(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6640761
(24)【登録日】2020年1月7日
(45)【発行日】2020年2月5日
(54)【発明の名称】観賞魚用水槽
(51)【国際特許分類】
A01K 63/00 20170101AFI20200127BHJP
【FI】
A01K63/00 A
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-10223(P2017-10223)
(22)【出願日】2017年1月24日
(65)【公開番号】特開2018-117546(P2018-117546A)
(43)【公開日】2018年8月2日
【審査請求日】2018年9月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】393022746
【氏名又は名称】ジェックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109911
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義仁
(74)【代理人】
【識別番号】100071168
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 久義
(74)【代理人】
【識別番号】100099885
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 健市
(74)【代理人】
【識別番号】100194467
【弁理士】
【氏名又は名称】杉浦 健文
(72)【発明者】
【氏名】中野 巧
【審査官】
川野 汐音
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第04267700(US,A)
【文献】
登録実用新案第3000141(JP,U)
【文献】
実開昭55−174590(JP,U)
【文献】
特開2009−107655(JP,A)
【文献】
特開2007−000137(JP,A)
【文献】
特開2004−113140(JP,A)
【文献】
Amazon|スドー メダカの発泡鉢 大|スドー|金魚鉢 通販,2014年 3月11日,URL,https://www.amazon.co.jp/スドー-メダカの発泡鉢-大/db/B00IXACRI2
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 61/00−61/65
A01K 61/80−63/10
A01G 9/00− 9/08
B65D 21/00−21/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平行な一対の長辺側板と、平行な一対の短辺側板と、底板とを備え、上方が開口した四角箱状で、積み重ね可能な観賞魚用水槽であって、
前記長辺側板および前記短辺側板は、それぞれ異なる寸法の上段および下段が形成され、
前記長辺側板の上段の内寸は、前記長辺側板の下段の外寸よりも大きく、
前記短辺側板の上段の内寸は、前記短辺側板の下段の外寸よりも大きく、
前記長辺側板の下段の外寸は、前記短辺側板の上段の内寸よりも大きく、
前記長辺側板の上段の内寸は、前記短辺側板の下段の外寸よりも大きく、
前記底板の下面には、下方に突出する脚が、それぞれの短辺近傍に形成され、一方の短辺側の前記脚の外面と、他方の短辺側の前記脚の外面との間の寸法は、前記短辺側板の上段の上縁内寸よりも、小さく、
前記長辺側板および前記短辺側板の上縁内面には、それぞれ上縁段部が形成されている、ことを特徴とする観賞魚用水槽。
【請求項2】
前記観賞魚用水槽は、発泡スチロールで成形されている請求項1に記載の観賞魚用水槽。
【請求項3】
前記長辺側板または前記短辺側板の上縁には、水が前記観賞魚用水槽の外に溢れ出すオーバーフロー溝が形成された請求項1又は2に記載の観賞魚用水槽。
【請求項4】
前記オーバーフロー溝は、内側から外側に向かって溝幅が狭くなるテーパー状に形成されている請求項3に記載の観賞魚用水槽。
【請求項5】
