6族〜第12族の金属を、難溶性の無機担体、例えばシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、セリア、アルミノシリケート(非晶質および細孔性の両方)、他のメタロシリケート(非晶質および細孔性の両方)、アルミン酸塩(例えばアルミニウムハイドロタルサイト)、ペロブスカイト、SAPO、ALPOおよびMAPOなどに担持させたものが挙げられる。好ましくは、前記第1の触媒は、C
5からC
4-への分解を最小限に抑えるよう、酸性部位分解または金属部位分解を促進する傾向が低い。
触媒組成物の形状および設計は、好ましくは圧力低下を最小限に抑え、伝熱を増やし、使用中の質量輸送現象を最小限に抑えるよう構成される。触媒組成物は、反応器に無作為に装填される粒子状に形成されるか、または反応器内部の構造化触媒形状であってもよい。
【0081】
適切な触媒粒子の形状および設計は国際公開第2014/053553号に記載されており、この文献は参照によって全体が本明細書に組み込まれる。触媒組成物は直径2mm〜20mmの押し出し成形物であってもよい。触媒組成物の断面は1つまたは複数の凸部および/または凹部を有する形状であってもよい。付加的に、触媒組成物の凸部および/または凹部は螺旋状であってもよい。触媒組成物は直径2mm〜20mmの押し出し成形物であってもよく、触媒組成物の断面は1つまたは複数の凸部および/または凹部を有する形状であってもよく、触媒組成物の凸部および/または凹部は螺旋状であってもよい。形状には空隙率を増やし質量伝達を改善するよう、穴または穿孔があってもよい。
構造化触媒形状の例として、反応器の内壁表面および/または他の成形無機担体構造の表面への触媒コーティングが挙げられる。適切な成形無機担体構造は金属製またはセラミック製であってもよい。好適なセラミックは熱伝導率が高いもの、例えば炭化ケイ素、窒化アルミニウム、炭化ホウ素、および窒化ケイ素である。適切な成形無機担体構造は、押し出し成形セラミックモノリスおよび押し出し成形または圧延の金属モノリスなど、秩序構造であってもよい。多くの場合、適切な成形無機担体構造はセラミックまたは金属の発泡体および3D印刷構造をも含み得る。活性触媒のコーティングを、ウォッシュコーティングまたは他の当該技術分野で既知の手段を介して担体構造に塗布してもよい。好ましくは、コーティング厚さは1,000μm未満、より好ましくは500μm未満、最も好ましくは100〜300μmである。
【0082】
固定床反応器(燃焼管、対流管、および循環)の場合、凸型、凹型、螺旋状などの粒子形状が特に有用であり、流体床反応器の場合は球形粒子が特に有用である。固定床反応器(燃焼管、対流管、および循環)の場合、凸型、凹型、螺旋状などの粒子形状が特に有用であり、流体床反応器の場合は球形粒子が特に有用である。好ましくは、固定床(例えば環式固定床反応器、燃焼管反応器、対流加熱管反応器など)の粒子は典型的に直径2mm〜20mmの押し出し成形物であり、触媒組成物の断面は1つまたは複数の凸部および/または凹部を有する形状であってもよく、触媒組成物の凸部および/または凹部は螺旋状であってもよい。
【0083】
有用な触媒組成物について詳しくは
1)米国特許出願第62/250,675号(2015年11月4日出願)、
2)米国特許出願第62/250,681号(2015年11月4日出願)、
3)米国特許出願第62/250,688号(2015年11月4日出願)、
4)米国特許出願第62/250,695号(2015年11月4日出願)、および
5)米国特許出願第62/250,689号(2015年11月4日出願)
の出願を参照されたい(これらは参照によって本明細書に組み込まれる)。
好ましくは、粒状材料はZSM−5担持白金、Zeolite L担持白金、および/またはケイ酸塩修飾シリカ担持白金を含む。様々な態様において、第2の粒状材料はZSM−5担持白金、Zeolite L担持白金、および/またはシリカ担持白金を含み得、第1の粒状材料は第6族、第9族、および/または第10族の金属を無機担体上に担持させたものを少なくとも1つ含み得る。無機担体は、ゼオライト、SAPO、ALPO、MeAPO、シリカ、ジルコニア、チタニア、アルミナ、マグネシア、セリア、イットリア、粘土、マグネシウムハイドロタルサイト、アルミン酸カルシウム、アルミン酸亜鉛、およびこれらの組み合わせ(物理的および/または化学的組み合わせ)からなる群から選択され得る。
【0084】
粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)における触媒材料の適切な量は、約1.0質量%以下、約5.0質量%以下、約10.0質量%以下、約15.0質量%以下、約20.0質量%以下、約25.0質量%以下、約30.0質量%以下、約35.0質量%以下、約40.0質量%以下、約45.0質量%以下、約50.0質量%以下、約55.0質量%以下、約60.0質量%以下、約65.0質量%以下、約70.0質量%以下、約75.0質量%以下、約80.0質量%以下、約85.0質量%以下、約90.0質量%以下、約95.0質量%以下、約99.0質量%以下、または約100.0質量%以下であってもよい。付加的にまたは代替的に、粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)における触媒材料の量は、約1.0質量%以上、約5.0質量%以上、約10.0質量%以上、約15.0質量%以上、約20.0質量%以上、約25.0質量%以上、約30.0質量%以上、約35.0質量%以上、約40.0質量%以上、約45.0質量%以上、約50.0質量%以上、約55.0質量%以上、約60.0質量%以上、約65.0質量%以上、約70.0質量%以上、約75.0質量%以上、約80.0質量%以上、約85.0質量%以上、約90.0質量%以上、または約95.0質量%以上であってもよい。明示的に開示される範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約1.0質量%〜約100.0質量%、約5.0質量%〜約100.0質量%、約10.0質量%〜約90.0質量%、約20.0質量%〜約80.0質量%などを含む。粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)における触媒材料の量は、約1.0質量%〜約100.0質量%、より好ましくは約5.0質量%〜約100.0質量%、より好ましくは約25.0質量%〜約100.0質量%、より好ましくは約5.0質量%〜約90.0質量%、より好ましくは約10.0質量%〜約80.0質量%、より好ましくは約10.0質量%〜約75.0質量%、より好ましくは約20.0質量%〜約70.0質量%、より好ましくは約25.0質量%〜約60.0質量%、より好ましくは約30.0質量%〜約50.0質量%の範囲であってもよい。
【0085】
様々な態様において、粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)はさらに、1つまたは複数の不活性物質をも含み得る。本明細書において言及されるとき、不活性物質は、本明細書に記載の反応条件下における無視して構わない量(例えば約3%以下、約2%以下、約1%以下など)の原料、中間生成物または最終生成物の転化を促進する材料を含むと理解される。触媒材料と不活性物質は、それぞれ同じ粒子の一部として組み合わされるか、および/または別々の粒子であってもよい。付加的に、触媒材料および/または不活性物質は本質的に球形(すなわち直径収差が約20%未満、約30%未満、約40%未満、約50%未満)、円筒形または凸型であってもよい。付加的に、粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)は押し出し成形物であってもよく、その場合、断面は1つまたは複数の凸部および/または凹部を有する形状であってもよく、凸部および/または凹部は螺旋状であってもよい。好ましくは、流動床反応器、循環流動床反応器、および循環沈降床反応器における粒状材料は本質的に球形である。付加的に、粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)は、粒子間拡散制限を最小限に抑えながら圧力低下を低減するよう、内部穿孔を有する形状または他の形状であってもよい。
【0086】
粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)における不活性物質の適切な量は、約0.0質量%、約1.0質量%以上、約5.0質量%以上、約10.0質量%以上、約15.0質量%以上、約20.0質量%以上、約25.0質量%以上、約30.0質量%以上、約35.0質量%以上、約40.0質量%以上、約45.0質量%以上、約50.0質量%以上、約55.0質量%以上、約60.0質量%以上、約65.0質量%以上、約70.0質量%以上、約75.0質量%以上、約80.0質量%以上、約85.0質量%以上、約90.0質量%以上、約95質量%以上、または約99.0質量%以上であってもよい。付加的にまたは代替的に、粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)における不活性物質の量は、約1.0質量%以下、約5.0質量%以下、約10.0質量%以下、約15.0質量%以下、約20.0質量%以下、約25.0質量%以下、約30.0質量%以下、約35.0質量%以下、約40.0質量%以下、約45.0質量%以下、約50.0質量%以下、約55.0質量%以下、約60.0質量%以下、約65.0質量%以下、約70.0質量%以下、約75.0質量%以下、約80.0質量%以下、約85.0質量%以下、約90.0質量%以下、約95.0質量%以下、または約99.0質量%以下であってもよい。明示的に開示される範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約0.0質量%〜約99.0質量%、約0.0質量%〜約95.0質量%、約10.0質量%〜約90.0質量%、約20.0質量%〜約80.0質量%などを含む。好ましくは、粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)における不活性物質の量は、約0.0質量%〜約95.0質量%、より好ましくは約0.0質量%〜約90.0質量%、より好ましくは約25.0質量%〜約90.0質量%、より好ましくは約30.0質量%〜約85.0質量%、より好ましくは約30.0質量%〜約80.0質量%の範囲であってもよい。
【0087】
様々な態様において、触媒材料および/または不活性物質(別々の粒子として、またはそれぞれ同じ粒子の一部の組み合わせとして)の平均直径は、約5μm以上、約10μm以上、約20μm以上、約30μm以上、約40μm以上、約50μm以上、約100μm以上、約200μm以上、約300μm以上、約400μm以上、約500μm以上、約600μm以上、約700μm以上、約800μm以上、約900μm以上、約1000μm以上、約1100μm以上、約1200μm以上、約1300μm以上、約1400μm以上、約1500μm以上、約1600μm以上、約1700μm以上、約1800μm以上、約1900μm以上、約2000μm以上、約2100μm以上、約2200μm以上、約2300μm以上、約2400μm以上、約2500μm以上、約2600μm以上、約2700μm以上、約2800μm以上、約2900μm以上、約3000μm以上、約3100μm以上、約3200μm以上、約3300μm以上、約3400μm以上、約3500μm以上、約3600μm以上、約3700μm以上、約3800μm以上、約3900μm以上、約4000μm以上、約4100μm以上、約4200μm以上、約4300μm以上、約4400μm以上、約4500μm以上、約5000μm以上、約5500μm以上、約6000μm以上、約6500μm以上、約7000μm以上、約7500μm以上、約8000μm以上、約8500μm以上、約9000μm以上、約9500μm以上、または約10000μm以上であってもよい。付加的にまたは代替的に、触媒材料および/または不活性物質(別々の粒子として、またはそれぞれ同じ粒子の一部の組み合わせとして)の平均直径は、約5μm以下、約10μm以下、約20μm以下、約30μm以下、約40μm以下、約50μm以下、約100μm以下、約200μm以下、約300μm以下、約400μm以下、約500μm以下、約600μm以下、約700μm以下、約800μm以下、約900μm以下、約1000μm以下、約1100μm以下、約1200μm以下、約1300μm以下、約1400μm以下、約1500μm以下、約1600μm以下、約1700μm以下、約1800μm以下、約1900μm以下、約2000μm以下、約2100μm以下、約2200μm以下、約2300μm以下、約2400μm以下、約2500μm以下、約2600μm以下、約2700μm以下、約2800μm以下、約2900μm以下、約3000μm以下、約3100μm以下、約3200μm以下、約3300μm以下、約3400μm以下、約3500μm以下、約3600μm以下、約3700μm以下、約3800μm以下、約3900μm以下、約4000μm以下、約4100μm以下、約4200μm以下、約4300μm以下、約4400μm以下、約4500μm以下、約5000μm以下、約5500μm以下、約6000μm以下、約6500μm以下、約7000μm以下、約7500μm以下、約8000μm以下、約8500μm以下、約9000μm以下、約9500μm以下、または約10000μm以下であってもよい。明示的に開示される範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約10μm〜約10000μm、約50μm〜約10000μm、約100μm〜約9000μm、約200μm〜約7500μm、約200μm〜約5500μm、約100μm〜約4000μm、約100μm〜約700μmなどを含む。触媒材料および/または不活性物質(別々の粒子として、またはそれぞれ同じ粒子の一部の組み合わせとして)の平均直径は、約25μm〜約1200μm、より好ましくは約50μm〜約1000μm、より好ましくは約10μm〜約500μm、より好ましくは約30μm〜約400μm、より好ましくは約40μm〜約300μmの範囲であってもよい。
【0088】
好ましくは、循環流動床において、触媒材料および/または不活性物質(別々の粒子として、またはそれぞれ同じ粒子の一部の組み合わせとして)の平均直径は、約100μm〜約4000μm、より好ましくは約100μm〜約700μm、より好ましくは約100μm〜約600μm、より好ましくは約100μm〜約500μmの範囲であってもよい。好ましくは、循環沈降床において、触媒材料および/または不活性物質(別々の粒子として、またはそれぞれ同じ粒子の一部の組み合わせとして)の平均直径は、約1000μm〜約10000μm、より好ましくは約2000μm〜約8000μm、より好ましくは約3000μm〜約6000μm、より好ましくは約3500μm〜約4500μmの範囲であってもよい。
【0089】
好ましくは、高速流動床において、触媒材料および/または不活性物質(別々の粒子として、またはそれぞれ同じ粒子の一部の組み合わせとして)の平均直径は、約100μm〜約4000μm、より好ましくは約100μm〜約700μm、より好ましくは約100μm〜約600μm、より好ましくは約100μm〜約500μmの範囲であってもよい。好ましくは、沸騰流動床において、触媒材料および/または不活性物質(別々の粒子として、またはそれぞれ同じ粒子の一部の組み合わせとして)の平均直径は、約1000μm〜約10000μm、より好ましくは約2000μm〜約8000μm、より好ましくは約3000μm〜約6000μm、より好ましくは約3500μm〜約4500μmの範囲であってもよい。
【0090】
様々な態様において、固定床操作の場合、触媒材料および/または不活性物質(別々の粒子として、またはそれぞれ同じ粒子の一部の組み合わせとして)の平均直径は、約0.1mm以上、約0.5mm以上、約1mm以上、約2mm以上、約3mm以上、約4mm以上、約5mm以上、約6mm以上、約7mm以上、約8mm以上、約9mm以上、約10mm以上、約12mm以上、約14mm以上、約16mm以上、約18mm以上、約20mm以上、約22mm以上、約24mm以上、約26mm以上、約28mm以上、約30mm以上、約35mm以上、約40mm以上、約45mm以上、または約50mm以上であってもよい。付加的にまたは代替的に、触媒材料および/または不活性物質(別々の粒子として、またはそれぞれ同じ粒子の一部の組み合わせとして)の平均直径は、約0.1mm以下、約0.5mm以下、約1mm以下、約2mm以下、約3mm以下、約4mm以下、約5mm以下、約6mm以下、約7mm以下、約8mm以下、約9mm以下、約10mm以下、約12mm以下、約14mm以下、約16mm以下、約18mm以下、約20mm以下、約22mm以下、約24mm以下、約26mm以下、約28mm以下、約30mm以下、約35mm以下、約40mm以下、約45mm以下、または約50mm以下であってもよい。明示的に開示される温度範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約0.1mm〜約50mm、約1mm〜約35mm、約2mm〜約30mm、約3mm〜約40mmなどを含む。好ましくは、触媒材料および/または不活性物質(別々の粒子として、またはそれぞれ同じ粒子の一部の組み合わせとして)の平均直径は、約0.5mm〜約30mm、より好ましくは約1mm〜約20mm、より好ましくは約2mm〜約10mm、より好ましくは約3mm〜約8mmの範囲であってもよい。
【0091】
好ましくは、第2の粒状材料は、第1の溶出物の顕熱を上昇させるために、および/または非環式C
5炭化水素の少なくとも一部をシクロペンタジエンを含む第1の溶出物に転化するために必要な熱の少なくとも一部を、特に環式固定床および/または流動床向けに提供する。例えば、第2の粒状材料は必要な熱の約30%以上、約35%以上、約40%以上、約45%以上、約50%以上、約55%以上、約60%以上、約65%以上、約70%以上、約75%以上、約80%以上、約85%以上、約90%以上、約95%以上、または100%を提供し得る。明示的に開示される範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約30%〜約100%、約40%〜約95%、および約50%〜約90%などを含む。好ましくは、第2の粒状材料は必要な熱の約30%〜約100%、より好ましくは約50%〜約100%、より好ましくは約70%〜約100%を提供し得る。
【0092】
E 溶出物
断熱反応ゾーンから出てくる溶出物(例えば第1の溶出物)は、断熱反応ゾーン内でのC
5炭化水素(例えば非環式C
5炭化水素)の反応から生成される様々な炭化水素組成物を含み得る。炭化水素組成物は典型的に、1〜30個の炭素原子(C
1−C
30炭化水素)、1〜24個の炭素原子(C
1−C
24炭化水素)、1〜18個の炭素原子(C
1−C
18炭化水素)、1〜10個の炭素原子(C
1−C
10炭化水素)、1〜8個の炭素原子(C
1−C
8炭化水素)、および1〜6個の炭素原子(C
1−C
6炭化水素)を有する炭化水素化合物の混合物を有する。特に、溶出物(例えば第1の溶出物)はシクロペンタジエン中間体(例えばペンテン、ペンタジエン、シクロペンタン、および/またはシクロペンテン)を含む。シクロペンタジエン中間体は溶出物(例えば第1の溶出物)の炭化水素部分において約3.0質量%以上、約5.0質量%以上、約10.0質量%以上、約15.0質量%以上、約20.0%質量以上、約25.0質量%以上、約30.0質量%以上、約35.0%質量以上、または約40.0質量%以上の量で存在し得る。付加的にまたは代替的に、シクロペンタジエン中間体は溶出物(例えば第1の溶出物)の炭化水素部分において、約5.0質量%以下、約10.0%質量以下、約15.0質量%以下、約20.0質量%以下、約25.0質量%以下、約30.0質量%以下、約35.0質量%以下、約40.0質量%以下、または約45.0質量%以下の量で存在し得る。明示的に開示される範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約5.0質量%〜約40.0質量%、約10.0質量%〜約35.0質量%、約15.0質量%〜約30.0質量%、約5.0質量%〜約25.0質量%などを含む。第1の溶出物はシクロペンタジエンを含んでいてもよい。
【0093】
非断熱反応ゾーンから出てくる溶出物(例えば第2の溶出物)は、断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーン内でのC
5炭化水素(例えば非環式C
5炭化水素)の反応から生成される様々な炭化水素組成物を含み得る。炭化水素組成物は典型的に、1〜30個の炭素原子(C
1−C
30炭化水素)、1〜24個の炭素原子(C
1−C
24炭化水素)、1〜18個の炭素原子(
1−C
18炭化水素)、1〜10個の炭素原子(C
1−C
10炭化水素)、1〜8個の炭素原子(C
1−C
8炭化水素)、および1〜6個の炭素原子(C
1−C
6炭化水素)を有する炭化水素化合物の混合物を有する。特に、溶出物(例えば第2の溶出物)はシクロペンタジエンを含む。シクロペンタジエンは溶出物(例えば第2の溶出物)の炭化水素部分において約20.0質量%以上、約25.0質量%以上、約30.0質量%以上、約35.0質量%以上、または約40.0質量%以上、約45.0質量%以上、約50.0質量%以上、約55.0質量%以上、約60.0質量%以上、約65.0質量%以上、約70.0質量%以上、約75.0質量%以上、または約80.0%質量以上の量で存在し得る。付加的にまたは代替的に、シクロペンタジエンは溶出物(例えば第2の溶出物)の炭化水素部分において約20.0質量%以下、約25.0質量%以下、約30.0質量%以下、約35.0質量%以下、または約40.0質量%以下、約45.0質量%以下、約50.0質量%以下、約55.0質量%以下、約60.0質量%以下、約65.0質量%以下、約70.0質量%以下、約75.0質量%以下、約80.0%質量以下、または約85.0質量%以下の量で存在し得る。明示的に開示される範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約20.0質量%〜約85.0質量%、約30.0質量%〜約75.0質量%、約40.0質量%〜約85.0質量%、約50.0質量%〜約85.0質量%などを含む。好ましくは、シクロペンタジエンは第2の溶出物の炭化水素部分において約10.0質量%〜約85.0質量%、より好ましくは約25.0質量%〜約80.0質量%、より好ましくは約40.0質量%〜約75.0質量%の量で存在し得る。
【0094】
他の態様において、溶出物(例えば第2の溶出物)は、シクロペンタジエンの他に1つまたは複数の他のC
5炭化水素を含み得る。他のC
5炭化水素の例としてシクロペンタンおよびシクロペンテン以下が挙げられるが、これらに限定されない。他の1つまたは複数のC
5炭化水素は溶出物(例えば第2の溶出物)の炭化水素部分において約10.0質量%以上、約15.0質量%以上、約20.0質量%以上、約25.0質量%以上、または約30.0質量%以上、約35.0質量%以上、約40.0質量%以上、約45.0質量%以上、約50.0質量%以上、約55.0質量%以上、約60.0質量%以上、約65.0質量%以上、または約70.0質量%以上の量で存在し得る。付加的にまたは代替的に、他の1つまたは複数のC
5炭化水素は溶出物(例えば第2の溶出物)の炭化水素部分において、約15.0質量%以下、約20.0質量%以下、約25.0質量%以下、または約30.0質量%以下、約35.0質量%以下、約40.0質量%以下、約45.0質量%以下、約50.0質量%以下、約55.0質量%以下、約60.0質量%以下、約65.0質量%以下、または約70.0質量%以下の量で存在し得る。明示的に開示される範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約10.0質量%〜約70.0質量%、約10.0質量%〜約55.0質量%、約15.0質量%〜約60.0質量%、約25.0質量%〜約65.0質量%などを含む。好ましくは、他の1つまたは複数のC
5炭化水素は第2の溶出物の炭化水素部分において約30.0質量%〜約65.0質量%、より好ましくは約20.0質量%〜約40.0質量%、より好ましくは約10.0質量%〜約25.0質量%の量で存在し得る。
【0095】
他の態様において、溶出物(例えば第1の溶出物、第2の溶出物)は1つまたは複数の芳香族、例えば6〜30個の炭素原子、特に6〜18個の炭素原子を有する芳香族をも含み得る。1つまたは複数の芳香族は溶出物(例えば第1の溶出物、第2の溶出物)の炭化水素部分において約1.0質量%以上、約5.0質量%以上、約10.0質量%以上、約15.0質量%以上、約20.0質量%以上、約25.0質量%以上、または約30.0質量%以上、約35.0質量%以上、約40.0質量%以上、約45.0質量%以上、約50.0質量%以上、約55.0質量%以上、約60.0質量%以上、または約65.0質量%以上の量で存在し得る。付加的にまたは代替的に、1つまたは複数の芳香族は溶出物(例えば第1の溶出物、第2の溶出物)の炭化水素部分において約1.0質量%以下、約5.0質量%以下、約10.0質量%以下、約15.0質量%以下、約20.0質量%以下、約25.0質量%以下、または約30.0質量%以下、約35.0質量%以下、約40.0質量%以下、約45.0質量%以下、約50.0質量%以下、約55.0質量%以下、約60.0質量%以下、または約65.0質量%以下の量で存在し得る。明示的に開示される範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約1.0質量%〜約65.0質量%、約10.0質量%〜約50.0質量%、約15.0質量%〜約60.0質量%、約25.0質量%〜約40.0質量%などを含む。好ましくは、1つまたは複数の芳香族は第1の溶出物の炭化水素部分において約5質量%未満、好ましくは約2質量%未満、より好ましくは約1質量%未満の量で存在し得る。好ましくは、他の1つまたは複数の芳香族は第2の溶出物の炭化水素部分において約1.0質量%〜約15.0質量%、より好ましくは約1.0質量%〜約10.0質量%、より好ましくは約1.0質量%〜約5.0質量%の量で存在し得る。可能性のある溶出物処理方について詳しくは
1)米国特許出願第62/250,678号(2015年11月4日出願)、
2)米国特許出願第62/250,692号(2015年11月4日出願)、
3)米国特許出願第62/250,702号(2015年11月4日出願)、および
4)米国特許出願第62/250,708号(2015年11月4日出願)
の出願を参照されたい(これらは参照によって本明細書に組み込まれる)。
【0096】
F 溶出物の剥離/分離
様々な態様において、粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)は溶出物(例えば第1の溶出物、第2の溶出物)中において、溶出物が断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンを通過および/または出る段階で、炭化水素(例えばシクロペンタジエンおよび/またはシクロペンタジエン中間体)が同伴する状態となり得る。このように、該方法はさらに、溶出物(例えば第1の溶出物、第2の溶出物)中において炭化水素(例えばシクロペンタジエンおよび/またはシクロペンタジエン中間体)が同伴する状態となり得る粒状材料を分離するステップも含み得る。この分離は、サイクロン、フィルター、静電沈降分離装置、重液接触、および/または他の気固分離機器など、ただしこれらに限らず、少なくとも1つの反応ゾーンの内部および/または外部に存在し得る任意の適切な手段による、炭化水素(例えばシクロペンタジエンおよび/またはシクロペンタジエン中間体)からの粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)の除去を含み得る。その後、粒状材料を含まない溶出物は生成物回収システムへと移動し得る。付加的に、既知の方法を使用して、除去された粒状材料を断熱性および/または非断熱反応ゾーン、例えば断熱性および/または非断熱反応ゾーンの実質的な頂部へ戻すこともできる。
【0097】
様々な態様において、炭化水素(例えばシクロペンタジエンおよび/またはシクロペンタジエン中間体)は、粒状材料が少なくとも1つの反応ゾーンを通過および/または出る段階で、粒状材料が同伴する状態となり得る。炭化水素は粒子の表面および/または内部のほか、粒子間の間質領域にも吸着され得る。このように、該方法は溶出物中の粒状材料から炭化水素を剥離および/または分離するステップをも含み得る。この剥離および/または分離は、H
2またはメタンなどの気体による剥離、および/または他の気固分離機器など、ただしこれらに限らず、少なくとも1つの反応ゾーンの内部および/または外部に存在し得る任意の適切な手段による、粒状材料からの炭化水素(例えばシクロペンタジエンおよび/または非環式C