前記オーバーフロー溝の底面は、前記上縁段部の底面よりも低い位置に形成されている請求項3又は4に記載の観賞魚用水槽。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観賞魚用水槽に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発泡スチロールで成形され、上方が開口した四角箱状に形成された観賞魚用水槽が知られている(特許文献1参照)。このような観賞魚用水槽内には水が溜められ、観賞魚の飼育や、水草の育成などで使用されているものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3041057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、複数の観賞魚用水槽を横並びに設置するためには、広大な設置場所が必要となり、屋外に設置すると、水面が直射日光に晒されて水温が上昇することがあった。
【0005】
このため、このような発泡スチロールの観賞魚用水槽を積み重ねて使用されていることが想定されるが、上側の観賞魚用水槽の位置が誤ってずれて、下側の観賞魚用水槽内にずり落ちることも考えられる。
【0006】
そこで、本発明は、上述した課題に鑑みてなされたもので、その目的は、複数の観賞魚用水槽を安定して積み重ねることができる観賞魚用水槽を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1]平行な一対の長辺側板と、平行な一対の短辺側板と、底板とを備え、上方が開口した四角箱状で、積み重ね可能な観賞魚用水槽であって、
前記長辺側板および前記短辺側板は、それぞれ異なる寸法の上段および下段が形成され、
前記長辺側板の上段の内寸は、前記長辺側板の下段の外寸よりも大きく、
前記短辺側板の上段の内寸は、前記短辺側板の下段の外寸よりも大きく、
前記長辺側板の下段の外寸は、前記短辺側板の上段の内寸よりも大きく、
前記長辺側板の上段の内寸は、前記短辺側板の下段の外寸よりも大きく、
前記底板の下面には、下方に突出する脚が、それぞれの短辺近傍に形成され、一方の短辺側の前記脚の外面と、他方の短辺側の前記脚の外面との間の寸法は、前記短辺側板の上段の上縁内寸よりも、僅かに小さいことを特徴とする観賞魚用水槽。
【0008】
[2]前記長辺側板および前記短辺側板の上縁内面にはそれぞれ上縁段部が形成されている前項1に記載の観賞魚用水槽。
【0009】
[3]前記観賞魚用水槽は、発泡スチロールで成形されている前項1または2に記載の観賞魚用水槽。
【0010】
[4]前記長辺側板または前記短辺側板の上縁には、水が前記観賞魚用水槽の外に溢れ出すオーバーフロー溝が形成された前項1〜3のいずれかに記載の観賞魚用水槽。
【0011】
[5]前記オーバーフロー溝は、内側から外側に向かって溝幅が狭くなるテーパー状に形成されている前項4に記載の観賞魚用水槽。
【発明の効果】
【0012】
前項[1]の発明によると、複数の観賞魚用水槽を積み重ねる際に、次の2つの積み重ね形態をとることができる。
【0013】
第一積み重ね形態は、上側の観賞魚用水槽を下側の観賞魚用水槽に対して、鉛直軸周りに90度回転させて、長辺および短辺の向きが、上側の観賞魚用水槽と下側の観賞魚用水槽とで異なるように積み重ねる。
【0014】
この第一積み重ね形態では、前記長辺側板の下段の外寸は、前記短辺側板の上段の内寸よりも大きいため、上側の観賞魚用水槽を下側の観賞魚用水槽の長辺側板の上端に載置できる。これにより、上側の観賞魚用水槽が下側の観賞魚用水槽内に貯められた水に触れることなく、積み重ねることができるとともに、上側の観賞魚用水槽に直射日光が遮られて、下側の観賞魚用水槽に日陰ができ、直射日光による水温上昇を防止できる。
【0015】
また、本発明は、前記長辺側板の上段の内寸は、前記短辺側板の下段の外寸よりも大きいため、上側の観賞魚用水槽と下側の観賞魚用水槽との間に隙間ができる。この隙間から水替えや餌やり等をすることができる。
【0016】