5炭化水素)の除去を含み得る。炭化水素レベルが低下した状態の粒状材料はその後、再加熱ゾーン、活性化ゾーン、および/または再生ゾーンへと移動し得、粒状材料から剥離された炭化水素は生成物回収システムまたは反応システムへと仕向けられ得る。
【0098】
G 活性化および再加熱
断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンで反応が発生すると、コークス材料が粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)の表面、特に触媒材料の表面に形成し、これが触媒材料の活性を低減させ得る。付加的にまたは代替的に、粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)は反応発生時に冷却し得る。
i 活性化ゾーン
様々な態様において、粒状材料は反応ゾーン(例えば断熱反応ゾーン、非断熱反応ゾーン)を通過および出てもよい。反応ゾーン(例えば断熱反応ゾーン、非断熱反応ゾーン)を出る触媒材料は「使用済み触媒材料」と呼ばれる。この使用済み触媒材料は、個々の粒子がシステム内での総老化、最後の再生からの経過時間、および/または活性化ゾーン内での時間と相対的な反応ゾーン内での滞留時間の比率が異なる可能性があることから、粒子の混合が必ずしも均一であるとは限らない。
このように、第1の粒状材料(例えば使用済み触媒材料)の少なくとも一部が断熱反応ゾーンから活性化ゾーンに移送され得、および/または第2の粒状材料(例えば使用済み触媒材料)の少なくとも一部が非断熱反応ゾーンから活性化ゾーンに移送され得る。好ましくは、活性化ゾーン内で、使用済み触媒材料は触媒材料の偶発的加熱によってのみ活性化される(すなわち堆積したコークス材料が使用済み触媒材料から増加的に除去される)。活性化ゾーン内で、使用済み触媒材料は活性化および再加熱されてもよい。好ましくは、非断熱反応ゾーンが流動床反応器、循環流動床反応器、または循環沈降床反応器である場合、第2の粒状材料は、活性化と再加熱が発生し得る活性化ゾーンに移送される。
【0099】
第1および/または第2の粒状材料(例えば使用済み触媒材料)の活性化ゾーンへの移送は、第1および/または第2の粒状材料が断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンを出た後で炭化水素を剥離および/または分離された後に発生し得る。活性化ゾーンは1つまたは複数の加熱装置を含み得、例として直接接触、加熱コイル、および/または燃焼管が挙げられるがこれらに限定されない。付加的にまたは代替的に、複数の活性化ゾーン(例えば2つの活性化ゾーン、3つの活性化ゾーン、4つの活性化ゾーンなど)が存在し得る。
様々な態様において、活性化ゾーン内で、第1および/または第2の粒状材料(例えば使用済み触媒材料)は水素の流れと接触して触媒材料表面に増加的に堆積したコークス材料の少なくとも一部を除去する結果、活性化された触媒材料および揮発性炭化水素(例としてメタンが挙げられるがこれに限定されない)を形成し得る。本明細書で使用されるとき、「増加的に堆積した」コークス材料は、触媒材料が断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンを通過する都度、触媒材料表面に堆積するコークス材料の量を指し、これは触媒材料が断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンを複数回通過する過程で触媒材料表面に堆積するコークス材料の累積量とは対照的である。好ましくは、水素の流れは、触媒材料を損傷および/または活性を低減させ得る酸素を実質的に含まない。活性化された触媒材料はその後、少なくとも1つの断熱反応ゾーンおよび/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに戻され得る。
【0100】
活性化ゾーン(すなわち粒状材料が曝露される温度)は、約400℃以上、約450℃以上、約500℃以上、約550℃以上、約600℃以上、650℃以上、約700℃以上、750℃以上、または約800℃以上の温度で操作され得る。付加的にまたは代替的に、活性化ゾーンは、約400℃以下、約450℃以下、約500℃以下、約550℃以下、約600℃以下、650℃以下、約700℃以下、750℃以下、約800℃以下、または850℃以下の温度で操作され得る。明示的に開示される温度範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約400℃〜約600℃、約450℃〜約850℃、約500℃〜約800℃などを含む。好ましくは、活性化ゾーンは、約400℃〜約800℃、より好ましくは約600℃〜約750℃、より好ましくは約550℃〜約800℃、より好ましくは約550℃〜約700℃の温度範囲で操作され得る。
【0101】
付加的にまたは代替的に、活性化ゾーンは、約1.0psia以上、約5.0psia以上、約25.0psia以上、約50.0psia以上、約75.0psia以上、約100.0psia以上、約125.0psia以上、約150.0psia以上、約175.0psia以上、約200.0psia以上、約225.0psia以上、約250.0psia以上、約275.0psia以上、または約300.0psia以上の圧力で操作され得る。付加的にまたは代替的に、活性化ゾーンは、約1.0psia以下、約5.0psia以下、約25.0psia以下、約50.0psia以下、約75.0psia以下、約100.0psia以下、約125.0psia以下、約150.0psia以下、約175.0psia以下、約200.0psia以下、約225.0psia以下、約250.0psia以下、約275.0psia以下、または約300.0psia以下の圧力で操作され得る。明示的に開示される圧力範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約1.0psia〜約300.0psia、約5.0psia〜約275.0psia、約25.0psia〜約250.0psiaなどを含む。特に、活性化ゾーンは約1psia〜約300psia、より好ましくは約5psia〜約250psia、より好ましくは約25psia〜約250psiaの範囲の圧力で操作され得る。
【0102】
好ましくは、増加的に堆積したコークス材料が活性化ゾーン内で触媒材料から除去される量は、約1.0質量%以上、約5.0質量%以上、約10.0質量%以上、約15.0質量%以上、約20.0質量%以上、約25.0質量%以上、約30.0質量%以上、約35.0質量%以上、約40.0質量%以上、約45.0質量%以上、約50.0質量%以上、約55.0質量%以上、約60.0質量%以上、約65.0質量%以上、約70.0質量%以上、約75.0質量%以上、約80.0質量%以上、約85.0質量%以上、約90.0質量%以上、約95.0質量%以上、または約100.0質量%であってもよい。好ましくは、増加的に堆積したコークス材料のうち少なくとも約10質量%、少なくとも約20質量%、少なくとも約50質量%、少なくとも約70質量%、または少なくとも約90質量%が触媒材料から除去される。付加的にまたは代替的に、増加的に堆積したコークス材料が触媒材料から除去される量は、約1.0質量%以下、約5.0質量%以下、約10.0質量%以下、約15.0質量%以下、約20.0質量%以下、約25.0質量%以下、約30.0質量%以下、約35.0質量%以下、約40.0質量%以下、約45.0質量%以下、約50.0質量%以下、約55.0質量%以下、約60.0質量%以下、約65.0質量%以下、約70.0質量%以下、約75.0質量%以下、約80.0質量%以下、約85.0質量%以下、約90.0質量%以下、約95.0質量%以下、または約100.0質量%であってもよい。明示的に開示される範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約1.0質量%〜約100.0質量%、約5.0質量%〜約95.0質量%、約10.0質量%〜約90.0質量%、約30.0質量%〜約90.0質量%などを含む。好ましくは、増加的に堆積したコークス材料のうち約1.0質量%〜約100.0質量%、より好ましくは約10.0質量%〜約100.0質量%、より好ましくは約60.0質量%〜約100.0質量%、より好ましくは約90.0質量%〜約100.0質量%の量が触媒材料から除去される。
【0103】
様々な態様において、活性化後の触媒材料の温度は、約400℃以上、約450℃以上、約500℃以上、約550℃以上、約600℃以上、650℃以上、約700℃以上、750℃以上、または約800℃以上であってもよい。付加的にまたは代替的に、活性化後の触媒材料の温度は、約400℃以下、約450℃以下、約500℃以下、約550℃以下、約600℃以下、650℃以下、約700℃以下、750℃以下、約800℃以下、または約850℃以下であってもよい。明示的に開示される温度範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約400℃〜約800℃、約450℃〜約850℃、約500℃〜約800℃などを含む。好ましくは、活性化後の触媒材料の温度は、約400℃〜約700℃、より好ましくは約500℃〜約750℃、より好ましくは約550℃〜約700℃の範囲であってもよい。
【0104】
一実施形態において、活性化ゾーンは、燃焼箱(または炉)内に配置された複数の流体床管を含み得る。燃焼箱は放射部、遮蔽物、および対流部を含み得る。H
2、CO、軽質炭化水素(C
1−C
4)、液体炭化水素(C
5−C
25)および/または重液炭化水素(C
25+)および空気を含み得る燃料は、1つまたは複数のバーナーに導入され、燃焼され得る。燃焼箱内で生成された放射熱はその後、管の壁に伝達される結果、循環中の粒状材料(例えば使用済み触媒材料)の加熱に必要な熱を提供し得る。対流部は気体の予熱および/または水蒸気の発生に使用され得る。燃焼箱は頂部または底部のいずれかから燃焼され得る。排煙は、複数の流体床管内を循環する粒状材料(例えば使用済み触媒材料)の流動方向に対して並流または向流いずれかの方向に流れ得る。付加的に、複数の流体床管内を循環する粒状材料(例えば使用済み触媒材料)の浮揚および流動化のために水素ガスが使用され得る。水素ガスは、粒状材料(例えば使用済み触媒材料)の流動方向に対して並流または向流いずれかの方向に流れ得る。
別の一実施形態において、活性化ゾーンは、筐体内に配置された複数の流体床管を含み得、管は、炉、ガスタービン、または触媒燃焼からの燃焼生成物である高温ガスによって対流加熱されるよう、高温の燃焼ガスと接触され得る。対流加熱を使用すると、粒状材料が曝露される先の膜温度が低下する結果、過熱に起因する触媒損傷の潜在性を低減し得る。高温燃焼ガスは、複数の流体床管内を循環する粒状材料(例えば使用済み触媒材料)の流動方向に対して並流または向流いずれかの方向に流れ得る。付加的に、複数の流体床管内を循環する粒状材料(例えば使用済み触媒材料)の浮揚および流動化のために水素ガスが使用され得る。水素ガスは、粒状材料(例えば使用済み触媒材料)の流動方向に対して並流または向流いずれかの方向に流れ得る。
【0105】
別の一実施形態において、活性化ゾーンは、複数の燃焼管またはコイルを備える流体床を含み得る。個々のコイルまたは燃焼管は個別にまたは共通に燃料および空気と一緒に燃焼されて放射熱を提供し得、放射熱は壁経由で流体床に伝達され得る。このように、流体床内を循環する粒状材料(例えば使用済み触媒材料)は、流体床の伝熱特性によって再加熱され得る。流体床内を循環する循環する粒状材料(例えば使用済み触媒材料)は、燃焼管内の気体の流動方向に対して並流または向流いずれかの方向に流れ得る。付加的に、各燃焼管内の排煙は再加熱ゾーンを出て、対流箱に配管接続され得る共通の加熱器に接続され、その後、原料の加熱、再加熱ゾーン内での予熱(例えば水素の流れの予熱)、および水蒸気の発生に使用され得る。コイルは、炉、ガスタービン、または触媒燃焼からの燃焼生成物である高温ガスによって管が対流加熱されるように高温の燃焼ガスを含有し得、代替的にコイルは炉など別の場所で既に加熱された伝熱媒体(例えば溶融または蒸発した金属または塩)を含有し得る。
【0106】
活性化ゾーン内の様式は、
1 気泡様式(表面気体速度が最小気泡発生速度より高いが、最小スラッギング速度より未満である)、
2 スラッギング様式(表面気体速度が最小スラッギング速度より高いが、スチュワート基準などスラッギング発生基準内の管の直径および長さでの乱流流動化移行速度未満である(Kunii, D., Levenspiel, O., Chapter 3 of Fluidization Engineering, 2
nd Edition, Butterworth-Heinemann, Boston, 1991およびWalas, S.M., Chapter 6 of Chemical Process Equipment, Revised 2
nd Edition, Butterworth-Heinemann, Boston, 2010に記載のとおり))、
3 乱流流動化移行様式(表面気体速度が乱流流動化移行速度より高いが、高速流動化速度未満である)、または
4 高速流動化様式(表面気体速度が高速流動化速度より高い)
であってもよい。
好ましくは、活性化ゾーンは様式1または2で操作される結果、流体床内での水素の使用を最小化し、コークス除去のための触媒材料滞留時間を最大化し、および/または伝熱特性を改善し得る。
【0107】
別の一実施形態において、活性化ゾーン内で、粒状材料(例えば使用済み触媒材料)は、流体床管内での加熱または燃焼管またはコイルによる加熱とは対照的に、炉など別の装置内で既に加熱され、コークス除去に効果的となり得る高温ガス(すなわちH
2)または少なくとも付加的なコークス堆積という結果に至らない高温ガス(例えばメタン)の流れと直接接触によって再加熱され得る。
付加的にまたは代替的に、活性化後の触媒材料は、サイクロンなど、ただしこれに限らず、任意の適切な手段によって、活性化ゾーンの内部または外部で1回または複数の分離ステップにおいて水素ガスおよび/または揮発性炭化水素から分離され得る。
付加的にまたは代替的に、少なくとも1つの断熱反応ゾーンおよび/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに進入する前に、少なくとも1つの断熱反応ゾーン、少なくとも1つの非断熱反応ゾーン、および/または活性化ゾーンに、新しい粒状材料が直接提供され得る。
ii 再加熱間隔
様々な態様において、粒状材料が反応ゾーン(例えば断熱反応ゾーン、非断熱反応ゾーン)を通過しない場合、粒状材料は反応ゾーン内に残留し得る。特に、第2の粒状材料は非断熱反応ゾーン(例えば環式固定床反応器)内に残留し、冷却、すなわち温度が低下し得る。
【0108】
好ましくは、第1の溶出物は、非断熱反応ゾーン内の温度が約300℃以下、約325℃以下、約350℃以下、約375℃以下、約400℃以下、約425℃以下、約450℃以下、約475℃以下、約500℃以下、約525℃以下、約550℃以下、約575℃以下、約600℃以下、約650℃以下、または約675℃以下になるまで、非断熱反応ゾーン内で第2の粒状材料と接触する。明示的に開示される温度範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約300℃〜約675℃、約400℃〜約600℃、約425℃〜約575℃などを含む。好ましくは、反応は、非断熱反応ゾーン内の温度が約400℃未満、約450℃未満、約475℃未満、約500℃未満、約550℃未満、約575℃未満、または約600℃未満に低下するまで実行され得る。
【0109】
付加的にまたは代替的に、第1の溶出物は非断熱反応ゾーン内で第2の粒状材料と約1分以上、約2分以上、約3分以上、約4分以上、約5分以上、約6分以上、約7分以上、約8分以上、約9分以上、約10分以上、約15分以上、約20分以上、約25分以上、約30分以上、約35分以上、約40分以上、約45分以上、約50分以上、約55分以上、約60分以上、約65分以上、約70分以上、約75分以上、約80分以上、約85分以上、約90分以上、約95分以上、約100分以上、約110分以上、または約120分以上接触する。付加的にまたは代替的に、反応間隔の持続時間は約1分以下、約2分以下、約3分以下、約4分以下、約5分以下、約6分以下、約7分以下、約8分以下、約9分以下、約10分以下、約15分以下、約20分以下、約25分以下、約30分以下、約35分以下、約40分以下、約45分以下、約50分以下、約55分以下、約60分以下、約65分以下、約70分以下、約75分以下、約80分以下、約85分以下、約90分以下、約95分以下、約100分以下、約110分以下、または約120分以下であってもよい。明示的に開示される範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約1分〜約120分、約1分〜約90分、約4分〜約80分、約10分〜約75分などを含む。好ましくは、第1の溶出物が非断熱反応ゾーン内で第2の粒状材料と接触する持続時間の範囲は約1分〜約120分、より好ましくは約1分〜約90分、より好ましくは約1分〜約60分、より好ましくは約1分〜約40分、より好ましくは約1分〜約15分、より好ましくは約1分〜約10分、より好ましくは約2分〜約8分である。特に、第1の溶出物は非断熱反応ゾーン内で(i)非断熱反応ゾーン内の温度が約550℃未満に低下するまで、および/または(ii)約1分〜約90分にわたり、第2の粒状材料と接触する。
【0110】
このように、該方法はさらに、少なくとも1つの非断熱反応ゾーン(例えば環式固定床反応器)に至る第1の溶出物が循環的に遮断され、再加熱ガスが少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに提供されて第2の粒状材料を再加熱する再加熱間隔をも含み得る。再加熱ガスは不活性物質(例えばN
2、COなど)および/またはメタンを含み得る。様々な態様において、再加熱ガスは不活性物質を含み、非断熱反応ゾーン(例えば環式固定床反応器)に供給されて第2の粒状材料を再加熱し得る。適切な持続時間経過後、再加熱ガスは非断熱反応ゾーンの出口から出てもよい。
様々な態様において、再加熱ガスは第1の溶出物の流動方向に対して並流または向流いずれかの方向に流れ得る。例えば、第1の溶出物が反応間隔中に非断熱反応ゾーンの頂部に進入する場合、再加熱間隔中に再加熱ガスも非断熱反応ゾーンの頂部に進入する結果、第1の溶出物の流動方向に対して並流方向に流れ得る。付加的にまたは代替的に、第1の溶出物が非断熱反応ゾーンの頂部に進入する場合、再加熱間隔中に再加熱ガスが非断熱反応ゾーンの底部に進入する結果、第1の溶出物の流動方向に対して向流方向に流れ得る。好ましくは、非断熱反応ゾーンが環式固定床である場合、再加熱ガスは第1の溶出物の流動方向に対して向流方向に流れ、および/または非断熱反応ゾーン内で逆の温度プロファイルが達成され得る。
【0111】
好ましくは、再加熱間隔の持続時間は約1分以上、約5分以上、約10分以上、約15分以上、約20分以上、約25分以上、約30分以上、約35分以上、約40分以上、約45分以上、約50分以上、約55分以上、約60分以上、約65分以上、約70分以上、約75分以上、約80分以上、約85分以上、約90分以上、約95分以上、約100分以上、約110分以上、または約120分以上であってもよい。付加的にまたは代替的に、再加熱間隔の持続時間は約1分以下、約5分以下、約10分以下、約15分以下、約20分以下、約25分以下、約30分以下、約35分以下、約40分以下、約45分以下、約50分以下、約55分以下、約60分以下、約65分以下、約70分以下、約75分以下、約80分以下、約85分以下、約90分以下、約95分以下、約100分以下、約110分以下、または約120分以下であってもよい。明示的に開示される範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約1分〜約120分、約1分〜約90分、約4分〜約80分、約10分〜約75分などを含む。好ましくは、反応間隔の持続時間の範囲は約1分〜約120分、より好ましくは約1分〜約90分、より好ましくは約1分〜約60分、より好ましくは約5分〜約40分であってもよい。好ましくは、再加熱間隔の持続時間は反応間隔の持続時間より短く、より好ましくは再加熱間隔の持続時間は反応間隔の持続時間の半分未満である。
【0112】
iii 活性化間隔
さらに、コークス材料が粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)の表面、特に触媒材料の表面に形成し、これが触媒材料の活性を低減させ得る。反応間隔終盤においてこの触媒材料がコークス形成を伴う状態および/または温度が低下した状態は「使用済み触媒材料」と呼ばれる。
このように、該方法はさらに、少なくとも1つの断熱反応ゾーンに至る原料が循環的に遮断され、および/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーン(例えば環式固定床、燃焼管反応器、対流加熱管反応器)に至る第1の溶出物が循環的に遮断され、活性化ガスが少なくとも1つの断熱反応ゾーンおよび/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに提供されて粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)を活性化し得る活性化間隔をも含み得る。活性化ガスは水素を含み得、また活性化ガスは第1および/または第2の粒状材料(例えば使用済み触媒材料)と接触して触媒材料表面に増加的に堆積したコークス材料の少なくとも一部を除去する結果、活性化された触媒材料および揮発性炭化水素(例としてメタンが挙げられるがこれに限定されない)を形成し得る。好ましくは、水素を含む活性化ガスは、触媒材料を損傷および/または活性を低減させ得る酸素を実質的に含まない。適切な持続時間経過後、活性化ガスは、揮発性炭化水素を伴ってもよく、断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンの出口から出てもよい。
【0113】
特に、少なくとも1つの断熱反応ゾーンに至る原料が循環的に遮断され、および/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに至る第1の溶出物が循環的に遮断され、水素を含む活性化ガスが少なくとも1つの断熱反応ゾーンおよび/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに提供され得る。水素を含む活性化ガスは粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)と接触して触媒材料表面に増加的に堆積したコークス材料の少なくとも一部を除去する結果、活性化された触媒材料および揮発性炭化水素を形成し得る。
【0114】
様々な態様において、活性化ガスは原料および/または第1の溶出物の流動方向に対して並流または向流いずれかの方向に流れ得る。例えば、原料が反応間隔中に断熱反応ゾーンの頂部に進入する場合、活性化間隔中に活性化ガスも断熱反応ゾーンの頂部に進入する結果、原料の流動方向に対して並流方向に流れ得る。付加的にまたは代替的に、原料が断熱反応ゾーンの頂部に進入する場合、活性化間隔中に活性化ガスが断熱反応ゾーンの底部に進入する結果、原料の流動方向に対して向流方向に流れ得る。好ましくは、非断熱反応ゾーンが環式固定床である場合、活性化ガスは第1の溶出物の流動方向に対して向流方向に流れる。好ましくは、非断熱反応ゾーンが燃焼管反応器または対流加熱管反応器である場合、活性化ガスは原料および/または第1の溶出物の流動方向に対して並流方向に流れる。好ましくは、断熱反応ゾーン内で逆の温度プロファイルが達成され得る。
【0115】
好ましくは、増加的に堆積したコークス材料が活性化間隔中に触媒材料から除去される量は、約1.0質量%以上、約5.0質量%以上、約10.0質量%以上、約15.0質量%以上、約20.0質量%以上、約25.0質量%以上、約30.0質量%以上、約35.0質量%以上、約40.0質量%以上、約45.0質量%以上、約50.0質量%以上、約55.0質量%以上、約60.0質量%以上、約65.0質量%以上、約70.0質量%以上、約75.0質量%以上、約80.0質量%以上、約85.0質量%以上、約90.0質量%以上、約95.0質量%以上、約99.0質量%以上、または約100.0質量%であってもよい。好ましくは、増加的に堆積したコークス材料のうち少なくとも約10.0質量%、より好ましくは少なくとも約90.0質量%、より好ましくは少なくとも約95.0質量、より好ましくは少なくとも約99.0質量%が触媒材料から除去される。付加的にまたは代替的に、増加的に堆積したコークス材料が触媒材料から除去される量は、約1.0質量%以下、約5.0質量%以下、約10.0質量%以下、約15.0質量%以下、約20.0質量%以下、約25.0質量%以下、約30.0質量%以下、約35.0質量%以下、約40.0質量%以下、約45.0質量%以下、約50.0質量%以下、約55.0質量%以下、約60.0質量%以下、約65.0質量%以下、約70.0質量%以下、約75.0質量%以下、約80.0質量%以下、約85.0質量%以下、約90.0質量%以下、約95.0質量%以下、約99.0質量%以下、または約100.0質量%であってもよい。明示的に開示される範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約1.0質量%〜約100.0質量%、約5.0質量%〜約95.0質量%、約10.0質量%〜約90.0質量%、約30.0質量%〜約90.0質量%などを含む。好ましくは、増加的に堆積したコークス材料のうち約1.0質量%〜約100.0質量%、より好ましくは約10.0質量%〜約100.0質量%、より好ましくは約90.0質量%〜約100.0質量%、より好ましくは約95.0質量%〜約100.0質量%が触媒材料から除去される。
【0116】
活性化間隔の持続時間は、90分以下、60分以下、30分以下、10分以下、5分以下、1分以下、または10秒以下であってもよい。活性化は有利には、指定される転化方法の開始後、10分以上、例えば30分以上、2時間以上、5時間以上、24時間以上、2日以上、5日以上、20日以上経過後に実行され得る。
【0117】
約400℃以上、約450℃以上、約500℃以上、約550℃以上、約600℃以上、650℃以上、約700℃以上、750℃以上、約800℃以上、850℃以上、または約900℃以上の温度にて、再加熱ガスが非断熱反応ゾーンに進入し得、および/または活性化ガスが断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンに進入し得る。付加的にまたは代替的に、再加熱間隔および/または活性化間隔は上述の温度条件で運用され得る。好ましくは、約600℃以上の温度にて、再加熱ガスが非断熱反応ゾーンに進入し得、および/または活性化ガスが断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンに進入し得る。付加的にまたは代替的に、約400℃以下、約450℃以下、約500℃以下、約550℃以下、約600℃以下、650℃以下、約700℃以下、750℃以下、約800℃以下、850℃以下、または約900℃以下の温度にて、再加熱ガスが非断熱反応ゾーンに進入し得、および/または活性化ガスが断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンに進入し得る。明示的に開示される温度範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約400℃〜約900℃、約450℃〜約850℃、約500℃〜約800℃などを含む。好ましくは、約400℃〜約800℃、より好ましくは約600℃〜約800℃、より好ましくは約625℃〜約700℃、より好ましくは約550℃〜約750℃の温度範囲にて、再加熱ガスが非断熱反応ゾーンに進入し得、および/または活性化ガスが断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンに進入し得る。
【0118】