さらに、本発明は、前記底板の下面には、下方に突出する脚が、それぞれの短辺近傍に形成され、一方の短辺側の前記脚の外面と、他方の短辺側の前記脚の外面との間の寸法は、前記短辺側板の上段の上縁内寸よりも、僅かに小さいため、上側の観賞魚用水槽の脚が、下側の観賞魚用水槽の上縁内面に接することで、上側の観賞魚用水槽を位置決めすることができる。ひいては、上側の観賞魚用水槽がずり落ちることなく、安定して積み重ねることができる。さらに、観賞魚用水槽を屋外に設置する場合、脚を有することで、底面が直接、地面等の設置面に接するのを防止でき、底面が設置面の熱を受けることによる水温変化を防止できる。
【0017】
次に第二積み重ね形態は、上側の観賞魚用水槽と下側の観賞魚用水槽の長辺および短辺の向きを合わせて積み重ねる。
【0018】
この第二積み重ね形態では、前記長辺側板の上段の内寸は、前記長辺側板の下段の外寸よりも大きく、前記短辺側板の上段の内寸は、前記短辺側板の下段の外寸よりも大きいため、上側の観賞魚用水槽の下段を、下側の観賞魚用水槽の上段内に収納することができ、ひいては複数の観賞魚用水槽が嵩張るのを防止できる。
【0019】
前項[2]の発明によると、前記長辺側板および前記短辺側板の上縁内面には、それぞれ上縁段部が形成されているため、この上縁段部に脚を納めることで、より位置決めが安定する。
【0020】
前項[3]の発明によると、前記観賞魚用水槽は発泡スチロールで形成されているため、主として屋外に設置されても、断熱効果が高く、水温を安定させることができる。
【0021】
前項[4]の発明によると、前記長辺側板または前記短辺側板の上縁には、水が観賞魚用水槽の外に溢れ出すオーバーフロー溝が形成されるため、観賞魚用水槽内に新たに水を注入することで、従来の水がオーバーフロー溝を通って観賞魚用水槽外に排出され、水の入れ替え作業時間が大幅に短縮される。また、観賞魚用水槽を屋外に設置する場合、集中豪雨等の急激な雨水による水位上昇時により、急激な水質変化を防止し、水質を安定させることができる。
【0022】
前項[5]の発明によると、前記オーバーフロー溝は、内側から外側に向かって溝幅が狭くなるテーパー状に形成されているため、例えばスポンジをオーバーフロー溝に配置する場合は、スポンジに水圧がかかってスポンジが観賞魚用水槽外に押し出されても、幅狭に形成された外側部分で堰き止められ、スポンジが観賞魚用水槽外に脱落するのを防止できる。また、稚魚や幼魚が、幅狭に形成された外側部分で堰き止められ、水槽外に脱落するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の一実施形態に係る観賞魚用水槽の斜視図である。
【
図6】同観賞魚用水槽を積み重ねたときの説明図である。
【
図7】同観賞魚用水槽を積み重ねたときの説明図である。
【
図8】同観賞魚用水槽を積み重ねたときの斜視図である。
【
図9】他の実施形態に係る観賞魚用水槽を積み重ねたときの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
【0025】
図1〜
図5に示すように、観賞魚用水槽1は、発泡スチロールで成形されている。この観賞魚用水槽1は、平行な一対の長辺側板10と、平行な一対の短辺側板20と、底板30とを備えており、上方が開口した四角形状に形成されている。
【0026】
図1〜
図5に示すように、長辺側板10は、観賞魚用水槽1の前側板と後側板とを構成し、短辺側板20は、観賞魚用水槽1の左側板と右側壁とを構成している。
【0027】
長辺側板10および短辺側板20は、上下方向中央の段部16,26を境に、それぞれ異なる寸法の上段および下段が形成されている。
【0028】
長辺側板10の上段の内寸W5は、長辺側板10の下段の外寸W2よりも大きく形成されている。短辺側板20の上段の内寸W7は、短辺側板20の下段の外寸W4よりも大きく形成されている。長辺側板10の下段の外寸W2は、短辺側板20の上段の内寸W7よりも大きく形成されている。長辺側板10の上段の内寸W5は、短辺側板20の下段の外寸W4よりも大きく形成されている。
【0029】
長辺側板10および短辺側板20には、上縁17,27の内面に、それぞれ上縁段部11,21が形成されている。この上縁段部11,21は、上縁17,27内面を少しえぐって形成され、長辺側板10から短辺側板20の上縁全周に至って形成されている。
【0030】
図1〜