付加的にまたは代替的に、約1.0psia以上、約5.0psia以上、約25.0psia以上、約50.0psia以上、約75.0psia以上、約100.0psia以上、約125.0psia以上、約150.0psia以上、約175.0psia以上、約200.0psia以上、約225.0psia以上、約250.0psia以上、約275.0psia以上、約300.0psia以上、約325.0psia以上、または約350.0psia以上の圧力にて、再加熱ガスが非断熱反応ゾーンに進入し得、および/または活性化ガスが断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンに進入し得る。付加的にまたは代替的に、再加熱間隔および/または活性化間隔は上述の圧力条件で運用され得る。好ましくは、約100.0psia以上の圧力にて、再加熱ガスが非断熱反応ゾーンに進入し得、および/または活性化ガスが断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンに進入し得る。付加的にまたは代替的に、約1.0psia以下、約5.0psia以下、約25.0psia以下、約50.0psia以下、約75.0psia以下、約100.0psia以下、約125.0psia以下、約150.0psia以下、約175.0psia以下、約200.0psia以下、約225.0psia以下、約250.0psia以下、約275.0psia以下、約300.0psia以下、約325.0psia以下、または約350.0psia以下の圧力にて、再加熱ガスが非断熱反応ゾーンに進入し得、および/または活性化ガスが断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンに進入し得る。明示的に開示される圧力範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約1.0psia〜約350.0psia、約5.0psia〜約275.0psia、約25.0psia〜約250.0psiaなどを含む。特に、約1psia〜約300psia、より好ましくは約5psia〜約250psia、より好ましくは約25psia〜約250psiaの圧力範囲にて、再加熱ガスが非断熱反応ゾーンに進入し得、および/または活性化ガスが断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンに進入し得る。
【0119】
様々な態様において、再加熱後および/または活性化後の触媒材料の温度は、約400℃以上、約450℃以上、約500℃以上、約550℃以上、約600℃以上、650℃以上、約700℃以上、750℃以上、約800℃以上、850℃以上、または約900℃以上であってもよい。付加的にまたは代替的に、活性化後の触媒材料の温度は、約400℃以下、約450℃以下、約500℃以下、約550℃以下、約600℃以下、650℃以下、約700℃以下、750℃以下、約800℃以下、850℃以下、または約900℃以下であってもよい。明示的に開示される温度範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約400℃〜約900℃、約450℃〜約850℃、約500℃〜約800℃などを含む。好ましくは、活性化後の触媒材料の温度は、約400℃〜約800℃、より好ましくは約600℃〜約800℃、より好ましくは約550℃〜約750℃の範囲であってもよい。
様々な態様において、再加熱ガスおよび/または活性化ガスは、燃焼加熱器など、ただしこれに限らず、適切な装置(例えば活性化装置)によって提供される。例えば、装置内で、再加熱ガスは反応ゾーンに再加熱ガスを提供する前に、上述の適切な温度まで加熱され得る。付加的にまたは代替的に、非断熱反応ゾーンを出る再加熱ガスは装置に戻され、上述の適切な温度まで再加熱された後、非断熱反応に提供されてもよい。装置は断熱反応ゾーンに原料が進入する前に、水蒸気を発生および/または原料を加熱してもよい。
付加的にまたは代替的に、活性化後の触媒材料は、サイクロンなど、ただしこれに限らず、任意の適切な手段によって、活性化ゾーンの内部または外部で1回または複数の分離ステップにおいて再加熱ガスおよび/または揮発性炭化水素から分離され得る。付加的に、水素ガスを分離ステップで使用してもよい。
【0120】
H 再生
該方法はさらに、反応中の触媒材料の表面におけるコークス材料の蓄積および/または金属の凝集が原因で失われた触媒活性を取り戻すための再生ステップをも含み得る。この再生ステップは、活性化ゾーン内で粒状材料(例えば使用済み触媒材料)からコークス材料が十分に除去されていない場合に実行され得る。有利には、再生ステップは粒状材料の実質的に一定の除去および/または少なくとも1つの反応ゾーンへの添加を可能にする結果、高い触媒活性での連続操作を維持する。例えば、少なくとも1つの反応ゾーン内での触媒活性は新しい触媒活性の約10%超、好ましくは新しい触媒活性の約30%超、最も好ましくは新しい触媒活性の約60%超、約99.9%未満を維持し得る。
i 再生ゾーン
様々な態様において、再生ステップにおいて、少なくとも1つの断熱反応ゾーンからの第1の粒状材料の少なくとも一部および/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンまたは活性化ゾーンからの第2の粒状材料の少なくとも一部が再生ゾーンに移送され、当該技術分野で既知の方法によって再生触媒材料を生成し得る。再生触媒材料の少なくとも一部は、少なくとも1つの断熱反応ゾーン、少なくとも1つの非断熱反応ゾーン、および/または活性化ゾーンに再循環され得る。
【0121】
触媒材料は断熱反応ゾーン、非断熱反応ゾーン、および/または活性化ゾーンから連続的に引き出され、これらのゾーンに戻され得るか、または非断熱反応ゾーン、および/または活性化ゾーンから周期的に引き出され、これらのゾーンに戻され得る。周期的方法の場合、典型的に、コークス燃焼向けに抽出が行われ、パージ、還元が発生するまでの再生時間は、約24時間(約1日)〜約240時間(約10日)、好ましくは約36時間(約1日半)〜約120時間(約5日)の範囲である。代替的に連続モードの場合、粒状材料の除去/添加率は、粒状材料のバランスの取れた添加/除去が存在する状況において、粒状材料存在量のうち1日当たり約0.0質量%〜約100質量%、好ましくは粒状材料存在量のうち1日当たり約0.25質量%〜約30.0質量%の範囲で変動し得る。触媒材料の再生は連続的方法として発生し得るか、またはバッチ式で実行され得、いずれの場合も存在量蓄積および/または存在量放出のための中間容器が必要となり得る。
【0122】
粒状材料(例えば使用済み触媒、新しい粒状材料、再生触媒材料)の除去および添加は、反応器システム内の同一の場所または異なる場所で発生し得る。粒状材料(例えば、新しい粒状材料、再生触媒材料)は活性化ゾーンの後または前で添加され得る一方、粒状材料(例えば使用済み触媒材料)の除去は粒状材料(例えば使用済み触媒材料)が活性化ゾーンを通過する前または後に実行され得る。再生触媒材料の少なくとも一部は、少なくとも1つの断熱反応ゾーン、少なくとも1つの非断熱反応ゾーン、または少なくとも1つの活性化ゾーンに再循環され得る。好ましくは、再生触媒材料および/または新しい粒状材料が活性化ゾーンに提供され、熱注入損失を最小限に抑え、また再生触媒材料によって運搬され得る残留種を再生ゾーンから除去する。付加的にまたは代替的に、再生ゾーンの内部または外部の分離器を使用して、再生前に不活性物質を触媒材料から分離し、触媒材料だけを再生するようにしてもよい。この分離は、不活性物質と再生触媒材料との間におけるサイズ、磁性、および/または密度特性の相違に基づき、任意の適切な手段を使用して実行され得る。
【0123】
上述の方法向けに、上述の粒子サイズおよび操作条件を有する、当業者にとって周知のスタンドパイプを使用して、少なくとも1つの反応ゾーン、活性化ゾーン、および/または再生ゾーンの間での粒状材料輸送手段を提供してもよい。当業者にとって公知のスライドバルブおよび浮揚ガスを使用して、再生ゾーン内での粒状材料の循環および/または必要な圧力プロファイルの構築に役立ててもよい。浮揚ガスは再生ゾーン内で使用される流動化ガス、例えば反応システム内での水素使用量の最小化に貢献する一方でコークス材料形成も低減し得る水素の流れと同じであってもよい。
【0124】
a 再生間隔
様々な態様において、粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)が断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンを通過しない場合、粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)の再生を達成するための再生間隔が実行され得る。
特に、断熱反応ゾーンに至る原料が循環的に遮断され得、非断熱反応ゾーンに至る第1の溶出物が循環的に遮断され得る。原料および/または第1の溶出物の遮断後、任意の可燃性ガスを爆発限度未満まで引き下げるパージが実行され得る。例えば、原料および/または反応器生成物(例えばシクロペンタジエン)はパージにより爆発限度未満まで引き下げられ得る。本明細書で使用されるとき、「爆発限度未満」という用語は、任意の可燃性ガスの十分なパージが発生する結果、気体流が次の組成物(例えば再生ガス)へと変化する場合に爆発の原因となり得る危険有害な混合物が形成されないことを意味する。例えば、非断熱反応ゾーン内に可燃性ガスが存在し、酸化剤の導入が望まれる場合、システムをまず不活性ガスでパージして可燃性ガス濃度を低減し、その結果、酸化剤含有ガスの導入によって爆発性混合物が生じ得ないようにしなければならない。
【0125】
再生ガスはその後、断熱反応ゾーンおよび/または非断熱反応ゾーンに供給され、そこで粒状材料(例えば第1の粒状材料、第2の粒状材料)が再生条件下で再生ガスと接触して、触媒材料表面に累積的に堆積したコークス材料の少なくとも一部を酸化的に除去する結果、再生触媒材料を形成し得る。適切な再生ガスの例として酸素ガスおよび空気が挙げられるがこれらに限定されない。再加熱ガスに関する上記の説明同様、再生ガスは原料および/または第1の溶出物の流動方向に対して向流または並流いずれかの方向に流れ得る。再生ガスはさらに、不活性物質(例えばN
2)をも含み得る。反応ゾーン内での再生ガスとの接触に続き、再生ガスのパージによる爆発限度未満への引き下げが実行され得る。再生ガスのパージ完了後、原料が断熱反応ゾーンに提供され得、および/または第2の溶出物が次いで非断熱反応ゾーンに提供され得る。
【0126】
好ましくは、再生間隔の持続時間は約0.5日以上、約1日以上、約1.5日以上、約2日以上、約3日以上、約4日以上、約5日以上、約6日以上、約7日以上、約8日以上、約9日以上、約10日以上、約11日以上、約12日以上、約13日以上、約14日以上、または約15日以上であってもよい。本明細書で使用されるとき、「日」という用語は約24時間の期間を指す、「0.5」日は約12時間の期間を指す。付加的にまたは代替的に、再生間隔の持続時間は約0.5日以下、約1日以下、約1.5日以下、約2日以下、約3日以下、約4日以下、約5日以下、約6日以下、約7日以下、約8日以下、約9日以下、約10日以下、約11日以下、約12日以下、約13日以下、約14日以下、または約15日以下であってもよい。明示的に開示される範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約0.5日〜約15日、約1日〜約12日、約2日〜約11日などを含む。好ましくは、再生間隔の持続時間は約1日〜約15日、より好ましくは約1日〜約10日、より好ましくは約1,5日〜約5日の範囲であってもよい
【0127】
様々な態様において、再生間隔は約1日おき、約2日おき、約4日おき、約6日おき、約8日おき、約10日おき、約12日おき、約14日おき、約16日おき、約18日おき、約20日おき、約22日おき、約24日おき、約26日おき、約28日おき、約30日おき、約35日おき、約40日おき、約45日おき、約50日おき、約75日おき、約100日おき、約125日おき、約150日おき、約170日おき、約180日おき、または約200日おきの頻度で実行され得る。明示的に開示される範囲は上に挙げた値のいずれかの組み合わせ、例えば約1日〜約200日、約1日〜約180日、約2日〜約35日などを含む。好ましくは、再生間隔は1日〜50日おき、より好ましくは10日〜45日おき、より好ましくは20日〜40日おき、より好ましくは30日〜35日おきの頻度で実行され得る。好ましくは、再生間隔は1日〜50日おき、より好ましくは10日〜45日おき、より好ましくは20日〜40日おき、より好ましくは30日〜35日おきの頻度で実行され得る。
【0128】
III 非環式C
5化合物を転化する反応システム
別の一実施形態において、
図1に記載のとおり、C
5炭化水素(例えば非環式炭C
5化水素)をシクロペンタジエンに転化する反応システムが提供される。反応システム1は上述のようなC
5炭化水素(例えば非環式C
5炭化水素)を含む原料の流れ2、シクロペンタジエン中間体、未転化の非環式C
5炭化水素を含み、シクロペンタジエンを含んでもよい溶出物の流れ3、および上述のような少なくとも1つの断熱反応器4を含み得る。少なくとも1つの断熱反応器4は上述のような触媒材料を含む第1の粒状材料(図示せず)、原料の流れ2を反応システム1に提供するための原料入口(図示せず)、および第1の溶出物の流れ3を除去するための溶出物出口(図示せず)を含み得る。上述のとおり、原料の流れ2が少なくとも1つの断熱反応器4に進入する前にそれを温度T
1(例えば約575℃以上)まで加熱する加熱器5(例えば熱交換器)が存在し得る。H
2および/またはC
1、C
2、C
3および/またはC
4の炭化水素を含む軽質炭化水素(図示せず)が少なくとも1つの断熱反応器4に供給されてもよい。
少なくとも1つの断熱反応器4は、上述のような固定床反応器(例えば横型または縦型の固定床反応器)または流動床反応器であってもよい、好ましくは、少なくとも1つの断熱反応器4は上述のような少なくとも1つの内部構造(図示せず)を含み得る。
少なくとも1つの断熱反応器4は、上述のような反応条件下でC
5炭化水素(例えば非環式C
5炭化水素)の少なくとも一部をシクロペンタジエン中間体に転化するよう操作され得る。付加的に、反応条件は約450℃〜約900℃の温度、および/または約3psia〜約150psiaの圧力を含み得る。好ましくは、非環式C
5炭化水素のうち少なくとも約20質量%がシクロペンタジエン中間体に転化される。
【0129】
付加的に、反応システムはさらに、少なくとも1つの非断熱反応器6(例えば循環流動床反応器、循環沈降床反応器、固定床反応器、環式固定床反応器、流動床反応器、燃焼管反応器、または対流加熱管反応器)をも含み得る。好ましくは、少なくとも1つの非断熱反応器6は上述のような、炉および炉の放射部内に配置される並列反応管7を含む燃焼管反応器であり、炉の放射部は反応管7を加熱するバーナー8を含み得る。少なくとも1つの非断熱反応器6は上述のような触媒材料を含む第2の粒状材料(図示せず)、第1の溶出物の流れ3を少なくとも1つの非断熱反応器6に提供するための原料入口(図示せず)、および第2の溶出物の流れ9を除去するための溶出物出口(図示せず)を含み得る。さらに、少なくとも1つの非断熱反応器6は上述のような反応条件下で第1の溶出物の流れ3中のシクロペンタジエン中間体および/または未転化の非環式C
5炭化水素の少なくとも一部を、シクロペンタジエンを含む第2の溶出物の流れ9に転化するよう操作され得る。少なくとも1つの非断熱反応器6は上述のような実質的に逆または等温の温度プロファイルを有することが好ましい。第1の溶出物の流れ3は、温度T
2(例えば約500℃以下)にて、少なくとも1つの非断熱反応器6に提供され得る。第1の溶出物の流れ3を少なくとも1つの非断熱反応器6に進入する前に加熱する加熱器10(例えば熱交換器)が存在し得る。少なくとも1つの非断熱反応器6は、内部温度を維持するための1つまたは複数の加熱装置(例えば燃焼管、加熱コイル)を含んでもよい。
【0130】
付加的に、補助H
2が少なくとも1つの断熱反応器4および/または少なくとも1つの非断熱反応器6に供給され得る(図示せず)。
付加的に、反応システム1はさらに、第1の溶出物の流れ3および/または第2の溶出物の流れ9において炭化水素(例えばシクロペンタジエン)が同伴する状態となり得る第1の粒状材料および/または第2の粒状材料を分離するための少なくとも1つのサイクロン(図示せず)をも含み得る。その後、粒状材料を実質的に含まない別の溶出物の流れ(図示せず)が生成物回収システムへと移動し得る。
【0131】
別の一実施形態において、反応システム1はさらに、
図2に記載のとおり、第1の粒状材料を活性化するための活性化ガスの流れ11をも含み得る。活性化ガスの流れ11は原料入口経由または別の入口(図示せず)経由で進入し得る。活性化ガスの流れ11は水素を含み得、また使用済み触媒材料の表面に増加的に堆積したコークス材料の少なくとも一部を除去するための不活性物質(例えばN
2、CO)を含んでもよく、その結果、活性化された触媒材料および揮発性炭化水素を形成し得る。さらに、活性化された触媒材料が含む増加的に堆積したコークス材料は上述のとおり使用済み触媒材料より少なく、好ましくは増加的に堆積したコークス材料の含有率が使用済み触媒材料と比べ少なくとも約10質量%少ない。上述のとおり適切な持続時間経過後、活性化ガスは揮発性炭化水素を伴ってもよく、少なくとも1つの断熱反応器4を溶出物出口または別の出口(図示せず)経由で第1の溶出物活性化ガスの流れ(図示せず)として出てもよい。第1の溶出物活性化ガスの流れは、非断熱反応器6へと直接移動するか、または最初に加熱器(図示せず)経由で移動し得る。活性化された触媒材料が含む増加的に堆積したコークス材料は上述のとおり使用済み触媒材料より少なく、好ましくは増加的に堆積したコークス材料の含有率が使用済み触媒材料と比べ少なくとも約10質量%少ない。活性化ガスの流れ11は、原料の流れ2の流動方向に対して並流または向流の方向に流れ得る。
【0132】
付加的にまたは代替的に、活性化ガスの流れ11は、第2の粒状材料を活性化するための少なくとも1つの非断熱反応器6に進入し得る(図示せず)。上述のとおり適切な持続時間経過後、活性化ガスは揮発性炭化水素を伴ってもよく、少なくとも1つの非断熱反応器6を溶出物出口または別の出口(図示せず)経由で第2の溶出物活性化ガスの流れ(図示せず)として出てもよい。活性化された触媒材料が含む増加的に堆積したコークス材料は上述のとおり使用済み触媒材料より少なく、好ましくは増加的に堆積したコークス材料の含有率が使用済み触媒材料と比べ少なくとも約10質量%少ない。活性化ガスの流れ11は、第1の溶出物の流れ3の流動方向に対して並流または向流の方向に流れ得る。
【0133】
さらに、活性化ガスの流れ11は上述のとおり、少なくとも1つの断熱反応器4および/または少なくとも1つの非断熱反応器6と流体連通する活性化装置13によって提供され得る。第1の溶出物活性化ガスの流れ(図示せず)および第2の溶出物活性化ガスの流れ12は圧縮装置14に送られた後、分離装置15に送られ、分離装置15において軽質炭化水素濃縮ガスの流れ16および軽質炭化水素減損ガスの流れ17が生成され得る。軽質炭化水素濃縮ガスの流れ16は燃料として使用され得る。軽質炭化水素減損ガスの流れ17は補給水素の流れ18と組み合わされ、加熱器19(例えば熱交換器または他の加熱装置)内で加熱されて活性化ガスの流れ11を生成し得る。活性化装置13は、上述のような1つまたは複数の加熱装置、軽質炭化水素減損ガスの流れ17の活性化入口、および活性化ガスの流れ11を少なくとも1つの断熱反応器4および/または少なくとも1つの非断熱反応器6に戻すための活性化出口(図示せず)を含み得る。分離装置15は、膜システム、吸着システム(例えば圧力スイング、温度スイング)、またはその他、H
2を軽質炭化水素から分離するための既知のシステムであってもよい。
特に、活性化装置13は上述のような条件下で動作し、好ましくは活性化装置13は約550℃〜800℃の温度範囲を有する。付加的に、活性化装置13は水蒸気の流れ20を生成し得る。また活性化装置13は、原料の流れ2が少なくとも1つの断熱反応器4(図示せず)に進入する前、非断熱反応器が活性化または再生されていない状態のときに原料の流れ2を加熱し得る。
【0134】
別の一実施形態において、反応システム1はさらに、
図3に記載のとおり、再生ガスの流れ21をも含み得る。再生ガスの流れ21は、上述のような再生条件下にて少なくとも1つの断熱反応器4および/または少なくとも1つの非断熱反応器6(図示せず)に、触媒材料(例えば使用済み触媒材料)の表面に堆積したコークス材料の少なくとも一部を除去するために進入する結果、再生触媒材料を形成し得る。上述のとおり適切な持続時間経過後、再生ガスは少なくとも1つの非断熱反応器6から第1の再循環後の再生ガスの流れ22として、および/または少なくとも1つの断熱反応器4から第2の再循環後の再生ガスの流れ(図示せず)として出てもよい。第2の再循環後の再生ガスの流れは少なくとも1つの非断熱反応器6に進入し得る。再生ガスの流れ21は上述のとおり、少なくとも1つの断熱反応器4および/または少なくとも1つの非断熱反応器6と流体連通する再生装置23によって提供され得る。
付加的にまたは代替的に、反応システム1はさらに、少なくとも1つの反応器6(図示せず)と流体連通する新しい粒状材料の流れ(図示せず)をも含み得る。
【0135】
付加的にまたは代替的に、少なくとも1つの断熱反応器4および/または少なくとも1つの非断熱反応器6は複数の反応器、例えば少なくとも1つの第1の反応器、第2の反応器、第3の反応器、第4の反応器、第5の反応器、第6の反応器、第7の反応器、第8の反応器などを含み得る。好ましくは、反応システムは1〜20の反応器、より好ましくは3〜15の反応器、より好ましくは5〜10の反応器を含む。少なくとも1つの断熱反応器4および/または少なくとも1つの非断熱反応器6が第1、第2、および第3の反応器などを含む場合、これらの反応器は並列に操作され、粒状材料がコークス材料除去のために活性化を要する状態になったら必要に応じて循環的に活性化間隔と再生間隔の状態となり得る。
図1、2、および3は特定の時点での流動を示す図である。反応器は周期的にオイル担持原料転化、活性化および/または再生のサイクルに周期的に曝され得ることから、他の時点の流動は
図1、2、および3に記載の流動と異なり得るという点が認識されるべきである。
IV さらなる実施形態
本発明はさらに、以下にも関する。
【0136】
実施形態1。非環式C
5炭化水素を反応システム内でシクロペンタジエンに転化する方法であって、少なくとも1つの断熱反応ゾーン(例えば固定床、流動床)に非環式C
5炭化水素を含む原料を温度T
1にて供給するステップであり、少なくとも1つの断熱反応ゾーンが触媒材料を含む第1の粒状材料(例えばZSM−5担持白金、Zeolite L担持白金、ケイ酸塩修飾シリカ担持白金、第6族、第9族、または第10族の金属を無機担体、例えば、ゼオライト、SAPO、ALPO、MeAPO、シリカ、ジルコニア、チタニア、アルミナ、マグネシア、粘土、セリア、ジルコニア、イットリア、マグネシウムハイドロタルサイト、アルミン酸カルシウム、アルミン酸亜鉛、およびこれらの組み合わせなど上に担持させたもの、また第1族アルカリ金属、第2族アルカリ土類金属、および/または第11族金属であってもよい)を含む、ステップと、反応条件下で少なくとも1つの断熱反応ゾーンにて原料および第1の粒状材料と接触させて、非環式C
5炭化水素の少なくとも一部を、シクロペンタジエン中間体、未転化の非環式C
5炭化水素を含み、シクロペンタジエンを含んでもよい第1の溶出物に転化するステップと、第1の溶出物を温度T
2に加熱するステップと、第1の溶出物を少なくとも1つの非断熱反応ゾーン(例えば循環流動床反応器、循環沈降床反応器、固定床反応器、環式固定床反応器、流動床反応器、燃焼管反応器、または対流加熱管反応器)に供給するステップと、第1の溶出物と、触媒材料(例えばZSM−5担持白金、Zeolite L担持白金、および/またはケイ酸塩修飾シリカ担持白金)を含む第2の粒状材料とを反応条件下で少なくとも1つの非断熱反応ゾーンにて接触させて、シクロペンタジエン中間体および/または未転化の非環式C
5炭化水素の少なくとも一部をシクロペンタジエンを含む第2の溶出物に転化するステップとを含み、C
1、C
2、C
3および/またはC
4炭化水素を含む軽質炭化水素を少なくとも1つの断熱反応ゾーンに供給するステップを含み、補助的なH
2を少なくとも1つの断熱反応ゾーンおよび/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに供給するステップを含んでもよい方法。
【0137】
実施形態2。少なくとも1つの非断熱反応ゾーンの熱負荷が、断熱反応ゾーンが存在しない方法と比較して、生成されるシクロペンタジエン1単位につき少なくとも約3.0%低減される実施形態1に記載の方法。
実施形態3。少なくとも1つの非断熱反応ゾーン内で逆の温度プロファイルまたは等温の温度プロファイルが維持される実施形態1または2に記載の方法。
実施形態4。T
1および/またはT
2が約500℃以下である実施形態1から3のいずれか1つに記載の方法。
実施形態5。少なくとも1つの非断熱反応ゾーンを出る第2の溶出物の温度が少なくとも約550℃である実施形態1から4のいずれか1つに記載の方法。
実施形態6。少なくとも1つの非断熱反応ゾーンが少なくとも1つの加熱装置を含む実施形態1から5のいずれか1つに記載の方法。
【0138】
実施形態7。(i)少なくとも1つの非断熱反応ゾーン内の反応条件が約400℃〜約800℃の範囲の温度および/または約3psia〜約150psiaの範囲の圧力を含み、および/または(ii)少なくとも1つの断熱反応ゾーン内の反応条件が約450℃〜約900℃の範囲の温度および/または約3psia〜約150psiaの範囲の圧力を含む実施形態1から6のいずれか1つに記載の方法。
実施形態8。非環式C
5炭化水素のうち少なくとも約30質量%がシクロペンタジエンに転化される実施形態1から7のいずれか1つに記載の方法。
実施形態9。第1の溶出物が少なくとも1つの非断熱反応ゾーン内で第2の粒状材料の流動方向に対して並流または向流の方向に流れる実施形態1から8のいずれか1つに記載の方法。
実施形態10。少なくとも1つの断熱反応ゾーンからの第1の粒状材料の少なくとも一部の活性化ゾーンへの移送および/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンからの第2の粒状材料の少なくとも一部の活性化ゾーンへの移送をもさらに含む実施形態1から9のいずれか1つに記載の方法。
【0139】
実施形態11。第1の粒状材料および/または第2の粒状材料を水素と接触させて、触媒材料の表面に増加的に堆積したコークス材料の少なくとも一部を除去する結果、活性化された触媒材料および揮発性炭化水素を形成するステップと、活性化された触媒材料を少なくとも1つの断熱反応ゾーンおよび/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに戻すステップをもさらに含む実施形態10に記載の方法。
実施形態12。活性化ゾーンが約550℃〜約800℃の範囲の温度で操作され、および/または増加的に堆積したコークス材料のうち少なくとも10質量%が触媒材料から除去される実施形態10または11に記載の方法。
【0140】
実施形態13。第1の粒状材料の少なくとも一部を少なくとも1つの断熱反応ゾーンから再生ゾーンに移送し、および/または第2の粒状材料の少なくとも一部を少なくとも1つの非断熱反応ゾーンから再生ゾーンに移送するステップと、第1の粒状材料および/または第2の粒状材料を再生条件下で再生ガスと接触させて、触媒材料の表面に堆積したコークス材料の少なくとも一部を酸化的に除去する結果、再生触媒材料を形成するステップと、再生触媒材料の少なくとも一部を少なくとも1つの断熱反応ゾーン、少なくとも1つの非断熱反応ゾーン、および/または活性化ゾーンに再循環させるステップをもさらに含む実施形態1から12のいずれか1つに記載の方法。
【0141】
実施形態14。少なくとも1つの断熱反応ゾーンに至る原料および/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに至る第1の溶出物を循環的に遮断するステップと、活性化ガスを少なくとも1つの断熱反応ゾーンおよび/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに供給し、原料および/または第1の溶出物が活性化ガスの流動方向に対して並流または向流の方向に流れてもよいステップをもさらに含む実施形態1、2、3、4、5、6、7または8に記載の方法。
実施形態15。活性化ガスが水素を含み、活性化ガスが第1の粒状材料および/または第2の粒状材料と接触して触媒材料表面に増加的に堆積したコークス材料の少なくとも一部を除去する結果、活性化された触媒材料および揮発性炭化水素を形成する実施形態14に記載の方法。
実施形態16。少なくとも1つの断熱反応ゾーンに至る原料および/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに至る第1の溶出物を循環的に遮断するステップと、水素を含む活性化ガスを供給するステップと、第1の粒状材料および/または第2の粒状材料を活性化ガスと接触させて触媒材料表面に増加的に堆積したコークス材料の少なくとも一部を除去する結果、活性化された触媒材料および揮発性炭化水素を形成するステップをもさらに含む実施形態1、2、3、4、5、6、7または8のいずれか1つに記載の方法。
実施形態17。増加的に堆積したコークス材料のうち少なくとも約10.0質量%が触媒材料から除去される実施形態14、15または16のいずれか1つに記載の方法。