図5に示すように、長辺側板10(後側板)の上縁には、左右方向中央に水が観賞魚用水槽1の外に溢れ出すオーバーフロー溝12が形成されている。このオーバーフロー溝12は、観賞魚用水槽1の内側から外側に向かって溝幅が狭くなるテーパー状に形成されている。このオーバーフロー溝12には、通水部材が嵌め込まれ、水は通水部材を通過して観賞魚用水槽1の外側に排出され、観賞魚やゴミ等は堰き止められるようにできる。通水部材は、特に限定されるものではないが、例えばスポンジを採用できる。
【0031】
また、長辺側板10(後側板)の上縁には、オーバーフロー溝12を挟むようにして、左右方向両端のそれぞれに、エアーチューブ溝13が形成されている。このエアーチューブ溝13は、エアーチューブを挟める程度の溝幅に形成されており、このエアーチューブ溝13にエアーチューブを挟んで固定することができる。このエアーチューブ溝13の底は、オーバーフロー溝12の底よりも高く(上方)に形成されている。
【0032】
図3に示すように、底板30の下面には、下方に突出する脚31が形成されている。この脚31は断面凸状に形成されている。また、脚31の中間部分は、長辺側板10(前側板および後側板)の長手方向に沿うように形成され、脚31の両先端付近は約90度曲げられて、短辺側板20に沿うように形成されている。このようにして、脚31は、平面視コ字状に形成されている。脚31は、平面視コ字状に曲げられた両先端31aが対向するように配置されている。各脚31間には隙間32が形成されている。
【0033】
このようにして、底板30の下面には、下方に突出する脚31が、それぞれの短辺近傍に形成され、一方の短辺側の脚31の外面と他方の短辺側の脚31の外面との間の寸法W9は、短辺側板20の上段の上縁内寸W7’(一方の短辺側板20上段の上縁内面から他方の短辺側板20上段の上縁内面までの寸法)よりも、僅かに小さく設置されている。
【0034】
次に本実施形態の積み重ね形態について説明すると、複数の観賞魚用水槽1を積み重ねる際に、2つの積み重ね形態をとることができる。
【0035】
第一積み重ね形態は、
図6に示すように、上側の観賞魚用水槽1を下側の観賞魚用水槽1に対して鉛直軸周りに90度回転させて、長辺および短辺の向きが、上側の観賞魚用水槽1と下側の観賞魚用水槽1とで異なるように積み重ねる。
【0036】
次に第二積み重ね形態は、
図7に示すように、上側の観賞魚用水槽1と下側の観賞魚用水槽1の長辺および短辺の向きを合わせて積み重ねる。
【0037】
本実施形態は以下の効果を奏することができる。
【0038】
第一積み重ね形態では、長辺側板10の下段の外寸W2は、短辺側板20の上段の内寸W7よりも大きいため、上側の観賞魚用水槽1を下側の観賞魚用水槽1の長辺側板10の上端に載置できる。これにより、上側の観賞魚用水槽1が下側の観賞魚用水槽1内に貯められた水に触れることなく、積み重ねることができるとともに、上側の観賞魚用水槽1に直射日光が遮られて、下側の観賞魚用水槽1に日陰ができ、直射日光による水温上昇を防止できる。
【0039】
また、本実施形態は、長辺側板10の上段の内寸W5は、短辺側板20の下段の外寸W4よりも大きいため、上側の観賞魚用水槽1と下側の観賞魚用水槽1との間に隙間ができる。この隙間から水替えや餌やり等をすることができる。
【0040】
さらに、本実施形態では、底板30の下面には、下方に突出する脚31が、それぞれの短辺側に形成され、一方の短辺側の脚31の外面と他方の短辺側の脚31の外面との間の寸法W9は、短辺側板20の上段の上縁内寸W7’よりも、僅かに小さいため、上側の観賞魚用水槽1の脚31が、下側の観賞魚用水槽1の上縁内面に接することで、上側の観賞魚用水槽1が位置決めすることができる。ひいては、上側の観賞魚用水槽1がずり落ちることなく、安定して積み重ねることができる。さらに、観賞魚用水槽1を屋外に設置する場合、脚31を有することで、底面が直接、地面等の設置面に接するのを防止でき、底面が設置面の熱を受けることによる水温変化を防止できる。
【0041】
第二積み重ね形態では、長辺側板10の上段の内寸W5は、長辺側板10の下段の外寸W2よりも大きく、短辺側板20の上段の内寸W7は、短辺側板20の下段の外寸W4よりも大きいため、上側の観賞魚用水槽1の下段を、下側の観賞魚用水槽1の上段内に収納することができ、ひいては複数の観賞魚用水槽1が嵩張るのを防止できる。