【0142】
実施形態18。少なくとも1つの断熱反応ゾーンに至る原料および/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに至る第1の溶出物を循環的に遮断するステップと、再生ガスを少なくとも1つの断熱反応ゾーンおよび/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに供給するステップと、第1の粒状材料および/または第2の粒状材料を再生ガスと再生条件下で接触させて、触媒材料表面に堆積したコークス材料の少なくとも一部を酸化的に除去する結果、再生触媒材料を形成するステップとを含み、再生ガスが約1日おき〜約180日おきの間隔で第1の粒状材料および/または第2の粒状材料と接触してもよい、実施形態14、15、16または17のいずれか1つに記載の方法。
実施形態19。第1の粒状材料と第2の粒状材料が同一または異なる実施形態1から18のいずれか1つに記載の方法。
実施形態20。第1の粒状材料が不活性物質をもさら含み、および/または第2の粒状材料が不活性物質をもさらに含む実施形態1から19のいずれか1つに記載の方法。
本発明はさらに実施形態21から26にも関する。
【0143】
実施形態21。反応器システム内で非環式C
5炭化水素をシクロペンタジエンに転化する方法であって、
触媒材料を含む第1の粒状材料を含む少なくとも1つの断熱反応ゾーンに、非環式C
5炭化水素を含む原料を温度T
1にて供給するステップと、
原料と第1の粒状材料とを反応条件下で少なくとも1つの断熱反応ゾーンにて接触させて、非環式C
5炭化水素の少なくとも一部を、シクロペンタジエン中間体と、未転化の非環式C
5炭化水素を含み、シクロペンタジエンを含んでもよい第1の溶出物に転化するステップと、
第1の溶出物を温度T
2に加熱するステップと、
第1の溶出物を少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに供給するステップと、
第1の溶出物と、第2の粒状材料とを反応条件下で少なくとも1つの非断熱反応ゾーンにて接触させて、シクロペンタジエン中間体および未転化の非環式C
5炭化水素の少なくとも一部を、シクロペンタジエンを含む第2の溶出物に転化するするステップと
を含む方法。
実施形態22。第1の粒状材料が不活性物質をもさら含み、および/または第2の粒状材料が不活性物質をもさらに含む実施形態21に記載の方法。
実施形態23。触媒材料がZSM−5担持白金、Zeolite L担持白金、および/またはシリカ担持白金を含む実施形態21に記載の方法。
実施形態24。第1の粒状材料と第2の粒状材料が異なる実施形態21に記載の方法。
【0144】
実施形態25。第2の粒状材料がZSM−5担持白金、Zeolite L担持白金、および/またはケイ酸塩修飾シリカ担持白金を含み、第1の粒状材料が第6族、第9族、または第10族の金属を無機担体に担持させたもののうち少なくとも1つを含み、また第1族アルカリ金属、第2族アルカリ土類金属、および/または第11族金属のうち1つまたは複数を含んでもよい実施形態24に記載の方法。
実施形態26。無機担体がゼオライト、SAPO、ALPO、MeAPO、シリカ、ジルコニア、チタニア、アルミナ、マグネシア、粘土、セリア、イットリア、ジルコニア、マグネシウムハイドロタルサイト、アルミン酸カルシウム、アルミン酸亜鉛、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される実施形態25に記載の方法。
【実施例】
【0150】
以下の実施例は本発明を例示するものである。多数の修正および変形が可能であり、添付の特許請求の範囲の範囲内で本発明は本明細書における具体的記述以外の形でも実践され得ることが理解されるべきである。別段に指示のない限り室温は23℃である。
【0151】
(例1)
ZSM−5触媒組成物合成
約20.3%の固体との合成混合物を、10,000gの脱イオン(DI)水、600gの50%NaOH溶液、25gの45%アルミン酸ナトリウム溶液、730gのn−プロピルアミン100%溶液、80gのZSM−5種晶から調製し、3,190gのUltrasil PM(商標)修飾シリカを5ガロンの容器内で混合した後、5ガロンのオートクレーブに投入した。合成混合物のモル組成は以下のとおりであった。
SiO
2/Al
2O
3〜470
H
2O/SiO
2〜12.1
OH/SiO
2〜0.16
Na/SiO
2〜0.16
n−PA/Si〜0.25
【0152】
合成混合物を混合し、230°F(110℃)、250rpmにて72時間にわたり反応させた。反応後の生成物を濾過し、DI水で洗浄した後、オーブンに入れ、約250°F(121℃)で終夜乾燥させた。合成直後の材料のXRDパターン(図示せず)は、ZSM−5トポロジーの典型的な純粋な相を示し、材料が約2μmの大型結晶の混合物で構成されることが分かった。合成直後の結晶の一部を(特性評価のため)室温にて硝酸アンモニウム溶液との3イオン交換による水素形態に転化し、続いて250°F(121℃)で乾燥させ、1000°F(540℃)で6時間にわたり焼成した。結果的なZSM−5結晶はSiO
2/Al
2O
3モル比が約414、総表面積(SA)/(微小孔SA+メソ細孔SA)が490(440+51)m
2/g、ヘキサン吸収が117mg/g、アルファ値が31であった。材料の第2の部分を、合成されたままの状態でPt含浸に使用した。
SiO
2/Al
2O
3モル比414およびナトリウム含有率0.38質量%のZSM−5を、900°F(482℃)の窒素中で6時間にわたり焼成した。冷却後、サンプルを窒素中で900°F(482℃)まで再加熱し、3時間保持した。次いで雰囲気を4段階に分けて酸素含有率1.1%、2.1%、4.2%および8.4%へと段階的に変化させた。各ステップを30分間ずつ保持した。温度を1000°F(540℃)まで上げ、酸素含有率を16.8%まで上げ、材料を1000°F(540℃)の状態で6時間保持した。冷却後、テトラアミン水酸化白金水溶液を使用して、初期湿潤含浸法を介して0.5質量%のPtを添加した。触媒組成物を室温で2時間、次いで250°F(121℃)で4時間にわたり空気中で乾燥させ、最後に600°F(349℃)の空気中で3時間にわたり焼成した。触媒組成物粉末を圧迫(15トン)、破砕し、篩に掛けて20〜40メッシュの粒子サイズを得た。
【0153】
(例2)
触媒組成物性能評価
例1の触媒組成物(0.5g)を物理的に石英(1.5g、60〜80メッシュ)と混合し、反応器に装填した。触媒組成物をHe雰囲気(100mL/分、30psig(207kPa)、250℃)で1時間乾燥させ、H
2雰囲気(200mL/分、30psig(207kPa)、500℃)で1時間にわたり還元させた。次いで触媒組成物の試験を、n−ペンタン、H
2、および平衡Heを供給しながら、典型的に550〜600℃、5.0psia(35kPa−a)のC
5H
12、1.0モルのH
2:C
5H
12、14.7h
-1のWHSV、および合計30psig(207kPa)の条件で行った。触媒組成物の安定性と再生可能性の試験を、550〜600℃での初期試験後、H
2(200mL/分、30psig(207kPa)、650℃)での5時間にわたる処理によって行った後、600℃にて性能を再試験した。
【0154】
シクロペンタジエン、および3等量の水素が、n−ペンタンの脱水素および環化によって生成される(式1)。これは固体状態のPt含有触媒組成物の上方にn−ペンタンを高温で流動させることによって達成される。例1のZSM−5(414:1)/0.5%のPtの性能を、n−ペンタン転化、環式C
5化合物の生成、分解収率および安定性に基づいて評価した。これらの結果が表2A、表2B、
図3Aおよび
図3Bに要約されている。
【数1】
【表1】
【0155】
【表2】
【0156】
表2Aおよび表2Bでは、0.5gのZSM−5(414:1)/0.5質量%のPtの触媒組成物に関する、5.0psia(35kPa−a)のC
5H
12、1:1のモル比のH
2:C
5、14.7WHSV、45psia(310kPa−a)(合計)の条件における種々の温度(各温度における8時間にわたる平均値)での、n−ペンタン転化ならびに環式C
5、CPD、C
1、およびC
2-4分解生成物の選択率および収率を示している。表2Aでは、選択率と収率が、形成された炭化水素の環式C
5、CPD、C
1、およびC
2-4それぞれのモル比率で表わされており、すなわちモル選択率は形成された環式C
5、CPD、C
1、およびC
2-4それぞれのモル数を転化後のペンタンの総モル数で割った値である。表2Bでは、選択率と収率が、形成された環式C
5、CPD、C
1、およびC
2-4それぞれの炭素比率で表わされており、すなわち炭素選択率は形成された環式C
5、CPD、C
1、およびC
2-4それぞれの炭素のモル数を転化後のペンタン中の炭素の総モル数で割った値である。
表2Aおよび2Bを見ると分かるとおり、ペンタン転化率はWHSVが高いと80%を超え、595℃では環式C
5種に対する選択率が40%である。特異的最終生成物ではないが、シクロペンタンとシクロペンテンを再循環させてCPDを生成することができる。活性は各温度にて、また650℃での5時間にわたるH
2処理後、8時間にわたり維持される。
【0157】
(例3)
反応器性能モデリング
上記のデータセットおよび同様の実験データを、Invensys Systems社製のPRO/II 9.1.4(例3A〜3H向け)およびPRO/II 9.3.4(例3I〜3N向け)におけるモデル構築の指針として使用し、目的は商業的に関連のある操作条件および様々な反応器構成における性能推定であった。モデリングの詳細事項に応じて結果の変動が発生するが、モデルはそれでもなお、本発明の相対的便益を実証するものである。多数の修正および変形が可能であり、添付の特許請求の範囲の範囲内で本発明は本明細書における具体的記述以外の形でも実践され得ることが理解されるべきである。
【0158】
(例3A)
出口圧力8psia、H
2同時供給、燃焼管反応器
比較例として、出口圧力8psia、入口温度500℃、出口温度575℃、燃焼管反応器使用のシミュレーションを、モル比0.5:1.0の水素:n−ペンタン供給を想定して行い、CPD濃度が反応器出口条件での熱力学的濃度に達するよう、十分な滞留時間を設けた。燃焼管反応器溶出物中に1ポンドモルのCPDを生成するには、1.609ポンドモルのn−ペンタン、0.8045ポンドモルの水素および0.1775MM BTUの燃焼管反応器熱負荷が必要であった。
【0159】
(例3B)
出口圧力8psia、燃焼管反応器
比較例として、出口圧力8psia、入口温度500℃、出口温度575℃、燃焼管反応器使用のシミュレーションを、モル比0.0:1.0の水素:n−ペンタン供給を想定して行い、CPD濃度が反応器出口条件での熱力学的濃度に達するよう、十分な滞留時間を設けた。燃焼管反応器溶出物中に1ポンドモルのCPDを生成するには、1.5638ポンドモルのn−ペンタン、0.0ポンドモルのH
2および0.1741MM BTUの燃焼管反応器熱負荷が必要であった。これは例3Aと比べ、はるかに魅力的なCPD収率であり、熱負荷が低減されるが、H
2を同時供給しないと、n−ペンタンをCPDに転化するための触媒にコークスが急速に付着する。
【0160】
(例3C)
出口圧力8psia、H
2同時供給、CH
4同時供給、燃焼管反応器
比較例として、出口圧力8psia、入口温度500℃、出口温度575℃、燃焼管反応器使用のシミュレーションを、モル比0.5:1.0:3.8854の水素:n−ペンタン:CH
4供給を想定して行い、CPD濃度が反応器出口条件での熱力学的濃度に達するよう、十分な滞留時間を設けた。燃焼管反応器溶出物中に1ポンドモルのCPDを生成するには、1.2412ポンドモルのn−ペンタン、0.6207ポンドモルの水素および0.1647MM BTUの燃焼管反応器熱負荷が必要であった。これは例3Aおよび3Bと比べ、はるかに魅力的なCPD収率であり、熱負荷が低減される。
【0161】
(例3D)
出口圧力8psia、H
2同時供給、CH
4同時供給、断熱先導反応器、燃焼管後続反応器
本発明の一例として、入口温度500℃、出口圧力72.0psia、断熱反応器に続いて出口圧力8psia、入口温度500℃、出口温度575℃、燃焼管反応器使用のシミュレーションを、モル比0.5:1.0:3.8854のH
2:n−ペンタン:CH
4供給を想定して行い、CPD濃度が反応器出口条件での熱力学的濃度に達するよう、十分な滞留時間を設けた。燃焼管反応器溶出物中に1ポンドモルのCPDを生成するには、1.2412ポンドモルのn−ペンタン、0.6207ポンドモルのH
2および0.1542MM BTUの燃焼管反応器熱負荷が必要であった。これはCPD収率が例3Cと同じで、熱負荷は例3A、3Bおよび3Cと比べ低減され、熱負荷は3Cと比べ6.4%低減される。
【0162】
(例3E)
出口圧力16psia、H
2同時供給、燃焼管反応器
3Aとの比較類似例のシミュレーションを、超大気圧の条件で行った。出口圧力16psia、入口温度500℃、出口温度575℃、燃焼管反応器使用のシミュレーションを、モル比0.5:1.0のH
2:n−ペンタン供給を想定して行い、CPD濃度が反応器出口条件での熱力学的濃度に達するよう、十分な滞留時間を設けた。燃焼管反応器溶出物中に1ポンドモルのCPDを生成するには、2.846ポンドモルのn−ペンタン、1.423ポンドモルのH
2および0.2358MM BTUの燃焼管反応器熱負荷が必要であった。これはO
2侵入の潜在的問題を排除したが、必要な供給量と熱負荷が、上記の例と比べ増える。
【0163】
(例3F)
出口圧力16psia、H
2同時供給、CH
4同時供給、燃焼管反応器
例3Eの性能を探究するため、出口圧力16psia、入口温度500℃、出口温度575℃、燃焼管反応器使用のシミュレーションを、モル比0.5:1.0:3.8854のH
2:n−ペンタン:CH
4供給を想定して行い、CPD濃度が反応器出口条件での熱力学的濃度に達するよう、十分な滞留時間を設けた。燃焼管反応器溶出物中に1ポンドモルのCPDを生成するには、1.609ポンドモルのn−ペンタン、0.8045ポンドモルのH
2および0.1903MM BTUの燃焼管反応器熱負荷が必要であった。これは例3Eと比べ、はるかに魅力的なCPD収率であり、熱負荷が低減される一方、本発明の応用による改善の潜在性もまだある。
【0164】
(例3G)
出口圧力8psia、H
2同時供給、CH
4同時供給、断熱先導反応器、燃焼管後続反応器
本発明の一例として、入口温度500℃、出口圧力72.0psia、断熱反応器に続いて出口圧力8psia、入口温度500℃、出口温度575℃、燃焼管反応器使用のシミュレーションを、モル比0.5:1.0:3.8854のH
2:n−ペンタン:CH
4供給を想定して行い、CPD濃度が反応器出口条件での熱力学的濃度に達するよう、十分な滞留時間を設けた。燃焼管反応器溶出物中に1ポンドモルのCPDを生成するには、1.609ポンドモルのn−ペンタン、0.8045ポンドモルのH
2および0.1767MM BTUの燃焼管反応器熱負荷が必要であった。これは例3FとCPD収率が同じである一方、3Fと比べ熱負荷が7.5%低減される。
【0165】
(例3H)
出口圧力8psia、CH
4同時供給、断熱先導反応器、燃焼管後続反応器
本発明の一例として、入口温度500℃、出口圧力72.0psia、断熱反応器に続いて出口圧力8psia、入口温度500℃、出口温度575℃、燃焼管反応器使用のシミュレーションを、モル比0.0:1.0:3.8854のH
2:n−ペンタン:CH
4供給を想定して行い、CPD濃度が反応器出口条件での熱力学的濃度に達するよう、十分な滞留時間を設けた。燃焼管反応器溶出物中に1ポンドモルのCPDを生成するには、1.517ポンドモルのn−ペンタン、0.0ポンドモルのH
2および0.1652MM BTUの燃焼管反応器熱負荷が必要であった。本発明を使用すると、コークス形成に対する脆弱性がより高い非断熱反応器にプロセスの流れが進入する前に断熱反応器がH
2を生成することから、H
2同時供給の必要性が低減または排除される。したがって、例3Fと比べCPD収率が改善され(すなわち同量のCPDの生成に必要なn−ペンタンが少なく済む)、熱負荷は13.2%低減される。
【0166】
(例3I)
出口圧力8psia、H
2同時供給、燃焼管反応器
比較例として、出口圧力8psia、入口温度500℃、出口温度575℃、燃焼管反応器使用のシミュレーションを、モル比1.0:1.0の水素:n−ペンタン供給を想定して行い、CPD濃度が反応器出口条件での熱力学的濃度に達するよう、十分な滞留時間を設けた。燃焼管反応器溶出物中に1ポンドモルのCPDを生成するには、1.647ポンドモルのn−ペンタン、1.647ポンドモルの水素および0.1802MM BTUの燃焼管反応器熱負荷が必要であった。
【0167】
(例3J)
出口圧力8psia、H
2同時供給、断熱先導反応器、燃焼管後続反応器
本発明の一例として、入口温度500℃、出口圧力13psia、断熱反応器に続いて出口圧力8psia、入口温度500℃、出口温度575℃、燃焼管反応器使用のシミュレーションを、モル比1.0:1.0のH
2:n−ペンタン供給を想定して行い、CPD濃度が反応器出口条件での熱力学的濃度に達するよう、十分な滞留時間を設けた。燃焼管反応器溶出物中に1ポンドモルのCPDを生成するには、1.647ポンドモルのn−ペンタン、1.647ポンドモルのH
2および0.1688MM BTUの燃焼管反応器熱負荷が必要であった。これは例3IとCPD収率が同じである一方、熱負荷が6.3%低減される。
【0168】
(例3K)
出口圧力8psia、H
2同時供給、断熱先導反応器、燃焼管後続反応器
本発明のさらなる一例として、入口温度575℃、出口圧力13psia、断熱反応器に続いて出口圧力8psia、入口温度500℃、出口温度575℃、燃焼管反応器使用のシミュレーションを、モル比1.0:1.0のH
2:n−ペンタン供給を想定して行い、CPD濃度が反応器出口条件での熱力学的濃度に達するよう、十分な滞留時間を設けた。燃焼管反応器溶出物中に1ポンドモルのCPDを生成するには、1.647ポンドモルのn−ペンタン、1.647ポンドモルのH
2および0.1589MM BTUの燃焼管反応器熱負荷が必要であった。これは例3IとCPD収率が同じである一方、熱負荷が11.8%低減され、この熱負荷低減は例3Jで達成された低減よりも大きいが、これは断熱先導反応器の入口温度が高かったことによる。
【0169】
(例3L)
出口圧力16psia、H
2同時供給、CH
4同時供給、燃焼管反応器
比較例として、出口圧力16psia、入口温度500℃、出口温度575℃、燃焼管反応器使用のシミュレーションを、モル比1.0:1.0:4.35の水素:n−ペンタン:メタン供給を想定して行い、CPD濃度が反応器出口条件での熱力学的濃度に達するよう、十分な滞留時間を設けた。燃焼管反応器溶出物中に1ポンドモルのCPDを生成するには、1.647ポンドモルのn−ペンタン、1.647ポンドモルの水素および0.1951MM BTUの燃焼管反応器熱負荷が必要であった。
【0170】
(例3M)
出口圧力16psia、H
2同時供給、CH
4同時供給、断熱先導反応器、燃焼管後続反応器
本発明の一例として、入口温度500℃、出口圧力21psia、断熱反応器に続いて出口圧力16psia、入口温度500℃、出口温度575℃、燃焼管反応器使用のシミュレーションを、モル比1.0:1.0:4.35のH
2:n−ペンタン:メタン供給を想定して行い、CPD濃度が反応器出口条件での熱力学的濃度に達するよう、十分な滞留時間を設けた。燃焼管反応器溶出物中に1ポンドモルのCPDを生成するには、1.647ポンドモルのn−ペンタン、1.647ポンドモルのH
2および0.1735MM BTUの燃焼管反応器熱負荷が必要であった。これは例3LとCPD収率が同じである一方、熱負荷が11.1%低減される。
【0171】
(例3M)
出口圧力16psia、H
2同時供給、CH
4同時供給、断熱先導反応器、燃焼管後続反応器
本発明の一例として、入口温度575℃、出口圧力21psia、断熱反応器に続いて出口圧力16psia、入口温度500℃、出口温度575℃、燃焼管反応器使用のシミュレーションを、モル比1.0:1.0:4.35のH
2:n−ペンタン:メタン供給を想定して行い、CPD濃度が反応器出口条件での熱力学的濃度に達するよう、十分な滞留時間を設けた。燃焼管反応器溶出物中に1ポンドモルのCPDを生成するには、1.647ポンドモルのn−ペンタン、1.647ポンドモルのH
2および0.1735MM BTUの燃焼管反応器熱負荷が必要であった。これは例3LとCPD収率が同じである一方、熱負荷が20.6%低減され、この熱負荷低減は例3Mで達成された低減よりも大きいが、これは断熱先導反応器の入口温度が高かったことによる。
【0172】
これらの例は、所与の供給物組成および非断熱反応器操作条件について、本発明の応用(すなわち非断熱反応器の上流への断熱反応器の追加)によってCPD収率が改善され(すなわち同量のCPDの生成に必要なn−ペンタンが少なく済む)、熱負荷が低減されることを例証するものである。
【0173】
本明細書に記載の文書はすべて、本文と不整合でない限り、如何なる優先文書および/または試験手順も含め、参照によって本明細書に組み込まれる。前記の全般的記述および特異的実施形態から明らかであるとおり、本発明の形態が例示および記載されている一方、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、様々な修正を加えることができる。相応に、本発明は本明細書によって制限されることを意図しない。同様に、「含む(comprising)」という用語は「含む(including)」と同義と見なされる。同様に、1つの組成物、元素または元素群に「含む」という遷移的文言が付帯する場合、我々は同じ組成物または元素群への言及について「本質的に〜からなる」、「〜からなる」、「〜からなる群から選択される」、または「〜である」が付帯することも想定していると理解される。
次に、本発明の好ましい態様を示す。
1. 反応器システム内で非環式C5炭化水素をシクロペンタジエンに転化する方法であって、
触媒材料を含む第1の粒状材料を含む少なくとも1つの断熱反応ゾーンに、非環式C5炭化水素を含む原料を温度T1にて供給するステップと、
原料と第1の粒状材料とを反応条件下で少なくとも1つの断熱反応ゾーンにて接触させて、非環式C5炭化水素の少なくとも一部を、シクロペンタジエン中間体と、未転化の非環式C5炭化水素を含み、シクロペンタジエンを含んでもよい第1の溶出物に転化するステップと、
第1の溶出物を温度T2に加熱するステップと、
第1の溶出物を少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに供給するステップと、
第1の溶出物と、第2の粒状材料とを反応条件下で少なくとも1つの非断熱反応ゾーンにて接触させて、シクロペンタジエン中間体および未転化の非環式C5炭化水素の少なくとも一部を、シクロペンタジエンを含む第2の溶出物に転化するステップと
を含む方法。
2. 少なくとも1つの非断熱反応ゾーンの熱負荷が、断熱反応ゾーンが存在しない方法と比較して、生成されるシクロペンタジエン1単位につき少なくとも3.0%低減される、上記1に記載の方法。
3. 少なくとも1つの非断熱反応ゾーン内で逆の温度プロファイルまたは等温の温度プロファイルが維持される、上記1または2に記載の方法。
4. 少なくとも1つの断熱反応ゾーンが固定床反応器または流動床反応器である、上記1から3のいずれか1項に記載の方法。
5. T1および/またはT2が約500℃以下である、上記1から4のいずれか1項に記載の方法。
6. 少なくとも1つの非断熱反応ゾーンを出る第2の溶出物の温度が少なくとも約550℃である、上記1から5のいずれか1項に記載の方法。
7. 少なくとも1つの断熱反応ゾーンへ、C1、C2、C3および/またはC4炭化水素を含む軽質炭化水素の同時供給原料を供給するステップをさらに含む、上記1から6のいずれか1項に記載の方法。
8. 少なくとも1つの断熱反応ゾーンおよび/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンへH2を供給するステップをさらに含む、上記1から7のいずれか1項に記載の方法。
9. 少なくとも1つの非断熱反応ゾーンが少なくとも1つの加熱装置を含む、上記1から8のいずれか1項に記載の方法。
10. 少なくとも1つの非断熱反応ゾーン内の反応条件が約400℃〜約800℃の範囲の温度および約3psia〜約150psiaの範囲の圧力を含む、上記1から9のいずれか1項に記載の方法。
11. 少なくとも1つの断熱反応ゾーン内の反応条件が約450℃〜約900℃の範囲の温度および約3psia〜約150psiaの範囲の圧力を含む、上記1から10のいずれか1項に記載の方法。
12. 非環式C5炭化水素のうち少なくとも約30質量%がシクロペンタジエンに転化される、上記1から11のいずれか1項に記載の方法。
13. 少なくとも1つの非断熱反応ゾーンが循環流動床反応器、循環沈降床反応器、固定床反応器、環式固定床反応器、流動床反応器、燃焼管反応器、または対流加熱管反応器である、上記1から12のいずれか1項に記載の方法。
14. 第2の粒状材料が、ZSM−5担持白金、Zeolite L担持白金、および/または白金を含む触媒組成物であり、触媒組成物がケイ酸塩修飾シリカ表面の構造化触媒形状に形成される、上記13に記載の方法。
15. 少なくとも非断熱反応ゾーンが、並列反応管を含む反応器を含み、反応管の、第1の溶出物および第2の粒状材料の接触中に反応器入口から反応器出口にかけて測定される圧力低下が20psi未満である、上記13または14に記載の方法。
16. 第1の溶出物が少なくとも1つの非断熱反応ゾーン内で第2の粒状材料の流動方向に対して並流または向流の方向に流れる、上記1から15のいずれか1項に記載の方法。
17. 少なくとも1つの断熱反応ゾーンに至る原料および/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに至る第1の溶出物を循環的に遮断するステップと、少なくとも1つの断熱反応ゾーンおよび/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンへ活性化ガスを供給するステップをさらに含む、上記1から12のいずれか1項に記載の方法。
18. 原料および/または第1の溶出物が活性化ガスの流動方向に対して並流または向流の方向に流れる、上記17に記載の方法。
19. 活性化ガスが水素を含み、活性化ガスが第1の粒状材料および/または第2の粒状材料と接触して触媒材料表面に増加的に堆積したコークス材料の少なくとも一部を除去する結果、活性化された触媒材料および揮発性炭化水素を形成する、上記17または18に記載の方法。
20. 増加的に堆積したコークス材料のうち少なくとも10.0質量%が触媒材料から除去される、上記17から19のいずれか1項に記載の方法。
21. 少なくとも1つの断熱反応ゾーンに至る原料および/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに至る第1の溶出物を循環的に遮断するステップと、再生ガスを少なくとも1つの断熱反応ゾーンおよび/または少なくとも1つの非断熱反応ゾーンに供給するステップと、第1の粒状材料および/または第2の粒状材料を再生ガスと再生条件下で接触させて触媒材料表面に堆積したコークス材料の少なくとも一部を酸化的に除去する結果、再生触媒材料を形成するステップとをさらに含む、上記1から12のいずれか1項に記載の方法。
22. 再生ガスが第1の粒状材料および/または第2の粒状材料と約1日〜約180日おきの間隔で接触する、上記21に記載の方法。
23. 第1の粒状材料と第2の粒状材料が同一である、上記1から22のいずれか1項に記載の方法。
24. 第1の粒状材料と第2の粒状材料が異なる、上記1から22のいずれか1項に記載の方法。
25. 上記1から24のいずれか1項に記載の方法によって製造される生成物から得られる物品。
26. 生成物と二重結合を含有する基質とのディールスアルダー反応に由来する材料から得られる、上記25に記載の物品。
27. 生成物がシクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロペンテン、シクロペンタン、ペンテン、ペンタジエン、ノルボルネン、テトラシクロドデセン、置換ノルボルネン、シクロペンタジエンのディールスアルダー反応誘導体、環式オレフィンコポリマー、環式オレフィンポリマー、ポリシクロペンテン、不飽和ポリエステル樹脂、炭化水素樹脂粘着付与剤、配合エポキシ樹脂、ポリジシクロペンタジエン、ノルボルネンもしくは置換ノルボルネンもしくはジシクロペンタジエンまたはそれらの任意の組み合わせのメタセシスポリマー、風力タービンブレード、ガラスまたは炭素繊維を含有する複合材料、配合接着剤、エチリデンノルボルネン、EPDMゴム、アルコール、可塑剤、発泡剤、溶媒、オクタン価向上剤、ガソリン、およびこれらの混合物からなる群から選択される、上記25に記載の物品。