【0042】
長辺側板10および短辺側板20の上縁内面には上縁段部11,21が形成されているため、この上縁段部11,21に脚31を納めることで、より位置決めが安定する。
【0043】
観賞魚用水槽1は、発泡スチロールで形成されているため、主として屋外に設置されても、断熱効果が高く、水温を安定させることができる。
【0044】
長辺側板10(後側板)上縁17には、水が観賞魚用水槽1外に溢れ出すオーバーフロー溝12が形成されているため、観賞魚用水槽1内に新たに水を注入することで、従来の水がオーバーフロー溝12を通って、観賞魚用水槽1外に排出され、水の入れ替え作業時間が大幅に短縮される。また、観賞魚用水槽を屋外に設置する場合、集中豪雨等の急激な雨水による水位上昇時により、急激な水質変化を防止し、水質を安定させることができる。
【0045】
長辺側板10(後側板)のオーバーフロー溝12は、内側から外側に向かって溝幅が狭くなるテーパー状に形成されているため、例えばスポンジをオーバーフロー溝12に配置する場合は、スポンジに水圧がかかってスポンジが観賞魚用水槽1外に押し出されても、幅狭に形成された外側部分で堰き止められ、スポンジが観賞魚用水槽1外に脱落するのを防止できる。また、稚魚や幼魚が、幅狭に形成された外側部分で堰き止められ、水槽外に脱落するのを防止できる。
【0046】
以上、本発明の一実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その発明の範囲で適宜変更であり、以下のように構成しても良い。
【0047】
(1)
図9に示すように、本実施形態の観賞魚用水槽1は、横長観賞魚用水槽5と併用して使用しても良い。横長観賞魚用水槽5は、本実施形態の観賞魚用水槽1の長辺側板51が短辺側板52対して、左右幅が約2倍長くなるように形成されている。
【0048】
このような横長観賞魚用水槽5と、観賞魚用水槽1(横長ではない観賞魚用水槽1)に関する積み重ね方を説明すると、
図9に示すように、下側に横長観賞魚用水槽5、上側に観賞魚用水槽1を積み重ねようにする。すなわち、上側に観賞魚用水槽1を下側の横長観賞魚用水槽5に対して鉛直軸周りに90度回転させ、横長観賞魚用水槽5の中間に積み重ねる。
【0049】
このとき上側の観賞魚用水槽1の脚31の外面が、下側の横長観賞魚用水槽5の上縁内面に接するように積み重ねられる。
【0050】
このように積み重ねると、上側の観賞魚用水槽1が下側の横長観賞魚用水槽5内に貯められた水に触れることなく、積み重ねることができる。また、上側の観賞魚用水槽1によって直射日光が遮られて、下側の横長観賞魚用水槽5に日陰ができ、直射日光による水温上昇を防止できる。
【0051】
(2)上記実施形態では、長辺側板10に、オーバーフロー溝12とエアーチューブ溝13とを形成したが、例えば、これらは短辺側板20に形成されていても良く、またそもそもオーバーフロー溝12とエアーチューブ溝13とを形成されていなくても良い。
【0052】
(3)上記実施形態では、脚31の中間部分は、長辺側板10(前側板および後側板)の長手方向に沿うように形成され、脚31の両先端付近は約90度曲げられて、短辺側板20に沿うようにして、平面視コ字状に形成されているとしたが、例えば、平面視コ字状のように連続的な凸状突起ではなく、途中で途切れる凸状突起としても良い。
【0053】
(4)上記実施形態における観賞魚用水槽1は、開口を覆う日除けカバーを別途備えても良い。これにより、上側の観賞魚用水槽1が直射日光に晒されるのを防止でき、ひいては水温上昇を防止できる。
【0054】
(5)上記実施形態における観賞魚用水槽1は、ダークグレーに着色されていても良い。これにより、観賞魚用水槽1の色とメダカの色とを異ならせることで、メダカの生体をくっきり見えやすくできる。
【符号の説明】
【0055】
1 観賞魚用水槽
10 長辺側板
11 上縁段部
12 オーバーフロー溝
13 エアーチューブ溝
16 段部
17 上縁
20 短辺側板
21 上縁段部
26 段部
27 上縁
30 底板
31 脚
31a 両端
32 隙間
5 横長観賞魚用水槽
51 長辺側板
52 短辺側板
53 段部